|
ミラノのデザイナー、ブルーノ・ムナリがデザインした
シーリングランプ《フォークランド》。
これを見ると、ムナリの本(Arte come mestiere)で
印象的なこの箇所をいつも思い出します。
ムナリは幼い頃から日本の伝統的な家屋に憧れていた。ある日彼の夢であった日本への訪問が実現し東京・京都を訪れた。彼の関心は日本の伝統工芸に大部分の興味を注いでいたが、デザインという仕事を哲学にまで昇華させ、絵本作家としても著名であった彼は平易な言葉で日本建築と職人の本質を淡々と綴っています。
「日本の職人は、自然に従い竹を切り、加工する。そうして出来た作というのは、見てすぐ了解し得るかたちを持っている。なぜならマテリアルは自身の資質に従い使用されており、だから理にかなっている」
「ある大衆の文化をいくらかその側面から学ぶ時、もしそこから何か得たいなら、最良の場所で学ぶのがよい。拙(まず)いものは拙い。それは全世界共通である。よい物からだけ学べることはあり、それらは特徴を持っている。どの國にも最高のものがあり、それ以外の物というのは・・・どの国も同じである」
Bruno Munari /Falkland (1964年)
製造元 :ミラノDanese社
素材:シェード=伸縮性ファブリック、リング=アルミニウム
寸法:φ40×H165cm |