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2013.9.24 [火] 夏メンテ

夏痩せしなくなったのは、アイスクリームの食べ過ぎらしいことは大分前に気づいたのに、
暑さに負けて、何年たっても懲りずに、ついつい食べてしまう。食べ過ぎてしまう。
同じく大好きだったチョコレートは、いつからか以前のようには食べなくなったけれど、
アイスクリームは、一向に誘惑に勝てなくて..
しかも往々にして1個で止まらず、2個3個と..(汗)
で、今年も、夏痩せならぬ夏太り。 お腹周りがモコモコ、服がキツイ。(涙)

自分でも努力しなくちゃマズイとは承知していても、なかなか思うようにはいかない。
で、少しはどうにかならないかと、トリートメントをしてもらいに出かけた。
まず脚のマッサージ。 凝りのひどかった脚が軽くなって、うれしくなる。
次いでお腹まわりを中心に手入れをしてもらったら、
少しスッキリした気がして(気のせいもあるかもしれないが)、思わずニンマリ。
夏の疲れた肌の手入れもしてもらいたかったのだが、予約でいっぱいだそうで両方は無理とか。
仕方ない。 またの機会に..

銀座に行くならと、その前に今日が最終日の展覧会に滑り込んだ。
「ベニシアと仲間たち展〜猫のしっぽ カエルの手 京都大原ベニシアの手づくり暮らし〜」@松屋。
ゆったりした暮らしが垣間見られ、特にお庭の様子に心が和らぐ。
でも、あの庭を保つには日々の手入れが必須で、ノンビリ暮らしていてはできないでしょうねぇ。

トリートメント後はまた松屋に戻って、茶の葉でゆったりした気分でお煎茶をタップリ。菊のお菓子も。
なのに、何故かタルト・オ・マロンを食べたくなって、ぶどうの樹にも行って、
デザートだけでなく、珈琲も、いつも通りブラックで飲んだ。
家に帰ったら、胃が重い。 続けて濃い煎茶と珈琲を何杯も飲んだせいらしい。
本当に子供みたいと、我ながらいつになっても大人になりきれない自分を猛省。 じゃない.. 
少し反省。(爆)

2013.9.23 [月] 今月2度目の3連休

仕事をしていた頃と違い、週末も連休も関係ないのに、それでもやっぱり休日は気分が違う。
前の3連休は予定が詰まっていた上、東京には結局来なかったものの台風の上陸まであって、
気分的にも実際にも忙しかったが、今月2度目の3連休は、比較的ノンビリ過ごした。

21日(土)は、疲れ休め。 1日ダラダラ。(苦笑)
 でも健康講座には出席。 出かけている人が多いらしく、出席者は25名だけ。

22日(日)は、母の処に行ったら義妹が来てくれていて、久しぶりに会えたのが、うれしかった。
 3月の弟の50日祭と、月末の姪(亡兄の上の娘)の結婚式以来だから、半年ぶり。
 寂しさは当然あるようだが、元気そうな様子にホッ。

今日23日(月・祝)は、サークル練習に出席。
 朝からどんよりとした曇り空で、気温が昨日より6度も低いという急な涼しさで、寒いくらい。
 黒い雲に雨が気になったが、帰ってくるまでは降らないだろうと、自転車で往復。
 強い陽射しはなく風があったから、気持ちの良いサイクリング。(笑)
 先週の練習は、私は能楽鑑賞を優先して早くから欠席予定だったが、台風の影響があったので、
 高齢者サークルだから中止したかと思っていたら、予定通りに練習をしたとのこと。
 恐るべし高齢パワー!と、感心するやら呆れるやら..(爆)

 中途半端な時間に遅いモーニングというかブランチというかを食べたので昼食なしだったから、
 帰りに門仲の近為に寄って、粕漬け・味噌漬けの3点盛りで、早い夕食。
 今日は、まながつお、鮭、豚だった。
 彼岸の中日で大分混んだらしく、漬物の種類が少なくなっていたので、購入は少しだけ。

2013.9.20 [金] 天ぷらで口福

今月の観劇は今日でほぼ終わり、あと能楽祭だけ。
よかったわぁ〜と大満足でニコニコと帰宅する途中、みかわ是山居に寄って早い夕食。

このところ伺うのは昼ばかりで、夜は随分久しぶり。
偶には夜にも、それに、今月までの夏だけの天つゆがあるうちに行きたいし、
月末にはひょっとして終わってしまわないとも限らないからと、入れていただいて大正解。
台風で蓼畑が全滅状態になって蓼が入らないので、夏つゆは、この連休までになりそうとのこと。
因みに、夏つゆは、蓼と枝豆とポン酢.. だから蓼がなければ、作れない。

夜だから当然ランチはない。(笑) で、以前に戻って、見計らい。(今は、お任せと言っている?)
ランチには入っていない雲丹の紫蘇挟みも久しぶりだから、楽しい味が懐かしい。(爆)
間の口直しの野菜が、茗荷から銀杏に替っていて、この店にしてはまだ小さめだが、うれしい。
それに、松茸も食べ納めでしょうねぇと思いながら、いつも通りカボスと塩でパクパク。
選択の野菜は、いつものアスパラと、珍しくシシトウ。
シシトウも年に1度くらいは食べたくて、どうせなら暑い季節のうちにと..
夜の恒例で冷を1合だけ飲んだので、〆の小柱のかき揚げは、これも飲んだ時の常で、天茶。
久しぶりに食べる天茶も懐かしい。(大爆)

狂言を堪能し、天ぷらを堪能し、幸せな一日が終わった。

2013.9.20 [金] 4日目 狂言の会

今日の「狂言の会」で、国立能楽堂の開場30周年記念公演の一応の〆。
(単発では、11月と12月にもあるけれど..)
和泉流「夷大黒」、大蔵流「通円」、和泉流「八尾」、大蔵流「祐善」、和泉流「老武者」の5曲。

5曲全てに囃子が入り、全てでシテが面をつけ、全てのシテが各家の次の当主(候補?)で、
冒頭の「夷大黒」以外は地謡がつき、という特別のオンパレード。(笑)
囃子は、和泉流の「夷大黒」、「八尾」、「老武者」の3曲が、
笛:栗林祐輔、小鼓:森貴史、大鼓:佃良太郎、太鼓:大川典良で、
大蔵流の「通円」と「祐善」の2曲が、笛:成田寛人、小鼓:田邊恭資、大鼓:大倉栄太郎。

