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2014.2.28 [金] 月末も能楽鑑賞

今月の国立能楽堂は企画公演だけで、今日は「働く貴方に贈る」という夜遅めに開演の公演。
狂言・和泉流「膏薬練」、実演解説「能の装束付け」、能・金春流「葵上」。
どれも見たことがあるものの能舞台での装束付けをどうやるのか関心があったが、
その後の能に出演するツレに装束を付けるのは、正に楽屋を垣間見る感じで楽しかった。

狂言もお能も楽しんでニコニコ帰る段になって、突然の大声にビックリ。
何があったのか、足でも踏まれたのか荷物でもぶつけられたのか..
どんどんエスカレートする怒鳴り声。 切れ易い中年男に呆れかえる。
折角の楽しい鑑賞なのに嫌な思いをしたわねぇと出会った顔見知りと苦笑い。

*****
その前に、昼過ぎに出かけて、のりんさんがご出演なさる小唄の公演に伺った。
以前に聞かせていただいた時より、落ち着いた印象がして、
努力を重ねられているご様子を垣間見る気になりながら、楽しく聞かせていただいた。
新しいことに挑戦し、研鑽を積んでいくって、素晴らしいことですよね〜
ご出演が終わってから劇場内で他のご出演の方々を見て・聞いていらっしゃるご様子も、
楽しみながらもキリリとした感じで、とっても素敵だったので、私は暫く横顔に見とれていました。

*****
付下げ。 灰みの藤紫色地。 裾暈し。 遠山風景?
袋帯。 黒地に加賀本金箔。 手描友禅の手刺繍。 松に鷹。 (紫峯) (お初)
伊賀組紐。 濃淡灰色・銀色・金色の変わり組み。 (松山好成)
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)
白地に金色の唐草柄の龍村の鼻緒の草履。 薄銀鼠色の台。
道行コート。 絵羽。 葵の柄。 (小倉淳史)

他の着物を着るつもりが、4月中旬の気温になるとの予報に、気分が変って急な変更。
帯も変えて、お能のシテが六条御息所だからと鷹の帯。 何故そう思ったかは不明。(笑)
曲名の葵上に合わせ、葵の柄のコートを久しぶりに着用。
好みより随分短い丈で膝までしかないから着用が少ないので、こういう時に着ないと機会がない。
能楽堂で帰り支度にコートを着ている時にお会いした顔見知りにお褒めいただいてニコリ。

2014.2.26 [水] 会期末の展覧会に

25日は、 → 上野 → 両国 → 押上 → 
 昼過ぎに出かけ、まず上野の「モネ」展@国立西洋美術館。
 国立西洋美術館×ポーラ美術館「モネ、風景をみる眼」と銘打たれていて、
 流石に日本人好みと言われるだけあって入場券売り場は列になっていたが10分くらいの待ち。
 企画展会場にはスムーズに入場できたが、会場内は当然の混雑状況。
 観たことのある作品が少なくなかったが、こういう作品も描いていたのかと思うものもあった。
 2つの美術館だけでこれだけの作品を所蔵しているのかと感嘆。
 他の風景画家の作品を含め、混雑にめげずに2往復して鑑賞。 

 次は両国に回って甘味処で一休みしてから、今日の目当ての「大浮世絵展」@東京江戸博物館。
 入口に会場内は混雑しているとの表示が出ていたが、モネ展と同じくらいに思えた。
 観ているうちにだんだん空いてきたので、ここでもやっぱり閉館時間まで2往復してしまう。

 そして、押上の天真庵に寄った。
 酒肴つきの、いつもの文膳。 蕎麦は2人前。(笑)  〆の珈琲も美味しい。
 父の書いた文についての記事があると店主の野村さんが見せてくださった煎茶の本で、
 そんなところでも書いていたのかと思いながら、30余年前に亡くなった父を偲んだ。
 偶々こちらで父の話が出て、多少のご縁があることが分かって以来、
 野村さんは父の名前を見つけると気にして読んでくださると言うし、私も知らぬ父を知ったりして、
 縁とは不思議なものと思う。
 京都に暮らしていらしたことのある野村さんに3月末の京都行の話をしてお薦めどころを伺ったら、
 野村美術館で大田垣蓮月尼の展覧会があるとのこと。 行く場所が1つ決まった。

26日は、 「ラファエル前派展」@森アーツセンターギャラリー
 会期はまだ先まであると思っていたら頂いた招待券は今月末までの期間限定で慌てて出かけた。
 券をいただくまで知らなかったラファエル前派というグループの作品を観て来た。

 その前に母の処に寄ったら入浴後なのに脚はやっぱりパンパン状態。
 旅行土産の小さな菓子を一緒に食べ、話しをしながら、脚のマッサージを中心に1時間半余。
 昨日の予定だったマッサージ師が交通機関の問題でいらっしゃれなかったというので、
 脹脛・土踏まずなど下肢だけでなく背中のマッサージもしたが、うつぶせになれないのに驚いた。
 上半身は下向きになれても脚腰を動かすのは大変らしい。 無理しても仕方ない。
 その姿勢で揉んだら入浴後のためもあってか小さな寝息。 思わずニコリ。
 このところ頻繁に通っているのに、行く度に驚くことがあって、
 それだけに、できるだけ行くようにしようと改めて思う。

