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8月で壊されてしまう、ホテル・オークラ。私は仕事始めたばかりの頃、ある仕事のために一時期、大倉集古館へお使いによく行かされたため思い出深い。大きな荷物抱えて行くと、必ずアメリカ大使館そばで職務質問されました(その鞄の中身は何か?えー、本ですけど何か?)。
その集古館は、ホテルが建つまで竹中工務店の素晴らしい技術により、地中に埋められているそうですよ。本日、オークラのドアマンに聞いた驚きのお話(ほんまかいな?)。
そして明日閉室するという、ホテルの中にあるお茶室聴松庵にてお茶を一服頂戴してきました。美味しかった。茶杓と棗が淡々際好みで、棗がとても不思議な鈍い輝きの美しい漆がかかって綺麗でした。外人も多く、立礼席でのお茶でしたが、主なお席のほうは格天井が美しく、これも取り壊しちゃうの? ともったいなかった。バイリンガルで説明もしてくれて、そっか掛け軸は"hanging scroll"だわね、しかし「漁夫生涯竹一竿」を"Simple is the best."の説明でよいのか?いや、確かにシンプルイズベストな説明かも、と膝を打ちましたよ。
ホテル7階にあるのに、しっかり陰影礼賛なしつらい、つくばいもお庭もちゃんとある、ややミニチュアな世界が広がっていて、日本ってすごいなあ、と改めて感じます。
そしてやはり「取り壊さないで」と言うは易し、でも壊したものを使いつつ再度作る=復元するってのは大変な労力なんですよね。
お茶室も、材料はしばし保存するようですが、復元はしないとのことでした。
明日まで、なので、予約が間に合えばぜひ!
レストランはどこも8月いっぱい、満席らしいです。例のフレンチトーストもランチは無理ですが、朝なら食せるかも? |