「夷大黒」「通円」「八尾」の3曲は観たことがあるが、後の「祐善」と「老武者」の2曲は初めて。
特に「老武者」は、地謡も含め出演の狂言師の人数も多いし、囃子もつくから、
きっと上演自体が少ないのでしょうしねぇ。

まず「夷大黒」。 現世の福を願い、めでたく宝を授かる話。
お参りに行った長者が、見た霊夢に従い、注連を張って神々を勧請すると、
打出の小槌を手に袋を担いだ大黒さまと、釣竿を持ち大きな鯛を抱えた恵比寿さまが現れ、
神の由来を語り、めでたく舞を舞って、宝を授ける。 めでたさ一杯。
シテ/大黒:三宅右矩、アド/長者:右近、小アド/夷:近成。

次の「通円」は、能「頼政」のパロディで、夢幻能の形式に準じた「舞狂言」。
形式はお能に沿っていても、狂言らしく、おかしみのある謡と所作の連続で、
深刻とも言える話なのに、滑稽みがあって何ともおかしい。
大体が、宇治橋完成の供養の際に大勢の客にお茶を点てすぎて死んでしまう.. って、
そんなの無いでしょ.. みたいな感じだし.. 
シテ/通円の亡霊:茂山正邦、ワキ/旅僧:千五郎、アイ/所の者:逸平、 地謡は七五三など。

「八尾」は、閻魔大王と、八尾のお地蔵さまからの文をもった罪人との、六道の辻での話。
狂言の閻魔さまは、鬼同様に、恐ろしいのに間が抜けたとでも言うような憎めない存在だが、
ここでも、お供の鬼なども連れず1人で登場し、冠も服も地味で、閻魔大王らしくない。
それを罪人に突っ込まれたりして、楽しいおかしさが一杯。
シテ/閻魔大王:野村又三郎、アド/罪人:井上松次郎、 地謡は三宅右矩など。

「祐善」は、「通円」と同じく舞狂言。
傘張りの仕事をしていたが、あまりにも下手で、傘を張り死にしてしまうという突拍子もない話で、
傘(笠)尽くしと傘に関連する言葉が連ねられた謡が、深刻さよりおかしさを醸し出す。
前半と後半に分かれていて、「通円」より更に能の形式に則っていて、
小書「古式」つきなので通常より更に能に近い上演だそうだが、私は初見なので違いは分からない。
でも、途中で眠気が出てしまい、慌てて気を入れた。(笑)
次の機会はいつあるか分からない、もしかしたら無いかもしれないから、見損ないたくないと..
シテ/祐善の霊:大蔵千太郎、ワキ/旅僧:善竹十郎、ワキツレ/従僧:善竹富太郎・大二郎、
アイ/所の者:大蔵基誠、 地謡は大蔵吉次郎など。

最後の「老武者」は、多人数の狂言師による賑やかな曲。
若衆たち(と)の賑やかな宴会、そこでの子方(稚児)の酒宴の場に合わない幼さ、
武器を持った祖父(おおじ 老人)たちの出立や気勢.. 楽しく、おかしい。
萬斎の老人ぶりも秀逸。
シテ/祖父:野村萬斎、アド/三位:石田幸雄、小アド/宿屋:深田博治、
子方が稚児1名、立衆が若衆3名と祖父(シテ以外の)が4名、  地謡は野村又三郎など。

*****
4日間の記念公演を堪能して大満足だったけれど、難を言えば、
この4日間で万作さんを観られなかったのが、私には何としても残念!だった。
(「老武者」の後見をなさっていて、お元気なご様子.. だからなお一層.. )

初日に「萩大名」を演じた大蔵彌右衛門さん(大蔵流宗家)の家は、千太郎さんなどがまた出演。
でも、2日目の「鶏聟」の山本東次郎家と、3日目の「庵の梅」の野村萬家は、
この狂言の会には出演なし。 私はどちらも観られたから、その点では文句ないけれど..

*****
記念公演でも狂言だけの会だから、着物は少し気軽に、ひなや伊豆蔵明彦の創作紬きもの一式。
草木染(丁子染)の生成り地に黒の縞格子の紬訪問着。 着物地と同じ生地の帯締め。
草木染の灰茶色の濃淡ぼかしの袋帯。  草木染の灰茶色の帯揚げ。
合わせて、ひなやの生地の鼻緒の草履。

個性的な紬だけれど、見ても着ても普通の着物(笑)で、お洒落感もあるが、
広幅の生地で背縫いも脇縫いもなく、縫い代の始末などが洋服仕立てみたいなミシン縫いだから、
気分的に気楽で、ざっくりした紬地だし、訪問着でも普段着!の感じ。(爆)

2013.9.19 [木] 18日は展覧会に

3日連続の能楽鑑賞で、存分に楽しんだものの、疲労感もあって、
しかも3日目は眠そびれて2〜3時間の睡眠だったから18日は惰眠を貪っていたが、
「ルーブル美術館展」が会期末だと気づいて、午後ゆっくりした時間から出かけることにした。

着いたのは3時半で、もう空いているだろうと思ったのに、待ち時間10分というのに驚いたら、
月に1度のシルバーデー(毎月第3水曜日)とかで、高齢者は無料の日だった。
無料でも混雑具合を考えたらシルバーデーは避けたいと思う。 覚えていられるかしら?
人の後ろやら間から見たりしながらで、一通り見るのに1時間近く掛かったが、
出口に行ったらもう空いていたので、もう一度一回りして心ゆくまで鑑賞。
閉館までまた1時間掛けて計2時間の美術鑑賞。 満足したけれど足が棒。 疲れた〜(笑)

帰りに日本橋で途中下車して、「日本伝統工芸展」にも寄った。
時間が足りないのは明らかなので、取り敢えず染織部門だけ拝見。
くみひもの松山好成氏からご案内をいただいたので、入選なさったのだろうと思っていたが、
最初に見た新館には無く、聞いてみたら本館にも染織の展示があるそうなので、慌てて移動。
本館でも2つのコーナーに分かれていたが、新館寄りのコーナーで見つけてニコリ。
それにしても、訪問着、着尺、帯.. 本当に、素敵な作品がいろいろ。 眼福、眼福。

2013.9.19 [木] 記念公演3日目

3日目の17日は、1日目と似通った印象の番組構成。 2日目は独特だったけれど..
能・宝生流「鶴亀」、能・喜多流「羽衣」、狂言・和泉流「庵の梅」、半能・観世流「石橋」。
お能は3曲とも小書付きで、「鶴亀」は「曲入」、「羽衣」は「舞込」、「石橋」は「大獅子」。
「羽衣」は物着だし、「石橋」が半能だから、中入りの無い一幕物だけなのが珍しい。
アイが出るのも「鶴亀」だけで、それも冒頭に皇帝の御幸を触れて直ぐに退場。  他の曲ではなし。

