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2011.12.31 [土] 大晦日

大晦日になって、漸くあたふた片付け。 時間はあるはずなのに、何やってるんだか..(苦笑)

今年の着物着用回数は、84回。
月に5回は着たいという最低ラインはクリアしているものの、あまり着られなかった。
1月・2月は順調に着ていたが、3月の震災以降減ったところに、5月・6月は全く着られず、
夏も少なく、でも10月からは気持も落ち着いてきて外出時は着物のことが多くなって、この回数。

長いブランクの後、年間通して着物を着るようになってから昨年までは、
75回 → 99回 → 119回 → 121回 と増えていたのに、初めての、それも大幅減。
回数の多寡は問題ではないけれど、私自身だけでなく家族の健康のバロメーターでもあり、
これからも無理せず、楽しく着物を着ていきたい。

では、皆さま、どうぞよい年をお迎えになられますように..

2011.12.28 [水] MUSICA LIBERA TOKYO live

今年の締めのライブは、早々に予約できた MUSICA LIBERA TOKYO live at 天真庵。
山根孝司(クラリネット)・大宅裕(ピアノ)・宮坂拡志(チェロ)のライブ。

いつものように、飲みながら・食べながら、演奏が始まるのを待つ。
直ぐに満席になってしまう18名限定の小さな会場で聞く音楽は、ほろ酔いかげんの耳に優しい。
何より山根さんのふくよかな身体から出て来る柔かなまろやかな音色..
オケだと分からない(私には・涙)音が、ここで聞くとしみじみいい。

飲み物は、いつものように日本酒。 飛露喜に、お替りは上喜元。
蕎麦をお代わりしたいと思ったが品切れで、ガレットを作ってもらい、それもペロリ。
もち麦パンもゲットして、秋田の燻りがっこも分けていただいて、2日続きの幸せ気分で帰宅。

▽最近の3件 [全4件を表示]
11/12/31 むかし桜
本当にいい音色でした。
ところで、お会いできるかと期待していたのですが.. 残念でした。
来年はもう少しお目にかかれるとうれしいですが、どうでしょうか。
12/1/1 みずえ
あけましておめでとうございます。
天真庵、引っ越したので微妙に遠くなってしまって。
赤松さんの巣鴨での公開録音が今年は何回か決まっているようなので、それにはできるだけ足を運びたいと思ってるんですよ。
12/1/7 むかし桜
明けましておめでとうございます。
公開録音ですか!? チェックして予定が合えば出かけたいと思います。
情報をありがとうございます。

2011.12.27 [火] イタリアンジビエ

フレンチジビエを楽しまれた方々の日記に刺激されて、ジビエを食べに出かけた。(笑)
イタリア料理店だけど、パッソアパッソは11月半ばから2月まではジビエの店になる。
1人なら座れるカウンターを馴染み客だけに開放してくれるのだが、先日も入れなくて、
年内は行くのを諦めるつもりだったが.. 遅くてもいいならOKというので、入れていただいた。

鶏はダメだけれど、猪・熊・鹿・兎・鴨・鳩・雷鳥..は食べられますよね!と、
食べないとは言えない迫力で確認されて.. 承知の上で薦められる料理はいただきますよ〜(爆)
アミューズは一口大のジビエのテリーヌとマスカルポーネのてんぷら。
オードブルはジビエの盛り合わせ。 食材も調理法もいろいろで、実に楽しい。
付け合せの野菜で舌に残る味をさっと取りながら次の肉をいただく。 う〜ん、堪らない。
スープは雷鳥の巣篭もり風。 骨から取ったコンソメに入った雷鳥の大きな具。
本州のは天然記念物で狩猟禁止、北海道のは数が少なく入手困難で、今日のはスコットランド産。
癖も無く美味しかったが、癖の強いこともあるので肉の状態で料理法を変えるという。
次は、赤ワインで炊いたリゾットに熊の肉を載せ、タップリのトリュフを散らしたもの。
それにしても、あんなに大きなトリュフを見たのは初めて。
それを削って載せてくれるのだから嬉しくなる。 ムフフ..
そして、リコッタチーズと白トリュフを包んだパスタ。
メインは、蝦夷鹿のソテー。 白い方のソース(ピューレ?)は、ゆりの根。

まだ食べられれば、スパゲッティを作ろうと言ってくださったが、もうお腹一杯。
で、チーズをいただくことにしたら、パルミジャーノの食べ比べ。
24ヵ月、48ヵ月、72ヵ月と、熟成の違いを楽しみながら、蜂蜜と楽しくペロリ。
デザートはフォンダンショコラにベリーのシャーベット添え。

ワインをいただきながら、シェフと話しながら、ゆったりと食事をして、気づいたら2時間半。
楽しい・美味しい時間はあっという間に過ぎる。 幸せに帰宅。

2011.12.25 [日] 劇場通いの〆は落語

一昨日に続いて演芸場に落語を聞きに行って来た。
国立名人会は、落ち着いて噺を聞ける感じが好き。
前座の後、遊雀「四段目」、圓丸「厩火事」、好楽「浜野炬随」、夢太朗「うどん屋」、
トリは歌丸で「紺屋高尾」。 あと色物は音曲。

これで、今年の劇場・演芸場通いの〆。 あとはこぢんまりとしたライブに行くだけ。
明らかに遊びすぎで、体力もなくなってきたから、来年は少し減らすかどうか..

着物だけでなく小物まで前日と全く同じものを着て行ったが、落語にはOK(と思う)。

2011.12.24 [土] イブに能楽鑑賞

イブに観るならオペラやバレエの方が似つかわしい気がするものの、
特別公演を観に今年最後の国立能楽堂通いなのが、私らしいかもしれない。
銀杏並木は、すっかり葉が落ちた木とまだ随分葉の残った木があって、冬木立にはなっていない。
今年は季節の感覚が例年と違うと思いながら歩いた。

仕舞・宝生流「芭蕉・キリ」、狂言・大蔵流「米市」、能・宝生流「山姥・雪月花」。

*****
日本橋に出て、軽めのフランス料理で夕食を済ませ、ケーキなどを買って帰宅。
クリスマスケーキは食べきれないので、最近はホールケーキを買うことが無いのが少し寂しい。
ちょっと贅沢だけど、ロゼシャンパンとデメルのケーキで、少しだけクリスマス気分。(笑)

*****
着物:  赤城紬。 市松に織られた絵羽。 白地・青・茶色。 (お初) 
帯:   名古屋帯。 赤木紬。 板締め絞り。 草木染。 藍色。 (寿峰工房) 
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ・履物・バッグ・コートは、前日と同じ。 ショールは、黒地に青灰色の刺繍ショール。

予定の着物を変更したのが悪かった。 着物を着て帯を締める前に失敗を実感。(涙)
狂言だけの会や落語や歌舞伎でもいいけれど、お能向きではない。
なのに、着物を選びなおして着替えるだけの気持の余裕が無く、そのまま出かけてしまったら、
着るものの選択を失敗すると、こんなに落ち着かないものか、気をつけよう、と自戒しきり。
趣味の場だから誰に迷惑をかけるわけでもないが、
洋服だって場に合わないと落ち着かないけれど、着物は尚更。

2011.12.23 [金] かぶき噺、セガンティーニ展

昼から『圓丈かぶき噺「髪結新三」を聴く会』@国立演芸場に出かけた。
先月にも菊五郎の新三で歌舞伎を観たばかりだし、落語で違いを楽しみたいと思っていたが、
新作落語の三遊亭圓丈らしく、落語と歌舞伎の髪結新三を混ぜて新しく作ったという。
こういうの好きな人も結構居そうだと思うし、それなりの楽しさはあったものの、
落語..じゃない..という感じで、黒子姿の弟子の手を借りての1人芝居の雰囲気。
他の出演者は、柳家喬太郎、三遊亭白鳥、林家彦いち、三遊亭ぬう生で、色物はなし。
喬太郎は、そば・うどん店のアレコレ話のまくらから「時そば」。
随所に遊びが入っているものの、噺はまさに古典落語で、やっぱり上手い。

*****
終演後は展覧会に行くことにして、その前に臨時営業中の「可否道」で一休み。
いつものブレンドとお替りにアメリカンを飲んでノンビリ気分転換。
先にいらした常連さんに、能楽堂でも見かけていると言われて着物姿を誉めていただいた。
ご友人には着物で出かける方が多いのに、ご自分は長らく着ていないとのことだったので、
習うより慣れろですよ、着れば慣れてきます..などとお話ししていたら、着てみるとのこと。
まずは友人に着せてもらって、それから自分でも着られるようにすると、すっかり着る気十分。
着物への勧誘成功。(笑)

それから新宿に「セガンティーニ展」@東郷青児美術館を観に行った。
諦めるつもりだったが、金曜日は夜8時まで開館しているというので行くことにしたが、
気持がのびのびする絵で、来てよかったと思いながら会場を2度回って観てきた。
四半世紀以上前に母とハイキングに行ったアルプスの風景を懐かしく思い出したのも嬉しい。

*****
着物:  結城紬(石下)。 東京染・松煙染。 灰みの茶色。 亀甲模様(総柄)。
帯:   名古屋帯。 薄灰色地。 小さな河豚が縦に並んだ柄。 (にんな) 
帯締め: 京組紐。 茶色に、焦げ茶・白入り。 (渡敬)
帯揚げ: 紬。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟) 
履物・バッグ・コートは前日と同じ。 
ショールは、カシミール刺繍なのは同じだが、茶色の濃淡の細かい刺繍のもの。

2011.12.22 [木] 冬至

年末に向かって家のことをする予定だったが、急にサークル活動に参加して人形劇に出演。
練習会場のセンターで年忘れ演芸大会があって、所属の朗読サークルは人形劇をした。
今年はA・B2つのグループを作ってボランティア活動をしてきたが、
どちらの人も都合がつかない役があり、急遽2人がかり出されて助っ人出演。
入会直後にしたことのある役と言っても、もう3年も経っていて見事に忘れてしまったので、
他の方の足を引っ張らないようにと緊張気味での出演だったが、無事に終了してホッとした。
終演後は、急がないメンバーが門仲のいり江で甘味をいただきながらの懇親というかお疲れ様会。

夜は、柚風呂に入ってノンビリしたが、冬至南瓜はなし。

2011.12.21 [水] 昼夜通しで歌舞伎見物

七世松本幸四郎襲名百年と銘打った歌舞伎公演@日生劇場に行ってきた。
曾孫の染五郎・松緑・海老蔵の3人が、七世ゆかりの役を演ずる公演。
昼の部が「碁盤忠信」と「茨木」、夜の部が中に「口上」を挟んで「錣引・しころびき」と「勧進帳」。
上演時間が短そうだし、何よりこれ以上は芝居見物に日にちを割けないので、昼夜通しで見物。

それにしても、襲名100周年興行って.. そんなのあり!?が第一印象だったけれど、
空席が少なくて、幕が開く前から3人の集客力を実感。
3人というより海老蔵の人気・集客力なのかもしれないが、
ミソをつけた後で1人に任せるのはどうかというので3人なのかしら..などと、
どうでもいいことを考えたり..(笑)

「碁盤忠信」は、染五郎が荒事の忠信を演じ、横川覚範に海老蔵。
「茨木」は、伯母真柴実は茨木童子を松緑、渡辺綱を海老蔵。
「錣引」は、順礼七兵衛実は悪七兵衛景清を染五郎、虚無僧次郎蔵実は三保谷四郎を松緑。
「勧進帳」は、弁慶を海老蔵、富樫を松緑、義経を染五郎。
あと、高麗蔵、笑也、猿弥、笑三郎、春猿に、錦吾、市蔵、亀三郎、亀寿など。

観たことが無いので楽しみにしていた「碁盤忠信」が、期待に違わず一番好きだった。
七世の襲名披露狂言のひとつだったのに、それ以来上演されず、
今回は100年ぶりの復活上演だとか.. 観たことがなくて当たり前。(爆)
初めて観るから新鮮だったのかもしれないが、これなら再演もありそうだと思いながら観た。
一番面白くなかったのが、「勧進帳」。
上演回数が半端じゃないから観る方の期待・ハードルが高いせいかもしれないけれど..

「茨木」の松緑は、伯母真柴の時から、え、こんな芝居ができるの?と成長を感じて喜んでいたが、
富樫にはちょっとガッカリ.. こういう芝居を観ると富樫って難しい役なのだと再認識する。
3人以外では、「錣引」で笑也が忠光妹伏屋を演じていたのが印象的。
漸く赤姫以外の、演技を必要とする役をやれる(もらえる)ようになってきたかと..(大爆)
スーパー歌舞伎以外での役に変化が出てきているような気がしている。

*****
昼の部と夜の部の間が1時間半あるので外に出て、遅い昼食を取った。
終演後は、久しぶりに「ぶどうの樹」のデザートを食べたいと銀座まで歩いた。
ここでの飲み物はいつも珈琲。

*****
着物:  結城紬。 地空き。 銀鼠色地。 雪輪。 (藤貫) 
帯:   染名古屋帯。 結城紬。 茶色地。 葉と花の柄。 (谷本一郎) 
帯締め: 五嶋紐。 渋い緑色に、生成り・臙脂・緑色入り。 
帯揚げ: 紬。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華) 
履物・バッグ; 前日と同じ。
コート: 道中着。 生紬。 象牙色の無地。 (しょうざん)
     カシミール刺繍ショール。 多色の大きな刺繍。

2011.12.20 [火] 火の用心

3階のお宅が火事で全焼。
今までボヤ騒ぎはあったけれど、火事は20数年で初めて。

私は午後まだ暖かいうちに出かけて帰ったのは夜だったので、騒ぎは収まっていたが、
消防の放水のため、玄関ホールに水漏れがまだ続いていて、管理人さんなどがホールにいらした。

類焼はなかったそうなので不幸中の幸いと思ったら、
下の階の方がいらして、そのお宅も水浸しで、家の中は目茶目茶だそう。
全く住める状態ではないらしく、この寒い時期に本当にお気の毒。
親しいお宅に泊めていただけることになって、寝る場所だけは確保できたが、
後片付けがどうなるか、考えるだけで大変みたい。

火事を起こすと、自分だけでなく他の方々にも迷惑をかけるから、
本当に気をつけなければとあらためて自戒。

2011.12.20 [火] 気楽に喜劇

夕方から藤山直美の年忘れ喜劇特別公演を見に行った。
今年のゲスト出演は歌舞伎俳優の坂東薪車。
以前1度くらいは見てみようと出かけたら、気楽に笑って気分転換になるかもしれないが、
わざわざ出かけるほどの好みじゃなかったから、もう行かなくていいと思ったのに、
何故かもう1度くらい観てみようと.. で、同じ感想。 (苦笑)
空席が多くて寂しい感じだったが、おじさん率が高い。 オジサンはこういうのが好きなの? 

*****
見たいと言われる前に、作者の竹内功氏に見ていただこうと、先日購入の刺繍帯を締めて行った。
芝居を見に行く劇場とは反対方向だけど、今日を逃すといつ機会があるか分からないから、
実演最終日の呉服売場に寄って、竹内氏と奥様にも見ていただいた。
刺繍帯でも今回の帯なら結城紬にも合うと思った通り、奥様にも好評。
出かけるのが遅くなってしまったので、お見せしたら慌しく直ぐに失礼した。
上演時間が短いので終演後に食事すればいいと、おやつ用の和菓子だけ購入して、劇場に急いだ。

終演後はコアに寄って「ザ・ダージリン」で紅茶にサンドイッチとケーキの夕食。
ここの紅茶は好みだわぁ..と思う。

*****
着物:  本結城紬。 地空き。 濃紺色。 青色で花器に花模様。 (奥順) (お初)
帯:   名古屋帯。 黄土色・金色地。  入り子菱の江戸刺繍。 (竹内功) (お初)  
帯締め: 伊賀組紐。 極薄桃色、片側に薄黄緑色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 墨色暈し。 「幻雪」
履物:  銀鼠色の変り台の草履。 京くみ紐・遊汀鼻緒。 (細井憲司挿げ) (Run)

2011.12.19 [月] 食いしん坊と、懇親会と

昨日の日曜日・18日は、ランチにみかわ是山居で今年の天麩羅食べ納め。
前にも一緒になったことのある若い料理人が6人(だったか)ずらっと並び、
若々しく、でもしっかり味を堪能しながら食べている一方で、
2人の医者らしい人に連れのもう1人が料理の講釈を垂れて賑やか。
両グループともお任せに追加して揚げてもらう健啖ぶり。 3人客は若くないのに、凄〜い!
私は、最近は昼に行くと主がランチを揚げてくれるので、ほんの少しだけ品数が少ない。
季節ものの白子を追加してもらったら、それでもう満腹だから、食べられなくなったわ〜

魚は、海老・きす・墨烏賊・はぜ・穴子に、追加の白子。 締めの貝柱は、いつも通りに天丼。
野菜は、銀杏と、選択分はアスパラと椎茸にした。
最初の小鉢が、何気ないけれど、いつもいい味。
途中の口直しの海老しんじょは、今回も菊花イメージで、すっきり美味しい。
デザートは、いつものお豆さんでなく、今日は蜜がタップリ入った林檎。

ゆったり美味しくいただいてから、母のところにカレンダーなどを届けに行ったら、
弟達が来ていて、連れ合いの母君もご一緒。 母に会いたいと東京まで出て来てくださったとのこと。
お心遣いがありがたく、また、久しぶりにお会いできてうれしかったし、
何より、経過を心配していた弟が元気そうだったので、ホッとした。 姉に報告して一緒に喜んだ。

*****
今日19日・月曜日はサークルの懇親会。
家を出るのが少し遅れてしまって送迎バスに乗り損ない(涙)、店までタクシー。
私が一番若い方という30数名の女性たちの懇親ランチは、
ノンビリ和やかに時が過ぎていくのが楽しい。
役員さんの中の器用な方が作ってくださった手作りプレゼントを全員にくださった。
お世話になっている方がプレゼントまでいただいて.. ありがたい。

2011.12.17 [土] バレエ「くるみ割り人形」

クリスマス恒例のひとつ、バレエ「くるみ割り人形」を観に行った。
オペラ「こうもり」もおしゃれで楽しいが、大人向き?なのに比べ、
こちらは子供向け?で、バレエを習っているらしい子供達が着飾ってくるのも愛らしくて好き。
それに行儀のよい子達なのがうれしい。(笑)
始めと終わりが、前回(多分2年前?)に観た時には驚いた面白い演出だが、
今回は分かっていたので、気分的にもその辺はスルーして、楽しく観られた。
この時期のバレエは、これかシンデレラが定番みたい。どちらも華やかでクリスマスらしい。
入口からオペラパレスまで、そして観客の子供達までが、明るくクリスマスムードなのも楽しんだ。

*****
着物:  結城紬。 無地。 灰藤色。  (奥順はたおり娘)
帯:   刺繍袋帯。 黒地。 亀甲取り瑞鳥紋。 「煌彩花瑞鳥」 
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 灰藤色。 雪輪に模様入り。 
履物:  灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐の鼻緒。 (伊と忠) 
コートは前日と同じ(今週は同じコートばかり)。  深緑色ショール。

2011.12.16 [金] 能楽

夕方から国立能楽堂の定例公演に出かけた。
昼間の陽射しは暖かかったのに、夕方から夜にかけては風が強かったためもあってか寒かった。
狂言も能も観たことがある曲だが、演者が違えば当然ながら印象も違うので、それも楽しみ。
番組は、狂言・和泉流「雁礫・がんつぶて」と、能・喜多流「融」。

狂言「雁礫」は、おかしみのある話だが、茂山さん家だったらもっと弾けるんじゃないか、
野村さん家(万作・萬斎)だったらもっと生真面目な中におかしみがあるんじゃないか..などと、
いろいろ考えながら観てしまった。

能「融」は、小書き「窕・くつろぎ」のため、後場の[早舞]が橋掛りも使って舞われる。
軽やかに舞う様子が、動きがあって楽しく、堪能。
シテ・友枝昭世、ワキ・宝生欣哉、アイ・野村万蔵。
囃し方は、杉市和、横山晴明、柿原崇志、観世元伯。
ただ、前シテの老人から後シテの融大臣に変わって出てきたときに、一瞬アレレ..
美しい貴公子というより、ちょっと抜けた感じの印象。(ゴメンナサイ)  
シテは友枝さんだから、演者のせいとは思い難い。 となると面のせい? 観る私に目がないせい?
融は別に色男じゃないからいい男でなくてもいいのだろうが、それにしてもちょっと..
面(をつけたシテ)から受ける印象って、素人が楽しめるかどうかには結構大きいと思う。
面は「中将」だろうとは思いながらも終演後にしっかり確認。 やっぱり中将だった。
前シテの面は三光尉。

*****
着物:  江戸小紋・御召十。 白山紬。 茄子紺色。 (六谷泰英型・小林義一染) 
帯:   手織本綴袋帯。 グレーに銀杢綴。 源氏車に波柄。 
帯締め: 唐組紐。 波の緒。 白・藤・紺・青色に金色入り。 (道明) 
帯揚げ: 薄緑色の暈し染。 金刺繍入り。 (お初) 
履物:  灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐の鼻緒。 (伊と忠) 
コートは一昨日と同じ。 ショールは紫色大判カシミアマフラーに替えた。

2011.12.14 [水] 忠臣蔵

年末恒例のひとつ、忠臣蔵。 歌舞伎・文楽で観るのが芝居好きには堪らない。
国立劇場で、吉右衛門一座?中心に梅玉・魁春などが加わっての歌舞伎公演。
「仮名手本忠臣蔵」では無く、青山青果作の新歌舞伎「元禄忠臣蔵」。
今年は「江戸城の刃傷」、「お浜御殿綱豊卿」、「大石最後の一日」。
12月に観るなら、やっぱり討ち入りの14日に観たいと、出かけて行った。
同じことを思う人が少なくないようで、劇場は空席が少なく賑やかな感じ。

「江戸城の刃傷」は、梅玉の浅野内匠頭が端正で、思慮もありそうな様子が、
短慮な刃傷など何故したかと.. 
あと、東蔵、歌六、歌昇など。
「お浜御殿綱豊卿」は、吉右衛門の綱豊卿、又五郎の富森助右衛門、芝雀のお喜世。
それに、梅玉の新井勘解由、魁春の江島。 あと、高齢の歌江、若い米吉なども。
綱豊卿は仁左衛門のが好きだけれど、吉右衛門のも場が進むほどに好みになって、
最後の、お能舞台の背面になると、いいわぁ〜と観ていた。
そして、助右衛門は又五郎のが多分一番好き。
「大石最後の一日」は、吉右衛門の内蔵助、錦之助の磯貝十郎左衛門、芝雀のおみのなど。
見慣れた息の合った芝居で、今年の忠臣蔵の見納め。

*****
終演後は裏の伝統芸能情報館で企画展示を見てから、また可否道に寄って一休み。
今日もアレコレ話して息抜き。 でも5日前とは違い、お替りも海苔チーズトーストもなし。(笑)
少し派手な印象のコートを主に褒めていただいて、ホッとしてニコリ。
日本橋に出て夕食を済ませて帰宅。

*****
着物:  泥大島紬。 黒みの茶泥。 細かい総柄。 
帯:   名古屋帯。 薄紫・薄緑の暈し縞。 梟と三日月の柄。(竹本正典) (お初) 
帯締め: 五嶋紐。 錆朱色。 
帯揚げ: 草木染、墨色に薄茶色?の絞り。 (堤木象) (お初) 
履物:  濃深緑色の天・鼻緒の草履。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ) 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色地。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
コート: 道行コート・被布衿。 玉紬地。 青緑色などの染暈し。 (結織苑) (お初) 
     深緑色ショール。

雨は外出の準備をする頃には上がっていたものの、まだ降る心配が無いでもない。
で、着物も履物も雨仕様に変更したものの、お初のものも予定通りに着用。
帯は月蝕の時に締めるつもりが忘れてしまったもので、これ以上の先送りはなぁ..と着用。
が、帯まくらの裏、背中に当たるところに泥大島の色移りがぼんやり。 う〜ん..
藍染だけでなく、泥大島も危険なのよね〜 と今更ながら思うばかり。

2011.12.13 [火] 肌の手入れなど

リラクゼ−ションサロンというのでエステと思わず通い出して(笑)、
頻繁に行っていたこともあるのに、最近はとんとご無沙汰。
誕生月のサービス案内葉書が来ていて、ふっと思い立って久しぶりのフェイシャルトリートメント。
初めの頃はボディばかりしてもらっていたのに、ここ数年はファシャル主体。
自分でも少しは気を配ればいいのに、いつも放ってしまっているので、半年振りの効果抜群。
もう少し間を空けずに通いたいなぁと思った。

*****
その前に、先日切除した大腸ポリープの生検の結果を聞いた。
心配は全くしていなかったけれど、改めて問題無しと言われて、ホッ。
待たされて予約時間から大幅に遅れたけれど、結果がオーライだと気にならないのがおかしい。
次回は2年後。

*****
また残布でバッグを作ってもらおうと、昨年作ってもらった呉服店に寄って依頼。
それだけの用事だったのに、好みの締めやすそうな洒落袋帯を見つけてしまい..(汗)
その上、時々伺う店の他店舗の閉店案内が来ていたので覗いたのが運の尽き?
名前も知らない人ながら、染織作家の紬の絵羽が私を呼ぶ。(大汗) 
出会いが重なってしまい、秋以降、無い袖を振ってばかりで四苦八苦なのに..
算段がつくかしら? つかなかったら.. と心配するものの、在庫処理の特別価格..
これだけ目を惹き付けられてはと、仕立ての代金はどうにもならず先送りして、
結局そのまま持ち帰ることに..(滝汗)
もう着られないだけあるしコレクターじゃないのだから、店には行かないのが最善なのよね〜

2011.12.11 [日] 今月初めての食いしん坊

今月はバタバタしていて、美味しい外食は今日が初めて。
ランチに、秋には伺えなかったオーグードゥジュールに入れていただいてフランス料理。
久しぶりだから魚も肉もついたコースにしたら、オードブルは2品選べると言う。
きのこのパイ包み焼は、野菜を載せた小さ目のパイで、トマト主体のソース。
もう一品は、カリフラワーのスープ仕立て・帆立のソテー入り。
魚はいさきのソテー。五穀米を敷いて野菜を回りに散らし、サフランと焦がしバターのソース。
肉はもち豚。キャベツを敷いて.. 
デザートは、プディング・キャラメルのアイスクリーム入りにした。
ウェルカムシャンパンと、白ワイン・赤ワインをいただいて、美味しく満腹、幸せ気分。

2011.12.10 [土] 能楽・普及公演

今週2度目の能楽鑑賞。 4日続いての観劇も一段落だが、文楽と能楽だけになったのが珍しい。 
普及公演なので解説・能楽あんないつきで、狂言・大蔵流「横座」と能・金春流「高砂」。

狂言「横座」は、前に観たのは誰でだったか覚えていないものの、同じような印象。
シテ/牛博労・大蔵彌太郎、アド/耕作人・善竹十郎、アド/牛・善竹大二郎。

能「高砂」は、プログラムの鑑賞の手引きを読んだお蔭で、見どころにちゃんと気づいて、
成る程ね〜と思いながら楽しく観たのが、前に観た時との違い。(笑)
後場の[神舞]が、囃子も舞も勢いがあって楽しかった。
シテ・櫻間右陣、ツレ・長谷猪一郎、ワキ・江崎金治郎、後見・金春安明、地頭・本田光洋など。
囃し方は、寺井宏明、久田舜一郎、白坂信行、桜井均。
面は、前シテ/老翁が小尉、後シテ/住吉明神は邯鄲男、ツレ/姥は姥(そのまんま・笑)。

*****
着物:  訪問着。 松煙染め(銀古都)。 段取り。 (古都染人) 
帯:   袋帯。 引箔地。 森林・切株・小鳥・花の柄。 「日溜り」 (吉織) 
帯締め: 唐組紐。 波の緒。 白・藤・紺・青色に金色入り。 (道明) 
帯揚げ: 薄い肌色? たんから染。 (松原) 
履物:  薄金色台に金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。  
バッグ; 横長・利休バッグ。 銀無地。(古都染人) サブにお召し中型トートバッグ。
コート: 道行長コート。 薬墨染。 銀無地。 (古都染人)  臙脂色ショール。

2011.12.9 [金] 文楽を楽しんだ

2日続いて国立劇場の小劇場通いで、今日は鑑賞教室ではなく文楽の本公演。
でも12月の公演は、人間国宝などの重鎮は出ず、中堅・若手の活躍の機会。
「奥州安達原」の半通しで、「外が浜の段」、「善知鳥文治住家の段」、「環の宮明御殿の段」。

人形もさることながら、何より義太夫と三味線の語りが前日とは雲泥の差で、聴き応えがあったが、
それにしても人が減ってしまい、特に中堅が薄いのが気になる。
三味線などは、私が観始めた後から出てきた人が中堅の感で、それ以降の人も一本立ちの感じ。
多くの機会を得て技を磨いてくれればいいが、競争があまりないから.. ちょっと心配。

*****
着物:  色大島紬。 「綾の舞(竹千雅)」 小紋風?  (たけがわ)
帯:   染名古屋帯。 灰白色地。 雪の結晶柄。 
帯締め: 伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成) (お初) 
帯揚げ: 灰紫色の濃淡暈し。 織で辻が花模様?入り。 
履物:  濃深緑色の天・鼻緒の草履。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ) 
コート: 雨コート。 紫色地、糸巻きの地紋・細乱れ縞入り。(和田織物)(お初) 臙脂色ショール。

雪の場の「環の宮明御殿」があるので、雪の結晶柄の帯を締めた。
ただ、漸く下ろしてお初に着た雨コートの丈がいやに長い。
履物の台が高かったため、あまり不都合はなかったものの、帰ってから測ったら、
頼んだ丈より4cmも長い。(驚!)
あまり取引のない店だし、仕立ててからほぼ1年着ていなかったから、今更の感じだろうし、
雨下駄・雨模様の時用にしている今日のような草履を履くしかないか.. う〜ん..

2011.12.8 [木] 文楽鑑賞教室

今年の文楽鑑賞教室は、解説「文楽の魅力」と人形浄瑠璃「曽根崎心中」。
AプロとBプロがあって出演者が違うので、できれば見比べたいところだが、
元々が高校生対象の教室で普及活動の一環だから、チケットが取り難い。
それに、好きな演目でないのでAプロだけにしたが、横のうしろの席しか取れなかった。

でも、人形がとてもよく、「曽根崎心中」は好きじゃないことを忘れるくらい。(笑)
お初は、大劇場で先月観た藤十郎の印象がまだ強く残っていて、
語りはちょっと弱いと思いながらも、 予想外に楽しく観られた。
好き嫌いは別に、改めて、よくできた話だと思う。
お初・和生、徳兵衛・勘十郎、九平次・文司など。

*****
着物:  泥大島紬。 茶泥。 龍郷柄。 
帯:   袋帯。 和紙箔。 渋い薄緑地。 紫・緑 露草の葉柄。 「異国彩露草」 (吉翔) 
帯締め: 灰赤紫色・薄灰色。 五嶋紐。 
帯揚げ: 緑みの灰色。 雪輪に模様入り。 
履物:  濃深緑色の天・鼻緒の草履。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ) 
バッグ; 昨日と同じ。
コート: 雨コート兼用塵除け。 西陣お召し。緑・薄茶色の吉野格子。  深緑色ショール。  

2011.12.7 [水] 能楽・企画公演

今日からまた4日連続の観劇予定で、まずは能楽の企画公演@国立能楽堂。
今月の月間特集は世阿弥で、毎回お能は世阿弥の作品。
今日は、狂言・和泉流「宝の笠」と、復曲能「布留・ふる」。

狂言「宝の笠」は、田舎者が都ですっぱ(詐欺師)に騙される狂言によくある話だが、
騙されたと分かった太郎冠者が、主人に誤魔化そうとして結局露見するのが、独特。
萬斎の太郎冠者は、表情豊で分かり易いものの、少し大仰過ぎる感もある。
シテ/太郎冠者・野村萬斎、アド/主・万作、小アド/すっぱ・石田幸雄。

能「布留」は、観世文庫創立二十周年記念の「世阿弥自筆本による能」4曲のうちの最初。
今日の「布留」は、復曲上演されて以来20数年のうちに上演が重ねられてきたとのこと。
今回もあらためて台本検討しての上演だそうで、分かり易く楽しめた。
前場の布を洗う様子もさることながら、後場で宝剣を持っての舞が私には楽しかった。
前シテ/布留社の巫女&後シテ/布留の女神・観世清和、ツレ/布留社の巫女・観世芳伸、
ワキ/山伏・森常好、アイ/所の者・高野和憲、地頭・梅若玄祥など。
囃し方は、藤田六郎兵衛、大蔵源次郎、亀井広忠、観世元伯。
面は、前シテ:まゆかき、後シテ:増髪、ツレ:竿さし。 初めて見る名もあって、ふ〜ん。

*****
駅から能楽堂までの道沿いの銀杏並木の黄葉が大分進んで、1週間前とは随分違う。
紅葉・黄葉を愛でると秋深しの感があるけれど、12月はもう秋じゃないし、何と言うのか..
早目に行って公演前に「五万石」で平日限定のランチ。 小鉢のかぶらずしに季節を感じる。 

終演後は、日本橋に出て日本刺繍の竹内功氏の実演を拝見。
前にいただいた帯を締めたところを見たいとのご要望に従い、見ていただくつもりで立ち寄ったが、
初の年末特別サービス!とかで、仕立て上げられた帯3本が特別価格。
1本は好みでもあり、抗い難い価格に持ち帰り。(汗)
友の会積み立てを使ったので今日の出費はなしだから、懐は痛まないと自分に言い訳け。(苦笑)

夕食は、橋を越えたデパ地下の「春帆楼」で、とらふぐの天然物と養殖物の食べ比べセット。
天然物のシコシコ感は特別。 
デザートは、黒蜜でクリームあんみつ@叶匠寿庵。 5時からサービスで、クリーム代は無料。(笑)
お菓子もいろいろ購入して、帰宅。

*****
着物:  江戸小紋。 梨の切口柄。 蘇芳色。 (小宮康孝) 
帯:   名古屋帯。 灰色の市松の変わり地。 江戸刺繍の四角の組み合せ。 (竹内功) 
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 灰藤色。 雪輪に模様入り。 
履物:  銀色台の草履。 藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒。 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色地。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
コート: 道中着。 生紬。 象牙色の無地。 (しょうざん) (お初)
     カシミール刺繍ショール。 多色の大きな刺繍。

11/12/14 百花
あの帯はお買い得ですね。私も連れ帰りたくなっちゃいました。
(年末、出費が多いので自粛しました)
なかなか、先生の実演と上京が会わなくて、久しぶりに先生の作品をたくさん見ることができました。
11/12/15 むかし桜
私は実演時に拝見するので、帯を中心に着物なども却っていろいろ見ているかもしれません。刺繍にもいろいろあることが分かって楽しいです。

2011.12.5 [月] 恒例と何十年ぶりかと

4日:毎年恒例の餅つき
   いつ頃始まったのか覚えていないくらい恒例になった住まいの年末行事。
   手伝いもしないで、搗きあがったお餅を会場で少しいただき、更に引換券で持ち帰り。
   手伝ったのは自治会の当番役員をしていた時だけで、申し訳ないと思うものの、
   搗きたてのお餅は柔らかくて美味しい。 何より季節感があって楽しい。

5日:何十年ぶりかのインフルエンザ予防接種
   注射嫌いで、ずうっとしていなかったインフルエンザ予防接種だが、
   区から接種費用の助成のお知らせが来て、誕生日の前日からは安く受けられるという。
   高齢になって(という自己認識には程遠いが・笑)インフルエンザに感染すると
   悪化し易く重篤になりかねないというので、接種してきた。
   インフルエンザ予防接種をこの前したのは中学生の頃?かも..

