◇ 蔵・・・ゆるゆる雑文/99_04_23 ◇
らう...

また今年も、友人から、筍と野ぶきが届いた。
届いたからには、何はさておき、下ごしらえをせねばならない。

筍は、頭を落として切れ目を入れ、皮ごと米ぬかと鷹の爪で茹でる。
今年は米ぬかが無かったから、古くなったもち米で代用。
だいたい、今どきの台所に、そうホイホイと米ぬかなんて無いよ。
数時間茹でて、その日はそのまま冷ます。
野ぶきは、さっと湯がいて、すじをむく・・・、すじを・・・、すじを・・・。
爪の中がアクで変色する。これがね、とれないんだ、また。
あぁでも、台所の中は、野ぶきの野性的な香りでいっぱいになる。
数時間、水に放ってアクを抜いた野ぶきは、油揚げと一緒に煮含めて、
その日の晩ご飯のお総菜になった。
筍は、翌日、薄味で煮て、椎茸と鳥肉そぼろのあんかけにした。
若竹椀も作った。ひめかわが、お椀の中でひらひら泳いでいた。

あぁ、東京の真ん中で、春の息吹をいただきました。
ごちそうさま。
大地と友人に感謝する。

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