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2010.12.26 [日] 今年の締めの落語

昼から、今年最後の劇場(演芸場だけれど)通いで、落語を楽しんで来た。
昨日のオペラで締めれば少しは優雅に思えなくもないけれど(笑)、
落語なのが庶民的で私らしいし、笑い納めはめでたくもあり、いいじゃないかと思う。
久しぶりの落語をとても楽しく聞けたので、満足満足。

トリの桂歌丸「竹の水仙」、仲トリの柳家さん喬「福禄寿」が、聞き応えあって惹きこまれる。
「竹の水仙」は何度となく聞いてはいるけれど、歌丸さんの噺は、やはりいい。
円朝作という「福禄寿」は、あまり寄席にかかることもないようで、私は初めて。
さん喬さんは好んでやるらしいが、噺家次第と思われ、そうそう誰にでもやれる噺ではなさそう。
場内が固唾を飲んでシーーンと聞いている感じで、語りの上手さを楽しんだ。

あと、春風亭柳好「羽織の遊び」、桂小南治「しじみや」、三遊亭小遊三「鮑のし」。
色物は、やなぎ南玉の曲独楽で、こちらも何気ない技の見事さを堪能。

*****
帰りには銀座に回って、コートにした着尺の残布で作ってもらったバッグ2つを受け取った。
少し違う形にしたこともあり、まるで違う雰囲気のバッグになったが、
もともと好きな布だから、どちらも好みのバッグにできあがっていて、使うのが楽しみ。

*****
着物:  本結城紬。 黒・藍色の絣模様。 (奥順) 
帯:   染帯。 濡れ描。 青灰色地。 「浜千鳥」 (染のに志山)
帯締め: 五嶋紐。 赤茶色。 
帯揚げ: 縮緬。 茶色。 芝文入り。  
履物:  銀鼠色の変り台。 京くみ紐の遊汀花緒。 細井憲司挿げ。 (Run) 
バッグ: 金泥バッグ。 茶色に金・黒色。
コート: 道行き長コート。 薬墨染。 銀無地。 (山岡古都)。  黒地に青灰色の刺繍ショール。

寒さ対策に、暖かさ優先の組み合わせ。
大島紬好きな私には魅力が分からず、最近までなかなか着る気にならなかった結城紬だが、
ホッコリ感・暖かさに惹かれるようになったのは..やっぱり歳?(笑)

2010.12.25 [土] クリスマスにオペラ

午後、ワーグナーのオペラ「トリスタンとイゾルデ」を新国立劇場に聴きに行った。
私でも題名くらいは知っているオペラだが、新国立劇場開場14年目にして漸く登場。
私はオペラ公演どころかレコードでもCDでも聴いたことが無く、
全く予備知識も無かったけれど、楽しんで聴くことができた。

正味4時間半近く、長めの休憩2回も含めると、6時間の長〜いオペラだから、
歌手や楽団だけでなく、聴く方も気力・体力の維持が大変。(苦笑)
音楽は不得手でオペラは声を楽しむ歌舞伎版と心得ている(笑)私には、
歌手の声を楽しむにはイタリアオペラという印象が強くて、
ワーグナーは難しそうだと、これまで気分的に敬遠気味だった。
そのためか、この劇場でもワーグナーオペラは結構上演されていて一応全部聴いているのに、
歌手にこれだけ歌わせることに今回初めて気づいた感じ。(汗)
歌手は歌い甲斐はあろうけれど、発声方法だけでは多分どうしようもない強靭な喉が必要に思える。
これだけの長いオペラを、歌手の声に引っ張られて楽しめる喜びに、ニコニコ。

指揮: 大野和士
演出: デイヴィッド・マクヴィカー
トリスタン: ステファン・グールド
イゾルデ: イレーネ・テオリン
ブランゲーネ: エレナ・ツィトコーワ
クルヴェナール: ユッカ・ラジライネン
マルケ王: ギド・イェンティンス
メロート: 星野淳 など

*****
着物:  江戸小紋。 梨の切口柄。 蘇芳色。 (小宮康孝)
帯:  袋帯。 京友禅染。 銀鼠色。 杉林。 「銀花仙」 
帯締め: 五嶋紐。 薄い青磁色。 片方に臙脂入り。 
帯揚げ: 縮緬。 灰緑色。 疋田絞り入り。  
履物:  銀色台。 藤・金・白色の五嶋紐鼻緒。 
バッグ: 金泥バッグ。 茶色に金・黒色。
コート: 道行き長コート。 薬墨染。 銀無地。 (山岡古都)。  黒地に青灰色の刺繍ショール。

クリスマスなので、クリスマス仕様。
唯一の赤色系の着物に、帯ももみの木ではないけれど雪中の林のイメージがあるもの、などなど。
なのに、劇場にはクリスマスの雰囲気は皆無。(驚!)
先月末のバレエ・シンデレラの時は、既にクリスマスムード全開だったのに..
今日が初日で、暮れを挟んで1月上旬までの公演のせいかもしれないが.. ちょっと寂しかった。

2010.12.24 [金] クリスマスイブ

クリスマスイブなのに、ツリーも、ケーキも、なにも無しで、寂しい日になってしまった。
昨日は風邪のせいか食あたりか、胃腸の具合が最悪。
ノロウイルスの可能性もあると言われて、無沙汰をしている母のところに行くのも躊躇していたら、
今日は姉が行ってくれたので、ホッとした。 ありがとう。
私は今日もまだ養生中。

2010.12.20 [月] 風邪の週末

風邪でダウンして、いつも以上に健康の大切さを実感した週末になってしまった。
少しよくなってくると、アレコレしたくなるけれど、寝込んでいたので体力が落ちたみたい。
無理せず、少しずつ.. やっていきましょっと。

17日: 能楽鑑賞をパス、1日ダウン。
咳と洟と痰の三つ揃い。(涙) 風邪はこの日がピーク。
狂言もお能も観たことのない曲で楽しみにしていただけに残念だったが、
あの状態で行くのは以ての外で、仕方無い。

18日: 健康講座をパス
まだまだ1時間動ける状態では到底なく、夜の健康講座はパス。
来期は抽選に外れたので、この講座は今日が今期最後なだけでなく暫くお休みなのに、
残念ながら、木曜の講座に続いての欠席。

19日: 風邪も峠を越したらしく、動くのが辛くなくなってきた。
食料の買い出しもあり、久しぶりに近所まで買物に外出。

それにしても風邪が長引いてしまい、よくなったら行こうと思っていた展覧会には行けず仕舞い。
今日までの展覧会2箇所は、招待券を無駄にしてしまった。
中でも、「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は 蔦屋重三郎」@サントリー美術館は観たかった。
六本木つながりで一緒に行こうと思っていた「ゴッホ展」も..

20日: 昨日の夜には参加できそうと思っていた今日のサークル活動は、結局欠席。
先週も咳で休んだし、今年最後だから出席したいと思ってはいたけれど、
咳が出るうちは、他の方に移しては大変だから、やっぱり自主規制。

2010.12.16 [木] 歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」を途中で断念

昼前から半通しの歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」を国立劇場に観に行ったものの、
前夜から気になっていた咳が酷くなって、落ち着いて観られないし、
何より近くの席の方々に申し訳なくて、最後の討ち入りの一幕は諦めて、泣く泣く途中で帰宅。
咳が出たときのためにマスクを使用したので却って咳が出たなんてことは無いだろうが、
マスクにまで八つ当たりしたくなる気分。
隣席の方は俗に「とおせん場」と言われる切腹の場で、お連れに何度も注意されながら鼾の連続。
半月ぶりに着物を着て行ったのに、何だかな〜と我ながら情けない日になってしまった。
劇場に行きながら体調を理由に途中で断念したのは初めて。
いくつになっても新たな経験はあるものだと、ヘンなところで感じたりも..(苦笑)

*****
着物: 結城紬。 灰藤色。 無地。 (奥順はたおり娘)
帯:  染名古屋帯。 雪の結晶柄。 灰白色。 (久がや渋柿庵)
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色。 紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 縮緬。 灰みの赤紫色。 雪輪に模様入り。  
履物:  銀色台。 藤・金・白色の五嶋紐鼻緒。 
バッグ: 金泥バッグ。 茶色に金・黒色の柄。
コート: 長道中着。まほら紬。 薬紺地、臙脂・灰色等の格子柄。  臙脂色ショール。

*****
帰宅後は、折角早い時間に帰ってきたのだからと、また医者に行った。
先週は、こんな軽い風邪で何故来たの?的な反応だったのに、
今度は喉も赤く鼻にも症状が出ているそうで、ぶり返しでなく、
違う風邪かもしれませんねとのこと。
薬も強いものに変わり、種類・量とも増やされた。 効くといいけれど..
夜は、今期最終回の健康講座を欠席して、薬を飲んで早々に寝る。

2010.12.14 [火] 文楽

丁度1週間前の文楽鑑賞教室に続いて、今日は夜の本公演を観に行った。
赤穂浪士の討ち入りの日だから、
できれば大劇場の歌舞伎「仮名手本忠臣蔵」を観たかったけれど、残念ながら、そちらは別の日。
今日は千穐楽の文楽鑑賞。 12月の文楽公演は公演期間が短いので詮方なし。

演目は、安寿づし王の「由良湊千軒長者」と、「本朝廿四孝」。
「由良湊千軒長者」は初見(多分)で、今回は全3巻の内の中の巻の「山の段」。
「本朝廿四孝」は、「桔梗原の段」、「景勝下駄の段」、「勘助住家の段」。

12月は重鎮はお休みで中堅若手主体だからあまり期待していなかったが、(ゴメンナサイ)
「本朝廿四孝」がとってもよくて、堪能。
「勘助住家」の後を語った文字久大夫が壁を抜けた感じで、おおっ!と思った。
普段は住大夫さんと組んでいる三味線の錦糸の助けもあったのかもしれないが、うれしいこと。
人形遣いは、横蔵後に山本勘助を玉女、慈悲蔵実は直江山城之助を勘十郎、母を和生、
女房お種を清十郎、高坂妻唐織を勘彌など。

またまた着物を着損ない、今月は1日に着たきりなのが寂しい。
風邪が抜けないままパスせず出かけただけでOKと思いましょ。

2010.12.11 [土] 能楽普及公演

第2土曜日は、「解説・能楽あんない」つきの国立能楽堂の普及公演の日。
午後の公演なのに、まだ風邪が治らず身体がキツイので、解説はパス。
今日の解説は林望氏で、いつぞやの対談では焦点がなく取り止めがない印象だったけれど、
今回はお独りでの解説だから楽しみにしていたのだけど、仕方無い。
着物は今日も着られず、今週は全滅。 3回とも着物が合う文楽・歌舞伎・能楽だったのに残念。
狂言・大蔵流「鬼継子」と能・観世流「橋弁慶−笛之巻」。

狂言「鬼継子」は、怖いと言うには愛嬌のある面をつけた鬼が、
女の連れた子を愛らしいと可愛がったり、本性を現して食べたくなったりというのがおかしい。
シテ・鬼・山本泰太郎、アド/女・則秀。

能「橋弁慶」は、観世流独特の小書き「笛之巻」のため、
前場が通常とは全く異なるそうで、前シテが弁慶でなく常盤御前。
子方の牛若丸が、前場・後場ともに子方にしては大活躍。
物着の間のアイ2人のやりとりがおかしく、後場の弁慶と牛若丸の対決が楽しい。
シテ・観世恭秀、子方・観世喜顕、ワキ・福王和幸、オモアイ・山本則俊、アドアイ・若松隆。
笛・寺井久八郎、小鼓・幸正昭、大鼓・安福光男。
面は、前シテが深井、後シテは直面。

*****
終演が早かったので日本橋に寄って、デパートで毎年楽しみにしているカレンダーをもらい、
地下で鰻を食べて栄養補給。 うざくに、うな重と肝吸い。 う〜ん、おいしい!とニコリ。
デザート用に阿闇梨餅・ゆべしなどの和菓子を購入。

夜は頑張って健康講座に出席し、1時間休みなく動いて、汗びっしょり。
来期は土曜日の講座は抽選に外れてしまったので、あと1回で終わり。
慣れて身体が動くようになってきたのを実感しているだけに残念。
辞退者がいれば復活の可能性があるけれど、望み薄らしい。

2010.12.10 [金] 十二月大歌舞伎@日生劇場

市販薬を珍しく真面目に飲んだのに、風邪は一向に治らず悪くなるばかり。
咳が出るうちは母の入っている高齢者ばかりの老人ホームには行けないから、早く治したくて、
一昨日はついに医者に行った。 風邪で医者に行くのは何年ぶりかしら? 
でも咳が止まらないので今週は母のところに行けず、昨日の健康講座も欠席。(涙)
治りが遅いのは体力がなくなっているということかしら.. 4月からは運動しているのに..

*****
今日は大分よくなってきて咳もあまり出なくなったので、夕方から歌舞伎を観に出かけた。
菊五郎劇団を中心とした歌舞伎で、通し狂言「摂州合邦辻」と、舞踊「達陀」。

「摂州合邦辻」は、私の好きな通しなのが嬉しい。
序幕「住吉神社境内」、二幕目「高安館、同庭先」、三幕目「天王寺万代池」、大詰「合邦庵室」。
やはり「合邦庵室」が圧倒的に印象的で、この場の上演回数が多いわけが分かる。
菊之助の玉手御前、菊五郎の合邦道心、東蔵の妻おとく、時蔵の羽曳野、松緑の奴入平、
團蔵の高安左衛門、梅枝の俊徳丸、右近の浅香姫、亀三郎の次郎丸、権十郎の桟図書など。
東京では初めての菊之助の玉手は、若く綺麗でよかったけれど、
この芝居を初めて観たのは梅幸の玉手で、まだ歌舞伎を観始めた頃で、よく分からないものの、
とっても印象的だったから、それに比べると菊之助は若さが勝って邪恋の情念はなく軽い。
とは言え、晩年の梅幸と比べるのが無理というもので、いずれはと今後に期待。
初役の菊五郎の合邦が流石にいいけれど、それでも菊五郎の玉手をもう一度観たいと思う。

二月堂のお水取りを題材にした「達陀・だったん」は、練行衆の男性的な群舞が印象的。
初めて観た時は、見知った歌舞伎舞踊とあまりに違うので、衝撃的だった。
僧集慶は初役の松緑、青衣の女人は時蔵。 堂童子は亀寿、練行衆は亀三郎ほか。
時蔵以外は若手ばかりだから、動きはスムースで若々しい。
ただ、重厚さに欠けるのは当然だろうが、そのためか心にズンと響く感じはない。
これも今後に期待。

菊之助・松緑の主役に合わせた若手中心の公演で、総じて若々しい印象。
注文はあるけれど、次代を背負う役者が順調に育ってきている感じがして、うれしかった。

*****
風邪が抜けずダルイので今日も着物でなく洋服。
劇場には着物の方も多くて、着物っていいわね〜と着損なったのを嘆く気分。
ただ、5つ紋の色留袖・新日本髪風の髪型に下駄を履いた方には、思わず目をパチクリ。
冠婚葬祭でなければ好きに着てもいいとは思っているものの、
言ってみればイブニングドレスにスニーカーの感じで、ちょっとね〜と思ってしまう。
柄が少し古い感じなので、リサイクル着物か何かで、ご存じないのかもしれない。
もしかしたら余計なことだと気分を害されて芝居を楽しめなかったりしたら申し訳けないから、
終った後に一言お話してみようと思ったのに、終る頃にはすっかり忘れてしまった。

2010.12.7 [火] 文楽鑑賞教室

12月恒例の国立劇場文楽鑑賞教室を観に行った。
元々が学校単位の高校生・専修学校生などを対象とした普及公演だから、
一般は残りの席を奪い合うことになる。(笑)
AプロとBプロがあって、出演者が異なるが内容は同じなので、以前は片方だけだったけれど、
最近は演者による違いも観たくて両方観るようになって、両方取れたのがこの日。
でも、先週からの風邪が悪くなる一方で、だるくてキツイ。
無理しても仕方無いと遅れて行ったのでAプロは後半しか見られず、Bプロも集中を欠いた感じ。
AプロとBプロの間に、友人と急いで行った「可否道」で、
コーヒーだけでなく海苔チーズトーストを食べたせいで、食後の眠気もあったかも..(苦笑)

解説「文楽の魅力」(魅力を知るのには基本的な解説だけだったけれど)を挟んで、
「伊達娘恋緋鹿子−火の見櫓」、「三十三間堂棟由来−鷹狩、平太郎住家より木遣り音頭」。
「三十三間堂棟由来」は、あまり演らない「鷹狩」があると、その後の展開が分かり易くて好き。
人形遣いは、Aが、お柳・和生、平太郎・玉女、Bが、お柳・勘十郎、平太郎・玉也など。
「平太郎住家より木遣り音頭」の奥は、Aが英大夫・鶴澤清介、Bが千歳大夫・鶴澤清二郎。

*****
終演後は、鑑賞教室のA・Bプロだけでなく文楽公演までまとめて観るというタフな友人と分かれて、
日本橋に寄って、来年の手帳のレフィルなどを購入。
地下の「春帆楼」でフグの刺身と雑炊をいただいて、元気付け。 風邪薬替りの冷酒も1杯。(爆)
デザートは「匠寿庵」のあんみつ。 夕方のサービスでアイスクリームつきなのがうれしい。
更に和菓子を3種類ほど持ち帰ったのは、甘いものが多すぎかも..

2010.12.5 [日] ゆったり気分の週末

4日(土): てんぷらランチ
この秋はいろいろあって、何だかいつもバタバタしていて、
美味しいものを食べに行くのも思うようにいかす、いつもの半分も行けなかった。
食欲の秋なのにぃ〜 と思っても、食いしん坊は優先事項ではないから、仕方無い。

でも今日は「みかわ是山居」に入れていただいて、てんぷらでランチ。
OS近くだったので、相客がなく、贅沢な空間を独り占めして、
いつもながら美味しい天麩羅を食べ、ゆったりとした時間を過ごした。
季節ものは、はぜと銀杏。
先月は行けなかったので、その間に季節が移っていることを感じる。

*****
5日(日): 搗きたてのお餅を食べ、薔薇の花束をプレゼントしてもらう
午前中は、住まいの自治会恒例の餅つき。
役員でないので手伝いもしないで、食べて行ってね〜の声に力を得て(笑)、
恐縮しながらも食べさせていただいた。  持ち帰り分より種類が多いのが嬉しい。
暫く餅つきを見物してから、引換券で息子用に持ち帰りパックをいただいた。 

搗きたてのお餅を食べにやってきた息子に、はいと手渡された薔薇の大きな花束。
先週、私の誕生日だったのを覚えていてくれたらしい。
いつものことながら電話もないし、忘れているのだろうと思っていたから、
一層嬉しくて、ニッコニコ。 私って本当に、たんじゅ〜ん。
ノンビリ、ゆったり時間が過ぎたので、夕食に簡単な惣菜を作って一緒に食べる。
料理ともいえない惣菜だけれど、手料理をご馳走するのは久しぶり。
もう少し頻繁に作ってあげたいとは思うのだけれど..

2010.12.3 [金] ありがとう

夜からの凄まじき風雨も止んで、昼前には日が射して暖かく、まるで台風一過の感じ。
風は強いものの強い陽射しに、着ていったコートが邪魔な感じさえある中、
誕生日祝いにご馳走してくれるとの姉の誘いに、いそいそと出かけた。
先だって母の誕生祝をした店で、私も少しは遠慮して(笑)、いくらか簡単な料理にしたが、
それでも十分な内容で、気を使うこともなく話しながらご馳走になると、なんと美味しいこと。(爆)
あらためて誕生祝をしてもらうのなんて、前はいつあったやら.. 本当に嬉しいこと。
持つべきものは、心優しい姉ですねぇ〜
しかも、お菓子やら何やらプレゼントも.. ありがたいこと。

それから一緒に母のホームを訪ね、先日の姪の結婚式の話などをひとしきり。
母も姉の怪我を気遣ったりしながら元気にしていたのが嬉しい。
姉は今日も午前中にリハビリを受けてから来てくれて、母のところにも2時間以上居たから、
朝から1日出ずっぱりで疲れただろうが、帰宅したとの電話の声が元気そうだったので、ホッ。
今日は本当にありがとう。 嬉しかったですよ〜

2010.12.2 [木] 11月の着物着用備忘録

着物日和だというのに、あまり着られなかった残念な月だったけれど、
忘れないうちに、着物着用メモ。

1日 訪問着(古都染人「野に咲きあふるる」銀古都に段入り) 袋帯(「蔦葉霞」、灰みの赤藤色地)
10日 泥大島紬(黒みの茶泥、細かい総柄) 八寸帯(胡粉色地、紅葉の木立)
11日 色大島紬(「綾の舞(竹千雅)」 小紋風) 染名古屋帯(菊花、薄灰色地)
12日 小紋(変わり織、銀鼠色) 袋帯(川島睦郎「晩秋の月」、黒みの濃紺・白・灰色)
13日 江戸小紋(小宮康孝、梨の切口、蘇芳色) 袋帯(「菊花良園」、青灰色地)
26日 色大島紬(五倍子染、変わり市松) 名古屋帯(「ハーメルンの笛吹き」、黒地)
27日 小紋(墨流し染、灰藤に薄墨・薄茶色等) 袋帯(「蔦葉霞」、灰みの赤藤色)
28日 黒留袖(金駒刺繍、格天井正倉院文様) 袋帯(引き箔錦、獅子狩猟文、薄香色)

8回着用。
歌舞伎見物では1度も着られず、結局、今年では一番少ない着用回数。
夏より少ないのには、我ながら愕然。
着物は楽しみに着ているので、無理してまで着ることはないでしょと、自分に言い訳け&慰め。

着物は、黒留袖、訪問着、小紋3枚(1枚は江戸小紋)、大島紬3枚。
8回とも全部違うものを着ているのは、うれしい。
季節の帯を締めるために、帯に合う着物を選んだことが多いのを再認識。
袋帯を締めるために、いつもの紬でなくやわらかものを着ていて、着物の選択幅が広がってもいる。
こういう着方・選び方も楽しいと思う。

袋帯4本(5回)に、名古屋帯2本、八寸名古屋帯1本の、7本8回。
黒留袖に締めた袋帯1本と名古屋帯1本の他は、全部季節柄。
まとめてみて、同じ帯を2回締めているのに気づいた。

季節柄の着物は、着る機会を考えて躊躇するが、最近は帯で季節を楽しむようになった。
季節柄は、締めていて楽しいだけでなく、その時期に締めようと気にかけるので、
いつでも締められる帯より、却って締めそこなうことが少ないような気がしている。

2010.12.1 [水] 能楽

今日から12月と思うと気忙しいが、午後は国立能楽堂の定例公演に行った。
駅からの銀杏並木の黄色が一層強くなっていて、5日前に比べても顕著。 季節を感じる。
番組は、狂言・大蔵流「抜殻」と能・金春流「二人静」。

狂言にしては長い「抜殻」は、酔いっぷり、懲らしめに主につけられた鬼の面に驚く様子、
悲観して川に身を投げる瞬間に面をはずす手際のよさなど、太郎冠者のうまさに、長さを感じない。
主の鷹揚ながら酔っ払って路上で寝てしまった太郎冠者を懲らしめる様子も楽しい。
シテ/太郎冠者・茂山あきら、アド/主・逸平。

能「二人静」は、地謡の1人が着座からずうっと動きつづけて目障りで、
見ているお能に集中できず、楽しめなかったのがとても残念。
シテ・本田光洋、ツレ・高橋忍、ワキ・江崎金治郎、アイ・茂山童司。
笛・藤田朝太郎、小鼓・亀井俊一、大鼓・安福建雄、後見・横山慎一、地頭・高橋汎など。

*****
着物:  訪問着。 松煙染め。 銀古都、段取り。 (古都染人)
帯:  袋帯。 引箔地。 森林、切株に小鳥、花。 「日溜り」 (吉織)
帯締め: 五嶋紐。 紫色、片方に緑・薄黄色入り。 (お初) 
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色。 草木染(刈安?)。  (紀波) 
履物:  灰みパール型押し台。 パールグレーの鼻緒。 (胡蝶) 
バッグ: オストリッチ。 黒色。
コート: 道行き長コート。 薬墨染。 銀無地。 (山岡古都)。  深緑色ショール。

晩秋から初冬に締めたい帯なので、今締めなければと帯を決めてから、着物を選んだ。
この帯は早春に締めてもおかしくないかしら? どうかしらねぇ..
着物とコートは、ともに山岡古都氏の染めで、一緒に着るのは初めて。
生地感が少し違い、松煙染めと薬墨染めなので色合いもよく見ると少し違うが、
一見同じに見えるので、一緒に着るとアンサンブルの感じで、楽しい。

2010.11.28 [日] ご結婚おめでとう

秋晴れ・日本晴れの日曜日。
姪(姉の次女)の結婚式・披露宴に出席のため、朝早く出かけた。
30代の2人は、結婚式場やホテルでなく、いわゆるハウスウェディング。
チャペルでの式の後、庭に面した側はガラス張りの2階まで吹き抜けの明るい部屋で、
和やかに落ち着いた素敵な披露宴。
シェフが登場して料理の説明をしてくれても全部は覚えていられなかったものの、
2人が心を砕いて選んだ・決めたという飲み物・料理もなかなか美味しく、
母も元気に出席できて、一緒に祝えたのも嬉しかった。
兄の五十日祭が済んでいるのも、心に掛かることがなくお祝いできて、よかったと思う。
結婚はゴールではなくスタート。 どうぞ末永くお幸せに!と願う。

*****
着物:  黒留袖。 金駒刺繍。 格天井・正倉院文様。 
帯:  袋帯。 薄香色の引き箔錦。 獅子狩猟文。 (小森) (お初)
帯締め: 白・金色。 金色紐の亀つき。 
帯揚げ: 縮緬。 白地 桜文入り。
履物・バッグ:  盛装用草履バッグセット。 金・銀の「幾何文様」。 (紗織) 

留袖だからキチンと着たくて、自分で着るのは止めて会場で着付けてもらった。
帯と、肌着や着付けの小物などは大半、新しいものを下ろして、ささやかなお祝いの気持。

2010.11.27 [土] バレエ(シンデレラ)

午後、アシュトン振付のバレエ「シンデレラ」を観に新国立劇場に出かけた。
クリスマス時期に「胡桃割り人形」と並んで人気のある「シンデレラ」だけれど、
うたい文句の「素敵なクリスマスを新国立劇場でどうぞ」には早過ぎでしょと思っていたが、
劇場の入口のリースといい、オペラ劇場内の大小のツリーといい、クリスマスムード一杯。(笑)
それに、お洒落した子供達も一杯(大笑)で、成る程クリスマスだわね〜と思う。

このバレエには継母は出て来ないのに、義理の姉たちが強く、
実の父親が愛情はあるのに頼りなく、悲しい思いをしているシンデレラの物語。
豪華な宮殿、ガラスの馬車など、美しく華やかなのは、前に観た時の印象どおり。
男性ダンサーが演じる義理の姉たちのコミカルな動きは、意地悪感より滑稽感が強く、楽しい。
この部分はあまり覚えていなかったため、一層おかしく、笑いながら楽しんだ。

今日のシンデレラは、さいとう美帆で、軽やかで愛らしかったし、 
仙女の川村真樹も、4人の春夏秋冬の精も、軽やかで華やか。
そして、道化の八幡顕光がとっても印象的。 

*****
着物:  小紋。 墨流し染。 灰藤に薄墨・薄茶色等。 
帯:  袋帯。 灰みの赤藤色地。 地色に近い霞のような蔦葉に、銀糸などの蔦葉。 「蔦葉霞」
帯締め: 五嶋紐。 紫色、白・金色入り。 
帯揚げ: 縮緬。 灰紫色。 肌色・白色で大きな四つ葉のクローバー柄入り。
履物:  薄浅紫色のパールエナメル台。 淡水色・桜色の五嶋紐の鼻緒。 (お初) 
バッグ: オストリッチ。 黒色。
コート: 道行きコート。 瑞鵬織(二重紗)。 黒・赤色の亀甲花紋。

翌日は3年半ぶりに留袖を着るので、重い着物に慣れておこうと、紬は止めて縮緬地を着た。
それに、この季節向きの帯は少し煌きもあって紬には合わないし..
やわらかものでも気楽な小紋にしたが、着物姿の中には訪問着の方もいらして、
オペラ劇場の1階中央の前の席だし、もう少し華やかな着物でもよかったかしらと思った。
草履は台の色で下ろしたのだけど、鼻緒の色が淡く、秋より春向きみたいで、ちょっと失敗。
今日もバッグは、先日の兄の五十日祭で使った洋服用の黒色のオストリッチのまま。

2010.11.26 [金] 狂言の会

夜は今月5回目の国立能楽堂。 我ながら、よく行くこと。(笑)
今月最後の主催公演は「狂言の会」で、分かり易い狂言だけなので気楽に楽しんだ。
大蔵流「福の神」、和泉流「止動方角」、素囃子「中ノ舞」、大蔵流「政頼」。

「福の神」は年越しの参拝での話だから、時期的にはひと月早いけれど、笑い溢れる楽しい曲。
シテ・善竹十郎、アド・大二郎、忠亮。 地謡つきで、地頭は吉次郎。
今日も楽しく観て、気持もホンワカ明るくなったものの、
これを初めて観た時のシテは茂山千作さんだったから、それが問題。大問題。(笑)
まだ能楽に通い出して程ない頃で、あまり覚えていないのに、千作さんの福の神の印象は強烈。
幕内の笑い声から素晴らしく、福の神そのもののような雰囲気を味わったので、
一度で要求度が高くなってしまったらしい。
その後は何度観ても、どなたが演じても、いつも何となく違う感がしてしまうのが、難しいところ。

「止動方角」も楽しい曲で、狂言でお馴染みのわがまま・見栄っ張りの主(アド)に
苦労する太郎冠者(シテ)の腹いせが、然も有りなんと思えて、おかしいのはいつも通り。
ただ、馬の前足の動きと馬上のシテ、アドの足の動きが、途中から左右が違ってしまったのは残念。
シテ・野村萬、アド/主・万蔵、小アド/伯父・祐丞、小アド/馬・吉住講。

素囃子の後が、初めて観るので楽しみにしていた「政頼・せいらい」。
シテ/政頼・山本東次郎、アド/閻魔大王・泰太郎、立衆/鬼・則孝、則秀、凛太郎に、
地頭・則俊と、立衆/鬼に遠藤博義と若松隆も出てはいるが、山本東次郎家総出に近い。
こういう出演者の多い曲は、やはり東次郎家か茂山家になるわね〜と思いながら楽しんだ。
閻魔大王に獄卒の鬼がずらっと並んだところは壮観。 面・衣裳の違いも楽しい。
鷹匠の政頼のしたたかでちゃっかりしたところと好対照に、
狂言にでてくる閻魔さまって、きまって(多分)お人好しで、丸め込まれるのが何ともおかしい。

*****
能楽堂通いの前は、
いつもはネットでお世話になっている大阪の呉服店の、初めての東京でのアウトレット展に寄った。
用事があって出かけたので、買物するつもりはなかったのに、面白いものを見せられて結局..
しかも、ネットで見つけた時には無事自制した(笑)大島紬訪問着まで..安いからって..(大汗)
仕立てを待っている着尺も絵羽もいろいろあるというのに、本当に困ったもの。

狂言の後は、友人とまた「五万石」のとやま料理。 今月2回目で多過ぎかも..
すっかり我々の定番になったミニ会席にお酒を少しなのは、いつも通り。
変わり映えしないけれど、料理は時期時期で変わるから、何が出て来るか楽しみもある。
先付けが蕪寿司になっていて、いよいよ冬だわねぇ〜と思う。

*****
着物:  色大島紬。 五倍子染。 変わり市松。 (東郷)
帯:  名古屋帯。 黒地。 ハーメルンの笛吹き。 (きくや) 
帯締め: 五嶋紐。 紫色、白・金色入り。 
帯揚げ: ちりめん紬。 京友禅。 灰藤色、白・灰・肌色入り。 (京姉小路)
履物:  黒色台。 黒・白色の五嶋紐鼻緒。 
バッグ: オストリッチ。 黒色。
コート: 道中着。 黒地。 青紫色の糸菊?模様。

久しぶりの着物。 ほぼ2週間ぶり。
ゆっくりし過ぎて慌てたら着付けがちょっと気に入らず、でも見切り発車でそのまま出かけた。
狂言だから遊び心のある柄の着物。
帯も、遊び心の詰め込まれた大阪のきくやのオリジナル帯。
締めたところをお見せしようと.. いい客だわ〜(爆)

2010.11.20 [土] 朗読発表会

所属サークルの1年半ぶりの発表会が無事終了。
前回は体調が悪く不参加だったので、私は3年目にして今回が初参加。
会場の開館時刻直後から会場準備、その後にリハーサルがあって、午後が本番。
語りと登場人物別の担当での人形劇・朗読劇などが中心で、
私がもっていた朗読のイメージとは少し違うけれど、
私は新人が多く担当した朗読劇に参加。 と言っても、語りなどは先輩たち。
言わば内輪の発表会で、あがることはないと思うのに、それでもやっぱり上がってしまった。(笑)
自分の出番までは何でもなかったのに、会場に立ったら突如.. まあ、あがり性だから..

ここ何ヵ月か発表会に向けての練習主体で、朗読というより劇サークルみたいだったので、
私自身はもっと朗読主体の練習をしたくて発表会には消極的な感じでいたが、
70代、更には80代になっての、あのパワー・意欲は素晴らしく、圧倒される感じ。
多くの会員は発表会を楽しみに練習なさっているのだと認識して、発表会の意義を考えた。

2010.11.19 [金] 能「俊寛」

「俊寛」は歌舞伎の人気演目のひとつで上演回数も多く、少し食傷気味のきらいもあるが、
お能では今まで縁がなく、今回が初めて。
歌舞伎の松羽目ものは、元の能・狂言とは随分違っていることもあり、
見比べることを楽しみに今回もチケットを取った。
楽しみだったのに始動が遅く、能楽堂に着いたのはギリギリで、一呼吸したら、もう開演5分前。

まずは、狂言・和泉流「鳴子」。
今日のお能が短いからか狂言は長めの曲で、狂言には珍しい作り物も出て、期待感一杯。
謡を謡いながら鳴子を鳴らす小舞謡、酔って鳴子を鳴らしながら舞う様子などが楽しい。
前にも観たのを思い出して、あれはいつだったかしらなどと思いながら、楽しく観た。 
「鳴子」を鳴らして鳥を追う曲だから、季節的にはもう少し早い方がいいのだけれど、
今は、歌舞伎だけでなく文楽もお能・狂言も、季節に関わりなくなってしまっているのが少し残念。
シテ/太郎冠者・佐藤融、アド/次郎冠者・井上靖浩、アド/主・佐藤友彦。

能・観世流「俊寛」。
舞がなく謡いで進む曲は、他の演劇に近いような印象。
康頼・成経と俊寛の関係・それぞれの人柄が、歌舞伎とは少し異なる感じで、
歌舞伎は役者中心で役者が引き立つような筋立てだと改めて実感。
シテ・山本順之、アド・西村高夫・谷本健吾、ワキ・福王和幸、アイ・三宅右近。
笛・藤田次郎、小鼓・曽和正博、大鼓・國川順、後見・浅見真州、地頭・観世銕之丞など。
面はこのお能の専用面の俊寛で是閑作だったが、実に独特。

今日もまた着物でなく洋服で行ったら、顔見知りの方に珍しいと言われてしまった。
着物にいい季節になったというのに、今月は着物を着損なうことが多くて..

*****
今日は友人は来ないので、改装の終った駅前のユーハイムのハンバーグで晩ご飯。
新装開店後、まだ7日目だそうだが、明るくスッキリした店内は気持がよい。
ただ、ハンバーグは神戸牛になっていて、当然のように以前より懐にキツイのがちょっと難。(苦笑)
LOが9時半になって30分遅くなったのはうれしい。

2010.11.18 [木] ヌーボー解禁

年に一度のお祭りだからと、今年もちょっと贅沢なヌーボーを通販で予約購入。
この通販業者からは有機栽培のブラッドオレンジジュースばかりで、ワインはヌーボーだけ。
午前中指定にしても、いつもは正午前後になる宅急便業者だが、今回は10時過ぎに届いた。

今日飲むか迷っていたら夜遅く息子が来たので、早速開けて一緒にニコニコ飲んでしまった。
トリシャールのヴィラージュ・ヌーボーは、ボージョレ・ヌーボーにしてはワインらしく、
久しぶりの家でのワインを楽しんだ。
それにしても、溜まったまま放置状態のワインが心配。 そろそろ家ワインを再開したいけれど..

2010.11.13 [土] 能楽鑑賞

今週2度目の国立能楽堂通いで、今日は昼過ぎからの普及公演。
折角の解説つきの普及公演なのに、始動が遅く、残念ながら解説はパス。
狂言・和泉流「貰聟」と能・金剛流「三輪」の鑑賞のみ。

狂言「貰聟・もらいむこ」は、夫婦・父娘のやりとり・人情がなんとも楽しい。
酔って登場の聟の酔っ払いぶりと酔いが醒めてからの神妙ぶりの対比がおかしい。
聟は、途中で幕に入り、衣裳を替えて出てくるし、アドでなくシテかと思う感じだったが、
舅の留の台詞で、これのために聟でなく舅がシテなのかと納得。
でも何故、貰聟というのか.. 分からないまま。
シテ/舅・松田高義、アド/聟・野村小三郎、アド/妻・奥津健太郎。

能「三輪」は、いろいろ動きがあって最後は神楽だし、私向き。(笑)
こういうお能だと、楽しく観られてうれしい。
シテ・松野恭憲、ワキ・村山弘、アイ・野口隆行で、後見・金剛永謹、地頭・今井清隆など。
笛・松田弘之、小鼓・観世新九郎、大鼓・佃良勝、太鼓・徳田宗久。

*****
着物:  江戸小紋。 梨の切口。 蘇芳色。 (小宮康孝) (お初)
帯:  袋帯。 青灰色地。 黄・白・紫の菊・桐・垣の柄。「菊花良園」 (岡文) 
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 灰紫色。 肌色・白色の大きな四つ葉のクローバー柄入り。 (お初)

着物は柄が細かく少し離れると無地に見える江戸小紋で、今回がお初。
結構好きな色みで、以前は小豆色・ワインレッドの洋服を結構着たのに、着物はこれ1枚だけ。
この着物ならと、この季節が似合う袋帯を合わせて、先月末に続いての着用。

2010.11.12 [金] オペラ(アンドレア・シェニエ)

昨日に続き2日連続の新国立劇場通い。
とは言え、昨日は小劇場、今日は大劇場(オペラ劇場)で、まるで違う劇場。

フランス革命前後の時代を背景にしたジョルダーノのオペラ「アンドレア・シェニエ」の公演初日。
フィリップ・アルローの演出・美術・照明での舞台の5年ぶりの再演。
音楽も歌も何も覚えていなかったが、舞台装置には見覚えがあって、
観て(聴いて)いるうちに、ああ、そうだった..と思い出しながら、楽しんだ。

フィナーレでのソプラノのノルマ・ファンティーニの突き抜けんばかりの素晴らしい声♪
これだけでも、聞きに行った甲斐がある。
新国立への出演も多い歌手だが、これほど惹き込まれたのは久しぶりかも..
ジェラールを歌ったガザーレも印象的。

私でもタイトルは知っているのに、歌手が揃わないと上演できないオペラだそうで、
日本での上演は滅多にないらしい。
それで日本の観客に馴染みが薄いためなのか、しかも再演のためもあってか、
1階のサイド・後方、2階後方などに空席が結構あって、勿体無いと思った。

指揮: フレデリック・シャスラン
アンドレア・シェニエ: ミハイル・アガフォノフ
マッダレーナ: ノルマ・ファンティーニ
ジェラール: アルベルト・ガザーレ など

*****
着物:  小紋(千總)。 変わり織。 銀鼠色。 
帯:  袋帯。 黒に近い濃紺・白・灰色。 月と萩柄。川島睦郎「晩秋の月」。 (村田) (お初)
帯締め: 五嶋紐。 灰紫色、片方に極薄青紫色と金。 
帯揚げ: 縮緬。 灰みの赤紫色。 雪輪に模様入り。
履物:  灰みのパールの型押し台。 パールグレーの鼻緒。 (胡蝶) 
コート: 道行きコート。 紫色。 花・観世水の刺繍入り。

帯は日本画家の「川島睦郎 美の世界−四季を謳う−」シリーズの「晩秋の月」を初めて締めた。
11月中旬の夜の公演だから、今この帯を締めないでいつ締めるのかと、まず帯が決まって、
それから着物を選んだので、久しぶりの小紋。 少し離れると(離れなくとも・笑)無地に見えるもの。
仕立て(柄置き)が悪く、着る度に失敗したと悔やむものの、生地自体は色も柄も好きなのだけど、
専ら大島紬ばかり着ていた者には、重い・暑い。(爆)

2010.11.11 [木] 演劇(やけたトタン屋根の上の猫)

昼からテネシー・ウィリアムズの代表作「やけたトタン屋根の上の猫」を観に行った。
騒々しく、浅ましく.. でも憎めない.. 軽薄なのに重く.. 考えさせられる.. いい芝居。
多分、まず戯曲がよく、そして役者もそろって..
寺島しのぶ、北村有起哉、木場勝巳、銀粉蝶、広岡由里子、三上市朗ほか。

*****
着物:  色大島紬。 薄灰色地に渋めの鼠・茶などで小紋風?の織。 「綾の舞(竹千雅)」
帯:  染名古屋帯。 薄い灰色地。 菊花。 青・白色の染めに金の刺繍。
帯締め: 唐組紐。 白・藤・紺・青に金入り。 「波の緒」 (道明)
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色。 草木染(刈安?)。 (紀波) 

この菊花の帯をもう一度締めておきたくて.. 次はもう来秋かしらねぇ。

2010.11.10 [水] 能楽堂→展示会→洛趣会

国立能楽堂の定例公演、狂言・大蔵流「左近三郎」と能・宝生流「葵上−梓之出」を観に行った。
寝そびれてしまい居眠り覚悟で行ったけれど、特にお能を堪能して、行ってよかったと思った。

狂言「左近三郎・さこのさむろう」は、シテ/左近三郎・善竹忠重、アド/出家・大蔵吉次郎。
楽しく観たが、終盤近く意識が飛んだところがあって..少し残念。

能「葵上」は、眠気を払い払い必死に観たほど印象的なお能だった。
「葵上」は前にも観たことがあると思うのだけれど、
観始めた頃は何を見たのか曲も内容も覚えていないから、初見みたいなもの。
小書「梓之出」による特殊演出というが、違いが分からないままながら、大いに楽しく観た。
シテは橋掛りへの登場直後から独特の印象に惹きこまれたが、
初めに出るツレもワキツレも、皆それぞれがクッキリした印象で、
居眠りしかけては寝るとは勿体無い・寝てはならじと自分を叱咤。(爆)

シテ/六畳御息所の生霊・當山孝道、ツレ/照日の巫女・小倉伸二郎、
ワキ/横川の小聖・森常好、ワキツレ/臣下・則久英志、アイ/従者・善竹十郎、
後見・中村孝太郎、地頭・近藤乾之助など。
囃し方は、笛・杉市和、小鼓・孝清次郎右、大鼓・河村大、太鼓・小寺佐七。

*****
お能が短く終演が早かったので、友人とお茶を飲みながら暫くノンビリおしゃべり。
お能・歌舞伎・着物..と話題はいろいろ。
ガラスの窓から入ってくる陽射しが暖かで長閑な気分。 でも、やはり春でなく秋らしさを感じる。

その後は、帛撰の「新高機組の会」の展示を見に、有楽町のジャパンシルクセンターに回った。
いいわねぇ〜と思う帯・絵羽・着尺など、いろいろあるものの、
昨年の吉野間道のように心をわしづかみされるものはなく、無事に眼福だけ。
あの吉野.. 同じように織ってくださると言うけれど、先立つものが..(汗)

日本橋に出て、洛趣会@三越で、ご案内をいただいた長久堂であれこれ購入。
頂戴したお茶席券で、最後のお茶席に入れていただいた。
お手前の方もお運びの方々も慣れていない感じがあったが、それにしても、
お席で周りに聞こえる声で自分達の間の話しをする方がいらして、
お茶を飲み終るや否や席を立たれ、他にもお手前の途中で席を立つ方が少なくなく、
落ち着かないお茶席だった。
お菓子・お抹茶をいただくだけでなく、折角の機会なのだから少し落ち着かれたらよいのに..
時間が足りず、他にも見たい店があったのに駆け足になったのが残念。

*****
着物:  泥大島紬。 黒みの茶泥。 細かい総柄。 
帯:  八寸名古屋帯。 木立柄。 胡粉色地。 木々は紅葉・黄葉色。
帯締め: 伊賀組紐。 黄緑色、片側に灰深緑・茶色入り。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 茶色。 露芝?柄入り。 (お初) 
履物:  銀鼠色の変り台。 京くみ紐の遊汀花緒。 細井憲司の挿げ。 (Run) 
コート: 道中着。 黒地。 青紫糸菊模様。

これ以上着物を着ないでいると、着ることができなくなりそうで、頑張って着物を着た。(笑)
この時期以外に締められそうもない季節限定の帯を締められて、ホッ。
長襦袢を、このところ着ていた揚柳生地の単衣から、綸子の袖無双にして、漸く秋仕様。

2010.11.9 [火] 通し狂言「国性爺合戦」@国立劇場

今日は夕方からの歌舞伎公演を観に国立劇場に出かけた。
間に他の公演が入らず飛び飛びだが歌舞伎見物が3回続いて、久しぶりに歌舞伎を満喫した感じ。

通し上演の多い国立劇場の今月の歌舞伎は、通し狂言「国性爺合戦」で、
序幕「大明御殿」、「肥前国平戸の浦」、2幕目「千里ヶ竹」、3幕目「獅子ヶ城楼門」、
4幕目「獅子ヶ城甘輝館」、「同・紅流し」、「同・元の甘輝館」。
「大明御殿」は観たことがなく楽しみにしていたが、なかなかよかった。
これがあると後のつながり・事情が分かり易く、いつもながら、通しは好きだわぁと思った。

和藤内を20年ぶりの團十郎、錦祥女を37年ぶりの藤十郎、甘輝を初役の梅玉。
母・渚の東蔵も初役で、珍しい幕の上演もあって他にも初役の人が多いようだが、いい芝居だった。
あと、父・老一官を左團次、明の皇帝を家橘、李蹈天を翫雀、呉三桂を右之助、
皇帝の妹・栴檀皇女を亀鶴、それに、松江、市蔵など。

藤十郎、團十郎、梅玉の3人が、夫々それらしく、東蔵も初役とは思えぬ感じ。
東蔵は立役でも女形でも、右之助も(久しぶりの立役だが)、何を演っても上手い。
歌舞伎は主になる役者(だけ)でなく、こういう役者に支えられているのだとまた思った。
それに「大明御殿」で逆臣の李蹈天を演った翫雀が、期待以上?にいい感じ。
以前はあまり上手くないと思っていた(ゴメンナサイ)が、最近は存在感のある役作りをしている。

*****
始動が遅いことが多いので、今月2回しかない夕方からの公演のチケットを取ったのに、
今日も着物は着られず、3回の歌舞伎見物は3回とも着物でなく洋服になってしまった。
思いがけずパッタリ出会った友人は、体調が悪かったそうなのに、秋らしい着物姿。

涼しくなって雨の心配もない着物日和で、着物の方も多いのに、何たることと自分でも思う。
パスせず出かけただけでも、まあよかったと思うしかないものの、
この時期を外すと締め難い帯をいつ締めるか、それが問題。

2010.11.8 [月] 吉例顔見世大歌舞伎のメモ

今月の新橋演舞場の顔見世歌舞伎は、昼の部は3日に、夜の部は5日に観劇。
体調はイマイチで出かけたが、どちらも楽しんで観られて、やっぱり歌舞伎は楽しいと思った。

昼の部は、通し狂言「天衣紛上野初花−河内山と直侍」。
「河内山」と「直侍」は、別々に上演されることが殆どで、
「湯島天神境内」から「河内山妾宅」までの通し上演は、25年ぶりとか。
通しだと両方の筋・人物が絡み合い、観たことのない場面もあって、ちょっと楽しい。
河内山宗俊を幸四郎、直次郎を菊五郎。
直次郎は菊五郎が一番いいと思っているが、幸四郎の河内山もよくて、楽しく観劇。
あと、三千歳を時蔵、金子市之丞を段四郎、松江出雲守を錦之助など。

夜の部は見取りで、「ひらかな盛衰記−逆櫓」、「梅の栄」と、「都鳥廓白浪」。
今月の夜の部は、実は..という役が多いのは意図的なのかどうか、何となく面白い。
「逆櫓」は、船頭松右衛門実は樋口次郎兼光を幸四郎、漁師権四郎を段四郎、
女房およしを高麗蔵、お筆を魁春、畠山重忠を富十郎など。
槌松実は駒若丸は幸四郎の孫の金太郎。
先月は休演した富十郎が今月は出演して、あの若々しい声を聞けたのはうれしかった。
「都鳥廓白浪」は、観たことはある(多分)と思うのに筋も場面も思い出せなかったので、
楽しみにしていたが、記憶から浮き上がってくるような場面に思わず嬉しくなった。(笑)
菊五郎が忍ぶの惣太と木の葉の峰蔵の2役。
「おまんまの立ち廻り」の場で、峰蔵を楽しんで演じている感じに、十二夜の坊太夫を思い出した。
菊之助が傾城花子実は天狗小僧霧太郎実は吉田松若丸、
時蔵がお梶、歌六が宵寝の丑市、團蔵が葛飾十右衛門など。
間の舞踊「梅の栄」は芝翫。 このところ芝翫は孫との共演が多いが今月は宜生。 
2人の登場前の種太郎・種之助・米吉の兄弟・従兄弟に尾上右近の踊りが当たり前だが若々しい。

2010.11.7 [日] 松茸スペシャルディナー

今日でなくてもよいものの、近いうちに銀座で済ませたい用事があったので、
早く用事を済ませて、大渕座で松茸三昧の夕食をいただこうと、夕方から出かけた。

大渕さんは、以前の代官山に戻って新しい店を開く予定で、銀座の店を締めたのに、
紆余曲折があったそうで、元の銀座の店に戻って前のまま再開。
思わぬどんでん返しで大変だったろうと思うので、こんなことを言っては申し訳ないけれど、
私には銀座での食事処がなくならずに済んで、その点では嬉しくもある。

この時期ならではの、季節限定の評判メニューの贅沢な松茸づくしディナー。
松茸入り冷製スクランブルエッグ、スライスした松茸に覆われたピザ、松茸入りのコンソメスープ、
松茸のパスタ、真鯛のポワレ松茸添え。
更に追加選択の、黒毛和牛肉ロース肉の網焼きに松茸たっぷりのサラダ添え。
昨年は食べ損なってしまったので、少し多いものの、魚も肉もいただいた。
デザートは、チョコレートケーキ・プリン・マスクメロンの3点盛。
マカロンとオレンジピールなどプチガトーなども、うれしくペロリ。

食べるぞうスイッチが入って(笑)、お腹一杯ながら、ニコニコといただいた。
独特のピザは相変わらず美味しく楽しいし、どの料理も贅沢に松茸を使っていて、
松茸の香り・食感を楽しみながらいただいたが、家に帰っても寝るまで口の中に香りが残っていて、
不思議な贅沢気分。 これで、今年は松茸の食べ納め。でしょうねぇ。

2010.11.6 [土] ここ最近は

2日: 母を訪問
先月の28日に驚いた母の記憶の混乱状態はなく、兄のことも分かっていて、ホッと一安心。

3日: 吉例顔見世大歌舞伎・昼の部を観劇
観劇後は日本橋に出て、デパートで呉服の展示を見てから資生堂パーラーで、夕食。
メインは飛騨牛のハンバーグにしたが、なかなか美味しくて、ニコリ。

4日: 検査の結果を聞きに病院へ行き、フランス料理でランチ
検査結果は、多少あれこれ悪い所はあるものの、歳相応らしい。
通院治療や投薬の必要はなく、経過観察でOKとのこと。
心配はなさそうと分かると、やはりホッとする。
ホッとしたところで、美味しいものを食べたいと、ランチはフランス料理にした。
新丸ビルのオーグードゥジュール・ヌーヴェルエールに、久しぶりに入れていただけた。
多分1年半ぶりくらい? で、フロアスタッフは殆ど変わっているが、
シェフは不動なので、料理は前と同じく美味しくて、うれしい。
久しぶりだから、魚も肉も食べたいとフルコースにした。
オードブルの前にアミューズを、デセールの後にプティデセールをサービスしていただき、
ウェルカムシャンパンの後、白ワインも頼んだので、満腹、満足。(笑)

5日: 吉例顔見世大歌舞伎・夜の部を観劇

6日: 母が脳梗塞らしいとのことで慌てたが、ひどくはないらしいので、ひとまず安堵。
検査を受けてホームに戻った母は、特段変わった様子もなく穏やかな表情で、ホッとした。
やはり軽い脳梗塞だそうだが、急性でなく数週間前になったらしい。
兄のことがあった時期になったのかも..
自覚症状は殆どないようで、何度も会っているのに私も気づかなかった。
大事に至らなくてよかったけれど、これからも気が抜けない。
姉も家に居た上の娘と駆けつけて来たが、姪は姉を心配して付き添いの意味もあったらしい。
またごちゃごちゃになっている母の荷物を少し整理して、夕食時間になったので辞去。

2010.11.1 [月] 古典の日に能楽鑑賞

2ヵ月毎のカレンダーが残り1枚になってしまうと、重い腰は未だ上がらず別段何にもしないのに、
それでも何だか気忙しく思われてくるのが不思議。
その11月1日は古典の日!だそうだ。
2年前に宣言されたらしいが、今まで認識していなかったので、それなあに?と少し驚いた。

何はともあれ「古典の日」記念の特別公演で、能の大曲「姥捨」が上演されるので、
夕方から国立能楽堂に観に行った。
番組は、狂言・大蔵流「箕被・みかずき」と、能・観世流「姥捨」。

能「姥捨」は、終始抑えた謡は単調ともいえる感じで、ゆったりした序ノ舞は長いが、
激しい動きも大きな変化もなく、それが2時間半以上続く。
それなのに、未だにお能の分からない私のような者にも、観応え十分。
演者は無論、観客も集中して、ピーンと張り詰めた緊張感が漂っている感じだった。
演者が揃って凄い!という印象で、いいお能を見せていただいた充実感があった。
何より、ご高齢のシテが長い序ノ舞も含むこの長いお能を演じられる気力・体力に脱帽。
能の間(あい)の中で最重要な役のひとつというアイも、同年齢だし、
初めから登場して後場の途中まで謡の多いワキも、お2人より僅かにお若いだけで、
人間国宝の方々の、若さ・鍛え上げられた芸の力には感服するばかり。

シテ・片山幽雪、ワキ・宝生閑、アイ・野村萬で、ワキツレに宝生欣哉など。
笛・藤田六郎兵衛、小鼓・大蔵源次郎、大鼓・亀井広忠、太鼓・観世元伯。
後見・観世清和、観世銕之丞、青木道喜で、地頭・梅若玄祥。
囃し方の後見も亀井忠雄ほかの見事な顔ぶれ。
人間国宝、各流の宗家、現在の中核を担っている人、これから受け継いでいく期待の人など、
粒選りで、これでいい舞台にならないはずがないというような、素晴らしき陣容。

お能の前の狂言「箕被」は、シテの予定だった茂山千之丞さんが病気休演で、
シテ・山本東次郎(予定のアドから回った)、アドに茂山七五三。
これも、よくないはずがないというお2人の共演を楽しんだ。

*****
現行曲最長というお能だから終演は遅かったが、とやま料理の「五万石」に入れていただけた。
友人と伺う時の、すっかりお決まりになったミニ会席に、今日はお酒が進んで少し多め。
先付けの柿のなますに季節感を感じた。

*****
着物:  訪問着(古都染人)。 「野に咲きあふるる」。 青灰色に黒色の縞。 花模様。 
帯:  袋帯。 「蔦葉霞」。 灰みの赤藤色
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 灰みの赤紫色。 雪輪に模様入り。
履物:  灰みパールの型押し台。 パールグレーの鼻緒。 (胡蝶) 
コート: 道行きコート。 紫色。 花・観世水の刺繍入り。

特別公演だし、この季節限定の帯に合わせ、訪問着を着用。
準備が終って出かける寸前、ドアノブに袖を引っ掛け、ビリッと破いてしまう。(涙)
着替える時間はないし、それほど目立たないだろうと、そのまま出かけたものの、
幸先悪い気分だったが、素晴らしい公演に、満足感一杯のいい日になった。

2010.10.31 [日] 10月の着物着用備忘録

早々に、10月の着物着用歴をまとめた。

2日 色大島紬(泥染、灰青色地、花火?模様) 名古屋帯(「花装飾」、グレーアイボリー)
7日 白大島紬(経柄) 名古屋帯(「六瓢」、黒地)
10日 色大島紬(「綾の舞」、小紋風) 袋帯(和紙箔。「異国彩露草」、渋い薄緑地)
13日 色大島紬(五倍子染、変わり市松) 名古屋帯(鹿の象形文「万葉」、銀杢地)
15日 白大島紬(「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」) 染名古屋帯(薄い灰色地、青・白・金で菊花)
20日 泥大島紬(茶泥、龍郷柄) 袋帯(組紐の創作帯、白地、多色入り)
23日 泥大島紬(黒みの茶泥、細かい総柄) 袋帯(白山紬、幾何学模様染、多色)
24日 伊勢木綿(青色系、縞) 名古屋帯(木綿・手織イカット、草木染(赤・茶他)
25日 大島紬訪問着(泥染、黒地、箔散らし柄) 袋帯(白茶の唐花模様「唐花間道」、薄白鼠色)
27日 塩沢紬訪問着(黒地、垣の草花模様) 袋帯(菊・桐・垣模様「菊花良園」、青灰色地)
29日 伊那紬(草木染、白地、 青縞・茶格子) 染名古屋帯(薄い灰色地、青・白・金で菊花)

11回着用。
袷の着物は、単衣・夏物のような季節後のお手入れをしないで済むので、
意識的にいろいろな着物を着用するよう心がけたら、同じ着物は着ずに毎回違う着物を着られた。
帯も、季節に合う菊柄の帯1本を2回締めたが、他は違う帯を締めた。

着物は、木綿は単衣仕立てだが、他は紬ばかりで暦通りの袷。
訪問着を2枚(大島紬と塩沢紬)、伊那紬1枚、伊勢木綿1枚、あとは全部大島紬。
下旬の寒い日は暖かい伊那紬を着たが、中旬までの暑い日や雨の日は大島紬で、
季節感と天候に合わせて大島紬の着用月になった。(笑)
涼しく(寒く?)なったので、来月はやわらかものも着たい。

帯は、袋帯5本、名古屋帯5本(6回)。
名古屋帯中心の単衣・夏物の時期に比べると、袋帯が増えている。
袋帯のうち3本は、和紙箔、組紐帯、白山紬の染帯で、
名古屋帯には、染帯1本と、木綿のイカット手織帯を含み、様々な帯を締められたのが、うれしい。

2010.10.30 [土] 

真楽では、私の食いしん坊ぶりはバレバレらしいが
(って、日記に書いてばらしているのは私だけれど←苦笑)、
沢山食べるのは、おいしいものの時だけで、日頃は粗食で量もそんなに多くはない(つもり・笑)。
おいしいものだと、スイッチが入るらしく、自分でも呆れるくらい食べられちゃう。
それに、デザートは別腹という方は、結構いらっしゃるようで、私に限らないし..

こうめさんにも指摘されたし、鎌倉ツアーでも話題になったので、言い訳がましく..(爆)

2010.10.29 [金] 鎌倉おさんぽツアー

BBSでお誘いいただいた鎌倉散歩に参加させていただいた。
本当に久しぶりの鎌倉。 集合時間に遅れないように気を張って出かけた。(笑)
集合の北鎌倉駅が大船駅の隣の駅だと知って、記憶にあったのより近くて驚く。
遠い気がしていたけれど、これからは鎌倉にも気軽に出かけられそう。

「幻董庵」、「阿園の庭」と「藤源治ラボ」、「あがり羊羹」のお店「松花堂」にも寄って、
更に「花咲」までご一緒させていただいて、花咲のおばあちゃまにもお会いできたし、
とても楽しい1日を過ごした。
「幻董庵」の佇まいも料理のあしらいも素敵で、ご参加の皆さんと話しながらだと、
ランチにしては随分長い食事時間を少しも長く感じないのが、また楽しい。
「阿園の庭」では、目を惹かれて連れ帰りたいものがいくつかあったものの、
ピアスはしないし、今の我が家では置く場所・飾る場所がないので、我慢。
「松花堂」では、「あがり羊羹」という名物がまだあったので、それと干菓子を土産に購入。
予定に追加でご案内いただいた「花咲」で、明るくお元気なおばあちゃまに感嘆。
和やかに気持ちよく食事・お散歩を楽しんで、ニコニコと東京に戻った。

*****
着物:  伊那紬。 白地。 青縞・茶格子。 草木染(藍、りんご、矢車玉)。 
帯:  染名古屋帯。 薄い青灰色地。 菊花(青・白色、金で刺繍)。 (久がや渋柿庵)
帯締め: 唐組紐。 「波の緒」。 白・藤・紺・青に金入り。 (道明)
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色。 草木染(刈安?)。 (紀波) 
履物:  天と鼻緒は濃深緑色の本革。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ) 
コート: 道中着。 黒地 青紫糸菊模様。

このところの寒さに雨の日の定番の大島紬を着る気にならず、雨だったら困ったと思っていたら、
どうにか天気が持ちそうなので、暖かい伊那紬に季節柄の菊の帯を合わせた。
着物と帯の色に合わせた帯締めは、殆ど1年ぶりだったみたい。
似通った色合いになったので、帯揚げで色を差した。
コートは春以来久しぶりの袷(帯に合わせて菊模様)にしたが、歩いても暑くなく丁度いいくらい。
長襦袢は、まだ紋揚柳の単衣だが、そろそろ袖無双でもよさそうに思えた。

2010.10.28 [木] 母の誕生日

母の誕生日なので、今年も昼に姉も一緒に3人で食事をした。
母を迎えに行ったら、楽しみにしていて、随分早くから待っていたらしい。
入居ホームに近い店で、ゆっくり話しながら会席料理をいただいたが、楽しそうだったのがうれしい。
あとのプレゼントは、花屋で作ってもらったアレンジメント。
花瓶だと水を替えるのが大変らしいので、ホームには花瓶も持ってきていないし、
最近はアレンジメントばかり。

ただ、雨でも往復はタクシー利用だから平気かと思っていたが、
ほんの少し歩くのも大変になっていて、急激な衰えは吃驚するほど。
食後もホームに送って行って大分ゆっくり話をしたが、兄の50日祭の話になったら、
すっかり混乱状態になってしまって.. 今までで一番ヒドイ混乱。
こういう状況をあまり見ていない姉にはショックだったらしい。
住み慣れた家からホームに移った環境変化と兄に先立たれたショックを受け止めかねているのか、
今後が不安になるけれど、できるだけ刺激を与えながら、見守っていくしかないのが、辛い。

2010.10.27 [水] バレエ・シーズン初日

夜の「ペンギンカフェ」など3演目のトリプルビルで、
新国立劇場の2010/2011シーズンのバレエが開幕。

出かけるついでにまずは銀座に寄って、着物のお手入れ依頼と足袋の注文。
足袋はコンピュータでサイズを測定して作ってくれるというので楽しみにしていたが、
測ってもらったら、ええっというサイズで、履いていた足袋と1cmも違っているので、再計測。
コンピュータも疲れて測り違い?? (笑)

*****
その後は、新宿で「ウフィツィ美術館」の「自画像コレクション」展に行った。
フィレンツェに行った時に、あの回廊に自画像が飾られていると説明を受けたが、
観る機会はなく好奇心だけ刺激されていたので、今回たくさん観られて、ちょっと満足。(笑)
私が目を惹かれる絵は、やはり存在感のある人物そのものにあるようだ。
もっとも、それが画家の技量、よい絵ということなのかも..

*****
新シーズン開幕バレエは、クラシックでなく、20世紀バレエのトリプルビル。
デヴィッド・ビントレーの監督就任挨拶のような、ビントレー振り付けの「ペンギン・カフェ」。
それにバランシンの「シンフォニー・イン・C」とフォーキンの「火の鳥」。
「火の鳥」も「シンフォニー・イン・C」も、それぞれ楽しく観たが、
「ペンギン・カフェ」の凄さはまた格別で、踊りぬくダンサーたちも見事!