2011.12.3 [土] またひとつ

朝は雨が降って寒い日だったが、姉からのおめでとうコールで心が温かくなった。
姉は毎年電話をくれて一緒に祝ってくれるのが嬉しい。 ありがとう。
書いているうちに、去年はご馳走になったんだわと思い出して、面倒見のよい姉にあらためて感謝。

いくつになってもというより、この歳になったからこそ、1年をそれなりに元気に過ごせて、
また誕生日を迎えられたことを素直に喜ぶ気持が強くなってきた。
アルコールはまだ禁止されているので、祝杯をあげられないのが少し残念ながら(笑)、
今日から普通食。 元気に食事ができることにも感謝。

いつものように夜にやって来た息子は親の誕生日など覚えていない様子。
あらら案の定..と思って話していたら、ひょいと出て行って、花束を持って帰って来た。
昨日までは覚えていたのに今日はすっかり忘れてしまったと言いながら、プレゼントしてくれた。
やっぱり嬉しいものだわねぇ〜  ありがとう。
はいと渡してくれるのじゃなく、おめでとうと言ってくれたら、なお嬉しいけれど..(爆)

11/12/4 えりりん
おめでとうございます。息子さん、やさしー。
ふうまま
おめでとうございます。照れているのではないですか息子さん。
“はい”でもいいから息子という人から貰いたいな。かなわぬ夢です。
11/12/5 むかし桜
えりりんさん、ふうままさん、ありがとうございます。
娘のような心遣いはないけれど、息子にしては確かに優しい方かもしれません。
優しい子に育ってくれたことにも、感謝です。

2011.12.2 [金] 展覧会に

今日は昨日より寒いと思いながらも、午後から元気にいただいた招待券で展覧会のはしご。(笑)
「ザ・ベスト・オブ山種コレクション」@山種美術館と、
「源氏物語 衣裳が織り成す恋愛絵巻」@雅叙園・百段階段。

ポリープ切除でまだ食事制限があって外食できず、残念ながら真っ直ぐ帰宅。
でも、運動も禁止期間中なので、目で楽しみ身体も動かし、いい外出だったと自画自賛。(爆)

*****
午後は母のところに行く予定が、姉が昨日行ってくれたので私は来週に先送りして、
急に出かけたものだから、「人間国宝染織家展」のことを失念。
折角KWにしてくださったのに残念。

2011.12.1 [木] オペラ「こうもり」

12月になった挨拶代わりというわけでもないだろうが(笑)、突然の真冬の寒さにビックリ。
更に夜には雨になるという中、めげずに夕方から今年最後のオペラを聴きに行った。 
例年通り、ツリーがもう飾られ、新国立劇場はすっかりクリスマス気分。
パーティ感覚のオペラ「こうもり」を楽しく聴いて・観て、少し早いけれど年末気分。(笑)

当初予定のロザリンデ、オルロフスキー公爵、フランクと、主役(級)の歌手が3人も交替になった。
大震災後の原子力災害による健康への懸念から、今の日本には滞在できないとのこと。
特に、オルロフスキー公爵役だったアグネス・バルツァの歌を聴けなかったのは、とても残念。
でも、替わりに来日・出演してくれる歌手もいるのが、ありがたい。

指揮:ダン・エッティンガー、  演出:ハインツ・ツェドニク、
アイゼンシュタイン:アドリアン・エレート、  ロザリンデ:アンナ・ガブラー、
フランク:ルッペルト・ベルクマン、  オルロフスキー公爵:エドナ・プロホニク、
アルフレード:大槻孝志、  ファルケ博士:ペーター・エーデルマン、  アデーレ:橋本明希、
ブリント博士:大久保光哉、  フロッシュ: フランツ・スラーダ、  イーダ:平井香織

*****
着物:  染小紋。 縞大島紬。 藍の濃淡の総柄。 (お初) 
帯:   名古屋帯。 グレーアイボリー。 「花装飾」 (織楽浅野) 
帯締め: 五嶋紐。 極薄桃色、片側に臙脂・金色入り。 
帯揚げ: 鶯色の暈し。 「幻雪」  
履物:  灰色のオストリッチの天・鼻緒の草履。 底はウレタン。  
コート: 長道中着。 青・緑色。 地紋入り。 臙脂色のショール。 

シャンパンのイメージが無いでもない(笑)帯を締めることにして、着物を下ろした。
緑と赤を小物に使って、会場の雰囲気に合わせてクリスマス気分。(爆)

2011.11.30 [水] 今月最後は、能楽堂通い

昼から国立能楽堂の定例公演に出かけた。
駅からの銀杏並木はまだ色づき出したばかりで、今年の黄葉は随分遅い。
番組は、狂言・和泉流「酒講式」と、能・喜多流「野守」。

狂言「酒講式・さけこうのしき」は、初めて観たが、
酒に酔って弟子を折檻する呆れた大酒飲みの老僧に意見しに行く弟子の親とのやり取り。
親が持って来た手土産の酒を飲みながら、酒の功徳を語っているうちに、酒癖の悪さを露呈。
親が怒っても、弟子が来なくなっても酒さえあればいいと、平気の平左。
こんな師匠が居たら、自分とかかわりがあったら、堪ったものではないが、
他人事としてなら、呆れ果てた坊主だが、可笑しさタップリで憎めないのが、何ともおかしい。
シテ・野村萬、アド・万蔵。

能「野守」は、謡中心で動きの少ない前場と、[舞働]の動きの多い後場との対比が印象的。
前シテ/野守の老人・後シテ/鬼神・栗谷能夫、ワキ/山伏・森常好、アイ/里人・山下浩一郎、
後見・狩野了一、地頭・友枝昭世など。
笛・一噌隆之、小鼓・観世新九郎、大鼓・亀井広忠、太鼓・小寺佐七。
面は、前シテが三光尉、後シテは小べし目。

食事制限があり、珈琲もダメなので、終演後は真っ直ぐ帰宅。
午後遅めと言っても、まだ日が沈む前だったけれど、何となく疲れたというか眠い。
で、早々に、乳幼児並みの時間に、就寝。(笑)

*****
着物:  泥大島紬。 泥黒色。 様々な模様が経に織り込まれた地空き。 
帯:   袋帯。 野蚕紬。 切嵌。 多色、いろいろの縞・格子。 
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色。 紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 緑みの灰色。 雪輪に模様入り。 
履物:  藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒に、銀色台の草履。  
コート: 長道中着 まほら紬 

2011.11.29 [火] 2日続きで通院を済ませる

28日は、大腸がん検診のための、内視鏡検査。
2年前にポリープを取ってもらったばかりだし、何もないだろうと気楽に検査してもらったら、
取った方がよいというポリープがまた見つかって、今回も取ってもらうことになった。
前回で懲りて今回は鎮痛剤を使ってもらったおかげで、痛みも無くスムースに終了。
ただポリープ切除のため、10日間の食事制限があって、それが辛い。
お腹を空っぽにしての検査だから、前日の夜8時前に食事をしたのが最後。
当日と翌日の2日間は流動食のみ.. その後も3日間は離乳食的な食事.. 更に..
検査が終ったら食事するのを楽しみにしていただけに、が〜ん..
空っぽにしたお腹をかかえ、食べられないのが辛い。 お腹が空いて.. 空いて..(苦笑) 
それに、珈琲を10日も飲めないのも辛いと、ちょっと罰当たりなことを考えてしまう。

29日は、前日の1日がかりの検査で疲れたのと食事制限で、力が出ない。
午後には歯科の予約もあるし、それじゃ医者通いの一日にしましょうと、
昼前には目薬をもらいにツキイチ通う眼科に出かけ、診察もしてもらう。 
午後の歯科診療のあと、夕方には先日の健康診断の結果を聞きにクリニックへ。
コレステロールが高いけれど、経過観察でOKで、一段落。
それにしても、1日に3箇所の通院はやっぱり疲労感あり。 若くないのだから..

2011.11.25 [金] 笑いのはしご

午後は落語で、夜は狂言で、ともに楽しく笑って元気をもらってきた。
昼過ぎに家を出て、まずは「五代目圓楽一門会」@国立演芸場。
立川談志の訃報についにその時が来たかと思ったが、
五代目三遊亭圓楽が亡くなってから早2年経って、一門が総力挙げての3日間公演。
初日は、仲トリが総領弟子の鳳楽、トリが当代の圓楽で、他は、楽大、神楽、小圓朝に、楽之助。
今日の出演者では、やはり鳳楽と圓楽が群を抜いて聞かせる。
色物は太神楽の丸一仙翁社中、あと法律漫談はどうも男性向け?で好きになれない。
でも、後の席の女性が高らかに笑っていたから、女性でも気にしない人は楽しめるのかも..

*****
夜の公演までは時間があるので、また可否道に寄って、主と話しながら美味しく時間つぶし。
オリジナルコーヒーと海苔チーズトーストをいただいている時に、常連さんがいらして、
演芸場に居たでしょうと言われて、それから落語、歌舞伎、着物..あれこれ会話が進んだ。
存じ上げない方だったが、私は着物だったので目についたらしい。
お替りに、またアメリカンを飲んでから、移動。 

*****
夜は、国立能楽堂の「狂言の会」。
大蔵流「靱猿」、和泉流「酢薑」、素囃子「中ノ舞」、大蔵流「鬮罪人」。

「靱猿・うつぼざる」は、子方が演ずる猿の可愛さはいつもながら、
今日は、初めは勝手で強引な大名が、途中から実に可愛く?見えたのが楽しかった。
それに猿引が、猿に繋いだ綱を調節する様子もよく見える席だったので、それも合わせて楽しんだ。
シテ/大名・茂山千五郎、アド/太郎冠者・正邦、アド/猿引・七五三、子方/猿・莢。
地謡・逸平ほか。

「酢薑・すはじかみ」は、動きの楽しい「靱猿」とは一転して、台詞の楽しさ。
息の合ったやり取りに、他愛無い台詞の楽しさが際立って、面白い。
シテ/酢売り・野村万作、アド/薑売り・石田幸雄。

休憩後は、素囃子に続いて、「鬮罪人・くじざいにん」。
主人に叱られてばかりいる太郎冠者の、客の町衆を楯にした口達者の強かぶり..
苦々しく思う主人が図に乗る太郎冠者を睨む様子も、
睨まれた太郎冠者が、主人を恐れながら、だんだんに調子に乗ってくる様子も、おかしい
シテ/太郎冠者・大蔵吉次郎、アド/主・彌太郎、立衆/客・善竹十郎ほか。

*****
着物:  色大島紬。 五倍子染。 変わり市松。 (東郷) 
帯:   染名古屋帯。 結城紬。 茶色地、葉と花の柄。 (谷本一郎) 
帯締め: 京組紐。 茶色に、焦げ茶・白入り。 (渡敬) 
帯揚げ: 薄小豆色に、生成り。 
履物:  銀鼠色の変り台の草履。 京くみ紐・遊汀鼻緒。 (細井憲司挿げ) (Run)
コート: 道中着。 濃墨色地。 青紫糸菊模様。 

笑いのダブルなので、大島紬で遊びの印象の一番ある着物にして、
今シーズンもそろそろ終い気分の、菊模様の道中着。

2011.11.24 [木] 歌舞伎@国立劇場

千穐楽近くになってしまったが今月3箇所目の歌舞伎見物に国立劇場に出かけた。
開場45周年記念の「歌舞伎を彩る作者たち」と云うシリーズが、先月の馬琴で始まり、
今月は近松で、「日本振袖始」と「曽根崎心中」。
あまり気が乗らなかったものの、観ないのも残念だと安いチケットを取ったのだが、
予想外にいい舞台(ゴメンナサイ)で、行ってよかったと思う。

「日本振袖始」は、上演の多い八岐の大蛇退治の「出雲国簸の川川上の場」だけでなく、
序幕の「出雲国簸の川川岸桜狩の場」がついて、発端が分かるのがいい。
梅玉の素戔鳴尊に、魁春の岩長姫実は八岐の大蛇。
東蔵の足摩乳、松江の侍女くまざさ、歌江の乳母いたどり。
稲田姫を梅丸が演っていたのが、役が重すぎて、いくら何でも気の毒な感じ。

どうにも好きになれない「曽根崎心中」だが、藤十郎のお初がよくて正に至芸かと..
筋立ての好き嫌いとは別に、確か歌舞伎座さよなら公演で同じことを思ったことを思い出した。
相手役の徳兵衛を翫雀、九平次を亀鶴、平野屋久右衛門を竹三郎、天満屋惣兵衛は錦吾。

*****
着物:  白大島紬。 有色絣。 雲取唐花。 
帯:   京袋帯。 名物裂、經錦、花文暈繝錦。 (龍村) 
帯締め: 五嶋紐。 深緑色、上下端は灰色。 
帯揚げ: 薄紫色、薄緑・薄黄色入り。  
履物:  薄浅紫色のパールエナメル台の草履。 淡水色・桜色の五嶋紐の鼻緒。 
バッグ・コート: 前日と同じ。

2011.11.23 [水] オペラ「ルサルカ」

午後、ドヴォルザークのオペラ「ルサルカ」の初日公演に出かけた。
ドヴォルザークの名くらいは知っていて、交響曲「新世界より」を作曲したと聞いても、
音楽に疎い私にはあまりピンとこなくて、オペラも作曲していることなど思いもよらず、
当然聞いたことのないオペラだけど、オペラパレスに初登場の折角の機会なので聴きに出かけた。
最近は時には空席が目立つこともあるが、今日は客がギッシリ入っていた。
人気のオペラなのかしら? それとも聴く少ない機会だから?

水の精ルサルカの悲恋を描いたオペラで、人魚姫やオンディーヌを基にかかれた作品だそう。
演出のお蔭もあってかファンタジーの印象が強い。
主役のオルガ・グリャコヴァは6月にも蝶々夫人を歌ったが、
他は初めて聴く歌手も多かったけれど、日本人歌手も含め、歌手の声を楽しんだ。

指揮: ヤロスラフ・キズリンク、  演出: ポール・カラン
ルサルカ: オルガ・グリャコヴァ、  イェジババ(魔法使い): ビルギット・レンメルト、
王子: ペーター・ベルガー、  ヴォドニク(水の精): ミッシャ・シェロミアンスキー、
外国の公女: ブリギッテ・ピンター、  森番: 井ノ上了吏、  料理人の少年:加納悦子、
水の精: 安藤赴美子、池田香織、清水華澄、  狩人: 照屋睦

*****
着物:  塩沢紬。 草木染。 漆黒色、絣のグラデーション。 「泡沫の優暈」  (林宗平) 
帯:   名古屋帯。 銀杢地。 鹿の象形文。 「万葉」 (野渕) 
帯締め: 五嶋紐。 生成り・柿色のグラデーション。 
帯揚げ: 薄桃色。 むじな菊柄。 
履物:  濃墨色のZULEN台の草履。黒・白・金・銀色の組紐の鼻緒。 (紗織・ブリヂストンのコラボ)
コート: 長道中着。 まほら紬。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。 

2011.11.22 [火] 栄養補給

ご飯はまだ? 今日のおかずはな〜に? と聞かれないのは助かるけれど、
それはつまり、食事するには頼る人も無く自分で用意するしかないということだから、
体調が絶不調の間は手抜きもいいところで、栄養不足・偏りが心配。
で、多少体調がよくなったところで、美味しいもので栄養補給。(笑)

20日(日)のランチは、天麩羅@みかわ是山居。
以前よりは食べなくなったので、最近は昼に行くと少し品数の少ないランチを揚げてくれる。
海老・きす・烏賊・銀杏・季節もののはぜ・穴子、選べる野菜はアスパラと松茸。
この時期にここで松茸を食べられるとは思わなかったので、ちょっと驚いたら、
いつも野菜を仕入れている八百屋に松茸が入荷したと言われて、久しぶりに入れたのだそう。
追加料金がかかろうが、そんなことは承知の助。(爆)
松茸があるなら、やっぱり食べたい。
1本丸ごと揚げてくれると、味も香りも封じ込められたようで、いつもながら美味!
小柱のかき揚は、天丼にしてもらうのが、私のランチのお約束。
間の口直しのお椀が、菊のイメージのシュウマイ?風で、楽しい。
そうか〜 めごちが無かったのは、はぜが入ったからなのね〜と今更ながらの認識。
それでも十分満足。

*****
昨日21日は、B級グルメ。(大爆)
サークルの練習の前に、こうかいぼうのラーメンでランチ。
このところ長い行列に諦めることが多かったので、久しぶりにニコッ。
少しくらいなら待つのはいつものことで、OK。
練習の後は、月曜定休の近為が営業していたので、まだ早いものの夕ご飯。
月曜の営業は縁日の15日・28日だけだと思っていたら、震災以来、休み無しで営業中とか。
深川風お茶漬けセット?があったので、期間限定に弱い私は迷わずにこれ。
持ち帰りの漬物は、千枚漬が売り切れで、赤かぶと長いも。
お腹一杯で、おやつに寄るつもりだったケーキ店は流石にパス。

*****
今日22日も美味しいもので栄養を取りたいと思ったのに、敢え無く空振り。(涙)
ランチにフランス料理と思ったら2店ともダメ、もう1店は定休日だし.. 
気を取り直して、夜はイタリア料理にトライしたがやっぱり満席。
用事で午後ゆっくり出かけたので、食べて帰ろうとデパートでシーフードカリーなど。
う〜ん.. 気持も舌も、ちょっと不満足。(苦笑)
でも、末富の週2回だけの生菓子がまだあったので、ニコリ。
庶民には少し高いのだけが玉に傷だが、品のよい味は好みで、あるとつい購入してしまう。

2011.11.19 [土] 能楽鑑賞

先月上旬の久しぶりの強い眩暈以降すっかり体調を崩してしまい、アップアップの生活。
この半月は特に酷く、先週の歌舞伎には辛うじて出かけたが、あとは殆ど寝て曜日。
先週の土曜日の能楽は、狂言・お能ともに観たことが無く、楽しみにしていたのに、ダメ。
健康講座も殆ど休んでしまい、本当に健康とは程遠い生活になってしまった。

でも18日は、頑張って夕刻から着物を着て出かけて、どうにか開演直前に滑り込んだ。
狂言・和泉流「宗論」と、能・金剛流「通小町」。

狂言「宗論」のシテは人気者の萬斎で、このところ空きもあった能楽堂が久しぶりの大入り。
歌舞伎の連獅子でもお馴染みの宗論だが、歌舞伎では獅子に衣装替えする間の繋ぎ・時間稼ぎ、
要は添え物的で、浄土僧と法華僧が同格の印象だし、狂言とは雰囲気が違う。
勤行の間に2人の経文が入れ替わってしまうところは同じだが、
やはり「宗論」を楽しむには、狂言だわね〜と思いながら観た。

能「通小町」は、小書き「替装束」つき。
小野小町は能作者に創作意欲を余程起こさせたらしく、他のを観たこともあるし、
いろいろあるのは知っていたが、7曲もあって七小町と言われているらしい。 さすが小町! 

「通小町」では、前シテかと思える小野小町はツレで、シテは後場から出てくる深草少将。
アイが出ず、中入りも無く、前場の後、シテが登場するまでツレの小町は後座で控えているだけ。
衣裳も替えなかったし、「替装束」って? 少将の衣裳が普段と違うのかしら?

百夜通いきれず、99夜で息絶えた少将の怨念の凄まじさ。
ワキの僧に、仏戒を授かり成仏したいという小町(の亡霊)を遮り、
2人一緒でも地獄の責めは苦しいのに、1人残されて堪るかと小町の袂を掴んで引き止める。
[立廻リ]で見せる、通い続けた苦しさ・執念..

鑑賞の手引きによると、
少将の好意が真摯であるほど、小町の気まぐれに翻弄される姿が滑稽かつ惨めに見え、
妄執が深いほど、被害者を装った小町の内にある驕慢さとの対比が鮮烈..
[立廻リ]で、のたうちまわるごとくに舞う少将の背後に、
女の本性に隠された嗜虐性と冷酷なまでの残忍さ、罪深さが、
美しい装いを透過して私たちの心深く焼き付けられていく.. とあって、
能楽堂に行く電車で読みながら、これを書いたのは絶対男よね〜と署名で確認。(笑)
創ったのも男だから.. そういう視点から創ったのかもしれないけれど.. どうなんでしょ。

体調がよくない上に寝そびれてしまったため居眠りつきになって、時々カク、カクッ(涙)。
でも、行くことができて、観ることができて、よかったと思いながら帰宅。

*****
着物:  付下げ。 灰藤紫色地。 裾暈し。 遠山模様?  (お初) 
帯:   袋帯。 川島睦郎の「晩秋の月」。
     黒に近い濃紺地と灰色の市松。 銀・白・灰色で全面に萩と月の模様。 (村田) 
帯締め: 五嶋紐。 紫色。 片方に極薄空色・金色入り 
帯揚げ: 灰みの赤紫色。 雪輪に模様入り。 
履物:  薄金色の台の草履。 龍村の白地に金色の唐草柄の鼻緒。 (お初) 
コート: 道行長コート。 山岡古都の銀無地(薬墨染)。

この帯を年に1度は締めたいけれど、紬では合わないので、付け下げを下ろした。
この付け下げは、ちょっと見には柄が目立たないところが気に入って仕立てたものの、
柔かものには手が伸びなくて、漸くの着用。 これからはもう少し着てやりたい。
草履も、洒落着用のかかとの低いものが多いので、訪問着・付け下げ用に求めたもの。

2011.11.11 [金] 11:11 pm

数字の並び!でしかないとも言えるものの、何とも楽しい並び。
それも1が並んでいるのも、これから始まる感じがいい。
もっとも、午前11時なら兎も角、午後は23時だという声もあるらしいが、
遊び、何となくの縁かつぎ(?)..だから、その辺りは大目に..(笑)

ラジオで聞いた話では、国によっては結婚式が多いそうだが、
日本でも、結婚式は難しくても、届出は多くなりそうな気がする。
忘れない日になるでしょうしね〜

*****
2日連続で検診。
昨10日は健保の健康診断。
レントゲン・心電図・触診とも取り敢えず問題は見つからなかったものの、
検査結果は2週間後とか..

今日11日は区の5年毎の歯周疾患検診。
特に不都合も感じていず、歯からの出血も無く、気にしていなかったら..
油断は禁物.. 歯茎が落ちて血が出るほどの歯茎が無いだけで、酷い状態とか..(涙)
暫くは、歯医者に通うことになった。

2011.11.9 [水] 顔見世大歌舞伎・昼の部

今日は顔見世歌舞伎の昼の部を観に、朝からまた新橋演舞場通い。
「傾城反魂香 土佐将監閑居の場」、「道行初音旅 吉野山」、「新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎」。

通称ども又の「傾城反魂香 土佐将監閑居の場」は、絵師・浮世又平を三津五郎、妻おとくを時蔵。
三津五郎・時蔵の又平夫婦が、すっきり心に入ってきて、いい夫婦像。 
将監夫婦は彦三郎・秀調。 あと、権十郎、松也など。

舞踊「吉野山」は、佐藤忠信を松緑、静御前を菊之助。 逸見藤太は團蔵。
この舞踊は本当によく舞台にかかる。 年に何度か観ている気がする。

生世話物「魚屋宗五郎」は、宗五郎を菊五郎が勤める。
妹を殺された経緯を知って、禁酒の誓いを破って飲み出してからの酒乱ぶりが見どころだが、
菊五郎の宗五郎は、この酔っていく過程が秀逸で、酒好きの面目躍如(笑)。
酔っ払って飛び出すまでと、酔いが醒めて正気に戻ってからの怯えぶりとの差が、
おかしくほろ苦い。
女房おはまを時蔵、父太兵衛を團蔵、小奴三吉を松緑、召使おなぎを菊之助、
磯部主計之助を三津五郎、家老浦戸十左衛門を左團次、など。

昼の部の時蔵は、2役とも夫を支える市井の女房で、いい女房ぶり。

*****
お弁当は、いわて銀河プラザの海鮮ミニわっぱ。 おやつの生菓子も購入。
海産物販売をしていたので、終演後にも寄って、牡蠣くん、その他いろいろ購入。
京橋まで歩いて、イデミ・スギノで、ケーキにいつものダブル・エスプレッソと、土産に焼き菓子。

*****
着物:  紫根染紬。 菫、灰緑、灰茶色などの縞。 「平泉」(紅花の里工房)
帯:   袋帯。 縞大島紬。 緯双。 茄子紺色に黒色。
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫に、紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: ちりめん紬。 京友禅染。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華)
履物:  濃深緑色の天・鼻緒。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ) 

着物と帯は、暫く着用していなかったものを、久しぶりに出した。
どちらも昨年は着ていず、着物は1年前、帯は1年半以上も前に着たきりだった。
たまに着ると気分も変わっていいが、もう少し着てやりたい。
バッグ・コートは一昨日と同じ。
帰りに寄った呉服店2軒で、コートの風合いやら色使いやらが楽しいと褒めていただいて、ニコッ。
大島紬なのに、塩沢風というかサッカー地のようなサラッとした感触のおもしろい風合い。

2011.11.7 [月] 吉例顔見世大歌舞伎・夜の部@新橋演舞場

今週も先週に引き続いての歌舞伎見物。 今週は、新橋演舞場の顔見世。
今月の歌舞伎では一番観たかったのに、どういうわけか、単なる歳のせいか(苦笑)、つい忘れて、
チケット発売が先だった中村座を取ってしまってから気づいたので、こちらは後になって、今週。

出演者は菊五郎、時蔵、三津五郎、松緑、菊之助などで、
恒例の顔見世というより、いつもの菊五郎劇団+時蔵 に 三津五郎が加わった感じ。(笑)
顔見世と言っても、今年は7世梅幸・17回忌と2世松緑・23回忌の追善興行だから、
子・孫の菊五郎、松緑、菊之助..となれば、まあこういう出演者になるのは当然かしら。

まずは夜の部で、「外郎売」、「京鹿子娘道成寺」、「梅雨小袖昔八丈 髪結新三」。

歌舞伎18番の内の「外郎売」は、成田屋のお家芸に思えるが、別に専売特許じゃなく(笑)、
外郎売実は曽我五郎を松緑が初演した時に、祖父二世松緑が工藤祐経を演じたという。
私は観ていないが、松緑にとっても贔屓にとっても想い出の舞台だろうと思う。
松緑のサ行などの滑舌の悪さが、最近は大分聞き易くなったと思っているが、
早口言葉をよどみなくつらねて、成長ぶりを楽しんだ。
三津五郎が工藤祐経、父・松助の7回忌にあたる松也が曽我十郎。 あと、萬次郎、権十郎など。

女方歌舞伎舞踊屈指の大曲という「京鹿子娘道成寺」は、1時間余かかる。
七世梅幸が得意としたようだが、残念ながら私は観ていない。
衣裳を引き抜きも含め何度も替えるし、扇・花笠・手拭・鞨鼓・鈴など持ち物も替わるし、
体力的にも、多少の年齢制限というか、旬の期間がありそう。
先月亡くなった芝翫は、最近まで随分長く踊っていたけれど..
菊之助が挑むのは12年ぶりだそう。
前に観たのはそんな前だったかと、私にはその方が感慨深い。(笑)

「髪結新三」は、菊五郎の新三が何と言っても見応えがある。
小悪党の呆れた奴だけれど、菊五郎が演じると実に格好いい。
江戸市井の小悪党が好きなわけじゃないけれど、この芝居ならやっぱり菊五郎だと再認識。
意外なことに、菊五郎の新三は東京では8年ぶりだそう。 新三は菊五郎のが断然いいのに何故?
これからも、菊五郎が新三をやるなら、まだまだ観たい。(爆)
時蔵が手代忠七、菊之助が下剃勝奴、左團次が弥太五郎源七、三津五郎が家主長兵衛など。
三津五郎が実に楽しそうに強かな家主を演じている。

*****
着物:  泥大島紬。 黒みの茶泥。 細かい総柄。 
帯:   八寸名古屋帯。 胡粉色。 紅葉色の木々の柄。 
帯締め: 五嶋紐。 中央に薄紫、上下に白、端に肌色。 
帯揚げ: 縮緬。 茶色。 芝柄入り。 
履物:  鼻緒と天が灰色のオストリッチ。  
バッグ: 金泥バッグ。 焦げ茶色に金と漆で花・草のような柄。 サブに古代裂バッグ。 
コート: 道中着(単衣仕立て)。 大島紬。 黒地。 子持縞。 リング糸入り。 (藤絹)

2011.11.6 [日] 行き損なってしまった

楽しみにしていたのに、講演会をパスしてしまった。
葛飾区の博物館の、開館二十周年記念の企画展「江戸小紋を伝える 小宮家のわざと人」。
4代目(修行中?)の康正さんの講演は今日だけだから、残念だけど無理は禁物、仕方無い。
でも企画展自体、製作工程、康助・康孝・康義さんの小宮家3代の作品と4代目の仕事紹介に、
江戸小紋を支える職人の仕事(防染糊、伊勢型紙、丹後ちりめん、染料など)の展示は
まだ暫く続くので、どうにか会期中に行きたいと思う。 行かれるかしら?

講演会の後に伺うつもりだった霜月・手の仕事展にも行きそこなってしまった。 重ね重ね残念。
作品もカフェも楽しみだったし、ご相談・お願いしたいこともあったし.. ままならない。

2011.11.3 [木] 十一月大歌舞伎・夜の部@平成中村座

一昨日に続いて、また隅田公園の仮設劇場まで出かけての歌舞伎見物。
3日続いたが今日で月初の観劇は一段落。 来週はまたポツポツ.. 
夜の部は「猿若江戸の初櫓」、「伊賀越道中双六 沼津」、「弁天娘女男白浪」。

「猿若〜」は、彌十郎は出るけれど、勘太郎・七之助を中心にした全体に若い役者の踊り。
期待していた「沼津」が、やはり楽しめた。
仁左衛門の十兵衛に、勘三郎の平作、孝太郎のお米など。
前に仁左衛門・勘三郎で観た時も、今回同様に仁左衛門が十兵衛で歳の若い勘三郎が平作。
逆は考えられない(爆)けど、勘三郎もまだこの役には若くて勿体無い感じ。
でも、勘三郎も楽しそうに演っているし、好きなのかしらね〜ああいう役。
「弁天娘女男白浪」は、「浜松屋見世先」と「稲瀬川勢揃い」。
弁天小僧菊之助を七之助、南郷力丸を勘太郎、など。

*****
着物:  白大島紬。 短冊に入ったいろいろの柄が経に並んだもの。 
帯:   袋帯。 野蚕糸。 柿渋暈し。(焦げ茶・生成り) 
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 丹後ちりめん紬。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
履物:  銀鼠色の変り台。 焦げ茶・白色の京くみ紐の遊汀鼻緒。 (Run)  
バッグ: 野蚕紬バッグ。 薄茶色。 (伊と忠)  サブバッグも野蚕紬。(こちらはお初)

コートは、持っていったものの着ないまま。
バッグは帯に合わせて野蚕糸のものにした。
私には少し小さめで使い勝手が悪かったので、同じく野蚕糸で作られたサブバッグを購入して、
初めて一緒に使ったが、2つ使えば容量もまあまあで、少し使い易そう。

2011.11.2 [水] 人待つ虫の音

古典の日記念の「人待つ虫の音」という企画公演を観に国立能楽堂に行った。
番組は、筝曲「小督の曲」、狂言・大蔵流「月見座頭」、能・観世流「松虫」で、
虫の音を聞く曲ばかりだからか、夜の公演。

筝曲「小督の曲」は、山田流(山勢派)の演奏で、お琴3面、三味線が1棹に、笛。
琴の演奏だけだと思っていたから、演奏前から期待感が膨らんだが、
お琴は合奏だけでなく、部分的にパートに分かれたり、
琴と三味線の奏者は歌も歌い、しかも4人で歌い分けたりして、初めて聴く演奏を楽しんだ。
筝:山勢松韻・武田祥勢・奥山{u勢、 三弦:山勢麻衣子、 笛:福原徹。

狂言「月見座頭」は、山本東次郎と則俊の兄弟コンビ。
座頭が虫の音を楽しむ様子や来合わせた者との酒宴までは、観ていても愉しいのだけれど、
別れた後でアドが急転換してシテの座頭をいたぶろうと戻って来てからが、
屈折した心情・人の本質を抉り出していると言われても、いつ観ても心が痛む。

能「松虫」は初めて観たが、後場の[男舞]の変形という[黄鐘早舞]のおかげもあって、楽しかった。
面は、前シテは直面、後シテは小渇食。
能面をつけていなくても、お顔が直面という面になるって、凄いといつも思う。
シテ・梅若紀彰、ワキ・福王和幸、アイ・山本泰太郎、地頭・梅若玄祥など。
囃し方は、一噌仙幸、大蔵源次郎、山本孝。

*****
着物:  塩沢紬訪問着。 黒に灰色の経縞。 黒色の垣の草花模様。 
帯:   袋帯。 引箔地。 森林・切株に小鳥・花の柄。 「日溜り」 (吉織) 
帯締め: 江戸組紐。紫色、片方に渋い緑・黄色入り。 (五嶋紐) 
帯揚げ: 縮緬。 草木染。(刈安?) 渋い山吹色?  (Kinami) 

準備するのがギリギリになってしまったので、帯を替えただけで、あとは昨日のまま。
暑いのでコートは着ずに持っていくつもりが忘れてしまったが、無くてもよかった。

2011.11.1 [火] 歌舞伎と連弾で聴くドビュッシー

今年もあと2ヵ月しかないというのに、私ときたら遊びモード全開。(汗)
観劇は趣味でなくまるで仕事みたいな、行かねばならない気すらするのは、問題よね〜
でも、私の体力・気力がいつまで続くかは未知だし、事があればそちらが優先するのだし、
心残りの無いように出かけられるうちに行っておきたい。

昼は浅草・隅田公園の平成中村座で、今日が初日の歌舞伎を楽しんだ。
芝居小屋が建つようになっても、家から少し遠いことや安い席が無いことなどで、
関心はあったものの行かないままだった。
常設劇場に比べ、この仮設劇場は狭い=座席数が少ない ためか、席料の差が小さく、
今月など一番安い席が国立劇場の会員割引で買う一番高い席並み。(苦笑)
今月は仁左衛門が出るし、病気休養していた勘三郎の全面復帰もあるし、
何より芝居小屋自体が見たかったし..と重い腰を上げて観に行くことにした。

初日だから、小屋開きの芝居を観たいと、まずは昼の部から。
昼は、「双蝶々曲輪日記 角力場」、「お祭り」、「義経千本桜 渡海屋:大物浦」。
「角力場」は、橋之助の濡髪長五郎、勘太郎の放駒長吉で、勘太郎は山崎屋与五郎と2役。
「お祭り」は、無論絡みはあるけれど、勘三郎がひとりで15分踊って、元気そうな様子。
「義経千本桜 渡海屋:大物浦」は、仁左衛門に、橋之助、孝太郎、弥十郎、勘太郎、七之助など。

どれも何度も観ている狂言だから、今日は芝居より何より小屋が愉しかった。
ただ、履物を脱いで上がるので、家に帰って足袋を脱いだ時に、裏が汚れていてビックリした。
とは言え、仕方無いだろうから、次回は汚れるのを承知で行きましょうっと..

*****
夜は小屋から間近に見えるスカイツリー近くに行く予定。
直行したい近さだが、開場まで4時間あるのでノンビリ歩くにしてもまだ早すぎる。
でも、家に帰ったらまた出かけるのは億劫になりそうだから、日本橋に行って、
急がない用事を2件、今日が最終日の展覧会にも寄って、時間つぶし。  少し疲れた。(苦笑)

夜は、天真庵クラシックライブで音楽を楽しんだ。
1台のピアノを2人で弾く赤松林太郎・東桂子さんのDuo HIBIKIで、ドビュッシーの連弾曲。
2台のピアノでの連弾ならともかく、1台のピアノをプロが一緒に弾くのを見る・聴くのは初めて。
同席になった方が言われたように、2人で弾く様子はセクシーな印象もする。
久しぶりにお会いできたメンバーとお話しながら帰り道をご一緒できて、それも嬉しかった。

*****
着物:  塩沢紬訪問着。 黒に灰色の経縞。 黒色の垣の草花模様。 
帯:   袋帯。 青灰色地。 黄・白・紫色の菊・桐・垣模様。 「菊花良園」 (岡文) 
帯締め: 江戸組紐。紫色、片方に渋い緑・黄色入り。 (五嶋紐) 
帯揚げ: 縮緬。 草木染。(刈安?) 渋い山吹色?  (Kinami) 
履物:  黒・白・金・銀色の組紐の鼻緒。 濃い墨色のZULEN台。 (紗織・ブリヂストンのコラボ) 
バッグ: 金泥バッグ。 焦げ茶色に、金・黒色の模様。  サブに古代裂バッグ。 
コート: 道中着。 黒地。 青紫の太い糸菊?模様。

2011.10.31 [月] 着物まとめなど

上旬に眩暈を起こし体調が悪かったにも拘らず、チケットを取ってあった観劇にフル活動。
久しぶりに着物もよく着たし、私としては充実した月だった。
(家のことを放りっぱなし(汗)にしたことに目をつぶれば..だけど..) 
着物着用が13回ということは、遊びはそれ以上になるわけで、他の用事もあるし、
疲れが溜まったのも当たり前。
今日は(も)休養日に決めて、グタグタ、ダラダラ過ごしてしまった。
ヘアカットと眼科に目薬を貰いに行ったので、私としてはまあまあ..

