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2005.9.30 [金] モーツァルト |
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来年は没後215年ということで、モーツァルトがちょっと盛り上がりそうだとか。
華やかだけど、聞くときの気分によってはいささか軽薄っぽく感じるときもあり(あまりに流れが良すぎるため)、ほんとに天才肌の作曲家だったんだろうなと思う。
「苦労して作曲しました!」とは全く思わせない完成度の高さ。
曲全体に共通して貫かれているのは、旋律の軽やかさ、なめらかさ、かな?
不自然な転調が重なったりという、聞いてて「あれ?」と引っかかるものがない。
着物も、こんなふうにさらっと着られるようになりたいなー。
どうしても、いつもどこかが頑張りすぎて、微妙な不自然さを醸し出してしまっている気がする。
個性的でなくていい。突出することなく、さらっと、自然に。言い聞かせ。 |
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2005.9.29 [木] 展示会 |
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久米島紬と紅型の展示会(正式名称を失念!)を見にゆく(Kさん情報ありがとう〜)。
すごい展示量で、たーっぷり見て、お腹いっぱいに。
仮絵羽になっているものが多くて、とても柄合わせの参考になりました。
着物はやっぱり背中が綺麗じゃないと。
自分の好みの傾向がよりはっきりしたのも収穫でした。
久米島紬とはいつかご縁があるのかしら…。
こればっかりは、「出会い」だものねぇ。
基本的には、私は「誂え」より「出会い」のほうが好きらしく。
「誂え」は、自分との相性がよく、さらに「このひとのセンスは凄い!」と思えるひととの出会いがなければ、やっぱり難しいものだと思う。
つか、自分の思いもよらなかった美意識に出会って、「うあーコレ凄い!素敵〜!!」と打ちのめされるのが幸せ(←マゾっぽい?)。
松屋のイタリア展もぷらっと。高かったけど、美味しそうだった。
日差しはまだ夏の気配を残しているけれど、風はもう秋のもので、歩くのにとてもいい陽気でした。 |
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2005.9.28 [水] 京都展 |
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京都展で買ってきた柘植の根付小物に、念願の文子守りを装着♪
これで根付として使えるぞ〜。デビューが楽しみ。
ない藤さんでは長いこと居座り、あーでもないこーでもないと考えあぐね、怪しい客に成り果てた。
でも取りあえずのビジョンは見えてきた、かな。 |
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2005.9.27 [火] |
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身内が、「文房具店と、東京電力に行きたい」と言った。
目的が微妙によくわからなかったのでリサーチを試みたが、本人はアタマのなかに思い描いているものがあるらしいけれども説明するのはムズカシイという状態で、「とりあえずそこに行けばあるはず」と言う。
だから伊東屋と東京電力に連れて行ってみた。
結果。「ここじゃ、無い」ことが判明。
ううう。きちんとお膳立てしたのに文句言われるほど頭にくることってあんまりない気がする〜。
思ったとおりの結果が欲しいのならば、事前情報をしっかりよこすべし。でなきゃ責任とれん。
そうでなければ、結果に対して自分の責任を棚上げして文句たれるのはやめましょう。
いっつも言うけど、私は超能力者じゃないのよ〜。
アナタの考えてることが全て分かる訳ではないの〜。
人間とは一部の例外を除いて図に乗るものだ。サービス過剰は厳禁!ぷんぷん。 |
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2005.9.26 [月] 癖 |
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今までずっと、自分は「老舗」が好きなんだろうと思ってた。
違ってた。
「ロングセラー」が、好きだったんだ。
「コトバの概念の定義」を自分なりに考え続けちゃうのは、悪い癖かもしれないんだけど。
「願い」と「祈り」はどう違うんだろうとか。
「愛」と「恋」とはどう違うんだろうとか。
学生時代に身についてしまった習い性かも。 |
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2005.9.25 [日] 秋の草履 |
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「何にでも合う」草履とは、果たしてなんぞや。
というのが、ずいぶん長いことの命題でした。
あれこれあれこれ考えて、結局私は下駄ではなく、草履が履きたいのでした。
下駄は浴衣のときだけでよいのでした。
「汎用性が高い」のと「何にでも合う」という概念は、一致しないものだということも、やっと合点がいきました。
「何にでも合う」というのは、つきつめれば、「どれにも中途半端」でしかなかったのです。。。
辿り着くまで長かったな〜>自分。
結論。
私には、春・夏・秋・冬、それぞれの一足が必要である。
そして最後の一足が、秋の草履である。。。
一般的に、お着物の用意はその季節が訪れる前に想定し誂えるものかと思いますが、私には、たとえば春に「秋にはこれが合うから」と考えてあらかじめ揃えておく、ということは結局できませんでした。
その時期のその光の中でないと、ほんとうに身につけたいものは判断できない。
最後の一足。じっくり選ぼうと思っています。 |
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2005.9.24 [土] 実像 |
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とある作家さんの近影を、初めて見る機会があった。
その作家さんは、文面から私が想像する姿とは、やはり「いつものとおり」違ってた。
作品を読んで想像する姿と、実際のご本人の姿というのは、いつもかけ離れている(私だけかな)。
とくに、痩せているか太っているか、正反対なことが多い。
骨太な文章を書くひとが実際にはすごく華奢だったり、反対に、非常に繊細な文章を書くひとが結構がっちりしていたり。
こころの姿と見た目の姿とは異なっているという証し、なのかなぁ。
