砂漠の空気感
NAB(世界放送機器展)視察のため、4月の半ばにラスベガスへ飛んだ。
業界のうねりや、ラスベガスの街に関する感想は置いといて、今回はラスベガスからL.A.まで、砂漠の中をドライブした。
サボテンがポツポツ生えるだだっ広い平らな土地。
ずーっとまっすぐな道。
冷凍肉を運ぶ、列車みたいにでっかいトレーラー。
ちっとも変化しない車窓から、アメリカの開拓者魂が見えた気がした。
途中、砂漠の真ん中のレストハウスでトイレに寄った。
手を洗って、「あ、ハンカチ、車に忘れちゃった」と、手を振りながら三歩あるいたら、手が乾いていた。
しゅっ...。初めての異様な感覚。
こうした“空気感”は、生身で旅に出て体験しないと感じ取れない部分だと思う。
体から水分が蒸発していく感覚。
そういえば、こちらでは水分補給の為のペットボトルがかかせない。
私も、ラスベガスやL.A.では、ガンガン水分補給しているにもかかわらず、汗もかかないし、トイレにもあまり行きたくならなかった。蒸発してるんだ、体から。
カルフォルニアの青い空は好きだけど、やはり私にはアジアの湿度が必要だなぁ。
...と、今回の旅で、私の記憶に深く刻まれたのは、トイレ帰りの手の感触。
こんな世界中の“空気感”を体験する旅に行きたい。 |