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2014.12.31 [水] 今年の着物着用歴

自分の覚えに、今年の着物着用回数まとめ。

1月:13回、2月:11回、3月:11回、4月:10回、5月:15回、6月:10回、
7月:7回、8月:10回、9月:9回、10月:14回、11月:6回、12月:13回。
計 129回。

今までで最多。 月によるバラツキはあるが、我ながらよく着たわね〜と思う。
でも、まだ/暫く着ていない着物・帯もいろいろあって、着用要請が聞こえそう。(笑)
来年も月5回が最少目標。 できれば月10回くらい着たいけれど..(爆)
遊び過ぎ感もあるけれど、体力・体調と相談しながら、あと2年くらいはこのままいきたい。

*****
喪中のため新年のご挨拶は失礼させていただきます。
皆様におかれましては、よい年をお迎えくださいませ。

2014.12.30 [火] 片づけ休憩中

年内の決まった予定は21日の母の50日祭でお終いで、
22日から10日あれば片づけられると思っていたのが、我ながら浅はか.. 
散らかり状態を考えれば、片づけたいとの希望でしかなかったと深く反省中。

しかも21日で気が抜けたのか新年を祝わないこともあってか、片づける気分には程遠くて..
漸く始めたのが遅すぎて、着手した居間は以前より更に酷い有様。 
片づけてからするつもりだった掃除までは手が回りそうもない。
気になっている埃にも目をつぶって一緒に年を越すことになりそう。 そんな〜(涙)
せめて、片づけだけはもう少し進めなければ..
それでも多分、年越しで、新年になっても片づけと掃除を継続しなければならないのは必至。

今年も遅まきながら猛省。 何年も同じ繰り返しが我ながら情けない。
来年こそは、この状態から脱したいと切に望んでいる。

2014.12.29 [月] もう夜なのに

片づけが進まな〜い。(涙)  やっているのに効果が殆ど見えない状態。(大涙)

25日もクリスマスらしいことは何もせず、夕方から自分メンテをしてもらいに出かけた。
クリスマス前も正月前も、つまりずうっと予約でいっぱいで、取れたのがこの日の遅い時間。
駅を出て地上に出たら、銀座の通りは飾りつけも行きかう人も流石にクリスマスっぽい雰囲気。
ボディとフェイシャルのメンテが終了したのは8時過ぎなので、食事をして帰ることにして、
蕎麦屋に行ったら、期間限定クリスマスメニューがあって、少しビックリ。
蕎麦屋よ、お前もか!と思いながらも、限定に弱い私としては当然これを選んで(笑)、
冷酒・小(0.7〜8合?)もいただいたら、もう酔いを感じて、経済的ねぇと自分におかしくなった。

26日は、かまぼこなど日持ちのするものや野菜を購入。
バッグ2つをリペアに出して、懸案のひとつが済んだ。 というか先任せに。(爆)

27日は、インフルエンザの予防注射。 年内最後に滑り込み。
その後、正月は祝わなくても、新年を前に買っておきたい物などがあり、デパートまで出かけた。
序に、電池を取り換えてもらった直後に止まってしまった腕時計の分解掃除を頼むことになった。
3年前に故障修理と分解掃除をしてもらったばかりなのに..
修理すれば直る、捨てるなんて勿体ないと言われても、そんなにお金をかけたくないのだけれど..
でも、もう1度だけ直してもらうことにした。 日本製のでないから、高いのよね〜
これだから外国製は.. ムニャムニャ

28日は、住まいの敷地内にオープンした安〜い美容室(大爆)でヘアカットしてもらい、スッキリ。
スタイルは相変わらずのボブ。 短くなっただけで変わり映えしないけれど、楽だから..

29日は、最終金額の連絡がきた1月末の旅行の残金の振り込み。
近くの団地内の米屋に切り餅を買いに行って、直に食べる分を除いて、例年通り直ぐに冷凍。

これで、健康診断が来年廻しになったものの、片づけ・掃除以外は年内の用事は概ね片づいた。
後は片づけ・掃除が残るのみ。 これがねぇ〜..
日々の片づけを怠けるからイケナイと先日も子供に言われたばかりだし、
私だって分かってはいるのだけれど、ついまとめてやろうと先送りにした結果がこれ..
来年の最大の課題だわね〜   日記を書いたりしてサボっていないで、片づけ、片づけ。