終演後は、プルミエ・ワンドリンク・レセプションに参加。
初日のシーズンチケット購入者を対象にしたレセプションだが、パスする予定だったら、
時間が遅いせいか参加者が少ないらしく、それでは寂しいだろうと、出席することにした。
思った以上に参加者が少なくて、監督にも後から顔を出してくれたダンサー達にも気の毒なくらい。
監督の挨拶後の質疑応答がとても興味深く、出てよかったと思った。
でも、その結果、帰宅はそろそろ日が変わりそうな時刻。
バレエの観客は圧倒的に女性が多い中、質問したのは3人とも筋金入りのバレエファンらしい男性。
で、質問が素晴らしく、回答にこれからの新国立バレエの目標が少し見えた気がした。

*****
着物:  塩沢紬訪問着。 黒地。 垣の草花模様。 
帯:  袋帯。 青灰色地。 白・灰藤色・金色の菊・桐・垣模様。 「菊花良園」 (岡文)
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫。 紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 灰藤色。 雪輪に模様入り。
履物:  灰みパールの型押し台。 パールグレーの鼻緒。 (胡蝶) 
塵除け: 道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (赤塚次男)

バレエのシーズン初日なので、訪問着にしたが、着そこなっていた紬訪問着。
着物も帯も、10月に着なくちゃ、いつ着るの?という感じなので、着られてホッとした。(笑)
季節限定柄というほどではないので、別にそれほど季節に拘らなくてもいいのかもしれないが、
着物は生地感から寒い時期には着たいと思わないし、帯も秋が相応しく思えて、
やはりこの時期には心地良く着られるので、それが季節というものかと思う。

2010.10.25 [月] 芝居(カエサル)、三重展(帯締め) 

初旬に見損なったが、評判もいいから、やっぱり観ておきたいとチケットを取り直し、
塩野七生原作「ローマ人の物語」を舞台化した「カエサル」を観に昼過ぎに出かけた。
評判に違わぬいい芝居で、観られてよかった。 満足満足♪
もう少し練り直したら、「ラ・マンチャの男」みたいに、再演にも堪えられそう。
それにしても、幸四郎の圧倒的な存在感は、歌舞伎より現代劇で、より発揮される気がする。
歌舞伎では気になる台詞回しが、こういう芝居には違和感無くどころか不思議なほど生きてくる。

*****
終演後は日本橋に出て、三越の「三重展」に寄った。
まずは、ご案内いただた伝統工芸作家・松山好成氏の帯締め。
初めに勧められたのもよかったけれど、次に勧められたのが何気ないのに素晴らしい存在感♪
前のより大分高いけれど、それだけのことはある。 絶対こちらがいい。
松山氏も、1本だけでいいでしょうと、作家らしく商売っ気がないから、1本だけ購入。
でも、次回にまた買ってねとおっしゃるから、やっぱり商売人でもあるかも..(笑)

まだ少し早いものの、牡蠣づくし御膳に惹かれて、夕食を済ませた。
牡蠣の味噌鍋、牡蠣フライ、牡蠣の炊き込みご飯に、牡蠣の佃煮もついて、本当に牡蠣尽くし。
あと、赤福も食べて、デザートも終了。(笑)
1箱買うと私でも食べきるのは大変で、こうして食べられるのは、とてもうれしい。
着物だから、食べ物主体の売場を動き回るのは躊躇しながら、
有機肥料主体で減農薬栽培という煎茶・伊勢茶と、はちみつのどあめも購入。

呉服売場に寄ったら、百花さんのお師匠様の竹内氏が刺繍実演中。
前にはあまり惹かれなかったタイプの帯が、今日は目について、素敵!
私も刺繍のよさが少し分かってきたのかも.. 刺繍も奥が深いと思う。
先日購入した刺繍帯の仕立て上がりのご連絡が無いけれど、いつになるのかとの話になって、
竹内氏が担当者を見つけて声を掛けてくださった。
行き違いがあったらしく、仕立てあがっていたので受け取って、ニコニコと帰宅。

*****
着物:  大島紬訪問着。 古代染色純泥染。 黒地、箔散らし柄。 
帯:  袋帯。 薄白鼠色地。 白茶の唐花模様「唐花間道」。 
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫。 紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色。 草木染(刈安?)。 (紀波)
履物:  灰みパールの型押し台。 パールグレーの鼻緒。 (胡蝶) 
塵除け: 透かし織り雨コート(スリーシーズンコート)。 藤鼠色・渋い黄水仙色。 

今日は他の着物にするつもりだったのに、雨模様で、やっぱり大島紬になってしまった。
大島は雨の日の強い味方だから..

2010.10.24 [日] 落語

今月も寄席は1度だけ。 国立演芸場の「国立名人会」に落語を聞きに行った。
前座、柳家一琴「三人無筆」、山遊亭金太郎「阿武松」、仲トリの春風亭小柳枝「井戸の茶碗」、
仲入り後は、柳家小さん「親子酒」、柳貴家小雪の曲芸、トリの柳家小三治「あくび指南」。

それぞれ差はあるものの、いずれも聞かせてくれて、久しぶりの噺を楽しんだが、
少しおしているところにトリの小三治のまくらが長くて、終演が30分近く遅くなった。
よくあることで、いつもなら気にならないが、今日は後の予定があったので大変。

*****
ここのところ暫く行けなかったフェアーの最終日で、
有楽町だから終ったら飛んで行けばいいと思っていたら、
急いでも着いたのは終了10分前くらい。 それでも行くのが凄い。(笑)
大急ぎで目当てのものだけ選んで、あとは諦めムード。
でも、見知った方のいらしたワインコーナーでは試飲もさせてもらい、
最近は家で飲まなくなったので持って帰れるだけと、少し贅沢して、白のムルソーとグラッパも購入。
ダメ元で行った割には、まあまあ..

*****
着物:  伊勢木綿。 青色系(灰色地に青・紺などの縞)。 (お初) 
帯:  名古屋帯。 イカット手織り(木綿)。 草木染、 赤・茶・他。 (貴々樹)
帯締め: くすんだ黄緑。 片方はいろいろな色の4本に分かれたもの。 
帯揚げ: 縮緬。 灰色。 
履物:  下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。 
塵除け: 道中着(単衣)。 大島紬。 黒地。 子持縞。 リング糸入り。 (藤絹) 

今日は、落語だから気軽な伊勢木綿。 帯も木綿のイカット。
昨夏、沢山あった反物から好きな似合いそうなのを選んで作ったのに、着ないままだったので、
少し薄手だし、今日着ないと来春まで着られないかも..と着た着物。

有楽町のエレベーターに乗り合わせた年配の男性に、粋ですね〜とお褒めいただき、
後で寄ったデパートでも顔見知りの販売員さんに褒めてもらって、
こういう贅沢でない気楽な着物で誉められると、とてもうれしいと思った。

2010.10.23 [土] 歌と舞の系譜

昼から今月の国立能楽堂の企画公演の「歌と舞の系譜−狂言と近世初期舞踊−」に出かけた。
狂言や小舞には中世の流行り歌が取り入れられ、民衆の生活に根ざした歌や舞の場面も多く、
こういう歌や舞は近世の歌舞伎踊りなどへも繋がっているのだそうで、
その初期の面影を伝える「綾子舞」と「小河内の鹿島踊」が国立能楽堂で初上演された。
その後に上演される小舞・素囃子・狂言と比べて鑑賞できるというので、楽しみに行ってみた。

初めに民族舞踊研究者の解説があったが、取り留めのない解説で、解説というよりは、
この方の民族舞踊に対する溢れる思いの吐露のようだったものの、伝承者だけでなく、
こういう熱い思いを持つ方の助けもあって、今まで消えずに伝承されてきたのだろうと思った。
柏崎市の黒姫山の麓の集落に伝承されている「綾子舞」から「三番叟」、「小原木踊」と、
東京の奥多摩町の小河内ダムの湖底になった山里に伝承されてきたという
「小河内の鹿島踊」から、「こきりこ」、「浜ヶ崎」、「桜川」。

休憩後は、プロの出番。
まずは、大蔵流の小舞の、「十七八」、「放下僧」、「海道下り」。
地頭・山本則俊などの謡で、それぞれ則重、則孝、東次郎の舞。
素囃子の「神楽」は、笛・藤田次郎、小鼓・鳥山直也、大鼓・大蔵慶乃助、太鼓・大川典良。
狂言・和泉流「若菜」は、シテ/かい阿弥・野村万蔵、アド/果報者・萬、立衆/大原女・扇丞など。
いつもの狂言より、どことなく長閑で、しかも華やかさもある。

民族舞踊とは一転、洗練された内容と、鍛錬された囃子・謡・舞ぶりに感嘆!
プロの面目躍如。 う〜ん、やっぱり凄い! と今更ながら思った。

*****
着物:  泥大島紬。 黒みの茶泥。 細かい総柄。 
帯:  袋帯。 白山紬に染め。 白地?に、多色で幾何学模様。 
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 紬。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華)
履物:  銀鼠色の変り台。 京くみ紐鼻緒。 (Run) 
塵除け: 道中着(単衣)。 大島紬。 黒地。 子持縞。 リング糸入り。 (藤絹) (お初)

今日は雨の心配のない涼しい日だったのに、やっぱり大島紬を着てしまった。
そろそろ、大島以外も着たくなってきたけれど..

2010.10.20 [水] 歌舞伎見物と歌舞伎展

昼から歌舞伎見物で、終演後は「歌舞伎展 猿之助歌舞伎の魅力」を見に回った。
今日の歌舞伎は国立劇場十月歌舞伎公演で、吉右衛門を中心とした座組み。
真山青果の新歌舞伎「天保遊侠録」と「将軍江戸を去る」。

「天保遊侠録」は、ドタバタな動きもあり、途中まではハラハラしながら観ていて、
最後は、上手くいかない結果にも、スカッというかスッキリするのが、楽しい芝居。
無役の直参の勝小吉が、優れた我が子・麟太郎の将来のために役付きになろうと、
自分を殺して上役を接待しようとするが、堪忍袋の緒を切らして台無しにしてしまうものの、
そういう自分の生き方を晴やかに笑うのが、小気味よくもある。
勝小吉に吉右衛門、阿茶の局に東蔵、八重次に芝雀、松坂庄之助に染五郎など。

「将軍江戸を去る」は、「江戸薩摩屋敷」と「上野彰義隊・同大慈院・千住の大橋」。
「江戸薩摩屋敷」は、上演回数は少ない気がするが、これがあると、後の展開が分かり易い。
江戸城総攻めを前にした西郷吉之助と勝麟太郎の会談で、吉之助を歌昇、麟太郎を歌六など。
「上野彰義隊・同大慈院・千住の大橋」は、一転して前将軍になった徳川慶喜が中心。
慶喜を吉右衛門、伊勢守を東蔵、山岡鉄太郎を染五郎など。

*****
「歌舞伎展 猿之助歌舞伎の魅力」は、目黒雅叙園の百段階段での展示。
猿之助が歌舞伎で着た衣裳が百段階段の各部屋の作りに合わせて展示されている。
衣裳も部屋も見応えがあって、じっくり拝見。

階段の上り下りに少し疲れた後で、急な行人坂を上って駅まで行くのがきつくて、
通いなれた様子で、すいすい登っていく方々に追い抜かれて、日頃の運動不足を再認識。
健康講座を休まずちゃんと通わないとマズイわよね〜と思った。

*****
帰りは『銀座の「きもの」市』に寄って、20回記念特別企画の本場黄八丈に、眼福。
黄八丈と藤山千春さんの帯! どちらも気に入ったものがあって、溜息が出る。
とは言え、今の私にはとても買えないから、見るだけ。
着ていた着物を何人かに誉めていただいて、プロに誉めていただくとはうれしいと、思わずニコリ。

*****
着物:  泥大島紬。 茶泥。 龍郷柄。 
帯:  袋帯。 組紐の創作帯「綾斜楽」。 白地、多色入り。 
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 紬。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華)
履物:  天と鼻緒は濃深緑色の本革。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ) 
塵除け: 透かし織り雨コート(スリーシーズンコート)。 青色系、白・薄桃色入り。 

雨模様で、今日も、またまた大島紬。
外出の準備を始める頃には雨は止んでいて、出る時も傘を差している方がいないので、つい油断。
念のために塵除けを兼ねて単衣コートを着用して、下に下りたら、あらら..雨が降り出している。
慌てて戻って、雨コートに替えて、折り畳み傘も和傘に変更。
降らなければ降らないで、対丈のコートはやはり暑いと思うし、雨模様の日のコートは難しい。

2010.10.19 [火] 今日もあちらこちらに

まずは、先週の診察時に予約した検査を受けに病院へ。
正午過ぎに、腹部超音波検査。 仰向け、左向き、右向き、うつ伏せ、また仰向け..
人間ドックで受けていた胃の超音波検査と比較にならない丁寧さは、ちょっと感動もの。(笑)
検査開始は予約時刻から少し遅れたが、スムースに終了。

食事は検査の6時間前までに済ませろと言われても、朝5時台に食事なんて、とても無理だから、
腹ぺこ青虫みたいにお腹をすかせ(笑)、終了後は往きにチラシを受け取った店に飛び込んだ。
ミニサラダ・スープ・飲み物つきのイタリアン・ランチに、チラシ提示でミニデザートつき。
起きてから水と白湯しかお腹に入れてなかったから、漸く人心地。

*****
夜の予定まで時間があるので、次は、「秋のバラフェスティバル」中の「旧古河庭園」へ。
残念ながら、バラはまだ3分咲き。
日本庭園をゆっくり巡ってから、コンドル設計の本館ツアーに参加。
往復はがきでの予約が基本で、予約人数が定員に満たない時だけ当日参加も可能。
今日も午前中は予約で満員だったらしいが、午後のツアーは幸い余裕があって、参加できた。
学芸員の説明を聞きながら回る1時間のツアー。
大人数でぞろぞろ見て歩くのは性に合わなくて、参加することは殆ど無いが、
この建物はツアーに参加しないと見られないので、全体を見たければ他に選択肢がない。
(喫茶を利用すれば、その部屋は見られるけれど..)
参加してみたら、説明も分かり易くて、興味のあるところも結構じっくり見られたし、
食わず嫌いだったと反省。

*****
夜は「錦秋十月大歌舞伎」の夜の部を鑑賞。
評判がいいし、やっぱり観ておきたいと改めてチケットを取り直して出かけた。
「近江源氏先陣館−盛綱陣屋」、「神楽諷雲井曲毬−どんつく」に、「艶容女舞衣−酒屋」。
期待通りに楽しく観られて、行ってよかったと思いながら帰宅。
TVなのか松竹なのか、録音していたので、役者の気持の入り方もよかったのかしら?
ただ、「盛綱陣屋」で三津五郎に何度も間違った屋号で声が掛かったのはいただけない。(怒)
大向うさんだけでなく素人が声掛けするのもいいけれど、屋号を間違えるのは止めて欲しい。
気を殺がれて迷惑。 声を掛けるなら、それなりの勉強が必要。

「盛綱陣屋」は、仁左衛門の盛綱に、秀太郎の母微妙で、我當の北條時政、孝太郎の妻早瀬と、
我當の息子の進之助も出ていたし、松嶋屋がほぼ全員参加。(笑)
他に、團十郎の和田兵衛、魁春の篝火、それに、三津五郎の信楽太郎、錦之助の伊吹藤太など。
仁左衛門の盛綱は13年ぶりだそうだが、思い・気持の動きが見えて、分かり易い。
全体に見応えのある、いい「盛綱陣屋」だった。

「どんつく」は三津五郎家に縁の深い踊りらしく、7世から9世まで3代の三津五郎の追善狂言。
当代の三津五郎が荷持ちどんつく、長男の巳之助も太鼓打での出演。
富十郎の休演は寂しいが、團十郎、仁左衛門、梅玉、左團次、魁春、福助などが出演。
三津五郎の踊りの上手さは分かっているが、團十郎の親方鶴太夫もなかなか楽しい。
「酒屋」は、福助がお園・半七の2役。
我當の宗岸、竹三郎の半兵衛、吉弥の女房。 あと、孝太郎の三勝。

2010.10.17 [日] 週末は食いしん坊に

土曜日は今月初めての、食いしん坊に出かけた。
門仲の「みかわ是山居」のてんぷらでランチ。
10数年おまかせしているが、この頃はお昼に伺うと、
少し品数が少ないけれど、お得感のあるランチコースで出してくださる。
まだ松茸があったので、食いしん坊としては当然ながら追加。
この季節にしか食べられない松茸、それも1本まま揚げてくれるので、たまらない。
魚は、海老、きす、烏賊に、海老しんじょのお吸い物を挟んで、めごち、穴子。
他の野菜は、途中で出た茗荷と、最後はアスパラと小茄子を選択。
いつもながら、素晴らしい天麩羅にニンマリ。

右の3人連れは韓国からの食いしん坊旅行の方らしい。
1人はブログにでも載せるのか、大きなカメラで写真を撮っていた。
香港、台湾、シンガポールなどの方にはお会いすることがあるが、韓国からの方は初めて。
これからは、他の国からと同様に韓国の食いしん坊たちにも会うのでしょうねぇ。
左も3人連れで、お母様の喜寿のお祝いに、娘夫婦の招待だとか..
娘さんのお連れ合いは、お酒が入ってすっかりハイテンション。
私用だけでなく接待でも来ることにしたらしく、また来ます!を連発。


帰りにスポーツ用品店に寄って、健康講座用のウエアーを購入。 夜の講座で早速着用。
これで漸く、若〜い頃の部活のトレーナーとさよなら。

*****
日曜日もフランス料理を食べに行きたいと思っていたが、
どうも本調子で無いので諦めて、またも1日休養日。
休養日の多いことには、ちょっとね〜と思うけれど..

2010.10.15 [金] 国立能楽堂・定例公演

先週の疲れが出て来たらしく、だるくて動くのが億劫。 1日何となくボーっとしてしまった。
でも、午後は母のホームに出かけた。
一昨日は遅くなってしまったら、母は疲れが出たらしく、眠そうに横になっていた。
私たちでも疲労感があるのだから、心身ともに母の疲労は当たり前で、
葬儀の頃の混乱はなくなっている様子に少し安心して、早々に帰ってきたら、
姉の伝言を間違ったのが分かって、訂正も兼ねて今日も出向いた。
母はまだ疲れを感じているらしいが、受け応えも語彙選択にあれれっと思うところはあるものの、
殆ど以前に戻った感じで、ホッと安堵。

*****
夜は国立能楽堂の定例公演。
物事には優先順位があるから、先週は観たい曲ばかりだった2回の公演を諦めたので、
今日は少し迷いながらも寝てもいいからと行くことにしたら、こんなに居眠りしたは初めて。(汗)
狂言は時々居眠りつき、お能は居眠りが増えて時々覚醒の感じ。
番組は、狂言・和泉流「才宝」と能・金春流「恋重荷」。

狂言「才宝」は、楽しくおおらかな祝い感に、気持が明るくなる。
シテの小舞の途中、眠気に意識が一部飛んでしまったのは残念だったが、
退場時の手車など、他は楽しく観られた。
シテ・祖父:野村万之介、アド・孫:石田幸雄、小アド・孫:深田博治、高野和憲。
シテの面は何だったのかしら?

能「恋重荷」は、演者には申し訳ないが居眠りの合間の鑑賞になってしまった。
でも、観たい場面はどうにか目が醒めたりもして、
アイが「綾鼓」と間違えたのも分かって、あれあれこんなことがと思ったし.. まあまあ..
シテ:高橋汎、ツレ:中村昌弘、ワキ:福王茂十郎、アイ:野村万作、地頭:金春安明など。
笛:野口傳之輔、小鼓:曽和正博、大鼓:安福建雄、太鼓:三島元太郎。

*****
着物:  白大島紬(プラチナボーイ)。 「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」。 (田畑安之助作) 
帯:  染名古屋帯。 薄い灰色地。金色の刺繍入りで青・白色の菊花。 (久がや渋柿庵)(お初) 
帯締め: 伊賀組紐。 焦げ茶色、片側に薄茶色・薄黄色入り。 (松山好成)
帯揚げ: 灰藤色と灰白色の染分け。 4色の大きな丸入りの灰白色側をだした。 
履物:  天と鼻緒は濃深緑色の本革。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ) 
塵除け: 道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (赤塚次男)

今日もまた大島紬。 今月は5回連続の大島紬で、大島紬しか着ていない。
まだ暑さの続く今月は大島紬が楽だから、これからも多くなりそう。
帯は、昨年の旧久がや渋柿庵の閉店セールで一目惚れした帯。 季節になって漸く締められた。
着物も帯も白いので塵除け着用。 袷の着物にコートは、やっぱり暑い。

2010.10.14 [木] 朝から夜まで大忙し

朝のラッシュのピークが過ぎた頃に家を出て、夕方帰宅後もまた外出で、忙しい日だった。

まずは秋葉原の病院へ。
駅のホームにずらりと並ぶ同じ制服姿の男性の一団に、おおっと驚く今浦島。
ラッシュに出かけることも無くなって、久しぶりに見た押し込み隊?と思いながら乗車して病院へ。
紹介状をいただいて予約したのに、診察が始まったのは予約時間から1時間以上過ぎていた。
これだから病院は..と思ったが、以降の検査はどれも驚くほどスムースにスイスイ終った。
事前予約が必要なもう1つの検査と、次回の診察は、どうかしらね〜

次は浅草へ。
修理が済んだアクセサリーを受け取りに仲見世通りの店に行った。
仲見世通りは平日とは思えない人込みで、観光地だと再認識。
その前に、浅草に行くなら「大宮」のビーフシチューを食べたいと、遅めの昼食。
ランチだとビーフシチューのコースもあって、夜より少し懐に優しいのがうれしい。

そして日本橋のデパート。
開催中の「不思議の国のアリス展」@三越を覗く。
女性が多いが男性も、年齢も子供・若い方から年配の方まで、いろいろ。
スタンプラリーがあって、店内3箇所のスタンプを集めると、
葉書サイズのオリジナルクリアファイルをもらえる。
この、アリス展のクリアファイルが欲しくて、上に下に動き回った。
横着者で、スタンプラリーには参加したことがなかったから、今回が初参加。
本館の「新潟展」を覗いて、「鯛ちくわ」と他の店で「海老しんじょうなどの詰め合わせ」を購入。
練り物ばかりでどうするのと思ったのは、買った後。(苦笑)
へぎ蕎麦が食べたくなって、まだお腹は空いていないのに、野菜のてんぷらつきで、おやつ。(爆)
(夜は、買って帰ったちくわとしんじょうを少しだけで満腹。 当然でしょうね〜)
メトロリンクバスに乗って高島屋に移動して、用事を済ませる。

帰宅後、一休みしてから、初参加の健康講座に出かけた。
参加人数が多いけれど女性ばかりだと思ったら、男性も多分2人くらい。
住まいのエレベーターでお会いした同じ階の方も、同じ講座に参加なさったそうで、楽しい驚き。

2010.10.13 [水] 錦秋十月大歌舞伎

今月の新橋演舞場の昼の部は、「頼朝の死」、「連獅子」、「加賀鳶」。
「頼朝の死」は、梅玉の源頼家、魁春の尼御前、錦之助の畠山重保、孝太郎の小周防、
左團次の大江広元、右之助の中野五郎など。
歌右衛門が亡くなった直後の梅玉の素晴らしかった印象が強いためもあってだろうが、
この頼家は梅玉が一番しっくりするといつも思う。
重保が前に観た歌昇と今回の錦之助で印象が違うのも、従兄弟なのにと思って、ちょっと楽しい。

「連獅子」は3代の三津五郎追善で、当代の三津五郎と巳の助の親子獅子。
三津五郎の親獅子は子と競うのでなく子を見守る感じが強く、気持ちのよい親心を観る気分。
踊りの名手・三津五郎の上手さ、止まった時のピタりと決まった型などと比べるのは酷だが、
巳の助はまだまだこれからの印象。
若いのだから当然だろうし、一生懸命やっているので、次回までの成長に期待。

「加賀鳶」は、本郷木戸前勢揃いより赤門捕物まで。
團十郎の天神町梅吉と竹垣道玄の2役、福助の女按摩お兼ね、仁左衛門の日蔭町松蔵などなど。
團十郎の愛嬌が悪党の道玄でも発揮されて、呆れた嫌な奴だが憎めない感じ。
でも、笑いを取るような演技にちょっとやり過ぎ感も..

*****
着物:  色大島紬。 五倍子染。 変わり市松。 (東郷) 
帯:   名古屋帯。 銀杢地。 鹿の象形文。 「万葉」 (野渕) (お初) 
帯締め: 伊賀組紐。 黄緑色、片側に灰深緑・茶色入り。 (松山好成)
帯揚げ: ちりめん紬。 灰藤色、白・灰・肌色入り。 京友禅(京姉小路作)

夜からは雨というので、今日もやっぱり大島紬。

2010.10.10 [日] オペラ「フィガロの結婚」

新国立劇場の2010−2011シーズンが開幕した途端、もう2作目の上演で、
「フィガロの結婚」を観に行った。
アンドレアス・ホモキの演出のこの舞台は、初演のときに感じたとおり、
装置(美術・フランク・フィリップ・シュレスマン)と動きに、どうも違和感があって..
全ての場面を殆ど1つの装置で済ませるのは、無理がある。
引越中のフィガロの部屋と伯爵夫人の部屋(例え衣裳部屋であっても)が同じで、
しかも、逢引しようという庭まで同じでは..
動きも、煩いと思うときも少なくなく、目障りな感じがある。
歌手の歌声は素敵!で、アリアもよかったが、特に重唱は聴き応えあって、こちらは堪能♪

指揮: ミヒャエル・ギュットラー
フィガロ: アレクサンダー・ヴィノグラードフ
スザンナ: エレナ・ゴルシュノヴァ
アルマヴィーヴァ伯爵: ロレンツォ・レガッツォ
伯爵夫人: ミルト・ババタナシュ
ケルビーノ: ミヒャエラ・ゼーリンガー
マルチェリーナ: 森山京子 など

*****
終演後は、友人と新宿で食事。
連休中日のせいか、どこも混んでいて、和食は諦めて、フランス料理。
ワインを飲みながら話しながらの少し軽めのフルコース。
段々、日常に戻ってくる感じになった。

*****
着物:  色大島紬。 小紋風? 「綾の舞(竹千雅)」 (たけがわ織物)
帯:   袋帯。 和紙箔。 渋い薄緑地。 紫・緑色の露草の葉柄「異国彩露草」。 (吉翔) 
帯締め: 伊賀組紐。 薄い灰色、片側に紫と小豆色入り。 蛸足房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色? 草木染(刈安?)。 (紀波)  

雨は上がったものの、今日も雨の日定番の大島紬(笑)で、今月は大島ばかり着ている。
友人もやっぱり藍大島紬。 見る度に藍大島も1枚欲しいわね〜と思う私の好きな着物。
飽きたら下げ渡しを頼んでいる私のお気に入りだけど、それは期待薄でしょうね〜(爆)

2010.10.10 [日] この間の観劇

連日、予定がギッシリだったが、当然、殆どパス。
急だったから、友人に送って替りに行ってもらうこともできず、勿体無くても仕方無い。
久しぶりに会うはずだった友人との約束も延期してもらう。
それでも、合間に2度ほど気分転換に出かけた。

*****
5日: 飛鳥山薪能
母を送って行ってから、家に帰っても落ち着かないことは分かっているので、
予定どおりに薪能に行くことにして、家には帰らず、そのまま直行。

飛鳥山公園に作られた野外の能舞台は、橋掛りが短いものの、
鏡板の老松の替りに、その場所には本物の松が植えられていて、「影向の松」の趣きで、
2本のかがり火と多くの蝋燭で囲まれ、なかなか素敵な舞台。
演者の都合で、お能が先になって、虫の音の中で、能「清経」と狂言「鐘の音」を観た。
お能の癒し効果!を実感。 

能「清経」は、小書の「替之型」による特殊演出。
シテ・清経の霊:梅若玄祥、ツレ・妻:松山隆之、ワキ・粟津三郎:舘田善博など。
小書のため、シテの装束も独特で、能面をつけない直面だった。
狂言「鐘の音」は、シテ・太郎冠者:野村万作、アド・主:石田幸雄。

*****
7日: イプセンの「ヘッダ・ガーブレル」
大地真央、益岡徹、七瀬なつみ、山口真木也、青山眉子、羽場裕一、田島令子。

着物:  白大島紬。 経柄。 
帯:   名古屋帯。 黒色の変わり地。 「六瓢」 (とみや) 
帯締め: 伊賀組紐。 薄い灰色、片側に紫と小豆色入り。 蛸足房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色? 草木染(刈安?)。 (紀波)  
塵除け: 道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (奄美伝統染色家 赤塚次男)

*****
お能のように1日限りの公演は見損なえばそれまでだけれど、
まだ続いている公演をどうするかが悩ましい。
塩野七生原作「ローマ人の物語」を松本幸四郎主演で舞台化した「カエサル」と、
新橋演舞場の夜の部のチケットを取り直すかどうか.. 体調と懐と、相談しなくちゃ..

2010.10.10 [日] 兄が彼岸に

兄の具合が急変。 5日の未明(まだ真夜中)に亡くなり、通夜・告別式も済んだ。
本当に残念だけれど、兄にとっては母と妹弟(姉・私・弟)皆に会えたし、
病室に泊り込んだ家族3人に見守られての旅立ちだから、よかったと思うしか..

母のホームは、ほぼ弟の通り道で、弟は車での往復だから、母のホームに寄って送迎してくれた。
見舞いなどの際は私もホームに行って母の様子を見ながら同乗させてもらったり、
帰りも一緒に行って暫く話し相手になったりしたが、送迎が楽にできて、ありがたかった。

葬儀までの間にも、母の様子を見がてら説明をしにホームに行ったが、母には少し混乱が..
母は気丈にしているが、1日病室で見守ったり、斎場の霊安室で対面したりで、
心身ともに疲労しているところでの通夜・告別式だから、とても心配した。
葬儀も、概ねしっかり認識している様子ではあるが、ときどき心許ない感じもあって..
私も気持でも体力でも随分堪えたから、母が堪えないはずが無い。
これからもできるだけ出向いて、気をつけて様子を見守らないと..

2010.10.2 [土] オペラ「アラベッラ」

1週間以上前のことだが、遡りメモ。

新国立劇場の2010−2011シーズン開幕初日で、オペラ「アラベッラ」を鑑賞。
新制作で、フィリップ・アルローの演出・美術・照明。 現代風な印象の舞台。
衣裳は森英恵で、華やかな時代を感じさせるもの。

指揮: ウルフ・シルマー
アラベッラ: ミヒャエラ・カウネ
ズデンカ: アグネーテ・ムンク・ラスムッセン
マンドリカ: トーマス・ヨハネス・マイヤー
マッテオ: オリヴァー・リンゲルハーン  など。

*****
着物:  泥大島紬。 灰青色地。 花火らしき模様。 (お初) 
帯:   名古屋帯。 グレーアイボリー。 「花装飾」 (織楽浅野) (お初) 
帯締め: 伊賀組紐。 黄緑色、片側に灰深緑・茶色入り。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色? 草木染(刈安?)。 (紀波) (お初) 
履物:  白色の天、黒色の巻。 灰色の鼻緒、赤い前坪。 
バッグ: 金泥バッグ。 焦げ茶色に金・黒で葉模様。 

夏物と単衣の差より、単衣と袷の差の方が大きいと感じるものの、暦どおりに袷。 
シーズン初日だから柔か物を着たいと思ったが、縮緬の袷の重さに暑そう!と断念。
軽い大島紬にしたが、祝う心で、少し華やかな印象もある着物を下ろした。
他も帯・帯揚げなど、新しいもの、いろいろ。
バッグは、やまぶどうの籠から秋らしい金泥バッグに入れ替え。 

2010.10.1 [金] 10月

あっという間に、今年もあと3ヵ月で終わり。
今週は月曜から金曜まで予定を入れずに、懸案事項を少しは片付けようと思っていたけれど、
結局何もできずに、終ってしまいそう。(涙)
9月になってもいつまでも真夏並みの気温に、予定をこなす以外はグッタリしていたら、
お彼岸を境に今度は急に寒くなって、今週はすっかり風邪気味で腰痛もあって動けず。
ついにセーターまで引っ張り出す始末。 まるで急に冬装備?みたいな..

諸々のことは、ぜ〜んぶ先延ばし。 検査通院までも延期してもらった。
未だにすぐ体調を狂わせて、そうなると何日も続くことが多いけど、
特に観劇予定の無い時に顕著なのは、これはやっぱり気持の持ちようが悪いのかしらね〜
少しはしゃんとしないとまずいでしょと自戒するばかり。 

今日は、午前中に、そして午後にも、急にうれしいお誘いの電話。
ひょいひょいと出かけたいところだったが、明日から半月ギッシリの凄まじい予定を考えると、
この体調では無理は禁物と自制。 どうぞまた誘ってね、待ってま〜す。

*****
姪から電話。 厳しい状況。
頑張ってきた人に頑張ってねと言うのも辛いけれど、それしか言えない。

2010.9.30 [木] 9月の着物着用備忘録

今日は9月末日。 また雨で寒〜い日。
これで今年も4分の3が過ぎてしまったと、月日の経つ早さを実感。

3日 江戸小紋(絽縮緬、赤紫色、流水紋) 八寸帯(紗博多「風紗」、灰白地)
7日 江戸小紋(同上) 八寸帯(羅博多、間道・葡萄唐草文、薄ベージュ他) 
9日 泥大島紬(絹・綿、黒に白灰横絣「霞」) 名古屋帯(夏紬、灰白色、墨描)
10日 塩沢絣(藍色地、黒・鼠縞、黒の飛び柄) 名古屋帯(同上)
11日 塩沢絣(同上) 八寸帯(紗博多「風紗」、灰白地)
17日 泥大島紬(黒・茶泥、段取) 八寸帯(紋博多「恵比寿細工」、白地、縞)
19日 南風原花織(紺色、単色) 八寸帯(道屯ロートン花織、藍・白)
25日 南風原花織(同上) 袋帯(組紐帯「綾斜楽」、白地、多色入り)
26日 生紬(灰緑色、無地) 袋帯(櫛織、黒地、鳥獣戯画)

9回着用。 単衣のみ。
予定を減らしたことなどもあり、回数は少なめ。

彼岸までは夏の暑さだったが、着物は夏物と単衣では暑さの違いは少ないと、暦通りに単衣着用。
着たのは6月に着た着物だけで、縮緬地の着物はやはり敬遠してしまい、着なかった。
江戸小紋(絽縮緬)、泥大島紬2枚に、塩沢絣、南風原の花織、生紬の6枚。
緯が絹糸で経が綿糸の泥大島紬を1回着たが、他は正絹。

帯は、袋帯は2本で、名古屋帯が5本(7回)で、計7本。
名古屋帯は、九寸帯1本(2回)に八寸帯4本(5回)。
八寸帯は、紗博多、羅博多、紋博多、道屯ロートン花織で、博多帯が殆どになった。
9月になっても夏のような暑さが続いたので、少しでも涼しくと、八寸帯を中心に名古屋帯ばかり。
彼岸からは一足飛びに秋の気候で寒いくらいだったので、下旬は夏帯でなく袷用の袋帯。
結局、夏帯の九寸名古屋帯を1本しか締められなかった。

夏の袋帯と九寸名古屋帯は、6月に締めないと締めそこなうことを実感。
鬼に笑われても、来年の6月上旬には忘れずに締めたいから、覚えておかなくちゃ.. 

2010.9.26 [日] 落語

急に秋になった感の日々だが、午後は昨日に続き隼町へ。
今日は大劇場でなく演芸場。 「国立名人会」で落語に浸った。
前座の三遊亭小笑はお馴染み「転失気」で、後は初めからお題が決まっていて、
五明楼玉の輔「宮戸川」、金原亭世之介「明烏」、古今亭志ん輔「大工調べ」で、仲入り。
講談、曲芸のあとが、トリの三笑亭笑三「悋気の火の玉」。

お馴染みの噺家たちで、安心して聞ける(笑)けれど、まくらが長くて噺が短めなのが、
時間の制約があるとは言え、ちょっとな〜といつも思う。
「宮戸川」は前段だけで、話芸は楽しいけれど、サゲも欲しい。
「大工調べ」もサゲはついていたけれど、簡易版(笑)で、少し物足りなさも..
神田陽子は講談「三国志−桃園の誓い」で寄席踊りつき、
ボンボンブラザーズの曲芸は、毎回同じで変化は無いけれど、客あしらいも含め、上手い。
高齢の三笑亭笑三は申し訳ないがあまり期待していなかったら、いいじゃないですか〜
笑三の体調がよかったのか噺が合っていたのか、いつもこういう噺が聞けたらうれしい。

*****
日本橋に出て、「日本伝統工芸会展」を観て回った。
観るのは、以前は焼き物中心だったのに最近は染織中心なのが、我ながら興味の変化を感じる。

*****
着物: 生紬(しょうざん)。 無地。 灰みの深緑。 
帯:  袋帯。 櫛織。 黒地。 鳥獣戯画。 
帯締め: 五嶋紐。 赤茶色。 片端は白色に赤茶色の縞。 
帯揚げ: 灰紫?の濃淡、蜻蛉柄織り込み。 堤木象氏の草木染(梅染め)。 

夕方から雨らしいから心配しながらも、涼しくなって気温はちょうどいいし、
秋の単衣にピッタリの色合いなのに、ずうっと暑くて着られなかったから、頑張ってこの着物。
帰宅時に最寄駅を降りたら、雨が少し降っていて、危ないところだった。

2010.9.25 [土] 声明

台風一過で雨の上がった午後、「天台声明 投華得仏」を聴きに国立劇場に出かけた。
仏教徒ではないのでお経を聞く機会は殆ど無いし、まして声明など知らなかったのだが、
何年か前に聞く機会があって言い難い体験をしてから、機会があると出かけるようになった。

今回は、天台宗総本山比叡山延暦寺で伝承されている「天台声明」で、
奥義伝授の秘儀「伝法灌頂会」で唱えられる声明「灌頂音用」を、舞台公演用に構成したもの。
「取水儀」、「三摩耶戒」と、「胎蔵界灌頂儀」。
声明を聴いていると、独特の厳かな雰囲気に、忙しない日々を忘れる感じがする。

*****
終演後は、また「可否道」に寄って、ブレンドコーヒーと、お替りにアメリカン。
海苔チーズトーストを食べたいと思ったが、売り切れで食べ損なって、残念。
やはり来ていた友人と、久しぶりに着物話。

*****
着物: 南風原の花織。 紺色の単色。 
帯:  袋帯。 組紐の創作帯「綾斜楽」。 白色に多色入り。 
帯締め: 五嶋紐。 薄灰紫色。 一部薄肌色入り。 
帯揚げ: 灰紫?の濃淡、蜻蛉柄織り込み。 堤木象氏の草木染(梅染め)。 
履物: 下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。

2010.9.24 [金] 急な寒さは身に堪える

昨日より更に気温が低く、寒〜い!
午後、雨の合間に母のところに出かけた。
思うこと多々。

2010.9.23 [木] 能楽特別公演

夏日だった昨日から気温が一気に10度以上低くなって、寒ささえ感じた雨の日。
めげずに、でも何となく着物を着る気が失せて洋服で、昼から国立能楽堂の特別公演に出かけた。
お能2曲に短い狂言。 いつもよりお能が1曲多いのがうれしい。
能・観世流「菊慈童−遊舞之楽」、狂言・大蔵流「舟ふな」、能・宝生流「鸚鵡小町」。

能「菊慈童」は半能形式での上演が定着しているらしく、前場がなくて後場だけ。
先週の「猩々乱」から半能形式のお能が続いているのは、何か意図があるのかしら?
華やかな作り物に、「楽」の舞が大きな動きで、私にも分かり易く(笑)楽しい。
しかも小書「遊舞之楽」のため、通常より派手な型らしく、大いに楽しみながら観た。
笛も一調子高い華麗な「盤渉楽」だそうだが、こちらの違いは全く分からず。(爆)
シテ・観世喜之、ワキ・高安勝久など。
大鼓の大倉正之助は、指カバーなしの素手で叩くので、カーンという高い音でなく、独特の音色。

狂言「舟ふな」は、太郎冠者の屁理屈に主人が四苦八苦するのが、おかしいやら気の毒やら。 
シテ/太郎冠者・山本則俊、アド/主・東次郎。

能「鸚鵡小町」は、国立能楽堂の主催公演では初上演だそう。
「菊慈童」とは一変、作り物が何もなく、登場人物もシテとワキの2人だけ。
シテが100歳の小野小町だから、杖をつきながらの橋掛りへの登場から実にゆっくりで、
登場したと思ったら直ぐに立ち止まって休息するし、地謡も低く単調な謡に私には聞こえて、
最後までもつだろうか(私が)と心配になった。(大爆)
「物着」の後の「中ノ舞」も、老小町の舞だからゆっくりなのに、
どうにか終曲まで眠らずに観られたのは、出演者がよかったからに違いない。
それに、「菊慈童」で楽しんだ後なのも、助けになった気がする。
シテ・近藤乾之助、ワキ・宝生閑、後見・高橋章(寺井良雄氏は病気休演)、地頭・三川泉など。
囃し方は、笛・一噌仙幸、小鼓・曽和正博、大鼓・柿原崇志。

*****
終演後は、風邪も大分よくなってきたという友人と、また駅までの途中の喫茶室でおしゃべり。
友人の家の方では雷も鳴っていたそうで、やはり洋服。 2人とも洋服なのは珍しい。
別れてから日本橋に出て、菓子などを買って、地下の「春帆楼」のフグで夕食を済ませた。
久しぶりに雑炊と刺身、それに焼フグ。
このところの食いしん坊で太ってしまったのに、今日も少し食べ過ぎ。(汗)

2010.9.22 [水] 遡り日記

またまた暑さが戻って来て夏日の今日、いつまで暑いのだ〜と思う。
明日からは涼しくなると言うけれど、気温の大きな差も堪えるから、気をつけなくちゃ..
気付いたらまたも1週間近く日記を書けずにいた。
自分の覚えに遡り日記。 一気に5日分も書いた。 毎日書けばいいのに..(汗)

今日の夜は、健康講座に参加で、夏期講座は終了。
春に比べたら、随分動けるようになっていることを実感。
でも、水曜日のこの講座は頭の上下運動が多くて眩暈を起こしやすいので来期はやめて、
春から継続の土曜講座のほかは、木曜日の講座に参加することにした。
暑かったから無理は禁物とは言え、それにしても、夏期は春に比べ出席率が低かった。
秋はもっとキチンと出席できるように体調維持に心したい。

2010.9.21 [火] フランス料理とデパート展巡り

日本橋に用事もあるし、ならば食いしん坊の締めにフランス料理でランチにしようと、
用事を済ませてから、「オーグードゥジュール・メルヴェイユ」に入れていただいた。

赤ピーマンのムース?を敷いた何種類かの貝のオードブル。
他にも食べたいものがあって迷ったが、選んだかいあって、なかなか美味しく、楽しい味。
魚は鹿児島のそい?だったかしら? 魚のソテーの下はアサリと冬瓜のスープ。
魚も美味しいけれど、何より、スープが秀逸。 
肉は、リードボーにジャガイモをつけて揚げたもの。 付け合せの野菜とで綺麗な彩り。
デザートは、巨峰にした。 巨峰のジュレをかけ、ヨーグルトアイスを添えたもの。
プティオードブルにプティデザート、更にプティガトーもサービスしてくださったので、満腹。
前回の経験から、オードブルは1皿で止めておいたのは正解だったというのが実感。
飲み物は、いつもの白ワイン。
ほかに、ウェルカムシャンパンとボルドーの赤もサービスしてくださったので、
ほろ酔いというよりは、すっかり酔いが回って、マズイかも..という気分。(苦笑)

*****
でも、めげずに銀座に出て、「昭和・メモリアル 与勇輝展」@松屋で癒される。
休日とは比べものにならないだろうが、平日なのに思いのほかに人が入っている。
さっと通り過ぎたものの、裏から見て気になって、戻って前からもう1度見たり..
昭和・メモリアルという通り、思い出が並んでいる感じで、懐かしい。

改装オープンした三越の呉服売場を覗いてから、まだ酔いが醒めないまま、Oxyバーで酸素吸入。
事前・事後とも数値が低い。 疲れているってこと?  ワインの飲みすぎ? 

INAXギャラリーの展示に興味を惹かれて、立ち寄ったら、
「夢みる家具展 森谷延雄の世界」、「CERAMICA NOTE 國方善博展」が楽しい。

日本橋に戻り「小泉淳作展」@高島屋。
「平城遷都1300年 光明皇后1250年御遠忌 東大寺本坊襖絵完成記念」と冠がついて
東大寺の聖武天皇・光明皇后の肖像画と本坊襖絵が前半分、後は今までの代表作らしい。
期待以上に見応えがあって、観て良かったと思いながら拝見。

「日本伝統工芸展」@三越を観ようとしたら、明日からで、クシュン。
呉服売場に寄ってみたら、今日までだとかで、百花さんのお師匠さまの竹内功氏が実演中。
アッサリした刺繍なのに好みの魅力的な帯に目が吸いつけられる。
ご夫人にルーペで見てと言われて、覗いて、その細かい揃った刺繍に驚嘆。
去年、見送ったものの目に残っていて、聞いた時には売れてしまっていたという経験があって、
今でもあの帯が目にちらついている感じが..
この帯も同じことになりそうで、もう買ってはいけないのは分かっていたのに、
これで最後と..(大汗)  でも、楽しみ〜

2010.9.19 [日] 区民オペラ「マクベス」

新国立劇場がオフシーズンで、オペラに行くのは3ヵ月ぶり。
「マクベス」は1度だけしか観た・聴いたことがなく、曲は覚えていないけれど、
今日は林康子さんもご出演だし、楽しみに出かけた。
プロのソリストたちの歌声も楽しく聞いたが、
何より合唱団に、アマチュアでも歌も動きもあそこまでできるのだと、感嘆!
今回も、舞台上のTAMAさんをバッチリ確認して、ニコニコ。

休憩時間の化粧室でnekomamaさんに瞬間遭遇。
でも、その後はお見かけせず、お席も分からず、お話しし損なったのは残念。

*****
夕食は、日本橋のデパートの特別食堂で、野田岩のかさね重。
うなぎといえば、殆どコレばかり。 
それに本店に行けばいいのに、ついついデパートで済ます横着者。
それでも、美味しくいただいたし、元気になった気分。

*****
着物: 南風原の花織。 紺色の単色。 
帯:  八寸帯。 南風原の道屯(ロートン)花織。 藍と白色。「市松間道紋」 
帯締め: 五嶋紐。 茶色・白色、一部焦げ茶色入り。 
帯揚げ: 灰紫?の濃淡、蜻蛉柄織り込み。 堤木象氏の草木染(梅染め)。 
履物: 白台。 鉄紺色の鼻緒。

2010.9.18 [土] 松茸一本まま

今週は2度ほど、ほんの少しだけ松茸を食べたら、美味しかったものの食べ足りない。(笑)
ならば、松茸を一本まま天麩羅に揚げてくれるみかわで味わおうと「みかわ是山居」に出かけた。
夜は健康講座があるから、昼。  陽射しがまた夏のよう。
同じ門仲に行くにしても夜と昼とでは暑さがまるで違い、とても歩いていく気にはならない。
で、妥協して自転車。
夏の自転車の定番、いつもの大きな帽子を被っても暑くて、止まったら汗..

食事が済んでお帰りになる方々に、済んで談笑しているグループで、タイミングよし。(笑)
あの贅沢な空間を独り占めして、美味しい食事にちょっとおしゃべり.. 至福のときを過ごす。
魚は、海老・烏賊・きす・めごち・穴子。
先月より小烏賊のサイズが大きくなっていて、季節の移り変わりを感じる。
野菜は、茗荷に、選択分はアスパラに薩摩芋にした。 そして期待どおりの松茸。
海老しんじょのお椀の味が一定しない気がしていたのだが、
ふと、口の中に残った塩分のせいかもしれないと思い当たって、
お茶で口をスッキリさせてから飲んでみた。
う〜ん..やっぱり、天麩羅につけた塩のせいかも..

*****
夕方には夏期の土曜日最後の健康講座に参加。
どんどん動きが追加され、動く動く動く。 汗だくになって、必死に動く。
時々、1動作抜けてしまうと、訳がわからなくなってしまったりするが、
4月に比べたら、随分動けるようになったと思う。
春期は皆勤だったのに、今期は3回も休んでしまった。 来期は欠席を減らしたい。

2010.9.17 [金] 能楽

夕方から定例公演を観に国立能楽堂に出かけた。
番組は、狂言・和泉流「清水座頭」と能・観世流「猩々乱−双之舞」。
今月は歌舞伎でも「猩々」を観ているので、違いも楽しみだった。
行って驚いたのは、お能が短くて、お能の方が狂言より短いという初めての体験。
狂言が今まで観た中で何番目かの長さで、お能は逆に一番くらいに短い。
でも、どちらも楽しく、文句なし。

狂言「清水座頭」は、シテ/座頭・野村万作、アド/瞽女・萬斎。
狂言としては長いけれど、ほのぼの感が強く、こういう狂言もいいわね〜と思う。

能「猩々乱」は、小書き「双之舞」によって、シテ/猩々が2人。
シテは謡は極く少しで、舞中心。 動きのある舞は私にも楽しい。
歌舞伎のより、今日の能の方が好きだと思いながら、鑑賞。

*****
着物: 泥大島紬。 黒地のような茶泥。 段取り。 
帯:  八寸帯。 紋博多「恵比寿細工」。 白地、縞。 
帯締め: 五嶋紐。 赤茶色、片端は白色に赤茶色の縞。 
帯揚げ: 絽縮緬。 黒地。 薄茶色の小さな野菜が並んだ柄入り。 
履物: 下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。

2010.9.16 [木] 今日はご近所ランチ

涼しさを通り越して寒ささえ感じるような雨模様の日だけれど、小降りになったところで、
ご近所の「ジヴェルニー」に入れていただいて、フランス料理でランチ。
秋らしく食い気全開の兆候があって、今週は食いしん坊週間になりそうな予感。(笑)
一昨日のイタリアンほどではないものの、こちらに伺うのも久しぶり。
となれば当然オードブルもスープもいただきたいと両方ついたコース。

オードブルは、ギャルソンがメニューに無いテリーヌを勧めてくれたので、野菜のテリーヌにした。
人参の赤がアクセントになっているが、全体に茶色の印象の沈んだ?色合い。
ピクルス風に酸味が効いて、ゴーヤーのソースの苦味と相まって、独特。
これは、好き嫌いが分かれそうと思ったら、
もう1つのカレー味の付け合せの方は、大概の日本人が好みそうな味で、フーン成る程と楽しくなる。
シェフが楽しみながら工夫したような料理で、食べるこちらも楽しい。
スープは、白菜のポタージュ。
メインは魚にして、鱸のソテー。
聞くそばから忘れた(苦笑)2種類のフランスの茸を使ったソース兼付け合せ?
鱸のこんがり焼いた皮も茸も茶色で一見地味だったけれど、魚の下に敷いた葱の緑が鮮やか。
鱸の身の白さと葱の緑が目に飛び込んできて、初めの印象が変わり、茸も美味しく、ニコリ。
デザートは、プディングにして、美味しいランチの締め。

白ワインの前に、シャンパンを少しサービスしてくださったら、今日は酔いが回る感じで、
顔も赤くなったかと心配したが、まあ気にするほどではなかったので、ホッ。
気持ちよく帰ったけれど、家で領収書明細を見たら、シェフのおまかせコースとなっていて、
オードブルがどうもディナーのメニューだったらしく、値段も少し高かった。
行ったらいつも勧められた中から食べたいものを選択しているので私は構わないけれど、
前もって言わないと、人によってはクレームが出るではないかと気になった。
尤もあちらも人をみて勧めているのだろうから、気にすることもないかしらね〜

2010.9.14 [火] 久しぶりの食いしん坊

前夜の雷雨から急に涼しくなって、朝から秋〜の気分。
美味しいものを食べたいと、夜は「パッソアパッソ」でイタリア料理をいただいた。
このところ長く伺えてなかったので、本当に久しぶり。 もしかしたら半年ぶりかも..
自転車が復活してからは、少し距離があると直ぐに自転車に乗ってしまい、
最近は歩くことがなかったので、夕方の涼しい風に吹かれながら歩いて行った。
涼しくても速足で30分歩くと、じわじわじわっと汗が出てくるけれど、それでも気持ちよく、
一昨日までの暑さだったら歩く気などにはならなかっただろうと、急に来た秋を実感。

オリーブをつまみにワインを飲みながら、料理が出てくるのをワクワク待つのも楽しい。
オードブルは、羊と豚のテリーヌに夏鹿のカルパッチョ添え。 野菜は..
濃厚な食感のテリーヌに、カルパッチョの軽やかさ、付け合せの野菜、それぞれの味がうれしい。
いろいろな茸の入ったすっぽんスープ。 香り高い松茸も入って、まろやかでおいしい。
パスタは、カマンベールチーズと芋と緑の野菜を入れた小ぶりのニョッキを揚げたもの。
芋は名前は忘れたけれど里芋のような食感で、緑の野菜も何だったか..(苦笑)
薄くおろしたカマンベールがタップリ散らしてあって、しっかりした味なのに柔かな優しい印象。
そして穴子のリゾット。結構強い味つけの穴子が下に敷いたリゾットに合って、食が進む。
メインは鴨の胸肉のソテー。かりかりのローズマリーの葉を外して肉と一緒にいただく。
ここまでで一通り。
まだ食べられるならスパゲッティを作って下さるというシェフの言葉に、直ぐ反応。(笑)
食べ始めた時より、食べているうちに食欲が刺激され、いくらでも食べられそうな感じ。(爆)
夫々の皿はいくらか少なめになっているとは言え、十分に食べたのに、食いしん坊の面目躍如。
太打ちの麺に、魚が少なかったからとミートソース風の鰯のソース。
デザートも、もともとパティシエ志望だったと言うシェフらしい楽しさ・おいしさ。
いつものエスプレッソでなく、ハーブティーをすっきりいただいた。
出してくださったプティフールも全〜部食べてしまう見事な食べっぷり。(大爆)

久しぶりのイタリアンを十二分に堪能して、ニコニコと失礼した。
カロリー消化のためもあって、帰りも歩き。
帰りはノンビリ歩いたので汗も出ず、往復1時間以上の散歩で少しは健康的かな〜

2010.9.12 [日] 墓参り

父の命日を前に、母のお供をして、お墓参り。
命日は明後日だけど、今日なら義兄が車で母を送迎してくれると言うので、前倒しにした。
今でも常勤監査役で以前と変わらぬ仕事振りの義兄には面倒をおかけするものの、
姉も私も運転できないので、大助かり。

送迎を頼めたので、私は先に行ってお墓の雑草取りや植木の枝を少しは切ろうと、
植木鋏などや東京水(=水道水・笑)を持って出かけた。
陽射しが強く、帽子を被っていてもジリジリ照り付けられる感じ。
雑草は今年の夏の暑さに枯れていて簡単に取れたが、実生の木の枝を切るのが結構手間。
鋸も持っていったので、少しはキレイになった感じで、気持ちいい。

お墓参りの後は、早稲田のリーガロイヤルホテルで和食のプティ直会。
ホームの食事に飽きていた母には、美味しい食事でいい気分転換ができた様子で、よかった。
やはり季節感のある料理がいいと、松茸御膳をいただいたが、
前菜、土瓶蒸し、お造り、焚き合せ、茸ご飯などの食事に、デザートの月見団子まで、
焼き物・揚げ物が無かったからか、母も全部いただいて、その健啖振りには感嘆するほど。
それが活力の元だとつくづく思う。
私も今年お初の松茸を、うれしくいただいた。
松茸御膳と言う割には松茸が少なく、もう少し沢山だったら、もっとうれしかったけれど..(爆)

母をホームに送っていったら、義妹が叔父を連れて来てくれたそうで、帰りを待っていてくれた。
お待たせしてしまったが、前より少しお元気そうなご様子がうれしかった。
久しぶりにお会いしたので暫く話をしてから、夫々辞去。

帰りは同乗させてもらい母を送ってからの帰りに家の前で下ろしてもらい、私は楽ができたけれど、
姉の住まいから母の入居ホームまでは遠くて、姉は退院後初めての遠出に、流石に疲れたらしい。
手はまだ痛みも酷くてよく使えず、週3回のリハビリに家事で精一杯のようだし、
あまり無理しないでお互いにできることをしましょうね..

2010.9.11 [土] 能楽(普及公演、国立能楽堂)

また真夏並みの暑さが戻って来た中、昼から国立能楽堂の普及公演を観に出かけた。
1日の定例公演はすぐに売り切れてチケットが取れず(涙)、今月初めての能楽堂。
解説・能楽あんない「菅公の復讐」、狂言・大蔵流「鱸庖丁」、能・金剛流「雷電」。

いつもはあまり楽しめない解説・能楽あんないが、分かり易く楽しく、うれしく拝聴。
今日の担当の馬場あき子さんだけでなく他の方のを含めても、今日のが一番楽しめた。

狂言「鱸庖丁」は、いい加減な嘘をつく甥を口先の馳走で懲らしめる伯父の1枚上手ぶりが楽しい。
料理の数々を語る仕方話が素晴らしく、聴きどころ・観どころタップリ。
シテ/伯父・善竹十郎、アド/甥・富太郎。

能「雷電」は、讒言により大宰府に左遷され死んだ道真の怒りの復讐。
後場では、シテだけでなくワキも一緒に動き回り、動きが激しく大きく、私向き。(爆)
シテ・今井清隆、ワキ・高井松男、アイ・善竹大二郎、地頭・金剛永謹など。
面は、前シテ/菅丞相(霊)が怪(あやかし)、後シテ/雷は顰(しかみ)だったかしら?

狂言もお能も、また近いうちに観たいと思う楽しさだったのに、
何だか疲れが出て、集中できなかったのが少し残念。

終演後、チケット売場で来月の国立劇場の歌舞伎公演チケットを再度取り直し。
昨日取った席とあまり変わらない席が取れて、少しホッとした。

*****
着物: 塩沢絣。 藍色地、黒・鼠縞。 黒の飛び柄。 
帯:  八寸帯。 紗博多「風紗」。 灰白地。 
帯締め: 五嶋紐。 茶色、片端は白色に茶色の縞。 (お初) 
帯揚げ: 絽。 綸子。 渋めの青色。 
履物: 下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。 

暑い昼下がりの外出なので、着物は昨日と同じながら、帯は8寸帯に変更。
夕方からの健康講座のため急いで帰って来たら、エレベーターでご一緒した方に、
「暑いのに涼しそうに着ていらして、素敵ですね〜」と言っていただき、うれしくなる。
着物を着ているとお声をかけていただくことが多くなって、着物広報担当(笑)の気分もあるが、
着物を着る仲間になってくださる方はまだないのが、少し残念。

先週の健康講座は休んでしまったので、疲れてはいるものの頑張って出かけたら、
来期の抽選に外れたという方がいらして、当たった者として欠席しないように心がけようと思う。

2010.9.10 [金] 文楽(第二部、国立劇場)

今日も朝はチケット取り。 3日連続のチケ取りは気分的に忙しい。
その後、大急ぎで母のところに出かけ、昼食時間まで墓参りの打ち合わせと話し相手など。
帰宅前に銀行に寄る用事もありバタバタしたので、お昼は買って来たサンドイッチなどで済ませ、
ざっと汗を流して一息ついたら、また外出。 今度は遊び。

今日は文楽の第二部。 これで今月の歌舞伎と文楽の鑑賞は終わり。
どうしたことか来月の国立劇場の歌舞伎公演チケットを取り忘れてしまい気付くのが遅かったので、
出かけるときに切符売場で残っている席を見ながら取ることにしたら、いつもと状況がまるで違う。
お得な安い席は残り少なく、選択肢が.. (涙)
どうも歌舞伎座閉場で今まで国立劇場には来なかった方もチケットを取ったらしい。
いつでも取れると思っていたので吃驚した。 来月からは要注意。
それなのに、何を勘違いしたか、既に予定の入っている日のチケットを取ってしまった。(大泣)
夜に来た息子が偶には行ってみるかともらってくれたけれど、私ったら本当にまあ..
明日出かけたら忘れずにもう一度チケットを取らなくちゃ..

*****
文楽の第二部は、「勢州阿漕浦」と「桂川連理柵」。
文楽人気がまた復活したのか、いつも満員だけれど、今月は観易い席が取れて、うれしい。
第一部より今日は更に前方の列のど真ん中で、気持ちよく鑑賞。

「勢州阿漕浦」は、掛け合いの「阿漕浦の段」の後、「平治住家の段」は住大夫・錦糸。
人形遣いは、平治を玉女、女房お春を勘彌、母を勘壽、平瓦治郎蔵を玉也、代官を清十郎など。
26年ぶりの上演で「平治住家」を住大夫が初役で語るというが、そんな感じでは無く、
住大夫の語りに惹き込まれ、人形の動きも楽しく鑑賞。
何故そんなに長い間、上演がなかったのかしら?

「桂川連理柵」は、「石部宿屋」を三輪大夫・清志郎など、「六角堂」を文字久大夫・富助、
「帯屋」の切を嶋大夫・清友、奥を千歳太夫・清介、
「道行朧の桂川」は三味線の寛治を中心に大夫・三味線がずらっと並んでの掛け合い。
人形遣いは、娘お半を蓑助、長右衛門を勘十郎、女房お絹を紋壽、親繁斎を和生など。
やはり山場の「帯屋」が見どころ・聴きどころ。
第二部は久しぶりの演目を集めたわけではないだろうが、
こちらも「石部宿屋」は34年ぶりの上演だそう。

*****
着物: 塩沢絣。 藍色地、黒・鼠縞。 黒の飛び柄。 
帯:  名古屋帯。 色紙に花、墨描き。 灰白色地。 
帯締め: 五嶋紐。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞
帯揚げ: 絽。 綸子。 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り 
履物: 下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。 

着物は替えたけれど、帯を選ぶのをさぼって、昨日と同じ。
帯締め・帯揚げの小物を替えたから、まあいいでしょう。

2010.9.9 [木] 歌舞伎(夜の部、新橋演舞場)

前日の台風の影響で、久しぶりに暑さが少し和らいだ感じにホッとした。
でも、真夏日で無いだけでまだまだ30度を超えているのだけれど、この少しの差は結構大きい。
朝は来月の新橋の歌舞伎チケットを取って、昼前には先月の健康診断の結果を聞きに行ったら、
う.う.. 精密検査を受けることを勧められ、病院宛ての紹介状をくださった。
この歳になればマズイところなどいろいろあって仕方無いけれど..検査は嫌い。(苦笑)
閉院した医院では国保の無料検診のためか無料だった紹介状が、この医院では有料。
この違いは何故? 診療報酬の変更?

*****
夕刻からは秀山祭九月歌舞伎の夜の部を観に出かけた。
演目は、「猩々」、「平家女護島−俊寛」、「鐘ケ岬」・「うかれ坊主」、「双蝶々曲輪日記−引窓」。
昼の部に比べ夜は空席が結構目についたけれど、仁左衛門の役の違いなのかしら?

「俊寛」は、吉右衛門の俊寛、歌昇の平判官康頼、染五郎の丹波少将成経、福助の海女千鳥、
そして仁左衛門の丹左衛門に段四郎の瀬尾で、期待通りだったけれど、感動までは..
最後の「引窓」は、南方十次兵衛を染五郎、女房お早を孝太郎、濡髪を松緑と、若手の舞台。
その中で母のお幸を演じる東蔵の存在感。

他は舞踊で、冒頭の「猩々」は、梅玉、松緑の猩々に芝雀の酒売り。
華やかなご祝儀舞踊だそうだが、何となく焦点の無い感じの踊りで、楽しさはイマイチ。
吉右衛門中心の秀山祭とは言え、今月の梅玉は昼も夜も幕開きの踊りだけなのが残念。
芝翫の「鐘ケ岬」と富十郎の「うかれ坊主」は、1度幕は下りるけれど、続けての上演。
この夫々15分そこらの舞踊だけの出演も、お歳を考えれば素晴らしいものの、
観ていると、鍛え上げてきた方々でもこうかと、寂しさも大きい。
特に何度か観ている富十郎のうかれ坊主はこんなものではなかったと、つい思ってしまう。

*****
着物: 大島紬(緯・絹、縦・綿)。 泥染。 黒に白灰の横絣「霞」。 
帯:  名古屋帯。 色紙に花、墨描き。 灰白色地。 
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色 淡い緋色等入り。
帯揚げ: 絽ちりめん。 薄藤色・薄桃色。
履物: 下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。 

少しだけ気温が下がったので、大島紬を着たが、縦は綿の絹綿。
合わせようと思った帯が見つからず、この帯にしたが、何処にしまったのやら..情けない。
久しぶりに単純な?桐下駄を履いたら、その軽いことは感動的!
足の裏も暑くも痛くもならなかったし、暫くこの下駄を楽しみたい。

2010.9.7 [火] 文楽公演(第一部)

風があっていくらかは凌ぎ易いものの、相変わらずの真夏のような暑さの中、文楽を観に行った。
今日は第一部だけで、「良弁杉由来」と、新作「鰯売恋曳網」。

「良弁杉由来」は、「志賀の里の段」、「桜宮物狂いの段」、「東大寺の段」、「二月堂の段」。
「志賀の里」と「桜宮物狂い」は、大夫と三味線弾きが床に並んでの掛け合い、
休憩後の「東大寺」は英大夫・團七、「二月堂」は綱大夫・清二郎で、
前半と後半で床の雰囲気が違うのも楽しい。
前日観た方があまり楽しめなかったと言うので期待していなかったら、大満足の舞台だった。
もっとも、前日は綱大夫が休演だったというが、今日は予定通りに綱大夫が出演。
その綱大夫が聴かせてくれて、堪能した。 この方は人間国宝なのだと改めて認識したほど。
時々声が出難いようだったから、夏風邪かしら? お大事に。
人形遣いは、渚の方を文雀、良弁僧正を和生、雲弥坊を勘壽など。
同じく人間国宝の文雀がいいのは当たり前だろうが、和生の遣う良弁僧正もよくて、
特に結構長い間立ったままじっと前を向いて動かない難しい場面が印象的。

新作「鰯売恋曳網」は、「五条橋の段」、「五条東洞院の段」。
三島由紀夫原作の歌舞伎を、織田紘二の脚色・演出で、咲大夫・燕三が作曲。
「五条橋」を咲甫大夫・宗助、「五条東洞院」を咲大夫・燕三。
人形遣いは、猿源氏を勘十郎、蛍火を清十郎、海老名を玉女、六郎左衛門を文司などだが、
出遣いでなく主遣いもずっと黒衣姿なので、誰だか分からないし、
1体に3人の黒衣の人形遣いが大勢舞台に出ていると、出遣いよりも目について煩い感じ。
歌舞伎に似た舞台で、それなりに楽しいけれど、鰯売りの売り声が大夫で聞くと違和感も..