2014.2.24 [月] 雪の信濃地に

寒いのは苦手だから、この時期に長野に行く気はなかったのだけれど、
某旅行社の「温泉でぽっかぽか&充実の観光も! 特選ミステリーツアー」に参加したら、
ミステリーだった行き先が長野で、20代、30代のスキー旅行以来の冬の長野。

都内で蠢いてばかりでなく何処かに出かけたいと思っていた時に、新聞の折り込みチラシで見つけ、
滅多にない早寝早起きの時期だったから、いつもなら躊躇する集合・出発時間も何のその、
温泉でノンビリするのもいいわね〜と申し込んでいたので、23日に出かけ今日24日に帰ってきた。

埼玉北部の雪の残る景色に、今月の予想外の降雪を改めて実感。
高速道路脇の雪の重みで折れたらしい木の枝、畑の中の壊れたハウス.. 大変さを思う。
北に行くほど雪が残っているのは当然だろうと思うが、対策をしているはずの雪国でも
潰れたハウスがあちこちにあって、想定外の大雪だったのだろうと今更ながら驚く。
長野では高速道路にも雪が残っていて1車線のみの通行箇所も多かった。

ミステリーツアーでも出発時には旅程を知らされるのだと思い込んでいたら、
何処に行くかは1ヵ所ずつ明らかにされるという具合で、ミステリーぶりに驚いた。
謳われていた沢山の充実のポイントのうち、・・ふるまい、・・賞味などは、これが??と
思ったほどの拍子抜け具合で、要は無料試飲試食つきの買い物ツアーの感じ。(笑)
群馬では、こんにゃく製造ラインを廊下を通りながらガラス越しに見たものの、あとは試食と買い物。
長野では、ワイン、日本酒、味噌、蕎麦など、ただ試飲試食とそこでの買い物。(爆)
とは言え、たまたま欲しい・好きなものだったので、旅行中の買い物は滅多にしないのに、
自分でも呆れながらあちこちで買い込んでしまい、ワインは送ってもらった。(大爆)

1人部屋を頼んだホテルの部屋は期待以上だったものの、楽しみにしていた温泉が期待外れ。
大浴場は温泉でなく、露天風呂だけが温泉で、それも知らされないままだったから、
温泉に入ろうと部屋のバスでなくわざわざ浴場に行ったのに、夜の入浴時には気づかなかった。
なんとなく温泉感が無かったので、私は2日目の朝に露天風呂に入ったからよかったけれど、
知らずに温泉に入り損ねたという方もいらした。
それに露天風呂と言っても、大浴場の外にある粗末とでもいうような期待外れの風呂。 う〜ん..
ちょっとね〜、うたい文句と違うでしょと思う。

観光は、海野宿と小布施の小散策と案内人つきの善光寺で、初めてだったから楽しめたし、
それなりに楽しんだツアーだったものの、ミステリーツアーは今回限りで十分だと思う。
でも旅心づいて、3月末から4月初めの京都のホテルだけは確保してあるのに、
その次は何処に行こうかと、もう今から考えている。

2014.2.22 [土] 舞楽

午後、国立劇場の雅楽公演で今回は宮内庁式部職楽部による舞楽の上演があるので観に行った。
左舞「甘州」、右舞「還城楽」、左舞「胡飲酒」、右舞「陪臚」の4曲。
「甘州」と「陪臚」はここでの初上演、「還城楽」と「胡飲酒」はおよそ40年ぶりの上演だそう。

曲ごとの装束も独特で、それぞれの舞を楽しんだ。
独特の音色と舞の繰り返しが、快くもあり眠気を誘われがちでもあって、
私も記憶が飛んだところがあったが、居眠りしている方があちこちにいらした。
休憩を含んで1時間45分、正味1時間半弱の公演で、あっという間に終了してしまうので、
ちょっと物足りなさというか、もっと観たい気持ち。

*****
着物で行くつもりで用意してあったが、昼頃までは体調がイマイチで着物は止めて洋服にしたので、
休憩時間にバッタリ出会った可否道の常連さんに驚かれてしまった。
終演後は可否道でまたお会いして、賑やかに暫しのお喋り。
気づいたら30分以上2人で話し続け、3人寄らなくても姦しいと自分でもおかしくなった。

コーヒーとお喋りで気分転換してから、夜の健康講座のため急いで帰宅して跳んで行った。
まだダルさが残っていたものの、これ以上休みたくないと出席したが、どうにか動けてホッ。
休みがちな時もあるが、4年近く通っていると、3週間ぶりでも動けるのがうれしい。
とは言え、久しぶりだと間違いなく筋肉痛がついてくるのよね〜

2014.2.21 [金] 

まだ庭にも道端等々にも氷化した雪が残っていて、相変わらず寒い!
なのに、今日は昨日より大分暖かかったとニュースで言っていて、本当?と驚いた。

昨日は買い物に行ったスーパーの棚に大分品物が増えていて、
一時のガランドウではなくなっていたので、物流が動き出したかとホッとした。
夜は久しぶりに健康講座に行く筈が、寒さのせいか足が攣ってしまい、
左足は脹脛・土踏まず・足の甲と少し動くと攣るところが変わって波状攻撃的な痛み。
で、講座に行くのは諦めて自宅で過ごしたが、
それに比べれば、やっぱり今日の方が寒さは緩いのかしら?