2014.12.24 [水] 「新たな系譜学をもとめて 跳躍/痕跡/身体」

展覧会「新たな系譜学をもとめて 跳躍/痕跡/身体」@東京都現代美術館。
いや〜 楽しかった〜 
我が家から一番近い美術館なのに、20年近く前に開館してから今回で2度目か3度目。
近いのに交通の便が悪いためもあるが、現代アートって、どちらかというと苦手だったから..
今回は、フッとその気になって招待券を貰っての鑑賞。(笑)

???と思いながら部屋を移動して、ノア・エシュコルの布を使った作品に吸い寄せられた。
布を使っての作品は、ある意味キルト的手法だが、全くの別物。 布のコラージュ?
絵の具で絵画を描く如く、布で表現された作品の魅力的なこと! 
そして、映像から伝わってくる彼女たちが作り上げた身体パフォーマンスの魅力!
尤も、私の後で映像室に来た人は皆さん短時間で移動されたから、惹きつけられたのは私だけ??
その他、名前も存在すら知らなかった作家たちの様々な自己表現。

東京アートミーティングの第5回で、「東京文化発信プロジェクト」事業の一環の展覧会だそう。
現代アートと様々な分野の表現が出会うことで、新たな可能性を探求する展覧会で、
野村萬斎を総合アドバイザーに、多様な身体表現を・・・新たな創造に結びつける方法を探る
ということらしい。
「アート・身体・パフォーマンス」  う〜ん.. 面白い。面白かった。

*****
交通の便が悪いから自転車で行ったので、どうせならと、もう少し先まで行って買い物をして、
帰りにも半月以上ほったらかしていた修理品を受け取りにもう1ヵ所に回って、
展覧会の会場内と往復の自転車とで、いい運動になったと、変なところでも満足。(爆)

*****
クリスマスらしいことは何もしないけれどケーキくらいは食べようと、自転車を降りてから、
我が家の裏道に9月下旬にオープンしたパティスリー寄ってビックリ。 ほぼ売り切れ。
あったのは、特大のホールケーキ1つ、ブッシュ型のケーキ1つ、普通サイズのケーキ3つ、だけ。
選択肢はなく、ケーキを2つ買ったが、買えただけよかった。 私の後の方は、諦めた人も..
夕方とは言え、イブなんだわね〜と再認識。(大爆)

2014.12.23 [火] 星見

花見、雪見は聞く・言うけれど、星見って聞かないわね〜などと思いながら、
昨夜の星を思い出してベランダに出てみた。
今夜も月は見えないのに、星はいつもより明るく見えたものの、何故か昨夜ほどではない。
これからも冬の間の新月前後には星を見てみようと思うけれど、寒さにめげないか心配。(笑)

2014.12.22 [月] 朔旦冬至

今日は、朔旦冬至(さくたんとうじ)。
旧暦の11月1日で、冬至だから1年で昼が一番短い上に、新月で月も見えない日。
聞くだけで寒い夜が目に浮かぶ。 19年に一度なんだそう。
でも、19年後の2033年は朔旦冬至にならないとか..
冬至を含む日と朔を含む日が一致しないで日を跨いでしまうからとか.. 複雑だわね〜

*****
寒さのためか気が抜けたからか身体がガッチガチで辛かったので、
近所の中国整体でマッサージしてもらったら、いつもにも増して凝り固まっていたものだから、
何の仕事ですか、大変ですね〜と言われてしまった。

仕事はしていないと言いかけて、そう言えば退職後はほんの少しだけ娘業をしたわね〜と思う。
それまでは自分のことだけで精いっぱいで親のことは手も気も殆ど回らなかったが、
数年だけでも少しは母を気遣うことができて、ありがたいことだと思う。

*****
夜、いつもより星が明るく大きく見えることに気づいた。 近年こんなにはっきり見えたことはない。
何故かと思いめぐらせ、土・日と休日の間だから空気が澄んでいるのかしら?などと思ってから、
そうか〜月が出ていないからだ!と気づいて、改めて夜空の月の光の強さを思った。
星に詳しければ星座が分かりそうなくらいだったけれど、残念ながら私には分からなかったものの、
ベランダで寒さに身体をすくめながらも、暫く星を眺めていた。
こんな寒い中で星を観たのはいつ以来のことやら..
もっと見えれば、もっと分かれば、もっと楽しいのに..と思った。

柚子湯に入ったのでポカポカと気持ちいい。 冷めないうちに寝ましょうっと..

