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2012.12.27 [木] 年末なのに

依然として家のことは後回し。 困ったものだと思いながらも..

26日:
前日の帰宅後、少し休もうと横になったのが運のつきで、すっかり寝込んでしまい
目覚めたのは早朝というにもまだ早い夜明け前。
暫くしてから朝風呂に入ったら、体が温まってポカポカ、いい気分。
ちょっと眠気を誘われたが、そこは踏ん張って(笑)、片づけなど少し。
が、近くに来ているからとの友人からの電話で、一緒にお昼を食べることになって、
やりかけた片づけは放り出して(苦笑)、急いで着替えて外出。 食べながらひとしきりおしゃべり。
その後も、年内最後のリハビリとヘアカットに行ったりして、結局、片づけはできず。(涙)
夜というには早い時刻に眠気に勝てずに横になったら、そのまま朝までグッスリ。

27日:
夜中に目覚めたものの、そのまま朝まで2度寝、3度寝。
また朝風呂に入って、ちょっとだけバタバタしてから、気になっていた展覧会を観に上野へ。
まずは会期末の「メトロポリタン美術館展」@東京都美術館。
そして「手の痕跡 ロダンとブールデルの彫刻と素描」展@国立西洋美術館。
出かける前は、帰宅後はすぐに片づけをする予定だったのに..またダメで早寝。

さあ、これからは秒読み気分。 せめて誤魔化せるくらい(誰に?)まではしなくちゃ..

2012.12.26 [水] 今年も着物でお出かけ多数

年内はもう着物を着る予定はないので、忘れないうちに今年の着物着用まとめ。
今年も着物で出かけることが多く、今までで一番多い124回。
1月:14回、 2月:12回、 3月:11回、 4月:12回、 5月:7回、 6月;11回、
7月:8回、 8月:9回、 9月:9回、 10月:13回、 11月;13回、 12月:5回。
12月の少なさが目に付くけれど、それでも月平均10回は着たことになる。 よしよし。(笑)

このところ、まとめていなかったけれど、まとめてみると、いろいろ分かって、いいと思った。
夏は外出を少し減らしたのだっけ、回数が少ない5月・12月は体調がよくなかったのよねと、
いろいろ思い出しながら、あらためて健康チェックにもなった。
と言っても着用の多さは遊びまわっていることの証明でもあるから少し複雑な気も。(苦笑)

2012.12.25 [火] 長年の懸案事項をひとつ片づけ

懸案事項はいろいろあるが家のことは後回しにして(苦笑)、
今日は午後ゆっくりした時間に日本橋に出かけて処理。
そろそろどうにかしなければと思いながら数年経ってしまったので、年内に片づけたいと、
ちょっと大袈裟に言えば、意を決して出かけた。
面倒な手続きになるかもしれないと思っていたほどではなかったものの、結局1時間がかり。
でも、終わってスッキリ、ホッとした。

*****
どうせ出かけるならと、銀座まで足を延ばして、フェイシャル・トリートメントをしてもらう。
人にやってもらうなどとは怠惰の極みと思うものの、気持ちよく途中からウトウト。
横着な私にはとてもできないし、効果もハッキリするから、まあ自分へのプレゼント。

京橋まで歩いてイデミスギノに寄ったら、あらっと思うほど空いていて、
休日だったイブの昨日と平日の今日、昼過ぎと夕方と時間も違うけれど、昨日の混雑がうそみたい。
でも予約の方が来るのを待っているらしいケーキの箱がまだ沢山あった。
今日はケーキは自制して、日持ちのする焼き菓子だけをあれこれ購入。
マダムに今日はお着物じゃないのですねと言われて、
ここには歌舞伎の帰りに寄ったりして着物で来ることが多かったと、今更ながら認識。

また日本橋まで歩いて、デパ地下の春帆楼のイートインで少し早目の夕食。
刺身に雑炊、久しぶりのフグを美味しくいただいた。
ただ、注文してから養殖でなく天然物もあるのに気付いて、
値が張るのが玉に傷だが、天然物がある冬のうちに食べたいなぁと懐に言い聞かせる。(笑)
デザートに、果山のカウンターでジュースとケーキのセット。
イデミスギノで自制したのにダメじゃないと思っても後の祭り。(爆)

2012.12.24 [月] イブ

クリスマスイブと言ってもクリスチャンじゃないし、小さい子供も孫もいないし、で、
ツリーなしどころかオーナメントも出さず(出せず・涙)、まるでクリスマスは別世界みたい。
そうは言ってもケーキは食べたいという食いしん坊。(笑)

ケーキを買いに京橋まで行くことにして、その前にブリヂストン美術館の展示拝見。
何度も観ている絵・彫刻が殆どだが、あれっこんなのあったかしらというのも少しだがあった。
今企画の最終日でも館蔵品だからか、いつもよりは少し多いかな程度の休日とは思えぬ入館者数。

なのに、美術館に行く前に1階のカフェで食べるつもりだったサンドイッチは既に完売。
11時開店で、まだ12時なのに、予約が多かったのでしょうねぇ。
で、昼食は何年ぶりかの京橋のドン・ピエール。
TVで紹介されたとかでハンバーグ・キャンペーン?をしていたので、迷わずハンバーグ。
コーヒーも飲みたくて、お任せデザートつきのセットを追加。
この店を思い出す度に食べたかったハンバーグだけれど、シェフが替っていて味も違う。 う.う.
付近一帯の再開発で2月で閉店だそうだから、ビーフオムライスを食べに行きたいと思うけれど、
ここのイチオシと思っているビーフオムライスも味が違うのかしら?
閉店後は銀座1丁目のペリニョンに合流しての営業になるらしいから、急がなくてもいいか..
昨日は、門仲のサロンドペリニョンで焼き菓子を買ったし、何故か続いたわねぇと後で思った。 

そして、今日の目的のイデミスギノへケーキを買いに行ったら、店内は客でごったがえし状態。
しばらく様子をみたものの、多分2〜30分待ちになりそう。
少しのケーキを買うのにそんなに待つ気にはなれないから、また来ればいいと、あっさり諦め。
日本橋に戻って少しだけ買い物をしてから、ケーキはデメルで購入。
叶匠寿庵のイートインで抹茶パフェも食べたら、会計時にいつもありがとうございますとまた言われ、
そうよねぇ顔を覚えられるくらいの頻度では来ているわねぇ〜と実感。

帰宅後は起きていられず、長〜い昼寝(夕寝?)で、目覚めた時間に自分でもビックリ。
夜遅くやって来た子供と、ロゼシャンパンでケーキを食べ、ちょっと寂しいイブは終わり。(笑)

2012.12.23 [日] 食いしん坊復帰

このところ体調が悪くて、グダグダ寝てばかり。
今年最後の観劇予定の21日夜の能楽鑑賞にも行けず絶不調の数年前みたいと凹んでいたが、
今日は少し体調が良いので、美味しいものを食べて元気を出そうとランチに出かけた。

みかわ是山居に、先客が帰られた後に入れていただいて、いつものてんぷら。
昼時だと、量的に店主に勧められて以来すっかりお決まりになったランチコース。
車海老2尾(頭も)、鱚、墨烏賊、そして銀杏と椀物で箸休め、ハゼに穴子。
野菜はアスパラとさつまいもを選択し、小柱のかき揚げはいつも通り天丼。
季節種の白子も食べたいとは思ったものの、量的にもう十分で、今回は追加せず見送り。
う〜 食べられなくなったわぁ〜

*****
今月初めてという本当に超久しぶりのおいしいものを堪能してから、
お不動さん前の通りのサロンドペリニョンで母に焼き菓子を買って、母の処へ。
無論、自分用にも購入。(笑)

母は2日連続の遠出で2日目は流石に少し疲れたようだが、何の何の、元気でホッ。
元気だと聞いて安心していても、会って様子を見ての安心感は、また別。
でも、記憶のごちゃまぜ状態は加速傾向。(涙)
歳を考えれば当たり前と思いながら、不安もあり。

2012.12.17 [月] お別れ

先週亡くなった叔父の葬儀。 16日に通夜、17日に告別式。
享年88歳。 正月にくる89歳の誕生日を迎えることなく逝ってしまった。
天寿を全うしたと言えるけれど、やはり寂しい。

母も両日会葬したが、10月に入院中の叔父を見舞ったので、それなりに覚悟はできていた様子。
しかし、外出することのない母が2日連続の遠出で、しかも実弟の葬儀だから、
今週は特に気を付けて見守らなければと思っている。

2012.12.15 [土] 年末恒例のバレエ「シンデレラ」

午後は12月のバレエの定番「シンデレラ」で、華やかなメルヘンを楽しんできた。
毎年この時期は、お母さんに連れられた小さいお子さんも大勢観にいらして、和やかな雰囲気。
飾られたツリーを前に写真を撮る子供たちの愛らしさも、思わず微笑みを誘われる。
新国立劇場では「くるみ割り人形」と「シンデレラ」が交互に上演されていて(多分)、
このバレエを観ると、もうクリスマスだわ、年末だわと実感する。

*****
訪問着。 総絞り。 灰色と白。
袋帯。 京友禅染。 銀鼠色。 緑色の杉林。 「銀花仙」  (つかさ工房)
五嶋紐。 薄桃色。 臙脂・金色入り。
深い鶯色の暈しの帯揚げ。 淡雪のような白も。 「幻雪」
雨コート。 紫色。 糸巻の地紋・細乱れ縞入り。 (和田織物)  臙脂色ショール。

雨にもめげず(って殆ど外を歩かないで済むし)着物で出かけた。
先日、和裁所で身丈を直していただいた雨コートを、
直してもらってよかった、気持ちよく着られる、と思いながらの着用。
組合せは、何となくクリスマスの色合いのつもり。(笑)
写真を撮ってもらっているお子さんが愛らしくて、ニコニコ見ていたら、
お隣にいらした方に着物姿をお褒めにあずかり、驚きながらも単純にニコリ。(爆)

2012.12.14 [金] フリー・ジャズ ライブ

夜は、ライブを聴きに、今月2度目の天真庵。
フレッド・ヴァン・ホーフ(ピアノ)と山根孝司(クラリネット)のジャズセッション。

フレッド・ヴァン・ホーフが如何なる人か知らないまま、山根さんのジャズ!? と
楽しみに聴きに行くことにしたのだが、分からないけど、印象的。 いやー 凄い。 
こんなに身近に贅沢なまでの少人数で聴けたことを僥倖に思う。
それも、飲みながら食べながらなのだから、堪えられない。
尤も、演奏中は誰も飲食なしで、音楽に集中していたけれど..

後で確認したら、75歳のベルギーのアントワープ生まれのピアニストで、
フリー・ジャズの巨人だとか。 
ジャズは去年の5月に友人に誘われてキース・ジャレットのコンサートに行って以来。
なのに、いいジャズばかり聴けて、うれしいことだとニコリ。

2012.12.12 [水] また能楽堂に

12・12・12と続く日だとラジオで言っていたけれど、何ら変わり映えのない日常。(笑)

午後の定例公演を観に、今日も能楽堂通い。
今日は、狂言・和泉流「鐘の音」と能・観世流「恋重荷」で、両方とも何度か観ている曲。
狂言は、太郎冠者が声で表現する寺々の鐘の音が、いつもながら楽しい。
お能は、能楽堂の暖かさに眠気を誘われてしまって..時折うつらうつら..(汗)
シテの面が独特。 前シテ/山科荘司が阿古父尉、後シテ/山科荘司の怨霊が甘柘榴悪尉。
ツレ/女御は小面。 被り物(天冠?)が華やか。

隣席の年輩の男性が、いちいち舞台に反応して感想・納得の小さな声・息を出すのが耳障り。
茶の間でTVを見ているのじゃないのだから.. 居眠りをしてくれるとホッとしたりして。(笑)

*****
終演が早かったので日本橋に寄って、おやつも兼ねて遅い(早い?)食事。
呉服売り場で日本刺繍の竹内功氏が実演していらして、松竹梅と橘の意匠の帯が素敵。
欲しいわぁと思ったけれど(苦笑)、無い袖は振れないから.. 暫くお話を聞かせていただいた。

*****
紬訪問着。 郡上紬? 藍染。 裾・袖に横段入り。 (甲木恵都子)
袋帯。 献上更紗。 生なり薄クリーム地錦。 赤・青・緑色などの柄。 (岡文)
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
濃淡青色の染分けの帯揚げ。
パールパープルの台の草履。 生成りほか薄色の五嶋紐の鼻緒。
友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
道中着。 生紬。 無地。 象牙色。 (しょうざん)
カシミール刺繍ショール。 多色で大きめの総柄刺繍。

2012.12.11 [火] 花束

歌舞伎を楽しんで帰宅したら、もう居なかったけれど息子が寄ったらしい。
何かしらと電話してみたら、花束を届けてくれた様子。
1週間どころか8日遅れの誕生日プレゼント。(笑)

誕生日前日の日曜日に来たし、2日後にもちょこっと顔を出し、一昨日の日曜日にも来たのに、
おめでとうの一言もなくて、少し寂しく思っていた。
一昨日来た時に話していたら、少し前には覚えていたのにすっかり忘れてしまったと言っていたが、
何はともあれ、うれしいことと、ニコニコ。

ふちがピンクの薄緑がかった白いバラに、白とピンクの同じような色合いのトルコ桔梗、
ピンクのスイートピー..  全体が白とピンクに葉と茎の緑。 明るく優しげな花束。
早速花瓶に挿して眺めて喜ぶ、たわいない親バカぶり。 ありがとう。

2012.12.11 [火] 歌舞伎・夜の部

演舞場に歌舞伎の夜の部、「籠釣瓶花街酔醒」と「奴道成寺」を観に行った。
今日も体調悪く途中でダウンしてしまい、気づいたのはもう間に合いそうもない時刻。
でも、昼の部を観損なったのに、夜の部まで観損なうわけにはいかない、それに、
「籠釣瓶花街酔醒」で、主役の2人、佐野次郎左衛門を菊五郎が、傾城八ッ橋を菊之助が、
それぞれ初役で勤めるのだから、どうしても観ておきたいと、慌てて飛び出したけれど、
駅を出たら開演時刻で、速足でも数分の遅刻。(涙) 私ときたら、本当にまあ..

でも、幕開き早々の花魁道中には間に合ったから、まあまあ.. 
松也の七越、梅枝の九重、そして菊之助の八ッ橋。 若く綺麗な役者の花魁道中は眼福。
三津五郎が繁山栄之丞、松緑が治六、萬次郎がおきつ、團蔵が釣鐘権八、
彦三郎が立花屋長兵衛で、秀調、亀蔵、右近などに、芝喜松、芝のぶなども出演。
菊五郎が次郎左衛門を他の役者の舞台とは少し違った心根で演ってみたいと言っていた通り、
随所に見慣れた展開と違うところがあり、こういうのもありね〜と楽しく見物。
でもねぇ、次郎左衛門の顔、あんなにまで作らなくてもいいじゃないと、いつも思う。
誰がやっても、この時とばかりに作るから、いい役者が台無し。

休憩後は、三津五郎の「奴道成寺」。
襲名披露でも観ているけれど、踊りの名手の面目躍如で、三ッ面の鮮やかさは、本当に見事。

行ってよかったぁ。
楽しんだとなると、先週行き損なった昼の部をどうするかが悩ましい。
チケットを取り直して観に行く? それとも諦める?

2012.12.10 [月] 懇親会/忘年会

昼は朗読サークルの年に1度の懇親会。 時期的に忘年会でもあり。
70代が中心(多分)で、80代の方も何人もいらっしゃる高齢者サークル。
30余名、ほぼ全員参加の中、一昨年・昨年と同じ気楽な和食店の同じ広間で、
皆さん練習時とは違う寛いだお顔で、和気藹々と2時間近く話しながら食事して散会。

私は昨日はまたもダウンしてしまいどうにか動けたのは夕方遅かったので心配していたが、
今日は無事に集合場所に行けて送迎バスに乗れた。 って当たり前のことがうれしい。(苦笑)
皆さんのお元気さが素晴らしく、私も元気を頂いてきた感じ。

2012.12.10 [月] 先週末の着物メモ

1日には着物を着たものの以降は外出しても洋服ばかりで、気分的に久しぶりの着物。
2日連続で同じ会場だし、着物と帯は違うものを着た。
涼しい・寒いこの季節になら縮緬の重い着物も暖かくてうれしいし、ともに訪問着に袋帯。

7日の装い:
訪問着。 松煙染め。 銀古都に、段取りで別の模様が入ったもの。 (古都染人)
袋帯。 金銀箔地。 茶鼠色・モスグリーン・金銀で、七宝と流水文。 (織楽浅野)
唐組紐。 白・藤・紺・青に金入り。 「波の緒」 (道明)
緑みの灰色の帯揚げ。 雪輪に模様入り。
薄金色の台の草履。 龍村の白地に金色の唐草柄の鼻緒。
山岡古都の銀無地の残布で作った横長の利休バッグ。 名物裂・連珠鴛鴦紋のサブバッグ。
長い道行コート。 山岡古都の銀無地。 薬墨染。
カシミールル刺繍ストール。 黒地に緑色の刺繍。

8日:
訪問着。 江戸小紋・千柄切嵌め。 下にいくほど大きい柄つけの総絵羽。 甘茶色。 (黒岩秀硯)
袋帯。 金地に緑・朱色の切嵌め模様。 
五嶋紐。 少し青味がかった薄緑色。 金色など入り。
草木染(竹染)の帯揚げ。 薄い竹色。
銀色台に、藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。
バッグ・コートは前日と同じ。 ストールの代わりに、臙脂色ショール

2012.12.10 [月] 先週末は天狗を観に

7日・8日は、国立能楽堂の特集・天狗—その知られざる世界—という企画公演を観に出かけた。
お能は両日とも初見で、7日の狂言は何度か観ているけれど、8日の狂言も初めて(だと思う)。

7日は夜の、8日は午後の公演で、久しぶりに両日とも着物を着て出かけられて、ニコリ。
7日は、早めに出るつもりで着物を着終わったところに、強い地震があって、
家の揺れが大きかったので少し慌てて、玄関ドアを開けて様子見。
揺れが収まってから、公演は予定通りにあるらしいことを電話で確認。
エレベーターが、電車が、動いていなかったら..と心配したけれど、それほど問題なくホッ。

7日の番組は、狂言・和泉流「井杭 いくい」と能・喜多流「大会 だいえ」。
狂言は、和泉流だから「井杭」で、大蔵流だと「居杭」。
大蔵流の茂山千作さんのシテで初めて観たので、それ以来「居杭」と思い込みっぱなし。(笑)
この日は、シテの井杭を野村万作さんがなさるので期待していたけれど、素敵にかわいい。
ご高齢の方に失礼かと思うものの、千作さんのかわいさは独特だと思っているけれど、
今まで理性的な印象が強くてかわいらしさとは遠い印象をもっていた万作さんの井杭も、
かわいくて、うれしい驚きだった。(笑) それに80代だとは思えぬ軽やかな動きにも感嘆。
少し前には子方のシテで観たけれど、これはやっぱり大人の方がずうっと楽しい。
シテ/井杭・野村万作、アド/何某・月崎晴夫、小アド/算置・石田幸雄。

能「大会」は、危ういところを助けてもらった天狗の恩返しが、帝釈天の怒りに触れてしまう
天狗には少し気の毒な展開ながら、観ている方には見どころの多い、とても楽しいお能。
2人の京童による冒頭の間狂言での状況説明が、萬斎の上手さもあって、楽しく分かり易い。
後シテは、天狗の扮装の上に釈迦の扮装を重ね、舞台上で釈迦から天狗に早替わり。
尤も変身があまりスムースでなく少し時間がかかってしまった印象で、そこは残念だった。
釈迦の面は、先月の声明公演で観た菩薩の面と共通の印象で、あらっ..と思ったら、
お釈迦様のお顔を面に写すなんて不遜だから、うさんくさい嘘くさくい面でいいのだと聞いて納得。
シテ・高林白牛口二、ツレ/帝釈天・大島輝久、ワキ/比叡山の僧正・福王和幸、
アイは、京童を野村萬斎と武山悠樹、木端天狗を深田博治・高野和憲など。
囃子方は、一噌幸弘、鵜澤洋太郎、柿原弘和、徳田宗久。
面は、前シテ/山伏は直面、後シテ/天狗は大べし見の上に釈迦。 ツレ/帝釈天は天神。

*****
8日は、狂言・和泉流「鞍馬参」と復曲能「松山天狗」。
狂言「鞍馬参」は、鞍馬への参詣に連れて行った太郎冠者だけが多聞天から福を授かり、
主の自分が授からないのはおかしいと、主が太郎冠者から福を取り上げようとするので、
太郎冠者は腹いせに、福渡しをしなければならないとなぶるのだが、
繰り返されるこの福渡しの掛け合いが楽しく、めでたい雰囲気。
狂言師は、名古屋在住の佐藤友彦・融の親子コンビ。

「松山天狗」は、初演制作・能劇の座、能本作成・西野春雄、作曲・梅若六郎玄祥の復曲能。
復曲以来、繰り返し上演されていて、今回は演出が練り直されたとか。
動きのある後場に見応えがあって、シテの[楽]もツレの[舞働]も楽しく鑑賞。
シテ/老翁(前)・崇徳上皇の霊(後)は梅若紀彰、ツレ/天狗相模坊は観世喜正、
ツレ/小天狗は小島英明・桑田貴志、ワキ/西行法師・工藤和哉、アイ/番の鳶・井上靖浩。
囃子方は、藤田六郎兵衛、幸正昭、柿原光博、小寺佐七。
面は、前シテ/老翁は朝倉尉、後シテ/崇徳上皇の霊は二十余、ツレ/天狗相模坊は大べし見。

2012.12.9 [日] 先週半ば

4日(火)は文楽の初日を鑑賞。
東京の国立劇場での文楽公演は年に4回だけで、中堅・若手主体の12月公演は期間が短い上に、
平日の昼間は年に1回だけの高校生などを対象にした鑑賞教室があるので、要注意。
席はよくないものの無事にチケットも取れて、午後の鑑賞教室(Bプロ)と夜の公演を鑑賞。
 
依然として体調に問題があって、一昨日・昨日と数分だった遅刻が、この日は15分..(涙)
それぞれの開始時刻が1時間ずつ遅くなっているのに、何ということ..
鑑賞教室の冒頭の「靫猿」は後半しか観られず、狂言との違いを観損なったのが残念。
解説の後は、「恋女房染分手綱」で「道中双六」と「重の井子別れ」の各段。
本公演は、「刈萱桑門筑紫いえづと; かるかやどうしんつくしのいえづと」と「傾城恋飛脚」。
「刈萱桑門筑紫いえづと」は、「守宮酒 いもりざけ」と「高野山」の各段。
「傾城恋飛脚」は「新口村」の段のみ。
「守宮酒」の奥を語る予定の千歳太夫の病気休演が寂しいものの、
文楽好きの私としては、体調の悪さを忘れさせてくれるのが、ありがたかった。

*****
5日と6日はすっかりダウンしてしまい、5日は母の処に行く予定がおじゃん。
6日も歌舞伎を観に行き損ない、健康講座も欠席。
遊びに無理をしてもしょうがないし、身体と相談しながら楽しみましょうっと自分に言い聞かせる。

それにしても5日は早朝に掛かっていたラジオから流れた緊急ニュース速報に驚愕。
まだ57歳だったというのに、勘三郎丈の早すぎる死去を悼むばかり。

2012.12.3 [月] ぞろめの66

昨晩も頭痛に悩まされて、気分も体調もペケ。
でも、午後のサークルの練習には数分遅れたものの、どうにか出席。
とは言え、自転車は無理で、地下鉄利用。 駅からの10分程の歩きがきつかった。
帰りには少し元気になって、門仲のサロン・ド・ペリニョンで、ケーキとコーヒーで一休み。

帰宅後は、チラシの入っていた近所の中国式整体に行ってみることにして、
頭と足裏もついた全身マッサージの100分コース。
行った時のガチガチの身体が、私にしては大分軽くなって、気分よく戻ったら、
留守電に姉のお祝いが入っていたので、掛け直して暫く話した。
息子はすっかり忘れているようなのに、姉は優しくて、ありがたい。

夕食は近くの中華店で。 味はそこそこで悪くないし、何より下町価格がうれしい店。
結構重宝して以前はよく行っていたのに、このところご無沙汰で久しぶり。
ここの売りの水餃子に、小さいサイズで2品と、紹興酒を1合だけ。
体調の悪い割には、いい日だったとニコリ。

2012.12.2 [日] 歌舞伎と音楽と

昼は歌舞伎@国立劇場、夜はピアソラの音楽@天真庵。
その間に、夕方は表参道のキイさんの展示会に伺う予定だったが、残念ながら体調的に諦め。
このところまた眠れない上に、昨晩も頭痛が酷くて3〜4時間うとうとしただけだから、
当然のように体調が悪くて、出かけるのをよそうかと躊躇したけれど、
夜は当日のキャンセルでは申し訳ないし、昼も別の日に出直すのはキツイと、
用意していた着物は諦めたものの、もう間に合わないかという時間に飛び出して、
数分の遅刻で到着。 お近くの席の方、失礼しました。

国立劇場の歌舞伎は、「鬼一法眼三略巻」で、今日が初日。
単独で上演の多い「菊畑」と「檜垣・奥殿(一條大蔵譚)」と呼ばれる場面の前に、
「六波羅清盛館」があるので、話の繋がりが分かり易いのが此処の歌舞伎らしい。
吉右衛門が、「菊畑」で初役の鬼一法眼と、当たり役の一條大蔵卿の2役、
梅玉は、「菊畑」で当たり役の虎蔵と、「檜垣・奥殿」で鬼次郎の2役だが、
あとの魁春、東蔵、歌六、芝雀、又五郎、錦之助、高麗蔵などは1役ずつで、
国立劇場の公演にしては出演の役者の多さに、ちょっとびっくり。(笑)
体調に問題はあったものの、芝居は楽しく見物。

終演後は、暫く休憩してから、地下鉄一本の押上の天真庵まで行って、
ピアニストの赤松林太郎さんのライブを、酒・肴・蕎麦・珈琲付きで味わった。
ピアソラ没後20年×天真庵 〜東京スカイツリー開業を祝して〜ピアソラのための音楽祭�A。
共演は、平山伸一郎さん(ヴァイオリン)と中島杏子さn(チェロ)。
3人での演奏のため平山さんが編曲したという「ブエノスアイレスの四季」が特に印象的だった。

2012.12.1 [土] 今月も能楽堂通い

もう今年も最後の月になって、背中に火が付いた感じながらも、
午後は雨を心配しながら、お能の普及公演@国立能楽堂に出かけた。
帰りまではもつかと思っていたのに、最寄駅ではしっかり雨になっていていて、あらら..

解説・能楽あんないは、『平家物語』から能へ。
狂言・大蔵流「狐塚」と、能・宝生流「清経」。

狂言「狐塚」の鳴子で鳥を追い払う鳥追いは、狂言でよく観るけれど、いつも楽しい。
主と太郎冠者・次郎冠者が、茂山千五郎に正邦・茂の、茂山家当主の親子兄弟。
兄弟や従兄弟同士、伯父・叔父に甥の組み合わせが多くて、
親子兄弟だけで観るのは、もしかしたら初めて?と思いつつ、笑いながら鑑賞。

能「清経」は、アイの出ない一場だけ?のお能で短いものの、いつも独特の感じがする。

*****
訪問着。 風通お召し。 浅紫に鼠がかった葡萄色地の吊り暈し。 氷割文様地。 
袋帯。 壱千八百織。 墨色地。 銀霞。 「加賀浪漫 南天に鳥」 (橋本清)
五嶋紐。 紫色、片側に薄紫・金色入り。
灰藤色の帯揚げ。
灰みパール型押し台の草履。 パールグレーの鼻緒。 (胡蝶)
もうこの季節は終わりかな〜と思いながら、焦げ茶色の革に漆に金で模様を描いた金泥バッグ。
深灰緑色の柔らかい革とのとスエードの抹茶色の巾着。
リバーシブルのロング道中着。 紋入りの青・緑色地の方で。
葡萄色のティアラ模様のベルベットのショール。

2012.11.30 [金] 展覧会をはしご

11月最後の日は、知人からご案内いただいた展覧会に神楽坂まで出かけた。
朗読劇スクリーンシアターに原画を提供してくださった方で、発表会でお会いしたことがある。
優しい絵本風の絵で、見ていると心が柔らかくなる感じ。

その前に、竹橋で下車して、国立近代美術館の工芸館と本館の展示を拝見。
ともに特別展で、思っていたより入場料が高くて..ちょっと驚いた。(笑)
展示は、それぞれ楽しく鑑賞。
キイさんの展示会にもお寄りしたかったのだけど、出かけるのが遅くなってしまい、後日に。

帰りに日本橋に寄って、ノエル・ア・ラ・モード〜シャンパーニュの祭典〜という催事で、
シャンパン2杯とキッシュなど4種のつまみ?のついたセットをいただいて息抜き。

2012.11.28 [水] オペラ「セビリアの理髪師」

夜はロッシーニのオペラ・ブッファ「セビリアの理髪師」を観に(聴きに)出かけた。
今回も、前に観た時の印象通り、歌っている歌手の後ろで動き回る合唱隊が五月蠅くて..
目をつぶって聴けばいいのだけど、目を開けると.. 折角の声に集中できない。
歌手の声は楽しんだものの、この演出だったら次回はチケットを取るのをよそうかしら..

指揮: カルロ・モンタナーロ、
アルマヴィーラ伯爵: ルシアノ・ボテリョ、 ロジーナ: ロクサーナ・コンスタンティネスク、
バルトロ: ブルーノ・プラティコ、 フィガロ: ダリボール・イェニス、
ドン・バジリオ: 妻屋秀和、 など

友人から、世田谷のお姉さまのお庭で生ったという柚子をいただいた。
やや小ぶりだけど色つやがよくて、おいしそう。 ありがとう。

*****
無地調の小紋(小紋調の無地?)。 銀鼠色?の変わり織。 (千總)
袋帯。 川島睦郎「晩秋の月」。 黒に近い濃紺地。 銀・白・灰色などで萩と月の柄。 (村田)
伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
紫色の帯揚げ。 細かい菱型の織に帽子絞り。 (和想庵)
雨模様なので、ウレタン底の草履。 灰緑×黒色のオストリッチの天・鼻緒。 (絹揺履)
雨コート兼用の対丈の道中着。 西陣織能衣装・籠目に花柄模様。
カシミール刺繍ストール。 黒地に緑色の刺繍。

2012.11.27 [火] 寒〜い

寒さに負けて動かず、動けず..
腰痛・神経痛が出ると困るので、リハビリには行ったものの、
後は..
やりたいこと、やらねばマズイことはいろいろあるのに..あ〜あ..
自分を甘やかす癖を直さなくちゃ..

2012.11.25 [日] ここ数日は

22日(木)は、「近江路の神と仏 名宝展」@三井記念美術館。
 会期末の最後の平日で、あと3連休で終了だから、午後からバタバタと出かけた。
 連休中よりは空いているだろうと同じことを思う人が多いらしく、いつもより少し人が多い。
 でも混雑というほどではないのが、ありがたい。
 ゆっくり観て回り、仏像の展示室に戻って、また一回り。
 長スツール?ベンチ?があるので、休憩がてら座って、じっくり拝見。
 仏像は、座って拝見した方が、角度的に私は好き。
   
 隣(ほぼ・笑)で一息つきがてら食事して、直しをお願いしていた和裁所へ取りに伺った。
 これで、好きなのに着る気にならない着物・着難い雨コートを楽しく着られると、ニッコリ。   
   
23日(金)は、告別式に。
 ご挨拶程度で親しいお付き合いはしていなかったけれど、
 お隣の奥さんの告別式が住まいの集会所で行われたので、お焼香と出棺をお見送り。
 テニスを中心に活動的に暮らしていらして、羨ましいお元気ぶりだったのに、
 暫くお会いしないと思っていた矢先の訃報に驚くばかり。 享年61歳というのは早過ぎる。
 会葬者の話では婦人科のガンらしく、お元気だっただけに油断があったのかもしれないとのこと。

 皆様、気を付けましょうね。 少なくも自治体の検診は受けましょうねぇ。

24日(土)は、健康講座に出席。
 連休の中日のためか出席者が少なく、私が出席した中で一番少ない。
 で、たっぷり動いて、いつものように汗びっしょり。 疲れたけれど、気持ちいい。

25日(日)は、母の処に。
 もっと早く行くつもりが..ゴメンナサイね。

 予定通りに出かけて、ゆっくりおしゃべりして帰って来た。
 話しているうちに、出にくかった言葉も段々出るようになるし、元気な様子がうれしい。
 月に1度は行ってくれていた弟の連れ合いは、働いているし看護などで今は精一杯だから、
 これからも姉と2人で話し相手にできるだけ出向こうと話している。

2012.11.24 [土] 狂言の会 大蔵流競演

21日(水)の夜は、特集・大蔵虎明没後三百五十年記念という狂言の会@国立能楽堂を鑑賞。
大蔵虎明は狂言師で、大蔵流13世宗家。 流儀の確立に貢献し、狂言論を書き残した人だそう。
まず、その大蔵虎明の子孫・大蔵流宗家25代目の大蔵彌太郎さんの「おはなし」があって、
狂言3曲を東西の大蔵流3家が競演するという期待の公演。
狂言は、「眉目吉」、「東西迷」、「金津」で、「眉目吉」と「東西迷」は復曲狂言。
私はどれも初見だと思っていたら、「金津」は子方を背負うところで、もしかしたら
観始めた初期に観ているかしらと思ったけれど、覚えていないのだから初めてと同じ。(笑)

期待していなかった15分くらいの「おはなし」が、ええっ!と思うくらいよくて(笑)、
聞かなくてもいいかと思った失礼を反省。(爆)
大蔵流の狂言も好きなのに、宗家の彌太郎・吉次郎兄弟の狂言は今まで苦手気味だったけど、
俄然、彌太郎さんの印象が変わった。
今回子方を勤める初孫娘が来年は中学生になるので、以降は子でなく女として遇するので、
子方はもう卒業だから舞台で共演することはなく、初孫との特別な共演だと伺ったのも印象的。

そして、狂言競演は、最初が茂山千五郎家の「眉目吉 みめよし」で、
亡き千之丞さんの演出だそう。
「眉目吉 みめよし」は、見目がよい、つまり「美男・美女」のこと。
醜男な息子に正反対の美男の意味の「眉目吉」と名前を付けた博打打の親がいて、
「有徳人 うとくじん」(=金持ち)が「眉目吉」という条件で娘婿を求める高札を出したので、
上手くいけば博打の元手に苦労しないで済むと、その「眉目吉」という醜男の息子を連れて行き、
仲間の博打打に手伝ってもらい、あれこれ誤魔化して、まんまと婿にしてしまう話。
金持ち・娘が絶世の美男という触れ込みの婿の顔を見る前に、鬼に化けた博打打が、
自分が嫁にしようとしていた娘を横取りした婿に、命を取ろうか顔を吸おうかと脅かしたら、
判断を任された舅が、命よりは顔を吸わせることにしたので、美男→醜男に変わるという展開。
婿の条件が容姿(だけ!)というのが凄いし、唯一の条件だった容姿が崩壊したら、
いきなり「オトコは顔じゃない」と言い出す舅の凄さ。(爆) あっけにとられて、爆笑の渦。
博打打と有徳人と、どちらがしたたかなのか.. やっぱり、してやったりの博打打でしょうねぇ。
シテ/博打打・茂山七五三、アド/有徳人・千五郎、アド/太郎冠者・松本薫、
アド/眉目吉・逸平、アド/娘・千三郎、など。

次の山本東次郎家の「東西迷 どちはぐれ」は、東次郎さんの台本・演出だそうで、出演も。
貧しい僧に、ある日に限り魅力的な招待が重なって、さてどちらに行こうかと迷っているうちに
時間が経ってしまい、やっと決めて出かけたものの遅すぎて、どちらも逸してしまう。
云わば一人芝居で、東次郎さんの住持が迷って迷って右往左往する姿が、哀れで、おかしい。
貧しさ故にどちらにもはぐれてしまう情けなさ.. 迷いを反省する住持.. 哀しい。

最後が大蔵家の「金津 かなづ」。
金津に住む男が、建立した持仏堂に安置する地蔵を求めに行った都で、
すっぱ=詐欺師に騙されて、すっぱの子供が化けた地蔵を背負って帰り、皆を集め礼拝し、
地蔵の要求で供物を捧げ、自分たちも捧げた酒の余りを飲んで宴会となる。
そのうち、地蔵が居眠りを始めたら、怒ったりせず謡い囃すという楽しさ。
田舎者が都で偽仏師に騙される狂言は他にもいくつかあるが、これは騙し騙されたことより、
陽気な宴会や、子方を先頭に謡い囃しながら退場するなど、うきうきした楽しさいっぱいの曲。
アドの吉次郎さんが子方を背負う場面では、狂言師の鍛え上げた身体能力にも感嘆。
地蔵だから石像のようにつっぱったままの立ち姿の子を、背中に乗せて足首を握って背負う。
背負われる子方も大変だろうけれど、背負う方は本当に凄い。 年齢を考えたら脅威的! 
シテ/親・大蔵彌太郎、アド/金津の者・吉次郎、アド/子・彩乃(彌太郎の孫娘)、など。

どの狂言もシテとアドを当主とその弟などが演じた国立能楽堂ならではの充実した大蔵流競演。
狂言としてはどれも長めの曲だったが、とても楽しく観て、あっという間に時間が経った。

*****
赤城百彩紬。 絵羽。 経長の市松。 さまざまな青・茶色など。
名古屋帯。 赤城紬。 板締め絞り。  草木染。  藍色に白。 (寿峰工房)
伊賀組紐。 焦げ茶色。 薄茶色・薄黄色入り。 (松山好成)
光沢のある焦げ茶色に灰緑色の染め分けの帯揚げ。
銀鼠色の変り台の草履。 白・焦げ茶色などの京くみ紐の鼻緒。 (Run)
道中着。 生紬。 無地、象牙色。 (しょうざん)
カシミール刺繍ストール。 白地に濃淡の赤色の刺繍。

2012.11.22 [木] 花形歌舞伎・昼の部

20日(火)は澤瀉屋の花形歌舞伎@明治座の昼の部を見物。
「傾城反魂香」は、「土佐将監閑居」の前に「近江国高嶋館」と「館外竹藪」の各場。
通常「土佐将監閑居」には「竹藪」がついているけれど、「高嶋館」は珍しい。
その「高嶋館」が思いのほか楽しめて、後の場との繋がりも分かり易くていいと思った。
浮世又平(ども又)を右近、女房おとくを初役で笑也。 狩野四郎二郎元信を門之助など。
右近のども又は以前にも見ているけれど、予想外の笑也のおとく(笑)が思ったより悪くない。 
笑也はスーパー歌舞伎では生き生きしているのに義太夫には乗れない感じで、
古典はダメだと思っていたけれど、稽古を積んだのか..

そして舞踊「蜘蛛絲梓弦 くものいとあずさのゆみはり」で猿之助の早替わりを楽しむ。
童熨斗丸・薬売り彦作・番頭新造八重里・座頭亀市・傾城薄雲実は女郎蜘蛛の精の5役。
早替わりだけでなく、終盤は蜘蛛の糸をふんだんに使って華やかな印象。
あと、門之助、右近、男女蔵、亀鶴、米吉など。

*****
終演後は、水天宮にお詣りしてから日本橋に出て、「加賀赤絵展」@高島屋を拝見。
会期末の「近江路の神と仏 名宝展」@三井記念美術館に寄るつもりが失念してしまい、
気づいた時はもう閉館時間間近。 うわ〜、会期中にどうにか時間を取らなくっちゃ..

*****
大島紬。 七宝華文。 黒と青色の地色に、赤花入り七宝文。 (生地がごわつく感じで3年半ぶり)
八寸帯。 本つづれ織。 灰みの裏葉色地。 抽象的?な「見ザル言わザル聞かザル」
五嶋紐。 焦げ茶色、一方に黒・生成り入り。
渋めの群青色?の帯揚げ。 中央は灰みの青緑色。
展覧会に寄る予定で、ラバーソール台の草履。 濃深緑色の天・鼻緒。(菱屋のカレンブロッソ)
いつもの金泥バッグに、サブに深緑とスエードの抹茶色の巾着。
1週間前に着た大島紬の道中着。 黒地に青灰色の刺繍の大判ショール。

2012.11.22 [木] 週末から 遡り

17日(土): 2ヵ月ぶりのフランス料理
 先月は風邪で食いしん坊は一時休止状態だったので、久しぶりの感じ。
 満席だけどOS頃なら空くと思うとのことで、オーグードゥジュールでランチ。
 ゆっくり行ったのだけど、普段は使われていない入口のバーカウンターで暫く待つ。
 20く分らい経ってサービスのウェルカムシャンパンを飲み終わった頃、席に移れてホッ。
 料理をたっぷりおいしくいただいて、まっすぐ帰宅。
 シャンパンだけでなくワインも白と少し赤も飲んだら、暫くしてもアルコールが残っている。
 迷ったものの平気だろうと健康講座に参加。 無事に1時間動けてホッ。

18日(日): 久しぶりにキチンと料理
 前夜やって来た息子の様子が、どうもストレス一杯みたいで心配になって、
 夕食に久しぶりに手料理を食べさせたら、豪華だね〜と言われて少し赤面。
 煮物(豚肉・じゃがいも・人参・玉葱など)、焼き魚(ギンダラのみりん漬)、野菜サラダに、
 ご飯はいつもの紫黒米を多く入れた五穀米入りで、蕪の味噌汁......
 これで豪華と言われるなんて、そんなに簡単な物しか食べさせていなかったかしら?
 デザートはラ・フランスとリンゴ。 味はいいものの皮を剥くと色が同じで彩りがない。(汗)
 後でコーヒーに、キウィ(緑色とゴールデンと)をたっぷり入れたヨーグルト。
 気楽に話しながら食事していたら、気分転換ができたようで、ホッ。

19日(月)
 朗読サークル練習日なのに、なかなか動けず30分遅れて参加。
 自転車を30分近く飛ばして行ったら少し息切れ。
 でも家での練習の成果が出たようで珍しく先生に褒めていただき、行ってよかったとホッ。
 帰宅後、近所のクリニックでインフルエンザの予防注射と、リハビリ。いつもの薬ももらう。

2012.11.16 [金] また能楽堂に

昨晩は狂言体験を楽しませていただいた能楽堂に、今晩も続けて出かけた。
夜の定例公演で、当然、研修舞台じゃなく、本舞台での鑑賞。(笑)
番組は、狂言・大蔵流「梟」と、能・観世流「玄象 げんじょう」。
どちらも初見な上、お能はものすごい陣容で、今月一番の期待の公演。
どうにかチケットが取れてホッとしたほどすぐに売り切れたが、期待に違わず大いに楽しんだ。

狂言「梟」は、梟に取り憑かれた男を治すどころか、皆が取り憑かれてしまう話。
病を治してほしいと頼まれた山伏が、「鳥の印」、「いろはの文」など呪文を繰り出すものの、
憑き物を落とすどころか、弟だけだったのが兄も、ついには山伏まで取り憑かれてしまうという
勿体ぶってはいるが法力もなく情けない、狂言によく出てくる山伏そのもので、おかしい。
梟に取り憑かれて鳴く声・雰囲気がそれぞれ違うのも楽しかった。
シテ/山伏・善竹忠重、アド/兄・忠亮、アド/弟・大二郎。

能「玄象」は観るのは初めてだったので、「替之型」と小書きつきだが通常との違いは不明。
琵琶の名手の藤原師長が、奥義を究めるために唐に渡ろうとするところを、
「玄象」という琵琶の名器の持ち主、村上天皇の霊に止められる話。
シテが梅若玄祥さんで、謡も後場で舞う早舞も素敵。
他の陣容・充実度も驚くほどの素晴らしさで、楽しく鑑賞。
まだ中学生の後ツレ・龍神が、キビキビとした動きで気持ちよかった。
シテ(前/漁翁・後/村上天皇)・梅若玄祥、ツレ/藤原師長・観世清和、
前ツレ/姥・片山九郎右衛門、後ツレ/龍神・観世三郎太、ワキ/師長の従者・宝生閑、
アイ/師長の従者・山本東次郎、地頭・岡久広など。
囃子方は、松田弘之、幸正昭、安福光雄、小寺真佐人。
面は、朝倉尉に中将だったかしら?

*****
色無地。 寿光織。 本茶四度染。 薄灰緑(薄青磁色?)
袋帯。 黒っぽい帯地。 梟の柄。 (浅山・施美庵コレクション「梟」) (お初)
伊賀組紐。 白・灰色の濃淡・金色。 (松山好成)
極薄い青磁色の帯揚げ。 金糸の七宝柄など入り。
薄金色の台の草履。 白地に金色の唐草柄の龍村の鼻緒。 
道行コート。 山岡古都の銀無地。 薬墨染
コートの残布で作った横長の利休バッグ。  名物裂・連珠鴛鴦紋のサブバッグ。(あらいそ)

帯は梟が羽を広げた柄がインパクトがあって一目ぼれしたものの、
インパクトがありすぎて締める機会を見つけ損なっていた。(笑)
能楽堂向きではないかしらと思いながらも、狂言に合わせて漸く着用。

2012.11.15 [木] 狂言体験

夜は、国立能楽堂のワークショップ「楽しもう!能の世界 〜狂言に挑戦〜」に参加。
応募者多数の場合は抽選ということだったが、運よく当選。
21名の参加者で、会場は無論いつもの本舞台ではないものの、立派な研修能舞台。
講師は、大蔵流の山本則重・則秀兄弟。
狂言鑑賞、狂言・狂言面・装束の説明、小舞の実演を拝見、そして、謡・小舞の体験。
狂言・小舞をこんな少数でかぶりつきで拝見できるなんて、幸せなことだと思った。
そして、方向転換・小走りを含めた歩き方、更には間違えながらも(笑)小舞も体験。
あっという間に2時間が過ぎ、難しいわね〜という感想とともに楽しく終了。
私は、則重さんと則秀さんをこれからは間違えることなく分かるだろうと、それもうれしかった。

*****
その前に、午後は桂文治(←桂平治)の襲名披露公演を聴きに、国立演芸場の中席に出かけた。
噺家は桂宮治、桂右團治、桂小文治、仲トリの三遊亭小遊三、三遊亭遊雀、桂伸治、トリの桂文治。
小遊三の噺は、崇徳院だったが、途中で落ちを言ってしまって、本人もあれれ..(笑)
口上やまくらで、皆にいじられたのは当たり前。 でも、うまく下げたのは年の功かしら?
文治は、掛け取り。 襲名公演で気持ちの入り方が違うのか、今まで聞いた中で一番の出来。
口上では思いがけない発言(今後、要チェックかな〜 ・ 爆)も飛び出し、笑いの渦。
色物は、ギタレレ漫談と曲独楽。

夜のワークショップで動きやすい服装という指定があったので、着物は止めて洋服。
でも、年配の参加者おひとりが着物でいらっしゃったので、あら〜 残念、むむむ..

2012.11.14 [水] 展覧会めぐり

今週は一昨日も今日も特に予定がなかったのに、家事は相変わらず放りっぱなし。(汗)

一昨日(12日)は午前中にリハビリに行き、午後は母の処に行って話し相手になってきた。
歳を考えれば元気でうれしいものの、いろいろな意味で衰えが目立ってきて、
母を通して老いるということを学んでいる感じで、自分の老い支度でもあるような..

