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2010.7.30 [金] うれしいことと残念なことと

うれしいことは、姉の手術が無事に済んだこと。
朝から夕方まで7時間の手術で、医師に自分も頑張るから貴方も頑張ってと言われたというが、
手術は順調に済んで麻酔も醒め病室に戻ったそうで、上手くいったと医師が言ったそうだし、
一安心。 よかった、よかったと、ホッとした。
あとは大変なリハビリがまた始まるのだろうけれど、まずは手術成功で、うれしい。

残念だったのは、歌舞伎に飢えて(笑)初めて巡回公演を観に行くことにしたのに、
それも夜の部にしたのに、また行き損なってしまったこと。(涙)
巡回公演を思いついたのが遅く、いい席は売り切れで一番安い席だったのがせめてもの慰め。
でも考えようによっては、行き損なったからこそ義兄が電話をくれた時に家にいて、
すぐに手術の結果を聞けたのだから、よかったとも言えるし..

2010.7.29 [木] ホーム訪問と、展覧会に

月曜から昨日まで3日間も、またまたダウン。 情けない..
昨日は、出かけようかと始動したら眩暈.. 中途半端な睡眠のせいらしく、鏡に映る顔色も青白い。
で、心配している姉に代わって母を訪問するのは日延べし、夜の健康講座も欠席。 

母は、昨日の午後からホームで体験入居を開始。
同じ家に住んでいる兄の家族が送って行ってくれたので、私はお役ご免だったけれど、
自分は行けないからと入院・手術前なのに気を揉んでいる姉に報告して安心してもらうためにも、
できれば夕方にでも行ってみようと思ったものの、無理してまで出かけるのは止めて、家で静養。

姉は、3月下旬に靴が階段の滑り止めに引っ掛かり、酷い落ち方をして両手首を折ってしまった。
緊急手術をしてもらったものの、4ヵ月経っても回復が思わしくなく、痺れ・痛みも酷いので、
今日リハビリに通っている別の病院に入院して、明日1日がかりの再手術を受ける。
(ほんのはずみ! が本当に大変なことに.. お互いに気をつけましょうね!! )
母の様子・感想を私自身も勿論知りたいが、何より手術前に姉の気がかりを減らしておきたくて、
初めの予定通り、夕方、昨日からの様子を聞きに行った。

母は、家では食事の準備・片付けや簡単な洗濯など基本的に自分のことは自分でしていたから、
ホームではすることがないので、1日でもう時間を持て余して、退屈らしい。(笑)
午後のおやつの時間には他の入居者と暫く話をしたと言っていたが、
目が悪くなって疲れやすく、本も長くは読めないようだし、
自室に置く個人用のTVや机などは、此処で暮らすと決めてから買うことにしているので、
私が行った時は、することも無く手持ち無沙汰で、横になって休んでいた。 
雨で外に散歩にも行かれないし、あれこれ話していると、足りないものが、いくつか分かってきた。
夕食の時間になったので、気になった物を持って直にまた行くことにして、私は退出。

*****
幸い今日は体調もよかったので、方向は全く違うけれど、先に「シャガール」展に行った。
会期は長いのに、いただいた招待券は期間限定で、有効期間はあと2週間。
雨だから空いているかと思ったら、混んではいなかったけれど空いてもいない。(笑)
約70点というポンピドー・センターからのシャガール作品が見応えがあって、
「日曜日」など、パッと目に飛び込んでくる作品がいくつかあって、暫く釘付け。
でも、シャガールを観に行ったつもりだったのに、
副題が「ロシア・アヴァンギャルドとの出会い〜交錯する夢と前衛〜」で、
ゴンチャローワやカンディンスキーなど同時代のロシアの前衛画家の作品も多く、
ナターリヤ・ゴンチャローワを知らなかった美術に(も)疎い私は、興味深い思いで観て回った。

帰り道では、奏楽堂を見学。
以前から通る度に中を見たいと思っていたものの、今まで公開日に当たらず、今日が初めて。
1階も雰囲気があるが、2階のホールが素敵。
ここで、チェンバロやパイプオルガンの演奏などを聴けたら、素敵でしょうね〜と思いながら、
座席に座って、しばらくノンビリと、小さく流れている音楽に浸った。

*****
母と別れた後は、「日本の絹展」に寄って、夕食も済ませて帰ろうと、日本橋まで行った。
石さんを見つけて、キイさんは今日だけは他のご用でいらっしゃらなかったのだと思い出した。
青山のスパイラルで我慢した蛙の柄の麻帯の話をしたら、
何と何と、今回は絹芭蕉のがあって、素敵、素敵.. ノックアウトされそう。
日傘も、そらさんが持っていらしたような、曲げた竹の柄のがあるじゃないですか〜
でも、最早どうにもならない困った状態だから、我慢、我慢.. しかない。
これから我慢の日を送れば、来年なら..どちらかぐらい.. と今から心がむずむず..(爆)

他のコーナーで、お洒落なシルクのサポーターを見つけて、自分用と、何より姉用に、購入。
これから数年、もしかしたらもっと長く、手術痕が目立つだろうから、
少しは傷を気にしないでいられるように願って、プレゼント用に飛びついた。

夕食はグリル満点星がやっている「麦星」に初入店。
若者・子供向けなのか週末は混んでいるけれど、今日は空いていて、ちょっとビックリ。 
レディースコースというのがあったので、それにしてみたら、大当たり。
シーフードサラダ・シチュウ風のビーフステーキ・オムレツライスに、デザート、飲み物つき。
サラダからオムレツライス(orハヤシライス)までは少なめだが、全体に味も量的にも○。

帰宅してから母の様子を姉に報告。
ホームに住むことを母が今では受け入れているように見えるので、少しは安心した様子。
今は母のことは私が気を配るから、姉には手術とその後のリハビリに専念して欲しい。
手術が順調にいきますように願う。 切に願っている。

2010.7.25 [日] 久しぶりの落語

先月は落語は月末に1度だけの予定なのにパスしてしまい、本当に久しぶりの落語。
他の寄席にも行きたいとは思いながら、今日も昼下がりの暑い時間に国立演芸場に出かけた。
始動が遅かったので着物は諦めたが、前座の噺のうちにどうにか到着して、ホッ。