まずは、おめでたい能「鶴亀」。 シテは直面の皇帝で、2人の子方が鶴と亀。
この日はこれだけ初見で、知識がなかったが、どうも直面ものの1曲らしい。
ご高齢のシテが橋掛かりにご登場から本舞台までの間で「拝見できるのはこれで最後かも」と思う。
その後も1畳台への上り下りなどハラハラ.. でも途中から段々動きが滑らかになって来て、
「動けるじゃないですか」と思っているうちに終わる気がするのも、いつも通りかも..(笑)
勝手にハラハラしたものの、子方の可愛らしい舞ともども、楽しく拝見。
シテ/皇帝:近藤乾之助、ワキ/臣下:福王茂十郎に和幸・知登の御曹司2名ほかで多数、
アイ/官人:野村又三郎。 地頭は大坪喜美雄。
笛:一噌庸二、小鼓:大倉源次郎、大鼓:山本哲也、太鼓:三島元太郎。

能「羽衣」は、シテによっての印象の違いが大きい気がする。  今日のシテは、友枝昭世さん。
華やかな天冠をつけた天人が、返してもらった羽衣を身に着けて、
華やかに軽やかに、本舞台で舞い、舞いながら橋掛かりに行き、そして幕入り。
序ノ舞、破ノ舞、そして最後は小書「舞込」により舞いながらの幕入りで、
本舞台に顔を向けたまま背中から幕入りするのが、とても印象的。
シテ/天人:友枝昭世、ワキ/漁夫白龍:宝生欣哉、ワキツレ/漁夫:大日方寛・御厨誠吾。
笛:一噌仙幸、小鼓:林吉兵衛、大鼓:亀井忠雄、太鼓:観世元伯。 地頭:粟谷能夫。

狂言「庵の梅」は、女性しか出てこない狂言で、ちょっと特別感がある。 現行曲では唯一だそう。
庵に咲いた梅を愛でに訪ねてきた里の女たちと、老尼お寮の交流。
詠んできた和歌を披露し、短冊を梅の枝に結び、酒宴で舞を舞う女たち。 お寮も舞って..
優しい交流のひとときが観る方にも伝わってくる感じで、こちらの心もほっこりしてくる。
「三老曲」の1つで重い習の曲だそうだが、確かにシテの老女次第の印象がある。
野村萬さんの老女が可愛らしく、この役は今では萬さんが一番似合うように思いながら楽しんだ。
シテ/老女:野村萬、アド/里の女:万蔵、小アド/里の女:多数。 地頭:野村又三郎。
笛:一噌仙幸、小鼓:林吉兵衛、大鼓:亀井忠雄、太鼓:観世元伯。

〆の「石橋」は半能で、勇ましい獅子の舞だけだから、さしずめ見どころ凝縮のダイジェスト版。(笑)
それも小書「大獅子」で、親の白獅子と子の赤獅子2人ずつの計4人が舞い、牡丹に戯れるので、
いや〜 豪快・勇壮.. 素晴らしくダイナミック! 見応えあって気持ちよく終演。
シテ/白獅子:観世銕之丞、ツレ/白獅子:片山九郎右衛門、ツレ/赤獅子:観世喜正・梅若猶義、
ワキ/寂昭法師:宝生閑、 地頭:野村四郎。
笛:松田弘之、小鼓:幸正次郎、大鼓:柿原崇志、太鼓:小寺佐七。

3日連続の公演を堪能して、観ることができた幸せを感じながら、大満足で帰宅。
素晴らしい出演者に、観る私の意識もどこか違うのか、息を詰めて観る感もあり、
通常より曲数が多く長時間なこともあって、少し疲れたけれど、心地よい疲労感。

*****
南風原花織。 単色。 明るめの紺色。
八寸帯。 紹巴。 灰紫色地。 獅子狩文。 (志まや) (お初)
伊賀組紐。 白色、片側に黒色暈し入り。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 薄ベージュ色。 青海波しぼ。 薄茶瓢箪柄絞り入り。
白色の天・黒色の巻・灰色の鼻緒・赤い前坪の草履。 (伊と忠)

2013.9.19 [木] 記念公演2日目

2日目の16日は、台風上陸の報に、心配をしながら、それでも、どうにかなるだろうと出かけた。
天候と交通事情で諦めた方もいらしたようで、見所は多少の空席はあったものの、
思った以上に入っていて、私と同じで観損ないたくない人が多かった模様。
着物の方が多かった前日と違い、着物の方は流石に一人しか見かけなかった。

能・観世流「住吉詣」、狂言・大蔵流「鶏聟」、能・金春流「正尊」。
お能は2曲とも多人数もので、舞台狭しとばかりに、舞ったり戦ったりだが、雰囲気は大分違う。
私はどちらも初見だったので珍しさも加わって、楽しく鑑賞。

能「住吉詣」は、光源氏と明石の君の住吉明神での遭遇と、つかの間の交流。
本舞台と橋掛かりに出る2つの作り物、夫々の装束の違いも楽しく、華やか。
牛車で登場の光源氏一行は童も含め多数の随行者、船で参詣の明石の君はひっそりの感。
子方は童の他に2名の随身が登場し、この随身の扮装が独特で目を引く。
童の中ノ舞、小書「悦之舞」により明石の君の序ノ舞に光源氏が加わっての相舞など..
シテは明石の君だが登場は遅く、早くから登場するツレの光源氏の存在感が強かった。
シテ/明石の君:大槻文蔵、ツレ/光源氏:梅若玄祥、ツレ/惟光:武田志房、
ワキ/住吉の神主:福王和幸、アイ/社人:山本則孝で、
他にも多数の従者に、2名の侍女と多人数。 地頭は浅見真州。
笛:藤田六郎兵衛、小鼓:曽和正博、大鼓:國川純。

能「正尊」は、頼朝・義経の不和で、討っ手の正尊と義経を守護する弁慶を中心とした攻防。
初めから違約を承知で書いた起請文を読むシテ・正尊の独吟、その起請文の物々しさ、
義経方と正尊方の戦い、間には静の中ノ舞もあり、見応えがあった。 
義経の存在感が薄かったのが、少し..だけど..
弁慶と正尊のどちらが起請文を読むかによって、シテとツレが代わるらしく、
小書「起請文」のため、金春流の常と違い、この日は正尊がシテで弁慶がツレ。
シテ/土佐坊正尊:金春安明、ツレ/武蔵坊弁慶:本田光洋、ツレ/源義経:金春憲和、
ツレ/静御前:山井綱雄、ツレ/姉和光景:辻井八郎、アイ/召使の女:山本則秀など。
義経郎党と正尊家来も多くて賑やかな舞台。 地頭:高橋汎。
笛:松田弘之、小鼓:幸正昭、大鼓:亀井広忠、太鼓:桜井均。

