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● 「一生もの」って何だろう? ●
セールストークで、よく言われませんか?
「一生ものですよぉ〜」って。
宝飾とか、和装関係とか、家具や鞄でも、聞きますよねー
ナットクできる品について、そう言われるなら、同意しますけれど、
化繊の薄ーい生地のコートなんかで、それを言われると、
「んー、一生が三年くらいならねっ」…と、思ってしまうのでありました。
おほほ、ナナメな性格で、ごめんなさい。
もちろん、口に出しては言わないですよぉ(笑)
私も、けっこう物持ちが良いので、小学生の頃はいていた
ジーンズを、いまだに持っていたりするのですが。
(はけますが、さすがに腰周りがキツイ…)
それって、丈夫な天然素材(綿)+天然染料(インディゴ)だから、
二桁の年月にも、耐えているのだと、思うのですね。
同じ綿でも、白シャツは、生地が薄くなってしまったり、
黄ばんでしまったりするので、八年物くらいが最長でしょうか。
麻も持っていますが、こちらは黒で、十年物があります。
いかに物持ちが良いとはいっても、化繊の服は、
五年もすれば、あまり着たくない状態になっています。
繊維が硬くなってしまったり、ストレッチ素材が伸縮しなくなっていたり。
ゴムが朽ちるように、朽ちてしまうものもあります。
…そんな生活を送っているので、「一生もの」と勧められると、まず、
「ん?そうかなぁ?」と、疑ってしまうのでありました(^-^;)
まず素材が、年月に耐えられなかったりするし。
素材が丈夫でも、履物も持ち物も着物も、流行があるし。
数十年後でも、自分はこれを使っているかな?と考えると…
「一生もの」って、安易に使える言葉では、ないと思うのですね。
一生使い続けるくらい、丈夫で相性の良い品に出会えることは、
幸せなことだと思います。
そして、そんな幸せは、そんなに転がっていないと思う。
よく聞く言葉だからこそ、売り手も買い手も、
しっかり考えなきゃいけないんじゃないかな?と思うのです。
「一生もの」ってコトバの意味を。
だって、自分が死んだ後なんか、貰ってくれる人が
いなかったら、ただのゴミになっちゃう…
処分しなければならない遺族が、かわいそう。
処分されてしまう品も、かわいそう。
そう思うと、けっこう冷静に、お買い物ができますよね(笑)
20060218 |