*****
終演後は、「可否道」で、コーヒー。 お替りはアメリカン。
日本橋に出て、デパ地下で中津川の「すや」の栗きんとんを購入し、夕食も済ませて帰宅。

*****
着物: 江戸小紋(絽ちりめん)。 赤みかかった紫色。 各種江戸小紋柄の、流水紋。 
帯:  八寸帯。 羅博多。 薄ベージュ色。薄緑・薄紫・水色などで、間道・葡萄唐草文。(お初)
帯締め: 五嶋紐。 薄灰紫色、一部薄肌色入り。
帯揚げ: 紋紗。 薄橙色と白色の染分け。 市松織り。 めだか模様。 
履物: 麻の台。 鼻緒・巻は薄茶色、臙脂色入りの革。 

まだ暑さ真っ盛りなので、他の単衣の着物は暑そうに思われて、先日と同じ絽ちりめん。
帯まで同じではつまらないので、今年仕立てたままになっていた羅博多帯にして、帯揚げも変えた。
今月には締めたいと思っている九寸名古屋帯は、もう少し涼しくなるまでお預け。
この暑さが続いたら、大半は締め損ないそうだが、八寸帯の方が涼しいから、仕方無い。 

新橋演舞場に続き、またパッタリ会った友人は、本塩沢200色の小紋。
見る度に、あの色合いの方が白色の目立つ私のより普段に着易いと、選択の難しさを思う。

2010.9.6 [月] サークル出席

今日は朝から風が通り気持がいいと思ったら、気温も少し低めで30度をきっている。
9月に入ってのこの気温は、残暑でなく正に真夏じゃないかと思ってしまう。 本当に尋常ではない。
これだけ暑いと少しの差が大きく、今朝は一息つける感じ。
と思っていたら昼に向かってどんどん気温が上がって、予報通りの連日並みの暑さを予感。 

昼前には、そうそうサークルを欠席するわけにもいかないから、眠れぬまま出かけた。
自転車で居眠り運転はないだろう(笑)と自転車をとばして、無事到着。

途中で、また「こうかいぼう」のラーメンでランチ。
まだ早かったのに、ラーメン本やB級グルメ本に載っている人気店らしく、もう列ができていた。
この暑さ・陽射しの中、外で待つのは堪らないが、直に入れたのでホッ。

*****
朗読サークルでは、いつもの名簿順の席でなく、担当する話毎に固まっての着席。
夫々の話をグループ毎に、順番に朗読というか朗読劇。
話の進み方が分かったが、練習は自分の担当の話だけだから、
あとは気楽に聞きながら、ノンビリしてしまった。
再来週の次回の練習まで、今日の指摘事項を念頭に自主練の指示。

*****
サークルの後は、先日のガン検診の結果を聞きに、医院に寄った。
子宮ガンは異常なし、乳がんも心配なしで、ホッとしたものの、乳房に石灰化が見られると言う。
良性なので当面は心配無いが、区の2年毎の検診でなく、毎年チェックが望ましいとのこと。
石灰化の場合は健康保険でマンモグラフィーが受けられるそうだし、忘れずに来年も受けなくちゃ..

2010.9.5 [日] 夏バテのツケ

母がホームに入居してからできるだけ行くようにしていたのに、
このところ、いろいろ欠席ばかりで、ホームにも暫く行かれなかった。
ら、昨夜、母から電話があって吃驚。
個室にはまだ電話が入らないので、入口付近の公衆電話からかけてきたと言う。
私の体調を心配してくれたのと足がむくんでしまい辛いということだった。
高齢の母に心配をかけるとは、困ったものだと自責の念にかられ、我ながら情けなさ一杯。

眠れないまま、午前中に急いで出かけた。
むくみは、高血圧のせいらしい。 自宅にいたときより随分高くなっているという。
慣れない環境にストレスが溜まったのかしらと心配になる。
自宅では週に1度リハビリの先生に来て頂いていたのが、無くなったせいもあるかもしれない。
室内履きの中敷を取ってみたら、随分楽だという。
そんなことも自分では気付かなくなっているのかと思うと辛い。
しかも、母の気力が急激になくなっている感じなのが、とっても不安。
それに、いつもなら寝不足や体調が悪いと私の顔色の悪さを指摘されるのに、何にも言わない。
心配をかけずに済んでホッとしながらも、気づかなくなっていることも気になる。

昼食まで1時間半いろいろ話していたら、寝耳に水の話も出て、それにも驚愕。
帰宅してから姉と長話。 兄妹でも考え方は随分違うから、本当に難しい。

2010.9.3 [金] 秀山祭九月歌舞伎(昼の部、新橋演舞場)

4年前に歌舞伎座で始まった秀山祭も今年で5回目。 今日は昼の部だけ鑑賞。
「月宴紅葉繍」、「伊賀越道中双六−沼津」、「江戸絵両国八景−荒川の佐吉」、「寿梅鉢萬歳」。

夜の部はいつもより15分遅れの開演のはずが、昼の部がどんどん押して終演が夜の部開演近く。
2日目でもこれでは、夜の部は相当ゆっくりめに出かけないと暑い外で待つのはキツイだろうと思う。
結局、夜の部が開演したのは5時らしい。 入場から開演まで時間がないので慌しそう。
調整するだろうが、夜の部鑑賞の方は、暫くはご注意を。

「沼津」は、吉右衛門の十兵衛、歌六の平作、芝雀のお米、歌昇の安兵衛、染五郎の池添孫八。
いい人ばかりの人情味ある話で、もちろん十兵衛が芯の話だが、平作次第にも思える芝居。
その歌六の平作が、年寄りなのに何処となく若さを感じて..ちょっと妙な感じも..(笑)
劇半ばの「平作住居」で、歌六・歌昇の屋号が萬屋から以前の播磨屋に復する披露つき。

「荒川の佐吉」は、仁左衛門の佐吉、左團次の成川、段四郎の仁兵衛、孝太郎のお八重、
染五郎の辰五郎、錦之助の清五郎、千之助の卯之吉、そして吉右衛門の政五郎、福助のお新。
「荒川の佐吉」と言えば仁左衛門の感があるが、若い頃と旅立つ頃の風情の差が役者の巾。
他にも、政五郎の格好よさ、辰五郎の気のよさ、清五郎の男気など、いい男が出るのに比べ、
出てくる女、仁兵衛の娘のお新と妹のお八重の2人ともが、嫌な役なのがいつもながらう〜ん。

舞踊の「月宴紅葉繍」は、梅玉の在原業平に魁春の小野小町で、「寿梅鉢萬歳」は、藤十郎。

*****
「沼津」の途中から始まった腰痛がどんどん酷くなるものの、
途中で帰るのは残念で、じっと我慢の芝居見物。(苦笑)
終演後、銀座に出たらもう5時。 暑さと腰痛で家に帰っても料理は辛い。
松屋の明月庵田中屋で、料理ひととおりに蕎麦もついた旬の味覚膳で早い夕食。
寝そびれた上に、料理を食べながら冷酒を飲んだせいもあってか、帰ったら直にバタングー。

*****
着物: 江戸小紋(絽ちりめん)。 赤みかかった紫色。 各種江戸小紋柄の、流水紋。 
帯:  八寸帯。 紗博多「風紗」。 灰白地。 
帯締め: 五嶋紐。 薄灰紫色、一部薄肌色入り。 (お初)
帯揚げ: 絽。 綸子。 白色。 黒で松葉柄入り。 
履物: 麻の台。 鼻緒・巻は薄茶色、臙脂色入りの革。 

真夏並みの暑さとは言え、夏物は薄物ばかりで、もう着たくない。
透けない夏紬でも持っていれば別だけれど、やせ我慢の単衣着用。(笑)
でも、絽ちりめんに八寸帯で、中では一番涼しそうな組み合わせ。
暑いものの夏物と比べて殊更に暑いわけでもなく、これなら単衣にして正解かと思った。

劇場でパッタリ出会った友人は、やはりお召しの単衣。私も好みの藤色。
暑いと言いながら、1日から単衣になったとか..

2010.8.31 [火] 元気にお出かけ

8月も今日で終わり。
なのに、今日も相変わらず暑くて、猛暑日になるらしい。
が、久しぶりに調子がいい♪
昨日も1日ダウンで、今月1回だけの朗読サークルも休んでしまい凹んでいたのに、
今日は、ぶり返した暑さに漸く身体が対応してきたのかと思うと、うれしい。
で、午前中に荷物を受け取り近所での用事を済ませ、昼からは出かけることにした。

まずは、「みかわ是山居」のてんぷらで、元気付けと栄養補給。
この時期だけの小烏賊が、うれしい。 まだ小さくて、2つに切って、丁度いい寸法。
それに、茗荷も夏らしい季節感があって、楽しい。
先月行き損なってしまい6月初旬以来で、こんなに間があくことはなかったので、
食べ馴染んだ味とは言え、いつもより味わって食べる感じ。(笑)

*****
そして、浅草にゴー。 目的は「アミューズミュージアム」。
期限が今日までで諦めるしかないかと思っていた招待券を有効活用できて、うれしい。(爆)
浅草に行くならと、その前に、アクセサリーの修理を頼みに仲見世通りの店に行った。
長く放っておいたのだから、見積もりまで3週間かかろうとOKと預ける。

浅草寺にお参りしてから、いよいよミュージアムに。
「津軽・南部さしこ着物」、「BORO」、特別展「藍きもの〜美しいはたらき着〜展」。
東北の貧しい庶民の生活・工夫が目の前に並んでいて、圧巻。
隅から隅までじっくり見て回ってから、屋上にも上がって浅草寺・スカイツリーなどを眺めた。

まだ5時までには時間があったので、更に「長谷川商店」にも行くことにした。
場所は前を通ったことがあって分かっていたけれど、入るのは初めて。
皆さんに好評なのが成る程と思われる品揃え。
予定していなかったし、ランチで支払った後だし、カードは使えないから、
値札がついていないので少し心配。(笑) 
目当てのは無理でも、折角来たのだからと、訪問着用のかかとの高い草履をいただくことにした。
お勧めの台に、やはりお勧めの皮シコロの鼻緒。すっきりして少し粋。 それにうれしいお値段。
鼻緒をすげていただいた草履をニコニコ持ち帰り。

*****
暑さの中を動き回ったせいか少し疲れたので、日本橋で途中下車して、カキ氷。
好きなクリーム宇治金時を食べながら、皆さんご推奨のお店のカキ氷を食べた〜い!と思った。
でも、そのためだけに出かけるのは、なかなか腰が上がらない。 機会があるとうれしいなぁ〜

少し元気だと動き回り過ぎなのが問題かもしれないと思いながら、
つい欲張ってアチコチ回ってしまい、少し疲労感を感じながら帰宅。

2010.8.30 [月] 8月の着物備忘録

今月はもう着物着用予定は無いので、珍しく早々に着物着用歴を作成。

4日 明石ちぢみ(灰白色、夏蔦柄) 八寸帯(羅織、白磁・青白橡・岩井茶色、金糸)
5日 絹芭蕉(白地に藍色の総絞り) 八寸帯(手織櫛織、薄茶色)
6日 小千谷ちぢみ(麻、白地、黒で縞) 八寸帯(羅織、紺暈し/紺から白)
9日 小千谷ちぢみ(麻、鉄紺色 無地) 八寸帯(紗、博多献上、白地、青で献上)
12日 明石ちぢみ(灰白色、夏蔦柄) 名古屋帯(麻、藍紅型、藍色地)
17日 有松絞り(木綿、浴衣、紺) 八寸帯(麻、白に近い生成り)
19日 絽小紋(白地に紺の滝縞) 袋帯(絽綴、白に近い生成り地、空色・緑・金色入り)
20日 有松絞り(木綿、浴衣、紺) 八寸帯(麻、白に近い生成り)
22日 夏大島紬(黒地、華柄) 八寸帯(紗、博多、灰白色地)
26日 絹芭蕉(白地に藍色の総絞り) 八寸帯(手織櫛織、薄茶色)
29日 阿波しじら(木綿、縞、青系) 八寸帯(羅織、紺暈し/紺から白)

11回着用。
着物は、正絹4枚、麻2枚、木綿2枚で、8枚を着た。
正絹は、絽小紋、絹芭蕉、夏大島紬、明石ちぢみで、予定通り、7月に着たものだけ。
麻は小千谷ちぢみだけ2枚、木綿は阿波しじらと有松絞り。
有松絞りは浴衣で、昨夏同様に長襦袢・足袋つきでの着用。

帯は、袋帯1本、九寸名古屋帯1本、あとは八寸名古屋帯6本9回で、涼しさ優先。
袋帯は絽綴れ、名古屋帯は麻の藍紅型。
八寸帯は、羅織2本で3回、手織櫛織を2回、博多帯を紗献上と紗を1回ずつ締めた。
あと、麻の八寸帯も2回締めている。
9月には、九寸名古屋の夏帯と絽綴れの袋帯をできるだけ締めたいけれど..暑さ次第になりそう。

2010.8.29 [日] また落語に

今月3回目の落語は「圓朝に挑む!」で、昼から国立演芸場の特別企画公演に出かけた。
先日の能楽堂の企画公演「狂言と落語・講談」も入れると、
10日余りの間に落語を4回も聞いたことになる。 う〜ん、我ながら凄い。(笑)

真打・二つ目・前座という括りとは別に、やっぱり上手い下手はあって、
上手な噺、イマイチの噺..  更に、上手な中にも、いろいろあるように思う。
上手で目に浮かぶように聞かせてくれて、集中して楽しく聞ける噺もあれば、
上手なのに何故か瞼がくっついてしまうのもある。
噺家との相性というか、波長の合う・合わないもあるのが、おもしろい。

初めの入船亭扇辰だけは、新作落語で「三番蔵」(すずめの巣作)。
後は圓朝の噺で、三遊亭圓馬「黄金餅」、橘家圓太郎「操競女学校」、春風亭柳橋「心眼」。

*****
終演後は一直線に押上の天真庵に行ったものの、今夜はコンサートがあって準備に一時閉店中。
でも、手間のかからないアイスコーヒーとチーズケーキをいただくことができて、
いつものもち麦パンをお供に、早々に失礼した。 ありがとうございました。
このところコンサートは水・土ばかりで私の健康講座とぶつかってしまっていたのに、
なんと日曜日にあったとは.. 先月に行った時にはまだ決まっていなかったから..残念。

*****
着物: 阿波しじら(木綿)。 青系。 縞。 
帯:  八寸帯。 羅織。 紺暈し(紺から白)。 
帯締め: 盛夏用編み込み。  赤茶・白色。 
帯揚げ: 絽。 綸子。 白色。 黒で松葉柄入り。 
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。 

長〜いブランクの後、久しぶりに着たはじめの着物がこれなのに、最近はあまり着ていない。
で、木綿だから汗をかいたら洗えばいいと、暑さもなんのその、着て出かけた。
乗り物も劇場も冷房が効いているから、着物の方が、かえって気持ちのよい時もある。
でも、外を歩く時は別。 5分も歩くと汗が.. まあ、Tシャツだって同じだけれど..

2010.8.28 [土] 今週は

夏バテらしく、月曜日からゴロゴロゴロリ週間(汗)になってしまった。
水曜日の健康講座と木曜日の能楽堂の企画公演に出かけた以外は、殆ど閉じこもり状態。
2度くらいは行けると思っていた母の所にも1度も行かれず.. 

今日は健康講座に行って、ついでに来期の申し込みをしないと..

−−−−−
健康センターに行って、1時間動いて汗びっしょり。
秋期の申し込みをして直ぐに帰宅。
半分水風呂(笑)に入って、すっきり気持ちいいけれど、ダ・ル・イ。 水風呂はここが難点。

土曜日は他の予定のある方が多いのか、比較的入り易いらしいから、継続できそう。
水曜の講座は、どうも私には向いていないらしく却って体調が悪くなるので、今期で終了。
替りに木曜日の講座を申し込んだけれど、抽選漏れがいつも結構いるらしい。
夜の講座は週3日しかないから仕方無いけれど.. 当たりますように..

2010.8.26 [木] 狂言と落語・講談

夏スペシャルという国立能楽堂の企画公演「狂言と落語・講談」に出かけた。
座・狂言「素襖落」、講談「肉付きの面」、落語「三方一両損」、新作狂言「死神」。

素狂言は何度か観たことがあるけれど、座・狂言は初めてと思ったら、
茂山千之丞さん独自の演出だそうで、東京では初上演とか。
先月、楽しく観た千作さんとお2人での素狂言「無布施経」とも違って、
シテもアドも登場人物全員を1人で見事に演じ分け、落語風の感じもあり、一人芝居の赴き。
場面が目に浮かぶように聞けたのは、演者が千之丞さんだからかもしれない。
こうやって聞くと、狂言と落語は随分近い気がする。

一龍斎貞山の講談「肉付きの面」は、能面の面打ちの話。
演芸場に通い出す前は、落語はともかく、講談はすごく古い感じがしていたが、
最近は話芸としての楽しさを感じてもいる。 でも、それも講談師次第。
貞山の講談を聴くのは初めて(多分)。 大いに楽しんだので、また聴いてみたい。

落語は、立川志の輔で、演目は発表されないまま当日のお楽しみ。
まくら替り?に、いくつも小話をつづけてから、「三方一両損」が始まった。
サゲは、志の輔流?

新作狂言は、落語でお馴染みの「死神」を狂言に翻案したもの。
落語の筋立てそのまま、でも、しっかり狂言らしく、茂山家らしいお遊びも随所にあって、楽しい。
シテ/男・茂山千五郎、アド/死神・あきら、など。

今日の能楽堂は志の輔ファンも多かったようで、普段と客層が違って演芸場の雰囲気に近い感じ。
反応もいつもと少し違って、それも面白かった。(笑)

*****
着物: 小紋(絹芭蕉、総絞り) 白地に藍色の絞り染。
帯:  八寸帯。 手織櫛織。 薄茶色。 
帯締め: 五嶋紐。  緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 竹染め。 総絞り。 (秦泉寺由子) 
履物: 籐網代草履。 印傳セーム皮漆塗の鼻緒。 台周りは濃い色に染めた竹皮の巻き。

夕方でも、まだまだ暑いうえ、帰りのラッシュ時間の混み合う中を、めげずに着物。
今日の番組から、着物はちょっといい浴衣の趣のあるこれに決めていたが、
締めるつもりだった帯が何処にしまったのやら見つからず..
また入りきらなくなった着物・帯をどうするかが、緊急の課題。 困ったものだわね〜
履物は、歩き難くて一度でウンザリした草履に、再度挑戦。
やっぱり後が重くて、前坪を指でしっかり挟んで意識して歩かないと、パタパタ音がでる。
見た目も履いた感じもいいのだけれど..  

2010.8.22 [日] 落語にドップリ

昼からまた国立演芸場に出かけ、名人会で落語に浸って来た。
11時頃に近所に買物に出た時は、陽射しはまだ強いものの風が涼しくて、秋の風を感じたのに、
1時近くに半蔵門駅から演芸場まで歩いた時は、暑くて暑くて、まだ猛暑の趣き。

名人会は、今日も漫才1組以外は全部落語で、落語好きには堪らない。
入船亭扇治「さんま火事」、柳家一九「酢豆腐」、仲トリの金原亭馬生「佃祭」、
仲入り後は、桂ひな太郎「小言幸兵衛」に、トリの三遊亭金馬「茶金」。
「酢豆腐」は実によく寄席に掛かる噺で、3日前にも聞いたけれど、今日の方がずっといい。
他もどれも聞かせるいい噺で、ここの落語はやはりこの名人会がいいわね〜と思った。

*****
帰りに日本橋に出た頃に、急に疲れが出て、動くのが億劫になってきた。
昨日は夕方から健康講座に参加してくたびれたのに、眠れなかったから、寝不足のせいらしい。
無理しても仕方無いから、予定を変更して、食事だけして帰宅。

今日もカレーにして、特別食堂の帝国ホテルのカレーディナー。
スープにシーザーサラダに、エビフライつきの蟹・帆立・夏野菜のカレー。
途中でお腹一杯になって、デザートはどうにか食べたが、コーヒーのお替りなど欲しくない。
食いしん坊の私としては、どうしたのかしらと少し気になったけれど、
食事前に叶匠寿庵でクリームあんみつを食べたから、単なる食べ過ぎってことかも..(汗)

*****
着物: 夏大島紬。 黒地。 華柄。 
帯:  八寸帯。 紗博多 「風紗」。 灰白地、 
帯締め: 五嶋紐。  水色に白色入り。 
帯揚げ: 絽。 綸子。 水色と青色。 (お初)
履物: アタ編の草履。 梅茶色台。 白黒格子の鼻緒。 台周りは白革。

2010.8.20 [金] 楽しい時間

お願いしたチケットをお送りいただいたままで気になっていたが、
午後にお会いできて、代金もお支払いでき、何となく一安心。(笑)
あとは、公演を楽しみに待つだけ。 

本当に久しぶりの三笠会館。 この前はいつだったか覚えがないくらい昔のこと。
落ち着く空間で、ケーキ・コーヒーに楽しいおしゃべり.. 時間の経つのが早い早い。
その後も濡れ落ち葉(苦笑)のように、TAMAさんにくっついて放れず..
私は楽しかったのの、ご迷惑だったのではないかと思ったのはお別れしてからで、遅過ぎ。(汗)
しかも、日頃の会話不足を一気に取り返さんばかりのしゃべりぶりに思い当たり、赤面の思い。
ダメだわぁ! 本当に学ばないのだから.. 少し歯止めをかけなくちゃ..  ゴメンナサイ。

*****
お別れした後は日本橋に出て、デパ地下の「末富」で、今日一日限定の「葛焼き」を購入。
予約しておいた黒2個・白1個入りを受け取り、他の菓子も一緒に、ニンマリと持ち帰り。
ここの生菓子は、普段は週2回、夏は1回だけなので、予約しないと買い損なうことが多いけれど、
本当に美味しいと思う。 ただ、和菓子としてはちょっと高いのが玉に瑕。
洋菓子だって美味しいのはそれなりの価格だから、そう思えば別に高くは無いのだけれど..
でも、大きさが.. 1つでは到底足りず、つい2個食べてしまうし.. 

更に、久しぶりに見つけた文銭堂の最中にカステラの切り落としも連れ帰る。
こんなにお菓子ばかり買って、賞味期限があるのに困ったものだと思うけれど、
期限前どころかあっという間に全部お腹に入ってしまうのは確か。
ただ、栄養バランス的に問題なのよね〜
叶匠寿庵で、氷も食べたし..しかもクリームをトッピング.. 本当に問題だわ〜 

急にカレーが食べたくなって、お好み食堂街の資生堂パーラーで、夕食を済ませた。
シーザーサラダ、デザート・コーヒーつき。
着物だったからか、予め席に準備された紙ナプキンとは別に布ナプキンも持ってきてくださった。
うれしい心遣いで汚す心配も減って、少し気楽に食べられた。

*****
着物: 有松絞り(木綿・浴衣)。 紺色と白、一部藤色も。 
帯:  名古屋帯(麻)。 白or生成り? (キイさん) 
帯締め: 五嶋紐。  緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 絽。 綸子。 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 

洋服で出かけるつもりだったが、先日着た浴衣をもう1度くらい着たいと、急に予定変更。
17日と帯締め・帯揚げだけ替えて、あとは全部同じ。

2010.8.19 [木] 怪談噺

暑さ続きにまたもダウン気味で、冷房嫌いと言っていられなくなっている。
昨日の午後は動くのがきつくなって、窓を開けた北側の部屋で通る風に横になったら、
そのまま、長〜い昼寝になってしまった。
結局、夜の健康講座は欠席。
先週は夏休みで講座がなかったのに、今週も休んでしまうとは..困ったもの。

*****
今日は昨日までに比べればいくらか凌ぎ易く、一息つける感じ。
昼から国立演芸場に8月中席恒例の歌丸師匠の怪談噺を聞きに出かけた。
今年も圓朝作の真景累ケ淵で、「宗悦殺し」。 この噺を聴くのは初めて。
語り直してと冠つきの再度の「真景累ケ淵」だが、昨年の「豊志賀の死」などに比べると、少し軽い。
照明を暗くしたり元に戻したり、相変わらずの演出(というほどではないかしら?)。
仲トリの雷門助六は、まくらと短い噺の後に、お約束(笑)の洒脱な寄席の踊り。
かっぽれに合わせ、あやつり人形を軽妙に踊ってくれて、いつもながら身体の柔かさに感嘆。
もうお若く無いのに、客が踊りを期待するから、ご本人にはキツイところもあるかも..

−−−−−
終演後に、「可否道」に寄って、コーヒーと海苔トーストをいただいた。
客の途絶えた時だったので、マダムと四方山話をして、ノンビリ時を過ごした。
そして、私のここでのお替りの定番、独特のアメリカンコーヒーをいただいてから帰宅。

−−−−−
着物: 小紋(絽)。 白・紺色。 滝縞。  
帯:  袋帯。 絽綴れ。 白に近い生成り。 空色・緑・金入り。 
帯締め: 五嶋紐。  水色に白色入り。 
帯揚げ: 絽。 綸子。 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。 

帰って来たら、住まいのエレベーターでお会いした歳のあまり違わない感じの方に、
わあぁ着物ですか、涼しそうでいいですねぇ! それに、よくお似合いで、本当に素敵! と
過分なお褒めをいただいて、うれしいものの、あまり誉めてくださるので、少し恥ずかしいような..

2010.8.17 [火] 夏らしく「東海道四谷怪談」

今年最高の暑さ更新か?という今日も、夜は歌舞伎の第三部鑑賞。

まず昼前に、近所のクリニックで国保の無料成人健康診査。
行くつもりだった医院はリストに載っているのに閉院。
知らずに、早めの夏休みかと思って、無駄に10日以上過ごしてしまった。
その分も集中したのか、予約を取るのが大変だったが、どうにか期限内に受診できて、ホッ。
来週は夏休みとかで、結果がわかるのは月末か来月に入ってから。

*****
クーラーで涼を取りながら着物を着て、夕方から歌舞伎を観に出かけた。
着物といっても、8月半ば過ぎて今年初めての浴衣(木綿)。 長襦袢・足袋で着物仕様。

今月最後の歌舞伎は、第三部の通し狂言「東海道四谷怪談」。
序幕・浅草観世音額堂の場より大詰・仇討の場まで、三角屋敷はないが、ほぼ全通し。
いつもの昼夜二部制でなく、三部制だから、6時開幕で、終わりは10時近い。
遠い方には少し厳しいようで、9時半頃に席を立った方もいらして..

勘太郎がお岩・小仏小平・佐藤与茂七の3役、海老蔵が民谷伊右衛門、獅童が直助権兵衛、
七之助がお袖など、花形歌舞伎らしい顔ぶれ。
勘太郎がいいけれど、華があって目を惹きつけられるのはやはり海老蔵。でも、台詞回しには??
海老蔵と獅童が揃うと、獅童の台詞回しがいいように聞こえる。(笑) 上手くなった?
終演近く客席を驚かす趣向もつけて、夏らしい怪談物。
仕掛けの多い芝居だし、それなりに楽しく観たけれど、親世代との差も感じた日だった。

*****
着物: 有松絞り(木綿・浴衣)。 紺色。 絞りは白色・一部藤色も。 
帯:  名古屋帯(麻)。 白or生成り? (キイさん) 
帯締め: 盛夏用編み込み。  白・藤色。 
帯揚げ: 絽。 綸子。 渋い青色。 
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。 

夏にしか着られない浴衣だから、やっぱり着ておきたくて、これ。(笑)
この木綿地の浴衣は、柔らかくて着ていて楽。
少し頼りないくらいで、足にまつわりついたり、上に上がってしまったりが、ちょっと難。

2010.8.16 [月] このところ

母のこともあり、暫くバタバタ暮らしていたら、やっぱり疲れが出て、
週末はゴロゴロしてしまった。
でも天気がよいので、タオルケットなど大物の洗濯やらベッドパットを干したりなど、
相変わらず片付けはできないままだが、私にしたら、まあまあ..(笑)

*****
今日は、また母のところに行った。
今週はイベントがらみもあって、兄の連れ合いが行ってくれるというから、
私は休もうかと思ったものの、気になることもあって、行くことにした。
暑さに散歩は断られたけれど、ちょこちょこっとしたことを済ませ、
2時間近くノンビリ話してから、洗ってみようと預かった荷物を置きに帰宅。

直ぐにまた出かけ、今度は兄の入院先にお見舞い訪問。
心配した肺のもやもやは、肺炎だったらしく、2週間の点滴の効果で、
前回会った時よりは元気そうで、少しホッとした。

帰りには日本橋で途中下車して、夕食を済ませた。
外食に支えられている感があるのが情けないけれど、ありがたいこと。

2010.8.15 [日] 好みのミスマッチ

親子兄弟でも友人でも好みは様々で、驚いたり、時には違いを楽しんだりする。
でも、自分自身の好みの違いに、困ることもある。 私の着物と帯の好みもそう。

訪問着を着るような場にはとんと縁が無く、お茶会に行く機会もなく、
着物は専ら自分の楽しみで着ているから、着易い紬などが主となる。
訪問着然とした着物(笑)だって決して嫌いではなく、
あの柔らかく衣を身にまとう感じはむしろ好きだけれど、
出かけるときに手が伸びるのは、いつも紬。
紬に、お召し.. ときどきは意識的に柔かものも着るけれど、回数は少ない。
織でなく染めの着物も、お召しに似た感じの、すっきり・しゃきっとした生地感のものや、
それなりに手が入っていて、でも柄が目立たず無地かと思うような楽しい着物が好き。
訪問着でも、紬訪問着の方が楽で着易く、私の出かける先の雰囲気に合う。

なのに、帯は西陣の帯が多分一番好き。
金糸銀糸も入った重厚な煌びやかともいえるような、留袖、訪問着..
どう頑張っても格の高い小紋までしか合いそうも無い帯も大好きときている。
こういう帯は、紬になど、もってのほかだから、好きで買っても、出番はなかなかない。
それでも、好きだから、思いがけない出会いで、我慢できずに買ってしまうこともある。
いつ締めるつもりなの? と自分に突っ込みを入れもするけれど、恋は思案の他。(違う?・爆)

見ているだけでも楽しくはあるけれど、着物に限らず収集趣味は無く、使ってこそと思うから、
出番の無い帯を見ると、勿体無さと、締めない帯への申し訳なさに、辛くもなる。
今春、眠らせていた帯を漸く締めたのに、また増えてしまったし.. 
1本は晩秋の姪の結婚式で下ろすつもりだけれど..  他のはどうしたら..
好きな帯を締めるために、秋になったら、着ていない訪問着のしつけを取るか〜と思いながら、
う〜ん..訪問着〜? いつ?何処に?と、少し気が重くもある。(苦笑)

好みが合わないのは、本当に困りもの。
自分の好みだから自分で合わせるしかないかと思いながらも、好みとは難しいとも思う。

2010.8.13 [金] お見舞いに

春に折った両手首の再手術をした姉の見舞いに行って来た。
順調な様子にすっかり安心し、観劇のない日は母を優先して、
お見舞いは先送りさせてもらい今頃になってしまった。
今日ギブスが取れ、抜糸も済んで、レントゲンの結果もよかったそうで、本当によかった。
春の時の病人っぽい感じは無く、声同様、顔の表情も明るくて、うれしい。
とは言え、リハビリは相変わらず大変らしい。
が、これからのことを思えば、辛いなどと言っている場合ではないと頑張っているようだ。

母の一昨日の様子を話し、よかったと一緒に喜んだ。
結婚式出席が目標になっているから、母の性格からも、それまでは大丈夫だろうということと、
逆にその後が心配で、我々が一層気を配らないとならないという話になった。

帰りには少し疲れを感じ、遠さを再認識。
退院しても、姉が母の入居ホームに出向くのは、無理せず先にした方がいいと伝えた。

2010.8.12 [木] 八月花形歌舞伎(第一部)

朝から歌舞伎の第一部を観に出かけたが、第一部の主な役者は若手の、正に花形たち。
「義経千本桜」のうち、狐忠信編とでもいうか、「鳥居前」、「道行初音旅」、「川連法眼館」。
訪欧凱旋公演と冠つきで、海老蔵が佐藤忠信・源九郎狐を演じている。
他も、七之助の静、勘太郎の義経と若く、早見藤太も猿弥で、花形歌舞伎らしい顔ぶれ。

「鳥居前」と「道行初音旅」は、休憩なしの連続上演で、
少し照明を落としただけで舞台転換を行って、大道具さん達の動きが見られるのも楽しい。
舞台転換中の短時間で、忠信と静は衣裳替えをするわけで、
特に忠信は「鳥居前」では隈取も派手な荒事風の扮装だから、衣裳だけでなく顔の作り直しもあり、
役者当人だけでなく、補佐する人も大車輪だろうなぁなどと思うのが、我ながらおかしい。

食事休憩後の、通称「四の切」の「川連法眼館」では、海老蔵の狐忠信の動きが軽やか。
運動能力の高い若さ一杯の切れのいい動きは楽しいが、まだ若さ・運動能力任せの感じがあって、
狐ぶりの表現が甘過ぎというか子供っぽすぎて、笑いを誘うのは考えもの。
運動能力の高さに表現力が加わってくれる日を楽しみにしたい。

*****
京橋まで歩いて、イデミ・スギノを覗いたら、ケースにケーキがあるのでニコニコ入った。
が、既にお待ちの方が3組もいらして、しかもグループ客が多くゆったり過ごされているので、
家で食べる焼き菓子も選んでも、まだ結構な時間、待つ羽目になった。
もしかしたら長く感じただけかもしれないけれど..
でも、いつも通りケーキは美味しく、イートイン限定のものを2個、ペロリ。

*****
着物: 明石ちぢみ。 灰白色。 夏蔦柄。 
帯:  名古屋帯(麻)。 藍紅型。 花織?のような生地の藍色地。 流水に桜・牡丹柄。 
帯締め: 五嶋紐。 生成り、片方に浅葱色入り。 
帯揚げ: 絽。 綸子。 白色。 黒で松葉柄入り。 
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。台周りは白革。 

帯は、薦められて直ぐ購入したくらい気に入ったのに、迂闊なことに、気付いたら柄が桜に牡丹。
琉球紅型は夏帯でも何故か桜が多いし、図案化されているのだから、拘ることもないだろうが、
最近は夏の帯は八寸帯がいいと思うこともあり、なかなか締められないでいる。
今日は演目が千本桜だから桜柄もいいだろうと、久しぶりに締めた。今年は初めて。
藍色が涼しげだし、呉服店でもお褒めいただいて、もう少し締めたいとあらためて思った。

2010.8.11 [水] 昨日、今日

10日: 乳がん検診・子宮がん検診
2年に1回の区のがん検診を受けに行った。
自己負担が乳がん検診の2000円だけなのがうれしい。
乳がん検診のマンモグラフィーは、画期的に有効な検査方法だそうだが、やはり少しキツイ。
検査結果が分かるのは夏休みで日にちが掛かって2週間後だが、触診では問題なさそうとのこと。
ひとまず安心。

*****
11日: 「日本の染め−絞り・型・筒描」展、母と散歩
日本民藝館の「日本の染め−絞り・型・筒描」展の招待券をいただいたので、
旧柳宗悦邸の公開日に合わせて、出かけることにした。
今まで旧柳宗悦邸を拝見する機会が無かったので、公開日をしっかり調べて今日に決めた。
民藝館で好きな絞り、印象的な紅型などをじっくり見てから、旧柳宗悦邸をゆっくり拝見。

正藍染のブックカバーを売店で購入。 少し残念なのは、文庫判と新書判しかないこと。
もう少し大きいのが欲しかったのだけれど、無いものは買えない(笑)から仕方無い。
文庫判と新書判と同じ柄のにしたが、家で見たら裏は違っていた。
よく見ていないことが歴然で、少しおかしい。

−−−−−
少し涼しくなる時間を見計らって、また母のところに行った。
日曜日にはダルイと散歩を断られてしまったので、今日はどうかしらと思いながら聞いたら、
今日は散歩するとのことで、一緒に一回り。
前回の散歩では、歩けなくなっていることに母自身もショックを受けていたし、
孫の結婚式に出席したいという強い動機付けがあるので、足の運動をしてくれていたらしい。
今日の方が前回より足が出て、ゆっくりながら歩き方がいくらかスムースで、
母と私と2人して、足の運動の効果を喜んだ。 目標のあることの強さを実感。

2010.8.10 [火] 7月の着物備忘録

また遅くなってしまったが、先月の着物着用歴を作成。
正絹は、お手入れの枚数を増やさないために、8月は基本的に7月に着たものだけを着るつもり。
なので、作っておかないと、分からなくなって困るから..

6日 絹芭蕉(総絞り小紋、白、藍色絞り) 名古屋帯(絹芭蕉。芝文・花丸文の染め、オフホワイト色)
7日 小千谷ちぢみ(麻、鉄紺色 無地) 八寸帯(羅織、紺暈し/紺から白)
8日 阿波しじら(木綿、織、藍染、藍色地に灰色の木の花柄) 八寸帯(麻、生成りっぽい白地)
10日 絽(小紋、白地に紺色の滝縞) 名古屋帯(夏紬、藍色、蔓草柄)
12日 小千谷ちぢみ(麻、白地、黒で縞) 名古屋帯(麻、小千谷、無地、生成り)
14日 明石ちぢみ(灰白色、夏蔦柄) 名古屋帯(夏紬、茄子紺色地、灰紺色の暈しで丸)
16日 夏大島紬(黒地、華柄) 八寸帯(手織櫛織、薄茶色) 
20日 阿波しじら(木綿、織、藍染) 八寸帯(紗博多、献上、白地、青・水色・薄緑色)
22日 夏大島紬(黒地、華柄) 八寸帯(羅織、白磁・青白橡・岩井茶色、金糸)

9回着用。
下旬に外出予定を止めた他、着物でなく洋服で出かけたりしたので、回数は少なめ。

着物は、絹芭蕉、夏大島紬、明石ちぢみ、絽小紋と、正絹を4枚、
本麻(小千谷ちぢみ)を2枚、木綿(阿波しじら)1枚と夏の洗える着物が3枚で、計7枚。
夏大島紬と木綿の阿波しじらは、2回ずつ着用。

帯は、名古屋帯だけで、九寸帯4本と八寸帯5本の計9本。
九寸帯は、絹芭蕉、麻、夏紬2本で、4本。
八寸帯は、手織櫛織、紗博多、麻、それに羅織を2本で、5本。
全部違う帯を締めているのが、うれしい。

少しでも涼しいように、袋帯より名古屋帯、それも九寸帯より八寸帯を選んだのが分かる。
後半は八寸帯だけだったし、この暑さでは、8月も八寸帯が多くなりそう。
九寸帯も締めないと、締め損ないそうだけど、暑さとの兼ね合いが難しい。
九寸帯は、いくらか涼しい日と9月に入ってからになるのかしら?

2010.8.9 [月] 八月花形歌舞伎(第二部)

土曜から始まった新橋演舞場の八月歌舞伎は、納涼歌舞伎でなく花形歌舞伎で、若手中心。
今日は第二部だけにして、「暗闇の丑松」と「京鹿子娘道成寺」。
第二部は、どちらも、芯になる役者は若手というより中堅で、花形というには..(笑)

「暗闇の丑松」は、橋之助の丑松に、扇雀のお米。 四郎兵衛夫婦が彌十郎と福助。
若手の獅童の料理人祐次がなかなかいい感じ。 あと、市蔵、亀蔵、松江、猿弥など。
「京鹿子娘道成寺」は、福助の白拍子花子。
最後に押し戻しつきで、大館左馬五郎は海老蔵。

割に近くの、声の聞こえる席の方の話し声が気になった。
茶の間でTVでも見ているように、役者の説明やら何やら.. 間違いまであって..(爆)
いくら気軽な歌舞伎でも、そういうのは幕間にして、芝居中はもう少し静かに鑑賞願いたいもの。

*****
三部制で各部は短いから、第二部は夕方には終演。
日本橋まで出ようと京橋まで歩いたら、汗がじわっじわっ..ぐっしょり。
で、京橋から日本橋までは無料のメトロリンクバスを利用。

まず三越に寄って買物。 地下では、堂島ロールがまだあったので、うれしくなって購入。
完売後の追加分だとかで、賞味期限が2日あるのもうれしい。

つぎに、高島屋の地下の春帆楼で、フグならぬ鱧のセットをいただいた。
鱧の唐揚げが売切れだったのは残念だったけれど、湯引きと卵とじ、フグの煮こごり.. 
冷酒を飲みながら美味しくいただいて、気持ちよく帰宅。

*****
着物: 小千谷ちぢみ(麻) 鉄紺色の無地。
帯:  八寸帯。 紗博多献上。 白地に、青・水色・薄緑色などで献上柄。 
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色、淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 紋紗。 薄橙色と白色の染分け。 市松織りにめだか模様。 
履物: 下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。

雨の天気予報に、予定の着物から家で洗える麻の小千谷ちぢみに変更。
出かける頃には日も差してきて、変更しなくてもよかったかなと思いながら、
傘も雨傘でなく化粧品を買って昔もらった晴雨兼用の傘を引っ張り出した。
当然お洒落じゃなく、差していても楽しくないけれど、実用的。(笑)
芝居が跳ねた時には雨がぱらついたから、まあよかったかな〜
雨傘にも使える日傘が欲しい! 兼用で気に入るのに出会わない。 いいの、ないかしら?

2010.8.8 [日] 週末

土曜日: お盆休み前、最後の健康講座。
1日のうちにドンドン増やされる動きに、ときどきこんがらかってしまって、アレレ..
いつものことだし、私だけでなく他のお若い参加者も同様だから、1呼吸おいて続ける。
最後にまたまた腹筋運動。 毎回違う運動なのが目鼻が変わって楽しいけれど、大変。
うめき声なども聞こえてしまって、つい笑いも起こる。 皆キツイのだと安心したり..(笑)
先週休んでしまったので筋肉痛が心配だったけれど、どうにか軽く済んでホッ。

*****
日曜日: 涼しくなる時間を見計らって、母を訪問。
また一緒に散歩するつもりで出かけたら、今日はダルイから止めておくと断られてしまった。
先日の散歩は入居から1週間弱で、足の衰えが激しかったのに、あれから5日。
今日の散歩なしで来週になると、もっと歩けなくなってしまいそうで心配。
近いうちにまた散歩に誘いに行かなくちゃ..
母が楽しみにしている晩秋の姪の結婚式はハウスウェディングで、車椅子は使えないらしいから、
それまで、足の衰えをどうにか最小限に抑えて、自力で歩けるよう保って欲しい。
自分でできる足の体操を薦めてきたけれど、やってくれるかしら?
夕食の時間まで2時間近く話相手になってから帰宅。

−−−−−
その前にフランス料理で元気つけようとオーグードゥジュールでランチをいただいた。
オードブルは、蟹とアボガドをチョイス。魚は鯛で、肉は久しぶりのパルマンティエにした。
どれにも野菜がタップリついて、彩りが食欲をそそって、美味しくいただいた。
豚挽肉とジャガイモにパン粉をまぶして焼いた?揚げた?パルマンティエが、
以前より軽めな感じで食べ易く、散らしてくれたサマートリュフのスライスがうれしい。
デザートは、スープ仕立ての白いプディングにして、キャラメルアイスと一緒にペロリ。
ウェルカムシャンパンと白ワインに少し赤ワインもサービスしていただいて、ほろ酔い気分。

で、暑いけれど木陰は左程でもないので、酔い冷ましとカロリー消化も兼ねて、30分ほど散歩。
更に母の最寄駅からのバスを止めて1駅手前で降りて歩いてみたら、思ったより遠くて、
途中で、足の裏が痛んできたのには閉口。 歩くには靴の選択が重要だと今更ながら思った。

2010.8.6 [金] 働く貴方に能楽公演

今日の予定は夜までないので、昼過ぎにヘアカットに行って、また目いっぱい切ってもらった。
スタイルはいつも通りのボブで変わり映え無し。
飽きてきているけれど、洋服でも着物でも楽なのがいいと思うと、結局同じまま。

今月の国立能楽堂の主催公演は《夏スペシャル》という企画公演だけ。
今日は、夕方いつもより少し遅く開演の「働く貴方に能楽公演」。
私は今はもう働いていないけれど、対象限定ではないから..(笑)
林望・茂木健一郎の対談、狂言・和泉流「文荷」、能・宝生流「清経」。
新しい試みの対談が、取りとめも無く焦点の定まらないまま、聞いているうちに眠気がしてきて、
マズイと思った通り、後は居眠りつき。
「文荷」も「清経」も、割に最近に観ているから、筋は分かっているし、
楽しい・印象的な見所はちゃんと観られたので、まあ仕方無いかと....

*****
着物: 小千谷ちぢみ(麻) 白地、黒で縞。
帯:  八寸帯。 羅織。 紺暈し(紺から白)。 
履物: 麻の台。 鼻緒・巻は薄茶色、臙脂色入りの革。

着物は、能楽堂にこの着物はないかな〜と思いながらも、何となく着たくなってコレ。
今日の公演は、客層がいつもと違うだろうし、カジュアルでもいいかと思ったのだけど、
同じ小千谷縮でも無地なら兎も角、やっぱりこの縞はまずかったかしら..と少し反省気味。
帯締めと帯揚げは、着物も帯も違うのに、怠けて前日と同じ。 
麻の着物に麻の履物と、滅多に履かない草履を引っ張り出したら、鼻緒がまだきつかった。

2010.8.5 [木] 能楽講座・装束編

前日に続いて能楽講座を拝聴。 今日は「装束編」。
装束つけを拝見するのは3度目か4度目なのに、新しい気付きもあって楽しい。
昨日の講座が定員を超え満席だったので、少し早目に行ったが、今日も盛況。
外国人も来ていらして、能楽は殆どご覧になったことがないという方も多く、
去年とは随分感じの違う講座だった。
会場が変わったせいもあるかもしれないが、普及活動としては望ましいことだろうと思う。

終了後は、銀座と日本橋のデパートで売場を少し覗いていたら、
高島屋の呉服売場で担当者に会って、着物をお褒めいただいて、ニコリ。
特別食堂で野田岩のかさね重で早めの夕食。
白焼きと蒲焼の、それぞれを美味しく味わって、またニコリ。
この時期は鰻を召し合っている方の率がいつもより高い気がするのが、何となく楽しい。

*****
着物: 絹芭蕉(総絞り) 白地に藍色で絞り。
帯:  八寸帯。 手織櫛織。 薄茶色。 
帯締め: 五嶋紐。 紫色、片端は白色に黒の縞。 (お初) 
帯揚げ: 竹染め。 総絞り。(秦泉寺由子) 
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。台周りは白革。

2010.8.4 [水] フランス料理@大渕座、能楽金春祭り

午後は昨日から始まっている能楽金春祭りの能楽講座に行く予定だったので、
その前に大渕座でフランス料理のランチ。
以前の代官山に戻り、銀座に来る前の店に近い場所に新たに店を出すとは聞いていたが、
なんと此処は今月15日で閉店だって.. 早すぎ〜
新しい店は9月のうちに開店の予定というけれど、代官山は遠い。遠すぎる。
10代後半から20歳直後まで渋谷に5年通っていたけれど、
その頃の代官山は閑静な高級住宅地で若者の行く場所ではなかったから、まるで知らない土地。
ラ・ヴィーナスには行こうと思わなかったけれど、丸5年近く大渕シェフの料理を食べてしまうと、
今度は、遠いわ〜と思いながらも、きっと、時々は代官山まで出かけることになるんでしょうねぇ。

オードブル5点盛、南瓜の冷製スープ、鱸のワイン蒸し、デザート3点盛など、
料理は相変わらず美味しく、銀座のこの店に来るのは最後になるかと思うと残念。
今後は、遠いけれど移転先に行くっきゃないか〜と思ってしまう。
今までのようにツキイチペースは無理でも、多分、季節毎には..

*****
今日の能楽金春祭りの講座は、金春流ご宗家による「能の典型」。
先月のシテ方五流が揃う能楽協会主催の納涼能に休演なさったので気になっていたら、
何と先月1日に緊急手術を受けられたとか。 幸い手術も成功して順調に回復されている由。
今回は病室でビデオ撮りしての講座。
術後にしてはお元気そうなご様子で、安明節?健在に、よかった〜と思いながら楽しく拝聴。

*****
講座終了後に、お手入れに出していた着物を受け取りに行ったら、担当者はお休み。
休みの日を狙って行く訳ではないのに、私の行く日のお休み率が高いのがおかしい。

午前中は、ブラックリスト入りの羽目に陥らないよう今月のボーナス払いの算段に出かけ、
着物・帯の買い過ぎを再度認識して、背中どころか全身が寒くなる思いだったから、
目を惹くものがあっても購買意欲は皆無。
このまま、着物欲しい病が治るといいけれど..
今ある物だけで本当にもう十分で、着られないでいるものだって少なくないのだし..

母の入居ホームに行ったのと、そのついでの展覧会以外では、10日ぶりの外出。 
暑さは厳しいけれど、久しぶりなので着物で出かけた。
涼しそうと言っていただいて、でしょ、でしょ..とニコリ。 単純な私。(笑)

*****
着物: 夏紬(明石ちぢみ)。 灰白色。 夏蔦柄。
帯:  八寸帯。 羅織。 白磁・青白橡・岩井茶色。 金糸入り。
帯締め: 五嶋紐。 薄緑色、 銀糸・一部に薄橙・紫入り。
帯揚げ: 紋紗。 薄緑色・極薄青磁色。
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。台周りは白革。

*****
帰宅して直ぐに着ていた物をハンガーに掛け、一息ついてから、健康講座に出席。
今月のポーズは頭の上下運動が多くて、6割方進んだところで、気持悪くなってダウン。
マットの上に座り込んでしばらく休憩したものの、その後も動くと辛くて..
終了後は飛んで帰って、シャワーで汗を流しただけで横になったら、直に眠ったらしい。
目覚めたのは4時間後。 気分は大分よくなっていて、一安心。
しっかり睡眠を取らないと..という見本みたいな症状。 
寝不足だと車酔いし易かったことを思い出した。

2010.8.3 [火] 最近のこと

31日:
前日に続いてのダウン。 毎度、情けないこと..
またも、国立演芸場の花形演芸会に行き損なってしまった。(涙)
落語家も若手中心で、彼らで聞きたい噺が多かったのに、残念。
前月末に続いての月末2日連続パスは、夏バテと言ってもだらしないと思うけど、仕方無い。
夜の健康講座も欠席。 2日とも欠席は今週が初めて.. イカン、イカン。

1日:
母のところに行くつもりだったが、予定変更で、またまたゴロゴロ。
兄の連れ合いと姪2人が、兄のところに行く前に一緒に寄ってくれるというので、私は日延べ。
空調の効いた館内は、熱中症の心配は無いが膝の悪い母にはひざ掛けがないとキツイ。
新しく購入したひざ掛けがあるそうなので、持って行ってもらうように頼めて、ホッ。

2日:
午後遅く、保守契約しているTES(ガス)の点検。
作業者が室内にも入るので、午前中から部屋の片付け。(笑)
いくら何でも、この荷物の溢れよう・散らかりようは恥ずかしくて..(汗)
結局時間切れで、中途半端なまま立ち入らない部屋に押し込んだ物も多いけれど、
どうにかこうにか少しは片付けた。 少し片付くと、この機会にもっと片付けたくなる。
少しずつ続けて、部屋の機能を取り戻したい。 って、何て恥ずかしい状態。(大汗)

3日:
陽射しは強いものの、朝から風が通って気持ちがいい。
一昨日から1日半以上眠れなかったのに、今朝も2時間で目が醒めてしまい、
不眠症の面目躍如。 って、何か違う!わよね〜(苦笑)
ここ1週間、木曜日の午後に出かけた以外はゴロゴロしてしまったツケ?
昨日は片付けもしたのにぃ〜

暫く横になっていてから、少しはしゃっきりしたいと珈琲を淹れているうちに、姉から電話。
元気な声に一層安心しながら、平気なの?と聞いたら、
やはり電話はまだ持てなくて、横になって枕元に携帯を置いて話しているとか。
個室だから許される贅沢だけど、本人の声を聞くと義兄から聞いたのとは違う安心感がある。
電話をくれてありがとう。 
もうリハビリが始まって、リハビリすれば今までよりは手が使えるようになるだろうと明るい声。
まだまだ働いてもらわねばならない手だから、再手術が上手くいって本当によかった。

少し涼しくなってから、母のところに出かけた。
風もあるし涼しくなってからなら散歩に出かけられるのではないかと思って選んだ時間だったが、
心配的中で、一緒に外に出てビックリした。 本当に歩けなくなっている。
ホームでは、午前中に30分ほど体操の時間があるそうだけれど、
食事の仕度をしないから毎日のように出かけていた食材の買物もなく、植木に水遣りもないので、
歩かないだけでなく立っている時間も激減の影響がはっきり出てしまった。
休み休み歩いて、すぐ近くの親水公園の入口に着いたら、まずはベンチで長めの一休み。
最寄のバス停より近いのにと、愕然とした。
もう少し歩こうと先に行ったが、途中でも丁度よい高さの岩に座って小休止という状態で、
歩いている時間より休んでいる時間の方が長いような散歩。
でも、疲れたものの歩いているうちに足が動くようになってきたという。
散歩向きの季節ではないが、できるだけ出向いて一緒に散歩しないと大変だと思った。
姉の手術が順調に済んだことと、暫く入院なので行かれないけれど心配しないでと伝言を伝えた。
3月の緊急手術で入れたプレートを取るだけと思っている母に心配かけることもないから、
誤解をそのままにしていたけれど、上手くいったので説明できて、ホッ。

2010.7.30 [金] うれしいことと残念なことと

うれしいことは、姉の手術が無事に済んだこと。
朝から夕方まで7時間の手術で、医師に自分も頑張るから貴方も頑張ってと言われたというが、
手術は順調に済んで麻酔も醒め病室に戻ったそうで、上手くいったと医師が言ったそうだし、
一安心。 よかった、よかったと、ホッとした。
あとは大変なリハビリがまた始まるのだろうけれど、まずは手術成功で、うれしい。

残念だったのは、歌舞伎に飢えて(笑)初めて巡回公演を観に行くことにしたのに、
それも夜の部にしたのに、また行き損なってしまったこと。(涙)
巡回公演を思いついたのが遅く、いい席は売り切れで一番安い席だったのがせめてもの慰め。
でも考えようによっては、行き損なったからこそ義兄が電話をくれた時に家にいて、
すぐに手術の結果を聞けたのだから、よかったとも言えるし..

2010.7.29 [木] ホーム訪問と、展覧会に

月曜から昨日まで3日間も、またまたダウン。 情けない..
昨日は、出かけようかと始動したら眩暈.. 中途半端な睡眠のせいらしく、鏡に映る顔色も青白い。
で、心配している姉に代わって母を訪問するのは日延べし、夜の健康講座も欠席。 

母は、昨日の午後からホームで体験入居を開始。
同じ家に住んでいる兄の家族が送って行ってくれたので、私はお役ご免だったけれど、
自分は行けないからと入院・手術前なのに気を揉んでいる姉に報告して安心してもらうためにも、
できれば夕方にでも行ってみようと思ったものの、無理してまで出かけるのは止めて、家で静養。

姉は、3月下旬に靴が階段の滑り止めに引っ掛かり、酷い落ち方をして両手首を折ってしまった。
緊急手術をしてもらったものの、4ヵ月経っても回復が思わしくなく、痺れ・痛みも酷いので、
今日リハビリに通っている別の病院に入院して、明日1日がかりの再手術を受ける。
(ほんのはずみ! が本当に大変なことに.. お互いに気をつけましょうね!! )
母の様子・感想を私自身も勿論知りたいが、何より手術前に姉の気がかりを減らしておきたくて、
初めの予定通り、夕方、昨日からの様子を聞きに行った。

母は、家では食事の準備・片付けや簡単な洗濯など基本的に自分のことは自分でしていたから、
ホームではすることがないので、1日でもう時間を持て余して、退屈らしい。(笑)
午後のおやつの時間には他の入居者と暫く話をしたと言っていたが、
目が悪くなって疲れやすく、本も長くは読めないようだし、
自室に置く個人用のTVや机などは、此処で暮らすと決めてから買うことにしているので、
私が行った時は、することも無く手持ち無沙汰で、横になって休んでいた。 
雨で外に散歩にも行かれないし、あれこれ話していると、足りないものが、いくつか分かってきた。
夕食の時間になったので、気になった物を持って直にまた行くことにして、私は退出。

*****
幸い今日は体調もよかったので、方向は全く違うけれど、先に「シャガール」展に行った。
会期は長いのに、いただいた招待券は期間限定で、有効期間はあと2週間。
雨だから空いているかと思ったら、混んではいなかったけれど空いてもいない。(笑)
約70点というポンピドー・センターからのシャガール作品が見応えがあって、
「日曜日」など、パッと目に飛び込んでくる作品がいくつかあって、暫く釘付け。
でも、シャガールを観に行ったつもりだったのに、
副題が「ロシア・アヴァンギャルドとの出会い〜交錯する夢と前衛〜」で、
ゴンチャローワやカンディンスキーなど同時代のロシアの前衛画家の作品も多く、
ナターリヤ・ゴンチャローワを知らなかった美術に(も)疎い私は、興味深い思いで観て回った。

帰り道では、奏楽堂を見学。
以前から通る度に中を見たいと思っていたものの、今まで公開日に当たらず、今日が初めて。
1階も雰囲気があるが、2階のホールが素敵。
ここで、チェンバロやパイプオルガンの演奏などを聴けたら、素敵でしょうね〜と思いながら、
座席に座って、しばらくノンビリと、小さく流れている音楽に浸った。

*****
母と別れた後は、「日本の絹展」に寄って、夕食も済ませて帰ろうと、日本橋まで行った。
石さんを見つけて、キイさんは今日だけは他のご用でいらっしゃらなかったのだと思い出した。
青山のスパイラルで我慢した蛙の柄の麻帯の話をしたら、
何と何と、今回は絹芭蕉のがあって、素敵、素敵.. ノックアウトされそう。
日傘も、そらさんが持っていらしたような、曲げた竹の柄のがあるじゃないですか〜
でも、最早どうにもならない困った状態だから、我慢、我慢.. しかない。
これから我慢の日を送れば、来年なら..どちらかぐらい.. と今から心がむずむず..(爆)

他のコーナーで、お洒落なシルクのサポーターを見つけて、自分用と、何より姉用に、購入。
これから数年、もしかしたらもっと長く、手術痕が目立つだろうから、
少しは傷を気にしないでいられるように願って、プレゼント用に飛びついた。

夕食はグリル満点星がやっている「麦星」に初入店。
若者・子供向けなのか週末は混んでいるけれど、今日は空いていて、ちょっとビックリ。 
レディースコースというのがあったので、それにしてみたら、大当たり。
シーフードサラダ・シチュウ風のビーフステーキ・オムレツライスに、デザート、飲み物つき。
サラダからオムレツライス(orハヤシライス)までは少なめだが、全体に味も量的にも○。

帰宅してから母の様子を姉に報告。
ホームに住むことを母が今では受け入れているように見えるので、少しは安心した様子。
今は母のことは私が気を配るから、姉には手術とその後のリハビリに専念して欲しい。
手術が順調にいきますように願う。 切に願っている。

2010.7.25 [日] 久しぶりの落語

先月は落語は月末に1度だけの予定なのにパスしてしまい、本当に久しぶりの落語。
他の寄席にも行きたいとは思いながら、今日も昼下がりの暑い時間に国立演芸場に出かけた。
始動が遅かったので着物は諦めたが、前座の噺のうちにどうにか到着して、ホッ。

林家彦いち「青菜」、柳家〆治「池田大助」、三遊亭歌司「お化け長屋」に、
仲入り後は桂幸丸で新作の野口英世の母「野口シカ物語」、トリの三遊亭遊三は「船徳」。
名人会なので、色物は林家今丸の紙切りだけだから、好きな落語に浸って楽しかったものの、
満足度は.. 段々、期待度・要求度?が高くなって来ているようだ。

来月の名人会と花形演芸会のチケットは発売日に直ぐ取ったけれど、
(それぞれ1日だけの公演チケットは半日で売り切れるので、じゃないと取れない。)
行かないつもりだった定席も、8月中席はトリが歌丸師匠で怪談噺だったことを思い出し、
休憩時間にチケット売場に行ったら、後半のまあまあの席を取れて、ニコリ。
来月は久しぶりに落語を3回聞くことになった。

*****
帰りに日本橋に寄ったので、デパ地下の人形町今半のイートインでステーキ丼の夕食。
以前すき焼き弁当を食べた時に、他の方が皆さんステーキ丼を食べていらして、
そんなに人気があるなら1度食べてみたいと思っていたので、その意味では満足。
でも、私はすき焼き弁当の方が好きだと思った。 好みは人それぞれらしい。

*****
金・土と勤務先の上司・同僚の友人と富士山に行っていた息子が真夜中にやって来た。
前に今回も一緒の友人と2人で行った時は風雨がひどく、頂上まで行かずに帰った来たらしいが、
今回は、ご来光も仰げ、お鉢巡りも出来たそうで、携帯に撮ってきた画像を見せてもらった。
私も半世紀前に登ったことがあるけれど、お鉢巡りはできたものの、ご来光は仰げなかったので、
光の変化などが、何とも言えず美しく、小さな画面でも見ていて楽しかった。
富士山といえば、この週末も、ふうままさんは登られたのかしら?

2010.7.24 [土] 猛暑に夏バテ

暑〜い..
暑いと言っても涼しくなるわけではなく一層暑さを感じるから、
暑いと言わない方がいいとおっしゃる方にはご尤もとは思うけれど、
このところの挨拶は、皆さん異口同音に、今日も暑いですね〜 ばかり。
この猛暑・熱帯夜の連続では、他に挨拶のしようも無いような..

今週は(も)暑さに負けて、出かける時間帯以外は、グッタリ、ゴロゴロゴロリ..(苦笑)
日に日にダウン状態がひどくなって、木曜日からはついにエアコン稼動。
と言っても、つけたり消したりだけれど、風の入らない時は、扇風機だけでは体温が上がる感じで、
冷房なしには耐えられない状態になっている。
例年なら夏でも着物を着る時以外に冷房をつけることは滅多に無いのに..

ベランダに打ち水が、夕方の日課。
植木は鉢に水を遣ってから枝の上から葉全体にも水遣りして、最後に床全体に打ち水。
打ち水というと風情があるが、如雨露で撒くので水撒きの方が合っているかも..
風があれば、通る風がこころなしか涼しくなって、ホッとする。

*****
ダウン状態でも、今日も夕方から健康センターに出かけて、健康講座に出席。
暑さにめげず出席者が多く、しかも今期は男性率が高くなっている。
そのせいでもないだろうが今日も最後に腹筋運動が入って、腹筋のなさを実感するのが悲しい。
ともあれ、少しは効果が出ることを期待して、通いたい。

2010.7.22 [木] 能楽「素の魅力」

夜は国立能楽堂の企画公演を観に行った。
今月は「素の魅力」ということで、仕舞、素狂言、袴能。
観始めた頃は、面・装束をつけていても分かり難いのに、仕舞、舞囃子、袴能などは歯が立たず、
何がなんだか分からない展開だったけれど、最近はそれなりに楽しかったりする。
お能は分からなくても嫌いじゃなくて、むしろ結構好きな時空だったから、
また行こうという気になって懲りずに通いつづけた(笑)お陰かと、ちょっとうれしい気分。

仕舞・観世流「花筐 クセ」は、大槻文蔵。
素狂言・大蔵流「無布施経」は、シテ・茂山千作、アド・千之丞の兄弟コンビ。
袴能・宝生流「藤戸」は、シテ・近藤乾之助、ワキ・福王茂十郎、アイ・茂山七五三など。
囃し方は、笛・赤井啓三、小鼓・幸清次郎、大鼓・亀井忠雄。

素狂言「無布施経」の終盤に切戸口から後見?2人登場。
ああ、きっと..と思った通り、舞台に座って演じていた千作さんの立ち上がりの補助。
千之丞さんには必要無さそうだったけれど..
それにしても、立ち居は流石に厳しくなっているが、鍛え上げられた声の素晴らしさ!
芸の確かさ!! しかも存在そのものが狂言を体現しているような暖かいおかしみ。
できるだけ長くお元気で、舞台を務めていただきたいと願うばかり。

袴能「藤戸」で、前シテと後シテで紋服が変わったので、おおっと思った。
装束を着けず紋服で演ずると言っても、前シテと後シテでは役が違うので、
服が変わると分かり易いと思いながら鑑賞。

****
終演後は、友人と、先週に続いて「五万石」で食事。
料理を変えてくださるというので、今日もまたいつものミニ会席。
先週とは全部違っていて、どれも美味しくいただいた。
友人がもう少し飲みたいと、お酒はいつもより少しだけ多め。
私はすっかり弱くなって、歳を感ずる。

*****
着物: 夏大島紬(白川貞夫の越後大島)。 黒地。 華柄。 
帯:  八寸帯。 羅織。 白磁・青白橡・岩井茶色。 金糸入り。 (お初)
帯締め: 五嶋紐。 生成り地に薄緑色の組紐。 (お初)
帯揚げ: 紋紗。 薄緑色・極薄青磁色。 (お初)
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。台周りは白革。

真夏日の暑さの中、ついに午後には冷房を入れたので、そのお陰だろうに、
夕方になって涼しくなってきたと、迷わず着物を着たが、家を一歩出た途端に愕然。 暑〜い。
電車や建物の中に居る時はいいけれど、外を歩いている時の暑さは格別。
夜になっても、暑さが続くのが何よりキツイ。
食事が終って店を出たのは11時なのに、出た途端、2人で暑〜い、暖房入り、と声をあげた。
でも、友人ともども、めげずに着物を着ている。 洋服だって暑いんだから、大差ないような..

2010.7.21 [水] 

午後は、母のホーム入居のための室内履きなどの購入にお付き合い。
家に居るときと違い、一緒に動くと母の衰えが一層如実。
ホームに入ることになって気力がなくなったような感じがして辛い。

帰宅して一休みしてから、健康講座に出席。 今日はヨガ。
開始10分前に行ったら、参加者が多くてマットを敷く場所の確保が大変。
皆さん譲り合ってはくださるものの、私より後の方は更に苦労していらした。
初回の先週を欠席してしまったから分からないけれど、今期は参加者が多いのかしら?