2014.2.19 [水] 日本美術の祭典 のち 文楽

夜は文楽の第三部を観に行くので、その前に会期末近い展覧会にも行きたいと昼過ぎに出かけた。
「日本美術の祭典」と謳っているトーハクとトビカンのコラボ、日本美術の三重奏という3展覧会。

まずは、日本伝統工芸展60回記念の「人間国宝展」@トーハクをゆっくり回った。
じっくり拝見し過ぎたせいか途中で疲れたので、一部はざっと通りぬけてしまったが、
いや〜 見応えのある展示で、満腹気味。(笑) 
少し休憩してから、向かいの第1・2室の「クリーブランド美術館展」を回った。

そして、都美術館の日本美術院再興100年特別展「世紀の日本画」展。
観たことのある作品も含め、こちらも見応えあって、疲れも忘れて観て回った。
特に平櫛田中の「酔吟行」には鷲掴みにされたというかショックなほど強い印象を受けた。
前期・後期で全作品が入れ替えられるそうだから後期にも行きたいけれど、行けるかしら?

*****
途中で用事を1つ済ませ、珈琲&スコーンで休憩してから、いよいよ文楽鑑賞。
第三部は、「御所桜堀川夜討」の「弁慶上使」と、「本朝廿四孝」の「十種香」と「奥庭狐火」。

「弁慶上使」は、上演回数も多い人気作というが、歌舞伎だと役者のニン?愛嬌で観られるけれど、
文楽だと、あんな弁慶って、アリ? という思いが大きくなってしまうのがキツイと思っている。
それを除けば悪くなかったから、要はこちらの感じ方の問題なのでしょうねぇ。

「本朝廿四孝」の「十種香」では、蓑助の遣う八重垣姫が素晴らしい。
あと、腰元濡衣を文雀、花作り蓑作実は武田勝頼を玉女で、いい舞台だと思いながら鑑賞。
足が弱ってしまった文雀にはこういう動き回らない役がいいと思った。
「奥庭」では、勘十郎が蓑助に替って八重垣姫を遣い、狐の動きともども楽しんだ。

やっぱり文楽はいいわね〜 好きだわ〜と思う。
偶然出会った可否道の従業員氏と異口同音。

*****
小紋。 多色の総柄。 
袋帯。 うるし箔。 渋い緑色・黒色。 抽象鶴柄。 (お初)
伊賀組紐。 青みの紫色、片側は極薄桃色・緑色。 撚り房。 (松山好成)
濃淡薄桃色の染め分けの帯揚げ。 (極薄色の方を出して)

着物は、20代初めに母が仕立ててくれたもの。 勝手に油絵小紋と呼んでいる。(笑)
八掛けが当然若向きだから、いずれ洗い張り・仕立て直しに出すつもりではいるものの、
母が仕立ててくれた着物だから存命中に解いてしまうのには躊躇もあって、
そのまま年に1〜2度は着用している。
八掛を変えても、そろそろ年齢的に無理になってきたかとも思うし、  どうしたものやら..

2014.2.18 [火] 文楽「お染久松」 のち 舌鼓

午後は文楽の第2部のお染と久松の「染模様妹背門松」を観に行った。
お染・久松でも、歌舞伎でも頻繁に観るお光が出てくる「野崎村」のある「新版歌祭文」とは違い、
「染模様妹背門松」の方で、「油店」、「生玉」、「質店」、「蔵前」の各段。
悪役の出ない「野崎村」では、健気なお光が哀れを誘う一方で救いでもある展開だが、
この「染模様妹背門松」の方は、観た後のやりきれなさが強い気がしている。
主役のお染・久松より、悪役だが滑稽みの強い番頭善六の方が印象に残る上に、
今回の「油店」のチャリ場では切を語る咲大夫が流行語を頻発して、客に受けていた。
ただ、私も初めは楽しんでいたけれど、頻発し過ぎ感もあって少ししつこい感じがしたから難しい。
人形遣いは、お染を清十郎、丁稚久松を勘彌で、番頭善六は勘十郎。

*****
終演後は、みかわ是山居に入れていただいて、天ぷらディナー。
夜に伺うのは久しぶりで、当然ランチはないから、おまかせメニュー。
夜だからお酒も1合だけいただいて、期待の季節もののしらうおを堪能したし、
先月から秋のハゼから戻っためごちもうれしかったし、おまかせに出る雲丹の大葉挟みも楽しいし、
椀物も蕪椀になっていて.. と美味しく楽しくいただいた。
締めの小柱のかき揚げは飲んだ時の常で天茶。 偶にいただく天茶も美味しいとニコリ。

*****
伊那紬。 草木染(藍、りんご、矢車玉) 白地。 青色の段、茶格子など。
袋帯。 撚金からみつづれ。グレー系経シケ引き。薄灰色地に、紫・青・錆朱・黄土色など。(田畔)
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
濃淡青色の染め分けの帯揚げ。

2014.2.16 [日] 式能 五番立能

能楽協会主催の式能は、私が知る限りでは、年に1度だけの五番立でお能を観る機会。
楽しみにしていたので、雪の残る中を観に行って来た。
第一部と第二部に分かれているが、通して観ると、
「翁」に始まり「神・男・女・狂・鬼」の五番立のお能を、狂言を挟んで観ることができる。
だから、行くなら絶対に通しだと思っていて、2010年、2012年、そして今年で3回目。