3日:保多織(木綿、白・灰色の縞柄) 八寸帯(黒地、白・臙脂などの花・葉・唐草文様)
5日:泥大島紬(茶泥、龍郷柄) 名古屋帯(東京友禅染、灰色の紬地、栗柄)
7日:久留米絣(木綿「木綿の花」) 八寸帯(紬、薄辛子色系「蔓小町」)
8日:薩摩絣(木綿、みじん格子、極薄青磁鼠色) 八寸帯(黒地、白・灰色の模様)
11日:琉球絣(木綿、濃藍色地、鳥や井桁など)八寸帯(南風原、ロートン花織、藍と白の市松間道)
14日:色大島紬(泥染、灰青色地、花火?模様) 名古屋帯(南風原花織)
18日:塩沢紬(草木染 「泡沫の優暈」) 名古屋帯(染、縮緬紬、薄鈍色地、薔薇柄)
21日:大島紬訪問着(古代染色純泥染、黒地、箔散らし柄) 袋帯(青灰色地、「菊花良園」)
22日:色大島紬(「綾の舞(竹千雅)」) 名古屋帯(染、薄灰色地、青・白・金色の菊花)
27日:色大島紬(五倍子染、変わり市松) 八寸帯(本つづれ、灰みの裏葉色地「3猿」)
28日:訪問着(黒地、花びら斜め散らし) 袋帯(灰みの赤藤色「蔦葉霞」)
29日:同上 
30日:白大島紬(「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」)名古屋帯(草木・京友禅染、白紬地、多色王朝柄)

2011.10.30 [日] バレエ「パゴダの王子」初日

新国立劇場のシーズン開幕バレエ「パゴダの王子」を観に午後から出かけた。
この頃はシーズンチケットを取っているここでしかバレエを観ていないのだし、
舞踊芸術監督のデヴィッド・ビントレー振付の新制作バレエが開幕を飾るとなれば、
パスするわけには行かないと体調の悪さにめげず出かけた甲斐あって、楽しく鑑賞。

ブリテンがバリ島のガムラン音楽に刺激を受けて作曲した曲に、
日本の伝統を踏まえて振付け、歌川国芳の浮世絵のイメージから作り出された衣裳・装置とか..
アジアとヨーロッパを融合・同居させたような、とても楽しいバレエになっている。
着物を基に作った衣裳を着たダンサーが、違和感無く踊るのを楽しみながら観ていたら、
能楽師が所作指導。 やっぱりね〜  でも、別に日本人でなくてもダンサーなら踊れる動き。
行って、観られて、よかった! と思った。

指揮:ポール・マーフィー、 装置・衣裳:レイ・スミス、
さくら姫:小野絢子、 王子:福岡雄大、 皇后エビーヌ:湯川麻美子、 道化:吉本泰久、
皇帝:堀登、 北の王:八幡顕光、 東の王:古川和則、 西の王:マイレン・トレウバエフ、
南の王:菅野英男、等々

*****
着物:  白大島紬(プラチナボーイ)。 「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」 (田畑安之助)
帯:   染名古屋帯。 草木・京友禅染。 浜紬地。 白地に、多色のエジプト王朝柄。 (お初)
帯締め: 伊賀組紐。 白色。 片側に黒〜墨色入り。 (松山好成) (お初) 
帯揚げ: 紬。 青灰・灰青緑・濃灰色。 
履物:  黒色台。 黒・白色の五嶋紐鼻緒。 
バッグ: 金泥バッグ(昨日と同じ)。 サブに古代裂バッグ。
コート: 道中着。(昨日と同じ)

汗かきだから裏つきのコートはまだ着たくないけれど、
春と違ってあまり透け感があるのはもう違和感があって.. この時期のコートは難しい。

2011.10.29 [土] 能楽・特別公演@国立能楽堂

特別公演を観に今日も国立能楽堂通い。 主催公演はチケ代も高くないとは言え遊び過ぎ。(苦笑)
でも、お能がもう少し分かるようになるまでは、続けて通ってみるつもり。

特別なのは曲目なのかもしれないが、特別公演だからか、いつもよりお能が1曲多く、
間に狂言を挟んで能が2曲で、滅多に見る機会の無い能とシテに期待感の高い能となれば、
今日は体調的にパスしたい気持になりながらも頑張って出かけた。
能・金春流「鵜祭」、狂言・大蔵流「寝音曲」、能・観世流「実盛」。

能「鵜祭」は、金春流にのみ伝承されている脇能だから、上演が稀とか。
一畳台を二つ並べて置くのを見たのも私は初めてで、奥の台に宮の作り物。
動きが少ない前場は私の体調もあって集中できなかったが、後場は動きが多く楽しい。
アイの末社の神の[三段ノ舞]、後シテ・気多明神と後ツレ・八尋玉殿の神の[楽]..
それに、ワキ・大臣が、僧などとは違い、橋掛りへの登場や本舞台上でも大きな動きを見せるのが、
天皇に仕える身分を誇るのか、孔雀が羽を広げる感じがして、何とも可笑しい。
前にも見たことがあって、やっぱり可笑しかったのだが、大臣はいつもこうだったかしら?

シテ・本田光洋、後ツレ/八尋玉殿の神・本田芳樹。前ツレ/海女は、本田布由樹と大塚龍一郎。
ワキ・高井松男、アイ/末社の神・茂山茂、後見・櫻間金記、地謡・金春安明など。
囃し方は、藤田次郎、鵜澤洋太郎、河村眞之介、三島元太郎。

休憩後の狂言「寝音曲」は、横になって謡う謡が楽しく、いい気分転換。
シテ/太郎冠者・茂山あきら、アド/主・茂山童司。

能「実盛」は、楽しみにしていたのに残念ながら集中力に欠けて見落としばかり。(涙)
シテ・観世銕之丞、ワキ・高安勝久、アイ・茂山宗彦など。
囃し方は、松田弘之、曽和正博、安福建雄、助川治。

*****
着物は、怠けて下げてあった昨日の着物一式をそのまま着用。
今秋初めてのコート以外は全く同じ。 
コート: 道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (赤塚次男)

2011.10.28 [金] 母娘で会食、地唄舞の会

母の94歳の誕生日。 お祝いに姉と一緒に母を昼食に誘って、ひとときを過ごした。
自宅にいたときは、池袋のシティホテルの和食店でお祝いしていたが、
今は入居しているホームの近くに適当な店が無く、止む無く築地の和食のチェーン店。
話しながら会席料理をゆっくりいただいた。

私は花屋で少し華やかなアレンジメントを作ってもらってから母を迎えに行ったら、
姉の方が先に来ていたが、母はもう出かけられるように準備して待っていたらしい。
食事も花も母が喜んでくれて、私たちもうれしかった。

それにしても、私たちと同じ食事を残さず食べられるとは、まだまだ元気だと一安心。
あとは、足が衰えないようにもう少し気をつけて欲しいのだけれど..
ホームに入ってからすっかり足が弱くなった母の送迎は、姉も私も免許なしなので往復タクシー。
往きに運転手が降り易いからと止めてくれたところから店までの距離を歩くのがちょっと大変だった。
ホームでは殆ど歩かないようで、足の運動をどうしてもらうかが課題。
いろいろ言ってはいるのだけれど、つい億劫になるらしい。

この日は姉も夜に用事があるそうで、片道2時間以上かかるため、食事が済んだところでお別れ。
私はホームまで送って行って、しばらく母とおしゃべり。

*****
夜は、知人の初舞台を見に地唄舞の会に着物を着て出かけた。
地唄舞どころか地唄もよく分からないまま出かけたが、
地方の演奏を聞きながら皆さんの舞を見ていると、なんとなくイメージができてくる。
日舞に比べても、お座敷での舞と伺っていた通りの印象。
顔師さんに作ってもらうという白塗りのお顔と裾を引いた衣裳とで、何とも色っぽい。(笑)

*****
着物:  訪問着。 黒地。 花びら斜め散らし。 (川村久太郎) 
帯:   袋帯。 灰みの赤藤色地。 単彩の蔦葉柄に銀色など入り。 「蔦葉霞」 (川北)
帯締め: 唐組紐。 白・藤・紺・青に金入り。 波の緒。 (道明) 
帯揚げ: 縮緬。 極薄桃色と桃色の染分け。  
履物:  薄いパ−プルシルバーの台。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店)
バッグ: 金泥バッグ。 焦げ茶色に金・黒。 
コートなど: カシミール刺繍ショール。 黒地に多色の少し大きな刺繍。

2011.10.27 [木] 新作歌舞伎の千穐楽

新作歌舞伎の通し狂言「開幕驚奇復讐譯」の千穐楽に国立劇場に行って来た。
ずうっと昔に歌舞伎になったことはあるものの、全くの作り直しなので復活狂言でなく新作だそう。
音羽屋は好きだけれど特に贔屓というわけでもないのに、初日に観たのにまた行ったのは、
楽日に入ることが多いと言われている菊五郎の遊びを観たいがため。(笑)
今まで楽日に行っても私は大した遊びに出会わなかったので、今回はどうかと行くことにした。
で、全体的には初日に観た印象と余り変わらず、でも最後の最後に菊五郎のちょっとした遊び入り。
くすくす笑って、目的は達成。(爆)
両宙乗りの鳥屋のため安い席が少なく、初日よりは大分いい(チケ代の高い・笑)席だったので、
少し観易かったし、まあよかったと思いながら、でも2回行くことは無かったかとも思う。

*****
着物:  色大島紬。 五倍子染。 変わり市松。 (東郷)
帯:   八寸帯。 本つづれ織。 灰みの裏葉色地。 「見ザル言わザル聞かザル」 
帯締め: 伊賀組紐。 焦げ茶色、薄茶色・薄黄色入り。 (松山好成) 
帯揚げ: 縮緬。 草木染:たんから染。 極薄橙色? (松原) 
履物:  銀鼠色の変り台。 焦げ茶・白の京くみ紐鼻緒。 (Run)
バッグ: やまぶどう籠
コートなど: 深緑色ショール

2011.10.26 [水] もう夕方

朝早く宅配便が届いた。
午前中指定でも、いつも昼近く、午後になることさえある業者だから、ノンビリしていたら、
9時前(8時40分頃?)にピンポ〜ン.. 調子が狂う..

何となく疲れて、またゴロゴロしていたら、
日がな一日寝て曜日で今日も終わってしまいそう..まずい..

2011.10.25 [火] 絣とバラで目の保養

昼から出かけて、まずは「世界の絣」展@文化学園服飾博物館。
此処には今までも何度か行きたいと思いながら行きそこなっていて、今回が初めて。
まずは日本の絣の着物。 布団地も楽しい。
アジア各国の絣を見てから、第2展示室に移って、ヨーロッパ、アフリカのもの。
戻って、日本の絣をもう一度じっくり。

*****
新宿まで行くならと、秋のバラを見に神代植物公園まで足を伸ばした。
盛りは少し過ぎかけているが、いろいろなバラを見られてうれしかった。
バラ園の通路を歩くと香りに包まれて幸せな気持になる。
この時期には他の花は殆どなくて、あとは、やはり盛りを過ぎたようなダリアだけなのが寂しいが、
バラもダリアも、立派なものから可愛らしげなものまで種類が多く、楽しく見て歩いた。

*****
帰りに深大寺そばを食べたいと思っていたが、どの店も閉店が早く4時半過ぎには終い支度。
平日だし、予定とは違ったが仕方無い。 新宿まで戻ってデパ地下のイートインで手早く夕食。
帰宅したらまた息子が来ていたので、一緒に、買って帰った末富の生菓子「深山の錦」でお抹茶。

先週から、美味しい和菓子を買って帰るとタイミングよく来る。(笑)
以前は平日には滅多に来なかったのに、病気してから来る回数が増えたのは、
仕事は無理せず、後の遊びも減ったということかしらね〜  きっと..
疲れ易いようで、うちでもしょっちゅう横になるし、眠り込むことも多い。
でも復帰して3ヵ月近く、仕事を続けられているのがありがたい。
無理せず、やって行って欲しいと祈るように願っている。

2011.10.23 [日] 久しぶりに食いしん坊

美味しいものを食べたいと、ランチはみかわ是山居まで出かけて天麩羅。
魚の間に出る箸休め?の野菜が、夏の茗荷から銀杏に替わっていて、秋を感じる。

魚が大きく身も厚くて、しっかり味わえて嬉しいと思っているが、
銀杏の大きさにも、分かってはいても今更のように感心してしまう。
最後のかき揚の前の、好みで選ぶ締めの野菜は、アスパラと椎茸。 かき揚は天丼に。

夏のあの楽しい天つゆはもう終って、また醤油味のいつもの天つゆになっていた。
ならばと、いつも通り塩でいただいた。
これだけ通っていると美味しくて当たり前になっているけれど、
それでもやっぱり此処の天麩羅は美味しい!とニコニコ。

カロリー消費もかねて帰りは歩いたら、途中で疲れてしまい、やっとのことで家に到着。
ここ2週間ほど体調を崩しているのに相変わらず出かけているので回復が遅れているのかも..
早速一休みとバタン。しばしグー。

2011.10.22 [土] 素浄瑠璃

観たい・聴きたい公演が重なってしまい、選んだのがこの「文楽 素浄瑠璃の会」。
要は、文楽(=人形浄瑠璃)の人形無しで、大夫と三味線で語りを聴く会。
毎年この時期に住大夫が語っているが、チケットが取れなかったり外せない用事と重なったりで、
久しぶりの上、今年はもう1人が嶋大夫だから、楽しみに国立・小劇場に出かけた。
稀曲「播州皿屋敷」と、名曲「伊賀越道中双六」に、住大夫の芸談「義太夫節とそのこころ」。

「播州皿屋敷 青山鉄山の段」は、嶋大夫・團七。
「伊賀越道中双六 沼津の段」は、住大夫・錦糸で、ツレが龍爾(清志郎の代演)。
ツレは、初めは三味線の連れ弾きで、終わりの部分では哀愁ある音色の胡弓。

住大夫が登場した途端、場内の空気がピーンと張って期待一杯なのが感じられた。
何度か聴いたことのある「沼津」だが、期待通りの語り。
「芸談」で伝わってくるお人柄も素晴らしく、これからも期待してしまう。
まだまだ語り続けていきたいとのことで、日々勉強だと言っていらしたが、
この方が引退されたら玉男さんの時より文楽人気に陰りが出ないかと心配になる。
玉男さんのときは、まだ住大夫さんがいるという拠り所があったけれど..

*****
開演時間が遅めの2時なので、健康センターの講座には間に合わないから急ぐこともない。
で、終演後はまた「可否道」に寄って、珈琲とチーズトーストで一息ついた。
店主との話も弾んで、お替りにアメリカンをいただいてから帰宅。

ノンビリして予定より遅くなってしまったら、息子が来ていたので、
ときわ木の「若紫」と、姉に貰った上林春松本店の抹茶で、一緒に一服。

半生の「若紫」は予約分だけ週に2日しか作らない。
予約してその日に取りに行くのが少し面倒だけれど、食べたければ文句など言っていられない。
上品な、漉し餡を固めたような味・食感だが、砂糖菓子と思う人もいて、好き嫌いが分かれるようだ。
小1箱で15片あるので、1人で全部食べ切るとなると、糖分の取り過ぎは必定。(笑)
受け取ってから3日目だし、美味しいうちにと、息子にもまたこの菓子で、今日は主菓子はなし。

*****
着物:  色大島紬。 小紋風?の総絣。 「綾の舞(竹千雅)」 (たけがわ織物) 
帯:   染名古屋帯。 縮緬地。 薄い灰色地。青・白・金の菊花柄。金の刺繍入り。 (久がや)
帯締め: 伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成) (お初) 
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色。 草木染(刈安?)。 (紀波) 

昨日持ち帰った自分では選ばない色合いの帯締めを、使いそこなわないようにと早速下ろした。
観ている間に降ったらしいが、雨コートは着なくて済んだのがありがたい。

2011.10.21 [金] 能楽鑑賞など

夜の定例公演@国立能楽堂を観に出かけた。
狂言・和泉流「菊の花」と、能・観世流「松風」。

狂言「菊の花」は初めて観たが、馬鹿馬鹿しさも可笑しさも狂言らしく楽しい。
前にも観たことのある能「松風」がすんなり心に入ってきて、楽しく鑑賞できたのが、
お能が少し近くなってきた?ような感じがして嬉しかった。
物着を後座でなく本舞台で行うので、着付けの様子も少し分かるし、
中ノ舞、破ノ舞が、序ノ舞と比べて力強くて私向きなお蔭もあるかもしれない。
シテ/松風:武田尚浩、ツレ/村雨:藤波重彦、など。
囃し方は、一噌仙幸、幸清次郎、亀井忠雄。

*****
能楽堂に行く前に、伊賀組紐の松山好成氏の帯締めを求めに寄った。
年に2、3度お出でになるので、ほぼ毎回1、2本いただくと流石に溜まってきて、
同じ組・色のものも目につくが、新作も増えているので、やっぱり今回も2本。
1本は自分で選んで、松山氏にいい・合うと言っていただいたもの。
もう1本は自分では選ばない色合いのもの。
当ててみると不思議に似合う(笑)ので、お勧めに従い持ち帰ることにした。

呉服売場では竹内功氏が刺繍の実演中(休憩中だったけれど..)で、暫くお話を伺った。
今回は、刺繍そのもののお話より、刺繍なさった楽屋暖簾の話が中心。

*****
着物:  大島紬訪問着。 古代染色純泥染。 黒地。  
帯:   袋帯。 青灰色地。 黄・白・紫色の菊・桐・垣の柄。 「菊花良園」 (岡文)
帯締め: 伊賀組紐。 青みの紫色、片側に薄桃色・緑色入り。 (松山好成) 
帯揚げ: 草木染、 渋い灰緑色。 (堤木象) (お初)
履物:  雨草履。
コート: 雨コート。 透かし織りスリーシーズンコート。 薄紫・薄い黄水仙色。

夜遅くなると雨になるとの予報に、予定の着物を変更して雨に強い大島紬。
専ら秋に締めている袋帯を今年も締めるため、訪問着にした。
帯の柄は秋の菊花と春の桐の花だから季節を選ばないのだろうが、
名前が気になって(笑)、締めるのは秋が多い。

建物の外に出たら、もう少し降り出していた。 午後遅めでも、まだ夜じゃないのに..
大慌てで家に戻って、履物を替え、小さな折り畳み傘も大きな蛇の目に替えて出かけたが、
幸い外を歩く時には大して降られないで済んだ。
履物を替えなくてもよかったかもと思ったほど.. 雨草履って、好きじゃないから..

2011.10.18 [火] 踊りを楽しむ

午後、坂東玉三郎特別舞踊公演を観に行った。 (何が特別なのかは??)
演目は「傾城・吉原絵巻」、「藤娘」、「楊貴妃」の3つ。
最後の「楊貴妃」こそ冒頭は彌十郎の方士の踊りだが、あとは玉三郎が出ずっぱり。

踊り20分、休憩20分、踊り22分、休憩30分、踊り30分で、休憩時間が長いと思ったが、
考えてみれば、変化を持たせた構成だから拵え(鬘も衣裳も)が全然違っているので、
着替えに忙しくて休む時間は殆ど無いだろうし.. さぞ大変でしょうね〜 

玉三郎は殆ど1人で踊って、幕が下りたら直ぐに着替え、また踊る.. やっぱり凄い。
しかも、他の歌舞伎上演中の劇場より客が入っている..ように見えた。
気力・体力だけでなく、1人でこれだけの集客は、本当に凄い。(爆)
私も変化に富んだ踊りを楽しんだから、日舞をなさる方はもっと楽しいのでしょうね〜

「傾城・吉原絵巻」、「藤娘」の地方は、
小鼓:田中源左衛門、笛:福原寛、立三味線:勝国など、玉三郎の舞踊の時のいつもの面々。
「楊貴妃」は、お琴に1人高齢の方がいらしたら、
聞こえてきた隣の方の話では、玉三郎のお師匠様らしい。 な〜るほど..

*****
終演後は、仙崖の絵をもう一度観に行くつもりが、すっかり忘れてしまった。(涙)
でも、そのお蔭でメンバーにお会いできたのだから、悪いことばかりではなかったものの、
お連れがいらしたのでお引止めしてはいけないかと、ご挨拶だけで失礼したのが少し残念。

呉服店を何軒か覗いて眼を楽しませ、着物・コーデをお褒めいただきニコッ。
堤木象氏の草木染の帯揚げを2枚購入。 在庫セールで安かったから..と自分に言い訳。(苦笑)

*****
着物:  塩沢紬。 草木染。漆黒色。絣のグラデーションに泡沫模様。(多分、林宗平工房)(お初)
帯:   染名古屋帯。 縮緬紬。 薄鈍色地。 燻し金・銀色の薔薇柄。 (幸春作)
帯締め: 江戸組紐。 黒色、白・赤色入り。 五嶋紐。 (お初)
帯揚げ: 極薄い橙色? 草木染:たんから染。 (松原)
履物:  黒・白・金・銀色の組紐鼻緒。 濃い墨色のZULEN台。 (紗織・ブリヂストンのコラボ) (お初)

2011.10.17 [月] クラシック寺子屋

夜は楽しいお勉強(笑)に天真庵まで出かけた。 師匠はピアニストの赤松林太郎さん。
初回は既に予定があって伺えなかったが、2回目から続けて出席。
音楽について学ぶのは、中学校の音楽の授業以来。
苦手で、長〜く敬して近寄らずだった音楽が、分からないのは同じでも少し近くなりそうで嬉しい。
毎回テーマに沿って、講義とピアノでの実演というセット。 今回は、ソナタ、ソナタ形式。
教えていただいたことをすぐに演奏で示してもらえて、素人が楽しく理解できるようになっている。
(聞くそばから忘れてしまったり..こちらの理解度には悲しさもあるけれど..)

しかも、今日は終わりに1曲弾いてくださるサービス演奏(笑)つき。
参加者は前回と同じ顔ぶれで、こぢんまりと和やかに授業を受け、その後の蕎麦会も和気藹々。
蕎麦会は師匠も弟子も庵主も一緒に、飲んで食べて話にも花を咲かせ、
楽しい時間は、あっという間に過ぎる。

これから暫くはコンサートでお忙しいそうで、次回は年末頃になりそうだとのこと。
こういう楽しみが増えるのは、とっても嬉しくて、もう今から待ち遠しい。

11/10/21 みずえ
すぐに弾いて聞かせていただけるのがいいですよね。
寺子屋は皆勤したかったのですが、レッスンと重なってしまって残念でした。
私は来月頭のデュオに伺います。
11/10/22 むかし桜
そうなんですよね〜 直ぐに弾いてくれるのがうれしいです。
それでも、そばから忘れてしまうのですから(涙)後だったら..
デュオでお会いできるのを楽しみにしています。

2011.10.14 [金] 声を堪能、味を堪能

シーズン開幕。 新国立劇場の今シーズン最初のオペラはヴェルディの「イル・トロヴァトーレ」。
アリアも重唱も、そして合唱も、とても気持ちよく耳に入ってきて、ゲネプロとはまるで違う印象。
ソリストたちの歌・声を堪能して、オペラはこうじゃなくちゃね〜と思った。
フルヴォイスの歌は聴き堪えがあって、ひたすら楽しんだ。

指揮:ピエトロ・リッツォ、 演出:ウルリッヒ・ペーターズ、
マンリーコ:ヴァルテル・フラッカーロ、 レオノーラ:タマール・イヴェーリ、
ルーナ伯爵:ヴィットリオ・ヴィテッリ、 アズチェーナ:アンドレア・ウルブリッヒ、
フェルランド:妻屋秀和 など。

ウルリッヒ・ペーターズの演出は、全体的にはオーソドックスな感じなのに、
死のイメージ・キャラらしい人物が全体をリードするような印象的な演出で、
動きから、演じているのはダンサーかと思いながら、ゲネプロの時から気になっていたが、
プログラムに名前(古賀豊)があったので調べたら、ダンサー・振付師らしい。やっぱり..と納得。

*****
終演後は、パッソ・ア・パッソに伺ってイタリア料理を堪能した。
この前は4月で、それから何と半年も伺えず、本当に久しぶり。
いろいろあって、その後も店の休みやシェフの出張とぶつかってしまって、我慢の限界。(笑)
今はお任せコースだけだが、いろいろ食べたい私は、もう頼まなくてもいつも品数の多い方。
(皿数の多寡により1皿の量を調整して、全体の量は同じくらいとのこと。 <誰にともなく・爆)

アミューズは、生ハムを巻いたモッツァレッラチーズ(+?)のフリッター。
次は、鰹とアボガドのタルタル。 トリュフが贅沢に載っていて、思わずニンマリ。
付け合せの蕪、ずいき(生の)、柿などとの味・食感の違いも楽しく、ニコニコいただいた。
それに、オマール海老とジャガイモの暖かいスープ。 濃厚な味だが、くどくなく美味しい。
そして、磯鮑のリゾット。 載せてある厚めのスライスも一緒に、フフフ..と思いながらペロリ。
さらに、トルテリーニ。 詰めてあったのは?? あの厚い茸は?? 美味しかったのに分からない。

メインは仔羊のソテー。 新種のジェノバとかいうりんごのソース。
仔羊はマトンとは違い癖がないと言われるが、やっぱり羊と思うことが多いのに、
この仔羊は感激もの! 味はしっかりしているが臭みも癖も全く無く、見事としか言いようが無い。
ソースにした林檎を搾ったジュースをサービスしてくださったが、これがまた素晴らしい。
皮を剥いてジュースにしたとは思えない赤い色も、甘すぎない味も、素敵!
横に切った林檎を見せていただいて、花が咲いたような切口にも感嘆。
新種で、まだ殆ど出回っていないらしいから、次に食べられるのはいつのことやら..

ここまでで料理は終わり、後はデザート..だが、足りなければパスタを作りますよと言われる。
足りないわけは無いけれど、もう何も入らないというほどでなければ、
有馬シェフの料理はいくらでも食べたいから、断れなくて、断りたくなくて、
少しだけと、お願いしてしまう。(大汗)
ツブガイのスパゲッティをつくってくださった。
驚くマダムを尻目に、しっかり完食したけれど、流石にお腹は一杯。(爆)
デザートは、梨のスープ。 マンゴーのアイスクリームにパンナコッタ、可愛らしい果物もいろいろ。

こんなに間を空けずにまた伺いたいとの思いを強くしながら店を出た。

*****
着物:  色大島紬(泥染)。 灰青色地。 花火?のような模様。
     (証紙をつけたまま地入れしてしまったそうで、ボロボロの証紙は判読不能=詳細不明)  
帯:   名古屋帯。 南風原花織。 草木染。 薄鼠色地。 (大城廣四郎)
帯締め: 薄い灰色、片側に紫と小豆色入り。 蛸足房。 伊賀組紐。 (松山好成)
帯揚げ: 灰藤色。(灰藤色と灰白色の染分け) 
履物:  淡水色・桜色の五嶋紐の鼻緒。 薄浅紫色のパールエナメル台。 

食事中に降り出した雨が、店を出る頃には本降りになってしまった。
雨コートなしでも、折りたたみ傘を持っていって助かった。
多少なら濡れても、大島だからダメージはないだろうと思っていたが、問題なく、ホッ。
帯は、去年は締めてなくて2年ぶり。 あることは知っていたのに..もっと締めましょうっと。

2011.10.12 [水] 足を棒にして展覧会巡り

出発 → 三越前 → 日比谷 → 神谷町 → 恵比寿 → 三越前・日本橋 → 帰宅

無論、初めから足を棒にして動き回るつもりでは無かったのだけど、(笑)
美術館2箇所に行くつもりが、どうせ出かけるならその前にもう1箇所と3箇所になり、
その追加した美術館にあったチラシに誘われて、もう1箇所追加。
棒になった足で用事を済ませにデパートに寄ったら、生け花展..ここも素通りできず..(苦笑)

結果、 「華麗なる〈京蒔絵〉−三井家と象彦漆器−」@三井記念美術館 → 
「大雅・蕪村・玉堂と仙崖」@出光美術館 → 「彩り伝わる 文様の世界」@大蔵集古館 →
「知られざる歌舞伎座の名画」@山種美術館 → 「日本いけばな芸術展」@高島屋 となった。

館内で歩いただけでなく最寄駅(利用駅)から離れた美術館が多く、どれだけ歩いたことやら、
万歩計を持って出なかったのが残念なほど。
展覧会は和に浸りながら楽しく観て回ったから文句はないものの..でも疲れた〜

蒔絵の見事さと豪商・財閥の財力に、感心しながら庶民としては気が詰まる感もあったので、
傍のデパートに行って、イートインの鯛茶漬け@青柳で一休み。
豪華な蒔絵の次は一転、墨絵の世界。 副題の『「笑」のこころ』を楽しみながら癒されもした。
池大雅のおおらかさ、与謝蕪村の知的な嗤い、浦上玉堂の達観、仙崖の茶目っ気..
特に、仙崖の「笑わせてちくり」が堪らない。 改めて、仙崖ファンになった。
この館に行く楽しみでもある小展示室のルオーとムンクもしっかり観てから移動。

集古館をざっと回ってから、歌舞伎座の名画を観に行った。 「知られざる」って、本当!
貴賓室に飾る約束で描いたという大観の富士山を見たことが無いのは当然だが、
他にも、観たことが無い、飾ってあるのに気づいたことが無い、絵がいろいろ。
観終わった頃には、もう足が棒。 駅までは上り道ではないけれど、足が動きそうもない。(涙)
で、1階の喫茶コーナーの和菓子・抹茶で暫く休憩。(笑)

疲れた足を引きずりながらも、往きには見送った用事のため日本橋に寄った。
まずは、英国展@三越で紅茶などを購入し、英国風の夕食を取って、地下で和菓子も購入。
用事を済ませるため高島屋に行ったら、いけばなで一番大きな展覧会が今日から始まっていた。

流派展でなく各流派の幹部の作品が展示されるいけばな展だから、やっぱり見ておきたい。
3次に分かれて、200近い流派の作品が300点ずつ出品され、
複数で作る作品もあるので、1000名の作品とか..
この足で回れるかしらと思いながらも、頑張って見て回った。(笑)
生け花から離れて久しいので、知っている名は殆ど無く、こんな流派も?ということもあったが、
知っている方・名も重鎮として大作を出していらして、お元気なことをひとり喜んだ。

2011.10.11 [火] 歌舞伎@新橋演舞場・夜の部

中3日おいて歌舞伎の夜の部、通し狂言「當世流小栗判官」を観に出かけた。
夕食は今日も いわて銀座プラザで調達。
弁当は売り切れてもう無い時間だろうと経験的に思いながらも寄ってみたら、
選択肢は少ないものの入手できた。 あんな時間まであるとは、いいやら悪いやら..

「當世流小栗判官」は、猿之助四十八撰にも選ばれ、猿之助が何度も演じてきた芝居。
来年の猿之助襲名が先日発表された甥の亀治郎が、判官、漁師浪七、お駒の3役に初挑戦。
猿之助と演じてきた澤瀉屋の役者が周りを固め、愛之助、獅童がお付き合い。
照手姫を笑也、横山大膳を段四郎、胴八を右近、後家お槇(お駒の母)を笑三郎、
浪七女房お藤を春猿、それに猿弥、寿猿などの澤瀉屋に、
愛之助が遊行上人、獅童が矢橋の橋蔵と上杉安房守の2役。

荒馬の鬼鹿毛の碁盤乗り、小栗判官と照手姫の2人を乗せた天馬の宙乗り.. やっぱり楽しい。
それにしても今月の歌舞伎は、国立劇場で上手と下手での両宙乗りがあり、
こちらでは2人乗りの宙乗りがあって、ダブル宙乗りがダブル。(爆)

*****
着物:  琉球絣紬(木綿)。 濃藍色地。 白色で鳥や井桁などの文様。  (野原義雄・トミ子)
帯:   八寸帯。 手織。南風原花織・道屯ロートン織。 藍と白色。「市松間道紋」 (知念幸徳)
帯締め: 焦げ茶色、一方に黒・生成り入り。  五嶋紐。
帯揚げ: 縮緬。  茶色。 芝柄入り。

木綿きもの+八寸帯は、そろそろ一段落させて、
この季節向きの塩沢や大島紬も着たいと、うずうず..(爆) 

2011.10.8 [土] 能楽・普及公演@国立能楽堂

第2土曜は国立能楽堂の普及公演の日。 
午前中指定の宅配便がなかなか届かず、昼食は向こうで取る心積もりが、それどころじゃない。
着替え中に来るとマズイと思いながら着替えたが、届いたのは正午の5分か10分前。
そりゃ〜 まだ午前中だけど..  受け取っても確認する時間もなく、直ぐに出かけた。
この業者は、午前中指定でも午後になることも珍しくない一方、思いがけず早く来たこともあって、
選択できる限り選ばないのだが、選択肢のないときは止むを得ないから..