2010.7.20 [火] 歌舞伎鑑賞教室

今月も国立劇場の歌舞伎は鑑賞教室。 午後の部に出かけた。
錦之助の山陰右京で「身替座禅」。 それに、彦三郎、亀三郎、壱太郎、隼人。
「身替座禅」は菊五郎のが、さもありなんという感じで好きだけれど、
錦之助だと、行儀のよさとでもいう感じで、雰囲気が違う。 でも、それはそれで悪くない。

今月の解説「歌舞伎のみかた」は、壱太郎・隼人の10代2人の担当。
これまでとは随分違った若者らしい趣向で、なかなか楽しい。
何より主たる対象の高校生が共感できそうな内容で、よさそうと思った。

*****
終了後は、またまた半蔵門線一本の押上「天真庵」行き。
いつもの「文膳」にチーズケーキも追加して、ニコニコ帰宅。

*****
着物: 阿波しじら(木綿)。 織。 藍染。 藍色地に灰色の木の花柄。 
帯:  八寸帯。 博多紗献上。 白地に青・水色・薄緑色の献上柄。 
帯締め: 盛夏用レ-ス。 白地、青・水色・薄緑色。 
帯揚げ: 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。

2010.7.19 [月] 朗読サークル参加

毎日が日曜日状態の方が殆どの高齢者サークルらしく、祝祭日も関係なしの活動日。(笑)
暑い期間は無理をしない方がいいということなのか、
6月から8月までは3ヵ月連続で練習は月に1回しかない。
で、欠席などできないと思いながらも体調が許さず(涙)、遅れて参加させていただいた。

帰りにまた門仲の「近為」で早〜い夕食。
またまた魚と肉の味噌漬・粕漬け3点盛。 漬物のお替りも、いつも通り。
今が旬の夏野菜の漬物を持ち帰り。

2010.7.18 [日] 今週末は

17日(土)
夜は健康講座に出席。
先週はハプニングで欠席したので、3週休みになって、まる4週間ぶり。
でも、前期の皆勤のお陰らしく、うれしいことに頭にも身体にも記憶が残っていて、
動きを段々増やしていく講師の指示に従い、案外スムースに動けた。
時にはアレッと動きが分からなくなったりしたけれど、それはご愛嬌。(笑)
今日は、ただ動くだけでなく、力を入れる箇所などもしっかり意識してやれた。
今期から参加の若い方々が苦労している様子を見るにつけ、継続の力を実感。
最後の腹筋がきつくて、腹筋がないのを再認識。

18日(日)
疲れが溜まっていたようで、目覚めても起きられず、2度寝、3度寝。(笑)
少し筋肉痛。  腹筋の他、二の腕は腕の前だけでなく後も、痛い。
う〜ん.. 明らかに昨日の後遺症.. 筋肉がなくなっている箇所が明白。
だから講座に参加することにしたのだし、
1年後の効果を期待して、頑張って通いましょう..っと。

2010.7.16 [金] 納涼能

午後は、能楽協会主催の納涼能。
シテ方五流総出演で、演者も各流を代表する方々なので、楽しみに能楽堂に出かけた。
今日はいつもの国立能楽堂ではなく、水道橋の宝生能楽堂で、此処へは本当に久しぶり。
学生時代に前の水道橋能楽堂に行った記憶は確かだが、
このビルになった宝生能楽堂には前に1度行った気がするものの、もしかしたら初めてかも..
見所は、矢来能楽堂に比べればずうっと広いけれど、何となくこぢんまり感があって、親しみ易い。
能舞台も、柱や舞台の床が長く使われてきたような色合いで、どことなく暖かさがあるような..

能「井筒」(金春流)シテ本田光洋(金春安明の代演)、ワキ宝生欣哉、アイ野村万蔵
狂言「六地蔵」大藏彌太郎、大藏千太郎、大藏基誠、大藏教義
仕舞「経政クセ」(喜多流)友枝昭世
仕舞「鐘之段」(観世流)観世銕之丞
仕舞「船弁慶キリ」(金剛流)金剛永謹
能「枕慈童」(宝生流)シテ宝生和英、ワキ安田登、ワキヅレ高橋正光、野見山光政

お能もよかったが、印象的だったのは仕舞!
踊りも舞いも分からない私は、仕舞は今までイマイチ楽しめなかったのに、今日は一変。
それぞれ雰囲気の異なる仕舞に、引きこまれるようで、堪能した。

*****
着物: 夏大島紬(白川貞夫の越後大島紬)。 黒地。 華柄。 
帯:  八寸帯。 手織櫛織。 生成り。 (都織物)
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色 淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。台周りは白革。
塵除け: 道中着。 奄美泥染(赤塚次男)。 黄緑色など多色グラデーション。 

昼下がりの暑い時間に出かけたが帰りはラッシュ時になるので、正絹の着物だから塵除け着用。
外は殆ど歩かないと言っても、往きは流石に暑く汗ばんでしまったが、
見所の冷房が効いて寒いくらいで、着物でよかったと思ったほど身体が冷えたので、
塵除けがあってよかったと思いながら帰宅。

2010.7.15 [木] 6月の着物備忘歴

6月の単衣の備忘録が無いと9月に苦労しそうなので、遅まきながら着物着用歴を作成した。

3日 江戸小紋(黒地、小桜柄) 八寸帯(紋博多「恵比寿細工」、白地、縞)
6日 南風原花織(紺色、単色) 八寸帯(道屯ロートン花織、藍・白)
8日 生紬(灰緑色、無地) 八寸帯(紋博多「恵比寿細工」、白地、縞)
10日 江戸小紋(絽縮緬、赤紫色、流水紋) 名古屋帯(三本絽、白地、櫛に花・葉模様)
11日 塩沢絣(藍色地、黒・鼠縞、黒の飛び柄) 八寸帯(紗博多「風紗」、灰白地)
12日 南風原花織(紺色、単色) 袋帯(絽綴れ、白に近い生成り、空色・緑・金) 
16日 泥大島紬(黒みの茶泥、段取り) 名古屋帯(絹芭蕉、白地、芝文・花丸文の染め)
18日 同上
24日 泥大島紬(絹・綿の交織、黒に白灰の横絣「霞」) 名古屋帯(夏紬、灰白色、墨描き文様)

9回着用。
外出予定を止めたり着物でなく洋服で出かけたりしたので、回数は少なめ。

下旬に着損なったので、暑さがきつくなったら着るつもりだった木綿は1度も着用せず、
夏物も着ずに、単衣だけ。
緯が絹糸で経が綿糸の泥大島紬1枚が変り種だが、他は正絹ばかり。
江戸小紋2枚(縮緬地と絽縮緬)、泥大島紬2枚に、南風原の花織、生紬、塩沢絣の7枚。
泥大島紬のうち正絹の1枚と花織は2回ずつ着用。

帯は、袋帯は絽綴れ1本だけで、名古屋帯が6本の、計7本。 
名古屋帯は、九寸帯と八寸帯を3本ずつ。 それぞれ2回締めたのが1本あって、8回。
九寸名古屋帯は、三本絽、絹芭蕉、夏紬。
八寸帯は、紋博多、紗博多、道屯ロートン花織。
紋博多は、すっかり単衣時期専門(笑)になっている。
袷の時期と比べ、袋帯より名古屋帯、それも八寸帯が多くなっているのは、暑さ対策。

2010.7.14 [水] 能楽堂の定例公演

国立能楽堂の夜の定例公演は、いつもは金曜日なのに、今月は何故か水曜日。
健康センターの夏の講座が始まっていて、水曜日は今日が初日だけれど、
今日の公演は観たいものばかりで、健康講座は休むことにして、能楽で娯楽講座。(笑)
番組は、狂言・大蔵流「延命袋」と、能・観世流「玉井」で間狂言・大蔵流「貝尽」。

狂言「延命袋」は、狂言によくあるような話だが、演者それぞれの個性が生きていて、
とても楽しい。 次は役を替えたのも観てみたい。
シテ/男・茂山正邦、アド/太郎冠者・逸平、アド/妻・千三郎。

能「玉井」は、海幸彦山幸彦の話で分かり易い展開な上に、
間狂言「貝尽」も含め、全体に動きがあって、実に楽しく、私向きの曲。(爆)
まず冒頭の、笛の[音取]・小鼓の[置鼓]の演奏が、印象的! で、その後の演奏も、
間狂言「貝尽」で、いろいろな貝の精が登場して賑やかに演ずる酒宴の場も、
後ツレ2人の相舞[天女の舞]も、後シテの[舞働]も、大いに楽しんで観た。
前シテの豊玉姫が、後場では後ツレ・天女になって、シテは龍王なのが珍しい。
シテ・坂井音重、前ツレ・音雅、後ツレ・音隆と音晴、ワキ・宝生閑、オモアイ・山本東次郎など。
囃し方は、笛・松田弘之、小鼓・鵜沢洋太郎、大鼓・柿原崇志、太鼓・小寺佐七。

面は、前シテが増、後シテが髭瘤悪尉、ツレはみんな小面。
狂言面は、オモアイの文蛤貝(いたらがい)の精と、蛤の精だけが別で、
他の貝は同じ名なのに、見るからにまるで違う趣きなのがおもしろい。
でも、見れば分かる蛤の乙(おと)以外の名は覚えられなかった。(苦笑)

*****
終演後は、また友人と駅までの途中にあるとやま料理の「五万石」に入れていただいた。
いつもの「ミニ会席」にお酒少々。
蕪すし、お造りの後は、薬膳スープで、焼き物は鮎の塩焼き。
私は久しぶりの鮎で、塩で固められた尻尾以外は頭からむしゃむしゃ食べて、ニコニコ。
でも、焼き物の後に出るはずの酢の物が、先に出てきたのは、ちょっと..
美味しかったけれど、魚を焼くのに時間がかかるといっても、後でさっぱりといただきたかった。
締めが、いつものわっぱ飯でなく饂飩。 冷たい方にしたので、スッキリ感がよかった。
和風デザートも楽しく、総じて美味しくいただいたものの、
ここは、料理が出てくるまで待たされたり、まだ食べ終わらないうちに次の料理が出てきたり、
板前さん主導なのか、厨房の都合で料理がでてくるらしいのが、残念なのよね〜

*****
着物: 夏紬(明石ちぢみ)。 灰白色。 夏蔦柄。 
帯:  名古屋帯。 夏紬。 茄子紺色地。 灰みの紺の暈しの丸。 
帯締め: 五嶋紐。 薄緑色、 銀糸・一部に薄橙・紫入り。 
帯揚げ: 竹染め。 総絞り。 秦泉寺由子作。 
履物: 籐網代草履。印傳セーム皮漆塗の鼻緒。台周りは濃い色に染めた竹皮の巻き。(お初)
塵除け: 竪絽。 墨色。 無地。 

白っぽい着物だが、往きは夕方のラッシュ時なので、暑さにめげず塵除け着用。(笑)
帯揚げを先日おろした秦泉寺由子作のものにしたら、色めが少し寂しい。
で、帯締めで色を少し注したけれど、帯揚げも帯締めのような色の方がよかったかもしれない。

今日の難は草履。(涙)  お洒落で一目惚れしたのだけれど、履いたら、履き難い! 歩き難い!
天が籐のせいか、滑る滑る。 アタ編みのは滑らないのに..(あれは後が高いからかも..)
しかも、台が前は2段で後は5段だから、後が重くて..
滑るだけでも歩き難いのに、意識して足を運ばないと、草履が後に残ってしまう感じ。(爆) 
何度か履いていれば籐が少し毛羽立って滑り難くなるかもしれないと友人が慰めてくれたけれど、
それまで我慢できるかどうか..
差し当たって、長く歩く日には履かないことと、心に刻んだ。 忘れないようにしないと..

2010.7.13 [火] 

母は、先日見学に行ったホームに、半月後に入居の予定。
1週間の体験入居の後、双方に特に問題がなければそのまま本入居になるという。
持っていく荷物つくりに出かけたら、母も衣服に名前を書いて準備していたので、
あとは、兄の連れ合いとで当座の必要品は一応揃えられた。
室内履きなど購入しなければならないものは、来週、母と3人で買いに行くことにして、
取り敢えず今日の作業は終了。

私の体調がよくなかったこともあり、作業も少しきつかったけれど、
それより何より、身体的にも思考力でも、母の衰えが一層強く感じられ、
それが心許なく寂しく、それで気分的に疲れてしまった。
明らかに母の負担になっている食事の用意や洗濯もホームなら向こうでしてくれるので、 
今より日常生活の負担は確実に減るだろうから、そのストレスが減れば、
もう少し元気になってくれるのではないかと願うばかり。

2010.7.12 [月] 赤坂歌舞伎・初日

夜は、赤坂ACTシアターの赤坂大歌舞伎の初日公演に出かけた。
2年前の公演はパスしたけれど、今回は行ってみるかとチケットを取ったものの、
イマイチ気が乗らないので、2階最後列2列だけの一番安い席。(笑)
「人情噺 文七元結」と「鷺娘」だけなのに、大歌舞伎? じゃないわよね〜(爆)
それに安い席のチケット代が歌舞伎座より高いとは、どういうこと? 中村屋は強気ね!と思う。
それとも、強気なのは松竹?
この劇場が建ったのは用事で近くに行っていて知っていたものの、劇場に行くのは初めて。
流石に舞台は遠かったけれど、遠いことを除けば結構見易く、舞台全体がよく見えた。

「文七元結」は、山田洋次の補綴で、左官長兵衛を勘三郎が演じる。
あと、女房お兼を扇雀、手代文七を勘太郎、娘お久を芝のぶ、角海老女房お駒を秀太郎、
和泉屋清兵衛を彌十郎など。
客席には受けていたけれど、これは歌舞伎? これも歌舞伎? の感もあって、う〜ん..
喜劇的な演技などのやり過ぎ感も.. コクーン歌舞伎と同列と考えればいいのでしょうけどね〜
舞踊「鷺娘」は、七之助が30分踊る。
鷺娘と言えば玉三郎!だから、まだ若い七之助には酷だとは思うものの、
無意識のうちに比べてしまうらしく、まだまだ..
初日なのに引き抜きが思った以上にスムースで、後見さん(たち)に花丸。(笑)

*****
着物: 小千谷ちぢみ(麻)。 白地。 黒で縞。 
帯:  名古屋帯。 小千谷(麻)。 生成り。 無地。 
帯締め: 赤茶・白色のレ-ス編み。 
帯揚げ: 黒地。 薄茶も小さな野菜が1列と2列に並んだもの。 (お初)
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。 

着物は、また雨で予定を変更して、小千谷縮。 今回は殆ど外を歩かないので白地の方。
着物と帯を小千谷の麻で揃えたが、色が単調なので、帯揚げに強い色をもってきてみた。
野菜が並んでいるのが楽しいのに、畳んで結ぶと柄は殆ど出ず黒ばかりが目立って、あれれ..
で、帯締めで少し色を差した。 ザックリした帯にザックリした?帯締め。
履物は、雨向きでは無いと教えてもらったものの、雨の中を歩くわけではないから、たたみ下駄。

初日だからか、中村屋贔屓らしい訪問着姿の方が多く、麻はなかったかなぁ〜と一瞬思ってから、
私は安い席だから、かまわないでしょと、思い直した。(笑)

2010.7.10 [土] 能楽堂の帰りは運転見合わせに遭遇

午後から今週2度目の国立能楽堂通い。 今日は普及公演で、解説・能楽あんないつき。
楽しく観てから、夜の予定のため急いで帰宅のはずが、運転見合わせに遭遇。
知人に出会うのは楽しいけれど、こんな遭遇は楽しくない! 迷惑至極! 仕方無いけど..

番組は、狂言・和泉流「蚊相撲」と、能・観世流「夕顔−山端之出」。
狂言「蚊相撲」は初めてだと思っていたけれど、もしかしたら観たことがあるかも..
蚊の精の狂言面(空吹・うそぶき)が楽しく、すぼめた口に棒を差して蚊の針を表現するのも、
大団扇にふわりふわりとただようのも、おかしい。
シテ/大名・三宅右近、アド/太郎冠者・近成、小アド/蚊の精・右炬。

能「夕顔」は、小書「山端之出」で、シテは舞台に置かれた作り物の破屋(あばらや)から登場。
クリ・サシ・クセは、詞章を読んでも、未だにどこがどうなのか分からない(涙)のだけれど、
腰掛けていた床机から立ち上がり、東屋を出て、本舞台で少し動き(あれも舞?)、
幕に消える中入りまで、私にしては珍しく(笑)じっと拝見。
後シテの夕顔の霊が優雅で、ゆるやかな[序ノ舞]も気持ちよく鑑賞できて、気分よし。(爆)
シテ(前/里の女、後/夕顔の上)・角当行雄、ワキ/旅僧・森常好、アイ・高澤祐介など。
珍しく、ワキ方が、ワキと2人のワキツレの3人とも、水曜日の定例公演と同じ方々だった。
シテの面は前・後とも同じ若女。

*****
夜は、近くの健康センターの夏の講座の初日なので、友人の誘いも振り切って帰宅..のはずが、
な〜んと、我が家の最寄駅近くの駅間で発煙があったとかで、延々と待たされた。
千駄ヶ谷駅でも放送していたようだが、まさか巻き込まれるとは思わず、聞き流してしまい、
帰宅の足がないのを知ったのは乗り継ぎのためJR駅を出てからという迂闊さ。(汗)
再開予定まで20分くらいというので、待つことにした。
でも、3時33分という発煙時刻に、おやおやぞろ目だわぁ〜(爆)などと思っていたのは初めだけ。
再開予定時刻がどんどん延びて、結局、駅で1時間近く立って待つはめになった。
家で一休みする時間があるはずが、帰宅してから大急ぎで着替えたが、遅刻は必至。
で、どっと疲れを感じて、欠席することにした。
春の講座と夏の講座の間は2週間休みだったから、3週間の休みになってしまった。
来週が大変だろうと思うけれど、仕方無い。 でも、発煙って、何だったのかしら?

*****
着物: 絽。 小紋。 紺・白色の滝縞。 
帯:  名古屋帯。 夏紬。 藍色。 蔓草?柄。 
帯締め: 五嶋紐。 生成り、片方に浅葱色入り。 
帯揚げ: 薄橙色と白色の染分け。 市松織り。 めだか模様。 
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子鼻緒。 台周りは白革。

滝縞の少し粋な感じの着物だから、お能には似合わないかと少し思ったものの、
昨夏は着損なってしまったので、忘れないうちに着ることにした。
けれど、ハプニングもあって、汗取り肌襦袢を着ていても、背中はじんわり汗っぽくて..

2010.7.8 [木] 歌舞伎 夜の部

七月大歌舞伎の夜の部を観に新橋演舞場に出かけた。
あそこまで行くなら、少し早く出て寄りたいと思っていたところもあったのに、
ノンビリしていたら遅くなってしまって、寄ると慌しくなるので諦めて直行。
夜の部は、「暫」、「傾城反魂香−土佐将監閑居の場」、「馬盗人」。
楽しく観て、新橋演舞場でも確かに若手・花形歌舞伎じゃなくて大歌舞伎だと、再認識した。

「暫」は、できれば時期的には顔見世から正月過ぎまでに観たいと思うけれど、
團十郎の鎌倉権五郎は、やはりいいわねぇ〜と、おおらかさを堪能。
あと、段四郎の清原武衡、三津五郎の入道、福助の照葉、友右衛門の加茂次郎、
権十郎の成田五郎に、門之助、家橘、右之助、市蔵など。
「傾城反魂香」は、吉右衛門の浮世又平、芝雀の女房おとくで、
あと、歌六の土佐将監、吉之丞の北の方、歌昇の雅樂之助、種太郎の修理之助など。
吉右衛門と芝雀の夫婦は、分かり易く、思いが伝わってくる。
最後は楽しい「馬盗人」で、三津五郎、歌昇、巳之助に、馬!が大活躍。

一昨日の昼の部に比べ、今日の夜の部は空席も結構あったけれど、
観る方の、歌舞伎座の長〜いさよなら公演疲れかしら?

*****
開演前に、びわさんにお声を掛けていただいて、うれしいビックリ。
その後も休憩時間の度にバッタリ遭遇(笑)して、いろいろお話できて楽しかった。
食事休憩が時間的に夕食には早く、終演も早かったので、劇場ではデザートだけで我慢。
田中屋@松屋で軽く副菜と蕎麦を食べて、帰ろうとメトロへの階段を下りていたら、
呼ぶ声がして、またまたビックリ。 みにひつじさんとのりんさんにお会いした。
もうお帰りになるところというので、暫く立ち話。
今日は思いがけない出会い続きで、うれしくなって、ニコニコ帰宅。

*****
着物: 阿波しじら(木綿)。 織。 藍染。 藍色地に灰色の木の花柄。 (お初) 
帯:  八寸名古屋帯(麻)。 白地。 茶糸混じり。 (キイさんの・お初) 
帯締め: 五嶋紐。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞。 
帯揚げ: 渋めの青色。 
履物とバッグは3日連続で同じ。

時間によっては雷雨があるかもしれないという予報に、またも予定していた着物を変更。
洗える着物にしようと、昨年仕立ててもらったものの着損なった藍染の織のしじらを下ろした。
天気の悪い日に新しい着物を下ろすことはまず無いのに、珍しい。(笑)
着始めた年に仕立ててもらった染め縞のしじらもあって、それも去年は着損なったから、
今年は着たいと思っていたが、今日はどうもそれを着る気分じゃなくて..
帯は、先日キイさんのところから連れ帰ったのを合わせてみた。
期待通りなかなか使い勝手がよさそうで、ニコリ。
帰えるまで天気がもってくれたのも、うれしかった。

2010.7.7 [水] 能楽

午後は国立能楽堂の定例公演で、番組は狂言・和泉流「大般若」と能・金剛流「蟻通−真之働」。
私はどちらも初めてで楽しみに出かけて、期待通りに楽しく観た。

狂言「大般若」は、住持の「大般若」転読(飛ばし読み)の様子も、神子(巫女)の神楽も楽しく、
神楽の鈴の音が邪魔だと言っていた住持が、神楽に合わせて一緒に動き出すのがおかしい。
シテ/住持・野村万作、アド/神子・深田博治、子アド/施主・石田幸雄。

能「蟻通」は、中入りが無く、アイも登場せず、60分というお能としては短い曲。
シテの宮守が松明を手に白い傘を差して登場するのが珍しく、印象的。
ご高齢のシテが、松明は兎も角、結構長い間ああやって傘を差しているのは大変ではないかと、
おかしなところが気になった。(笑)
ワキの紀貫之が、シテとの問答など謡も多く、駒を引き起こす様子など見どころも多かったが、
後でプログラムを読んだら、貫之はワキ方屈指の大役だそうで、納得。
また、珍しい小書[真之働]による演出で、滅多に実演に接しない貴重な上演だそうで、
末尾近くの[働]が重くなり、翁の型([翁の舞]に特有の、左袖をかずき扇で顔を隠す型)が
挿入されると読んで、あれは珍しいのか!?(爆)と場面を思い出した。
通常の上演を観たことがないまま、珍しい上演を観てしまったようだ。
シテ/宮守・豊嶋三千春、ワキ/紀貫之・森常好など。

*****
午後早い公演なので、少し早く出かけて、とやま料理の「五万石」でランチを取った。
日替りランチのおばんざいはメインが鶏肉だったので、「牛ステーキ石焼ごはん」にした。
前に食べていらした方のが美味しそうで一度食べたいと思っていたが、期待通りに美味しい。
ただ、和風石焼ビビンバみたいで、熱くて..  食べていると汗が出て、夏向きではない。
特に汗かきの私は、美味しくても涼しくなるまでは封印した方がよさそうに思えた。(笑)

終演後は、友人と喫茶店で話しこんで、気付いたら2時間半。
雨が降り出して止むまで、あれこれ話していた。
うわぁ..店員さんが時々見るわけだわ〜 と、立ち上がった。

帰りに日本橋に寄ったので、デパ地下の七夕飾りに、短冊に願い事を書いて吊るした。
最近の願い事は、私だけでなく母・兄・姉のことも含め、健康祈願ばかり。
昨日の銀座では、中央通りの南側には七夕飾りが並んでいるのに、北側には無くて、
町会が違うにしても、あまりにはっきり違っておかしかったのを思い出した。

*****
着物: 小千谷ちぢみ(麻)。 鉄紺色。 無地。 
帯:  八寸名古屋帯。 羅織。 紺暈し(紺から白)。 
帯締め: 渋赤・白色のレ-ス編み。 (お初)
帯揚げ: 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
履物とバッグは前日と同じ。

雨の予報で、着物は濡れても汚れてもOKな濃い色の小千谷ちぢみ(麻)に変更。
雨なら下駄がいいと、昨日と同じたたみ下駄にしたら、
たたみは濡らすと後が大変だから雨向きではないと友人に教えてもらって、あらら..(笑)
まだまだ分かっていない、教えてもらうことが多い。 これからも教えてね。 よろしく〜

2010.7.6 [火] 歌舞伎で、勘違いおじさんに遭遇

歌舞伎の昼の部を観に、新橋演舞場に出かけた。
ここでの歌舞伎は、スーパー歌舞伎や、花形・若手の印象が強くて、
出演者を見れば、歌舞伎座建て直し中の東京公演の中心劇場だと納得できるのに、
どうも気分がピリッとしない。(笑)
でも、久しぶりの数少ない歌舞伎だから、朝から少し気を入れて、着物を着て出かけた。
昼の部は、「名月八幡祭」、「六歌仙容彩−文屋」、「祇園祭礼信仰記−金閣寺」。

「名月八幡祭」は、縮屋新助を三津五郎、芸者美代吉を福助で、多分、今一番似合う役者。
他に、魚惣を段四郎、藤岡慶十郎を歌六、船頭三次を歌昇など。
船頭三次は言わずもがな、美代吉の身勝手さにウンザリして、好きな話ではないが、
役者が皆はまっている感じで、いい舞台だった。
「文屋」は、富十郎の踊りだが、動きの少ない踊りなのに、脚捌きや身体の切れが悪くて..
踊りの名手といえども、年齢的にもう難しいのかと思って、寂しかった。
何より、始まって直にとんでもない勘違い氏のため、気分をそがれてしまったのが、悔しい。
「金閣寺」は、松永大膳を團十郎、雪姫を福助、此下東吉実は真柴久吉を吉右衛門、
鬼藤太を権十郎、十河軍平実は佐藤正清を歌六、狩野之介直信を芝翫、慶寿院尼を東蔵など。
大膳が團十郎らしく大らかで、見慣れた国崩しの敵役とは一味違う感じが楽しい。
福助の雪姫が、当たり前だが「八幡祭」の美代吉と一変、お姫様らしくて、役者の幅を楽しんだ。
歌六も、「八幡祭」の殿様とはまた違った役で、これも楽しい。

*****
歌舞伎自体は楽しかったのに、今日は、歌舞伎とは別のところで、ガッカリ、残念な日だった。
とんでもない迷惑な勘違いおじさんが居て.. 運が悪かったとしか言いようが無いけれど..
「文屋」の途中で、「煩い、何度言えばいいんだ! 一度言えば分かる。何度も煩いんだよ〜 云々」と大向うさんに2、3度喚き散らしたのにはビックリ・ウンザリ。
下手な大向うさん・素人さんではなく、歌舞伎座でもよくお見かけしていた上手な方だったので、
「何言ってるの??」という感じで、休憩時間におじさんに声を掛けてみたが、聞く耳持たず。
「歌舞伎も能も40年以上観ているから分かっているけど、あいつはいつも煩いんだ。」の一点張り。
「能ではあんな声を掛ける奴はいない。」などと、実に馬鹿なことまで言って、
40年間もどんな観方をしていたやら..
話しているうちに、確かに能楽堂でも時折喚いて迷惑な方だったと思い出した。
当人は言いたいことを言ってトクトクとしているので処置なし。
彼の意見に私が同意せず異議を唱えたら、最後は向こうに行ってくれと手を振って追い払うので、
何だか馬鹿馬鹿しくなって、怒りたいものの笑いそうになってしまった。 
能楽は日にちが決まっているから、難しいけれど、出来るだけお会いしたくないと願うばかり。

「金閣寺」で、ここで大向うから一声欲しいところで、声が無いのが寂しかった。
大向うを楽しみにしていらしたという他のお客さんも、残念だと言って迷惑がっていらしたが、
あんなに喚かれたら他の客の迷惑になるから、大向うさんは黙っているしかない。
自分は正しいことを言っていると思って、回りに与える影響など全く眼中に無い自己中!
この方の観劇日には危険表示があれば、避けるのだけれど〜

*****
着物: 絹芭蕉。 総絞り。 白地に藍色で絞り。 
帯:  名古屋帯。 絹芭蕉。 芝文・花丸文の染め。 オフホワイト色。 
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色、片方に淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 竹染め。 総絞り。 (秦泉寺由子作)。 (お初)
履物: たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。 (お初)
バッグ: やまぶどう籠。

暑さの中、久しぶりの着物なので、着物・帯とも、絹芭蕉で揃えてみた。
同じ絹芭蕉でも、着物は絞りのせいか、生地感が随分違っているのが不思議。
着物は、ちょっといい浴衣気分。(笑)  履物も、浴衣気分で、たたみ下駄を下ろした。
着物の生地感から、昨秋購入した秦泉寺由子さん作の帯揚げを思い出して、早速合わせてみた。
夏には生地感も色合いも涼やかで、うれしい帯揚げだとニコリ。

2010.7.4 [日] フランス料理で栄養補給

一昨日帰宅後から昨日も殆ど寝込み状態で食事らしい食事をしていない。
これでは体力もなくなるし気力も出ない。 料理する元気もないので、栄養補給に出かけた。
日本橋のオーグードゥジュール・メルヴェイユでフランス料理をいただいた。
今のマネジャーが昨年春に移動してからも、いつも満席で一度も入れなかったのだから、
此処には一体どれくらいご無沙汰だったか.. 今日は早い客の後で入れていただけた。

食べたいものが多くて、魚と肉の両方だけでなくオードブルも2品いただくことにした。
ウェルカムシャンパンを飲みながら、1口大のプチオードブルをパクリ。ニコリ。
オードブル1品目は、ズワイガニとアボガドのキャベツ巻きに牡丹海老と雲丹のムース載せ。
小ぶりなのが3つ。 レタスのスープ仕立てになっていて、色合いも綺麗で涼やか。
夫々の味がしっかりしていて、調和もいいし、爽やかなスープ仕立てなのも食欲をそそられた。
次は、鰻の燻製にソテーしたフォアグラと少しの野菜を載せ、下にリゾットを敷いたもの。
濃密な味が口の中で混ざって美味しく食べ応えもあって、魚は要らなかったかも..と思ったほど。

魚は瀬戸内のクログチで、これもなかなかよかったのに、ソースはなんだったかしら?
選ぶ時とサービスしてくれた時と、2度聞いているのに、もう忘れているのが哀しい。(汗)
肉は鴨の胸肉のソテー。 ソテーした立派なアスパラと、南瓜の...?が添えられて、美味しい。
2名分かららしいけれど、作ってくれるというので甘えさせてもらった。 ありがたい。
3つに切り分けられた肉を1つ食べて、美味しい..でも、もう既にお腹一杯..な感じ。
美味しいから3つ全部食べたけれど、明らかに食べ過ぎ。(苦笑)

デザートも食べたいものばかりで少し迷ったが、マンゴーのプリンにした。
プリンの上にいろいろな果物とアイスを載せ、軽く炙ったパイナップルのスライスが美味しい飾り。
お腹は一杯でも、デザートはやっぱり別腹。(笑)
その前に、ココナッツプリンに塩アイスを載せたプチデザートもサービスしていただいたが、
同じプリンでも、ココナッツのスッキリした味と、マンゴーの濃厚な味とで、印象は大分違って楽しい。
これだけ食べれば、すっかり満腹状態なのは当たり前。
なのに、エスプレッソに添えてくださったプチフィナンシェもペロリ。(爆)

よくもこんなに食べられたと自分でも思うほど食べてしまった。
ワインもそこそこ飲んだので、すっかり気分よくニコニコ。 満腹な上に少し酔い加減。
で、銀座に出る心積もりはすっかり忘れて日本橋のデパートを覗いただけで帰宅。

2010.7.3 [土] 老人ホーム

先週末に兄から連絡があって、昨日は皆で老人ホームの見学に行った。
秋には93歳になる母は要支援1だが、まだ元気で日常生活は自分で出来てはいるが、
それでも何かと世話になることが多くなっているそうで、
兄の体調がますます悪く予断を許さない状況で、兄の連れ合いも酷い腰痛を抱えていて、
母の世話までは出来ないからホームに入って欲しいということらしい。
母と兄夫婦に姉と私、5人で説明をお聞きし、見学、それに昼食を試食させていただいた。

土地は父が亡くなった時に兄名義にしてしまったので、土地を処分もできない。
となると、高額の一時金は払えないし、月々の負担もそこそこでないと難しいとなると、
選択肢は少なくなってしまう。
私はホームを拝見するのは初めてで、比較対象が無くて、よく分からないのが残念。
悪くは無さそうだけれど、ただ、私自身が住む気になるかどうかは、躊躇しそうで危うい。
無論、年齢が違い、気力・体力が違うから、母がよければいいのだけれど、
耳が遠くなっていて集中力も無くなっている母は、説明もよく分かっていない感じで、心配。

母にも姉にも私にも急な話で、大波に流される感じで事が進んでいくので、不安も強い。
結局、母がそのホームに入って暫く生活してみようと自分で決めたものの、
母が自分から望んでいるのでなく、受身なのが何より心配。

老後の世話を子供に期待するのは酷だから、必要になればいずれホームに入るつもりの私と違い、
母は父と建てた今の家を終の棲家と思っていたはずだから、
私もショックだったけれど、母は当然もっと辛いだろうと思うと、とても切ない。
我が家で世話ができればいいとは思うけれど、しょっちゅう寝込んでしまう体調では、
母と私と共倒れが不安で、とても言い出せない。
昨日帰ってきて直ぐにダウンしてしまい、夜中に一時起きたものの、土曜は一日ダウンだったし、
今は、母がホームで今より快適に暮らせることを願うばかり。

2010.7.1 [木] 表参道から六本木へ

南青山で開催中のキイさんの夏じたく展に伺った。
百花さんにもお目にかかれて嬉しかったし、
締めていらした石さんのペンギン帯が、とぉっ〜ても印象的!
私は今回も手元不如意で、染め帯は諦めたものの、浴衣にもよさそうな訳ありの帯を連れ帰った。
でも、蛙の麻帯が.. 気になって..  来年はこれか銀座の時に諦めたような帯か.. 
年の後半に入ったばかりで来年のことを言ったら鬼に大笑いされそうだけれど、
いつも懐事情は厳しくて、初めから予定しておかないと無理だから..

それにしても、私の着物病は重くなるばかり。
夏のボーナス払いにした支払が、ボーナスなんぞのない私に重く圧し掛かっているのに、更に、
ついに堪え切れずに買ってしまった龍村の本袋帯、小森の帯、織楽浅野の帯の代金.. 等々に、
葛篭の代金までもが加わって、本当に着物病からの開放はいつになるのか..
自分の呆れた着物病をキチンと認識するために、ちょっと書き出しただけで恐ろしさに身震いする。
他の物欲は殆ど無くなったのに、なんで着物となると自制心が崩壊するのか..

*****
最寄駅が表参道ならと、先に閉館時間の早い根津美術館の特別展に行った。
新創記念特別展第6部の「能面の心・装束の華」で、副題が「物語をうつす姿」。
この特別展は1室だけなので、展示数が少ないのが残念だった。
期待と違ったが、後でチラシを見たら、他の展示室は別の企画展示になっていたから、
確認しなかった私が悪いのだけれど.. 
で、今回は展示より庭園を楽しんだ感じ。(笑)
庭園をゆっくり歩き、木々に囲まれた3方ガラス張りのカフェで軽食とコーヒーをいただき、
気持ちよいひとときを過ごした。
難点は音響で、話し声が反響して煩かったから、改善してくれるとうれしいなぁ〜

*****
能面・装束つながりで、帰りにサントリー美術館の「能の雅 狂言の妙」にも寄った。
国立能楽堂コレクション展で、能楽堂の展示室で観る時は無料だから、
入館料を払って観るかどうか少し迷っていたのだけれど、
能楽堂の狭い展示室とは違い、まとまって観られる機会だからと、寄ることにしたが、
行ってよかったと思う充実ぶり。
ゆっくり観てから、再度ざっと観て歩いたら、脚が疲れてきたので、
ミッドタウンの地下で休憩を兼ねて食事をしてから帰宅。

2010.6.30 [水] 銀座で

大渕座でランチにフランス料理をいただいた。
このところ体調が悪く惨めな食生活で痩せてしまったので、回復のためには、
何と言っても美味しいものを食べるのが一番! と出かけることにした。
今日もいろいろ食べたいと、オードブルは5点盛で、スープつきのコース。
生野菜のディップ、ラタトゥイユ、魚のマリネ、味噌漬チーズ、コンソメのジュレ。
白身魚のマリネが、魚は何だったか? 直ぐ忘れるのが哀しい。
ポタージュが、まろやか! で、軽い甘さが優しい。
なのに、南瓜だったか、トウモロコシだったか.. う.う.う..(涙)
メインは、エイフィレにした。 キャベツを敷いて、ワインヴィネガーソース。
淡白だが、独特の食感が酸味のソースと合って美味しい。
デザートの3点盛は、チョコレートケーキ、ディプロマ(パンプディング?)、バニラアイス。
マカロンもつまみながらエスプレッソを飲んで、幸せな満腹気分。
急な飲食で胃腸をあまり驚かさないように、ワインは白をグラスに一杯だけ。(笑)

*****
次はまず呉服店に寄って、遅まきながらパールトーン加工してある着物をお手入れに出した。
夏物や汗をかいた単衣は毎シーズン後に手入れをしてもらうけれど、
袷は、特に汚したり埃の中を歩いたりしなければ、出さないから、どちらも初めての手入れ。
その店で作った白大島紬と、口紅をつけてしまった牛首紬訪問着(こちらは他店で作ったもの)。
パールトーン加工してあれば、お手入れは無料と聞いていたが、プレス代や染み抜きは別だそう。
そのプレス代が、ちょっとした額。 でも手入れに出して、着皺が残っているのは嫌だし..
う〜ん.. いつもの店に出せばよかったかも..

*****
そして、体調回復に、久しぶりのエステ。 ボディとフェイシャルのトリートメントで2時間半。
カプセルで汗をかいた後、背中、腕、脚、お腹..と、全身のリンパマッサージ。
その後の顔のマッサージが快く、本当に久しぶりだったせいか、パックの間に寝入ってしまい、
あらっ寝過ごしたかしら? 今日の予定は?..などと、慌ててしまった。(爆)
でも、マッサージと軽い眠りのお陰か、とても身体が軽くなって、ニコニコ。

2010.6.29 [火] バレエ・牧阿佐美の「椿姫」

今シーズン最後のバレエ公演で、「椿姫」を観に出かけた。
「椿姫」と言えばヴェルディのオペラが頭に浮かぶが、これは牧阿佐美振り付けのバレエ。
ヴェルディでなくベルリオーズの曲で新国立劇場10周年に新制作されたバレエの再演だそうだが、
初演を観ていないので楽しみにしていた。

昨秋のボリショイ劇場公演でも好評だったというが、
派手なリフトなどはなく優しげだが華麗さは十分あって、とても分かり易く、楽しく鑑賞した。
オペラだと極めて健康的な歌手が朗々と歌ったりする舞台もあって、
いくら素敵な歌声でも違和感があったりするけれど、
主役のマグリットが、細い華奢な雰囲気のバレリーナだから、
病みやつれて死んでしまうのに違和感が無い分、すんなり受け入れ易く、楽しみ易い。
初日の今日の主役キャストは、スヴェトラーナ・ザハロワとデニス・マトヴィエンコ。

体調の悪さが続いていて、着物はやめてしまったのが少し寂しかったけれど、
観に行っただけでOKと思いましょう。

2010.6.28 [月] 葛篭が届いた♪

先月中旬にデパートの伝統展で頼んだ京葛篭が今日届いた。 うれしい♪ (喜)
低い帯箪笥の上に置こうと、寸法を合わせて、別注した帯締め用。
浅い3段重ねにして、蓋に家紋を入れてもらった。

ニコニコしながら、葛篭に帯締めを移したら、まだ少し余裕がある。
でも、2段では入りきらなかったから、3段にしておいてよかった。
3段のため思ったより高くなってしまった支払いだけは問題で、頭が痛いけれど..
それでも、ついニンマリしてしまう。 明らかに着物病に取り付かれているらしい。(苦笑)

2010.6.28 [月] 全滅の週末

週末2日間は、午後に予定を入れてあったのに、残念ながら全敗。
2日でチケットを3枚も無駄にしてしまった。(涙)
今月だけで、4枚.. 今年は先月まではどうにか殆ど行けていたのに.. あ〜あ..
季節の変わり目は体調を崩すことが多いので要注意なのは前から分かっていたのに..
サッカーで更にリズムを崩してしまったのは、自己管理の悪さ。 自分を叱るばかり。

27日(日)の落語は諦めもつく。
諦めが悪くグダグダ悔やんでいるのは26日(土)の予定。
楽しみにしていた民俗芸能公演「雄勝法印神楽」を見損なってしまった。(涙)
法印(修験道を学んで加持祈祷を行う修験者=山伏)が伝えた神楽で、
約600年間受け継がれてきた石巻市・雄勝の法印神楽の公演。(国指定重要無形民俗文化財)

「古風な修験色や祈祷色が強い、躍動感に溢れた豪快で勇壮な舞を伝えていて、
アクロバティックな動きや面白おかしい動きなど、楽しい娯楽性にも富んでいる」というので、
売り出し時刻直後にチケットを取って楽しみにしていたのに..
それも、2部に分かれていて、それぞれ異なる舞なので、
折角の機会だから全部見たいと頑張って両方のチケットを取ったのに..
私にとっては次の機会は無さそうだから、とっても、とっても残念。

今更どうにもならないのに、嘆いても仕方が無い。
来ているはずだと友人が探してくれただろうと思うと、恐縮ながら、
どなたにも特にはご迷惑を掛けないで済んだだけでも、よかったと思う。
これだから、前もっての約束はなかなか出来ないのよね〜

2010.6.25 [金] やった〜

ワールドカップ! 決勝トーナメント進出決定!! よかった、よかった。
第3戦もラジオ観(ならぬ聞)戦。(笑)
昨夜遅く帰宅して着物をハンガーに吊るしたりしていたら日が変わったので、
どうせならラジオ中継を聞いてから寝ようと、日記を書きながら、一喜一憂。
前半で2点先取したところで、一安心。 後半1点取られても、日本も3点めを入れたし、
得点力不足が言われて久しい日本の、うれしい変身!

喜んでいるうちに朝になったが、今更眠れず、このまま寝そびれるのかと思っていたら、
宅配便が届く頃には眠気が.. で、長めの昼寝。
気持ちよくウトウトして、気持ちよい目覚め。

夕刊! 1面から、スポーツ面、社会面まで、喜びが溢れている。
街中では、号外も出たようですね〜

2010.6.24 [木] 新作オペラ「鹿鳴館」の初日

1週間ぶりの劇場通いは、新国立劇場の今シーズン最後のオペラで、世界初演の「鹿鳴館」。
故・若杉弘氏の芸術監督最終シーズンの最終演目としての、創作委嘱作品。
三島由紀夫原作の「鹿鳴館」を、池辺晋一郎がオペラに作曲し、台本を書いた鵜山仁の演出。

日本語のオペラは、言葉のメロディーへの乗り難さがあるのか、特に語尾が耳障りだったり、
なまじ言葉を聞こうとすると聞き難いものが多くて、総じて期待度はあまり高くない。(苦笑)
それにも拘らず、今回は期待が大きくて、夕方からいそいそ出かけた。

日本語の歌が違和感無く、こんなにすうっと聴けたオペラは滅多に無い。
音楽に疎い私だから、オペラとしての良し悪しは分からないけれど、楽しく音楽に浸れて、
オペラは演劇の1ジャンルだと考えている作曲家らしいオペラだと思った。
多分、台本がよく、その台本に演劇的な視点で作曲された歌・音楽がよかったのだと思う。

ただ、主役の伯爵夫人朝子の着物姿が、元芸者とは思えない魅力不足だったのが気になった。
それに、第1幕では美と聡明さを備えたはずの朝子にその感じも存在感も足りないように思えたが、
途中からはキリリとした強さもあって、楽しく観られた。
コロスの扱い方が、戯曲→オペラの意図を象徴するものとしては分かる気がするものの、
若杉氏が、美しい日本語の台詞、華麗な舞踏会シーン、ドラマティックな愛憎劇で、
今オペラ化に最も相応しい戯曲として「鹿鳴館」をあげたという中で、華麗さは残念ながら不足。
ドレスがモノトーンで華やかさが少なく、コロスの衣裳は言わずもがな..
華麗な舞踏会シーンも観られたら、もっと楽しめたと思う。 って、贅沢な希望かしらね〜

指揮: 沼尻竜典
影山伯爵: 黒田 博
同夫人 朝子: 大倉由紀枝
侯爵夫人 季子: 永田直美
その娘 顕子: 幸田浩子
清原: 大島幾雄
その息 久雄: 経種廉彦
女中頭 草乃: 永井和子 ほか

「鹿鳴館」は、むか〜し、それこそ学生時代だったかに観た記憶はあるけれど、筋は覚えていず、
主役を美輪明宏が演じて、その美しさ・存在感に圧倒された記憶だけがあったのに、
どうも美輪明宏は演じていないみたい。 う〜ん..
「黒蜥蜴」と混同したのかもしれないが、それじゃあ「鹿鳴館」は誰で観たのかしら?
御大の杉村春子??

*****
着物: 大島紬。 泥染。 緯・絹、縦・綿。 黒に白灰の横絣 「霞」。 (お初)
帯:  名古屋帯。 灰白色。 色紙に花・蜻蛉・柳の墨描き。 
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色、片方に淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 薄藤色・薄桃色。 杜若の柄入り。
履物: アタ編草履。 梅茶色台。 白黒格子の紬の鼻緒。 台周りは白革。 
バッグ: やまぶどう籠。
コート: 道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色。 奄美伝統染色家・赤塚次男の染め。

経が綿で、緯が絹なのが楽しくて、創作古典大島紬と織り込んである着尺に飛びついたものの、
暫く寝かせてから漸く仕立ててもらって、またまた寝かせてしまった着物を、やっと着た。
正絹の大島紬は雨に強いけれど、縦横を異なる糸で織ってあるから、多分これは雨には弱そう。
新作の初日だからせめて新しい着物を下したいし、今日は雨の心配は無いそうだし、
これを着ることにして、漸く陽の目を見せることが出来た。 お待たせしちゃったわね〜
やっぱり好み! 好きな着物は着ていても楽しいから、もっと着たい。

オペラ劇場でなく普段はラフな服装の人の多い中劇場なのに、今日は様子が大分違っていて、
黒い背広の男性やお洒落なドレスの女性も多く、初演の華やぎも感じられた。
中劇場に着物で行くなら地味でないと浮いてしまうと経験的に思っていたが、
今日なら、もう少し明るい着物でもよかったと思えたのだけは、少し心残り。(笑)

2010.6.23 [水] 健康センター通い

今日もグッタリ.. 雨だったし、午前中の緩い外出予定は止めてしまったので、
用事が終ったらどこで昼食にしようか、洋食、カレー、蕎麦.. あそこかこちらか..
迷っていた食いしん坊も、儚い夢と消えてしまった。 
食べそこなった食事が.. 残念。(苦笑)

でも、夕方からの健康講座・パワーヨガには出かけた。
1時間休み無く動いて、汗びっしょり。
少しずつだが、ポーズが取れるようになってきたのが、うれしい。
こちらも春の講座は今日が最終日で、10回のうち7回出席。
初めから2回は他の予定があって休むことを前提の参加だから、7割は、まあまあの出席率。
近いというのは、本当にありがたい。

次の夏の講座の開始まで2週間の休み。
これ以上ゴロゴロしないように心しないと..
それに、片付けないと物が溢れていて、家に居ても暑苦しい..ほんとにまあ..

2010.6.20 [日] 熱中症?

金曜日からどうもだるいと思っていたら、日曜日は身体が熱くて..
これって、熱中症の初期症状? って、思われて、休養日にしてしまった。
動かせない外出予定の無い日は休養日にしてばっかり..(汗)

家事もしないで、家にいる時はこんなにゴロゴロしているのだから、
筋力が落ちるのも、尤もなこと..
4月から通い出した健康講座だけが頼り..なのも少し情けないけれど、
通い出しただけでも進歩だと、前向きに考えましょう。

2010.6.19 [土] 健康講座、サッカー

健康センターの春の健康講座、土曜日は最終日。
何だか朝からグッタリしていたけれど、夕方になって開始時間が迫ってきて、大急ぎで出かけた。
この土曜日の講座は10回全部参加できた。
皆勤賞はないけれど、えらいえらいと自分を誉める。(笑)
2週空いて、また夏の講座が始まるが、当選できたので、帰りに次回の参加費を支払ったら、
申込が多く落選も少なくなかったとか.. 次の10回もできるだけ休まず参加したい。

*****
夜はまた、ワールドカップのオランダ戦をラジオ観戦。(笑)
故障のTVを放置しているもので、最近はむか〜しに戻って、専らラジオ観戦。
あ、画面が無いから観戦でなく、聞戦?(爆)
TVほど状況は分からないけれど、それなりにハラハラ、ドキドキ..
勝つのは難しくても、ドローならと思っていたので、残念。
それに中継を聞いていると、満更勝てない状況でもない様に思えて..
その少しの差が、大きいのだろうけれど..

2010.6.18 [金] 能楽・定例公演

雨の中、夜の定期公演を観に国立能楽堂に出かけた。
狂言・和泉流「伯母ヶ酒」と、能・観世流「玄象(げんじょう)−窕(くつろぎ)」。

狂言「伯母ヶ酒」は、造り酒屋の伯母をもつ甥が、一度も酒を振舞ってもらえないので、
鬼が出ると脅かしておいて、鬼になって(面をつけて)思う存分飲んだものの、
酔っていくうちに寝込んでしまい、ばれてしまう話だが、酔っていく変化がいつも楽しい。
面をつけただけで甥と分からなくなるのが、大らかと言うか、楽しい約束事。

能「玄象」は、初めて観たが、私にも楽しい! お能だった。
特に後場は、龍神の登場・動き、シテの早舞、早笛など囃し方の演奏も印象的。
間狂言だけは、問答も無くアイがひとりで長々語るので、時々うとうと居眠りつき。(笑)
今日は面の掲示もしっかり見たが、前シテの面がもう分からなくなっている。(涙)
前シテ/漁翁・朝倉尉(? 多分)、後シテ/村上天皇・中将、ツレ/姥・姥、ツレ/龍神・黒髭。

*****
終演後は、友人と久しぶりに「五万石」でとやま料理をいただいた。
いつものミニ会席に、今日はもう少し食べたいと、鰤茄子も追加。
少しお酒を飲みながら美味しく食べて、話もいろいろして、気持ちよく帰宅。

*****
着物: 泥大島紬。 茶黒地。 いろいろの柄を段取り。 
帯:  名古屋帯。 オフホワイト色の絹芭蕉地。 紅型調の染め。 芝文・花丸文。 

雨だったので、予定していた着物は止めて、一昨日と同じ雨に強い大島にして小物も同じ。
洋服にしようかと少し思ったものの、着物で行っただけでOK。(笑)
友人が江戸小紋を着ていたのが、雨なのに凄い。 黒地なので、雨用とか..う〜ん..

2010.6.17 [木] 六本木で西洋絵画展をはしご

「オルセー美術館展」と「ボストン美術館展」を観に行った。
「ボストン美術館展−西洋絵画の巨匠たち」@森アーツセンターギャラリーが会期末なので、
「オルセー美術館展2010『ポスト印象派』」@国立新美術館と合わせて行くことにした。

夕べは、どうせ六本木に行くならサントリー美術館にも行きたい、
サントリーで国立能楽堂コレクションを観るなら能楽つながりで根津美術館にも行きたいなどと、
4つの美術館を1日に観るのは無謀かとも思いながら、欲張ったことを考えていた。

が、夜からの雨も上がり、梅雨入りしたばかりの梅雨の合間の晴れらしいから、予定変更。
毛布・ベッドパット、それと夏がけ布団などを干し、マットレスにも風を通した。
昼前に取り込んでは干す意味がないから、昼前に出かけるのは諦め。
少し早目に取り込んで、洗濯したシーツなどの大物を入れ替わりに干してから出かけることにした。
能面・能装束を観られないのを少し残念に思いながら、今日は西洋絵画を堪能する日にしたが、
結果的にそれでよかった。 4箇所は体力的にも内容的にも私には無理だったと思う。

まず終了時間の早い国立新美術館に行って「オルセー美術館展」を観たら、見応えのあること!
会期の4分の1が過ぎて一番空いている頃だろうと思ったのに、平日なのに混んでいる!(驚)
週末や会期末だったら、どんなに混むのかしら?
会場がいつもより広いから、中の混雑具合はまあまあで、ホッとして観て回った。
それにしても、引越公演ならぬ引越展覧会!(爆)
美術館の改装期間でなければ、考えられない。 う〜ん..凄い!!
いつものように、最後まで観てから逆に観ながらゆっくり入口まで戻り、もう一度観る。
お腹一杯!じゃなく頭一杯?で、此処だけで足も気持も少し疲れを感じてしまうほどの作品たち。

ミッドタウンに行って半券サービスを利用して、休憩を兼ねて遅い食事。
以前、サントリーを観てから食事したら、国立新美術館のチケットでサービスがあると聞いて、
回る順番が逆だったとガッカリしたので、今回は利用できて、ニコリ。
サントリー美術館には、「ボストン美術館展」を観ても元気だったら戻って来ることにして、
取り敢えずパスして、ヒルズに行った。

「ボストン美術館展」は勤め人が来る前の丁度空いてきた時間帯らしくて、またニコリ。
「オルセー美術館展」に比べると、こちらは作品数が少なく小ぶりな感じ。
今回のオルセーが特別なだけなのに、同じ入館料なのにとケチなことを思ってしまった。(苦笑)
でも、こちらもなかなか楽しい。 特にモネがずらっと並んでいる部屋が印象的。

今日はもうこれで十分堪能したので、
サントリー美術館は、根津美術館と合わせて来週にでも行くことにして、真っ直ぐ帰宅。

2010.6.16 [水] 喜劇(新橋演舞場、昼の部)

また藤山寛美歿後二十年六月喜劇特別公演を観に出かけた。
今まで行かなかった喜劇だけれど、どうせ行くなら一通り観てみようと、昼夜両方観ることにして、
今日は昼の部で、「女房のえくぼ」と「幸助餅」。
夜の部同様、悪人が出てこない、善人ばかりの話。
愚かしかったり、馬鹿げた行いはしても、少なくも根の悪い登場人物はいない。
だから安心して観られるし、笑いの中にホロリとさせられ、人気があるのだろうと気付いた。

*****
終演時刻が、歌舞伎だと鑑賞教室以外では考えられない2時! 
雨もすっかり上がって、ピーカンと晴れた暑い盛りに通りを歩くと、日傘が欲しい!
日傘代わりに、手元の蛇の目傘を差したい誘惑を感じながら、それは気恥ずかしいと我慢。(笑)
先週、夜の部を観に行く前にヘアーカットしてもらったお陰で、首筋の暑さがいくらか軽く、
切っておいてよかった〜 と思いながら、歩いた。
銀座で呉服店に寄ったら、いろいろ見せてくださって、好きな反物も当然あるけれど、
無い袖は振れないから.. それにしまう所がもうないし..

「イデミスギノ」にダメ元で寄ってみたら、ケースに生菓子がいろいろあるじゃないですか!
嬉しくなって、イートイン限定のを2つ、いつもどおりダブルエスプレッソでいただいた。
朝と午後の他、夕方にも追加で出すようになったらしい。
1階の店のスタッフが随分増えていたから、ケーキつくりのスタッフもきっと増やしたのでしょう。

日本橋のデパートの呉服売場では、展示中の着物・帯を見て回っているうちに、
見知った店員さんが休憩中の担当者を呼んでくれたそうで、久しぶりに暫く話をした。
着ていた泥大島について、単衣には勿体無い、袷にした方がいいと、言われてしまった。
昨年着た時に汗をかいたら長襦袢に色移りしてしまって、染み抜きに出しても落ちなかった。
で、白大島なら単衣でもいいだろうが、泥大島は単衣向きではなかったと思っているし、 
言われたとおり塩沢などに比べれば風通しはよくないけれど、
雨に強いし裾捌きはいいし、袷に仕立て直してもらう仕立て代が出せそうも無いし(笑)、 
袷の大島は他にあるから、これはこのまま単衣で着るつもり。

*****
着物: 泥大島紬。 茶黒地。 いろいろの柄を段取り。 
帯:  名古屋帯。 オフホワイト色の絹芭蕉地。 紅型調の染め。 芝文・花丸文。 
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色、片方に淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 紋紗。 薄橙色と白色の染分け。 市松織り・めだか模様。
履物: 雨草履。 
バッグ: やまぶどう籠。
コート: 透かし織り雨コート。 青色系、白・薄桃色入り。

ついに、私の夏の定番、やまぶどう籠を使った。
今年もこれから暑い間は殆ど毎日、この籠を持って歩くことになりそう。

2010.6.15 [火] あれこれ

雨の月曜日(14日)は、お篭り。
郵便も取りに行かず、家から出たのはベランダだけ。
あ、ベランダも家のうちよね〜((笑)

15日(火) 一転、いい天気。
昼食を調達して、母のところへ出かけた。
母の健啖ぶりに脱帽! 90代で私と同じだけ食べられるとは..
今日は片付けは特にはせず、気になったところだけをちょこちょこっと.. 後は話し相手に..
話そうとしても言葉が出てこない、言おうとしたことも忘れてしまう状態に、
じっと待ちながら、自分で焦れている母を慰め、今日も年を取るということをいろいろ考えた。

帰る前には、兄のところで、兄の連れ合いの愚痴・怒りを1時間聞く羽目に..
強い者どおしの軋轢..
母の歳を考えれば兄達に譲って欲しいと思うけれど..
一度狂った歯車は.. すぐ悪い方に捉えてしまうようで..
昔からの嫁姑問題かしらね〜  これからがますます心配で..

離れて暮らしている姉や私と違い、一緒に住めば、いろいろあるだろうことは分かるものの..
未だに上下で別所帯と言うのは、兄の連れ合いの体調問題もあるけれど、
あの歳の母がいろいろ手助けしてもらいながらも、
食事も含め基本的には自分でしているのが明らかに負担になっている様子で、
それも、もうどうにかならないのかと思ってはいるが..

義姉が気に障っていること、してくれないと苛立っていることのうち、
取り敢えずまず2点について、母にしてもらうよう、また検討してもらうよう話しながら、
兄が上手に間に立ってくれていれば、互いにもう少し気持ちよくいい関係でいられただろうに、
本当に、男というものは..などと、またまた思ってしまった。
その辺をわきまえて、ちゃんとしている男の方もいるから、一般論でなく、
どうみても兄の問題なのだろうけれど..
親が年老いたことを嘆いても、どこか受けいれていない、親離れしない感じがして..
こんなところで愚痴っている私も困ったものながら..

2010.6.13 [日] フランス料理@オーグードゥジュール

ランチに久しぶりのオーグードゥジュールでフランス料理をいただいた。
4月、5月と、行き損なってしまっていたから、入れて嬉しかった。
それに、このところ飲み物をサービスしていただいているので、手土産も準備していたし、
入れなかったらどうしようかと思っていたから、入れてホッ。(笑)

魚も肉も食べたいから、オードブルは軽めのカルパッチョにした。
水茄子を敷いた鱸のカルパッチョの上は野菜がタップリ。 バルサミコのソース。
魚はこしょう鯛で、付け合わせがホワイトアスパラとアスパラソバージュという贅沢さ。
オードブルとは一変、すっきりとした盛り合わせで、鯛も野菜もそれぞれの存在感が見事。
近くの席の方の皿は大分雰囲気が違うから、サービスしてくださったらしい。
心遣いをありがたく思いながら、おいしくいただいた。
肉はもち豚。これにも根玉葱と髭コーンの素揚げなどが付け合せについて、食感も味も素敵。
デザートは軽めがいいと、崩しプディングのスープ仕立て。 キャラメルアイス載せ。
サービスしていただいたウェルカムシャンパン、白ワイン、赤ワインで、食事を堪能。

*****
今日は伺えて嬉しかった上に、化粧室ではずしたまま忘れてしまった指環2つが、
無事に戻ってきたのが、とても嬉しかった。
更に、受け取って駅に戻ったら、急いで取りに戻る途中でお会いした方がまだ駅にいらして、
見つけてくださった方らしいと、お礼を申し上げられたのも嬉しい。
更に更に、駅で忘れ物を取りに行くといったら、そのまま出してくれて、また入れてくれたので、
チケットを無駄にしないで済んで、これもまた嬉しかった。
嬉しいことがいろいろ続いて、今日はいい日だったと1人ニコリ。

*****
帰りに「不東庵創作の軌跡 細川護煕展」@日本橋三越に寄った。
玄人や目利きは何と言うか知らないが、素人の私には家にあったらうれしい作品があれこれあって、
いい物に囲まれてきた方の審美眼・創作力に感嘆した。
東博の「細川家の至宝」展に行き損なったのが、返す返すも残念。
いずれ永青文庫に行きましょう。
って、前々から行きたいと思いながら延々と日が経ってしまったけれど、いつ行かれるやら..

2010.6.12 [土] 能楽・普及公演

先週の定例公演パスの二の舞いにならないよう気合を入れて(笑)、
昼から国立能楽堂の普及公演に出かけた。
解説・能楽あんない「楽器に込められた思い」、狂言・大蔵流「入間川」、能・喜多流「梅枝」。

狂言「入間川」は、シテ/大名・茂山七五三、アド/太郎冠者・逸平、アド/入間某・千之丞。
大好きな七五三さんに、人気の逸平くん、それに千之丞さんという顔ぶれに楽しみにしていたが、
結末のどんでん返しまで大いに楽しんで、満足した。

能「梅枝」は上演頻度が低いそうだが、曲舞の後、舞楽を模した「楽」という舞を舞うし、
私向きの動きのあるお能で、演者もよかったのに、何故か眠気に誘われてしまって、
うつらうつらの観能になってしまったのが、何とも残念。
シテ・粟谷能夫、ワキ・宝生閑、アイ・茂山宗彦、地頭・友枝昭世など。 

友人は来ていなかったので、終演後は、よくお会いしてご挨拶する方にお声を掛けていただき、
駅まで話しながらご一緒したら、な〜んと、シテの面の掲示を見損なってしまった。
特に鳥甲を被った後シテの面が気になっていたのに..(涙)
新しいことに気を取られると、それまでのことを直ぐに忘れるのだから.. 困ったもの。

*****
着物: 南風原の花織。 紺色。 
帯:  袋帯。 絽綴れ。  白に近い生成り。 空色・緑・金色で流水のような柄。
帯締め: 五嶋紐。 水色に白色入り。 
帯揚げ: 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
コート: 透かし織単衣コート。 薄緑色・薄黄緑色。

*****
帰宅後は、大急ぎで着物をハンガーに吊るして、また健康センター通い。
どうも疲れ気味で休もうかと思ったものの、いやいやそれはいけないと自分を諌めて出かけた。
1時間動きつづけて汗びっしょり。 Tシャツだけ着替えて帰宅。
直ぐにシャワーを浴びたら、もうグッタリして、直に寝てしまい、
子供が来ても相手になれず、そのまま寝ていた。 健康的なこと。(笑)
この数日、不眠症どころか過眠症みたいに眠気に襲われて寝てばかりいる。 どうしたのかしら..

2010.6.11 [金] 喜劇

今月の新橋演舞場は歌舞伎でなく、喜劇公演。
いつもは観に行くことの無い喜劇だけれど、藤山寛美歿後20年記念公演だそうだし、
何より歌舞伎の少ない寂しい月なので、行ってみることにした。
短めの芝居が昼夜2つずつ掛かっていて、娘の藤山直美が全てに主演。
今日は夜の部で、「大人の童話」と「丁稚の縁結び」。
2つの短い芝居の間の休憩が長いのには驚いたが、
他愛なく、でも人情味ある話で、笑っているうちにホロリとさせられたりして、それなりに楽しい。
もっとも、これからもあまり観に行くことはなさそう。

芝居の前に、また手土産用に予約しておいた最中を受け取りに「空也」に寄った。
「今週の最中は売り切れ」の張り紙があって、やはり確実に確保するには予約が必須なのよね〜

終演が早かったので、終演後は久しぶりに「明月庵ぎんざ田中屋」@松屋。
本店まで行けばいいのに、少しの距離を怠けて、専らこちらにばかり。
久しぶりだったのに、覚えてくださっていたのが、嬉しいような恥ずかしいような..
また「旬の味覚膳」を頼み、お酒をグラスで少しだけ飲みながら、
先付け、お造り、進肴(岩手産の大和豚の冷しゃぶ)、いろいろ盛り合わせの酒菜、
そして小海老と野菜の天麩羅で蕎麦。 デザートまで、おいしくいただいた。

帰宅後は、自分用にもついでに予約しておいた最中をペロリと2つ食べてしまう。
小さいから、1つでは食べ足りないのはいつものこと。(笑)

*****
着物: 塩沢絣。 藍色地、黒・鼠色の縞。 黒の飛び柄。  
帯:  八寸名古屋帯。 紗博多「風紗」。  灰白地。 幾何学風の模様。
帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。 
帯揚げ: 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
履物: 麻の台の草履。 鼻緒・巻は革で、薄茶色、臙脂色入り。 (沙織)
履物・バッグ: 夏用紗織草履バッグセット。 鉄紺色・白色。(和美磋美)  刺子バッグ(青地に白)。
コート: 道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (奄美伝統染色家 赤塚次男)

2010.6.10 [木] オペラ「カルメン」

多分、日本人に一番くらいに親しまれているオペラ「カルメン」の初日公演を聴きに行った。
直ぐに曲を忘れてしまう私でも耳に残っている音楽・歌のオンパレードだから、気軽で楽しい。
タイトルロールのカルメン役の歌手が実に存在感あって、演出ともども、さもありなんという感じ。
フィナーレのカルメンとホセの二重唱もとても聴き応えあって、特にホセの歌声が印象的。
前にも観た演出なのに、あまり覚えていないのが、我ながら少し寂しい。
この前の2種類の演出の方が好き嫌いとは別に記憶に残っていて、何だかおかしかった。

指揮: マウリツィオ・バルバチーニ
カルメン: キリスティン・シャベス
ドン・ホセ: トルステン・ケール
エスカミーリョ: ジョン・ヴェーグナー
ミカエラ: 浜田理恵

夜の公演で、終演が10時。 友人とも新宿で別れ、真っ直ぐ帰って、バタン・キュー。

*****
着物: 江戸小紋。 絽ちりめん。 いろいろの柄で、流水紋。 赤みかかった紫色。  
帯:  名古屋帯。 三本絽。  白地。 櫛に花・葉模様。 (お初)
帯締め: 五嶋紐。 水色に白色入り。 
帯揚げ: 堤木象氏の草木染(梅染め)。 灰紫?の濃淡、蜻蛉柄織り込み。 
履物: 麻の台の草履。 鼻緒・巻は革で、薄茶色、臙脂色入り。 (沙織)
バッグ: 紗織バッグ。 鉄紺色・白色。(和美磋美)  サブに刺子バッグ(青地に白)。
コート: 塵除け。 絽。 鮫小紋。 灰藤色。

着物は、夏物だと思って作ったら、絽縮緬は絽とは違い単衣時の着物だと後で知ったうっかり者。
単衣の江戸小紋は黒地の縮緬があるから、夏物が欲しかったのに.. 着る度に複雑な気分。
今月は前3回とも八寸帯ばかり締めていたので、久しぶりの九寸帯の芯の硬さと暑さを実感。

2010.6.9 [水] 

ぼたんさん、退院なさったそうで、おめでとうございます。
しばらく日記の更新がないと思っていましたが、そんなこととは知らなかったので
ビックリしました。 大変だったでしょうが、なりよりでした。
それに、不安をご家族以外にも受け止めてくださる方々がいらしたことも、
本当によかったです。
これからもお身体を大事になさってくださいね。

*****
夜は健康講座(今日はパワーヨガ)に参加。
先週休んでしまったせいなのか、またまた大変。
特に、頻繁に頭を動かすのが、眩暈は起こさなくても、軽い吐き気がして..
ポーズを決める時にも、筋力が無くなっていることをひしひしと感じる。
ヨガの動きは向いていないのかとも思うけれど、それだけに続けるべきとも思うから、
取り敢えずもう1期続けてみよう。

帰宅しても、クラクラ感と吐き気が続いて体調が悪く、
横になって休んでいるうちに、眠ってしまった。
真夜中に目覚めたら、スッキリ治っていて、ホッ。

2010.6.8 [火] 歌舞伎鑑賞教室

昨日は、朗読サークルに参加して、帰宅後は直きにバタン・グー。
先日の長時間睡眠以降また眠れずにいたので、サークルの後は他の心積もりは諦めて直帰。
夕方から寝てしまったら10時間以上眠って夜明け頃に目覚めた。 で、一日が長〜い。
なのに、懸案の片付けは、やっぱりできないまま..(汗)

午後は国立劇場の歌舞伎鑑賞教室を観に行った。
歌舞伎座でも何度も観てきた「鳴神」で、愛之助の鳴神上人に、孝太郎の雲の絶間姫。
最近の愛之助はいろいろの役を演って、私も結構好きな、これから期待の役者のひとりだし、
それなりの台詞回しなのに、孝太郎の雲の絶間姫と一緒の場面では鳴神の存在が薄い。
若手でも海老蔵などだと鳴神上人が主役なのがはっきり分かるのに、今日の主役は雲の絶間姫。
まあ海老蔵は、上手下手は超えて主役ぶりを発揮する華があるから別とも言えるけれど..
雲の絶間姫が場をさらってしまうのは、孝太郎が上手くて2人の力に差があるからなのか、
盃事では居所も違うし、歌舞伎十八番の荒事と言っても、上方風はそうなのか..