*****
今日は、午後から展覧会巡り。 
まずは「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」展@国立新美術館。
英国王室に次ぐ世界最大級の個人コレクションだそうで、個人所有!と溜息・垂涎。(笑)
庶民には想像もできない世界にお住まいの王侯貴族の生活を垣間見る感じも.. 
じっくり一通り観てから、気に入った作品を観ながら逆戻りして、また一回り。
途中で休憩も兼ねてビデオも鑑賞。 

次は「巨匠たちの英国水彩画展」@Bunkamuraザ・ミュージアム。
ターナーの作品は多数展示されていて、ゆっくり鑑賞したけれど、
何故かコンスターブルの作品がなかったのが少し寂しい。 

「リヒテンシュタイン・・」も、こちらも、どちらも好きだけれど、
ステーキとお茶漬けの違い があるような。(爆) 

午前中と言わずとも、もう少し早く出かけられたら他にも行きたい展覧会があったのだけど、
2ヵ所回っただけで結構な疲労感があったから、欲張らなくてよかったみたい。

2012.11.13 [火] 花形歌舞伎・夜の部

久しぶりの明治座の歌舞伎公演は、新猿之助(←亀治郎)を中心に、澤瀉屋一門の出演。
でも、右近、笑也、猿弥、寿猿などは出演しているものの、澤瀉屋の主だった役者に、
他の劇場に出演中の役者が何人もいて、澤瀉屋としては少し寂しい気もする。
あと、澤瀉屋の公演をいつも引き締めている門之助に、萬次郎、亀鶴など。
近年、体調が気になる段四郎は夜の部にだけ出演予定だったが、体調不調で前日から休演中。 

夜の部は、通し狂言「天竺徳兵衛新噺」。
猿之助は、徳兵衛・小平次・女房おとわの3役を早替わりで演じるし、
大蝦蟇が暴れたり、葛籠抜けの宙乗りがあったり、澤瀉屋らしさ溢れる芝居。
亀治郎時代から上手かったけれど、小柄なのも気にならず何だか少し大きくなったような..(笑)
帰り道で、中年の男性2人連れが、若々しくていい、こういう歌舞伎ならまた見たいと
話しているのが聞こえてきて、こういうスペクタクルが好きなのは若者に限らないみたい。

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泥大島紬。 黒に藍の絣。 赤い絣の花模様入り。
名古屋帯。 薄紫・薄緑の暈し縞。 小さい白色の梟と月が縦に並んだ柄。 (竹本正典)
伊賀組紐。 灰紫、紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
灰紫色の帯揚げ。 肌色・白色の四つ葉のクローバー柄。
黒色の本漆台の草履。 黒・白色の五嶋紐の鼻緒。
道中着。 大島紬地。 漢方染。 絞り。 黒地に蓬・桃・薄藍・橙茶色など。(菅原工房) (お初)

着物は、八掛が若向きな朱色の暈しなのでなかなか着る気にならず、3年ぶりの着用。
八掛を替えればいいと思いながら、赤い花模様もあるので、そのままになっていたが、
着てみれば、悪くない。(笑)  もう暫くこのまま着るか、八掛だけ替えるか..悩ましい。

2012.11.11 [日] オペラ「トスカ」

新国立劇場の今シーズン2作目のオペラは、プッチーニの「トスカ」。
先月のシーズン開幕オペラが地味だったから、華やかなこのオペラで漸くオペラ気分。(笑)
ここのレパートリーでは、アイーダとトスカがオペラらしい華やかな演出で、観応えがある。

トスカは毎シーズンのように出演のノルマ・ファンティーニ、カヴァラドッシはサイモン・オニール。
ただ、スカルピアが小柄だったためもあって悪の強さが足りなかったのが..
この前に上演された時は強烈な存在感で、スカルピアのオペラの感もあったから..
声も、バリトンよりバスバリトン向きの役なのかしらねぇ〜

*****
着物は前日と同じ。
爪掻き本つづれ帯。 白系の地色。 紅葉する山々のような模様。 (お初)
唐組紐。 白・藤・紺・青色に金入り。 「波の緒」 (道明)
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)
雨コート兼用に対丈に仕立てた道中着。 西陣織能衣装・籠目・秋草模様。 (お初)
草履とバッグも前日と同じ。 名物裂・連珠鴛鴦紋のサブバッグ。

大好きなトスカの公演だし季節的にもいいと、帯を下すことにして、着物も決めていたのに、
連日の観劇疲れか、着物の出し入れを怠けてしまって、前日と同じ着物。
帯は前帯の柄が片面にしか入っていないので、いつもと逆回りで締めなくちゃならず、
以前に他の綴れ帯で苦労したので心配していたが、こちらの帯の方が柔らかめだったからか、
着慣れてきたおかげもあるのか、あまりひどく苦労せずに締められて、ホッとした。

2012.11.10 [土] 声明@国立小劇場

国立劇場で年に1度の声明の公演があり、聴きに行った。
今年は、「融通念佛宗総本山 大念佛寺の声明 万部法要」で、
1時の部と4時の部の2部に分かれていて、両方通すと全体像が分かる仕組み。
融通念佛宗も、大念佛寺も、万部法要も、何にも知らないまま、
声明の声の重なり・アンサンブルを聴きたくて出かけたので、
普及活動の機会としての公演とのお話に、少し申し訳ない気分にも..
声明だけでなく、独特のお面・装束を付けた菩薩役のお練りも、楽しく聴いて・観て来た。

この日は国立能楽堂では普及公演があり、お能は「賀茂」で、そちらも観たかったものの、
孫悟空と違い分身の術などできない(笑)ので、年に1度のこちらを選択。
知人以外にも、能楽堂でよくお会いする方々にもお会いしたが、皆さんも通し観劇で、
同じことを思うのねぇと思う反面、違う日にやってくれればいいのにとも思った。

*****
江戸小紋・お召十。 白山紬地。 茄子紺色。 (小林義一)(六谷泰英の伊勢型紙)
袋帯。 灰みの赤藤色。 「蔦葉霞」 (川北)
五嶋紐。 紫色、片側に薄紫・金色入り。
中央が極薄浅黄色に金糸で刺繍の入った帯揚げ。 両端は薄桃色。
濃い墨色のZULEN台の草履。 黒・白・金・銀色の組紐の鼻緒。 (紗織・ブリヂストンのコラボ)
コートは前日と同じ。

コートは、少し古い羽尺のコート地が気に入って、丈を心配しながら購入したもの。
長いコートが好きなので、できるだけ長く仕立ててと頼んだけれど膝までしかなくて、
好みより短いものだからあまり着ていないのだけど、この季節には着たくなって2日続けて着用。
劇場の近くで、後ろから来た洋服の方がお気に召したようで、声をかけてくださって、
問われるままに、生地(二重紗)などをご説明した。
着物に興味を持って、着てくださるようになるといいのだけれど..

2012.11.9 [金] 顔見世大歌舞伎・夜の部

「一谷ふたば軍記 熊谷陣屋」、「汐汲」、「四千両小判梅葉」。
「熊谷陣屋」は、仁左衛門休演で、熊谷直実は2日目から松緑が初役で代演。
どんなに大変だろうかと思うけれど、あの歳(若さ)で、仁左衛門に合わせた役者に囲まれて、
大名跡の襲名時にもできるかどうかという得難い経験をしているのだから、
プレッシャーに負けず、素晴らしい機会を与えられたと思って、頑張って欲しい。
妻相模を魁春、藤の方を秀太郎、義経を梅玉、弥陀六を左團次、軍次を亀寿など。

舞踊「汐汲」は、坂田藤十郎が蜑女(あま)の苅藻(みるめ)。
雁雀が漁師の此兵衛(このべえ)で絡む。
2人の名前が、こう読みにくい字・読み方は何故なのか?(爆) 変なことが気になった。
藤十郎の出演は、夜の部のこの短い踊りだけで、仁左衛門が休演となると、一層寂しいけれど、
刺繍入りの引き抜き衣装で踊るお元気さが素晴らしい。 見習いたい。

「四千両小判梅葉」は、四谷見附より牢内言渡しまで。
観たことがないと思っていたら、そんなことはなく、あららっ!この芝居!と思い出す。(笑)
特に牢屋の場面は、ああ、こんなだったっけと思いながら観たが、以前に観た時の強烈さはなし。
なのに、何故すっかり忘れていたのか?(爆)
菊五郎の野州無宿富蔵に、梅玉の藤岡藤十郎など。

*****
泥大島紬。 黒地。 地空き。 様々な模様が経に織り込まれたもの。
名古屋帯。 手描き友禅。  刺繍辻が花。  灰青色地。
伊賀組紐。 青みの紫色、片側は極薄桃色・緑色。 撚り房。 (松山好成)
草木染の帯揚げ。 紫みの焦げ茶?色。 灰茶色の絞り入り。  (堤木象)
黒色の本漆台の草履。 黒・白色の五嶋紐の鼻緒。
道行きコート。 瑞鵬織(二重紗)。 黒・赤色の亀甲花紋。

2012.11.8 [木] 真打昇進披露公演

今月の国立演芸場の定席は、真打昇進披露公演と襲名披露公演なので、久しぶりの定席。
上席が、古今亭朝太→古今亭志ん陽、古今亭菊六→古今亭文菊、の2人の真打昇進披露公演。
出演者も、主任(トリ)も日替わりで、この日のトリは志ん陽。

まずは、桂才紫、古今亭志ん輔、古今亭菊龍、鈴々舎馬風、柳家小三治が15分ずつ小話程度。
楽しみにしていた仲入り後の真打昇進披露口上が、期待通りにおかしかった。
志ん輔の司会で、落語の口上らしくない真面目さ(笑)と思っているうちに、
馬風と小三治のところで、俄然、落語の口上らしくなって(爆)、
予定の15分じゃ終わらないのは当たり前の展開。 笑いの中に披露口上終了。
そして、志ん陽の師匠の古今亭志ん橋がまた15分の噺。
で、文菊が登場。 少しだけ長めの20分の割り当てで、壺算。
トリの志ん陽は30分の予定で、らくだ。

色物は、仲入り前が漫才・笑組で、仲入り後は奇術・アサダ二世。
口上が長くなったので時間調整でしょうねぇ奇術はあっという間に終了。
でも、予定通りにいかないのが当たり前ながら、結局30分のオーバー。 

終演後は、また可否道でコーヒーに海苔チーズトースト、お替りにアメリカンで、暫くノンビリ。
その後は大急ぎで帰宅して、健康講座に参加。
先週は、木曜は行かれず土曜は祭日で講座がなく、間が空いてしまったから、
当然のようにいつもより筋肉痛がひどい。(笑)

*****
泥大島紬。 黒みの茶泥。 細かい総柄。
八寸帯。 胡粉色。 紅葉の木立の柄。
焦げ茶色の帯締め。 片側に灰色入り。 撚り房。
灰藤色と灰白色の染分けの帯揚げ。 灰白色には4色の大きな丸入り。
銀鼠色の変り台の草履。 白に焦げ茶の京くみ紐の鼻緒。 (Run)
バッグはまたこの季節専用みたいな、金と漆で花や葉柄の描かれた金泥バッグ。
道中着。 まほら紬地。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。

帯は、クタクタで、もう処分した方がいいかと思いながらも、この季節に1度は締めている。

2012.11.7 [水] 能楽・定例公演

国立能楽堂の今月の定例公演は2回とも観たことのない曲だから、とっても楽しみ。
1回目の今日は午後の公演で、番組は、狂言・和泉流「蟹山伏」と能・金剛流「遊行柳」。

狂言「蟹山伏」は、山伏と強力(従者)が蟹の精に遭遇してのドタバタ。
賢徳の面に黒頭をつけた蟹の精の出立も、親指と人差指で作ったはさみを動かして、
横に動くのも楽しく、蟹問答も謎々みたいでおもしろいし、
山伏の呪文やら「鳥の印」も、それが一向に効き目がないのも、おかしい。
それにしても、狂言に出てくる山伏って、修行を終えて法力があると自信満々なのに、
見せかけばかりで、やり込められてしまう設定が多いのは、何故なんでしょうねぇ..

能「遊行柳」は、お能らしい(っていうのがあればだけれど)展開。
舞は序ノ舞だから、ゆっくりした舞なのに、大きくゆったりした気分で、楽しく拝見した。
シテ・豊嶋三千春、ワキ/遊行上人・宝生閑、アイ/里人・野村萬、地頭・宇高通成など。
囃子方は、藤田六郎兵衛、曽和正博、安福建雄、三島元太郎。
面は、前シテ/老人は三光尉、後シテ/柳の精は石王尉。

*****
訪問着。 黒地。 白・灰色の花びら斜め散らし。 (川村久太郎)
袋帯。 川島睦郎「晩秋の月」。 灰白色・灰色・銀色。 (村田) (お初)
五嶋紐。 薄桃色。 片側に臙脂・金色入り。
灰みの赤紫色の帯揚げ。 雪輪に模様入り。
道行コート。 山岡古都の銀無地。 薬墨染
薄いパ−プルシルバーの台の草履。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店)
コートの残布で作った横長の利休バッグ。  名物裂・連珠鴛鴦紋のサブバッグ。(あらいそ)

帯は好きな柄で色違いの黒いのを持っているのに、こちらの色合いの方が着物に合わせ易そうで、
何より安かったものだからエイヤッと買ってしまった(困ったものだわぁ・汗)のをお初で締めた。 
開演前に化粧室で大島紬をお召しの方に装いをお褒めいただき、他愛なくうれしくなった。
その方も、月に兎の柄の大島をスッキリ着ていらして、素敵。
1ヵ月遅い柄だけれど先月は着物を着られなかったので、年に1度は着てあげあげたくてとのこと。
私も、季節感のある帯で同じことを思うから、誰しも思うことは同じねぇ〜と思う。

2012.11.6 [火] 歌舞伎@国立劇場

今日から暫くは連日の観劇予定。
毎日のように出かけると言っても、丸一日じゃなく数時間だけだから楽なはずだし、
何と言っても仕事と違い遊びなのに、ワクワクしながら少し忙しない気分も..(笑)

まずは国立劇場の歌舞伎公演で、4幕6場の通し狂言「浮世柄比翼稲妻」。
序幕「東海道境木」、「鎌倉初瀬寺」、「同 本庄助太夫屋敷」、2幕目「鈴ヶ森」、
3幕目「浅草鳥越山三浪宅」、大詰「吉原仲之町」。

2幕目の「鈴ヶ森」と、「鞘当」で知られる大詰は、単独でも上演頻度が高いし、
3幕目の「山三浪宅」も観たことがあるが、序幕は初めて。 
「鞘当」の不破伴左衛門・名古屋山三と、「鈴ヶ森」の白井権八の繋がりが漸く分かった。(笑)
よく上演される幕は、趣向や華やかさなどで見応えがあって尤もだと思うけれど、
私は芝居としての繋がりを楽しめる通しが、やっぱり好きだわぁと思いながら見物。
「山三浪宅」は期待以上に楽しめたが、でも、序幕をもう一度観たいかというと微妙。(苦笑)

幸四郎が伴左衛門と幡随院長兵衛の2役、福助が腰元岩瀬後に傾城葛城・山三の下女お国・
それに留女の長兵衛女房お近の3役で、錦之介が山三、高麗蔵が権八。
あと友右衛門、彌十郎、右之助、市蔵、錦吾、宗之助など。
染五郎の怪我がなければ山三と権八の2役だったのだろうが、錦之介も高麗蔵も悪くはなかったし、
染五郎の怪我の回復状態はいいようだから、観る機会は今後またあるだろうと期待している。

*****
終演後は、また最近お決まりの可否道で、コーヒーとおしゃべり。
此処も皆の日溜りかしらねぇ〜と、私の締めていた帯からひとしきり話が盛り上がった。

*****
泥大島紬。 茶泥。 龍郷柄。
袋帯。 引箔地。 森林、切株に小鳥、花の柄。 「日溜り」 (吉織)
伊賀組紐。 焦げ茶色。 片側に薄茶色・薄黄色入り。 (松山好成)
草木染の帯揚げ。 竹色? (堤木象)
雨下駄。 黒塗りの台。 白革の鼻緒。 藤色の爪皮。 (伊と忠)
金泥バッグ。 黒地正絹のサブバッグ。
雨コート兼用塵除け。 西陣お召し。 緑・薄茶色の暈しの吉野格子。

2012.11.5 [月] 区の健康診査・がん検診

毎年案内が来る健康診査と大腸がん検診、それに今年は2年に1度の子宮頸がんと乳がん検診。
マンモグラフィーのある乳がん検診だけは2000円の自己負担があるものの、あとは無料。
健康診査は勤務中に受けていた人間ドックと比べると、あっけないくらい簡単だけど、
無料で基本の検査はできるわけで、ありがたいことだと毎回必ず受診している。

昨秋、大腸の内視鏡検査でポリープを取ってもらい、次の検査は2年後でいいと言われたので、
大腸がん検診は受けるかどうか迷っていて、まだやっていないが、
基本の健康診査と、子宮がんと乳がん検診は、10月に済ませた。
コレステロールが高いなど気を付けよう事項があるけれど、おおむね健康でホッ。
今日は、婦人がん検診の結果を聞きに行ったが、こちらも異常なし。

子宮がん検診の対象は頸がんだけで、体がん検診も受けることになり、こちらは保険診療。
終わって会計時に、3割負担でも思いのほか高かったので驚いた(笑)けど、
でも健康第一は痛感しているから、安心料。

安心料といえば、気になっているのは脳ドック。
以前は人間ドック時に一緒に受けていたのに、受けなくなって数年経ってしまった。
安心料と言っても高いし、人間ドックと一緒だと尚更..
着物を買ったつもりで受けようかと迷っているけど..また先送りすることになりそうな.. 

2012.11.4 [日] 半蔵門線で西に東に

(出発) → 表参道 → 押上 → 三越前 ・・ 日本橋 → (帰宅)
浅草にも行く予定だったのに何故か途中で失念してしまい、思い出したのが遅過ぎて諦め。

昼過ぎに家を出て、まず表参道で、むかい工房展@蔦サロン。
ご説明いただきながら、じっくり拝見させていただき、好きこそ上手の元と再認識。
自分で好みのものを作り身に着けられるなんて、本当に素敵。
目も悪くなってきているし、時間がないのも承知しているものの、私も織りたい気持ちが..(笑)

次は、押上まで一直線。 半蔵門線をほぼ端から端まで移動。
天真庵で、店主の野村ご夫妻と話しながら、いつも通りに文膳をいただいた。
お酒は、佐久の花。 もち麦パンがあったので、忘れずにゲット。
既に予約してある来月の赤松林太郎さんのライブの他、山根さんの2種類のライブも予約。
うまい具合に初旬・中旬・下旬にあるので、12月に伺うのは3回のライブ時だけの予定。

そして、酔香で、更にもう少しだけ飲む。
今まではいつも予約満席でダメだったけど、飲むにはまだ少し早い時間だったので、
ひょっとしたら入れるかもしれないと、ダメ元で寄ってみたら、勘がよかったようでOK。
この頃すっかり酒に弱くなった私としては他の日の方がよかったのだけど、
予約してまで飲みに行く気にならないのだから、チャンスは逃せない。(笑)
辛口は少ないそうで、錦という特別純米酒を出してくれた。
6点盛りのお通しは鶏なしにしてもらい、後で生湯葉を追加。
天真庵と酔香で1合ずつなのに、もうすっかりほろ酔い加減。 本当に安上がり。(爆)

三越前まで戻って、ビートルズ展を観てから、友の会の継続手続き。
ビートルズ世代なのに、音楽が苦手で当時は音楽は殆ど聞かなかったけれど、
ビートルズの曲は街に溢れていたし、知っている気分が自分でもおかしい。

無料のメトロリンクバスで移動して、いけばな・草月展を見た。
流派が違っても昔よく知っていたお名前は今は見当たらなく、年月の流れを実感。

2012.11.3 [土] 文化の日

古典の日は能楽鑑賞で、文化の日は歌舞伎見物。 う〜ん、芸術の秋だわねぇと自己満足。(笑)
今日は、顔見世大歌舞伎@新橋演舞場の昼の部に朝から出かけた。
今年の顔見世は、菊五郎一座を中心に、藤十郎、仁左衛門、梅玉、魁春など。
初日に観た人が仁左衛門の声が弱かったというので心配していたら、昨日の2日目から休演。
よくなれば出演するということだが、先月の後半から声が出なくなっていたというから、
そう直ぐには回復しないだろうし、夜の部も私が観るのは9日だから、どうもダメそう。
楽しみにしていたので残念だけど、身体が強い人じゃないから無理しないで欲しいと思う。

昼の部は、「双蝶々曲輪日記」と、「人情噺文七元結」。
「双蝶々曲輪日記」は、「井筒屋」、「難波裏」、「引窓」。
「井筒屋」は東京では戦後初めての上演だそうで、当然ながら私も初見。
これがあると、「引窓」の嫁姑・夫婦の関係などが分かり易いから、初めての人にはよさそう。
仁左衛門が演るはずだった南与兵衛後に南方十次兵衛は、梅玉が代演。
先月は怪我の染五郎の代演だったし、2ヵ月続きとはご苦労なこと。
人気の「引窓」が、やはり見応えがあるし、梅玉もいいのだけれど、
仁左衛門は少し違う演り方をするというのに観られなかったのは、やっぱり残念。
藤屋都後に女房お早を時蔵、母お幸を竹三郎、濡髪長五郎を左團次、放駒長吉を雁雀、
山崎屋与五郎を扇雀、藤屋吾妻を梅枝。 あと、権十郎、亀三郎など。

「人情噺文七元結」は、菊五郎の左官長兵衛、時蔵の女房お兼で、
菊之助の手代文七、魁春の角海老女将お駒。 あと、東蔵、松緑、團蔵、など 。
右近が娘お久、大河が丁稚を演っていて、大きくなったと驚くばかり。
長兵衛は菊五郎が一番しっくりするので、今日も気持ちよく見物。

*****
終演後は京橋まで歩いて、イデミスギノでケーキを2つペロリ。(笑)
飲み物はいつものダブルエスプレッソ。 焼き菓子を土産に持ち帰り。

*****
色大島紬。 「綾の舞(竹千雅)」 (たけがわ)
名古屋帯。 総絞り。 赤香色に白など。 道に木々・花の柄。 (きぬたや・藤娘)
五嶋紐。 焦げ茶色、一方に黒・生成り入り。
光沢のある焦げ茶色に灰緑色の染め分けの帯揚げ。 (お初)
銀鼠色の変り台の草履。 白に焦げ茶の京くみ紐の鼻緒。 (Run)
道中着。 生紬。 無地、象牙色。 (しょうざん)

2012.11.2 [金] 昨日の着物

本塩沢訪問着。 黒地。 垣の草花模様
袋帯。 青灰色地。 黄・白・紫の菊・桐・垣の柄。 「菊花良園」 (岡文)
伊賀組紐。 白色、片側に黒〜墨色入り。 (松山好成)
草木染(刈安?)。 渋い山吹色。 (KINAMI)
パールエナメル台の草履。 淡水色・桜色の五嶋紐の鼻緒。
道行きコート。 紫色。 刺繍入り。
 
バッグは、また焦げ茶色に金・黒の金泥バッグ。 ほぼ紅葉の季節の専用。(笑)
それにしても、この着物と帯の組み合わせが多くて、ちょっと能がない感じ。(苦笑)
着る時期が同じで、この帯に合う着やすい着物がこれなのよね〜

2012.11.1 [木] 古典の日

夜は、古典の日記念 近江八景を訪ねて という企画公演@国立能楽堂。
その前に、お昼は天ぷら@みかわ是山居。 風邪で行き損なった先月の分?(笑)
遅い時間ならOKということだったが、行ってみたら先客がまだ立つ気配もなく、
茶室のある3階の待合で待つことになって、上がって行ったら、ここにも先客2組。
う〜ん..相変わらずプロフェショナル効果は続いていると思ったら、
待っていらした方々も、やっぱりTVで観たから食べてみたかったということらしい。
1組はアメリカのワシントンにお住まいで、楽しみにしていらしたとか..

どうせならと、おまかせの方、懐事情も量の問題もあるしランチでいいという方、さまざま。
私は店主に量的にランチで十分でしょうと言われてからは、ランチに決まり。
(それまで、ランチがあるとは知らなかったというか思っていなかったけど。笑)
海老、海老の頭、墨烏賊、鱚、めごち、穴子に、松茸、銀杏、アスパラ、茄子だったと思う。
座って直ぐに松茸を見つけたので、ランチには入ってないから当然ながら追加。
初めに小鉢、途中でお椀(お吸い物)、最後にお福豆が出るので、これで十分というか満腹。(爆)
天ぷらも待っている間に拝見した掛け軸・器も含め、今回もおいしく楽しい時間を過ごした。

荷物が届く予定だったので、速攻帰宅して、どうにか無事受け取り。
自転車で往復したから運動不足解消とカロリー消化に少しはよかったかと思う。

*****
夜は今年で3回目になるという古典の日記念の能楽鑑賞。
番組は、小舞「海道下り」、平家琵琶「竹生島詣」「木曾最期」、能・観世流「三井寺」。
冒頭はあまり観る機会のない狂言師の小舞で、しかも山本東次郎さんだったのに、
開演時間がいつもより30分早いのに気付かず出かけたものだから、見損なうという悲しさ。(涙)
私にしては早く行ったのに、30分違いは大きくて、
短い5分の小舞には間に合わず、見所に入った時は舞い終わっていた。

いつも通りと思い込んで確認しなかった私が悪いのだけど.. でも何故早かったのかしら?
気づいたのは最寄駅を降りてから大急ぎで行く着物姿の人を見て、あれっと不思議に思って、
チケットを確認してからだから、ゆったり行くつもりが着いたときは息が切れそうな感じで、
このところほぼ収まっていた咳も少し出てしまって、近くの席の方に申し訳なかった。
何はともあれ、確認は必要だと痛感・自戒。

平家琵琶は、第一人者の須田誠舟氏。
初めの「竹生島詣」は、あまり長くないこともあって、落ち着かないうちに終わってしまったが、
でも「木曾最期」は堪能。よく知っている話だし、すんなり入って楽しめた。
それにしても木曽義仲の話って、乳母子の今井四郎兼平の話の印象が強い。

今日の終わりは、能「三井寺」を堪能して、幸せ気分。
おシテもよかったし、動き・為所の多い能力も、子方もよかった。
子方は痺れたらしく途中でむずむず動いて、7歳(もしかしたら6歳)だから
板の上に座っているのは大変だろうと思いながら見ていたら、
最後の詞章を語るところでは、いや〜立派、立派。
立ち上がる時は暫くワキに助けてもらっていたけれど、無事に問題なく一人で歩いて退場。
ワキが子方が立ち上がるのを助けて、暫く支え、その後も気遣っていたらしいのも、
当たり前かもしれないが、その何気なさがよかった。 でも変なところに気づくのねぇと思う。
シテ/千満の母・坂井音重、子方/千満丸・藤波重光、ワキ/園城寺住僧・福王茂十郎、
アイ/清水寺門前の者・山本則孝、アイ/能力・山本則俊、地頭・浅見真州など。
囃子方は、一噌庸二、鵜澤洋太郎、安福建雄。

2012.10.28 [日] 95歳を祝う

母の95歳の誕生日。
姉と3人で、母の誕生日に出かけるいつもの店で懐石料理をいただいて、お祝い。
母には少し量が多いかしらと思う私たちをしり目に、姉や私と殆ど同じだけ食べる母に感嘆。
これだけ食べられれば、まだまだ大丈夫! 長生きしてね〜と喜ぶ。

ゆっくり食事してから、ホームに戻って母の部屋で暫くおしゃべり。
弟夫婦から届いたプリザーブドフラワーを、早く着いた姉が開いて飾っておいてくれたので、
持って行ったフラワーアレンジメントともども、部屋に明るさが増した。
プレゼントのアレンジメントは、いつもより少し明るく華やかに作ってもらったが、
食事も花も、母がとても喜んでくれたので、私たちも嬉しかった。

店は、味は悪くないものの、少しザワザワしていて、店長らしい男性が??で気になるけれど、
あの辺りでは他にいい店を見つけられないでいる。 母が喜んでくれるので、まあいいかと..

ホームまで迎えに行って、移動はタクシー。
歩く距離は長くはないので、ホームで用意してくれた車椅子は断って、歩いてもらった。
ホームでは殆ど歩かないから、一人で歩いてもらうのは私たちも心配で、介助は必要だけど、
歩けば歩けるのだから、歩いてね〜
本人も歩く大事さは認識しているものの、なかなか歩けないでいるので、
姉も私も機会を見つけては歩いてもらうようにしている。
ホームでも歩いてくれるといいのだけれど..

12/10/30 ふうまま
お母様のお誕生日おめでとうございます。
お元気そうで良かったですね。
それにしても御親戚の御高齢度は素晴らしいですね。
皆さんいつまでもお元気でいて欲しいですね。
むかし桜
ふうままさん ありがとうございます。
どうにか元気でいてくれるので本当にうれしいです。
ただ高齢の親族が多いと、早朝・深夜の電話にビクッとしてしまいます。
姉などは連れ合いの方にも5人いて、10歳の間に13人の高齢者ですから、
高齢社会を実感しています。
ふうまま
私も携帯を抱いて寝ています。いつでもスタンバイしています。
しっかし、日本を支えていた人たちが密集していますね。
素晴らしいです。お姐さん頑張れ!むかし桜さんも頑張ってね。

2012.10.27 [土] バレエも漸くシーズン開幕

新国立劇場の開幕バレエは、デヴィッド・ビントレー舞踊芸術監督振付の「シルヴィア」。
チケットを取るまで聞いたことがなく当然初見だったが、日本初演だそうだから当たり前。(笑)

ビントレーがバレエ監督になってから、いろいろなバレエを観る機会があって、楽しい。
ここでバレエもいろいろ観てきたので、そろそろシーズンチケットの継続は終わりにしようかと
思わないでもないのだけれど、演目が発表されると、ええっ! 観た〜い! と継続。(爆)
期待に違わぬ楽しいバレエ。
今日はゲストでなく新国立のダンサーたちだけでのバレエだったが、いい舞台だった。

プリマが、これからという時にコロンと転んでしまってびっくりしたら、
客席から「ワッハッハ!」と間髪入れずに大きな笑い声。
これで観客も落ち着いて.. お見事と感心。(大爆)

*****
紬訪問着。 青・紫などの横段。 「花を見るなら」 (猪原恭子) (お初)
本つづれ帯。 肌色地。 変わり唐草文。 (綴匠上野) (お初)
伊賀組紐。 薄い灰色、片側に紫と小豆色入り。 蛸足房。 (松山好成)
草木染(刈安?)の帯揚げ。 渋い山吹色。 (KINAMI) 
薄金色の台の草履。 龍村の白地に金色の唐草柄の鼻緒。
道中着。 生紬。 無地、象牙色。 (しょうざん)

シーズン初日なので、着物・帯を下したが、バレエなので紬にした。
帯は何年か寝かせて漸く出番。
最近ここではバレエ公演でも着物の方が増えて、今日も訪問着や小紋も含め何人も見かけた。
ちょっとうれしく思っている。

2012.10.26 [金] 落語(五代目圓楽一門会)

昼から、なかなか寄席では聞く機会のない三遊亭圓楽一門会の初日公演を聞きに行った。
恒例の3日間の公演@国立演芸場だが、明日・明後日は別用で、今回は1日だけ。
今日は、トリが好楽、仲トリが圓楽で、あと小圓楽、愛楽、楽市、橘也。
好楽も圓楽も、いつも通りいい噺で気持ちよく聞いたが、小圓楽もよかったし..
色物は、太神楽の丸一仙若・花仙と、コントのだるま食堂(初めて観たので、びっくり! 笑)。

終演後は、また可否道でコーヒーに海苔チーズトースト、お替りはアメリカンの定番。
日本橋のデパートの催事・味百選で、明後日の手土産のお菓子を購入。 自家用も無論購入。
そう言えば此処で買ったものを身に着けていると気付いて、呉服売り場にも顔出し。
帯は担当者のお勧めだったし、コートもバッグも覚えていて、大喜び。(爆)
ただ、この帯の生地が滑りやすく、大島紬との相性はよくなかった。 覚えておかなくちゃ..

*****
色大島紬。 五倍子染。 変わり市松。 (東郷)
染名古屋帯。 変わり地。 黒地。 「六瓢」 (とみや)
くすんだ黄緑の帯締め。 片方は、色違いの4本に分かれたもの。
渋い若緑に黄色と白の縞の帯揚げ。
黒色の本漆台の草履。 黒・白色の五嶋紐の鼻緒。
金泥バッグ。 焦げ茶色に金・茶黒の葉柄?
道中着。 黒地。 青紫糸菊模様。

2012.10.25 [木] 蝋燭能

夜は2日連続の国立能楽堂通い。
今晩は能楽堂の企画公演で、蝋燭の灯りによる 公演。
薪能とはまた違う趣きの幻想的とでも言ったらいいか独特の雰囲気があり、大好きな公演。
ここでは年に1度しかないので、今回も楽しみにしていた。

番組は、狂言・大蔵流「因幡堂」と、能・金春流「三輪」。
いつもより暗い 蝋燭の灯りで観ると、どちらも以前観た時と印象が違って楽しい。

「因幡堂」は、大酒のみで家事は放りっぱなし、時には夫をせびらかす(いじめる)妻には、
困ったものだと夫に同情したりするけれど、妻の方が上手なのが何ともおかしい。
能「三輪」では、主後見のご宗家の様子がいつもと違い、体調がお悪いのかと気になった。
面は、前シテ/里の女が曲見で、後シテ/三輪明神が増女。

*****
訪問着。 型染め。 消炭色?藍がかった墨色? 道長取り・割付け文。 (築山政春) (お初)
袋帯。  蘇州刺繍。 錆浅葱摺り金引箔地。 有職段花文・七宝。 (お初)
五嶋紐。 紫色、片方に渋い緑・黄色入り。
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。(冨田五郎)
薄いパ−プルシルバーの台の草履。 白色の皮シコロ織の鼻緒。(長谷川商店)
金泥バッグ。 焦げ茶色に金・茶黒の葉柄?
道行きコート。 瑞鵬織 (二重紗)。 黒・赤色の亀甲花紋。

大好きな公演なので、お初の着物・帯を着用。
着物は、江戸小紋と京小紋の融合柄とでもいうか、さまざまな柄が道長取りに意匠されたもの。
訪問着と言っても小紋の雰囲気のある気楽なものだし、お気に入りの1着になりそう。

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12/10/29 むかし桜
は〜い、楽しく観せていただきましたぁ。
ねこももさんはお仕事でしょうからお出でにはなっていないでしょうねぇと思いながら、金春流だからもしかしたらとちょっと見回してしまいました。
私の方が拝見する機会が多くて、申し訳ない気もしないでもないけれど、しっかり楽しんで観ています。(笑) いつかご一緒できるとうれしいです。
お社中の会、拝見させていただけるのでしょうか? 次回には伺いたいなぁ〜と思っていますが..
12/10/30 ねこもも
むかし桜さん、勿論 素人の会ですから宜しかったら是非ご覧ください。しかしながら、目の肥えたむかし桜さんですからね、、びっくりなさらないでくださいね!??笑 
12/10/31 むかし桜
おおっ! 楽しみにしていま〜す。 予定が重ならないことを願いつつ..
私、な〜んにもわからないのですよぅ。観て楽しむだけで勉強しないから..(汗)  

2012.10.24 [水] 狂言ござる乃座

野村萬斎が「花子」を勤めるというので、万作の会のござる乃座の狂言を観に行った。
歌舞伎の「身替座禅」は幾度となく観ているが、その元の狂言「花子」は観たいと思いながら、
今まで機会がなかったので、楽しみにしていた。
番組は、舞囃子「班女」、狂言「花子 行ノ形」、狂言「茸」。

舞囃子「班女」は、宝生和英の舞。
地頭は辰巳満次郎で、囃子方は松田弘之、鵜澤洋太郎、亀井弘忠。

狂言「花子」は、「行ノ形」という小書き付きで、当然基本形とは違う。
できれば最初は基本形で観たかったが、日程の都合で小書き付きでの鑑賞になった。
確かに歌舞伎とは違うものの基本線は同じなので、初見の感じがしなかったのがうれしかった。
夫・野村萬斎、妻・野村万作、太郎冠者・三宅右近。

狂言「茸 くさびら」は、大人にも子供にも楽しい曲。
山伏・野村遼太、何某・石田幸雄、茸には万作の弟子たちが勢揃いの感。

*****
塩沢紬。 草木染。  黒地。 「泡沫の優暈」 (林宗平)
染名古屋帯。 薄鈍色地。 燻し金・銀色の薔薇柄。 (幸春)
伊賀組紐。 焦げ茶色。 薄茶色・薄黄色入り。 (松山好成)
草木染(たんから染)の帯揚げ。 極薄橙色? (松原)
黒色の本漆台の草履。 黒・白色の五嶋紐の鼻緒。
単衣仕立ての道中着。 大島紬。 黒地。  子持縞 リング糸入り。 (藤絹)

2012.10.23 [火] お見舞い

昨日は急に、母に同行して叔父の見舞いに出かけた。
前回は風邪の咳で休んでしまったサークル活動日だったのだけど、そちらは電話で欠席連絡。
母が喜んでくれたので、欠席した甲斐があったとホッ。
私は今日は疲れが残って、天気も悪いし、何にもせずゴロゴロ休養日になってしまったが、
母に電話したら、元気な明るい声に驚くほどで、今日は横にもならずに起きているとか..
会えて話ができた喜びが大きいらしい。 連れて行ってあげられて本当に良かった。

ーーーーー
母の上の弟が、先週、暮らしているホームから夜中に救急車で入院。
直に95歳になる母が一番年上だが、父方を含めると叔父叔母5人に連れ合い2名の、
8名が10歳のうちにいるという高齢きょうだい。
長寿を喜んではいるものの、いつ何があっても不思議じゃない。

このところ叔父の体調が良くないと聞いて、母を会いに連れて行ってあげたいと思いながら、
姉も私も運転免許を持たないので思うに任せないでいたら、今回の入院騒ぎ。
昨日なら都合がつくからと、ありがたいことに義兄が車で連れて行ってくれることになって、
私も母の介助も兼ねて便乗させてもらい、お見舞いに行って来た。

母は、久しぶりに弟に会って話も少しでき、帰りに寄った息子(私の弟)の家では息子だけでなく、
休暇中という京都暮らしの孫夫婦にも何年振りかで会えて喜んでいたものの、少し疲れた様子。
車での移動で、車椅子も借りて行ったのだが、暮らしているホームでは歩くことも少ないのに、
5時間半の外出で、途中で昼食を取った時には階段を上り下りしてもらったから、無理もない。
ゆっくり休んでねと言いながら心配していたけれど、今日の電話の様子では私より元気。(笑)

姉夫婦は、横浜西部から東京で母を乗せ千葉までの往復だから、本当に1日がかり。
私も少し疲れたけれど、好きなだけ休める私と違い、
疲れていても家族の食事の用意など家事もしなくちゃならない姉は、本当にお疲れ様。
義兄は運転は嫌いじゃないし、皆の感謝を一身に浴びて、まんざらでもなかったとか..(爆)
それにしてもお世話様でした。 本当にありがとう。

2012.10.21 [日] 昼から夜まで落語漬け

文化庁芸術祭主催の特別企画公演「芸術祭寄席」が7年ぶりに国立演芸場で開催されて、
昼の部も夜の部も幸いチケットが取れたので、昼過ぎから夜まで落語に浸ってきた。

出演者は、昼の部は落語芸術協会、夜の部は落語協会の噺家で、
今までの芸術祭賞受賞者および両協会の役員という、滅多にない顔ぶれ。
トリはどちらも会長の歌丸と小三治。 豪華キャスト。

昼の部は、桂文治「源平盛衰記」、桂小南治「天狗裁き」、春風亭小柳枝「抜け雀」、
桂小文治「虱茶屋」、桂歌丸「井戸の茶碗」。
色物は奇術(手妻)の北見マキと漫才の東京太・ゆめ子。
夜の部は、春風亭一之輔「普段の袴」、柳家はん治「鯛」、柳亭市馬「首提灯」、
五街道雲助「辰巳の辻占」、柳家小三治「甲府ぃ」。
あと漫才のロケット団とものまねの江戸家猫八。

1時開演で終演は9時過ぎ。 昼の部と夜の部の間は2時間弱あったけれど、
チケットを取ったり資料館の展示を見たり夕食を済ませたりで、あっという間に過ぎてしまった。
正午過ぎには家を出て帰ったのは10時近くだから、さすがに疲れたものの、
何度も聞いている噺、初めて聞く噺、どちらも楽しく聞くことができて、心地よい疲れ。

*****
白大島紬。 有色絣。 雲取唐花模様。
洒落袋帯。 黒地。 鳥獣戯画模様。
伊賀組紐。 灰紫色、片方に紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
藍染の帯揚げ。 藍色の濃淡。 (松原)
黒色の本漆台の草履。 黒・白色の五嶋紐の鼻緒。
道中着(単衣仕立て)。 大島紬。 黒地。 子持縞。 リング糸入り。 (藤絹)

2012.10.19 [金] 1週間ぶりに能楽堂に

風邪が思いのほか長引いて、クリニックで処方してくれた薬を飲んでいるのに咳が止まず、
母の処に行くわけにもいかないので、今週はおとなしく外出は控えてほぼ自宅療養。(笑)
咳は随分減ったので気をよくして、今晩は能楽堂の定期公演を観に出かけた。
番組は、狂言・和泉流「雁大名」と、能・宝生流「花筐」。

狂言「雁大名」は初見だったが、そういう展開になるの!?と、
主従の悪巧み・狡猾さに呆れ雁屋に同情しながらも、つい笑ってしまう。
狡猾であっても嫌味がないのが狂言らしい。
シテ/大名・石田幸雄、アド/太郎冠者・野村萬斎、小アド/雁屋・野村万作。

能「花筐 はながたみ」は、以前に観たときより印象深く、楽しく鑑賞。
詞章の「花の筐の名をとめて 恋しき人の手馴れし物を かたみと名付けそめし事 
この時よりぞ 始まりける」に、おおっ! そうなの!? と強く反応。(笑)
7歳(まだ6歳かも)の子方が殆ど姿勢を崩さずきちんとしている様子が、とっても印象的。
蔓桶に座っている時間が長いとはいえ、お能の家の子供の凄さを再認識。
シテ/照日の前・武田孝史、ツレ/侍女・大友順、子方/継体天皇・水上達、
ワキ/官人・福王和幸、地頭・朝倉俊樹、など。
囃子方は、一噌仙幸、幸清次郎、佃良勝。
面は、シテが節木増、ツレが小面。

*****
色大島紬(泥染)。 灰青色がかった黒?地。 花火?模様。
手織つづれ帯。 金を散らした薄灰茶色地。 華紋入りの菱形つなぎ。
五嶋紐。 薄灰藤色。 房は薄青磁色。 (好きな色なのになかなか出番がなく、お初)
薄藤色と白の染め分けの帯揚げ。 白地にはいろいろの色の丸紋入り。
濃い墨色のZULEN台の草履。 黒・白・金・銀色の組紐の鼻緒。 (紗織・ブリヂストンのコラボ)
道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (赤塚次男)

このところ灰白色の暈し大判ショール(冨田五郎氏の草木染)を重宝していたけれど、
急に涼しくなって、やっぱりもうコートじゃないと寒そうかしらとコート(単衣)を着用。
でも、単衣のコートもそろそろ終わりかしらね〜
草履の足裏へのあたりが柔らかく、とても楽。鼻緒の色のため出番が少ないのが残念。

2012.10.13 [土] 能「大社」

今週2度目の国立能楽堂通いは、先日のおシテのようなことはないことを期待しながら出かけた。
尤も、観世銕之丞さんがシテだから、殆ど心配してはいなかったけれど..
番組は、能・観世流「大社 おおやしろ」で、間狂言・大蔵流「神子神楽 みこかぐら」。
能「大社」の上演は稀で、国立能楽堂では30年間で今回が3度目だそう。 当然ながら私は初見。
これも脇能で、観ることのあまり多くない脇能を先月末から続けて観ることになった。
今日の解説・能楽あんないの題は、能「大社」と古事記神話。

出雲の国では神無月でなく神有月で、諸神が出雲大社に集まるという話に係わるお能。
巫女の神楽、十羅刹女の化身の[天女ノ舞]、悪尉の面をつけた祭神の[楽]、龍王の[舞働]と、
神々の競演とでもいうか舞が多く、見応えがある。
その上、前場と後場の間に上演される間狂言の「神子神楽」も神楽だし、
あっという間に終わった感じ。 楽しかった〜

シテ(前/老人、後/大己貴命)・観世銕之丞、前ツレ/男・観世淳夫、後ツレ/天女・谷本健吾、
後ツレ/龍神・長山桂三、ワキ/臣下・工藤和哉、地頭・観世喜正、後見頭・清水寛二など。
間狂言:シテ/神主・山本東次郎、アド/神子・泰太郎、アド/参詣人・則重。
囃子方は、藤田次郎、大倉源次郎、柿原弘和、小寺佐七。

面がどれも独特だったのに、もう記憶が曖昧。(涙)
前シテ/老人は、小尉だったように思うし、
後シテ/大己貴命(おおなむちのみこと =大国主命)は..冠付悪尉だったかしら..
後ツレ/天女は、万媚で、後ツレ/龍神は、黒髭 だったのは確かだと思う。

*****
染小紋。 大島紬。 濃淡藍色。 更紗風?
刺繍名古屋帯。 銀鼠色の市松地。 紫・青色などの小さな四角の刺繍。(竹内功)
伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。  撚り房。 (松山好成)
濃淡の墨色の帯揚げ。 暈し入り。 「幻雪」
銀色台の草履。 藤・金・白色の五嶋紐鼻緒。

昨日に続いて、帯は竹内氏の刺繍帯。(お気に入りの銀鼠色の方)
他の小物も前日と色違いだったり似通っていたりと、書いているうちに改めて気づいて、
安易な感じもするけれど、好きなものは似てるから..

2012.10.12 [金] やっぱり勧進帳

風邪を押して、朝から歌舞伎の昼の部を見に出かけた。
1週間経って昨夕から咳もいくらか少なくなって、これなら周りの席の方にも許容範囲だろうと、
出かけたのだけど、昼過ぎまでは咳がひっきりなしに出て、あらららら..
申し訳ないと恐縮しながら、早退はなし。 だってねぇ、来てしまったのだから観たいと.. 
ご迷惑をおかけしました。 と、こんなところで書いたってねぇ..と自分に突っ込み。(苦笑)

昼の部は、「国性爺合戦」と「勧進帳」。
「国性爺合戦」は、虎退治がなく獅子ケ城(楼門、甘輝館、紅流し、元の甘輝館)だけだと、
和藤内が主役という印象が薄く、甘輝が帰城してからは甘輝が主役に思えた。
ここでも染五郎の代役を勤めた梅玉の甘輝がよかったからでもあるが、やはり虎退治も観たい。
松緑の和藤内、梅玉の甘輝、歌六の老一官、秀太郎の渚、芝雀の錦祥女。

昼の「勧進帳」は、團十郎の弁慶に幸四郎の富樫。
團十郎の弁慶に主思いを強く感じ、今回初めていいと思えて、観逃さないでよかったと思った。
でも、幸四郎の富樫は爽やかさがなく富樫らしくない。 この人の富樫はもう観なくていいなぁ〜
義経は夜と同じく藤十郎。 この若々しさ、何もしていないように見えながら、強い存在感が凄い。
四天王は友右衛門だけが夜と同じで、あとは、家橘、右之助、市蔵。

*****
このところの歌舞伎公演は終演が驚くほど早いので、後の用事をあれこれ組み合わせ。
まずは東京刺繍協同組合の江戸刺繍作品展@銀座松屋。
デパートから来ていた案内葉書で竹内功氏も出品していらっしゃることを知って、
氏の刺繍帯を締めて行ったら、お弟子さんという方が一目で気づき喜んでくださった。
 
氏はご不在だったので、地下の癒しの空間(笑)「茶の葉」に行ってみたら、ラッキー! 
運よく席があって、すぐ入れた。 で、お煎茶と和菓子をいただいてニコリ。

次は日比谷まで歩いて、「東洋の白いやきもの − 純なる世界」@出光美術館。
IMF・世銀年次総会開催のための特別展示の屏風絵も観られた。

締めは、三菱一号館の Cafe 1894。
またトコトコ歩いて、お茶に寄ったらもう食事時間らしかったので早い夕食。
ワインを飲みながらムール貝。 それにガーリックトーストをハーフで。
10周年記念の2次会の皆さんの写真を思い出しながら、のんびりしたひと時を過ごして帰宅。

*****
白大島紬。 経にいろいろな柄を織り込んだ短冊柄。
刺繍名古屋帯。 黄土色・金色地。 入り子菱の刺繍。(竹内功)
伊賀組紐。 青みの紫色、片側は極薄桃色・緑色。  撚り房。 (松山好成)
草木染の帯締め。 竹色? (堤木象)
薄金色台の草履。 金・白色の五嶋紐鼻緒。

2012.10.10 [水] アレレな能楽鑑賞

今月の国立能楽堂の月間特集は、古事記千三百年にちなんで。
で、冒頭の定例公演は、狂言・大蔵流「昆布柿」と、能・観世流「淡路」。
狂言が「昆布柿」なのは、淡路国のお百姓が出てくるので、お能の淡路つながりかしら?

人身事故があったそうで、利用の地下鉄路線が一時止まってしまい、慌てたけれど仕方ない。
お能までには着くだろうから場合によってはロビーで待とうと思っていたが、少しの遅刻で済んだ。
狂言としては長い「昆布柿」で、大好きな七五三さんが出られるので、見所に入れていただいた。

「昆布柿」は、豊作で年貢を納められることを喜ぶお百姓たちに、いつも心温まる気持ちになる上、
最後に淡路と丹後の百姓が珍妙な名前を楽しげに答え、奏者と3人で問い答えながら
楽しく幕入りするのが、観ていても気分が浮き立つ感じで好きな曲。 今回もとても楽しんだ。
シテ/丹後国百姓・茂山あきら、アド/淡路国百姓・七五三、アド/奏者・千五郎。

能「淡路」は先月末に観た「養老」と同じく脇能で、この曲は国生み神話によるもの。
観世・金春・金剛の3流で現行曲としているとか。
初めて観るので楽しみにしていたが、70代前半でお能のシテとしては高齢とは言えないのに、
シテが謡にも語りにも度々詰まって、その度に後見が詞章を教えるという
お能でこんなことがあるなんて信じられない!初めての体験つきの鑑賞となった。
歌舞伎では時々あるから慣れているけれど、お能ではありえないと思っていたから愕然とした。
後場の伊弉諾尊の神舞は問題なく舞っていられたから、何だったんでしょうねぇ〜

ワキが帝に遣える臣下だと登場時や本舞台上で伸び上って袖を広げるので、
能楽師によっては、時を告げる雄鶏のイメージがしてしまい、違和感を感じたりするのだけど、
宝生閑さんだとほどほどの動きで、アピールはするけれど邪魔にならないのが、ほっとする。
面は、前シテが小尉(少し独特な印象がした)、後シテが邯鄲男。

*****
色大島紬。 草木染(地糸・五倍子、格子・藍)。 みじん格子。 (東郷)
染名古屋帯。 薄い灰色地。 菊花柄(青・白色の疋田に、金の刺繍)。
唐組紐。 白・藤・紺・青に金入り。 波の緒。 (道明)
帯揚げは灰みの赤紫色。 雪輪に模様入り。
パールパープル色の台の草履。 生成り他薄色の五嶋紐鼻緒。

漸く袷を着たが、大島だし暑さは木綿(単衣仕立て)と変わらない感じ。
これから2ヵ月くらいは大島紬を中心に着る予定。

帰りの駅前で、急に声をかけられ、帯をお褒めいただき、前帯も見せてほしいと言われた。
時々、帯の柄を見たいという方がいらっしゃるけれど、いつも洋服の方なのは何故?