今年は、第1部が、能(金春流)「翁」、能(金春流)「岩舟」、狂言(和泉流)「三本柱」、
能(金剛流)「清経」、狂言(大蔵流)「神鳴」、第2部が、能(喜多流)「羽衣」、狂言(和泉流)「文荷」、
能(観世流)「放下僧」、狂言(大蔵流)「長光」、能(宝生流)「黒塚」で、翁つき五番立。

五番立の能に先だって演じられる「翁」は、囃子方・地謡・後見が素袍上下に侍烏帽子を着用し、
囃子方のうち小鼓は3人で地謡も後座に座るというこの曲だけの特徴に、初見では驚いたが、
元々は神事というか神への奉納だったのだろうと感じさせられる厳かさ・緊張感が素晴らしい。
翁の正先での礼拝、笛に続く小鼓の演奏、翁の謡、千歳ノ舞、翁が白式尉の面をかけて翁ノ舞、
面を取っての翁帰りの後、三番叟が直面で揉みノ段、黒式尉の面をかけての鈴ノ段..
翁・金春安明に三番叟・野村萬斎で、千歳は竹山悠樹。

他のシテも「岩舟」が金春穂高、「三本柱」が野村万作、「清経」が種田道一、
「神鳴」が山本則俊(アド・東次郎で当主兄弟コンビ)、「羽衣」が香川靖嗣、「文荷」が野村萬、
「放下僧」が関根知孝(ツレ・浅見重好)、「長光」が大藏彌太郎、「黒塚」が金井雄資。
ワキは、「岩舟」が福王和幸、「清経」が飯冨雄介、「羽衣」が宝生欣哉、「放下僧」が福王茂十郎、
「黒塚」が殿田謙吉。 アイは、石田幸雄、小笠原匡、大蔵教義。
囃子方も充実。 曲数が多いからか日頃は東京でのご出演が少なそうな方もいらした。

「翁」が演じられている1時間余りの間は見所への出入りができないから、遅刻厳禁。
開演が10時と早く、終了は午後7時15分の予定だから、朝に弱い私としてはあと1時間遅らせて、
他の一般的な公演並みの11時開演にしてくれるとありがたいと思うものの、頑張って行くしかない。
お気の毒な遅刻組らしく「翁」が終わり「岩舟」が始まる前に何人も見所に入って席に着かれた。

休憩時間が短く次々に演じられるお能に、疲れて息切れ状態で途中意識が飛ぶところもあったが、
華やか・楽しい曲が多く、見応えがあって、全体に楽しく観ることができた。
頑張って行って、観られてよかった!が感想。

*****
私は、雪が道のあちこちに残る中を着物を着て早めに出かけたが、向こうの駅を出てビックリ。
9時半前の交差点付近は、溶け出した雪と水が溜まって、グシャグシャ・ビショビショ。
道が濡れていることも想定して草履を選んだので、どうにか通れたけれど、想定外の凄さだった。
雪水に少し入った気がしたが、後で見たらおろし立ての足袋の両親指の底が黒くなっていた。
終演後の夕方7時半頃には、太陽のお蔭かどなたかが片づけてくださったのか、
交差点付近のあれだけたくさんの雪・水がスッキリ無くなっていて、朝との差にまたまたビックリ。

夕食を済ませて帰ったら、住まいの庭に雪の山が2つできていた。
多分、除雪隊の皆さんの活躍の結果だろうと、感謝。

*****
紬。  絵羽。 青・紫色系の横段。 (猪原恭子「花を見るなら」)
名古屋帯。 草木染。 吉野間道。 焦げ茶色地。 (藤山千春)
伊賀組紐。 灰紫色、紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
紫色の細かい菱型の織に帽子絞り入りの帯揚げ。 (和想庵)

天候から、私は予定していた柔らか物は止めて紬の着物にしてしまったが、
朝早くから(私にしては・笑)頑張って着物を着ただけでOKと思うものの、
この横段の着物は少し強い印象で能楽堂向きとは言えず、他の着物にすればよかったとも思った。
着物姿の方は常より少なめだったものの、小紋・色無地だけでなく訪問着まで
柔らか物をお召しの方も大分いらして、この足元の悪い中をと、感嘆した。

2014.2.15 [土] バレエ「白鳥の湖」鑑賞

昨日からの雪が夜中まで降り続いて、今朝までには随分積もっていた。
2週連続の週末の降雪・積雪って、何なのでしょうねぇ.. 温暖化の不思議な影響?