解説・能楽案内のあと、狂言・大蔵流「痿痺・しびり」と能・宝生流「阿漕」。
どちらも観たことのある曲だけれど、前より楽しみながら観た。
特に「阿漕」を観ながら、お能も観ているうちに少しずつ分かってきたというか、
楽しめるようになってきたのを実感。
分からなくても嫌じゃなく、それなりにいい時を過ごせたから通い続けたのだが、 
いい舞台だったと思うことが、分からないながら観続けてきた成果なのかと思う。
ただ今日の解説・能楽案内は筋中心で、プログラムに書いてあることが大半だったのは、
久しぶりに最初からちゃんと聞いたのに、残念というか時間が勿体無かった。

狂言「痿痺」は、シテ・山本東次郎、アド・則俊。
能「阿漕」は、シテ・渡邊苟之助、ワキ・工藤和哉、アイ・山本則重、など。

*****
着物:  薩摩絣(木綿)。 本さつま・みじん格子。 極薄青磁鼠色。 (東郷) 
帯:   八寸帯。 黒地。 白・灰色の抽象模様。 (弥栄) (お初)
帯締め: レンガ色、5色の玉つき。 五嶋紐。 
帯揚げ: 縮緬。 渋めの緑色地。 黄土・白色の変わり縞。 (前日と同じ)
履物:  天は濃深緑色、鼻緒は濃深緑色に生成りの裏。ラバーソール台。(菱屋のカレンブロッソ)

2011.10.7 [金] 歌舞伎@新橋演舞場・昼の部、きもので眼福、松茸ディナー

今月の演舞場は、亀治郎、愛之助、獅童に、右近など、若手中心の花形歌舞伎。 
昼の部は見取り、夜は通しと、昼夜で対照的な狂言立て。
「源平布引滝 義賢最期」は、愛之助の義賢で、下部折平実は多田蔵人を獅童。
九郎助娘小万を笑三郎、葵御前を春猿、待宵姫は若〜い新悟。 九郎助はもう若くない錦吾。(笑)
「銘作左小刀 京人形」は、右近の左甚五郎に、笑也の京人形の精。
それに、女房おとくに笑三郎、ほかにも猿弥、春猿などで、澤瀉屋揃い踏み。
「江戸ッ子繁昌記 御存知 一心太助」は、獅童が一心太助と徳川家光の2役。
あと、女房お仲を亀治郎、鳥居甲斐守を愛之助。  それに、右近、猿弥、高麗蔵などと、
花形時代はとうに過ぎた我當、友右衛門、門之助、錦吾なども。(爆)

観劇の前に、いわて銀座プラザで、お弁当を調達。
少しでも応援になればと、演舞場に行く時は此処に寄ることが多い。

*****
終演後は、夕食を大渕座で食べようと思って、それまで呉服店巡り。
職楽浅野の意匠の幅広さが凄い。 私の持っている帯も全部まるで違う印象だから当たり前?
与那嶺貞さんの木綿の読谷山花織が素晴らしく、惚れ惚れ拝見。
仕立て上がりの、好みの木綿の着物は、残布がないけれど真栄城さんの美絣?
菊池洋守さんの八丈織、芝崎重一さんの着物、浦野理一さんの着物と帯.. 
眼福眼福で幸せ気分。

大渕座のディナーは、松茸コースだけだったけれど、このコースがあるなら食べたいからOK。
松茸入りの冷製スクランブルエッグ、松茸のピッツァ、松茸の壷焼き(壷蒸し?)、
秋田産のスズキと松茸のデュクセルの重ね蒸し焼きと、松茸オンパレード。
ここまででもうお腹一杯だったけれど、初めに肉も頼んでいたので、気を取り直して食べる。(笑)
デザートは、フルーツポート・ヨーグルトアイス載せ。
ケーキはやめてフルーツだけにしたのに、多い!と思いながら、ペロリ。(爆)

*****
着物:  久留米絣(木綿)。 手織り・藍染。  段取り。 「木綿の花」。 (池田光政) 
帯:   八寸帯。 米沢紬。 薄からし色の横段。 「蔓小町」  (米沢・齋英)  (お初) 
帯締め: くすんだ黄緑。 片方は色違いの4本に分かれたもの。 
帯揚げ: 縮緬。 渋めの緑色地。 黄土・白色の変わり縞。 
履物:  下駄。 黒塗り台。 小千谷紬の鼻緒。 

着物はまた木綿に戻って、先日より厚手の久留米絣。
全くの普段着物だが、ちょっとお洒落感があって、行く先々でお褒めいただき、単純な私はニッコリ。
でも、藍止めしてもらっていても、お初で締めた帯の前帯の折り目に色移り。(涙)
色落ちしたら藍染めの着物用にするつもりで、半ば覚悟して締めたのだから仕方無い。
とは言うものの、やっぱり残念。

2011.10.5 [水] 能楽・定例公演@国立能楽堂

今月初めの定例公演で、番組は狂言・和泉流「萩大名」と能・観世流「安宅」。
「萩大名」は何度か観ているが、久しぶりの「安宅」は勧進帳・酌掛之伝の2つの小書きつき。
「安宅」を初めて観たのは、まだあまりお能を観ていない頃だったので、
楽しみながらも2つの違いが印象的だったが、分かっている今回もやっぱり違いが楽しい。
まずは歌舞伎「勧進帳」との違い、そして見慣れた能との違い。
ツレが多人数、特に郎党が多くて、地謡より多いから見事な迫力。
それに、義経が子方でなく大人が演じたので、この方がいいわぁ〜好きだわぁ〜と楽しく鑑賞。
シテ/弁慶・浅見真州、ツレ/義経・片山九郎右衛門、ワキ/富樫・宝生閑などに、
アイ/強力・野村万蔵、アイ/従者・小笠原匡、後見・観世銕之丞などに、地頭・武田志房。
囃し方が、藤田六郎兵衛、大蔵源次郎、柿原崇志。

*****
着物:  泥大島紬。 龍郷柄。 茶泥色。 (城和子)
帯:   染名古屋帯。 栗の柄。 紬。 灰色地。 (熊崎和人) 
帯締め: レンガ色、片方に焦げ茶・生成り色入り。 五嶋紐。 
帯揚げ: 縮緬。 草木染。 渋い山吹色。(刈安?) (紀波) 
履物:  雨草履。 
コート: 雨コート。 透かし織。(スリーシーズンコート) 青色系、白・薄桃色入り。 

雨で気温も低かったので、予定の着物を変更して、雨に強い泥大島にした。
今季初めての袷だったが、雨コートを着ても外を歩く時は少しも暑くなく、丁度いいくらい。

2011.10.3 [月] 木綿きもの

着ていったのは、木綿きもの。

着物:   保多織(木綿)。 白・灰色。 細かい縞柄。 (お初) 
帯:    八寸帯。 黒地。 白・臙脂などの花・葉・唐草文様。 (弥栄) (お初)
帯締め:  茶色に、焦げ茶・白入り。 (渡敬) (お初)
帯揚げ:  縮緬。 灰色。 
履物:   下駄。 黒塗り台。 小千谷紬の鼻緒。 

急に涼しくなって、単衣はもう着る気にならないものの袷を着るにはまだ暑い。
で、なかなか出番のない木綿を暫く順番に着ることにした。
まずは薄手の保多織。 2年くらい前に作ったまま着損なっていたのを着用。
帯はまだ八寸帯。 無論もう夏用じゃないけれど..(笑)
長襦袢も紋紗の麻はもう着る気分じゃないが、正絹の長襦袢もまだ着たくない。
思い出して、麻でも少し厚めのからむしにした。 去年は着なかったので丸2年ぶり。
半衿は、青地に模様が織り込まれた木綿。
数年前に買ったまましまい込んでいたもので、こういう半衿を使うのは初めて。
いつまでも使わず気になっていたものを、着られて楽しい。

それにしても、小千谷縮の半衿が、麻だから長襦袢につけたまま洗ってしまってあったら、
折り目などに見事な汗染み。(涙) 着ないと出てきちゃうのよね〜
洗い直してみなくちゃ.. 薄くなってくれるといいけれど..

2011.10.3 [月] 新作歌舞伎@国立劇場の初日

国立劇場では今月から開場四五周年記念公演が続くけれど、45周年?という気分。
50周年なら分かるが45周年を謳うのは.. 集客のため?かしら..
歌舞伎は4月まで作者に焦点を当てた6回シリーズ企画だそう。

第1回の10月は、曲亭馬琴の小説(長編読本)を原作とする新作。
通し狂言「開幕驚奇復讐譯・かいまくきょうきあだうちものがたり」で全五幕。
菊五郎を中心に、いつものように菊五郎劇団に萬屋が加わっての上演。
菊五郎が3役、時蔵・松緑・菊之助が2役ずつ。
2幕目の菊五郎・菊之助の両宙乗りと、菊五郎が演じる仙女のガガばりの衣裳が話題らしい。

2幕目が他の幕と音楽も衣裳も違っていて、ちょっと面白かったが、好みが分かれそう。
ダブル宙乗りでは、菊之助が若さを発揮してぐるんぐるん回るのが見事で、
(体操競技の鉄棒というよりサーカスのブランコ乗りみたいかしらね〜・笑)
菊五郎も白狼に乗っているので、前回の凧にへばりついた感じに比べ違和感がなくて、楽しめた。

*****
終演後は、また可否道に寄って、珈琲と店主とのおしゃべり。
珈琲はここでの私の一番多い組み合わせ、ブレンドとお替りにアメリカン。

2011.10.2 [日] 週末は

もう10月。 今年もあと3か月になって、何となく気忙しいけれど、相変わらず予定が一杯。
家でやるべきことが沢山あるのに、どうしても外出予定を優先してしまう。
自分がグッと我慢できれば(苦笑)、苦情を言う人がいないのは、いいような悪いような..

1日: 更紗工房見学
 真楽メンバーとご一緒に更浜さんの見学に参加させていただいた。
 楽しかった!  アレンジをありがとうございました。 <おひでさん 
 週1で夕方からお教室をしていらっしゃるそう。 
 生徒になるかどうかは分からないけれど、いずれ見学させていただこうと思っている。
 それにしても、着物でいらした6人中2人までも更浜さんの帯とは素晴らしいサプライズ!

2日: 兄の1年祭
 墓前祭、その後の直会と、親族だけでこぢんまりと行った。
 もう1年経ったのだ、月日の経つのは早い、と思う反面、
 その間も本当にいろいろあって、日々の大切さを思う。

2011.9.29 [木] 初ゲネプロ見学

遡り日記を書いて改めて感じたのは、遊び過ぎだわぁ〜ということ。(汗)
このところ疲れが溜まった感じなのは、夏の疲れだけでなく趣味に耽り過ぎたせいかも..
観劇予定のない日には展覧会に行ったり食いしんぼうしたり.. まとめると如実。
それなのに、今日も出かけてしまった。(大汗) 

今週は予定がなかったはずなのに、ゲネプロ見学の招待をもらったので行ってきた。
中2日で日曜に開幕の新国立劇場の新シーズン最初のオペラ「イル・トロヴァトーレ」。
前からゲネプロを観てみたいと思っていたところだから..と自分に言い訳。(苦笑)

演出家をはじめとするスタッフのチェックの様子が見られて、舞台とは別の楽しみがあった。
歌手がフルヴォイスで歌わないのは予想通りだが、気持が入って歌ってしまうこともあり、
それもちょっと楽しかった。
新演出の舞台を本公演前に観てしまったのは、よかったのか悪かったのか..
いずれにしても、本公演で違うところがあるか(気づくか)どうか、楽しみにしていましょ。

2011.9.28 [水] 9月中旬の着物

遡り日記2の続き 中旬の着物覚書。

13日:文楽・第2部(残暑)
 着物:  塩沢絣。 藍色地、黒・鼠縞。 黒の飛び柄。 
 帯:   八寸帯(麻:七野上布。) 縞柄、灰色、墨・青・朱。 (七野・宮岸貞雄) 
 帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色 淡い緋色等入り。
 帯揚げ: 絽。 渋い青色。 
 履物:  草履。 麻の台。 鼻緒・巻は革で、薄茶色、臙脂色入り。 (沙織)
 
16日:能(雨模様)
 着物:  大島紬(緯・絹、縦・綿)。 泥染。 黒に白灰の横絣 「霞」。 。 
 帯:   染名古屋帯。 夏紬。 茄子紺色。 灰みの紺の暈しの丸。 (少しだけ、お月さま気分。)
 帯締め: 五嶋紐。 赤茶色、片端は白色に赤茶色の縞。
 帯揚げ: 絽。 濃紺色。 
 履物:  草履。 白色の天、黒色の巻、灰色の鼻緒、赤い前坪。(伊と忠)

2011.9.27 [火] 草と木でつくる屋根

「葺く 草と木でつくる屋根」という展示を見にギャラリーエークワッドに行って来た。
草で作る「茅葺き」、ヒノキの樹皮を重ねる「桧皮葺き」、薄く割った板を重ねる「柿葺き」。

漠然と分かっている気になっていた違い、構造、材料つくりなどが少し分かった気がする。
維持していくのは大変で、民家で保っていくのは難しいだろうと思う。
残っている所が少なくなってしまったのも分かる。
かつては日常であったものが今は辛うじて存続している状態。 
「桧皮葺き」、「柿葺き」は、寺社仏閣に残るだろうが、茅葺き民家は..

各工程がしっかり維持されなければ、続けられない・作れないところは、着物と同じ。
消えないで欲しい伝統・習慣。

2011.9.26 [月] 9月中旬・遡り

中旬も趣味三昧。 遡り日記 その2

12日:ご近所ランチ
 久しぶりに近くのジヴェルニーでフランス料理のランチ。
 息子が休みを取ったというので誘って、一緒に行ったが、息子を連れて行ったのは初めて。
 似ている、そっくりだと言われて.. そうかしらね〜? 
 オープン以来のシェフが徐々に腕を上げ料理も安定してきて、ご近所ランチとしてはOK。
 スープは、時により差があって、もう一歩。

13日:文楽・第2部
 今月は人間国宝・人気者が第1部に偏ってしまったせいか、第2部は空席が目立ったのが寂しい。
 「ひらかな盛衰記 大津宿屋の段、笹引の段、松右衛門内より逆櫓の段」と「紅葉狩」。
 「大津宿屋」と「紅葉狩」の語りは大勢での掛け合い、
 「笹引」は呂勢大夫・清治、「松右衛門内」は咲甫大夫・喜一朗、「逆櫓」は咲大夫・燕三。
 「ひらかな盛衰記」の人形遣いは、船頭松右衛門実は樋口次郎を玉女、腰元お筆を和生、
 船頭権四郎を玉也、女房およしを蓑二郎など。
 「紅葉狩」は、更科姫実は鬼女を清十郎、平惟茂を玉志など。
 第1部の始まりが「寿式三番叟」で、第2部の終わりが「紅葉狩」で、華やかな初めと終わり。

14日:墓参
 父の命日。 今年も母と姉と一緒にお墓参り。
 平日だが6月に監査役からも降りた義兄が車で送迎してくれたので大助かり。
 往きは私は直接行くことにして、日本橋で途中下車して姉夫婦と母に手土産を購入。
 久しぶりの「ときわ木」の和菓子。 無論、自分用も。(笑)
 秋から再開の「若紫」の予約が始まっていたので、丁度よかったと予約。
 今年はホームから車椅子を借りてきてくれたので、母も楽々お参りができた。 
 お昼は、昨年と同じく駐車し易いリーガロイヤルホテルで和食。

15日:初めての店
 自然食の店でお米・野菜を買いたいと門前市に出かけたが空振り。 出店していない。
 そうか〜 稲刈りの時期だものね.. と季節を実感。
 
 週に2度のフレンチは贅沢し過ぎかと思いながらも、
 前に教えていただいた、牡丹町の名に因んだ「ピヴォワ−ヌ」でランチ。
 勝手に思い込んでいたのとは違い、設えも味もちゃんとしたフレンチ。(笑)
 初めてなので、オードブルとスープのついたコースにした。
 味も盛り付けもよかったものの、選んだオードブルとメインの両方に茄子の存在感があり、
 食感・味に重なるところがあって、その結果、コースとしての印象はちょっと..
 次は、簡単なランチ(メインとサラダ、デザートと飲み物)を食べてみよう。

16日:能・定例公演@国立能楽堂
 狂言・和泉流「鈍根草」と、能・喜多流「花筺」。
 能「花筺」の印象が.. 2週間近く経つと.. (汗)
 
 終演後は、友人とおきまり(?・笑)の「五万石」のとやま料理。

17日:松茸の一本揚げ
 松茸の一本揚げをもう一度食べておきたいと、ランチはてんぷら@みかわ是山居。
 あとはいつもの海老・烏賊・きす・めごち・穴子に、茗荷。 チョイス野菜はアスパラと薩摩芋。
 今年から始めた夏季限定の天つゆが楽しくて、今日は初めから塩と天つゆ両方で食べた。
 今年の松茸は、これでお終いかしらね〜 

19日:クラシック寺子屋
 敬老の日だが、母のところに行くのは後日にさせてもらって、サークルに参加。
 夜は、クラシック寺子屋@天真庵。
 敬老の日だから来られないという方も多かったらしく、
 うわっ!という少なさ。 まるで個人指導の趣き。
 リスト中心に解説付きでピアノを聴いて、その後の蕎麦会もいろいろな話続出で楽しい。
 癖になる楽しさ。(笑) 予定がつく限り参加したい。
 
 サークル練習から夜の予定まで中途半端に時間があったので、その間は、
 月見飾りを設えたという江戸資料館で、久しぶりに江戸庶民の生活を覗いた。
 入口でパッタリ会ったサークル会員と一緒に、上がれる部屋には上がり、楽しく時間をつぶした。
 案山子イベントがあったらしく、前の通りのそこそこに立つ案山子のてんでの意匠が面白い。

20日:展覧会
 2ヵ月も会期がある「空海と密教美術展」@東博なのに、気づいたら会期末になってしまって、
 混んだ展覧会は気が進まないけれど、やはり観たいと少しは空いてきそうな夕方近くの鑑賞。
 当然のような混雑ぶりに、人の少なそうなところを選んで観て、それからまた一回り。
 閉館時間近くになって、漸く少しは落ち着いて観られたが、もっと早く行かなくちゃ..ね。
 でも、なかなか観る機会のない仏像も観られてよかった。
 
 その後、銀座に出て、「柳宗悦展−暮らしへの眼差し−」@松屋。
 こちらは空いていて、ゆっくり拝見。

2011.9.25 [日] 9月上旬の着物

遡り日記の続き 着物覚書。
厳しい残暑だが、暦通りに衣替えして、単衣着用。
6日、7日は、暑くて朝から着物を着る気力は出ず、洋服にしてしまった。

1日:歌舞伎・昼の部 (台風による雨の予報)
 着物:  小紋(シルック)。 白地。 墨色で、抽象的な花柄? 
 帯:   八寸帯。 手織り。 紗、緯縞。 黒地。 (渡文) (お初)
 帯締め: 五嶋紐。 赤茶色、片端は白色に赤茶色の縞。
 帯揚げ: 絽縮緬。 薄藤色。 薄紫色の金魚柄など。 (お初)
 履物:  草履。 灰緑×黒色のオストリッチ。 底:ウレタン。 (お初)
 雨コート: 透かし織り(スリーシーズンコート)。 青色系、白・薄桃色入り。 
 
 前日からの雨の予報に着物は着ない予定が、ピーカンと晴れているので、急遽雨仕様の着物。
 久しぶりのポリは暑かった。 雨コートは往きだけ、帰りは着ず。

9日:歌舞伎・夜の部 (残暑)
 着物:  大島紬(緯・絹、縦・綿)。 泥染。 黒に白灰の横絣 「霞」。 。 
 帯:   染名古屋帯。 絹芭蕉。 オフホワイト色。 紅型調、芝文・花丸文。 
 帯締め: 五嶋紐。 茶色・白色、一部焦げ茶色入り。 
 帯揚げ: 絽。 白色。 黒で松葉柄入り。 
 履物:  草履。 生成りの麻の台。 鼻緒・巻は薄茶色、臙脂色入りの革。 (沙織) 

10日:声明・雅樂 (残暑)
 着物:  泥大島紬。 黒めの茶泥。 段取り。 
 帯:   八寸帯。 紗博多「風紗」。 灰白地。 
 帯締め: 五嶋紐。 緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。 
 帯揚げ: 絽縮緬。 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。 
 履物:  草履。 白色の天、黒色の巻、灰色の鼻緒、赤い前坪。(伊と忠)

2011.9.25 [日] 9月上旬・遡り

息子が職場復帰して1ヵ月経ち、私も落ち着いてきたところで、趣味生活に全面復帰。(笑)
遅まきながら、上旬について、遡り日記 その1

1日:歌舞伎・秀山祭初日@新橋演舞場の昼の部
 9月の歌舞伎は最近定着した感のある吉右衛門を中心とした秀山祭だが、今年は襲名披露つき。
 歌昇→3代目又五郎で、息子の種太郎が歌昇を継いで4代目。
 昼の部も夜の部も見取りで、昼の部は、
 「舌出三番叟」、「恋飛脚大和往来 新口村」、「菅原伝授手習鑑 寺子屋」、「勢獅子」。
 新・又五郎は寺子屋の武部源蔵でお披露目。
 新・歌昇が、三番叟の千歳、寺子屋の涎くり、勢獅子の鳶頭で、気合一杯。
 張り切りすぎて息切れしないように、頑張って欲しい。

 まだ夏の猛暑の中、衣替えして単衣の着物。 帯は、少しは涼しくしたいと八寸帯。

2日:クラシックピアノコンサート@天真庵
 台風接近で、間近になってのキャンセルもあったそうで、こぢんまりとしたライブ。
 間近で聞く臨場感は別物。 う〜ん、贅沢..
 ドビュッシー中心の豊かな夜を過ごすと、お酒も蕎麦も珈琲も一層美味しい。

6日:文楽@国立・小劇場の第1部
 「寿式三番叟」、「伽羅先代萩 御殿の段」、「近頃河原の達引 堀川猿廻しの段」。
 国立劇場開場45周年記念で、まずは祝いの「寿式三番叟」。
 翁が住大夫・錦糸で人形は蓑助、千歳が文字久大夫・宗助で人形が勘十郎、など。
 「伽羅先代萩」は、切が嶋大夫・團七、奥が津駒大夫・寛治で、
 人形は、乳母政岡は紋壽で、蓑助の八汐に文雀の栄御前など。
 「堀川猿廻し」は前が千歳大夫・富助で、切が源大夫・藤蔵。猿廻し与次郎を勘十郎が遣う。
 人気者揃いの1部は早々にチケットが売り切れたようだが、見応えあって楽しんだ。

 終演後は、「可否道」に寄って、海苔トーストと、珈琲をタップリ。お替りは独特のアメリカン。

7日:能・定例公演@国立能楽堂
 狂言・大蔵流「真奪」と能・観世流「芭蕉」。
 能「芭蕉」の地謡(地頭は梅若玄祥)がよくて、初めて地謡に惹きこまれた。
 下手したら単調で眠気を誘われかねないのに、静かでも聴き応えがあって、凄〜い!と堪能。
 シテは観世喜之。 囃し方が、笛・一噌仙幸、小鼓・曽和正博、大鼓・安福建雄。

9日:歌舞伎・秀山祭@新橋演舞場の夜の部
 夜は、「沓手鳥孤城落月」、「口上」、「菅原伝授手習鑑 車引」、「石川五右衛門」。
 新・又五郎は、口上の他、孤城落月の豊臣秀頼、車引の梅王丸。
 2日目だったか3日目だったかに足を折ったが出演していると聞いて、心配していた。
 (アキレス腱断絶だったらしい。)
 全く動けないなら兎も角、自分の襲名披露となれば休演も難しいのだろう。
 床机などを使ったりして足の負担を減らしていたが、梅王丸はキビシイ。
 荒事の足使いは無理だし、走れない。 それでも、ちゃんと梅王だったのは立派。
 新・歌昇は、杉王丸で、夜の部でも頑張っていた。

 この日も、単衣の着物に八寸帯。

10日:声明・雅樂
 ますは、区のボランティア祭りに、所属サークルも出演するので聞きに行った。
 午前中に姉妹サークルの朗読を聞いて、昼食のお弁当を会員と一緒に食べてから中抜け。
 後の外出のため着物に着替えて、戻って所属サークルの朗読(人形劇)を聞いた。
   
 その後、「十牛図と秋庭歌一具 —新たなる伝統の創造—」を聴きに国立劇場に出かけた。
 「十牛図」は新作声明で、副題が「鎮魂と再生への祈り—心の四十五声—」。
 浄土宗・真言宗・日蓮宗の3宗派総勢45名の僧侶による声明の、声の響きに包まれた。
 雅樂「秋庭歌」は、武満徹が3年かけて作った曲の再演。
 こちらは、雅楽の楽器の音に癒される感じ。

2011.9.24 [土] 展覧会@デパート

「日本伝統工芸展」@三越、「犬塚勉展−純粋なる静寂」@高島屋。
早めの夕食は、特別食堂でまたまた野田岩のかさね重。
白焼きはいつも通り美味しかったが、蒲焼重の蒲焼が薄い!(涙) ふっくら感がなく残念。
だからというわけではないが、デザートに帝國Hのホットチョコレートサンデー。(笑)
カロリーの高いものばかり。(汗)
必要な買物をして、菓子を手土産に帰宅。

*****
今日も着物で出かけたが、帯だけ替えて、他は昨日と同じ。
帯は、染名古屋帯(熊崎和人作)。青灰色の紬地に栗の柄。(お初)

2011.9.23 [金] はしごで楽しむ

午後は、企画公演「能と雅樂−延命長寿への憧れ」@国立能楽堂の2日目。
まず雅樂・管絃(一昨日とは違う曲)、そして金剛流のみに伝わるという「彭祖」。
一昨日に続き初見の「彭祖」は、「枕慈童」「菊慈童」の類作だから私にも分かり易い。
シテはご宗家・金剛永謹で、謡いが聴き易く詞章が分かり、また、いつもより一層大きく感じられた。
後見も地謡も見事な顔ぶれで、囃し方も充実。

終演後は、同じくはしごの友人と急いで移動。
祭日だけど特別営業という「可否道」に行って、珈琲と海苔チーズトーストで腹ごしらえ。

次は「女が語る−人の絆」@国立演芸場。
「女が語る」は今年で8回目だそうだが、多分、私は以前に1度聴いただけで今回が2回目。
前座の講談の後、林家ぼたん・落語「子は鎹」、瑞姫・浪曲「明暗舞台」、柳貴家小雪・曲芸、
そして神田紅・講談「徂徠豆腐」で休憩。 最後が平野啓子・語り「ちっちゃなかみさん」。

曲芸の柳貴家小雪がいいと思ったら、若手と思っても長い芸歴に納得。
現講談協会会長の神田紅の貫禄タップリの講談を、流石と堪能。
平野啓子の語りがお見事。

*****
着物:  泥大島紬。 黒めの茶泥。 段取り。 
帯:    八寸帯。 紋博多。 白地、縞。 「恵比寿細工」 
帯締め: 五嶋紐。 赤茶色、片端は白色に赤茶色の縞。 
帯揚げ: 絽縮緬。 灰色地。 暈しの丸紋入り。 
履物:  草履。 白色の天、黒色の巻、灰色の鼻緒、赤い前坪。(伊と忠) 

2011.9.22 [木] 台風一過、森林浴とガラス展2つ

昨日の台風で、我が家の朝顔は壊滅状態。
昨朝にはまだ20数輪の花をつけていたのに、今日は何ともかわいそうなくらいに惨めな様子。
種がどれくらい取れるか気になっている。

*****
エルミタージュ美術館所蔵の「皇帝の愛したガラス」展@東京都庭園美術館が終了間近なので、
午後から出かけることにして、まずは隣の「自然教育園」でゆったり森林浴。
今まで庭園美術館に行っても慌しく観て来るだけで、こちらは気になりながら初めての入園。
昨日の台風で倒れた木のため、開園していても、今日は武蔵野植物園などは立ち入り禁止。
散策路からも折れた太い枝が見え、水生植物園も風でなぎ倒されたあとが痛々しい。
それでも森林浴には十分。 また来たいと思う。

続いて、建物自体が素敵な庭園美術館で、「皇帝の愛したガラス」展を鑑賞。
部屋のしつらえもじっくり拝見し、日本庭園も初めてゆっくり散策。

ガラス繋がりで、サントリー美術館に回って、
「あこがれのヴェネチアン・グラス−時を越え、海を越えて」を観た。
レースグラスを見ると、20年以上も前に行ったヴェネチアをいつも思い出す。
その後は半券サービスを利用して夕食を済ませて、まっすぐ帰宅。

2011.9.21 [水] 台風の中、能天気に「能と雅樂」鑑賞

企企画公演「能と雅樂−延命長寿への憧れ」@国立能楽堂の1日目。
私ときたら、何も考えず能天気に出かけた(苦笑)が、
台風直撃で、交通機関が止まった人や状況判断で諦めた人が多かったらしく、見所はガッラガラ!
空席の方がはるかに多く客がチラホラという寂しさだったが、
正面席の客が他に比べ多かったのは、観たさの違いかチケット代の勿体無さの違いか。(笑)
(因みに、行くことができなかった人には払い戻すとのこと。)

公演中止ではなさそうで、地下鉄も利用区間は動いているし(帰りのことは全く思い浮かばず・汗)、
今夏に漸く買い換えた軽いアルミ製の物干し竿が風に飛ばされるとまずいと室内に入れたのに、
出かける時はまだ雨もひどくなかったので、何故か台風直撃を意識しないままに出かけた。
地下鉄駅から地上に出るところで、吹き荒れる風に横殴りの雨を見て、漸く台風を実感。(遅っ..)
そこで引き返せばいいものを、荒れ狂う風雨をついて歩いていくところが我ながら凄い!(爆)
門の近くでは傘を差していては風に押し戻されて道を渡れず、ずぶ濡れ状態で到着。
要は浅慮なだけだが、我ながら失笑もの。
無事に帰れたし、怪我もなく風邪も引かずにすんだし、結果オーライ。
とは言え、行かない選択の方が正しかったかも..

でも、公演はよかった!
演者は、台風にもめげずにやって来た客に、いい舞台を見せてくれた。
雅樂・管絃を聴き、初見の観世流のみに伝わるという能「寝覚」を楽しく鑑賞。
後場では、シテの「楽」の他、ツレも天女の相舞に龍神の相舞と、動きがあって私向き。(笑) 
シテは片山九郎右衛門。

能楽堂の入口ではスタッフが辿り着いた客にタオルを配ってくれて、とても嬉しかった。
それでも、服は浸み込んだ雨で冷たく、脱ぐことができた上着はよかったものの、
下は濡れること覚悟のジーパンだったが、選択ミスかも.. (行ったこと自体が選択ミス?)
終演後は、な〜んと炊き出しに与った。 人生初!
おにぎりと豚汁を振舞ってくださって、濡れたままの服で冷えてしまったので、ありがたかった。
タオルと炊き出しに好感度アップ。(大爆)

2011.9.17 [土] 11:46 am

9月になって、もう半分過ぎたのに、日記を全く書いていないのに、自分でもちょっと驚いています。
9月から趣味生活を概ね復活して忙しくしているところに、どうも夏の疲れがでてきたようで、
出かけないときは暑さに負けてダラダラしてしまっています。
着物は、パスしてしまう時もあるけれど、まあまあ着ています。
自分の覚えのためにも、遡り日記を書きましょうっと..

2011.8.31 [水] 8月の着物覚書

10日 有松絞り(木綿、浴衣、紺)、八寸帯(麻、生成り、紀波): 歌舞伎・第三部@新橋演舞場
11日 宮古上布(麻、藍染、七宝柄)、八寸帯(手織櫛織、白に近い生成り、都):
    定席・中席@国立演芸場 
12日 越後夏大島紬(黒地、華柄、白川貞夫)、
    八寸帯(京くみひも・三軸組織・綾ひと衣、染色・三田清冶、組織・室門耕一郎) (お初):
    歌舞伎・第一部@新橋演舞場
16日 小千谷ちぢみ(麻、鉄紺色、無地)、八寸帯(博多・羅、間道・葡萄唐草文):
    歌舞伎・第二部@新橋演舞場
25日 訪問着(すかし織紬、黒・灰・白色の染、華文や唐花文)、袋帯(紗、薄灰色、滝に雲、姫野):
    能楽・企画公演(素の魅力)@国立能楽堂 
28日 阿波しじら(木綿、織、藍染、藍色地に灰色の木の花柄)、
    八寸帯(麻、七野上布、縞柄、灰色、墨・青・朱、宮岸貞雄) (お初):
    花形演芸会@国立演芸場 

2011.8.30 [火] 展覧会とフランス料理など

遡り その3

青木繁展@ブリヂストン美術館がもうじき終わりなので、慌てて出かけた。
歿後100年で、39年ぶりの大回顧展、総点数240点という展覧会だから、
混んでいることの少ないこの美術館も平日なのに流石にそこそこの混み方。
でも、東博のような混み方には殆ど無縁なのがありがたい。

中学の美術(図画工作?)の教科書でよく見知っているつもりの「海の幸」がやはり印象的。
大きい絵だと思っていたのに相違して、小さくはないけれど思っていた程大きくない。
でも、あの迫力だから、大きいと思っていたのよね〜と1人で納得。
他の絵のイメージがなかったのだけど、いろいろある自画像に印象的なものがあったり、
肖像画もいろいろあって、こういう絵も描いていたのかと思ったり..
28歳8ヵ月の短い生涯だったのが、惜しまれた。

*****
京橋に行くならと、その前に、日本橋のメルヴェイユでランチ。
オードブルは、迷わず、フルーツトマトのカルパッチョ。
帆立などが入って、きゅうりのシャーベットが楽しく、合わせると酸味が和らんで美味しい。
魚は、..何だったかしら..鱸? 美味しかったのに5日経ったら、思い出せない。(汗)
肉は鴨にしてもらったら、鴨と野菜と絵心一杯の盛り付けで、食べる前から嬉しくなった。
でも、胸肉は大好きなのに、手羽先は鶏肉と同じような食感が好きではないな〜と思う。
デザートは、迷いながらも桃。 先週にも桃のデザートを食べたから違いを楽しみに選んだ。
ハイビスカスを使った味付けで、彩りが鮮やか。

同じオーグードゥジュールグループでも、店(つまりシェフ)によってメニューが違い、
当然、味も盛り付けも違うのが楽しいから、両方に通うようになる。(笑)
四番町のオーグードゥジュールの方が、少しスタンダードな感じの料理が多いのに対し、
こちらのメルヴェイユ@日本橋は、少し華やかな盛り付けの軽やかさがある。

****
展覧会の後、久しぶりに東京駅前の京都館に寄ったら、鶴屋吉信の「御所氷室」があった。
時期限定のお菓子で、しかも普通は本店と直営店にしか置いてないから、思わずニコリ。
今年はこれでお終いというので、自分用と母用と2箱購入。

2011.8.28 [日] 落語

遡り その2

今月2回目の国立演芸場通いで、この日は若手の勉強会的な花形演芸会。
でも、楽しみにしていたのは若手でなくゲストの柳家さん喬さん。(笑)
「天狗裁き」も噺家で印象が違うのを楽しみながら、聞いた。
仲トリで柳亭左龍さんも出たが、師弟で柳家と柳亭なのに今頃気づいて、アレッ。
左龍さんも含め3人が新作落語だったが、「月見穴」・「ムサカリ」は楽しかった。
あと1話は、あまり.. 新作は差があるといつも思う。

この前に来たのは11日で、定席。
8月の中席は歌丸さん担当の怪談話だが、今年は「桂歌丸噺家生活六十周年記念公演」。
歌丸さんの噺は「深見新五郎」。 後半は何度か聞いた「豊志賀の死」だったので前半にした。
仲入り後に、対談−歌丸師を囲んで−があるのが特別の感じ。
桂歌春の司会で、桂小南治、三遊亭小遊三、三遊亭好楽との和気藹々とした話も楽しい。
いつもながら仲間内の話は暴露話も含め容赦ない話が多いが、噺家の毒舌には優しさが覗く。

2011.8.26 [金] 暑気払いの会

暫く、急いで遡り日記。

学生時代の部活同期の暑気払いにお誘いいただいて、本当に久しぶりに参加した。
近い人で10年余、40余年ぶりの人もあり、ワクワクする一方、分かるかしらと心配もしていたが、徐々に学生時代の面影が浮かんできて、初めは分からなかった人も段々分かってくるのが、
不思議というか面白い。
本当に久しぶりなのに特に違和感も無く、昔の友はいいものだと再認識。
新しい友も楽しいけれど、学生時代の友の方が気を使わない感じ。 

会場のレストランの橄欖(かんらん)がオリーブの和名だと知ったのも思わぬ収穫。(爆)

近況報告で着物を楽しんでいると言ったら、次回は着物で来て欲しいと要望された。
それにしても、意外だとビックリされたりもして、私の方もビックリ。(笑)
1年の秋で退部して、大学ではしないつもりだった中・高でしていた運動部の方に入部して
練習風景を見られていたから、活動的な印象だったらしい。

*****
その前に、芹沢けい介と柳悦孝—染と織のしごと−@日本民藝館で、目の保養。

駅を降りたら雨が強くなって、傘を差していても日本民藝館に着いた時には
ズボンの膝下と上着の背中が雨でビッショリだったのだけが、この日の難点。

2011.8.25 [木] 素の魅力

今月の企画公演「素の魅力」を観に、夕方から国立能楽堂へ。
素囃子「鶴ノ舞」に続いて、袴狂言・和泉流「呼声」、仕舞「山姥」、仕舞・金春流「砧」、
舞囃子・喜多流「夢殿」、そして休憩の後に能舞「水の曲」。

この企画公演「素の魅力」は、時間的には短いけれど、ギュッと濃縮された素晴らしい時間。
云わばお能の見どころのオンパレードで、演者も粒ぞろい。
今回も、野村万作に友枝昭世。 他も豊嶋三千春、本田光洋、そして観世銕之丞。
しかも復曲と新作ばかりで、私には初めての能舞もあって、期待感一杯で出かけた。

冒頭の素囃子「鶴ノ舞」から、音楽がダメな私にも鶴の舞う様が見えるかのようで、惹きこまれ、
そのままずうっと濃い時間を過ごして、溜息が出そう。
能舞のために武満徹が作曲した現代音楽「水の曲」がテープから流れてくる中を、
能の面「渇食」と女装束で舞う能舞は、僅かな照明の変化の中での幻想的な舞台。

*****
友人・知人ともお会いできて、ご挨拶できたのも嬉しいと思いながら、
終演後は友人といつもの「五万石」で、いつものミニ会席にお酒を少々。
私と似た髪色・髪型の方がいらっしゃって間違えた・間違えそうになったと話題になっていた方が、
お隣の席にお越しになって、しかも笛の一噌さんもご一緒。
思わぬ出会いに友人と2人で、それも密かに楽しんだりした。(笑)

*****
雨の心配はあったものの、手入れに出す前にもう1度くらいは着ておきたいと、
帯締め・帯揚げだけを替えて、着物・帯は先月のオフ会と同じ物。
この着物の時以外は今夏は八寸帯しか締めていないのに、袋帯に雨コートはやっぱり暑かった。
時には少しあらたまった気分も悪くないとは思うのだけれど..