2012.10.9 [火] 歌舞伎・夜の部

今週は歌舞伎と能楽の予定が2日ずつで、今日は歌舞伎の夜の部。
咳き込んだりしたら周りの方にご迷惑だと、昼前にはクリニックに行って薬をもらったものの、
そんなに直ぐには効かないようで、申し訳ないことに大分咳が出てしまった。 ゴメンナサイ。

今月は芸術祭十月大歌舞伎で、七世松本幸四郎追遠と副題?が付いている。
芸術祭と七世松本幸四郎の関係は? 追遠って? 分からないものの、どうでもいいか..(笑)
昼夜に「勧進帳」があって、弁慶と富樫を団十郎と幸四郎が役を入れ替わって演じる。
団十郎と幸四郎って七世幸四郎の孫同士だったと、こういう時に梨園の縁戚関係を再認識する。

夜の部はまず「曽我綉侠御所染・そがもようたてしのごしょぞめ − 御所五郎蔵」。 
「五條坂仲之町」の出会いから、「甲屋奥座敷」、「廓内夜更」に、「五郎蔵内腹切」の全四場。
染五郎の代演で、梅玉が五郎蔵。 すっきりしたいい男ぶりで、梅玉らしくていい。
でも染五郎でも観たいなぁと思う。 星影土右衛門は松緑。
あと、芝雀の皐月、高麗蔵の逢州、幸四郎の甲屋与五郎などで、歌江が新造で出ている。
大詰の腹切は、死にかかっている五郎蔵と皐月が、尺八を吹き胡弓を弾くという難しい場面。
切腹してるのに尺八を吹く? そんなことできるの? 無理じゃない? などと思ってしまう。
この場面は初見かと思うものの、観たことあったような気もしないではないのが ..不思議。

続いて「勧進帳」で、夜は、幸四郎の弁慶で、富樫は団十郎、義経は藤十郎。
四天王は、友右衛門、翫雀、高麗蔵、錦吾。 金太郎が太刀持ち。

このところ歌舞伎公演とは思えない少ない狂言数で、あっという間に終演。
ちょっと(じゃなく)物足りなさが..

*****
着たのは今日も木綿。 保多織。 白・灰色の縞柄。
八寸帯。 黒地。 白・臙脂などの花・葉・唐草文様。 (弥栄)
五嶋紐。 レンガ色、苧環止め。
帯揚げは茶色。 芝柄入り。
黒塗り台の下駄。 小千谷縮の鼻緒。

木綿でも今までで一番薄手だったせいか少し涼しくて、これからはもう袷でよさそう。
下駄が、爪先の方が欠けてしまって.. かなしい。 歩き方が悪いのよね〜

2012.10.8 [月] 風邪でダウンの3連休

金曜日に会社帰りの息子が寄った時は元気だったのに、その後、酷い咳・くしゃみが出て、
土曜日からは声がかすれて出難くなって、完全に風邪の症状。
しかも、土曜の昼前にもらった電話が2本とも長電話になり、喉の状態は急激に悪化。
熱が出るわけでなく、喉が痛い・声が出ない症状と、夜になると少し頭痛がするくらいで、
元気といえば元気なのだけど、時折咳き込むので、外出予定は止めて、おとなしく家で過ごした。
今日・月曜日のサークル練習もパス。 高齢者にうつしたりしたら大ごとだから..
でも、輪番制の当番に当たっていて預かっていたものがあり、行くだけ行って頼んできた。

新しいPCには少し慣れてきたけれど、まだまだ分からないこと続出。
今日は何かした意識はないのにネット画面が小さくなってしまい、まるで読めないまま戻らない。 
息子にSOSを出して来てもらって、直してもらった。 ふうっ.. ありがとう。

2012.10.8 [月] 先週の着物

連日の初日観劇だったのに、袷を着るには暑いと、着物は木綿ばかり。

2日: 
 薩摩絣。 極薄青磁鼠色の本さつま・みじん格子。 (東郷)
 名古屋帯。 グレーアイボリー。 「花装飾」 (織楽浅野)
 五嶋紐の帯締め。 灰紫色、両端に生成り色入り。
 灰紫色の濃淡暈しの帯揚げ。 辻が花模様?の織入り。
 白色の天・黒色の巻・灰色の鼻緒・赤い前坪の草履。 (伊と忠)

3日:
 本藍染・手紡の絣。 (多分、真栄城さんの美絣)
 染名古屋帯。 青灰色の紬地。 栗柄の東京友禅。 (熊崎和人)
 五嶋紐の帯締め。 焦げ茶色、一方に黒・生成り入り。
 草木染(刈安?)の帯揚げ。 渋い山吹色。 (KINAMI)
 雨用に底がウレタンの草履。 灰緑×黒色のオストリッチの天・鼻緒。 (絹揺履)

5日:
 久留米絣。 手織り、藍染。 「木綿の花」 (池田光政)
 京組紐の帯締め。 茶色に、焦げ茶・白入り。 (渡敬)
 帯・帯揚げ・草履は3日と同じ。

2012.10.8 [月] 先週・10月初旬

1日(月): 伝統音楽の美—雅楽—
 芸術祭オープニング、国際音楽の日記念で、—日中伝統の音を聴く—という公演のはずだったが、
 中国からの来日中止で、チケット購入者・招待者対象の無料公演になった。
 福建省の音楽団と劇団の音楽・劇を楽しむ機会を失ったのは残念だったが、
 雅楽だけの1時間余の公演で、宮内庁楽部の洗練された管弦・舞楽を楽しんだ。
 管弦:平調音取、五常楽 急、老君子、陪臚、 舞楽:萬歳楽、抜頭。
 
2日(火): オペラシーズン開幕
 新国立劇場の今シーズン開幕オペラは、イギリスのブリテン作「ピーター・グライムズ」。
 そんなオペラがあるの?と不案内の私は思ったものの、基本的に全部観に行っているので、
 これも観ることにして今年の一括発売時に早々にチケットを確保。
 重い内容のせいもあってか、私にはオペラと言うより音楽劇の印象が強かった。

3日(水): 演劇「リチャード三世」初日
 3年前に上演された三部作「ヘンリー六世」の続編で、新国立劇場の中劇場での公演。
 これを観なくちゃ宙ぶらりんだし、どうせなら初日に観たいと、出かけて行った。
 強烈な印象だった「ヘンリー六世」に比べると、
 リチャードのずる賢さ、非情さが目立って、悪くはないけれど少し拍子抜けの感がした。

5日(金): 歌舞伎「塩原多助一代記」初日
 三遊亭円朝作の人情噺を歌舞伎に脚色したもので、何と52年ぶりの上演とかで、
 私だけでなく初見の人が多かっただろうと思う。 しかも通し上演は83年ぶりだそう。
 平日にも拘らず、国立劇場としては客が多く、楽しみにしていた人が多いのだろう。
 初演時の台本に基づき新たに作られた補綴台本によっての通し狂言。
 愛馬・青との別れは、話では知っているものの、実際に芝居で見るとまた別の感があった。

 坂東三津五郎を中心に、中村橋之助、中村錦之介、片岡孝太郎などに、
 中村東蔵、市川團蔵、市村萬次郎、坂東秀調、河原崎権十郎、上村吉弥などが固めて、
 中村松江、坂東巳之助、中村玉太郎も出演しての上演。
 善悪2役の役者が多かったのが、ちょっと楽しい。
 中村芝喜松、中村芝のぶ、市川段之がちょっとだけ出るのも、
 もったいない、もっと見たいという気がするけど、うれしかった。

 終演後、また可否道でコーヒー休憩。
 能楽堂でもお会いすることの多い常連さんが来ていらして、暫く観てきた歌舞伎の話。
 お気に召したようで再演すればいいわねぇとおっしゃっていらした。
 店主と食べようと土産に買った太助饅頭を、ちょうどよかったと3人で味見。
 着て行った着物と帯の取り合わせをお褒めいただき、ニコリ。
 でも、心配しながら平気かもと締めて行った帯の帯枕の裏にあたる部分に、着物の色移り。(涙)

2012.10.8 [月] 9月下旬の着物備忘録

27日:
 ひなや伊豆蔵明彦創作紬きものセット。
  紬訪問着(単衣)。丁子染、きなり黒縞格子。
  袋帯。 草木染、ベージュ濃淡ぼかし。
  着物と同じ、丁子染・きなり黒縞格子の帯締め。
  草木染のベージュの帯揚げ。
 薄いパ−プルシルバーの台の草履。 白色の皮シコロ織の鼻緒。(長谷川商店)
 バッグは、やまぶどうの籠。 色的に秋を感じるし、しばらく好きなこの籠ばかりになりそう。

29日:
 南風原の花織(単衣)。 紺色の単色。
 名古屋帯。 オフホワイト。 スワトウ刺繍。 「蜀江双鳥華紋」 (おび弘) (お初)
 伊賀組紐の帯締め。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
 灰紫色の濃淡暈しの帯揚げ。 辻が花模様?の織入り。

2012.10.8 [月] 9月末に一足早く芸術の秋に突入

9月の〆は2日続いて趣味に遊び、これから10月中旬まで芸術の秋を満喫する予定。

29日(土): 方丈記八百年記念という特別公演@国立能楽堂
 番組は、能・金剛流「養老」、狂言・大蔵流「柑子」、能・観世流「船弁慶 重前後之替」で、
 お能が2曲に狂言が1曲。 いつもよりお能が1曲多くて楽しみ。
 能「養老」は脇能として曲名は知っているものの、観るのは初めてだったが、楽しく鑑賞。
 シテ・金剛永謹、ツレ・金剛龍謹、ワキ・高安勝久、アイ・大蔵教義など。
 能「船弁慶」は、歌舞伎とは趣が違うのが、それはそれで楽しい。
 それに今回は小書きのため、前シテの舞も、後シテのあれこれも違うとか..
 登場時には子方が大きくて13歳とは思えぬ背丈で、あれっと思ったが、声は子方のもの。 
 シテ・浅井文義、子方・大井風矢、ワキ・森常好、アイ・大蔵千太郎など。
 面は、「養老」が、前シテ/老人が小尉、後シテ/山神が邯鄲男、
 「船弁慶」が、前シテ/静御前・若女、後シテ/平知盛が痩男。 だったと思うけど..

30日(日): 落語(花形演芸会)
 花形演芸会@国立演芸場は、私としては楽しめることもあるがガッカリすることもあって、
 当たり外れが大きいけれど、今月の顔ぶれで外れはなさそうと出かけた。 楽しめてニコリ。
 三笑亭夢吉「殿様団子」、昔々亭慎太郎「権助魚」、仲トリの三遊亭王楽「佃祭」、
 休憩後はゲストの桃月庵白酒で噺は..(忘れてしまった・涙)、
 トリの神田阿久鯉の講談「柳沢昇進録−隆光の逆祈り」まで楽しく聞いた。
 色物はクラウンと漫才。
 台風が来るまでに戻れるかどうか心配で、着物は止めて洋服にしてしまったが、
 終演時には雨が降り出していたものの、強くなる前に無事に帰宅。

2012.10.1 [月] 先週

夏の健康講座が終わり秋の講座はまだ始まらない端境期。
旅行でもしようかと観劇の予定を入れず、なのに旅行も先送りしたので、
月曜から金曜まで予定のないノンビリした1週間だったはずが..
連日、出かけることになって、慌ただしい中に過ぎてしまった。

24日(月): さらば2000
 午前中はリハビリに通い、午後は片付けをほんの少し。 夕方、PC購入に出かけた。
 数年使ってきた子供からもらったPCはウインドウズ2000。(古〜い! 笑)
 無料対策ソフトもついに更新できなくなったので、いよいよ購入することになった。
 初めてのPC購入。って、考えてみると凄〜い!(爆)
 子供に付き合ってもらうことになって、待ち合わせ。 仕事を定時に終わらせて来てくれた。
 店では初期設定だけしてもらい、夕食を済ませてから受け取りに行って、息子に運んでもらった。
 あとのメール・データ移行や対策ソフトなどは息子頼み。 よろしくね〜

25日(火): 母の処に駆けつける
 11時過ぎに母から今日来てくれないかと電話。
 何事かと、昼食が終わった頃に行くことにして、慌ただしく出かけた。
 記憶がごちゃごちゃになって、何がどうしたのか本人も説明ができず、
 何が引っかかっているのか、なぜ呼ばれたのか、分かるまでに時間がかかった。
 漸く分かって、こういうことかと話したら、母もあらためて分かって、落ち着いたので、ホッ。
 年齢を考えれば仕方ないことで、まだ呆けているというわけではないから大丈夫よ〜
 気を落とさないようにと、慰めながら.. 自分にもそう言い聞かせた。

26日(水): 和裁所へ直し依頼に
 午後は朗読を聞きに出かけたが、自転車で行ったら汗びっしょり。 まだまだ暑い。
 シャワーで汗を流してから、和裁所に着物と雨コートの直しを頼みに行った。
 袖に布端の絞りの入っていない部分が少し出てしまっていた総絞りの着物と、
 頼んだより2〜3cm長い仕立てになっていた雨コートを直していただくため。
 仕立ててもらった店で直してもらえばよかったのだが、受け取ってから暫く着なかったので
 気づいたのが遅すぎて、懇意な店ではなかったから迷っていた。
 3年くらい前に着物を仕立ててもらったことのある和裁所を思いついて問い合わせてみたら、
 他所で仕立てたものでも直してくださるというので、ホッとしながら持って行った。
 これで楽しく着られると、うれしい気持ちでお願いして、帰宅。

27日(木): 写真撮り
 着物を着て写真を撮りに出かけた。
 そろそろ写真を用意しておこうかと思いながら数年経ってしまったので、重い腰を上げた。
 でも、PCで見せてくれた写真は.. う〜ん.. おばあちゃんだわね〜(大爆)
 年相応の自分ではあるものの..  もう少し若いうちに撮ればよかったと思うほど。
 序でにパスポート用の写真も撮ってもらう。 着物のパスポート写真! うふふ..

28日(金): 夏の天つゆ
 午前中に今週2度目のリハビリ。 毎週2度のリハビリ効果で大分よくなってきた。(喜)
 そして、夏の独特な天つゆでもう一度食べたいと、みかわ是山居に天ぷらを食べに出かけた。
 依然として満席でOSまでに席が空きそうもないというのを、無理を言って入れていただいた。
 夏の天つゆは少し前に終わったと聞いて、それじゃ無理を言わずに来週にすればよかったと
 言ったら、店主が一人分なら出せると奥に指示を出してくれて、今夏の天つゆの〆になった。
 松茸の一本揚げも追加して、幸せ気分。 ニコッ。

2012.9.23 [日] ハプニング付きの落語

落語を聞きに、昼から国立名人会@国立演芸場に出かけた。
雨だし、体調的にも着物を着る意欲がなく、またも洋服になってしまった。
前座の「寿限無」のあと、桂米福「鮑のし」、歌武蔵は飛ばして、春風亭一朝「淀五郎」で、仲入り。
休憩後は、歌武蔵「鹿政談」で始まって、柳家喜多八「片棒」、曲芸の後、トリが桂米丸「宇宙戦争」。

一朝は、歌武蔵の出番は後になったというだけで理由を明らかにしない。  気を持たせるわね〜
皆ハプニングは何かと興味津々だったが、荷物に羽織が2枚入っていて着物がなく、
着物が届くまで待っていたという。 商売衣裳を忘れちゃだめでしょ。 でも、ありそう。(笑)
ハプニングはそれだけで、噺はスムーズに終わって、ちょっと物足りないような..(爆)

米丸は、まくらが長くて、ひょっとしたら噺よりまくらの方が長かったかも..
でも、長老がお元気に高座を勤められるのを見る・聞くのは、うれしいもの。
ここの落語は、やはり名人会に限るな〜と、全体に楽しく聞いた。

2012.9.21 [金] 羽衣を観る

午前中はチケットを取りにぴあの窓口に行ったりリハビリに行ったり、そこそこ元気だったのに、
午後、気づいたら何故か調子が落ちていて、3時頃には起きていられずダウン。 で、午睡。(笑)
出かけるにはもう準備しなくちゃ..と思いながら動けずにいたら、姉からの電話。
電話が終って直ぐに洋服のまま飛び出して、開演少し前に滑り込んでの能楽鑑賞。
狂言・和泉流「口真似」と、能・宝生流「羽衣 磐渉(ばんしき)」。

狂言「口真似」は主のいう通りにしろと言われた太郎冠者が、愚直に(装って)真似をして、
主を怒らせる曲で、「察化 さっか」と同じような展開。 初見だと思うけれど既視感も..
ただ、「察化」より短くて(多分)、これで終っちゃうの..という印象。
名古屋在住の又三郎家の狂言も何度も観ているのに、
何故か今回に限り、他家との印象の違いを強く感じたのが不思議。

能「羽衣」が以前より華やかな印象だったのは、小書きの磐渉(ばんしき)のためかしらね〜
シテ/天人・金井雄資、ワキ/漁師白龍・福王和幸、地頭・今井泰行など。
シテをはじめとして、能楽師は若手(能楽師としては・笑)。
囃子方は、藤田朝太郎、亀井俊一、安福光雄、小寺佐七。
シテの面は泣増。

2012.9.19 [水] トリートメント、そして

仕立てを頼んでいた帯が出来上がったと連絡をもらっていたし、
着物も今日には仕立て上がる予定というので、今月で完全閉店の青山みともに受け取りに赴いた。
寂しいけれど、最後にこの店らしい帯などとご縁があったのが少し慰めになる。
店長にも急な話だったとのこと。 別の形でもいいから再開して欲しいと思う。

*****
銀座に行くならと、その前に身体の手入れをしてもらった。
ボディは背中から足までのバック、それにフェイシャルに、頭皮マッサージも。
結局2時間半掛かったけれど、お任せして、していただく心地良さと、後の身体の軽さ..
気分転換もでき、実質的にコリも軽くなって、怠け者の私には素晴らしい贅沢な時間。
少し贅沢しすぎとも思うけれど..

2012.9.15 [土] 四天王寺の聖霊会

国立劇場の今年の雅樂公演は「四天王寺の聖霊会」で、チラシも読まずに出かけたら、
始めはあれっ声明だった?と思ったくらいで、声明と雅樂・舞楽を同時に聴き・観ることができた。

長い歴史のある四天王寺楽所の舞が、旧四天王寺楽人の指導を受けた人々を中心に、
研鑚・努力を重ねて今も伝統継承されているとは、職業としてではないだけに感嘆しながら
その素朴な雰囲気も含めて楽しんだ。

今まで雅樂・舞楽は宮内庁楽部の演奏・舞しか知らなかったので、
楽部の演奏・舞がいかに洗練されているかも分かって、それも感慨深かった。

*****
終演後は、夜の予定には間に合わないのでアッサリ諦めて、ノンビリと今週2度目の可否道通い。
ブレンドに海苔トースト、お替りのコーヒーはアメリカン。
文楽の人は帰った後だろうと思っていたが、雅樂の後の方々が多かったようで、満員盛況。

*****
塩沢絣(単衣)。 藍色地。 黒・鼠縞に黒の飛び柄。
八寸帯。 紋博多。 白地、多色の縞。 「恵比寿細工」
五嶋紐。 焦げ茶色、片端は白色と茶色。
絽縮緬の帯揚げ。 灰色。 丸紋入り。

暑さの中、着物で出かけたが、雷雨の心配もあり、10日前にも着た着物。
帰ってから風を通すためハンガーに下げて、背中の柄の脇にに少し縮みがあるのに気づいた。
汗で縮んだのでしょうね〜 う〜ん..

2012.9.14 [金] お見舞いに

父の命日だが、墓参りはもう少し涼しくなってからにして、再入院中の弟の見舞いに出かけた。

例年、母のお供をして父の墓参りに行っていたが、母が今年はもういい、行かないと言う。
暑い盛りの8月下旬に聞いた時だけでなく、9日に行った時にも行きたいと言わない。
近年は義兄の車で、昨年は車椅子も借りて行ったのに、墓所はそれなりに広いから、
暑さの続く中、体調・体力に自信がなくなっているらしい。
父が83年に亡くなってから30年近く続いていた命日の墓参が終った。
無理しても仕方無いし.. でも、母が衰えをそれだけ自覚しているのかと、それが寂しい。

姉も私も予定を空けてあったので、母が行かないなら墓参はもう少し涼しくなってからにして、
弟のお見舞いを優先させて、一緒に出かけることにした。
まだまだ元気だし、逆縁にならないよう弱音を吐かずに治療すると約束したものの..
お大事に.. そして、どうぞ頑張ってね〜 

2012.9.12 [水] 文楽 第一部

一昨日に続いての文楽鑑賞で、今日は第一部。
昨夜はよく眠れず体調が悪かったけれど、どうにもならないことにクヨクヨしても仕方無い。
気力不足で着物は止めて洋服になったが、兎も角も出かけて、どうにか開演前に滑り込んだ。
「粂仙人吉野花王 くめのせんにんよしのざくら」と、「夏祭浪花鑑」。

「粂仙人吉野花王」は歌舞伎の「鳴神」で、観たいと思っていたが今まで機会がなく、私は初見。
国立劇場では平成3年以来21年ぶりの上演だそう。
歌舞伎の「鳴神」に比べると、文楽の方がアッサリしている感じだが、私は結構好きだった。
花ますを千歳大夫、粂仙人を三輪大夫、三味線を團七などに、人形遣いは清十郎、玉也など。

「夏祭浪花鑑」は、「住吉鳥居前」、「内本町道具屋」、「釣船三婦内」に、「長町裏」の各段。
私が初めて観た文楽がこの「夏祭浪花鑑」で、玉男さんの遣う団七九郎兵衛に心を鷲掴みされ、
文楽にはまったのだった。
家に溜まっているパンフを見たら、平成5年の9月だから、いつの間にか、
私の文楽鑑賞も、もう20年目に入ったのかと、自分でも今更ながら感嘆。(笑)

「三婦内」の切を語る予定の住大夫が休演で、文字久大夫が代演。
文字久は「道具屋」の奥を語った直ぐ後で、どうかと思ったが、頑張って語っていた。
「長町裏」は、団七を源大夫、舅の三河屋義平次を英大夫の掛け合い。三味線は藤蔵。
襲名の頃から体調を悪くしていた源大夫さんは、お声が小さい。
やっぱり体調が回復していないのでしょうね〜
人形遣いは、団七を玉女、義平次を勘十郎、三婦を紋壽、徳兵衛を玉輝、徳兵衛女房お辰を蓑助、
団七女房お梶を勘壽、玉島磯之丞を勘彌など。
第二部で遊女梅川を遣う勘十郎が、ここでは義平次を遣っていて、この人の幅広さは見事。

人形遣いは蓑助さんも文雀さんも出演されたし、三味線の寛治さんはお元気そうだけれど、
清治さんは休演で、住大夫さんの休演もあって、源大夫さんも体調に不安があるとなると、
これからの文楽が少し不安。 中堅のみなさんに頑張ってもらわないと..

2012.9.11 [火] パフェからパフェ

突然の体重増で自制していたものの、少しはいいだろうと、ランチは2ヵ月ぶりのフランス料理。
日本橋に出かけ、オーグードゥジュール・メルヴェイユに入れていただいた。
オードブルは、野菜のパフェ! を選択。
南瓜のムース、トマトのジュレなどに、いろいろの野菜が入っていて、楽しい。
魚は、カダイフ(小麦粉で作った極細い麺状の食材)で包んで揚げたもの。
サクサクした食感と、敷いた胡瓜等の野菜のやさしさに、梅と紫蘇のソースが爽やか。
肉は、ハンガリーの国宝豚マンガリッツァのソテー。
添えられた夏野菜との取り合わせが、彩りも味もうれしい。
デザートは、トロピカルフルーツを使ったエキゾティックパフェにして、
パフェ仕立てのオードブルで始まりデザートもパフェで終わることに独りでニヤリ。(笑)
ウェルカムシャンパンに、白ワインも頼み、サービスのアミューズもプチデザートもペロリで、
今日もしっかり食べて飲んで、満腹満腹。(爆)

*****
腹ごなしに京橋に移動し、「建築を彩るテキスタイル展−川島織物の美と技」@LIXILギャラリー。
狭いギャラリーだけど、じっくり楽しく拝見。
京都に行くことができたら「織物文化館」に寄らなくちゃ..と心にメモ。
来月19日(金)の夜、講演会「川島織物・今につなぐ美と技」があるらしい。
聴きたいと思うものの既に予定があってダメ。 どなたか、レポートをしてくださらないかしら。
建物好き、内装好き、織物好きな方々、いらっしゃいますよね〜 どうぞよろしく。 ペコリ。
かんからさん、どうでしょうかねぇ〜 と勝手に期待。(爆) 

*****
夜、思いがけない辛い連絡が入った。
多少の覚悟はあっても、まだ早過ぎるとしか言いようがない。

2012.9.10 [月] 文楽 第二部

今週は文楽鑑賞週間(笑)で、第二部から観に行った。
「傾城阿波の鳴門」と「冥土の飛脚」。

「傾城阿波の鳴門」は、「十郎兵衛住家の段」。
語り・三味線は、前が津駒大夫・寛治、後が呂勢大夫・藤蔵。
人形遣いは、女房お弓を文雀、阿波十郎兵衛を玉也、娘おつるを紋吉など。
藤蔵は休演の清治の代演。 前日は急病で休演の文雀は、1日だけの休演で復帰。
観始めた頃はお元気だった文雀さんだが、近年は足腰もお顔の表情にも急速にお歳を感ずる。
この日も段差を動く時は介助つき。 でも、人形の表情は素晴らしい。

「冥土の飛脚」は、「淡路町の段」、「封印切の段」に、「道行相合かご」。
「淡路町」を咲大夫・燕三、「封印切」を嶋大夫・富助で、「道行」は掛け合い。
人形遣いは、忠兵衛を和生、梅川を勘十郎、母妙閑を勘彌、八右衛門を文司など。
歌舞伎の「封印切」では敵役の八右衛門が、文楽では友達思いの男なのが一番大きな違い。
それだけに、短気と見栄で自滅する忠兵衛のダメ男ぶりの印象が強く、
惚れているとは言え、その道連れに成る梅川が一層哀れ。
先日ラジオで某大夫が、文楽はダメな男と哀れな女の話だと語っていたけれど、本当。

*****
小紋(単衣)。 京友禅。 灰白・消炭色で、葡萄文。
名古屋帯。 遠州本麻。 手描き友禅。 渋〜い色合いで、柳に、色紙に桔梗などの花柄。 (お初)
五嶋紐。 赤茶色、片端は白色と赤茶色。
絽縮緬の帯揚げ。 海老茶色。 絞り入り。  (お初)

2012.9.8 [土] 能楽鑑賞

暑い昼下がりに、国立能楽堂の普及公演を観に行った。
解説・能楽あんない「龍田の神々」、狂言・大蔵流「庖丁聟」、能・金春流「龍田」。

狂言「庖丁聟」は、数ある聟入りもののひとつだが、私は初見だと思ったら、
上演が稀な曲で、国立能楽堂では初演だとか。
聟入りの作法を知人に尋ねたところ、庖丁の作法でなく相撲の取り方の文書を偽って渡され、
信じ込んで、庖丁でなく相撲を始めた聟に、事情を呑み込んだ舅が調子を合わせてくれて..
舅の大人の対応・優しさに、その後のてんやわやの楽しさ。
シテ/聟・山本則孝、アド/舅・東次郎、アド/太郎冠者・則秀、アド/妻・則重、
アド/教え手・則俊。

能「龍田」は、紅葉の龍田川に関わる曲。
前シテの巫女も後シテの龍田明神も華やかで、最後の神楽も楽しく鑑賞。
シテ・桜間右陣、ワキ・高井松男、アイ・遠藤博義、地頭・本田光洋など。
囃子方は、赤井啓三、幸清次郎、亀井実、三島元太郎。

*****
上代お召し(単衣)。 灰色地、 花織「花楼漫」。 (木村竜之・染)
名古屋帯。 夏紬。 茄子紺色。 灰みの紺色の暈しの丸。
五嶋紐。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞。
絽の帯揚げ。 薄鼠色。
麻の台の草履。 鼻緒・巻は革。 薄茶色、臙脂色入りの鼻緒。 (沙織)

2012.9.7 [金] 閉店ショック

歌舞伎見物を楽しんで銀座に回ったら、コアで一度に落ち込む大ショックに遭遇。

青山みともが閉店というか..
シャッターが下りていて、臨時休業の張り紙。 棚にも壁にも、着物も帯も小物もない。
1週間前の8月末日から閉まっていると他店で聞いて、戻って聞いたら社員にも突然だったとか..
千葉よしのさんの冷染めの帯に舞台から飛び降りてしまってから、まだ10日。
着物・帯の仕立ては今月中にあげて納品も済ませ、今月末で完全に閉店だそう。
紬系も多く、私の好みにも合っていたのに、突然の閉店に呆然として、ただ驚くのみ。

和服離れが進み、呉服店の倒産・廃業が続いているとは聞いていたが、
それにしても、この店までとは.. これから着物は..と思うと、本当にとっても心配。

*****
KWでご紹介のあった山口伊太郎氏の「源氏物語錦織絵巻展」に行って、
素晴らしい織を拝見して感嘆しても、気分転換にはならず。
道の反対側の「ぶどうの木」でデザートとコーヒーで気分転換を図るが、やっぱりショックは癒えず。

日本橋に移動し、真空パックでない栗きんとん@恵那の寿やを買い、
母に頼まれたものを買ってから、漸く思い出して、
生誕125年 東と西の出会い「バーナード・リーチ展」を駆け足で観た。
7月下旬に行った日本民藝館での展覧会と同じ(ような)作品もあれば、雰囲気の違う作品もあり、
両方観られてよかったと思いながら、観て回った。

*****
帰宅して、栗きんとんでお茶をいただいても、ショックは消えない。
本当にまあ..

2012.9.7 [金] 歌舞伎・昼の部

火曜日に続いての秀山祭九月大歌舞伎で、昼の部を見物。
「菅原伝授手習鑑 寺子屋」と、「天衣紛上野初花 河内山」。

「寺子屋」は、休演の染五郎に代わって吉右衛門が松王丸、吉右衛門の代わりに梅玉が源蔵。
福助の千代、芝雀の戸浪。 あと、又五郎、孝太郎、錦吾など。
吉右衛門の松王丸が大きくて素晴らしい。 ただ源蔵の影が薄い感じで、少し..

「河内山」は、吉右衛門の河内山に、梅玉の出雲守、魁春の後家おまき、歌六の和泉屋清兵衛、
又五郎の高木小左衛門、錦之助の数馬、米吉の腰元浪路など。
吉右衛門の河内山も梅玉の出雲守もとってもよくて、楽しく見物。

*****
泥大島紬(単衣)。 茶黒色地。 いろいろの柄を段に織ったもの。
名古屋帯。 夏紬。 藍色地。 蔓草?柄。
五嶋紐。 極薄桃色。 (お初)
紋紗の帯揚げ。 紺色と白の染分け(紺色を出して)。
下駄。 黒塗りの台。 小千谷縮の鼻緒。
アタ織り網代トートバッグ。 内側は多色の銘仙。

終演後、新橋演舞場→銀座→京橋→日本橋と歩き、展覧会にも寄ったりしたら、汗ビッショリ。
う.う. まだまだ夏だわぁ..

2012.9.5 [水] 能楽で俊寛を初見

定例公演@国立能楽堂の今日の番組は、狂言・和泉流「栗焼」と、能・喜多流「鬼界島」。

狂言「栗焼」は、栗を焼くよう主に言いつけられた太郎冠者の、言わば、独り芝居。
焼く様子の楽しさ、理屈を付けて一つ味見して止まらず全部食べてしまう件、主人への言い訳。
楽しさ・おかしさを、存分に味わった。
シテ/太郎冠者・野村萬、アド/主・野村萬蔵。

歌舞伎では数多く観ている「俊寛」も、お能では今まで観る機会がなく今回が初見。
他流では「俊寛」と題するようだが、喜多流では「鬼界島」だとか。
歌舞伎との違いも含め、興味深く鑑賞。
シテ/俊寛・香川靖継、ツレ/成経・内田成信、ツレ/康頼・佐々木多門、
ワキ/赦免使・殿田謙吉、アイ/船頭・野村万緑、地頭・友枝昭世など。
シテの俊寛は生きている成人男子ではあるものの、直面でなく「俊寛」という専用の面を使用。
被り物は、プログラムの写真と違い頭巾でなく、後も短いもののあれも黒頭なのかしら。

*****
塩沢絣(単衣)。 藍色地、黒・鼠縞。 黒角の飛び柄。
八寸帯。 博多織。 羅。 間道・葡萄唐草文。 薄ベージュ、薄緑・薄紫・水色。
五嶋紐。 白に薄緑・銀入り、一方の端は薄朱色。 (お初)
紋紗。 薄緑・極薄緑の変わり市松。
梅茶色のアタ編の台の草履。 白革の巻。 白黒格子の鼻緒。

2012.9.4 [火] 歌舞伎・夜の部

7・8月は体調的に少し抑えた観劇も、秋の声を聞く9月にはもういいだろうと、従来どおり復活。
チケットを取った時には、こんな暑さが続くとは思ってもいなかったけれど。

今週は、歌舞伎と能楽を2回ずつ。
まずは吉右衛門が中心の、秀山祭九月大歌舞伎@新橋演舞場の夜の部を見物。
「時今也桔梗旗揚 ときはいまききょうのはたあげ」と、「京鹿子娘道成寺」。

「桔梗旗揚」は、吉右衛門の武智光秀(明智光秀)に、歌六の小田春永(織田信長)。
あと梅玉、魁春、芝雀、又五郎、錦之助など。
歴史で習った(知っている)つもりの織田信長・明智光秀とあまりに印象が違っていて、
随分前、初めてこの芝居を観た時には、驚いたものだった。
歌舞伎では、光秀は主殺しの謀反人ではあっても、悪人には描かれていない。
傲慢・横暴な春永(信長)と、智将の光秀の、相性の悪さのような関係があって、
春永から受けた恥辱の数々に耐え切れず、ついに光秀の怒りが爆発した感じで、
いわば続くパワハラに耐え切れずに反乱した無理からぬ体に見える。
でも明るいとは言い難い筋・展開なので、あまり好きな芝居ではない。

が、好き嫌いなど忘れてしまうような、見応えのある舞台だった。
吉右衛門は無論、大怪我で休演の染五郎の代演で急に春永を演った歌六もよくて、
見損なわずによかったと思った。

あと、芝翫を偲んでという「娘道成寺」は、福助の花子で、松緑の押戻しがつく。
鐘供養より押戻しまでというものの、道行がカットされ所化とのやりとりがない等々、
いつもとの違いに寂しさも。

*****
大島紬(単衣) 緯・絹、経・綿。 泥染。 黒に白灰の横絣。 「霞」
八寸帯。 京くみひも三軸組織。 辛子色系。 変わり斜格子。「綾ひと衣」
(三田清冶・染、室門耕一郎・組織)
五嶋紐。 極薄緑色に茶色入り。
絽ちりめんの帯揚げ。 黒色。 薄茶色の小さな野菜が並んだ柄。
下駄。 濃い茶色のたたみ表の台。 薄茶色に薄紫鼠色の七宝文の鼻緒。

1日に単衣を着たので、もう薄物に逆戻りはできず、
でも、とっても暑いので、経が綿の大島紬を着たけれど、やっぱり暑かった。(笑)

2012.9.1 [土] 10周年記念パーティ

着物好きがネットで繋がった真楽の10周年!
私の参加は半分の5年だけど、記念パーティに参加し、楽しい午後を過ごした。
訪問着から浴衣まで、それぞれの個性を表した着物姿が60名も集まると、本当に華やか。
久しぶりにお会いする方が多いものの、初めての方も含め、いつも通り違和感がないのが嬉しい。
準備に実施に活躍くださったメンバーに感謝しながら、お近くの方々と話し、飲み・食べた。
朝からの度々の雨に、パーティ中にも強い雨が降ったものの、往き帰りは降られず、
真楽パワー効果かしらと、ニコニコ。
パーティの後は、夜の用事のため速攻帰宅したのが残念ながら、出席できて本当に楽しかった。
ありがとうございました。

*****
訪問着(単衣)。 本塩沢。 白地に200色の縞。
袋帯。 絽綴。  市松秋草柄。 銀鼠色地、空色・桃色入。 (まいづる「羽衣」)
五嶋紐。 薄緑色、銀糸・一部に薄橙・紫入り。
絽の帯揚げ。 青・空色の染分け。
薄いパ−プルシルバーの台の草履。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店)

2012.8.31 [金] 暑気払い

夕方から暑気払いの会に参加。
教養学部時代の文化系の部活の同期会で、お誘いをいただき昨夏に続いての参加。
私は1年の秋が終った頃に退部して運動部に行ってしまったので、言わば準メンバー。
昨年の参加者でも1年ぶりだし、欠席なさった方には本当に長〜いご無沙汰だったけれど、
特に違和感もなく、すんなりとご一緒して、話しながら飲んで食べて、あっという間にお開き。
新しい知り合いもいいけれど、特に親しくなくても若い頃の友人の気が置けないところは特別。

ただ、新橋って、まず行くことがないから、カレッタ汐留ビルの会場に辿り着くまでが問題。
駅から地上に出た時と、ビルの下で上の階への行き方が分からず、2人に教えてもらった。
運良く人選が秀逸で(笑)、分かりやすい説明に、無事到着。
昔、東京生まれの田舎者と兄に言われたことを、こんな時に思い出す。

*****
明日の着物が、まだ決まっていない。 そろそろタイムリミット。
単衣にするか薄物にするか..これから急いで考えなくちゃ..
要は決めるだけ、決めればいいだけなのに、何となく、明日まで先送りになりそうな予感。(汗)

2012.8.30 [木] 狂言と落語・講談

24日に続く夏スペシャル企画公演@国立能楽堂で、今日は「狂言と落語・講談」。
まず宝井琴梅の講談「梅若丸」、古今亭志ん輔の落語「子別れ」で、休憩。
休憩後は、和泉流の狂言「六人僧」。

「六人僧」は大蔵流にはない狂言だそうで、私は初見で楽しみにしていたが、面白い展開。
仏詣人3人に夫々の妻3人の、計6人が、悪戯・腹いせの謀などで、つぎつぎに出家。
最後が念仏の謡で留められるのが、後味がよかった。
シテ・野村萬斎、アド・石田幸雄、小アドが深田博治、高野和憲、月崎晴夫、野村万作。

それにしても、萬斎の頭が.. スポーツ狩り(古い?)みたいに短くて、ビックリ。
オペラグラスを持って行かなかったのが残念なくらい、興味津津。(笑)
この前に観たのは、それ程前じゃないと思うに、その間に何があったのか..(爆)

*****
小千谷ちぢみ。(麻) 鉄紺色の無地。
八寸帯。 紗博多。 灰白地。 「風紗」
五嶋紐。 緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。
絽。 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り
下駄。 濃い茶色のたたみ表の台。 薄茶色に薄紫鼠色の七宝文の鼻緒。 (杉田)

会場は能楽堂だけど、観るのはお能ではなく狂言に落語・講談だからと、麻の今夏の着納め。
見所は、能楽の時とは雰囲気が違い客層の違いを感じたけれど、いつもより着物姿が多いような..
何故かしらね〜 
下駄の畳表からの足袋への色移りはあまりなく、ホッ。

2012.8.29 [水] 目下の小さな悩み

10周年記念パーティが9月1日でも、夜でなく午後になったので参加できるようになって、
とてもうれしいものの、小さな悩みが..
薄物と単衣の差は、単衣と袷ほどの差は無いと、今までは暦通りに、9月は単衣を着ていたが、
この暑さで、昼下がりの一番暑い時間帯となると、迷ってしまう。 う〜ん..どうしよう。

2012.8.28 [火] このところ

24日: 「働く貴方に贈る」対談と能。
 仕事帰りに間に合うようにということらしく、いつもより遅い7時の開演。
 林望×茂木健一郎の対談は聞かなくてもいいと思いながら、お能に惹かれて行くことにした。
 今月の国立能楽堂の主催公演は4回で、夏休みの親子対象がお能と狂言と1回ずつあって、
 一般向きのお能はこの1回だけだし、能楽師・囃子方も魅力的だからと、チケットを取った。

 昨年の友人の話の通り、2年前の初回にはまるで..だった対談も工夫されて、よくなっていた。
 能・観世流「鵜飼」小書き「空之働 むなのはたらき」。
 シテ:大槻文蔵、ワキ:宝生閑で、観たかったのだが、期待通り楽しく鑑賞。
 囃し方は、藤田六郎兵衛、観世新九郎、亀井広忠、小寺真佐人。
 シテの面は、前シテ/老人:三光尉、後シテ/閻魔大王:小べし見。

 *****
 半月ぶりの着物は、
  小千谷ちぢみ(麻)。 白地、黒の縞。
  八寸帯。 手織り。 紗。黒地。 緯縞。 (渡文)
  五嶋紐。 灰色、端・裏は黒色。
  絽の帯揚げ。 白地。 黒で松葉模様。
  下駄。 たたみ表の台。 紺色の紬の鼻緒。
  バッグは、また今夏の定番、縦長・マチ広の少し大ぶりのスズ竹手提げ籠。

 能楽堂に小千谷縮(麻)はないかな〜と思いながら、仕事帰りの方が多いだろうから、いいかと。

25日: やっぱり食いしん坊
 急に増えた体重が少しは減ってからと思っていたが、1月以上経ってもダメ。
 で、我慢できずに、てんぷらランチ@みかわ是山居。
 忙しさにスタッフが慣れてきた様で、慌しさもいくらか落ち着いた感じ。
 いつものランチに松茸(一本揚げ)を追加。
 烏賊はこの時期の墨烏賊。 夏はやはり墨烏賊が季節感あって、うれしい。
 
26日: 落語・国立名人会
 立川談笑「金明竹」、桂小南治「いかけや」、仲トリの桂文楽「鰻の幇間」。
 三遊亭小圓右「へっつい幽霊」、翁家和楽社中の曲芸、トリの三遊亭金馬「唐茄子屋政談」。
 2月に倒れたという金馬師匠が、お元気にトリを勤められたのも含め、全体的に楽しめた。

 帰りに日本橋のデパ地下で、笹包みわらび餅・祥緑@文の助茶屋と、春秋@彩雲堂を購入。
 何度覗いても満席で、帰り際に漸く空席があった叶匠寿庵で、久しぶりの抹茶パフェ+白玉。
 う〜ん..これじゃあ痩せないわね〜

 *****
 総絞り小紋。 絹芭蕉。 白地、藍色絞り。
 八寸帯。 手織櫛織。 白・白茶地。 (都) (お初)
 五嶋紐。 緑がかった藍色 淡い緋色等入り。
 竹染めの帯揚げ。 総絞り。 (秦泉寺由子)
 下駄。 濃い茶色のたたみ表の台。 薄茶色に薄紫鼠色の七宝文の鼻緒。 (杉田) (お初)

 足袋の裏のひどい汚れに愕然。 畳表の茶色が色移りしたらしい。 要注意。

27日: また老いと向き合う
 母の処に行って、ゆっくりおしゃべり。
 孫の名前は無論、私たち子供の名前も、あやふやになっている。
 すっと出る時と分からなくなる時を繰り返しながら老いが進んでいることを実感。
 本人の辛さ・諦めと、年齢的に仕方無いと思い励ましながらも、こちらの辛さも増してくる。

28日: 散財
 先日購入した貝紫の帯の仕立てについて電話をもらっていたので出かけたが、担当者は休み。
 で、店長と相談。 もし担当者が違う意味で言っていた場合は、連絡をもらうことにする。
 序でに、昨年末の店舗閉店セールで購入したままの絵羽紬を持って行って、仕立てを依頼。
 仕立代・湯通し・裏地.. 懐に痛いけれど、いつまで経っても懐事情は好転しないから..
 なのに、千葉よしのさんの正藍冷染めの帯に目を奪われ、またまた..無い袖を振ってしまう。
 帯2本はボーナス払いでも、ボーナスなんて無いのに算段できるかしら..(大汗)

 銀座に出るならと、フェイシャルトリートメントをしてもらった。
 デコルテトリートメントとハンドマッサージに、フットケアも..