林家彦いち「青菜」、柳家〆治「池田大助」、三遊亭歌司「お化け長屋」に、
仲入り後は桂幸丸で新作の野口英世の母「野口シカ物語」、トリの三遊亭遊三は「船徳」。
名人会なので、色物は林家今丸の紙切りだけだから、好きな落語に浸って楽しかったものの、
満足度は.. 段々、期待度・要求度?が高くなって来ているようだ。

来月の名人会と花形演芸会のチケットは発売日に直ぐ取ったけれど、
(それぞれ1日だけの公演チケットは半日で売り切れるので、じゃないと取れない。)
行かないつもりだった定席も、8月中席はトリが歌丸師匠で怪談噺だったことを思い出し、
休憩時間にチケット売場に行ったら、後半のまあまあの席を取れて、ニコリ。
来月は久しぶりに落語を3回聞くことになった。

*****
帰りに日本橋に寄ったので、デパ地下の人形町今半のイートインでステーキ丼の夕食。
以前すき焼き弁当を食べた時に、他の方が皆さんステーキ丼を食べていらして、
そんなに人気があるなら1度食べてみたいと思っていたので、その意味では満足。
でも、私はすき焼き弁当の方が好きだと思った。 好みは人それぞれらしい。

*****
金・土と勤務先の上司・同僚の友人と富士山に行っていた息子が真夜中にやって来た。
前に今回も一緒の友人と2人で行った時は風雨がひどく、頂上まで行かずに帰った来たらしいが、
今回は、ご来光も仰げ、お鉢巡りも出来たそうで、携帯に撮ってきた画像を見せてもらった。
私も半世紀前に登ったことがあるけれど、お鉢巡りはできたものの、ご来光は仰げなかったので、
光の変化などが、何とも言えず美しく、小さな画面でも見ていて楽しかった。
富士山といえば、この週末も、ふうままさんは登られたのかしら?

2010.7.24 [土] 猛暑に夏バテ

暑〜い..
暑いと言っても涼しくなるわけではなく一層暑さを感じるから、
暑いと言わない方がいいとおっしゃる方にはご尤もとは思うけれど、
このところの挨拶は、皆さん異口同音に、今日も暑いですね〜 ばかり。
この猛暑・熱帯夜の連続では、他に挨拶のしようも無いような..

今週は(も)暑さに負けて、出かける時間帯以外は、グッタリ、ゴロゴロゴロリ..(苦笑)
日に日にダウン状態がひどくなって、木曜日からはついにエアコン稼動。
と言っても、つけたり消したりだけれど、風の入らない時は、扇風機だけでは体温が上がる感じで、
冷房なしには耐えられない状態になっている。
例年なら夏でも着物を着る時以外に冷房をつけることは滅多に無いのに..

ベランダに打ち水が、夕方の日課。
植木は鉢に水を遣ってから枝の上から葉全体にも水遣りして、最後に床全体に打ち水。
打ち水というと風情があるが、如雨露で撒くので水撒きの方が合っているかも..
風があれば、通る風がこころなしか涼しくなって、ホッとする。

*****
ダウン状態でも、今日も夕方から健康センターに出かけて、健康講座に出席。
暑さにめげず出席者が多く、しかも今期は男性率が高くなっている。
そのせいでもないだろうが今日も最後に腹筋運動が入って、腹筋のなさを実感するのが悲しい。
ともあれ、少しは効果が出ることを期待して、通いたい。

2010.7.22 [木] 能楽「素の魅力」

夜は国立能楽堂の企画公演を観に行った。
今月は「素の魅力」ということで、仕舞、素狂言、袴能。
観始めた頃は、面・装束をつけていても分かり難いのに、仕舞、舞囃子、袴能などは歯が立たず、
何がなんだか分からない展開だったけれど、最近はそれなりに楽しかったりする。
お能は分からなくても嫌いじゃなくて、むしろ結構好きな時空だったから、
また行こうという気になって懲りずに通いつづけた(笑)お陰かと、ちょっとうれしい気分。

仕舞・観世流「花筐 クセ」は、大槻文蔵。
素狂言・大蔵流「無布施経」は、シテ・茂山千作、アド・千之丞の兄弟コンビ。
袴能・宝生流「藤戸」は、シテ・近藤乾之助、ワキ・福王茂十郎、アイ・茂山七五三など。
囃し方は、笛・赤井啓三、小鼓・幸清次郎、大鼓・亀井忠雄。

素狂言「無布施経」の終盤に切戸口から後見?2人登場。
ああ、きっと..と思った通り、舞台に座って演じていた千作さんの立ち上がりの補助。
千之丞さんには必要無さそうだったけれど..
それにしても、立ち居は流石に厳しくなっているが、鍛え上げられた声の素晴らしさ!
芸の確かさ!! しかも存在そのものが狂言を体現しているような暖かいおかしみ。
できるだけ長くお元気で、舞台を務めていただきたいと願うばかり。

袴能「藤戸」で、前シテと後シテで紋服が変わったので、おおっと思った。
装束を着けず紋服で演ずると言っても、前シテと後シテでは役が違うので、
服が変わると分かり易いと思いながら鑑賞。

****
終演後は、友人と、先週に続いて「五万石」で食事。
料理を変えてくださるというので、今日もまたいつものミニ会席。
先週とは全部違っていて、どれも美味しくいただいた。
友人がもう少し飲みたいと、お酒はいつもより少しだけ多め。
私はすっかり弱くなって、歳を感ずる。

*****
着物: 夏大島紬(白川貞夫の越後大島)。 黒地。 華柄。 
帯:  八寸帯。 羅織。 白磁・青白橡・岩井茶色。 金糸入り。 (お初)
帯締め: 五嶋紐。 生成り地に薄緑色の組紐。 (お初)
帯揚げ: 紋紗。 薄緑色・極薄青磁色。 (お初)
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。台周りは白革。

真夏日の暑さの中、ついに午後には冷房を入れたので、そのお陰だろうに、
夕方になって涼しくなってきたと、迷わず着物を着たが、家を一歩出た途端に愕然。 暑〜い。
電車や建物の中に居る時はいいけれど、外を歩いている時の暑さは格別。
夜になっても、暑さが続くのが何よりキツイ。
食事が終って店を出たのは11時なのに、出た途端、2人で暑〜い、暖房入り、と声をあげた。
でも、友人ともども、めげずに着物を着ている。 洋服だって暑いんだから、大差ないような..