2011.8.22 [月] 盛り沢山の1日

朝は雨の中、バスを乗り継いで骨粗しょう症予防検診@保険相談所。
2年前よりほんのわずかだけれど骨量が増えて、減少傾向に歯止めが掛かったのがうれしい。

ホッとしたところで日本橋に出て、デパートで母の買物。
久しぶりに鰻を食べようと、特別食堂で野田岩のかさね重。
地下の和菓子売場で、笹屋伊織の弘法さんの「どら焼」を購入。
(毎月20・21・22日の3日間、こちらでも売っている。)

一旦家に戻り、頼まれ物や洗濯した大荷物や、食べ易そうな厚さに切った「どら焼」などを持って、
母に届けに出かけた。
母の話が分からず確認しているうちに、母自身が分からなくなって混乱状態。
1時間かかったが、話が分かって、2人してホッと安堵。
足の運動を一緒に少しして、持っていった針で、ぼたん付けをしながら、今度はノンビリ話。

押上に回って「天真庵」へ。
いつもの文膳をいただき、もち麦パンを持ち帰り。
真楽メンバーが見えたそうだが、お帰りになった後で、お会いできず残念。

11/8/24 みずえ
あら、どなたでしょうか。うれしいですね。
ところで、9月の頭の赤松さんのコンサートは残念ながら所要ができてしまいましたが、巣鴨の公開録音コンサートには行こうと思っております。
むかし桜
時々お見えになる方が真楽に何人かいらっしゃるようです。
この日にいらした方は、見当をつけた方じゃなかったので、分かりませんけど..
パッタリお目にかかれたら、オフ会とはまた違う嬉しさがありますね。
9月初めのの赤松さんのコンサートでお会いできると思っていたので、残念です。
23日は午後も夕方からも用事があって、伺えないのです。
寺子屋には、伺えるかどうか考慮中です。

2011.8.21 [日] 食いしん坊の続き

先週に続き、ランチにフランス料理をいただいた。今日は、四番町のオーグードゥジュール。
前菜は、シェフの自信作で人気の高い季節野菜のテリーヌを選んだ。
魚は鱸。野菜をサフラン入りのクリームスープに仕立て、カリッと焼いた魚を載せたもの。
肉はもち豚。 ソテーした肉の下にラタトゥイユを敷いて、蕪と、揚げたしし唐が付け合せ。
デザートは、迷わず桃のコンポート。 桃のジュレとヨーグルトのアイスクリームもタップリ。

ウェルカムシャンパンをゆっくり飲んで、赤ワインを少しに後でソルテーヌも少し。
これだけで、どことなく酔い心地なのが、自分でも???
美味しい料理だけでなく、ワイン(アルコール)も久しぶりだからかしらね〜!?

2011.8.19 [金] 雷雨

酷暑の続いた昨日までとは一変、今日は朝から涼しく、体感温度の差が大きい。
昼前の雷を伴う雨は激しく、ベランダに咲いた朝顔の花が何輪も千切れてしまった。
昨日までは北側の部屋でも夜中に30度以上あったのが、今日は昼の3時に22〜23度くらい。
南側でも27〜28度。 扇風機さえ回さず、それでも十分涼しい。
この気温差は、う.う.違い過ぎ..

昨日、暑い最中、母のところに行って来てよかったと思いながら、
買物に出かけるのを先延ばしにしていたら、先刻はこちらでも地震の少し強い揺れ。 
多分、エレベーターは止まらないと思うけれど、被災地は本当に大変だと思う。

2011.8.17 [水] 朝顔

今夏は日除けも兼ねて、家のベランダでプランターに朝顔を育ててみた。
南向きのベランダは冬には暖かくていいが、当然ながら夏は暑い・暑い。
で、日除けに何か植えたいと思いながら、毎年グズグズしているうちに時期を失してしまっていた。
今年は殆ど家にいるので、何はともあれ、朝顔を植えてみることにして、種を1袋購入。

年明けから始まった大修繕のため紗のカーテン?が取れたのが6月末だったので、
種から芽の出た状態でプランターに植えたのは予定から大幅に遅れた7月に入ってからになった。
ベランダの桟に捲くように蔓を誘導したが、支えを無視して思いがけない方に蔓が伸びたりして、
思うようにはいかないのが子育てみたい(笑)だと、変なところで可笑しがっていた。

先週から1輪、2輪..と花が咲き出して、昨日は最高の22輪。
こんなに咲いては花芽が残っていないのではと心配したが、今日も10数輪。

久しぶりに育てた朝顔の花は夏らしくて毎日楽しく見ているけれど、日除けには全くならない。
根元の大きい葉はどんどん枯れて、蔓についている葉は小さく・間遠で、思惑違い。
花を楽しんで、日除けにもなってという一石二鳥にはならなかった。
ゴーヤーがよさそうに思っても、あまり好きとはいえないので実ったら食べきれないし..
来夏の日除けには何を植えたらいいかと、今から思案中。

2011.8.16 [火] 歌舞伎鑑賞

8月の3部制の歌舞伎公演は、長く続いた納涼歌舞伎の印象だけれど、
病後の勘三郎はもちろん三津五郎もお休みで、記憶にある納涼歌舞伎とは趣が違う。
そう言えば昨夏から納涼ではなく八月花形歌舞伎になって、出演の役者も替わっっていて、
福助・橋之助に勘太郎・七之助の叔父甥に、獅童が中心で、それに扇雀、彌十郎など。
第一部から第三部まで、芝居+舞踊の組み合わせ。

観たのは、
10日(水)第三部 「花魁草」と舞踊「伊達娘恋緋鹿子 櫓のお七」
12日(金)第一部 新作「東雲烏恋真似琴(あけがらすこいのまねごと)」と、「夏 魂まつり」
16日(火)第二部 「宿の月」、「怪談乳房榎」

今年の2部には、芝翫が、福助と橋之助の息子たちに孫の国生・宜生と一緒に出演。
短い踊りで、芝翫は旦那姿でほんの少し動くだけ。
まるで、子・孫との一緒の舞台を楽しむ芝翫へのサービス?(笑)
客へのサービスは、橋之助の珍しい芸者姿?(爆)

猛暑の中、3日とも着物で出かけたが、帰ったら即洗濯機を回す状況。
今年は諸々であまり着物を着ていないし、精々着ましょうっと..

2011.8.14 [日] 食べ歩き再開

病気で療養していた息子も今月から職場復帰。
第1週は半休、2週目の月・火は2時間休を取って、10日の水曜日からフル勤務。
まだまだ本調子とはいえない様子もあって心配は尽きないけれど、一段落とホッとひと息・ふた息。
この週末は友人と山登りに出かけたが、気分転換は大いに結構。
でも、無理せずやっていって欲しい。

で、今週末は何となく開放感があって、漸く私も食いしん坊再開。(笑)
息子が体調を崩してから、すっかりご無沙汰していたので、ご挨拶はどちらでもお久しぶり。

13日(土)は、てんぷら@みかわ是山居。
今年から夏用に始めたという酸味・辛味などの混ざった涼しげな白い天つゆにビックリ。
みかわでは、いつも塩でいただいているけれど、この天つゆにははまりそう。
すっきり・サッパリしていて夏には嬉しい味。
9月まではこれでいくとか..
早乙女さんの天麩羅はいうことないし、この天つゆで楽しみが増えた感じ。

14日(日)は、フランス料理@大渕座
オードブル5点盛に、スープはヴィシソワーズ、メインは男鹿産の鱸にした。
プロヴァンス風の夏野菜を添えたクスクスをサービスしていただく。
デザートはチョコレートケーキにスイカとヨーグルトのシャーベットを選択。
オーナーシェフの大渕さんの料理は、何を作っても流石で、美味しくいただいた。

本当に久しぶりに食事を楽しんで、美味しい料理は元気をくれると実感。
一石二鳥! これからも、美味しく楽しく食べて、元気を貰いに行きたいと思う。

*****
週末のせいか、昨日・今日と浴衣姿の若者達を多数見かけて、うれしくなった。
あの中の何人かでも、いつか着物を着るようになって欲しいと思う。

2011.7.31 [日] 遡り日記: 7月の着物覚書

6日 歌舞伎・夜の部@新橋演舞場:
   阿波しじら(木綿、青・生成りなどの縞)、八寸帯(麻、生成り、紀波)
11日 歌舞伎・昼の部@新橋演舞場:
   宮古上布(麻、藍染、七宝柄)、八寸帯(手織櫛織、白に近い生成り、都)
13日 能楽・定例公演@国立能楽堂:
   夏大島紬(黒地、華柄、白川貞夫)、八寸帯(羅織、白磁・青白橡・岩井茶色、金糸)
15日 演劇・おどくみ@新国立・小劇場:
   小千谷ちぢみ(麻、鉄紺色、無地)、八寸帯(羅織、紺暈し・紺から白)
23日 真楽9周年記念パーティ@ヴォワ・ラクテ:
   訪問着(すかし織紬、黒・灰・白色の染、華文や唐花文)、袋帯(紗、薄灰色、滝に雲、姫野)

2011.7.17 [日] 次の段階に

退院後1ヵ月以上我が家で療養していた息子が先週の日曜日に自分の家に帰った(帰した)。
職場復帰までに、できるだけいつもの日常に近づけた方がいいだろうと思ってだが、
1週間経って、私にも日常が大分戻ってきた感じがする。

昼食・夕食としっかり食べる息子のための、日に2度の食事作りが無くなったのは、何より楽。
主婦業をしっかりしたら大変な仕事だとかねてから思っていたが、多少なりとも実感になった。
(私も一緒に食事するので、痩せるどころか体重がしっかり増えたのが、何とも.. )

と言っても、今月一杯は病休中で時間がタップリあり過ぎ(苦笑)の息子は、ほぼ毎日やってくる。
話し相手がいた方がリハビリにもいいと思うが、友人は当然ながら勤務中でそうそう会えないし、
私も回復状態が気になっているので、来てくれた方が様子が分かって安心なものの、
息子の様子に一喜一憂する感もあり、こんなに過保護だったとは自分でも知らなかったと、
驚き・呆れながら、何となく落ち着かなくもある。
まあ今は私にも時間があるから、息子中心に時間が回っている感じとでもいうのか..

順調に復帰できるか、不安が無いわけではないが、心配してもキリがないし、
復帰しても焦らず、体調に気をつけながら、当面は健康中心にやって行って欲しいと願っている。

*****
今月からは私の趣味の観劇も徐々に復活。
暑さにもめげず、汗だくになりながらも、着物もまた着始めた。
5月・6月と、まるまる2ヵ月も着物を着なかったので、
着物で出かけるのは、何処となく楽しく、新鮮な気分。

9周年記念オフにも滑り込みで参加させていただくことにしたし、
皆様のそれぞれ個性的な着物姿と、和やかなおしゃべりに癒されることだろうと、
いつも以上に期待が膨らんでいる。


*****
改めて..
ご心配・ご伝言いただき、お礼申し上げます。
優しい励ましが支えになって、私も頑張ってこられたと思っています。
まだまだ心配ではありますが、少しでも子供の助けになるように、
私のできることをしていこうと思っています。
本当にありがとうございました。

2011.6.11 [土] 漸く最初の峠越え

一昨日、漸く息子が退院。 まだまだこれからも大変だが、一息ついてホッ。
気が緩んだのか、今朝は久しぶりの眩暈でダウン。
午後になって動けるようになって、今は、やれやれと思っているところ。
高齢の母の心配は常にしているけれど、しょっちゅう体調を崩す私と違い、
健康だと思っていた息子の思いもかけない緊急事態にバタバタしながら、
久しぶりに母親業にドップリ(笑)。

4月下旬に体調を崩した息子がGW真っ最中に緊急入院。
極めて順調に回復していたものの、薬を減らしたのが少し早すぎたのか、揺り戻しがあって、
聞いていたより長い入院になってしまい、3度の外泊(我が家に滞在)の後、漸く退院できた。
これからも自宅療養・通院が最短ひと月。
服薬を続ける必要があるが、通常の生活を送れるとのことでホッとしている。
再発しないよう、焦らず、無理をしないのが肝要とのこと。
と言っても、早く職場復帰したいと思うのも年齢的に無理からぬことだから、
逸る気持にブレーキをかけ、復帰できるだけの体調回復まで我慢させるのが、
これからの私の仕事と思っている。

初めは訳が分からずアタフタ。
その後も、GW中のため近くに入院できなかったので、病院通いも楽ではなかったし、
勤務先への連絡等も含め諸々の手続など一切合財が私の担当で、私も少し疲労気味。
退院後も、まさか一人暮らしをさせるわけにはいかず、そんなことでは私も心配で落ち着かないし、
当分は我が家で過ごすことに同意させたが、久しぶりのおさんどんが結構大変。(苦笑)
でも極めて微々たる感じではあるけれど少しずつ手早くなってきた気がするのがうれしい。

*****
着物は、こんなことになるとはまだ思ってもいなかった4月下旬に着たのが最後。
5月は年間でも趣味の観劇の予定がギッシリの月で、
息子のフォロー優先ではあっても、既に取ってあったチケットをできるだけ無駄にしないように、
それに私自身の息抜きのためにも、無理をしない範囲で行ったものの、
着物を着る気分にはならず、見舞いの後に回ることもあり、1度も着ないまま過ぎてしまった。
6月は、既に取ってあった舞台以外は、新橋演舞場の歌舞伎公演しかチケットを取らず。
それも行き損なうことも覚悟して、そうなっても諦めがつく一番安い席。
7月も同じようなものだが、それでも先が見えてきたので、能楽堂の公演も2つ。

少しホッとしたところで、そろそろ着物も着たくなってはきたけれど、もう長襦袢は夏用かしらね〜 
半衿をつけなくてはならないし、着るのは来月からかしら?

2011.5.10 [火] 11:43 pm

家族に緊急事態発生でバタバタしていますが、私は元気です。
このところ自分でも遊びすぎと思っていましたから、暫くは家族フォロー優先です。
日記も書けないだろうと思いますが、気を張って、無理しすぎないように気をつけながら
頑張りま〜す。

2011.4.23 [土] 落語・花形演芸会

雨の中、昼から国立演芸場の若手中心の「花形演芸会」を聞きに行った。
着物を着るつもりだったが、朝からの雨で、縮緬のやわらか物を着る気になれず、洋服。
雨に強い大島紬を出せないのはやはり不便。

落語は、古今亭ちよりん「焼き塩」、柳家三之助「転宅」、ゲストの柳亭市馬「粗忽の釘」、
三遊亭遊馬「御神酒徳利」。 それに、上方講談の旭堂南湖「寛政力士伝より 雷電の初相撲」。
色物は、マジックとバイオリン漫談。
ゲストの市馬は、前座でも演る噺を生き生きと、若手とは一味違う所を聞かせてくれたが、
今日は他もそれぞれいい噺になっていた。 マジックはイマイチ。

*****
終演後は、週末でも雨だから入れるだろうと、地下鉄一本で押上の天真庵に行った。
震災後で朝から雨も降っているし、やはり客が少なかったそう。
いつも通り文膳。 弱くなったお酒のお替りはなし。 でも、チーズケーキを追加。(笑)
以前より食が細くなったとは言え、まだまだ食欲は健在。
小鳥に教えてもらった(庵主のひとりごとにも)寺子屋の7月分を申し込んだ。
ライブじゃないし、3ヵ月先の予約とは気が早いとは思うけれど、席のあるうちに..

2011.4.22 [金] オペラ(ばらの騎士)

今月の新国立劇場のオペラ「ばらの騎士」は、チケットを取った初日の公演が無くなったため、
早々に諦めたのに、最終日のこの日なら行けると、聞いてみたらアッサリ席が取れて、
ちょっと拍子抜けの気分(笑)ながら、急遽出かけることにした。

当初予定の指揮者・歌手など外国人のキャンセルが多く、キャストは大幅変更になったが、
代演で来てくれたアンナ=カタリーナ・ベーンケの元帥夫人がとても印象的。
そして、当初予定の外国人中ただ1人の出演者、フランツ・ハヴラタのオックス男爵の存在感。
ただ、このオペラにしては、特に2幕目以降にウィーンの華やかさが足りない気がした。

指揮: マンフレッド・マイヤーホーファー
元帥夫人: アンナ=カタリーナ・ベーンケ、 オックス男爵: フランツ・ハヴラタ
オクタヴィアン: 井坂恵、 ファーニナル: 小林由樹、 ゾフィー: 安井陽子 など

*****
着物:  小紋。飛び柄。 鶸色? 
帯:   染名古屋帯。 縮緬紬地。 薄鈍色地。 燻し金・銀色の薔薇柄。 (幸春) (お初)
帯締め: 五嶋紐。 渋めの赤色、一部緑茶色など入り。 (お初) 
帯揚げ: 薄桜色と桃色の染分け。 
履物:  灰みパール色の型押し台。 パールグレーの鼻緒。 (胡蝶) 
コート: 単衣コート。 透かし織。 薄緑色・薄黄緑色。

演目に合わせ、バラ柄の帯を下ろした。
並んだ列で後にいらした方と隣席の方にも、素敵!ピッタリですね〜 とお褒めいただいてニコッ。

2011.4.21 [木] 今日も応援団

震災後は何処に伺っても、キャンセルで大変との話ばかり。
で、今日も昼は日本橋のオーグードゥジュール・メルヴェイユに出かけ、フランス料理を味わった。
応援と言えば聞こえがいいけれど、食いしん坊なだけとも言える。(笑)

魚も肉も両方食べたい上に、オードブルも食べたいものがいろいろあって、
季節感たっぷりのサラダに決めたのに、結局、もう一皿をハーフポーションで追加。
追加したのは、ホワイトアスパラのブルーテ。 雲丹、生ハムのゼリーなどをのせたもの。
サラダは、筍・グリーンアスパラ・蛍烏賊・水蛸など、春らしい食材の温サラダ。
魚は、金目鯛。 うろこをつけたまま焼いた皮の食感が独特。 
肉は、仔羊の挽肉とフォアグラを丸めて豚の油?で巻いて焼いたもの。 付け合せも楽しい。
デザートは、レモングラスのゼリーにオレンジをのせ、アイスとシャンパンだかの泡の..
その前にサービスしてくださったプチデザートは、胡麻ムースに塩アイスのせ。(多分)

ウェルカムシャンパンの他、いつものように白ワイン。 そして、肉に合わせて赤ワインも少し。
アルコールはあまり飲めないだけでなく直ぐ顔に出るのに、料理につられて少し飲み過ぎ。(汗)
ほろ酔い加減というほどではないけれど、ちょっと酔いを感じながら、次の予定に。

*****
まずは、東日本伝統工芸展に行って、染織中心に見て廻った。
都知事賞受賞の平山八重子さんの紬織着物「かなたへ」が、
新聞・ちらしの写真の印象より好みの色合いで、素敵!
中でも、着たい!と一番思ったのは、小田島克明氏の紬絣着物「夜の雨」。
それに佐々木苑子さんの草木染・紬織帯「花残月」も好き.. などと勝手なことを思いながら拝見。

呉服売場では百花さんのお師匠様の竹内功氏が実演中。 奥様もご一緒。
竹内氏のお話が、いつもながら分かり易く、またひとつ刺繍の難しさ・奥深さを知った。

地下の菓子売場にゆべしを見つけ、くるみのと胡麻のと、他にも少し、ニコニコと持ち帰り。 
ゆべしは宮城県の店ので、震災後は入荷がなかったから心配していたけれど、
出荷できる状態になったのだとホッとした。
デパートをはしごして、九州展でまたまた菓子やら何やら購入して、帰宅。

2011.4.19 [火] 演劇「ゴドーを待ちながら」

「JAPAN MEETS ・・・ −現代劇の系譜をひもとく−」シリーズの最後、
�Wのベケットの不条理劇「ゴドーを待ちながら」を観に夕方から国立劇場に出かけた。

「JAPAN MEETS ・・」シリーズの�T〜�Vまで観た後だし、
学生の頃から題名はよく知っている芝居だし、観ておきたいと早々にチケットを取ったが、
不条理.. 普遍性がある..のだろうが.. やっぱり.. う〜ん..
橋爪功と石倉三郎、それに石井愃一と山野史人、そして柄本時生。

*****
着物:  小紋。 京友禅。 薄藤・薄灰色の染疋田と縞の市松。 
帯:   袋帯。 白銀引箔。  蘇州平刺繍で唐子人形。 (お初)
帯締め: 伊賀組紐。紫紺色、片側4分の1は薄桜色に緑色入り。撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 薄桜色と桃色の染分け。 
履物:  銀色台。 藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒。 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
コート: 雨コート兼用塵除け。 西陣お召し、吉野格子。 緑色から薄茶のグラデーション。 

今春は桜柄の帯をあまり締められず何となく物足りなかったので、
お太鼓に桜柄の着物を着た娘がいる姉弟のような唐子人形柄の帯を締めた。(笑)
雨はとっくに上がり心配ないだろうと思いながらも、雨コート兼用の塵除けを着て行って正解。
建物を出たら、あらら.. 雨.. 変な天気の日だったわねぇ〜

震災以来あまり着物を着ていないから、ピット(小劇場)での公演だということを忘れて、
やっぱり着物にしましょうと着物を着て行ったら、着物は私1人だけ。
ピットでも芝居や出演者によっては、着物の方がそこそこいらっしゃることもあるけれど、
仕事帰りの方が殆どと思われる時間帯だし、こういう劇では着物はやはり場違い感があって、
大島紬ならまだしも.. ちょっと異端分子。(苦笑)
今回は中央に長く舞台を置いて、観客席は舞台を挟むように設置されていたから、
角席だけれど1列目の中央ブロックの席で、逆サイドからは、ちょっと悪目立ちしたかも..

2011.4.18 [月] 友人の誕生日祝いに一緒にケーキ

先週一緒に花見をしたばかりの、近くに住む友人の誕生日が、な〜んと、あの日だった。
翌日、もう1人の友人からのメールで知って、おやおやと驚いた。
夜思い出して電話した.. 早く思い出せばよかったのにね。 に、そうよそうよと思うけれど、
風邪で通院中で本調子でなく、会っている間も少しダルそうだったから仕方無い。
それに、彼女は誕生日を知っていただけ知らなかった私よりマシかも..(苦笑)

一人暮らしだと大きなバースデーケーキを食べることなどまず無いけれど、
3人なら食べられたと思うと、う〜ん..残念。(爆)

2人ではホールケーキはちょっと無理でも、せめて一緒にケーキを食べて祝おうと、
朗読サークルの練習開始前に電話をして、居ることを確認。
練習会場近くに千疋屋があるのでケーキを注文し、お土産にババグーリでもお菓子を買って、
(ババグーリでは服も布も買ったことが無く、お菓子ばかり買っている感じがする ・笑)
練習終了後に、前籠に入れたケーキを崩さないように気をつけながら自転車を飛ばした。

自分でも夜まで誕生日だということを忘れていたという話に笑いながら、
子供の頃の誕生日の話やら、地震の話やら友人の話やらしていたら、
会ったばかりだし、30分ほど伺うと言ったのに、長〜い30分。(笑)

2011.4.16 [土] 我が家もヒビ入り

私の住んでいる建物にも震災の被害があって、
下の階では何階かに亘って外壁に亀裂が入り、家によっては窓ガラスにもヒビが入ったと言うが、
我が家・階には被害がなくてよかったと思っていたら、
な〜んと、我が家の廊下側の壁にも浅そうだが結構長いヒビが入っているのを発見。
と言っても、発見したのは私ではなく業者。

2度目の大修繕で、外壁の塗り直しなどをしている最中に地震にあったので、
他の建物よりは早く対応できそうなのは、うれしいと思っていたら、我が家もだとは..
壁に墨で何か書いてあるとよく見たら、ヒビのある箇所のチェックだった。
両隣もその先にも壁に墨が入っていて、お隣の片方には×にヒビが入っていた。
3月の地震で入ったのか、その後の余震で入ったのかは分からないが、
大修繕用の積立金で補修するらしいから、追加負担が無さそうなのはありがたいものの..
う〜ん..

塗装面の洗浄で、ベランダの天井・手すり壁などの吹き付け面と床の高圧洗浄が行われたが、
その後、黄色の線・数字が書かれているのに気づいて確認したら、
左右とも、壁と梁出し部分との間の剥がれを見つけてくれたらしい。
これも地震のせいだと思うけれど、丁度この大修繕の時期だったから発見できたもので、
そうでなければ迂闊な私は気づかなかったかもしれない。
う〜ん.. 本当に大変..

2011.4.15 [金] 能楽・定例公演

国立能楽堂の月2回の定例公演のうち、今日は夜の公演を観に行く予定になっているが、
その前にすることが多くて.. 午前中は2箇所から宅配便が届くのを待った。
宅配業者が異なるので、早々と8時半少し過ぎに届いた後は、ずっと遅く待ちくたびれた昼近く。
その間、珍しくしっかり食事を作り、まるで夕ご飯のような朝食。(笑)

昼からは自然食の店で買い物するため自転車で八幡様の門前市に出かけた。
茨城というだけで風評被害があるそうで、大変なこと。
いつものお米と五穀米に紫黒米、そして野菜もあれこれ購入。

そして、お不動様の前の近為で遅い昼食。
朝食に沢山食べたのでお腹は空いていなかったのに、やっぱり食べたいと寄ってしまった。(大笑)
菜の花とふきのとうと、この時期の漬物を2種類ほど持ち帰り。
門前に出ていた屋台に山形の干し柿があったので、応援気分もあり当然のように購入。
戻って一息ついたら、もう出かける準備をする時間で、久しぶりに着物を着て出かけた。

*****
今日の番組は、狂言・大蔵流「鞍馬参り」と、能・宝生流「小塩・おしお」。

狂言「鞍馬参り」は、初寅の日に鞍馬参りをする主人と、お伴する太郎冠者の話。
寝ずの番をせよと家でと同様に太郎冠者をこき使う主人に腹を立てた冠者が、
寝ていいというまで、仕返しに起こす様子・やり取りがおかしいし、
冠者が夢の中で多聞天より授かった福の報告をすると、
主人はそれを取り上げようとして、その攻防が一層楽しい。
でも、最後は主人に上げるのが主従関係の厳しさ。
太郎冠者・善竹忠一郎、主・大蔵彌太郎。

能「小塩」は、「車之仕方」の小書きつき。
京都南西の郊外、桜花盛りの大原山を舞台に、在原業平の話。
前場で老人姿で現れた業平の霊は、後場で華やかな貴公子の出で立ちで花見車に乗って登場。
珍しい「太鼓入りの序ノ舞」で、優雅に舞って、春らしい華やかなお能だった。
後シテの業平の面は当然の中将だろうが、前シテの老人の面は何かと思っていたら小尉。
シテ・金井雄資、ワキ/花見の者・宝生閑、アイ/所の者・大蔵千太郎など。
笛・松田弘之、小鼓・住駒幸英、大鼓・柿原崇志、太鼓・小寺佐七。

*****
終演後は友人とまた「五万石」で、とやま料理のミニ会席。 お酒もいつも通り。
突き出しが春めいていて、酢の物も蛍烏賊で、椀も春らしい色合い。 この季節感がうれしい。
先月は震災以降の公演中止で、友人とは久しぶりの一緒の食事だから、話もいろいろ。
この店もご多分に漏れずキャンセルに泣いているとか.. 
それにしても、今日は朝・昼・晩と1日中しっかり食べて、食べ過ぎ感あり。(爆) 

*****
着物:  江戸小紋・お召十。 白山紬、 茄子紺色。 (六谷泰英型・小林義一染)
帯:   袋帯。 川島睦郎・美の世界「竹となりゆく」。 極薄灰色地。 竹・筍・雀の柄。 (弥栄) 
帯締め: 伊賀組紐。紫紺色、片側4分の1は薄桜色に緑色入り。撚り房。 (松山好成) (お初)
帯揚げ: 灰みの空色と肌色の染分け。 地模様入り。 
履物:  天と鼻緒は濃深緑色の本革。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ)
バッグ: 利休バッグ。 京友禅。 薄桃色・薄茶色の市松・絞り。 (コートにした残布で作った物)
     サブバッグ: お召し中型トートバッグ。
コート: 道行コート。 京友禅。 薄桃色・薄茶色の市松・絞り。

2週間ぶりの着物。 季節的にも夜遅くには雨になるという予報的にも大島紬を着たいものだけど、
出せないものは仕方無いと、江戸小紋を着ようと盆を引き出して、この着物を見つけた。
江戸小紋だけど、縮緬でなく白山紬に染めたもので、大好きな着物があったじゃないかと喜んだ。
帯は季節的に選び、履物は天候的に選んだ。
コートとバッグは気分的に桜ヴァージョン? だから、今年は、これでお終いかしらねぇ〜

2011.4.14 [木] 花見とおしゃべり

急に友人に誘われて、都内在住の3人で花が散る前に急いで(笑)桜を見に出かけた。
仕事好きで定年後も嘱託としてまだ働いている1人は言い出しっぺらしく休暇を取って、
近くに住む友人のお薦めスポットで、桜を愛でながらお弁当を食べ、のんびり時間を過ごした。

元貯木場という公園は広々として、芝生と木々の、ゆったりした空間。
家から近く桜が多いとは聞いていたが、こんなに沢山の桜があるとは知らなかった。
庭園ではないので素敵な空間と言うわけではないけれど、桜の木が多いから花見にはいいとの
友人の前以ての断りどおり、優雅・風流な庭園ではないけれど、桜を楽しむには文句無し。
平日の昼間のせいか空間に比べ人が多くなく、それも家族連れが目立つ長閑な雰囲気。
まだ満開の木が多く、時折、風に吹かれて桜吹雪が舞うのも風情があって、
今年最後(多分)の花見を大いに楽しんだ。

その後も友人の家まで出かけて、夕方までおしゃべりの続き。
互いに震災以来の疲れた気持が癒せた感じで、いいひとときだった。

それから、遅くなったが母のところに頼まれ物を届け、またひとしきり話し相手になって帰宅。
久しぶりによく話した1日。

2011.4.12 [火] 3月の着物着用備忘録

3月の着物着用メモ。
すっかり忘れていたが、自分の備忘録として作成。

2日 結城紬(藤貫、銀鼠色、雪輪) 袋帯(大島紬、茄子紺色・黒色)
5日 結城紬(松煙染・灰みの茶色、亀甲模様) 袋帯(弥栄、唐花、墨色地)
9日 本結城紬(奥順、黒・藍、総絣) 染名古屋帯(染のに志山、濡れ描「浜千鳥」青灰色地)
30日 小紋(墨流し染、灰藤に薄墨・薄茶色等) 染名古屋帯(桜柄、青灰色)
31日 同上

5回着用。
東日本大震災による公演中止のため外出中止ばかりで、
月末には着たものの3週間空いてしまい、回数は少ない。

着物は、前半は結城紬だけ3枚、月末は紬が出せなくなったこともあり小紋(2日連続同じもの)。
帯は、袋帯2本に、染名古屋帯2本。

2011.4.11 [月] 余震

東日本大震災から早ひと月。
原発問題もあり、なかなか被災地の復旧が進まないことに心を痛めていたら、
夕方に強い余震があって、うわぁっと近くの本棚を押えた。
ひと月前にはとても押え切れず、途中で諦めたものだが、今回はどうにか揺れも収まりホッとした。
東京でもこれだけ余震に悩まされ続けているのだから、
被災地の方々はどんなお気持で余震に耐えていらっしゃるのだろうかと痛ましい。

強い余震に気持が落ち着かなかったので、姉に電話をして暫く話をした。
地震のこと、母のこと.. あれこれ話しているうちに気分転換ができた。
夕べも話したのに、話し出すと、どちらからも次から次に話が続くものだと思うけれど..

昨日は姉が連れ合いの運転で一緒に母の所に行ってくれると言うので、
車ならと母を花見に連れ出してもらったら、車内から楽しく見ていたそうなのが嬉しい。

夜にも結構強い余震があって、3月の地震の記憶が戻ってきて、落ち着かない。

2011.4.9 [土] 能楽・普及公演

午後の普及公演(解説・能楽あんないつき)を観に、今週2度目の国立能楽堂通い。
解説の後、狂言・大蔵流「鎌腹」と、能・金剛流「藤」。
今月の解説はテーマがあって、「多この藤波」。

狂言「鎌腹」は、妻の叱責に、世間の笑いものになるより自害しようとする男が、
鎌腹、鎌首、走り腹..と、様々な方法を思いついて試みるものの、
その都度ひょいと避けてしまう様子が、いつ観てもおかしい。
今日の大蔵流の結末は、和泉流のより、狂言らしいおかしさがあると思う。
シテ/太郎・山本則俊、アド/妻・則重、アド/仲裁人・東次郎。

能「藤」は、宝生、金剛、観世の3流で上演されるものの上演頻度は低く珍しい公演だそう。
後シテの藤の精の宝冠が華やかで、面(増)にやわらかな品を感じた。
シテ・豊嶋三千春、ワキ・殿田謙吉、アイ・山本則秀など。
笛・一噌庸二、小鼓・安福建雄、大鼓・幸正昭、太鼓・助川治、
主後見・豊嶋訓三、地頭・宇高道成など。

*****
このところ連日のチケット取りで少し疲れ気味だが、観劇のためにはチケ取りは必須。
今朝も発売開始時刻の10時に合わせてスタンバイして、来月の歌舞伎のチケットを取った。
チケットを取り終ってからだと、着物を着るのは気分的に忙しないし、
天気予報も雨だというので洋服にしてしまったので、着物は1日に着たきり。(涙)

ランチは、能楽堂近くの五万石ですき焼き丼。
終演後は、今までなら健康講座出席のため急いで帰るところだが、
節電のための開館時間短縮で講座が2時間早くなったので、間に合うわけも無く欠席。
で、寄り道をしてデパートで買物。 催事の味百選にも寄って、またもお菓子を買い込んでしまった。
夕食は、催事会場にイルギオットーネのイートインがあったので、パスタセット。
外食ばかりだわねぇ〜 明日からは少し真面目に(笑)自分で作りましょっと..