2014.12.21 [日] 見送り

母の50日祭と納骨が終わった。
寒い時期だし、年の瀬の忙しい時期でもあるし、ごく内輪で小ぢんまりと行って、
母は父の待つあちらの世界の人となった。

墓前祭だから、雨だと大変だとテントやストーブの準備もしてくれていたが、
雨の昨日とは一変、晴れて寒さも少し緩んだので、ホッとしながら、無事終了。

葬儀の2日間は去年の春に改めて準備しておいた喪服を着て、今日もそのつもりでいたが、
昨日の雨の後だから足元が心配で、私も洋服にしてしまった。
やっぱり喪服で送ってあげればよかったと、母にそっと謝る。

これで一区切り。  少し気が抜けた感じも..

2014.12.20 [土] 今年の〆

昨日の夜は、趣味の観劇・観能などの今年の〆で、国立能楽堂の定例公演に出かけた。
〆が今年一番頻度多く通った国立能楽堂だったのが、どことなく今年らしい気がする。
番組は、狂言・和泉流「塗附」と、能・観世流「葛城」。
どちらも楽しく観て、気持ちの良い〆になった。
でも、19日で終わりなのは少し早過ぎて、寂しくもあるけれど..(笑)

*****
色無地。 寿光織。 本茶四度染。 薄灰緑(薄青磁色)。 
袋帯。 京友禅染。 青味の銀鼠色地。 杉林。 (つかさ工房「銀花仙」)
五嶋紐。 薄い青磁色、片方に臙脂入り。
草木染(蘇芳染)の帯揚げ。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎)
龍村の白地に金色の唐草柄の鼻緒の草履。 薄銀鼠色の台。
カシミアコート。 黒色。  赤色のショール。

お能「葛城」に合わせて雪の気分の装い。 小物はクリスマス仕様?
ついにカシミアの防寒コートを着用。 できれば年内には着たくなかったが、寒さには勝てない。
これで2月までは変化のない防寒一辺倒になるのよね〜と思うと少し寂しい。(笑)

*****
今日も、健康づくり講座の今年の〆で、雨にもめげずに出席。
時期と雨のせいか出席者が驚くほど少なく、雨で大分濡れたけれど行ってよかったと思った。
講座は来週から年末年始の休みに入って2週間ないので、次は3週間後。
片づけなどで身体を動かして運動不足を補わないと..(笑)

2014.12.19 [金] 着物覚え その2

11日: 結城紬。 無地。 灰藤色。 (奥順はたおり娘)
     袋帯。 桔梗鼠色。 菊・萩・鳥・花などの模様。 (七福・前田仁仙)
     伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
     薄小豆色に生成り色入りの帯揚げ。 
     ラバーソール台の草履。 濃深緑色の皮の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソ)
     雨コート兼用塵除け。 お召し。 緑・薄茶色の吉野格子。  緑色のショール。

13日: 江戸小紋・極極角通し。 黒色。 1つ紋入り。 (砂川健一)
     本袋帯。 瑠璃錦。 漆箔。 濃ワイン系。 古代文。 (渡文)
     五嶋紐。 黒色、片側は黒・白色の長い市松。 (お初)
     黒・白色の五嶋紐の鼻緒。 黒色の本漆台。
     道行コート・被布衿。 結城玉紬地。 染暈し。 (結織苑)  赤色のショール。

14日: 江戸小紋・百選柄。 黒地。 (六谷紀久男型・井関義治染)
     袋帯。 灰みの赤藤色。 (川北「蔦葉霞」)
     五嶋紐。 極薄桃色に金色入り、片側は薄空緑色。
     臙脂色〜薄牡丹色〜薄桜色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」)
     道中着。 輪奈ビロード。 黒。 斜め模様。 赤色のショール。
     前日と同じ草履。

15日: 本結城紬。 黒・藍色の総絣。 (奥順)
     染名古屋帯。 結城紬。 茶色地。 葉と花の柄。 (谷本一郎)
     五嶋紐。 焦げ茶色に、白・茶色入り。
     草木染の帯揚げ。 紫みの焦げ茶?色、灰茶色の絞り入り。 (堤木象)
     焦げ茶・白色の京くみ紐の鼻緒の草履。 銀鼠色の台。
     前日と同じコート。

16日: 本結城紬。 濃紺色。 地空き、花器に花模様。 (奥順)
     染名古屋帯。 生紬。 手彫木版。 草木染。 茶色地。 (佐伯武晴)
     京組紐。 茶色に、焦げ茶・白入り。 (渡敬)
     紬の帯揚。 京友禅染。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟作)
     草履・コートは11日と同じ。

17日: 結城紬。 松煙染。 灰みの茶色。 変り亀甲模様の総柄。 (石下)
     袋帯。 黒地。 鳥獣戯画。
     伊賀組紐。 焦げ茶色に、薄茶色・薄黄色入り。 撚り房。 (松山好成)
     紬地の帯揚げ。 青灰色の濃淡暈し。 細かい四角など織り込み。
     道中着。 生紬。 無地。 象牙色。 (しょうざん)
     草履は11日・16日と同じ。