2010.7.21 [水] 

午後は、母のホーム入居のための室内履きなどの購入にお付き合い。
家に居るときと違い、一緒に動くと母の衰えが一層如実。
ホームに入ることになって気力がなくなったような感じがして辛い。

帰宅して一休みしてから、健康講座に出席。 今日はヨガ。
開始10分前に行ったら、参加者が多くてマットを敷く場所の確保が大変。
皆さん譲り合ってはくださるものの、私より後の方は更に苦労していらした。
初回の先週を欠席してしまったから分からないけれど、今期は参加者が多いのかしら?

2010.7.20 [火] 歌舞伎鑑賞教室

今月も国立劇場の歌舞伎は鑑賞教室。 午後の部に出かけた。
錦之助の山陰右京で「身替座禅」。 それに、彦三郎、亀三郎、壱太郎、隼人。
「身替座禅」は菊五郎のが、さもありなんという感じで好きだけれど、
錦之助だと、行儀のよさとでもいう感じで、雰囲気が違う。 でも、それはそれで悪くない。

今月の解説「歌舞伎のみかた」は、壱太郎・隼人の10代2人の担当。
これまでとは随分違った若者らしい趣向で、なかなか楽しい。
何より主たる対象の高校生が共感できそうな内容で、よさそうと思った。

*****
終了後は、またまた半蔵門線一本の押上「天真庵」行き。
いつもの「文膳」にチーズケーキも追加して、ニコニコ帰宅。

*****
着物: 阿波しじら(木綿)。 織。 藍染。 藍色地に灰色の木の花柄。 
帯:  八寸帯。 博多紗献上。 白地に青・水色・薄緑色の献上柄。 
帯締め: 盛夏用レ-ス。 白地、青・水色・薄緑色。 
帯揚げ: 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。

2010.7.19 [月] 朗読サークル参加

毎日が日曜日状態の方が殆どの高齢者サークルらしく、祝祭日も関係なしの活動日。(笑)
暑い期間は無理をしない方がいいということなのか、
6月から8月までは3ヵ月連続で練習は月に1回しかない。
で、欠席などできないと思いながらも体調が許さず(涙)、遅れて参加させていただいた。

帰りにまた門仲の「近為」で早〜い夕食。
またまた魚と肉の味噌漬・粕漬け3点盛。 漬物のお替りも、いつも通り。
今が旬の夏野菜の漬物を持ち帰り。

2010.7.18 [日] 今週末は

17日(土)
夜は健康講座に出席。
先週はハプニングで欠席したので、3週休みになって、まる4週間ぶり。
でも、前期の皆勤のお陰らしく、うれしいことに頭にも身体にも記憶が残っていて、
動きを段々増やしていく講師の指示に従い、案外スムースに動けた。
時にはアレッと動きが分からなくなったりしたけれど、それはご愛嬌。(笑)
今日は、ただ動くだけでなく、力を入れる箇所などもしっかり意識してやれた。
今期から参加の若い方々が苦労している様子を見るにつけ、継続の力を実感。
最後の腹筋がきつくて、腹筋がないのを再認識。

18日(日)
疲れが溜まっていたようで、目覚めても起きられず、2度寝、3度寝。(笑)
少し筋肉痛。  腹筋の他、二の腕は腕の前だけでなく後も、痛い。
う〜ん.. 明らかに昨日の後遺症.. 筋肉がなくなっている箇所が明白。
だから講座に参加することにしたのだし、
1年後の効果を期待して、頑張って通いましょう..っと。

2010.7.16 [金] 納涼能

午後は、能楽協会主催の納涼能。
シテ方五流総出演で、演者も各流を代表する方々なので、楽しみに能楽堂に出かけた。
今日はいつもの国立能楽堂ではなく、水道橋の宝生能楽堂で、此処へは本当に久しぶり。
学生時代に前の水道橋能楽堂に行った記憶は確かだが、
このビルになった宝生能楽堂には前に1度行った気がするものの、もしかしたら初めてかも..
見所は、矢来能楽堂に比べればずうっと広いけれど、何となくこぢんまり感があって、親しみ易い。
能舞台も、柱や舞台の床が長く使われてきたような色合いで、どことなく暖かさがあるような..

能「井筒」(金春流)シテ本田光洋(金春安明の代演)、ワキ宝生欣哉、アイ野村万蔵
狂言「六地蔵」大藏彌太郎、大藏千太郎、大藏基誠、大藏教義
仕舞「経政クセ」(喜多流)友枝昭世
仕舞「鐘之段」(観世流)観世銕之丞
仕舞「船弁慶キリ」(金剛流)金剛永謹
能「枕慈童」(宝生流)シテ宝生和英、ワキ安田登、ワキヅレ高橋正光、野見山光政

お能もよかったが、印象的だったのは仕舞!
踊りも舞いも分からない私は、仕舞は今までイマイチ楽しめなかったのに、今日は一変。
それぞれ雰囲気の異なる仕舞に、引きこまれるようで、堪能した。

*****
着物: 夏大島紬(白川貞夫の越後大島紬)。 黒地。 華柄。 
帯:  八寸帯。 手織櫛織。 生成り。 (都織物)
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色 淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。台周りは白革。
塵除け: 道中着。 奄美泥染(赤塚次男)。 黄緑色など多色グラデーション。 

昼下がりの暑い時間に出かけたが帰りはラッシュ時になるので、正絹の着物だから塵除け着用。
外は殆ど歩かないと言っても、往きは流石に暑く汗ばんでしまったが、
見所の冷房が効いて寒いくらいで、着物でよかったと思ったほど身体が冷えたので、
塵除けがあってよかったと思いながら帰宅。

2010.7.15 [木] 6月の着物備忘歴

6月の単衣の備忘録が無いと9月に苦労しそうなので、遅まきながら着物着用歴を作成した。

3日 江戸小紋(黒地、小桜柄) 八寸帯(紋博多「恵比寿細工」、白地、縞)
6日 南風原花織(紺色、単色) 八寸帯(道屯ロートン花織、藍・白)
8日 生紬(灰緑色、無地) 八寸帯(紋博多「恵比寿細工」、白地、縞)
10日 江戸小紋(絽縮緬、赤紫色、流水紋) 名古屋帯(三本絽、白地、櫛に花・葉模様)
11日 塩沢絣(藍色地、黒・鼠縞、黒の飛び柄) 八寸帯(紗博多「風紗」、灰白地)
12日 南風原花織(紺色、単色) 袋帯(絽綴れ、白に近い生成り、空色・緑・金) 
16日 泥大島紬(黒みの茶泥、段取り) 名古屋帯(絹芭蕉、白地、芝文・花丸文の染め)
18日 同上
24日 泥大島紬(絹・綿の交織、黒に白灰の横絣「霞」) 名古屋帯(夏紬、灰白色、墨描き文様)