千駄ヶ谷駅前のキャンパスの桜はすっかり満開だった。
水曜日にはまだ少し固かった市ヶ谷から飯田橋の桜も満開で、JRの車窓から楽しく鑑賞。
八重洲口の日本橋さくら通りでも満開の桜の下を楽しく歩いた。
これで、横着者の今年の花見はお終いかしらねぇ.. 
でも、母にも桜を楽しんでもらいたいから、車椅子での散歩に連れ出したい。

2011.4.7 [木] 久しぶりのイタリアン

急に暖かくなって来て、昨日から桜が一気に花開いて、
月曜日にはまだ固い蕾だったのに、今日はほぼ満開。
近所の緑道に、地元の人しか来ないのがもったいないような桜並木があるので、
桜を愛でながら、珍しく散歩を楽しんだ。

夜はオペラ「ばらの騎士」の初日公演に行くはずだったが、公演がなくなってしまった。
出演予定の外国人のキャンセルが多く、キャストを大幅に変更しての上演になって、
今日の公演はなくなり10日からの公演、つまり初日が10日に変更になってしまった。
他の日といっても、まだ残っていた席の奪い合いで大変だろうと、思い切りよく諦めたが、
地震以降、行く予定だった公演が9つも中止になって、何処となく気が抜けた感じになっている。
それにしても、当初予定でないのに来て下さる外国人出演者がいらして、感動すら覚える。

*****
オペラの替わりにというわけではないけれど、
夜は、久しぶりにイタリア料理をご馳走になろうと、パッソアパッソ@門仲に出かけた。
浦安のご実家が大変だそうだが、店もシェフのご自宅も地震の被害はなかったとのこと。
と言っても、他の店同様キャンセルばかりで、1ヵ月分の予約が消えてしまったという。
ご相談の上、1人でも来て下さる方がいらっしゃるなら店を開けようと、決められたとのこと。
もっと早く伺えなかったことが申し訳ない気分。

注文するまでも無く、いつも通りのおまかせ料理。
オードブルは、トマト、ホワイトアスパラなどたっぷりの野菜に、自家製ソーセージの一切れなど。
トマトが正にトマトなのだけれど、どうも一手間かかっている感じだと思って、
後で伺ったら、一手間どころか随分手が掛かっていることが分かって、納得。
アイオリソースで和えた極細いホワイトアスパラ・ソバージュに、ソーセージもチーズなども、
どれも美味しくて、全体の味の調和もよく、初めの一皿で、もうニコニコ。
スープは、魚でヒメジ。 どろっとした茶色のスープで、ウウッと思ったが、嬉しくなる美味しさ。
苦いわたなどを除いて頭も骨もほぼ全て入れたというスープは濃厚な味。
白い身を一部クネルのような感じで浮かせてあるのが、アクセントになって、見た目に優しく、
味の点でも身の美味しさだけでなくスープ全体が食べやすくなっている。
続いて、パスタが2種。
名前を思い出せないニョッキのような丸いパスタは、蚕豆とグリーンピースのソース。
もう1品は、ほたる烏賊が沢山入った細い平打ち麺。 茶色のほたる烏賊に散らしたワケギが綺麗。
2種のどちらも春らしいが、色合いも味も変化があって楽しい。
メインは、熊本だったかの馬肉に、付け合せは丸ごと焼いた皮付きの筍。
大きな塊で焼いている豚肉らしい肉とは別に、いろいろ手をかけている肉があると思っていたら、
それが今日の私のメイン。
ソースが濃厚なのに、くどくなく、まろやかだと思ったら、木の実も使っているとのこと。
シェフの腕の冴えを感じる。
デザートの山羊の乳で作ったムース風のヨーグルトが、独特のおいしさ。
見た目も食感もヨーグルト?と思うけれど、チーズでもないし..と伺ったら、水分を抜いているため。
ヨーグルトを作る際に出た乳清が美味しいから作ったという軽いゼリーも、嬉しい味わい。
苺のソルベに、苺などの付け合わせで、彩りも綺麗。

いつも通りの白ワインと、メインに合わせて赤ワインをいただいて、
顔が少し赤くなったのだけが、困りもの。
久しぶりの自転車で往復したので、カロリーも少しは消化できたかな〜

2011.4.6 [水] 能楽・定例公演

昼から定例公演を観に千駄ヶ谷の国立能楽堂に出かけた。
暖かくなって駅前のキャンパスの桜は随分開いていたが、市ヶ谷の桜はまだ少し固い感じ。
番組は、狂言・和泉流「八句連歌」と、能・観世流「高野物狂」で、どちらも私は初めて。(多分)

狂言「八句連歌」は、借財の返済が滞って詫びに来た男と貸し手との厳しい関係で始まるが、
もともと連歌の友である2人の間での連歌のやり取りの後に、
連歌を楽しんだ貸し手が借金証文を返してやる余裕ある対応で、明るく収まって気持ちよい。
八句連歌を覚えられなかったのが残念だが、2人のやり取りが流石に自在で楽しい。
シテ・野村万作、アド・萬斎。
プログラムによると、大蔵流では少々シビアな前段つきだそうで、
今日の和泉流とは似ていても差があるそうだから、いつか大蔵流でも観てみたい。

能「高野物狂」は、珍しく男がシテの物狂能で、今日は「元禄本による」上演。
若君の傳(めのと)のシテが、出家のため出奔した若君を男物狂いになって追う展開。
観世流の現行曲は、明治に復曲した際に江戸中期の改作版によったせいで、
若君を探し出して還俗させる、信仰より家の存続を重んずる結末だそう。
今日の元禄本では主にならって出家するが、こちらの方が私には納得し易い結末に思える。
シテ・片山幽雪、子方・伊藤嘉寿、ワキ・宝生欣哉、アイ・石田幸雄。
笛・藤田六郎兵衛、小鼓・大蔵源次郎、大鼓・亀井広忠、
主後見・観世清和、地頭・片山九郎右衛門 という、素晴らしい陣容なのに、
私は体調的に集中力を欠いて、イマイチ楽しめなかった。(涙)
でも、暫く続いていた耳鳴りが途中で消えたのに気づいて、お能の癒し効果を喜んだ。(爆)

友人は、この時期にピッタリの藍大島紬。
私も着物で出かける心積もりが、体調的に億劫で、洋服にしてしまった。
天気のよい暖かい日だっただけに残念だけど、
大島紬がいい時期になったのに、開かずの扉の中で出せないため、何となく気が乗らないでいる。
やわらかものに慣れる天から与えられた機会なのかしらねぇ..

2011.4.4 [月] 歌舞伎・夜の部

中2日おいて、四月大歌舞伎の夜の部@新橋演舞場。
その前に、昼からサークルの年次総会。 って感じでもないけれど年に1度の総会。
決算も予算も長閑な雰囲気のうちに終了し、後は座談など。 今年度の新規加入は3名だけ。
早く終ったので、昼の営業終了前に久しぶりのこうかいぼうのラーメンで遅い昼食。
銀座でキイさんの展示会にお寄りしたが、在廊日でないので留守宅に伺ったみたい。(笑)
1日の昼の部終演後に反対方面をうろついているうちに時間切れになってしまったのが残念。

歌舞伎・夜の部は、「絵本太功記−尼ヶ崎閑居」、「男女道成寺」、「権三と助十」。
「絵本太功記」は、武智光秀を團十郎、母・皐月を秀太郎、妻・操を魁春、息子・十次郎を時蔵、
その婚約者初菊を菊之助。 真柴久吉を菊五郎、佐藤正清を三津五郎。
「男女道成寺」は、松緑と菊之助で、所化は亀三郎・亀寿を芯に若者揃い。
「権三と助十」は、権三を三津五郎、助十を松緑、権三女房・おかんを時蔵、
助十の弟・助八を亀三郎、家主を左團次、猿廻しを秀調、小間物屋彦三郎を梅枝など。

「絵本太功記」は、菊之助が綺麗で愛らしいし、他も概ね予想通り。 
立女形の時蔵が十次郎を演るので楽しみにしていたが、これがよくて、他の前髪も観たいような..
「男女道成寺」では、冒頭の2人の連れ舞で、菊之助の余韻のある踊りが印象的。
玉三郎に「二人道成寺」で鍛えられ、その成果が出ているのだろうと成長を感じた。
「権三と助十」は、若手が頑張っていて楽しかったが、
三津五郎の権三は上手いのに、何故かこういう芝居だと少し沈んでしまうような印象。
何故なのかしらね〜  菊五郎のような明るい江戸っ子ぶりの方が観ていて楽しい。
それにしても、三津五郎が今月狂言4つに出演とは、凄〜い。

11/4/7 キイ
むかし桜さん
このたびはお運びいただきましてありがとうございました。お会いできずに残念でしたが、是非三溪園へもお出かけくださいね^^
11/4/8 むかし桜
お会いできれば柔らかなキイさんの笑顔に癒されたでしょうに残念でした。ご在廊の初日に伺うつもりが、時間に気づかず失敗しました。三溪園は3日とも予定があって伺えないかもしれませんが、他の場所ででもお会いできますよう願っています。

2011.4.1 [金] 歌舞伎・昼の部

今日から4月。 このところの暖かさがうれしい。
四月大歌舞伎の初日に昼の部を観に新橋演舞場に出かけた。
「お江戸みやげ」、「一條大蔵譚−檜垣、奥殿」、「恋飛脚大和往来−封印切」。

「お江戸みやげ」は、お辻を三津五郎、おゆうを翫雀。
あと、文字辰を扇雀、阪東栄紫を錦之助、お紺を孝太郎、鳶頭を亀鶴に、萬次郎、右之助など。
「一條大蔵譚」は、大蔵卿を菊五郎、常盤御前を時蔵、鬼次郎を團十郎、お京を菊之助など。
「封印切」は、忠兵衛を藤十郎、梅川を扇雀、八右衛門を三津五郎に、我當、秀太郎など。

「お江戸みやげ」は、三津五郎のお辻は好きだなぁと思いながら、楽しんだ。 
「一條大蔵譚」大蔵卿も、やっぱり役者によって雰囲気が違うが、菊五郎のは好き。 
上手いし・それらしいし、何より変なわざとらしさはないし..(爆)
今日は、お辻と「封印切」の八右衛門を演った三津五郎がとてもよくて、上手さを再認識。

*****
着物:  小紋。 変わり織。 銀鼠色。 (千總)
帯:   袋帯。 墨色。 破れ丸に桜の花びら柄。 (織楽浅野) (お初) 
小物は3日連続の、桜ヴァージョン。 暖かかったのでショールは無し。

2011.3.31 [木] 歌右衛門展

「六世中村歌右衛門展」を演劇博物館に見に行った。
午後に梅玉も出演しての演劇講座「六世中村歌右衛門を語る」が予定通り行われるというので、
大慌てで行ったが、開始直前に到着した時には定員200名という講堂が超満員。
着物は急いだので前日と全く同じ。

2011.3.30 [水] 鴎外荘・舞姫の間でランチ

前から行きたいと思いながら機会が無いまま10数年。
漸く鴎外荘・舞姫の間でランチをいただけた。
大広間を襖で仕切った部屋の障子を開け、ガラス戸越しにお庭も拝見しながら、
ご参加の皆さんとの和やかなランチは、このところの疲れた気持を癒してくれる。
そして皆様の着物姿が、それぞれ個性的で素敵。

*****
着物:  小紋。 墨流し染。 灰藤に薄墨・薄茶色等。 
帯:   染名古屋帯。 青灰色地。 桜柄。 
帯締め: 伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 灰みの空色と肌色。 地模様入 染分け。
履物:  銀色台。 藤・金・白色の五嶋紐鼻緒。 
バッグ: 利休バッグ。 京友禅・薄桃色・薄茶色の市松・絞り。 (お初)
     サブバッグ: お召し中型トートバッグ。
コート: 道行コート。 京友禅・薄桃色・薄茶色。 深緑色ショール。 

震災以来初めての、3週間ぶりの着物。
桜が満開の頃だろうと思っていたけれど、今年は桜が遅く、上野の桜もまだ蕾とのこと。
それでは、装いだけでも桜で行こうと、帯は桜の柄の染帯。
コートは桜の時期に着ようと仕立ててもらった柔らかい色合いのもの。
染疋田と思っていたら、銀座の呉服店で絞りだと教えてもらった。確かにでこぼこしている。(笑)
バッグも、コートにした残り布で作ってもらったもので、今日がお初。

2011.3.28 [月] 週末も馴染みの店通い

震災後、レストランはキャンセルが多くて大変らしいと聞いて、先週出かけたら、
どちらの店でもキャンセル続出どころか予約は全部キャンセル状態だと言う。
で、週末も続いて馴染みの店めぐりで、美味しい思いをしながらの応援。
持ち堪えてくれないと美味しい料理が食べられなくなるという自分勝手な理由もある。(笑)

26日(土): てんぷらランチ@みかわ是山居
いつも通り、海老・烏賊・きす・めごち・穴子に、銀杏。
好みで選ぶ野菜は、アスパラガスと薩摩芋。
天麩羅は無論、付け出しも海老しんじょのお吸い物もおいしく、
何より季節物のしらうおを多めにいただいて、ニコニコ。

27日(日): フランス料理@オーグードゥジュール
応援ならひとりでも多い方がいいだろうと、先週に続いて息子を誘ってのランチ。
先週の大渕座ではうれしいことに息子がご馳走してくれたから、お返しの気持もあり。(笑)
魚は赤座海老、肉は子羊のパイ包み焼きだったので、息子もいるし両方ついたコース。
オードブル2品は、蟹とカリフラワーの..と、私はホワイトアスパラ。息子は茄子と..
クリームチーズ?だったかのブリュレもサービスしてくださったので、オードブル3品。
ウェルカムシャンパンの後、白ワインに、赤も少し頼んだら、飲み過ぎ・食べ過ぎ。
で、デザートはすっきりしたプディング。
流石に息子は満腹というほどではないらしく、ロールケーキ。

先週からの結果、当然ながら財布は軽く身は重くなった。
量りに乗ったら暫く見ていない数値にエエッと目が丸くなったほど。
成る程お腹回りがモコモコしているはず。(涙)
で、今日は家で粗食。

2011.3.27 [日] 祝!

すっかり遅くなりましたが
しょうさん、辛夷さん、おめでとうございます♪
お2人とも、素敵なお連れ合いとご一緒に、いい年月を重ねられているようで、素晴らしいです。

2011.3.26 [土] 7:48 am

kamekame cafe、伺いたいと思っていたので残念です。
でも新しいお仕事も、全然条件に合わない私にも魅力的ですから、
大変なこともあるでしょうが、チャレンジ精神で楽しく頑張ってください。

2011.3.24 [木] 我が家の節電

今回の地震・津波による発電所被害に伴う電力不足以前から、我が家は長らく節電実施中。
勿論、電気料金を少なくしたいという経済的な意味合いもあるけれど、(笑)
できるだけ電気を使わなくなったのは、もう四半世紀も前からだから、結構年季が入っている。
原発論議があった時に、電気なしでは生活できないくせに机上の議論だ!という方があり、
それなら自分はできるだけ電気消費量を抑えた生活をしようと心に決めた。

健康に差し障りの出るような極端な生活環境の劣化は避けたいと思っているし、
あまり杓子定規にしないから今でも無駄はあるだろうが、我が家の電力消費は随分少ないらしい。
エアコンは20年以上前に初めから設置されていたのがあって、今でも稼動しているけれど、
夏の冷房、冬の暖房ともに、年に何回かしか使わない。
同じく設置されていた北側の部屋の暖房機は全く使っていないので、もう稼動しないかも..

冬は重ね着に膝掛け。 それでも寒ければ、更にもう1枚着たり、肩にケットを掛けたり。
今年は寒さで手が痛んだりしたので、夏用の指先のない手袋をしたら快適で、うれしくなった。
天気のよい日には温室効果で南側の居間は暖かいし、
戸建でないから上下左右のお宅の暖房で建物が暖まっている(笑)お陰でできるのかとも思うが、
これ以上は風邪を引き込みそうだと思うまでは、暖房なし。
飲み物のためにお湯を沸かしていて、その暖かさに息をついたりもする。
エアコンなど無かった時代に炬燵と火鉢で子供時代を送ったので、できることかもしれないが..

夏は南北の窓を開け、風を通して凌ぐのが基本。
風の無い気温の高い日にも、汗だらけになっても、できるだけ扇風機と団扇で凌ぐ。
だから、夏の家庭着はTシャツやタンクトップに短パンで、人が来た時は大慌てで何かを羽織る。
着物を着だしてから、着付けの時に汗が落ちるのが嫌で、扇風機でも汗が出るときは、
短時間だけエアコンを入れてしまうのが近年の問題だが、それでも基本は扇風機。

TVが壊れたまま放置状態なのも、観劇に出かけてばかりいるので、
家でTVを見ていると時間が足りないということもあるけれど、節電の意味も大きい。
ラジオだと、ながら族が簡単にできるのもうれしい。

ただ、ご病気の方のみならず体力の無い高齢者などにはエアコンは必要だと思うので、
私もこういう生活ができるのは、もう暫くのことかもしれない。
それでも当分は、すっかり常態になったこの節電生活を続ける予定。

2011.3.24 [木] 今週は食いしん坊

外食産業は地震以来キャンセル続出で悲鳴をあげているようだと息子に聞いて、
ハッとして、馴染みのレストランに出かけることにした。
被災地の方々のことを考えると、外食でもないだろうと思わないでもないけれど、
被災の無い・少ない所はいつも通りの経済活動をしないと日本全体が沈んでしまう。
できるだけ元気に活動して、被災地に還元・支援する方がいいと思っている。
劇場の公演中止や時間短縮の施設が多いのは電気事情などから理解できるけれど..

3連休最終日の21日は、息子を誘って、御魚大渕座@銀座。
春野菜のコースがあって、たんぽぽのミモザサラダに、ホワイトアスパラ、メインはリゾット。
スープ(セロリ)を追加して、デザート3点盛りともども、春を味わった。

地下鉄もデパートも節電で暗かったけれど、いつもが明る過ぎなこともあり、
いずれ照明は今といつもとの間くらいで落ち着くといいと思う。

23日は近所のジヴェルニーでひとりランチ。
桜ますのカルパッチョ、グリーンピースのスープに、メインは魚でほうぼう。
デザートはいちごの..

2日とも、話は地震とその影響のことばかり。(苦笑)

2011.3.23 [水] 観劇覚え

地震以降、私が行く予定だった公演は、オペラもバレエも能楽も全て中止。
基本的に上演している新橋演舞場の歌舞伎も、チケットを取っていた日は、
設備点検とかで中止になってしまい、チケットを取り直す気力不足で、
昼の部を見損なったのが、残念。
地震前に行った公演について、今更ながら、自分用にメモ作成。

7日: 歌舞伎・夜の部@新橋演舞場
雨どころか一時は雪も降ったという寒い日。
夕方から新橋演舞場に三月大歌舞伎の夜の部を観に出かけた。
天気が悪い上、ノンビリしていたら着物を着る時間が無くなってしまい、洋服。
夜の部は「源氏物語 浮舟」、「筆屋幸兵衛」に、歌右衛門の十年祭追善狂言の「吉原雀」。

「源氏物語 浮舟」は、菊之助の浮舟、吉右衛門の匂宮、染五郎の薫。
それに、菊五郎の時方、魁春の中将など。
吉右衛門だと匂宮がとっても嫌な奴に感じられて、ちょっとなぁ..
この役は何ともいえない味のある先代の勘三郎がいい。 でなければ当代でもいいけれど..
「筆屋幸兵衛」は、幸四郎の船津幸兵衛。 あと、魁春、松緑、彦三郎、権十郎など。
幸四郎の幸兵衛だと、維新に対応できなかった貧乏士族の不器用な感じが強過ぎて、
最後は水天宮様のご利益でよかったよかったという筋なのに、そんな気持にはなれないのが..
「吉原雀」は、歌右衛門の十年祭追善狂言で、梅玉と福助の舞踊。

*****
9日: 落語・上席@国立演芸場
先週末にいただいた招待券で、今年初めての落語を楽しんだ。
1月はダウンしてパス、2月は行きたかった公演チケットが取れず、久しぶりの落語。
開演前に可否道でコーヒーと海苔チーズトーストでランチ。
前座から聞いて、気楽に笑って、気分転換。

—————
着物:  本結城紬。 黒・藍の総絣。 (奥順) 
帯:   染名古屋帯。 濡れ描「浜千鳥」。 青鼠色地。 (染のに志山) 
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬紬。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
履物:  銀鼠色の変り台。 京くみ紐の鼻緒。 (Run) 
コート: 長道中着。 まほら紬。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。  紫色の大判カシミアマフラー。

暖かい日だったので、真冬用のコートは止めて長道中着にしたので、マフラーは大判のもの。
着物を本結城紬にしたら暖かすぎて、帰りに寄ったデパートでは汗ばんでしまった。

2011.3.16 [水] 6:15 am

地震の激しい揺れがおさまってからは、ひたすら後片付けだったら、
日頃怠惰な私は筋肉痛だけでなく激しい疲労感に昨日はほぼ1日ダウン。
疲れが大分取れたので、今日もまた片付けを頑張りましょうっと..

—————
大変だったのは、1棹だけ倒れてしまった衣裳箪笥を起こすのと、粉々になった食器の片付け。
幸いだったのは一番重いガラス扉つきの2重になった背の高い本棚が倒れなかったこと。
つっかえ棒が凄い角度に曲がって落ちていたが、それで留まってくれたのがありがたい。
これが倒れていたら、本当に大変だった。
他の本棚はどれも倒れたけれど、こちらの片付けはそれほど問題なし。

衣裳箪笥は着物に復帰後暫くしてから入りきらなくなった着物のために、
清水の舞台から飛び降りる気持でエイヤッと購入した伝統工芸士の作った加茂の総桐箪笥。
傷だらけになっただけでなく、どうも留め金が曲がったらしく扉が開かなくなってしまった。
落ち着いたら相談してみるけれど、多分扉を壊さなければならなそう..
それまで袷の紬は、仕舞っていなかった1枚を除いて、出し入れ不能。

食器は、普段使いを入れた棚は大きな問題はなく、壊れた物も少ないのに、
大分無理して買い求めたお気に入りの食器が、あらかた壊れてしまった。
こちらの戸棚も開き戸でなく引き戸なのに、激しい揺れに戸が外れて落ちてしまい、
全滅のセットもあり、江戸切子のグラスも含め、グラス類は残ったものが少ない。
お皿の方がいくらか残ったものの、江戸時代のものも含め割れたものが多くて呆然とした。
粉々になった皿やグラスは、丈夫な大きめの紙袋3つ分。
ごみ置き場に運ぶのが重かった。(苦笑)

これだけお気に入りが壊れてしまったら、普通ならもっとショックを受けそうなものを、
仕方がないと割りにサバサバしているのが、自分でも少し不思議。
もう少し壊れたものが少なかったなら、きっともっと残念に思ったのだろうが、
これだけ壊れてしまうと、不思議に諦めがつくらしい。
そろそろ物を減らしたいと考えていたところだし、もう買わずに済ませたい。

母や姉、友人・知人に聞いても、我が家が一番被害が大きかったらしいが、
被災地の惨状を考えるまでも無く、大きな怪我が無かったことを素直に感謝している。

2011.3.14 [月] 11:56 pm

本当に大変な地震・津波で、被災地の様子にただただ心を痛めております。
東京の我が家でも揺れと家財の壊れる音などに驚愕したものの、大きな怪我もなく済みました。
日記の更新ができなかったためご心配いただいた方のお心遣いに感謝しております。

住まいの下の階は何階かに亘り外壁に亀裂を生じたりしているようですが、
我が家は一部家財の倒壊・損傷などと、落ち着いた後で気づいた軽い怪我だけで済み、
今は後片付けで全身の筋肉痛に悲鳴を上げながら、更に片づけを進めているところです。

2011.3.5 [土] 拍手に閉口した歌舞伎鑑賞

国立の3月の歌舞伎公演は、長く若手中心だったのに、今年は仁左衛門が座頭。
仁左衛門の久しぶりの国立劇場出演で、観たことの無い狂言だし、楽しみに初日に観に行った。
「絵本合法衢」の通し狂言で、鶴屋南北の書いた敵討ち狂言を補綴した台本での上演。
滅多に上演されず前回は19年前だそうで、私は今回が初見。
仁左衛門が、左枝大学之助とその配下の立場の太平次という2人の悪人を演ずるのも、楽しみ。
時蔵も、太平次の相棒のうんざりお松と仇を討つ弥十郎の妻皐月の2役。
それに孝太郎、愛之助の4人が芯で、松嶋屋に時蔵が客演の感じ。
左團次、段四郎が場を引き締めている。 あと、秀調、吉弥、市蔵、高麗蔵、男女蔵、梅枝など。

初日でも仁左衛門らしく台詞も入っていて、見せ場も多く、贔屓には堪らないだろうと思う。
ただ、筋が入り組んでいるし、場面が多くて、少し忙しないというか焦点がない感じもある。
芝居的にはもっと楽しめたと思うのに、私は隣席の拍手の嵐に疲れて集中できず、残念だった

*****
隣席は若い女の方だったが、ノリがいいというか、拍手の連発には閉口してしまった。
ご自分も気持ちよく参加(笑)ということなのかどうか、大きな音で長〜い拍手につぐ拍手。
幕が上がった時、役者の登場・退場、見得(見得といえないほどの時も)、舞台転換の時などなど..
特にいい場面とか贔屓の役者ということではないらしく、満遍なく拍手するものだから、
休憩も含めて4時間以上の公演中、拍手ばかり聞いていた感じ。(苦笑)
ご当人も舞台を楽しむことなどできそうも無く思えて、とっても不思議。
あれでは、まるで拍手をしに来たかのようで、疲れなかったのかしらと思ったが、
観て楽しむより、参加型観劇というかストレス発散型とでも言ったらいいのかも..(爆)

限度を超えているとしか言いようのない拍手の音に疲れて、私は舞台に集中できず、ウンザリ。
初日の土曜日などには観に行くべきでなかったと、激しく後悔。(涙)
最近は平日に行くから知らないだけで、もしかすると今はこういう人が増えているのかしら?

終演後は、伝統芸能情報館で、企画展示「文楽の音」を見て、気分転換。
帰る前に「可否道」に寄って、コーヒーをいただいた。
いつものようにオリジナルブレンドにお替りはアメリカン。

*****
着物:  結城紬。 松煙染・灰みの茶色。 変わり亀甲模様の総柄。 
帯:   袋帯。 墨色地。 銀鼠色などで唐花。 (弥栄) 
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬紬。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
履物:  灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐の鼻緒。 (伊と忠) 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA) 
コート: 黒カシミアコート。 薄茶色地に格子柄のマフラー。(ロロピアーナ)

前日までに比べたら幾分暖かでホッとしながらも、コートはやはり真冬バージョン。
でも、長マフラーは止めて普通サイズのマフラーにしたが、それで十分だった。

2011.3.4 [金] 今週は

天気が激しく変わり、気温の差も10度以上などという日が繰り返される今春は、
私には厳しすぎて、ついに今週はいつもにも増して、絶不調。(涙)
今週は決まった予定は殆ど無くて、日頃先延ばしにしてきた気がかりをあれこれ片付ける予定が..
いつもながら自分を甘やかしてしまい、何もできないまま日が過ぎるばかり。
確定申告も、先延ばし。(汗)

水曜の午後は、今週の数少ない予定で、国立能楽堂の定例公演に出かけたけれど、
他には月曜に気分転換も兼ねてヘアカットに行っただけで、1週間の殆どを家にお篭り状態。
いつものボブも2ヵ月経つとすっかり伸びて、洋服なら丁度良い長さだけれど、
着物の衿に掛かりそうな感じが嫌だから、バッサリ短く切ってもらってスッキリして、
ホッとしたのに.. 他はただただ休養だけ。

木曜からは腰痛が強く、動くと肋間神経痛のような痛みもあって、健康講座は欠席。
明日は国立劇場の歌舞伎公演の初日。
初日は楽しみでも、歌舞伎公演の後では健康講座に間に合わないのに、
何を勘違いしたのか、講座のある土曜のチケットを取ってしまって呆れていたけれど、
幸か不幸か今の体調では健康講座は欠席するしかない。
となれば益々、久しぶりの仁左衛門の歌舞伎を、どうにかパスせず観に行きたい。
頑張って、しゃっきりしなさいよ! と、自分を叱咤している。

*****
うわぁっ、よかったですね〜 >かおかおさん
落ち着いていらっしゃるイメージだったので、意外でした。
私も結構おっちょこちょいなので、気をつけなくちゃ..

2011.3.2 [水] 能楽鑑賞

午後は、国立能楽堂の定例公演に出かけた。
狂言・和泉流「悪太郎」と、能・観世流「葛城」。

狂言「悪太郎」は、狂言としては長めだが歌舞伎でも観たことがある通りで、
悪太郎の酔いっぷり、寝ているうちに名を南無阿弥陀仏と名づけられた悪太郎と
通りがかりの出家とのやり取り、2人の念仏の掛け合い・踊りなど、楽しく観ているうちに終曲。
シテ/悪太郎・野村萬斎、アド/伯父・石田幸雄、小アド/出家・野村万作
萬斎は、悪太郎や鬼丸は好きなのか、楽しそうに演っている感じがして、それも観ていて楽しい。
そして出家の万作さんの素晴らしい存在感!
万作さんって、何を演っても万作さん(当たり前? 笑)なのが、凄い。
茂山千之丞さん・野村万之介さんがお亡くなりになり、茂山千作さんも休演が多くなっているので、
この万作さんのお元気ぶりは嬉しい。

能「葛城」は、前シテの里の女の白い装束、後シテの葛城の神のやはり白中心の装束と、
雪のイメージがたっぷりで、この季節向き。
能面は、前シテが曲見、後シテが泣増。

狂言もお能も、どちらも動きがあって私にも分かり易いから、楽しく観られるはずだったのに、
眠り損なったものだから居眠りつき。(涙)
狂言では時折だった居眠りが、お能では回数が増えてしまって.. 情けない。
尤も、お能の前場の途中で観客だけでなく演者も驚いただろうと思う大きな寝息の方がいて、
係員が心配して飛んでいったりしたけれど、私は可愛くコクリコクリ(笑)しただけ。

急ぐという友人とはお茶を飲んで一休みして、今日は直ぐにお別れ。
私は日本橋で用事を済まそうと途中下車。
ついでに日本橋の「うさぎや」を覗いたら、どら焼がまだあったので、どら焼と生菓子を購入。
更にデパートで阿闍梨餅とゆべしも買ったのは、甘いものの買い過ぎ。(苦笑)
夕食はデパートの特別食堂で、久しぶりに野田岩のかさね重。
蒲焼は美味しかったけれど、白焼が美味しかったものの小さくて、それが残念。(爆)

*****
着物:  結城紬。 銀鼠色。 地空き・雪輪。 (藤貫) 
帯:   袋帯。 大島紬・緯双。 茄子紺色・黒色。
帯締め: 五嶋紐。 肌色? 裏は薄灰色。 
帯揚げ: 縮緬。 薄橙色・薄桃色、白入り。 (お初)
履物:  灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐の鼻緒。 (伊と忠) 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA) 

雪の白銀の世界が舞台のお能に合わせ、着物を選んだ。
帯もアイボリーグレーの名古屋帯を締めようとしたら、寒そうな感じがして、急に変更。
着物と帯が地味な色合いになったので、帯締め・帯揚げは春めいた色にした。

2011.3.1 [火] お誘い

花見時に鴎外荘・舞姫の間でのランチのお誘いをBBSに載せたけれど、
ご参加希望の方がいらっしゃらなかったら..とドキドキ。

参加表明してくださった方、今回は行かれないけれどと書き込んでくださった方、
今日は弥生1日で春だというのに、暖かかった昨日とは一変、本当に寒〜い日だったけれど、
心がポッと暖かくなって、うれしい。

・・・・・
最近、雀が少なくなっているのが私も気になっていて、
見かけると嬉しくなって、頑張ってねと心密かにエールを送ったりしています。

2011.2.28 [月] 2月の着物着用備忘録

今月の着物着用メモ。

1日 結城紬(松煙染・灰みの茶色、亀甲模様) 袋帯(野蚕紬、焦げ茶・生成り)
2日 江戸小紋(六谷紀久男型・井関義治染、百選柄、黒地) 袋帯(京友禅染、銀鼠色、杉林)
4日 本結城紬(奥順、黒・藍、総絣) 染名古屋帯(雪の結晶柄、灰白色)
5日 結城紬(藤貫、銀鼠色、雪輪) 袋帯(組帯「縄文の畦」、紫紺色)
7日 訪問着(総絞り、灰色) 袋帯(橋本清、壱千八百織、「加賀浪漫 南天に鳥」、墨色地、銀霞)
9日 小紋(総疋田絞り、千草鼠色) 京袋帯(龍村、名物裂、經錦 花文暈繝錦)
12日 結城紬(奥順、灰藤色、無地) 染名古屋帯(染谷洋、寒牡丹、薄灰色)
13日 訪問着(総絞り、灰色) 袋帯(手織本綴、灰色に銀杢綴、源氏車に波)
14日 結城紬(奥順、灰藤色、無地) 袋帯(刺繍「煌彩花瑞鳥」、黒地、亀甲取り瑞鳥紋)
18日 江戸小紋(小林義一、お召十、白山紬、茄子紺)名古屋帯(竹内功、刺繍、灰色の市松地)

10回着用。
着物は、結城紬を5回、絞りを訪問着と小紋で3回、江戸小紋を2回。
江戸小紋以外は、暖かい結城紬と絞りで、計8枚。 結城紬1枚と絞り訪問着を2回着ている。

帯は、袋帯6本、京袋帯1本、名古屋帯3本で、全部違う帯を締めている。
季節的に冬向きな帯と、少し華やかな帯が多い。

それなりに回数は着たものの、着たのは前半ばかりで最後が18日。
このところ着物を着ていない気がするのは、無理もないことで、下旬にも着たかった。

2011.2.26 [土] ピアノライブと舞楽と

25日: 天真庵ライブ
天真庵での夕方からのライブに伺うのは久しぶり。
今までクラシックギターや歌など何度か聴かせていただいているが、
今回の赤松林太郎氏のピアノソロは初めて。
思いがけなく真楽メンバーにもお会いできて、楽しいひとときを過ごさせていただいた。

*****
26日: 舞楽
午後は、国立劇場の雅楽公演の、舞楽を観に行った。
2度寝・3度寝を繰り返し(汗)、気づいたらダメ〜 もう完全にアウト。(涙)
観たい公演が3つも重なって、観る機会の一番少ないこの公演を選んだのだし、
角席で周りの方へのご迷惑も最少で済むだろうと、遅刻承知で出かけた。
珍しく前の晩に、着物・帯だけでなく帯締め・帯揚げなどの小物も揃えておいたのに、
着物を着ている時間などないと飛び出した。 珍しいことをしたのがいけなかったのかも..
冒頭を少し見損なったものの、思ったより早く到着できてホッ。

今回の公演は「蘇合香・そこう」一具(全曲)《前篇》と、「狛桙・こまぼこ」。
「蘇合香」は大曲の1つで、上演時間が長いので2年がかりでの上演とかで、今回は前篇だけ。
現行曲の中で最も長大で、かつ変化に富んだ構成を持つことで知られているそうだが、
私には、他の雅樂・舞楽同様、同じような曲想・舞の繰り返しに思えるのがちょっと悲しい。
6人の舞人がかぶる蘇合香の草をかたどったという甲が印象的。
「狛桙」は、別名「棹持舞」といわれるそうで、4人の舞人が棹を持って舞うのが珍しい。

独特の音色と舞を楽しんでから、可否道でコーヒー。
夕方からの健康講座のため、着替えに時間が必要な着物だったら寄れなかったし、怪我の功名?