間の狂言「鶏聟」は、婚礼後に吉日を選んで初めて妻の実家を正式訪問する「聟入り」の男が、
でたらめな作法を教えられて、馬鹿げた作法で訪問するが、
驚きながらも、この正直な律義者の聟に恥をかかさぬよう、合わせる舅の優しさ、愛情。
2人で鶏の真似をする派手な動きの滑稽さ、可笑しさ。
でも、どことなくほのぼのして、いつ観ても楽しい。
シテ/聟:山本則俊、アド/舅:東次郎、アド/太郎冠者:則重、アド/教え手:泰太郎。
地謡つきで、則孝・則秀など。

2013.9.19 [木] 15日から3日連続の能楽三昧

今月が、国立能楽堂開場30周年記念公演のメインで、1週間に4日間の特別企画。
3日連続の能楽公演と2日空けての狂言の会。
4月から記念の企画公演がいろいろあって、どれも堪能したけれど、
今月の記念公演の凄さったら、素晴らしい!の一言。
お祝いにお馴染みの曲から特別の機会でなければ観られない上演の稀な曲まで、曲数も多く、
出演者も能楽師・狂言師・囃子方までご宗家・ご当主・重鎮などを中心に充実していて、
常とは違う高いチケット代も仕方ないかと納得しながらの必死のチケ取り。(笑)
席を取れてよかったと思ったが、観に行って、更に、観ることのできた幸せを感じた。

1日目は、観世流「翁」、能・観世流「楊貴妃」、狂言・大蔵流「萩大名」と、能・金剛流「土蜘蛛」。

厳かに「翁」で始まるのが記念公演らしくて、こちらの気持ちもキリリとしてくる。
露払いのような千歳の舞に続き、厳かな翁の舞、そして三番三の舞と、三者三様の舞。
翁:観世清和、三番三:山本東次郎、千歳:山階彌右衛門、面箱:山本凜太郎、地頭:観世銕之丞。
笛:藤田六郎兵衛、小鼓:大倉源次郎ほか2名、大鼓:安福光雄。

ついで、私は初見の、能「楊貴妃」。  この日は「干之掛」と「うてな留」の2つの小書つき。
玄宗皇帝が楊貴妃の死を深く嘆き、仙術を会得した方士に楊貴妃の魂魄の在り処を訪ねさせ、
方士はついに常世の国、蓬莱宮まで行き、漸く楊貴妃に会うことができ.. という筋。
中入りの無い一場もので、生者必滅、老少不定を語り、比翼連理の昔を懐かしんで優雅に舞う。
シテ/楊貴妃:梅若玄祥、ワキ/方士:宝生閑、アイ/常世の国の者:山本則俊、地頭:観世喜正。
笛:一噌庸二、小鼓:観世新九郎、大鼓:亀井忠雄。

次の狂言「萩大名」は、大蔵流宗家のシテ。
ほとんど同じような顔ぶれで先週それも同じ国立能楽堂で観た印象がまだ鮮明。
今回の方が少しだけアクが強くなくて、どこかホッとしながら観ることができた。(笑)

最後は、能「土蜘蛛」で、「千筋之伝」と「ささがに」の2つの小書つき。
「千筋之伝」つきなので投げる蜘蛛の糸が多く、常でも派手な曲が更にダイナミック。
本舞台でも橋掛かりでも惜しむことなく投げて、舞台にもワキ・ワキツレにも何重にも絡み付いて、
白い蜘蛛の糸が舞台を飾るが如くで、記念公演らしい華やかさもタップリ。
アイ狂言の蟹の精も愉快な蟹ぶりで楽しい。
「ささがに」が蜘蛛の別名と分かったのも、ちょっとうれしかった。
シテ:金剛永謹、ツレ/頼光:豊嶋三千春、ツレ/胡蝶:金剛龍謹、ワキ/独武者:福王茂十郎、
アイ/蟹の精:茂山千五郎・七五三、他にもツレの従者、ワキツレの従者3名。地頭:宇高通成。
笛:杉市和、小鼓:曽和正博、大鼓:河村総一郎、太鼓:金春國和。

いい公演で大満足!  でも充実した5時間の公演をしっかり観たら、疲れた〜(笑)
今月の記念公演は、能楽を堪能できてうれしいけれど、疲れるのだけが少し問題。(苦笑)

*****
色無地。 1つ紋入り。 緑みの藍色。 草木お茶染め・万葉の心。 (お初)
袋帯。 青磁系の金箔。 唄絵本散しに能面。(橋本?「塗金引箔」「翁」) (お初)
五嶋紐。 江戸本高麗。 白地に春光箔。 (銘つぼたれ)
縮緬の帯揚げ。 極薄い青磁色。 金糸の七宝柄など入り。
利休バッグ。 薄茶色。 疋田と葉柄の市松。 (伊と忠) サブにお召し地の中型トートバッグ。
透かし織り雨コート。 薄紫・薄い黄水仙色。

台風接近で天気が心配ながら、外出準備をする頃の様子ではどうにか大丈夫そうだし、
記念公演の初日だしと、やはり着物で行こうと急いで着替えて出かけた。
冒頭の「翁」に因んで「翁」という帯を下し、着物も合わせて一つ紋入りの無地を下した。
雨風は問題なかったものの、蒸していて、暑かったし、
麻でなく楊柳地の長襦袢のためもあってか、帰宅したら汗が凄くて参ったけど、お祝いだから..
汗は、温度・湿度のせいだけでなく、帰りに糖朝で熱い麺などを食べたせいもあるかも..