9回着用。
外出予定を止めたり着物でなく洋服で出かけたりしたので、回数は少なめ。

下旬に着損なったので、暑さがきつくなったら着るつもりだった木綿は1度も着用せず、
夏物も着ずに、単衣だけ。
緯が絹糸で経が綿糸の泥大島紬1枚が変り種だが、他は正絹ばかり。
江戸小紋2枚(縮緬地と絽縮緬)、泥大島紬2枚に、南風原の花織、生紬、塩沢絣の7枚。
泥大島紬のうち正絹の1枚と花織は2回ずつ着用。

帯は、袋帯は絽綴れ1本だけで、名古屋帯が6本の、計7本。 
名古屋帯は、九寸帯と八寸帯を3本ずつ。 それぞれ2回締めたのが1本あって、8回。
九寸名古屋帯は、三本絽、絹芭蕉、夏紬。
八寸帯は、紋博多、紗博多、道屯ロートン花織。
紋博多は、すっかり単衣時期専門(笑)になっている。
袷の時期と比べ、袋帯より名古屋帯、それも八寸帯が多くなっているのは、暑さ対策。

2010.7.14 [水] 能楽堂の定例公演

国立能楽堂の夜の定例公演は、いつもは金曜日なのに、今月は何故か水曜日。
健康センターの夏の講座が始まっていて、水曜日は今日が初日だけれど、
今日の公演は観たいものばかりで、健康講座は休むことにして、能楽で娯楽講座。(笑)
番組は、狂言・大蔵流「延命袋」と、能・観世流「玉井」で間狂言・大蔵流「貝尽」。

狂言「延命袋」は、狂言によくあるような話だが、演者それぞれの個性が生きていて、
とても楽しい。 次は役を替えたのも観てみたい。
シテ/男・茂山正邦、アド/太郎冠者・逸平、アド/妻・千三郎。

能「玉井」は、海幸彦山幸彦の話で分かり易い展開な上に、
間狂言「貝尽」も含め、全体に動きがあって、実に楽しく、私向きの曲。(爆)
まず冒頭の、笛の[音取]・小鼓の[置鼓]の演奏が、印象的! で、その後の演奏も、
間狂言「貝尽」で、いろいろな貝の精が登場して賑やかに演ずる酒宴の場も、
後ツレ2人の相舞[天女の舞]も、後シテの[舞働]も、大いに楽しんで観た。
前シテの豊玉姫が、後場では後ツレ・天女になって、シテは龍王なのが珍しい。
シテ・坂井音重、前ツレ・音雅、後ツレ・音隆と音晴、ワキ・宝生閑、オモアイ・山本東次郎など。
囃し方は、笛・松田弘之、小鼓・鵜沢洋太郎、大鼓・柿原崇志、太鼓・小寺佐七。

面は、前シテが増、後シテが髭瘤悪尉、ツレはみんな小面。
狂言面は、オモアイの文蛤貝(いたらがい)の精と、蛤の精だけが別で、
他の貝は同じ名なのに、見るからにまるで違う趣きなのがおもしろい。
でも、見れば分かる蛤の乙(おと)以外の名は覚えられなかった。(苦笑)

*****
終演後は、また友人と駅までの途中にあるとやま料理の「五万石」に入れていただいた。
いつもの「ミニ会席」にお酒少々。
蕪すし、お造りの後は、薬膳スープで、焼き物は鮎の塩焼き。
私は久しぶりの鮎で、塩で固められた尻尾以外は頭からむしゃむしゃ食べて、ニコニコ。
でも、焼き物の後に出るはずの酢の物が、先に出てきたのは、ちょっと..
美味しかったけれど、魚を焼くのに時間がかかるといっても、後でさっぱりといただきたかった。
締めが、いつものわっぱ飯でなく饂飩。 冷たい方にしたので、スッキリ感がよかった。
和風デザートも楽しく、総じて美味しくいただいたものの、
ここは、料理が出てくるまで待たされたり、まだ食べ終わらないうちに次の料理が出てきたり、
板前さん主導なのか、厨房の都合で料理がでてくるらしいのが、残念なのよね〜

*****
着物: 夏紬(明石ちぢみ)。 灰白色。 夏蔦柄。 
帯:  名古屋帯。 夏紬。 茄子紺色地。 灰みの紺の暈しの丸。 
帯締め: 五嶋紐。 薄緑色、 銀糸・一部に薄橙・紫入り。 
帯揚げ: 竹染め。 総絞り。 秦泉寺由子作。 
履物: 籐網代草履。印傳セーム皮漆塗の鼻緒。台周りは濃い色に染めた竹皮の巻き。(お初)
塵除け: 竪絽。 墨色。 無地。 

白っぽい着物だが、往きは夕方のラッシュ時なので、暑さにめげず塵除け着用。(笑)
帯揚げを先日おろした秦泉寺由子作のものにしたら、色めが少し寂しい。
で、帯締めで色を少し注したけれど、帯揚げも帯締めのような色の方がよかったかもしれない。

今日の難は草履。(涙)  お洒落で一目惚れしたのだけれど、履いたら、履き難い! 歩き難い!
天が籐のせいか、滑る滑る。 アタ編みのは滑らないのに..(あれは後が高いからかも..)
しかも、台が前は2段で後は5段だから、後が重くて..
滑るだけでも歩き難いのに、意識して足を運ばないと、草履が後に残ってしまう感じ。(爆) 
何度か履いていれば籐が少し毛羽立って滑り難くなるかもしれないと友人が慰めてくれたけれど、
それまで我慢できるかどうか..
差し当たって、長く歩く日には履かないことと、心に刻んだ。 忘れないようにしないと..