先週は、管理人さん(か、住民有志か?)が随分早く雪かきをしてくれて、ありがたかったが、
その大変さのためか、昨日は緊急募集で除雪要員を募集との張り紙があって、頭を下げる思い。
が、募集の効果がなかったのか、今回は午後になっても先週より雪が残っていた。
表は、店舗の方も随分頑張って雪かきをしておられて、先週より更に雪が片づけられ、
歩く所の雪は見事なくらいまで無くなって、歩き易い状態。
でも、裏というか庭から北側に抜ける道は、雪かきを放棄してしまったかのような残り具合。
大変さを思えば文句を言う筋合いはなく、暫く裏は通らないように自衛するのがよさそう。
雪質の違いもあるかもしれないが、雪疲れなのか、今回は雪だるまは1つもなし。(笑)

*****
雪が残る中を出かけて、午後はバレエ「白鳥の湖」を鑑賞。
久しぶりの「白鳥の湖」で、クラシックバレエを堪能。
プリンシパルやソリストたちの踊りは無論いいけれど、それより今回は群舞の見事さを実感。
大満足!して、これぞグランドバレエと思う。 

*****
終了後に跳んで帰っても夜の健康講座に間に合うかどうかで、
少しだけど坂もある雪が残っているだろう道を急いでいくのは不安で、
帰りには凍っているかもしれないと思うと、無理は止めた方がいいだろうと、諦め。
健康講座を2週間続けて週2回とも欠席することになってしまった。 来週が怖い。

2014.2.14 [金] 鍼灸治療

朝から雪が舞っている中、友人宅で行われる出張鍼灸治療院へ出かけた。
鍼はしたくないと言っていたのだが、新年会での膝の痛みにそうも言っていられなくなり、
どれだけ古傷に効果があるかは不明だけれど、膝と足首に初めての鍼とお灸を体験。
でも、ガチガチの私の身体に、肩凝りの方が気になると言われてしまった。(苦笑)

昨秋から会場が千駄木の別の友人宅に変って、近所に食事処がいろいろあるからと、
昼食は皆で一緒に食べに出かけて、おしゃべりしながら美味しくいただいた。
雪のためキャンセルの人が多かったそうで、治療院は早仕舞い。 私たちも早い帰宅。

2014.2.13 [木] 蝋燭能

夜は、能楽堂へ蝋燭の灯りによるお能を観に行った。
京都在住の観世流能楽師の井上裕久さんの「謡講」の説明を挟みながら、
謡講形式での、独吟「九重」、替謡「酒鉢木」、素謡「通小町」。
かつては京の町家には謡の声が流れていて、折々の「謡講」を楽しんでいたとのこと。

休憩後は、能・観世流「二人静」。
舞装束をつけた菜摘女と、色違い?の装束の静の亡霊が、2人で舞う相舞も割によく合っていて、
蝋燭の灯りで幻想的な気分もする。
蝋燭能を観る機会は少ないが、蝋燭の灯りの中で観るお能は独特の雰囲気があって、好き。
前シテ/女・後シテ/静御前:観世芳伸、ツレ/菜摘女:藤波重彦、ワキ/神主:殿田謙吉、
アイ/下人:茂山良暢、後見:山階彌右衛門・上田公威、地頭:岡久広など。
囃子方は、杉市和、鵜澤洋太郎、佃良勝。

*****
総絞り訪問着。 灰色。
袋帯。 平・相良・汕頭・レース刺繍。 黒地金箔。 更紗華文。 (お初)
伊賀組紐。 濃淡灰色・銀色・金色の変わり組み。 (松山好成)
中央は白に金色の線・点入りで、上下は灰色の帯揚げ。
白地に金色の唐草柄(龍村)の鼻緒の草履。 薄銀鼠色の台。

寒さが続くので、3日連続して総絞りの着物になったが、やっぱり暖かくてホッコリする。
華やかな印象のあるお能だから、帯は少し華やかな感じのものにした。

2014.2.12 [水] 文楽のち工芸館

朝から着物を着て、文楽見物に出かけた。
寒さが続くので、今日も暖かさがうれしい絞りの着物。

例年通り2月の文楽は3部制で、今日は後の予定を考えて第一部だけの見物。
「七福神宝の入舩」と、「近頃河原の達引」の「四条河原」と「堀川猿廻し」の段。
「近頃河原の達引」で住大夫さんの語りをまた聴けるということしか念頭になかったが、
七福神が順番に得意の芸を見せる趣向の「七福神宝の入舩」も、なかなか楽しかった。
いつもの如く、文楽って好きだわ〜と思いながらの見物。

見かけたからと、休憩時間にイタリアンのシェフご夫婦が話に来てくださり、嬉しいビックリ。
毎回のお2人での文楽見物はまだ続いているとのこと。

*****
終演後は、いつものように可否道の珈琲で一休み。
能楽堂でもよくお会いする常連さんがいらしていたのでお話ししながら、気分転換。

そして次の予定の日本伝統工芸展60回記念の展覧会「工芸からKOGEIへ」。
染織の展示を溜息をつきながら拝見してから、陶芸・漆芸・木工等々の他の作品展示室へ。
もう1度染織に戻って、じっくり拝見しながら、前期の展示も観たかったと思う。
工芸館を出て、近代美術館の本館の常設展にも寄った。
何度か観ている作品が多いが、こちらも見応えあって、流石に集中力が切れたので一通りで退出。
寄り道せずにまっすぐ帰宅。

*****
総疋田絞り小紋。 千草鼠色。
染名古屋帯。 雪中の寒牡丹、前帯は梅に小鳥の柄。 薄灰色地、垂れは白。 (染谷洋)
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
草木染(蘇芳染)の帯揚げ。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎)

2014.2.11 [火] 新年会

新年会に出席。ご出席の皆さんの着物姿もおしゃべりも無論食事も楽しんで、ニコニコ。
雪の余波で予定の9日の会を中止し、延期して開催された真楽の新年会。
急な変更だったのに、思いのほか多くの方の出席で、楽しいひとときを過ごせた。
お世話くださった方々に感謝し、楽しい再会を喜び.. 本当にうれしいことだった。