2014.12.19 [金] 振り返り その2 中旬

11日(木): 歌舞伎「伊賀越道中双六」@国立劇場
 吉右衛門を芯にした座組みで、通し狂言「伊賀越道中双六」。
 日本三大仇討の1つの荒木又右衛門が助太刀した伊賀上野の仇討ちを題材にした芝居で、
 今回は又右衛門をモデルにした唐木政右衛門を中心にした通し上演。
 44年ぶりという「岡崎」が中心で、単独でも上演される人気の傍筋の「沼津」はない。
 「岡崎」は歌舞伎では長く上演されなかったようだが、文楽では観ているので筋は分かっていたが、
 吉右衛門の政右衛門と歌六の山田幸兵衛の場面が素晴らしく、息を詰めて観た。
 後は概ねいつもの吉右衛門の1座だが、菊之助が和田志津馬で参加したのが目新しい。
 菊之助は父の菊五郎1座だけでなく、義父の吉右衛門1座にも出演が増えるのかしら?
 終演後は、5日に続いて、半音で珈琲・スコーンで小腹を満たした。

12日(金): 天ぷらランチ & 展覧会「仁清と乾山」 など
 午後、展覧会に行く前に、みかわ是山居の天ぷらランチで腹ごしらえ。
 江戸前天ぷらと秘かに名づけている早乙女哲哉氏の天ぷらが私の味覚に合って、
 いつもながら美味しく食べられて、うれしい。
 それから「仁清・乾山と京の工芸 —風雅のうつわ」@出光美術館に回った。
 あと10日で終了という会期末だが、ここは混んでいても凄まじくはないのがうれしい。
 一通りゆっくり観てから、もう1度回って、いつものようにルオーとムンクも観た。
 移動して、ワイン、日本茶、化学調味料無添加の和風だしなどを購入。
 展覧会で歩いた後に日比谷から銀座まで歩いて、更に日本橋まで歩いたら、少し疲れ気味。

13日(土): 能楽・普及公演 & 花形演芸会
 まず午後は、能楽堂の普及公演を観た。
 解説・能楽あんない「錦木の伝説をたずねて」、狂言・大蔵流「御茶の水」、能・宝生流「錦木」。
 茂山家の狂言「御茶の水」は、好きな七五三さんのシテで、展開も謡・小歌も楽しく鑑賞。
 シテ/新発意:七五三、アド/住持:千五郎、アド/いちゃ:茂。
 能「錦木」は多分初見だと思うが、こちらも楽しく観られて、いいひとときだった。
 夜は、健康講座をサボって、お誘いいただいた花形演芸会@国立演芸場で落語を楽しんだ。
 仲トリの三遊亭歌奴「掛取り」と、トリの柳家小せん「御神酒徳利」が期待通り(期待以上?)。
 太神楽の鏡味正二郎が初めて見た頃より本当に上手くなっていて、うれしくなった。
 能楽堂から演芸場へは、歩きたいという人に付き合って、四ツ谷まではJRで、そこからは歩き。
 ご無沙汰していた可否道で珈琲と海苔チーズトースト。 アメリカンのお替りも。
 
14日(日): バレエ「シンデレラ」
 クリスマス時期恒例のバレエのひとつ「シンデレラ」。
 華やかで、男性ダンサーが踊る姉娘たちのコミカルな踊りも含め、楽しく鑑賞。
 この日は、シンデレラ:小野絢子、王子:福岡雄大、義理の姉:山本隆之・野崎哲也、
 仙女:本島美和、道化:八幡顕光 など。
 観客に着飾った少女たちがいつもより多いのも、楽しさ・賑やかさがあって、季節を感じる。
 
15日(月): あぜくらの集い & 文楽鑑賞教室
 午後は「あぜくらの集い」で咲甫大夫の話を聞いた。
 「あぜくらの集い」は初めて申し込んだらビギナーズラックで当選したので、
 1時間半余を楽しく話を聞いて、義太夫のアクセントやらイントネーションやらを再認識。
 夜は、社会人のための文楽鑑賞教室で、解説「文楽の魅力」を挟んで、
 「二人三番叟」と「絵本太功記 尼ヶ崎の段」を楽しく観た。
 間が2時間近くあるので、また可否道に行って珈琲休憩。