2010.7.13 [火] 

母は、先日見学に行ったホームに、半月後に入居の予定。
1週間の体験入居の後、双方に特に問題がなければそのまま本入居になるという。
持っていく荷物つくりに出かけたら、母も衣服に名前を書いて準備していたので、
あとは、兄の連れ合いとで当座の必要品は一応揃えられた。
室内履きなど購入しなければならないものは、来週、母と3人で買いに行くことにして、
取り敢えず今日の作業は終了。

私の体調がよくなかったこともあり、作業も少しきつかったけれど、
それより何より、身体的にも思考力でも、母の衰えが一層強く感じられ、
それが心許なく寂しく、それで気分的に疲れてしまった。
明らかに母の負担になっている食事の用意や洗濯もホームなら向こうでしてくれるので、 
今より日常生活の負担は確実に減るだろうから、そのストレスが減れば、
もう少し元気になってくれるのではないかと願うばかり。

2010.7.12 [月] 赤坂歌舞伎・初日

夜は、赤坂ACTシアターの赤坂大歌舞伎の初日公演に出かけた。
2年前の公演はパスしたけれど、今回は行ってみるかとチケットを取ったものの、
イマイチ気が乗らないので、2階最後列2列だけの一番安い席。(笑)
「人情噺 文七元結」と「鷺娘」だけなのに、大歌舞伎? じゃないわよね〜(爆)
それに安い席のチケット代が歌舞伎座より高いとは、どういうこと? 中村屋は強気ね!と思う。
それとも、強気なのは松竹?
この劇場が建ったのは用事で近くに行っていて知っていたものの、劇場に行くのは初めて。
流石に舞台は遠かったけれど、遠いことを除けば結構見易く、舞台全体がよく見えた。

「文七元結」は、山田洋次の補綴で、左官長兵衛を勘三郎が演じる。
あと、女房お兼を扇雀、手代文七を勘太郎、娘お久を芝のぶ、角海老女房お駒を秀太郎、
和泉屋清兵衛を彌十郎など。
客席には受けていたけれど、これは歌舞伎? これも歌舞伎? の感もあって、う〜ん..
喜劇的な演技などのやり過ぎ感も.. コクーン歌舞伎と同列と考えればいいのでしょうけどね〜
舞踊「鷺娘」は、七之助が30分踊る。
鷺娘と言えば玉三郎!だから、まだ若い七之助には酷だとは思うものの、
無意識のうちに比べてしまうらしく、まだまだ..
初日なのに引き抜きが思った以上にスムースで、後見さん(たち)に花丸。(笑)

*****
着物: 小千谷ちぢみ(麻)。 白地。 黒で縞。 
帯:  名古屋帯。 小千谷(麻)。 生成り。 無地。 
帯締め: 赤茶・白色のレ-ス編み。 
帯揚げ: 黒地。 薄茶も小さな野菜が1列と2列に並んだもの。 (お初)
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。 

着物は、また雨で予定を変更して、小千谷縮。 今回は殆ど外を歩かないので白地の方。
着物と帯を小千谷の麻で揃えたが、色が単調なので、帯揚げに強い色をもってきてみた。
野菜が並んでいるのが楽しいのに、畳んで結ぶと柄は殆ど出ず黒ばかりが目立って、あれれ..
で、帯締めで少し色を差した。 ザックリした帯にザックリした?帯締め。
履物は、雨向きでは無いと教えてもらったものの、雨の中を歩くわけではないから、たたみ下駄。

初日だからか、中村屋贔屓らしい訪問着姿の方が多く、麻はなかったかなぁ〜と一瞬思ってから、
私は安い席だから、かまわないでしょと、思い直した。(笑)

2010.7.10 [土] 能楽堂の帰りは運転見合わせに遭遇

午後から今週2度目の国立能楽堂通い。 今日は普及公演で、解説・能楽あんないつき。
楽しく観てから、夜の予定のため急いで帰宅のはずが、運転見合わせに遭遇。
知人に出会うのは楽しいけれど、こんな遭遇は楽しくない! 迷惑至極! 仕方無いけど..

番組は、狂言・和泉流「蚊相撲」と、能・観世流「夕顔−山端之出」。
狂言「蚊相撲」は初めてだと思っていたけれど、もしかしたら観たことがあるかも..
蚊の精の狂言面(空吹・うそぶき)が楽しく、すぼめた口に棒を差して蚊の針を表現するのも、
大団扇にふわりふわりとただようのも、おかしい。
シテ/大名・三宅右近、アド/太郎冠者・近成、小アド/蚊の精・右炬。

能「夕顔」は、小書「山端之出」で、シテは舞台に置かれた作り物の破屋(あばらや)から登場。
クリ・サシ・クセは、詞章を読んでも、未だにどこがどうなのか分からない(涙)のだけれど、
腰掛けていた床机から立ち上がり、東屋を出て、本舞台で少し動き(あれも舞?)、
幕に消える中入りまで、私にしては珍しく(笑)じっと拝見。
後シテの夕顔の霊が優雅で、ゆるやかな[序ノ舞]も気持ちよく鑑賞できて、気分よし。(爆)
シテ(前/里の女、後/夕顔の上)・角当行雄、ワキ/旅僧・森常好、アイ・高澤祐介など。
珍しく、ワキ方が、ワキと2人のワキツレの3人とも、水曜日の定例公演と同じ方々だった。
シテの面は前・後とも同じ若女。

*****
夜は、近くの健康センターの夏の講座の初日なので、友人の誘いも振り切って帰宅..のはずが、
な〜んと、我が家の最寄駅近くの駅間で発煙があったとかで、延々と待たされた。
千駄ヶ谷駅でも放送していたようだが、まさか巻き込まれるとは思わず、聞き流してしまい、
帰宅の足がないのを知ったのは乗り継ぎのためJR駅を出てからという迂闊さ。(汗)
再開予定まで20分くらいというので、待つことにした。
でも、3時33分という発煙時刻に、おやおやぞろ目だわぁ〜(爆)などと思っていたのは初めだけ。
再開予定時刻がどんどん延びて、結局、駅で1時間近く立って待つはめになった。
家で一休みする時間があるはずが、帰宅してから大急ぎで着替えたが、遅刻は必至。
で、どっと疲れを感じて、欠席することにした。
春の講座と夏の講座の間は2週間休みだったから、3週間の休みになってしまった。
来週が大変だろうと思うけれど、仕方無い。 でも、発煙って、何だったのかしら?

