|
昨年末に、母から電話がかかってきた。
「新年会に着物着るんだったら、あげるわよ」
ということで、お正月に帰省した時に母がピックアップした着物を見せてもらい、今日、宅配でそれが届いた。
お正月に見せてもらったのは、
付下げ、紬、江戸小紋、帯、道行やコートなどなど。
付下は、母が出産のお宮参りの時に来たりしたもの。
出してみたら、襟が退色していたので、もらうのは延期して呉服屋さんに相談することに。
本当は、これを新年会にと母は思っていたのだが。
江戸小紋は、淡いグリーンの菊菱で紋入り。
私も一度だけ友達の結婚式に着たことがある。
母「他の子はピンクで作っちゃってねえ。(私は3人姉妹)あんたは着ないと思ってグリーンにしといたの。」
えぇ、ママン、その判断正しかったです。
結城紬は母の叔母にもらったのだが、一度も来ていないらしい。これは明るい色でカワイイ。
その他、私の喪服も作ってあるとか、祖母が父のために作って、一度も袖を通してない大島紬があるとか(うしし、いつかもらってしまおう)、母に着物を色々くれた母の叔母の話だとか、着物談義をした。
そしてそれらの一部が第一弾として、今日届いた。
送られた着物を見て、改めて思う。
母は数年前まで、「手入れも自分でロクにできないんだから、ダメ!」と一切着物をくれなかった。
その母が着物をくれるということは、そろそろ人生の身仕舞いを考え始めたということだ。
そう考えるととても切なくなってきて、涙がでてきた。 |