16日(火): 歌舞伎・夜の部「雷神不動北山櫻」
 夜は海老蔵が5役を勤める「雷神不動北山櫻」の通し。
 「毛抜」・「鳴神」・「不動」を含んだ「雷神不動北山櫻」の通し上演。
 海老蔵は、鳴神上人・粂寺弾正・早雲王子・安倍清行・不動明王の5役を勤める奮闘。
 でも、「鳴神」では玉三郎の雲の絶間姫と並ぶと、まるで姉・弟。(笑)
 華のある海老蔵も、そろそろ華だけでなく力を付けないと.. その意味でも頑張って欲しい。
 売店で買った新世界グリル梵のビーフヘレカツサンドが美味しかった。 癖になりそう。(爆)
 
17日(水): 演劇「星の数ほど」
 新国立劇場の演劇の今季のシリーズ「二人芝居−対話する力−」の最後で、
 ニック・ペイン作、浦辺千鶴訳、小川絵梨子演出の、鈴木杏と浦井健治の二人芝居。
 一昨年ロンドンでの初演直後から絶賛された話題作だとか。
 少しずつ変わる同じような場・会話の繰り返しが続く。
 歌舞伎の時計音のような「時計?」の音をきっかけに場が変り、
 似たようで少し違う会話・場面になるというのが、延々と繰り返されて続く。
 人生は、星の数ほどの選択肢・機会・可能性.. で成り立っている..  う〜ん..
 帰りは14日に続いてのアマテイ@新宿で珈琲。この日はクラブハウスサンドも。

2014.12.18 [木] 着物覚え

5日: 紬。 紅花染。 薄青・薄桃色。 (新田秀次)
    本袋帯。 平織紹巴。 献上コプト更紗。 濃紺地 赤色などで孔雀文様。
    江戸組紐。 薄青灰色。 龍村の唐花雙鳥長班錦入り。
    灰藤色と灰白色の染分けの帯揚げ。 灰白色には4色の大きな丸入り。
    生成りなど薄色の五嶋紐の鼻緒の草履。 パールパープル色の台。
    長道中着。 青・緑地紋入り。  多色の大きな刺繍入りの黒地カシミールショール。

6日: 江戸小紋・毛万筋。 薄茶色。 (寺山存男)
    袋帯。 引箔地。 森林・切株に小鳥・花の柄。 (吉織「日溜り」)
    五嶋紐。 紫色、片方に渋い緑・黄色入り。
    茶鼠色〜薄い鼠色〜灰白色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」)
    黒・白・金・銀色の組紐の鼻緒の草履。 濃い墨色のZULEN台。(紗織・ブリヂストン)
    道中着。 黒地に青紫色の乱菊模様。  濃淡茶色の刺繍入りの黒地カシミールショール。

9日: お召し訪問着。 紫色の無地暈し。 (塩野屋)
    袋帯。 帝王紫・白銀地。 (じゅらく「ラスター彩馬人文」)
    五嶋紐。 光沢のある藤色の暈し、端は白に近い灰色。
    墨色がかった紫色の暈しの帯揚げ。 辻が花紋入り。
    山岡古都の銀無地の鼻緒の草履。 パールグレイ色の台。 (長谷川商店)
    山岡古都の銀無地の横長の利休バッグ。 薄茶スエードバッグ(ロエベ)。
    長道行コート。 山岡古都の銀無地・薬墨染。  黒地に灰色の柄のショール。(岡重)

10日: 紬訪問着。 郡上紬? 藍染、裾・袖に横段入り。 (甲木恵都子)
     袋帯。 漆色地。 引箔錦。 松皮菱裂。 ペルシア更紗華文。 (橋本?「伽羅」)
     伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
     渋めの群青色?の帯揚げ。 中央は灰みの青緑色。
     コート・草履・バッグは前日と同じ。

2014.12.18 [木] 振り返り その1 初旬 

連日忙しく観劇・観能などに出かけていて、多少疲れ気味。
時間は長くないものの、さながら仕事みたいだと自分でも少し呆れてもいる。(苦笑)
合間には母関連の手続きにあちらこちらと役所にも出かけなければならず、
日記を書けないまま気づいたら半月経っていて、日の経つ速さを実感。
今更ながらの感があるけれど、自分の覚えに振り返り。

5日(金): 文楽「伽羅先代萩」・「紙子仕立両面鑑」
 「伽羅先代萩」は「竹の間の段」と「御殿の段」で、今回も歌舞伎との違いも含め楽しく観た。
 「紙子仕立両面鑑」は今回上演された「大文字屋の段」のみが現在の文楽で上演されるというが、
 上演回数が少なく、国立劇場小劇場では41年前の1回だけだそうで、
 初見どころか題名も知らなかったはずだと納得。 「艶容女舞衣」の「酒屋」を思わせる筋立て。
 千歳さんが元気に奥を語ったのが、復活を感じてうれしかった。
 「伽羅先代萩」のダブル観劇キャンペーンがあり、忠臣蔵の立版古を貰った。
 11月の歌舞伎の半券を持って行くとオリジナルグッズプレゼントがあるとのことで、
 今回のチケットと一緒に入れておいたが、すっかり忘れていて、危うく捨てるところだった。
 家でチケットに気づいたら間違いなく捨てていたと思う。 アブナイ、アブナイ..