「ひとは見かけでは判断できない」といういい例なのかもしれない。
でも、それでも、私も含めて、ひとは「まずは見た目で判断される」のですよね…。
ここんとこがムズカシイなぁといつも思う。 |
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2005.9.22 [木] 秋は白檀 |
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いつも部屋に焚くお香。
白檀が心地よいと感じる時節になってきました。
ひんやりしてきた夜の空気にとても似合うと思う。
秋だなぁ。 |
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2005.9.21 [水] ぬかどこ |
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ぬかどこがちょっと酸っぱくなってきてしまったので、卵の殻を投入。
薄皮を剥いて、すり鉢で粉末状にする。ごりごり。
ぬか生活をするようになってから、生ゴミ減ってきたなぁ。
ぬかどこを見ていると、私には子どもはいないけど、子育てってこんなかんじなのかなと思ったり。
手をかけすぎても駄目だけど、ほったらかしだとすぐ悪くなってしまう…。
毎日見てあげて、おかしくなってきたら、適切な処置を施す。
「いつも見ている」のがきっと大事なんだろうな。 |
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2005.9.19 [月] 十六夜 |
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友人宅へ押しかけて、くだらないことをしゃべりつつ、まったりのんびり、酒を呑む。
涼しくなってきたから、そろそろ清酒が美味しい。初めて選んだ銘柄だったけど、好評でよかった。
友人所有の作家もののちろりが大活躍。
揃いのおちょこを持っていくのを忘れたのが痛恨。。。完璧なセットになるはずだったのに。あーあ。
持参した惣菜と友人の手作りの品とで、なかなか豪華な食卓になり楽しかった。
ひとんちのレシピはとても参考になります。
朧月夜の下、駅まで送ってもらってぷらぷら歩く。
こんな月もいいね。 |
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2005.9.18 [日] 中秋の名月 |
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よく晴れ渡り、ばっちり見られました。
煌々と輝く月が見事だった。 |
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2005.9.17 [土] 星月夜 |
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昨日は、満月間近の月が大きくてとても綺麗だったけど、夜が更けると星もずいぶんよく見えてました。
もうオリオン座が見える時期なんですね。冬の星座だと思ってた。
少し離れたところに、黄色みを帯びた一等星があったけれど、なんだったんだろう。
あれがプロキオンなのかなぁ。
ごくかすかに小さな5つ星が集まった星座も見えて、いるか座だろうか、それともうみへび座の頭部分だろうかと一所懸命ネットの星座表とくらべっこしたけど、結局よく分かりませんでした。
昔、「星座を見つけよう」という本が好きで、よく見ていたんだけど。まだ実家にあるのかな。
もうあんなに星空がよく見える日にはなかなか当たらないだろうなぁ。惜しいことした。 |
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2005.9.16 [金] 秋の服 |
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しばらくこれといった買い物をしてないので、そろそろ物欲がざわざわと蠢き始めております。
が、個人的に、秋には服飾品を買わないほうがいいのよ。教訓なの。
春色の服って結構秋にも着られるものが多いけど、秋色の服は大抵秋にしか着られないんだもん。
自重せよ>自分。
でも着物のときは逆に、特に秋に似合いそうだなーと思う色を積極的に取り入れている気がする。
思えば、自分で着物を着たいと考えたそもそものきっかけが、「季節感を思い通りに着物であらわすことができたら、どんなに素敵だろうか」ってことだったんだよね。
あれからしばらく経つけれど、どれだけ実践できるようになっているのかなぁ。 |
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2005.9.15 [木] ペンネ |
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ペンネが安く手に入ったので、アラビアータをつくる。ペンネ好き〜。
今日は基本のレシピにバターとトマトケチャップをちょっぴりプラス(オリーブオイルは使用せず)。
味がしっかりしたかな? これはこれでいいかも。
きりっとした白ワインが合いそう。買ってくればよかったな。 |
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2005.9.14 [水] アルツベルグその後 |
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連れて帰ってきたアルツベルグのカップは、毎朝使うのが楽しみになりました。
カップにこんなに惚れ惚れするのは久しぶり。
きめ細やかな磁器は、しっとりとした手触りでとても気持ちがよいです。
フォルムにもまったく文句なし!で、きちんとソーサーを使うようになりました。
(ジノリを使ってたときには、さぼってた)
あんまりにも完成度が高いので、セットしたところを見たいのです。。。
手放しで自画自賛できる買い物ができたと思うときって、とてもとても幸せ。
こういった日常の小さなお気に入りのもので、ストレスが癒されている感じ。
そういえば茶渋もつきにくい気がするなぁ。 |
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2005.9.13 [火] さしすせそ |
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以前、友人から貰ったガレッティのアップルビネガー。
ちょこちょこ試行錯誤を重ねて、本日は酢の物に使用。
米酢にちょっぴり加えると、後味がすっきりしてとてもよかった。どうもありがとうねー!