 「卒寿記念—なつかしい日々の情景 高木栄子 紙わらべ展」@松屋を拝見。
 親世代の方だから、私でも知らない部分がいくらかあるが、大概は見覚えのある懐かしい情景。
 但し、私は着物世代ではなく、洋服で育ったのだけど..(笑)
 人形・品々の細かい細工を感嘆しながら、ゆっくり回った。

 へちまで作ったウエストパッドと、へちまの帯板を見つけて、
 今からでも少しは涼しく着物を着たいと早速購入。 効果は如何に..
 そして、ダメ元で行ってみた地下の茶の葉にも入れて、煎茶+和菓子。

 トリートメントと人形展の懐かしい情景にお茶でリラックスして、帰宅。

2012.8.28 [火] 信州夏合宿

あらら.. 10日間も書いていなかった。 慌てて遡り日記。

20日: 信州合宿前のバタバタ
 午前中は、通院とリハビリ。
 コルセットを1週間着けることになった。 その後は、様子を見ながら着けるようにとのこと。
 リハビリは、いつもの電気+手でのマッサージに、牽引が追加。

 午後は、翌日からの信州夏合宿のため予約しておいた最中@空也を受け取りに銀座へ。
 そのまま帰るのも、ちょっと勿体無い(笑)と、民芸のたくみ(サマーセール中)を覗き、
 ウエストのコーヒーとミルフィーユで休憩。
 急に増加した体重をせめて半分は早く落とさなくちゃと思っているのに、つい..(苦笑)
 銀座はオリンピックメダリストのパレードの余韻があちこちに見られた。

 日本橋に回り、三越の呉服売場に寄ったら、日本刺繍の竹内功氏が実演中。
 好みの刺繍帯もあったものの、無い袖は振れないから、拝見しながらお話を伺っただけ。
 高島屋の特別食堂でまたも野田岩のかさね重で夕食を済ませてから帰宅。

21日・22日: 友人達との合宿
 信州の実家を建て直した友人宅に避暑を兼ねて皆で遊びに行った。
 合宿って何が..と、私は事情がよく分からないまま初参加。(笑)
 要は料理等々を自分達でするということらしい。 な〜んだ、当たり前じゃんと思う気楽さ。(爆)
 中の1人が管理栄養士で、彼女と家の主とで献立を決めて、野菜などの買い出しにJA直売所へ。
 私たちは信州土産の野菜をそれぞれ購入。
 当然ながら料理係は栄養士の友人で、我々は調理助手として、分からないまま指示に従い、
 あれをやり、これをやり、合宿気分を楽しむ。(大爆)
 料理は美味しく、初日の夕食には近くに住む知人家族も来て総勢8人で賑やか。
 知人家族には3才の子供がいるので、その後は花火。 久しぶりの花火は楽しい。

 駅から乗ったタクシー運転手の勧めで、翌日はタクシーを時間借りして白樺湖などを回った。
 脳出血の後遺症のため歩くのが大変な友人がいるので、タクシーと車椅子での移動。
 運転手さんは、定年後に東京から移住して、1年くらいしてから健康のために働き出したそうで、
 観光案内と、まるで介護タクシーのような面倒見のよさで、ありがたかった。
 車山高原では、栄養士の友人が山頂までリフトで往復したいというので、私も同行。
 彼女は7月にイタリアアルプスのハイキングに行って、帰りの飛行機で風邪を引いたというのに、
 回復したと思ったら、本調子でなくても、元気なことは見事なくらい。
 360度見渡せて、富士山は雲で見えなかったものの、素晴らしい景観。
 
 信州満喫のいい2日間だった。 車椅子を押すのも上達し、それも合宿効果。(笑)

2012.8.18 [土] 怪談話で涼む

8月恒例の桂歌丸師匠の圓朝噺@国立演芸場を聞きに行ってきた。
「語り直して真景累ケ淵」の何回目なのかしら、今日の噺は「お累の自害」。
今年は11〜15日と16日〜20日で噺が違うので、両方聞きたかったものの、後の分だけ。

昨晩の予報では夕方に雨があるかもしれないということだったが、朝から気づいたら雨。
着物で出かけるつもりが何となく拍子抜け、どころか久しぶりの遊びにも気乗り薄になってしまい、
グズグズ.. でも、歌丸師匠の圓朝噺を楽しみにしていたのでしょと気を取り直し(笑)、
少しくらい遅れてもトリの師匠に間に合えばいいと洋服でノンビリ出かけ、30分遅れで到着。
それにしても、雨の上がった午後の蒸し暑さ.. 怪談を聞いて涼しくならなくちゃ..(爆)

歌丸さんのほかは、真打も含め皆んな師匠の前座・露払いみたいノリなのが、
いつもながらおかしい。(大爆)
このシリーズを歌丸師匠で聞くと、これも落語なのよね、落語って広〜い、と思う。
落語を聞いているというより語りを聞いている感じ。
話芸を楽しんで、続きは、また来年。

*****
終演が、予定を20分くらい超過したのも、いつも通り(笑)で、時間があまりないけれど、
また可否道に寄って、コーヒーに海苔チーズトースト。
慌しく失礼して帰宅し、直ぐに着替えて、健康講座に出席して、1時間動いて汗をかいた。
先週は夏休みで講座がなかった上に、先々週は欠席したので、少し心配していたけれど、
問題なく動けてホッ。
木曜日の講座は今週が夏休みで、先週の講座には出席したから、そのお陰かしらね〜
週2回の講座は結構大変だけれど、概ねどちらかには出席できるから間が空き過ぎないのがいい。
目標は8割、余程のことがなければ7割5分くらいは出席できているから、よしよし。(笑)

2012.8.17 [金] ノンビリ・ユッタリ

深川祭りが終ったらオフ会も楽しみに久しぶりに京都に行こうと思っていたから、
来週の友人達との信州行きのため京都行きを止めたら、すっぽり予定の無い週になって、
ノンビリ・ユッタリというか、ノンビリ・ダラダラしてしまった。

リハビリに週2回通い、顔剃りにも出かけ、母のところにも長時間行って来たけれど、
いつもの観劇や健康講座の日時が定まった予定が何もないというのは、不思議な開放感。(笑)
いつも少し忙しくし過ぎなんだろうなぁ〜と思いながら、
朝顔が何輪咲いたか毎朝数えるのが楽しみというのも、夏らしくていいと思っている。

2012.8.13 [月] 柵に結び付ける

風が強く、ベランダに置いてある背の高いベンジャミンの鉢が起こしても起こしても倒れる。
ついに意を決して(大袈裟?)高い方の木は柵に結び付けてしまう。 初めてのこと。
横の朝顔の蔓が絡みつかないといいけれど..
もう少し低い鉢は風が吹いても倒れなそうなところに移動させる。

風が少し弱まってきたら、暑いの何の.. 打ち水をしても、どころか夜になっても、
家の中でも30度から下がらず、湿度も高く、この蒸し暑さには閉口。

2012.8.12 [日] 水掛け祭

深川八幡祭りのハイライト、50余基の大神輿が渡御する 神輿連合渡御 を見に行った。

昨日とはうって変わり、家の近所には祭り気分は見えず、いつもの日曜日の感じ。
考えてみれば、神輿も祭り好きもみんな早朝から八幡宮に行ってしまったのだから、静かなはず。

夕べの予定では、ずらっと勢揃いした神輿と、神輿が順次出発するところを見るつもりだったが、
昨日の疲れで朝早くには出かけられず、次の機会に回して、ゆっくりと午後に出かけた。
(でも、次の機会って3年後なのよね〜)
昨日とは比べものにならない人出で、特に不動前通りから八幡宮までは凄まじい。
身動きもしづらい混雑に、私は門仲の交差点の方に移動して、盛大な水掛けの様子などを見物。

深川祭りは水掛け祭りと何気なく思っていたが、見ているうちに、水掛って、
疲れが出てきた神輿の担ぎ手に水で気合を入れて、最後の頑張りに繋げるためかと思えた。
時々、見物にも水が掛けられるから、危ないと思ったときには後ろに下がり、楽しく見物。
途切れず次々とやって来る神輿に、江戸の頃から「神輿深川..」と言われたというのを思い出す。
54基(うち1基は特別参加の奥州平泉の神輿)だから、出発にも1時間半かかる予定で、
戻りは水掛けもあり、倍の時間がかかって3時間の予定。 全部は見ず途中で離脱。

4年ぶりに正に浴衣!を着るつもりだったが、浴衣に着る筒袖の半襦袢が見つからない。
時間ばかり経つうちに気力が無くなって、昨日と同様の真夏の格好(洋服)になった。
いつもと違うことをするには、前以て準備しておかないとダメだと、またも自戒。

12/8/13 アッシュ
昨日、深川本祭りに行きました。天皇皇后陛下がお出ましになる前に
暑さに負けて、ビールの飲めるお店に避難してしまいましたが。
むかし桜さんと全く同じで、筒袖の半襦袢がどうしても見つからず、浴衣断念。
部屋を片付けないとダメですー。
12/8/14 むかし桜
アッシュさんもご覧になったのですね。お会いできず残念でした。
って、あの混雑ではお会いできたら奇跡ですけれど..
それにしても、浴衣断念の理由が.. 親近感を感じたりして..(爆)

2012.8.11 [土] 深川八幡祭り

富岡八幡宮の例大祭、通称「深川八幡祭り」が始まった。(〜15日)
今年は3年に1度の本祭り。
本来なら昨年が本祭りだったのだが、震災で延期されて、今年が本祭りになった。

今日は、町神輿の町内巡行で、各町内の大小あわせて120数基の神輿が担がれるそうで、
朝から網戸にしてあるベランダから神輿の掛け声などが聞こえてきて、
私の町内だけでなく隣の町内のも聞こえてくるものだから、祭り気分が盛り上がってくる。

氏子地域の端に越して来て四半世紀経つが、端っこの我が家の町内には神輿連合渡御がなく、
祭りのハイライトの神輿連合渡御を見たのは、前回の本祭りが最初。
(ふうままさんがお誘いくださったミニオフのお陰。 ←ありがとうございました。)

今年は少しちゃんと見てみようかとチェックしたら、
本祭りでは、神様(八幡さま)が氏子の町々を回る神幸祭というのがあって、今日がその日。
八幡さまの乗り物、八幡宮の鳳輦(ほうれん)の渡御がある。
(と言うか、神社では、3年に1度、八幡宮の鳳輦が渡御を行う年の祭りを本祭りと呼ぶらしい。)
鳳輦に乗った八幡様の前後を、神職・太鼓・猿田彦、舞姫、宮司、総代などが車でお供する。
お伴の車の拵えもいいが、80年ぶりという宮司の乗った網代車が凄い。
網代車の供奉は出発と帰還のごく一部だけだが、前に6人、後ろに2人で、人が曳いていく。

渡御の途中、神楽舞の奉奏が何箇所かであるが、家の近くではないので、
奉奏地点まで自転車で見に行って、舞姫が車(トラック)の上で神楽を舞うのを見物。
それから、神社への帰還を見るため門仲に行って、鳳輦渡御を待ち、網代車もしっかり見物。

自転車で走り回って、汗ビッショリで帰宅。 すぐにシャワーで汗を流して、スッキリ。
明日は、大神輿ばかり50余基が勢揃いして連合渡御。
朝の出発の様子を見たいけれど、無理かな〜 やっぱり午後の神社への戻りかしら?

*****
夜は、東京湾大華火祭。
音がするので見えるかとベランダに出てみたが、高〜く上がったものしか見えない。
視界を阻む建物が次々に建って、今では音はすれども姿は見えずになってしまった。
音だけでも、夏らしく、夏の風情を楽しんでいる。

2012.8.10 [金] 恐怖のプラス5

1ヵ月どころか、ほんの2〜3週のうちに、あれよあれよという間にプラス5〜6。(汗)
無論、体重のことだけど、急にこんなに増えたら、困るのよね〜(大汗)

多少の上下はいつものことと思っているうちに、気づいたら毎日のように0.5〜1キロ増。
ロックの赤ワインのせいというわけではないだろうが、あの頃から加速された感じ。
で、ワインは封印して、食事も甘いおやつも取り過ぎないように気をつけても、減る気配も無い。
甘いものを減らすだけでなく、暫く止めなくちゃダメかしら?

着物を着る時に、胴周りに補正にタオルを巻くと、もっこもこ.. いらないじゃないとあきれ、
洗ってあったジーンズを穿いたら、ついこの間までゆるかったのがピッチピチ。

まずいわ〜 本当にマズイ.. 夏痩せどころか、この暑い時期に太ることはないじゃない。(涙)
せめて3キロは早いうちに減らさなくちゃ.. でも、どうやって.. 

2012.8.8 [水] 「伊達の十役」

午前中は、今日は8月8日、ぞろ目だわ〜などと思いながら、
能楽堂の来月の公演チケットを取り、1週間経ったので整形外科にまた行ってと、慌しく過ごし、
一息ついてから、夜の観劇に出かけた。

八月花形歌舞伎の夜の部は、「慙紅葉汗顔見勢 はじもみじあせのかおみせ」通称「伊達の十役」。
三代目猿之助(現猿翁)が復活上演してから、上演を重ねて、四十八撰に入れている。
猿之助(現猿翁)に習い、海老蔵が10役を早替りで見せるのが眼目で、2年余での再演。
前回の印象が残っていて観なくてもいいかな〜と思いながら、やっぱりチケットを取ってしまった。

口上であらすじ・人物関係を説明してから、善悪の立役・女方を早替りで演ずる。
海老蔵は、早替わりは慣れた澤瀉屋のお陰もあって(多分)スムースだが、
後半の芝居を見せる幕は、どうにもこうにも..
特に、「伽羅先代萩」の「御殿の場」に当たる「足利家奥殿の場」の政岡は、
立女形にとっても屈指の役だから無理もないとは思うものの.. 観ていられなかった。
何年先でもいいから、早替りだけでなく、見事な演じ分けも観られるようになって欲しい。

*****
阿波しじら(木綿)。 藍染。 藍色地に灰色の木の花柄の織。
八寸帯。 羅織。 紺暈し(紺から白)。
盛夏用の編み込みレ-ス?の帯締め。 赤茶・白色。
絽の帯揚げ。 渋めの青色。
履物・バッグは前日と同じ。

2012.8.7 [火] 「桜姫東文章」と路上能

今月の歌舞伎は、福助・愛之助・海老蔵が中心の花形歌舞伎で、昼夜ともに鶴屋南北作の通し。
でもね〜この中では福助って別格で、花形というほど若手じゃないでしょと思ってしまう。(笑)

昼の部は「桜姫東文章」で、福助が桜姫(と白菊丸の2役)、海老蔵が釣鐘権助
(と大友常陸之助頼国の2役)、愛之助が清玄(と稲野屋半兵衛の2役)で、ともに初役。
あ、福助はコクーンで演っているから初役じゃないけれど、コクーンは別物だから。(爆)
あと、萬次郎、右近・笑也・弘太郎など澤瀉屋、市蔵・亀蔵兄弟に、歌江、児太郎も出演。

桜姫は、玉三郎でしか観たことが無い。 どうも苦手な筋立てなので、コクーンのは観ていない。
今回は幸い思っていたより楽しめたというか嫌じゃなかったというかで、
全体にいろいろ心の中でチェックを入れたりしながら観た。(笑)
桜姫の左手の中の香箱、生まれた時から握っていて、17年のうちに大きくなった手に合わせて
香箱も大きくなったのかしらなどと、おかしなことを考えたり..(爆)

*****
前夜、歌舞伎の終演時間を確認して驚いた。 いつもより1時間早い。
これなら、金春祭りのメインイベントの路上能の整理券配布に間に合うと、行くことにした。
30分前に着いたら、もう待っている方がいらしたので、私も待つことにしたが、
3時半からの30分を路上で待つのは、いや〜半端じゃなく暑い。(笑)

で、受け取ったら直ぐ暑い中を歩いて、ぶどうの木まで涼みに行った。(爆)
パッションフルーツとマンゴーのソルベなどの冷たいトロピックパフェが美味しい。
コーヒーはいつも通りにホット。

路上能は、以前に観た時の経験上、足が痺れても前の方がいいと座布団席。
足の痺れは辛かったけれど、観易くて、しっかり観ることが出来たので大満足。

終了後はデパ地下の肉屋のイートインで松阪牛のすき焼き鍋をいただいた。
暑い中、熱いものを食べて、またも汗がじわっじわっ。
でも、美味しかったし、何より安いしと、ニンマリ。

*****¥¥
浴衣(木綿)。 有松絞り。 紺色。 (長襦袢・足袋をつけて着物風の着方)
八寸帯。 麻。 生成り。 (キイさん)
五嶋紐。 生成り、片方に浅葱色入り。
絽の帯揚げ。 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。
黒塗り台の下駄。 小千谷縮の鼻緒。
アタ織りトートバッグ。 網代。 内側は多色の銘仙。

2012.8.5 [日] 音の会

国立劇場歌舞伎音楽既成者研修発表会である「音の会」に行った。
歌舞伎公演を陰で支えている伝承者養成研修修了生と若手演奏者の発表の場。

鳴物・長唄「老松」、長唄「五條橋」、長唄めりやす「女気」、鳴物・長唄「連獅子」に、
歌舞伎「新版歌祭文」の「野崎村百姓久作住家の場」と「土手の場」。
鳴物は研修修了生中心だが、長唄は研修修了生が少なく殆どが賛助出演者。
歌舞伎「新版歌祭文」のほか「老松」にも歌舞伎役者が賛助出演。

「老松」は、素踊りの歌女之丞に目が行ってしまい、演奏より踊りの印象が強かったが、
「連獅子」は、長唄に支えられた部分もあるものの鳴物演奏も悪くない。
「新版歌祭文」は、大夫・三味線は兎も角、賛助出演の歌舞伎役者が頑張って、楽しめた。
お光を志のぶ、お染を京妙、久松を京蔵、久作を橘三郎、油屋後家お常を段之、など。

竹本、鳴物などだけでなく、賛助出演の歌舞伎役者にしても、
本公演では機会の無い大きな役を演ることができ、いい経験になって今後に活きると思う。

*****
宮古上布。 藍染。 七宝柄。
着物だけは替えたが、帯と小物など他は全て前日と同じ

12/8/8 ねこもも
おはようございます!
昨日のお召し物、宮古上布でいらしたのでしょうか?とても素敵でした!!
12/8/9 むかし桜
ねこももさんも7日の路上能にいらしたのですね。 少し探してみたのですが分からず、お会いできないで残念でした。
着ていたのは、浴衣!です。(笑) 有松絞りの浴衣に、長襦袢・足袋をつけて着ていました。
12/8/10 ねこもも
夕暮れの銀座に深い藍色が涼しげに見えました。モニターですぐ むかし桜さんを見つけてしまいましたー笑

2012.8.4 [土] 幽霊で夏を涼しく

地唄舞をなさる方に教えていただいて、港区の助成事業の「地唄舞に見る日本美の世界」で、
「あの世とこの世を結ぶ、偲ぶ心と慕う想い」という公演に行って来た。
「地唄舞・尺八・落語の鑑賞と体験」という副題通り、それぞれにミニ体験のついた参加型。

夏らしく幽霊つながりで、亡くなった方への思いなど、あの世とこの世の話。
地唄舞は、代表的な追悼曲のひとつという「菊の露」。
大阪からいらした地唄筝曲演奏家の菊聖公一氏による地唄の伴奏で、その後に地唄の演奏。
尺八は、田辺頌山氏による尺八の代表的な作品という「如来寂音 にょらいしずね」他。
落語は、金原亭馬生師匠の「死神」。

公演に先立ってしてくださった無料の尺八演奏体験教室にも、予約して参加。
音の出た方もいらしたが、出ない方もいて、私は残念ながら音らしい音が出なかった。(涙)
難しさが分かっただけでも、いい勉強。(って、少し負け惜しみっぽいかしら? ・笑)

*****
楽しんだものの少し疲れたので、日本橋で途中下車してデパートに寄って、夕食を済ませた。
暑さにカレーが食べたくなって、シーフードカレー@資生堂パーラー。
シーザーサラダにミニパフェ・コーヒーつき。
食事をしたら更に暑くなって、叶匠寿庵でカキ氷にアイスをトッピングしてもらう。(爆)
京の五条の五建外良屋が出店販売していたので、生ういろ・わらび餅・麩まんじゅうなど購入。

家に帰って、着物を着替える前に手を洗おうとして、青くなった。
指環が2つとも無い! 食事の後、洗面所ではずして洗面台に置いて来てしまった。
もう無くなっていても不思議じゃないと思いながら大慌てで連絡してみたら..
あった! 届いている!! (歓喜)
はずしたらバッグに入れるようにと思っていても、つい置いてしまうのが悪い。
これに懲りて、これからはもっと気をつけよう。

*****
小紋。 絽。 白地に紺色の滝縞。 (紺色の印象?)
八寸帯。 手織櫛織。 白に近い生成り。 (都)
五嶋紐。 緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。
竹染めの帯揚げ。 総絞り。 (秦泉寺由子)
アタ編の草履。 梅茶色の台。 白黒格子の鼻緒。 台周りは白革。

2012.8.3 [金] 金春祭り

毎夏の、銀座の金春通り商店街と能楽の金春流のコラボ、金春祭が1日から始まった。
7日の路上能の日は整理券配布の時刻までに行かれるかどうか分からないが、
2日・3日の講座には伺えると、事前に申し込んで、2日間お話・説明を聞いてきた。

2日の「金春祭りと春日若宮おん祭」についてのお話も興味深かったが、
今年の楽しみは、3日の女流能楽師による「能装束」。
体験講座と言っても、素人が装束の着付けを体験できるわけではなく拝見するだけだけど。(笑)
前にも拝見したことがあるものの、着付けをもっとしっかり拝見したいと、
最前列の席に座らせてもらい、目を皿にして見せていただいた。(爆)
着付けの仕方もよく分かり、質問歓迎というので疑問に思ったこともいろいろ教えていただき、
これからの能楽鑑賞が一層楽しくなりそうで、無料でしてくださるのが、ありがたいと思う。

帰りに、「次世代への遺産『幻の貝紫展』」という展示に寄って、目の保養。
だけで済めばよかったのだけど..

*****
2日の装い:
 付下げ。 紋紗。  京友禅に刺繍入り。 灰紫色。 桔梗・ススキ・笹の柄。
 八寸帯。 博多織。 羅。 薄ベージュ、薄緑・薄紫・水色。 間道・葡萄唐草文。
 京組紐の帯締め。 薄い梅鼠色。 (渡敬)
 紋紗の帯揚げ。 薄橙色と白色の染分け。 市松織り。 めだか模様。
 アタ編の草履。 梅茶色の台。 白黒格子の鼻緒。 台周りは白革。

3日:
 明石ちぢみ。 灰白色。 夏蔦柄。
 八寸帯。 京くみひも・三軸組織。斜め織。 濃淡青色。  (染色・三田清冶、組織・室門耕一郎)
 五嶋紐。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞。
 絽の帯揚げ。 白地。 黒で松葉模様。
 籐・網代編の草履。 印傳セーム皮漆塗の鼻緒。

日傘は、2日は白麻地のもの(先月下旬に購入のもの・お初で)を、
3日はお気に入りの黒地の夏紬のもの。
ともにキイさんのアトリエ紀波のもので、柄も作りも同じだけれど、印象が全く違って楽しい。

2012.8.1 [水] 打ち水効果

今日から8月、暑さ真っ盛り。
年齢的に熱中症が怖いから、無理せずクーラーをつけるようにと言われてはいても、
まだ暑い日に着物を着る時の専用みたいで、あとは余程のことがない限り扇風機ですませている。

ベランダの打ち水を続けているが、いつもは午後遅くか夕方の、涼しくなってからなのに、
昨朝6時過ぎに鉢・プランターの朝顔などに水をやる序でに、ベランダに打ち水をしてみたら、
おおっと思ったくらい、風が涼しくなって、午前中が凌ぎやすかった。
そうかぁ〜 熱くなったのを冷ますだけでなく涼しいうちの打ち水も効果的なのね! と再認識。
で、今朝も打ち水効果を実感。 暫くは、1日2度の打ち水が日課になりそう。
って、朝に弱い私が、毎日そんな時間に始動できるかしら!? まあ、できる日だけ。

問題は、風呂の残り湯を使うのに1日ではなくならないから、ケチンボウぶりを発揮して、
ただ捨てることが出来ずに、浴槽の掃除をできないままシャワーになる日が多いこと。
暑い時期はシャワーでもいいのだけれど、湯船につかってホッとしたい日が、ね〜

*****
左足のチリチリするような痺れが段々ひどくなるので、ついに医者に行った。
足腰は問題なく動くことを確認後、骨密度を測り・腰のレントゲンを撮る。
ヘルニアにはなっていないが、一部に背骨の減りらしいものが見られ、
年齢から来る坐骨神経痛の一種らしいとか。 う〜ん、年取ったということね。
薬を1週間飲んで様子を見ることになり、リハビリも受ける。
リハビリは週に1〜2回、通える範囲で行くようにとのこと。

*****
夜は地元の花火大会。 音で気づいて、最上階のエレベーターホールの裏のテラス?で見物。
涼しい夜風に吹かれながら、蚊に刺される心配も無く、少し遠いけれど真正面から見物。
今年は、他の方はいらっしゃらず、立ち見ながら専用席。(笑) 小一時間楽しく見てきた。
外階段で見ていらした方も気づいたのは3組だけで、それぞれ短時間で戻られた。
私は、物好きってことかしらね〜

2012.7.31 [火] 夏にロック

夏にロックと言っても音楽の野外ロックコンサートではなく飲み物。
このところ、赤ワインをオンザロックで飲むことが多くなった。
家では殆ど飲まなくなって、飲む時は白ばかりだから、飲まない赤が呆れるほど溜まっている。
で、夏に飲むことなどなかった赤ワインをロックで飲んでみたら悪くない。
飲んでいた昔に買ったまま、今では場所塞ぎになっているワインを片付けたい(笑)と、
ロックで飲むには勿体無いものも含め、このところ赤を飲むことが多い。

昨日は、カリフォルニアのエドモンズ・セント・ジョンのもの。
コルクがボロボロで抜けなかったのも、溜まった澱も、先日のスペインワインより凄い。
味は問題なかったし、1998年のだったから、仕方無いかも..
それにしても、よくもまあ放置していたわね〜
次はフランスのを開けてみるるかと思っているが、さあどうなっているやら..
楽しみであり、怖くもあり..(爆)

*****
今日は1997年のブルゴーニュ。 ポール・ボキューズのサヴィニイ・レ・ボーヌ。
コルクもスムースに抜け、澱もなし(多分)。
表示のアルコール度数は1%しか違わないし、何がどう違ってこの違いやら..

カリフォルニアは重めだったが、こ日のブルゴーニュは赤とは思えないくらい軽かったから、
その違いなのかしらねぇ..
重口の赤は年数が経つと、コルクがボロボロになって、澱が溜まるのかな..
この夏かけて、検証は続く..予定。(大爆)

2012.7.30 [月] 身拵えの前に

身拵えの前にすることがあるでしょっと思いながら先送りしていたことを、漸く済ませた。
自分でしたわけではなく人任せだけれど、避暑がてら(笑)続けてやってもらっって、
暑さの中でも少しはスッキリした気分。

29日(日) ヘアカット
  ボブは変わらないけれど、涼しいのが一番と目一杯短くしてもらった。
  我が人生で多分一番短い。(笑)  若い頃だったら中学生に見間違われるかも..(爆)
  で、涼し〜い! の一語。

30日(月) ボディケア−とフェイシャルケア−
  髪が軽くなったら他もと、久しぶりのトリートメントに出かけた。
  カルテでは、フェイシャルは2月以来で、ボディときたら1年半以上していなかったとか..
  1時間のコースを続けてしてもらったら、何やかやで2時間半がかり。
  ボディトリートメントの後はカプセルで汗もかき、フェイシャルの間は、いい気持で、とろとろ..

楽をしながら、すっきりして、ありがたいこと。
身拵えの前というより、これこそ身拵えそのものかしらね〜
次は懸案の医者通いかしら? 少しユーウツ。
でも、これ以上の先送りは、いくら何でもマズイだろうし..

2012.7.27 [金] バーナード・リーチ展とマウリッツハイス美術館展

用事があって珍しく朝早くから出かけたが、昼前には済むので、展覧会に回ることにした。
まずは、作陶100年記念「バーナード・リーチ展」@日本民藝館。
来月末には日本橋のデパートで生誕125年という展覧会もあるし、
生誕とか没後とかは多いけれど、作陶記念というのが面白いような、おかしいような..

大展示室だけでなく第3室もバーナード・リーチ作品で、第2室で濱田庄司の陶器を観られて、
1階の着物は、日本の絞り染で、三浦絞り・蜘蛛絞り・柳絞りなどの着物・浴衣・胴着など。
あの建物も雰囲気も好きなので、ノンビリ・ユッタリ・ホッコリとしたひとときを楽しむ。

*****
まだまだ家に帰るには勿体無いと上野に回って、「マウリッツハイス美術館展」@都美。
話題のフェルメールの「真珠の首飾りの少女」は、じっくり観るには並ばなければならないが、
スムーズに進んで直に絵の前に行ったものの、止まらずに歩きながら観るようにとは..
全体を観てから、いつものようにもう一度回ったときには、遠くからでもいい人用の場所、
と言っても、近くで観る位置の直ぐ後で、もう少しゆっくりと鑑賞した。
う〜ん、待たないこちらの方が却ってじっくり観易いかも..

普段は同じような展覧会を回ることが多いのだが、今日の2つの展覧会は、脈絡がない分、
かえって印象が混ざらず、それぞれの印象がはっきりしていて、こういう回り方も悪くないみたい。
「ベルリン国立美術館展」にも寄ろうかと迷ったものの、疲れるまで観て回ることはないと..

2012.7.26 [木] 復曲能「常陸帯」

今月の観劇の締めは、お能の復曲・再演の夕べで、「常陸帯」を観て来た。
体調を考えて予定を減らした今月は、オペラ・バレエのシーズンオフだし、
歌舞伎を2回、落語を1回の他は能楽ばかり5回と変則的。
で、とっても期待して行ったのだけれど.. う〜ん..復曲って、やっぱり難しいような..

鹿島神宮にかつて伝わっていたという神事を題材に作られた能が、廃曲になっていたが、
昨年10月に境内に能舞台を特設して126年ぶりに復曲・初演されたのに続いて、
一部に修正を加えての再演とかで、鹿島神宮に所縁のある方なのか、
この能楽堂ではあまりお目にかからない雰囲気の方々が多数観にいらしていた。
神宮での神事能としてはいいと思うものの..
ワキの神職が神事の謂れを語り、アイの社人たちが歌を歌った後、神輿を担いで登場し、
神殿に納めてから、酒宴を催すあたりは、テンポもあって楽しく観ていたが、
男ツレ・トモの参詣の男、女ツレ・トモの参詣の女が出てきて..という芯の部分から、
途中で疲れというか飽きというか..で、シテの鹿島の明神の登場の頃には..
シテの面が独特で..でも見事に忘却..(涙)

*****
明石ちぢみ。 灰白色。 夏蔦柄。
八寸帯。 手織り。  紗。 黒地。 緯縞。 (渡文)
五嶋紐。 単衣・夏用。 生成りに薄緑・銀鼠色入り。
竹染め。 総絞り。 (秦泉寺由子)
アタ編の草履。 梅茶色の台。 白黒格子の鼻緒。 台周りは白革。

今月は観劇予定が少なく、着物は8回しか着られなかったが、全部違う着物。
家で洗う小千谷縮はいいけれど、あとはお手入れを頼むのが今から少し憂鬱。(苦笑)
当然、今月着なかった着物は来月は着ないで、来年までお眠りいただくことに..
汗染みが怖いのに自分で出来ない夏の着物の始末は、本当に始末に負えないと思う。

2012.7.25 [水] いろいろ楽しむ

加入のサークルと同じ指導者の、若手の多い会の朗読会が近くで午後あるので出かけた。
会場の関係で、開始時刻が以前より30分遅くなって2時から。
で、それならゆっくり食事ができると、以前一度行ったことのある店でフランス料理をいただいた。
オードブル、メイン、デザートと飲み物という量が少なく値段も安いランチメニューにした。
野菜タップリのオードブルに、メインに選んだ魚にも野菜がタップリ。
デザートも美味しく、値段的に十分満足な味。
近くに住んでいるという方に後で聞いた話では、入れないことも多い評判のいい店らしい。

朗読を楽しく聴いた後は、お誘いに乗ってお茶というかお喋りのひととき。
4人で話していて、気づいたら1時間半。 何日分かまとめて話した気分。(笑)

2012.7.21 [土] 今月の食いしん坊終い

ランチはまた天麩羅を食べたいと、みかわ是山居に入れていただいた。
これで今月の食いしん坊は多分お終い..の筈。
TV後の千客万来状態が続いていて、1階は客が総入れ替わりになり、2階の座敷も満席とか。
昼は夜より営業時間が短いし、客も急ぎ加減なので大変みたい。
今は息子さんに任せた茅場町の店では、2回転どころか3回転も珍しくなかったし、
主の早乙女氏の揚げるてんぷらの味には変わりはなく、久しぶりの忙しさを楽しく見てもいたが、
この店ではこんな状況はなかったから、応援スタッフが増えていても疲れ気味の様子が見て取れ、
何処となく慌しい感じもあって、もう暫く頑張ってねと思う。
去年から始めた夏の天つゆが楽しく、この天つゆの間は、塩だけでなく天つゆでも食す。

*****
腹ごなしに日本橋まで歩いて、三越にキイさんの今夏最後という展示に伺った。
石さんも居らして、描いていただいた蛙柄の帯と扇子が好評だと直接お伝えでき、うれしかった。
去年いただいた黒地の夏紬の日傘を重宝しているものの、着物によっては印象が少し強い。
真楽に入る前つまりキイさんを存じ上げる前に購入した普段用と少しいいのと日傘が何本もあり、
迷っていたが、でもやっぱり、いいものはいいと、白地の日傘を頂戴してしまう。
手許不如意のため、これからの出費は厳しくて、友の会の積み立てを使う。
差し当たっての出費はないから、いいでしょと自分に言い訳。(苦笑)
同じ積立で、湯飲みもまた1つ購入。 これで、気分によって使い分けができるのが嬉しい。

橋を渡り高島屋へ寄って、呉服売場の担当の方と浴衣の話など。
その後、前から気になっていた角の赤木屋のコーヒーショップを初体験。

*****
帰宅後は、健康講座に参加。
先週はコンビネーションとの相性が悪く、間違ったり、ついていけなかったりしたので、
スイスイ動く若い方々を見ながら、私より2歳若い方と2人、年の差を感じていたが、
今日は大丈夫、問題なく動けた。
これなら、まだまだこの講座を続けられそうとホッとした。

2012.7.20 [金] 納涼能

能楽協会主催の年に1度の納涼能に出かけたが、
今年の会場は国立能楽堂なので、気分はいつも通り。(笑)
でも、シテ方五流総出演で、宗家・重鎮が競い合って演じてくれるこの公演は、
毎年とても楽しみにしていて、今年もチケットを取れたことを喜びながら出かけた。
しかも、少し目付柱が邪魔になる席だが、久しぶりの正面1列目。

冒頭にミニ講座があって、最後の曲「忠信」の切組(能での立ち廻り、つまりチャンバラ)の
説明が実演入りであり、分かり易く、お能への期待が高まった。

能・金剛流「邯鄲」は、小書「藁屋十二段之楽」のため[楽]がとても長く、
まず1畳の藁屋の中で、そして舞台から橋掛りまで、舞が繰り広げられるのが、印象的。
いつもながら飛び寝も楽しく、いつもより大分長い曲を楽しく鑑賞。
シテ/盧生・金剛永謹、ワキ/勅使・宝生閑、間/宿の女主・三宅近成 など。
囃し方は、寺井宏明、曽和正博、安福光雄、桜井均。

狂言・大蔵流「二人袴」は、狂言によくある聟入りの話だが、この曲は私は初見。
心細がって1人では行けないと言う息子に、仕方なく門前まで同行した父親が、
舅の家の太郎冠者に見つかって座敷に上がる羽目になったものの、袴の用意は1着しかなく、
父と息子が代わる代わる1着の袴をつけるテンヤワヤが繰り返されて..と、続くおかしさ。
見所に溢れる笑い。 私も無論、笑いながら楽しんだ。
シテ/親・山本東次郎、アド/舅・則俊、アド/太郎冠者・遠藤博義、アド/聟・山本凛太郎。
2日前に休演した則俊さんが出演なさったので、たいしたことがなくてよかったと、安堵。

続いて、仕舞が3曲。
金春流「小袖曽我」:金春安明・憲和、観世流「砧之段」:観世喜之、喜多流「飛鳥川」:友枝昭世。

最後が、能・宝生流「忠信」。
忠信は歌舞伎の義経千本桜でお馴染みだが、お能の「忠信」を観るのは初めて。
中入りが無く(アイは出ない)1場だけの短いお能だが、
弓で射落としたり、シテと大勢のツレが舞台狭しと切組を見せたり、動きのある楽しい能だった。
全員が能面をつけない直面(ひためん)。
シテ/忠信・宝生和英、ワキ/伊勢三郎・福王和幸、ツレ/義経・武田孝史、トモ/従者・2名、
ツレ/法師武者・金井雄資、ツレ/立衆・5名と、多数の能楽師が出演。
囃し方は、内田輝幸、観世新九郎、一噌仙幸で、今日の笛の響がとても好きだった。

いつもより長時間の公演を楽しんで帰宅したら、東次郎さんが人間国宝になったことを知った。
いつなっても不思議じゃないと思っていたから、知っていても違いは無かったとは思うが..

*****
付下げ。 紋紗。 京友禅。 灰紫色地。 桔梗・ススキ・笹などの柄。 一部刺繍入り。
袋帯。 絽綴れ。 白に近い生成り地。 空色・緑・金の流水のような柄。 
京組紐の帯締め。 単衣・夏用。 薄い梅鼠色。 (渡敬) (お初)
紋紗の帯揚げ。 空色。 細かい市松、花びら入りの織入り。 (お初)
雨草履に、薄紫・薄い黄水仙色の透かし織り雨コート。

付け下げに八寸帯は軽すぎるかしら、でも暑いのは嫌と、芯無し仕立ての軽い袋帯を合わせた。

2012.7.19 [木] 反省

母に頼まれた法事のためのお金などを届けた。
空也の最中も届け物にしようと予約しておいて、まずは銀座に出て受け取ってから、母の元へ。
頼まれ物を渡し、あれこれ済ませ、母と一緒におやつを食べ、話し相手になって帰宅。

健康講座に出て家に戻ったら、母から留守電が入っている。
母が夕食後に確認したら、しまったはずの場所に届けたお金が無いと、パニック状態。
茶封筒が無い=お金が無くなったと、探し回ったらしい。
不祝儀袋を茶封筒に入れたことはよく覚えていたのに、
お菓子の紙袋にお菓子の包みと一緒に入れたことを覚えていなかった。
母に説明しながら目の前で仕舞ったのだが、その辺りの記憶が抜け落ちてしまったらしい。
無くなったと思い込んでショックを受けた様子で、気の毒なことをしてしまった。

少し大変でも、母に自分で仕舞ってもらえばよかったと、反省。
母の集中力・記憶力の衰えをこうやって実感するのは辛いものの、これからは
母が理解したことをもっと気をつけて確認していくようにしないとならないと反省しきり。

2012.7.18 [水] 鰻と鵺と

今月2回目の定例公演@国立能楽堂は夜の公演なので、その前に日本橋に寄って
デパートの特別食堂で、土用の丑にはまだ日があるが野田岩のかさね重をいただき、腹ごしらえ。
中途半端な時間で客は多くなかったが、半分くらいは鰻を食べていて、思うことは同じらしい。
かさね重は、白焼きとうな重の両方を食べられるので、食いしん坊の私好み。(笑)
白焼きを食べると少しお酒も欲しくなるものの、お腹一杯になれば眠気を誘われかねないのに、
アルコールが入ったら居眠り必至と自重。
鰻が激減しているとの報道もあって気になっていたが、暫く食べなかったうちに、
いつの間にかまた値上がりしていて、やっぱりと思った。
昔はハレの日のものだった鰻を常日頃に食べるようになった日本人の贅沢も問題とか..う〜ん..

暑い日で、食事が終って外に出ると、あっという間に汗がじわじわ出てきて、
JRのホームときたら、まるで暖房入りのような蒸し暑さ。
いつもは外気に触れない地下鉄を専ら利用するので忘れがちだったが、いや〜暑いの何の。 
外が見えない閉塞感はあるけれど、暑さ寒さの厳しい夏と冬は、モグラ族も悪くないと痛感。

*****
この日の番組は、狂言・大蔵流「秀句傘 しゅうくからかさ」と、能・喜多流「鵺 ぬえ」。
狂言「秀句傘」は、秀句(�髄ハ洒落)が分からぬ大名のおかしさで、
5日ほど前に聞いた落語の「洒落番頭」の旦那を思い出しながら、楽しんだ。
シテ/大名・山本泰太郎、アド/太郎冠者・則秀、アド/新参者・則孝。

休憩後は楽しみにしていた能「鵺」で、お能の「鵺」を観るのは初めて。
3年ほど前に坂手洋二作の近代能楽集(三島由紀夫ではなく)で「鵺」を観て以来、
お能を観たいと思っていたから、期待一杯で出かけたが、いや〜よかったと大満足。
前シテの舟人(=鵺の亡心)が滑るように登場した時から惹きこまれた。
これは歩いての登場じゃなく舟に乗っての登場だと私にも分かる足のはこびの素晴らしさ。
鵺の亡心、鵺を討った源頼政、その家来の猪の早太の、演じ分けも鮮やか。
後シテの鵺(の霊)が、恐ろしさより華やか?に思えたのは装束のせいかしら?、
シテ・友枝昭世、ワキ・福王茂十郎、アイ・山本東次郎(則俊の代演)に、地頭・香川靖嗣など。
囃し方は、一噌庸二、林吉兵衛、亀井忠雄、観世元伯。
初の「鵺」をこの陣容で観ることの出来た幸せを思った。
面は、前シテは真角、後シテは泥小飛出(だったと思う)。

終演後、外に出たら稲妻らしい光がピカッ、ピカッとする。
これは予報通りに雷雨が来るかもしれないと真っ直ぐ帰宅。
最寄駅ではもう雨が降り出していて出口で人が様子見していたが、
私は持って出た折り畳み傘を差して建物に駆け込んだ。
雷雨って、着物(に限らないかもしれないけれど)の大敵だと思う。

*****
越後夏大島。 黒地。 絣のグラデーション。 花柄。 (白川貞夫)
八寸帯。 羅織。 白磁・青白橡・岩井茶色に金糸入り。
五嶋紐。 単衣・夏用。 白茶色?に、白・薄紫・薄緑入り。
絽の帯揚げ。 薄藤色・薄桃色。 杜若の柄入り。
天が馬来草(網代織)の草履。 鼻緒と巻は白皮。
粋紗の塵除け。 黒地に、赤い笹の葉柄。 「笹葉」

2012.7.14 [土] 楽しく能楽鑑賞

特に忙しかったわけではないのに、また1週間書けなかった日記を、またも遡り。
早く、日にちに追いつきたい。(笑)

今月これからの観劇予定は能楽鑑賞だけという珍しい予定になったが、
この日は国立能楽堂の普及公演。
解説・能楽あんないは、この日のお能「兼平」に因み、「兼平と義仲、そして巴」。
番組は、狂言・和泉流「重喜」と、能・金剛流「兼平」で、どちらも初見。

狂言「重喜」は、シテ/住持に言われたことを子方/新発意(修行中の若い僧)の重喜が、
言葉どおりに鵜呑みにするおかしさと、工夫したつもりの所作のおかしさで、笑いが充満。
重喜を子方が演じるので、馬鹿馬鹿しさよりおかしさが強調され、笑いを誘われる。
野村萬と、孫の眞之介の共演。
後半は地謡つきで、地頭(って狂言でも言うのかしら?)が萬の子で眞之介の親の万蔵。

義仲の最後を描く能では「巴」を何度か観たことがあるものの、「兼平」は初めて。
話からすれば負修羅だが、修羅道に落ちた苦悩の場面も無く、負修羅らしさがなくて、
壮絶な自害まで充実した生を全うした、まるで勝修羅。
能面に中将などでなく平太などの逞しい容貌の面を使うことが多いというのもなるほどと納得。
上演の多い「巴」に比べると、「兼平」の上演は少ないという解説があったが、
私、この「兼平」好きだわぁと思いながら観た。
でも、面は何だったか..1週間も経つと既に忘却のかなた。(涙)
前シテ/老人は三光尉だったと思うものの、後シテ/兼平は平太だったのか..分からない。
直に忘れてしまうのだから、メモしておかないとダメだわねぇ〜
シテ・種田道一、ワキ・森常好、アイ・小笠原匡、地頭・今井清隆などで、
囃し方は、寺井宏明、幸正昭、守家由訓。

*****
小紋。 絹芭蕉。 総絞り。 白、藍色絞り。
八寸帯。 京くみひも・三軸組織。 青色の濃淡。 斜め織。 「綾ひと衣」
(染色・三田清冶、組織・室門耕一郎) (お初)
帯締め・帯揚げ・草履は、前日と同じ。
バッグは、また今夏の定番、縦長・マチ広の少し大ぶりのスズ竹手提げ籠。

帯は先日締めたのと色違い・織違いで、好みにはまってつい追加購入してしまったものを下ろした。
やっぱり好きだわねぇと思ったから、似通ってはいるのは当然ながら、よしとしましょ。

2012.7.13 [金] 落語(定席)

落語を聴きたいと昼から中席(定席)@国立演芸場に出かけた。
先月で慣れたけれど場内は空席の方が多くて、落語人気も本当かしらという感じ。
で、悪くは無いけれど、トリを含め、わざわざ出かけるほどのことは無いという印象が強くて
これからは私も定席はいつもの歌丸さんの圓朝噺と鹿芝居だけになりそう。

終演後は、またまた可否道で、コーヒーに海苔チーズトースト。お替りにアメリカン。
差していた黒地に少し白の入った夏紬の日傘@キイさんを誉められ、ニコリ。
先月締めていた蛙の柄の帯の方のよと話すと、センスがいいと納得。 
ノンビリ過ごして、帰宅。

*****
宮古上布。 藍染。 七宝柄。
八寸帯。 手織櫛織。 白に近い生成りに、薄灰色の太縞。 (都)
五嶋紐。 夏用。 生成り、片方に浅葱色入り。
竹染めの帯揚げ。 総絞り。 (秦泉寺由子)
アタ編台の草履。 梅茶色の台。 白黒格子の鼻緒。 台周りは白革。
アタ・網代織りトートバッグ。 内側は多色の銘仙。

昨夏、一度で色移りしてしまった帯は、悉皆での手入れでも落ちず、この宮古上布の専用帯となる。
単衣の泥大島紬からの色移りといい、汗をかく時期は帯が難しい。

2012.7.12 [木] 援農のおすそ分けに与る

午前中は洗面所の水道栓の交換工事。
昨年の台所に続いての取替え。 壊れるなら一緒にしてくれればいいのに、
去年は何ともなかった洗面所のお湯の栓が止まらなくなって、水が出っぱなし。
一昨日慌てて来てもらったものの、そっくり取り替えなければならないということで、
お湯の方だけ止めてもらっておいての、再度の交換修理。
四半世紀も経てば、あちらこちら不具合が出ても当たり前とは言え、思わぬ出費が辛い。

午後は、サクランボを食べに友人宅に伺って、一緒にお茶とおしゃべりのひととき。
先月末に山形の友人宅のサクランボ狩の助けに出かけた友人から誘いがあり、
お礼に送られて来たというサクランボを食べさせてもらいに出かけた。
サクランボは温度が高くなると傷つきやすくなるので、取るのは朝・夕の涼しい時間帯だけで、
その間は、取ったサクランボの選別・箱詰めだそうで、ともかく忙しいの一言に尽きるらしい。
平たい箱に1段に詰められたスーパーでは見かけないような大きなサクランボ。
遠慮なくパクパク・ムシャムシャ食べて、お手製のジャムも一瓶もらってニッコニコ。
一緒に行ったという友人も来て、3人でのおしゃべりも楽しく、8月下旬の信州合宿?も決まり。

2012.7.11 [水] まるで食いしん坊週間

あっという間に1週間も過ぎてしまったけど、自分の覚えに、また遡り日記。

母の処に行こうとして、今日はお風呂の日だったと思い出す。
で、ゆっくり行くことにして、オーグードゥジュールでフランス料理のランチ。
食いしん坊のスイッチ・オン状態が続いて、気づいたら土曜日以降すっかり食いしん坊な1週間。

アミューズにサービスしてくださったトウモロコシの冷たいポタージュで人心地をついてから、
まずオードブル。 ライスペーパーで包んだ鮭を選択。
鮭と、トマト、かいわれ、クリームチーズなどをサラダ菜で巻いて、ライスペーパーで包んである。
色鮮やかで、クリームチーズのため味もまろやか。 甘いチリソースのピリ甘感が何とも独特。
魚は愛知県の八幡浜から届いた真鯛。五穀米のリゾットを敷いて、クリームソース仕立て。
肉は熊本の菊地豚のソテー。
細い拍子木に切ったジャガイモを揚げて、水菜と合わせて載せてあり、
夫々の異なるしゃきしゃき感が楽しく、茄子、オクラ、アスパラソバージュなども嬉しい。
デザートは、グレープフルーツのジュレを選択。 スッキリ涼やかで、美味しい。
ジュレの下にクレームダンジュを敷いてくれたので、アイスクリームともども食感の違いが楽しい。

大いに満足してから、母の処に。
お風呂に入った後は疲労感があるようで、車椅子に乗っての木陰への散歩も断られたが、
まあ、元気なので、母が興味があって取り置いている新聞記事を読んでもらったりして、
夕食時間まで過ごして、帰宅。

2012.7.9 [月] イタリアンな夕食

5月上旬に久しぶりに伺って、もっと来たいと思ったパッソアパッソにまた入れていただいた。

アミューズは、一口サイズ(実際は3口だったけれど・笑)の鮑にアボガドを載せて、
イカ墨でシェフがつくったという黒い塩が回りに散らしてある。 塩無しで、塩を付けて、味わった。
オードブルは、色鮮やかというか軽やかな華やかさとでも言ったらいいかという一皿で、
野菜がいろいろに調理され、すっぽんの煮こごり風?に鯛が、野菜に隠れながら存在を主張。(笑)
次は、ズッキーニのスープで、ソテーしたカチョカバロというチーズを浮かせたもの。
独特の風味に仕上げられたスープもチーズも美味しくて、ニコニコといただいた。
スープをパンに吸わせて、キレイに平らげたのは、いつも通り。
パスタはジャガイモにイカ墨を入れた黒いニョッキに白いカリフラワーのクリームソース仕立てで、
サマートリュフが贅沢にたっぷり載せてあって、色も食感も楽しく美味しい。 ニヤリとする味。
魚は、クチグロマスの包み焼。
透明の紙に包まれた料理は、包みを開けた瞬間にハーブが香ってきて、期待が弥増す。
当然のようにスープまで完食。(笑)
メインは、新潟の津南ポークのひれ肉のソテー。
添えられたソテーしたズッキーニ・杏・玉葱ともども、どれも美味しくて、楽しい。

ここで料理は一応終わりだけど、スパゲッテイも食べるかと問われて、無論いただきますよ〜
おいしいものを食べる機会を逃すなんて、勿体無いことは出来ないと、お願いした。
満腹で、もう食べられないと断ったのは、今までに多分2回くらい。
それも後で、食べたかったと思ったりしたので、断るという選択は私にはほぼ無い。(笑)
後で、4人グループの全員が食べると言っているのが聞こえてきて、そうよね〜と1人で合点。
少しだけ作っていただいたスパゲッティ・ジェノベーゼもペロリ。
フー、お腹がはちきれそう。(爆)

デザートは、コンポートに、ムースに、ジェラートに、桃のオンパレード。 こちらは別腹。(大爆)
ワインを2杯にミネラル水もしっかり飲んで、もう何も入らない状態。 シアワセ感一杯で帰宅。

2012.7.7 [土] ご近所ランチ

本当に久しぶりに近所のフランス料理店ジヴェルニーに出かけてランチをいただいたが、
店内に入ったら、あらら..スタッフがすっかり変わってしまって、知った顔が居ない。
マダムも居なかったので、シェフを確認したら今までと同じだったのでホッと一安心。(笑)
じゃあ、いつも通りとオードブルとスープのついたコースで注文。
直にシェフが来てくれて、秋にスタッフが変わったというから、本当に長いご無沙汰で驚いた。

蟹とアボガドのオードブル、スープはトマトのカルパッチョ、メインは魚でいとより。
デザートはパイナップルを載せたフロマージュのムースを、それぞれ選んだ。
小さい角切りのきゅうりが入ったスパイスが効いたスープが夏らしく楽しかった。
味はいいところで安定しているし、気軽に来られるのだから、もう少し来たいと思うけれど..