6日(土): 能楽・特別公演
 番組は、仕舞・金春流「善知鳥」、狂言・和泉流「柑子」、能・観世流「大原御幸」。
 狂言「柑子」の太郎冠者は大好きな万作さんで、いいわねぇ〜と思いながら観ていた。
 能「大原御幸」を観たくて来た人が多いのだろうが、私は途中で意識が飛んでしまって(涙)、
 舞の無いお能を楽しむには、自分の気力・体力が充実していないとダメだと再認識。
 面は、シテが珍しい相生増で、ツレは、阿波内侍が深井、大納言局が小面だった。

7日(日): 住まいの餅つき & ラオスの布の会
 住まいの最大のイベントの餅つきがあって、いろいろな味を楽しみながら、餅つきの様子を見物。
 午後は大船まで出かけ、ラオスの布を飛びかからんばかりに拝見。(笑)
 忘年会にも参加して、楽しいひととき。
 ふっちゃんのお土産のシュトーレンも美味しくいただきました。 ありがとうございます。
 お世話くださったみにさん、ご一緒くださった方々、ありがとうございました。

8日(月): 挨拶・手続きなど & 蕎麦と珈琲など
 姉とホームに挨拶に出かけた。 その前に母と一緒に食事した店で母を偲びながら2人で食事。
 お願いしておいた書類を受け取り、その足で役所まで手続きに赴いて、一段落。
 ホッとしたので、自分にご苦労さんでしたと(笑)、天真庵@押上まで出かけて、
 蕎麦と珈琲などの花膳をいただいたが、TV取材とかで蕎麦打ちも見られて楽しかった。

9日(月): オペラ「ドン・カルロ」
 歌手の声を楽しめるオペラだと思うが、新国立劇場では何と8年ぶりの上演だそう。
 前回は多分体調不良で行き損なったので、私は今回の演出は初見。
 この演出のためか、カソリック教会の勢力、国王の地位など、中世のヨーロッパを感じた。
 可動壁のような装置を動かしての舞台展開という演出も、歌手の声も、楽しみながらの鑑賞。

10日(水): 能楽・定例公演
 番組は、狂言・和泉流「蟹山伏」と能・観世流「二人静 立出之一声」。
 能「二人静」は、小書のため相舞が短いのに、合わないことが多かったのが、ちょっと残念。
 面は、シテが若女、ツレが小面だったかしら?

2014.12.3 [水] 定式能−12月昼能−

今日は誕生日。 古来(は)稀なりという歳に大分近づいてきた。
いつの間にか日々が過ぎる感じだが、毎日をもう少し大事に過ごしたいと思う。

*****
午後、東京能楽囃子科協議会定式能−12月昼能−を国立能楽堂に観に行った。
まず舞囃子が4曲で、金春流「田村」・「竜田」と、観世流「誓願寺 乏佐ノ翔」・「錦木」。
短い休憩後に、狂言・大蔵流「空腕」と能・金春流「山姥 波濤之舞」。

囃子方の集まりらしく、囃子方は全て違う方々の出演だが、今回のお能は金春流中心。
金春流ご宗家が舞われた「竜田」の「神楽」が厳かで、徐々に惹きこまれて、
「神楽」は八百万の神々への祈りとしての舞なのだと改めて認識。

この定式能は空席が目立つこともあったが、今日は席が埋まっていて、何となく嬉しかった。
私は珍しく正面席1列目のかぶりつきだったので、どことなく緊張感のある鑑賞となった。(笑)

*****
誕生日だから美味しい料理をいただきたいと、志づ香@門仲に入れていただいて和食を堪能。
水曜日は休業日の店が多く選択肢が少ないから、この店が営業していて助かった。(爆)
カウンターで隣席になったお1人は予約して横浜の先からわざわざお出でになったとのこと。
私は近くに美味しいお店があり、しかも料理に比べコスパがいいことをうれしく思った。(大爆)