*****
終演後は雨の予報にも拘らず、どうにか天気が持ちそうなので、
久しぶりに半蔵門線1本で行ける天真庵@押上に行った。
いつも通りの文膳で、お酒と肴、蕎麦、そしてコーヒー。
もち麦パンがあったので、それを持ち帰るのも、いつも通り。
今日のお酒は「鳳凰美田」という何とも優雅な名前の小山の酒。

庵主と話したり写真を見せていただいたりしながら、ゆっくりいただいている内に、
雨が降り出したので、歩くのは止めて、バスを乗り継いで帰宅。
PASMOカードの乗り継ぎ割引きで300円。
地下鉄で大回りしたり錦糸町まで歩く気の出ない日は、この割引は嬉しい。 乗る気になる。(爆)

*****
着物: 生紬(しょうざん)。 無地。 灰みの深緑色。 
帯:  八寸名古屋帯。 紋博多「恵比寿細工」。  白地、茶・緑色等の縞。 
帯締め: 五嶋紐。 灰色、端・裏は黒色。 
帯揚げ: 紋紗。 薄橙色と白色の染分け。 市松織り・めだか模様。 (お初)
履物: ラバーソール台の草履。 天と鼻緒は濃深緑色の本革。 (カレンブロッソ) 
バッグ: 紗織バッグ。 鉄紺色・白色。(和美磋美)  サブに刺子バッグ(青地に白)。
コート: 透かし織り雨コート。 青色系、白・薄桃色入り。

着物の色は色見本で決めたのに、仕立てあがってきたら、あまりの地味さに驚いたもの。
これから一生着られるから、まあいいといえばいいのだけれど、着る度に地味だと思っていたら、
天真庵で先客のご年配の常連さんに、地味な着物だと言われて、やっぱりね〜

2010.6.6 [日] ピアノコンサート

午後、真楽メンバーのちびまるさんとご友人達とのピアノコンサートを楽しませていただいた。
音楽は不得手で、普段はオペラと時折のジャズだけだけれど、不得手なだけで嫌いではない。
音・声に浸るのは結構好きで、曲名や細かい感想を聞かれたりしなければ楽しめる(笑)から、
日記でご案内くださった演奏会に、折角のチャンスだと伺わせていただいた。
写真とのコラボも、演奏者のその曲へのイメージが分かるようで、楽しく聴かせていただいたし、
着物姿とはまた違う、すっきり・きりっとした素敵な洋装でのちびまるさんの演奏姿も素敵!

暫くお会いできなかったメンバーにもお目にかかれて、それもうれしかった上に、
終演後は、お誘いに載せていただいて、餃子が美味しいという蒲田情報の実地検分。(笑)
餃子もおいしく、皆さんとの話も楽しく、時間の経つのが早くて驚くほど。
1週間の粗食の後、2日連続の濃い食べ物に胃腸が驚いたらしいおまけつきだったが、
いい時間を過ごせて楽しかったと、ニコニコと帰宅。

*****
着物: 南風原花織。 紺色。 単色。
帯:  八寸名古屋帯。 南風原の道屯花織。 藍色・白色の「市松間道紋」。 知念幸徳氏手織り。 
帯締め: 五嶋紐。 水色に白色入り。 
帯揚げ: 紋紗。 薄橙色と薄青緑色の染分け。 変わり麻の葉模様。 
履物・バッグ: 夏用紗織草履バッグセット。 鉄紺色・白色。(和美磋美)  刺子バッグ(青地に白)。
コート: 透かし織単衣コート。 薄緑色・薄黄緑色。

着物・帯とも南風原の花織り。 両方とも伝統的工芸品。
着物は、紺色だけで他の色が入っていないので、ちょっと見には無地風。
それなりに細工されているのに、一見無地/小紋風の着物が何故か結構好き。
袷にするか単衣にするか迷って、着る期間の短い単衣では勿体無いような気もしながら、
色合いから単衣にしたのだけれど、着ると選択が正しい気がして、結果オーライ。
帯はしなやかで、締めていて疲れず、皺も取れ易くて、単衣時期にはありがたい帯。
小さくて役に立たないと買ったまましまいこんでいたバッグを、サブバッグつきで使ってみた。
バッグを2つ持つのは、1つ忘れそうで、やはり私向きではないかも..

2010.6.5 [土] てんぷらランチと運動と

漸く1週間のダウン状態から復活した感じがあり、ダウン中の食の酷さを補うべく、
門仲のみかわ是山居にいれていただいて、てんぷらでランチ。
当然この時期限定のギンポウを期待したのに、入荷が無かったとかで、残念!
以前のように頻繁には行かれず、最近はツキイチだから、今年は食べ損なうのかしら?
今月中に電話で入荷を確認して、食べに行きたいけれど.. 食い意地と懐との戦い。(爆)

それにしても、顔を見た途端、店主に 痩せた?と言われたのには脱帽。
食事を作らなくても文句をいう人は無く自由にできると言うことは、つまりは全部自己責任。
だから体調が悪いと食事は惨めなことになってしまう。
この1週間の食生活の酷さが目に見えるほどの効果(笑)を挙げたとは..

*****
食後は日本橋に出て、デパートで菓子などを調達。
開催中の、生誕110周年記念「山本丘人展−魂の抒情詩」を急ぎ足で観て回ったら、
時期による作風の違いが、印象深かった。
夜の予定に間に合うように、急いで帰宅。

*****
1週間の運動不足を補うべく、往きは是山居まで速足で歩き、少し疲れた頃に到着。
食後は、腹ごなしに日本橋まで少しゆっくり歩いて、合わせて1時間余の歩き。
殆ど動かなかった週の終わりの急な運動で、脛や腿に張りが出てしまった。
帰りはいつも通りメトロ利用で息をついた。

でも、めげずに夜の健康講座にも参加。
先週よりは戸惑い少なく動けて、ホッとした。
結局、合計2時間以上の運動になって、1週間分の運動を1日でしてしまった。
生活にはメリハリが必要と言っても、ちょっと違うでしょ! と自分に突っ込み。(爆)

2010.6.3 [木] コクーン歌舞伎・初日

夕方からシアターコクーンに独特のコクーン歌舞伎を観に行った。
あそこまで行くならミュージアムで展覧会も観たいと思ったものの、
まだ無理は禁物とそれは諦めて、歌舞伎だけにして、直行直帰。
串田和美演出・美術で、勘三郎を中心とした「佐倉義民傳」。
農民の台詞に、話題になっているらしいラップを取り入れた演出があって..
農民役の役者たちの人力での舞台展開に、先月観たオペラの舞台展開を思い出した。

*****
着物: 江戸小紋。 黒地。 小桜柄? (単衣)
帯:  八寸名古屋帯。 紋博多「恵比寿細工」。  白地、茶・緑色等の縞。 
帯締め: 五嶋紐。 薄緑色、銀糸・一部に薄橙・紫入り。 (単衣・夏用) (お初)
帯揚げ: 紋紗。 薄橙色と薄青緑色の染分け。 変わり麻の葉模様。
履物: 螺鈿の草履。 薄い銀色から白に暈し。 (金鷲) 
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  合切袋風の緑系の革袋。
コート: 透かし織単衣コート。 薄緑色・薄黄緑色。

暦通りの衣替えで、漸く単衣を着用。
いやー、単衣ってこんなに軽かったかしらというのが第一印象。(笑)
単衣だと縮緬地でも軽くて少し驚きながら、涼しいのがうれしいと思った。
袷の着物は紬でももっと重いというか着物の存在感があるような気がするけれど、
去年まで気にもならなかった着物の重さに気付くのは..

2010.6.2 [水] またやっちゃった〜

午後の能楽公演に行き損なってしまった。 残念!
それでも、今年はチケットを無駄にしたのは、まだ2回目か3回目。
昨年までに比べると、今年は行き損う回数が本当に減っていると思うと、
今日は残念だったけれど、体調回復を感じて、あらためて嬉しくなった。

4月・5月と遊びすぎで、しかも健康講座に週2回も通い出して疲れが溜まっているうえに、
このところ不眠症がまたひどくなって、日曜日からダウン状態だったから心配はしていたけれど..
月曜日はサークル活動日なのに欠席して、今日は能楽だけでなく健康講座もパス。(涙)

それにしても、時々目覚めながらも15時間の連続睡眠!とは、我ながら凄い! 凄まじい。(爆)
こんな寝貯めができるとは、まだまだ若いってことよね〜 (大爆)
お陰で日頃の睡眠不足を一気に取り戻した感じで、腰痛・足腰の疲れもスッキリ。(喜)
明日の夜はコクーン歌舞伎。 どうにか体調回復したし、これからまた観劇を楽しみたい。

2010.5.31 [月] 5月の着物着用歴

今月は、先月の轍を踏まないように、早目に着用歴を作成した。(笑)

1日 白大島紬(グヅメ三色墨ネズ五釜格子) 染名古屋帯(紫地、藤文)
6日 色大島紬(五倍子染、変わり市松) 袋帯(銀鼠色地、菱形に牡丹)
8日 白大島紬(有色絣、雲取唐花) 袋帯(博多織「風道楽」、紫と白等のよろけ縞風) 
11日 白大島紬(有色絣、雲取唐花) 袋帯(纐纈「芽吹きの彩」、緑・黄緑) 
13日 白大島紬(経柄) 袋帯(組紐の創作帯、白・緑等の多色) 
14日 白大島紬(経柄) 袋帯(薄白鼠色、白茶の唐花模様「唐花間道」)
19日 薩摩絣(木綿、極薄青磁鼠色のみじん格子) 染名古屋帯(黒地「六瓢」)
20日 訪問着(総仙頭刺繍、たたき加工、本藍染) 袋帯(本藍染「飛翔」)
21日 色大島紬(「綾の舞(竹千雅)」) 染名古屋帯(結城紬、茶色地、葉・花柄) 
22日 松坂木綿(藍染め、縞) 名古屋帯(木綿イカット、赤・茶他)
27日 訪問着(大島紬、古代染色純泥染、黒地、箔散らし) 袋帯(ひなやの組帯、紫紺色)
28日 琉球絣紬(木綿、濃藍色地、鳥や井桁他) 名古屋帯(つづれ織、青灰色)
29日 久留米絣(手織り木綿、藍染 木綿の花)) 名古屋帯(イカット(正絹)、緑系)

13回着用。
紬7回(大島紬だけ5枚)、訪問着2回(1枚は大島紬)、木綿4回で、11枚を着た。
訪問着1枚以外は、大島紬と木綿だけを着ていて、大島紬好き・木綿好きの面目躍如。
尤も、木綿は好きなのに着損ないがちだから、4回着られたのは嬉しい。

まだ単衣でなく暦通り袷を着たが、暑い時期なので少しでも涼しく映るようにしたいと、
大島紬は訪問着だけは黒地だけれど、他は泥大島は止めて白大島3枚に色大島2枚。
もう1枚の訪問着も藍染で白地に藍染の帯で小物も涼しげにした。
着ている自分に少しは涼しく、見る方に暑苦しく見えないようにと心がけた。
暑さ対策?もあって、落語会は3回とも木綿、歌舞伎も1回は木綿。

帯は、袋帯7本に、名古屋帯6本(八寸帯2本、九寸帯4本)で、全部違う帯を締めている。 
袋帯は、組帯、組紐帯、博多織、唐花模様の織りに、本藍染、纐纈、牡丹柄の染めと、
趣の違う帯を締めているのが嬉しい。
名古屋帯は、染め帯が3本に、爪織り綴れ帯1本と、イカットを木綿と正絹1本ずつで、いろいろ。
染め帯も、紫地の藤文、黒地の瓢箪、結城紬で茶色地の葉・花柄と、こちらも様々。

*****
今年の着物着用は早くも60回。
家に居る時は着ないのに、我ながら驚き!の着用回数。
それだけ遊び呆けているわけで、家の片付けもしないで困ったものだと自分でも思うけれど..

着物で出かけると、お声を掛けていただくことも多く、さながら着物普及員。(笑)
出かける度に着物姿の方を何人も見かけるので、着物人口が少し増えている気もするけれど、
呉服業界の苦境を聞くと、我が家の辺り・私の行動区域だけなのかしら? 
私も長らく着物を着なかったので、忙しい時期にはなかなか着られないことも承知しながら、
これからもできるだけ着物で出かけて、普及活動しましょうっと..(爆)

2010.5.29 [土] 立川流落語会

3日連続の立川流勢揃い?の落語会が国立演芸場であったので、
出演者は全部異なるけれど3日間はちょっとキツイと、初めの2日間を続けて聞きに行った。
28日は、仲トリが談春、トリがぜん馬で、
29日は、仲トリが志の輔、トリが龍志。
色物は少なく、前座を含めると両日8〜9名の噺が聞けて、落語日和。(笑)
前座・2枚目は15分だが、真打は20分、仲トリ25分、トリ30分で、落語に浸った感じ。
殆ど知っている・寄席で聞いたことのある噺ばかりだが、噺家による印象の違いが面白い。

*****
28日:
着物: 琉球絣紬(木綿)。 濃藍色地。 鳥や井桁などの文様。
帯:  名古屋帯。 つづれ織「見ザル言わザル聞かザル」。 青みの灰色。  
帯締め: 青灰色、濃紺で蝙蝠のような柄入り。 (お初)
帯揚げ: 渋めの青色。 市松に柄入り。 
履物: 天が紬(しころ織)の草履。 青色の鼻緒・台。 
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  サブに刺し子のバッグ(紺地に白色の刺し子)。

29日:
着物: 久留米絣(木綿)。 正藍染 「木綿の花」。いろいろの柄が段で織り込まれたもの。(お初)
    池田光政の手織り。
帯:  名古屋帯。 イカット(イカットなのに、これは木綿でなく正絹)。 渋めの緑系。  
帯締め: 黄土色。 片方が2本に分かれ薄緑入り。
帯揚げ: 渋めの青色。 市松に柄入り。 (前日と同じ)
履物: 下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。 
バッグは前日と同じ。

落語会だし、暑さも考えて、2日とも木綿。 ただ今回は、どちらも伝統的工芸品。
手織り正藍染の久留米絣は、一目惚れで品物の割に高くなかったので購入した(笑)ものの、
仕立て上がった柄置きが思ったものと違いイマイチ気に入らず、今回がお初。
着てみたら、綿薩摩ほどではないけれど、見ているより柔らかく着易い。 もっと着ようと思った。
色落ちが心配で白い帯は躊躇して、柄on柄だけれど、色落ちしても我慢できる帯。
殆ど汗をかかなかったためか、色落ちは足袋の裾の擦れる部分に少しだけで済んだ。

*****
29日(土)は急いで帰宅後、慌しくまた健康センター通い。
最後の方で、急にそれまではできていた動きが分からなくなって、トンチンカンな動き。
右の後、左をやったら、右に戻れなくなったというか..ゴチャゴチャになって..(涙)
身体を動かすだけでなく、脳トレにもなっていると実感。(爆)

受講前に、次回7月からの講座を申込んだ。
始めたばかりだし、何より家から近いので、もう暫くは続けたいと思うものの、
受講料が安く、あまりない講座(多分・笑)だから無理ないけれど、
人気があって申込が多く、落選も結構多いらしいから、どうなるか..

2010.5.27 [木] 蝋燭能

今月の国立能楽堂の企画公演は、蝋燭の灯りによる蝋燭能。
薪能とはまた違った幻想的な雰囲気で、今年も楽しみに夕方から出かけた。
お能は復曲能で「重衡」。 その前に短い狂言・和泉流「盆山」。

狂言「盆山」は、盗みに入って正体が露見してなぶられる狂言によくある話。
世間で流行している盆栽が欲しくて、たくさん持っている知人の家に盗みに入って、
主に見つかってしまい、主に犬だ猿だと言われて必至に真似をする。
単純に物真似を楽しむ趣向だから、演者によって少しずつ印象が違う気がする。
楽しい馬鹿馬鹿しさで、10分という短い話なので鳴き声などを楽しんでいるうちに終了。
シテ・野村万之介、アド・万作。

復曲能「重衡」は、平重衡を主人公にした修羅能。
廃曲だったのを1983年12月に復活上演してからは度々再演され、レパートリーになっているとか。
復活上演時のシテ・浅見真州が後見で、今日のシテは観世銕之丞。
前場はシテとワキの謡中心で動きが少ないが、後場はクセ・カケリと動きも多く私向き。(笑)
蝋燭能に相応しい曲だと思いながら、楽しく鑑賞。
何故、長い間これが廃曲だったのかと思ったが、現代風になっているのかしら?
シテ・観世銕之丞、ワキ・宝生閑、アイ・野村萬斎、地頭・浅井文義など。
笛・藤田六郎兵衛、小鼓・大蔵源次郎、大鼓・國川純。

面は、前シテは髭阿古父尉、後シテは中将。
前シテは尋常な老人とはとても思えない印象的な面で、忘れ易い私でも名を覚えてしまった。
後シテが、記憶にある中将に比べふっくらしているけれど何かしらと思ったら、やはり中将。(笑)

*****
着物: 大島紬訪問着。古代染色純泥染。黒地、箔散らし柄。
帯:  袋帯。 ひなやの組帯「縄文の畦」。 紫紺色。  
帯締め: 五嶋紐。 水色、金色入り。
帯揚げ: 薄青磁色、金糸入り。 (お初) 
履物: 水色のエナメル台。 白に灰色の紬の鼻緒。 
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  合切袋風の緑系の革袋。
コート: 道中着。 奄美伝統染色家・赤塚次男氏の奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。

雨の心配もあったが、めげずに着物。
あまり暑くなかったし、袷も終わりだと、袷の訪問着。 但し大島紬。

2010.5.26 [水] 健康講座

4月から週2日、近くの健康センターで2つの講座に参加している。 今日はパワーヨガ。
普通のヨガとソフトヨガとパワーヨガと、どう違うのか分からないが、兎も角パワーヨガで、
ヨガだから軽いだろうと油断して参加したら、思いのほかハード。
先週は、出来ないことばかりで、しょっちゅう足を下ろしていたが、今日は大分スムース。
段々慣れてきたのか、先週できなかったポーズもどうにかできて、ニコッ。
終了後に、講師に今日はバランスもよくできていましたね〜 と言われて、またニコリ。

先週は歌舞伎を観に出かけていて、他の用事も済ませてから急いで帰って来て、
着物から着替えて、バタバタ出かけたのに、
今週は日曜日から4日間、殆ど休養状態だったから疲れも無く、体調がよかったお陰かしら?

夏したく展にも、伝統工芸染織展にも、好きな組紐の販売会にも行き損なって、
少しへこんでいたのだけれど、夜の講座で一気に気分がよくなった。 現金なもの..
あとは、どうにかして会期末間近な、東博の展覧会に行けたらいいのだけれど..

2010.5.25 [火] 今更ながら、先月の着用備忘録

今月着用の着物をチェックしていて、先月の分をまとめていなかったのに気づき、
今頃になって、4月の着用まとめ。
今更、間が抜けた感もあるけれど、まとめておかないと不便だから、自分用のメモ。

2日 訪問着(白地、銀・白・紫の濃淡の刺繍) 袋帯(棯金綴錦「松葉菱文」)
6日 泥大島紬(茶泥、龍郷柄) 袋帯(ねねの竹染「雪輪霞」、緑色)
7日 同上 
10日 江戸小紋(黒地、百選柄) 綴れ帯(八寸帯、金彩、雲取四季牡丹) 
14日 泥大島紬(黒地、地空き) 京袋帯(經錦、花文暈繝錦)
15日 訪問着(銀古都、段取り) 袋帯(染め帯、墨色地、黄色の花)
16日 2日と同じ
18日 同上
22日 訪問着(総絞り、総絞り) 袋帯(金地、緑・朱色、切嵌め風)
24日 雅生紬(白地、黒グラデーション格子) 染名古屋帯(塩瀬、紫色地、藤文)
25日 伊那紬(白地、青縞・茶格子) 染名古屋帯(結城紬、茶色地、葉と花)
28日 泥大島紬(黒みの茶泥、細かい総柄) 袋帯(極薄灰色、竹・筍・雀))
29日 白大島紬(「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」) 袋帯(白山紬、幾何学模様の染め)

13回着用。
紬7回(6枚)、訪問着5回(3枚)、江戸小紋1回で、10枚を着た。
紬は、大島紬が中心。 泥大島紬4回(3枚)、白大島紬1回で、計5回(4枚)。
他の紬は、雅生紬と伊那紬を各1回。 どちらも白地のもの。
訪問着は、3枚のうち1枚を3回着ている。
大島紬・帯も同じ組み合わせで2日続けて着用。

帯は、袋帯9回(6本)、京袋帯1回、名古屋帯3回。
袋帯のうち、1本は3回、同じ訪問着に締めた。 他に、同じ大島紬に2日連続の帯が1本。
袋帯6本のうち3本が染め帯だったのが珍しい。
名古屋帯は、九寸帯が塩瀬と結城紬の染め帯が1本ずつに、爪織り綴れ八寸名古屋帯。

歌舞伎座さよなら公演の最終月だったことなどもあって、珍しく訪問着が多い。
訪問着のうち1枚は、若い頃作ったままだったのを30数年ぶりに3回も着用。(笑)
3回とも同じ帯にしてしまったので、次回は帯が課題。
江戸小紋は、六谷紀久男氏の型で染めたもので、大好きなのにあまり着ていないことに気付いた。
秋からはもっと着たい。

2010.5.23 [日] 今日は

GW明けからは殆ど毎日予定があって出かけていたら、やはり疲れが出て今日はダウン気味。
動くのが億劫で、雨だし遠いしと、迷いながら三渓園は諦めた。
拝見したかったので残念だし、ご案内をいただいたのに申し訳なくも.. でも、無理は禁物。
って、観劇だと結構無理したりもするけれど..(汗) あれは座っているのだから..

で、書く気力・体力がなかった日記を、遡って書いてはアップを繰り返し、漸く追いついた。(笑)

皆さんの日記も読ませていただいて、いろいろあったことを遅まきながら知った次第。
お誕生日や記念日を迎えられた方、おめでとうございます!
大事な方を見送った方、お悔やみ申し上げます。
まだお辛いでしょうが、どうぞよい思い出を大切になさってくださいね。
怪我をなさった方、回復は如何かしら? どうぞお大事に..

2010.5.22 [土] 落語(花形演芸会)

歌舞伎、オペラ、能楽と続いて、少し疲れ気味の中、今日は昼から落語を聞きに出かけた。
久しぶりに前座の噺もよくて、うれしくなる。 柳家緑君で「転失気」。
柳家小蝠「徳ちゃん」、五街道弥助「鹿政談」、漫才・コンパス、三遊亭遊馬「宿屋の仇討」。
仲入り後はゲストの柳家花緑で「野ざらし」、曲独楽・三増れ紋、トリが柳亭左龍で「たちきり」。
「たちきり」を寄席で聞いたのは初めてだったが、いい噺で、少ししんみりしながら、楽しく聞いた。

*****
着物: 松坂木綿。 藍色。 縞。 
帯:  名古屋帯(木綿)。 イカット。 赤・茶・他。  
帯締め: くすんだ黄緑。 片方が色違いの4本に分かれたもの。 
帯揚げ: 渋い若緑に、黄色と白の縞。 
履物: 竹皮下駄。 藍色の鼻緒、赤色の前坪。 
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  サブに刺子バッグ。

暑い日なので、また木綿の着物に、今日は帯も木綿。
この着物は色落ちするため色移りが心配なので、帯はこの帯ばかり締めている気がする。
でも漸く落ち着いてきたのか、足袋にも色落ちしなかったのが、嬉しい。
昼間の暑い時間帯の外出で、着物が木綿なので、塵除けコートはなし。

*****
終演が予定より大分遅くなったので、急いで帰って、夜はまた健康センター通い。
土曜のこの講座は今のところ皆勤。 汗びっしょりで、シャツだけ着替えて帰宅。
少し休んでから、お風呂で丁寧にマッサージをしたつもりなのに、筋肉痛つきなのが..

運動不足・筋力低下対策と言っても、急に週2日はやはりキツイ。
次回の申込は片方にするか、やはり両方続けるか.. 定員オーバーでの落選もあるし..
そろそろ決めなくちゃ..

2010.5.21 [金] ご近所ランチ、能楽鑑賞

近所の「ジヴェルニー」に入れていただいて、フランス料理でランチ。
昨日行くつもりが、オペラの開演が5時で少し早かったので、慌しいのは嫌だと、今日に変更。
オードブルは、生蛸とアドガボのサラダ仕立てにした。
悪くはないけれど、食感勝負(笑)みたいな生蛸がアドガボに負けてしまった感じで、
少し残念かも.. アドガボをもう少し薄切りにした方が、よかったかしら? う〜ん..
スープは、新玉葱のポタージュ。
メインは、お薦めの鹿島幻霜豚のソテーにした。
肉の味も焼き具合もよく、ザウワークラフト風の酸味の利いた野菜と一緒にスッキリといただいた。
デザートに選んだパンナコッタがおいしくて、いいチョイスだったと、ニコリ。
パンナコッタに、苺と細かく刻んだアーモンドを散らし、バルサミコ・ソース。
あまり食べないパンナコッタだが、苺の酸味で甘さが緩和され、美味しい。

*****
夜は国立能楽堂の定例公演に出かけた。
狂言・大蔵流「禁野」と、能・金剛流「井筒−物着、段之序」。

狂言「禁野」のシテの予定だった山本則直氏のご逝去で、演者変更。
1ヵ月前にお亡くなりになったそうで、新聞にも載っただろうに気付かなかったので、ビックリ。
香を焚き込めて来られた方がいらしたようで、入口付近・見所のドア付近でもお香の香りがした。
ご冥福をお祈りします。
で、アド/何某の予定の東次郎さんがシテ/大名に回り、アド/何某は泰太郎(則直氏の長男)。
アド/いたずら者は変更なく則孝(則直氏の次男)。
楽しい狂言だけれど、兄と2人の息子で演じられると、どこか供養の感じも..

能「井筒」は、「物着」と「段之序」と2つの小書つき。
途中から動きのあるお能で、私向きというか、楽しく鑑賞。
「物着」のため中入がなく、後座で装束変更なので、冠・直衣をまとう様子も拝見できて楽しい。
後見のご宗家・永謹氏は、この間は切戸口から退場。 着付けはなさらないのねと思った。(笑)
「段之序」のため、序ノ舞の前に「移り舞」を舞うとかで、舞が続くのが私には嬉しかった。
でも、移り舞からいつ序ノ舞になったのかは分からないのが、少し寂しい。
楽しく観られたからいいようなものの、もう少し分かるようになりたいとも思う。
シテ・宇高通成、ワキ・宝生欣哉、地頭・松野泰憲。
笛・一噌仙幸、小鼓・幸清次郎、大鼓・亀井忠雄。
特にどこがかは分からないが、印象的だった面は孫次郎。

*****
着物: 色大島紬。 「綾の舞(竹千雅)」 灰色・茶色などが横に入った小紋風? (たけがわ織物) 
帯:  名古屋帯。 結城紬、 茶色地。葉と花の柄。  
帯締め: 五嶋紐。 生成り、片端に薄萌黄色入り。
帯揚げ: 緑みの灰色。 雪輪に模様入り。 
履物: 銀鼠色の変り台。 京くみ紐鼻緒。 (Run) 
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  合切袋風の緑系の革袋。
コート: 道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (お初)
      奄美伝統染色家・赤塚次男氏の染め。

この着物と帯だと色が暗めで、白大島紬と違い、暑い日には向かない気はするけれど、
この組合わせで買ったのに、一度も一緒に着ていなかったので、この組合わせ。(笑)
夜の公演だから涼しくなることを期待しながら、小物は少し涼しげに見えるようなものにした。

2010.5.20 [木] オペラ(影のない女)

リヒャルト・シュトラウスのオペラ「影のない女」の公演初日。
歌舞伎のノリでオペラには行くけれど、音楽に疎い私は、
R.シュトラウスと言えば「ばらの騎士」くらいしか知らず、
これもずうっと前にTVで観たこともあり題名は知っていたが、生まで観る・聴くのは初めて。

音楽は無論、筋も全く覚えていず、事前知識なしだったが、
特に3人の主たる女性歌手の声が素晴らしく、嬉しくなった。 それぞれの声を堪能。 
でも、新しげな構想の舞台装置が..
場面場面は悪くはないのだけれど、舞台転換が頻繁で、しかも人力で行うのが、目障り。
黒い服装の大道具さんたち?が、歌舞伎の黒衣のように舞台に登場しては、
装置・大道具を動かして場面転換したが、第2幕からは煩く感じてしまった。
折角の新国立劇場の舞台機構をもっと利用した方が、見易かっただろうと思う。

指揮:エーリッヒ・ヴェヒター
皇后:エミリー・マギー
乳母:ジェーン・ヘンシェル
バラクの妻:ステファニー・フリーデ
バラク:ラルフ・ルーカス
皇帝:ミヒャエル・バーバ など

*****
着物: 絵羽。 たたき加工。 全体に仙頭刺繍。 本藍染(Japan Blue)。
帯:  袋帯。 本藍染。 白地に藍色で2羽の鶴。 「飛翔」。 (佐藤昭人の藍、大沢石雄作) 
帯締め: 五嶋紐。 極薄桃色、片方に青磁色と金。
帯揚げ: 極薄い青磁色。 金糸の七宝柄など入り。 
履物: 水色のエナメル台。 白に灰色の紬の鼻緒。 
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  合切袋風の緑系の革袋。
コート: 透かし織り雨コート(スリーシーズンコート)。 薄紫・薄い黄水仙色。

着物は一見たたき加工の無地風小紋だが、手刺繍で全体にスワトウ刺繍がされたもの。
好きな着物なのに新年会で着ただけだし、藍染が涼しげかと、これにした。
帯も、新年会と同じもの。
今回は垂れ先に木の柄を出そうとしなかったのに、着始めたのが遅く短い時間で締めたら、
お太鼓の柄の位置が気に入らず、休憩時間に化粧室で締め直し。(汗)
柔らかい帯で、お太鼓が決まらないことを忘れていた。 次回は要注意。
前日の雨コートを着たら、着物の裾が覗くので、慌てて丈の長い方に変更。
着丈が、着物によって気分によって(笑)違うので、ちょっと手間。

友人のつづれ帯が贅沢。(笑) 話には聞いていたが、手や垂れが緑色で確かに春の方が合いそう。
紫の色無地と素敵に合っていて、私も好み〜 

2010.5.19 [水] 花形歌舞伎(昼の部、新橋演舞場)

2週間ぶりの歌舞伎。 新橋演舞場で若手の花形歌舞伎の昼の部を鑑賞。
「菅原伝授手習鑑−寺子屋」、舞踊「義経千本桜−吉野山」、「新皿屋舗月雨暈−魚屋宗五郎」に、
短い舞踊の「お祭り」。
見取り公演の見本みたい(笑)で、趣の違う人気の歌舞伎・歌舞伎舞踊が並んでいる。
どれも何度も観ているが、特に「寺子屋」は、歌舞伎座最後の先月に観たばかり。

こちらの「寺子屋」は、松王丸:海老蔵、武部源蔵:染五郎、千代:勘太郎、戸浪:七之助などで、
ぐっと若返っているが、期待以上にいい「寺子屋」で、ちょっと嬉しくなった。
もちろん思うことはいろいろあったけれど、親たちと比べたら、それは当たり前。
それに涎くり与太郎の猿弥が楽しく、少し品がよすぎる感のあった4月の高麗蔵より合っている。
もっとも、猿弥は何を演じても上手くて、いきいきと楽しく演じているように見えるのだけれど..

「吉野山」は、静御前:福助、忠信実は源九郎狐:勘太郎、早見藤太:猿弥。
「魚屋宗五郎」は、宗五郎:松緑、女房おはま:芝雀、父太兵衛:市蔵、小奴三吉:亀寿に、
磯部主計之助:海老蔵、召使おなぎ:七之助、浦戸十左左衛門:左團次、岩上典蔵:亀蔵など。
「お祭り」の鳶頭は、染五郎。

*****
着物: 木綿。 薩摩絣。 みじん格子。 極薄青磁鼠色。 (東郷) 
帯:  染名古屋帯。 変わり地。 黒色。 「六瓢」 
帯締め: 五嶋紐。 薄い青磁色。 片方に臙脂入り。 
帯揚げ: 錆朱色? 
履物: ラバーソール台。 天と鼻緒は本革、濃深緑色。 (カレンブロッソ)
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  サブに刺子バッグ。(伝統展で先日購入したもの)
コート: 透かし織り雨コート(スリーシーズンコート)。 青色系、白・薄桃色入り。

暑いと言っても単衣はまだ着る気にならず、でも単衣仕立てが当たり前の木綿にして綿薩摩。(笑)
なのに、雨コートは、もう透かし織りの方。(爆)

*****
夕方から雨の予報にも、降るのは夜だろうと勝手に思っていたら、終演時にはすっかり雨。
油断して一番小さい折り畳み傘しか持っていなかったけれど一応傘もあるし、
何より、出掛けにふと気になって、塵除けでなく雨コートにしてよかったと思いながら、
お遣物用に予約しておいた最中を受け取りに「空也」まで歩いた。
雨が降ると思えば予約しないで他の日にしたのに..などと根性なしなことを思ったが、
入口の脇の売り切れの紙を見ながら、仕方無いと思い直したり..(苦笑) 

急いで帰宅して、健康センターの講座でまた1時間動きづめ。
先月は3回中2回は観劇のため欠席だったけれど、これで出席の方が多くなった。
ちょっと疲れ気味だけれど、ついて行くためにも頑張って参加しましょっと..

2010.5.17 [月] 京葛篭

朗読サークル活動日で、久しぶりに自転車で出かけた。
1年半近く乗っていなかったけれど、歩くのとは比べものにならないくらい楽。
途中で「こうかいぼう」に寄って、サークル活動日定番のラーメンで昼食を済ませた。
練習は、まあいつも通りだけれど、まだまだ新しいことを知ることができるのが楽しい。

サークル終了後は、今日が最終日の「日本の伝統展」で葛篭を頼みたいと、自転車を飛ばした。
日本橋では、まず「ときわ木」に寄って、和菓子を買い求める。
平日の昼間だけの営業なので、久しぶり。 いつも美味しいので嬉しい。 ふふふ..

*****
日本の伝統展では、KWにもある渡辺豪和さんの「京葛篭」コーナーに一直線。
前々から帯締め用の葛篭が欲しいと思いながら、寸法に迷ってついつい先送りしていた。
人形町にも葛篭の店があるらしいので、どちらに頼もうかと迷ってもいたのだけれど、
わざわざ出かけるのは横着者の私には億劫だし、此処でお会いしたのもご縁だし、
来年の出店は分からないということだったので、思い切って頼むことにした。
見本に出来ていたのは素敵な作りだけれど、私には小さくて、あまり役に立たない。
使い勝手を考えると、帯締めを重ねないで入れる薄い葛篭を重ねた方がいいので、特注。
小さい帯箪笥の上に置くことにして、箪笥の寸法に合わせ3段重ねを作ってもらうことにした。
特注と言っても、基本は全部注文生産なので、値段が高くなるわけではないのがうれしい。
とは言え、帯締め用としては結構大きい寸法で、3段に蓋を作ってもらうと、
思ったよりずうっと値が張って、う〜む..と、しばし躊躇してしまった。
でも中途半端な物で我慢して後で後悔するのは嫌だから、思い切って作ってもらうことにした。
出来上がるのが、楽〜し〜み〜 (喜)

*****
少し早めだが、地下の「人形町今半」のイートインコーナーで、すき焼き弁当。
すき焼きなら、もも肉よりロースがいいと、少し奮発して肩ロースの方にした。
次回はもも肉のステーキ丼を食べてみたい。 って、食べたばかりなのに..(汗)

帰りは夕方のラッシュアワーで、暫くは大勢の歩く人を避けながらゆっくり走ったが、
帰宅の群がいなくなった途中からは、ママチャリでも快適な走り。
結局、家を出てから帰宅するまで10キロ以上を自転車で走ったことになるけれど、
大した疲れもなく、1年半近く乗っていなくても、なんのなんの..快適。
同じ距離なら歩くより自転車の方が断然楽だと再認識。

2010.5.16 [日] 週末

15日(土)
葉山の青空市に行くのを夜の健康講座のため諦めたので、伺えないengawaの替りではないけれど
みかわ是山居にOS近くに入れていただいて、てんぷらでランチ。
しらうおが終って魚は季節ものの狭間なせいか、ランチでもめごちが出てニコニコッ。
大きなたらの芽が、軽い苦味?も含め季節感いっぱいで、うれしい。

漸く鍵を替えてもらって乗れるようになった自転車で八幡様まで行って、空き地に駐輪。
帰りはそのまま門前市に寄って、有機・減農薬栽培の農家から黒赤米、五穀米、野菜等を購入。
荷物があっても、自転車だと本当に楽だと実感。
さっさと鍵を替えてもらえばよかったのだけど、鍵が掛かったままの自転車を運ぶのは大変だから、
鍵が出てくるのを虚しく待ってしまったのも無理からぬことだと自己弁護。(笑)

夜はまた健康センター行き。12日の筋肉痛が残っているのに、今日も1時間みっちり動く。
講座の最後は十分にストレッチが組み込まれているものの、筋肉痛が心配で、
帰宅後は汗を流すだけでなくお風呂でも少し丁寧にマッサージ。


16日(日)
1週間遅れの母の日?(笑)
母の都合を再度確認してから、近所の花屋で母の好みに合いそうなアレンジメントを作ってもらう。
途中で日本橋に寄って、デパ地下で昼食を調達。
菊の井の少し料理が多めのお弁当に、春帆楼のふく寿司、そして叶匠寿庵で和菓子。
多過ぎて食べられないかと思っていたのに、母も殆ど全部食べたのには感心してしまった。
しっかり食事を取れることが母の元気の源なのだろうと再度思う。
今日は体調がいいと言う兄とも久しぶりに長めの話。 お大事に。

2010.5.14 [金] 定例能

月初めの定例公演はGWのため曜日が変わって、今月1回目の国立能楽堂の定例公演。
狂言・和泉流「太子手鉾」、能・宝生流「采女」。

狂言「太子手鉾」は元々短いのに、今日は更に予定より短く、あっという間で、
いつもながら笑っているうちに終わり。

能「采女」は、私には単調に聞こえる抑えた声の地謡が続く上に、
前場は動きが少なくシテが珍しくシテ柱近くで長く謡うこともあって、集中するのが少し大変。
後場では一転して長めの曲舞があって、ホッとする感じ。(笑)
その後も序の舞が続くおかげか、珍しく落ちることも無く、しっかり観られた。
演者がよかったから? それとも単に私の体調がよかっただけ?(爆)
シテは病気休演のため代演で、朝倉俊樹氏。
当初の予定:寺井良雄 → チラシ:渡邊苟之助 → 当日:朝倉俊樹 と変更になったが、
宝生流だから代演者にはあまり苦労しないのだろうなどと余計なことを思った。
前シテ/里の女も、後シテ/采女も、同じ面。
でも、何という名だったか..(汗) 若女ではなかったと思うけれど、節木増?

*****
お能の前に「五万石」でランチ。 刺身定食の、刺身も鱸の茶碗蒸もおいしく、ニコリ。
終演後は、友人とまた喫茶店で話し込んだ。
3日前にも話したのに、よく話すことがあるものと、我ながら少し呆れ気味。(笑)

*****
日本橋の高島屋で開催中の「日本の伝統展」に寄って、いろいろ拝見。
江戸小紋、大島紬、弓浜絣、履物、京葛篭..
着物は買えないし、天にやまぶどうを貼った下駄が欲しかったけれど、これも我慢。
昨年も欲しかったのに、寸法をどうするか迷ったまま見送った京葛篭は、帯締め用のが欲しい。
見本にある2段のでは小さすぎて仕方無いから、寸法を決めて頼みたいけれど..
サブバッグによさそうな「手刺しこぎん」のバッグを購入。

*****
着物: 白大島紬。 経柄。 
帯:  袋帯。 薄白鼠色地。 唐花間道。 濃淡の白茶色で唐花模様。 
帯締め: 五嶋紐。 深緑色、裏と両脇は灰色。 
帯揚げ: 紬。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (京友禅、雪華作) 
履物・バッグ・コートは前回と同じ。

着物も前回と同じ経に柄の入った白大島紬。
帰りに寄ったデパートの伝統展の大島紬コーナーで柄名を教えてもらったのに..もう忘れている。

2010.5.13 [木] 文楽(第一部)

一日空いて今日は文楽の第一部鑑賞。
「祇園祭礼信仰記−金閣寺、爪先鼠」、「碁太平記白石噺−浅草雷門、新吉原揚屋」と、「連獅子」。
どれも歌舞伎にもなっていてよく観る話で、「連獅子」以外は歌舞伎と同じような展開。
あ、展開は「連獅子」も同じ。 ただ、印象が違うだけ。
よく知っている話だが、どれも楽しく鑑賞。

「祇園祭礼信仰記」の人形遣いは、雪姫・勘十郎、松永大膳・玉也、此下東吉/真柴久吉・玉女、
十河軍平/加藤正清・玉輝など。
下手側の通路際の席だったので、雪姫が桜の木に縛られ花びらで鼠を描く場が目の前の感じ。
縛られている雪姫を遣う勘十郎が右手を袴に入れて左手だけで遣っているのを観ていて、
片手だけで遣うのはバランスを取るのが大変だろうと今回あらためて思った。
まだ若い勘十郎だから問題なく遣っていたが、この役は年齢制限があるかもしれない。(笑)
「碁太平記白石噺」の「浅草雷門」の奥を語った千歳大夫の声がまたかすれが強く、少し心配。
「新吉原揚屋」は嶋大夫。 人形は、妹おのぶ・文雀、傾城宮城野・和生など。

*****
終演後は、コーヒーを飲みに「可否道」に寄って、オリジナルブレンドにお替りはアメリカン。
前から食べたかったオリジナルの海苔チーズトーストもいただいた。
時々お会いする方が歌舞伎義太夫の綾大夫さんと分かったので、
これからの歌舞伎観劇の楽しみも増えた。

*****
着物: 白大島紬。 経柄。 
帯:  袋帯。 組紐の創作帯。 白地、緑系の多色。 
帯締め: 灰みがかった薄緑。 辻ヶ花柄入り。 (小倉淳史) 
帯揚げ: 渋い鶯色の濃淡暈し。 「幻雪」 
履物: 水色のエナメル台。 白に灰色の紬の鼻緒。 
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  合切袋風の緑系の革袋。
コート: 透かし織単衣コート。 薄緑色・薄黄緑色。

今日も大島紬。 初めて作った白大島紬で、やはりこういう柄行きが好き。
暖かい日なので、帯も白っぽい感じのにして、緑色がアクセント。

2010.5.11 [火] 文楽(第二部)

今月の文楽・第二部は「新版歌祭文−野崎村、油屋、蔵場」と「団子売」。
「新版歌祭文」の野崎村は文楽でも観ているし、歌舞伎ではそれこそ頻繁に観るが、
文楽と役者中心の歌舞伎とでは、大分趣が違うのがおもしろい。
油屋と蔵場は39年ぶりだそうだから、観たことは無いはずなのに、
同じような展開が多いからか蔵場の段には何となく既視感があって、ちょっと不思議。
作者だって、そうそう全部新しい発想ばかりで作品を作れるわけではなく、
過去の作品から取ったりしているのだろうと思いながら観た。
「野崎村」の床が、口が文字久大夫・富助、切が2組で、綱大夫・清二郎、住大夫・錦糸。
自然に聴き比べることになったが、やっぱり、住大夫が群を抜いて聞かせる。
人形遣いは、娘おみつ・蓑助、親久作・玉女、久松・清十郎、娘お染・紋寿に、小助・勘十郎など。

「団子売」になったら、私の左右お二人ずつがお帰りになってしまって、空席。
前の方だが前過ぎず観やすい中央の席だったから、舞台から空席が見えるだろうと同情気味。
客に見てもらえるようにならないと、辛いだろうと思ってしまった。

*****
第一部・第二部を通し観劇という友人にパッタリ遭遇。
終演後は、馴染みのワインバーに行くと言う友人に久しぶりにくっついて行った。(笑)
顔は合わせていても、このところあまり話していなかったので、話題が多くて、
今日はまだ早いから安心と思っていたら、結局、家まで辿り着ける最終になってしまった。
アブナイ・アブナイ..

*****
着物: 白大島紬。 有色絣。 雲取唐花。 
帯:  袋帯。 纐纈「芽吹きの彩」。 緑・黄緑色。 
帯締め: 伊賀組紐。 極薄桃色、片側に薄黄緑・白色入り。 (松山好成氏作) 
帯揚げ: 紬。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (京友禅、雪華作) 
履物: ラバーソール台。 天と鼻緒は本革、濃深緑色。 (カレンブロッソ)
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。(伊と忠)  合切袋風の緑系の革袋。
コート: 塵除け兼用の雨コート。 大島紬。 黒色。 亀甲。

雨にもめげず、着物。 雨に強い大島紬にして、先日と同じもの。
友人は、私好みの紫の色無地に白地に墨絵調の花の染帯。雨なのに柔かものなのが凄い。

2010.5.9 [日] 母の日

近年は、母の日かその前に姉と一緒に母を誘って、実家に近いホテルで和食をいただいていたが、
姉の怪我で今年はそうできないから、少し贅沢なお弁当を買って行って母と一緒に食べるつもり。
で、予定を空けておいたのに、他の来客があるからと断られてしまい、後日に変更。

ならばと、銀座での用事のついでに大渕座に入れていただいた。
母の日に独りランチは、少しさびしいかも..(笑)
まずはオードブル5点盛。 鶏肉が苦手なので変更してくださって、盛り沢山。
取り合わせが、色も味わいも素敵。 美味しく、ニコニコ・ペロリ。
うち2品は初めてで、美味しくていろいろ聞いたのに、もう料理名など忘れている。(汗)
次のスープ、春野菜のミネストローネが絶品!
ミネストローネは美味しくなくてガッカリなことも少なくないけれど、それとは全く別物。
久しぶりに美味しいミネストローネを食べられて、ここまでで既に十分に満足。
メインは魚にして、これも美味しくいただいた。 でも、魚は何だったっけ..(大汗)
盛り合わせのデザートが少し華やいだ感じ。
母の日の食事にいらしたテーブル客と同じにしてくださったらしい。
いつもながら味は申し分なし。 シェフの力を感ずる。
ランチにしてはお安くないのだけが難点かしら..

*****
用事を済ませてから、展覧会へ。
先日ざっとしか見られなかったので、もう一度見たいと「ミッフィー展」に寄ったら、凄い混雑!
で、さっさと諦めて、日本橋に移動して「親鸞展」に行った。
このところ招待券をいただいたりカードで無料のデパートの展覧会ばかり(笑)。
美術館・博物館にはご無沙汰しているから、そろそろ予定に組み込まないと..
会期が長いからそのうちに行こうとノンビリしていると、会期末になってしまう。

*****
またも寝損なって殆ど丸2日眠れずにいたので、帰宅後は直ぐにバタン・グー。
夜中にやって来た息子を招じ入れたものの、そのまま帰るまで放置。(笑)
もらった花束も水につけたままで、翌日回し。
遅くて花屋は閉まっていたとかで、スーパーで買ったという花束はちょっと寂しかったけれど、
母の日を思い出してくれただけでも嬉しい。 ありがとう。

2010.5.8 [土] 能楽鑑賞、藤の花など

国立能楽堂の今月の月間特集は南都千三百年。
今日の普及公演は、狂言・大蔵流「蟹山伏」と能・金春流「春日龍神」。
解説・能楽あんないは、『春日に浄土のあること−「春日龍神」の説話的背景』。
滅多に観られない「春日龍神」が観たくて出かけたのだが、楽しく鑑賞。

狂言「蟹山伏」は、シテ/山伏・大蔵吉次郎、アド/強力・宮本昇、アド/蟹の精・大蔵教義。
初めて観たが、狂言らしく捻りの効いた展開と、蟹の精の動きが楽しい。
それに、蟹の精の面がなんとも言えない独特の面で、もっとじっくり観たかった。

奈良春日を舞台にした奇特を描いたという、能「春日龍神」が期待以上。
前シテの宮守の翁が、「翁」を思うような端正な趣。
早笛にのって登場の後シテは、動きが多く私向き(笑)で、「舞働」まで楽しく拝見。
間狂言が、上演機会の極めて稀という替間「猿之間・ましのあい」。
春日山の猿が末社の神として登場して、それも楽しく、その上、笛など囃し方も印象的。
シテ(前・宮守の翁、後・龍神)・金春安明、ワキ/明恵上人・飯富雅介などに、
アイ/末社の神・大蔵彌太郎。
笛・藤田次郎、小鼓・久田舜一郎、大鼓・安福建雄、太鼓・三島元太郎。
面は、前シテが小尉、後シテが黒髭、それにアイが猿..だったかな〜??

*****
出かけるついでに前々から気になりながら行き損なっていた藤を見に亀戸天神に行った。
GWの後なのに土曜日とあってか、まだ人出が多くて少し驚きながら、一回り。
もう散り始めていて残念な藤棚もあれば、まだまだ盛りの棚もあって、それなりに楽しく鑑賞。
土産に船橋屋のくずもちを購入。 (生のくずもちの美味しさは、やはり独特。)
時間に余裕が無く、昼時の燦燦たる陽の下、駅との往復を急いで歩いたので、
汗がどっと出てしまい、失敗、失敗。 もっと余裕を持って出かけなかったのを悔やんだ。

帰りは日本橋に出て、デパートの「三岸節子展」を観てから帰宅。

*****
着物: 白大島紬。 有色絣。 雲取唐花。 (初着用) 
帯:  袋帯。 博多織「風道楽」。 よろけ縞風。 紫と白、茶に近い橙色なども。 
帯締め: 伊賀組紐。 極薄桃色、片側に薄黄緑・白色入り。 (松山好成氏作) 
帯揚げ: 白・白銀色に灰色・金色。 周りは灰色。 
履物・バッグ・コートは前回と同じ。

藤を見に行くのに、藤の柄はもう遠慮して、藤色ではないが紫色の帯。 何となく..(笑)
今年初めて日傘を差したが、それでも昼は暑い日だった。
とは言え、木陰などでは涼しい風が通って、まだ夏ではないと、これからの暑さを思いやった。
終演時にはまだ夕方とは言えない時間なのに日が翳って涼しくなって、ホッ。

*****
帰宅後は急いで着替えて、健康センターの講座に出かけた。
1時間休み無く動いて、汗びっしょり。
何より筋肉痛が心配。 だから休むわけにはいかなくて..(笑)

2010.5.7 [金] 花形歌舞伎・再考

私はそれなりに楽しんだ新橋演舞場の花形歌舞伎だが、
まるで楽しめなかった人も少なくないらしい。  ははははは..
あの大名題揃いの顔ぶれで、歌舞伎座最後の舞台にいつもより気合?が感じられた
4月と比べちゃあ.. ダメよ〜(笑)
今回の花形たちがいくら頑張っても、比べようも無い差があるのは歴然ですものね。

私は眠れずに出かけたので、夜の部のあの時間まではやはりきつくて、
しょっちゅう落ちてしまったが、そのおかげもあってか(爆)、
まあまあというか、それなりにいい舞台だと思ったけど、どうも、期待度の違い? 私は甘すぎ?
総じて、芯になる役者は期待以上の出来だと思ったけれど、
やっぱり期待が低かったためかしらねぇ〜(大爆)

2010.5.6 [木] 5月花形歌舞伎(新橋演舞場、夜の部)

今月から歌舞伎公演は、建て替えに入った歌舞伎座から新橋演舞場に移って、最初の公演。
歌舞伎座さよなら公演を賑やかした大名題たちはお休みか地方公演で、こちらは若手中心。
昨年は海老蔵などを中心とした花形公演が多かった演舞場だから、変わり映えがしない。(笑)
ところどころ押えの役者が入っているが、
染五郎、松緑、海老蔵に、勘太郎・七之助と、これからを担う期待の役者揃いで、楽しい顔ぶれ。
菊之助が大阪の團菊祭出演でいないのが、海老蔵はこちらに出演しているのに、少し寂しい。
とは言え、皆の今後の成長を大いに期待しながらの鑑賞。

夜の部は、「熊谷陣屋」、「うかれ坊主」、「助六由縁江戸桜」。
「熊谷陣屋」も「助六由縁江戸桜」も、4月に素晴らしい役者揃いで、歌舞伎座で見たばかり。
いづれ家の芸を継ごうという若手が、親たちの舞台の印象の残る今、どう演じるか..

「熊谷陣屋」は、染五郎の熊谷に、七之助の相模、海老蔵の義経など。 そして歌六の弥陀六。
七之助の相模にはまだまだ若さを感じてしまうが、染五郎の熊谷が期待以上の出来。
歌六の弥陀六も、これからはこの人が弥陀六を演じていくのかしらという感じ。

「助六由縁江戸桜」は、「三浦屋格子先より水入りまで」で、海老蔵の助六に、福助の揚巻。
歌舞伎座では白玉を演じていた福助が揚巻で、その白玉は七之助。
白酒売新兵衛を染五郎、くわんぺら門兵衛を松緑、福山かつぎを亀三郎等々。
髭の意休は歌六で、意休役者の左團次は短い口上のみという贅沢。
豪華絢爛たる江戸の華!だった4月の舞台に比べると、出演者も出演人数もこぢんまりしているが、
襲名披露公演以来の海老蔵の助六は、6年間の成長を感じて、ちょっと嬉しい。
22年ぶりの「水入り」は、初見だと思っていたが既視感があって、見ているのかもしれない。

楽しい舞踊「うかれ坊主」は、松緑の踊り。
洒脱さはまだないが、三津五郎の次はこの人なのでしょうねぇと思う。

新しい歌舞伎座で活躍するには、今が大事とわきまえている役者が頑張っているので、
無論まだ軽い印象だけれど、将来を期待するには十分で、それなりにいい舞台だった。

*****
着物: 色大島紬。 草木染(よもぎ)。 変わり市松。 (東郷の高原さんの織り) 
帯:  袋帯。 櫛織。 銀鼠色地。 菱形にいろいろの牡丹意匠? 
帯締め: 伊賀組紐。 青色、水・薄水色入り。 (松山好成氏作) 
帯揚げ: 渋めの青色。 市松に柄入り。 
履物: 白色の天、黒色の巻に、灰色の鼻緒、赤い前坪。 (伊と忠)
バッグ: 野蚕紬バッグ。薄茶色。(伊と忠)  サブに黒地のバッグ(お召・横縞柄と黒地・絞り)。
コート: 単衣の長い道中着。 透かし織。 薄緑色・薄黄緑色。

もう牡丹じゃないでしょうと思いながら、1度くらいは締めておきたいと、無理やり。(笑)
暑い日で、黒地の着物は着る気にならず、色大島紬を合わせた。

2010.5.5 [水] GW

仕事や学業にお忙しい皆さんが束の間の休息・遊びにいそしんでいらっしゃる時は、
時間は十分にあるのだからお邪魔をしないように、予定は極力入れずに家でノンビリ過ごした。
でも、予定なしなのがよかったのかどうか..
気が抜けたせいもあってか、体調を崩してまたも寝て曜日の連続。(汗)
毎晩遅くやって来る息子に、ちょっとしたものを作るついでに自分も食べる。
ろくな食事もせずに寝ていて空いたお腹を満たすのに、お相伴してもらったとも言えるけれど..

GW最後の5日は息子の誕生日。
料理らしい料理を作るのは、まだちょっときつくて、近所の中華料理店に誘ったら、
反対に今年も私のほうがご馳走に与ってしまった。
近年は息子の誕生日にご馳走するのでなくご馳走になっている。 ごちそうさま。

息子は自分の用事を済ませてから来るので、来るのは殆ど夜中ばかり。
私のリズムが壊れるのが難点だけれど、様子を見に来る気持もあるのだろうから、お世話様。
それにしても、この1週間毎晩来る暇な30代半ばの息子は..いいのか悪いのか..
ずうっと独身主義と言っていたのに、最近は旗を降ろしたようだけれど、
面倒になってきたのかお付き合いが減っているらしいのが.. 少し気がかり。

2010.5.1 [土] バレエ(カルミナ・ブラーナ)

何とも言い難い独特の感動を受けて、心豊かに充実感いっぱい。
今月の新国立劇場は、次期バレエ監督のデヴィット・ビントレー振り付けの作品が掛かっていて、
バレエ公演初日のシーズンチケットを取っているので、何も知らずに出かけてビックリ。
「カルミナ・ブラーナ」は5年前に上演されてから再演を心待ちにしていた方も大分居らしたようで、
知る人ぞ知るバレエなのだろうが、知らずに出かけてもう一度観たいと思ったほどの感動!
それにしても、あの動き! ダンサーの凄さも感動的。
クラシックのテクニックと気持の柔軟性がなければ決して踊れぬだろうモダンバレエ。
その前に上演された短い「ガラントゥリーズ」にも惹き込まれたので、期待が高まったが、
期待にそぐわぬ「カルミナ・ブラーナ」で、観られた喜び!
バレエのプログラムは滅多に買わないのだけれど、帰りには当然のように購入。(笑)

公演後にビントレーのミニ・アフタートークがあった。
急に実施が決まったらしく、劇場で掲示を見て初めて知って、思わずニコリ。
自由席だったが、私も含め周囲で聞こうという人は、そのまま動かず、
後の席の方や上の階の方が動いて落ち着くまで暫く待って、開始。
ホールの質問箱に入れられた質問などに答える形で進行。
2つの質問を含んだ問いに一方だけの返事だったのに、司会者がそのまま次に移ってしまい、
見解を聞きそこなったのが少し残念だったけれど、でもいい企画で、合わせて楽しんだ。

*****
帰りに日本橋に寄って、デパ地下の「春帆楼」で、フグ。
冷酒を飲みながら、刺身と珍味に、寿司をたっぷり1人前いただいて、いい気持で帰宅。

*****
着物: 白大島紬。 「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」 (田畑安之助氏作)
帯:  染名古屋帯。 塩瀬。 紫色地。 円の中に意匠化された藤文。 (染の北川) 
帯締め: 伊賀組紐。 白に、緑と焦げ茶の濃淡入り。 (松山好成氏作) 
帯揚げ: 紬。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。(京友禅、雪華作) 
履物: 白色の天、黒色の巻に、灰色の鼻緒、赤い前坪。 (伊と忠)
コート: 単衣の長い道中着。 透かし織。 薄緑色・薄黄緑色。

前回に続き、プラチナボーイ糸を使って田畑安之助氏の織った白大島紬を着た。
帯は、時期的にもうどうかとも思いながら、もう1度くらいは締めたいし、
意匠化されているからOKでしょうと、藤文。

*****
3日連続で、今日も夜遅く息子が来た。 GW中は連日来そうで怖いような..(笑)
今日も違う果物を入れたヨーグルト、久しぶりに新しい缶を開けて香り高い紅茶、
蕎麦を茹でたり、サラダ用の減農薬の野菜で生野菜を作ったり..等々、子供サービス。

2010.4.30 [金] 歌舞伎座閉場式だけれど

さよなら公演が最後かと思っていたら、一日おいて今日一日だけ2回の閉場式があった。
知ったときには驚いたが、俳優祭をやってくれないかと期待していたのだから驚くにはあたらない。
でも、俳優祭以上のチケット争奪戦になることは予想できた通り、
知り合いにも、行らした方もいらっしゃるけれど、私はチケットが取れず=観られず。
歌舞伎座という箱には特別の思いは無いけれど、
さよなら公演千穐楽に、それも最後の最後・第三部をなまじ観られただけに、中途半端な気分。

会員向けの発売日は発売開始時間の2時間前、8時にアクセスして、もう繋がらずダメ。
翌日の一般向け発売日に再度、今度は更に1時間早い7時前にアクセス。
繋がってからは、15分アクセスしないと切れてしまうので、
切れないように10分置きくらいにアクセスを繰り返していたのに、ああ何ということ..
時間があるので珍しく家事をしているうちに..思わぬ時間が過ぎてしまって..
アクセスが無効になってしまい、またもダメ。(涙) 泣くに泣けない気分。
でも、そんなにPC番はしていられないし、縁がなかったと諦めるしかない。
とは言え、残念で悔し〜いというほどではないけれど、どことなくスッキリしない。 う〜ん..

*****
一衣舎展に行き損なってしまった。
2日間眠れなかったので、無理はできず仕方無い。
あの素敵な会場で、いろいろの方のそれぞれの布も見たかったけれど、
昨年いただいて暑い間重宝した竹布の裾避けをもう1枚欲しかった。
もう一夏はスペア無しで済ませて、また次回の楽しみに..

2010.4.29 [木] 復曲・再演の会

復曲狂言「浦島」、復曲能「丹後物狂」を国立能楽堂に観に行った。
どちらも動きのある愉しい狂言・能で、寝損なって時折コクンとなりながらも、愉しく鑑賞。
過去の記録などを調べて復曲したのだろうが、今風のアピールも入れているのかしら?

復曲狂言「浦島」は、若者が年寄りになるのでなく、反対なのが狂言らしく、愉しい。
シテ/浦島・野村小三郎、アド/孫・小三郎の長男の信朗、アド/亀の精・松田高義。
8歳か9歳の信朗がよく覚えて、しっかり勤めていたが、合間に何度も首を回すのが気になった。
癖なら、今のうちに早く直さないと、あとあと難しくなりそう。

復曲能「丹後物狂」は、シテに動きが多く私のような初心者にも愉しみどころが多いのがうれしい。
シテ・観世清和、子方・嫡子の三郎太、ワキ・福王和幸、アイ/岩井の下人・山本東次郎、
アイ/里の男・山本則重、後見・観世芳伸、地頭・岡久広など。
笛・杉信太朗、小鼓・鵜沢洋太郎、大鼓・亀井広忠。

狂言のシテ/浦島の年寄り時代とアド/亀の精が、独特の印象的な狂言面を用い、
お能のシテは面を使わないという、いつもと逆なのも、何となく愉しい。

*****
終演後、友人といつもの喫茶店で小休止。
遅いのはいつものことではあるものの、どっと入った客を捌き切れず、
30分経っても注文も受けられない状況に諦めて、飲まずに出てしまった。
友人と分かれて、「宮古上布300選」を見に銀座に出た。
伝統の一枚から新作までというだけあって、アンティークも含めタップリ拝見。
新作に素敵なもの・欲しいものが3点。
一番気に入ったのは他の2枚を合わせたより高いし、安い方と言っても当然7桁で手も出ない。
もしも出せても、それだけの物を買う気になるかどうか..
で、愉しく拝見して、今回も眼福、眼福。

銀座コア1階の「ザ・ダージリン」に入れたので、ここで休憩。
食いしん坊にサンドウィッチ・ケーキつきで、紅茶を愉しんだ。

*****
着物: 白大島紬(プラチナボーイ)。 白地。 格子で変わり市松? (お初)
    (田畑安之助氏の織り)
帯:  染袋帯。 白山紬。 白地に多色で幾何学模様のような柄。 
帯締め: 伊賀組紐。 青色。 片側に水・薄水色入り。 (松山好成氏作) 
帯揚げ: 渋めの青色。 市松に柄入り。
履物: 白色の天、黒色の巻に、灰色の鼻緒、赤い前坪。 (伊と忠)
コート: 単衣の長い道中着。 透かし織。 薄緑色・薄黄緑色。

気温が高く暖かい日だったので、着物・帯とも白の印象の強い涼しげなものにした。
白大島紬は、田畑安之助氏の織りで、手書きのメモでは「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」。
プラチナボーイの白場を多くするためネズの幅は小さ目にしました、とあった。

2010.4.28 [水] 歌舞伎座さよなら公演・千穐楽

長かった歌舞伎座さよなら公演がついに終った。
今日が千穐楽。 最後の最後、第三部を観に行ってきた。
尤も、ご商売上手の松竹さんは明後日、閉場式などというのまでやるが、
それはチケットを取れなかったから、私の歌舞伎座とのさよならは今日。
最後となると役者も気が入っているようで、いい舞台を堪能。

ロビーが異常に混んでいると思ったら、大名題の奥様方などが何人もいらして、華やか。
最後のご挨拶をしていらっしゃる方と、それを見ようと立ち止まって動かぬ観客。(笑)
客席もいつもとは随分違った熱気。

それにしても、今月はよく観た。
第一部は1回だけだったが、第二部は2回、第三部は3回。
いつもは各部を原則1度ずつしか観ないし、それも殆どは3階1列目の取れる日に行っていたが、
4月は2度の桟敷席での観劇もあり、結局6回も行ってしまい、出費も嵩んだ。(汗)
建て直しのこれから3年間は歌舞伎を観る回数はぐっと減るだろうし、
役者そろいの素晴らしい舞台を存分に観ておきたいと、特別。
十分に堪能し、満足。

新しい歌舞伎座は、居心地・使い勝手は少なくも今よりはよくなるだろうと期待できるけれど、
問題はチケット代。 さよなら公演になってから、特に最後は大分高かったので、心配。
新しい歌舞伎座でチケ代があまり上がったら、いままでのように全部観るのは厳しくなりそう。
気を揉みながら、上げないで下さいねと祈るばかり..