皆が着物で集うのに、訪問着がズラッと並ぶいわゆる新年会の着物姿でなく、
それぞれが個性に合わせた装いなのも真楽らしくていいと思っている。
私は寒さ対策に、絞りの着物に相良刺繍の帯。
1日の「道成寺」を観に行った時と帯締めだけ替えて、後は同じ組み合わせ。

2014.2.8 [土] 女流能楽師による能

朝から雪が舞う中を、年に1度の女流能楽師による能を観に、今週2度目の国立能楽堂通い。
利用の交通機関は動いているし、道を選べば雪道を歩く距離は少なくできるし、
夕方になる前には帰れるから大丈夫だろうと出かけたが、見所には空席も結構あった。

番組は、仕舞・観世流「花筐 クルイ」、仕舞・宝生流「清経 クセ」、能・観世流「巻絹」。
3曲ともシテは女性で、地謡も女性だけだから、仕舞2曲は舞台上には女性だけ。
お能のツレ、ワキ、アイと後見は男性で、囃子方も4人の内2人は男性で2人が女性。
シテは、「花筐」が山階弥次、「清経」は影山三池子、「巻絹」は鵜澤久。

女声でも鍛えられた声は違和感がないと、気持ちよく聴きながら、仕舞2曲を拝見。
休憩後のお能にもスンナリと入れて、男性優位の能楽界でも女性の活躍を今更ながら実感。
能「巻絹」は2つの小書「出端之伝」と「惣神楽」つき。
御幣?らしい布をかけた梅の枝を持ったシテの装束も神楽舞も華やかで、楽しめた。
シテ/巫女・鵜澤久、ツレ/男・長山桂三、ワキ/勅使・宝生欣哉、アイ/従者・山本則重、
主後見・観世銕之丞、地頭・山階弥次など。
笛・八反田智子、小鼓・久田陽春子、大鼓・柿原崇志、太鼓・大川典良。

*****
能楽堂で出会った顔見知りに、流石に今日は着物じゃないのねと言われた。
雨の日仕様の着物で出かけてもよかったのだけど、正絹と違って寒いから厳寒期向きではないと、
私は早々に着物は止めてしまったが、着物の方もお2人見かけて、あらあら..と感心。
お若い方は、踵の高いブーツを履いていらしたが、着物用のらしく、足袋のように爪先が分かれ、
ファスナーの替りにコハゼ止めになっていると聞いて、そんなものもあるのかと驚いていたら、
知り合いに、京都ではいろいろ新しいものができているようよと教えてもらって、ふ〜んと感心。

*****
雪がどんどん激しくなるので、寄り道などせずまっすぐ帰宅。
4時前なのに雪がもう随分積もっていて、住まいの中庭には雪だるまが既に1つできていた。
家族で賑やかに楽しそうに雪だるまを作っている方々もいらした。

首都圏でも西の方が雪の降り方が激しいとのニュースだったが、
横浜の西端に住んでいる姉の家ではベランダに積もった雪で小さいけれど雪だるまが作れたそう。
電車も止まっていて、更に降り続けているそうで、どれだけ降るかという話だったので、
翌日の新年会のことを心配していたら、中止・延期の連絡。
変更は大変だけれど、無理をしない方がいいわよね〜と納得・安堵。

夜は健康講座の日なので、やるのかどうかと電話してみたら、何と実施の予定だそう。
少し迷ったが、強くなる雪に、夜の雪道それも坂もあるから、
転んで怪我したりしたら、健康づくりどころじゃないと自粛。

2014.2.7 [金] メンテに

寒さのせいか、いつも固い身体が一層ガチガチ。 で、メンテしてもらいに銀座まで出かけた。
ボディ全身とファイシャルに頭皮マッサージもつけてタップリしてもらったら3時間かかった。
でも、肌の弾力が少し復活し、ぎっくり腰にもならずに済みそうだと、ホッとした。

終了後は美味しいケーキが食べたくて、イデミスギノ@京橋まで歩いたが、私の前で売り切れ。(涙)
仕方ないと気を取り直し、更に日本橋まで歩いて、食事&甘味。
これじゃあ、太め安定からの脱出は難しいと、自戒するも..
でも、突き刺すような寒さにもめげずに歩いたから、少しはいいかしら?

2014.2.6 [木] 見直し企画・能「藤戸」

時代に適応しての変遷もあって、当初とは変わっている現行曲を、
当初の上演を踏まえて、再発見してみようという企画が国立能楽堂で何年か続いていて、
今回は、通常は舞台から退出してしまう前シテ(老母)を残し、供養の場に残る老母。
まず鼎談(馬場あき子・福王茂十郎・天野文雄)があって、それから能「藤戸」の上演。

供養の場に前シテの老母が残る今回の上演は、全く違和感がないどころか、
この方が実際の場としては納得できる。 でも、確かにシテの見せ場としては別。
1人のシテで印象付けようと、現行のようになったというのも分かる。 変遷がおもしろい。

漁師の母(前シテ)・山本順之、漁師の霊(後シテ)・浅見真州、漁師の子(子方)・馬野訓聡、
佐々木盛綱(ワキ)・福王茂十郎、従者(ワキツレ)・福王知登&喜多雅人、下人(アイ)・小笠原匡、
後見頭・観世銕之丞、地頭・梅若玄祥。
囃子方は、一噌庸二、曽和正博、安福建雄、小寺佐七。