いつも通り、鶏肉を除いてのお任せで、お酒も黒龍を1合だけ。
料理は、蟹サラダ、お造り(鯵、平目、シャコ、カジマグロのヅケ)、穴子の白焼き、
白子の湯葉巻揚げ、鴨ロース煮、牡蠣のきのこ汁に、〆の稲庭うどんは生姜味を選択。

美味しくいただいて、いい誕生日になったとニコリ。
でも、1合だけで顔が赤くなるのがねぇ〜 

*****
紬訪問着。 本塩沢。 黒の縞地。 垣の草花模様
爪掻き本つづれ帯。 白系。 紅葉する山々のような模様。
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 赤茶色。 露芝文入り。
道中着。 生紬。 無地。 象牙色。 (しょうざん)

帯を出してから前帯の柄が一方にしかないことを思い出して、帯の締め方を頭で考えながら締めた。
綴れでもしなやかな帯だったのと、何より時間に余裕があったので、問題なかったけれど、
逆巻きはスンナリ体が動くわけでなく、考えながら締めるのでやっぱり大変。
普段は関東巻ばかりだけれど、少しは逆巻きにも慣れたいものだと思うけれど..

14/12/5 ねこもも
Happy Birthdayむかし桜さん!お誕生日に竜田とは、、素晴らしいです!
びわ
1,2,3と末広がりのお誕生日のむかし桜さん、おめでとうございます!日々を大切に過ごすお心がけあってこそ。拍手。
むかし桜
ねこももさん、びわさん、 ありがとうございます。
若い方々から元気をいただいていて、それもありがたいことと感謝しています。

2014.12.2 [火] 12月大歌舞伎・昼の部

12月大歌舞伎@歌舞伎座の初日で、早々と昼の部を観に行った。
昼の部は見取りで、「源平布引滝 義賢最期」、新作歌舞伎「幻武蔵」、舞踊「二人椀久」。
今月の昼の部は短くて早々に終わってしまい、歌舞伎見物としてはちょっと物足りない気分。(笑)

「義賢最期」は、愛之助の義賢が前回観た時より落ち着いた?というか安心して観ていられて、
「戸板倒し」も、最後の「仏倒し」の大技も決まって、迫力のある立ち廻りも楽しめた。
仁左衛門に似ているわねぇと思う箇所も多々あって、芸の継承を感じる。
亀三郎の下部折平実は多田蔵人もスッキリしたいい男ぶりで、楽しい一幕だった。
他に、九郎助を家橘、九郎助娘小万を梅枝、葵御前を笑也、待宵姫を尾上右近、など。

次は、森山治男作、坂東玉三郎演出の新作歌舞伎で、「幻武蔵」。
姫路城天守閣の最上階に住む妖怪退治を頼まれた宮本武蔵が、妖怪退治に行った天守閣で、
兵法者としての自らと対峙する姿を描き、死ぬまで修行という発見をするという話で、
幽玄夢幻の世界だそうだが、「天守物語」を思わせる舞台。
獅童の武蔵が武骨な兵法者らしく、松也の小刑部明神に存在感があった。
最近は立役が多い松也も、こういう役だと菊之助に似ていて、以前は女形をしていたと思い出す。
他に、淀君の霊を玉三郎、千姫を児太郎、武蔵の養子宮本造酒之助を萬太郎、
秀頼の霊を弘太郎、坂崎出羽守の霊を道行など。

長唄舞踊の「二人椀久」は、玉三郎の松山太夫、海老蔵の椀屋久兵衛。
この舞踊を観る度に孝玉コンビを思い出すし、何より富十郎を思い出してしまう。

*****
終演後は呉服店2ヵ所に顔を出したが、出張と休みでどちらも担当者不在。(苦笑)
茶の葉@松屋で空いていた最後の1席に滑り込んで、ゆったりした。
呉服店2ヵ所でお煎茶をいただいたので、ここでは抹茶にして、後の桜茶もおいしい。
日本橋に移動して、デパート2店の呉服売り場を久しぶりに覗いて楽しく拝見して帰宅。

*****
久米島紬。 無地。 黒色。
名古屋帯。 紅型風?の型絵染。 紬地。 生成り麻色?の地。 連山に枝。 (剣持晃玄) (お初)
五嶋紐。 レンガ色。 苧環止め。 5色の玉つき。
縮緬。 渋い栗茶色?  (お初)
黒・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 黒色の本漆台。
友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
道行コート・被布衿。 結城玉紬地。 染暈し(裾・錆緑〜肩・紫) (結織苑)