2013.9.16 [月] 14日は墓参り

父の命日なので、母と姉夫婦と一緒に墓参りに出かけた。
本来なら30年祭(神道だから)の年だけれど、兄が亡くなってしまったので、
細やかながら私たちだけで、お墓参りと直会代わりの食事。
命日を覚えていてくれて一緒に行く予定だった義妹は、孫の初宮参りと重なってしまい、来られず。

天気を心配していたが、幸い好天で暑いくらい。
長く歩くのは無理だから車椅子で、遮熱効果を謳った晴雨兼用の傘を差してもらう。
どうにかお墓参りを済ませて、ホッとした様子に、こちらもホッ。 

昼食に椿山荘に行ったが、時間がはっきりしないので予約してなかったら、
世間では3連休の初日、しかも大安で結婚式などお祝い事が多いようで、超満員。
インフォメーションで頼んだらカウンターなら和食の席が取れるというので、またホッとした。
カウンターなのでこちらの様子も見えるから、年配の板さんが母の料理に気配りをしてくれ、
1人だけ違う御膳にした義兄にも少しサービスしてくれて、怪我の功名というか、いい食事ができた。

母の移動は、ありがたいことに義兄が車で送迎してくれるので、助かっている。
母の処まで片道2時間はかかるようだから申し訳ないけれど..
ゆっくりした食事が済んだ後は、いつものように私も同乗して母の処まで行って、
母が落ち着くのを見てから、我が家の前を通って下してもらったので、私は楽ができたのに、
家に着いたらドッと疲れが出て、座り込んでしまった。
母のできることが減ってきて、食事やら何やらの世話も段々多くなり大変になってきている。
でも、気を取り直して、健康講座には出席。 帰ってシャワーで汗を流したら、もうグッタリ。

2013.9.16 [月] 12日・13日は、文楽「伊賀越道中双六」

今月の文楽公演は、竹本義太夫300回忌記念の通し狂言「伊賀越道中双六」。
第一部と第二部に分かれているので、できれば続けて観たいとは思ったものの、
腰痛持ちだし、体力・気力に不安があって、2日掛けて観ることにした。
やっぱり文楽は、いいわねぇ〜 好きだわぁ〜 と堪能。
13日に偶然お会いした方が、更に初日と楽日には通し観劇だそうで、お元気ね〜と感嘆。

12日に第一部で、「和田行家屋敷の段」から「千本松原の段」まで。
人気の「沼津の段」(「沼津里」・「平作内」・「千本松原」)があって、
「千本松原」を住大夫さんが語るためもあろうが、全日とも売切御礼の人気。
住大夫さんのお声は、病気をなさる前の全盛期に比べれば小さく弱いけれど、
あの頃の迫力は凄過ぎとも言えるし(笑)、病後初めて聞いた時よりは大分出ていて、ホッ。
全盛期に比べて迫力が無いという方、前回よりは声が出ていると喜ぶ方、いろいろなのも面白い。

第二部は翌13日に、「藤川新関の段」から「伊賀上野敵討の段」まで。
売り切れの第一部に比べ、平日なら席があるらしいが、でもギッシリ入っていた。
久しぶりの「岡崎の段」が聴き応え・観応えがあって、哀しいけれど面白い。
切は嶋太夫・富助で、その前は呂勢大夫、後は千歳大夫。

人形遣いは、蓑助が「沼津」の娘お米、文雀が「藤川新関」・「岡崎」の娘お袖。
和生がお谷と呉服屋十兵衛、勘十郎が親平作と山田幸兵衛、玉女が唐木政右エ門、
清十郎が和田志津馬など。 徐々に世代交代が進んでいると実感。

*****
両日とも着物で出かけたが、雷雨が心配で当初の予定から変更。
12日
上代お召し(単衣)。 花織風?  灰色地に黄土色入り。  (木村竜之「花楼漫」)
名古屋帯。 夏紬。 茄子紺色。 灰みの紺の暈しの丸。
五嶋紐。 錆納戸(渋い青緑)色。
絽の帯揚げ。 灰色。 水・草花柄織り込み地に、灰色の蔓柄入り。 (前日と同じ)

13日
丹後・花織(単衣)。 草木染(ラベンダー染)。  無地。 灰みの赤紫色。
八寸帯。 灰白地。 紗博多「風紗」。
五嶋紐。 薄灰紫色?に、白・薄紫・薄緑入り。
絽の帯揚げ。 極薄緑色の暈し。 薄紅・薄桃色の暈し入り。 (渡敬)

2013.9.16 [月] 11日は「枕慈童」を観に

連日出かけてバタバタしているうちに、溜めてしまった日記をまた遡って、備忘録。

11日は東京能楽囃子科協議会の今年の3回目の定式能があったので、観に行って来た。
番組は、まず舞囃子が3曲で、「放生川」(観世流)、「源氏供養」(喜多流)、「現在七面」(観世流)、
一調「松虫」は、観世流の謡と大蔵流の小鼓。
休憩後に、狂言・大蔵流「萩大名」と、能・喜多流「枕慈童」。

久しぶりに正面席2列目中央という真正面で、友枝昭世さんのシテで能「枕慈童」を堪能。
大蔵流宗家の狂言「萩大名」は、まるで田舎者?とでも言うようなシテ/大名の装束に、
あらっと思ったら案の定、そんなに馬鹿っぷりを強調しなくても..と、アクの強さにウンザリ気味。
和泉流だけでなく、同じ大蔵流でも東次郎家や茂山家だと大分違うし、
流というより家により雰囲気が違う印象。 もしかしたら地域差もあるのかしら?

*****
泥大島紬(単衣)。 茶黒地。 色々の柄が段に織られたもの。
名古屋帯。 夏紬。 生成り。 蛙柄(石塚さんの墨絵)。 (アトリエ・Kinami)
京組み紐(吉田紐)。 青灰色・辛子色・生成り。 撚り房。 (須恵工房)
絽の帯揚げ。 灰色。 水・草花柄織り込み地に、灰色の蔓柄入り。
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の革の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソ)

雨になるとの予報に、予定を変更して大島紬。 雨なら蛙と、石塚さんの墨絵の帯。
草履も雨模様時用のにしたが、用意がよかったためか降られず。(笑)
帯締めは、買ったまま数年締めなかったのを6日に使ったら気に入って、続いての使用。
何故こんなに長い間使わなかったのか..我ながら不思議。(爆)

2013.9.10 [火] 悪の華

昼の部に続いて、大歌舞伎の夜の部を観に新橋演舞場に出かけた。
「悪の華 2輪」を謳った新橋演舞場の大歌舞伎は、昼夜とも幸四郎が悪役を勤めているが、
夜の部の「不知火検校」は、私も観たことが無く、楽しみに観に行った。
昭和に3回、先々代の勘三郎の主役で上演されただけで、36年ぶりの上演なのだそう。

劇場に行く前に、また、いわて銀河プラザに寄って、小岩井農場のソフトを食べて、
期間限定の出張販売の「山桑茶」や「ブルーベリーのことこと煮」を買ったりしてから、劇場へ。
6日の昼の部で空席が多くて驚いたのだけど、今日の夜もやっぱり空席が多い。 何故かしら?
幸四郎より息子の染五郎の方が観たい? 勢揃いの花形を観たい? 歌舞伎座に行ってみたい?
歌舞伎としては、花形歌舞伎と比べ、どちらがいいともいえないくらい、こちらもいいのに..