*****
着物: 絽。 小紋。 紺・白色の滝縞。 
帯:  名古屋帯。 夏紬。 藍色。 蔓草?柄。 
帯締め: 五嶋紐。 生成り、片方に浅葱色入り。 
帯揚げ: 薄橙色と白色の染分け。 市松織り。 めだか模様。 
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。 台周りは白革。

滝縞の少し粋な感じの着物だから、お能には似合わないかと少し思ったものの、
昨夏は着損なってしまったので、忘れないうちに着ることにした。
けれど、ハプニングもあって、汗取り肌襦袢を着ていても、背中はじんわり汗っぽくて..

2010.7.8 [木] 歌舞伎 夜の部

七月大歌舞伎の夜の部を観に新橋演舞場に出かけた。
あそこまで行くなら、少し早く出て寄りたいと思っていたところもあったのに、
ノンビリしていたら遅くなってしまって、寄ると慌しくなるので諦めて直行。
夜の部は、「暫」、「傾城反魂香−土佐将監閑居の場」、「馬盗人」。
楽しく観て、新橋演舞場でも確かに若手・花形歌舞伎じゃなくて大歌舞伎だと、再認識した。

「暫」は、できれば時期的には顔見世から正月過ぎまでに観たいと思うけれど、
團十郎の鎌倉権五郎は、やはりいいわねぇ〜と、おおらかさを堪能。
あと、段四郎の清原武衡、三津五郎の入道、福助の照葉、友右衛門の加茂次郎、
権十郎の成田五郎に、門之助、家橘、右之助、市蔵など。
「傾城反魂香」は、吉右衛門の浮世又平、芝雀の女房おとくで、
あと、歌六の土佐将監、吉之丞の北の方、歌昇の雅樂之助、種太郎の修理之助など。
吉右衛門と芝雀の夫婦は、分かり易く、思いが伝わってくる。
最後は楽しい「馬盗人」で、三津五郎、歌昇、巳之助に、馬!が大活躍。

一昨日の昼の部に比べ、今日の夜の部は空席も結構あったけれど、
観る方の、歌舞伎座の長〜いさよなら公演疲れかしら?

*****
開演前に、びわさんにお声を掛けていただいて、うれしいビックリ。
その後も休憩時間の度にバッタリ遭遇(笑)して、いろいろお話できて楽しかった。
食事休憩が時間的に夕食には早く、終演も早かったので、劇場ではデザートだけで我慢。
田中屋@松屋で軽く副菜と蕎麦を食べて、帰ろうとメトロへの階段を下りていたら、
呼ぶ声がして、またまたビックリ。 みにひつじさんとのりんさんにお会いした。
もうお帰りになるところというので、暫く立ち話。
今日は思いがけない出会い続きで、うれしくなって、ニコニコ帰宅。

*****
着物: 阿波しじら(木綿)。 織。 藍染。 藍色地に灰色の木の花柄。 (お初) 
帯:  八寸名古屋帯(麻)。 白地。 茶糸混じり。 (キイさんの・お初) 
帯締め: 五嶋紐。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞。 
帯揚げ: 渋めの青色。 
履物とバッグは3日連続で同じ。

時間によっては雷雨があるかもしれないという予報に、またも予定していた着物を変更。
洗える着物にしようと、昨年仕立ててもらったものの着損なった藍染の織のしじらを下ろした。
天気の悪い日に新しい着物を下ろすことはまず無いのに、珍しい。(笑)
着始めた年に仕立ててもらった染め縞のしじらもあって、それも去年は着損なったから、
今年は着たいと思っていたが、今日はどうもそれを着る気分じゃなくて..
帯は、先日キイさんのところから連れ帰ったのを合わせてみた。
期待通りなかなか使い勝手がよさそうで、ニコリ。
帰えるまで天気がもってくれたのも、うれしかった。

2010.7.7 [水] 能楽

午後は国立能楽堂の定例公演で、番組は狂言・和泉流「大般若」と能・金剛流「蟻通−真之働」。
私はどちらも初めてで楽しみに出かけて、期待通りに楽しく観た。

狂言「大般若」は、住持の「大般若」転読(飛ばし読み)の様子も、神子(巫女)の神楽も楽しく、
神楽の鈴の音が邪魔だと言っていた住持が、神楽に合わせて一緒に動き出すのがおかしい。
シテ/住持・野村万作、アド/神子・深田博治、子アド/施主・石田幸雄。

能「蟻通」は、中入りが無く、アイも登場せず、60分というお能としては短い曲。
シテの宮守が松明を手に白い傘を差して登場するのが珍しく、印象的。
ご高齢のシテが、松明は兎も角、結構長い間ああやって傘を差しているのは大変ではないかと、
おかしなところが気になった。(笑)
ワキの紀貫之が、シテとの問答など謡も多く、駒を引き起こす様子など見どころも多かったが、
後でプログラムを読んだら、貫之はワキ方屈指の大役だそうで、納得。
また、珍しい小書[真之働]による演出で、滅多に実演に接しない貴重な上演だそうで、
末尾近くの[働]が重くなり、翁の型([翁の舞]に特有の、左袖をかずき扇で顔を隠す型)が
挿入されると読んで、あれは珍しいのか!?(爆)と場面を思い出した。
通常の上演を観たことがないまま、珍しい上演を観てしまったようだ。
シテ/宮守・豊嶋三千春、ワキ/紀貫之・森常好など。

*****
午後早い公演なので、少し早く出かけて、とやま料理の「五万石」でランチを取った。
日替りランチのおばんざいはメインが鶏肉だったので、「牛ステーキ石焼ごはん」にした。
前に食べていらした方のが美味しそうで一度食べたいと思っていたが、期待通りに美味しい。
ただ、和風石焼ビビンバみたいで、熱くて..  食べていると汗が出て、夏向きではない。
特に汗かきの私は、美味しくても涼しくなるまでは封印した方がよさそうに思えた。(笑)

終演後は、友人と喫茶店で話しこんで、気付いたら2時間半。
雨が降り出して止むまで、あれこれ話していた。
うわぁ..店員さんが時々見るわけだわ〜 と、立ち上がった。

帰りに日本橋に寄ったので、デパ地下の七夕飾りに、短冊に願い事を書いて吊るした。
最近の願い事は、私だけでなく母・兄・姉のことも含め、健康祈願ばかり。
昨日の銀座では、中央通りの南側には七夕飾りが並んでいるのに、北側には無くて、
町会が違うにしても、あまりにはっきり違っておかしかったのを思い出した。