2012.7.6 [金] 歌舞伎・夜の部

猿之助襲名披露公演@新橋演舞場が2ヵ月目に入ったので、夜の部を観に行った。
昼の部は先月の夜の部と同じスーパー歌舞伎ヤマトタケルなので、今月は夜の部だけの見物。

まずは真山青果の新歌舞伎「将軍江戸を去る」で、中車が山岡鉄太郎で襲名披露。
團十郎・海老蔵親子が徳川慶喜・高橋伊勢守で出演し、あと、右近、猿弥、月乃助など。
目を拭っている方(多分、感激して)もいたけれど、私は残念ながらそこまでは行かず、
最大関心事は、声が出なくなっている中車の喉が楽まで持つかどうか。(笑)
歌舞伎の発声って、やっぱり独特なのでしょうねぇ。 笑い事じゃなく、心配。

口上は、猿之助・中車・團子と、市川宗家の團十郎・海老蔵で、5人だけ。
猿之助を亀治郎に譲った猿翁も、新・猿之助の親の段四郎も出ない。
どちらも体調的に仕方無いのだろうし、團十郎・海老蔵の話は面白かったけれど、
ちょっと寂しい感じは否めない。

次の「黒塚」は、今回の2ヵ月の襲名披露公演で私が一番楽しみにしていた狂言。
猿之助が、老女岩手 実は安達原鬼女 を勤め、
團十郎が阿闍梨祐慶、山伏は門之助と右近、強力は猿弥。
三日月の薄原での鬼女の踊りが、踊りが上手いという猿之助の面目躍如。
楽しく観たものの、その上手さがイマイチはっきり分からないのが悲しい。
踊りの分かるらしい方が、難しいのよね〜 流石に上手ね〜 と話していらっしゃるのを傍で聞き、
こういう時に踊りを習いたいと思うのよね〜とまた再認識した。

「楼門五三桐」は、猿翁がこの2ヵ月の襲名公演で唯一の芝居をする狂言で、真柴久吉で出演。
海老蔵の石川五右衛門、それに、段四郎も左枝利家で出演。
幕開きの捕り手が、弥十郎、門之助に、右近、猿弥、月乃助、(弘太郎もいたかも・ゴメン)で、
腰元が、笑也、笑三郎、春猿の澤瀉屋女方三人衆と、猿翁の襲名祝いらしさ満喫。(笑)
さわりだけの10分の舞台で、真柴久吉の出番は終わり近く。
猿翁は歩いて登場するのでなく、セリに乗って後ろについた黒衣に支えられて座っての登場。
先月の口上でも思った通り、体の動きだけでなく、言葉も出にくく、
猿翁の舞台を観るのは、これが最初で最後になるのかしらと感慨深かった。
カーテンコールがあって、猿翁を支えていた黒衣が中車だと分かる仕組み?

今月の夜の部は、「黒塚」はともかく、他は成田屋に支えられている感じで、
市川宗家って、宗家だけのことはある・するのねぇ〜と再認識。(笑)

*****
小千谷ちぢみ(麻)。 白地、黒で縞。
八寸帯。 京くみひも。三軸組織。 辛子色系。 「綾ひと衣」(染色・三田清冶、組織・室門耕一郎)
五嶋紐。 単衣・夏用。 緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。
紋紗の帯揚げ。 薄橙色と白色の染分け。 市松織りにめだか模様。
下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。
アタ織り網代のトートバッグ。 内側は多色の銘仙。

襲名披露公演だからか、雨模様で帰り時刻には結構降られそうなのに、訪問着の方を多数見かけ、
自分の着物はカジュアルすぎたかとちょっと申し訳ない気分にもなった。
雨模様だけど、麻の着物だから洗えばいいからと、結局雨コートは着用せず。
畳む時に1、2箇所の小さなハネを発見。 絞ったタオルで拭いて暫く干してしまってしまった。

12/7/9 アッシュ
私も今月は夜の部だけの予定です。
襲名騒ぎで亀ファンになった歌舞伎初体験の女子といっしょに行くのですが
歌舞伎を好きになってくれるといいなと思ってます。
どうでしょう?
12/7/10 むかし桜
歌舞伎初体験の方とご一緒ですか〜 好きになってくれるといいなぁと私も思います。楽しんでくださいますよう願っています。

2012.7.4 [水] 能楽・定期公演

暫く続く体調不調で今月は観劇予定を減らし、予定の大半は能楽鑑賞@国立能楽堂。
今日は、ここ主催の定例公演を観に昼から出かけた。
番組は、狂言・大蔵流「金藤左衛門」と、能・宝生流「氷室」小書き「白頭」。

私はどちらも初見で楽しみにしていたが、狂言のシテの茂山七五三さんが先月に続いての休演。
暮れ頃から体調不調らしいと知人に教えてもらったこともあり、とっても心配。
狂言そのものは楽しく鑑賞。 でも、この役は七五三さんで観たかったとの思いも残った。

狂言「金藤左衛門」は、山立(やまだち・山賊)が通りかかった実家に帰る途中の女を脅して、
親へのみやげ物を取り上げて、思わぬ獲物を喜んでいる隙に長刀を奪い取られ、
逆に身ぐるみ剥がされる話で、ここまでは狂言によくありそうな展開だが、その後が独特。
金藤左衛門(山立)が、またよいこともあるだろうと笑い直して帰るのが、
おおっ!そうくるか、とおもしろかった。 (特にこの場面は七五三さんで観たい。)
予定の七五三・正邦の叔父・甥コンビから、正邦・逸平の従兄弟コンビになった。

能「氷室」は、季節感溢れ、賑やかで、華やかな、印象的なお能だった。
間狂言で、2人のアイの雨乞いならぬ雪乞いの舞と雪を丸める所作が楽しく、
華やかな後ツレの[天女の舞]、後シテの氷室明神の[舞働]と、楽しく鑑賞。
小書き「白頭」で、氷室明神は老体の神霊となっていたが、舞働も十分な動き。
シテ・朝倉俊樹、前ツレ・朝倉大輔、後ツレ・金井賢郎、ワキ・殿田謙吉などに、
アイ・茂山千三郎とあきらで、地頭は武田孝史。
囃し方は、一噌隆之、鵜澤洋太郎、安福光雄、小寺真佐人。
面は、記憶があやふやなものの、前シテ/氷室守は小尉、後シテ/氷室明神は髭べし目、
後ツレ/天女は小面だったと思うけど..  なお、前ツレ/男は直面。

*****
終演が早かったので、帰りは寄り道。
日本橋のデパートで呉服売場の担当の方に、塵除けが可愛いと大好評。(笑)
赤い笹の葉の柄が、赤い着物・帯には縁の薄い私には珍しく、楽しかったらしい。(爆)

東京駅前の京都館で、御所氷室@鶴屋吉信と、鴨の流れ@笹屋伊織を購入。
時期の限られる和菓子は、デパートの出店には置いてなくて予約しなくちゃ買えないけれど、
ここには短い時期限定の和菓子があることが多いので、時々寄って、嬉しい思いで購入している。
御所氷室って、7月だから御所氷室となっているけれど、要は水無月のこと? なんでしょ??

追記:
 御所氷室と水無月は、似通ったところも有るけれど、違うお菓子でした。(苦笑)
 去年も多分食べた御所氷室、好きなんです。 が、
 来年は忘れずに水無月を食べてみたい。って、今から.. 食いしん坊だわねぇ〜

*****
小紋。 絽。 白地に、紺色の滝縞。
八寸帯。 博多の羅織。 間道・葡萄唐草文。 薄ベージュに、薄緑・薄紫・水色など。
五嶋紐。 単衣・夏用。 白茶色?に、白・薄紫・薄緑入り。 (お初)
絽の帯揚げ。 極薄桃色、薄紫の金魚柄入り。
アタ編の草履。 梅茶色の台。 白黒格子の鼻緒。 巻は白革。
縦長・マチ広の少し大ぶりのスズ竹手提げ籠。
粋紗の塵除け。 黒地に、赤い笹の葉柄。 「笹葉」 (お初)

2012.7.3 [火] 歌舞伎鑑賞教室

今月の歌舞伎鑑賞教室@国立劇場の初日。 でも初っ端の昼の部でなく午後の教室で観てきた。
昼の部は学生・生徒の団体が入っていたようだが、この日の午後はいないようで、
解説があるのを除けば普段の歌舞伎公演みたい(笑)で、落ち着いて見られた。

解説「歌舞伎のみかた」は、澤村宗之助の担当。
初めて見たのが、女形の化粧・衣裳・鬘つけなどの舞台上で実演。
片岡りき彌が本番の役・腰元若菜を拵えたが、化粧はカメラで撮影しながらスクリーンに投影。
いい趣向だと思いながら見ていた。

芝居は、片岡愛之助初役の粂寺弾正で、歌舞伎十八番の内「毛抜」。
片岡秀太郎が25年ぶり2度目という巻絹で、小野春道・春風を大谷友右衛門・澤村宗之助、
秦民部・秀太郎を坂東秀調・市川高麗蔵、あと片岡市蔵、松本錦吾に、
若手も友右衛門の息子達(廣太郎・廣松)などで、先月と比べたら文句なしの顔ぶれ。

愛之助の毛抜は、いずれ本公演でも上演されそうで、悪くない。
でも、だんだん飽きてくる..のは、変化の無い一本調子のため。

終演後は、また可否道でコーヒー休憩。
雨の中、着物で行ったので、雨が強くならないうちにと慌しく帰宅。

*****
小千谷ちぢみ(麻)。 鉄紺色。 無地。
八寸帯。 羅織。 紺暈し(紺から白まで)。
五嶋紐。 単衣・夏用。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞。
帯揚げは、薄鼠色の絽。
雨下駄。 黒塗りの台。 白皮の鼻緒に赤の前坪。 藤色の爪皮。 (伊と忠)
縦長・マチ広の少し大ぶりのスズ竹手提げ籠。
透かし織り雨コート。 薄紫・薄い黄水仙色。

往きは帯出しで下駄も爪皮なし。 帰りは雨コートを着て、下駄にも爪皮をつけ、しっかり雨対策。
2枚歯の下駄は久しぶりだったら、特に階段が少し歩き難かった。(笑)

2012.7.2 [月] あちらこちらに

午後はサークル練習があり、2回連続の欠席はマズイと、心して出かけた。
その前に、みかわ是山居に陣中見舞いを届ける。
2回転・3回転でも、主の早乙女氏はリズムを取り戻せば問題ないだろうが、
開店以来そういう忙しい状況に慣れていない他のスタッフに疲労感が見えたので、
お茶受けにも、ちょっとつまむにもよさそうな、阿闍梨餅を差し入れ。

私の今日のランチは天麩羅ではなく、こうかいぼうのラーメン。(笑) 
もう客が並んでいたので少し待って、チャーシューラーメンをいただいた。
練習までにまだ時間があったので、ババグーリに寄って自分用にお菓子を調達。
ヨーガンレールなら服でしょと思うものの、ここでは服を買わずに、専らお菓子中心。(爆)
サークル練習後は、友人に届け物をしようと思ったが外出中らしく、予定変更。
押上の天真庵まで直行して、いつもの文膳で、早〜い夕食。

自転車で行くには体調不安で、バスの1日券(500円)を有効活用。

2012.6.30 [土] 食いしん坊 & 夏越の祓え

氏神様の夏越の大祓えが3時からあるので、初めて参列することにした。
その前に、まずは美味しいものを食べたいと食いしん坊。

てんぷら@みかわ是山居。
電話が話中でなかなか繋がらないと思ったら、TV「プロフェッショナル.. 」以来、
TVを見たという客が殺到し、久しぶりに昼も夜も入れ替わりもあっての連日満員状態らしい。
TVの影響は凄い!と言っても、以前の出演時はこんなじゃなかったから、番組にも拠るらしい。
電話番に駆り出された元番頭さんに遅い時間なら多分入れるだろうと言われて、ゆっくり出かけた。
いつものランチに稚鮎を追加してもらって、今月も天麩羅を堪能。

*****
そして、夏越の大祓え@富岡八幡宮。
土曜日だからか若者も多く、用意された椅子はもう満席で、立っての参列。
渡された大祓式次第に沿って、茅輪をくぐり、大祓詞を唱え、切麻(きりぬさ)で祓いなど、
前々から行ってみたいと思っていた大祓えを初体験した。
我が家は神道なので祝詞は聞き慣れているものの、唱えるのは初めてで、聞くと唱えるのは別物。
これで半年の穢れを祓えれば、本当にありがたいこと。
尤も、初参列は、ありがたいというより楽しさの方が強いのは、マズイかしら?

2012.6.29 [金] 文楽若手会 & 紅型展

体調が大分回復してきたので、午後は予定通り文楽若手会@国立・小劇場に出かけた。
次代を担う若手の技芸研鑚を目的とした公演で、国立劇場では第1回の文楽既成者研修発表会。
「二人三番叟」と、「義経千本桜」の「すしやの段」と「道行初音旅」。

いつもの本公演と比べれば、気になるところがいろいろ有るのは仕方無いし、大変な熱演。
そのためか、観客の拍手がすごくて、ちょっと驚くほど。
一生懸命演っているのが気持ちよく伝わって来て、出来も悪くはないものの、
そこまで拍手する?とは思ったけれど、安いチケ代を考えれば私も満足。(笑)
稽古と本舞台とは全く違うし、若手にこういう機会を作るのは大事だと思う。
大阪の文楽劇場では何度もやっているらしいが、あちらでは東京ほど人気がない様だし、
研鑚の場として、これからも東京での公演経験を重ねさせてあげたい。

*****
終演後は、また可否道に寄ってコーヒー休憩し、店主と小一時間もあれこれおしゃべり。
この体調なら平気だろうと、「紅型」展@サントリー美術館に周った。
沖縄復帰40周年記念展で、もう40年経ったのかと感慨深い。
その割には、沖縄と東京など本土との差は大きいままなのが..何とも申し訳ない気持。

「琉球王朝のいろとかたち」という副題による特別展示の衣裳の見事さ、
他の紅型も色・文様さまざまで..じっくり鑑賞。
気づくと鼻がガラスにつかんばかりになっていて慌てるのが、ちょっと..だけど。(笑)
展示替えがあるから、もう一度くらい来られたら嬉しいけど、どうなるか..

きもの割があって、きものだと100円割引。(喜)
「琉球舞踊への誘い」というこの日限定の館内イベントを座って鑑賞できたのも嬉しい。
組踊は、国立劇場で一度だけ一部・二部通しで一日がかりで見たことがあったが、それ以来。
今回は1人または2人での短い踊りだったが、紅型の衣裳などを着た踊り手の動きが印象的。

金曜日は美術館が夜8時までやっているのはありがたいものの、いつもの食事処は終了。
で、久しぶりにukafeでオーガニックな食事にスイーツ&コーヒー。

*****
上代お召し。 灰色地に黄土色?の縞。 「花楼漫」という花織風?  (木村竜之)
名古屋帯。 天然繭の絹芭蕉。 白地。 東京染で、芝文・花丸文。
五嶋紐。 単衣・夏用。 青みの紫色、片端は白色に濃紫の縞。
変わり紗?の帯揚げ。 草木染(梅染め)。 灰紫色?の濃淡、蜻蛉柄織り込み。 (堤木象)
馬来草(網代織)の天の草履。 鼻緒と巻は白皮。
縦長・マチ広のスズ竹手提げ籠。
草木染の大判ショール。 灰白色・薄灰色の暈し。 (冨田五郎)

着物は気づいたら3年着ていなかったので、また寝かせるのはと、着用。
着物・帯がモノトーンの雰囲気で、髪に合っていい雰囲気と言っていただいて、ニコリ。

2012.6.28 [木] 復調の兆し

日曜から絶不調で、日曜の夜はちょこっと出かけたものの、他は連日のダウン。(涙)
漸く動けるようになってきて、ホッ。
動くとまだクラッとするけれど、グラッとこなくなったので、もう大丈夫。(苦笑)

観劇予定はなかったものの、サークル練習と関連の名作サロンは欠席。
招待券をいただいて、行く予定にしていた植物画展もパス。
そして、何より、またまた片付けは手もつけられず放置。
自分を甘やかしすぎよね〜と自戒ばかり。
今から、少しだけでもしなくちゃね.. (と、自分に言い聞かせている。 爆)

*****
今日が正に真楽の10年目の誕生記念日なのですね!
えりりんさん、素敵な空間を作ってくださってありがとうございます。
着物の約束事を踏まえた上で、自分らしく個性的な着こなしをなさるメンバーとの出会いも嬉しく、
長〜く続きますようにと願っています。

2012.6.24 [日] 花形の落語

花形演芸スペシャル〜受賞者の会〜 にいつもの国立演芸場に出かけた。
ここの主催公演で夜の公演は珍しいけれど、お蔭で出かけられた。
まずは、エネルギー(銀賞)のコント、そして柳亭左龍と三遊亭兼好(ともに金賞)の落語。
仲入り後は、ゲストの古今亭菊之丞の司会で贈賞式。
式の後の受賞者インタビューがおかしい。
続いて、菊之丞の落語、菊地まどか(金賞)の浪曲、春風亭一之輔(大賞)の落語。
銀賞の1人・桂吉弥は休演。
花形と言っても、花形演芸大賞受賞者となれば、皆さすがに聞き応えがあって楽しく聞いたけれど、
先月の真打披露興行でも聞いた一之輔が、上手いけれど噺の中身が楽しめなかった。
今まで聞いた初天神の中でも、やんちゃ坊主に可愛げのない感じで.. ちょっとガッカリ。

落語の前に玉那覇有公氏の琉球紅型を拝見しに行く心積もりが体調不調で断念。
観たかったわ〜(涙)

*****
薩摩絣。 木綿。 極薄青磁鼠色。 本さつま・みじん格子。 (東郷)
名古屋帯。 麻。 藍紅型。 藍色地。
五嶋紐の帯締め。 単衣・夏用。 生成りに薄緑・銀鼠色入り。 (お初)
絽の帯揚げ。 渋めの青色。
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソ)
アタ織りトートバッグ。 網代。 内側は多色の銘仙。 (お初)

2012.6.23 [土] 歌舞伎 & バレエ

夕方から新国立劇場の今シーズン最後のバレエ「マノン」を観に行くことになっていたが、
襲名披露公演・昼の部のチケットを運良く入手できたので、歌舞伎見物を急遽追加。
バレエの開演時刻は、いつもの歌舞伎なら昼の部の終演頃で、とっても無理だったが、
今月は夜の部のスーパー歌舞伎の舞台作りのためか信じられないくらい早い終演で、
飛んでいけば十分に間に合うから、これは初日に行き損なった私の救済かと..(笑)

今月の歌舞伎は、初代市川猿翁と三代目市川段四郎の五十回忌追善で、それに合わせ、
二代目猿翁と四代目猿之助と九代目中車の襲名披露、それに五代目團子の初舞台という
盛り沢山の澤瀉屋の大イベント。
でも、口上に並ぶ役者が、澤瀉屋以外は、藤十郎、秀太郎、彌十郎、竹三郎、門之助では..
夜はスーパー歌舞伎で、澤瀉屋の他は常連の彌十郎、門之助だけだから致し方ないとはいえ、
襲名披露口上としては寂しすぎる。 珍しく弟子達が並ぶけれど、通常の口上の楽しさは無い。
しかも、久しぶりに登場の新猿翁も最後に台に乗っての登場で、口跡も何も..
来月は舞台を勤められるのかと、ただただ心配になる。

口上の前は、中車の長兵衛で「小栗栖の長兵衛」。
中車は、歌舞伎で育った役者でない感じが垣間見えるものの違和感無く、いい役者ぶり。
古典は難しくても、スーパー歌舞伎だけでなく新歌舞伎なら問題なさそう。

昼の部の〆は、新猿之助の「義経千本桜−川連法眼館の段」。
藤十郎と秀太郎が、今まで観たことの無いふくよかで高齢の(笑)、ともに初役という義経と静御前。
初代猿翁などとのご縁から出演してくれるのが、歌舞伎の襲名披露公演らしい。
当たり前ながら、存在感があって.. でも、ちょっと不思議な見慣れない感。(爆)
猿之助はケレンの数々を、最後の宙乗りまで全力投球。

*****
終演後は直ぐに移動して、マクミラン振付のバレエ「マノン」を鑑賞。
ストーリー性を強く感じながら、アクロバティックなリフトなど堪能。
初日だけどキャストは新国立劇場バレエ団のダンサー達。
ゲストダンサーの舞台も観たいと思うけれど、もう1度来るのは体力的に無理かしらね〜

*****
小紋(単衣)。 京友禅染。 灰白色地に、消炭色などで葡萄文。 (お初)
名古屋帯。 夏紬。 茄子紺色地に、灰みの紺色の暈しの丸。
五嶋紐の帯締め。 単衣・夏用。 薄緑色。 銀糸・一部に薄橙・紫入り。
紋紗の帯揚げ。 薄緑・極薄緑の変わり市松。 (お初)
馬来草の網代織の草履。 鼻緒・巻は白皮。 (お初)
竪絽の塵除け。 薄い墨色。

2012.6.22 [金] 歌舞伎鑑賞教室

雨が上がったところで、6月と7月に行われる国立劇場の毎年恒例の歌舞伎鑑賞教室に出かけた。
配役を見て今回は観に行くのをよそうかと思いながらも、チケットを取ったのだけど、
学校行事?の高校生より、観たくて自ら来る社会人の方が当然ながら鑑賞意欲が高いはずだから、
ざわつきがちな学生・生徒対象の公演よりも、こちらも落ち着いて観られるだろうと、
2回しかない社会人のための〜という夜の部にしたら、そう思う人が多いのか席が取り難かった。

今月は、大谷広太郎の解説「歌舞伎のみかた」に、休憩を挟んで橋之助の「俊寛」。
解説は「俊寛」に添って地方(音響?)の説明などで、これから観る芝居への導入の感じ。
橋之助の俊寛も、團蔵の妹尾も、権十郎の丹左衛門も悪くないのに、あとが..
児太郎の千鳥が.. 頑張ってはいるようだが、如何せん、まだまだ力不足。
いつもは女形の芝喜松&芝のぶが康頼&成経を演るのは、千鳥を演るお坊ちゃんのお守?
芝喜松の康頼は違和感がなかったものの、芝のぶの成経が女っぽくて..ムムム。
やはり芝のぶは女形で見たい。

鑑賞教室が歌舞伎初めの生徒・社会人も少なくないだろうに、
歌舞伎って面白いと思える舞台を初めてだからこそ見せてあげたいものだが、
近年の鑑賞教室は、若手の勉強会の趣きがするのが、どうもなぁと思う。

*****
塩沢絣(単衣)。 藍色地に黒・鼠色の縞。 四角の黒の飛び柄。
名古屋帯。 夏紬。 生成り、 蕗の葉の傘を差した蛙の柄。 (Kinami)
五嶋紐の帯締め。 単衣・夏用。 緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。
紋紗の帯揚げ。 薄橙色と薄青緑色の染分け。 変わり麻の葉模様。
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソ)
スズ竹手提げ籠。 縦長・マチ広の少し大型。
絽の塵除け。 鮫小紋。 灰藤色。

劇場で偶然会った知人に、帯が今の季節にピッタリと言われて、そうでしょ!とニコリ。(笑)

2012.6.19 [火] 能楽鑑賞教室

台風が近づく中、昼過ぎに国立能楽堂の年に1度の能楽鑑賞教室に出かけた。
年に1度と言っても、月曜から金曜まで11時からと2時からの1日2回だから10回の公演。
ターゲットは高校生などの若者で、一般枠は残りの僅かな席だけ。
しかも2時からの公演で一般枠があったのは、この日だけ。
そりゃ〜学校としては午前中は授業をしたいだろうし、尤もとは思うけれど..

どうにか確保できた席は最後列。 行って分かったのは、一般は最後列とその前の列の一部くらい。
鑑賞教室は、回によって、つまり学校によって、差が大きいとは経験的に分かってはいたが、
始まる前のざわざわした見所に、止めればよかったかな〜と少し弱気になる。(笑)

解説につづき、狂言・大蔵流「柿山伏」、能・観世流「葵上」。
生徒3人の舞台での歩き体験つきの解説も狂言も結構楽しそうに見ている子が多かったが、
お能は居眠り族も多くて、この2時間弱を楽しめたかどうかは不明。 でも煩くは無かったのでホッ。
 
*****
江戸小紋。 単衣。 黒地。 小桜柄。 (両面染めの多分裏側の方を表に仕立てたもの)
八寸帯。 紋博多。 白地、縞。 「恵比寿細工」
江戸組紐の帯締め。 空色、薄桃色の房。 (五嶋紐) (お初)
薄浅葱色?の帯揚げ。 絞り入り。 (先日と同じ)
オストリッチの天・鼻緒の草履。 灰緑×黒色。 底はウレタン。 (絹揺履)

台風が来るまでには帰れるだろうと、着物を着て玄関を出たら、外がいやに暗い。
驚いて見下ろしたら、見えるのは濡れた地面と傘を差して道行く人々。
大慌てで家に戻り、傘を小さな折り畳み傘からいつもの和傘(蛇の目)に替えたものの、
着物は濡れても大泣きしないで済むのに変更したし、念のために雨コートを着ていたし、
草履は晴雨兼用のものを履いていたので、どうにかなるだろうとそのまま出かけたが、
特にひどく濡れることもなく、台風の来る前に帰れた。

2012.6.15 [金] 能楽・定例公演

夕方、夜の定例公演を観に国立能楽堂に出かけた。
番組は、狂言・和泉流「簸屑 ひくず」と、能・観世流「敦盛」。

狂言「簸屑」は、宇治橋供養の参詣者の接待という背景は「通円」と同じだが、まるで違う展開。
主に言いつけられて臼で茶を挽いているうちに居眠りをしてしまう太郎冠者の様子も、
目が覚めるようにと次郎冠者が小舞を舞う様子も、観ていて楽しく、
鬼の面をつけられてからのドタバタも、実に狂言らしく、似た狂言を思い出しながら、楽しく観た。
シテ/太郎冠者・石田幸雄、アド/主・野村万作、小アド/次郎冠者・深田寛治。

能「敦盛」は、敦盛と蓮生法師(敦盛を討った後に出家した俗名・熊谷次郎直実)の話で、
敦盛の貴公子ぶりが印象的。 歌舞伎の「熊谷陣屋」を思い出しながらの鑑賞。
以前にも観たことがあると思うのに、覚えていないのが我ながら寂しい。
本当にどんな観方をしていたやら、しているやら..
シテ・関根知孝、ワキ・村山弘、アイ・高野和憲、地頭・武田宗和など。
囃し方は、一噌幸弘、清水晧祐、白坂信行。
面は、前シテ/草刈男は直面、後シテ/敦盛は十六。
「敦盛」という面もあるのに、以前観た時の面も確か「十六」だったのが何となく楽しいような..

*****
小紋(単衣)。 綾羅織。  青・灰色系。 (染工房・連、染織作家・茂美) (お初)
袋帯。 組帯。 灰色系薄からし色。 (ひなや) (お初)
江戸組紐の帯締め。 白色、水色・焦茶色入り。 五嶋紐。 (お初)
薄浅葱色?の帯揚げ。 絞り入り。 
麻の台の草履。 鼻緒・巻は薄茶色の革で、鼻緒には臙脂色入り。 (沙織)
縦長・大型スズ竹手提げ籠。  (お初)
絽の塵除け。 灰藤色の鮫小紋。

昨年着そこなった単衣の着物・単衣用に求めた帯など総動員。(笑)
籠は、通常より幅の狭い竹ひごで編まれた、スズ竹にしては少し繊細な印象で、
しかも、縦長で厚みも十分にある大型のもの。
これならサブバッグが必要ないと大喜びで購入したのだが、着物には少し大き過ぎたみたい。
夏の間はこのバッグを多用することになると思うけれど、大は小を兼ねないかも..(汗)

2012.6.14 [木] 創作紬きもの

先日の スーパー歌舞伎に着た着物は、ひなやの伊豆蔵明彦氏の創作紬きもので、
草木染の、洋服地としても通用しそうな、幅の広〜い紬地で仕立てられたもの。
生地は独特だけど一見ごく普通の着物(笑)。  でも、背縫いどころか脇縫いも無い。 
尤も、背縫いが無いのは分かっていたが、脇もだとは着るまで気づかなかったという迂闊さ。(爆)
バチ衿のミシン仕立てで縫い直しはきかない。 あらためて縫い目を見たら、まるで洋服。(大爆)

けれど、それを補って余りある魅力を感じて購入したもの。
それに、大好きな組帯のひなやの伊豆蔵明彦氏の試みを知りたかったこともあったし..
ハンドメイドの温かみを感じる布で、色合いも縞・格子の入り方も気に入ったのに、
何となく着そびれていて、今回漸く着用。
襲名披露公演だけどスーパー歌舞伎だから、丁度いいかと下ろしたが、着てみたら嬉しいビックリ。
 
柔らかく身に添うし、見て思っていたよりもっとお洒落感がある。
気楽な洒落着としても、ちょっとお洒落な普段着物としても、どちらにもよさそうと、ニッコニコ。

着物離れを言われて久しい今だから、いろいろ試行錯誤しての創作かと思われる。
確かに、着物初めの人にも、生地的には洋服感覚で着られそうな気がする。
伝統的な着物だけでなく、着物を身近に感じてもらう工夫は大変いい試みだと思う。
でも、着物としては兎も角、洋服にしては価格が高過ぎて、それが最大のネックでしょうねぇ。

2012.6.13 [水] のんびり食いしん坊

昨日のお昼は、最近知り合った方に聞かれた地元のハンバーグを食べに行った。
知らなかったものの、もしかしたらと目安をつけて、後で行ってみたところは空振り。
でも、それじゃ..と行ったところが、どうもそれらしい。
その日のランチは終っていて、出ていた看板に反して、どうやら夜も営業しているらしい。
で、夜に行ってみたが、少し遅すぎたみたいで、終業。 次に行ったら、臨時休業。(苦笑) 
でも私にしては珍しくめげずに、雨だから入れるだろうと遅〜いランチに出かけてみた。
聞いた通り、個人のお宅に伺う感じで、靴を脱いで上がる。 ご夫婦2人での営業。
玄関に続く部屋にカウンターを設えた感じで、椅子も木の丸いスツール。
鎌倉で見た、玄関を改装した小物を商うお店を思い出した。(笑)

メニューはハンバーグライスだけ。
丁寧に作っている感じはあるけれど、家庭の惣菜的なハンバーグ。
キャベツの千切りというかスライサーにかけて水にさらしたようなのがタップリに、
きゅうり2切れにトマト1切れ、そして柔らかめの目玉焼を載せた小さめのハンバーグに、
味噌汁と一夜漬けらしい漬物。 コーヒーが付いていたらなぁと思う。
無論、私的にはだけど、ハンバーグは2つくらい食べられそう。(爆)
これで1000円だから、特に安いというほどでは無いけれど高くは無い。
普段は行かない方向だけど、近いから偶には行ってもいい、行くかもしれないけれど、
わざわざ遠くから出かけてくるほどのことはないと思った。

*****
因みに、今までで一番好みに合い、また食べたいと思うハンバーグは、
京橋のドンピエールのハンバーグ。
厨房で肉を刻み・叩いて、ハンバーグにしたもの。
また食べないなぁ〜  まだメニューにあるのかしら?
もう1品、あそこで食べたいのはビーフオムライス。
どちらも本当に長らく食べていない。 近いうちに行きたいと改めて思う。

*****
今夜は久しぶりに、料理というほどではないけれど、ちょこちょこっと作り、
メインは、マルゴーのセカンド、パヴィヨンブラン。(爆)
飲まない赤はいろいろ貯まっているけれど、白はちょこちょこ飲むので、
飲まなくなったと言っても、気づいたら普段用のがない。
料理に比べ、いくら何でもワインが良過ぎると思いながら、あくまでワインを飲みたくて、
だったら、メインはワインでいいじゃないと、これを飲む。(大爆)
飲まなくなって、飲めなくなって、当然ながら飲みきれなくて、ワインにごめんなさいの気分。

2012.6.11 [月] スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」

亀治郎の猿之助への襲名披露公演の夜の部を観に行った。
夜の部は通常4時半開幕なのに、なんと今月は4時開幕で、30分も早い。
早目に気づいたからよかったけれど、思い込みはアブナイ、アブナイ。

冒頭に、舞台衣装を着た新・猿之助と新・中車の口上があって、猿之助が語る・語る。(笑)
思いが一杯ということかなぁ〜、口上も歌舞伎役者そのものね..などと思いながら楽しく聞いた。
中車は、一通りの挨拶だけで、かえって緊張感、意気込みが感じられるような..

「ヤマトタケル」自体は、当然ながら何度か観ている舞台とあまり変わることなく話が進んでいく。
よく覚えている場面、あれっこんなだったかしらという場面、ともに楽しく見物。
澤瀉屋一門総出演のスーパー歌舞伎は、いつも通りエンターテイメントの楽しさ満開。
猿之助は亀治郎時代と同じと言えば同じ、でも、どこか違う雰囲気もあるのが、襲名の重さかしら。
中車の役(帝)は、これまでも歌舞伎役者以外も演じてきた役だから、特に違和感はなし。
スーパー歌舞伎は問題ないとしても、古典歌舞伎を演じるのは、大変だろうと思う。
狂言・役を上手に選んでいくだろうが、一大決心をしたからには、頑張って欲しいと思う。

*****
紬訪問着(単衣)。 丁子染。 生成りに黒縞格子。 (ひなや伊豆蔵明彦創作紬きもの) (お初)
袋帯。 草木染。 ベージュ濃淡ぼかし。 (ひなや) (お初)
着物と同じ生地の帯締め。 丁子染。 生成りに黒縞格子。 (ひなや) (お初) 
草木染の帯締め。 (ひなや) (お初)
濃深緑色の天・鼻緒の草履。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ)

着物・帯・帯締め・帯揚げのセットだが、帯と帯揚げは他の着物とも合わせやすそう。
柔らかい紬地だから、居敷当てなしのお尻部分の布地が伸びてしまわないかだけが気がかり。

2012.6.9 [土] 能楽鑑賞

雨の中、昼から水曜に続いての能楽堂通いで、今日は普及公演。
別に能楽堂とは関係ないだろうが、そういえば水曜も雨だったわねぇと思いながら出かけた。
女子高校生が大勢来ていたが、静かで、セーラー服に気づかなければ分からなかったくらい。
今月は18日〜22日に年に1度の能楽鑑賞教室もあるけど平日だし、
今日のも普及公演で解説つきだから、確かにこちらという選択もあってもよさそう。
番組は、狂言・大蔵流「千切木 ちきりき」と、能・金春流「鐘馗 しょうき」。
どちらも初見だったが楽しく観たから、高校生も楽しめたのじゃないかと思う。

狂言「千切木」は、連歌講の話だが、狂言にありそうな展開がおかしい。
山本東次郎、則俊、若松隆、山本則孝、泰太郎など。
能「鐘馗」は、五月の節句でお馴染みの鐘馗にはこんな話があるのかと思いながら観た。
シテ・金春安明、ワキ・高安勝久、アイ・山本則重、地頭・高橋汎など。
囃し方は、寺井久八郎、幸信吾、亀井実、徳田宗久。
前シテの面が独特だと思ったら真角(しんかく)と言うのだそう。 後シテは小べし見。 

*****
大島紬(緯・絹、経・綿)。  泥染。  黒に白灰の横絣。 「霞」 
八寸帯。  紬地。 薄からし系。 横段。  (蔓小町)  (米沢・齋英)
江戸組紐。 灰みの青色、片側に薄桃色・白入り。 (五嶋紐)
渋めの青色。 市松に柄入り。
雨のため、雨草履に、薄紫・薄い黄水仙色の透かし織り雨コート。 (6日と同じ)

このところ外出を止めたり洋服にしたりしているので、これはイカンと、雨にもめげず着物。
でも、予定していた着物から雨に強い大島に変更。

2012.6.7 [木] 噺家との相性

昼から定席に落語を聞きに行った。
行ってビックリ。 客が少なく空席の方がはるかに多い。 こんなガッラガラの寄席は初めて。
私も、鹿芝居でも歌丸さんの圓朝噺でも襲名披露でもない定席に行くのは珍しいから、
人気者が出ない限り、平日の寄席なんて、そんなものなのかしら?
尤も、先月は何人も抜いての真打昇進が話題になった一之輔の披露公演にも行ったっけ。(笑)

今回は、鹿芝居でお馴染みの噺家がトリを勤め、日替りでいろいろな噺を聞かせるというので、
馬生さん以外の鹿芝居出演者の噺も、たまには聞いてみようかと行ってみることにした。
今日の噺は、先代の師匠のために平岩弓枝が作った創作落語「傘と赤い風車」。
古典に近い趣の噺自体は悪くないけれど、相性が悪いのか話し振りは楽しめなかった。
噺の後の踊り「松尽くし」の方が拍手が多かったから、同じ思いの客が多かったみたい。
今日の出演者全員について、噺を聞きに行こうと思うことは、もうないだろうなぁ〜と思った。

夜の健康講座のため時間的余裕が無いものの、可否道に寄って一息ついて気分転換。
そして、帯に合わせた扇子をいただきに、銀座に回った。
締めて行った帯を見ていただき、取り置いておいてくださった扇子をニコニコといただいて帰宅。

*****
泥大島紬(単衣)。 茶黒地。 さまざまな柄が横段取りに織られたもの。 (田畑)
名古屋帯。 夏紬地。 生成り。 蓮の葉を差した蛙の柄。 (アトリエKINAMI) (お初)
綾織風?の帯締め。 薄灰緑色、両端に金入り。 (くのや) (お初)
薄浅葱色?の帯揚げ。 絞り入り。
白色の天・黒色の巻・灰色の鼻緒・赤い前坪の草履。 (伊と忠)

暑かった上、楽しい帯を隠すのも勿体無く、塵除けは結局着ることなく持って歩いただけ。(笑)
帯締めは、くのやで随分前に購入しながら使わないままだったのを懐かしく思いながら漸く使用。

2012.6.6 [水] お能を堪能

昼から、月に2度ある国立能楽堂の定例公演に能楽を観に行った。
同じ時間帯なのに、あれだけ楽しみにしていた土曜日の企画公演には何故行けなかったのかと、
往きには考えても仕方無いことを未練たらしく思いながら行ったが、
帰る時は、いいお能を観られたと満足感一杯。
番組は、狂言・大蔵流「膏薬練」と、能・観世流「夕顔」小書き「山端之出」つき。

狂言「膏薬練」は、狂言らしい展開と、楽しい動きに、大いに笑いながら観た。
ただ、七五三ファンの私には心配なことに、シテの予定の茂山七五三さんが病気休演。
あきらがアドからシテ/都の膏薬練に回り、アド/鎌倉の膏薬練は宗彦。

そして、能「夕顔」をとても楽しく観ることが出来たのが、私には大収穫。
シテの謡の声が私には聴き取り易かったが、何よりハコビ・動きが綺麗で気持ちよく観られた。
そして、後場の「序之舞」が、ゆったりしながら大きくて優美。
普段はゆっくりした動きで楽しめることが少ない「序之舞」を、こんなに素敵と思うことは殆どない。
この方の舞台を観た記憶が無いと思ったら京都在住というから多分初めてなのかと思うが、
また観たいと思いながら鑑賞。
謡が多いワキも十分に謡って、シテとワキのやり取りもしっかり・楽しく聴くことができた。
シテ:井上裕久、ワキ:福王和幸、アイ:茂山逸平、地頭:岡久広、など。
囃子方は、竹市学、曽和正博、安福光雄。
シテの面は、若女。 前/里女も、後/夕顔の霊も、同じ。

*****
着物は南風原の花織。 (単衣) 無地。 紺色。 
袋帯。 手織すくい。 灰色暈し地、緑色系で楓葉柄。 (お初)
伊賀組紐の帯締め。 白色、片側は灰・黒・灰色のグラデーション。 (松山好成)
両端は灰色、中央は白色に金入りの帯揚げ。
雨模様のため、雨草履に、薄紫・薄い黄水仙色の透かし織り雨コート。

帯は、若葉の頃(か秋の紅葉の前頃)向きの柄・色合いで、ひと月遅いと思いながら、
そんなことを言っていると今年も締めそこなうし、色合いは涼しげだからから、
自分がよければいいでしょと下ろした。(笑)

2012.6.5 [火] 襲名披露公演・初日をパスするなんて

GWの頃から体調が思わしくなく、5月に2回続けて能楽堂に行き損なったので、
少しは気をつけていたつもりなのに、6月になっても2日にまた行き損なってしまい、
楽しみにしている舞台を見損なう残念さとケチな私はチケ代も勿体無く思っていたら、
何と言うこと..亀治郎→猿之助の襲名披露公演の初日だというのに、行けずじまい。(号泣)
初日の口上を聞きたいと、なかなか取れないチケットを漸く取ったのに.. 残念無念。

前夜までは行くつもりで、着物の仕度もしておくような楽しみな舞台を見損なうことが続くと、
へこむ、へこむ。
別に特に何処が悪いということではないのに、日によって動くのが辛いというか動けなくなってしまう。
動ける時は元気なのに、差が大きいのが我ながら何ともかんとも..
それでも数年前よりは随分元気になって、動けないことも少なくなっているのだから、
めげずに、無理せず、ちょっとだけ・ちょっとずつ頑張っていこうと思っている。

2012.6.3 [日] ピアソラ音楽祭

夜、赤松林太郎・平山慎一郎の「ピアソラのための音楽祭」に押上まで出かけた。
ピアソラ没後20年×天真庵 〜東京スカイツリー開業を祝して〜 という冠つき? のライブ。

音楽に疎い私は、ピアソラと聞いても名前を聞いたことがあるくらいで分からないのだけれど、
今風のお洒落な店ではなく半世紀以上経った下町の長屋を改装したという此処で聴く音楽が好き。
ホールとは違いこぢんまりとした空間で、気楽で和やかな気分一杯。
蕎麦雑炊など日によって違う肴で、お酒を飲みながら開演を待つのも、
演奏後にいただく蕎麦とコーヒーも、全部ひっくるめての楽しい時間。
今回もお隣は、林太郎さんのクラシックの寺子屋で何度かご一緒した方。
車で来ていらしたので錦糸町駅まで送っていただいて大助かり。 ありがとうございました。

ピアソラが影響を受けたというガーシュインの曲を2曲のあと、次から次にとピアソラの曲。
同じ作曲家の曲かと思うほどの、印象の異なる曲が楽しかった。
そして、純粋クラシック(というものがあれば、だけど)を弾く時との林太郎さんの違いも、
当たり前と言えば当たり前なのだろうが、楽しい。

それに、涼やかに青い着物をお召しのみずえさんにもお会いできたことも嬉しかった。
でも私ときたら、処分した洋服箪笥から発掘した4半世紀も前の洋服。(笑)

2012.6.1 [金] オペラ「ローエングリン」

新国立劇場の今シーズン最後のオペラ、ワーグナーの「ローエングリン」の初日公演に行った。
音楽は無論、筋も何にも覚えていないまま、出かけてしまった。
15年前の秋に開場したこの劇場で創作委嘱作品「健・TAKERU」の次に上演された曲だし、
再演(1度だけ? 多分)も観ているはずなのに、
覚えていることといったら、白鳥に乗ってローエングリンが登場したことくらい。(苦笑)
それに、15年前は予定の歌手が病気で来日できず、急遽代演の歌手も全日程は出演できず、
私が聴きに行った最終日はカヴァーの日本人歌手だったことも..

歌手の声を堪能し、今回は筋もしっかり頭に入って(笑)、楽しく鑑賞した。
重唱も、1幕後半のは何となくしっくりこなかったけれど、2幕目以降は十分に楽しんだ。
それに何と言ってもローエングリン役のクラウス・フロリアン・フォークトの声が素敵。
私が勝手に思っていたワーグナー歌いの重めの印象の声とは違っていたものの、
透明感のある突き抜けるようなとでも言えばいいか、重くは無いけれど軽いのとは違う独特の声で、
この人のドイツリートを聴きたいと思った。
でも、以前に他の役で出演した時の印象が残っていないのが不思議。
あと印象的だったのは、舞台美術も衣裳も独特だったこと。
題材が神話的なものだから、時代も場所も変えてもいいと思うけれど..

指揮:ペーター・シュナイダー、 演出:マティアス・フォン・シュテークマン
ローエングリン:クラウス・フロリアン・フォークト、 エルザ:リカルダ・メルベート、
ハインリヒ国王:ギュンター・グロイスベック、 テルラムント:ゲルト・グロホフスキー、
オルトレート:スサネ・レースマーク、 王の伝令:萩原潤、 他

2度の長い休憩を含め、ほぼ5時間のオペラで、夕方5時開幕で10時終演だから帰宅は11時。
大いに楽しんだものの流石に疲れた。

*****
訪問着。(単衣) 本塩沢200色。 白地に細かい縞。
袋帯。 臈纈染。 極薄青磁色地。 老竹色の山葡萄柄。 (お初)
江戸組紐の帯締め。 生成りに橙に近い茶色のグラデーション。 (五嶋紐)
緑・薄青・薄緑・生成りの染分けの帯揚げ。
薄いパ−プルシルバーの台の草履。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店)
竪絽の塵除け。 薄い墨色。

天気予報を聞かないまま着物を着てしまい、出かけようとしたら雷鳴。
着替える時間は無いまま出かけたが、友人にはこんな日に白いお召しとは無謀だと呆れられた。
殆ど外を歩かなくて済む日だからよかったものの、天気には注意しなくちゃ危ないわよね〜
帯は6月初旬か9月下旬くらいにしか締め(られ)そうも無い帯を下ろした。
色合いも柄も気に入ったとは言え、何故買っちゃったのやら。(苦笑)

2012.5.29 [火] 下旬も食いしん坊

美味しいものを食べに行くのは観劇の予定が無い日が多いので、
日にちが、どうも偏ってしまう傾向があって、今週もフレンチと天麩羅で、食いしん坊続き。

27日(日): 友人達とミクニでランチ
 オテル・ド・ミクニでランチを食べようと、友人たちと出かけた。
 姪御さんの連れ合いがここで給仕長をしているという人がいて、一時期、何度か行ったりしたが、
 その後、何となく断ち切れになっていたところに、2月に会った時に急に話が出て、
 花見やら何やらが終ったところで、今回のランチになった。 本当に久しぶり。

 今回は1人だけまだ40代という一回り以上若い人が加わったが、
 他は同じような年齢で、皆、気の置けない元同僚たち。
 少しワインなども飲みながら、いつもより少し賑やかに、昼のひとときを楽しんだ。
 料理の数は多いけれど1皿ずつはそれ程多くないし、何より時間を掛けての食事だからか、
 私は兎も角、小食だと思っていた友人も、コースを完食。
 駅までの帰り道は迎賓館の前を通って、日本とは思えないわね〜と異口同音。

29日(水): ぎんぽうを食べに
 夜になって、この季節の天麩羅に限定のぎんぽうを食べたいと、みかわ是山居に出かけた。
 一昨年は行った日に入荷がなかったそうで、昨年は外食どころの話じゃなくて、2年食べていない。
 今年は絶対に食べそこないたくないと、ぎんぽうがあることを確認してから出かけた。(笑)
 月に何度も行っていた時期は、1度くらい食べられなくても気にならなかったが、
 ツキイチになってしまった今は、旬の短いものを食べ損なわないようにするのは結構大変。(爆)

 ここですっかり定着した向う付けもお椀も、季節に合わせて少しずつ変化するのが楽しい。
 お目当てのぎんぽうを食べられたし、たまに食べると紫蘇で挟んだ雲丹もおもしろいし、
 他の魚もいつも通りそれぞれの食感・味を楽しんで、野菜はアスパラと茗荷にしてもらう。
 夜だから少しだけお酒も飲んで、飲んだ時の恒例で〆の小柱のかき揚は天茶。
 今日のお酒の器は、坂本素行氏の象嵌の徳利に揃いの台つきのぐい呑み。
 高付きに載せたミニビールグラスのようなぐい呑みが、とてもお洒落。
 目も舌も満足して、ニコニコ帰宅。

2012.5.26 [土] 海外から来た日本美術を観に

25日(金)は、先送りにしていた海外から里帰りの日本美術を観に出かけた。

昼過ぎに出かけ、まずは腹ごしらえと、デパートの催事のやまがた展で、蒟蒻懐石をいただいた。
先付、前菜、造り、炊き合せ、食事、椀、水物と、蒟蒻でコースになっているのが楽しい。
いろいろな蒟蒻がどれもおいしくて、家でももっと食べたいと思った。
蒟蒻の生産量は群馬が群を抜いて多いが、消費量は日常的に蒟蒻を食べる山形が一番だとか。
蒟蒻もお菓子も買いたいけれど後日にして、何も見ず・買わずに展覧会にゴー。

少し歩いて「ホノルル美術館所蔵 北斎展」@三井記念美術館。
葛飾北斎生誕250周年記念の特別展で、富嶽三十六景など数多くの版画を楽しんだ。

そして、今日のメインの「ボストン美術館 日本美術の至宝」@トーハクに出向いた。
GW後の平日に行った友人に拠れば、あまり混んでいなかったというけれど、
もう会期終盤になって、平日でもまた待ち時間がある程の混雑状態らしい。
で、夜8時までやっている金曜日の遅めの時間に行こうと、着いたのは3時半過ぎ。(4時近く?)
いい判断だったようで待たずに入館できたが、絵巻を中心にまだ少し混んでいた。
ゆっくり拝見し、もう一度観てから、一時退出。
1階の休憩所で、あんみつなどを食べて休憩してから、本館に回った。
2階の国宝室で「平治物語絵巻 六波羅行幸巻」を、こちらは人が少ないので、じっくり拝見し、
更に数々の国宝・重文などを観て、仏像も2階だけでなく1階でも拝見してから、
半券提示(裏に押印される)で平成館に再入館。
仕事帰りの人が来る時間になったようで、先程より更に混んでいたものの、 凄い混雑ではない。
もう一度観たいものだけと言っても結局のところ殆どのものを再見したら、もう閉館時間。

流石に腰も脚も悲鳴を上げたが、耐えて(笑)湯島まで歩いて、デリーのカレーセットで夕食。
帰宅後あまりの疲労感に改めて考えたら、午後から少なくも6時間半〜7時間は歩いている。
風呂に入って、ひたすらマッサージ。

26日(土)は、日本橋に出かけて、夜は健康講座に出席の予定が、足腰が重くて断念。
山登り・山歩きをなさるメンバーに改めて驚異・敬意を感じつつ、グータラ一日過ごした。
紗袷を着ていくつもりが今年も着損ない、来年こそはと1年先を思う。(鬼に笑われそう。・爆)

2012.5.24 [木] 老体で見る高砂

昨日に続き、今日もいい天気。 なのに何故かと〜っても眠い。
暖かい日に眠いなんて、やっぱり猫じゃない。 (当たり前・爆)
長〜い昼寝をして元気を取り戻し、夕方から予定通りに出かけられた。

国立能楽堂の新企画の「能を再発見する」という3年がかりのシリーズの初回、
「老体で見る高砂」を観に出かけた。
演能前の対談で、この企画と能「高砂」を中心に話があり、現行曲との違いの説明もあった。
新作能ではなく、現行曲を見直して言ってみれば作られた頃に戻してみようという試みで、
後シテの住吉明神を若い神でなく老体の神とし、他にもいくつか変更を加えたという。
後シテの舞は、老体の神だから若い神のさっそうとした早い神舞でないと言うが、
玄祥さんの舞はそれなりの動きで、何の違和感もなく、楽しく鑑賞した。 
対談でいろいろ聞いたためか、こちらの方がいいように思えるのは、単純すぎかしら?
シテ・梅若玄祥、ツレ・梅若紀彰、ワキ・福王茂十郎、アイ・山本則重、地頭・大槻文蔵など。
囃し方は、藤田六郎兵衛、曽和尚靖、柿原弘和、小寺真佐人(助川治の代演)。
面は、前シテ・小牛尉、後シテ・石王尉で、ツレ・姥。

*****
塩沢紬。 草木染。 黒地。 「泡沫の優暈」 (林宗平)
名古屋帯。 銀杢地。 鹿の象形文。 「万葉」 (野渕)
江戸組紐の帯締め。 甕覗き?、片側に朱・薄黄・藤色等入り。 (五嶋紐)
群青色?の帯揚げ。 中央は青灰緑色。
本漆の黒色台の草履。 黒・白の五嶋紐の鼻緒。
やまぶどう籠。

着物に織り込まれた柄のため、この着物には何故かこの帯を合わせたくなるのがちょっとおかしい。
バッグは、毎夏愛用してきたやまぶどう籠を今季初めて使った。 やっぱり好きだわ〜と思う。
少し前に、もっと夏向きの籠を入手したので、色の濃いやまぶどう籠は秋用にするつもりだが、
好きな物は好きだから、せめて6月中は使いたいと思う。
新しい籠も同じように好きになるといいけれど、どうかしら?