昼の部のお数寄屋坊主の小悪党・河内山は、悪党でも愛嬌があって胸のすくところもあるが、
夜の部の「不知火検校」は、大悪党で、最後に破滅するまで悪事がどんどん大きくなっていく。
さながら悪のクレッシェンド。
こんな悪党が実際に居たら堪ったものじゃないが、歌舞伎なら、呆れながらも笑って?観られる。
見どころも多く、長く上演されなかったのが不思議なくらい。
ひょっとしたら、これから幸四郎の持ち役・当たり役になりそうな気もした。
幸四郎の他、橋之助・彌十郎・亀鶴などが悪役、魁春・翫雀・孝太郎などが翻弄される役、
あと、秀太郎、左團次、友右衛門、高麗蔵、巳之助、壱太郎など。

〆は、馬が秀逸な「馬盗人」。
これにも、朴訥な百姓を騙す悪人が出るが、陽気なならず者。
舞台美術も話の筋も明るく牧歌的で、「不知火検校」の気分を引きずらないで済むのがうれしい。
ならず者の悪太は、憎めない陽気さが楽しいが、今まで三津五郎しか演じていない。
病気休演で一気に期待が萎んでしまったものの、
先に観た方が楽しまれたというので気を取り直したが、ホント、悪くない。
でも、やっぱり次は三津五郎で観たいわぁ。 
ならず者・悪太を雁雀が代演(←百姓・六兵衛)、六兵衛を橋之助(雁雀の代わり)、
ならず者・すね三を巳之助。
評判の馬は、筋書によれば、大和屋のお弟子さんの坂東大和と八大。

*****
結城紬(単衣)。 薄深川鼠色。 雲取・流水・草花文。 (おく玉)
八寸帯。 紋博多。 白地、多色の縞。 「恵比寿細工」
五嶋紐。 焦げ茶色、白・茶色入り。
絽縮緬の帯揚げ。 海老茶色。 絞り入り。
甘茶色?のひなやの鼻緒の草履。 明るい藍色の台。

2013.9.9 [月] 秋を感じる

ここ数日の涼しさに、ホッと一息ついている。
これなら大丈夫だろうと、午後のサークル活動に自転車で出かけた。
少し気温が低めな上、真昼でも真夏とは違い陽射しが幾分か柔らかで、適度な風があって、
涼しくて、自転車を走らせていても止まっても、汗が出ない。(喜)

また週の後半から暑くなるらしいから、つかの間の涼しさかもしれないが、
着実に秋になっていくのを感じて、うれしい。

*****
サークルでオリンピックが話題になった。
見たいわぁ! という方、 私はもう見られそうにないわという方、目標ができたという方..
見られるように、せめてそれまでは元気でいたいということで話が合った。
段々、そういう年齢になってきた。

2013.9.6 [金] 大歌舞伎・昼の部

花形歌舞伎に続き、大歌舞伎@新橋演舞場を観に行った。 まずは昼の部。
新・歌舞伎座のこけら落とし以降、演舞場での初めての歌舞伎公演だから、
行くのは2月の歌舞伎以来で、いわて銀河プラザで小海鮮丼などを買って行ったのも久しぶり。
「元禄忠臣蔵 御浜御殿綱豊卿」、「男女道成寺」、「天衣紛上野初花 河内山」の3狂言。
昼夜全席売り切れの歌舞伎座の花形歌舞伎に比べ、この日は空席が結構多くて少し寂しかった。

「御浜御殿綱豊卿」は、三津五郎の病気休演で、綱豊卿を橋之助が初役での代演。
富森助右衛門を雁雀、新井勘解由を我當、御祐筆江島を魁春、中臈お喜世を壱太郎など。
橋之助って、私には一直線一途が合う印象があって、本心を肚に隠した役は、どうも..
やっぱり助右衛門の方が合っているわねぇと思いながら観ていた。
でも気づいたら橋之助は東京では助右衛門も演ったことが無いみたい。 そうなのか〜
橋之助から代わった雁雀の助右衛門も、ちょっと..
我當の勘解由は、いつも雰囲気があって、好き。

舞踊「男女道成寺」は、白拍子桜子実は狂言師左近を橋之助、白拍子花子を孝太郎。
「道成寺」ものの中では上演頻度が少なめだが、
「二人道成寺」と「奴道成寺」を合わせたような印象を持っていて、今回も同じ印象。

「河内山」は、「上州屋質見世」より「松江邸玄関先」まで。
幸四郎の河内山で、後家おまきを秀太郎、和泉屋清兵衛を東蔵、高木小左衛門を左團次、
松江出雲守を雁雀、宮崎数馬を高麗蔵、腰元浪路を壱太郎、北村大膳を錦吾など。
「松江邸」だけでなく「上州屋」からだと、筋が分かり易く、河内山の変化も楽しめる。

*****
終演後に、また茶の葉@松屋に行ったが、お待ちの方もいらして入れそうにない。
火曜日には「池波正太郎展」に行って時間調整したけれど、もう時間を潰すところがないので、
レストラン街の明月庵田中屋で早い夕食。 旬の御膳をいただいたが、早い時間なのでお酒なし。
茶の葉をもう一度覗いてみたら幸い空席があったので、気になっていた抹茶シェイクを試した。
美味しいけれど、和三盆が効いていて私には甘かった。
飲み物の甘いのは苦手なのに、日本茶と甘さが結びつかずに頼んだから..