*****
着物: 泥大島紬。 黒みの強い茶泥。 細かい総柄。 
帯:  袋帯。 川島睦郎・美の世界「竹となりゆく」。 極薄灰色。 竹・筍・雀の柄。 
帯締め: 伊賀組紐。 黄緑色。 片側に緑・茶色入り。 (松山好成氏作) 
帯揚げ: 紬。 黄緑色。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶色。 (京友禅、雪華作)
履物: 白色の天、黒色の巻に、灰色の鼻緒、赤い前坪。 (伊と忠)
コート: 雨コート兼用・塵除けコート。 大島紬。 黒色。 亀甲。

席が3階の随分後ろの8列目しか取れなかったので、一番地味な大島紬。
帯は、もう少し遅いかと思いながら、先代萩の舞台に合わせた。

2010.4.27 [火] 昨日今日明日

26日:朗読サークル参加。
体調的には休みたいと思いながら、そんなことではいけないと出かけたけれど、
動き出すのが遅く、滑り込みアウト。 発声練習が始まっていた。
読む順番が遅い時の常で、前の方への指摘で頭が飽和状態になってしまう。
でも、早ければ早いで自分の理解不足を認識することも多いし、順番というのは結構重要。
できれば中ほどがいいと勝手なことを思う。
往きはメトロ利用だが、帰りは運動のため歩き。
途中で時々コーヒー豆を買う店の前を通ったら、モーニングをまだやっている。
で、何とも遅いモーニング。 コーヒーにトースト、ゆで卵、プティサラダ、オレンジ2切れ。
いつからなのか、メニューのモーニングに終日とあった。 ふ〜ん..

27日:
今日も体調が悪くダルイので、天気の悪いこともあってお篭り。
家に居る時にしかできないことをすればいいのに、今日も気力不足でやっぱりできず、
ダラダラと一日が過ぎてしまう。 マズイ、本当にマズイ..

28日:歌舞伎千穐楽
昨年の1月から始まった14ヵ月間という長〜い歌舞伎座さよなら公演の最終日。
最後の最後を観に行くのだから、体調もだけれど気力だけは回復しないと..

2010.4.25 [日] 今日も落語

昨日に続いて、今日も昼から国立演芸場に出かけた。
昨日の花形演芸会と違い国立名人会は、色物は1人・組だけで専ら落語を愉しむ会。
初音家左橋「長屋の花見」、柳家喜多八「代書屋」、仲トリ・桂文楽「猫久」、
入船亭扇遊「人形買い」、トリ・三遊亭圓歌「坊主の遊び」。
圓歌の「中沢家の人々」以外の噺を聴くのは、もしかしたら初めて!?
やはり上手くて楽しく聴いたし、他の噺家もそれぞれの味でよかったが、
俗曲・桧山うめ吉は若く華やかで見ていて楽しいけれど、
15日の中席と同じだったのが、少し残念。 着物は違ったけれど..(笑)

*****
終演後は、サークルの先輩からそっと?お誘いのあった朗読の会に寄った。
会員の何人かが別の先生の講座でも勉強して、その終了者グループの朗読会。
演出・照明・効果などにプロが入った本格的な発表会で、素晴らしさに驚いた。
練習も大変だっただろうが、あそこまでできると楽しいだろうと思う。
でも、そこまで私はやる気になるかしら..と、実力を抜きに思ったりもした。

*****
着物: 伊那紬。 白地。 青縞、茶格子。 草木染(藍、りんご、矢車玉)。 
帯:  名古屋帯。 結城紬地。 茶色地。 葉と花の柄。 
帯締め: 伊賀組紐。 青色。 片側に水・薄水色入り。 (松山好成氏作) 
帯揚げ: 薄鼠色と極薄緑色の染分け。 極薄緑色部分に4色の丸入り。 
履物・バッグ・コートは昨日と同じ。

着物は、とても好きな1枚。
暖かく冬向きなのに、どういうわけか2月・3月に着損なってしまった。
少し暖かい日だったけれど、もう1度くらいは着たいと、着納め。

2010.4.24 [土] 週末は落語を愉しみに

昨晩遅く仕事帰りに息子が寄ったので少し話しているうちに、飲みたいというのでワインを開け、
ちょこちょこっと作ったものをつまみながら、久しぶりにゆっくり話した。
毎週のように来てはいても最近はあまり話すこともなかったせいか、
あれこれ取りとめもなく話が弾んで、気付いたら凄い時間。
息子が帰った後、しばらくしたら頭痛が起こり、久しぶりに頭が割れそう。(涙)
家で飲まなくなって、私が家で飲むのは本当に久しぶりだけれど、こんなの想定外。(苦笑)
ワインは結局2人で1本だけだったし、その後、半分以上残っていた飛良泉の純米吟醸を
全部飲んでしまう息子の様子を横目で見ながら、私は自重して飲まなかったのに、
弱くなったものだと驚いた。 
頭痛で眠れず悶々としているうちに変な力が入ったのか、
首から肩・背中が張ってきて身体が辛くなってきた。
楽しく話してはいても、私のリズムはすぐ崩れるのだから、要注意なのよね〜

*****
で、今日は昼からの花形演芸会@国立演芸場にどうにも気乗り薄。
それでも昼近くなってから、動けそうなので大急ぎで着替えて出かけた。
ゲストは漫才の爆笑問題で、テンポも展開も上手く、人気だけでなく実力もあることを再認識。
落語は前座を除けば3人だけで、柳家喬四郎の新作落語「くわばら」、
仲トリの古今亭今輔も新作落語で「甲子園の魔物」、そしてトリの三遊亭歌奴の「阿武松」。
講談の神田蘭も新作講談だったし、今月は新作の月?(笑)
あと、コントのエネルギーと、クラウンのふくろこうじで、皆なかなか楽しく今後も要チェック。
笑っているうちに体調も大分よくなってきて、来てよかったと思いながら帰宅。

*****
着物: 市三郎の雅生紬「煌」。 白地。 黒のグラデーション格子。 
帯:  染名古屋帯(染の北川)。 塩瀬。 紫色地。 円の中に藤文。 
帯締め: 伊賀組紐。 黄緑色。 片側に緑・茶色入り。 (松山好成氏作) 
帯揚げ: 黄緑色。 桜花・水・垣の刺繍。 「源氏物語」の「紫の上」。 (お初)
履物: 白色の天、黒色の巻に、灰色の鼻緒、赤い前坪。 (伊と忠)
コート: 道行長コート。 薄桃色・薄茶色。 市松・染疋田。

季節を逃してしまわないうちにと締めておこうと藤文の染帯を出し、
着物も今年はまだ1度も着ていないものを着た。
帯揚げも使っていないものを使おうと、「源氏物語」シリーズの「紫の上」と刺繍の入ったもの。
桜花の刺繍も入っているので少し気になるものの、見えないからいいことにした。(笑)

*****
夜は近くの健康センターの講座の3回目。 1時間動き尽くめ。
少しずつ慣れてきた感じだが、動きと展開も早くなってきて、ついて行くのはやはり結構大変。

2010.4.22 [木] また歌舞伎座へ

また行ってしまった。
歌舞伎座さよなら公演最終の御名残四月大歌舞伎。 2度目の第三部観劇。
初日の第二部に続き、また桟敷席が、しかも今度は第三部のが取れたので、
助六の花道の「出端」を正面からじっくり観てみたいと出かけることにした。

第三部は楽日の席もどうにか取れているし、懐事情から迷ったものの、
楽日はオーラスの雰囲気を味わいたくて行くので、花道の全く見えない普段なら取らない席だし、
来月からの建て替えで3年間は歌舞伎を観る機会がぐっと減るだろうから、
最初で最後?の贅沢と、自分に言い訳。(苦笑)

早々に売り切れたのに、間際に信じ難いようないい席が放出されるというのは..
松竹・歌舞伎座か大幹部かが上得意用に押さえていたとしか思えない。 う〜ん..
お陰で東桟敷真ん中の最上席から2度も観られたのだから、文句はないものの.. 複雑な気分。

「実録先代萩」も「助六」も、先日見たのと印象はさほど変わらない。 当たり前?
「実録先代萩」は、やはり子役2人の印象が強く、子役がさらってしまう感じ。
伊達亀千代の千之助は変わらず達者だが、一子千代松の宜生が少しよくなっているような..
もしかしたら、こちらが慣れただけかもしれないけれど..(笑)
それにしても、歌舞伎の約束事がおかしいらしく、客席に起こる笑いがちょっと.. 
「助六」は、期待の「出端」を大いに愉しんで観られたので、大満足な上、
マイクが舞台の前にずらっと並んで録音録画が入ったため役者の気合も違うのか、
いい芝居でニコニコ。

先日の桟敷席は第二部だったので食事休憩がなく、くずきりを食べた(席では初めて) が、
今日は桟敷幕の内を食べられたので、それにも満足。
でも、食堂の御名残膳と同じだったのに、お吸い物も観劇記念マグネットも付かないのは何故?
お運び賃?なのかな〜  記念マグネットは欲しかったわぁ。(爆)
それに、休憩時間が25分しかなく、慌しいのが残念。

*****
着物: 訪問着。 総絞り。 灰色。 
帯:  袋帯。 金地に緑・朱色などの切嵌め。
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。(伝統工芸作家・松山好成)
帯揚げ: 極薄い青磁色。 金糸の七宝柄など入り。
履物: 雨草履。
コート: 雨コート兼用塵除け。 西陣お召し、吉野格子。 緑・薄茶色。

雨にもめげず着物にしたが、初めに着た着物がどうも場に合わない気がして、急に変更。
着物を選びなおし、合う帯を出していたら、時間が迫って大慌て。
それに、最近着丈が長くなっているみたいで、コートの裾から着物が覗いて、これにも慌てた。
着物のせいもあろうが、準備しておかないからこうなるという見本みたいで、またも反省。

2010.4.21 [水] 最近のまとめ

17日:
てんぷらの「みかわ是山居」で、ランチ。
遅い時間で相客がいらっしゃらなかったので、店主と話しながらおいしいてんぷらで英気を養った。
こちらの店も1年経ったと思うと、月日の経つのは早いと今更ながらに思う。
銀座へ出て、仕立てあがっているプラチナボーイの白大島紬を受け取った。
早速着たいけれど、いつになるかしら? 楽しみ〜

18日:
野暮用で日本橋に出かけたので、デパート2ヵ所に寄ったら、
呉服売場でいろいろの実演があって、興味深く楽しく拝見した。
三越では、百花さんの刺繍のお師匠さんの竹内功氏も実演していらしたので、
いつものように拝見しながら、少しお話を伺った。
一番印象的だったのは、高島屋で見た沖縄の上布の実演。
あれほどたくさんの宮古上布・八重山上布を拝見したのは初めてだったし、
到底買えるものではないので何の葛藤もなく、ただただ眼福眼福。(笑)
上階の展覧会場では、東京染織匠展と、いけばな展も拝見。
小腹が空いたので、中途半端な時間だが、特別食堂で軽い食事を取った。
季節限定に弱くて(笑)、この時期限りという大和屋三玄の花見弁当をいただいた。
ここで、ちびまるさんのご友人にお声をお掛けいただいてビックリ。
いけばな展にいらしたとか.. うれしい着物の輪・ご縁。
着物・帯・小物も畳んだままで箪笥にしまっていなかった16日のものをそのまま着て行った。
コートだけは変えて、春らしい色合いの道行長コート(薄桃色・薄茶色の市松・染疋田)。

19日:
サークル活動参加。 今年度最初の活動日。
総会を欠席してしまったら、新しい方が8名も入会なさっていて、多いので少し驚いた。
往きはまた「こうかいぼう」に寄って、ラーメンで昼食。
帰りには、門仲の「サロン・ド・ペリニヨン」で、コーヒーとケーキ。
ケーキは追加して2個も食べてしまい、食いしん坊だわねぇ〜と自分でも思う。
喉が渇いて急に寄ったので、お近くのメンバーに連絡できず、
もしかしたらお会いできたかも..と少し残念。

20日
母のところに行って、いつものように買って行ったサンドイッチで一緒にお昼。
兄のための改装と一緒に、母の部屋も介護が必要になった時のために改装するという話なので、
いろいろ片付けるつもりが.. 何かと難しい。

21日
夜、近くの健康センターでヨガ。
先週お休みしてしまったが、ヨガだから平気だろうとたかを括っていたら、とんでもない。
とてもハード。 終始、頭を動かすのが、軽い眩暈感もあって特に辛かった。 うーん..

2010.4.16 [金] ダブルヘッダー3日目

3日連続のダブルヘッダーの最終日は、踊りの会と能楽。
まずは藤間流名取りの友人が出演する踊りの会に国立劇場・小劇場へ。
友人の出演時間は、割に遅めだった前回とは違い、今回は早め。
お社中の会の前にある若先生の夫君の、リア王を題材にした新作舞踊「八面冠者」も拝見。
お社中の会も、プロの舞踊とは違うものの、今回も地方の生演奏つきで、なかなか盛況。
笛方はなんと歌舞伎座にも出演なさる、そらさんの先生だったのには、少しビックリ。
舞台装置もお一人ずつ曲に合わせて変更し、趣味と言っても随分本格的?
友人は花道で踊った後に本舞台へ移り、引き抜きまである。
前半は若先生、大先生で終了して、休憩。 そこで失礼して、国立能楽堂に向かった。

*****
国立能楽堂では、定例公演を鑑賞。
狂言・和泉流「吹取」と、能・喜多流「烏頭」。
狂言「吹取」は、観世音に妻乞いする申し妻の話。
笛方でなく、アド・何某の野村萬斎が、上手に笛を吹いて見事。

能「烏頭」は、他流の「善知鳥」で、生業故に地獄に堕ちた漁師の話。
特に後場が印象的で、シテの登場から「追打ノカケリ」とも称される場まで、印象深く鑑賞。
シテ・塩津哲生。 この方のお能をまた観てみたい。

*****
着物: 訪問着。 綸子。 白地、扇の地紋。 銀・白、紫色の濃淡で刺繍。
帯:  袋帯。桝屋高尾の手織り棯金綴錦「松葉菱文」。パールシルバー色の濃淡の段織り。 
帯締め: 五嶋紐。 「銘つぼたれ」 江戸本高麗。 白地に春光箔。
帯揚げ: 極薄い青磁色。金糸の七宝柄など入り。
履物・バッグ: 紗織の盛装用草履バッグセット。「幾何文様」 金・銀。 他に友禅大型バッグ(岡重)
コート: 道行長コート。 山岡古都の銀無地。 薬墨染。

雨が心配なものの、藤間流だからと、先日の歌舞伎座初日に下ろした若い頃の訪問着を着た。
白い着物は無謀かと思ったけれど、出かけるときにはまだ降り出していなかったので、
つい油断して、雨コート兼用の塵除けでなく暖かい長コートにしてしまったら、駅を降りたらもう雨。
でも、劇場・能楽堂まで駅から歩くのに、跳ねも上げずに済んでホッ。

2010.4.15 [木] 落語とオペラと

夕方からのオペラの予定に、昼からの落語を追加し、面白い取り合わせのダブルヘッダーになった。
まずは「楽太郎改メ六代目三遊亭圓楽襲名披露公演」で、国立演芸場の中席へ。
圓楽の他は、瀧川鯉橋、三遊亭とん楽、三遊亭小遊三、仲トリが桂歌丸で、あと三遊亭圓橘。
色物は、コントD51と、俗曲の桧山うめ吉。
圓楽の噺がなんとまた「浜野矩随」。 毎日違う噺をしたそうなのに、私は3度続けて同じこの噺。
前回より更にまとまっている気がするが、次こそ違う噺が聞きたいものだと思う。

*****
夕方からは新国立劇場でオペラ鑑賞。 ドニゼッティの「愛の妙薬」。
新制作とやらで、演出・美術等が前回とはすっかり変わっていたが、今回の方が好き。
特に衣裳・髪の毛などの色の使い方が楽しい。
歌手の声に浸って、気持ちよく聴いた。

指揮:パオロ・オルミ
演出:チェーザレ・リエヴィ
アディーナ:タチアナ・リスニック
ネモリーノ:ジョセフ・カレヤ
ベルコーレ:与那城 敬
ドゥルカマーラ:ブルーノ・デ・シモーネ

*****
着物: 訪問着。 松煙染め。 銀地(銀古都)に段取りで異なる柄が入ったもの。(古都染人)
帯:  染袋帯。 墨色地。 花柄(うつき?)。 
帯締め: 江戸組紐。 黄 半分に薄緑・肌色・金線入り。(中村正)
帯揚げ: 山吹色・桃色の染分け。 
履物: ラバーソール台。 鼻緒と天は本革、濃深緑色。 (カレンブロッソ) 
コート: 道行長コート。 薬墨染。 銀無地。 (山岡古都)

雨模様の中、着物で出かけたが、大島紬では寒そうだし結城紬の気分ではなかったので、
山岡古都氏の銀古都・銀無地の組合わせ。
着物は訪問着だけれど、コートに仕立てた小紋と同じような色合いなので、帯は気軽な染袋帯。

2010.4.14 [水] 歌舞伎をはしご

今日から3日連続でダブルヘッダー。 初日の今日は歌舞伎のはしご。
まずは歌舞伎座の御名残四月大歌舞伎の第一部。
「御名残木挽闇争」、「一谷嫩軍記−熊谷陣屋」、「連獅子」。
最後なので役者の気合が違うのか予想以上にいい舞台で、楽しく鑑賞。

「御名残木挽闇争」は20分の‘だんまり’で、特に見どころもないが、
これだけにしか出ない花形たちの贅沢なこと!

「熊谷陣屋」は、吉右衛門の熊谷直実、藤十郎の相模、魁春の藤の方に、
富十郎の弥陀六、梅玉の義経、歌昇の堤軍次など。
あまり好きな話ではないのだけれど、そんなことは関係ないほど、とてもよくて、堪能した。
今日の吉右衛門の直実からは、子を身替りに殺さなければならなかった思いが透けて見えて、
最後の引っ込みまで、武士の世界の無常・残酷さが伝わってくる。
富十郎の歳を考えてか、葛篭の扱い等がいつもと違っているのが目についたが、
でも、流石にとてもいい弥陀六。

「連獅子」は、勘三郎、勘太郎、七之助の中村屋父子。
観るたびに、勘太郎・七之助の成長を感じる。
特に勘太郎の踊りの上手さ! ぴたっと決まる線の綺麗さ!
でも凄いのは、疲れが出てくる終盤で見せる勘三郎の毛振りで、息子達より振れていて、見事!
息子達に見せつけんばかりの父親の貫禄。

ここの食堂での食べ納めに、2階のほうろうで、花籠膳をいただいた。
いろいろ入っていて目にも楽しく、暫く食べられないのは寂しい。 

*****
夜の部の観劇まで時間があるので、お遣い物にしようと予約しておいた最中を受け取りに「空也」へ。
やはり売り切れの紙が貼られていて、確実に入手するには予約が必須。
呉服店に寄ってから、今度は新橋演舞場へ。

*****
新橋演舞場は、陽春花形歌舞伎。
猿之助一門で、猿之助48撰の内「四谷怪談忠臣蔵−仮名鑑双絵草紙」。
外題どおり、四谷怪談と忠臣蔵を混ぜ込んだ話。
7年前に猿之助が歌舞伎座でやっているから、観ているはずなのに記憶になくて..
あの頃は体調が悪くてチケットを随分無駄にしてしまったから、その中の1枚かも..

歌舞伎を見慣れない人には観易いらしいから、これはこれでいいのかもしれないものの、
歌舞伎座で第一部を観た後なので、比べるのはかわいそうかと思うけれど、
やはり役者が違うわねぇ〜というのが印象。
澤瀉屋一門の人気役者それぞれに見せ場もあって、皆それぞれ頑張っているようなのに..
これならスーパー歌舞伎じゃないとキツイなぁと思う。
今回は右近の台詞回し・声の調子が師匠の猿之助に似ていると思うことが以前より多かった。
そこは似ないで、他のところが似て欲しいと思うものの、
華は真似しようとして真似られるものではなし、難しそう..
それなりに右近はいい役者だとは思うけれど一座を引っ張るほどの華はないし、
段治郎はかっこいいものの今日は何だかそれだけみたいな感じだったし..
芯になる華のある役者がいないのでは、澤瀉屋一門での公演は厳しくなりそう。
頑張って欲しいけれど..

*****
着物: 泥大島紬。 黒色のような濃い茶泥。 様々な模様の地空き。 
帯:  京袋帯。 名物裂。 經錦。 花文暈繝錦。 (龍村) 
帯締め: 伊賀組紐。 極薄桃色、片側に薄黄緑・白色入り。 (伝統工芸作家・松山好成) 
帯揚げ: 紬。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華作)
履物: 黒色台。 黒・白色の五嶋紐の鼻緒。 
コート: 道行長コート。 薄桃色・薄茶色。 市松・染疋田。

2010.4.13 [火] 昨日・今日

12日:
寒い雨の日。 入院中の姉の見舞いに行った。 片道2時間余はやはり遠い。
階段の滑り止めの溝に靴が引っ掛かったのだそうで、
ヒールの高い靴ではないのに、はずみというのは恐ろしい。
額の傷跡も気になるが、手首の傷跡は本当に痛々しい。
女性だから丁寧に縫ってくれたというが、傷が目立たなくなるには数年かかるかも..
手術は上手くいったそうだが、これからのリハビリが大変そう。
痺れが残っているようだが、頑張る性質だから無理しそうで、それが心配。
無理しないでね。 お大事にね。

13日:
一転、陽射しが強いくらいで、暖かい。
午前中は、サークルの先生からお知らせいただいた朗読を聞きに、近くのマンションに行った。
マンションが何棟かある大きな住宅だから、集会室も大きい。
先生の朗読は無論だが、お弟子さんのもうお一人の朗読も上手で、楽しく拝聴。

一休み後は、急に思い立って、近所のレストラン「ジヴェルニー」でフランス料理のランチ。
オードブルは、追加料金で夜用のロワール産のホワイトアスパラにしていただいた。
アッサリと茹でたアスパラに、細かく刻んだ葱とからすみをかけ、ムースリーニとかいうソース。
からすみとソースに使った燻した卵の組合わせで、アスパラを引き立てていた。
スープはグリーンピースのポタージュ。
メインは真鯛のソテー。アンチョビ等のソース。
デザートは、オレンジのゼリー。ヨーグルトアイス載せ。

2010.4.10 [土] 能楽堂・普及公演

国立能楽堂の普及公演で、解説・能楽あんないの後で、狂言・お能があるのだけれど、
大幅遅刻で、解説を聞き損なっただけでなく、狂言にも遅刻。
席に案内してくれたので、近くの席の皆様には申し訳なかったが入れていただいた。
狂言・大蔵流「名取川」と、能・観世流「熊野−読次之伝、村雨留」。

狂言「名取川」は、囃子方つきで、看経(読経)、平家節、踊り節と、
趣向を凝らして名を謡う部分を聴けなかったのが、楽しみにしていただけに、残念。
でも、川の水を掬いながら流れた名を浚おうとする部分は見られたから仕方無い。
シテ・旅僧を山本則俊、アド・名取某を山本則重。

能「熊野」は、読次之伝、村雨留と2つの小書きつきなので、普段と異なる演じ方らしいが、
前にも観たことはあるのに、通常型がどうだったか覚えていなくて、違うと言われても..
シテ・熊野が浅井文義、ワキ・平宗盛が宝生閑など。
宝生閑さんが、橋掛りに登場したときから存在感があって、宗盛なるべしと思うのが流石。
今日は笛がとても印象的。 笛は藤田六郎兵衛さん。
シテの舞も含め、楽しく拝見。

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着物: 江戸小紋。 六谷紀久男型・井関義治染の百選柄。 黒地。
帯:  爪織り綴れ八寸名古屋帯。 砂子のような金彩。「雲取四季牡丹」
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 (松山好成) 
帯揚げ: 薄桃色。
履物: 薄金色台。 白・金色の五嶋紐鼻緒。

*****
大急ぎで帰宅後は、運動不足解消のため申し込んだクラスに参加するため、
近くの健康センターに出かけて、1時間みっしり動いた。 疲れた〜 ついていかれるかしら?

2010.4.9 [金] ご近所の桜並木

8日:
漸く、ヘアカットしてもらった。
新年会の前に行こうと思いながら、まだ少し早かったし、体調的にも先延ばしにしたら、
延々と延びてしまい、結局今頃になってしまった。 1回抜けたくらいの間隔。
着物の衿にかかりそうになって大慌て。 もっと早く行けばいいのに..

9日:
午後、用事で出かけたついでに、少し足を伸ばして、近所の緑道まで花見に出かけた。
初めて知ったときに驚いたくらい、結構な本数の大きな桜が並木になっている。
平日なので、桜の下で宴をしていたのは2組だけ、場所取りシートも少しだけ。
花見客も少なく、桜のトンネルをノンビリ散歩するのは長閑な気分。
ただ、自転車を飛ばしてくる人が.. 要注意。

桜の蜜を吸っている小鳥が1羽。 もう1羽いるらしいけれど、鳴き声だけで姿は見えず。
少し尾の長い、雀より2回りくらい大きい鳥。 ハチドリ かしら?

2010.4.7 [水] 能楽・定例公演、ラバーソール台の草履

今年度初めての国立能楽堂の定例公演に出かけた。
JRの車窓から見える市ヶ谷付近の桜、千駄ヶ谷駅から塀越しに見える新宿御苑の桜も満開。
愛でながら、柔かな薄い色合いに心が優しくなるのを感じる。

駅からの途中の五万石で、今日も日替りランチをいただいた。
お得感はあるけれど、献立が変わっても味が前回と似通っていて、飽きるかも..と思った。
コストを考えると、似たり寄ったりになってしまうのも無理ならぬかもしれないものの..
夜のミニ会席は殆ど毎月のように食べていても、そう感じないのに、違いは何なのか?

*****
今日の番組は、狂言・大蔵流「口真似」と、能・観世流「昭君」。
狂言「口真似」は、主人に自分が言われた事をそのまま客の何某にする「咲嘩」同様の展開。
おかしさに笑いが溢れているうちに終わり。
シテ・太郎冠者を松本薫、アド・主を茂山元邦、アド・何某を丸石やすし。

能「昭君」は、今回は、前シテ・白桃と後シテ・呼韓邪単于を一人で演じるのでなく、
前シテが後場まで残り、後シテは別人が演じることや、
後場に登場のツレ・昭君が子方でなく大人の女性として登場するなど、
通常と異なる改訂がなされているそうだが、私は初見なので、通常版も観てみたいと思う。
シテ・白桃を大槻文蔵、シテ・呼韓邪単于(韓邪将)を梅若玄祥。
私のお目当ては玄祥さんで、先月末の新作能で出番が少なくもっと観たいと思っていたのに、
今回も印象的ではあるけれど、短いっ! という印象で、もう少し観たい・聴きたい。
でも、他の演者もよくて独特の印象のお能だったから、玄祥さんは次に期待しましょう。

準備をする頃は降っていなかったので、着物で出かけたが、
ハンガーに掛けてあった昨日の着物が雨に強い大島紬だったので、そのまま続けて着用。
終演後は友人とまたお茶とケーキでひとしきりおしゃべり。

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着物: 泥大島紬。 茶泥。 細かい龍郷柄? 
帯:  袋帯(井上)。 ねねの竹染「雪輪霞」。 白緑から深い緑色地。 白で雪輪?
履物: ラバーソール台。 鼻緒と天は本革、濃深緑色。 (カレンブロッソ) (お初)

着物・帯、小物も殆ど前日と同じ。
雨の予報に、履物だけは雨用に購入したカレンブロッソのラバーソール台の草履を下ろした。
かかとのゴムがなく、修理が出来ず履き潰しらしいのが気になって逡巡していたのだけれど、
厚いラバーソール台だから少しの雨ならOKだろうと、雨模様の日に履こうと購入。
履いてみたら、クッションが効いて楽! スニーカー版草履?(笑) 履き潰し型のところも..(爆)
購入したのは、鼻緒と天は本革の草履なので、一見すると(横から台を見なければ)普通の草履。
長時間履いたり歩いたりする時は、下駄と違って足・足首の負担が軽そうで、お薦めだと思うし、
強い雨でなければ、雨の日は雨下駄よりこちらになりそうだし、何かと重宝しそう。

2010.4.6 [火] 歌舞伎(第二部・第三部)

先月からの予定の観劇で、歌舞伎座に第二部と第三部を観に行った。
第二部は、初日に桟敷席で観たし、今日は寝そびれたこともあり、少しテンション低め。(笑)
でも、眠気との戦いはあったものの、役者が揃った、いい芝居。

第三部は、さよなら公演でなかなか登場せずに、待ちに待った助六が最後の最後にあって、
「実録先代萩」と「助六由縁江戸桜」。

「実録先代萩」は、この前は17年前で、主役の浅岡は梅幸だったというけれど、
歌舞伎座にもう通い始めていた頃だが観たのか観ていないのか.. いずれにしても、記憶に無い。
伊達騒動をもとにした上演回数の多い「伽羅先代萩」を実録化したものだそうだが、
随分違う話になっていて、子役が舞台をさらってしまう感じ。
千之助の好演で一層その感がするが、流石に芝翫は観せるし、それなりに見応えがあった。
浅岡を芝翫、片倉小十郎を幸四郎、松前鉄之助を橋之助、亀千代を千之助、千代松を宜生など。
それに、始めに桜献上で出て、あとは最後の登場しかない局が、芝雀、扇雀、孝太郎、萬次郎。
出番の少ない局にこの顔ぶれとは、さよなら公演でなければありえない何と贅沢なこと.. 
芝翫は、次男の橋之助、孫の宜生、それに同じく孫の児太郎も出るし、
このところ、子・孫と一緒の舞台が続いて、幸せらしい。
でもね〜、孫たちの配役がいいかどうかは..

お待ちかねの「助六由縁江戸桜」は、成田屋の助六で、河東節十寸見会が出演。
成田屋の助六の時にだけ出演する河東節十寸見会連中は、名取り以上の方々(素人)が、
出演料を払って出させてもらうというお金持ちの道楽。(笑)
助六を團十郎、揚巻を玉三郎、髭の意休を左團次、白酒売新兵衛を菊五郎、白玉を福助、
くわんぺら門兵衛を仁左衛門、朝顔仙平を歌六、福山かつぎを三津五郎、通人里暁を勘三郎、
新兵衛・助六兄弟の母・曽我満江を東蔵、口上を海老蔵などの超豪華な出演者。
中にはニンが合っていない気のする方もいるけれど、最後の最後だからの顔ぶれでしょうね。
颯爽とした、華やかで、粋な、江戸の風情を楽しんだ。

*****
着物: 泥大島紬。 茶泥。 細かい龍郷柄? 
帯:  袋帯(井上)。 ねねの竹染。 白緑から深い緑色地。 白で雪輪?
帯締め: 伊賀組紐。 (伝統工芸作家・松山好成) 極薄桃色、片側に薄黄緑・白色入り。
帯揚げ: 丹後ちりめん紬。京友禅(京姉小路作)。灰藤色、白・灰・肌色入り。 
履物: 銀鼠色の変り台。 京くみ紐(白地に焦げ茶色)の鼻緒。 (Run)
コート: 道行長コート。 薄桃色・薄茶色。 市松・染疋田。

初日と違って、いつも通りの紬。
それでも建替え前の最終公演だから、好きな大島紬の中でも最初に買った一番好きなのを着た。
帯は、雪輪かしら?という柄の入ったもので、季節が違うが、冬に1度も締めなかったし、
よく見ないと・見ても(笑)、よく分からないから、いいかと..

2010.4.5 [月] 欠席

サークルの総会があったのに、2日間全く眠れなかったせいでダウン。
無断欠席で、電話をいただいてしまったが、それも知らずに眠りこけた。
眠れただけよかったけれど、ご迷惑・お手数をかけてしまった。 すみません。

総会後に寄るはずの2ヵ所にも当然寄れず、夕方の予定だったヘアカットも出来ず。
その他の用事もしそこなった。 本当に困ったもの。
毎日ちゃんと眠れるように早くなりたい。

2010.4.4 [日] 銀座へ

桜が見頃の日で、雨も夜までは降らなそうなので、銀座まで出かけることにした。
銀座に行くならと、LO間際に「御魚 大渕座」に入れていただいてフランス料理でランチ。
今日は珍しくスープはパスして、オードブルとメインだけ。
先月いただいたあの蕪のポタージュもおいしかったと思い出して、
やはり頼めばよかったかと食いしん坊に思いながら待った。
5点盛りのオードブルの1品が雲丹で、美味しくて、うわぁ〜贅沢!と思ったら、やはり夜の食材。
私の苦手な鶏肉だったので、シェフが替えてくださった。 ありがとうございます。
他のも楽しく、ワインを飲みながら一層おいしくいただいた。
メインも、これまたシェフが夜用のひげ鱈のムニエルにしてくださった。
ひげ鱈を食べるたびに、美味しいのと食感が違うのとで、これも鱈なのね!? と思う。 
美味しいものをいただくと、すぐニコニコになる単純人間。
デザートには、せ・・という名前を忘れてしまった柑橘類。

次は今日のメインの、キイさんの展覧会。
好みの帯を発見!(笑) 散々逡巡したけれど、もう如何様にもならない懐事情。
やはり来年に繰り延べて、今回は刈安で染めたという帯揚げだけで我慢。
もっていない色合いで、黒系の着物、帯に合いそうだから、重宝しそう。

呉服店で、仕立て上がった着物と帯をピックアップ。
今年も呉服をあきらかに買い過ぎ。
もう数はあるのだから、いい加減にしなさいねと自分でも思いながら、帰宅。

2010.4.4 [日] 季節の柄

私も梅の季節には梅、桜の季節には桜、藤の季節には藤..と、季節を着物でも楽しみたい。
季節の柄を身につけるのは野暮で、季節先取りが粋という着物の約束事はどうも好きになれない。
野暮と言われても構わないと思うのだけれど、悲しいかな、なかなか出来ないでいる。

秋の紅葉の頃には季節先取りって、あまり言わないような気がするけれど、
競ってはいけないのは花だけ? あ、それに雪も?
いくら素敵な着物・帯でも自然の美とは全く違うものだし..
競う気持じゃなく、一緒に愛でる気持。 なのだけれど..

<桜の小紋を着て観桜。
に、拍手です。 >つくしんぼさん

2010.4.3 [土] 3月の着物備忘録

自分用の備忘録
2日 色大島紬(小紋風) 袋帯(引箔地「日溜り」森林、切株に小鳥、花)
3日 結城紬(灰藤色、無地) 袋帯(引箔地「日溜り」森林、切株に小鳥、花) 
5日 泥大島紬(黒みの茶泥、細かい総柄) 袋帯(京友禅染、銀鼠色、杉林)
10日 本結城紬(黒・藍色絣) 袋帯(「竹となりゆく」極薄灰色、竹・筍・雀)
13日 小紋(飛び柄、鶸色) 袋帯(「竹となりゆく」極薄灰色、竹・筍・雀) 
18日 お召し(江戸小紋柄段取り、黒地) 染名古屋帯(桜柄、青灰色地)
19日 色無地(寿光織、薄灰緑) 袋帯(「王朝の庭」唐織、墨紺地、桜柄)
21日 色無地(綸子、薄緑色) 袋帯(「王朝の庭」唐織、墨紺地、桜柄)
24日 江戸小紋・お召十(白山紬、茄子紺色) 袋帯(薄緑地、緑・青・白などで草木・鶴など)

9回着用。
紬5回、お召し1回、小紋1回、色無地2回で、全部違う着物を着ている。
紬は、名残の結城紬を2回、季節到来と大島紬を2回に、白山紬(江戸小紋・お召十)を1回。
色無地は、桜柄の袋帯を締めるために着た。 うち1枚は20代の着物。

帯は、袋帯5本で8回、名古屋帯は桜柄の染め帯を1回だけで、計6本。
袋帯は2回ずつ締めた帯が3本で、季節的に同じ帯を集中して締めている。
後半に着物を着損なって、桜柄の染め帯を1回しか締められなかったのが残念。

2010.4.2 [金] いよいよラスト、御名残四月大歌舞伎の初日

現歌舞伎座のさよなら公演のラスト、御名残四月大歌舞伎が今日開幕。
今月は、流石に最後らしく、顔見世の比じゃなく役者が勢揃い。 まるで全員参加。(笑)
予定外だったが、初日の桟敷席しかも東の中央近くが取れたので、急に出かけることにした。
演目の好みだと第三部だったら理想的だったけれど、あったのは第二部。でも文句は全く無い。
眠れないままに早朝ついWebを覗いたら、思いもかけず出ていた桟敷席。
どんな上得意の予定だったやら.. 本当にありがたいこと。(笑)
3階席1列目が定席で倹しく楽しんでいる私にとって、こんないい席は本当に久しぶり。
延びきった髪のカットの予定や、厳しい懐事情など、あれこれ言っている場合で無いと、ボチ。
心構えが違ったのか寝ていないのに眠気も起きず(爆)、大いに楽しんで来た。

第二部は「菅原伝授手習鑑−寺子屋」、「三人吉三巴白浪−大川端庚申塚」、「藤娘」。

「寺子屋」は、幸四郎の松王丸、仁左衛門の源蔵、玉三郎の千代、勘三郎の戸浪。
あと、彦三郎、時蔵、高麗蔵、金太郎(幸四郎の孫)など。
幸四郎の松王は、私の耳が悪いのか時々台詞を聞き取れないのが残念でも、結構好き。
この役では、歌舞伎じゃないとよく言われる台詞回しも気にならないし..
仁左衛門の源蔵は以前見たとき同様に上方風で、いつも見るのとは少し違うけれど、イイオトコ。
源蔵があまりいい男なのは、いいようなまずいような..(笑)
勘三郎の戸浪は世話女房っぽくて、源蔵が職場をしくじる不義の相手の腰元だったとは思い難い。
生活は大変でも好きな男と一緒になれた幸せ太り?の世話女房??
高麗蔵が涎くりをやっていて、普段の役柄とのギャップが大きくてビックリ。
涎くりにしては品があるような違和感も..(笑)

「三人吉三」は、菊五郎のお嬢、吉右衛門のお坊、團十郎の和尚。 あと梅枝など。
この3人では10年ぶりらしいが、よかった〜 3人ともよくて、堪能。 
菊五郎のお嬢はオペラグラスで見ると流石に歳で、もう娘じゃないが、
台詞回しと娘・男の変化は本当にお見事!
團十郎の和尚も好きだし、團十郎と吉右衛門は新しい歌舞伎座でも見られそうだけれど、
菊五郎のお嬢は見られるかどうか、もしかしたら見納めかなどと思うので、
一層しっかり聞いておきたいと思う。

最後の「藤娘」は藤十郎の舞踊。
藤十郎の声or台詞回しがどうも好みで無いので、
台詞の無い踊りだけだと若いわぁ〜と溜息をつきながら楽しめるのがうれしい。(笑)
人間国宝にこんなこと言うなんて..でしょうけれど..

このまま楽まで大いに楽しみたい。
一部・二部・三部とも、三部は楽日も、チケットを取ってはあるけれど、
三部も今日みたいないい席、出ないかしら..(爆)

*****
20代に一目惚れしてエイヤッと舞台から飛び降りて作った訪問着をついに着用。
漸く日の目をみせることが出来たのがうれしくて、呉服店・呉服部の担当者に見せに行った。(笑)
35年も経った着物だから、少しくらい子供っぽく見せに行ってもOKでしょう。(爆)

日本橋に回ってさくら通りを通ったら、車を遮断して車道も花見客に開放中。
満開の桜の下で宴会を楽しんでいるグループがあちらこちらにいた。
私も満開の桜のトンネルの下を少し浮かれ気分で歩いた。

歌舞伎と桜と着物!
いい気分の延長で、美味しいものを食べて帰ろうと、高島屋の特別食堂に行って、
大和屋三玄の季節の会席料理を季節限定のお酒「貴」を飲みながらいただいた。
最後の筍の煮物と筍ご飯がやはり季節感から言ってうれしい。

*****
着物: 訪問着。 綸子。 白地、扇の地紋。 銀・白、紫色の濃淡で刺繍。 (お初)
帯:  袋帯。桝屋高尾の手織り棯金綴錦「松葉菱文」。パールシルバー色の濃淡の段織り。(お初)
帯締め: 五嶋紐。 「銘つぼたれ」 白地に春光箔。
帯揚げ: 極薄い青磁色。金糸の七宝柄など入り。
履物・バッグ: 紗織の盛装用草履バッグセット。「幾何文様」 金・銀。 他に友禅大型バッグ(岡重)
コート: 雨コート兼用塵除けコート。 西陣お召し。 吉野格子。 緑・薄茶色。

さよなら公演のラストの初日に桟敷席だから、いつもの地味目の着物でなく、
少しは華やかな着物が相応しいだろうし、刺繍の感じに藤っぽさもあるいしと、
20代に作って長らく箪笥で眠らせていた訪問着を取り出した。
帯も、この着物のお陰で漸く締められたフォーマル向きの袋帯。

2010.3.30 [火] てんぷら、伊勢型紙、そして桜

依然として3月末とは思えぬ寒さだけれど、雨の心配は無さそうだし、
何より金曜日から4日間もダウンしてしまったら、ゴロゴロ・ダラダラも嫌になってきた。(苦笑)
ここ3日間は家から1歩も出ず、動き・歩数を考えたら不健康極まりない。
で、桜はまだかいなと思いながら、目と心と身体の健康に、出かけることにした。

まずは「みかわ是山居」のてんぷらで元気をつける。
なんと、おまかせコースにお昼のコースがあることが判明。
主の早乙女氏にお昼のコースにするか聞かれて、そんなのあるのと驚く私。(笑)
是山居ではオープン時からおまかせだけにしたので、お昼のコースも作ったとか..
1年も経って初めて知って驚きながら、品数が2品少ないだけというお昼のコースにトライ。
めごちと雲丹の大葉はさみ揚げがないだけで、あとは何もかもいつもと同じ。
めごちも雲丹も食べたいけれど、量から言ったら、これで十分。
なのに、お代はずうっとリーズナブル!
と言っても決して安くは無いけれど、でもいつもと比べれば大分うれしいお値段。
みかわでこんなお代で食べたことなんて、お決まり(定食)を食べた初めの頃以来ない。
これからお昼に伺う時は、これに決まり..かな〜

*****
門仲の旧運河沿いの桜はまだまだで、2分咲きくらい。
でもめげずに、花見頃に行ったことの無い隅田公園を目指して浅草へ。
駅で降りる時から人の多さに驚いたら、仲見世通りの混雑振りの凄まじさ。
日本人だけでなく外国人も多く、浅草って観光名所なのだと改めて実感。
浅草寺にお参りしてから、隅田公園に行ったが、此処もまだせいぜい3分咲きの感じ。

*****
桜がまだならと、予定変更して「江戸の伊勢型紙美術館」に行くことにした。
赤坂見附駅から歩いたら、遊歩道が上りの階段つづきで疲れた頃に到着。
マンションの2階と3階を美術館にしているが、個人のお宅でやっているような雰囲気。
江戸小紋好きな私にはうれしい美術館で、展示された型紙は50くらい?
帰りは永田町駅に出たら、距離が短く下りだったので、楽に歩けた。

*****
花見の予定だったので、やはり桜に未練があって、市ヶ谷駅で下車したら、大当たり。
桜事情は一変、新宿通りはもしかしたら8分咲きくらいかしら? 気分的にはほぼ満開。
お堀の脇の桜はまだなのに、上の桜は十分に開いていた。
市ヶ谷駅から線路上の土手、新宿通り、靖国神社と歩いて、締めはライトアップされた千鳥ヶ淵。
千鳥ヶ淵では寒さと疲れとで、ボート乗り場の上の展望台?でUターン。

更に、日本橋のさくら通りにも寄ってみたら、こちらも7〜8分開いている感じ。
ニコニコ歩いてから、デパ地下の叶匠寿庵でいつものあんみつで小休止。
5時からサービスでアイスクリームつき。
夕食に安くなっていた歌舞伎座弁当を購入。
歌舞伎座建て替えの期間は大変だろうと、応援気分。でも、割引購入。(爆)

美味しいてんぷらを食べ、伊勢型紙をじっくり拝見し、桜も愛でて、いい1日になった。

2010.3.26 [金] 桜の見頃は

昨日一日動き回ったせいか、天気が悪いせいか、今日はほぼ一日中ダウン状態。
昨夜の天気予報では洗濯日和かと思っていたのに、雨模様の薄暗い日で、気力が出ない。
暫く決まった予定も無いから、無理することもないと、自分を甘やかしてしまう。

このところの寒さでは、開花したという桜も途惑ってしまうわねぇと思う。
来週はどこかで一日お花見に動き回るつもりなので、花見どきが気になっている。
今月末期限のメトロの一日券を使いたいから、できれば一日余裕をみて30日かしら?
でも、市ヶ谷の桜は一昨日はまだまだだったし、日本橋の桜も昨日はまだ少し早かったし、
まだ早いかしら? いつ頃が見頃なのかしらねぇ..と悩ましい。

2010.3.25 [木] 盛り沢山の充実した日

午前中、私にしては早い10時に日本橋に用事があり、大慌てで出かけた。
ついでに他の用事も3つ済ませ、大忙し。
途中、三越のハロッズコーナーのモーニングで、コーヒーとトーストで遅い朝食。
久しぶりの薄いトーストが美味しい! 
家でもサンドイッチ用のパンをトーストすればいいとは思いながら、なかなか出来ない。

*****
その後は、展覧会巡り。
まずは、いただいた招待券のある「大観と栖鳳−東西の日本画−」@山種美術館。
寒い雨の中を駅から美術館まで歩くのはきつかったけれど、
雨のせいか会期末にも拘らず混んでなくて、楽に観られたのはうれしかった。
狭い美術館だから展示作品は多くはないが、開館記念特別展�Vというだけに見応えがあった。

次は、「ルノワール〜伝統と革新」@国立新美術館。
交通の便から乃木坂でなく六本木駅から歩いたら寒くて、途中のミッドタウンで休憩。
朝食が遅かったから昼食に丁度よい時分かと、気軽な京の豆腐屋で丼ものに甘味と飲み物。
丹波の黒豆とブラジルのコーヒーを8:2だったかで淹れたという黒豆コーヒーが楽しかった。
ルノワール展のチケット(半券でOK)があれば割引等のサービスがあったのに、
回る順番違いで残念。 サントリー美術館は展覧会の狭間で休館中。
あと10日という会期末のルノワール展も雨のせいか恐れたほど混んでいず、ゆっくり観られた。
一通り観てから、逆に観ながらゆっくり入口まで戻り、あらためてもう一度好きな絵を鑑賞。

夜の食事まで時間があるので、更に銀座で「リサとガスパール&ペネロペ展」@松屋。
周りに小さな子が居なくなってから絵本を見ることもすっかり減ってしまったが、
絵本のよさを感じながら見て回った。
カードで入れるので無料なのがうれしい。 そのためにカードに加入したのだけれど..
春休みらしく子供連れが多かったが、雨のせいもあってかあまり混んでいず、
展覧会は天気の悪い日が狙い目だと再認識。

*****
締めは、イタリア料理「パッソアパッソ」での食事。
クリスマス以来だから2ヵ月抜けてしまったので、いつもより一層楽しみに伺った。
今日も厨房の前のカウンターでシェフと話しながら、楽しく・美味しく食事した。

前菜は、蕨と?(忘れた・汗)のピーナツ和え。 
魚は、駿河湾の真鯛のマリネに、ブラッドオレンジ(タロッコ)やさまざまな野菜でサラダ風。
スープは、細く刻まれた豚の胃袋に、新玉葱、新葱、おろしたベーコン..などの入ったもの。
もつは普段あまり食べないのだけれど、有馬シェフのお薦めなら食べてみる気になる。
臭みもなく、こりこりとした食感も楽しく、なかなか美味しくて、ニコリ。
そして、蓬を練りこんだ手作りパスタにつぼみ菜という野菜を合わせたパスタ。
更に、ほたるいかのリゾット。 表面を炙ったあん肝載せ。
メインは、新潟の津南ポーク。
丸ごとオーブンで焼いたあとフライパンで表面を焼いて食べごろサイズに輪切りにしたもの。
仕込んでいるのを見ながら楽しみにしていたら、2種類のカリフラワーなどと一緒に出てきた。

どの料理も美味しくいただいて食欲が刺激されたのか(笑)、今日は更にチーズも少し。(爆)
今日はモッツァレッラチーズが美味しいと、それを出してくださった。
デザートは、とっても濃厚な味の蜂蜜のプリン。人参のジェラートと苺添え。
レモンのソルベも少しサービスしていただいた。
飲み物はいつものエスプレッソでなく、今日はハーブティー。
自慢の味だそうで、レモングラスと3種類のミント(ペパーミント・スペアミントと?)のティー。
お茶に添えられた小ぶりのいろいろの焼き菓子もおいしく、全部ペロリ。

ワインもしっかり飲んで、おいしく楽しくいただいていたら、何と2時間半も経っていた。
驚きながらも、美味しいものをいただいた満足感一杯で、ニコニコ失礼した。

*****
差し当たっての用事は片付けたし、眼福な時間で心の栄養も取ったし、美味しい食事もできたし、
久しぶりに充実した1日だった。 うれしいわぁ〜
出かける時にいろいろまとめてやろうとするから疲れてしまうのだけが問題だけど、
分かっていても、ついつい..

2010.3.24 [水] 新作能で今月の観劇〆

今日の昼と明日の夜の2回公演で、新作能が梅若玄祥・野村萬斎という魅力的な顔ぶれである。
人気の2人だし、インパクトの強いチラシが、と〜っても魅力的!!
で、チケット取りが大変だったけれど今日のチケットが取れて、雨の中を国立能楽堂に出かけた。
いい席ではないけれど、取れただけでもよかったかと..

まずは、能楽堂への途中のとやま料理の「五万石」で、おばんざいという日替りランチ。
今日は、春らしい前菜に、揚げ海鮮のあんかけ、豚肉の大根おろしかけに茄子などのサラダ風、
それにご飯と味噌汁と香の物がついて、1200円。
ここのランチの中でも抜群の安さで、内容を考えたら言うことなしのお買い得(笑)。
肉料理が若鶏の時はガッカリしながら他のメニューにしたけれど、いつも豚肉で願いたい。(爆)

*****
中国を舞台にした新作能「野馬台の詩−吉備大臣と阿倍仲麻呂」は、
吉備真備・野村萬斎、阿倍仲麻呂・梅若玄祥の2人を芯に、皇帝・野村万作、蜘蛛の精・野村裕基、
それに通辞・石田幸雄をはじめとする万作さんの弟子(つまり狂言師)がずら〜っと勢揃い。
能楽師も、玄祥さんだけでなく後見・地謡で参加しているけれど、
萬斎さんというか狂言の野村家の新作に、玄祥さんが協力して作り上げたような感じ。

新作能だからまあこういうのもありかと思いながら鑑賞したし、楽しくもあったけれど、
玄祥さんの出番が少なく、もう少し玄祥さんも観たかったのが本音。

それにプログラムが、歌舞伎公演などに比べれば高くないが、いつもより高くて少しショック。(笑)
2回の公演で費用回収となれば仕方ないかと思うし、読みたいから買ったものの..
って、思うことが、けち丸出しな私。(爆)

*****
着物: 江戸小紋(お召十)。 白山紬。 茄子紺色。 (お初)
    六谷泰英氏の伊勢型紙で、伝統工芸士・工芸作家の小林義一氏が染めたもの。
帯:  川島織物の本袋帯。 薄緑地。 緑・青色などで細かく草木・鶴他の柄。 (お初)
帯締め: 五嶋紐。 薄めの明るい緑色、片側に白・金色入り。(お初)
帯揚げ: 薄桃色。
履物: 雨草履。
コート: 雨コート兼用塵除けコート。 西陣お召し。 吉野格子。 緑・薄茶色。

雨にも拘らず、着物。 しかも、お初が多いのが、快挙というか暴挙と言うか..(笑)
チケットを取った時に、中国庭園風の印象のこの帯をおろすことに気持は決まっていて、
雨で縮緬地の着物を避けると、この帯で合う着物は限られるので、この組み合わせ。
でも、よい組合わせだったと自画自賛。(爆)

2010.3.23 [火] 今日も歌舞伎見物に

夕方、今月最後の歌舞伎見物で、三月花形歌舞伎を観た。
花形歌舞伎が多くて、今日は国立劇場ではなく日生劇場。(笑)
染五郎・愛之助で、通し狂言「染模様恩愛御書」。
講談の「細川の血達磨」を歌舞伎化したそうで、そのためもあるのか講談師が語りで登場。
舞台も音楽も見慣れた歌舞伎とは少し変わっていて、それで好き嫌いが分かれるらしい。

猿之助のスーパー歌舞伎に限らず、最近は歌舞伎もいろいろなのがあるから、
私は特に違和感もなく、諸所笑いが起こる場面も含め、結構楽しんで観て来た。
衆道(=男色)というのは観ていて気恥ずかしい部分もあって(爆)、笑いを巻き起こすらしい。
最後の見せ場の火事場で、染五郎が25段の階段を落ちる場面がやはり凄い。
身体を張って勤めると言ったらしいが、3週間毎日やるのは大変だろうと思う。
それも、殆どの日が2回公演だし、
千秋楽まであと3日、怪我をしないで頑張ってねとエールを送りたくなる。
愛之助のお小姓の振袖姿が初々しく、少しも違和感がないのが、年齢を考えると見事。

バレエダンサーのしなやかで強靭な肉体とそれが紡ぎ出す舞台に感動を覚えたばかりだが、
今日は歌舞伎俳優の肉体の鍛え方に感動! 見せるは魅せるに通じる..

染五郎、愛之助のほかは、門之助、猿弥、春猿、上村吉弥、錦吾、志のぶなど。
志のぶがカーテンコールに出ないのは、役と存在感から少し寂しいような..

体調的に今日はパスしようかと思ったものの、時間ぎりぎりになって出かけることにしたが、
観たくて取ったチケットだし、行けば楽しめるので、やはり行ってよかった。
終演時には雨が少し降り出していたが、洋服だったので、傘なしでも気にせず少し歩いた。
着物を着損なったのは残念だけれど、着物だと傘なしでは歩けないから、結果オーライ?(爆)
雨の中を長い距離を歩くのは諦めて、地下道を一駅だけ歩いてメトロで帰宅。

2010.3.21 [日] バレエ「アンナ・カレーニナ」

夜中に音を立てて吹き荒れた風も収まって、一転気持ちのよい日に、午後遅く出かけて、
ボリス・エイフマン振り付けのバレエ「アンナ・カレーニナ」の初日公演を観てきた。

トルストイの小説「アンナ・カレーニナ」をバレエ化したもので、
見慣れたクラシックバレエとは一風違う動きも多く、それが作り出す世界に、
もともとモダンバレエ好きなので、クラシックとは別の感動があった。
何より、鍛え上げられたバレエダンサーのしなやかで強靭な肉体!
アンナ:ニーナ・ズミエヴェッツ
カレーニン:セルゲイ・ヴォロブーエフ
ヴロンスキー:オレグ・ガブィシェフ ほか

終演後、繰り返されるカーテンコールに、振付家ボリス・エイフマンも登場。
ここ何年かは新国立劇場のシーズンチケットを取って、バレエを定期的に観てはいるが、
勉強もせずに楽しむだけなので、エイフマンの名前も今回知ったばかり。

でも、素晴らしい舞台に出会えた喜び♪

*****
着物: 色無地。 綸子(20代のもの)。 薄緑色。
帯:  袋帯(山口弘躬)。 「王朝の庭」。 唐織。 墨紺地、桜柄。 
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 極薄桃色、片側に薄黄緑・白色入り。
帯揚げ: 薄桃色。 

一昨日締めた桜柄の袋帯をもう一度くらい締めたいけれど、あの色無地はずっしり重いし、
バレエなので少し軽めな方がいいと、20代に母が作ってくれた着物を久しぶりに出した。
若い頃の着物は裄が短いだけでなく身丈も短く、おはしょりを綺麗に出すのが少し苦労。
裄が短いのでこの季節用に仕立ててもらった桜柄の長襦袢は寸法が合わないのが残念。

大劇場(オペラ劇場)ではオペラを上演中だから、そんな筈は無いのに、
うっかり大劇場での上演だと思っていたら中劇場だったので、劇場の雰囲気がまるで違い、
観客の服装も大劇場でのクラシック上演時とは違い、少しカジュアル感が強い。
着物の方はほんの数人だけ。
少し浮いてしまったような感じもあり、紬にすればよかったと反省。

2010.3.19 [金] 能「西行桜」

夜は国立能楽堂の定例公演で、初めて観る能「西行桜」を楽しみに、出かけて行った。
今日の番組は、狂言・大蔵流「土筆(つくづくし)」と、能・観世流「西行桜」。

狂言は初めて観た時から楽しんでいるのに、今日はどうしたことか冒頭から騒がしく煩く感じて、
ひょっとして私の体調が悪いのか!?と思ったほど。(苦笑)
大蔵流「土筆」は、和泉流では「歌争(うたあらそい)」という題だそうで、
連れ立って春の野遊びに出かけた男達の、
言葉尻を捉えた言い争いが取っ組み合いの相撲に発展するという、狂言らしい他愛無い話なのに、
どういうことやら.. 楽しめないこんな日もあるのかと驚いた。

能「西行桜」は大いに楽しく観たから、体調の問題ではなかったような気もするけれど..
シテ・老桜の精を片山幽雪(前名九郎右衛門)、ワキ・西行法師を宝生閑、
アイ・西行庵の能力を山本東次郎、5人のワキツレ・花見人は森常好、宝生欣哉、殿田謙吉など。
地頭が観世銕之丞で、地謡も揃っていて、見事な演者揃い。
囃し方も、笛・藤田六郎兵衛、小鼓・曽和正博、大鼓・柿原崇志、太鼓・三島元太郎。
笛の藤田六郎兵衛氏は、一噌仙幸氏の代演。
今年80歳という片山幽雪氏の序の舞は細い杖つきだったけれど、
杖を持っても違和感無く舞えるのかと、杖を落とすことなく舞扇を持ち替える様子にも、感嘆。
おかしなところに目が行ってしまい、我ながらおかしい。
終曲前の序の舞が結構長いし、序の舞の前にも少し動きがあるし、やはりお疲れになるのだろう、
橋掛りを戻られる歩みはとてもゆっくり。
老桜の精だから、こういうお能なら、ゆっくりも違和感なし。
面は皺尉。 伝・福来 作だったかしら?

*****
終演後は友人と、いつもの「五万石」で、いつも通りにミニ会席を少しのお酒と一緒に楽しんだ。
桜の葉・桜イメージの煮物など、春らしい食材に、竹の皮を敷いたり、春めいた料理になっていて、
一方、蕪すしや寒鰤など冬の名残もあって、季節感が楽しい。
コートを脱いだら、すっかり顔馴染の仲居さんに、可愛い!と帯をお褒めいただいて、
可愛い?と、そういう印象をもっていなかったので、驚きながらニコッ。
友人とは昨日も長い2回の休憩時間に話をしたので、もう話すこともないかと思うのに、
観劇の話、着物の話、趣味の話など、話すことはいくらでもあって..(笑)

*****
着物: 色無地。 寿光織。 本茶四度染。 極薄灰緑色?
帯:  袋帯(山口弘躬)。 「王朝の庭」。 唐織。 墨紺地、桜柄。 

帯締め・帯揚げ・履物・コートなどは、昨日と同じ。
この、墨紺地に王朝の庭をテーマに桜が意匠化された帯を締めたくて、久しぶりの色無地。
しっかりした縮緬地が重くて.. でも、絹を纏う感覚を十分に味わった。

2010.3.18 [木] オペラ「神々の黄昏」6時間半

ワーグナー作曲「ニーベルングの指環」の第3日「神々の黄昏」を新国立劇場に聴きに行った。
キース・ウォーナー演出の「トーキョーリング」の最後の「神々の黄昏」の再演初日。
初演時は悲しいことに体調不調で、折角取ったチケットを無駄にしてしまい、
最後が分からないままでは落ち着かないので、後日の録画映像つき上映会に出かけたのだった。
ライブと違って印象が薄かったのか、ここまで来れば演出にも驚きが少なかったせいか、
覚えていた場面は少しだけで、あまり記憶に残っていず、初めての感覚で観て・聴いてきた。

長い2度の休憩を挟んで6時間半のオペラは、やはり長い!
第1幕の途中で疲れを感じてしまったが、第2幕・第3幕は割に楽に声を楽しんで聴けたので、
筋のせいもあるかもしれない。
指揮者も、ブリュンヒルデとジークフリート役の歌手も、先月の「ジークフリート」と同じ。
ブリュンヒルデを歌ったイレーネ・テオリンをはじめ、歌手の声を堪能。
ハーゲン役のダニエル・スメギが印象的で、策略家ぶりが際立つ演出。

指揮:ダン・エッティンガー
ジークフリート:クリスティアン・フランツ
ブリュンヒルデ:イレーネ・テオリン
グンター:アレクサンダー・マルコ=ブルメスター
ハーゲン:ダニエル・スメギ
グートルーネ:横山恵子
ヴァルトラウテ:カティア・リッテイング  など。

*****
着物: 西陣お召し。 段取りでいろいろの江戸小紋柄。 黒地。
帯:  染名古屋帯。 青灰色地。 桜柄。 
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 極薄桃色、片側に薄黄緑・白色入り。(お初)
帯揚げ: 白・白銀色に灰色・金色。 周りは灰色。 (お初)
履物: パールがかった青磁色の台。 重ね芯。 黒地に真紅の小桜模様の鼻緒。
コート: 道行コート。 薄桃色・薄茶色の市松・染疋田。 (お初)

春らしく、桜中心のコーデ。 ちょっと楽しい!
桜の柄の帯に、小桜模様の鼻緒の草履。 桜を思わせるような春らしい色合いのコート。
桜の季節用に仕立ててもらった桜柄の長襦袢もお初。

2010.3.17 [水] 花形歌舞伎

昼からの国立劇場花形歌舞伎を観に行った。
いつ頃からだったか国立劇場で若手の歌舞伎役者による3月の歌舞伎公演が始まってから、
例年、花形歌舞伎と銘打っているが、今年は橋之助と扇雀を中心にした公演。
花形歌舞伎というともう少し若い世代の印象があって、今年は少し薹が立った感じ。(笑)
歌舞伎座と比べれば確かに若いから、例年どおりに花形歌舞伎と銘打っているのかしら?
橋之助と扇雀が何役も兼ねて、大奮闘。
他は、彦三郎・萬次郎・亀三郎・亀寿・竹松の兄弟親子に、高麗蔵、亀蔵、種太郎など。

国立劇場らしく通し狂言で「金門五山桐−石川五右衛門」。
通しで見るのは初めてと思ったら、
ここでは34年ぶりの通し上演だそうで、台本も前回とは大分異なっているらしい。
歌舞伎好きには「絶景かな、絶景かな」の台詞でよく知られている南禅寺山門の場は、
歌舞伎座でも今月上演されている人気の一幕でよく観るし、つづら抜けも観たことはあるが、
知らない場面も多いから、これで全体の筋が分かると楽しみにしていた。

通しで観ると、やはり「南禅寺山門の場」がなんと言っても華やかで楽しい。
でも、捕り手が出ないので歌舞伎座の15分より短いたった10分だけで、短過ぎ。
もう1つの見どころの、つづら抜け宙乗りは、見慣れた感じの宙乗りだが、
鳥屋から再度登場して、花道上を舞台まで降りていく逆乗り?のおまけつきなのがうれしかった。

残念だったのは、大向うがかからなかったこと。
下手な掛け声は芝居の邪魔、迷惑でしかなく、止めて欲しいと思うことも多々あるが、
上手に掛けてくれれば、掛け声も歌舞伎の一部!
無いと寂しい.. って、勝手なことばかり。(苦笑)
平日だし、大向うさんは歌舞伎座に行くだけでいっぱいだったのかしら?

*****
昨日から体調が悪くて今日も始動が遅く、着物を着る気力が出ず洋服になってしまった。
パスせず出かけたからOKと思うものの、桜の帯を締め損なわないかと心配も多少。
最近は着物を着るのが特別なことではなくなって、以前より気楽に着ているが、
それでもやはり、気力・体力が無いと着られないと実感した。
明日・明後日は着物で桜の帯を締めて行きたいけれど、どうなるか..