*****
着物: 小千谷ちぢみ(麻)。 鉄紺色。 無地。 
帯:  八寸名古屋帯。 羅織。 紺暈し(紺から白)。 
帯締め: 渋赤・白色のレ-ス編み。 (お初)
帯揚げ: 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
履物とバッグは前日と同じ。

雨の予報で、着物は濡れても汚れてもOKな濃い色の小千谷ちぢみ(麻)に変更。
雨なら下駄がいいと、昨日と同じたたみ下駄にしたら、
たたみは濡らすと後が大変だから雨向きではないと友人に教えてもらって、あらら..(笑)
まだまだ分かっていない、教えてもらうことが多い。 これからも教えてね。 よろしく〜

2010.7.6 [火] 歌舞伎で、勘違いおじさんに遭遇

歌舞伎の昼の部を観に、新橋演舞場に出かけた。
ここでの歌舞伎は、スーパー歌舞伎や、花形・若手の印象が強くて、
出演者を見れば、歌舞伎座建て直し中の東京公演の中心劇場だと納得できるのに、
どうも気分がピリッとしない。(笑)
でも、久しぶりの数少ない歌舞伎だから、朝から少し気を入れて、着物を着て出かけた。
昼の部は、「名月八幡祭」、「六歌仙容彩−文屋」、「祇園祭礼信仰記−金閣寺」。

「名月八幡祭」は、縮屋新助を三津五郎、芸者美代吉を福助で、多分、今一番似合う役者。
他に、魚惣を段四郎、藤岡慶十郎を歌六、船頭三次を歌昇など。
船頭三次は言わずもがな、美代吉の身勝手さにウンザリして、好きな話ではないが、
役者が皆はまっている感じで、いい舞台だった。
「文屋」は、富十郎の踊りだが、動きの少ない踊りなのに、脚捌きや身体の切れが悪くて..
踊りの名手といえども、年齢的にもう難しいのかと思って、寂しかった。
何より、始まって直にとんでもない勘違い氏のため、気分をそがれてしまったのが、悔しい。
「金閣寺」は、松永大膳を團十郎、雪姫を福助、此下東吉実は真柴久吉を吉右衛門、
鬼藤太を権十郎、十河軍平実は佐藤正清を歌六、狩野之介直信を芝翫、慶寿院尼を東蔵など。
大膳が團十郎らしく大らかで、見慣れた国崩しの敵役とは一味違う感じが楽しい。
福助の雪姫が、当たり前だが「八幡祭」の美代吉と一変、お姫様らしくて、役者の幅を楽しんだ。
歌六も、「八幡祭」の殿様とはまた違った役で、これも楽しい。

*****
歌舞伎自体は楽しかったのに、今日は、歌舞伎とは別のところで、ガッカリ、残念な日だった。
とんでもない迷惑な勘違いおじさんが居て.. 運が悪かったとしか言いようが無いけれど..
「文屋」の途中で、「煩い、何度言えばいいんだ! 一度言えば分かる。何度も煩いんだよ〜 云々」と大向うさんに2、3度喚き散らしたのにはビックリ・ウンザリ。
下手な大向うさん・素人さんではなく、歌舞伎座でもよくお見かけしていた上手な方だったので、
「何言ってるの??」という感じで、休憩時間におじさんに声を掛けてみたが、聞く耳持たず。
「歌舞伎も能も40年以上観ているから分かっているけど、あいつはいつも煩いんだ。」の一点張り。
「能ではあんな声を掛ける奴はいない。」などと、実に馬鹿なことまで言って、
40年間もどんな観方をしていたやら..
話しているうちに、確かに能楽堂でも時折喚いて迷惑な方だったと思い出した。
当人は言いたいことを言ってトクトクとしているので処置なし。
彼の意見に私が同意せず異議を唱えたら、最後は向こうに行ってくれと手を振って追い払うので、
何だか馬鹿馬鹿しくなって、怒りたいものの笑いそうになってしまった。 
能楽は日にちが決まっているから、難しいけれど、出来るだけお会いしたくないと願うばかり。

「金閣寺」で、ここで大向うから一声欲しいところで、声が無いのが寂しかった。
大向うを楽しみにしていらしたという他のお客さんも、残念だと言って迷惑がっていらしたが、
あんなに喚かれたら他の客の迷惑になるから、大向うさんは黙っているしかない。
自分は正しいことを言っていると思って、回りに与える影響など全く眼中に無い自己中!
この方の観劇日には危険表示があれば、避けるのだけれど〜

*****
着物: 絹芭蕉。 総絞り。 白地に藍色で絞り。 
帯:  名古屋帯。 絹芭蕉。 芝文・花丸文の染め。 オフホワイト色。 
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色、片方に淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 竹染め。 総絞り。 (秦泉寺由子作)。 (お初)
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。 (お初)
バッグ: やまぶどう籠。

暑さの中、久しぶりの着物なので、着物・帯とも、絹芭蕉で揃えてみた。
同じ絹芭蕉でも、着物は絞りのせいか、生地感が随分違っているのが不思議。
着物は、ちょっといい浴衣気分。(笑)  履物も、浴衣気分で、たたみ下駄を下ろした。
着物の生地感から、昨秋購入した秦泉寺由子さん作の帯揚げを思い出して、早速合わせてみた。
夏には生地感も色合いも涼やかで、うれしい帯揚げだとニコリ。

2010.7.4 [日] フランス料理で栄養補給

一昨日帰宅後から昨日も殆ど寝込み状態で食事らしい食事をしていない。
これでは体力もなくなるし気力も出ない。 料理する元気もないので、栄養補給に出かけた。
日本橋のオーグードゥジュール・メルヴェイユでフランス料理をいただいた。
今のマネジャーが昨年春に移動してからも、いつも満席で一度も入れなかったのだから、
此処には一体どれくらいご無沙汰だったか.. 今日は早い客の後で入れていただけた。

食べたいものが多くて、魚と肉の両方だけでなくオードブルも2品いただくことにした。
ウェルカムシャンパンを飲みながら、1口大のプチオードブルをパクリ。ニコリ。
オードブル1品目は、ズワイガニとアボガドのキャベツ巻きに牡丹海老と雲丹のムース載せ。
小ぶりなのが3つ。 レタスのスープ仕立てになっていて、色合いも綺麗で涼やか。
夫々の味がしっかりしていて、調和もいいし、爽やかなスープ仕立てなのも食欲をそそられた。
次は、鰻の燻製にソテーしたフォアグラと少しの野菜を載せ、下にリゾットを敷いたもの。
濃密な味が口の中で混ざって美味しく食べ応えもあって、魚は要らなかったかも..と思ったほど。