これはなかなかよいものを教えてもらったぞ。
コーヒー・紅茶・日本茶などの嗜好品もだけど、砂糖・塩・酢・醤油・味噌などの調味料も、お値段と品質との兼ね合いが難しい。。。
使い続けられるか、お財布と相談しなくちゃいけないし、入手方法が大変すぎても困るし…。
むやみにレベルを上げてしまうと、買えなかったときのダメージが大きいんだもん。
お砂糖は、甘みが上品なので、一番糖が好き。
お塩は粗塩と海の精を使い分け。
お醤油は紫峰が美味しかった。
「自分ちの味」をつくっていくのはとても楽しいものだけど。
たぶん、安ければいいってものでもなく、高ければいいってものでもなく。
無理をすることなく快適な、自分の身の丈に合ったものを、未だに探し続けているのかなー。
母から三州三河みりんを貰いました。結構評価が高いらしい。まだ未開封。 |
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2005.9.12 [月] |
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「容疑者 室井慎次」を見てきた。
某レビューでは評価が低かったけれど、見てよかったと思う。
やっぱり「不特定多数」の意見より、自分の目で見た判断を優先させたい。
見てスカッとする映画ではなく、いろいろ考えさせられる映画だったように思う。
見たあと、無口になってしまった。
権力のあるひとが、自分の利益のためにその権力を行使しようと思ってしまったとき、個人はとても無力であることを改めて痛感させられ、まだ気持ちがモヤモヤしてる。
こういった「ひとの心の闇」は、人間が人間である限り、とても残念だけど、決してこの世から無くなったりはしないのだろうな。
国をつくり、法を司り、治安を守るということは、それでも決して人間に絶望せずに、「少しでもまし」な世の中をつくるために尽力し続ける、気の遠くなるような忍耐が必要なもののような気がする。
それはもしかしたら、大きな大きな湖の汚れを、小さなひしゃくで延々と汲み出し続けるということに似ているかもしれない。
ひとによっては、徒労と呼ぶものであるかもしれないけれど。
やっぱりまだ、諦めたくはない。
いや、諦められないんです。諦めて無関心になったほうが楽だって分かっちゃいるんだけど。
当たり前のことを、当たり前の顔して、普通にやり続けられる人間になりたいの。道は遠いけど。 |
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2005.9.11 [日] |
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投票をすませる。
愛・地球博に行った知人から、Tシャツとキッコロのぬいぐるみをもらう。
Tシャツ…室内着にするしかないのかと思いつつ、妙に似合っているのを自覚。。。 |
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2005.9.9 [金] |
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重陽の節句。
定期検診ついでに実家へ。
この時期は蚊がものすごく元気。ちょっと油断するとくっついてくる。
玄関の中でこおろぎが鳴いてました…。このあいだはトイレにまで紛れ込んだそうな。 |
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2005.9.6 [火] 九月大歌舞伎 |
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夜の部(激しくネタバレします)。
【平家蟹】
平家の落人ものの演目とは、個人的にかなり相性が悪いという認識を新たにする…。
スライド上映(ナレーションが白石加代子)があったりして、大河ドラマを意識しすぎている印象。
今日は外国人の観客が多かったから、状況説明には良かったのかもしれませんが、音響が生でなかったのも違和感を感じてしまって、全然入り込めませんでした。むー。
【勧進帳】
播磨屋のさすがの演技。
有名な演目だけあって、声を掛けるお客さんがいーっぱい。
富十郎と福助もよかった。
子どものころ、父母に初めて歌舞伎座に連れられて見たのが、勧進帳です。
今でも、三味線の方々が、いつ三味線を置いたのかが分かりません(笑)。
しかし、初めて見たときには、一糸乱れぬ三味線の動きに驚嘆した記憶があるのですが、今はだいぶラフになってしまったような。
最後に弁慶が皆を追いかけるところで、ものすごく間を取っていました。
これは吉右衛門のファンサービスだろうなぁ。うれし。
【忠臣連理の鉢植】
忠臣蔵外伝。
浪士のために自らを犠牲にするお蘭の方の悲哀を、コミカルな演技を交えて描いています。
しかし、将来を誓った相手に裏切られたと感じてやさぐれる弥五郎があんまりにも女々しすぎて好みじゃありませんでした。。。浪士なのに。
流れも冗長な印象を受けてしまいました。
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雨が降るかなーと思って、傘を持参。
歌舞伎座の地下の傘置き場、初めて利用しました。結局降らなかったけど。 |
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2005.9.5 [月] アルツベルグ |
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あたらしいカップを買おうと思って(今回は絶対に白のカップにしようと決めていた)、さて、どこのにしようかとあれこれ考えていたのですが(ロイヤルコペンハーゲンとかイッタラとかアピルコとかウェッジウッドとかナルミとかニッコーとか)、どうしても忘れられないメーカーがありました。
それが、「アルツベルグ」。
当時は日本では入手不可と言われていて、私にとっては幻の一品だったのですが、今回イルムスで扱いが始まっているのを知りました。やた〜!