終演後は「可否道」に寄って、コーヒーで一息。お替りは独特のアメリカン。
その後は、何処にも寄らず真っ直ぐ帰宅。

2010.3.15 [月] 談志も来た六代目圓樂襲名披露公演など

夕方には「樂太郎改メ 六代目三遊亭圓樂襲名披露」公演に行く予定だが、
その前に、今年度最後の朗読サークル活動に出かけた。
昨日は家から出なかったので、今日は昨日の分も動こうと往きは30〜40分の歩き。
木場公園脇の大横川護岸の早咲きの桜並木がもう見頃!
昨年の4月には花が終っていたのを思い出し、今年は見られてうれしいと思いながら歩いた。
途中で、サークルに行く日の楽しみの「こうかいぼう」に寄って、ラーメンで昼食。

*****
朗読サークルでは、朗読教室終了者7名が見学。
既に入会申込済みの方が数人いらっしゃるらしいが、
見学して様子を見てから加入するかどうか決めようという方に、凄〜い!と感心し、
ノホホンと入れていただいて欠席も多い私は、安易過ぎるのかもしれないと反省。
夏以降の出席率は高くなったから、まあ進歩していると思いましょう。

いつも通り一人ずつ順番に読んで、悪い部分の注意を受け、読み直し。
私の読みで一番指摘されたのが、息の短さ。
息が浅く息継ぎが気になるから、腹筋を鍛えて腹式呼吸ができるようにするよう注意を受けた。
聞いている方が気になるような息継ぎをしている自覚は無かったけれど、
発声練習で他の方のような長い声を出せないのが気になっていたから、納得。 でも、道は長そう。
楽にできるチェック方法などを教えていただいたので、頑張りましょう。

銀座に出る前に、清澄白河駅近くの、KWにある松坂木綿の「丸川商店」に寄った。
店名がイストグラフから変わってからは殆ど行ってなくて、本当に久しぶり。
品物の種類が変わって買いたかった物がなくなってしまったのを残念に思いながら、指貫を購入。

*****
夕方からは、新橋演舞場の「樂太郎改メ 六代目三遊亭圓樂襲名披露」公演を楽しんだ。
冒頭が、なんと「襲名披露口上」で、更になんとなんと予定外の談志の出演。
急に来て、志の輔に代わっての出演だそうで、生ま談志が見られて客は大喜び。
無論私もどうにかお元気らしい様子を喜んだ一人。
落語の襲名口上らしく、小朝(口上だけの出演)の司会で、いつものように次々に暴露話。
嘘かまことか分からない話もおかしいし、
談志の毒を含んだような嘘話にも愛情を感じて、噺家というのは..と思う。

続いて、途中に休みを挟んで落語だけ5話。
突然の談志の登場で口上に出損なった志の輔が新作落語「親の顔」、
つづく鶴瓶も新作「青木先生」、仲トリの歌丸の「おすわどん」に、仲入り後は小遊三が「浮世床」。
そして、いよいよトリの樂太郎改メ六代目圓樂。
「芝浜」を期待したのだけれど、昨年11月に先代の圓楽一門落語会でも聞いた噺の「浜野矩随」。
同じ噺だが秋より伝わってくる感じで、楽しめた。
それに、襲名披露には芝浜よりこちらの方が相応しいいい噺だと思って、満足して帰宅。

*****
帰ったら仕事帰りの息子が来ていた。
週末は友人達と遊びに出かけていて来られなかったからと、旅先のお土産付かと思ったら、
1日遅れのホワイトデーらしく、ピュアチョコレートの詰め合わせ。 ありがとう。
カステラにお茶、文旦を剥いて、一緒に食す。

2010.3.13 [土] 普及公演@国立能楽堂、天真庵

陽射しがあり、明るく暖かい日で、午後は国立能楽堂に普及公演を観に行った。
解説・能楽あんないの後、狂言・和泉流「鏡男」と能・喜多流「頼政」。

狂言「鏡男」は、1月に聞いた落語の「松山鏡」を思い出しながら、楽しんだ。
能「頼政」は、「実朝」、「朝長」と並んで、3大修羅能の1曲だそうだが、
私には昨年観た近代能楽集・鵺に出てくる鵺退治の武将のイメージで、
解説・あんないのお陰もあってか、先月観た「朝長」より分かり易く、楽しく鑑賞。
謡に変化もあり、後シテが床机に腰掛けての仕方話も足踏みなどで動きを感じて、印象的。
面は、前シテが三光尉の類の、銘・現在尉(うつつのじょう)で、後シテは専用面の頼政。

*****
終演後は、押上の天真庵に。
先月末に忘れて来てしまった雨傘を長く放っておいてはご迷惑だろうと、友人とのお茶はパス。
暖かかったためらしく開店から満員だったそうで、テーブルで相席させていただいた。 
いつもの文膳で、お酒一合・香のもの・酒肴・ざるそば・珈琲。
ざる蕎麦がついているのに、蕎麦ガレット(クレープ)と黒豆茶も追加の食いしん坊。(笑)

*****
着物: 小紋。 飛び柄。 渋い黄色(鶸色?)。
帯:  袋帯。 川島睦郎・美の世界「竹となりゆく」。 極薄灰色地。 竹・筍・雀の柄。 
帯締め: 江戸組紐。 黄色。半分に薄緑・肌色・金線入り。 (中村正)
帯揚げ: 薄い竹色。 草木染(竹染)。 
履物: 薄金色台。 金・白色の五嶋紐の鼻緒。 

帯は、何故か桜の気分でなかったので、水曜日におろした竹・筍・雀の柄を再度。
着物は、能楽堂だし、紬はやめて小紋にしてみた。

2010.3.12 [金] フランス料理@大渕座など

住まいの全住戸対象の排水管洗浄があって、今日の午前中が指定日。
下の階から順番に行うので、作業日が指定されるのに、発表が遅いのが困りものだけれど、
排水管の詰まりを除去してくれるのは、漏水の心配がなくなって、うれしい。
今回は台所だけで、所要時間が短く、あっという間に終了。

*****
用事で銀座に出かけるので、久しぶりに「大渕座」のフランス料理でランチ。
先月は行き損なってしまったら、料理が春めいてきていた。
オードブルの5点盛が、いつもながら楽しい取り合わせで、ニコニコいただいた。
ここでは初めての蕪のポタージュスープが、口当たりも味も楽しい。
メインはバスク風の味付けをした野菜をたっぷり敷いた帆立にした。
デザートは迷いながらも、チョコレートケーキ。

*****
日本橋に戻って「味と技の大江戸展」に寄った。
いつものように、「更級」で蕎麦とうどん、「さるや」でくろもじの楊枝などを購入。
「久兵衛」が出店していたので、つい誘われて握り寿司を食べた。
まだお腹は空いていなかったけれど、苦も無くペロリ。(笑)

仕立て上がりのご連絡をいただいた着物を受け取った。
遅くなってしまい、残念ながら担当者は帰った後だった。

2010.3.10 [水] 歌舞伎(歌舞伎座 第二部・第三部)

雪は早くに止み雨も上がった午後、午前中のチケット取りの疲労感を引きずりながら、出かけた。
歌舞伎座で、今月の歌舞伎の第二部・第三部を続けて観劇。
第二部は、「菅原伝授手習鑑−筆法伝授」と「弁天娘女男白浪−浜松屋見世先、稲瀬川勢揃い」。
第三部は、「菅原伝授手習鑑−道明寺」と「石橋」。

「菅原伝授手習鑑」の「筆法伝授」と「道明寺」は菅丞相の段で、仁左衛門が演じている。
というか、菅丞相は先代と当代の仁左衛門でしか私は観たことが無い。
初めて観た先代の秀逸な「道明寺」の菅丞相の印象が強く残っていて、
当代のもいいけれど、やはり先代は凄かったのだとあらためて思った。

「筆法伝授」の源蔵は富十郎の印象だったが、今回の梅玉のも結構好き。
あと、園生の前に魁春、戸浪に芝雀、希世に東蔵、梅王丸に歌昇など。

「道明寺」は、丞相伯母の覚寿を玉三郎が初役で演じているが、少し老けすぎ!?
先月の「ぢいさんばあさん」の高齢時の妻るん以降、老けが気に入っているのか..(笑)
るんは若い時との対比もあるし..と思ったけれど、今回は更にお年寄り。
50才過ぎの菅丞相の伯母となれば、年齢的にはあれでいいのかもしれないとは思いながら、
違和感もあって、役作りには観客の期待との兼ね合いもありそうに思えた。
仁左衛門の他、輝国に我當、立田の前に秀太郎、刈屋姫に孝太郎と、松嶋屋が揃っている。
あと、土師兵衛に歌六、宿禰太郎に弥十郎など。

「弁天娘女男白浪」は、菊五郎・吉右衛門のコンビで、弁天小僧菊之助と南郷力丸。
菊五郎にはもう時分の花という若さは無いけれど、でもこの人の弁天小僧は好きだわ〜
でも、菊五郎の弁天小僧なら、南郷は團十郎、じゃなければ左團次で観たかった。
「稲瀬川勢揃い」は、あと、日本駄衛門・幸四郎、忠信利平・左團次、赤星十三郎・梅玉で、
とても豪華で重厚(笑)。 ここが重厚じゃ、ちょっと..と思うほど。(爆)
東蔵が「浜松屋見世先」の幸兵衛を「筆法伝授」の希世と同じ役者かと思うような
さもありなんという風情で演じていて、両方ともよくて、名脇役ここにありという感じ。

「文殊菩薩花石橋・石橋」は、富十郎が息子・鷹之資と踊る一幕。 幸四郎の寂昭法師など。
暮れの芝翫の「雪傾城」での孫勢揃いにも、あれあれと思ったけれど、今回は更に..

休憩時間の長さが目立った第一部と違い、第二部は休憩が15分だけ。
第三部の休憩は30分あるけれど食堂はもう終ってしまうので、第二部と第三部の間に食事。
お弁当でなければ、ここが最後の食事時。 コーヒーも飲んで、次に備えた。(笑)
第三部の休憩時に冷たい抹茶を買いに行ったら、機械の調子が悪くて、
来月どころか来週にもなくなりそうだとのことで、最後の冷抹茶になった。 飲めてよかった!

*****
着物: 本結城紬。 黒・藍色の絣模様。
帯:  袋帯。 川島睦郎・美の世界「竹となりゆく」。 極薄灰色地。 竹・筍・雀の柄。(お初)
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 黄緑色、片側に灰深緑・茶色入り。
帯揚げ: 紬。 京友禅、雪華作。 灰薄緑色と灰茶色の染分け。 
履物: 銀鼠色の変り台。白・焦げ茶色の京くみ紐鼻緒。(Run) 

他の帯を締める予定が、今月のチケット袋を見て、同じような柄の帯に急に変更。(笑)
機会を逃していたが、漸く着用。

2010.3.10 [水] オーラス歌舞伎座・チケット争奪戦

疲れた〜
現歌舞伎座のさよなら公演もいよいよ来月4月で終わり。
で、今日は歌舞伎会のゴールド会員という頻繁に観に行く者へのチケット発売初日。
電話はつながらないので、最近は専らネットで購入している。
10時開始だが、間際になると混雑でアクセスできないので、9時頃にPCを立ち上げてアクセス..
が、が、混み合っていてアクセスできない。 (驚!)
1度アクセスできても暫く放置すると切れてしまうから、そういう人がいることに儚い望みをかけ、
繰り返し繰り返し試みたが、ダメ、ダメ、ダメ..
チケットを取れた人の空きが出る時間になってもダメで、漸く繋がったのは発売開始の1時間後!
なんと2時間かかりのアクセス。

オーラスの千穐楽・第三部の席は、桟敷席が既に売り切れ。
最後はいい席で観たいから、思うことは皆同じよね〜と思いながら、
1等席を取ろうとしたが、ポチッとしたら、席が足りないとはじかれ、
2等席、3階A席、3階B席と、つぎつぎに試みた。
が、全てダメ。 (涙)

千穐楽に拘ってはいられないと、第一部から第三部まで早めの日を取ってから、
画面では売り切れ状態になっていない千穐楽・第三部の席に再度挑んだ。
ダメダメダメの連続でも、しつこく挑戦したら、オーマイゴッ! 取れた〜 (歓喜!)
席は無論ひどい席だけれど、雰囲気を味わいたいのだから、取れただけでOK。

千穐楽のチケットは大御所達のファンクラブにも回らなかったそうだが、
発売開始直後でも1階席のチケットは無かったという話もあり、大株主などに回ったのかしら?

チケットを取れて喜んではいるけれど、それにしても、今日はほとほと疲れた。
午後からは、三月公演の第二部・第三部の連続観劇。
疲れたとへたり込んでいないで、気を取り直して、準備して出かけないと..

2010.3.9 [火] 確定申告、常夜鍋

1週間延ばしに延ばしていた税金の確定申告を漸く済ませた。
15日までだから期限も残り少なくなってきて、いつまでも放り出しておくわけにもいかないし、
夕べ申告書に記入し、今朝は、税務署から送られて来た申告書類に入っていなかった書類を
区役所にもらいに行って、残りの書類作成と、自分の覚えに提出してしまう添付資料のコピー。
さあできた!と、管轄の税務署までの片道20〜30分を歩いて行って来た。

天気が悪くなるという予報に、得意の先延ばし(笑)への誘惑は強かったものの、
こういう天気の日の方が空いているだろうと、雨が降り出す前に、えっちらおっちら行ったら、
予想通り空いていて、すぐに終了。

昨年同様、少しだけ還付があるのが、小遣いが入るみたいでうれしい。(爆)
元々取られ過ぎたのが戻ってくるだけだけれど..

*****
常夜鍋! 私も好きです。
美味しいのに簡単で、私向き(笑)。 ○十年来のお馴染み鍋です。
アルコールは飛ぶので、小さな子供でもOKです(でした)。
もっとも、お酒を少し減らしたり他の具も入れたり、アレンジしましたけれど。
最近でも、邪道とは思いながらヴァリエーション版もやります。
書いていると夕食の予定変更したくなるけれど..これからまた買物に行きたくないし..

それにしても、かんからさんの入れる日本酒へのこだわりがお見事!
私は料理用には安い手頃な純米酒を買って、適当に済ませてしまっています。
う〜ん、学ばねば..

2010.3.8 [月] 懇親会

サークルの、年に1度の懇親会食に参加。
昨年は体調不安でパスしてしまったので、初参加。
「木曽路」だったが、送迎バス付なので、場所も分からないまま、集合場所に出かけた。
私が一番若い高齢サークルだからか、しゃぶしゃぶではなく会席料理だった。
近くの席の皆さんと話しながら、楽しく食事して、お開き。
帰りも送迎バスで、駅前でも降ろしてくれたので、あっという間の2時間半。

来週は練習日。 遅刻せずに行きたいものだけれど..

*****
遅まきながら、
しょうさん、お誕生日おめでとうございます!
また1年、お元気にお過ごしになられますように..

2010.3.7 [日] 久しぶりにフランス料理

前日に続いて寒い日で雨模様の中、久しぶりに食いしん坊を満足させに出かけた。
新年会にも賞味会にも行ったから、おいしいものは食べているけれど、
フランス料理は1月初旬以来で、2ヵ月ぶり。 ウ〜ン、久しぶり。(笑)

四番町の「オーグードゥジュール」でランチ。
先月は行き損なってしまい久しぶりだから、魚も肉も食べたいと、両方ついたコースにした。
ここのランチは、メインの魚料理と肉料理はそれぞれ1種類のことが多いが、
オードブルは種類が多く、食べたいものがいろいろあって、選ぶのに迷う。
今日も食べたいものがあれこれあるものの、魚も肉も食べるとなると、
いくら食い意地が張った大食らいの私でも1皿で我慢。(爆)
ホワイトアスパラに、もうそんな時期なのだとうれしくなって、それにした。
佐賀産のアスパラガスで、茹で方が秀逸というか、しゃきっとしているのにしっかりした味で、
付け合せの他の野菜も、少し酸味の利いたソースともどもおいしい!
今日の魚はほうぼうで、肉はイベリコ豚。
どちらも、たくさんの野菜と一緒に、おいしくいただいた。
デザートは軽めにして、アーモンドのブラマンジェを選んだ。
またもウェルカムシャンパンにワインもご馳走になってしまい、恐縮しながらも、うれしい。

2010.3.6 [土] 花形演芸会

昨日とはうって変わって薄暗く寒い雨の日。
夜の国立演芸場の花形演芸会までは時間があるとノンビリし過ぎて、大慌てで出かけた。

落語は、桂吉坊が上方落語「商売根問」、春風亭柳朝「武助馬」、仲トリの桃月庵白酒「替り目」。
ゲストは先月末にも聞いたばかりの柳家喬太郎で、噺はなんと前座もする「転失気」。
無論、前座とは比較にならない上手さだけれど、喬太郎で聞きたい噺ではない。
他の噺をして欲しかったと、残念な気持。
あとは、曲芸の翁家小花、漫才のロケット団、トリが時代劇コントのカンカラ。

雨なのに着て行く着物を決めていず、準備をしていなかったので、洋服になってしまった。
今日は若い方も多く、着物の方はいらっしゃらなかったのか気がつかなかった。

2010.3.5 [金] 「長谷川等伯」展、演劇「象」の初日公演

季節はずれに暖かい日。
夜の演劇鑑賞の前に、気になっていた展覧会に出かけた。
国立博物館の、没後400年特別展「長谷川等伯」。
今まで、実物を、または印刷物で、見たことのある絵もいろいろあるけれど、
これだけの作品が揃えば、当然ながら初見のものが多く、楽しく観て回った。
会場にはすんなり入れたが、午後も遅めなのに場内は結構な混雑状態。
人込みは苦手なので、ひととおり観てから一時脱出。(笑)

空いている本館で、舞楽装束、絵画、仏像などを、楽しくじっくり鑑賞して、息をついた。
本館の展示は国宝・重文なども多いのに、いつも空いているのが勿体無いけれど、うれしい。
特別展に戻って、もう一度観たいと思った絵を再度鑑賞。
今日は金曜日で開館時間が延長されていたので、まだ混んではいたけれど、
1時間前に比べれば大分楽に観られて、楽しく鑑賞終了。

*****
久しぶりに観に行った現代演劇は、別役実の代表作という「象」で、今日が初日。
深津篤史の演出、稲垣吾郎・奥菜恵の劇場初登場、それに大杉漣の久々の出演など、
話題一杯で、会場も狭いので、チケット完売らしい。
新国立劇場・小劇場の前は、若い女性がたくさんで、いつもとまるで雰囲気が違う。(笑)
このPITでは独特の舞台装置で美術に目を引かれることも多いが、
今回はいつもにも増して独特。 ムム.ム..
大杉漣と一緒に芯になる稲垣吾郎の期待以上の好演がうれしい驚きだった。
でも、こういう芝居は何と言ったらいいのか、私には形容し難い。

*****
着物: 泥大島紬。 黒みの茶泥。 細かい柄で総柄。
帯:  袋帯。 京友禅染「銀花仙」。 銀鼠色。 杉林の柄。
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。
帯揚げ: 紬。 京友禅、雪華作。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 
履物: 銀鼠色の変り台。 白に茶色の京組紐鼻緒。 (Run)

小劇場で浮かないように一番地味な大島紬にしたが、
帯は、「長谷川等伯」展に行くことにしたので、松林ならぬ杉林の柄の帯に変更。(笑)
柔らかい帯に絹芯を入れてしまったので、クタッとして、長尺なのと相俟って、締め難いのが難点。

2010.3.4 [木] お見舞い

兄の見舞いと、兄の体調悪化で沈んでいる母を元気付けるために、実家に出かけた。
心配していたより元気でホッ。
兄の体調が悪いと、母も心配と心細さで気持が沈んでしまうので、それも気がかりだった。
兄は食べられず力が出ないので2日ほど点滴したそうで、今日は大分調子がよいらしい。
本人は言うまでも無いが、連れあいも母も、皆が心配で少し参っていたようだが、
兄も今日は今月末期限の原稿書きをしていて、明日は週一?かの仕事に出勤するそうだし、
あの様子なら一安心と、胸を撫でた。

母と姉と3人で、買って行ったサンドイッチなどで一緒にお昼をいただきながら話をした。
姉と私の予定の合う日を探して日を決めて母に連絡しても、
このところ母の予定と合わずに、出かけるのは久しぶりになってしまった。
今日のように片づけをしない時は姉と別々の日に話をしに行くことも考えるのだけれど、
行けば、母はうれしいものの疲れるようで、今日も気付いたら居眠りをしている。
いろいろ難しい。

*****
着払いの宅急便のお釣りの話、凄いですね〜
配達人の捨て台詞も、500円玉17枚!のお釣りも、信じられません、私も。
どうみても、嫌がらせですよね〜
私だったら配達センターに電話するかも..と一緒に憤慨。
でも、後難が気がかりなのも、そういう配達人ならご尤もで..

2010.3.3 [水] 能楽など

雛祭りなのに、雛飾りもせず、雛あられも食べずに終ってしまった。
虫に食われていませんようにと願うものの、雛人形も箱の中に長年しまいこんだまま。
毎年、今年こそは飾ろうと思うのだけれど、いつも気付くともう当日で、飾り損なってばかり。
お雛様、お内裏様も、 ゴメンナサ〜イ。 

午後はまた国立能楽堂の定例公演があるので、ランチはとやま料理の「五万石」で、
先月で味をしめた日替り定食にしようと早目に出かけたが、今日はメインが苦手な若鶏でダメ。
この、とってもうれしい1汁3菜の定食ほどは安くないけれど、仕方ないので今日は小皿会席。
ランチとしては安いとは言えないけれど、こちらも夜に比べれば、量は少ないけれど、随分安い。
食事の出てくるのがゆっくりで、先月は開演に間に合わないかと心配したから、
今日は早く行ってランチ開始直後に入店したので、ゆっくり食事してもまだ時間は余裕十分。

能楽堂に行ってプログラムを購入して読みながら、ゆったり気分で開演を待った。
大体が開演間近に飛び込むことが多く慌しいので、余裕のあるのがうれしい。
十分に楽しむためには、いつもこうあるべきなのでしょうねぇ〜 分かってはいるけれど..

*****
今日の番組は、狂言・和泉流「文相撲」と能・金春流「雲林院」。
狂言にしては長い「文相撲」は、相撲技も楽しく、狂言らしさ一杯。
佐藤友彦・融親子に今枝郁雄で、井上菊次郎氏などに師事された名古屋在住の方々。

能「雲林院」は、前場の桜をめぐるシテとワキの問答が春らしく、楽しく観られたが、
後シテに恋多き業平らしさを感じられず、それが残念。
前シテ・老翁とは装束の大きく異なる後シテ・の在原業平に若さ・華やかさがないようで、
橋掛りに登場した時から、老人のような立ち姿でアレッと思ったが、そのまま始終年老いた感じ。
序の舞も動きがあって私には楽しいのだけれど、足の運びなど動きも何となく年寄った風情。
シテをなさる方は高齢の方が多いから体調管理が難しいのかもしれない。
面は、前シテが三光尉、後シテが中将。

*****
終演後は、喉が渇いたと言う友に誘われて、一緒にお茶。 結局、1時間半おしゃべり。(笑)
昨日は第三部まで通しで観るという彼女に久しぶりに歌舞伎座で会ったけれど、
私は第一部だけだったし、今日も会うので、話は殆どしなかった。
で、今日の話題は専ら歌舞伎と今日のお能などの観劇関係。
私がこれから観る第二部・第三部の印象も聞いて、役者のことなどに話が広がった。

別れてから日本橋に出て「向井潤吉展」へ。
平日の夕方のせいか空いていたので、日本の原風景のような絵を中心とした展示をじっくり拝見。
修行時代のパリでの模写や初期の絵の、同じ画家とは思えぬ作品に驚く。

夕食は、特別食堂で三玄の3月限定の海鮮ちらし。
雛祭りにはちらしがピッタリに思われて、それに何より期間限定には抗えない。(笑)
上方風の味付けの野菜の煮物もいろいろついていて、楽しくおいしくいただいた。
でも、ご飯とお刺身が別盛りのちらしには慣れない。 ちらしじゃない!みたいな気分。(爆)

出かけるとつい外食してしまい家であまり料理しないので、料理下手になるばかり。
で、またも反省。  一向に直らず(直さず?)反省だけでは.. (汗)

*****
着物: 結城紬。 灰藤色。 無地。
帯:  染名古屋帯。 青灰色地。 桜の柄。
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。
帯揚げ: 紬。 京友禅、京姉小路作。 灰藤色、白・灰・肌色入り。 
履物: 灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐鼻緒。 (伊と忠)
バッグ、コート、ショール: 前日と同じ。 

気分的には、多分時期的にも、まだ桜は早いと思うけれど、「雲林院」だから曲に合わせて桜の帯。

2010.3.2 [火] 御名残三月大歌舞伎の初日、かさね綴れ織りなど

昨年1月から1年以上続いた長〜い歌舞伎座さよなら公演(笑)も、いよいよあと2ヵ月で終わり。
今月からは3部制で、御名残が冠について、今日が初日。
今日は、「菅原伝授手習鑑−加茂堤」、「楼門五三桐」、「女暫」の、第一部だけ観て来た。
30分、15分、58分と各幕が短くて、30分、35分の幕間の長さが目立った。(爆)

「加茂堤」は、梅玉の桜丸に時蔵の八重という久しぶりに落ち着いた年齢の大人コンビ。(笑)
それに友右衛門の斎世親王、孝太郎の苅屋姫、秀調の三善清行。
「楼門五三桐」は、吉右衛門の石川五右衛門に菊五郎の真柴久吉。それに、歌六と歌昇。
華やかで役者の揃った一幕だけれど、如何せん15分だから顔見世の感じ。
「女暫」は、玉三郎の巴御前で、あと我當、左團次、松緑、菊之助、錦之助など。
それに、終幕前に登場の舞台番に吉右衛門。

*****
今日は2時には終わるはずなので、「空也」の最中を予約しておいて、取りに行った。
お菓子に目の無い(中毒?)私も、流石に今回はお遣い物にする予定。(爆)

呉服店に寄る時間もあるので、先日受け取った着物を早速着て行った。
担当者は出張で留守だったけれど、皆さんに喜んでいただき似合うと誉めていただいて、ニコッ。
日本橋まで歩いて高島屋の呉服売場に寄ったら、ここでも誉めていただき、またニコニコ。

「かさね綴れ織り」という爪綴れで3重に柄を重ね、かさねの色を表現した作品の実演展示を拝見。
京都の井ノ口美術織物の作品で、着物・帯・バッグなど、どれもとっても素敵!
とても買える値段ではないので安心して(爆)見せていただいた。
客(もちろん素人)にも織り体験をさせてくださるというので、担当者に勧められて挑戦した。
無論、織り直さなくて済むようにピッタリついて指導してくださり、いい体験ができた。
玄人が織っても、一日何ミリという作業というのも凄いが、
一番印象に残ったのは、神聖だから履物を脱いでくださいと言われたこと。
織り手には機は神聖なものだという多分当たり前のことが、ストンと心に落ちた。

*****
少し早かったけれど、地下の「春帆楼」のフグで夕食。
刺身と雑炊、時には寿司が定番だけれど、今日は刺身と焼きフグにご飯などのセットにした。
焼きフグは割に最近メニューに入って、ここのはどんなか食べてみたいと思っていたので、満足。
流石にから揚げはしないみたい。 そのうちにしてくれると楽しいけれど.. 無いのでしょうね..

*****
着物: 色大島紬。 一見小紋風のいろいろの色で細かい横段。(たけがわ織物) (お初)
帯:  袋帯。 「日溜り」(吉村織物)。 引箔地。 森林・切株に小鳥・花の柄。
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 灰紫 紫・小豆色入り 撚り房。
帯揚げ: 丹後ちりめん紬帯揚。 京友禅、雪華作。 灰薄緑色と灰茶色の染分け。 
履物: 銀鼠色の変り台。白・焦げ茶色の京くみ紐鼻緒。(Run) 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。(岡重 OKAJIMA) 
コート: 道行コート。 山岡古都氏の銀無地。薬墨染。
ショール: 洋服用の大判カシミアマフラー。 紫色。 

着物は正月に10年ぶりの福袋とかで随分安くなっていたので、誘惑に負けた大島紬。
残り布についているラベルに白大島と書かれてあって、これも白なの?と少し楽しかった。
白いところは全く無くて色がついているけれど、泥大島ではないから白大島なのかしらね〜!?
綾の舞(竹千雅)で、奄美大島紬共同組合の原画デザインコンテスト入賞作品なんだそう。
小紋風のこの着物を染めでなく織りで表現するのが凄いけれど、
仕立てあがったら着尺で見たときより一層個性的な感じ。
好きで、それなりに似合う(と思う・笑)からいいけれど、好き嫌いが分かれそう。
今日はまた寒い日だったけれど3月になったので、カシミアコートは止めて道行コートにしたら、
外を歩いていると寒くて、暦・気分と天気との見極めは難しい。

2010.3.1 [月] 2月の着物備忘録

2日 小紋(撫松庵・ポリ、黒緑) 袋帯(和紙箔、吉翔作「異国彩露草」、薄緑)
3日 小紋(墨流染、灰藤に薄墨・薄茶) 袋帯(京友禅染、銀鼠色、杉林)
4日 結城紬(松煙染、灰茶色、亀甲) 名古屋帯(結城紬、茶色、葉・花柄)
6日 訪問着(総絞り、灰色) 袋帯(「加賀浪漫 南天に鳥」墨色地、銀霞) 
10日 お召し(江戸小紋柄段取り、黒地)  袋帯(三浦逸鬼作素描き友禅染「白鷺」)
11日 同上
14日 訪問着(手刺繍総仙頭、本藍染、たたき加工) 袋帯(本藍染「飛翔」)
19日 小紋(千總、変わり織、銀鼠色) 袋帯(三浦逸鬼作素描き友禅染「白鷺」)
21日 結城紬(灰藤色、無地) 名古屋帯(染のに志山「浜千鳥」、濡れ描、青灰色地)
27日 訪問着(松煙染め、銀古都、段取り) 袋帯(ひなやの組帯「金唐組錦」、金・黒色)

10回着用。
訪問着3枚、小紋3枚(1枚は雨仕様のポリ)、お召し1枚2回、結城紬2枚で、計9枚10回。
帯は、袋帯6本8回(1本は3回締めた)、名古屋帯2本で、計8本10回。

2日続けて同じ着物・帯だったことが1度あるが、他は違う着物を着られた。
新年会もあったし他の機会にも意識的に訪問着を着たりして、訪問着を3回も着ただけでなく、
小紋もいつもより着て、何より紬を着たのが2回と少ないのが、紬偏重の私としては画期的。(笑)
柔かものも着る気になれば着れるじゃない!と改めて思う。
帯も1本を3回締めた他は違った帯を締めているが、また袋帯中心に戻っている。
3回締めた帯は素描き友禅染の「白鷺」で、2日続けてしまったためと季節柄のため。

2010.2.28 [日] 落語、天真庵など

午後から国立演芸場の国立名人会に出かけた。
2日ほど寝そびれて、漸く眠れたのは朝になってからで、心配した通りなかなか起きられない。
目覚ましが鳴っても1つめは気付かなくて、聞こえたのは2つめの目覚まし。(汗)
でも今日は是非とも聞きに行きたいと、暫くしてから必死に起きたら、
3時間近くぐっすり眠れたお陰で、動き出せてからはどうにか動けたので、慌てて飛び出した。

桂米福「壷算」、柳家喬太郎「うどんや」、仲トリの五街道雲助「幾代餅」まで、
楽しく聞いて、この3人の噺でもう十分な満足感。
少し遅れたけれど、来てよかったとニコリ。
浪曲と漫才の後が、トリの三笑亭笑三で「火事息子」。
笑三さんはときどき言葉が出ずに詰まるので少しハラハラするけれど、
声が出ればスムースだし、何よりあのお歳でお元気に高座を勤められるのが素晴らしい。

*****
終演後は、半蔵門線で真っ直ぐに、押上の「天真庵」に行った。
いつものように、お酒一合・香のもの・酒肴・ざるそば・珈琲の文膳。
もち麦パンがあったので、ニコニコと早目に確保。
お酒をもう少し飲みたいものの最近弱くなったので自重して、追加はそばがき。
何度かお会いしている常連さんに、洋服姿は初めて見たと言われてしまった。
観劇と組み合わせて行くことが多いけれど、そんなに着物で行っていたかしら?

*****
昨日寄り損なったので日本橋に戻って、閉店間近のデパートの京都展に飛び込んだ。
回る時間は無いから、馴染みの店といつも買うもう一軒で、和菓子をいろいろ買って帰宅。
甘味・菓子を買いすぎの自覚はあるけど.. お菓子中毒?

2010.2.27 [土] 雅樂・神楽歌、百段雛まつりなど

午後、雅樂の「神楽歌」を聞きに国立・小劇場に行った。
雅楽の中で主に儀式等で用いられる日本古来の歌・舞は「国風歌舞」と呼ばれ、
儀式で奏される一方で殿上人の娯楽として発達した「舞楽」より古風で単純であり、
声による歌が主体で、楽器は種類も人数も少なく伴奏に回るという。
「国風歌舞」は宮中祭祀と結びついていて宮中での位置付けも別格扱いなのだそうだが、その中で、
神楽歌は「本役(神迎え)」「中役(神遊び)」「後役(神送り)」からなる最大の規模と内容をもつ
一大組曲として重んじられ、「御神楽の儀」という祭祀で今も奏されているらしい。

今回は、15年前の「本役」部分の上演以来で、「中役」「後役」からの上演。
もともと非公開の秘儀で、今回も秘曲はもちろん全曲の上演では無いそうだが、
私には最初で最後の機会かもしれない。
席はよくないけれど、どうにかチケットが取れたので、楽しみに聞きに行った。

事前知識無しで、雅楽公演と言っても、神楽歌と舞楽はどう違うのかしらというくらいだったから、
楽器が少ないことに少し驚きながらも、声に浸った。
独特な節回しの荘重な声の魅力は仏教の声明とも相通づる印象があり、
宗教との結びつきというか宗教行為であることも感じながら、聞いていた。
「神楽歌」の中心は母音を長く引く力強くも荘重な声で、
日本の《声》の音楽の源流として、またその高度で豊かな芸術性においても注目されてきたと、
後で読んだプログラムに書いてあったが、なるほどと納得。

*****
終了後は、目黒雅叙園の「百段雛まつり」に回った。
9日の文楽・第1部の後に寄るつもりが、文楽に行き損なって当然こちらも日延べしたら、
その後は、時間・体力・気力の調整がつかず、先送りに先送りばかり。
招待券を無駄にしてしまうのも勿体無いと、漸く今日寄ることが出来た。
会期中の最後の週末だからか予想よりずっと混んでいて、驚きながらも楽しく拝見した。
旧家に伝わるお雛様も凄いけれど、百段階段がもっと凄い!
私には百段階段と各部屋の内装の方が興味深く、お雛様で陰になって見えない部分が少し残念。
行ったことがある八芳苑と勘違いしていたが、雅叙園に行くのは今回が初めてで、
エレベーターの螺鈿細工にも感心するやら呆れるやらで、となればトイレも見てみたいと、
教えていただいてフロントの先まで遠出して、そちらもしっかり鑑賞した。(笑)
腰が悪い状態での階段の上り下りは堪えたようで、帰りの駅までの上り坂がきつかった。(涙)
もっとも、足が上がらなかったのは、運動不足による単なる筋力低下?(汗)

*****
更に、地下鉄の銀座駅で、閉店時間までまだ少しは余裕があると途中下車して、
呉服店に、仕立てあがったとご連絡を受けたまま放置していた色大島紬を受け取りに行った。
閉店間際だし当然受け取るだけのつもりが、
お店の方のセールストークがすごくて.. なかなか帰れない。
私のツボにまさにストライクのプラチナボーイの白大島紬があっても、
首が回らない重症の懐事情だから当然ながら見せていただくだけのはずが、
売り込みにタジタジとしていたら、織り手の田畑安之助氏の登場と、ご店主の大技とで..(大汗)

*****
着物: 訪問着。 古都染人の松煙染め。 大きめの柄の銀古都に、段で茶系の柄入り。
帯:  袋帯。 ひなやの組帯「金唐組錦」。 金・黒色。
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。
帯揚げ: 鶯茶と明るめの焦げ茶。
履物: 雨草履。 (お初)

今日は雨下駄で劇場内を歩きたくなく、草履を別に持って行くのも邪魔なので、
こういう日用に先日購入した雨草履をおろした。
草履の裏底・台・鼻緒のすべてに国産品を使った雨草履だそうだけれど、
合皮の鼻緒は足へのあたりがきつく、歩くのには不適だった。
誂えた雨下駄の鼻緒は本革だから、ちゃんとした雨草履も底だけ雨仕様で他は本革なのかしら?
セールにつられて購入したけれど、決して安くは無かったのに、
またも、安物買いの..をやってしまったのかもしれないと、少しへこんだ。

2010.2.26 [金] 賞味会

今週は平日5日間を空けて片付け週間(笑)の予定だったが、月曜日に怠けたら、おじゃん。(涙)
月曜の夜に腰を痛め、その後は横になっているか、じっと座っているか、真っ直ぐ動くか..
掃除は無理でも洗濯は洗濯機がしてくれるのに、物干し竿に干すのも一苦労。
ぎっくり腰にならずに動けただけでも、助かったと思うけれど..

予定なしといっても、水曜日には名作サロンの朗読を聞きに門仲まで行く心積もりだったが、
無理は禁物と止めてしまった。
予約も必要なく、行かれれば行こうと思っていると、止めてしまうことが多くなってしまう。
先月も来月も別の予定があって、なかなか行かれないのに..

少しは腰が楽になった木曜・金曜日には、さぼっていた半衿つけをせっせとした。
もっとさっさとすればいいものを..(汗)
色の違うビーズ半衿を、長襦袢の色・柄を考えながらつけて、漸く一段落。
これで長襦袢を選ぶ楽しみが増えたと思うと、うれしい。

*****
その状態でも、木曜日の夕方は、食いしん坊の私らしく賞味会に銀座まで出かけた。(爆)
「明月庵ぎんざ田中屋松屋店」の賞味会で、年に何回か行われているらしい。
体調的に、キャンセルしなかったことを少し後悔しながら行ったら、
席について渡された今日の献立を見て、驚いた。 料理の品数が思いもしなかったほど多い!
蕎麦会席!? でも蕎麦は最後のご飯が蕎麦になっているだけみたい。
先月行った時に勧められて、よく分からないままに楽しそうと予約したのだけれど、
食事が辛味大根となっていて、これは蕎麦だろうと思ったけれど、
あとは、蕗のとう・蕨・のびるなどを使った季節感のある料理がずらっと並んでいた。
板前さんが季節の料理をあれこれ楽しみに考えて、品数が多くなるらしい。
少しだけお酒を飲みながら料理をいただくと、
食いしん坊の私にも少し多過ぎる量ではあったけれど、季節感タップリの料理がうれしかった。
途中でお腹一杯になって慌てたものの、どうにか締めの水菓子まで、おいしくいただいた。
次回は夏かしら? ご案内が来るだろうから、また参加したいと思う。

2010.2.22 [月] ぞろ目の極み

平成22年2月22日22時22分22秒

揃いましたね〜
この時刻、皆さんは何をしていらっしゃいましたか?
鉄子・鉄男たちには、この日時の切符争奪戦があるとか..
券には22秒は印字されないでしょうから、60秒間の勝負?

私ときたら、翌日出そうと新聞を玄関まで運んでおこうとして、グキッ..
一瞬ぎっくり腰かと焦ってしまったけれど、幸い軽く済んでそれ程ではなかった。
すぐには動けなかったけれど、暫くしたら痛みはあるけれど、どうにか動けて、ホッ..
油断は大敵。

2010.2.21 [日] 能楽に浸る

能楽協会主催の第50回記念の式能を観に行って、朝から一日中お能に浸ってきた。
満腹感一杯。(笑)
能・金春流「翁・竹生島」、狂言・和泉流「福の神」、能・宝生流「俊成忠度」、狂言・大蔵流「蝸牛」、能・金剛流「雪−雪踏拍子」、狂言・和泉流「見物左衛門」、能・喜多流「自然居士」、
狂言・大蔵流「千鳥」、半能・観世流「石橋−大獅子」。

第1部と第2部に分かれているが、通して観ると五番立てで観られる。
お能の5流が1曲ずつ担当しての五番立てで、演者も揃って魅力的な公演。
いつもより朝早い開始で9時間の公演となると、開演時刻も所要時間も私にはキツイけれど、
前から1度は観たいと思っていたお能の五番立てを観られる機会だと、チケットを取った。
売り出し日に失念してしまい、いい席ではないけれど、チケットが取れただけでもうれしい。

「能にして能に非ず」といわれる祝典曲の「翁」は、始まったら見所に入れてもらえないから、
私にしては早い時間に必死の頑張りで出かけて、第1部は居眠りもせず、しっかり楽しんだ。
第2部は、2時間トロトロしただけという睡眠不足と、入れ替わりの時間に取った遅い昼食と、
更には暖房が効いてきたのか見所が暖か過ぎと、3拍子揃ってしまい、つい居眠りも..(涙)
でも、曲の選定も演者も素晴らしく、長時間の鑑賞疲れも何のその、いいものはいい!

「翁」は、翁・金春安明、三番叟・野村万作、千歳・野村小三郎。
「竹生島」は、シテ・金春欣三、ツレ・櫻間右陣、ワキ・福王茂十郎、アイ・野村扇丞など。
「俊成忠度」は、シテ・大坪喜美雄、ツレ・今井泰行、トモ・山内崇生、ワキ・高安勝久。
「雪−雪踏拍子」は、シテ・金剛永謹、ワキ・江崎金次郎。
「自然居士」は、シテ・粟谷能夫、ワキ・森常好、アイ・大蔵弥太郎など。
「石橋−大獅子」は、シテ・梅若玄祥、ツレが観世芳伸、梅若紀長、観世喜正、ワキ・宝生閑。

「福の神」は、シテ・三宅右近、アドが高澤祐介と三宅右矩。
「蝸牛」は、シテ・茂山千五郎、アドが茂山千三郎と善竹十郎。
「見物左衛門」は、独り狂言で、野村萬。
「千鳥」は、シテ・山本東次郎、アドが山本則直と則俊。

シテ方、ワキ方、狂言師の出演者に合わせ、囃し方も揃った公演で、堪能した。
能・狂言とも、流派・演者が違うと前に観た時と印象が大分違ったりして、それも楽しい。
最後の「石橋」が半能なので、すぐに見どころの後場になって、
小書きの大獅子により、獅子が4人で、白頭の親獅子と赤頭の子獅子が2人ずつ。
「翁」で厳粛に始まった公演が、華やかで豪快な獅子で終わり、実に楽しい1日だった。
年に1度くらいなら多少の疲れは覚悟で、また五番立てで観たいと思ったほどの満足感。

*****
着物: 結城紬(奥順はたおり娘)。  灰藤色。 無地。
帯:  名古屋帯。 染のに志山の染帯。 濡れ描の「浜千鳥」。 青灰色地に、浜千鳥の柄。
帯締め: 五嶋紐。 中央に薄紫、上下に白、端に肌色。
帯揚げ: 丹後ちりめん紬の帯揚げ。 京姉小路作の京友禅。 灰藤色、白・灰・肌色入り。

2010.2.19 [金] 能楽

夜は、国立能楽堂の定例公演で、狂言・和泉流「鶯」と能・金剛流「藤戸」を観た。
狂言「鶯」は、シテ・野村万蔵、アド・野村萬。
お金を払って鶯を買えないからと、野辺に生け捕りに来て、他人の鶯を見つけて、
刀と主人から預かった太刀まで賭けて取られてしまうのが、いつも何とも言えない感じ。

能「藤戸」は、前に観た時のことを覚えていないくらい分かり難いと思っていたら、
今回はとてもすんなり入って、楽しく鑑賞できた。
詞章を読んでおいたし字幕のお世話にもなったおかげかもしれない。
前シテ・漁師の母とワキ・佐々木盛綱とのやり取り、特に終盤のシテの悲しみ・怒り、
後シテ・漁師の霊の怨恨も、動きはさほど大きくないのに、分かり易く印象深かった。
シテ・豊嶋三千春、ワキ・高井松男、など。

*****
馴染みのワインバーに行くという友人と能楽堂の外で別れて、
私は駅の近くのユーハイムに、OS直前に滑り込んで、和風ハンバーグで晩ご飯。
休憩時間に食堂で柿の葉寿司も食べたけれど2個だけだから、楽勝。(笑)

*****
着物: 小紋(千總)。  変わり織。 銀鼠色。 
帯:  袋帯。 三浦逸鬼氏の素描き友禅染め「白鷺」。 白金地。 墨色の濃淡の葦に、白で鷺。
帯締め: 五嶋紐。 極薄桃色、片方に青磁色と金。
帯揚げ: 絞り。 薄黄色。 (お初。 20代に購入したものを漸く・笑)
履物: 灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐鼻緒。 (伊と忠)

2010.2.18 [木] 鹿芝居

夜からの雪も昼には止んで、今年も国立演芸場2月の中席恒例の鹿芝居を楽しみに出かけた。
噺家(はなしか)がする芝居だから鹿芝居(しかしばい)。
一口に鹿芝居と言っても、歌舞伎風に生真面目に演じる時と、
噺家達も遊び心タップリに楽しんでいるわね〜という時があるが、ここは楽しむタイプ。
噺家には芸達者が多いけれど、役者じゃないのだから、一緒に遊ぶ感じの方が私は好み。

仲入り前は、鹿芝居に出演の噺家が、まくらやサワリを短く話して、気分は鹿芝居一色。
色物はないのに、ものまねや寄席の踊りもあって、賑やか。
そして、金原亭世之介・古今亭菊春の獅子舞まで、全てが鹿芝居の前座の感じ。(笑)

ここの鹿芝居は落語から題材を取っていて、昨年は「らくだ」だったが、今年は「死神」。
金原亭馬生を中心に、林家正雀が台本を書いているらしい。
毎年同じ顔ぶれみたいだから、芝居好きの噺家が集まって、気心の知れた者どおしで、
毎年変わる題材の芝居を皆が楽しんで演じている感じで、気に入っている。
定席だから10日間もあるのに、人気があるのでうっかりするとチケットを取り損なう。
私も今年は取るのが遅くなったら、思った日が取れず、取れた席もよくなかったけれど、
今年も大いに楽しんだから、行ってよかった!
芝居の後の手拭撒きでも、蝶花楼馬楽の手ぬぐいをゲットできて、ニコニコ。

*****
朝の雪に着物は止めたが、出かける頃には日が照っていて、拍子抜け。

帰りは日本橋に出て、三越の呉服特選サロンで秋山眞和氏の「綾の手紬の会」展を拝見。
素敵な作品ばかり。 特に藍の好きな私には眼福であり、目の毒でもあり..
京友禅の「千總」、西陣御召の「矢代仁」、西陣織の「川島織物の、
新作発表の「鼎美会」も行われていて、それも楽しく見たけれど、
秋山さんの作品を見た後だったので、印象が薄くなってしまった。

催物会場の全国有名寿司展で、おたる政寿司のにぎりをタップリ食べ、
デザートは、高島屋の地下の叶匠寿庵で、クリームあんみつ。(笑)

2010.2.15 [月] 朗読サークル

朗読サークル活動日だが、体調が悪くて1時間近く遅刻。
いつもなら欠席してしまうところだったが、今月の活動日は今日1日だけだし、
遅れても2時間はあるから休むよりはマシだろうと、参加させていただいた。
来週の児童館でのお話ボランティアの練習が終わる頃に到着し、
秋の発表会の新しい候補作品の朗読練習には参加できたので、行ってよかったと思った。

終了時には雨足が強くなって、門仲まで歩くうちにズボンの裾が濡れてしまう。
天候的にも体調的にも、家まで歩くのは諦めて、久しぶりに往復メトロ利用。

お不動様前の近為で、銀だらつきでぶぶ漬けをいただいて、漸くの食事。
自宅用の漬物を買ってから、サロンドペリニヨンでケーキを購入して帰宅。
正月からお菓子太りしているのに、またも甘いものの買い過ぎだわね〜

2010.2.14 [日] 新年会

真楽の新年会。 ずらっ〜と並んだ着物姿が壮観。
訪問着から紬まで、ご自分の好みに合った着物姿が、どの方も素敵。
参加できたことを喜び、近くの席の方々と会話を楽しみながら、料理を美味しくいただいた。
会が始まる前には2階の建物見物もできて、楽しい一日を過ごせたことに感謝。

段取り・茶屋との交渉などをしてくださった管理人のえりりんさんをはじめ、
写真を撮ってくださったぬほりんさん、司会の辛夷さん、
受付・建物見学をお世話くださった方々、そしてご同席の皆様、ありがとうございました。

*****
着物: 訪問着。  本藍染でたたき加工。 手刺繍の総仙頭。 (お初)
帯:  袋帯。 「飛翔」。 天然阿波藍染め。 さざなみ模様の箔地に2羽の鶴。(お初)
    佐藤昭人氏のすくもを使用した大沢石雄氏の作。
帯締め: 五嶋紐。 極薄桃色、片方に青磁色と金。
帯揚げ: 灰みの空色と肌色の染分け。 
履物: 螺鈿の草履。 薄い銀色から白に暈し。 (金鷲)
バッグ: 友禅の大型バッグ。 灰紫色に葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
コート: カシミアコート。 黒色。 
ショール: 洋服用のカシミアマフラー。 薄茶地に変わり格子。 (ロロピアーナ) 

着物は、全体に仙頭刺繍が入っているが、通し裏にしたので、
遠目には藍色(JAPAN BLUE)のたたき染めだけに見えて、地味な小紋風。
帯は、阿波藍を代表する藍師のお1人である佐藤昭人氏のすくもを使用して、 
大沢石雄氏が染めたもので、この着物に合わせようと購入した印象的な柄。
新年会には少し地味な着物だが、帯にインパクトがあるからいいかと..

*****
会の始まる前に今日一日で食べるには多すぎる和菓子を日影茶屋で購入したのに、
東京に戻ってからデパートで息子用に(もちろん自分用も・笑)ヴァレンタインチョコも購入。
梅園のお雑煮で軽い夕食も済ませて、帰宅。

2010.2.13 [土] 日本刺繍展

「草乃しずか日本刺繍展」で、素晴らしい作品のオンパレードに、溜息をついた。
この方の刺繍は重厚感があるのね〜と思いながら拝見。
日本刺繍でも、刺す方・技法によって実にさまざま、本当にいろいろだと、再認識した。
見に行けないだろうと諦めていた展覧会だが、行くことが出来て本当によかった。

昨日・今日と沈没状態で食事もろくに取れなかったら、夕方になるとお腹が空いてきたが、
料理ができる状態ではなく、というか作る気力がなくて、食べに行くことにした。
電車に乗るのは億劫でも寒い外を歩くよりはいいと、メトロで日本橋まで出ることにして、
この展覧会にも寄ったのだが、展覧会場で見て回っているとやはり少し眩暈がして、
体調を無視した自分を叱る思いだったが、見られた幸せに多少の辛さは吹き飛んだ。

*****
食事は久しぶりにお好み食堂の「糖朝」で、春節祭セット。
少しずついろいろの料理を食べられるから1人の時はセットやコースを選ぶことが多い。
旧正月ですもの、中国では春節だわね、と思いながら、おいしく食べて帰った。

明日は旧正月。 新年会の準備はまだこれから..
いまの体調だと葉山は一層遠いけれど、出席すべく頑張りましょう。

2010.2.12 [金] 楽しみな新年会だけど

新年会まであと明日の1日だけで、皆さんにお会いできるのを楽しみにしているのに、
私の準備は何も出来ていず、着物も帯も何もかも、これから..
何を着ても祝う気持だけでOKと思うものの、それでも、やっぱり迷ってしまう。

折角の機会だから、仕立ててもらったまま着ていない訪問着にしようとは思うけれど、
薄い色や紺色の地色、海辺の柄などは、この時期にはまだ寒そうな印象かもしれないし、
座る席だから、膝前・膝下の刺繍は擦れてしまうだろうし、
上身頃に模様が無いのは寂しげかもしれないし、と考えると、
どれも何となくピタッと来ない。
頭に残っている印象が違うこともあるから、着物を見てから選ぼうと思うものの、
今日も気力不足で、先送りのまま、まだ何も決められない。

何はともあれ、ご出席の皆さんそれぞれのお着物姿を楽しみに、
ドタキャンだけはしないよう心しましょう。

2010.2.11 [木] オペラに浸る

オペラ「ジークフリート」を観に行って、楽しく音楽に浸ってきた。
「トーキョーリング」と言われた新国立劇場の「ニーべルングの指環」の第2夜の再演初日。
初演時は前夜・第2夜の演出で方向は分かっていたのに、それでも演出に気を取られたが、
今回は忘れていた場面があった演出も結構楽しんで、何より音楽・声を存分に楽しめた。
元々長いオペラの上、歌手を休ませるため休憩時間も長いので、6時間の上演時間だから、
体調がよくなくて気力・体力が持つか不安の中を出かけたのに、
頑張って出て来てよかった! 聴き損なわないでよかった!! と思った。
音楽の分からない私が見事に惹きこまれて、久しぶりに音樂・声に浸る感覚で、
気付いたら体調もよくなっていて(笑)、幸せ気分。

ブリュンヒルデ登場の場からフィナーレのジークフリ−トとの二重唱が特に素晴らしく、
ブリュンヒルデの出番は最後だけだから声が出るのも言わば当たり前だが、
ずうっと歌い続けてきたジークフリ−ト役が負けずにしっかり歌ってくれて、堪能した。

指揮:ダン・エッティンガー
ジークフリート:クリスティアン・フランツ、 ミーメ:ヴォルフガング・シュミット、
さすらい人:ユッカ・ラジライネン、 ブリュンヒルデ:イレーネ・テオリン など。

*****
終演後は友人と新宿に出て、小田急レストラン街の和食店で、少し飲みながら軽く食事。
1回目の休憩時間に2人ともサンドウィッチを食べたのに、ペロリとお腹に。(笑)
休憩時間にも話をしたのに、ここでも今日のオペラや歌舞伎等の観劇の印象やら、
着物の話やらで、いくらでも話すことがあるのがおかしい。

*****
今日も夕方から雨の予報なのに時間がギリギリだったので、雨の日でもOKな着物を選べず、
風を通すため吊るしてあった昨日の着物がまだそのままだったので、今日も続けて着た。
劇場で、天気が悪いので今日は洋服になさったという私より大分お歳の上の方から、
白鷺ですよね〜 いいですね! とお声を掛けていただいて、思わずニコリ。

2010.2.10 [水] 文楽を楽しむ

2月の文楽公演は3部制で、今日は第二部と第三部を観に行った。
昨日は行き損なったので、今日はその二の舞いにはならないように朝から気を入れていた。(笑)

第二部は「大経師昔暦−大経師内、岡崎村梅龍内、奥丹波隠れ家」。
切は、大経師内が綱大夫・清二郎、梅龍内が住大夫・錦糸で、
人形遣いは、おさん・茂兵衛が文雀・和生で、おさんの両親の道順と母が玉女・蓑二郎。
下女の玉が清十郎、その伯父の梅龍が玉也など。 (蓑二郎は玉英の代演)。
以前に何度か観た時より印象が強く、見応え・聴き応えがあった。
綱大夫もいいけれど、住大夫の語りが素晴らしく、錦糸の三味線にも聴き入って、楽しく鑑賞。

第三部が蓑助の出演する「曽根崎心中−生玉社前、天満屋、天神森」。
今月の文楽は吉田蓑助文化功労者顕彰記念と銘打っていて、そのためなのか
蓑助が出演する第三部のチケットはすぐに売り切れになったが、
真っ先に取ったので7列目中央という観易い・聞き易い文句なしの席。
お初・徳兵衛を蓑助・勘十郎の師弟コンビで遣っていて、いい舞台ながら、
これまでに観ていた蓑助・玉男のコンビと違い、お初ばかりが目に入り、徳兵衛の印象が薄い。
特に天神森への道行・心中の場面で、徳兵衛が霞んでしまう感じがして、
これからの文楽を背負っていく期待の勘十郎でも、これだけ違うのかと、
あらためて蓑助さん・玉男さんの上手さ・見事さに思いがいった。
蓑助・玉男コンビで文楽史上初めてというカーテンコールつきの舞台も幸い観られたこともあり、
私の満足度のハードルが高いのかもしれない。
勘十郎が師匠の蓑助と互角に遣うのを観られるようになるかしら? 早く観たいものだと思う。

とは言え、第二部・第三部と楽しく鑑賞。
体調が多少悪くても、いい公演はやはり楽しい。
こうなると見損なった第一部も観たかったと強く思う。
大人気の第三部以外は平日ならチケットもまだあるらしいけれど、体調と懐具合を考えると、
今からチケットをまた取る気にはならないから、来週になって行けそうだったら、
行こうかしらと思うものの、来週になったら売り切れてしまうかも..

*****
着物: お召し。 段取りでいろいろな江戸小紋柄。 黒地。 
帯:  袋帯。 「白鷺」。 白金地。 墨色の濃淡の葦に白で鷺。
    墨描き作家・三浦逸鬼氏の素描き友禅染め。
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。
帯揚げ: 灰みの赤紫。 雪輪に模様入り。 
履物: 黒エナメル台の草履。 台に紫のエナメル入り。 紫のエナメル鼻緒。
ショール: 洋服用の紫色の大判カシミアマフラー。 

夕方から雨になるとの予報で、縮緬地の着物から予定変更。
雨だと選択幅が狭まってしまうけれど、冬の鷺の帯をしめたからOK。

2010.2.9 [火] 残念! 行き損なう

先週は歌舞伎と能楽を2日ずつ観に行って、歌舞伎と能楽の週みたいと思ったが、
今週は気付いたら文楽とオペラの週。(笑) のはずだった。
今日は文楽の第一部を観に行く予定だったのに、何ということ.. 行き損なってしまった。(涙)
1月はチケットを無駄にすることなく、チケットを取った公演は全て観に行かれたので、
体調改善とニコニコしていたのに.. 残念無念。
昨日は全く外に出ず家に篭ってしまったが、休養したので今日は元気に行かれるだろうと思って、
出かけるついでにアレコレ予定していたのに、朝になったらまるでダメ。
今日は第一部だけだから終演時間が早いし、文楽の後には展覧会に寄ろうと思っていたが、
欲を張ったのがいけなかったのか、肝心の文楽にも行き損なってしまった。

今月の文楽は吉田蓑助文化功労者顕彰記念と銘打っているが、蓑助の出演は第三部だけで、
第一部には出演しないし、住大夫の出演も第二部なので、まだしも諦めがついたけれど..
第一部の冒頭は、お祝いの踊りの「花競四季寿」だから、それは諦めても、
次の千歳大夫・咲大夫の語りで玉女・勘十郎が人形を遣う「嬢景清八嶋日記」までには
どうにか行きたいとも思ったけれど、それもダメ。
あまり無理しても楽しめないし、仕方ない。
夕方になって漸く動き出したが、残念で情けなく、諦めの悪い私は、つい愚痴りたくなる。
季節はずれに暖かい気持ちのよい日だったと聞くと尚更に..

*****
赤ちゃんのお誕生! おめでとうございます!!
可愛らしくて、元気をいただきました。

2010.2.8 [月] 

今頃になってしまいまいしたが、
ちといちさん、おめでとうございます!
日頃の努力が評価され、どんどん枠が広がっていくのは、本当に素敵!です。
新年会でもご披露をお願いしたいです。

新年会といえば、赤い目を心配なさっている方がお2人もいらして、びっくり。
実は私もなんですよ〜
私はレンズをはずす時に不注意で傷つけてしまって、
もう3週間も経つのに、今でも日によって赤くなってしまいます。
医者でもらった目薬もしっかり点したのは始めの数日だけで、
後は適当なのがいけないのか.. 
赤目に着物は似合わないから、もういい加減に直って欲しいです。

2010.2.7 [日] ご近所寄席

午後、住まいの集会所で行われた寄席に行った。
マンションに噺家の師匠がお住まいで、ご近所づきあいで、弟子も連れて噺をしてくださる。
自治会主催で木戸銭はお志という下駄履き寄席。(笑)
今回で8回目とのことで、毎年、1月か2月に開催されているらしいが、
私が聞きに行くようになったのは2年前からで、今年で3回目。
今年は少しゆっくりした時間から始まり、出演者は昨年・一昨年より1人減って4人。

前座の小んぶが「小ほめ」、二ツ目の小太郎が「そこつの釘」で、真打の喬之助は「茶の湯」。
小休憩後が真打登場というか師匠のさん喬さんで「寝床」。
「小ほめ」も「そこつの釘」も前座・二ツ目の定番らしく、頻繁に聞いている馴染みの噺。
「茶の湯」と「寝床」はどこか共通点が多い感じの噺だから、意図した演目かしら?
喬之助さんの噺を聞くのは初めて。 3番目の弟子だそうだけれど..
さん喬さんになると、安心してというか落ち着いて楽しく聞けて、ホッとした。(笑)
聞かせる噺ができるようになるには、何が必要なのか..
才能も必要だろうが、多分、年季と何より修行と.. やっぱり才能?

2010.2.6 [土] 若手能、No Man’s Land、てんぷら

午後から動き回ってしまって、少し疲れ気味。(苦笑)
今日は昨日より体調がよかったので、行き損なったところ2ヵ所にも寄ってしまった。
少し体調がよくなると、これだからいけない。 出かけたついでに..が多くなってしまう。
それにしても、風が強く、ガラス窓越しの光からは想像できないほど、寒〜い日だった。

昨日はまだ少し眩暈がしたので、出かけるのは止めて家で休養。
夕方近くに寒い風に震えながら買物に行ったついでに、顔剃りをしてもらった。
襟足も剃ってもらってスッキリして、少しは新年会の準備ができた気分。(笑)
そろそろ着るものを決めなくちゃ.. あれかこれか..それとも..

*****
今日は午後から、能楽若手研究会の東京公演に、いつもの国立能楽堂に出かけた。
能楽堂までの歩道の植え込みに雪がまだ残っていて驚いたが、時折吹く強い寒風で納得。
能・観世流「半蔀」、狂言・和泉流「水汲」、能・金春流「舎利」。
若手能だから若手中心だが、若手と言っても普段の公演にも出ていらっしゃる方も多く、
何より、いつもながら後見・地頭など若手を支える方々の顔ぶれが素晴らしい。

能「半蔀」は、最近観ているので、筋が分かっていて親しみ易かった。
でも、動きのある終曲前の序の舞までが長い。(爆)

狂言「水汲」は、シテとアドの小歌の掛け合いが楽しい。
シテの新発意(しんぼち・修行中の僧)など、こういう機会でなければ知ることの無い言葉。
単に私が知らないだけかもしれないけれど..(汗)
楽しかったが、シテ・アドの2人とも、少し緊張気味なのか硬さがあるような気がした。
もしかしたら、後見の万作さんにテストされている気分なのかも..(笑)

能「舎利」は、初心者向けというか、スピード感・動きで、楽しいお能。
前シテ・里人の舎利を奪う動きも楽しいが、後シテ・足疾鬼とツレ・韋駄天の攻防は更に楽しい。
それだけに、スピードに頼らないで演じるのに難しさがあるのだろうと思う。
面がどれも独特で気になったが、掲示がなく、分からないままなのが少し残念。
特に前シテの里人とツレの韋駄天の面は何だったのかしら?

*****
終演後は、期間が延長されたNo Man’s Land展に回った。
うーん、私には馴染みの薄い分からない分野だわね〜と思いながらも全体を回ると、
分からないし好みでもないのに、何となく楽しい印象なのが不思議。

夕食は、みかわ是山居で天麩羅。
海老・きす・烏賊・白子・大葉で挟んだ雲丹・しらうお・穴子に、野菜。
〆の小柱のかき揚は、飲んだ時の定番で今日も天茶。
季節のしらうおが出て、ああ、春だわね〜とニコッ。
椀物はいつもの海老しんじょでなく、冬仕様というか葛仕立てのものになっていた。
先月に続き、めごちが無かったのが残念。 最近は捕れない頻度が増しているらしい。
野菜は好みのものを選べるようにしたそうで、銀杏に、薩摩芋・アスパラをいただいた。
薩摩芋は暫く食べていなかったし、アスパラは彩りで選んだ。

*****
着物: 訪問着。 総絞り。 灰色。 
帯:  袋帯(橋本清)。 「加賀浪漫 南天に鳥」。 銀霞(墨色地)に、銀・灰色の刺繍。 
帯締め: 五嶋紐。 極薄桃色。 片方に臙脂と金。
帯揚げ: 灰みの赤紫。 雪輪に模様入り。 
ショール: カシミール刺繍。 黒地に多色の刺繍。 

能楽堂が久しぶりの正面1列目中央の席なので、たまには訪問着を着ようと1年ぶりで着用。
帯を選ぶ時間が無く、2月に南天は無理があると思いながらも、他の花もいろいろあるし、
単色の感じで目立たないかと..(爆)  地味な組み合わせなので、小物で色を注した。
暖かそうな日光につられ、暖かいカシミアコートだからと、マフラーでなくショールにしたら、
風が強くて寒さが身にしみ、冬を実感。 春は名のみ..

2010.2.4 [木] 立春には歌舞伎鑑賞

今日は歌舞伎公演の夜の部を観に歌舞伎座に出かけた。
立春とは名ばかりの寒い日で、そのせいではないだろうが、疲れが出たのか朝から絶不調。
来月の国立劇場の公演チケットを取るために動き出したら、久しぶりにグラ〜ッと激しい眩暈。
チケットどころでなく、横になって眩暈が収まるのを待ったが、昼過ぎになってもまだ動けない。
今日の観劇は無理かと思うものの、さよなら公演でチケット代が高く、安い席は売り切れだから、
後日行くとなると懐事情が厳しいと、具合が悪くて横になっているくせに残念に思っていたら、
よくしたもので、2時過ぎには大分軽くなって、ホッ。
チケットもどうにか取れて、3時過ぎには出かけられそうな感じになったので、頑張って出かけた。

「壷坂霊験記」は、三津五郎・福助で、沢市と女房お里。
三津五郎が初役というのは不思議な気がしたが、ほのぼのと観た。
「高坏」は、勘三郎の次郎冠者で、あと橋之助、彌十郎、亀蔵。
高下駄は、あれっ低い!と思ったから、染五郎のより歯が低いのかもしれないけれど、
勘三郎の踊りも軽快だし、何より愛嬌のある芸達者ぶりが楽しい。
「籠釣瓶花街酔醒」は、勘三郎の佐野次郎左衛門で、玉三郎の八ツ橋、仁左衛門の栄之丞。
あと、我當、秀太郎、魁春、彌十郎、勘太郎、七之助など。
華やかな場面も多いし見どころもいろいろあるのに、好きな話ではないけれど、
いい舞台だと思った。
どれも楽しく観られたので、行ってよかったと思いながら帰宅。

*****
着物: 結城紬。 松煙染。 灰みの茶色。 変わり亀甲模様。 
帯:  名古屋帯。 結城紬地。 茶色。 葉と花の柄。 (お初) 
帯締め: 五嶋紐。 渋い緑色。 生成り・臙脂・緑入り。
帯揚げ: 雪華作の京友禅紬。 灰薄緑色と灰茶色の染分け。 
コート: 道中着。 まほら紬。紺地、臙脂・灰色等の格子柄。 紫色の大判カシミアマフラー。 

先日仕立て上がった結城紬地の名古屋帯を合わせて、結城on結城にしてみたが、
店で勧められたように、確かにいろいろな着物に合いそうな帯だと思って、うれしくなった。
歌舞伎座はロッカーの数が少ないので、外は殆ど歩かないから、
場所を取るいつものカシミアコートは止めて、長い道中着に大判マフラーにした。
肩や背中が暖かくて、うれしい。 大判マフラーの素晴らしき威力。(笑)

2010.2.3 [水] 節分に狂言「節分」

国立能楽堂の定例公演を観に出かけた。
お能・狂言の前にお馴染みのとやま料理の「五万石」でランチをいただきたいと早目に行った。
千駄ヶ谷の駅を出たら寒くてビックリ。 我が家の辺りより気温が低いみたい。
雪が残っていて、それも植え込みだけでなく歩道にも少しあって、寒さを実感。
「五万石」では、前から食べてみたいと思っていた一汁3菜の日替りランチが、期待通り。
安いのに文句なしの量と味で、うれしくなった。
平日の昼の公演に行く時は、いつもここで食べたいと思ったほど。(笑)

*****
今日の番組は、狂言・和泉流「節分」と、能・観世流「朝長」。
節分に「節分」を観られるとは、季節感不足の私にはうれしいことと、楽しみにしていた。

狂言「節分」は、シテ・鬼が高澤祐介、アド・女が三宅右矩。
シテは、狂言によく出てくる怖くない愛嬌のある鬼で、健気というか、いじらしい。(笑)
アドの女も狂言らしく、したたかで、言い寄る鬼が、むしろ愛らしくて、動きも小歌も楽しい。

能「朝長」は、動きが少なくほとんど謡だけで話が進むので、眠気との闘いつき。(笑)
特に前場は私には単調に思われる静かな謡が長く続き、
シテ・青墓の長者とツレ・侍女の装束・面の違いなどの他は、愉しむには程遠かった。
後場のシテ・朝長の登場では動きがあったので、舞を期待したら、すぐ終わってしまい、
あとは終曲間際に少し動きがあっただけで、その間はまた殆ど動かず、謡ばかり。
ウ〜ム、こういうのは私にはまだ難しい。 むしろ囃し方の演奏の方が印象的。
シテ・浅見真州、ワキ・宝生欣哉、アイ・三宅右近、など。
笛・赤井啓三、小鼓・林吉兵衛、大鼓・亀井忠雄、太鼓・小寺佐七。
土曜日の「碁」のシテの面は孫次郎だったと思い出しながら掲示を見たら、
前シテは曲見、後シテは今若で、ツレは小面。 
面の違いはなかなか分からない。
でも、前シテの面がプログラムの手引きの深井とは思えなかったのは上出来。(爆)

終演後は、来ていた友人が見つけてくれて、またも喫茶店で飲み物とおしゃべり。
今日は着物談義が中心。

*****
着物: 小紋。 墨流し染。 灰藤に薄墨・薄茶色等。 
帯:  袋帯。 京友禅染「銀花仙」。 銀鼠色地。 杉林柄。 
帯締め: 五嶋紐。 薄い青磁色。 片方に臙脂入り。
帯揚げ: 渋い鶯色の濃淡暈し。 「幻雪」 

雪中の冬木立の印象があって、冬の間に忘れずに締めたいと思っていた帯にして、
それに合う着物を選んだが、頭で思っていた着物はイマイチで、変更。
私の記憶がいい加減なのか、着物の上に帯を置いて合わせてみないと本当に分からない。

能楽堂で後ろの列にいらした男の方に、いいお召し物ですね、帯は等伯ですかと聞かれたが、
等伯写しなどの上等なものではないけれど、雰囲気が好きな帯なので、
そんなふうに思っていただいて、うれしかった。 私って本当に単純。
でも、季節によっては、冬木立でなく朝靄に霞む木立にも見えるかも..
違う時期にも締めてみようかしら..