2011.2.23 [水] 伊豆・花めぐり

22日・23日と、1泊2日のバスツアーに参加して、伊豆の花めぐりを楽しんできた。
このところ体調がイマイチでツアー前日の本年度最後のサークル練習も休んでしまったので、
初参加の国内ツアーに多少の不安があったが、概ね元気に楽しく行って来られた。

椿(これは早過ぎたのか3分咲き程度)、河津桜、南伊豆のみなみの桜と菜の花、修善寺梅林、
それにOPで熱帯植物園やら洋蘭パークなどにも寄る、文字通り花を巡る旅。
淨蓮の滝にも行き、手始めとしては少し盛り沢山過ぎかと思ったが、
ホテル到着が早く、出発も遅めで、ホテルの温泉でノンビリできたのもよかった。
4食つきの食事もウリらしいものの、こちらはちょっとガッカリ。
でも、出かける前に食事は期待しないようにと子供に釘をさされていたのが幸い。(笑)
ホテルは悪くなかったし、参加費を考えたら期待する方が無理だろうと思うから、成る程と納得。
結構楽しめたら、次はどこに行くか、国内か外か.. と、もう次に気持がいくのがおかしい。

学生時代は旅とスキーが趣味だったが、働き出してからは殆ど行けず、
時間ができたらまた旅行に行きたいと思いながら、体調不安で先送り続けて、
退職頃に比べたら随分元気になってきたのに、なかなか実行できないうちに5年近く経ってしまった。
寒いこの時期に近くて暖かいアジアに羽田発着便で行こうかと漸く腰を上げたものの、
送られて来た資料の詳細日程を見て、連日の早出・遅い到着で、あまりの強行旅程に見送り。
それが、ひと月あまり前に新聞に折り込まれていたチラシの河津桜に目を留めて、
言わば予行演習として、バス旅行に参加してみることにしたのだが、
1人部屋で、同室の方に気を使うことも無く、夜中に本を読んだり、気ままで気楽。
国内なら個人旅行の方が断然好みではあるものの、ツアーで楽に出かけるのも悪くない。
ひょっとすると、癖になるかも..(爆)

2011.2.18 [金] 着物で眼福、能楽も堪能

夜の能楽公演の前に、「三人の匠による華麗なる技の競演」という「三匠会」に寄った。
伊賀組紐の松山好成氏と、百花さんのお師匠さんでもある江戸刺繍の竹内功氏に、
江戸小紋の松綱の当代主・砂川裕孝氏の、3人の作品展で、東京では多分初めての会。
昨秋いただいた竹内氏の刺繍帯を下ろし、松山氏の帯締めを合わせて行ったが、
竹内ご夫妻に喜んでいただき、砂川氏・松山氏にもコーデをお褒めいただき、私もニコニコニッコリ。
コートと残り布で作ってもらったバッグも好評で、それも嬉しかった。
着物も帯も、もう手が出せないものの、帯締めならと1本だけ購入。
更に、染帯の染谷洋氏もいらして、好きな帯を描いた方にもお会いでき、思いがけない喜び。
特選サロンでは、秋山眞和氏のたくさんの作品の展示、千總・川島織物・矢代仁の鼎美会もあり、
素敵な着物をたっぷり拝見して、眼福、眼福。

*****
国立能楽堂の定例公演は、狂言・大蔵流「惣八」と、能・喜多流「竹雪」で、
狂言もお能も今まで観たことが無い曲だったので楽しみにしていたが、
両方とも期待に違わぬいい舞台で、観られてよかった!と思った。

狂言「惣八」は、元出家の料理人と、元料理人の出家の、商売替えはしたものの
不慣れな2人の起こす騒動が、とってもおかしくて、楽しく観ているうちに終わり。
惣八がシテで出家がアドなのには、どう違うの?と思ったけれど、
ひょっとして曲名が「惣八」だからなだけ?などと考えたりして..(爆)
シテ/惣八・茂山七五三、アド/僧・千五郎、アド/主人・千三郎。
茂山3兄弟の共演で、この顔ぶれは凄いと思う。
大分歳の離れた千三郎さんが少し緊張気味のような気がしたのは、2人の兄のプレッシャー?(笑)

稀曲という能「竹雪」は、私だけでなく、鑑賞歴の長い方々でも観たことの無い方が多いらしい。
プログラムによると、宝生では数年おきに上演されるものの、
金剛・喜多では廃曲にはされず演目に残ってはいるものの殆ど上演されないとか..
演者が凄い陣容で、ワキ、囃子方、地頭と、4人も人間国宝がいて、人気者の萬斎も出て..
アイが狂言担当の茂山家でなく流派も違う野村家なのが、稀曲のためなのか珍しい。 
シテ/月若の母・香川靖嗣、子方/月若の姉・内田貴成、子方/月若・友枝大風、
ワキ/直井左衛門・宝生閑、アイ/継母・野村萬斎、アイ/従者・高野和憲。
笛・一噌仙幸、小鼓・鵜澤洋太郎、大鼓・亀井忠雄。
後見・塩津哲生など、地頭・友枝昭世。
子方の頑張りも含め、いいお能だった。 もう少し上演されてもいいように思う。
シテの面が白く独特で、何かと思っていたら、白曲見というらしい。

*****
終演後は、また友人ととやま料理「五万石」で食事とおしゃべり。
いつものお酒が品切れだったので、それならお燗にしようと、珍しいというか多分初めての燗酒。
人肌に温めてもらった酒を、いつもより少し多めに飲んで、料理も美味しくいただいた。
外に出たら、またまた風の寒さに震え上がる感じだった。

*****
着物:  江戸小紋・お召十。 白山紬。 茄子紺色。 (六谷泰英型・小林義一染) 
帯:   名古屋帯。 刺繍。 灰色の市松地。 四角い刺繍の組み合せ。 (竹内功)  (お初)
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 縮緬。 灰藤色。 雪輪に模様入り。  
履物:  灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐の鼻緒。 (伊と忠) 
バッグ: 利休バッグ。銀無地。(山岡古都)   中型トートバッグ。お召し生地。乳白色。(お初)
コート: 道行長コート。 薬墨染。 銀無地。 (山岡古都)。  紫色の大判カシミアマフラー。

2011.2.17 [木] 昨日・今日

昨日は、文楽の第一部を観に行って、帰りに三匠会に寄る予定が..
一日休養日の予定だった前日に急に母のところに行くことになって、
何をしたでもないのに、疲労感が強くて気になっていたら、
朝は出かけられる状態でなく、初めの「芦屋道満大内鑑」は諦め。
思い切りが悪く、幕間後の「嫗山姥」には行きたいと思ったものの..
楽しめる状態ではなく、やっぱり諦め。
見損なった残念さと、チケットを無駄にした勿体無さと..
午後になって、どうにか家事を少しだけ..

夜は元気付けに、近くのフランス料理店「ジヴェルニー」で久しぶりのディナー。
以前は仕事帰りに寄ったので夜ばかりだったのに退職後は一変して昼ばかりになっていたら、
夜はコースよりアラカルト中心になっていて、変化を実感。
ウェルカムシャンパンと、アミューズに平賀の雪豚の自家製ハムをサービスしていただいて、
もう少し欲しいかも..と思う美味しさに、期待が膨らんだ。
オードブルに選んだ厚岸の牡蠣をレモンクリームでいただくものも、なかなか美味。
人参のポタージュスープの後は、産地は忘れたが仔鴨のソテー。
量が多いから少なめにしましょうかとギャルソンに言われて、ハーフポーション。
(少なくともこの店では大食漢とは思われていないらしい。 爆)
デセールは、お米で作ったリオロというのを選んだけれど、楽しい食感でグー。
シャンパンの後に、白ワインと赤ワイン(こちらはハーフ)をいただいたら、やはり赤い顔に..
少し恥ずかしいものの歩いて帰るのだからと..

*****
今日は夜の健康講座に出席。
今日も1時間びっしり動いて、動けたことにホッとした。

姉と話すと、頑張り屋の姉が当たり前と思うことを私はしない・できないので、耳が痛い。
本人は多分そんなつもりは無いらしいのだが、何気なくひょいと言うことがキツイ。
もともと優しい姉だし、キツイことを言われても姉ならばこそと思うし、
何より、自分でも自分を甘やかしていると認識しているので、おとなしく拝聴。
一緒に親元にいた頃は強さなど感じなかったのに、姉はいつからか強くなったみたい。
主婦業の中で培われた強さなのかな〜

それにつけても、みにさんのお姉さまのことが気がかりで、ご回復をお祈りしています。 
そして、みにさんご自身もご無理し過ぎないように、ご自愛くださいね。 

2011.2.14 [月] オペラ「椿姫」

お馴染みのオペラ「椿姫」を観に夕方から出かけた。
先月はオペラなしで今月2回とは、バランスが良くない。(苦笑)

ソプラノの素晴らしさに、このオペラは正にヴィオレッタのオペラだと、当たり前のことだが、再認識。
主役がいいと楽しく聴けて、とてもうれしい。
ヴィオレッタ:パトリツィア・チョーフィ、アルフレード:ウーキュン・キム、
ジェルモン:ルチオ・ガッロ、フローラ:小野和歌子など。

*****
着物:  結城紬。 灰藤色。 無地。 (奥順はたおり娘) 
帯:   袋帯。 黒地・銀杢。 亀甲取り瑞鳥紋刺繍「煌彩花瑞鳥」。
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)  
帯揚げ: 縮緬。 薄い竹色。 草木染(竹染) 
履物:  ラバーソール台。 天と鼻緒は、濃深緑色の本革。 (菱屋のカレンブロッソ)
バッグ: ボストン型バッグ。  ヌバッグ、灰緑色。 (ロエベ)

今日も着物は暖かさ優先。 演目を考えて紬にもよさそうな明るく華やかな刺繍帯。
夜遅くには雨・雪になりそうな予報だったが、家を出るときには既に降り出していた。
知らずに玄関を出て、雨音にビックリ..
着替える時間は無いので、二部式のナイロンの雨コートの下をコートの下に巻き、草履を替えた。
草履は雨下駄も雨草履も出す余裕が無く、雨仕様3番目のスニーカー草履。(笑)
帰りは雪になり、劇場付近では粉雪だったのが、家の方ではぼたん雪。
底が高いラバーソールの草履でも、当然のことに爪皮なしなので、足袋の爪先が濡れて..

2011.2.13 [日] 真楽・新年会

雪の間の貴重な晴日に、1年ぶりの日蔭茶屋で、皆さんと楽しいひとときを過ごさせていただいた。
2次会でKURAさんのお宅にもお邪魔させていただいて、更に濃いひととき。
ひとりぼっちだった我が家の白い人にお友達を連れ帰れたのもうれしい。

*****
着物:  訪問着。 総絞り。 灰色。  
帯:   袋帯。 手織本綴。 グレーに銀杢綴。 源氏車に波。 (お初)
帯締め: 五嶋紐。 灰緑色、生成り・臙脂色入り。  
帯揚げ: 縮緬。 薄い肌色? たんから染。 (松原)  
履物:  薄いパ−プルシルバーの台。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店) 
バッグ: ボストン型バッグ。  ヌバッグ、灰緑色。 (ロエベ) 

寒さ対策に、暖かさ優先の着物。
帯はいつもより少し華やかなのを合わせてみた。

2011.2.12 [土] 能楽・普及公演

第2土曜日恒例の普及公演を観に国立能楽堂に出かけた。
解説・あんないの後、狂言・和泉流「釣針」と、能・観世流「田村」。

狂言だけでなく歌舞伎でも上演される「釣針」は、
申し妻・貰い妻の話で、今の時代にはそぐわないけれど、いつ観ても何とも楽しい。

今日の楽しみだったお能「田村」は、小書きの「替装束」つきで、
常より神体に近い演出だそうだが、私は初見なので違いは不明。
修羅能でも、負け戦による滅びでなく勝ち戦の話なので、シテの苦悩はなく、華やかな印象。
前シテ/童子、後シテ/坂上田村麻呂。
終始、楽しく鑑賞して、いいお能を観たと気持ちよく能楽堂を後にした。

*****
着物:  結城紬。 灰藤色。 無地。 (奥順はたおり娘) 
帯:   染名古屋帯。 薄灰色地、お太鼓の下は白。 寒牡丹、前帯は梅に小鳥。 (染谷洋) 
帯締め: 伊賀組紐。 薄い灰色、片側に紫と小豆色入り。 蛸足房。 (松山好成)  
帯揚げ: ちりめん紬。 京友禅。 灰藤色、白・灰・肌色入り。 (京姉小路) 
履物:  ラバーソール台。 天と鼻緒は、濃深緑色の本革。 (菱屋のカレンブロッソ)

寒牡丹も梅も時期的には遅いとは思いながら、何となく雪の帯を締めたくて、
でも雪の結晶ではもうあるまいと、雪の中の寒牡丹柄のこの帯を締めた。
夜から雨・雪の予報もあったが、準備開始頃は降りそうも無いので安心していたら、
最寄駅を出たら、もう降り出していた。 帰りは更に強めの雨。
乾燥状態の後のお湿りには一息つけるけれど、着物には辛い。

2011.2.11 [金] 雪の日はノンビリ、マッタリ引き篭もり

起きた時から、白いものがチラチラ舞っていて、室温は低いけれど、何故かスッキリ明るい気分。
寝たのは人が普通なら起き出す時間だったが、4時間弱の睡眠でも、
昨日干した布団のお陰か、昨夜の健康講座土産の筋肉痛も何のその、気持ちよく起床。
いつものコーヒーを淹れる前に、久しぶりにお薄を点てたら、ゆったり感倍増。(笑)
これも本当に久しぶりに、オペラのCDをかけ、ボンヤリ・ノンビリ.. 贅沢なひととき。
プチしあわせを味わいながら、庶民じゃのう!とちょっとおかしい。

こちらは降るとも言えないくらいの霙だが、こんな日にわざわざ出かけなくてもと、
外食予定は、予約しているわけでもないので、取り止め。
今日は家で、私の得意技、ノンビリ・マッタリ過ごすことに変更。(爆) 
と思いながら外を見たら、霙より白さが増して雪らしくなってきた。
三連休でお出かけの方々が恙無く楽しまれますように..と思う。

真夜中には雪も雨も止んで、傘を差す方が見当たらなくなった。
明日の予報では、明け方には霙も降るらしいが、概ね弱雨か曇り。
午後にも夜にも予定があって、凍った道は歩きたくないものの、出かけるつもり。
凍らないことを願いながら、もう寝ましょ。

2011.2.9 [水] 喜劇「ペテン・ザ・ペテン」

喜劇は滅多に観ないけれど、歌舞伎座の建て替え中は少し範囲を広げてみようかと、
「ペテン・ザ・ペテン」@新橋演舞場の夜の部を観に出かけた。
この劇場2月恒例の、勘三郎、藤山直美、柄本明の出演で、ラサール石井演出の喜劇。
今回は、渡辺えり、小池栄子、ベンガルも出演。
恒例だそうだが初めて観るのに、勘三郎さん病気休演で、演出のラサール石井が代演。
歌舞伎役者で今一番の人気者だから疲れが溜まったのだろう。 お大事に..

こういう喜劇は、好みで無いな〜 全く好みでない..
が、おかしい.. ドタバタ、しんみり.. おかしい。

*****
夕方からの観劇の前に、日本橋で野暮用を済ませた。
その前に、何をどう勘違いしたのかキイさんの出店が今日からだと思い込んで、
ご挨拶がてら小物を頂戴しようかと三越の5階でコーナーを探すが見つからない。
それもその筈、ひと月早かったらしい。 せっかちと言うか、何という粗忽..(苦笑)

で、時間があるので、フクの日だしと、高島屋の地下の「春帆楼」のイートインコーナーに。
タッチの差で席が埋まってしまったが、まだ時間があるので珍しく待つことにしたら、
なかなか空かない。 でも、待ち始めてしまったので、待つ・待つ・待った。
今月限定という天然ものと養殖の刺身の食べ比べセット(煮こごりつき)にご飯。
持ち帰り用の天然ものの唐揚げも、量が多いから半分だけ温めてもらい、後は持ち帰り。
冷酒と一緒にいただいたら、待ち時間が長かったせいもあり、予定時間を過ぎている。(汗)

こういう時に限って無料のメトロリンクバスが来ない。
で、銀座まで急いで歩いたら、冬なのに汗ばんできた。
デパ地下でおやつを調達などしていたら、芝居にはまたもタッチの差で滑り込みアウト。(涙)
角席だから、すっと座ったものの、今日はついてない日らしい。
終演が早いしタップリ食べてから時間が経っていないので、食事休憩はおやつだけ。
買ってきたおやつの他、めでたい焼も食べて、我ながらよく食べる〜と呆れ気味。

*****
着物:  小紋。 総疋田絞り。 千草鼠色。 
帯:   京袋帯。 名物裂。 經錦。 花文暈繝錦。 (龍村) 
帯締め: 灰みがかった薄緑。 辻ヶ花柄入り。 (小倉淳史)
帯揚げ: 縮緬。 極薄橙色? 松葉柄入り。   
履物:  灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐の鼻緒。 (伊と忠) 
コート: 長道中着。 まほら紬。紺地、臙脂・灰色等の格子柄。
     黒地に茶色の濃淡のカシミール刺繍のショール。

総絞りの暖かさを再認識したばかりなので、今日もカジュアルな総絞り小紋。
たったか歩くと、暖かいより暑かった。(爆)

2011.2.8 [火] 展覧会をはしご

今日発売開始のチケットを取るべく、今日も朝からスタンバイ。 5回の公演チケットを無事確保。
いい席は取れず、希望のブロックも取れなかった公演もあったが、取れただけでOK。
ホッとしたところで、曇り空に大物の洗濯を先延ばしにしてしまったので、今日の予定を再検討。
家事は何だかんだと理由をつけて先延ばしばっかり。(汗)

会期があと10日という展覧会の招待券があるのを思い出して、午後から出かけることにした。
いつもは1人で出かけるのだけれど、ふと思い立って美術館に近そうな方をお誘いしてみたが、
今日の今日では、やはり無理で空振り。(苦笑)  いつも通りのおひとりさま外出。

まずは終了近い「歴史を描く−松園・古径・靫彦・青邨−」@山種美術館。
テーマにはあまり惹かれなかったのだけど、目を惹かれる絵があちらこちらにあって、
来てよかったと思いながら鑑賞。
別室の「松園が描く江戸のよそおい」という作品も、まとめて観ると印象的。

そして会期半ばの特別展「日本の古人形 −三春・鴻巣・堤など−」@日本民藝館。
人形も面白かったが、第3室の「北国の衣裳」が好みで、とても素敵。
こぎん、菱刺しに、型染、紫根染の絞り..

楽しく鑑賞して、帰宅。
ただ、座っていると腰痛が、歩くと右膝痛が.. 辛い。
健康講座に参加してどうにか頑張って動いているけれど、この調子だといつまで参加できるか..

2011.2.7 [月] 文楽 第二部・第三部

文楽二月公演は、今年も例年通りの3部制。
今日は第二部・第三部を続けて観るため、昼過ぎから準備して出かけた。

第二部は「菅原伝授手習鑑」。
「道行詞甘替」と、「吉田社頭車曳」・「茶筅酒」・「喧嘩」そして「桜丸切腹」の段とで、
「加茂堤」はないけれど、桜丸中心の上演。
文楽と歌舞伎では筋が違うことも珍しくなく、初めての時は途惑ったこともあるが、
今日は筋でなく、着物や髪型などが目について、あれれっと思った。
「切腹の段」の、女房3人の衣裳、梅王・松王の髪型、桜の木の折れ方...
文楽でも前に観たことがあるはずなのに、今まで気づかなかったのは何故? 寝ていたの?

「道行」は、呂勢大夫、咲甫大夫、南都大夫などに、富助を芯に大勢での掛け合い。
「車曳」も、松香大夫、津国太夫、芳穂大夫(代演)、睦大夫などで、掛け合い。 三味線は宗助。
「茶筅酒」が千歳大夫・團七、「喧嘩」が文字久大夫・清志郎、「桜丸切腹」が住大夫・錦糸。
人形は、桜丸を簔助(車曳から。道行は一輔)、親白太夫を勘十郎、梅王丸を文司、松王丸を玉也、
女房は、八重を清十郎、春を勘彌、千代を勘壽、刈屋姫を清五郎、斎世親王を幸助など。

聴き応え・観応えがあって、大いに楽しんで鑑賞。
「茶筅酒」から「切腹」までの、大夫1人での語り分けの見事さ・素晴らしさ。
住大夫だけでなく、千歳大夫が一段とよくなって、文字久大夫もぐっと成長したような..
特に、住大夫さんの素晴らしい語りに、簔助、勘十郎などの遣う人形で、「切腹」の段を堪能。
じっと聴き入る場内には、緊張感というか息を呑むような雰囲気が溢れた。

第三部は「義経千本桜」。 「渡海屋・大物浦の段」と「道行初音旅」。
こちらは歌舞伎と筋が少し違うのが、また楽しい。
「渡海屋・大物浦」は、口が文字久大夫・喜一郎、中が英大夫・清介、切が咲大夫・燕三。
「道行」は、津駒大夫、咲甫大夫、芳穂大夫などに、三味線は寛治が芯で、掛け合い。
人形遣いは、「渡海屋・大物浦」が銀平実は知盛を玉女、女房おりう実は典侍局を和生などで、
「道行」が静御前を簔助、忠信実は源九郎狐を勘十郎。

「渡海屋・大物浦」は期待通りだったが、いつもならあまり期待しない「道行」もよくて、
やはり舞台は演者次第と思いながら楽しんだ。
「道行」は華やかな書割に、人形遣いの簔助・勘十郎の裃がお洒落で華やか。
特に勘十郎は、狐を遣う初めの部分とその後の狐忠信の時で着物・裃が変わるのが楽しい。

第一部に出演予定だった文雀さんは休演だそうだし、
簔助さんは素晴らしかったけれど、年齢を感じさせられることもあり、お身体お大事に..と願う。

*****
今日も通し観劇の友人に会って、今月は今日までの7日間のうち5日も会うとは、
趣味が同じと言っても、何なんでしょ..と思って、おかしいと言うかちょっと呆れ気味。(笑)
チケットは別々に取っているものの、日にち限定の公演のほか、
チケ取りのため売り出し初日は動き難いから、似たような日からの選択になるためらしい。
今月は同じ予定がまだあるし.. これからもどうぞよろしく。

*****
着物:  訪問着。 総絞り。 灰色。 
帯:   袋帯。 壱千八百織。 「加賀浪漫 南天に鳥」。 墨色地、 銀霞。 (橋本清)
帯締め: 五嶋紐。 極薄桃色。 臙脂色・金糸入り。  
帯揚げ: 縮緬。 極薄橙色? 松葉柄入り。  
履物:  薄いパ−プルシルバーの台。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店) 
コート: 道行長コート。 薬墨染 。銀無地。 (山岡古都)  黒地に青灰色の刺繍ショール。

帯は、少し季節が遅いけれど、墨色に銀だけで、よく見ないと細かい柄は分からないから、
今季も1度くらいは締めたいし、自分がよければいいでしょうと、締めることにした。
着物はこの季節に1、2度着るだけの訪問着で、下手すると着損なうから、帯に合わせて着用。
暖かくてぬくぬくした気分。 やわらかものの中では抜群の暖かさ。
この着物と帯の組み合わせが多いな〜 同じ季節向きだから.. 
この組合わせだと色合いが地味〜なので、帯締めなど小物で色をさした。

新年会には、普段はなかなか着ない訪問着を下ろそうかと漠然と思っていたけれど、
寒くなるようだし、2次会でお邪魔できることになったKURAさんのお宅の様子を考えて、
暖かさ優先で、新年会もこの着物にしようかな〜  帯を少し華やかなのにして.. 

2011.2.5 [土] 若手能

若手能楽師の集まりの「能楽若手研究会」の年に1度の東京公演「若手能」を観に行った。
例年どおり、若手のシテ・ワキ・囃子で、地謡が締めるといった感じの公演。
後見に宗家や師がつくから、演者はテストされている感じなのかしらと思うけれど..
能・観世流「嵐山」、狂言・和泉流「井杭」、能・宝生流「羽衣」。

能「嵐山」は初見だが、華やかで舞など動きもあって楽しんだ。
前場に花守の尉・姥、後場に勝手明神・子守明神そして後シテの蔵王権現、
それにアイ/末社の神も前場・後場で衣裳も面も替わった状態での登場で、華やか。
それに、それぞれの面がアイも含めて印象的で、若手能のときは面の貼り出しが無いのが残念。
シテ・角幸二郎、前ツレ・清水義也、後ツレ・坂口貴信と林宗一郎、ワキ・則久英志、
アイ・奥津健太郎など。
笛・栗林祐輔、小鼓・田邊恭資、大鼓・佃良太郎、太鼓・加藤洋輝。

狂言「井杭」は、初めて観たのが千作さんの井杭で、その印象が強いのだけれど、
今日の子方の井杭が7歳にしてはとても達者で愛らしさもあり、楽しく鑑賞。
シテ/算置・野口隆行、アド/何某・奥津健太郎、子方/井杭・奥津健一郎

能「羽衣」は小書「盤渉・ばんしき」つき。
「嵐山」に比べ地頭だけでなく地謡全体も少し重厚だったのは、シテがご宗家だったため?
あの若さで宗家の立場とはさぞ大変だろうと思うけれど、キチンとした丁寧なシテぶり。
シテ・宝生和英、ワキ・福王知登など。
笛・竹市学、小鼓・曽和正博(弟子の休演による代演)、大鼓・大蔵慶乃助、太鼓・大蔵典良。

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着物:  結城紬。 銀鼠色。 雪輪。 (藤貫) 
帯:   袋帯。 組帯「縄文の畦」。 紫紺色。 (ひなや)
帯締め: 五嶋紐。 灰紫色。 両端に生成り色入り。  
帯揚げ: 縮緬。 茶みがかった濃灰色。  
履物:  銀色台。 藤・金・白色の五嶋紐鼻緒。  
コート: 道行長コート。 薬墨染 。銀無地。 (山岡古都)  紫色の大判カシミアマフラー。

2011.2.4 [金] オペラ「夕鶴」

夕方から木下順二作、團伊玖磨作曲のオペラ「夕鶴」の再演を聴きに(観に)行った。
栗山民也演出の舞台の再演で、鮫島有美子のつうで聴いてから10年ぶり。
苦手な音楽は覚えているはずも無いが、美術も動きも覚えているところと忘れているところと..
でも、懐かしさを覚える日本的な旋律・歌声を楽しんだ。
指揮:高関 健、 つう:釜洞祐子、与ひょう:経種廉彦、運ず:工藤博、惣ど:峰茂樹

*****
終演後は、「樓外樓飯店」新宿店にOS直前に入れてもらい、中華料理をタップリ。(笑)
中華は1人では行く気にならないから、私は久しぶりで、美味しくいただいて、ニコニコ。
ただ、時間が遅くコースはもう終わりというので料理をいろいろ選んだ結果、
いくら2人ともよく食べると言っても、流石に少し多過ぎ。(爆)

*****
着物:  本結城紬。 黒・藍の総絣。 (奥順) 
帯:   染名古屋帯。 灰白色。 雪の結晶柄。 (久がや渋柿庵) 
帯締め: 五嶋紐。 灰葡萄色と灰白色。色の替り目だけが綴じて他は2枚になっている。 (お初)
帯揚げ: 縮緬。 薄い肌色? たんから染。 (松原)  
履物:  銀色台。 藤・金・白色の五嶋紐鼻緒。  
コート: 長道中着。 まほら紬。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。  紫色の大判カシミアマフラー。

オペラにはどうかと思いながら、登場人物の衣裳と似たり寄ったりだからいいだろうと、
暖かさ優先で今日も結城紬。
帯は、舞台に合わせた雪の柄。
友人は、薄緑色の着物に綴れ帯で、華やかな春色の装いが素敵!

2011.2.3 [木] 旧正月と節分

旧正月ですね、おめでとうございます。
生活はすっかり新暦に拠っていますが、季節の変化は旧暦の方が実感し易いといつも思います。

先週の寝過ぎのせいか2日ほど睡眠不足で、特に昨夕までの40数時間は全く眠れず、
当然のように夕方にはバタン。 幼児並み。(笑)
で、今朝は夜明け前から始動。
朝の陽が射し始めた頃の空の色合いの変化を楽しみながら、
じっくり淹れたコーヒーをタップリいただいて1日のスタート。
洗濯機を2度回し..とやっていたら、午後には息切れ。(涙)
お不動さまと八幡さまの豆撒きに行きたいと思っていたのに、あえなく断念。
1度も見たことがない神社での豆撒き体験は来年以降に先延べ。
うそ替えといい、豆撒きといい、楽しみにしていても繰り延べばかり。 来年こそはと..(苦笑)

2011.2.2 [水] 能楽・定例公演

昨日の暖かさとは打って変わって、また冬の寒さに逆戻りの日。
午後は定例公演を観に国立能楽堂に出かけた。
番組は、狂言・大蔵流「二人大名」と能・金春流「巻絹」。

狂言「二人大名」は、大名の横暴さに腹を立てた男が逆に脅すという、立場が逆転するおかしさと、
脅された2人の鶏や犬の物真似や起き上がり小法師の真似が楽しい。
途中まではアドの道通りがシテのような気がするけれど、
真似振りの楽しさを思うと、やっぱりシテは大名なのかしらねぇと思いながら観ている。
シテ/大名・大蔵千太郎、アド/大名・茂山良暢、アド/道通り・大蔵彌太郎。

能「巻絹」は、シテ/巫女が舞う神楽が印象的。
幣を手に舞う時と中啓を持つ時の舞の違いは、神がかりかどうかの違いなのだろうが、
私にはまだよく分からないのが寂しいところ。 
こういう時に、ただ観て楽しむだけでなく勉強しなければダメかしらと思うものの..
シテ・本田光洋、ツレ・山中一馬、ワキ・宝生欣哉、アイ・善竹隆平、など。
笛・一噌隆之、小鼓・清水晧祐、大鼓・河村大、太鼓・三島元太郎。
独特の面は、十寸髪(ますかみ)だった。 

*****
お能の前には、駅からの途中の五万石の日替りランチで栄養補給。
終演後は友人と喫茶店で暫くおしゃべり。
友人がサンドイッチを食べるというので、私もついケーキを追加。
たっぷりのランチのお陰でまだお腹は空いていない上に、昨日のケーキとは違い、美味しくもなし。
なんで食べようとなど思ったのかと自分の意地汚さに呆れるばかり。(涙)
友人とは昨日もケーキを一緒に食べながら話したのに、相変わらず話の種は尽きない。

*****
着物:  江戸小紋。 百選柄。 黒地。 (六谷紀久男型・井関義治染) 
帯:   袋帯。 京友禅染「銀花仙」。 銀鼠色。 杉林。
帯締め: 五嶋紐。 灰緑色、生成り・臙脂色入り。  
帯揚げ: 縮緬。 茶色。  
履物・コートは、また真冬バージョンに戻り。

着物は持っている江戸小紋の中では一番好きなのに暫く着ていなかったもの。
小宮康孝氏の梨の切口柄より好きだわと、自分の好みを再認識。
あ、小林義一氏の白山紬に染めた茄子紺色のお召し十も大好きだわぁ..どちらが一番かな..
大好きな着物なのにどちらもあまり着ていないから、今年はもっと着たいなぁ..

2011.2.1 [火] 二月花形歌舞伎の初日

日が経つのが早くて、1月はあっという間に終ってしまった感じで、今日からもう2月。
急に不思議なほど暖かくなって、この暖かさが続いて欲しいと願うのは、まだ気が早いかしら。

亀治郎と染五郎を中心にした「二月花形歌舞伎」の初日公演を観に行って来た。
劇場は、どういう風が吹いたのか(笑)今年は次々と歌舞伎が掛かるル・テアトル銀座。
こぢんまりした劇場だから、舞台までの距離は違うけれど、どの席でも見易い。
歌舞伎にしては公演時間が短い浅草より更に短そうなので、先月の浅草に続いての通し観劇。
先月と違い東京の今月の歌舞伎はここだけだから、通しにしなくてもよかったかな〜と
チケットを取った後で思ったけれど..
同じく通し観劇の友人・知人に会ったほか、見かけたからと顔見知りの方が
第一部の休憩時間にわざわざ席まで声を掛けに来てくださって、ちょっと嬉しいご挨拶もできた。

第一部は、猿之助四十八撰の内「於染久松色読販」。
「お染の七役」と言われる芝居で、主役の早替りを見せる・楽しむ趣向。
猿之助の甥の亀治郎が、お染・久松・竹川・お光・貞昌・小糸・土手のお六の7役を演じた。
染五郎がお六の夫・鬼門の喜兵衛で、あと、友右衛門、秀調、門之助、笑也、錦吾、宗之助など。

早替りを売りにしている芝居は、ともすると早替りだけみたいな印象のこともあって、
早替りは見事でも芝居としては何だかな〜と思うことも少なくないが、
今回は演じ分けも初役としてはよかったかなと思った。
ただ、主役の早替りの間に代役を勤める役者の動きがイマイチなのがいつもながら気になった。
顔を見せないこういう役にいい役者は使えないし、仕方無いのだろうとは思うものの..

第二部は、「女殺油地獄」で、野崎参り屋形船の場より豊嶋屋逮夜の場まで。
「徳庵堤」、「河内屋」、「豊嶋屋」は何度か観ているけれど、
「野崎参り屋形船」と、「北の新地」、「豊嶋屋逮夜」は初めて。
この芝居を初めて観たのは仁左衛門ので、その時から話が嫌いで、上手い下手とは無関係に、
こんな芝居がよくもまあ舞台に乗ると思っている。 
(上方の道楽息子の話って、全部と言っていいくらい肌が合わない。)
にも拘らず、上演されるとウンザリしながらも毎回観に行っている私って何なのかしらねぇ..(笑)
嫌いだという人は私だけでなく東京人には結構多いらしいけれど、 
その割りには東京でも上演回数が多い.. 何故なのか.. 疑問。 

染五郎が河内屋与兵衛、亀治郎が豊嶋屋七左衛門女房お吉。
七左衛門を門之助、河内屋徳兵衛を彦三郎、母おさわを秀太郎、妹おかちを宗之助、
兄太兵衛を亀鶴、叔父森右衛門を錦吾など。 芸者の小菊が高麗蔵でなく笑也だったのは..

