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前日までは稀に見る暖かい日が続いていたのに、
六日は底冷えのする日でした。
家族だけの納骨と法要を墓前で行いました。
入院して一週間、孫の誕生日と天皇誕生日を避けた
二十四日早朝に父が逝きました。
母や私たち家族、叔母や姪達と言葉が出ない代わりの、固い握手を交わした翌日から、
自らモルヒネ投薬を願い意識が薄れてゆきました。
緩和ケアの説明をしてくれた看護師さんを一目で気に入り、
「彼女の看護ならば、何の心配もせずに逝ける」と言っていたその人が、父の願いが通じたのか、入院の時も、看取りも担当時間でした。
救急車から病室に入ったそのとき、彼女に「よく頑張ったね」と言われた父の安心した表情が忘れられません。 |