魚は瀬戸内のクログチで、これもなかなかよかったのに、ソースはなんだったかしら?
選ぶ時とサービスしてくれた時と、2度聞いているのに、もう忘れているのが哀しい。(汗)
肉は鴨の胸肉のソテー。 ソテーした立派なアスパラと、南瓜の...?が添えられて、美味しい。
2名分かららしいけれど、作ってくれるというので甘えさせてもらった。 ありがたい。
3つに切り分けられた肉を1つ食べて、美味しい..でも、もう既にお腹一杯..な感じ。
美味しいから3つ全部食べたけれど、明らかに食べ過ぎ。(苦笑)

デザートも食べたいものばかりで少し迷ったが、マンゴーのプリンにした。
プリンの上にいろいろな果物とアイスを載せ、軽く炙ったパイナップルのスライスが美味しい飾り。
お腹は一杯でも、デザートはやっぱり別腹。(笑)
その前に、ココナッツプリンに塩アイスを載せたプチデザートもサービスしていただいたが、
同じプリンでも、ココナッツのスッキリした味と、マンゴーの濃厚な味とで、印象は大分違って楽しい。
これだけ食べれば、すっかり満腹状態なのは当たり前。
なのに、エスプレッソに添えてくださったプチフィナンシェもペロリ。(爆)

よくもこんなに食べられたと自分でも思うほど食べてしまった。
ワインもそこそこ飲んだので、すっかり気分よくニコニコ。 満腹な上に少し酔い加減。
で、銀座に出る心積もりはすっかり忘れて日本橋のデパートを覗いただけで帰宅。

2010.7.3 [土] 老人ホーム

先週末に兄から連絡があって、昨日は皆で老人ホームの見学に行った。
秋には93歳になる母は要支援1だが、まだ元気で日常生活は自分で出来てはいるが、
それでも何かと世話になることが多くなっているそうで、
兄の体調がますます悪く予断を許さない状況で、兄の連れ合いも酷い腰痛を抱えていて、
母の世話までは出来ないからホームに入って欲しいということらしい。
母と兄夫婦に姉と私、5人で説明をお聞きし、見学、それに昼食を試食させていただいた。

土地は父が亡くなった時に兄名義にしてしまったので、土地を処分もできない。
となると、高額の一時金は払えないし、月々の負担もそこそこでないと難しいとなると、
選択肢は少なくなってしまう。
私はホームを拝見するのは初めてで、比較対象が無くて、よく分からないのが残念。
悪くは無さそうだけれど、ただ、私自身が住む気になるかどうかは、躊躇しそうで危うい。
無論、年齢が違い、気力・体力が違うから、母がよければいいのだけれど、
耳が遠くなっていて集中力も無くなっている母は、説明もよく分かっていない感じで、心配。

母にも姉にも私にも急な話で、大波に流される感じで事が進んでいくので、不安も強い。
結局、母がそのホームに入って暫く生活してみようと自分で決めたものの、
母が自分から望んでいるのでなく、受身なのが何より心配。

老後の世話を子供に期待するのは酷だから、必要になればいずれホームに入るつもりの私と違い、
母は父と建てた今の家を終の棲家と思っていたはずだから、
私もショックだったけれど、母は当然もっと辛いだろうと思うと、とても切ない。
我が家で世話ができればいいとは思うけれど、しょっちゅう寝込んでしまう体調では、
母と私と共倒れが不安で、とても言い出せない。
昨日帰ってきて直ぐにダウンしてしまい、夜中に一時起きたものの、土曜は一日ダウンだったし、
今は、母がホームで今より快適に暮らせることを願うばかり。

2010.7.1 [木] 表参道から六本木へ

南青山で開催中のキイさんの夏じたく展に伺った。
百花さんにもお目にかかれて嬉しかったし、
締めていらした石さんのペンギン帯が、とぉっ〜ても印象的!
私は今回も手元不如意で、染め帯は諦めたものの、浴衣にもよさそうな訳ありの帯を連れ帰った。
でも、蛙の麻帯が.. 気になって..  来年はこれか銀座の時に諦めたような帯か.. 
年の後半に入ったばかりで来年のことを言ったら鬼に大笑いされそうだけれど、
いつも懐事情は厳しくて、初めから予定しておかないと無理だから..

それにしても、私の着物病は重くなるばかり。
夏のボーナス払いにした支払が、ボーナスなんぞのない私に重く圧し掛かっているのに、更に、
ついに堪え切れずに買ってしまった龍村の本袋帯、小森の帯、織楽浅野の帯の代金.. 等々に、
葛篭の代金までもが加わって、本当に着物病からの開放はいつになるのか..
自分の呆れた着物病をキチンと認識するために、ちょっと書き出しただけで恐ろしさに身震いする。
他の物欲は殆ど無くなったのに、なんで着物となると自制心が崩壊するのか..

*****
最寄駅が表参道ならと、先に閉館時間の早い根津美術館の特別展に行った。
新創記念特別展第6部の「能面の心・装束の華」で、副題が「物語をうつす姿」。
この特別展は1室だけなので、展示数が少ないのが残念だった。
期待と違ったが、後でチラシを見たら、他の展示室は別の企画展示になっていたから、
確認しなかった私が悪いのだけれど.. 
で、今回は展示より庭園を楽しんだ感じ。(笑)
庭園をゆっくり歩き、木々に囲まれた3方ガラス張りのカフェで軽食とコーヒーをいただき、
気持ちよいひとときを過ごした。
難点は音響で、話し声が反響して煩かったから、改善してくれるとうれしいなぁ〜

*****
能面・装束つながりで、帰りにサントリー美術館の「能の雅 狂言の妙」にも寄った。
国立能楽堂コレクション展で、能楽堂の展示室で観る時は無料だから、
入館料を払って観るかどうか少し迷っていたのだけれど、
能楽堂の狭い展示室とは違い、まとまって観られる機会だからと、寄ることにしたが、
行ってよかったと思う充実ぶり。
ゆっくり観てから、再度ざっと観て歩いたら、脚が疲れてきたので、
ミッドタウンの地下で休憩を兼ねて食事をしてから帰宅。

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