*****
訪問着。 京加賀友禅。 鶸色、水辺に鳥模様。 (松本健一)
袋帯。 黒地錦。 疋田文様、金糸で波。 (洛陽) (お初)
五嶋紐。 金色入り薄桜色、片方は薄青磁色。

お能の曲目に合わせて、訪問着を選択し、帯も決めておいたのに、帯を締める直前になって、
こんな銀糸の目立つキラキラした帯は能楽堂には如何なものかと思って、俄に変更。
選び直した帯を締めたら、落ち着く感じで、替えてよかったと自画自賛。(笑)
ただ、訪問着には合わないと承知しながら、バッグを替えずに大きめのボストン型バッグのまま。
ちょっとね〜と自分でも思うものの.. 灰緑色のヌバックだからいいかと誤魔化し気分。(汗)

2014.2.5 [水] 花形歌舞伎・昼の部「心謎解色糸」

一昨日に続いて、花形歌舞伎@歌舞伎座の昼の部を見物。
通し狂言「心謎解色糸」は、41年前の国立劇場以来で、歌舞伎座では初上演だそうで、私も初見。
小糸・左七の件だけは観たことがあるように思っていたが、
それはこの作を踏まえて書かれた別の「江戸育御祭佐七」か何かだったらしい。

入り組んだ筋で、善悪2役に早替わりも含め、うっかりすると訳が分からなくなりそう。
観たことの無いこの狂言のため、一昨日の夜の部の見物時に筋書きを買って、
読んでおいたので舞台に集中できて十分に楽しんだが、あまり遠くない再演を今から期待。

染五郎がお祭左七と半時九郎兵衛の2役、松緑が本庄綱五郎、菊之助が芸者小糸、
七之助が糸屋の娘お房と九郎兵衛女房お時の2役。
安野屋十兵衛を歌六、女房おらいを秀太郎、山住左五郎を松也、松本女房お蔦を高麗蔵など。

*****
新歌舞伎座になってから癖になってしまった菓子をあれこれ購入。
いろとりどりの味を楽しみたくて白鷺宝と、一昨日も買ったごぼうせんをまた..
終演後は、馴染みの呉服店に顔を出してから、松崎煎餅の喫茶室で桜餅をお供にお抹茶。

*****
本結城紬。 黒・藍色の総絣。 (奥順)
染名古屋帯。 濡れ描。 青灰色地。 「浜千鳥」 (染のに志山)
伊賀組紐。 臙脂色に白入り。 撚り房。 (松山好成)
茶色の帯揚げ。 白色の露芝入り。

昨日からの寒さが続いているので、防寒対策はレベル1に戻して、完全防御したつもりだったが、
それでも外を歩くと寒〜い。 思わず縮こまりそう。
マフラーで防御した首回りより、真冬のコートを通して腕に寒さが突き刺すようで痛いくらい。

2014.2.4 [火] 雪の立春

朝からどんよりとした空模様で、真冬の寒さという天気予報。
昼前から雨になったけれど、予報通り夕方か夜には雪になるのかしら?

立春以降にその冬一番の寒さが来る年が4割くらいあるらしいから、まあ順当なのかと思うものの、
昨日の暖かさと打って変った寒さに、堪えるなぁ〜と思いながら、ダラダラ..
観たい展覧会があるので、上野に行って、できれば両国にも回る予定だったが、繰り延べてしまう。
終了まで上野のは20日弱だから、行ける日があるかしら?(汗)

−−−−−
冷えてきたわねぇ〜と思って夕方5時少し前に外を見たら、ちらほら雪が舞っている。
少しずつ降りが強くなっているけれど、雨の後だから積もらないでしょうねぇ。

それにしても、雪の立春!
ガラス越しに見る雪は風情があるし、雪見酒という言葉が頭にちらちら.. でも、寒〜い!  

2014.2.3 [月] 節分に花形の白浪五人男

節分なのに豆撒きもせずに、夕方から歌舞伎見物に出かけてしまった。
今月は新・歌舞伎座開場以来11ヵ月にして3度目の花形歌舞伎で、昼夜とも通し狂言。
前の歌舞伎座では考えられなかった花形の花盛り(笑)。
歌舞伎座の建て替え中に、高齢の重鎮だけでなく歌舞伎を背負って立つ世代の死去が相継いで、
それにこのところの病気・怪我による休演者続きの状態のためもあるだろうが、
この間に花形世代が力をつけてきたことも大きいと思う。 とは言うものの、寂しさもしきり..