2010.2.2 [火] 歌舞伎(歌舞伎座、昼の部)

朝には夜の雪が嘘みたいで、雨も止み陽も差してきたが、寒い日。
2月の歌舞伎座は、17代目中村勘三郎23回忌追善で、今日は昼の部を観に行った。

序幕は、初めて観る「爪王」で、狐・勘太郎、鷹・七之助、鷹匠・彌十郎、庄屋・錦之助。
追善興行らしく孫の勘太郎と七之助の兄弟競演で、主役は吹雪と名づけられた鷹。
狐の勘太郎の踊りは、若いのに相変わらず線が綺麗で、うれしくなる。
鷹の七之助には、華やかさと儚さが同居している感じ。
勘太郎と一緒に踊ると、七之助は綺麗だけれど踊りはまだね〜と思ってしまうところがある。 
それにしても、私には思いがけなかったいい舞踊で、39年ぶりの上演とは勿体無いと思う。 
これからは2人での公演がきっとありそうな気もするけれど.. 

「平家女護島−俊寛」は、俊寛・勘三郎、丹左衛門・梅玉、瀬尾・左團次、
平判官康頼・扇雀、丹波少将成経・勘太郎、千鳥・七之助など。
人気の演目でよく上演されるが、勘三郎の俊寛は抑え気味の中に思いが伝わってくる。
勘太郎・七之助の成経・千鳥が、歳を考えれば当たり前だけれど若々しい。

食事休憩後の、芝翫(出演はこれだけ)と今月出演の幹部役者がそろった「口上」が楽しい。
襲名口上より追善口上の方が、より自由な感じがあるが、今回は全体に穏やか。(笑)
中では、三津五郎の話が、いつもの左團次顔負けで、群を抜いて堪らなくおかしかった

昼の部の最後の「ぢいさんばあさん」は、仁左衛門・玉三郎の伊織・るん夫婦で、
勘三郎が初役で憎まれ役の下嶋。 あと、翫雀、橋之助、孝太郎など。
この芝居を初めて観たのが、孝玉コンビだったこの2人で、今でもやはりこの2人のが好き。
憎まれ役の‘しつこい’下嶋が、嫌味であってもあまり気にならず、いつもより印象が薄い?
仁左衛門・玉三郎の鴛鴦夫婦ぶりに、ほのぼのとして、気持ちよく今日の観劇終了。

*****
着物: 撫松庵小紋(ポリ)。 黒緑色地。 破れ垣の雰囲気の破れ縞に花の輪。 
帯:  袋帯。伝統工芸作家・吉翔の和紙箔「異国彩露草」。 渋い薄緑地。紫・緑色露草の葉柄。 
帯締め: 五嶋紐。 生成りに臙脂の線・緑色。
帯揚げ: 薄小豆色に生成り色入り。 梅・源氏香柄。 

始動が遅く一瞬迷ったが、最近は早く着られるようになっているので、着物にした。
準備をする時には、もう日も照っていたが、足元が心配で、雨仕様の着物に予定変更。
開演前には余裕で到着。 フフフ..やったね〜と思うのは.. まだ若いわねぇ〜(爆)

2010.2.1 [月] ご近所ランチ

このところ、ウトウト2時間とかトロトロ3〜4時間の睡眠が多く、疲れが溜まっていたのに、
昨晩も遅く来て日が変わって大分経ってから帰った子供のせいもあって、寝付かれず、
寝たのは結局夜明け頃で、となれば起きれず、外の暗い様子もあって気力減退。
出かけるつもりが、どんよりした天気に雨になるとの予報に嫌気がさして、家で過ごすことに変更。
ならば、近所のフランス料理店でランチを食べようと、LO直前にジヴェルニーに入れていただいた。
いつも通り食いしん坊に、オードブルもスープもついたコース。

オードブルは、厚岸産の生牡蠣にした。
大きな牡蠣がレモンクリーム・ソースとよく合って、上に散らした海水のジュレもおいしい。
ジュレは牡蠣の風味と塩味も少しあって、見た目も味でも効いている。
今日のスープは、人参のポタージュ。 最近の人参は人参くささがあまりなく、少し甘め。
メインは、初めてメニューに見つけたので、もち豚のばら肉にしてみた。
もち豚は、最近あちらこちらで飼育されているブランド豚だそうだが、
オーブンでじっくり焼いてから、スライスしてソテーし、更に蒸して脂を落としたという。
脂のしつこさがなく、ばら肉とは思えない味で、酸味の利いたソースとで、スッキリ食べられた。
ソースの名はメニューで読んで、その後も何度か聞いたのに、もう忘れている。(汗)
付け合せのいろいろの野菜の彩り・味とで、見た目も綺麗で、美味しかった。 ニコッ。
デザートは、パッションフルーツのクレーム・ブリュレ。 あとはエスプレッソ。
サービスしてくださったキールロワイヤルに、白ワインも頼んで、気持ちよく食事。

オープン当初からのシェフが腕を上げたようで、うれしくなった。
当初は頑張って一生懸命作っている感じだったのが、最近は楽しんで工夫している感じがする。
何事につけ、成長ぶりを見られるのはうれしいもので、しかも、
その美味しい料理を食べられるのは、なかなかの楽しみ。 満足満足。

2010.1.31 [日] 1月の着物着用備忘録

5日 結城紬(灰藤色、無地) 染名古屋帯(祝い柄、肌色地)
6日 同上
7日 同上
8日 本結城紬(黒・藍色絣) 染名古屋帯(濡れ描「浜千鳥」、青灰色地)
9日 同上
12日 小紋 (シルクウール、薄い緑色、笹竹)  袋帯(「唐糸波文」金糸波文)
13日 お召し(黒地、段取り江戸小紋) 染名古屋帯(雪の結晶、灰白色地)
14日 小紋(多色、若い頃の着物で油絵風?) 染名古屋帯(雪の結晶、灰白色地)
15日 小紋(墨流し染、灰藤に薄墨・薄茶) 染名古屋帯(染谷洋作の寒牡丹)
17日 牛首紬訪問着(薄灰色、丸・金線模様) 組帯(焦げ茶色地)
21日 小紋(総疋田絞り、千草鼠色) 染名古屋帯(染谷洋作の寒牡丹)
22日 伊那紬(白地、青縞・茶格子) 袋帯(「日溜り」切株に小鳥、引箔地)
23日 結城紬(松煙染、灰みの茶色、亀甲模様) 名古屋帯(ふぐ、薄灰色地)
27日 本結城紬(黒・藍色絣) 染名古屋帯(染谷洋作の寒牡丹)
30日 小紋(飛び柄、鶸色?) 袋帯(「加賀浪漫 南天に鳥」墨色地、銀霞)

15回着用。
初旬は連日の着物で、体調的にも同じ着物・帯で済ますという、かつてない怠けぶり。
自分を甘やかして着ただけでOKとしたが、中旬以降はいろいろの着物を着るようにした。

着物は、いつも通り紬が多いが、意識的に小紋も着た。
紬は、結城紬3枚を7回、それに伊那紬と牛首紬(訪問着)で、合計5枚を9回。
あとは、お召し1枚、小紋5枚(シルクウール1枚、総疋田絞り1枚を含む)。

帯は、冬・正月の柄の染帯を繰り返し締めたので、名古屋帯の回数が多い。
名古屋帯5本(うち4本は染帯)で11回。
袋帯は組帯1本を含み、計4本。

2010.1.30 [土] 能楽・特別公演@国立能楽堂

午後から、少し多過ぎかとも思いながら、今月5回目の国立能楽堂通い。
今日は特別公演で、能2曲と狂言1曲。 お能が2曲なのが楽しみ。
能・宝生流「咸陽宮」、狂言・大蔵流「右近左近」、能・金剛流「碁」。

能「咸陽宮」は、舞もなく、私には台詞劇の趣きがして分かり易く、
シテ(始皇帝)と、ワキ(荊か)とワキツレ(秦舞陽)の攻防も、大いに楽しんだ。
ワキ方が中心とも思える曲で、ワキの荊かが大役として重い習いの曲だというのに納得。
シテ・近藤乾之助、ワキ・宝生閑、ワキツレ・大日方寛、アイ・茂山千三郎など。
笛・一噌隆之、大鼓・安福建雄、小鼓・大倉源次郎、太鼓・梶谷英樹。

狂言「右近左近」は、シテ・右近が茂山あきら、アド・妻が千五郎。
前に見たときと同じく、シテの哀れな終曲の笑い・泣きが狂言らしく、何とも言えない感じ。

能「碁」は、源氏物語の空蝉を素材にした曲で、碁の対局が見所だそうで、
対局をどのように見せるのか興味があったが.. うーん.. なるほど..
終局前のゆったりしたシテの舞に、分からないままに、惹きこまれる感じがした。
鑑賞の手引きによると、長らく廃絶されていたのが金剛流で復曲されたという。
シテ・金剛英謹、ツレ・種田道一、ワキ・高安勝久、アイ・茂山七五三。
笛・松田弘之、大鼓・幸清次郎、小鼓・石井喜彦。

今日のお能の「咸陽宮」と「碁」ともに初めて観たが、いいお能だったと満足しながら、
少しは楽しめるようになってきたかと、それもうれしい。
今までだって、分からなくても行こうというくらいには好きだったのだけれど..

*****
終演後は、仕立て上がった品物を受け取りに、銀座に寄った。
まずは、結城紬の名古屋帯。
色が自分ではまず選ばない茶系だとは覚えていたけれど、柄が分からなくて気になっていたが、
結構好みの柄でホッとした。 もっていない色だから、もしかしたら重宝するかも..
次は、いつものように着尺から仕立ててもらった、春向きのコート。
少し若向きで着物では気恥ずかしくて着られそうもないが、
春のコートによさそうと思った通りの感じに仕立てあがっていた。
市松模様なので、市松を合わせてもらうように頼んでおいたが、概ねOK。
初めての薄い色のコートで、少し暖かくなった春先に着たいけれど、
時期は短そうだから、せっせと着なくちゃ..

両方の店で、いろいろな反物・帯を見せてくれて、盛んに営業されたけれど(笑)、
もうこれ以上は、無い袖は振れないから、眼福だけ。

*****
デパートのレストラン街の蕎麦屋で、いろいろの料理のセットをいただいた。
日本酒を少しだけ飲みながら食事し、もり蕎麦を食べて〆。 あ、甘味もついていたわねぇ。
此処で食べるなら本店に行けばいいのだけれど、荷物をもっては歩きたくなく、
つい、ここで済ませてしまう横着者。
でも、いい日を過ごしたと、ニコニコと帰宅。

*****
着物: 小紋。 飛び柄。 渋い黄色(鶸色?)。 
帯:  袋帯(橋本)。「加賀浪漫 南天に鳥」 墨色地。銀霞。 南天、菊などの花と、小鳥の柄。 
帯締め: 五嶋紐。 薄い桃色、金・白色入り。 (お初)
帯揚げ: 山吹色・桃色の染分け。 
履物: 薄金色台。 金・白色の五嶋紐の鼻緒。

先日この帯を思い出し、今月中に締めないと来年まで締められないと、帯を決め、
帯に合わせて着物を選んだら、おかげで、去年着そこなった着物を着られた。
帯締めも、今まで機会がなかったものを締められた。
やっぱり、時々は柔か物をきちんと着ないとまずいわね〜と思う。

2010.1.29 [金] うれしい空振り

今日も母の片付けに行く予定だった。
母のリハビリのある水曜を除くと、今週、姉は忙しくて、行けるのは今日だけだったけれど、
疲れが出たらしく姉は先週末からダウンだそうで、今回は無理との連絡が来た。
以前、行く日を早めに連絡した時に、母が日にちを勘違いしてヤキモキしたことがあったので、
今は直前連絡にしていて母にはまだ連絡していなかったから、今回は中止することにした。
でも母の様子は気がかりだし、私だけでも行って片付けようかと思ったが、私も今週はダウン気味。
で、起きた時の体調が悪くなければ、それから電話して行く心積もりをしていた。

朝というには大分遅かったけれど午前中に電話したが、留守らしく応答無し。
午後になっても、母は電話に出ない。
始めは買物かと思い、次には医者か何かで長引いているのかと思ったものの、
段々心配になって、そのうちには具合が悪くなって横になっているのかと思い出した頃、
漸く母の声が受話器から聞こえて来て、ホッとした。

以前受講していた講座の先生を囲んでの新年会に出かけていたとのことだった。
久しぶりに、元気なご様子の自分より年上の先生にお会いし、
知り合いにも会って話をしたのが、楽しかったらしい。
母がいい気分転換をして元気な声で話す様子に、話を聞きながら私もうれしくなった。
勝手にあれこれ考えて余計な心配をした自分に苦笑しながら、
母が元気に楽しく暮らしてくれるのが何よりで、こういう空振りなら結構と思う。

2010.1.28 [木] からぶり

八幡さまの縁日で、お不動様は今年の初不動。
黒米がストック切れのため、八幡さまの門前市で有機農業の店から買うつもりで出かけた。
雨だと目当てのお店は来ないか、さっさと帰ってしまうので、雨の降る前に行きたかったけれど、
そう上手くはいかず、いつも通りに、本格的な始動は昼過ぎ。(涙)
昨日は2時間睡眠なのにまたも寝付かれず、寝られたのは真夜中をずうっと過ぎて夜明け近く。
となれば起きられるわけもなく、眠れただけよかったと思うしかない。
通り雨は上がったが、もういないかもしれないけれど、それでも、いるかもしれないし、
なにより、八幡さまの近くにお住まいという真楽メンバーにお会いできるかもしれないと、
私にしては珍しく諦めずに出かけることにした。

心配した通り、雨で早仕舞いが多かったそうで門前市に残っている店は少なく、
目当ての店もいなかった。
メンバーともついに連絡が取れず、からぶり2重奏。
結局、散歩になってしまったが、用事がなければ動かない私には、片道30分の歩きは、いい運動。

お不動様の前の「近為」は3時過ぎにも満席で、外でお待ちの方が3人。
縁日だからしかたない、ここまで来たのだし3人なら待ちましょうと、待って、
いつもの3点盛をいただいた。 今日の3点盛は鰆と鮭に豚肉。
3点盛は豚肉が若鶏のこともあるので、そのときだけはぶぶづけなどにするが、
銀だらが入っていないのは少し残念なものの、豚肉なら3点盛ばかり。 
お替りを出してくださる漬物の盛り合わせとお茶もたくさんいただいたら、お腹一杯。
ペリニヨンのケーキは入りそうもなく、心惹かれながら、今日は諦め。

2010.1.27 [水] 和 NEXT 伝統的工芸品展

国立劇場で歌舞伎を楽しんだ後は、「和 NEXT 伝統的工芸品展」を観に日本橋に寄った。
伝統マークでお馴染みの伝統的工芸品産業振興協会主催の展覧会。
日本伝統工芸士会展とふるさと工芸品展が同時開催されている。
木工品、漆器、陶磁器などいろいろな伝統工芸品が並ぶ中、織物・染色品も一角を占めている。

見るだけなら、本当に眼福、眼福。
ただ、心惹かれるもの多数で、出会ってしまうと..
新進気鋭の江戸小紋師の小林義一氏が来ていらして、以前も気になったお召し十があった。
しかも、縮緬地でなく白山紬に染めたもので、色も黒でなく紫の感じの茄子紺。
2001年に若くして日本工芸会正会員になった方で、芸術家肌でもあり職人気質でもあり..
紬に染めると伊勢型紙を傷めるので本当はよくないのだそうだが、一生分の型紙があるので、
この頃は縮緬だけでなく、時には今回のように節の少なめの紬にも染めたりするとか。
いやー、素敵! 素敵!!
こういうものに出会ってしまうと、本当に困るけれど、
心揺さぶられるのは、まだ若いということで、いいことでもあるわよね〜
それとも、ただの物欲?(爆)

2010.1.27 [水] 千秋楽に再び

国立劇場の初春歌舞伎・復活通し狂言「旭輝黄金鯱」の楽日。
菊五郎・菊之助、時蔵などの役者は好きだけれど、特に贔屓というわけではないが、
菊五郎劇団の楽日は弾けて面白い!と聞いてチケットを取っていたので、再度観に行った。
一昨日・昨日と片付けの筈だったのに、また寝て曜日みたいになってしまって(汗)、
出かけるのは及び腰ながら、チケットを無駄にするのは勿体無いと、頑張って出かけた。

寝そびれてしまいウトウト2時間の睡眠だったので、ときどき睡魔に襲われたけれど、
再上演のためには練り直しが必要と思うものの、娯楽としては楽しめる。
でも、聞いていたような弾けぶりはなくて、少し拍子抜け。(笑)
菊之助の本水の鯱つかみが少し変わった感じがしたけれど、どうなのかしら?
動きが大きくなって、それでいて、まとまりはよくなっていた感じ。
あとは、7日に観た時とあまり変わりないような気がした。
ただ、私は娯楽としてボケーっと見るので、見ていても見えていなかったりするから..

*****
着物: 結城紬(奥順の本結城)。 黒・藍色の絣模様。 
帯:  染名古屋帯。 灰白色地。 雪中に寒牡丹柄、前帯は梅に小鳥。 (染谷洋氏作) 
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。
帯揚げ: 灰みの空色と肌色の染分け。 地紋入り。 
履物: 銀鼠色の変り台。 京くみ紐の鼻緒。 (Run)
コート: 道中着 まほら紬。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。
ショール: ロロピアーナの洋服用のカシミア長マフラー。 ベージュ色に同色系の花柄。 

帯は、今月限定? 来月も初めならOKかしら? と少し迷うものの、
締め納めかしらね〜と思い、後で後悔しないように、また同じものを締めた。

2010.1.25 [月] 

こゆきさんの kamekameカフェ、私も初めは kamekameha かと思いました。
若い頃に刷り込まれた kamekameha大王 のせいでしょうね〜
素敵なゆったり空間になることでしょう。
沖縄は、働いていた30有余年で一度だけ参加した職員旅行で行ったところです。
機会があったら、また行きたいです。 勿論 kamekameカフェ にも。

カッパ⇒レインコート、しゃこ⇒ガレージ は、
若い頃に流行りました。
何だか懐かしく..

2010.1.24 [日] フランス料理@大渕座、「麗しのうつわ」展

ランチにフランス料理を食べたいと、銀座の大渕座に入れていただいた。
先月のクリスマス時期には満席で入れなかったので、久しぶり。
ランチでは止めていたスペシャルコースが復活していて、おいしそう!
久しぶりだし、贅沢も許されるだろうと、奮発。
オードブルは、蟹とアボガドのサラダ仕立て。
少し濃厚な蟹・アボガドの味が、ソースのトマトの酸味とで、すっきり爽やかになって、美味しい。
クリスマスに出したら好評なので、今月もメニューに入れたとのこと。
クリスマスに似合いそうな彩りも綺麗で、特に女性には人気がありそう。 
スープは、冬の定番のオニオングラタンスープ。 あつあつをニコニコといただいた。
メインは魚にしたが、あまだいにいろいろの野菜が敷いてあって、黒トリュフを散らしてある。
鯛もおいしいが、それぞれの野菜の味・食感の違いも楽しく、トリュフの香りがうれしい。
デザートは、メインのトリュフつながりで、トリュフの入ったクレームブリュレを選択。

*****
松屋の呉服売場を覗いたら、売場の前のギャラリー和の座で、つり雛展をしていた。
「酒井愛子 まりとつり雛 お雛様」で、ちりめん細工や柳川まりを吊るした輪飾りが可愛い。
古布で作られた金魚(出目金)が愛らしくて、連れ帰ることになってしまう。
鞠は家にもあるのに、しまい込んだままになっている。 飾ってあげたいと思った。

そして、「麗しのうつわ−日本やきもの名品選」@出光美術館へ。
野々村仁清、尾形乾山、柿右衛門、板谷波山などの作品に、長次郎、道入(ノンコウ)などの茶碗、
そして、桃山時代や江戸時代のやきものなどもいろいろ展示されている。
ひととおり見てから、皇居・前の広場の緑やお堀の水を見ながらソファでひと休み。
ここにはこの贅沢な空間があって、ゆっくりノンビリできるのがうれしいと、いつも思う。
心惹かれた器を見に、またひとまわりして、今日の目の保養は終了。

銀座から日比谷まで、更に東京駅、日本橋まで歩いて、展覧会でも歩いたので、
いい運動になったし、お腹も目も楽しませてもらったし、気持ちよく帰宅。

2010.1.23 [土] 花形演芸会@国立演芸場、他

昼から今年初めての落語を聞きに、国立演芸場に出かけた。
前座・柳亭市也「たらちね」のサワリ、二つ目・柳家さん弥「代脈」、瀧川鯉朝「松山鏡」、
時代劇コントのカンカラを挟んで、ゲストの仲トリ・柳亭市馬「粗忽の釘」。
休憩後は、神田阿久鯉の漫談「赤垣源蔵徳利の別れ」、漫才のU字工事、
そしてトリの古今亭菊之丞「らくだ」。

さん弥さんと鯉朝さんの噺を聴くのは初めてなだけでなく、「代脈」と「松山鏡」も初めて。
若いさん弥さんは髪が薄いので老けて見え、年上の鯉朝さんが童顔。
お2人とも、気にしていらっしゃるのか、ただのまくらか、自分から話題になさるのが、おかしい。

中で、市馬さんと菊之丞さんが流石に上手で、聴かせる。
それにしても、「らくだ」のオチが凄い。 前にも聞いたことがあったかしら?
いつもはそこまで時間がなく、途中でオチになるから、少し驚きながら、でも聞いたことあったかも..

*****
終演後は、おいしいコーヒーを飲みに「可否道」に寄った。
マダムと話しながら、独特のアメリカンでまたお替り。
違うコーヒーでもお替りは半額サービスなのがうれしい。
どのコーヒーも安くは無いけれど、お替りすると割安になるので、
時間があるとついお替りしてしまうのが、我ながら貧乏人根性丸出し。(笑)

日本橋に出て、デパートで「戸塚刺しゅう展」(展示即売)を見る。
来月のぼたんさんのお師匠様の「草乃しずか日本刺繍展」にも伺いたく、
刺繍の違いを知りたくて出向いたが、作品展というよりはこちらは販売会。

帯がフグ柄だったので、足が向いて(笑)、
地下の「春帆楼」のイートインコーナーで、久しぶりのフグで夕食。
冷酒を1杯飲みながら、刺身と雑炊をおいしくいただいた。

食後は、同じ地下の「叶匠寿庵」で、クリームあんみつ。
ここの寒天がおいしくて食べたくなるのだが、材料の寒天の違いか作り方がいいのか..
5時からの時間サービスであんみつにクリームのトッピングサービス中。
で、クリームつきを頼んだのだけれど、伝票はあんみつだけのお代で、ちょっと、得した気分。(爆)

*****
着物: 結城紬(石下)。 松煙染(灰みの茶色)。 亀甲模様(総柄)。 
帯:  名古屋帯。 薄灰色地。 お洒落ふぐ。 (お初)
帯締め: 紫・灰コンビ。 
帯揚げ: 雪華作の、京友禅丹後ちりめん紬の帯揚。 (お初)
     灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶色。 
履物: 銀鼠色の変り台。 京くみ紐の鼻緒。 (Run)
コート: 道中着 まほら紬。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。 紫色の大判カシミアマフラー。

2010.1.22 [金] 狂言の会など

午前中はダウンしてしまったものの、午後はどうにか動いて、
夕方からは、狂言を楽しみに、国立能楽堂に出かけた。
今日は狂言だけの公演で、大蔵流「三本の柱」、和泉流「木六駄」に、大蔵流「狸腹鼓」の3番。
「三本の柱」と「狸腹鼓」は、囃し方つき。

「三本の柱」は、シテが善竹十郎、アドが善竹富太郎、大蔵基誠、大蔵教義。
シテの果報者より、太郎冠者、次郎冠者、三郎冠者の3人のアドが中心の感じで、
太郎冠者の善竹富太郎が、元気に3人の要になっていた。
祝言色の強い狂言で、うきうき囃しながらの後半が、観る度に楽しい。

「木六駄」は、シテの太郎冠者が野村万作、アドの主が石田幸雄で、
小アドは、茶屋が野村萬斎に、伯父が野村万之介。
何と言っても万作さんの太郎冠者の牛追いが見事!で、とても楽しい。
橋掛りから本舞台、更に橋掛りへと、勝手に動く牛が見えるようだった。
続く茶屋での酒盛では飲むうちに気が大きくなる酔っ払いぶりが楽しく、
鶉舞がおかしく、酔いの中でも思いついた主の伯父への言い訳など、笑っているうちに終わり。
楽しめるかどうかは演者次第だということがよく分かる狂言で、
万作さんのシテで観られたのがうれしかった。

「狸腹鼓」は、シテの尼・狸が茂山七五三、アドの喜惣太が正邦。
大蔵流では「極重習」、和泉流では「一子相伝」という秘曲の扱いだそうだが、
ここでもシテの七五三さんが素晴らしい!
狸のぬいぐるみ・面の上に更に面と尼の衣裳をつけているので、動き難いだろうし、
特に面が鼻の出た狸の面との2枚重ねで見難いだろうと思うが、そうは見えないのが凄い!
前半の伯母の尼から、橋掛りで1人で尼の装束を脱いで狸になる変化(早替り)が印象的。
長身の七五三さんが狸のぬいぐるみで、横のでんぐり返しを何度もするのが、
ハラハラしながらも楽しいし、腹鼓が愛らしい。
でんぐり返しが、狸と喜惣太で違うのも、おもしろい。

未だによく分からないお能と違って、いつも楽しめる狂言を今日も大いに楽しんだ。
狂言や落語が分かりやすいのは、詩的でなく散文調な性格のせいかも..

*****
終演後は、とやま料理の「五万石」で、友人とミニ新年会。
ツキイチペースで伺っているので、すっかりお馴染みの感じで気楽だし、
駅までの途中にあるので便利だし、料理に季節感があるので飽きないし、
いい店を見つけられて、よかったと思う。

*****
着物: 伊那紬。 白地。 青縞、茶格子。 草木染(藍、りんご、矢車玉)。
帯:  袋帯。 よしおり(吉村織物)の「日溜り」。 引箔地。 森林、切株に小鳥、花。(お初)
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。
帯揚げ: 灰みの空色と肌色の染分け。 地紋入り。 

帯は冬の陽だまりの印象だったが、後でよく見たら、花が秋の花っぽい。
10月から11月向きかもしれないが、私の見た気分は冬だから、気にせずまた締めるつもり。

2010.1.21 [木] 浅草歌舞伎 第一部

1週間空いての新春浅草歌舞伎で、第一部を観に行った。
「正札附根元草摺」、「元禄忠臣蔵−御浜御殿綱豊卿」、「忍夜恋曲者−将門」。

「御浜御殿綱豊卿」は、綱豊を愛之助、助右衛門を亀治郎、お喜世を七之助、江島を亀鶴、
白石を男女蔵が演じて、勘太郎以外が総揃い。
綱豊の愛之助が、見事なまでの仁左衛門写し。
仁左衛門が随分厳しく指導したようだし、愛之助がそれにしっかりついていったというし、
最近の愛之助の仁左衛門似を考えれば納得の上出来だけれど、
それだけに、時々出る愛之助らしい台詞回しとの差が少し気になった。
これからは倣ったことを自分のものとしてどう消化できるかだろうと思うと、
いい手本があるだけに、却って大変だろうと思いながら観た。
亀治郎の助右衛門は、芸達者な亀治郎らしさが全面に出た感じ。
七之助のお喜世は、綺麗だし、得なお役だし、期待の女形としての出来。
亀鶴の江島は、いいお役で、それなりの出来だけれど、亀鶴のよさはあまり出ていないような..
男女蔵の白石は、袖萩の平直方の出来からして期待していたのに、残念ながらまるで..
う〜ん、役の難しさを感じてしまう。

「正札附根元草摺」は亀治郎と勘太郎、「将門」は勘太郎と七之助で、勘太郎が両方に出演。
踊りはよく分からず、居眠りタイムになりがちだけれど、
「正札附根元草摺」は幕開きだし、楽しく鑑賞。
でも、食後の「将門」は、やはりダメ。 睡眠不足と重なって、うとうとしてしまった。

今年は第一部と第二部を別の日にしたけれど、昨年までのように通しで観た方がいいかもしれない。
片方だと観た印象が少し物足りないし、時間的にも、来年は通しに戻すか、要検討。

*****
着物: 小紋。 総疋田絞り。 千草鼠色。 
帯:  染名古屋帯。 灰白色地。 雪中に寒牡丹柄。 (染谷洋氏のものだと思い出した。)
帯締め: 灰みがかった薄緑。 小倉淳史の辻ヶ花。 
帯揚げ: 薄鼠色と極薄緑色の染分け。 極薄緑色部分には4色の丸文入り。 
コート: 道行長コート。 山岡古都の銀無地。 紫色の大判カシミアマフラー。 

2010.1.20 [水] 大寒

大寒とは思い難いような、明るく暖かい日。
4月並みという気温の中、洗濯物を干していると、陽射しが目に入り眩しいほど。

暖かくてうれしいけれど、この暖かさも今日明日くらいで、また寒くなるという。
この冬は日々の寒暖の差が大きくて、私が体調維持に苦労しているのだから、
平均寿命を過ぎた高齢の母にはとてもきつそうなのは当然で、
もう少し穏やかであって欲しいと願っている。

*****
こゆきさんのカフェがもうオープン間近だそうで、本当におめでとうございます。
KURAさんの工房の正式オープンもきっと直きでしょう(既にオープン?)と思いながら、
皆様の元気なチャレンジ精神が眩しく、応援したくて、
心からエールを送ります。 (気持だけで恐縮ですが..)

*****
40代には、半ばになって子供に手がかからなくなってきたら、
一生できる・したいことを、じっくり探そうと思っていた。
50歳頃からは本腰を入れて、数年掛けて必要な準備をして、
55歳で早期退職して、新しい一生の仕事に移行する予定だった。
55歳になれば子供の学資も一段落するから、収入が減ってもいいので、
好きなことが始められると思っていたのに、予定は未定にして..

40代半ばから体調を崩し、数年間の病院通い・病院探しで、予定が狂い、
漸く持ち直したと思ったら、数年後にはまたまた別の体調の悪さで、
10年以上の長い年月、生きていくこと・どうにか仕事を続けていくことだけで精一杯。
40代前半に思っていたことは、全て泡と消えてしまった。
仕事も不十分だったし、あちらにもこちらにも心配・迷惑をかけてしまったと思う。 

で、退職して時間のある今は遊び呆けていて.. 建設的なことは何もしていない。
こんなことでいいのかしら?と思うものの、今更との気持もあって、新しい一歩は遠い。
何事も遅すぎることはないとは言うけれど、
気力・体力のあるうちに準備が出来なかったことが残念。

*****
それだけに、若い・中堅の方々が新しいことに責任をもって果敢に挑戦される様子が、
眩しく、少しだけ妬ましく(笑)、応援したくなります。
無理をし過ぎないように気をつけながら、頑張ってくださいね。

2010.1.19 [火] 今年初めての

18日: 今年初めての朗読サークル活動日。
また1年元気に楽しく頑張りましょう! との先生のご挨拶で始まった。
私が最若年!というこの高齢サークルでは、お元気な皆さんからパワーをいただく感じ。
秋に予定の発表会での最有力候補の藤沢周平作の驟り雨を、役を分担して読む。
3グループで同じ作品を読んでも、印象は結構違う。
経験を積んでいる人はそれなりに上達しているのが分かってうれしいとの先生の批評に、
継続は力なりと改めて思う。

帰りはいつものように歩き。
魚久の支店や豆腐屋などに寄って買物をしながら帰ってきたので、小1時間の散歩。

19日: 今年初めての片付け作業に実家へ。
会うのは、お年賀に伺ってから半月ぶり。
母は、本当に動けなくなっているし、ウトウトする時間が増えている。
判断の速度が遅くなっていることを本人も自覚していて、
1年先だったら判断できなかったかもしれないから、今やってもらってよかったと言う。
そうかもしれないと思うだけに.. 寂しい。

また箪笥1棹の引出しを出して、一応は母に確認しながら、中身を姉と2人でドンドン仕分け。
ここにも、古い着物・普段着用の古い反物・洋服地などがしまってあった。
生地は、いずれ仕立てるつもりで安くなった時に買っておいたのだろうと、ついたままの値札に、
働き者だった母らしい、倹しい生活を思う。
今になると安いけれど、買った当時はそれなりの値段だったはずで、なかなか捨てられない。
着物はもう着ないから、捨ててと言うものが多いけれど、取っておきたいものもあって、
そりゃあ、そうよね〜、そんなにみんな捨ててしまったら寂しいでしょうからね〜と思う。

空いた引出しに日頃使うものを移そうかと言ったら、それは自分ですると言う。
でも、私たちが通い出してからこれまでの半年の様子では、
結局しない・できないのではないかと..
私たちが行けば、一緒にお昼を食べ話をするので、刺激になるし、
早いうちにまた行って、使い易いように入れ直した方がいいかもしれないと姉と話す。

2010.1.17 [日] バレエ(白鳥の湖)・ザハロワ休演

今年初めての新国立劇場は、バレエで白鳥の湖。
お目当てのスヴェトラーナ・ザハロワが残念なことに休演で、厚木三杏が代演。
ザハロワは体調不調でドクターストップだそうだが、去年も休演があったし、少し心配。
王子はアンドレイ・ウヴァーロフで、ロートバルトが芳賀望、道化が八幡顕光など。
プティパ/レフ・イワーノフの振付にプロローグが加わった新国立劇場オリジナル版だそうで、
ハッピーエンドの優しい演出が何度観てもうれしい。

*****
着物: 牛首紬訪問着。 薄灰色。 丸と金線模様。  
帯:  袋帯。 ひなやの組帯。 灰白色地。 焦げ茶色地。 金色・白色で模様。
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 灰色の濃淡に白色・金色入り。
帯揚げ: 極薄い青磁色。 金糸で七宝柄など入り。 (お初) 

着物は昨年の新年会に着たもので、1年ぶりに漸く2回目の着用。
帯揚げは気に入って購入したものの、いつも着る着物には合わなくて、今回がお初。

2010.1.16 [土] 

日本橋界隈巡りは魅力的ですよね〜
昨年知ってから気になりながらも未体験。
人気があって、すぐに満員になってしまうと聞きました。
今年は参加したいと思っているけれど、いつ行かれるやら心許ないのが情けない。

2010.1.15 [金] 能楽鑑賞

夜に国立能楽堂の今月2回目の定例公演を観に行った。
正月のせいか今日も着物の方が多く、少し華やかな雰囲気。
狂言・大蔵流「文蔵」と、能・観世流「東北」。

狂言「文蔵」は、シテ・山本則俊、アド・則重。
シテの主人が食べ物、更には腹立ち紛れに大寒・小寒まで、列挙するのが楽しい。
でも後半の源平盛衰記の語りは、見事だけれど、ある意味単調で、眠気も..
隣席の方は、殆ど舟漕ぎ状態だった。

能「東北」は、和泉式部をシテに東北院の梅の木の話。
シテ・ワキ・地謡とも謡いが聴き取り易く、つい言葉に気を取られてしまい、
また、詞章に書かれてあるクリ・サシ・クセなどに注目しすぎて、却って気が散った感じで、
お能の鑑賞は難しいとまたも認識してしまう。
分からなくても楽しめればいいというスタンスが私向きかもしれない。
シテの梅田邦久氏が78歳とは思えぬお元気さ。
後見の片山幽雪氏(前名九郎右衛門)は79歳だし、皆さん元気にご長寿で、素晴らしい。
ワキは工藤和哉、地頭は梅若玄祥。

*****
友人も来ていたけれど、行きつけのワインバーに行きたかったようだし、
私も不注意で目を痛めてしまい今日は眼科に行って目薬を注している状態だったので、
新年会は来週まで日延べしたため、帰宅してからちょこちょこっと作って夕食というか晩ご飯。

*****
着物: 小紋。 墨流し染。 灰藤に薄墨・薄茶色等。  
帯:  染名古屋帯。 灰白色地。 雪中に寒牡丹柄。 (お初)
帯締め: 五嶋紐。 薄い青磁色。 片方に臙脂入り。
帯揚げ: 灰みの赤紫。 雪輪に模様入り。

帯は三越で昨秋出合った作家ものだけれど誰のだったか? 落款があっても読めない。(涙)
雪中に寒牡丹柄なので、何となく2月のイメージだったけれど、
先取りの着物・帯としては1月のものと聞いて、急いで締めた。
私には未だに季節がどうも分かり難い。

2010.1.14 [木] 歌舞伎(新橋演舞場、昼の部)、北大路魯山人展など

昨日の浅草歌舞伎を挟んで、一昨日に続いての新橋演舞場の初春花形歌舞伎で、今日は昼の部。
長時間の夜の部とは対照的に、短時間の公演で、いつもより1時間早く終了。
「寿曽我対面」、「黒塚」、「春興鏡獅子」。

正月恒例の曽我ものの「寿曽我対面」は、獅童・笑也の五郎・十郎に、右近の工藤祐経。
あと、笑三郎、猿弥、春猿、寿猿など猿之助一門。
右近の工藤祐経が、風格あって立派。

猿翁十種の内の「黒塚」は、右近が初役で老女実は安達原の鬼女を演じ、
門之助が僧、猿弥が強力、山伏は弘太郎と猿三郎。
初めの場面はよく知っているのに、安達原の老女と強力の場面に覚えがなくて..(汗)
右近の声の出し方・調子が、対面の祐経では目立たなかったのに、師匠の猿之助そっくり。
女形だと似てくるのでしょうかねぇ〜?

海老蔵の「春興鏡獅子」は、獅子の毛振りがよく振れていなかったのが少し物足りないが、
小姓弥生が硬いものの清々しく、獅子が凛々しい。
それにしても、若くても筋力があっても、毛振りは難しいのだろうと再認識。

*****
平日の3時過ぎならケーキもまだあるかと終演後に京橋のイデミ・スギノに寄った。
期待通りにまだあったけれど、ムースばかりだったので、久しぶりに1つだけにした。
やっぱり種類の違うのを2つ食べたかったと、食いしん坊に思ってしまう。

そして、北大路魯山人展@日本橋高島屋。
終了時間の早い展覧会で、先日見損なったので、今日は気をつけて行った。
展示作品も多く、なかなか見応えがあって、楽しく拝見。

*****
着物: 小紋。 若い頃の着物で、多色。 
帯:  染名古屋帯。 灰白色地。 雪の結晶柄。 (昨日と同じ)
帯締め: 五嶋紐。 薄い青磁色。 片方に臙脂入り。
帯揚げ: 青海波しぼ。 薄いベージュ。 薄茶瓢箪柄絞り入り。 

昨日と同じ季節限定柄の帯を締めたが、この柄は12月の方がやっぱりよさそう..な気がする。
着物は、袖丈だけつめてもらった若い頃の小紋で、当然ながら八掛けが若向きだけれど、
母が自分で縫ってくれた着物なので、もう暫くこのまま着るつもり。

2010.1.13 [水] 新春浅草歌舞伎 第二部

中村屋兄弟のため新橋演舞場よりも更に若手の感じのする浅草歌舞伎を観に行った。
昨年までは第一部と第二部を通して観ていたが、今年は別の日にして、今日は第二部だけ。
「奥州安達原−袖萩祭文」と、「悪太郎」。

「袖萩」は、勘太郎が袖萩と安倍貞任で奮闘。
あとは、愛之助の宗任、七之助の義家、男女蔵の平直方など。
今までに観た親世代とは比べものにならないが、それでも頑張っていて、これからが楽しみ。

猿翁十種の内という「悪太郎」は、以前に観た記憶はなく、多分初めて。
主役の悪太郎の亀治郎が断然上手く、実に楽しい舞踊。
修行者の亀鶴もとてもよくて、この人の出番がもっとあるといいのにと今回も思った。
あとは愛之助と男女蔵が、伯父と太郎冠者。
今回も愛之助の仁左衛門似に感心したけれど、似ているだけに差も感じてしまうのが難しいところ。

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着物: お召し。 黒地。 段取りでいろいろな江戸小紋柄。 
帯:  染名古屋帯。 灰白色地。 雪の結晶柄。 (お初)
帯締め: 五嶋紐。 薄い青磁色。 片方に臙脂入り。
帯揚げ: 薄小豆色。 生成り色入り。 梅・源氏香柄。 
履物: 灰色台(エクセーヌ)。灰紫の組紐鼻緒。 (伊と忠)
コート: カシミアコート。 黒。
ショール: 洋服用のロロピアーナのカシミアマフラー。 薄茶色地。変わり格子。 

12月に締め損なった季節限定の雪の結晶柄の帯をおろした。

2010.1.12 [火] 初春花形歌舞伎(夜の部@新橋演舞場)

歌舞伎座と国立劇場の歌舞伎は先週に観て、今週からは若手の歌舞伎を観に行く予定。
久しぶりの雨で寒い中を、まずは新橋演舞場の初春花形歌舞伎。夜の部を観に行った。
この正月も海老蔵が座頭での興行。 もう3年くらい続いているかしら? 若いのに凄いと思う。
今年は他に獅童と、右近・笑也などの猿之助一門、それに門之助、市蔵などが出演。

夜の部は、猿之助の演出で「伊達の十役」の通し上演。
猿之助が復活させた「伊達の十役」を、猿之助一門が脇に回り、海老蔵が早替りで演じている。
海老蔵ファンには堪らないだろうと思う早替りに宙乗りなど見所はいろいろ。
それに、大喜利所作事つきで、押し戻しまでついているのが、楽しい。

このごろは早替り演出も結構あるので見慣れてしまって、見事な早替りには感心しても、
それだけではあまり楽しめなくなってきたのは、いいのか悪いのか..
それにしても休憩を含んでの5時間半の公演は長い。 腰痛が出てしまって、辛かった。(涙)
それに、猿之助が演った時に観ているはずなのに、覚えのない場面もいろいろあって、
居眠りでもしていたのか、ただ忘れただけなのか.. 自分にちょっとガッカリしたりした。

でも、海老蔵の早替りは見事だし、政岡にはいくら何でもまだ無理があったが、
それでも頑張って役を演じ分けようとしている様子が見えるし、
いつも気になる獅童や笑也などの台詞回しが少しよくなってきたように思えて、うれしかったし、
それなりに、楽しく鑑賞。

*****
着物: 小紋(シルクウール)。 薄い緑色地。 笹竹模様。 
帯:  袋帯。 金糸波文「唐糸波文」。 白・灰・薄紫の横縞ぼかし。 
帯締め: 江戸組紐(中村正)。 黄色。 半分に薄緑・肌色・金線入り。
帯揚げ: 青海波しぼ。 薄いベージュ。 薄茶瓢箪柄絞り入り。 
履物: 雨下駄。 黒塗り、白鼻緒、藤色爪皮。 (伊と忠)
バッグ: 岡重OKAJIMAの友禅バッグ(大型)。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 
コート: カシミアコート。 黒。
ショール: 洋服用のロロピアーナのカシミアマフラー。 薄茶色地。変わり格子。 

昼前から降り出した雨にも負けず、着物で出かけた。
但し、予定を変更してウールの着物にしたが、昨年は着損なったので、思い出してよかった。
シルクウールで光沢があるのでウールとは思わなかったらしい隣席の方に、
この普段着物を誉めていただいて、うれしいやらこそばゆいやら..
ウールですとお話したら、雨で着物は止めてしまわれたそうで、
そういう着物があるとこういう天気の日にはいいですね〜と言っていただいて、
更に恐縮したけれど、でも気楽に着られて本当に便利。

2010.1.11 [月] ノンビリと

今日はノンビリとした1日を過ごす予定。
順調に朝早く目覚めたものの、曇空でどんよりとした暗い天気に起きる気にならない。
目覚めながら布団の中に居る幸せな時間を堪能してから、漸く起き上がった。
ゆったり、のんびり、家で過ごすのも幸せ気分。
暮れにも殆ど放棄状態の家事を少しはしようと思っているけれど、どうなるか..
−−−−−
結局、今日も家事は放棄しっぱなし。(汗)
こんなにどんより暗い日は片づけ日和ではないと、自己弁護。 
暮れに買った大納言小豆もそのままに、餡を買って来て即席お汁粉で鏡開き。
ほんとうにまあ私ったら..

夕飯に子供を誘ったら、これから仕事に出かけるというので今日はなしにしたのに、
買物も済んだ後で仕事が早く片付きそうだからと電話があって大慌て。
ご飯は炊かず冷凍してあるので済ます予定が、大急ぎでお米を研いだ。
肉は2人分には足りなくて、たくさんある野菜中心の鍋。
それでも、ゆったり話しながら食べる食事は、やっぱり美味しい。

*****
確認しようとして、昨年の11月、12月の着物着用備忘録を作っていなかったのに気付いた。
無いのは不便だけれど、今更まあいいかと思うことにした。
11月は11回、12月は7回で、昨年1年間では119回の着物着用。
月平均10回の着物での外出とは、我ながら、よく着た、よく出かけた、と思う。
いくら何でも、もういい加減に、少しは家のことをしないとマズイと思っているので、
今年も1月は予定が多いけれど、2月以降は出かけるのを少し減らすつもりでいる。
で、今年の着用回数は減る見込み。それでも最少でも月に5回くらいは着たいと思う。

2010.1.10 [日] フランス料理、川喜多半泥子展など

昨晩からのおいしいもの巡りの第2段で、オーグードゥジュールのフランス料理でランチ。
オードブルは、蕪とかにのミルフィーユ仕立てにした。食感の違いが楽しい。
魚は鱸で、肉はイベリコ豚。
イベリコ豚の下に敷いたきのこ(椎茸、しめじ、エリンギ)の茶色と、
人参の赤、筍とベビーコーンの薄黄色、それにブロッコリーと青菜の緑と、色彩も楽しい。
久しぶりに魚も肉も食べたら、お腹が少しキツイ感じで、デザートは少なめにしてもらった。
とは言え、アイスクリームつきのフルーツ入りのロールケーキをしっかり食べた。

支払の時には気付かず、後で領収書を見て気付いたのだが、
ウェルカムシャンパンだけでなく、白ワインも、更に赤ワインも少しいただいたのに、
会計に飲み物代はなく、またご馳走になってしまった。 恐縮です。ありがとう。

*****
子供が何人か居たので少し驚いたら、日曜日は子連れOKにしているそうで、
以前から個室の子連れ利用は結構あったが、それを拡大したのだとか。
しかも、子供が苦手で日曜にしか来られない方のために、第一日曜だけは除外しているというのも、
配慮があって、子連れ利用者にも静かに味わいたい人にも、双方にうれしいやり方だと思う。

*****
ランチの後は、銀座に出て、川喜多半泥子展@松屋。
お茶器が多いが、銘のある茶碗などの、銘の由来が分かり易いものと分からないものと..(笑)
初釜帰りなのか着物姿の方が随分たくさんいらして、そちらでも目の保養。

更に、北大路魯山人展@日本橋高島屋も見るつもりだったのに、こちらは見損なってしまった。
通常の展覧会は閉店時間までなのに、今回は2時間も早く終了するのを知らず、行ってから驚いた。
高島屋には十分に展覧会の時間内に行っていたのに、
呉服売場の奥で行われた1日だけのお茶席に、最後に滑り込んで主菓子とお薄をいただき、
その後、担当者とあれこれ話し込んでしまい、ノンビリしてしまったのがいけなかった。
でも、まさかそんなに早く終了とは知らなかったので、そんな〜 という気分だったが、
会期はまだ1週間あるので、出直しましょう。

2010.1.9 [土] 能楽、天麩羅@みかわ是山居

5日連続の観劇最終日は、今週2度目の国立能楽堂通い。
今日は普及公演なので、解説・能楽あんないつき。 話は、「能の鬼・世阿弥の鬼」。
番組は、狂言・和泉流「杭か人か」と、能・宝生流「野守−白頭」。

狂言「杭か人か」は、シテの太郎冠者の1人芝居に近く、寝転んで謡う場面が独特。
能「野守」は、面をつけていてもシテの声が通り、謡が驚くほどよく聴き取れた。
詞章が聴き取れたので分かり易くてよかったけれど、印象的かどうかは別問題なのが難しい。
後場の鬼が、左手に持った円鏡をワキに渡してしまうのが、少し不思議でアレッという感じ。
面は、前シテ(野守の翁)は三光尉、後シテ(鬼神)は髭べし見。

*****
来ていた友人が喉が渇いたと言うので、いつものように喫茶店で暫く話し込んだ。
6日は風邪でダウンして来損なったそうで、大分回復したとは言え、まだ辛そうだった。
どうぞ、お大事に。

*****
夜は、今年のおいしいもの初めで、「みかわ是山居」で天麩羅をいただいた。
あっという間にメニューに定着した雲丹の大葉挟みのてんぷらが、軽やかなおいしさで、
海老しんじょのお吸い物と一緒に、よい箸休めになっている。
季節物は、白子。
近年、正月から出てあまりの時期の早さに驚いていたしらうおは、今年はまだだった。
お酒を1合飲みながらいただいたら、途中でお腹一杯になり、
最後の天茶はご飯を食べきれず残してしまった。
ご飯だけとは言え残したのは久しぶりで、自分でも少しビックリした。
本当に、以前のようには食べられなくなってきて、こういう時に歳を感じる。

*****
着物はまたもサボって、昨日と同じ。 自分でも、ちょっとね〜 と思う。
コートは道行コートでなく、暖かいカシミアコートにした。

2010.1.8 [金] 初春大歌舞伎(歌舞伎座 夜の部)、福袋

今日は歌舞伎座の初春大歌舞伎の夜の部。
「春の寿」、「菅原伝授手習鑑−車引」、「京鹿子娘道成寺−道行より押戻しまで」に、
「与話情浮名横櫛−木更津海岸見染、源氏店妾宅」。

「春の寿」は、梅玉と福助に、雀右衛門の代演の魁春など。
王朝風の舞台・衣裳・舞が、正月らしく、雅で、華やかで、なかなか素敵。
でも、久しぶりの雀右衛門出演のために創られた新作舞踊なのに、初日から休演なのが寂しい。
長男の友右衛門が従者として介添役で出演しているし、出番は短く動きも少ないのに、
それでも休演とは、体調はよほど悪いのか心配。
後半にでも出演なさるようなら、幕見ででも観たいと思うけれど..

「車引」は、こんな陣容観たことがないという超重厚版。
芝翫の桜丸、吉右衛門の梅王丸、幸四郎の松王丸、富十郎の藤原時平。
となれば、それに合わせて、杉王丸は錦之助で、金棒引まで錦吾という大人ヴァージョン。
高齢の芝翫・富十郎とも初役というのが意外。
特に「車引」での桜丸は台詞も動きも多いし、走り入って走り出る場面を考えると心配だったが、
走りは遅いものの、それなりに走っていて、芝翫の元気さに、ただただ感嘆してしまった。
それに、桜丸と梅王丸が並ぶと、芝翫が小柄なのに驚いた。
大きい吉右衛門との比較で一層小柄に見えるのだが、
今まであんなに小さいと思ったことが無かったのは、芸の力なのでしょうね〜
富十郎の時平は隈を取らず、いつもの見慣れた時平よりおどろおどろしくなく公家らしい。
ずらっと並んだ最後の場面はなかなか見応えがあって、重厚版もいいわね〜と思った。

勘三郎の「京鹿子娘道成寺」は、最後の押戻しに團十郎が出演。
衣裳・小道具を替えながら1時間以上を殆ど1人で踊り分ける勘三郎が見事。
私も踊りがもう少し分かるともっといいのにと思うものの、まあ仕方ない。

「与話情浮名横櫛」は、染五郎の与三郎に福助のお富。
木更津海岸での鳶頭は錦之助で、源氏店の多左衛門は歌六、蝙蝠安は弥十郎、など。
皆それぞれ役に合っている感じで人物像がスッキリ浮かび上がり、楽しく観られた。

*****
歌舞伎の前に、10年ぶりの新春福袋というご案内が来ていた銀座もとじに寄ってみた。
ら.. やっぱり、素敵な、好きな、ものに遭遇してしまった。
とても変わった(と私には思えた)小紋感覚でも着られそうな大島紬。
で、堪えられずに、撃沈されてしまう。(汗)
帯は、自分では選ばない色・感じなので却っていいかと、泉二社長お薦めの結城紬の染帯にした。

初日の今日は開店前から福袋目当ての方々が並んでいらしたそうで、
いい物が安いのはだれにとっても誘惑度が高いのよね〜と納得。 というか、自己正当化。
冬のボーナス払いにした買物の算段に、ボーナスのない私は四苦八苦したばかりなのに..
またも夏までにどうにかしなければならなくなってしまった。
本当にどうにかできるのか不安も..(大汗)
もう着物も帯も要らないのに、ダメだわ〜 見てはいけないのよね〜 と切実に思うけれど、
仕立て上がりを想像して、ニンマリする自分も居て..
着物に関しては自制心崩壊状態の私にとって、着物への復帰はよいことばかりではない。
今年も、私のきもの道はけもの道 なのかしら..

*****
着物: 結城紬(奥順の本結城)。 黒・藍色の絣模様。 (お初)
帯:  染名古屋帯(染のに志山)。 濡れ描「浜千鳥」。 青灰色地。 (お初)
帯締め: 伝統工芸作家・松山好成氏の伊賀組紐。 臙脂に白入り。
帯揚げ: 京姉小路作の、京友禅丹後ちりめん紬の帯揚。 灰藤色、白・灰・肌色入り。(お初)
草履: 灰色台(エクセーヌ)。灰紫の組紐鼻緒。 (伊と忠)
バッグ: 岡重OKAJIMAの友禅バッグ(大型)。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 
コート: 道行長コート。 山岡古都氏の薬墨染めの銀無地。
ショール: 洋服用の大判のカシミアマフラー。 紫色の無地。 

大島紬が好きで、結城紬はモコモコ・モソッとした感じが好きでなかったのだが、
結城紬のホッコリ感もいい気がしてきた昨春、出会いがあって仕立ててもらった着物を初おろし。
帯も一緒に購入したものを合わせて締めた。
寄った呉服店で、店員さんだけでなく社長さんにも、更に、
掲載用の着物・帯を借りに来た着物雑誌編集者にも誉められて、ニコニコっとなった単純さ。
でもね〜 私はやはり大島紬のほうがずうっと好きみたい。
特に今日は、結城紬と紬長襦袢の相性が悪いのか静電気が酷くて、それも気分的に減点要因。

2010.1.7 [木] 歌舞伎@国立劇場、他

今年も国立劇場の初芝居は、菊五郎を中心とした復活通し狂言で、「旭輝黄金鯱」。
今日までは開幕前に獅子舞があるので、どうせなら見たいと早目に出かけた。
1階ロビーより見易いだろうと、2階の回り廊下から見下ろすことにしたのは正解だったが、
頭を噛んでもらうのでなければ正味5分くらいで、ちょっと拍子抜け。

注目の見どころという菊五郎の演じる主人公・柿木金助の客席を斜めに飛ぶ大凧の宙乗りは、
動きがなく、大凧に縛られているような感じで、ウ〜ム..と思ったけれど、
人間国宝に無理はさせられないのでしょうかね〜
でも、名古屋城天守閣の大屋根に降りた後、金鯱に乗って上に浮かぶおまけ付きが楽しい。
幕切れ近くには、菊之助の本水での金鯱との立ち廻り「鯱つかみ」もあって、
いつもながらのサービス精神溢れる舞台で、楽しく鑑賞。
筋は練れていない感じで、まだ工夫が必要に思われたが、娯楽としては楽しくOK。
他に、時蔵、松緑、團蔵、田之助、彦三郎、萬次郎、権十郎、亀蔵、亀三郎、亀寿、松也、
梅枝、萬太郎、右近、男寅など。 新しい顔も居るが、中心はいつもの顔ぶれ。
男寅が頑張ってはいるものの、台詞が一本調子で、笑いが起こってしまって..

*****
終演後は日本橋に寄って、アンコールワット展@三越を鑑賞。
昨日のチベット展でも感じた、仏教の多様性・地域性をここでも感じた。

おいしいものの食べ初めに行く心積もりだったが、体調不安で日延べ。
高島屋の呉服売場奥の梅園でおでん茶飯を食べようと入ったら、
ご飯ものは売切れだとかで、ガッカリ。 食事代わり?に、粟ぜんざい。 
このところ不眠症が酷くて睡眠時間が少なすぎた反動で、昨日は7時半にはバタン・グー。
で、夜明けの大分前に目覚めてしまい、夕方には疲れが出てしまった。
夜に寝て朝には起きる当たり前の生活を早く取り返したいものだと思うばかり。

*****
着物は、またも同じ組み合わせ。 同じ着物・帯を3日連続なんて、初めてで、トホホの気分。
でも、着物を着ただけいいかと..自己肯定。(笑)
寒さに負けて、生地がイマイチで楽しくないけれど、カシミアコートにした。 黒地。
道行コートなどに比べると、袖口が狭いし、何より振りが開いていないし、暖かい。
洋服用のロロピアーナの長マフラー。 ベージュ色地の花模様。

2010.1.6 [水] 能楽鑑賞など

午後から、定例公演を観に国立能楽堂に行った。
能・喜多流「邯鄲−置鼓、働」と、狂言・和泉流「餅酒」。
能と狂言の順番がいつもと逆だと思ったら、
「邯鄲」が小書・置鼓により〔翁〕付き脇能の格式で演じられるため、脇狂言が後になるという。
後でプログラムの鑑賞の手引きで知って、ウ〜ム、いろいろあるのね〜と思う。

能「邯鄲」は、小書・置鼓による狂言口開で、萬斎演じる女主人が状況説明をし枕を置いて始まる。
アイでもこういう役だと、衣裳が狂言というよりお能の衣裳で、それも私には珍しく、楽しい。
いろいろ動きのあるお能で、1畳台で舞う〔楽〕と途中の「空下り」、本舞台での舞、
小書・働による〔立廻り〕、そして華やかな「飛び込み」まで、大いに楽しんだ。
飛んで空中で横臥し台に落ちて眠る「飛び込み」は、喜多流では本来はない型だそうだが、
近年は試みることがあるので、当日のお楽しみとプログラムに書いてあったが、
知らずに観ていた私は、思わずオオッ!と声が出そうになった。
後の席の方がお連れに、飛び込みがあまり上手でないと言っていらしたが、私には十分刺激的!
シテは、粟谷明生。

狂言「餅酒」は、シテ・野村万之介、アド・石田幸雄、小アド・野村万作。
時期もピタリ、元日の朝の楽しい曲で、正月を寿ぐ気分を楽しんだ。

今日のお能も狂言も、正月の能楽初めに相応しく華やかで楽しく、相応しい演目をうれしく鑑賞。

*****
終演時間が早く、来ると思っていた友人が居なかったので、会期終了間近な展覧会に回った。
上野の森美術館のチベット展は、4ヵ月近い会期中無休だったからか、平日の夕方だからか、
恐れたほどの混雑はなく、スムースに観られた。
チベット仏教、密教美術の独特さに、目を瞠る思い!
仏教と言っても、国・地域による違いが大きいのよね〜と今更ながらに思いながら拝見した。

展覧会を観てもまだ営業時間内だと、お山を降りて広小路の「うさぎや」へ。
正月用と年賀交歓での頂戴物と、まだお菓子はたっぷりあって私のお腹を膨らましているのに、
焼き菓子の詰め合わせと、まだあったどら焼きも2個購入。(汗)
正月の甘いもので太り気味だけれど、偶にしかない折角の機会なので、つい買い過ぎてしまった。

*****
着物・帯は、小物ともども昨日と同じ組み合わせ。
でも、昨日の寒さに懲りて、足袋と草履とマフラーは完全冬仕様にした。
草履:灰色台(エクセーヌ)。灰紫の組紐鼻緒。 (伊と忠)
ショール: 洋服用の大判のカシミアマフラー。 紫色の無地。

2010.1.5 [火] 観劇初め(歌舞伎座 昼の部)

お正月をノンビリ過ごした後は、怒涛の観劇開始。(笑)
今月は歌舞伎公演が4劇場であるし、他にも見たいものがあって、体力を無視して予定ギッシリ。
今年の観劇初めは、歌舞伎座で初春大歌舞伎の昼の部。
「春調娘七種」、「梶原平三誉石切−鶴ヶ岡八幡社頭」、「勧進帳」に、「松浦の太鼓」。

「春調娘七種」は、橋之助と染五郎の曽我五郎・十郎に、福助の静御前。
正月恒例の曽我ものでの幕開きは、踊りの分からない私でも十分楽しめる絵面。
正月はずうっと、梅玉が出演する踊りで始まっていて、梅玉の端正な踊りが正月の幕開きらしいと
思っていたが、今年は雀右衛門出演のため、梅玉は夜の部の始めにお付き合い。
というか、そろそろここでも世代交代かも..
久しぶりの雀右衛門なのに、体調不調で初日から休演だそうで、私が見る日もダメかしら?

「梶原平三誉石切」は、幸四郎の梶原に、東蔵・魁春の六郎大夫・梢。
それに、左團次の大場に、歌昇の俣野など。
「勧進帳」は、團十郎の弁慶、梅玉の富樫、勘三郎の義経、など。
「松浦の太鼓」は、吉右衛門の松浦候に、梅玉の大高源吾、歌六の其角、芝雀のお縫など。

*****
終演後は、銀座の呉服店を覗いて目の保養。 無論、購入は無し。(笑)
久しぶりにOxyバーで酸素を吸って、元気に日本橋まで歩いて、正月のカロリー消化。(爆)
でも、夕方からは寒さが厳しくなって、少し震え上がった。 暖冬はどこに..

*****
着物: 結城紬。 (奥順はたおり娘)。 灰藤色の無地。
帯:  染名古屋帯。 祝辞(祝い柄)。 肌色地。 (お初)
帯締め: 五嶋紐。 中央に薄紫、上下に白、端に肌色。
帯揚げ: 雪華作の、京友禅丹後ちりめん紬の帯揚。 (お初)
     灰藤色と灰茶色の染分け、中央は白茶色?  
履物:  銀色台。 藤・金・白 五嶋紐鼻緒。
バッグ: 岡重OKAJIMAの友禅バッグ(大型)。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 
コート: 道行長コート。 山岡古都氏の薬墨染めの銀無地。
ショール: 黒地に青灰色の刺繍ショール

今年初めての着物なので、柔か物を着ようかと思ったものの、
半月以上、着物を着ていなかったので、やはり着易い紬にしてしまった。 暖かい結城紬。
帯は、正月用に購入した染名古屋帯をおろした。 今月はこの帯を大いに締めるつもり。

2010.1.4 [月] 頌春

*****
明けましておめでとうございます!
*****

3が日も過ぎ、日常が戻ってきました。
今日からお仕事、仕事始めの方も多いことでしょう。
今週はまるまる1週間あるので、かつての私のように、
少しキツイ思いをなさる方も多分いらっしゃるのではないかと思います。
お正月疲れなどなく、お元気でお過ごしになりますように..

本年もどうぞよろしくお願いします。

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元日:恒例の年賀状書き。
   夕方、初詣の後で来た子供と、日本酒を飲みながら、おせちとお雑煮。
   到来物の金沢の正月菓子をいただきながらお茶。

2日:母のところにお年賀。

3日:夜遅くやって来た子供と、元日とほぼ同じ。 鍋のつもりが、遅かったので変更。
   4日からの1週間は長いと言って、お酒はなし。
   お雑煮は、別バージョン。
   2日に義妹から頂戴した千葉名産の半生の焼き蛤が美味しくて好評。
   お菓子も姉からの叶匠寿庵のはなびら餅など、いろいろ。
   姉からは、今年も日影茶屋のお菓子ももらい、今から新年会の先取りの気分。

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