*****
塩沢絣(単衣)。 藍色地、黒・鼠縞。 黒の飛び柄。
名古屋帯。 夏紬。 藍色。 白地の半円に蔓草?柄。
吉田紐(京組み紐)。 青灰色・辛子色・生成り。 撚り房。 (須恵工房) (お初)
綸子の帯揚げ。 渋青色。 水紋・草花柄織り込み、灰色の蔓。
籐網代台の草履。 印傳セーム皮漆塗の鼻緒。

2013.9.5 [木] フレンチでランチ

お盆前に真楽メンバーとご一緒に伺ってから、もう3週間余経ったので、ご挨拶・お礼がてら、
メルヴェイユでフランス料理のランチをいただいた。

オードブルは、パースニップ(白にんじん)のムース、たいら貝、貝のジュレなどのにした。
ふわふわの泡のソースに、下にはたいら貝とサラダ菜の緑のソースで、彩ともども楽しい。
魚は鱸。 もう詳細は忘れた(汗)が、これも軽やかな印象だった。 
肉は、鶉だったので、静岡の銘柄豚のLYB豚(ルイビブタ・ルイビトン)にした。
付け合せは、カボチャのグラタン?に、ズッキーニ、トウモロコシ..等々の夏野菜。
追加料金の記載があったが、トリがダメなので追加料金なしでサービスしてくれた。
ありがたいこと。
〆は、無花果の赤ワインコンポートに黒胡椒のアイス添えと、エスプレッソコーヒー。
その前に、サービスしてくれたプチデセールの韃靼蕎麦茶のブラマンジェ・塩アイス添えもペロリ。

サービスのウェルカムシャンパンの他、白ワインを追加して、美味しく飲み・食べて、満腹・満足。

*****
ついで、安野光雅が描いた「御所の花展」@高島屋に寄って来た。
見知った花、名ばかりで見たことの無い花、名前も知らなかった花.. いろいろな四季の花々。
御所には自然が残っていると聞いていたけれど、見事に手入れされた自然の森・庭らしい。
花の絵を観て回っていると癒されたので、滅多に買わない図録も買ってしまった。
疲れた時などの、いい友になってくれそう。

2013.9.4 [水] 陰陽師 滝夜叉姫

前日に続いての花形歌舞伎見物で、夜の部の新作「陰陽師 滝夜叉姫」を観て来た。
夢枕獏の小説「陰陽師」シリーズの「滝夜叉姫」を原作に、歌舞伎化したもので、
新装なった歌舞伎座での初の新作歌舞伎。
幹部俳優の出演がなく、花形俳優が総出演の感じで演ずる新作なので、
今後の歌舞伎を担う役者たちへの期待と相俟って、楽しみに出かけた。
(猿之助が居ないのが少し寂しいと思いながら..)

陰陽師・安倍晴明を染五郎、滝夜叉姫を菊之助、平将門を海老蔵、俵藤太藤原秀郷を松緑、
興世王を愛之助、源博雅を勘九郎、桔梗の前を七之助。

当て書きした?と思うくらい台詞が役者に合っていて、観ていて舞台にすんなり入り込める感じ。
場面転換が早く、それぞれに見せ場があるので、観客の好みは役・役者に分かれそうだが、
どの役者の贔屓でも満足できそうに上手くできている。(笑)

あと、團蔵、権十郎、亀三郎、亀寿、市蔵、亀蔵、新悟などに、若手が多数。
なかで、亀蔵の蘆屋道満のおどろおどろしさが楽しく、得な役。(爆)

こういう話は歌舞伎向きだと思いながら、楽しく見物。
ただ、場面が多く転換が早いため、飽きさせない反面、忙しない感じも否めない。
いずれ再演の時には、もう少し整理、変更がありそう。

*****
大島紬(単衣)。 緯・絹、経・綿。 泥染。 黒に白灰の横絣「霞」。
八寸帯。  京くみひも三軸組織。 濃淡青色。 斜め織。
 (染色・三田清冶、組織・室門耕一郎「綾ひと衣」)
五嶋紐。 灰みの青色に、薄桃色、生成り。 (お初)
絽の帯揚げ。 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。

雨模様なので、大島紬。 でも木綿の入っている方が少し涼しいかと、絹・綿のもの。
帯は前日と同じ手の、色違い・織違い。

2013.9.3 [火] 花形オールスターズ

今月は、文楽があって、歌舞伎も2ヵ所、国立能楽堂も30周年記念で観たいものばかりな上に、
他にも能楽2公演のチケットを早くに取っていてと、盛り沢山。
今年は新国立劇場のオペラ・バレエのシーズン開幕が遅めで助かったけれど、
気づいたら、能楽・文楽・歌舞伎と、和の伝統芸能の予定がギッシリ。
あまり無理は禁物と落語は諦めたのだし、体力が続くことを願っている。(苦笑)

時々の休みを挟みつつ暫く続く観劇の初めは、歌舞伎座の花形歌舞伎。
花形といわれる年代の役者がほぼ勢揃いで、さながら花形歌舞伎役者オールスターズ。(笑)
これで、襲名披露公演中の猿之助(←亀治郎)が居たら、全員集合?なんだけれど..

今日は昼の部で、通し狂言「新薄雪物語」と、舞踊「吉原雀」。

何度か観たことはあるのに、「新薄雪物語」って、どんな話だったかしら?状態で、
筋を読んでも、すぐに思い出したのは合腹と三人笑いくらい。

序幕の「花見」は、勘九郎の園部左衛門と梅枝の幸崎・薄雪姫で、
七之助の腰元・籬と愛之助の奴・妻平の取り持ち。
花形向きの場面なのに観ていてドキドキ・ワクワクしないのが.. う〜ん..
妻平・籬に、菅原の加茂堤の桜丸・八重を思い出すけれど.. ちょっと..
でも、愛之助の妻平は格好いい奴ぶりで、別格にお見事。 この顔ぶれの中では尤もかも..

「幸崎邸詮議」と続いての「園部邸広間」と「奥書院合腹」は、悪くないわねと、じっくり見物。
染五郎の園部兵衛、松緑の幸崎伊賀守、菊之助の園部奥方・梅の方の「合腹」が期待以上で、
難しい3人笑いも思っていたよりずっといい。

あと、海老蔵が国崩しの悪役・秋月大膳と捌き役の葛城民部の2役で、
家橘の来国行、亀三郎の団九郎、亀蔵の大膳の弟・秋月大学、吉弥の幸崎奥方・松ヶ枝など。

ついで、勘九郎・七之助で舞踊「吉原雀」。
息の合ったいい踊りなのに、途中からウトウトと居眠りつきになってしまい、
新薄雪物語は眠らずに見たのに、私はやっぱり踊りが分からないのだと再認識。(苦笑)

*****
この日に気になったのは、団体さん。
3階B席の7割に団体さんが入っていて、なんと序幕1幕だけの見物でご退場。
その後はポカッ〜と空席のままなのには唖然とした。 ツアー客らしいけれど..
もう少し少なければ、旧歌舞伎座でもあったけれど、あれだけ空席になると違和感が大きくて、
いくら営業上は問題ないのかもしれないと言っても、雰囲気を壊すわね〜
安い席に初めから売り切れが多かったのは、営業を頑張った結果かとは思っていたけれど、
全日売り切れで後ろの幕見席に入った人はどんな気がしたかしら? などとも思い、
あれは無いわよね〜と憤然たる気持ちになってしまった。