12/5/26 ねこもも
こんにちわ!私も山葡萄かご 大好きです。お着物には3シーズン 洋服には1年中活用していまーす。きっとおニューのかごもお気に入りのお仲間になるでしょう!
むかし桜
ねこももさんも、やまぶどう籠、お好きなんですね。 ほぼ1年中ご愛用とは素晴らしい。 私はもっと使ってやりたいと思うのですが、去年までは初夏〜初秋に限定使用でした。 

2012.5.22 [火] 雨の中、柿右衛門展へ

猫は雨の日は眠いらしく1日中寝ていると、猫を飼っている方に聞いているが、
私は猫じゃない(笑)のに、眠くて眠くて、午後になってもしゃきっとしない。
このところの睡眠状況を考えれば、眠くて当たり前とは言え、動くのが億劫。
これでは家に居ても、またも何もしない日を重ねることになりそう。
なら、出かけた方がいいと、いただいた招待券のある展覧会に出かけることにした。
(我ながら、何ともおかしな発想かしら? と思わないでもないけれど.. ・爆)
  
戸栗美術館の開館25周年記念特別展「柿右衛門展」。
雨の日に行くには駅から歩くのが難点だけれど、あと10日で終わりだからと腰を上げた。
以前は綺麗にまとまりすぎている気がして、あまり好きでなかった色絵だが、
最近は少し好きになって来ていて、楽しく見て回って、1階でコーヒーで小休憩。
  
戸栗に行くなら序でに(って失礼よね・ゴメンなさい) 途中のBUNKAMURAの
「レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」も観たいと思ったけれど、こちらはパス。
「日本伝統工芸染織展」を観に、急いで日本橋に戻ったものの、昨日までだった。(涙)
ならばと橋を越えて移動して、「日本の伝統展」に行ったが、こちらも昨日で終わり。
確認しないで急に出かけるから、こういうことになるとガックリ。
食事して、デザートも食べて、帰宅してから、
帯締めの松山さんが今日まで呉服売場にきていらっしゃるとご案内が来ていた事を思い出す。
柿右衛門を観たからまだしも、それにしてもドジ連続の日だった。

2012.5.21 [月] 桜狩に金環食

19日(土): 美術館でお花見
 最終日の前日に、招待状をいただいた「桜 さくら SAKURA 2012」@山種美術館で
 今年最後の花見。(笑)
 その前に、特別展「観世宗家の至宝」@大倉集古館 にも寄った。
 能面・能装束は、国立能楽堂の展示室で無料で観ているのとあまり差がない感じだったが、
 今までまとめて見ることの少なかった腰帯・かづら帯を見られたのが収獲。
 健康講座があるのに出かけたのが遅くて、2箇所見るのが漸くで、慌しく帰宅。

20日(日): またまだアウト
 三渓園に伺って、作っていただいた帯に合う扇子をいただきたいと、
 着物・帯など一式を用意していたのに..帯を締めて、見ていただくつもりが..行けず。(涙)
 出かけなかった日はやっぱりダウン状態。 ダメだわァ〜 と 我ながら情けない。 

21日(月): 金環日食
 ベランダからは見えず玄関から外廊下に出たら、雲に隠れながらもしっかり見られて大満足。
 日食グラスを買い損なったというご近所さんにもお貸しして、
 一緒に、見られてよかったとニコニコ。

2012.5.18 [金] 3度目の正直で、能楽堂へ

夕方から、先週は2度とも諦めてパスしてしまった能楽堂に出かけて、今月初めての能楽鑑賞。
今日の番組は、どちらも観たことがある 狂言・大蔵流「魚説経」と、能・観世流「藤戸」。
先週のお能はどちらも観たことがなかったのに、観損なったのは残念だが、仕方無い。
今日は特に「藤戸」を印象深く観られて、ニコリ。
シテ・観世恭秀、ワキ・宝生欣哉、アイ・善竹隆司などに、地頭・坂井音重。
囃し方は、一噌庸二、幸清次郎、柿原崇志。
後シテの面は、河津(=蛙)。

*****
色大島紬。 みじん格子。 草木染(五倍子・藍)。 (東郷)  (お初)
袋帯。 博多織。 紹巴。 黒地。 つゆ芝に蛍。 (若林弘恵)  (お初)
伊賀組紐の帯締め。 灰紫色に、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
緑みの灰色の帯揚げ。 雪輪に模様入り。
草履は前日と同じ。

帯は蛍の柄で、来月は暑くなると躊躇しそうだからと、今日締めたのだが、
紹巴のせいか、大島紬に締めたのが悪いのか、滑って、帯が落ちてくる感じ。(涙)
この組合わせはダメだと、覚えておかなくちゃ..

2012.5.16 [水] 文楽の加藤清正 → KATAGAMI Style展

今日は文楽の第一部で、「八陣守護城」と「契情倭荘子」。
「八陣守護城」は知らないと思ったら、国立劇場では32年ぶりの上演だそうで、納得。
今回は、「門前」、「毒酒」、「浪花入江」、「主計之介早討」に、「正清本城」の各段。
加藤清正(役名は正清)の話で、忠義の武将の見事な生き様が、描き出された。
「毒酒」で、奥を語った文字久大夫が、グッとよくなった感じがしたし、
「主計之介早討」は咲甫大夫・團七で、「正清本城」は咲大夫・燕三。
ともに、気持ちよく聴いたが、特に咲大夫の語りが印象的。
人形は、正清を玉女、森三左衛門を和生、娘雛絹を清十郎で、あと玉輝玉也など。
「契情倭荘子−蝶の道行」で、柔らかく、狂い乱れて、終演。

3日続けての国立劇場・演芸場通いなのに2日間は寄れなかった可否道に漸く行くことができて、
主と話しながら、コーヒー・ケーキに、お替りにアメリカンも飲んで、ノンビリ気分転換。

その後は、水〜金は8時までやっている三菱一号館美術館の「KATAGAMI Style」展に行って、
楽しみながら、じっくり観て回った。 型紙、好きだわぁ〜と再認識。

*****
色大島紬。 草木染(五倍子染)。 変わり市松模様。 (東郷)
袋帯。 櫛織。 黒地。 鳥獣戯画・
伊賀組紐の帯締め。 極薄桃色に、片側に薄黄緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
灰紫色の濃淡暈しの帯揚げ。 辻が花模様?の織入り。
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の皮の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソ)

床の音が気になる美術館に寄る予定なので、草履はラバーソール台のもの。
着物は急に思い出して着たのだけれど、天気を考えたら普通は昨日と逆よね〜
昨日は何故か思い出さなかったから..(汗)

2012.5.15 [火] 落語 → かきつばた

昼から国立演芸場の定席(中席)に出かけた。
何人も抜いての真打昇進で話題になった一之輔の披露公演のためか、連日売り切れ。
でも、やっぱり空席はあるのよね〜 と思いながらも、楽しく聴いてきた。
口上が、いつもの落語の口上と違い、はちゃめちゃぶりがなくて、落ち着いた感じ。
歌舞伎の襲名口上に似ている風で、不思議に新鮮。(笑)
一之輔の噺は、明烏。

終演後は、「KORIN展」@根津美術館に回った。
もう終了間際で諦めていたら、1時間延長しているのが分かったので、雨の中を慌しく観に行った。
目的の、国宝「燕子花図」とメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」を見比べ、
その他も観ていたら直に1時間経って閉館時間。
食事を済ませて帰ろうと思ったものの、雨で気分が乗らず結局真っ直ぐ帰宅。

*****
白大島紬。 プラチナボーイ。 「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」 (田畑安之助)
名古屋帯。 縮緬地。 手描き友禅。 白地に青楓の柄。 (十日町・秀美) (お初)
江戸組紐の帯締め。 薄橙色と生成り色。 (五嶋紐)
緑・薄青・薄緑・生成りの染分けの帯揚げ。 (和想庵) (お初)
雨コート(春〜秋用のシースルー)。 青色系。

青楓には少し遅いかしらと思いながら、今年も締め損なうのは残念だと帯を選び、
雨の日に白い着物とは何ぞねと思いながら白大島紬を合わせた。(笑)
帯揚げは、銀座くのやの閉店セールで求めたもの。
家に入って直にコートの紐を引っ掛け、糸が切れて紐が片方取れてしまった。
布は切れなかったのでホッとしたが、片付けないから狭い家がなお狭くなると、自戒の念。(汗)

2012.5.14 [月] 文楽を堪能

昨日の葉山アート市から楽しみ続きの週。 今週はダウンしないように心したい。
今月は年に4回しかない東京での文楽公演があって、楽しみな月。
第二部を観に午後遅めの時間に国立劇場(小劇場)に出かけた。
「傾城反魂香−土佐将監閑居の段」、「艶容女舞衣(はですがたおんなまいぎぬ)−酒屋の段」、
そして、「壇浦兜軍記−阿古屋琴責の段」。
「阿古屋琴責」を観たいという人が結構いるし、二部に重鎮・人気者が多く出演するので、
早々にチケットが売り切れたのだけど、それでも空席が少しだけどあったのは、
勿体無いことに、私みたいに行き損なう人がいるっていうことなのでしょうねぇ..

通称「吃又」と呼ばれ歌舞伎でも上演の多い「傾城反魂香」の「土佐将監閑居の段」は、
なんと言っても住大夫の語りを堪能。 終盤は人形の見せ場も多く、そちらも楽しんだ。
展開のいろいろ細かい部分が見慣れた歌舞伎と違っていて、それも興味深かったが、
今回は改作版での上演で、将監が手水鉢を真っ二つに切ると又平が自由に話せるようになるという
今まで観たことのない場面があって、おおっと驚いたのも楽しかった。
人形遣いは、又平を玉女、女房おとくを文雀など。

「艶容女舞衣」は、義太夫の切が、嶋大夫・富助→源大夫・藤蔵のリレーという豪華版だけれど、
源大夫は休演にならなかったものの、すっかり痩せてしまって声が出ないし、まだまだ心配。
そのせいもあって、専ら人形に目がいった。
嫁お園を蓑助、親宗岸を紋壽、舅半兵衛を玉也、半兵衛女房を勘壽、三勝を紋臣、半七を勘市。

「壇浦兜軍記−阿古屋琴責の段」は、義太夫は、津駒大夫、千歳大夫、咲甫大夫、南都大夫などの
掛け合いで、三味線が寛治に、ツレが喜一朗で、三曲は寛太郎。
阿古屋が弾く琴・三味線・胡弓を担当した若い寛太郎が嬉しいほど上手い。
祖父の寛治の横で弾くのはプレッシャーがありそうだが、あれだけ弾ければ文句なし。
阿古屋の人形は、主遣いだけでなく左遣いと足遣いも出遣い。 左遣いも難しい役だとつくづく思う。
前回の蓑助の主遣いの時に左を遣った勘十郎が、今回は主遣いで、師匠の芸を受け継いでいる。

大いに堪能して、文楽はやっぱりいいわぁ〜 好きだわぁ〜 と思いながら帰宅。

*****
江戸小紋・お召十。 白山紬地。 茄子紺色。 (六谷泰英型・小林義一染)
袋帯。 灰色地。 水辺の柳に鳥。 川島睦郎・美の世界  「流水柳鳥文」 (津村) (お初)
江戸組紐の帯締め。 薄緑色、片側に極薄緑色・金色入り。 (五嶋紐)
薄浅葱色?の帯揚げ。 絞り入り。
濃い墨色のZULEN台の草履。 黒・白・金・銀色の組紐の鼻緒。 (紗織・ブリヂストンのコラボ)
道中着(シースルー・単衣)。 奄美泥染。 黄緑色など多色のグラデーション。 (赤塚次男)

2012.5.13 [日] 葉山アート市・打ち上げ

アート市の方は、何の役にも立たず今回もウロウロお邪魔虫さくらで、
打ち上げに楽しく参加させていただいた。
画像で拝見していた作品も含め、皆さんのちくちくぶりに感心しながら拝見してから、
近くでコーヒー・ケーキで休憩し、皆さんとお話しながら待つこと暫し。
で、私のメイン・打ち上げ!(爆) 楽しい時を過ごさせていただいた。

GWから体調がよくなくてダウンが続いて、先週は本当にダメ。(涙)
水曜に続き土曜も能楽堂に行くのを諦めて、一日グズグズ・ゴロゴロしてしまい、
夜の健康講座も無理せず欠席して、今日の打ち上げに備えていたので、楽しく参加できて、
ニコニコ帰宅。 家に着いたら日にちが変わっていたが、元気をいただいてきた感じ。
ありがとうございました。

*****
木綿。 久留米絣。 藍染・手織絣。 番傘花菖蒲の柄。 (森山虎雄)
八寸帯。 紬地。 薄からし系・横段。 「蔓小町」 (米沢・齋英)
京組紐の帯締め。 茶色に、焦げ茶・白入り。 (渡敬)
綸子の帯揚げ。 灰茶色?に薄青灰色入り。
下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。

2012.5.11 [金] 歌舞伎・昼の部

花形歌舞伎@新橋演舞場の昼の部は、通し狂言の夜の部と違って、3狂言の見取り。
「西郷と豚姫」は、翫雀のお玉(=豚姫)に獅童の西郷で、あと松江、亀鶴など。
「紅葉狩」は、福助の更科姫実は戸隠山の鬼女で、獅童が惟茂。それに、愛之助の山神。
「女殺油地獄」は、愛之助の河内屋与兵衛で、福助がお吉。
それに、歌六の河内屋徳兵衛に秀太郎の母おさわで、あと、翫雀、錦吾、亀鶴など。

この顔ぶれに入るのが少し不思議な福助がやっぱり上手いわねぇ〜と思うし、
歌六、秀太郎、錦吾などの重石も効いて、筋の好き嫌いとは別に、楽しく見物した。

着物を着るつもりで用意しておいたのに始動が遅く、またも洋服にしてしまったが、
それでも、開演直前に席に滑り込めたから、まあよかったかと..

2012.5.10 [木] 新鮮な、美術鑑賞

友人に誘われて、国立新美術館の展覧会を一緒に観てきた。
昨日は体調が悪く能楽堂に行くのは諦めて日がな一日寝て曜日だったので心配していたが、
案ずるより..で、昨日の休養が効いたのか今日は元気に出かけられた。
「セザンヌ−パリとプロヴァンス」を観てから、
上の階で開催中の「大エルミタージュ美術館展」にも行った。

いつもは展覧会には1人で行くので、友人と一緒だと、
人によって観方が違うのが分かって、少し新鮮。(笑)
美術鑑賞の後は、3人で賑やかにおしゃべり。
先月も会っているのに、取りとめもない話はいくらでもあるのが、ちょっとおかしい。
健康講座に間に合うよう帰宅して、また1時間動き続けて、昨日の分まで歩いた感じ。(爆)

2012.5.8 [火] 今晩も食いしん坊

帰りに、美味しいものを食べたいと、パッソアパッソに入れていただいた。 ここも久しぶり。
トマトが美味しい時期に作るトマトとパンを使った一口サイズのアミューズに、
トマトだけで作ったテリーヌ? 炙った鮭を添えて、ベビーリーフなどをタップリ載せてある。
どちらも以前にも食べたことがあるけれど、やはり美味しい。
リゾットはアスパラを載せて、後で出たニョッキは豆の緑の色がきれいで、ともに春を感じる。
とり貝のスープが、それぞれの部位を生かしていて、見た目も食感も楽しい。
残りの部分で作ったというコンソメも、すっきりしていて美味しくて、思わずニヤリ。
メインは熊本の馬肉で、付け合せは半分に切った玉葱を焼いたもの。
桜肉というのは色から来ていると思っていたら、この時期に美味しいからと聞いて、すんなり納得。
スパゲッティもトマトで少しいただいて、今日はメインはトマト。
デザートもいつもながら色合いも味も文句なし。
ワインを少し飲みすぎたか、単に弱くなったのか、またも、ほろ酔いかげんで帰宅。

2012.5.8 [火] 老い

GWの後だから少しは空いているだろうと、人気の展覧会に出かける心積もりだったが、
予想が甘かったようで、やはり混雑状態らしく、ガックリ。
なら、別の展覧会に行けばよかったのに、グズグズしているうちに時間が過ぎて、気力消失。
展覧会に行くのは止めたのだからと、午後遅めに母の処に出かけた。

母は相変わらず、元気で食欲もあるけれど、いつもながら悲しくなるほど気力がない。
心身の健康のために無理なくできそうなことを姉と私で薦めると、そうよね〜と言うけれど、
本人も自覚しているものの、自分から何かをする気がまるで起きないらしい。
知的好奇心の強い人だったのに、今は何事も億劫らしく、時がくるのを待っている感じ。
取っている新聞も読んでいるやらいないやら..
載っていたクロスワードパズルでもしてみたらと誘いかけても、やる気が起きない様子。
姉が少しでもボケ防止になればと持っていったパズルの本もしていないらしいし、
クロスワードパズルは簡単そうだったので、少し強引に一緒にやってみて驚いた。
ことばを思い出せなくなっていることには本人も驚いたようだが、
私がもっと驚いたのは、パズルの仕方を知らなかったこと。
趣味の書道や興味のある講座だけでなく、旅行や芝居見物にも行って、結構忙しくしていたのに、
遊びそのものに使う時間がなかったというか、こういう遊びに心が向かなかったのだろうと、
忙しかった母の生活を思って、愕然とした。
一緒にやりながらパズルの仕方を説明したら、少しやってみる気になったようだけど、どうかしら。
母の心配をしながら、いずれ自分にも来る老いを学んでいる。

2012.5.7 [月] 三島歌舞伎

GWも終わり、歌舞伎の夜の部を演舞場に観に出かけた。
通し狂言「椿説弓張月」で、曲亭馬琴作の読本を三島由紀夫が歌舞伎に書き下ろしたもの。
上演回数は少なくて、先代の幸四郎と当代の幸四郎が国立劇場で1回ずつ、
猿之助が歌舞伎座で1回と、今まで3回しか上演されていず、今回が4度目だそうで、私は初見。
上の巻、中の巻、下の巻に分かれ、それぞれ雰囲気が違うし仕掛けのおもしろさもあるが、
期待していたほどにはワクワク感がなかったのは、期待が大きすぎたのかも..(笑)
染五郎の源為朝、七之助の白縫姫と寧王女、歌六の紀平治で、
あと、芝雀、福助、翫雀、愛之助、獅童など。

GW中は基本的に外出自粛にしたので、これから2週間は予定がギッシリ。
今週は歌舞伎と能楽が2回ずつ、合間には展覧会に行きたいと思うものの、
予定通り行かれるかどうかは体力次第だから、ガンバレ、ガンバレと自分を叱咤激励中。(笑)
相変わらず寝正月ならぬ寝GW(爆)だったのだから、休養は取れているはずだけど。

*****
白大島紬。 有色絣。 雲取唐花。
袋帯。 纐纈染。 緑・黄緑色。 「芽吹きの彩」 (渡文)
伊賀組紐の帯締め。 極薄桃色、片側に薄黄緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
丹後ちりめん紬の帯揚。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶色。 (雪華)
パールパープル色の台の草履。 生成り他薄色の五嶋紐の鼻緒。

今日で今年の着物着用は50回。
急に暑くなったが、めげずにこれからも着物で外出する予定。

2012.5.5 [土] バレエ「白鳥の湖」

GWは日頃忙しい働き手のためと認識している(笑)ので、出かけず家に篭っていたが、
今日は1年以上前から決まっているバレエ公演があり、「白鳥の湖」@新国立劇場を観に、
午後ゆっくりした時間に、でも始動が遅く慌しく出かけた。(爆)
前回同様、牧阿佐美の改訂振付版で、オデット姫が白鳥に変えられ連れ去られるプロローグ付き。
主役を踊ったのはワン・チーミンとリー・チュンの中国国立バレエ団からのゲストコンビ。

綺麗でまとまっているものの、ドラマを感じられず、感動しないまま..
テクニックは素晴らしい(多分)し、中央ブロックの前から4列目という好位置なのに、
私の体調のせいか、感性が足りないせいなのか、それとも..
得な役だと思うけれど道化の八幡顕光の方が印象的なくらいで、何だか拍子抜け。
でも、キレイな舞台だったから、まあ、行ってよかったかしら..ねぇ..

体調がよくなく、予定していた着物はやめて、洋服で出かけた。
処分した洋服箪笥から発掘した(笑)春そのものみたいな色の服で、20年位前のもの。
捨てる前に一度くらいは着ておきたいと着てみたら、まだ着られる!じゃないですか。(爆)
でもね〜ウエストがピッチピチで、以前はこんなにウエストの細いスタイルが多かったのかしら?
入ったものの、これでは食事に行くには向いていない(大爆)と思うけれど、
着物ほどではなくても、流行に関係ないスタイルだと洋服も長持ちするものだと感嘆しきり。

2012.5.1 [火] 久しぶりに和食を堪能

五月晴れで始まった5月。 私らしく食いしん坊で始まった。(笑)
もしかしたら2年ぶりか3年ぶりかの志づ香で、和食の夕食を楽しんだ。
この2、3年は家族のことで本当に余裕がなくなって、気づいたら本当に久しぶり。
でも、苦手も忘れずにいてくれる主とサービス担当のお連れ合いと話しながら、
お任せで料理をいただいていると、以前と変わらない気分になるのが、うれしい。

たいら貝の酢味噌和え、花わさびのおひたし、お造りはしま鯵、あおり烏賊と
あと忘れてしまった??に赤魚のヅケで、白カレイの一夜干、やりいかと筍の卵とじ、
あと1品は何だったか.. 〆の稲庭饂飩は生姜味にしてもらう。

次回はあまり間を空けずに来たいと、失礼したが、
お酒が進んで、いいピッチ。 で、気づいたら、ほろ酔いかげん。
往きは運動を兼ねて歩いて行ったけれど、帰りはメトロで帰宅。 バタン・グー。(爆)

2012.4.30 [月] 4月も終わり

母の処に出かけた序でに少し遠回りして、亀戸天神の藤を観に行ったら、ら、ら、
花付きが悪いとは聞いていたけれど、それにしても盛りのはずなのに..
花が少なく房も短くて、藤の名所とは思い難い寂しさ。
冬の寒さのせいと、昨年の剪定のためとか.. 3年くらいは回復しないかもしれないらしい。

スカイツリーを目印に押上の天真庵まで歩いた。
少し距離はあるけれど乗り継ぎを考えれば歩いた方がいいかと思ったが、
知らない道、分からない道は、遠〜い を実感。
いつものように文膳で、〆のそばの後に、チーズケーキもいただき、もち麦パンを持ち帰り。

帰りに、酔香に入れるかとダメ元で聞いてみたが、やはり予約で満席。
予約してまでは、ねぇ〜と思ってしまうと、いつになっても入れないかも..

2012.4.29 [日] 目的は叶わず眼福のみ

一衣舎春展に伺うべく、はるばる千歳烏山から妙壽寺に出かけた。
翌日に伺おうかと思っていたが、最終日は早く終わることに気づいて大慌てで出かけた。
出たのが遅かったのに乗り過ごして、1駅戻るのに通過電車ばかりで時間を無駄に費やした挙句、
バスは行ったばかりで何と30分待ち、タクシーもなかなかつかまらないという、
2重3重のドジ・不運で、バタバタと伺ったのは、もう終了まで1時間をきった頃。
遅かった私はメンバーどなたにもお会いできず、残念。

吉田さんの白地に青色を中心にした帯に目を惹かれ、
そして、斎藤さんの湧水のイメージで織り上げたという青色濃淡の着尺に出合う。
まだ会場にいらした斎藤さんにお話をお聞きしながら、ますます惹かれたけれど..
正にツボの品々に出会っても無い袖は振りようもなく、眼福のみ。

今回の目的、是非いただきたいと思っていた竹繊維の裾避けが、大きいサイズしかなく、ムム〜
暑い時期に重宝していてスペアが欲しいとずうっと思っていたので、とっても残念。
この生地を今後つくるかどうか分からないとのことに、大きくてもいいかと逡巡したものの、
丈が長いと着難いから結局使わなくなりそうだと諦めたけれど、
やっぱり持ち帰るべきだったかと、まだ少し迷って..

*****
木綿。 真栄城工房の美絣?(多分)。 本藍染・手紡。 絣。 (お初)
八寸帯。 紬地。 薄からし色系、 横段。 「蔓小町」 (米沢・齋英)
伊賀組紐の帯締め。 黄緑色に、緑・茶色入り。 (松山好成)
濃淡青色の染分けの帯揚げ。
銀鼠色の変り台の草履。 京くみ紐の鼻緒。 (Run)

急に暑くなったので、木綿の着物にして、塵除けは着ず、青・紫・緑色等のショールのみ。
それでも随分な汗で、汗っかきには辛い季節になってきたかと..

2012.4.27 [金] 4月の観劇の〆は、落語と復曲能をはしご

午後は、立川流落語会@国立演芸場。 出演者が毎日違う、年に1度の3日間公演。
夜からの予定があるものの、トリの談四楼の噺を聴いてみたいと、この日に決めた。
噺はお馴染みの「らくだ」だったが、なかなかよくて、また聴いてみたいと思いながら移動。

夜は、復曲能「阿古屋松」@国立能楽堂。
観世文庫創立二十周年記念の世阿弥自筆本による能という4回シリーズの特別企画公演。
今回が4回目で最後。 580年ぶりの復曲能「阿古屋松」の初演。
今までの3回と違い、この日と翌々日の2回上演されるのは初演のためかと思うが、
どうせなら先に観たいし、日・祝日より席が取り易いだろうと、この日のチケットを取った。
いい具合に観やすい席を取れて、じっくり舞台に集中して鑑賞。
シテ・観世清和(宗家)、ワキ・森常好、アイ・山本東次郎、地頭・梅若玄祥などに、
囃し方は、藤田六郎兵衛、大蔵源次郎、亀井広忠、観世元伯。
面は、前シテが笑尉で、後シテが腰巻尉。 腰巻尉という面は初見というか初耳。

*****
色大島紬(泥染)。 灰青色地。 花火?のような模様。
名古屋帯。 銀杢地。 鹿の象形文。 「万葉」 (野渕)
灰色・薄い灰色入りの帯締め。 撚り房。
濃淡の墨色の帯揚げ。 暈し入り。 「幻雪」。 
雨草履に、青色系の春〜秋用の雨コート。

雨にもめげず着物で出かけたものの、初演だからと下ろす心積もりの着物は止めて大島紬に変更。

2012.4.25 [水] 同じ月生まれ

今月の観劇予定も、あと1日を残して終了。
遡り日記も書き終わって、久しぶりに皆さんの日記をゆっくり読ませていただいて、
うわぁ〜いいわねぇ〜 と羨ましく思ったうちの1つが4月生まれのお誕生会。
同い年もいいけれど、同じ月生まれもいいわねぇと..

4月生まれの皆様方、お誕生日おめでとうございます。

それにしても、
ご本人もご家族にも友人達にも4月生まれが多いおひでさん、人間磁石の面目躍如ですね!

同じ月生まれの誕生会.. 私もしたいわ〜と思うものの、知り合いにはいない。
師走で忙しい時期だけれど、12月生まれの方、他にもいらっしゃらないかしら?

12/4/25 菊姐
は〜〜い!
未年生まれ、12月中旬生まれですよん!
お近づきに♪
12/4/27 むかし桜
あら〜 うれしい♪
よろしくお願いしますね。
師走でも、忙しくっても、お誕生会..むにゃむにゃ..と
妄想驀進中。(笑)

2012.4.22 [日] ダンス! ダンス!! ダンス!!!

DANCE to the Future 2012 「平山素子振付によるトリプル・ビル」 を観に出かけた。
新国立劇場バレエ団のための最新作という 「Ag+G」 が、まず凄い!
鍛え上げられたダンサーの肉体! 強靭でしなやかなダンス!! 圧倒される思い。
あと、「Butterfly」 と 「兵士の物語」。
まるで鷲づかみされたように、私の感覚・感受性?が全開状態。(笑)

もともとはモダンバレエ・ダンスを観ていたのに、クラシックも少しは分かるようになりたいと、
新国でクラシックを見始めたら、そればかりになってしまったけど、モダンをもっと観たいと思った。
でも、肉体的にも経済的にも体力の限界に近いから、難しいかしら..

休憩時間にピアニストの赤松林太郎さんに声を掛けていただきビックリ。
北海道の演奏会から帰ってきて羽田から直行したそうで、2人でいいですね〜と異口同音。

*****
色無地。 くす玉風の花束の地紋の入った綸子。 薄緑色。 (20代初めのもの)
染名古屋帯。 塩瀬。 紫色地。 円の中に藤文。 (染の北川)
灰みがかった薄緑の帯締め。 辻ヶ花。 (小倉淳史)
薄緑色に桜・藤などの刺繍入りの帯揚げ。 「源氏物語」紫の上の刺繍入り。
草履・コートは昨日と同じ。

夜には雨になりそうという天気予報にも拘らず、大島紬でなく、綸子だからいいかと色無地。
水曜日と同様に20代初めに母が縫ってくれた着物で、袖を短くしたものの、あまり着ていない。
姉が名前をいただいた披露の茶会で私もお点前をすることになって(唯一の体験・笑)、
母と一緒にその頃は近所にあった染め屋で色を選んだ懐かしい思い出のある着物だけど、
昔と違い綸子の着物が少なくなると、秋にはあまり着る気にならず、春の今しかないでしょ、と。
オペラ劇場のバレエじゃなくて中劇場のダンスだから、着物の方は殆どいないだろうし、
ちょっと場違いかしらとの思いを無視して、着たいものを着てしまった。(笑)
小物も、あまり使っていないものに出番。

2012.4.21 [土] 花形演芸会

明日の名人会の出演者・噺が魅力的で行きたかったのだけど、既に予定があってダメ。
で、久しぶりに花形を聴きに、今週2度目の国立演芸場通い。
基本的にどちらも月に1度で、花形も名人会に劣らずチケットが取り難いのだけど、
花形は日によって差が大きくて、この頃はあまり行かなくなってしまっていたが..
やっぱり、ちょっと.. よかった人もいないわけじゃないけれど、全体としてはどうも..
特に新作講談は以前聞いたときと同じ印象。 名を売ろうとするより、まずは芸を売って欲しい。

*****
小紋。 墨流し染。 灰藤に薄墨・薄茶色等。
袋帯。 手織すくい。 灰色暈し地。 緑色系などで楓葉の柄。 (お初)
江戸組紐の帯締め。 黄色で、半分に薄緑・肌色・金線入り。 (中村正)
草木染の帯揚げ。 ブナ染。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)
パールパープル色の台の草履。 生成りほか薄色の五嶋紐の鼻緒。
透かし織単衣コート。 薄緑色・薄黄緑色。

2012.4.20 [金] 長い狂言と短いお能

夕方からの定例公演を観に、また国立能楽堂に出かけた。
今日の番組は、狂言・和泉流「悪太郎」とお能・観世流「蟻通」で、
狂言にしては長い曲と、お能の中では短めの曲で、時間の差の少ないおもしろい組合わせ。
どちらも観たことがあると思っていたけれど、もしかしたら「悪太郎」を観たのは歌舞伎でだけかも..
狂言を歌舞伎にすると印象が少し違ってきたりするけれど、これは殆ど同じ印象。

狂言もよかったが、何より印象的だったのはお能。
「蟻通」はワキ・紀貫之の為所が多くワキの重い習になっているというが、
今日は御曹司・福王和幸で、背も高くイケメン(笑)だから一層印象的だったかも..(爆)
前には見過ごしていたいろいろの所作もしっかり認識できて、楽しく観ていた。
シテは傘を差し松明を持っての登場も御幣をもっての祝詞・立ち廻りもあるものの、
若く声が通って謡もよく分かるワキに比べ、面をつけての謡が聴き取り難くて、ワキの方が印象的。
主役はシテでなくワキの紀貫之のような感じになっていたのが、ちょっと..とは思うけれど、
楽しく鑑賞して満足して帰宅。

*****
お召し。 黒地。 いろいろの小紋柄を段にしたもの。 
名古屋帯。 グレーアイボリー地。 「花装飾」 (織楽浅野)
江戸組紐の帯締め。 肌色?裏は薄水色。 (五嶋紐)
塵除け(雨コート兼用)。 大島紬。 黒色。 亀甲柄。
帯揚げ・草履は前日と同じ。

夜は雨が降りそうだというので、新しい着物を下ろす心積もりを変更。
降られずに帰れたものだから、よかった反面、羹に懲りて..みたいだと、自分でもおかしい。

2012.4.19 [木] オペラ「ドン・ジョバンニ」

夜は今月2度目のオペラで、モーツァルトの「ドン・ジョバンニ」の初日公演に出かけた。
ドン・ジョバンニ歌いというので期待していた歌手は悪くないけど期待ほどではないような..
そして、ドンナ・アンナを歌ったのは前回のドンナ・エルヴィーラからシフトした歌手だったが、
声量がないというか声が出ず、こちらにはガッカリ。 
前回は悪かったという記憶は無いから、今日は余程調子が悪かったのか、
時折、声が伸びて調子が出てきたかと思っても次はまた出ず、期待はずれもいいところ。(涙)
休憩後の方がいくらかマシだった ? 
ドンナ・エルヴィーラを歌ったニコル・キャンベルはよかったから、それだけに残念。

*****
色大島紬。 小紋風? 「綾の舞(竹千雅)」 (たけがわ)
染袋帯。 墨色のような地。(本来は黒色の色ヤケ・爆) 黄色と白色の木の花柄。
京組紐の帯締め。 薄浅葱・白・薄萌黄色の段組。 (渡敬)
草木染の帯揚げ。 ブナ染。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)
黒色の本漆台の草履。 黒・白色の五嶋紐の鼻緒。
コートは前日と同じ。

2012.4.18 [水] 久しぶりの定席

トリの歌丸師匠の「双蝶々雪の子別れ」を聴きたくて、久しぶりに定席@国立演芸場に出かけた。
この頃は定席に行くのは、鹿芝居と歌丸師匠の圓朝噺ばかりになっている気がする。
三遊亭圓朝作の噺で、落語というより話芸といった趣きの噺をかぶりつきで堪能。
チケットを取るのが遅くなってしまって、1列目の中央ブロックの席になったので、
ちょっと落ち着かないかしらと思っていたけれど、まるで私に語ってくれたみたいで大満足。(笑)

仲トリの雷門助六は、まくらが長くて噺は極短く、期待の寄席の踊りは、あやつり人形。
あと、桂夏丸、三遊亭遊雀、桂平治。
曲芸の鏡味正二郎が初めて見た頃に比べると、驚くほど上手になっていて、うれしかった。
色物は、他に歌謡漫談・東京ボーイズ、俗曲・桧山うめ吉。
うめ吉の踊りは夜桜で、着物も白地に墨色の桜の花柄。

終演後は、また可否道で店主と話しながら一休み。
日本橋のデパートの大九州展に寄って、イートインの熊本の白玉屋新三郎でデザート。
可否道でチーズケーキを食べたのに、ここでも白玉クリームあんみつでは、身体に悪いかも..
更に、お茶・お菓子などをあれこれ購入して帰宅。

*****
小紋。 多色。
袋帯。 櫛織?風?  銀鼠色地。 牡丹などの柄。
伊賀組紐の帯締め。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
薄灰緑色の帯揚げ。 絞り入り。 (お初)
黒エナメル台の草履。 巻に紫色入り。 紫のエナメル鼻緒。
道中着(シースルー・単衣)。 奄美泥染。 黄緑色など多色のグラデーション。 (赤塚次男)

着物は、20代初めに母が縫ってくれた着物の袖丈を短くしたもの。
この歳になっても着られる数少ない着物だが、裾回しがもう若過ぎるかと思いながら、
解くのも何だか気が進まず、そのまま着ている。
半世紀は経たないものの、着物の命は本当に長い。

2012.4.16 [月] 空振り

義妹が入院中と土曜日に聞いてビックリ、姉とお見舞いに出かけたが、
病院に着いて受付で病室を聞いたら、入院していないとのことで、またまたビックリ。
慌てて姉が弟に電話して確認したら、退院したくて無理を言い急に今日退院したとか。
エエッと驚いたけれど退院できるほど元気なら、まあよかったかと一安心。
心配をかけるまいという義妹の心遣いが、却って行き違いを生んでしまったのだが、
夜、電話をもらい、元気な声にホッとした。 遠慮しないでね..と思うのだけど..

面会は1時からなので、お見舞いの前に姉と食事をしたから、全くの無駄足にはならずに済んだ。
銀座で待ち合わせて、来月が誕生日の姉に随分早いけれど誕生祝。
和食がいいというので大志満にしようと思ったが満席で入れず、上の階の楼蘭で中華。
久しぶりに2人で、ゆったり落ち着いて話しながら食事できたのは、うれしかった。

*****
姉と別れてから、日本橋に寄って買い物をしているうちに思い立って、
お見舞いの話になる前の、もともとの予定だった母の処に行くことにした。
今年も食べさせてあげたいと思っていた、ときわ木の桜餅に飴も買って、会津の和三盆も土産。
こんなに菓子を持っていって、カロリーが多くなるかしらと思うものの、まあいいかと..
夕食前だから、桜餅だけ一緒にいただいて、1時間ほどおしゃべり。
ときわ木に行く途中に通った道路沿いの小さな公園の八重のサトザクラ桜が満開だった。

2012.4.15 [日] たっぷりランチと、葉桜見物

四番町のオーグードゥジュールに入れていただいて、久しぶりにタップリしたフランス料理のランチ。
正月以来だから、魚と肉の両方のコースにしたから、オードブルは2皿の選択。
まずは、ベーコン味のババロアに、生ハム、アスパラなどを添えて、メロンのスープの1皿。
小さめのカップに入って、かわいらしく、優しい色合いと味の組合わせがうれしい。
もう1皿は、サーモンとモッツァレラチーズの包み焼き。
パートブリックという薄い生地で巻き上げて、しっとりした具とパリパリな生地の楽しさ。
魚は、いとよりで、ホワイトアスパラを敷いて、グレープフルーツのソース。
魚も美味しいが、太いホワイトアスパラ3本がとてもおいしかった。
若いスタッフによれば、普通は2本だそうで1本おまけで多かったらしい。 ありがとう♪
肉は、もち豚にした。 キャベツを敷いて、焼いた玉葱に、蕪、オクラ、茄子など。
思ったより量が多くて、食べられるかしら? と一瞬思ったものの、どうにか完食。(笑)
デザートは、愛媛のタロッコオレンジのジュレを迷わず選択。
ブラッドオレンジジュース好きな私には、爽やかだけど、少し濃厚な味で、甘さもあって、
とてもうれしいデザートだった。

始めにサービスしていただいたクレームブリュレも、胡椒の効き具合もよく、おいしかったし、
ウェルカムシャンパンに、白ワイン(ムルソー)に赤ワインもサービスしていただいて、
流石にもう入らないくらいお腹一杯で、しかも少し飲み過ぎ。
それにしても、本当に、よく食べよく飲んだわ〜 と自分でも呆れ気味。(爆)

*****
少しほろ酔いかげんながら、市ヶ谷に出て桜の中を帰ることにした。
すっかり葉桜になっていたが、葉の多い木もあれば、まだまだ花の多い木もあって、違いも楽しい。
土手に上がり、桜を眺めながら散った花びらの絨毯を踏んで、靖国神社まで歩いた。
能舞台付近の桜を観ながら、夜桜能を思い出し、また観に来たいと思った。
ただし、次回は防寒対策をしっかりして。(笑)
そして、初めて拝見する庭園を一回りしてから、千鳥ヶ淵にも寄った。
更に、葉桜ついでに(笑)、深川の夜桜周遊船にも乗って、最後の桜を川面から眺めた。
これで、今年の花見は終わり。

先日、母が言っていたように、今年の桜は少し色が薄いかしらと思うものの、
今年も桜を愛でられて、嬉しいことだと思う。

2012.4.14 [土] 普及公演@国立能楽堂

解説・能楽あんないは馬場あき子氏の「花の山の力神」で、30分があっという間。
番組は、狂言・大蔵流「文山立」と、能・喜多流「嵐山」。
両方とも観たことがあり、狂言らしいおかしさで狂言の印象は以前と同じだったが、
お能が以前よりずっと印象的だったのは、解説のお蔭かもしれない。
後ツレの木守明神・勝手明神の華やかな露払い(笑)の後に、
赤頭に大飛出の面をつけた後シテの蔵王権現が勢いよく登場して、
存在感ある動きで目を惹きつける。
後ツレの勝手明神の面が珍しい名の面だったのに、5日も経ったら忘れてしまって..(涙) 

*****
白大島紬。 有色絣。 雲取唐花。
染名古屋帯。 塩瀬地。 紫色地、円の中に藤文。 (染の北川)
伊賀組紐の帯締め。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
灰みの空色と肌色の染分けの帯揚げ。 模様入り。
雨コート。 青・紫色。

暑くならないうちに縮緬の着物を着たいと思っていたが、雨のため着物は大島紬に変更。

2012.4.13 [金] 忠臣蔵を再見

歌舞伎の昼の部をまた観に行ったのは、ドジでチケットを取り間違えたから..(苦笑)
昼・夜を通しで取ったつもりが、別々の日だっただけでなく、夜の部が先で昼が後だった。
何度も観ている仮名手本忠臣蔵だから、見取りだと思えば後先は気にしなくてもいいのだろうが、
やっぱり順番に観た方が楽しいと昼の部を追加して先週は通しで観たので、今日は再見。
1週間しか経っていないし、印象は先週とほぼ同じ。

終演後は、空也に予約しておいた最中を取りに行ってから、キイさんの展示会にお寄りした。
お願いしていた帯を、ニコニコ、ニンマリしながら頂戴してきた。
早く締めたいなぁ〜、いつ頃からなら締めてもいいかしら..とソワソワ、ワクワク。

*****
色大島紬。 五倍子染。 変わり市松。 (東郷)
袋帯。 和紙箔。 黒緑地に色露草の柄。 「異国彩露草」 (吉翔)
伊賀組紐の帯締め。 白地に、濃淡の緑・鼠色の細かい柵入り。 (松山好成)
草木染の帯揚げ。 紫みの焦げ茶色?に、灰茶色の絞り入り。 (堤木象) 
濃深緑色の天・鼻緒の草履。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ)
道中着(シースルー・単衣)。 奄美泥染。 黄緑色など多色のグラデーション。 (赤塚次男)

生垣の赤い新芽に刺激されて、緑と赤の葉の帯。

2012.4.12 [木] 今日も近くで花見

元職場の元同僚たちと昨年と同じ公園での花見。
ソメイヨシノは満開は少し過ぎていたが、まだ葉桜にはなっていなくて、
しだれ桜はちょうど満開の感じで、花モモ、カイドウに水仙などいろいろな花もあって、
一斉に花咲くという北国の春を少しだけ体験できた気分で、それも楽しかった。

取りまとめ役の友人がお弁当を取り寄せてくれたので、昨年よりお花見気分になったが、
昼なので、ちょっと寂しいものの、お酒なしなのは昨年どおり。(笑)
脳出血の後遺症で少し障害が残った友人がいるので交通の便を考えての会場選びだったのに、
人身事故とかで交通事情が変わってしまい、お腹を空かせたまま待つこと1時間余。
そろったところで、まずは兎も角お弁当。(笑) お腹が落ち着いたところで、デザート。

最終確認をしなかったのがいけなかったのだが、集合場所に行ったら1人追加になっていて7人。
いつもの仲間ではないが、他の集まりで会った友人が話の成り行きで誘ことになったらしい。
明後日が誕生日の友人のためにバースデーケーキを調達していたから、人数増で内心大慌て。
バースデーケーキらしさと最近は食べることが無いからとホールケーキにして、
外で切るのは大変だろうと、店で6つに切ってもらっていたものだから..
でも、桜の中でお誕生祝いもできて、いいお花見だったと皆でニコニコ。
これで、今年のお花見はお終いかしら。

2012.4.11 [水] 土筆と桜川

今月は国立能楽堂の主催公演が遅くて今日が初めてだったが、季節感に溢れていて楽しかった。
狂言・大蔵流「土筆 つくづくし」と、能・観世流「桜川」。

駅前のキャンパスの桜は、見事な満開状態。
終演後は、市ヶ谷の桜を見たいと経路を変えて、JRの車窓からの花見。
東京駅八重洲口の日本橋さくら通りは、何ともう葉が出ていて葉桜の風情。

*****
泥大島紬。 黒みの茶泥色。 細かい総柄。
袋帯。 極薄灰色、竹・筍・雀の柄。 川島睦郎・美の世界「竹となりゆく」 (弥栄織物)
伊賀組紐の帯締め。 極薄桃色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
鶯色・暈し入りの帯締め。 「幻雪」
濃深緑色の天・鼻緒の草履。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ)
ボストン型バッグ。 ヌバッグ。 灰緑色。 (ロエベ)
雨コート兼用塵除け。 西陣お召し。 緑・薄茶色の吉野格子。

デパートの食事処で初めてお会いしたお店の方々に、素敵な帯ですね〜と言っていただき、
呉服売場でも誉めていただいて、お気に入りを誉めていただいたのが嬉しくてニコリ。

*****
ふうままさん、nekomamaさん、私も数毒(爆)好きです。
新聞にあると、せっせと解いています。

2012.4.10 [火] ご近所の桜めぐり

9日は、自転車でサークルの練習に行く途中、桜を見かけると寄り道して満開の様子を愛でて、
練習後は、少し遠くの花見どころ数箇所に自転車を走らせて、たっぷり花見を楽しんだ。
家に戻って自転車から降りたら脚が少しふらついたが、1時間45分も自転車に乗っていた。

10日は、春をもう一度味わいたいと、しらうおの食べ納め@みかわ是山居。
ふきのとうとしらうおで、春を味わって、口福気分。
その後は、運河沿いの桜を愛で、公園の桜も観に行って、緑道の桜の下を通って帰宅。

2012.4.10 [火] 先週の着物

1日: 訪問着。 黒地。 花びら斜め散らし。 (川村久太郎)
    袋帯。 金銀箔地に、茶鼠色・モスグリーンなどで七宝と流水文。 (織楽浅野) (お初)
    五嶋紐の帯締め。 水色に、薄水色に薄金色入り。
    薄水色・薄桃色の帯揚げ。 金で桜の線描。 (お初)
    薄金色の台の草履。 白地に金色の唐草柄の龍村の鼻緒。
    
6日: 白大島紬。 いろいろの柄の短冊が経に並んだもの。
    袋帯。 墨色。 破れ丸に桜の花びら柄。 (織楽浅野)
    伊賀組紐の帯締め。 青みの紫色、片側は極薄桃色・緑色。 撚り房。 (松山好成)
    灰藤色の帯揚げ。 雪輪に模様入り。
    青磁色のパール台の草履。 黒地に真紅の小桜模様の鼻緒。 重ね芯。

今年は桜が遅いので、着物もまだ桜でいいだろう桜にしようと、
1日は流水に散る桜のイメージにして、6日は散った花びらの帯。
この帯は大好きなのに、締める時期が難しくて1年に1度しか締めていない。
コート・バッグは(サブの灰白色のお召し中型トートバッグも)2日とも同じ。
3月下旬から愛用の薄桃色・薄茶色の市松・染疋田の小紋地で作った桜バージョン。(笑)
これで、今年は着納め。 6日の草履も履き納め。

2012.4.10 [火] 先週

1日: オペラ「オテロ」@新国立劇場
  舞台美術つまり演出については前回と同じ印象で、意図は分からないでもないが、
  中央の塔のような小さな空間を回転させて全ての場面を現出させようとするのも、
  波止場も邸内も一緒の空間で処理しようとするのにも.. 無理を感じて、疑問。
  でも、オペラとしては、イアーゴの狂言回しとしての存在感も含め、
  全体に聴き応えあって楽しめた。
  指揮: ジャン・レイサム=ケーニック、 演出: マリオ・マルトーネ、
  オテロ: ヴァルテル・フラカーロ、 デズデーモナ: マリア・ルイジア・ボルシ、
  イアーゴ: ミカエル・ババジャニアン、など

3日: 歌舞伎@国立劇場
  鶴屋南北作の、通し狂言「絵本合法衢 えほんがっぽうがつじ」の初日公演。
  昨年の3月に公演途中で中止になってしまった仁左衛門中心の歌舞伎の再演。
  殆ど昨年の公演と同じで、芝居としては悪くないというか、いい芝居だとも思うのに、
  仁左衛門が悪人2役を演るのが、どうも楽しめない。
  お家横領を企む大悪人と市井の悪党という異なる2人の悪役の演じ分けは分かり易いし、
  悪の魅力を楽しめばいいとも、芝居なんだからと思っても.. どうにも落ち着かない。
  心の動きというのは難しいものだと思う。

  昨年の公演も初日に行った(と思う)ので今回も初日にしたら、天気が大荒れ。(涙)
  初日だし、出かける頃までは天気もよかったからか、着物の方が随分大勢いらしたが、
  私は長襦袢まで着たところで、聞こえてきたラジオの天気予報に着物を止めて洋服に着替え。
  帰りは一駅手前で運転終了になってしまい、雨の中を歩いて帰って来たので、
  歩きながら自分の判断を自画自賛。(爆)

6日: 花形歌舞伎・通し狂言「仮名手本忠臣蔵」@新橋演舞場
  若手に福助が加わっての忠臣蔵の通し上演なので、腰痛を危ぶみながらも、通し見物。
  染五郎の由良之介、菊之助の塩冶判官、亀治郎の勘平、松緑が師直と平右衛門の2役、
  獅童が若狭之助と定九郎の2役で、福助のおかる、などなど。
  歌舞伎座のさよなら公演の印象がまだ残っているところに、どんなものかと思っていたが、
  なかなか演るじゃないと思ったり、まだまだね〜と思ったり..
  まあ、比べる方が間違っていると思うし、差を感じながらも、それなりに楽しんだ。
  亀治郎の勘平の位置取りなどが見慣れているのと少し違ったのは澤潟屋の型なのかしら?