染五郎のを前に見た時は、ウンザリ感を一層強くしたが、今回は前よりはずっと良かった。
呆れた奴であることは同じなのに、きっと上手になったのだな〜と役者の成長って凄いと思う。
毎月のように主役を演じていれば、成長しなくちゃ困るけれど..
でも、ワキによって印象が随分変わってくるから、芝居ってのは主役だけではできないのよね〜
内容の好き嫌いは別にして、今回は1部より2部の方が気に入ったのは、もしかしたらワキのお陰?
それにしても亀治郎のお吉の印象が強くて、いつもはどちらかというと影の薄いお吉だから一層、
亀治郎の芸達者振りを再認識。

*****
第一部と第二部の間が1時間あるので、近くの「イデミ・スギノ」でケーキとコーヒーで休憩。
友人も知人もケーキは1つだけなのに、私は食いしん坊に、やっぱり2つ。
お昼はサンドイッチを少しだけだったから、いいだろうと自分を甘やかすのはいつも通り。(笑)

終演後は、夫々用事のある方々とは別れて、私は田中屋で蕎麦を食べようと松屋のレストラン街へ。
今日も、蕎麦にいろいろな料理とデザートまでついた「旬の味覚膳」。
少しだけ冷酒を飲みながら美味しくいただいたが、追加の蕎麦1枚は明らかに食べ過ぎ。(爆)
会計の際に、1年近くご案内の来ない賞味会について伺ったら、今回は本店の方だそう。
ほんの少しの距離を面倒がって、あちらには滅多に行かないから.. 残念。

*****
着物:  結城紬。 東京染(松煙染)。 灰みの茶色。 亀甲模様(総柄)。 
帯:   袋帯。 野蚕紬。 焦げ茶・生成り。
帯締め: 五嶋紐。 レンガ色。  
帯揚げ: 丹後ちりめん紬。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)。 
コート: 長道中着。 まほら紬。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。  紫色の大判カシミアマフラー。

2011.1.31 [月] 1月の着物着用備忘録

今月の着物着用メモ。

5日 訪問着(川村久太郎、花びら斜め散らし、黒地) 袋帯(安達、宗達「鶴図」、両面錦)
6日 紬小紋(浦野理一、向鶴菱文様、藍染) 名古屋帯(野渕、鹿の象形文「万葉」、銀杢地)
7日 結城紬(無地、灰藤色) 名古屋帯(高島、正倉院模様、引箔(青銅箔))
8日 訪問着(風通お召し、吊り暈し、葡萄色地) 袋帯(吉織、「琳派古調鶴」、濃鼠色地)
11日 結城紬(松煙染・灰茶色、亀甲模様) 染名古屋帯(祝辞、肌色)
14日 小紋(京友禅、染疋田と縞の市松、薄藤・薄灰色)染名古屋帯(染谷洋、寒牡丹、薄灰色地)
15日 伊那紬(白地に青縞・茶格子) 染名古屋帯(谷本一郎、結城紬、茶色地)
19日 本結城紬(黒・藍色絣) 染名古屋帯(雪の結晶、灰白色地)
21日 結城紬(藤貫、地空き・雪輪、銀鼠色) 袋帯(弥栄、唐花、墨色地)
29日 江戸小紋(小林義一、お召十、白山紬、茄子紺色) 袋帯(三浦逸鬼、素描友禅染「白鷺」)

10回着用。
着物も帯も全部違うものを着用している。

着物は、暖かい結城紬と正月らしく訪問着が中心。
紬が、結城紬4枚に伊那紬と紬小紋。 それに、白山紬に染めた江戸小紋。
あと、訪問着2枚と小紋。

帯は、袋帯、名古屋帯とも、この季節の柄の帯を中心に締めている。
袋帯が4本に名古屋帯が6本。
袋帯のうち1本と、名古屋帯のうち4本、計5本が染帯で、染名古屋帯のうち1本は紬地。

2011.1.30 [日] 

今頃になってしまい、今更感は拭えませんが、

こゆきさん! Kamekame Cafe 1周年! おめでとうございます!! 
継続は力なり! ですよね。  最近一層痛感しています。
沖縄は1度だけ参加した職場の親睦旅行の地。
再訪を夢見ていますので、その折は素敵なカフェに是非伺いたいです。

フーさん、お怪我は軽く済んだようで、本当によかったです。
昨春、姉は階段から落ちて両手首を粉砕骨折し、再手術・リハビリにも拘らず、本当に大変そう。
階段の滑り止めに靴が引っ掛かって、まさかの落下。
下を歩いていた連れ合いを巻き添えにしないようにとの無理な体勢が過酷な結果に。
引っ掛けようとしてもそうそう引っ掛かるものではないのに、はずみって怖いですよね〜 
皆様、気をつけましょうね..  誰よりも自分に言い聞かせています。

*****
そして、久しぶりのサッカー・アジアカップ優勝! おめでとう!!
こゆきさん・しょうさんの感想に、そうよ!そうよ!と、全面的に同意。
日本チームの成長ぶりが嬉しく、
決勝相手のあんなロングパス多用のチームが優勝するのは楽しくないから、
その意味でもよかった!と、やって来た息子とも一致。

2011.1.29 [土] 能楽・特別公演

午後は今月のお能で一番楽しみにしていた国立能楽堂の特別公演。
1週間殆ど引き篭もり状態だったので、少し気合を入れて観に出かけた。
番組は、お能2曲に狂言1曲で、能・金剛流「大蛇」、狂言・和泉流「茶壷」、能・観世流「求塚」。

能「大蛇・おろち」は、素盞鳴尊の八岐大蛇退治の神話を題材にしているので、分かり易い。
シテは前場が脚摩乳、後場が大蛇で、ツレが手摩乳、子方が奇稲田姫で、素盞鳴尊はワキ。
ワキの素盞鳴尊が、ワキ方専用の仕舞とかもありシテかと思う活躍ぶり。
子方が、初めから終曲まで出ずっぱりなのに一言も謡いがないのも珍しいが、行儀よく立派。
後場の大蛇と素盞鳴尊の立ち廻り、作り物もいろいろ出て、楽しく鑑賞。
シテ方5流のうち3流の現行曲だが、ワキ方にとっても屈指の大役のため、
滅多に上演されない稀曲だそうだが、また観たい。 上演が増えると嬉しいなぁ。
シテ・種田道一、ツレ・工藤寛、ワキ・高井松男、アイ/山の神・三宅右炬など。
笛・藤田朝太郎、小鼓・古賀裕己、大鼓・内田輝幸、太鼓・桜井均。

狂言「茶壷」は、いつ観てもおかしく、ハラハラしながら楽しめる。(笑)
アド/使いの者の所作つきの言い立てが滑らかで見事。
シテ/すっぱの真似振り・真似損ね振りもまた見事でおかしく、
終わりの展開が更におかしくて、小アド/目代は本当の目代(土地の代官)なのか知りたくなる。
シテ・三宅右近、アド・三宅近成、小アド・前田晃一(代演)。

能「求塚」は、「菟名日処女・うないおとめ」伝説を基に2人の男に恋され地獄に堕ちた女の苦しみ。
男達の心を迷わせた邪淫の罪、「恋=罪」という今とは違う価値観による曲。
前場での前シテと2人のツレ、3人の里の女が白い水衣姿で清々しく、
後場でのシテ/菟名日処女の焦熱地獄での苦しみが強烈。
シテ・木月孚行(シテ休演による後見からの代演)、ワキ/旅僧・宝生閑、地頭・観世銕之丞など。
笛・松田弘之、小鼓・曽和正博、大鼓・安福建雄、太鼓・観世元伯。

面は、「大蛇」の前シテが小尉、後シテが大蛇、ツレは姥。
「求塚」は、前シテが相生増、後シテが痩女、ツレは連面。
初めて観る面も多いのに、オペラグラスを忘れて行って、あまりはっきり観られなかったのが残念。

*****
終演後は、健康講座には間に合わないのを幸いに(爆)、
久しぶりに押上まで行って「天真庵」に入れていただいた。
いつもの文膳で、酒は「いもり谷」とか..蕎麦は売り切れで、替わりの蕎麦ガレット。
来月のライブ・ピアノコンサートを予約し、もち麦パンがあったので、ニコニコ持ち帰り。
バスを乗り継いで帰宅。 待っている間が寒くて、今季一番の寒さに納得。

*****
着物:  江戸小紋・お召十。 白山紬。 茄子紺色。 (六谷泰英型・小林義一染)
帯:   袋帯。 素描き友禅染め。 「白鷺」。 (三浦逸鬼作) 
帯締め: 五嶋紐。 極薄い色みのある白に、朱茶色? (お初) 
帯揚げ: 縮緬。 薄い肌色?  たんから染。 (松原) (お初) 
履物・バッグ・コートなどは、また真冬バージョン。 

2011.1.24 [月] イライラは不健康の元

年末に、体調が悪かっただけでなく、何故だか無闇矢鱈にイライラして、
そのイライラに自分自身で消耗してしまったことがあった。
精神的な疲労状態を感じているのに、気分転換が上手じゃないから、ダメなのかも..
観劇は、楽しい時間を過ごしてはいるが、ほぼ日常で、気分転換とは違うし..

タイミングよく電話をくれた姉に話したら、正月に向かって片付けなければならないと思うのに
できないからイライラするのじゃないかと言われた。
12月は予定を減らしたのに風邪でダウンして、家事はいつも以上に放棄していたから、
何となく腑に落ちて、それを口実に、息子以外に客があるわけでなしと、片付けは全面放棄。
諦めて無理をしなかったお蔭か暫く治まっていたのに、またイライラに襲われてしまって、
自分のそのイライラ感に、またまた疲労気味。

イライラの上手な対処法、無いかしら?
原因を元から絶つまでは、こうやってイライラに襲われるのかしら?
だとしたら、やっぱりここはどうにか片付けて、スッキリさせるしかないのかしらねぇ..
考えるだけで気が重い。

我が家の呆れた状態には、誰よりも私自身がウンザリしているのに、
体調を壊して家事など考えられなかった長い年月以来の年季の入った放置(涙)だから、
少しくらいでは変化も見えない状態だし、
今は自分以外のことで気分的に忙しくて、ますます手をつけられないでいる。

一度に片付けようと思うからいけない、1日に1袋ずつ捨てれば1年もすればすっきりする、
と言われても、その通りとは思うものの、それができれば苦労は無い..
などと思ってしまうのが悪いのか..
兎も角、一歩一歩少しずつ..やるっきゃないのよと自分に言い聞かせている。

2011.1.23 [日] 週末は

22日(土): 15時間の連続睡眠。
午後から落語で、前日の狂言に続いて楽しく笑う予定だったが、動けず、止む無く外出中止。
1月から早々にパスとは情けないと思いながらも、諦めた。
それにしても、時々覚醒しながらも眠り続け、結局15時間の睡眠は寝すぎよね〜(苦笑)
寝る子は育つと言っても、私はもう適用外だし..(爆)

夕方からは健康講座。
抽選に外れたが、キャンセルによる繰上げの方も辞退とかで、参加できるようになったのに、
今月は先週も来週も予定があって今日1回しか出席できないので、頑張って出席。

*****
23日(日): 筋肉痛の1日。
健康講座に9ヵ月通ったら、少しはちゃんと身体を動かせるようになったらしく、
6週間ぶりのせいもあってか、昨日から筋肉痛が激しくて、
少し動くと、こんなところの筋肉も動かしたのだと分かって、痛いけれど少し感動的。(笑) 
日本橋に着物で出かける予定だったが、どうしても行かなければならない用事でもないし、
筋肉痛で着物を着るのが億劫で、出かけるのは取り止め。

2011.1.21 [金] 狂言の会

国立能楽堂の年に何度かの狂言の会があるので、夕方から出かけた。
お能と違い、狂言は観始めた頃から分かり易く、いつも楽しく笑って観られるのが嬉しい。
大蔵流「宝の槌」、大蔵流「栗焼」、素囃子「大ベシ」、和泉流「鬼丸」。
シテは、「宝の槌」が大蔵彌太郎、「栗焼」が山本東次郎、「鬼丸」が石田幸雄。

「宝の槌」は初見だが、似た狂言があって、観たことがあるような気がするのがおかしい。
「栗焼」の東次郎さんが、いつもながら素晴らしく、観ていて楽しい。
「鬼丸」のシテ/鬼丸の石田さんは、控えめの印象で、まるで親を養うために盗賊をしているので、
決して好きでしているわけではないとでもいうような感じがしないでもない。(笑)
前に観た時は野村萬斎のシテで、弾け方が楽しく、鬼丸が主役だと分かり易かったが、
今日はむしろ、アド/僧と観音の2役の萬斎の方が主役みたいに印象が強かった。
万作さんの演じる小アドは祖父となっているけれど、アレレ..話の中では父親よね〜
狂言の祖父とは年寄りということなのかしら?

*****
終演後は友人といつもの「五万石」で食事をしようとしたら満員で入れず、
更にもう1軒も満員で、3店目の居酒屋に漸く席があって、ホッ。
懐に優しいのが、嬉しかった。 なるほど、居酒屋が流行るわけね〜と思って納得。

*****
着物:  結城紬。 銀鼠色。 雪輪。 (藤貫) (お初)
帯:  袋帯。 墨色地。 唐花。 (弥栄) (お初)
帯締め: 五嶋紐。 肌色? 裏は薄灰色。 (お初) 
帯揚げ: 丹後ちりめん紬。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)。 
履物・バッグ・コートなどは、また真冬バージョン。 

2011.1.19 [水] 新春浅草歌舞伎

若手公演が定着した浅草歌舞伎を公会堂に観に行った。
1部と2部に分かれているが、歌舞伎にしては短時間の公演なので、久しぶりに通し観劇。
着物を着て行こうと夕べから気合を入れて(笑)、朝から大慌てで着物を着て出かけた。

新橋より国立より客の入りがよく、空席が少ないのは嬉しい感じ。
地元に定着してきたからか、他より料金が安いからか..(爆)
中心の出演者が少しずつ減って、今年の当初発表は、亀治郎、愛之助、七之助、亀鶴の4人。
主役は亀治郎、愛之助、七之助の3人だけが交互に担当していて、亀鶴の役が寂しい。
若い新悟も、当初はル・テアトルに出るはずだった春猿、笑三郎、寿猿も、それぞれ1役出演。

第1部は、「三人吉三巴白浪」の半通しと、猿翁十種の内「独楽」。
「三人吉三」は、お嬢、お坊、和尚を、七之助、亀治郎、愛之助が演じているが、
お嬢の七之助が一番長身で、亀治郎と愛之助の方が低いから、おさまりがよくないのがね〜
「独楽」は、家の芸だから当然ながら亀治郎の踊り。
踊りは上手いし、それなりに動きもあるものの、踊りとしては正月の華やかさに欠けるような..
最後に独楽になるのが衣裳ともども楽しかった。

第2部は、「壷坂霊験記」と、猿之助四十八撰の内「黒手組曲輪達引」。
「壷坂霊験記」は、座頭沢市を愛之助、女房お里を七之助。
「黒手組曲輪達引」は当然ながら亀治郎が中心で、番頭権九郎・牛若伝次・花川戸助六の3役。
愛之助が紀伊国屋文左衛門、七之助が三浦屋揚巻、鳥居新左衛門を亀鶴など。
「助六」を知らないとパロディが分からず、おかしさが半減してしまうだろうと思うけれど、
サービス精神タップリのギャグがおかしい。

今年の浅草歌舞伎は、総じて、亀治郎の会に3人が客演の感じ(大爆)。
亀治郎・愛之助とも、芝居の上手さを再認識。
ただ、声の出し方・台詞回しが、どんどん伯父・叔父に似てくるようで、ちょっと複雑な気分。
一緒だと、七之助は歳が違うせいもあろうが、見映えはいいが、芝居はまだ..
「三人吉三」大詰の「本郷火の見櫓」のお嬢は格好よかったが、「黒手組..」の揚巻は軽い。
亀鶴も上手いと思うのに、出番が少ないのが残念。

日替りで担当が変わるお年玉〈年始ご挨拶〉は、第1部が愛之助、第2部は亀治郎。

1部と2部の間が1時間あるので、公会堂を一端出て、浅草寺にお参り。
梅園で午後のおやつを購入して公会堂に戻った。
昼食は浅草今半のすき焼き弁当にしたし、浅草尽くしの1日。

*****
着物:  本結城紬。 黒・藍色の総絣。 
帯:   染名古屋帯。 雪の結晶柄。 灰白色地。
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: ちりめん紬。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟) (お初)
履物:  たたみ下駄。 紺色の紬の鼻緒。 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色。  葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)  
コート: リバーシブルロングコート。 青・緑地紋入り。 紫色の大判カシミアマフラー。

雪の「火の見櫓」もあるので、帯は雪の結晶柄の染帯。
寒さ対策に足袋を別珍にしたので、下駄を履いて、コートも普通の長コート。
でも、紬のコートにした方が合っただろうと反省。 次回は覚えておきたい。

2011.1.18 [火] 演劇「わが町」

今シーズンの新国立劇場の演劇公演「JAPAN MEETS・・・−現代劇の系譜をひもとく」の
3作品目、ソーントン・ワイルダー作の「わが町」の新訳上演を観に行った。
午後の公演なのに始動が遅くて、飛んで行ったが、席に着いたら、すぐ開演。
着物も帯も決めていたのに着られなくて残念だったものの、滑り込めたからOK。

演劇界では知られた戯曲だそうだが、詳しくない私はチケットを取るまで知らず、
イプセン「ヘッダ・ガーブレル」とテネシーウィリアムズ「やけたトタン屋根の上の猫」との、
3作品の通し割引があったから一緒にチケットを購入したもの。
いやー、いい作品! いい舞台を観た喜び!
よくぞ3作品セットにしてくれた。(爆)

客席を何列もつぶして舞台にしていて、奥行きの広い舞台からすぐ客席に繋がっていて、
その前から4列目の、ど真中ではないけれど中央部分という席も文句なしの好位置。
新しく芸術監督になった宮田慶子の演出が楽しく、小堺一機はじめ出演者も概ね文句なし。
音楽担当の稲本響のピアノ演奏も素晴らしい。
舞台監督という変わった役名の小堺とピアニストの稲本が出づっぱりで、
途中休憩をはさんで正味3時間近い舞台を、台詞とピアノで引っ張っていく。
他の出演者は、斉藤由貴、鷲尾真知子、相馬一之、佐藤正宏、中村倫也、佃井皆美など。
今日は終演後にシアタートークもあって、その1時間もあっという間。
もう一度くらい、観に行きたい気分。 無理だろうけれど..

2011.1.17 [月] サークル参加

サークル活動日で、昼過ぎに出かけた。
昨日は姉と待ち合わせて、入院手術した弟の見舞いに昼から出かけたが、
帰宅が夕方遅く(もう夜?)になって、疲れ気味。
それもあって、今日はなかなか始動できず、会場に着いたのは発声練習が始まった後。
でも、先月の2回はかぜの咳で、うつしてはマズイと休んだので、今日は出席しただけでOK。
寒さにもめげない高齢の会員の元気なことに感服。

往きはメトロに乗ったものの、帰りは健康的に歩き。
ただし、門仲のサロン・ド・ペリニィヨンで柚茶とケーキで小休止つき。(笑)

2011.1.16 [日] 遡って、12月の着物着用備忘録

今頃になって去年のことでもあるまいとは思うものの、まとめておかないと不便なので、
自分の覚えに、めげずに12月の着物着用メモ。

1日 訪問着(松煙染め、銀古都に段取り。古都染人) 袋帯(「日溜り」、森、切株に小鳥、花)
16日 結城紬(灰藤色、無地) 名古屋帯(染帯、灰白色地、雪の結晶柄)
25日 江戸小紋(梨の切口、蘇芳色。小宮康孝) 袋帯(京友禅染「銀花仙」、銀鼠色地、杉林)
26日 本結城紬(黒・藍色の絣模様) 染帯(青灰色地、濡れ描「浜千鳥」)

4回着用。
予定の半分も着られず、前月に続き最少着用回数を更新。(涙)
4回しか着なかったのかと愕然としたけれど、それでも週いちと思えば、まあまあかしらね〜

袋帯を締めるために着た訪問着と江戸小紋、それに暖かさを求めての結城紬を2枚。
帯は、染め帯を含め袋帯を3本に、染名古屋帯。
冬限定柄など基本的にこの季節に合う帯ばかり締めた。

*****
2010年の1年間の着物着用は、121回。
もうこれ以上は増えないと思うけれど、着用回数が毎年多くなり続けたのは嬉しい。
でも、着物を楽しんでいるのを誉めるか、遊び過ぎを叱るか、微妙なところ。(笑)

2011.1.15 [土] バレエ(ラ・バヤデール)

今年最初のバレエ鑑賞は、プティパ振付、牧阿佐美改訂振付・演出の「ラ・バヤデール」。
前回観たのは不確かながらそれほど前ではなく、せいぜい2〜3年前かと思うのに、
覚えていない場面に記憶の悪さが寂しいことを除けば、バレエそのものは楽しく鑑賞。

指揮:アレクセイ・バクランに、今日のダンサーは、
ニキヤ:小林ひかる、 ソロル:デニス・マトヴィエンコ、 ガムザッティ:厚木三杏など。

バレエの観客は、バレエ関係の方が多いらしく姿勢・スタイルのいいお洒落な方がいつも多くて、
子供達を含め華やかな上に、最近は着物の方も多くなって、観客ウォッチングも楽しい。

*****
着物:  伊那紬。 白地に、青縞、茶格子。 草木染(藍、りんご、矢車玉)。 
帯:   染名古屋帯。 結城紬。 茶色地。 葉と花の柄。 (谷本一郎作)。
帯締め: 渋い黄土・白・空色の3段組。 (渡敬) (お初)
帯揚げ: 縮緬。 渋い山吹色。 草木染(刈安?) (紀波)
マフラー: カシミア長マフラー。 白茶色に薄茶色の花柄。 (ロロピアーナ)
履物・バッグ・コートは前日と同じ。

昨夜、首筋に風が当たったので、マフラーを幅広の長いものにした。
首は暖かかったけれど腕が寒くて、アームウォーマーがそろそろ必要かもしれないと思う。

2011.1.14 [金] 能楽 & ミニミニ新年会

寒さの中、夕方から国立能楽堂の定例公演に出かけた。
狂言・大蔵流「柑子」と能・観世流「山姥−雪月花之舞」。

狂言「柑子」は短いけれど、シテ/太郎冠者の言い訳けが、見応え聴き応えがある。
一人芝居に近く太郎冠者次第の曲だと思うけれど、アド/主の存在感もあって、楽しんだ。
シテ・山本東次郎、アド・則俊。

能「山姥」は小書き「雪月花之舞」つきで長い曲だが、惹きこまれて、いい時を過ごせた。
ワキ、ツレともに存在感のある曲だと思うが、シテが登場してからは、すっかり山姥の世界。
終曲の雪月花之舞は目を離せず息をするのを忘れる感じで、囃し方も迫力のある演奏。
シテの面(前シテ・れいおんな、後シテ・山姥)が、いい表情で、それも合わせて楽しく鑑賞。
後シテの面は、色も目・口の大きさも全く違うのに猩々を思わせる雰囲気を感じたし、
特に前シテの面には、何とも言えない品のいい表情を見て感嘆した。
シテ・観世清和、ツレ・清水義也、ワキ・森常好、アイ・山本泰太郎など。
笛・松田弘之、小鼓・観世新九郎、大鼓・亀井広忠、太鼓・観世元伯。

*****
終演後は、友人とミニミニ新年会?
と言っても、とやま料理の「五万石」で、いつもと変わらぬミニ会席にお酒を少々。
いい舞台を観た後の心地良さの中で、あれこれ話しながら楽しく食事。
蕪すし、お造り、薬膳茶碗蒸、鰤の照り焼き.. 日本海の冬を感じる。

*****
着物:  小紋。 京友禅。 薄藤・薄灰色。 染疋田と縞の市松模様。 (お初)
帯:   染名古屋帯。 寒牡丹、前帯は梅に小鳥。薄灰色地、お太鼓の下からは白。(染谷洋)。
帯締め: 五嶋紐。 薄い青磁色。 片方に臙脂入り。 
帯揚げ: 縮緬。 極薄い桃色と桃色の染分け。 
履物:  灰色台(エクセーヌ)。 灰紫の組紐の鼻緒。 前坪は赤。 (伊と忠) 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色。  葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)  
コート: カシミアコート(黒)。  薄茶色カシミアマフラー。(ロロピアーナ)

予定していた訪問着や付け下げの気分でなく、着物を変更した。
しつけ糸を取るのに時間を取られた上、何も考えずに予定の帯を締めていて最後の段階で、
この小紋にこの帯は無いだろうと急に気づいて(普通なら、もっと早く気付くわよね〜・涙)、
今季まだ締めていない冬限定柄の染帯に大慌てで変更。
夜の公演だから帰宅時間も考えて、嵩張るとは言え温かさ優先で、ついにカシミアコートを着用。
コートと草履と、一度身につけたら他のに手が伸びないので、今まで着用しないで来たけれど、
首元にもカシミアのマフラーをしても、それでも寒かった。 真冬だわね〜

2011.1.13 [木] 成人式&着物

BBSの話題に関連して、

肩だし振袖って、凄いですね〜 目をパチクリしてしまいました。
私には、とても素敵には見えないけれど、ご当人は個性発揮・自分らしく、だったのでしょうか?
それとも、ただ目立ちたかった?

成人式の日に私が出会った振袖の方は、オオッと思ったけれど、
その意味ではごくごく普通だったのだと再認識。
着物地でなく、オーガンジーよりはしっかりしているものの柔かなピンクのレース地で、
少し色の薄い柔かレースの花をあちこちに縫い付けた振袖を着た方を見かけました。
ピンクの2つの大きな花の髪飾りと、その髪飾りが連なったようなピンクの大きな帯飾り?を、
黒・銀色の帯の背中一杯に結んでいました。
驚いたし知り合いには薦めないけれど、ああいうのも個性発揮としては、ありかしらと思いながら、
もっと近くに行って、じっくり拝見したい気持を抑えて、遠めにじっと見てました。(笑)
一緒にいた友人?は、コート着用のため判然としないけれど、変わったところは無い感じでした。

*****
私は成人式には出席していません。 振袖は作ってもらったのに..
(因みに、当時は袖が少し短い中振袖が多くて、私のもそれです。)
私の頃は、特に成人式用と言うわけでなく、若い娘の晴れ着として作ってくれたと思います。
学生運動が盛んな時代で、多分、式がなくなって、出席できなかった! のだと思うのですが、
記憶は既に忘却のかなた。
式があれば折角作ってもらった着物ですから出席しないとは思えないし、
しばらく卒業式も中止になったし.. 入試も1度中止になった頃です。(遠い目..)

2011.1.11 [火] 寿 初春大歌舞伎 夜の部

陽射しは暖かいのに、空気は昨日に続いて身を切るよう。
厳しい寒さの中、 夕方から初春大歌舞伎の夜の部を観に行った。
「寿式三番叟」、「源平布引滝−実盛物語」、「浮世柄比翼稲妻」。

「寿式三番叟」は、当初は翁が2人という思いがけない発表で、
富十郎さんが出演できないことも考えての布陣だろうとは思っていたが、
よもやお亡くなりになるとは想像もしていなかった。 ご冥福をお祈りするばかり..
それにしても、あの朗々と響くお声を聞くことはもう無いのだと思うと寂しい。 
翁を梅玉、三番叟を三津五郎、千歳を魁春、そして附千歳に富十郎の長男の鷹之資。
鷹之資に大向うからかかる声が温かい。

「実盛物語」は、実盛を團十郎、小万を魁春、瀬尾十郎を段四郎、葵御前を福助、
九郎助を市蔵、女房小よしを右之助など。
市蔵の九郎助に、とても60歳には見えない若さを感じてしまい、老け役は難しいと思う。

「浮世柄比翼稲妻」は、「浅草鳥越山三郎宅の場」と、「吉原仲之町の場」。
「鞘当」と呼ばれる華やかな「吉原仲之町」は上演も多いが、
あまり演らない「郎宅」も趣向・展開がおもしろくて、もっと上演してもいいといつも思う。
名古屋山三を三津五郎、葛城大夫・お国・留女の3役を福助、不破伴左衛門を彌十郎など。

「実盛」の途中から腰痛が酷くなって、座っているのが辛かったものの、
途中で放棄せず、どうにか最後まで鑑賞。(笑) 昼夜通しにせず別の日にしているのは正解と思う。
先週は何ともなかったのに、寒さのせいかしら?

*****
着物:  結城紬。 東京染。 松煙染。  灰みの茶色。 変わり亀甲模様(総柄)
帯:   染名古屋帯。 肌色。 祝辞(祝い柄)。 
帯締め: 五嶋紐。 レンガ色。  
帯揚げ: 丹後ちりめん紬。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華)
履物:  銀鼠色の変り台。 京くみ紐鼻緒。 (Run) 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色。  葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)  
コート: 長道中着。 まほら紬。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。  紫色の大判カシミアマフラー。

着物は暖かい結城。 帯は祝い柄で1月限定で締めているもの。
カシミアコートは邪魔だと、長コートと大判マフラーで凌いだ。

2011.1.10 [月] 食いしん坊初め

観劇初めの次は美味しいものの食べ初め。(笑)
昨秋はいろいろあって、なかなか食べに行かれず、しかも12月は風邪でますます我慢の日々。
年が変わったところで、元気付けにランチを食べに行くことにした。

9日: てんぷら@みかわ是山居
季節物は、秋から続いて、はぜ。
この日は、こちらの店でオープン以来サービスしてくださっていた向こう付けがなくて、
アレッと残念に思ったが、海老しんじょのお吸い物のサービスは継続。
海老しんじょを昨年より小さく数を多くしていて、それがお椀の模様と合わせて梅花のようで素敵!
銀杏の他の野菜は、アスパラと椎茸を選択。
デザートサービスの福豆も、いつもながらの美味しさ・食感。
今は息子さんに任せている元々の茅場町の店ではなかったサービスつきだから、
却って以前よりお得感があって、ちょっと嬉しく思っているけれど、
サービスが習慣になって、つい期待してしまう自分に苦笑。
ここでのランチでは普段は飲まないものの、まだお正月だからと冷やで1合だけいただいた。
坂本素行氏の象嵌の徳利に、豊福誠氏の梅型のぐい呑みで出してくださって、思わずニコリ。

食後は腹ごなしに運動しようと、日本橋まで2駅歩いて、
デパートの呉服売場で年に1度だけの茶席(立礼)を楽しませていただいて、
綴れ帯でまた目の保養。

*****
10日: フランス料理@御魚大渕座
久しぶりに息子も誘って、銀座にフランス料理を食べに行った。
大渕座に息子を連れて行くのは初めて。
いつも通り、5点盛りのオードブルに、スープに、メイン料理。
冬定番の熱々のオニオンスープが嬉しく、火傷しないように気をつけながらフーフーいただいた。
メインは息子が帆立のグラタンを選んだので、私は真鱈の方にした。
ズッキーニ、ジャガイモ、玉葱、オリーブなどが入ったオレガノ風味の楽しいイタリアン風。
白ワインとも合って美味しく、息子の帆立も1つご相伴。
デザートは最近多くなった3点盛で、濃厚なチョコレートケーキと苺タルトに赤いグレープフルーツ。

食後は1人でまた「日本のおしゃれ展」を鑑賞。
ここの展覧会はカード提示すれば無料なのが嬉しい。 (そのためにカード加入している。)
前回は一通りざっと見ただけだったが、今回は洋服で荷物も無く身軽だし、
休日なのに恐れたような混雑もなかったので、
時間をかけてじっくり見て回って、ビデオまで見て楽しんだ。
会場内は着物の方も多く、それもアンティーク着物の方が多いのが印象的。
展覧会場の外の着物催事場では、五嶋紐と渡敬の帯締めなど小物だけ購入。

2011.1.9 [日] その4 また能楽

8日はまた能楽鑑賞。 今年の観劇初めは能楽・歌舞伎・歌舞伎・能楽とサンドイッチ状態。
国立能楽堂の普及公演で、解説のあと、狂言・大蔵流「呂蓮」と能・宝生流「百万」。
小林健二氏の解説が、要点もはっきりして分かり易かった。
狂言「呂蓮」は、シテ/出家・大蔵吉次郎、アド/宿主・善竹忠一郎、アド/妻・大蔵教義。
能「百万」は女物狂で、舞も多くて私向きかと思っていたら、抑えた謡に眠気を誘われて..
シテ・高橋章、子方・高橋希、ワキ・工藤和哉、アイ・善竹隆司など。

これで、正月休み明けの観劇は一段落で、あとは概ねボチボチ。

*****
着物:  訪問着。 風通お召し。 氷割文様地の吊り暈し。 浅紫に鼠がかった葡萄色地。
帯:  袋帯。 濃鼠色地。 「琳派古調鶴」 (吉織)  (お初) 
帯締め: 五嶋紐(銘つぼたれ)。 江戸本高麗。 白地に春光箔。  
帯揚げ: 縮緬。 異なる文様入りの少し大きめの市松。 金茶・生成り・薄黄色など。 (お初)
履物:  薄いパープルシルバーの台。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店) 

この時期に合うこの帯を下ろしたいと、着物はまた柔か物。
訪問着ということで裾の色は濃いけれど、一見すると色無地。 漸く2度目の着用。
このところ、帯を締めるために、あまり着ない着物を着る回数が増えている。
着物の好みからは紬になりがちなので、変化があってそれも楽しくもあり。

2011.1.9 [日] その3 続いての歌舞伎は復活狂言

7日はまた歌舞伎で、国立劇場の初春歌舞伎。
初演以来約200年ぶりの復活という「四天王御江戸鏑」の通し上演。
土蜘蛛など見慣れた歌舞伎を思わせる場面も多く、楽しい歌舞伎になっていた。
菊五郎劇団と時蔵、田之助など。

*****
終演後は、今年の初「可否道」。  チーズケーキにコーヒー、お替りはアメリカン。
日本橋に寄って、デパートの「河井寛次郎展」。 
特別食堂で、7日の1日限りの「七草がゆ御膳」をいただいて、帰宅。

*****
着物:  結城紬。 灰藤色の無地。 (奥順はたおり娘)
帯:  名古屋帯。 引箔(青銅箔)。 正倉院模様。 (高島織物)
帯締め: 五嶋紐。 灰紫色。 両端に生成り色入り。  
帯揚げ: 丹後ちりめん紬。 灰藤色、白・灰・肌色入り。 京友禅。 (京姉小路)
履物:  銀色台。 藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒。

寒いとの予報に暖かい結城紬。
帯は、名古屋なのに生地・柄から合わせ難くて、漸く2回目。

2011.1.9 [日] その2 観劇2日目は歌舞伎

6日は、新橋演舞場で新春大歌舞伎の昼の部。
「御摂勧進帳」、「妹背山婦女庭訓−三笠山御殿」、「寿曽我対面」。
「御摂勧進帳・ごひいきかんじんちょう」は、松羽目物の「勧進帳」とは全く別の趣の、
初めて観た時には驚いた「芋洗い勧進帳」と呼ばれる滑稽味あるもの。
弁慶を初役の橋之助、富樫を歌六、義経を錦之助、斎藤次を彌十郎など。
「妹背山婦女庭訓」は芝翫さん休演で、烏帽子折求女実は藤原淡海を橋之助が代演。
漁師鱶七実は金輪五郎を團十郎、お三輪を福助、橘姫を芝雀、蘇我入鹿を左團次、
豆腐買おむらを東蔵など。
正月歌舞伎恒例の曽我物は「寿曽我対面」で、前日のお能につづいての曽我もの。
工藤祐経を吉右衛門、曽我十郎を梅玉、五郎を三津五郎など。

*****
着物:  紬小紋。 藍染。 向鶴菱文様の型染。 (浦野理一) (初着用)
帯:  名古屋帯。 銀杢地。 鹿の象形文「万葉」。 (野渕)
帯締め: 五嶋紐。 レンガ色。  
帯揚げ: 縮緬。 藍色と甕覗きの染分け。 藍染。 (松原) (お初)
履物:  銀色台。 藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒。 
バッグ・コート等は前日と同じ。

着物は、秋の鎌倉ミニオフでえりりんさんが締めていらした浦野理一氏の帯に惹かれて、
あるかと寄った店で見つけた、紬と縮緬の間のような楽しい生地で、私には珍しい小紋。
仕立て替え品だそうだが、帯は無かったし、一目惚れしたのでエイヤッと購入したのを、初着用。

2011.1.9 [日] 今年の初観劇の記録

5日の国立能楽堂の定例公演で今年の観劇スタート。
狂言・和泉流「佐渡狐」と、能・観世流「小袖曽我」。

狂言「佐渡狐」は何度観ても、呆れた馬鹿げた話だが、それでもやっぱり笑ってしまう。
シテ/佐渡のお百姓・高野和憲、アド/越後のお百姓・深田博治、小アド/奏者・野村萬斎。
能「小袖曽我」は、仕舞で相舞を観たことはあるが、お能で全体を観るのは初めて。
ツレの母の存在があると、随分印象が違う気がした。
シテとツレの曽我十郎・五郎の相舞が見事に揃っていて、それも楽しく鑑賞。
シテ/曽我十郎・山階彌右衛門、ツレ/曽我五郎・観世芳伸、ツレ/母・藤波重彦、
アイ/春日の局・石田幸雄など。

*****
着物:  訪問着。 黒地。 花びらのような斜め散らし。 (川村久太郎) (お初)
帯:  袋帯。 両面錦。 琳派三人衆 宗達「鶴図」 (安達良夫)
帯締め: 五嶋紐。 空色、銀糸入り。  
帯揚げ: 縮緬。 極薄い桃色と桃色の染分け。 (お初)
履物:  薄いパープルシルバーの台。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店)  (お初)
バッグ: 利休バッグ。 山岡古都の薬墨染の銀無地。 (お初)  古代裂バッグ。 
コート: 道行き長コート。薬墨染。銀無地。(山岡古都)。  カシミールの多色刺繍のショール。

今年の観劇初めで能楽なので、訪問着を下ろした。
訪問着と言っても、小紋の感じで着られそうだと思って仕立ててもらったのだが、
仕立てあがってきたら、畳んだ裾はやっぱり訪問着で(当たり前?)着損なっていたもの。
帯も正月かおめでたい席でないと締められそうも無い帯を合わせた。 こちらは2度目。
正月を寿ぐ気持で、小物もお初のもの多数。

2011.1.8 [土] 正月を振り返る

3が日は、珍しく料理..って言うほどのことはしなかったけれど、
毎日やって来た暇な息子相手の食堂開業。(笑)
お節は作らず、買ってきたものを盛り付けただけ。
私が作ったのは野菜の炒り煮と、例年どおり元日と2日で異なる雑煮と、大納言でお汁粉くらい。
それに、2日は簡単味噌漬にした豚の焼肉に、蟹サラダなど。 3日は、しゃぶしゃぶ鍋。
12月の風邪で減った体重を3日間で取り戻すという連日の食べ過ぎ! 苦しかった〜(爆)

2日には、母をホームに訪問。
暮れに行った時よりしっかりした様子で、嬉しい。
車椅子をお借りして、初めて同道した息子が押して、親水公園に少し長めの散歩。
母は楽だし気分が変わって楽しかったようで、これからも外に連れ出すようにしたいと思った。

*****
5日から8日までは、能楽と歌舞伎見物。
正月だから普段着ないものを着ようと心がけて、連日異なる着物・帯を着用。
自分の覚え用に、あとで別途書いておくつもり。

終演後は、毎日のようにデパートの展示・展覧会に寄って、こちらも楽しく鑑賞。
5日は「京の綴匠 上野 本綴帯地展」。 目の保養で終わる予定が、
どういうわけか無い袖を振ってしまい、中ではお買い得なのをつい1本。(大汗)
でもね〜 爪織綴帯の昔の伝統技がそのまま伝わっているのは、ここ上野綴だけとも言われ、
「これも綴れ?」と思うほどの柔かさ。
通常の爪織綴帯だと1寸に経糸が約30本だそうだが、
ここでは昔ながらの技とこだわりで40本の経糸で織っているそうで、
そのために作り出される精細な生地感。
無理を承知で、無理に無理を重ねてしまうのも仕方無いかも.. と自己弁護・自己正当化。(苦笑)

6日は「池田重子コレクション 日本のおしゃれ展」。 会期中にもう一度行きたいと思う。
7日は「生誕120年 河井寛次郎 〜生命の歓喜〜」。 これももう一度ゆっくり観たい。
8日は、友人と久しぶりに長時間ノンビリとおしゃべりで、展覧会には寄らず。

2011.1.4 [火] 

本年もよろしくお願いします。

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