昔はボーンチャイナが大好きで、それにばかりこだわっていましたが、今はこういう灰白色のような陶磁器の質感も、かなり好き。
憧れていたのは、アルツベルグの数あるシリーズの中でも「FORM1382」と判明。
1931年(!)に発表されたデザインだそうで、シンプルでありながら繊細でレトロな雰囲気が、なんとも言えず好みです。とくにポットが素敵。
最初はティーカップが欲しかったのですが、実物を見たら、コーヒーカップを買ってしまいました。
いやいや、コーヒーだけでなく、このデザインならきっと紅茶も似合うはず。
奇しくも、以前に買った別メーカーのポットとお揃いのような質感に。
もっと早く日本で買えることを知っていたなら、きっとポットもここのものにしただろうと思うけど、これはこれでいいかもね。
よい「白」かと思います。朝日に映えそうな。 |
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2005.9.5 [月] 台風 |
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ずっと気になっていた四国に、とうとう台風がやってきそう。
被害が大きいのは勿論困るけれど、これで少しでもダムに水がたまってくれれば…。
都内も各地で浸水…。 |
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2005.9.3 [土] 茶筒 |
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ずーっと使っていた茶筒が錆びてきてしまったので、あたらしくしようと思い立ちました。
桜の木の皮やまげわっぱなど、木のものはどうかなーとも考えたのですが、蓋を開けるとき、中蓋まで一緒に外れてしまったりして、思うような使い心地のものにはめぐり合えず。
これは神様がかの有名な開化堂の茶筒を買いなさい〜と言っているのかしらー?とわくわくしつつ、松屋へ。
だがしかし。
うーん、何故か私の手にはしっくり来ませんでした。。。ショック。
とってもよくできていると思うし、松屋には経年変化した茶筒まで置いていてくれて(ブリキと銅)すごく参考になったのだけど、なんというか、使い勝手が男性向き、のような感じだったのです。重みとか、空気の抜け具合とか、大きさとかが、微妙に。
お店には、直径が大きめのものしかなかったので、とくにそう感じたのかも…。
全てのサイズを見てみないといけないかなぁ。
失意のうちに未練がましく三越でうろうろしていると、ステンレスの、すっきりシンプルな茶筒を発見。
なんかこれが気に入って、買ってしまいましたとさ。「しとっ」とした空気の抜け具合、適度な重み、一体成形であるところも好みでした。
今日、今年初めての赤とんぼを見かけました。
極上のルビーみたいな、とてもとても綺麗な赤。赤とんぼってあんなに綺麗だったかな。 |
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2005.9.2 [金] 京都展覚書 |
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上野松坂屋 9/21〈水〉〜9/27〈火〉
池袋西武 10/19〈水〉〜10/25〈火〉
日本橋三越 11/8〈火〉〜11/13〈日〉 |
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2005.9.1 [木] 帯締め |
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五嶋紐が届きました。
象牙色と生成り色、どんなふうに違うんだろ、と思っていたら。
象牙色はあわーいクリーム。
生成り色はあわい香色に、私には見えました。
(こういう色彩の表現は、ひとによってやはり異なる)
「生成り色」のほうが濃い色です。
10月になったら着るぞ着るぞと待っている葡萄柄の白大島と、祖母のユーカラ織の八寸と、バティック柄の帯揚げと、この生成り色の五嶋紐。
帯から色が浮くこともなく、沈みすぎることもなく、やわらかな斜めに差し込む秋の光に似合いそうなひと揃えが、やっとできあがりました。 |
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