夜の部は、「白浪五人男」で知られる河竹黙阿弥の「青砥稿花紅彩画」。
序幕の「初瀬寺花見」、「神輿ヶ嶽」、「稲瀬川谷間」、二幕目の「雪の下浜松屋」、「同蔵前」、
「稲瀬川勢揃」、大詰の「極楽寺屋根立腹」、「同山門」、「滑川土橋」までの通し上演。

盗賊五人男は、弁天小僧菊之助を菊之助(青砥左衛門との2役)、南郷力丸を松緑、
赤星十三郎を七之助、忠信利平を亀三郎、そして頭の日本駄右衛門を染五郎。
今の花形としてはベストとまでは言えなくても、役者がそろった、いい舞台だと楽しんで観た。
他に、浜松屋幸兵衛を團蔵、倅宗之助を尾上右近、千寿姫を梅枝、局柵を右之助、
鳶頭清次を亀寿、薩島典蔵を権十郎などに、丁稚長松を大河が勤める。

冒頭は記憶になかったが、観たら知っている場面ばかり。(笑)
帰ってから筋書きの上演記録を見たら、平成になってからの歌舞伎座でも通し上演が何度もあり、
菊五郎と勘三郎(勘九郎時代にも)の弁天で演っているから、覚えがあって当然。

菊之助が、綺麗! 浜松屋での台詞回しだけを取れば私はやっぱり菊五郎で聴きたいけれど、
見た目や極楽寺屋根での立ち回りの身の動きは菊之助に軍配。
この役(弁天小僧)は、もう菊五郎でなく菊之助のもの!と思う。
特に贔屓というわけではないが、亀亀兄弟が揃っていいお役だったのには少しうれしくなったし、
染五郎の駄右衛門は顔が小さく声質的にも難しさを感じたが、
序幕から大詰めまで、歌舞伎らしい華やかな舞台を楽しんだ。
居眠りも無しにしっかり観たのに(笑)、もう一度観たいように思ったくらい。

*****
結城紬(石下)。 松煙染。 灰みの茶色。 総柄の亀甲模様。
染名古屋帯。 手描き京友禅。 肉桂色地。 梅文。 (牧田立宰)
五嶋紐。 渋い錆朱?と薄灰色の変り組。
丹後ちりめん紬帯揚。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
道中着。 輪奈ビロード。 黒色。 斜め模様。 黒地に濃淡茶色のカシミール刺繍のショール。

暖かかったので、コートは防寒レベル1からレベル2に落として、
今年初めてカシミアでなくビロード地の道中着にして、帰りはショールもかけなかったのに、
それでも帰りの電車内では大分汗ばんでしまった。
下車駅の手前で空調に切り替えたと放送があって、もう少し早くしてくれればいいのにと思ったが、
まだ暫くは着るものの加減が難しそう。

2014.2.1 [土] お能「道成寺」再び

午後の若手能@国立能楽堂に出かけた。
第23回 能楽若手研究会 東京公演 が、正式名らしいが、通称の「若手能」の方が通りがいい。
今回は、国立能楽堂開場30周年を記念して、若手能に「道成寺」が初登場とのことで、
番組は、狂言・大蔵流「石神」と、能・観世流「道成寺」。
狂言「石神」のシテ、笛、小鼓と、能「道成寺」のワキ方、笛、小鼓、太鼓を
能楽堂養成研修修了生が勤めるということだったが、普段の公演にも出演している方も多い。

狂言「石神」は、40分ほどの長めの狂言だけど、今回も楽しく笑いながらの鑑賞。
12月に観た時にも思ったように、シテよりアドの妻の神楽の方が見どころが多い感じもする。
その神楽に浮かれて一緒に踊り出す石神に化けたシテの夫でおかしさ倍増だから、
やっぱりシテは夫でいいのでしょうねぇ〜
シテ・若松隆、アド/仲人・山本東次郎、アド/妻・山本泰太郎。
笛・八反田智子、小鼓・森貴史。

そして、期待の能「道成寺」。 2時間を息詰まるような緊張感で、でも楽しく鑑賞。
能楽を観始めて数年間は縁のなかった「道成寺」なのに、ご縁ができたら不思議なもので、
昨11月に初めて観てから、今回でもう3回目。
金剛流ご宗家、金春流重鎮、そして観世流ご宗家の次弟と、流派もシテの立場・年齢もさまざま。
結果的に観比べられて、よい「道成寺」鑑賞になった。
狂言方は3回とも東次郎家だったが、東京では人数的にも他では難しいのかもしれない。

観世流では鐘は他の作り物同様の扱いらしく、囃子方・地謡が着座したらワキ方・アイの登場前に、
狂言方の鐘後見が運び出して吊ってしまうので、金剛流・金春流との違いをまず認識。
「乱拍子」も、前2回と大分違い、シテが舞台を正先・正中と動くのが印象的。
シテと小鼓の醸し出す緊迫感・迫力は、初めて観た時ほどの圧倒感は感じなかったが、
違いも含め、じっくり、楽しんで、鑑賞した。
シテは山階彌右衛門、ワキが則久英志、ワキツレが大日方寛・御厨誠吾、オモアイが山本則重、
アドアイが山本凜太郎で、主後見が観世清河寿(清和からの表記変更?)、地頭は浅見重好、
鐘後見は上田公威ほかで、狂言鐘後見は山本則俊など。
囃子方は、笛・栗林祐輔、小鼓・田邊恭資、大鼓・亀井忠雄、太鼓・大川典良。
囃子方の後見に、小鼓がご宗家の大倉源次郎さん、大鼓がご子息の亀井広忠さんなど。

*****
縫い締め総絞りの付下げ。 くすんだ紫色。 (桐屋) (お初)
袋帯。 相良刺繍。 紫梨地錦。 吉祥間道。 (お初)
五嶋紐。 光沢のある濃紫色、両端は生成り色。
柿色〜肌色〜薄クリーム色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」) (お初)

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