2012.4.6 [金] 3月下旬の着物

25日: 紬。 白地に黒のグラデーションで格子。 (市三郎の雅生紬)
    染名古屋帯。 青灰色地。 窓に枝垂れ桜の柄。
    伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成)
    灰藤色。 雪輪に模様入り。
    青磁色のパール台の草履。 黒地に真紅の小桜模様の鼻緒。 重ね芯。
    道行コート・利休バッグ。 薄桃色・薄茶色の市松・染疋田。
    サブバッグに灰白色のお召し中型トートバッグ。    

27日: 泥大島紬。 茶泥色。 龍郷柄。 (織人:城和子)
    袋帯。 白銀引箔に蘇州平刺繍で唐子人形。 (お初)
    他は、25日と同じ

28日: 染小紋。 大島紬。 藍色。
    帯は前日と同じ。
    唐組紐の帯締め。 白・藤・紺・青に金入り。 波の緒。 (道明)
    薄浅葱色の帯揚げ。 絞り入り。 (お初)
    草履・バッグ・コートは前日と同じ。

30日: 泥大島紬。 黒地。 様々な模様の地空き。
    他は25日と同じ。

2012.4.6 [金] 3月下旬

ネットが復旧したところで、またまた遡り。
IP電話が故障しても、私の体調はよくて、あちこち出かけてばかり。
で、修理に来てもらうのが遅くなったのだけど.. (苦笑)

25日(日): 国立名人会@国立演芸場
  入船亭扇辰「三方一両損」、三遊亭歌る多「西行」、桂才賀「松山鏡」で、仲入り。
  林家正蔵「夢の酒」、カードマジック中心の奇術、柳家さん喬「花見の仇討」。
  今日のお目当てのトリのさん喬さんがやはり聴き応えあったが、扇辰さんもよかった。

  終演後は定休日だけど特別営業中の可否道に寄って、店主と話しながらノンビリ。
  いつものように、オリジナルブレンドに海苔チーズトースト、お替りにアメリカン。

  日本橋に寄って、安部朱美さんの創作人形展「昭和の家族 〜きずな〜」を拝見。
  どのコーナーにも懐かしい子供の頃の日常が広がっている感じで、うれしくなりながら、
  こんな表情・身体をよくもまあ創り出せるものだと、感嘆ばかり。

27日(火): 勘九郎襲名披露公演・楽日@平成中村座
  夜の部を観に行く日程が遅くなったので、どうせなら締めに観ようと楽日の見物。
  まずは、仁左衛門の又平に勘三郎の女房おとくで通称「ども又」の「傾城反魂香」。
  途中までは、仁左衛門を相手役にしても、おとくが主役みたいに勘三郎の印象が強い。
  が、石塔代わりに手水鉢に絵を描くあたりから一変して、やっぱり又平が主役。
  仁左衛門の又平には心そそられていなかったのだが、やっぱりいいわねぇと観ていた。
  襲名披露口上に続き、「曽我綉侠御所染」の「御所五郎蔵」。
  勘九郎の御所五郎蔵に海老蔵の星影土右衛門で、我當、扇雀、七之助など。
  仮花道が作られ、あっという間に片付けられて、お見事。(笑)
  最後は「元禄花見踊」。 歳の離れた従兄弟たち+αβの若者の踊りで、華やかに締め。

28日(水): 能楽・定例公演
  狂言も能も、観たことが無い曲なので、楽しみに出かけた。
  狂言・和泉流「樽聟」と、能・金剛流「誓願寺」小書き「来迎拍子」つき。
  
  狂言「樽聟」は、狂言に多い聟入りの話だが、上演が稀で国立能楽堂では初上演とか。
  聟がシテ、舅がアドで、小アドが太郎冠者と何某ということだが、
  4人夫々の存在が大きく入りこんでいて、思いがけない終り方も含め、楽しかった。  
  石田幸雄、野村万作、高野和憲、野村萬斎。

  能「誓願寺」は、和泉式部が歌舞の菩薩として登場するが、
  お能で厳しく扱われる小野小町との差が大きく、それも含め印象的。
  見応えがあって、楽しく鑑賞。
  今井清隆、宝生閑、佐藤友彦、金剛永謹などに、
  囃し方は、松田弘之、林吉兵衛、亀井忠雄、前川光長。
    
30日(金): 箪笥が届く & ピアノコンサート
  収納がどうにもならなくなって、衣裳箪笥をもう1棹購入。
  置く場所が無いので、泣く泣く洋服箪笥を処分。 何しているんだか..(汗)
  家を出て初めて自分で買った箪笥だし、一生使うつもりだっただけに辛い選択だったが、
  最近の生活、出かけるときの服装を考えれば、洋服はクローゼットだけでもいいかと..
  でも、洋服箪笥に仕舞ってあった洋服があちらこちらにぶら下がり、収拾がつかない感じ。
  住み難さが増してしまった。 残す服を早く決めて、諦める服は処分しなくちゃ..
  
  夜は、赤松林太郎さんのピアノコンサートを聞きに出かけた。
  慌しかったけれど、どうにか着物を着て行けたので、それも含めニコリ。
  
31日(土): 神田で食いしん坊めぐり
  雨なので片付けは止めて、午後ゆっくり神田に出かけた。
  まずは藪蕎麦。 五菜盛りを肴に一杯飲んでから天だねでせいろをいただいた。
  そしてお約束の竹むらでデザート(笑)、更に岡埜で甘味あれこれを土産に購入。
  万惣が閉店したのを残念思いながら、帰宅。

2012.4.5 [木] 電話・ネット復旧

一昨日の低気圧による風雨が嘘のようないい天気で、
近所に買い物に出かけたら、木蓮が花盛りな上に、早咲きの桜も満開に近い。
うわぁ! いよいよ春が来たわぁ♪ と嬉しくなった。
(早咲きの桜じゃなくて、ソメイヨシノだったと後で気づいて苦笑)

10日間近くも、IP電話が不調でPCもネットに繋がらなくなって大慌て。
電話もPCも使わないことも珍しくないのに、使えないとなると何かと不便。
いろいろやってみたら偶に繋がることもあるのに、それは例外。(苦笑)
やはり専門家に頼むしかないと、昨日NTTの故障担当に来てもらい、漸く復旧。

暮れの火事発生に伴う復旧工事が3月末にあって、その派生故障だそう。
他のお宅の配線端子が外れて我が家の端子に接触状態だったとか。
接触している時は繋がらず、離れると繋がったらしい。
何はともあれ、これからは電話もネットも使えるとなってホッとした。

2012.3.24 [土] 今週は

今週は朗読サークルの練習と発表会があるだけなので、
いよいよ背中に火のついた懸案の片付けをする心積もりだったが..
殆ど沈没状態で、またもダメダメ。(号泣)
店長からお誘いいただいた吉岡幸雄氏の春分の日のセミナーさえ、グッと自制して、
片付ける時間をしっかり確保したのに..
なんというこった と自分を叱るものの.. あの体調ではどうにもならない。
数年前に比べれば回復を実感しているものの、まだまだらしく波がある。
焦らない焦らないと、呪文のように自分に言い聞かせている。

鼻緒(前坪)の付け替え
  18日(日)は、惰眠を貪ったあと、鼻緒を付け替えてもらうために夕方から出かけた。
  暖かくて冬用に重宝しているエクセーヌ台の草履の鼻緒が緩んでしまったかと、
  よくよく見てみたら今にも切れそう。 今でも鼻緒が切れたりするのねぇと驚いた。
  購入先に職人さんが3日間来ると聞いて、最終日のこの日に慌てて持って行った。
  珍しい切れ方だそうだが、前坪だけの取り替えで済んで、ホッ。
  職人さんの技を見るのは楽しく、替えていただく間中、前に座って拝見。
  購入時にいただいた券で踵のゴムも替えてもらい、また重宝しそう。

  その後、大いわて展で、蕎麦をいただき、夜食用の海鮮弁当と、お菓子もあれこれ購入。 
  小さな応援のつもりでも、いくらなんでも買いすぎだったかも..
  帰ったら、来ていた息子に呆れられてしまった。

朗読サークルの発表会は、どうにか無事終了。
  19日の発表会前の最終練習は、体調が悪くて慌ててものの、
  遅れて行って、出演する音読と人形劇にだけ練習参加して、早退。
  24日(土)は、午前中にリハーサルで、午後に発表会。
  午前中は殆ど動けず、集合時間に遅れただけでなく座り込んだままで、
  開場設営に働けなかったものの、リハーサルにも参加できたし、
  午後の本番までにはどうにか体調もよくなって、滞りなくできたし(多分)、
  片付けも一緒にできて、それも合わせてホッとした。

2012.3.23 [金] 中旬に着たのは

14日: 着物・帯・帯締め・帯揚げまで9日と同じ。 コート・ストールは7日と同じ。
    違うのは、履物だけ.. それも、鼻緒が切れそうだから..   
    銀色台の草履。 藤・金・白色の五嶋紐鼻緒。
    せっかく着物を楽しもうというのに、面倒くさがっちゃ、いけないわねぇ..

15日: 結城紬。 無地。 灰藤色。 (奥順はたおり娘)
    染名古屋帯。 青灰色地。 桜柄。
    伊賀組紐の帯締め。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。 (松山好成)
    紬の帯揚げ。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華) 
    道中着。 生紬。 無地。 象牙色。 (しょうざん)
    カシミール刺繍のストール。 白地・濃淡赤色の刺繍。

16日: 小紋。 飛び柄。 鶸色?地。
    袋帯。 唐織。 墨紺地。 桜柄。 「王朝の庭」 (山口弘躬)
    五嶋紐の帯締め。 水色に、薄水色に薄金色入り。 
    桃色・極薄桃色の染分けの帯揚げ。
    銀色台の草履。 藤・金・白色の五嶋紐鼻緒。
    利休バッグ。 薄桃色・薄茶色の市松。 疋田入り。 コートの残布で作ったもの。 
    サブに中型トートバッグ。 生成りっぽい白地のお召し。
    道行コート。 京友禅。 薄桃色・薄茶色の市松。 疋田入り。
    前日と同じカシミール刺繍のストール。 白地・濃淡赤色の刺繍。

17日: 着物とコートだけ替えて、あとは前日と同じ。
    小紋。 変わり織。 銀鼠色の無地調のもの。 (千總)
    雨コート。 青・紫色。  臙脂色のショール。

12/3/24 ふうまま
素敵な着物ばかりなのでしょうね。
写真とかお姿が拝見したいです。
12/3/25 むかし桜
ご覧になりたいと言ってくださって、ありがとうございます。
が、アナログ人間で、デジカメどころか携帯さえないので、写真なしなのです。
スミマセン。
着物も帯も作家物は少なく、見ていただくほどの物はあまりありません。
でも気に入って求めたものが殆どです。

2012.3.23 [金] 第3週後半は観劇デイズ

歌舞伎→歌舞伎→お能→バレエと4日連続の観劇で忙しいが充実した日を送った。

14日(水): 昼は歌舞伎@新橋演舞場、夜はクラリネット・ライブ
  歌舞伎・昼の部は、「荒川の佐吉」と「仮名手本忠臣蔵−九段目 山科閑居」。
  「荒川の佐吉」で、初役という染五郎の佐吉に感情移入してグッときて、自分でも驚いた。
  亀鶴の大工辰五郎もいいし、梅玉の成川郷右衛門も独特の風情。
  相模屋政五郎を幸四郎、丸総女房お新を福助、お八重を梅枝、ほかに高麗蔵、錦吾など。
  「山科閑居」は、藤十郎の戸無瀬、幸四郎の加古川本蔵、菊五郎の由良之助、時蔵のお石、
  福助の小浪、染五郎の力弥。
  冒頭が独特で、いつもと美術・手順が違うのも、楽しい。
  途中までは戸無瀬・小浪の芝居の感で、以降は加古川本蔵の芝居。
  そこに由良之助・お石が加わって.. いい一幕だった。
  
  夜は、山根孝司さんの MUSICA LIBERA @天真庵。
  「ブラームス、そして英国の作曲家のクラリネット作品」で、共演ピアニストは伊藤野笛さん。
  飲みながらゆったりと音楽を聴くという贅沢なひとときを過ごした。
  
  昼と夜の予定の間があるので、日本橋のデパートの鹿児島展を覗いて、あれこれ買い物。

15日(木): 歌舞伎・勘九郎襲名披露公演・昼の部@平成中村座
  先月の新橋演舞場に続き、今月は平成中村座で勘九郎襲名披露公演。
  遠いのであまり行かない小屋だけれど、襲名講演なので、まずは昼の部観劇。
  襲名披露は「一條大蔵譚」で「檜垣」・「奥殿」。
  勘九郎の大蔵卿で、吉岡鬼次郎を仁左衛門が演ずる襲名公演らしく贅沢さ。
  真面目な勘九郎らしい大蔵卿で、作り阿呆ぶりも真面目に作っている感じ。(笑)
  ほかに、扇雀の常盤御前、七之助の鬼次郎女房お京など。
  鳴瀬を演った小山三へ、勘九郎に負けないほどの拍手。 歌舞伎ファンは暖かい。
  
  その前に、海老蔵の「暫」があり、狭い芝居小屋だから全体にこぢんまりしているが、
  海老蔵の鎌倉権五郎は、狭いだけに迫力満点。
  あと、我當、七之助、進之介、猿弥、男女蔵、吉弥など。
  
  締めは、舞踊「舞鶴雪月花」。
  七之助の「さくら」、仁左衛門・千之助の「松虫」、勘三郎が「雪達磨」で、花・月・雪。
  松虫の衣裳の仁左衛門なんて想像できなかったけれど、孫と一緒だからこそでしょうねぇ。
  勘三郎の雪達磨は、溶けてしまうまで話がつながっていて、楽しい。
  
  終演が早いので、強い川風にもめげず、桜橋を渡って向島へ。
  言問団子で休憩し、長命寺の桜もちをお土産に購入(ばら売りの2個だけ)。
  三囲神社と牛島神社にお参りし、言問橋を渡って浅草駅へ。
  途中下車して展覧会「茶会への招待」@三井記念美術館。
  帰宅後は一休みしてから、木曜日・今季最後の健康講座。

16日(金): 能楽・企画公演「復興と文化」
  講演「語りきれないこと −災害からの復興と文化の力−」の後、お能1曲。
  観世流「砧」で、「梓之出」の小書きつき。
  前に観た時の印象はあまりなかったが、今回は心に染み入って感動的。
  シテ・観世清和、ツレ・坂口貴信、ワキ・森常好、アイ・山本泰太郎などで、地頭・梅若玄祥。
  囃し方は、藤田六郎兵衛、大蔵源次郎、亀井広忠、観世元伯。

17日(土): バレエ「アンナ・カレーニナ」
  ボリス・エイフマン振り付けによるトルストイの「アンナ・カレーニナ」。
  前回観た時より更に印象的で、息を詰めて観てきたような気がする。
  アンナ・ニーナ・ズミエヴェッツ、カレーニン・オレグ・マルコフ、
  ヴロンスキー・オレグ・ガヴィシェフ、キティ・堀口純など。
    
  終演後は速攻帰宅して、どうにか今季最後の健康講座に間に合った。
  既に予定があった1回と体調から欠席した1回を除き、10分の8出席できた。

2012.3.23 [金] 遡り日記の3 第3週始めは

11日(日): 舌も目も幸せ気分
  まずは、先週のリベンジ。 ランチは春満欄のフランス料理@メルヴェイユ。
  オードブルに緑が印象的に使われていて、ウワッと嬉しくなった。
  魚にも肉にも、緑が印象的。 でも、どれも詳しい料理内容はもう記憶のかなた。(涙)
  若葉の頃の緑も好きだけれど、春の緑は春の訪れを告げるようで、また別のうれしさがある。
  
  次は、北村武資展@国立近代美術館・工芸館。
  すっかり魅了され、溜息をつきながら、ゆっくり回って2度鑑賞した。
  前期・後期で5〜6割の展示替えがあると言われたが、半数近くは同じということだし、
  もう一度来るのは難しいだろうと1回券にしたのだけど、後期にも来たい。来られるかしら?
  
  日本橋に寄って、高内秀剛氏のぐい呑み(小さ目の湯呑くらい)を受け取り、思わずニンマリ。
  箱ができたとご連絡いただきながら、すっかり失念していたり注文票を持っていなかったりで、
  1ヵ月以上も経ってしまったけど、これで早速飲みたいと思う。
  
  橋を越えて、法隆寺展で聖徳太子関連の展示を拝見し、京都展でいろいろ購入。
  長久堂で生菓子と干菓子など、柳桜園で抹茶と熱湯玉露、などなど。
  大きな荷物を抱えて帰宅。

12日(月): 確定申告終了
  サークル練習に参加し、終了後に税務署に行って確定申告を済ませた。
  少し遅くなってしまったものの、確定申告が済んでホッとした。
  自転車走行距離はどれくらいになったのか分からないが、結構な距離で少し疲れ気味。

2012.3.23 [金] 3月上旬の着物

7日: 結城紬。 無地。 灰藤色。 (奥順はたおり娘)
    名古屋帯。 グレーアイボリー色系。 「花装飾」  (織楽浅野)
    伊賀組紐の帯締め。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。 (松山好成)
    灰みの赤紫色の帯揚げ。 雪輪に模様入り。 
    エクセーヌの灰色台の草履。 灰紫色の組紐鼻緒。 (伊と忠)
    友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
    道行コート・被布衿。 玉紬。 紫・青緑色など染暈し。 (結織苑)
    カシミール刺繍のストール。 黒地・濃淡緑色の刺繍。

8日: 訪問着。 松煙染め。 銀古都に段取り。 (山岡古都・古都染人)
    袋帯。 引箔地。 森林、切株に小鳥、花の柄。 「日溜り」 (吉織)
    利休バッグ・横長。 山岡古都の銀無地コートの残布で作ったもの。
    サブに刺子バッグ。 青色地に白色などで刺し子。
    道行コート。 薬墨染。 銀無地。 (山岡古都)
    カシミール刺繍のストール。 白地・濃淡赤色の刺繍。
    帯締め・帯揚げ・草履は前日と同じ。 

9日: 結城紬。 銀鼠色の地空き。 雪輪模様。 (藤貫)
    染名古屋帯。 手描京友禅。 桑染。 「木蓮」  (山之内) (お初)
    雨下駄。 黒塗りの台。 白い皮の鼻緒。 藤色の爪皮。 (伊と忠)
    雨コート兼用の塵除け。 西陣お召し。 緑・薄茶色の吉野格子。 深緑色のショール。
    帯締め・帯揚げは3日連続で、バッグは一昨日と、同じ。  

2012.3.22 [木] 遡り日記の2 第2週

7日(水): お仕覆作品展と歌舞伎・夜の部@新橋演舞場
  歌舞伎を観に行く前に、ご案内いただいたお仕覆を拝見しにお寄りした。
  表の生地と紐の取り合わせの重要さは私にも分かっているが、
  それだけでなく裏の生地の色にまで気をつかっていることに感嘆しながら見せていただいた。
  展覧会で茶器と一緒に並んでいるのしか知らなかったので(若い頃には見ているはずなのに)、
  私が勝手に思い込んでいたのとは印象の違う生地のお仕覆たちもあって、
  ああ、そうなんだ、自由でいいのだと納得。
  
  今月の歌舞伎は見取りで、夜の部は「佐倉義民伝」、「唐相撲」、「小さん金五郎」。
  「佐倉義民伝」は、幸四郎の木内宗吾で、福助の妻おさん、あと梅玉、左團次、染五郎など。
  狂言を元にした「唐相撲」は、菊五郎の日本人相撲取り、左團次の皇帝。
  團蔵の通辞、萬次郎の通辞夫人、梅枝の皇妃などに、唐の家来達は菊五郎劇団の若手揃い。
  中国語風?のへんてこな言葉なども含め狂言と同様の展開で、更に遊び心一杯。
  初めて観た「小さん金五郎」は、梅玉の金五郎、時蔵の小さんに、秀太郎の女髪結お鶴など。

8日(木): オペラ「さまよえるオランダ人」
  夜、ワーグナーのオペラ「さまよえるオランダ人」の初日公演を観に・聴きに行った。
  音楽・歌を覚えていないのは音楽が不得手な私だから驚きもしないが、
  マティアス・フォン・シュテークマンの演出で前回と同じなのに、
  2幕目以外はあまり覚えてなくて、こんな場面あった? と思うのが、情けない。

  それにしても、ゼンタを歌うジェニファー・ウィルソンの声が素晴らしい!
  一昔前のプリマドンナのような体型ながら、あの声を聴かせてくれるなら何でもOK。
  圧倒されながら、堪能。 2幕目で彼女が出て来てからは当然のように他の歌手も歌う歌う。
  で、聴き応えのあるいい舞台になって、楽しく鑑賞。
  指揮はトマーシュ・ネトピルで、 オランダ人をエルゲニー・ニキティン、
  ダーラントをディオゲネス・ランデス、 エリックをトミスラフ・ムツェック、など。

9日(金): 歌舞伎「一谷嫩軍記」@国立劇場
  昨10月からの開場45周年記念の歌舞伎公演は《歌舞伎を彩る作者たち》シリーズ第5弾。
  並木宗輔の「一谷嫩軍記 いちのたにふたばぐんき」で、「流しの枝・熊谷陣屋」。
  上演の多い「熊谷陣屋」だけでなく、「陣門」「組討」は観ることがあるけれど、
  今回は、「堀川御所」と「兎原里林住家」(通称「流しの枝」)がついて「熊谷陣屋」に続く。

  98年ぶりの復活という「堀川御所」も37年ぶりの「流しの枝」も初見だが、
  「熊谷陣屋」の冒頭部分で通常カットされて上演されない藤の方の入り込みがあるのも、
  分かり易くていい。 筋立てが無理なく納得できるから、見取りより通しが好き。 
  芝居としては「熊谷陣屋」がやっぱり一番よかったけれど..(笑)
  團十郎、三津五郎。 魁春、東蔵、彌十郎、門之助、巳之助、家橘、秀調、市蔵など。

  歌舞伎公演の前に、團十郎・三津五郎が出演する座談会があったので、それも見た。
  というより、座談会があったので、歌舞伎もこの日に観ることにしたのだけれど。
  座談会は3回目だそうで、劇場45年のうち最近15年の上演映像を見ながらの座談。
  見損なった芝居もあれば、観たはずなのに覚えていない場面もあって、
  別に期待していなかった映像も楽しめたし、座談も含めて楽しかった。

  座談会と歌舞伎公演の間が2時間近くあったので、またまた可否道でコーヒー休憩。

10日(土): 春を味わう@みかわ是山居。
  先週末のリベンジでフランス料理..じゃなく、気を変えて、てんぷらを食べに出かけた。
  江戸の仇を長崎で..という文句が頭に浮かんだ。(笑)
  口直しのお吸い物が、海老しんじょでなく、小さい巻海老をそのまま、じゅんさいと。
  しらうおが先月より少し大きくなっていて、うれしくムシャムシャ。
  田舎から野生の蕗の董が届いたというので、揚げてもらう。
  栽培種より少しアクが強めだけれど、それだけに春を一層感じる。
  しらうおと蕗の董に春を味わった気分。

  母の処に行ったら、母は元気ながら、気力と記憶力の減退が如実。
  自分では何もしなくていいので、歩くことも立っていることさえ殆どしない。
  いろいろ言ってはいるのだけれど、趣味だった書道もする気が起こらないようで、
  如何に無理なくやる気を出させるかが問題。
  孫の結婚式がいい動機付けになっていたのだけれど、次の見込みはないし..

2012.3.22 [木] 遡り日記の1 3月1週目

1日(木): 展覧会巡り
  朝からまず『パリに渡った「石橋コレクション」1962年』@ブリヂストン美術館。
  鑑賞後は、1Fのティールームのサンドイッチでランチ。
  遅い時間だと売り切れのことが多くて、漸く食べられてニッコニコ。
  でも3種類もあることが分かったからには、あと2種類も食べてみたい。(笑)
  次は、「百段雛まつり」@目黒雅叙園。
  そして、「東洋陶磁の美」@サントリー美術館。
  陶磁はあまり分からない私には猫に小判の感があるわね〜と思いながらも、じっくり拝見。

2日(金): 能楽・夜の定例公演@国立能楽堂
  狂言・大蔵流「縄綯 なわない」と、能・観世流「箙 えびら」。
  「縄綯」は、賭け事好きで家来まで賭けてしまう呆れた主人が悪いのだから、
  太郎冠者がふてくされる相手は主人であって相手方ではないはずなのに、
  相手方で働かないので、元の主人宅に戻された太郎冠者が嬉々として縄を綯いながら、
  相手方の悪口を語るのが、いつ観てもおかしく、憎めない様子に笑ってしまう。
  他人事だから笑っていられるが、相手方の何某にとっては堪らないだろうと思うものの..
  縄を綯うのに大蔵流では稲藁でなく布を使うのがおもしろいし、綯う様子も見ていて楽しい。

  「箙」は、歌舞伎でも「箙の梅」でお馴染みの梶原源太景季の話だが、お能は初めて。
  能楽師としては若いシテの動きが気持ちいいくらい軽やか。
  面は、前シテは直面(素顔)で、後シテは平太(だったかしら?)

3日(土): 雛まつりに、甘酒じゃなくワイン
  いろいろ思うことのある日なので、フランス料理を食べに行くつもりが..
  満席で無理だと2箇所で断られて、気が殺がれてしまう。
  で、気分を変えたくて、久しぶりにワインを開けた。
  イタリアの、サンクト・ヴァレンティンのゲヴュルツトラミネール。
  初めて飲んだワインだったけれど、美味しかった。 ニコッ。

2012.3.21 [水] 

別段、特に何があったというわけでもないのに、3月になってから暫く日記を書けなかったら
我ながら驚いたことに、3週間も経ってしまった。
相変わらず月の前半は趣味の観劇が多く、大体は着物で出かけたから着物も着ている。

観劇のほかも、サークル練習にも健康講座にも、どうにか出かけている。
今年は1月から3月までサークル練習がほぼ毎週あって少し忙しい。
健康講座の今季の出席は20分の15で、まあまあ。
でも、疲れ気味なのは、明らかに遊びすぎのせいでしょうねぇと自戒。

自分の覚えに、遡り日記を書いておかないと..
当然のように忘れてしまったことも多くて、自分の忘却力に驚くほど。(苦笑)

2012.2.28 [火] 今週は

26日(日) 短期間にこんなに上手になるものかと感嘆しながら聞かせていただいた発表会。
       特に小唄の文句「ちくしょう」の可愛らしさも含め、楽しかったです。<のりんさん
       それに、久しぶりにメンバーにお会いできたのも、嬉しかったし、
       何より、久しぶりなのに久しぶりの感じがないのも、嬉しいわねぇ〜と思ったのでした。

       着物:  本結城紬。 濃紺色。 地空き、花器に花模様。 (奥順) 
       帯:   染帯。 青灰色地。 濡れ描。 「浜千鳥」 (染のに志山) 
       帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成) 
       帯揚げ: 草木染(蘇芳染)。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎) 
       履物・コートは、いつもの真冬ヴァージョン。

       このところのとんでもない早寝早起きの結果、夜は眠くて堪らず、お子様時間。(笑) 
       前日に続いて、またも息子をほったらかしにして早寝。

27日(月) 今年は1月から3月まで、ほぼ毎週あるサークル練習日。
       人形劇を初めてする方のご希望による自主練のため、1時間早く集合。
       その前に、こうかいぼうで今年初めてのラーメン・ランチ。
       もしかしたら晩秋以来の本当に久しぶりかも..

28日(火) 盛り沢山に動き回った日。
       朝風呂を楽しむ贅沢。 でも、朝酒はなし。(笑)
       有機・自然栽培のお米と野菜を買いに、八幡宮の縁日の門前市に出かけた。
       市に出ている帽子屋でも、大島紬の帽子を2つ購入。これでもう3つ。
       お不動さまの通りにあるペリニョンは満席で入れず、ケーキを持ち帰る。

       歯科に行って、診療は一段落。
       でも、歯周病治療に数ヵ月したらまたチェックに行くことになった。
       歯磨きはきれいにできているというのに、どうして歯周病とは思うけれど..
       歯磨きだけでなく噛み締めなども原因だとかで、悲しいけれど仕方無い。
       眼科にも行って目薬をもらう。

       そして、先日は貸切で入れなかった天真庵に出かけた。
       いつもの文膳で、お酒は茨城県石岡市の渡舟(酒米は山田錦の親という渡舟・同じ名)。 
       お酒と蕎麦を追加して、よく食べ・よく飲んで(笑)、
       いつでもあれば欲しいという大好きなもち麦パンもいただけたし、
       ピアニストの赤松林太郎さんとお会いし、来月末のリサイタルのチケットをお願いし、
       天真庵でのピアソラ・ライブも予約。
       クラリネットの山根孝司さんの来月半ばのライブ・MUSICA LIBERAも予約。
       少し忙しかったけれど充実した一日だったとニコリ。

2012.2.25 [土] 舞楽

珍しく早寝早起き励行中(笑)で、今日も夜明けより大分前に目覚めて、早い始動。
午前中に外に出たら、雨はひどくないものの風が冷たく、寒い。 昨日との温度差がきつい。
舞楽公演に行くのに、これでは雨コートでは寒そう。
暖かいコートが必須だが濡れるのは嫌だと、着物は止めて洋服にしてしまったら、
最寄駅についた時には大した雨でなくて、雨コートじゃなくても平気だったと、ちょっと残念な気分。
着物は楽しむためだから無理してまで着なくてもいいものの..

昨年前篇が上演された「蘇合香・そこう」の後篇と、「納曾利・なそり」、「仁和楽・にんならく」。
篳篥、笙、笛などで演奏される独特の音色も含め、楽しく鑑賞。

公演の前に、昨年上演の「蘇合香」前篇の映像鑑賞会があったので、
当然もう忘れている私は全体像が分かるといいなぁと鑑賞会から見たが、
繰り返しの多い舞楽は映像で観ると単調で、飽きてしまって座って見ているのが辛かった。
なのに、舞台で舞われる舞楽は、繰り返しが多くても飽きないのが不思議。
平面的な映像の限界を思い、3D画像の意味が少し分かる気がした。

終演後は、また可否道に寄って一息ついたが、店主の怪我の回復の早さに驚嘆。
知らなかったら気づかないくらいの動き。
私より年長なのに、日々使っている手は丈夫なんでしょうね〜
珈琲一杯だけで帰宅して、健康講座に参加。

また1時間動き続けて帰ってきたら、もう眠くて眠くて..
やってきた息子の相手も早々に、いい子の早寝。(爆)

2012.2.24 [金] 今日も活動的に

昨日は動けたので調子に乗り、今日も動き回った。(笑)
夕べの就寝が早かったため、朝早くというにも早い、夜明けまで2〜3時間もある時刻に目覚め。
暫くノンビリ・グズグズしていたが、日が出てくると暖かくなって、嬉しい春の陽射し。
布団を干し、シーツその他の大物を洗い..していたら、もう息切れ。(苦笑)
昔からの綿の布団は重いのよね〜 処分する予定の息子の布団を復活させたから..
で、料理する気力が出ず、布団を急いで取り込んで、遅いランチに出かけた。

今日は、フランス料理@大渕座。
5点盛りのオードブルが、いつもながら楽しく美味しい。
スープは、いろいろの茸を入れたパイ仕立て。
少しでも残すのは勿体無くて、いつものように最後はパンですくっていただいた。
スープってシェフの腕が分かるわね〜と、ここでスープをいただく度に思う。
メインはきんめ鯛(だったか?)で、野菜のソース。
デザートは、ケーキとアイスクリームの3点盛りで、夫々の味を楽しんだ。

どれも美味しかったものの、毎冬の楽しみである牡蠣のショー・フロワを食べ損なったのは残念。
震災の影響で東北の牡蠣がダメになり、今冬はいい牡蠣が入らず、殆ど作れなかったとか..
漁業・漁場の復興まで、どれくらいかかるのかしら? それまで、水産業に携わる方々の苦労は..
東北の大変さ.. こんな時にも痛感する。
近くで福島県須賀川市の物産展をしていたので、買い物。

その後は、フェイシャル・バック・脚のトリートメントをしてもらった。
バック・脚のトリートメントが、気持ち良さと痛さと..
痛くても、暫くすると明らかに楽になってくるのが嬉しい。
フェイシャルはトロトロいい気持で半分眠りながら..
結局2時間近くかけてのリラックス。 最近は滅多に来ないけれど、また来たいと思う。

日本橋に出て、デパートの近江展でお菓子などを購入。
まだお腹は空いていなかったものの、イートインの近江牛のステーキ膳を食べたくて..
お昼は魚だったから、夜は肉なら、いい組合わせでしょと.. ペロリ。(爆)

帰宅後は、直ぐに就寝。 早寝早起きの生活。やっぱりいいわね〜

2012.2.23 [木] 春を食べる 気分

例年のことだけれど、どうも冬は体調があまりよくない。
またか〜と思いながらも、外出時以外はゴロゴロ状態・寝てばかりなのが、情けない。
でも、もう無理は禁物.. 仕方無いでしょ.. と諦めるのが上手になった。(苦笑)
家族のために料理をするわけではなく、厳しいダメ出しもないから、
自分さえ我慢すれば、家事もしなければしないで済んで、こんな生活もできるのだけれど、
すぐ自分を甘やかす私には、それがいいかどうかは..微妙。

ここ半月以上は特にこの状態が続いていて、健康講座もサークル練習も休み勝ち。
で、チケットを取ってある観劇以外の心積もりは、殆ど出来ないままで、
展覧会・展示会も予定に組み込んだものの諦めて、食いしん坊もお預け状態。
それでも、チケットを無駄にすることは殆どなくなったので、
以前に比べれば体調が改善されていることだと思えて、少しうれしくもある。

*****
今日は少し体調がいいので、この状態を打破したいと(大袈裟!?)、雨の中を出かけた。
何より、私が春を感じる「しらうお」を食べたくて.. みかわ是山居へ。
食いしん坊なのも活動源になるから悪いことじゃないと自己肯定。(笑)
此処以外では見たことが無い大きなしらうお(と言ってもしらうおだから細く小さいけれど・爆)で、
一匹ずつ揚げたのが盛られると、すぐに塩を振ってむしゃむしゃ..
毎年のことながら、初めて食べるときは春を食べるような気分になる。
しらうお以外は、概ねいつも通り。
今月のメトロニュースの表紙と冒頭のページに見開きで紹介されていたので聞いてみたら、
問い合わせ・予約が増えたらしい。 尤も暮れのTVの方が影響が大きかったそうだけれど。

食事が終わる頃には雨も上がって、空気がさわやかで、陽射しはもう春!
母のところに回り2時間あまり話し相手になり、健康講座に間に合うように帰宅。
先週は2日とも講座を休んでしまって2週間ぶりだから、1時間ずっと動き続けるのは
半端じゃなく大変。 段々きつくなって、息がハーハー出る。(汗)
筋肉痛になるのは間違いなさそう.. 休んじゃダメだと身体で知る感じ。
これだけ疲れれば今日はよく眠れそうだから、悪いことばかりではないかしら?(大爆)

2012.2.19 [日] 式能 五番立で能に浸る

能楽協会の式能公演があり、第一部・第二部を続けて観ると五番立で観られる。
「五流宗家・正式五番能」として始まった式能で、能楽五流が1曲ずつ担当しての、
「神・男・女・狂・鬼」の五番立で観ることができる滅多に無い(と思う)折角の機会。

通して観ると朝10時から夕方7時頃までと時間が長くなるので、去年は見送ったが、
まだ体力があるうちにやっぱり観ておきたいと行ってきた。 一昨年に続いて2度目。
少し割引になる1・2部通し券もあるが、発売とほぼ同時に売り切れてしまうので、
少し悔しいものの(笑)、今回も1・2部別々に購入しての通し。

能・金剛流「翁・嵐山」、狂言・和泉流「昆布柿」、能・観世流「生田敦盛」、狂言・大蔵流「茶壷」に、
第二部が、能・金春流「初雪」、狂言・大蔵流「呼声」、能・宝生流「通小町」、狂言・和泉流「梟山伏」、
能・喜多流「土蜘蛛」。

観たことのある曲も初めての曲も楽しく観て、更に歌舞伎との違いを楽しんだりして、堪能。
ただ、「生田敦盛」の子方が、立っている時、座って控えている時ともに、
絶えずちょこちょこ動いて、視界に入るので気になった。
能楽師の子供らしく年齢を考えると実に見事な謡いと動きだっただけに、少し残念。
更に驚いたのは、「初雪」の小鼓。
体調が悪いのか手の震えが激しく、音が出ていなかったのは問題。 こんな鼓には初めて遭遇。
初めて観る「初雪」だっただけに、とても残念な思いがしたが、
能楽師も他の囃し方も、何事も無いかのように進んで..う〜ん..プロだわね〜と思った。

とは言え、十分に堪能できたので、全体としては行ってよかったと満足して帰宅。

*****
着物:  訪問着。 松煙染め。 銀古都、段取り入り。 (古都染人) 
帯:   本袋帯。 黒地。 「献上彩宝華文」 (おりたけ) (お初)
帯締め: 五嶋紐。 生成り、薄桃色の房。 
帯揚げ: 薄いベージュ色。 青海波しぼに薄茶色の瓢箪柄の絞り入り。 
履物:  薄金色の台の草履。 鼻緒は龍村の白地に金色の唐草柄。 
バッグ・コートはいつものまま、
ストールは、黒地に濃淡の緑色のカシミール刺繍が全体に入ったもの。 (お初)  

2012.2.16 [木] 「松浦佐用姫 まつらさよひめ」

観世文庫創立30周年記念「世阿弥自筆本による能」の3曲目は「松浦佐用姫」。
長〜く埋もれていて復曲された曲で、昭和末期に世阿弥自筆本に忠実な形で上演されて以来、
上演を重ね、10余年前には現行曲として正式な演目に加えられたらしい。

前場は、謡が中心で動きは少ないが、謡に動きがある感じで、私でも飽きない。(笑)
後場は、白い領巾(ひれ・女性が肩から腕にかける長い細布)を振る[立廻リ]が印象的。
また、中入り・立廻り・終曲時の笛が心に残って、笛にも注目しながら、気持ちよく楽しんだ。

シテ・大槻文蔵、ワキ・福王茂十郎、アイ・山本泰太郎。
後見頭が山階彌右衛門で、地謡もご宗家はじめシテで拝見することの多い方がずらっと..
観世流がこの曲を新しいレパートリーとして重視している様子が分かるような顔ぶれだった。
囃し方は、笛・一噌隆之、小鼓・観世新九郎、大鼓・國川純。
面は、前シテは小面、後シテは小夜姫(さよひめ)。

お能の前の狂言は大蔵流「御茶の水」。
翌日の客に出すお茶のため野中の清水に水を汲みに行かされる狂言だと、
何度か観ている「清水」と比べてしまうが、当たり前ながら展開が全く違う。
清水で、新発意と門前のいちゃ(若い女)が小唄を謡いながら舞うのが楽しく、
帰りが遅いのを心配してやってきた住持と、新発意・いちゃとの展開がおかしい。
シテ/新発意・山本則重、アド/住持・東次郎、アド/女・則秀。

午後から横になっていて始動が遅くなってしまい、心積もりの着物は諦め。
出ていた昨日の着物をそのまま着用。 何もかも昨日と全く同じ。
それでも、着るのに時間がかからなくなって、着物で出かけられたのは、うれしい。

2012.2.15 [水] オペラ「沈黙」

松村禎三のオペラ「沈黙」の新制作版を観に、夕方から新国立劇場に出かけた。
日本人作曲のオペラに多い、オペラ劇場(大劇場)でなく中劇場での公演。
遠藤周作の「沈黙」を原作にしたこのオペラはこの劇場で既に上演されているが、
今回は宮田慶子のオペラ初演出による新しいヴァージョン。
演出家を考えれば当然かもしれないが、オペラというより音楽・歌で表現された演劇の印象が強く、
この空間と演出がよくあって、重いテーマがしっかり伝わって来るように思った。
しかも受け取り方は受け手に任されている感じもある。
ただ、最近の演技を要求されるオペラ上演の中でも、歌手は大変だろうなぁと思う演出。

*****
着物:  仙頭刺繍訪問着(訪問着というより小紋調?)。 本藍染。 たたき加工に仙頭刺繍。
帯:   袋帯。 京友禅染。 青みの銀鼠色地。 杉林の柄。 「銀花仙」(つかさ工房) 
帯締め: 江戸組紐。 黄色に金線入り、片方にに薄緑・肌色入り。 中村正) 
帯揚げ: 渋めの群青色? 中央は灰みの青緑色。 
履物:  灰みパール色の型押し台の草履。  同色系の鼻緒。 (胡蝶) 

2012.2.13 [月] 鹿芝居

2月中席の恒例、噺家の芝居・鹿芝居を見に、昼から国立演芸場に行った。
前半は落語だけれど、鹿芝居へのまくらの感じで、出演者も客も鹿芝居へ一直線。(笑)
金原亭馬生を中心に、林家正雀、蝶花楼馬楽、金原亭世之介、古今亭菊春..と、
いつもの噺家で、今年は「芝浜皮財布」。 でも、冒頭がまるで「長屋の花見」で、
あれれ..と思っていたら、更にあれこれ遊びがあって、漸く「芝浜〜」になった。(笑) 
出来がどうのこうのでなく、噺家も客も楽しむのが眼目。(爆)

*****
終演後に寄るつもりの処があったものの、前日の昼過ぎに急に母から依頼があり、急遽変更。
日本橋のデパートで頼まれたものを見繕って買い、母の夕食が終わる頃に着くように行った。
年齢の割にはしっかりしているものの、トンチンカンなことがあって、母の衰えを再認識。
まだまだ、どうにか、元気でいてくれそうではあるが、老いるっていうことはこういうことだと..

帰宅してから、もう遅い時間だったが姉に様子を報告。
姉は体調が随分悪い様子で、母のところへはもう暫く行けそうもないと言うので、
私ができるだけ頑張って行くから、無理をしないでね〜と言いながら、
本当に、願うように、そう思った。 
一昨年の秋には兄を亡くし、母は高齢だし、弟も病気持ちだし..心細くなってしまう。 

*****
着物:  本結城紬。 総絣。 黒・藍色地。 (奥順) 
帯:   名古屋帯。 薄灰色地。 お洒落ふぐ。 (にんな) 
帯締め: くすんだ黄緑色。 片方は色違いの4本に分かれたもの。 
帯揚げ: 渋い若緑色に、黄色と白の縞。 
履物:  ラバーソール台の草履。 濃深緑色の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソ)

帯は小さな河豚の並んだ冬の落語専用みたいになっているものを、もう一度くらいと締めた。
夜は雨との予報に、草履は雨仕様にしているもので、他も降られた時の用意をして行ったが、
どうにか降られる前に帰宅。

2012.2.11 [土] 昼から夜まで

能楽堂 → 神田散策 → 退職慰労会

祭日だけど特に変わり無く国立能楽堂の普及公演が午後あるので、昼前に出かけた。
普及公演だけにある「解説・能楽あんない」の今回の担当は林望氏。
「邯鄲」−哲学的に人生を考える能 と題のついた解説を、学者で物書きでもある氏らしく、
原拠を紹介しながら分かり易く、しかも時間ピッタリに解説。
以前の公演で能楽を知らない某有名脳学者と対談した時の取り留めの無さとは一変。
(もっとも、翌年は林望氏が主導権を取って話を進めたおかげで、分かりやすかったとか..)