*****
結城縮(単衣)。 黒地。 地空き。 (龍田屋)
八寸帯。  京くみひも三軸組織。 辛子色系。 変わり斜格子。
 (染色・三田清冶、組織・室門耕一郎「綾ひと衣」)
五嶋紐。 上下が黒色、間は生成りで、2色3段のもの。
絽縮緬の帯揚げ。 黒色。 薄茶色の小さな野菜が列になった柄。
アタ編の草履。 梅茶色の台。 白黒格子の鼻緒。 巻は白革。
アタ織り網代トートバッグ。 内側は多色の銘仙。

9月なので、単衣の着物。 夏物(薄物)と単衣の差は、単衣と袷の差ほどないから、暦通り。
帯は、まだ暫くは夏物。 それも、九寸名古屋帯でなく今日は八寸にしてしまった。
合わせて、小物も単衣・夏用。

終演後に、お遣い物に予約していた最中を受け取りに空也まで歩き、
池波正太郎展@松屋を見て回り、呉服店2軒に寄り..と動き回ったら、
帰宅時には汗でぐっしょり。 洗えるものは、直ぐに洗濯。  

2013.9.2 [月] 受付

還暦を過ぎた人の生涯学習、生き甲斐作りの場として、区の自悠大学というのがあって、
開講式の受付を所属サークルが担当。
会場が家の近くなので、私も早くから担当を仰せつかっていたが、
正午12時集合との指示だったので、1時開始と思っていたら、開始時刻は午後1時半。
朝からアレコレしていたら遅くなってしまって、直前に飛び出したものの、滑り込みアウト?
でも、受け付け開始は、開講1時間前の12時半からだから楽勝。
名簿をチェックし資料などを渡すだけなのに、早くから受付を始めるのね〜と思ったけれど、
高齢者で人数も多いから時間がかかるのだと納得。

開講式の後の、開講記念講演会のゲストスピーカーは、区内居住というギニアのサンコン氏。
受付の終わった私たちも講演会は会場最後列で拝聴。

午後あまり遅くならないうちに帰って来たのに、何だか疲れた。 弱いなぁ、私。

2013.9.1 [日] もう9月とは思えぬ暑さ

今日9月1日は防災の日。
我が家の散らかり具合は災害時の障害だらけと、また反省するも..
予定は何もないけれど、この暑さで身体を動かしての片づけはツライ。

午後になって漸く、先週の木曜日の夜から風通しのため吊るしっ放しの着物などを片づけた。
場所が無くて頻繁に通る廊下?みたいな所に下げているので邪魔で仕方ないのに、
袷じゃないから袋になる心配はないとはいえ、ホントにまあ..と自分でも思う。(大汗)

ついで、朝の洗濯物が乾いていたので、麻の長襦袢を2枚洗った。
明日にしようかと思っていたが、昼から招集がかかっているので、
雨が降っても家に居る間なら取り込めばいいと、洗ってしまった。
1枚は裄・袖丈の違う宮古上布専用だから来夏まで着ないので、降らないといいけれど..

2013.9.1 [日] 遡り日記 8月末

8月末になって一気に真夏に逆戻りの暑さに、すっかりダウン状態。(涙)
身体だけでなく、暑さにとろけてしまったか頭を使うのも面倒で、日記も書けず。(汗)
午後も遅くなって少し涼しくなったので、重い腰ならぬ手と頭を動かそうと日記を書くことにした。(笑)

先週後半の、遡り日記。

8月29日(木): 狂言と落語・講談
 国立能楽堂の夏スペシャル企画公演の最後の「狂言と落語・講談」を観に(聴きに)行った。
 前日の暑い最中に30分も歩いたり移動したりで体力を消耗したのか、怠くて気乗り薄のまま、
 それでも夕方からの公演に着物を着て出かけた。
 お能じゃないし、夏の終わりに、もう一度と宮古上布を着た。 やっぱり少し涼しい気がする。

 いや〜観損なわずに済んでよかった! と大満足で、暑さも吹き飛んだ感じ。
 最初が、一龍斎貞水の講談「鉢の木」で、語りを聴かせるこんな講談もあるのかと再認識。
 お能の「鉢木」と登場人物や展開が違っていて、それも新鮮で楽しかった。
 ついで、柳家さん喬の落語「死神」。
 聴かせる噺が得意のさん喬さんだけれど、今回は更に、落語だけれど語りそのもので、
 能楽堂の本舞台に置かれた高座だけでなく、橋掛かりも、灯りの明暗も使っての、落語。
 十二分に噺を楽しませてもらった。 怪談噺は夏に聴くのが一番だし、大大満足!
 最後は能楽堂の公演らしく(笑)、狂言・大蔵流「花折」。
 シテ/新発意・山本則俊、アド/住持・東次郎、立衆・泰太郎、則孝、則重、凜太郎、若松隆。

8月30日(金): 天ぷらランチ のち 母の処に
 3月にご一緒した方からの再度のご要望で、みかわ是山居に天ぷらを食べに行った。 
 7月末にご連絡いただいて、8月初めに、私にしては信じられないくらい早い予約。(笑)
 2人の予定が合う日となると限られてしまうから仕方ないのだけれど..

 今回もランチに、季節ものの松茸を追加。
 3点盛りの向付は、山芋、穴子の佃煮風、小烏賊のゲソだった。
 てんぷらは、海老(頭も)、鱚、烏賊、めごち、穴子に、選択の野菜は、アスパラとサツマイモ。
 間の箸休めは、お馴染みの海老真薯にジュンサイのお吸い物で、野菜は茗荷。
 〆の貝柱のかき揚げは、いつものように天丼にしてもらう。

 食が細いと言う知人は、松茸が大きかったこともあり、穴子の半分で、もう一杯と、
 あとは、お土産にしてもらい、味噌汁と漬物を頼んで、それで〆。
 あ、デザートの花豆はちゃんと食べられましたよ〜(爆)
 貝柱のかき揚げに穴子の残り半分と野菜2種の天丼で、いい夕食になったとか。
 食後に私たちだけ3階で水菓子(梨)もご馳走になった。 知人もペロリ。(大爆)
 多分、いい梨が入ったので、サービスしてくれたのでしょう。 ちょっとうれしい。

 真夏の暑さの中、母の処に行って、2時間余相手になって帰宅したら、グッタリ。
 朝から、約束(予約)がなければ出かけないような体調だったから、仕方ないけれど、情けない。

8月31日(土): 暑さに負けて何もせず
 1日中ゴロゴロして過ごしてしまった。
 でも夜の健康講座には出席。 出席者は少なめで30名。

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