能・観世流「邯鄲」は、動きの多い能で、前にも観たことがあり、解説も分かり易かったし、
多分まだ小学生の子方の舞童も能楽師の子供らしく健気にしっかり演じて、楽しく鑑賞。
ただ、見どころのひとつの「飛込み」はなく、シテは能楽師にしてはまだ高齢ではないのに、
ちょっと物足りない気がしたのが、少し残念かも..(笑)

狂言は和泉流で「花折 はなおり」。
寺や他所の家に桜見物に来る花見客と、主人方とのやり取りは狂言によくあるけれど、
留守を言い付かった新発意(しんばち・修行中の若い僧)が、酒が飲みたさに招き入れ、
あろうことか、桜の枝を手折らせ土産に持たせてしまうのが、狂言とは言え、すご〜い。(爆)

*****
夜にも予定があって、家に一度帰るには中途半端な時間なので、辺りを散策。
御茶ノ水から坂を下り神田まで歩いて、神田の藪蕎麦、あんこうのいせ源の前を通り、
竹むらで一休みのつもりが、店がお休み。(笑) 
祭日だったわね〜と表通りに出たら、蕎麦のまつやの前は通りにも客が列をなしていた。
ここまで来たならと20数年前に通っていた天麩羅屋がまだ有ることを確認。(確認だけ・笑)
御茶ノ水に戻ったが、見学時間が短いニコライ堂は中に入れず、外から拝見。
まだ時間があるので(などど失礼なことを言ってバチが当たると困るけど)、神田明神にお参り。
甘酒を飲もうと思った門前の茶店は既に閉店していた。 
よく歩いて疲れてきたし寒くなってきたので、まだ早いけれど店に行って皆を待った。

*****
夜は、早期退職する後輩の慰労会@御茶ノ水のトラットリア。
盛岡に一人暮らしの父親がいるし、こちらでの仕事は十分にしたからと、帰郷を決めたそうで、
暫くは復興ボランティアをするつもりだとのこと。 明るく賑やかに皆を元気付けそう。
この日は慰労を口実(?)に、既に早期退職している者たちが久しぶり会って楽しく歓談。
昨年も会っている人、2〜3年前に会った人、数年ぶりの人、早期退職以来の人.. さまざま。
20年ぶりかしら?という人は、TV画面で見かけたり声で分かっていたりした人もいたが、
フリーランスで依然としてNHKなどで通訳をしているそう。
学生時代とはまた違う先輩後輩の間柄でも、今になれば年齢差は関係なく、気の置けない仲間。
祭日でほぼ貸しきり状態の店内で、賑やかに旧交を温め、また会う約束をして解散。

*****
着物:  伊那紬。 草木染(藍、りんご、矢車玉)。 白地。 青色の縞、茶格子。 
帯:   名古屋帯。 総絞り。 濃い赤香色系の地色に花・木柄。 (藤娘きぬたや) (お初) 
帯締め: 五嶋紐。 草木染、 薄橙色、裏は薄灰青色。 
帯揚げ: 青色の濃淡染分け。(薄い色の方を出した。) 
履物:  銀色台の草履。 藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒。
真冬用の黒色カシミアコートの中は臙脂色ショール。

2012.2.8 [水] 文楽つづき

前日に続いての文楽鑑賞は、第二部・第三部を続けて観た。
第二部は、「義経千本桜」と、お夏清十郎「五十年忌歌念仏」。
客席は、第一部とはうって変わってギッシリの入り。
「義経千本桜」は人気があるし、人間国宝や人気者が出るから..
第一部だって決して悪くないのに、一部から三部まで全部観る人はそれ程多くはないだろうし、
人気のある部とない部とできてしまうのは仕方無いかしらと思っても、この差はちょっと..ね〜

「義経千本桜」は、「椎の木」、「小金吾討死」、「すしや」で、いがみの権太をめぐる段。
語りは、「椎の木」が、芳穂大夫・寛太郎 → 咲甫大夫(松香大夫の代演)・清友、
「小金吾討死」が、文字久大夫・喜一朗、
「すしや」が、住大夫・錦糸 → 英大夫(源大夫の代演)・藤蔵 → 千歳大夫・團七。
人形遣いは、いがみの権太を勘十郎、すしや弥左衛門を玉也、娘お里を蓑助、
弥助実は平惟盛を紋壽など。
権太が始めから、歌舞伎の印象より、困った奴だけど嫌な奴じゃなく、あらっと思ったり、
歌舞伎とのあれこれの違いも楽しんだ。

お夏清十郎「五十年忌歌念仏」は「笠物狂」で、お夏を清十郎が遣うのが、何となく楽しい。

*****
第三部は、「菅原伝授手習鑑」と、「日本振袖始」。
「菅原伝授手習鑑」は、「寺入り」と「寺子屋」。
「寺子屋」の語りは、津駒大夫・寛治 → 嶋大夫・富助。
人形遣いは、松王丸を玉女、女房千代を文雀、武部源蔵を和生、女房戸浪を勘壽など。

「日本振袖始」は、「大蛇退治」の段を、清治の補綴・補曲、尾上墨雪の振付による新演出で上演。
期待に違わず楽しめて、新作・新演出もいいわね〜と思った。
呂勢大夫・咲甫大夫・芳穂大夫、清治・清志郎などに、勘十郎・幸助・一輔など。

*****
着物:  本結城紬。 濃紺色。 地空き、花器に花模様。 (奥順) 
帯:   染名古屋帯。 結城紬。 茶色地、葉と花の柄。 (谷本一郎) 
帯締め: 五嶋紐。 渋い緑色に、生成り・臙脂・緑入り。 
帯揚げ: 黄土色。 薄緑入り。 
履物:  銀鼠色の変り台の草履。 焦げ茶に白色の京くみ紐の鼻緒。 (Run) 
コートはいつもの真冬仕様に戻り、ショールだけ深緑色のに替えた。

2012.2.7 [火] 文楽鑑賞

2月の国立劇場での文楽公演は例年三部制で、まずは第一部だけを観た。
歌舞伎でも上演される「彦山権現誓助剣」。
上演の多い「毛谷村」だけでなく、前後の「杉坂墓所」と「立浪館仇討」があるのが、うれしい。

人気狂言の「毛谷村」は文楽でも歌舞伎でも上演回数が多いけれど、前後の上演は少ない。
歌舞伎でも「杉坂墓所」は何度か観ているが、「仇討」は多分1度しか観たことが無い。
国立劇場の文楽公演での「仇討」の上演は35年ぶりだというから、私は当然ながら初めて。
仇討の場は歌舞伎に比べ、文楽はアッサリなのね〜と思いながら観た。
文楽と歌舞伎って、時々違いに驚いたりするけれど、まあ、それも楽しい。 

「毛谷村」の語りは、咲甫大夫・清志郎 → 咲大夫・燕三で、
人形は、六助を玉女、娘お園を和生、母お幸を勘弥、微塵弾正実は京極内匠を玉輝など。

ところで、空席が多くてビックリ。 文楽を観始めてから初めてくらいの空席率。
第一部には人間国宝が1人も出ないから人気がないのかと思っても心配になる程。 
チケットを取る時に1等席は後方の端寄りの方しかなくて、
二部→三部→一部の順で取ったので、いい席は既に売れてしまったのかと思っていたから、
その分も合わせて驚いた。
端からでなく正面から観たいと後の2等席を取ったので、視界に空席がたくさん入って、
何となく気が乗らない感じにもなりそう。
文楽は大好きだし、いい舞台だったから大丈夫だったけれど..

*****
終演後は、可否道に寄って、いつもの様にブレンドに海苔チーズトースト、お替りにアメリカン。
能楽堂でお会いした常連さんに、雪の翌日に右手を骨折したと聞いた社長のお見舞いがてら..

*****
着物:  結城紬。 松煙染。 灰みの茶色。 総柄の変わり亀甲模様。 
帯:   名古屋帯。 変わり地の黒地。 「六瓢」 (とみや) 
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 灰色。 
履物:  雨草履。 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA) 
コート: 雨コート兼用の塵除け。 西陣お召し。 吉野格子。 緑・薄茶色。
     黒地に青灰色の刺繍ショール。

2012.2.4 [土] 立春には大人のメルヘン

立春だからというわけでもないだろうが、少し寒さが緩んだ感じがうれしい。
今頃は新年会も弾んでいる頃でしょうねぇ、行けずに残念..と思いつつ、
バレエ「こうもり」を観に出かけた。

「こうもり」は12月に観た・聴いたヨハンシュトラウスのオペラも大人のメルヘンだけれど、
その音楽をつかってローラン・プティが振付けたバレエは、正に大人のメルヘンそのもの。
初めて観た時から大好きなバレエだから楽しみにしていたが、期待通り楽しく鑑賞。

休憩時間には、「こうもり」鑑賞のお約束(笑)で、シャンパン。
お昼を食べ損なったので、サンドイッチも食べたけれど、居眠りもせず楽しんだ。(爆)

指揮:デヴィッド・ガルフォース
ベラ:ベゴーニャ・カオ、 ヨハン:ロバート・テューズリー、 ウルリック:吉本泰久など。

*****
着物:  結城紬。 無地。 灰藤色。 (奥順はたおり娘) 
帯:   染名古屋帯。 濡れ描「浜千鳥」。 青灰色地。 (染のに志山) 
帯締め: 伊賀組紐。 灰紫に、紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 草木染、 紫みの焦げ茶?色、灰茶色の絞り入り。 (堤木象) (お初)

バレエの観客は華やかだけれど着物の人は少なく目立ちがちなので、
洋服の中で浮かないように、洋服感覚のコーデにした。
休憩時間にご一緒したお二人連れに着物姿をお褒めいただき、思わずニコリ。

2012.2.3 [金] 節分の夜も歌舞伎見物

前日に続いて、襲名口上などを楽しみに大歌舞伎の夜の部を観に行った。
「御存 鈴ヶ森」、「口上」、「春興鑑獅子」、「ぢいさんばあさん」。

「鈴ヶ森」は、吉右衛門の幡随院長兵衛に勘三郎の白井権八。
飛脚早助を家橘、雲助は彌十郎、錦之助など。
雲助に囲まれた権八の立ち廻りで、いつも通り切られた雲助のユーモラスな演出に場内が沸いて、
口上前の肩ほぐしになった感じ。
長兵衛が登場してからは、権八と2人の台詞のやり取りが聴き応えあって好き。

「口上」は、いつ聴いてもお祝いの気持が溢れていて楽しい。

続いて、節分らしく豆撒き。
1度幕が下りてから、改めて節分の豆撒きがあったが、取れないのもいつも通り。(苦笑)
でも、もらえた方からお裾分けに与って、数粒だけど、うれしい節分になった。
(帰宅してから歳の数だけ豆を食べたが、若い頃と違い数が多くて食べるのは結構大変。笑)

夜の部の襲名狂言も舞踊で「春興鑑獅子」。 新・勘九郎が小姓弥生・後に獅子の精。
胡蝶の精を玉太郎と甥の宜生、家老に家橘、用人に亀蔵、老女に小山三、局に歌女之丞。
歌舞伎役者の最長老?の小山三が出演するのもうれしいし、客席からの拍手が暖かい。
勘九郎は少し硬い感じだが、小姓弥生もしっかり踊り、獅子の精の若々しい毛振りが見事。

「ぢいさんばあさん」は、ともに初役の三津五郎の伊織に福助の妻るん。
妻の弟の宮重久右衛門に扇雀、敵役の下嶋甚右衛門に橋之助、甥夫婦に巳之助と新悟など。
鴛鴦夫婦の睦まじさと、行き違いから起こった悲劇で離れ離れの人生を送ることになって、
37年ぶりに再会する老夫婦の変わらぬ思いに、若い甥夫婦の思い遣りが、
いつもながら暖かくて、襲名公演にはいい話だと思う。

*****
着物:  本結城紬。 総絣。 黒・藍色地。 (奥順) 
帯:   染名古屋帯。 手描き京友禅。 梅文。 肉桂色地。 (牧田立宰) 
帯締め: 伊賀組紐。 青みの紫色、片側は極薄桃色・緑色。 撚り房。 (松山好成)
帯揚げ: 草木染、 竹色? (堤木象)
履物・バッグ・コートは、前日と同じ真冬仕様。  

2012.2.2 [木] 勘九郎襲名披露公演

今日は勘太郎の勘九郎襲名披露公演の初日。 いの一番で新橋演舞場に歌舞伎を観に行った。
親の勘三郎、弟の七之助に、叔父の福助・橋之助、甥っ子たちの他、
襲名公演らしく、吉右衛門、仁左衛門・我當・秀太郎の松嶋屋、三津五郎、芝雀などが出演。
昼の部は、「鳴神」、「土蜘」、「天衣粉上野初花−河内山」。

「鳴神」は、橋之助の鳴神上人、七之助の雲の絶間姫で、所化は亀蔵・男女蔵など。
荒事らしく見得も多いし、襲名公演の始まりとしては楽しめてよいと思う。
姫が切ったはずの注連縄が切れず話が進む中、急いで黒子が切り外したハプニングつき。
こんなことは初日に限らないけれど、それも初日らしいと思って笑いながら見物。

勘九郎襲名狂言は歌舞伎舞踊の「土蜘」で、新・勘九郎が僧智籌・実は土蜘の精を演じた。
襲名への本人の気合もあろうが、上手くなったわね〜とうれしく思って観ていた。
源頼光を三津五郎、侍女胡蝶を福助、平井保昌を橋之助、
そして番卒を吉右衛門・仁左衛門・勘三郎、巫女榊を芝雀が演じ、襲名ならではの贅沢な顔ぶれ。
他も、四天王が松江・巳之助に甥の児太郎・国生、太刀持ちも甥の宜生。

「河内山」は、質見世より玄関先まで。
仁左衛門が河内山宗俊で、新・勘九郎が出雲守。
松嶋屋3兄弟が揃って出演し、仁左衛門の他、我當が和泉屋清兵衛、秀太郎が後家おまき。
東蔵の家老高木小左衛門に、錦之助・隼人が数馬・腰元浪路を親子で演じていて、それも楽しい。
仁左衛門の河内山を観るのは2度めだが、悪党にしては品がよすぎる感がするけれど、
市井の悪党でなくお数寄屋坊主だから、あれでいいのかもしれないとも思う。

口上のある夜の部も初日に観たいものの、夜は健康講座があるので、翌日回しにして帰宅。
何はともあれ、気持ちよく襲名公演初日を観られてうれしい。

*****
着物:  紬小紋。 藍染。 型染の向鶴菱文様。 (浦野理一) 
帯:   袋帯。 撚金搦みつづれ。 灰白色地に多色の模様。 (田畔・たぐろ) (お初)
帯締め: 五嶋紐。 生成りに橙に近い茶色のグラデーション。 
帯揚げ: 藍染。 藍色の濃淡。 (松原)
履物:  灰色台(エクセーヌ)の草履。 灰紫の組紐鼻緒。 (伊と忠) 

襲名興行初日だが、よい席ではないので訪問着を着る気になれず、でも結城紬でもないだろうと、
向鶴菱文様の着物に少し華やかな色合いの帯をお初に締めて、何気なく祝いの気持。
周りには訪問着の方も結構いらしたけれど、この取り合わせが私の気持に合ってよかったと思う。

2012.2.1 [水] 2月上旬も観劇三昧

2月に入っても寒さが続く中、上旬は観劇予定が目白押しで忙しい。(笑)
まずは早速、いつものように定例公演を観に国立能楽堂通い。
狂言・大蔵流「長光」と、能・喜多流「弱法師」。

狂言「長光」は、初めてでも観たことのある気がするほど狂言に多い筋立てで、
歌舞伎でも演じられる田舎者を都のすっぱ(詐欺師)が騙す・横取りしようとする話だから、
面白さは偏に狂言師にかかっているが、今日も笑いながら楽しく観られて、ニコニコ。
丸山やすし、松本薫、網谷正美。

能「弱法師」は、三島の近代能楽集の舞台は観たことがあるものの、お能を観るのは初めて。
シテ、ワキ、アイの夫々が存在感があって、短いけれど見応えのある曲だった。
難点は、昼食後のお腹一杯状態で暖かい能楽堂内にいると眠気を催してしまうこと。(汗)
シテ/俊徳丸・塩津哲生、ワキ/高安通俊・宝生閑、アイ/従者・茂山千三郎、地頭・友枝昭世。
囃し方は、藤田六郎兵衛、成田達志、柿原崇志。

*****
能楽堂の前に、駅からの途中の富山料理の五万石で日替りランチのおばんざいをいただいたが、
品数・量とも多めで、たくさん食べる私でもお腹一杯。(笑)
終演後は日本橋に行って用事を済ませ、デパートの展覧会で日本画鑑賞。
「近代日本画名作展」〜横山大観から平山郁雄まで〜 
フォートナムメイソンのケーキセットは、ケーキ2個にポットの紅茶で、またまたお腹一杯。

その後、思いがけなくメンバーにお会いできて、ご挨拶ができたのが嬉しい。
新年会に参加できないので、お会いできて本当に嬉しかったものの、
お腹一杯になったところで、ご一緒にお茶..ができなかったのが残念。
お声を掛けていただき、ありがとうございました。<ちびまるさん 

*****
着物:  小紋。 鹿の子総絞り。 灰紺色。 (有松・竹田庄九郎) 
帯:   染名古屋帯。 雪中の寒牡丹、前帯は梅に小鳥。薄灰色地、お太鼓の下は白。(染谷洋) 
帯締め: 伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成) 
帯揚げ: 草木染(蘇芳染)。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎) 
履物:  黒色台に黒・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色に葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA) 
コート: 黒色のカシミアコート。 白茶色カシミア長マフラー、薄茶色の花柄。(ロロピアーナ) 

仕立て直しを頼む前に、悔しいから(笑)もう一度くらい着ておきたいと鹿の子総絞りの着物。
仕立ての問題がなければ本当に好きな着物だと実感。 早く直してもらわなくちゃ..
小物はまた中央は臙脂・青鼠色が入っているけれど薄桃色の帯締めに、蘇芳染の帯揚げ。
どちらも私には珍しい色合いなのに、この頃すっかりマイブームの感じ。

2012.1.31 [火] 今月の着物備忘録

寒さにもめげず14回着用して、我ながらよく着たと自画自賛。(笑)
(要は遊び呆けたということでもあるけれど.. 汗)
暖かい真綿紬を中心に、いつも通り紬が多いものの、やはり暖かい絞りの着物やら、
無地調の訪問着なども着たし、いろいろの着物を着ることができた。
帯は季節柄のものを意識的に締めて季節を楽しめたのも、うれしいこと。
季節を選ばない万能帯は便利でいいけれど、季節感のある柄を締めると、気分が弾む。

ここ2年ほど家族のことで思わぬ事態が連続して発生して、いつ着られなくなるか分からないので、
着られるうちは大いに着ようと思っているが、今月は楽しく着られたことがありがたい。
箪笥に仕舞ったままになっていた着物・帯・小物なども、いろいろ着用できたのもうれしい。
まだまだいつでも着られる若い方と違い、とうとう着なかったわね〜ということにならないように、
今年はできるだけ眠りから覚ましてやりたいと思っている。

2012.1.28 [土] 世阿弥自筆本による能

観世文庫創立二十周年記念の「世阿弥自筆本による能」という4回シリーズの企画公演があって、
シテが梅若玄祥なのも期待感が大きく、今週2回目の国立能楽堂通い。

能・観世流「難波梅」は、世阿弥自筆本による演出で、通常の観世流の演出とは異なるというが、
「難波梅」を観るのは初めてなので違いは分からないものの、
ツレ(後場だけに登場)の[天女の舞]、後シテの[楽]と舞もあって、楽しい。
前場で登場する子方/稚児が立派に舞台を勤めて、いつもながら能楽の子方の見事さにも感嘆。
シテ・梅若玄祥、ツレ・梅若紀彰、子方・観世三郎太、ワキ・殿田謙吉、アイ・茂山七五三などに、
後見・観世清和他、地頭・観世銕之丞など。
シテの面が独特だったが、前シテ・老人が子牛尉で、後シテ・王仁が茗荷悪尉。

お能の前の狂言は大蔵流「清水」で、茂山千五郎・正邦の親子共演。
何度か観ている曲だが、今回は細かいところの印象が違った。
もしかしたら今までは和泉流か東次郎さんのところで観たのかもしれないと思う。
どちらにしても筋自体は同じで、狂言らしさがあって、楽しい。

*****
着物:  無地調の小紋。 変わり織。 銀鼠色。 (千總) 
帯:   袋帯。 濃グレー地に金砂子。 巻物・短冊琳派文様。 「琳派古調鶴」 (吉織)。 
帯締め: 五嶋紐。 極薄黄色(生成り?)。 薄桃色の房。 
帯揚げ: 草木染(ブナ染)。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎) 
履物:  薄金色の台の草履。 龍村の白地に金色の唐草柄の鼻緒。 

2012.1.27 [金] 淡路人形芝居

およそ500年の歴史があるという淡路人形芝居の公演を観に、夜は国立小劇場まで行った。
淡路には最盛期には多くの座があって各地を巡業していたそうで、
地域に残る素人衆の農村歌舞伎などとは異なるプロ(セミプロ?)集団だったようだが、
戦後は新しい娯楽の登場で急速に姿を消してしまい、
今は保存活動に支えられたこの淡路人形座が唯一だとか。
2日間の公演で異なる演目で上演されるものの、明日は別件があり私はこの日1日だけ。

「玉藻前曦袂・たまものまえあさひのたもと」で、「道春館」・「神泉苑」・「狐七化け」の各段。
大夫と三味線が床で語り舞台では人形遣いが人形を遣う点は、今まで観てきた文楽と同じ。
文楽のように洗練されてはいないが、田舎臭さ?が残っているところがかえって楽しかった。
「狐七化け」では、人形早替りに合わせ人形遣いの衣裳まで替わるのが楽しくおかしい。
また観たいと思う楽しさ。

*****
着物:  本結城紬。 総柄絣。 黒・藍地。 (奥順) 
帯:   染名古屋帯。 雪中の寒牡丹、前帯は梅に小鳥。 薄灰色地、垂れは白。 (染谷洋作)。 
帯締め: 伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成) 
帯揚げ: 草木染(蘇芳染)。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎) 
履物:  灰色のオストリッチの天・鼻緒の草履。 灰緑×黒色。 底はウレタン。 (絹揺履)

まだ雪(氷)が残っているところもあるかもしれないと、昨日に続き滑り難い底の草履にしたが、
流石に千代田区のこの辺りは処理が早いようで、道には雪は無かった。

2012.1.25 [水] 狂言の会

雪が氷の塊になって残っている中、夜は国立能楽堂の狂言の会に行った。
結構好きなのになかなか分かるようにはならないお能と違い、
狂言は落語と同じく初めから楽しんで観て・聴いているので、気楽。(笑)

大蔵流「松脂」、和泉流「連歌盗人」と「茶子味梅・ちゃさんばい」。
どれも初見だ(と思う)が、狂言らしい話で、観たことがあるような気がするくらい。
出演者の多い「松脂」は、東次郎さんのところが総出演の趣き。シテは則俊。
「連歌盗人」は三宅右近、石田幸雄、野村万作で、
「茶子味梅」は野村萬斎、高野和憲、深田博治と、こちらは万作さんのところ。
どことなく雰囲気が違うのも楽しい。

*****
終演後は、五万石でミニ会席をいただいたが、夜ひとりで行ったのは初めて。
富山料理らしく冬においしい刺身やかぶらずしなどを食べ損なうのは残念だから、
夜は1人向きの店ではないと思うものの、友人が暫く来られないから1人で行くことにした。
料理はおいしかったが、待ち時間が長くて、やっぱり連れがあったほうがいい。
1人で行くなら昼にしましょうっと..

*****
着物:  結城紬。 銀鼠色地。 雪輪。 (藤貫) 
帯:   染名古屋帯。 灰白色地。 雪の結晶柄。 
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 草木染(蘇芳染)。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎) 
履物:  灰色のオストリッチの天・鼻緒の草履。 灰緑×黒色。 底はウレタン。 (絹揺履)

雪女の気分だったわけではないが、着物も帯も色・柄とも雪モード。(笑)
小物を赤にして、紅梅白梅にもなるかと..(爆)

2012.1.24 [火] 久しぶりのミュージカル

前夜からの雪は止んだものの、そこかしこに雪が残っていて厳しい寒さ。
でも、寒さにもめげず夜にはミュージカル「ラ・カージュ・オ・フォール」を観に行った。
以前はダンスの多いミュージカルが好きだったのに、最近は殆ど行かなくなったが、
前々から観たかったミュージカルで、雪も止んだので、迷うことなく予定通り出かけた。

主役は鹿賀丈史のジョルジュに市村正親のザザことアルバンで、この2人の凄さを実感。
他の役もそれぞれ個性的で、ニコニコ観て・聴いて楽しんだ。
あと、あのうち何人が男性なのかしらと思ったカジェルが全員男性だったのには脱帽。(笑)

*****
着物:  訪問着。 総絞り。 灰色。  
帯:   袋帯。 壱千八百織。 墨色地、銀霞。 「加賀浪漫 南天に鳥」 (橋本清)
帯締め: 五嶋紐。 薄桃色。 臙脂・金色入り。  
帯揚げ: 縮緬。 灰みの赤紫。 雪輪に草花の模様入り。
履物:  薄いパ−プルシルバーの台の草履。 白色の皮シコロ織の鼻緒。 (長谷川商店) 

雪はもう止んでいたし外は殆ど歩かないで済むので着物で行ったが、
寒さ対策に今日も暖かい絞りの着物。
ミュージカルだし天気が悪いし、着物の方は少ないだろうと思い、
着物と帯はモノトーンに近い色合いのものにして、赤系の小物で色を差した。
やっぱり着物の方は殆どいず、見かけたのは2人だけ(もしかしたら同じ人かも)だった。

2012.1.23 [月] 新春浅草歌舞伎(一部・二部通し)

天気の崩れを心配しながらも、朝から着物を着て浅草まで歌舞伎を観に行った。
日にちが取れなくて、上演時間はここが一番短そうだし家から遠いしと、久しぶりの通し観劇。
まず浅草寺にお参りしてから、公会堂で歌舞伎見物。

第一部は、曲亭馬琴の「南総里見八犬伝」と、夕霧・伊左衛門の「廓文章−吉田屋」。
「八犬伝」は、富山山中庵室、大塚村蟇六内、同表座敷、円塚山の各場で、半通しの感じ。
第二部は、通し狂言「敵討天下茶屋聚」で、四天王寺の場から天下茶屋聚敵討本懐の場まで。

亀治郎と愛之助に、男女蔵と亀鶴が加わって、この4人が中心。
あとは巳之助、歌昇、壱太郎などの若手御曹司たちと、竹三郎と春猿それに薪車は重石?
でも、「吉田屋」こそ愛之助が初役で伊左衛門を勤め、夕霧は壱太郎だが、
「南総里見八犬伝」、「敵討天下茶屋聚」では亀治郎がともに2役で、亀治郎の印象が強く、
まるで今夏の襲名の前に頑張って亀治郎奮闘公演をやっているみたい。(爆)

芸達者で遊び心一杯な亀治郎だが、声・台詞回しが以前より猿之助に似てきた印象で、
遊べば遊ぶほど、猿之助に似れば似るほど、差を感じてしまうのが難しい。

*****
着物:  小紋。 総疋田絞り。 千草鼠色地。 
帯:   染名古屋帯。 薄肌色地。 祝辞(祝い柄)。
帯締め: 伊賀組紐。 黄緑色、片側に灰深緑・茶色入り。 (松山好成) 
帯揚げ: 灰緑色。 疋田絞り入り。 
履物:  濃深緑色の天・鼻緒の草履。 ラバーソール台。 (菱屋のカレンブロッソ)

同じ総絞りでも昨日着たのとは全く違う手触り・着心地で、こちらは絞りの入った着物という感じ。
普段着物っぽいこちらの方がむしろ暖かくて、これはこれで冬の寒い時期には好きな着物。
雪の結晶柄の帯を締めるつもりが、雪が降るかもしれないという日向きではない気がして変更。
コートはまた防寒用のカシミアコートに戻って、雨に備えナイロン?の二部式コートの下を持参。
呉服店のプレゼントでいただいて、上は使ったことは無いが下は結構重宝している。
往きは雨も止んでいたので、履物は雨仕様にしてスニーカー草履と名づけているもの。
傘だけは小さな折り畳みでなく和傘を持っていったので、雨の帰り道も問題なくホッ。

2012.1.22 [日] 能面を堪能

寒さは続いていても雨がいくらか弱まってきたので、先週行きそこなった展覧会を観に行った。
「能面と能装束−神と幽玄のかたち−」@三井記念美術館。
最近は能面・能装束ともに国立能楽堂の展示室で度々しかも無料で(笑)観ているが、
重文の「旧金剛宗家伝来能面」全54面を公開と謳われると、やはり観てみたいと出かけた。
せっかちな私にしては珍しく時間をかけてじっくり観たので疲れたものの、
本当に観甲斐があって充実した時間を過ごした。

*****
着物:  小紋。 鹿の子総絞り。 灰紺色。 (有松・竹田庄九郎) (お初)
帯:   袋帯。 本銀箔・白銀色地。 松におぼろ月。 (村田) (お初)
帯締め: 五嶋紐(銘つぼたれ)。 江戸本高麗。 白地に春光箔。 
帯揚げ: 草木染(ブナ染)。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎) (お初)
履物:  灰みパール色の押し台の草履。 パールグレー色の鼻緒。 (胡蝶) 
コート: 雨コート。 紫色地、糸巻き地紋・細乱れ縞入り。 (和田織物)
     カシミール刺繍ショール。 黒地に多色刺繍。 

展覧会に着物で行くことは滅多に無いけれど、今日は雨天にも拘らず着物を着て行った。
というのは、この帯は今月締めないと来年の正月まで1年眠らせることになりそうだから..
展覧会の前後に寄ったデパート2箇所で、とても誉めていただいて嬉しかったものの、
着物に難を見つけてしまい、ガ〜ン。(涙) 
しつけ糸を取った時にも着たときにも気づかず、お気に入りの着物になりそうと喜んでいたのに、
気づいてしまうととても気になる。 悉皆に相談して一部仕立て直しをしてもらうことになりそう。
防寒より雨対策の方が大事と着て行った雨コートも、やっぱり長い・長すぎる。
このままでは着にくいから、これもやはり注文した丈まで短くしてもらうほうがよさそう。
店によるものの、仕立てあがったときに寸法も含めしっかり確認すべきだったと反省しきり。

2012.1.20 [金] また能楽堂に

雪・雨の寒い日。 午後になっても、家の中でも暖房してない室温は南側でも15度くらい。
最高温度が5〜6度との予報だったが、昨日より5度も低いというのが堪える。
寒さにめげて、行く予定だった「能面と能装束」展は会期があと10日もないのに先送り。
それでも夕方から、チケットを取ってあった国立能楽堂の定例公演に出かけた。
番組は、狂言・和泉流「隠狸」と、能・宝生流「巴」で、どちらも初見。

狂言「隠狸」は、上演するのは和泉流だけで大蔵流では上演されないそうだから、
今まで観たことが無いのはそのせいもあるかもしれないが、観どころ・聴きどころが多く楽しい。
狸の縫いぐるみを下げた太郎冠者が可愛くおかしいし、酔いながら謡い舞う様子が楽しかった。
シテ/太郎冠者・野村万作、アド/主・萬斎で、息の合った2人のやり取りがいいし、
何より、万作さんの醸し出す雰囲気が素晴らしい。
舞台へのご出演の無くなってしまった茂山千作さんよりお若いとはいえ、万作さんも80代。
驚くほど若々しいといつも感嘆しているが、もう暫く楽しませていただきたいと願っている。

能「巴」も、特に後場の長刀をつかう場面が華やかで楽しい。
シテ(辰巳満次郎)が軽やかだと思ったら、まだ50代前半で、成る程と納得。
ただ、ワキ(よく出演される方だけれど)の、歩くたびに身体が上下動するのが毎回気になる。
今日もワキツレ2人は滑らかに動いているだけに、橋掛りへの登場から目につくのがどうも..
それにしても、今日も後見にご宗家が出ていらしたのは修行の一環なのでしょうねぇ〜
若く襲名したから、学ぶ事だらけで大変だろうと思いながら見てしまう。
宝生流の後シテには珍しい面・女増髪を用いることがあると手引きにあったので期待していたが、
今日の面は孫次郎だった。

悪天に着物は止めて洋服にしてしまったが、外出時は左程悪い天気ではなく、少し後悔。
真冬はカシミアコートで防寒している身には、単衣仕立ての雨コートでは寒くて、
コートのことを考えると、および腰になってしまう。

2012.1.19 [木] 今年の初オペラ

夕方から、プッチーニのオペラ「ボエーム」を聴きに行った。
ストーリーは年の初めに観るには哀しすぎるけれど、音楽も再演の舞台美術も好き。
歌手の声・耳が覚えている音楽を、楽しく聴いて帰宅。

*****
着物:  結城紬。 無地。 灰藤色。 (奥順はたおり娘)
帯:   袋帯。 素描き友禅染め、 白金地。 葦に白鷺。 (三浦逸鬼) 
帯締め: 伊賀組紐。 白色、片側に黒〜墨色入り。 (松山好成) 
帯揚げ: 紫色。 細かい菱型の織に帽子絞り入り。 (和想庵) (お初)

閉店を残念に思いながら、くのやで先日求めた帯揚げの1枚を早速使用。

2012.1.18 [水] 展覧会

もともとの心積もりでは、昨日か今日かトーハクに行って、
特別展「北京故宮博物院200選」の「清明上河図」などを観たかったのだけれど、
行かれた方々の気力・体力に羨望を感じながら、私は長時間並んで待つのは無理だと諦め。

でも母からの頼まれ事もあり出かけるので、トーハクは無理でも他の美術館ならと、
招待券をいただいた「ザ・ベスト・オブ山種コレクション」の後期展示を観に行った。
今までに観たことのある絵もいろいろあって、これが好き、あれも好き、と思いながら観て回った。
前期も観たし、ここのコレクションの主な絵画は鑑賞したことになる。

母の用事を済ませ、自分の用事も済ませてから、江戸切子のグラス・ぐい呑みを購入。
好きな食器が震災で嫌に成る程たくさん割れてしまって、もう買わなくていいと思っていたのに、
好きなものは好きで(当たり前・笑)、デザイン変更による在庫処分だから買ってもいいかと..
先日は自重したのだけれど、随分減っていたものの、まだ有ったので、これもご縁かと、
それに、積み立て金から支払ったので、差し当たって懐に実害は無かったし..(爆)

2012.1.15 [日] 邦楽・三曲の会と、初カレー

三曲って、筝・三弦・尺八、つまり琴と三味線と尺八なのかしら?
筝がお琴なのは分かるけれど、三弦は三味線だけでなく胡弓も入るのかもしれないし..
分からないまま調べもしないで、三曲の会に出かけたのは、山勢松韻さんが出演なさるから。
昨秋、偶然お聴きする機会があって、また聴きたいと思った直後にお名前を見つけたので、
うれしくなって早々にチケットを取って、楽しみにしていた。
流派の違う(多分)方々5組による5曲を聴いたが、最後の山勢派の演奏が私は一番好きだった。
それまでは何となく、お茶屋でのお座敷遊びによさそうなどと思いながら聴いていたが、
松韻さんが琴の演奏とともに唄われるお声に一度に印象が変わった。
いいものを聴かせていただいたという気持一杯で、来てよかったと思いながら聴いていた。

観客は聞こえてくる会話からお社中の方が多いらしく、私のように知識の無い者は少なそう。
分からなくても、楽しく聴いたのだからいいでしょうと、ひとりで満足。(笑)
それに、着物率がいつもより随分高かくて、それも楽しかった。

*****
終演後は、蕎麦と珈琲を目当てに、新年のご挨拶もしたいと押上に一直線。
が、夜の貸し切り営業のため、早仕舞いしていた。(涙)
ライブは無いことをHPで確認しておいたのに、貸切は載っていなかったから..
でも、前々から伺いたいと思っていたスパイス・カフェに辛うじて入れていただけて、ホッ。
カレーセットをいただいたら、前菜から嬉しくなったが、2種類選択したカレーもよくて、
季節の牡蠣カレーも楽しかったが、ラッサムというスパイシーなカレーが正に好み。
評判だけのことはあると実感。また伺いたい・伺えるといいな〜と思いながら帰宅。

*****
着物:  結城紬。 松煙染。 灰みの茶色。 総柄の変わり亀甲模様。 
帯:   染名古屋帯。 手描き京友禅、筒描き。 肉桂色地。 梅文。 (牧田立宰) (お初)
帯締め: 伊賀組紐。 黄緑色、片側に灰深緑・茶色入り。 (松山好成)
帯揚げ: 草木染。 渋い竹色。 細かい菱型の織。 (堤木象)

2012.1.14 [土] 能楽・普及公演

第2土曜日の普及公演を観に、昼から国立能楽堂に出かけた。
解説・能楽あんない「長恨歌の艶」、狂言・和泉流「棒縛」、能・観世流「楊貴妃」。
「棒縛」は、やっぱり歌舞伎より狂言の方が好きだわぁ〜と思いながら楽しんだ。
能「楊貴妃」は謡と囃子をBGMに気持ちよくまどろんだ感じ。(爆)

*****
着物:  紬小紋。 藍染。 向鶴菱文様の型染。 (浦野理一)
帯:   袋帯。 献上更紗。 生なり薄クリーム地錦。 (岡文) (お初)
帯締め: 伊賀組紐。 青色、片側に水・薄水色入り。 (松山好成) 
帯揚げ: 藍染。 藍色の濃淡。 (松原) 

2012.1.12 [木] 今年の食いしん坊はじめ

今年も食いしん坊初めは、やっぱりここで、8日の昼にみかわ是山居でてんぷらをいただいた。
久しぶりのめばちが嬉しく、季節の白子が楽しい。
10数年食べ続けている味は、美味しくて当たり前だと思うが、やっぱり美味しい。(笑)

*****
12日は、フランス料理@御魚大渕座。
オードブルは、野菜のディップ、きのこのマリネ、味噌漬のクリームチーズ、フォアグラ、
それに、帆立ときゅうりの和え物の、5品盛り。
スープは、冬の定番のオニオングラタンスープ。
メインは帆立と牡蠣のソテー。
デザートまで楽しく・美味しくいただいた。

銀座に居るのだからと、くのやに寄ったら全品5割引になっていた。
足袋も含め品物が先日より随分少なくなっているのは、当たり前でしょうね〜
で、帯揚げ・ひざ掛けなど小物をあれこれ買ってしまったら..馬鹿にならない金額。(汗)

2012.1.11 [水] 歌舞伎@国立劇場

昼からまた歌舞伎見物で、国立劇場の初春歌舞伎公演に出かけた。
東京では今月5座で歌舞伎公演があって、いくら何でも多過ぎ。 私は、中村座は諦めたけど..
で、こんなに公演があると流石に名称に苦労したのか、ここが初春歌舞伎公演で、
新橋演舞場と平成中村座はどちらも寿初春大歌舞伎で同じ。 浅草公会堂は新春浅草歌舞伎。
ル・テアトル銀座は歌舞伎がつかず玉三郎初春特別公演。
う〜ん..何処が何なんだか..  書いてみて、漸く分かった。(笑)
何はともあれ、こちらは通し狂言「三人吉三巴白浪」と「奴凧廓春風」。

お馴染みの「三人吉三巴白浪」は、和尚・お嬢・お坊が、幸四郎・福助・染五郎。
和尚の父・土左衛門伝吉を錦吾、妹おとせを高麗蔵、それに、十三郎を友右衛門など。
節分から雪の季節まで、時の流れも含め、見どころ・聴きどころが多く、
よくできた芝居だと思いながら、楽しく観た。

次の「奴凧廓春風」は、全段上演は初演以来の100余年ぶりとか。
大幅に内容は変更されているそうで、振付も担当したという染五郎中心の歌舞伎舞踊。
曽我十郎、奴凧、猟人富士の仁太郎の3役を勤めていて、奴凧がとても楽しい。
観たことが無い(当たり前・爆)ので楽しみにしていたが、正月気分にも合って、気持ちよく見物。

*****
終演後は、今年初めての可否道で、新年のご挨拶。
いつも通り、オリジナルブレンドに海苔トースト、お替わりのアメリカン。

着物の出し入れを怠けて、着物・帯・帯締め・帯揚げまで、前日と全く同じ。

2012.1.10 [火] 玉三郎初春特別公演

午後は、玉三郎の特別公演を観に京橋のル・テアトル銀座へ出かけた。
口上というか新年の挨拶があって、「妹背山女庭訓−道行恋苧環・三笠山御殿」。
玉三郎のお三輪と、鱶七に松緑。
あと、橘姫を右近、求女実は藤原淡海を笑三郎、蘇我入鹿と豆腐買おむらを猿弥など。
歌舞伎公演にしては短いものの、久しぶり(多分)の玉三郎のお三輪を楽しく見物。

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終演後は、美味しいケーキの食べ初め@イデミ・スギノ。 
そして、上田宗箇 武将茶人の世界展 @松屋。
展覧会パスとしてここのカードを所有(笑)。 で、入場無料なのが、いつもながらうれしい。
復元された茶室を中心に一通り見てから、映像を見て、また会場をゆっくり見て回っていたら、
メンバーにお会いして、新年のご挨拶ができたのも、うれしかった。
お声をかけてくださって、ありがとうございました。

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着物:  紬訪問着。 藍染、裾・袖に青・赤などで細かい横縞入り。(甲木恵都子) (お初) 
帯:   袋帯。 銀鼠地。 氷結晶・花菱柄。 (岡文) (お初) 
帯締め: 五嶋紐。 生成り、薄桃色の房。 (お初) 
帯揚げ: 灰藤色。 雪輪に模様入り。 

2012.1.7 [土] 能楽始め・運動始め

今年の能楽始めは、定例公演@国立能楽堂。 もう暫く能楽堂に通ってみるつもり。
番組は、狂言・大蔵流「筑紫奥」と能・金剛流「羽衣・床几之物着」。

狂言「筑紫奥」は初見だったが、年貢を納めに来る百姓の話で、似た狂言を思いながら観た。
今年も年貢を納められることをめでたく思う百姓に、凶作も今より多かっただろう時代を思う。
笑い納めも、年の初めの狂言として相応しいめでたさ。

能「羽衣」は、小書「床几之物着」のため舞台で床几に腰掛けたまま羽衣を身につける。
この演出の方が、後座での着付けより場に合っている感じで、好き。
ただシテが時々ふらつくのが観ていて落ち着かず、軽やかなはずの[破ノ舞]が..

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着物:  訪問着 風通お召し。 氷割文様地。 吊り暈し。浅紫に鼠がかった葡萄色地。 
帯:   袋帯。 両面錦。 琳派三人衆 宗達「鶴図」 (安達良夫)
帯締め: 五嶋紐。 紫色、片側に薄藤色・金色入リ。 
帯揚げ: 極薄い青磁色。 金糸の七宝柄など入り。 
履物:  薄金色の台の草履。 龍村の白地に金色の唐草柄の鼻緒。 

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夜は、近くの健康センターで冬の講座に参加。 1時間動いて、運動始めの汗をかいた。
秋には休みが多くなってしまい、辛うじて半分ちょっとしか行けなかった。
今年も既に予定が入っている日があるが、もう少し休みを減らして、キチンと通いたい。

2012.1.6 [金] 初詣

遅くなってしまったが、漸く初詣。 まだ松の内に出かけられてホッとした気分。
氏神さまの八幡さまにまずお参りし、次にお不動さまに、更にお不動さまの沿道にあるお寺にもと、
日本人らしく神様にも仏様にもお参りして、お見守りくださるようお願いした。
混雑が苦手で近年は3が日にお参りしないものだから、忘れた頃になってしまう年もあったので、
比べれば大分マシ。 お参りできてよかった。

2012.1.5 [木] 初春大歌舞伎・夜の部

正月気分一杯に2日連続で楽しく歌舞伎見物。
今日は昨日に続いての初春大歌舞伎@新橋演舞場で、夜の部。

まずは正月恒例の曽我狂言で、歌舞伎十八番の内「矢の根」。
三津五郎の曽我五郎で、あと田之助、歌六、秀調。
初めて観た時は、筋らしい筋も無く大人子供みたいな五郎の何処が面白いやら分からなかった。
今は、歌舞伎らしい荒事の所作を楽しみながら気楽に観られて、結構好き。
七面倒くさいことを考えないで、歌舞伎らしさを楽しむに限ると思っている。

昼の部にあった石橋物が夜にもあって、こちらは「連獅子」。
冨十郎の一周忌追善狂言で、長男の鷹之資の仔獅子に、後見役の吉右衛門の親獅子。
間の宗論の僧は、又五郎と錦之助。
鷹之資が随分大きくなっていて、一生懸命踊る姿が健気で、いい追善。
吉右衛門は踊りの名手とは言い難いが、追善でもあり丁寧に踊っている。
吉右衛門の踊りはとても珍しく、観たことがあったかどうか考えても分からなかった。
鷹之資の後見役で役の幅が広がるかも..(笑)

通称「め組の喧嘩」の方が分かり易い「神明恵和合取組」は、品川島崎楼より神明末社裏まで。
昼の部に加賀藩お抱え火消しが出て、こちらは町火消しで、どちらも鳶が出るのがおもしろい。
菊五郎のめ組辰五郎に、時蔵の女房お仲で、息の合った気風のいい鳶頭夫婦。
松緑の長男・大河が倅又八で、こんな役をもう演れるようになったかと大きくなったことを実感。
あと、梅玉、芝雀、彦三郎、萬次郎などに、鳶には菊五郎劇団の役者が勢揃い。
力士は、四ツ車大八を左團次、九龍山浪右衛門を又五郎など。
め組みの鳶と力士の喧嘩の場も、菊五郎劇団らしく安心して(笑)楽しく観ていられるのがいい。

*****
着物:  結城紬(奥順 本結城)。 濃紺色。 地空き、花器に花模様。  
帯:   染名古屋帯。 祝辞(祝い柄)。 薄肌色地。 
帯締め: 伊賀組紐。 極薄桃色、片側に薄黄緑色入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 草木染(蘇芳染)。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎) (お初) 
履物・バッグ・コートは前日と同じ。

この染め帯を松の内に締められてホッ。(笑) 今月あと1度くらいは締めるかも..(爆)
昨日連れ帰った帯揚げを早速使って、いい選択だったと一人納得。

2012.1.4 [水] 今年の初芝居

3が日が過ぎて、いよいよ始動。 日常に戻り、ほぼ仕事化している観劇(笑)に出かけた。
今年の初芝居は歌舞伎・昼の部@新橋演舞場。 歌舞伎から始まったのが、正月らしくていい。

魁春・芝雀の舞踊「相生獅子」で幕明け。
2人の姫の白と赤の着物が、正月らしく華やかな印象。
石橋物では上演の少ない踊りだが、獅子になってからも女形2人の舞は柔らかく艶やか。
魁春の踊りは、型・線が綺麗なことを今更のように認識。

次は「祇園祭礼信仰記」のうちの「金閣寺」。
松永大膳を三津五郎、弟・鬼藤太を松江、此下東吉実は真柴久吉を梅玉、雪姫を菊之助、
狩野之介直信を歌六、十河軍平実は佐藤正清を錦之助。慶寿院尼を東蔵など。
3姫のひとつ雪姫を菊之助が初役で演じるのに、場内の暖かさに不眠がたたって居眠りつき。(涙)
見どころの爪先鼠がすっぽり抜け落ちてしまったのは、何とも心残り。
日程的にもう1度は厳しいし、歌舞伎座と違い幕見席が無いのが.. 新年早々、残念無念。
最近の三津五郎は、国崩しの大悪人が似合ってきて、大膳も風格あっていい感じ。
それにしても梅玉がよくて、大膳より此下東吉が目に残る。

昼の最後の「加賀鳶」は、「本郷木戸前勢揃いより赤門捕物まで」。
菊五郎が、加賀鳶・天神町梅吉と按摩・竹垣道玄の2役。
3年前の初役の時は、梅吉はいいけれど道玄の菊五郎が好きになれず、 
菊五郎にはこんな汚い役は合わないと思ったのに、2度目の今回はあまり違和感無く、 
呆れた坊主に愛嬌を感じたりもしたのが我ながら面白かった。 単に慣れただけかもしれないが..
加賀鳶・日蔭町松蔵を吉右衛門、女按摩・お兼を時蔵、道玄女房・おせつを東蔵、
伊勢屋与兵衛を彦三郎、小間使お朝を梅枝など。
菊五郎、吉右衛門、三津五郎、左團次、團蔵、菊之助、又五郎、錦之助などの加賀鳶が並んだ
本郷木戸前勢揃いが、いなせで格好よく、正月気分に合って嬉しく初芝居を楽しんだ。

*****
終演後は呉服屋回り。 まずは今月で閉店の「くのや」で足袋を購入。
冬用の中ネルの足袋は残り少なくなっていて、私の寸法のも10足無かったので、
取り混ぜてもいいと言ってくださったのを幸い、ネルと夏用の麻と通常のとで10足。

次は、銀座では他の店舗を閉じてしまい1店舗になってしまった「みとも」に寄ってご挨拶。
冨田五郎さんのアルコール抽出による草木染の色に惹かれて、帯揚げとショールを購入。
帯揚げは、ブナ染の薄クリーム色のと、差し色用に蘇芳染めの赤色のを。

他ではご挨拶だけ。 着物・帯の取り合わせを誉めていただき、ニコニコッ。 たんじゅ〜ん。

*****
着物:  伊那紬。 草木染(藍、りんご、矢車玉)。 白地。 青縞、茶格子入り。  
帯:   染名古屋帯。雪に寒牡丹柄、前帯は梅に小鳥。 薄灰色地、お太鼓の垂れは白。(染谷洋)
帯締め: 伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成) 
帯揚げ: 紬。 青灰・灰青緑・濃灰色。 
履物:  灰色台(エクセーヌ)の草履。 灰紫の組紐鼻緒。 (伊と忠) 
バッグ: 友禅大型バッグ。 灰紫色に葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA) 
コート: 黒色のカシミアコート。 白茶色カシミア長マフラー、薄茶色の花柄。(ロロピアーナ) 

今年初めての着物だから、やわらか物にしたいと思っていたのに、やっぱり紬を着てしまった。
でも、明るい印象のこの着物で、帯を雪に寒牡丹柄のにして、着物ともども雪の印象?
冬仕様のコートと履物を着用。 2月末頃まではこの組合わせが殆どになりそう。

2012.1.3 [火] 3が日

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

最近は3が日はノンビリ過ごしていて、今年も同じ。
1日: 例年どおり、元日に書いている年賀状書き。
    (退職してからは元日に届くように暮れのうちに書こうと思っているものの果たせず。)
    あとは年末からの不調が続いているので無理せず(っていつもじゃん..・汗)寝正月。
    午後遅くやって来た息子と一緒に、お酒を飲みながらお節とお餅。
    お節は、作らず買ってきてあったものを盛り付けただけ、
    お餅も、雑煮を作るのもパスして磯部というテイタラク。
    お酒は、いつもの飛良泉の純米吟醸。 変わり映えもなし。

2日: 母のところに年賀。 息子も久しぶりに同行。
    5日前とあまり変わりは無いものの、この日は会話がかみ合わないことが多かった感じ。
    息子は、齢を考えれば仕方無い・あんなものじゃないのというけれど..
    それにしても、正月には姉弟たちと母の家で会っていたのに、
    母がホームに入ってから会う機会が減ったのが残念。
    帰宅後、この日は流石に雑煮を作って息子にも.. あとは同じ。
    
3日: 昼はフランス料理店でハンバーグランチ。
    馴染みの店が今年は2日・3日の昼に特別営業するというので、年賀を兼ねて出かけた。
    ハンバーグとカレーだけで、要は、まかない食でよければどうそというスタンス。 
    追加のデザートもプディングだけ。飲み物も頼んで、正月としては気分の変わった食事。 

    帰りに三越に寄って、キイさんにお会いでき、和む。  お願いもできて、ニッコニコ。 
    荻須高徳展〜憧れのパリ、煌めきのベネチア〜 も一回り。
    荻須の見たパリ・ベネチアが目に浮かぶような絵。
    帰宅したら、お昼を食べて分かれた息子がまた来ていて、半分予想はしていたけれど.. 
    取り敢えず買って来た和菓子にお茶で一休みしてから、一緒に夕ご飯。
    お節は殆ど食べ尽くし、明日から日常が戻る感じ。

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