2014.11.30 [日] 日本国宝展など

夜、今回は祈りをテーマにしたという「日本国宝展」@トーハクを観て来た。
行けないまま会期末になってしまったので、混むのは嫌だし諦めるつもりだったが、
先週末からは夜8時まで延長すると知って、日曜の遅い時間なら混雑もさほど酷くないだろうと
出かけたのだが、頑張って行ってよかった!と、自分の判断を自画自賛。(笑)

特に惹かれたのは5体の土偶。 21日から国宝の土偶5体が全部展示されているという幸運。
縄文のビーナス、仮面の女神、合掌土偶、中空土偶、縄文の女神。  どれも印象的。
特に縄文のビーナスは、写真ではあまり惹かれなかったのに、息を呑むほど実物の魅力的なこと!
写真と実物の印象の差に、これ1体だけでも観に行った甲斐があったと思ったほど。
2週間だけの展示で最終日だった金印も観られたし、法隆寺玉虫厨子、元興寺極楽坊五重小塔に、
仏像・絵画・茶碗・紅型の着物..
更に、常設展の仏像なども拝見。 でも、今回も東洋館には寄れず、次回回しになってしまった。

その前に「ウフィツィ美術館展」@東京都美術館にも行って、ゆっくり見て回ったし、
更にその前には日本橋で用事を3件済ませたので、
トーハクを出る頃には、歩く度に地面に着く足裏が痛んで、膝も腰も悲鳴を上げた。(涙)
都美とトーハクだけでも4時間歩き続けだから無理もないと思い、
眼福というのも勿体ないほどの品々を観ることができてよかったと、
身体の痛みにも拘らず、満足感一杯。

2014.11.28 [金] 蝋燭の灯りによる能楽

午後は昨日に続いての蝋燭の灯りによる企画公演で、今日は狂言とお能を1曲ずつ。
明るい時間に蝋燭の灯りによる公演?と思わないでもないが、出演者のご都合なんでしょうかね〜
能楽堂の見所に入れば昼夜の違いはないとはいえ、少し奇妙な?気も..(笑)
番組は、狂言・和泉流「八尾」と、能・喜多流「大江山」。

狂言「八尾」は、地謡だけでなく囃子も入って、賑やかで楽しく、
好きな曲だから楽しみにしていたが、期待通りに楽しめてニコリ。
シテ/閻魔大王・石田幸雄、アド/罪人・深田博治。地謡・野村万作ほか。

能「大江山」は、酒呑童子と、鬼退治に来た源頼光の一行の話で、
酒盛り・立ち廻りが楽しいし、アイ2人の遣り取りも面白く、いつもながら楽しさ一杯。
でも、この酒呑童子は乱暴な鬼というより朝廷に追われ隠れ住んでいる先住民的な色彩のため、
単なる鬼退治ではなく、権力を持った者に追われる者の悲しさもある。
シテ・友枝昭世、ワキ/源頼光・森常好、ワキツレ・舘田善博(独武者)ほか、
アイ/強力・野村又三郎、アイ/女・野口隆行。
囃子方は、一噌隆之、曽和正博、國川純、小寺佐七。
シテの面は、前シテ/酒呑童子は大童子、後シテ/鬼は顰(だったかしら?)

*****
付下げ(訪問着?)。 濡れ描。 薄鼠色地。 秋草文。 (染のに志山)
袋帯。 友禅染め。 金茶色系。 山並木々・風景柄。
伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
草木染?の帯揚げ。 コチニール。 紫色。
白地に金色の唐草柄の鼻緒(龍村)の草履。 薄金色の台。
道行コート。 薄栗色? 葵の絵羽。 (小倉淳史)

2014.11.27 [木] 蝋燭の灯りによる狂言の会

夜は能楽堂へ出かけた。 3週間ぶりだから久しぶり感。
蝋燭の灯りによる2日連続の企画公演の1日目で、今日は狂言だけ3曲。
和泉流「杭か人か」、大蔵流「鬼の継子」、大蔵流「鬮罪人」で、「鬮罪人」の前に素囃子。
《月間特集・鬼の世界》のため、3曲とも鬼に係わる曲。

でも、鬼そのものが出てくるのは「鬼の継子」だけで、それも、狂言に出てくる鬼の常で、
愛嬌があるというか間が抜けているというか、何とも楽しく愛らしくさえある。(笑)
赤ん坊を「かわいい」と思ったり「うまそう」と思ったりして揺れ動くのが、いつもながらおかしい。
鬼そのものが出ない2曲の展開もそれぞれ楽しく、どれも観たことのある曲だが楽しく観た。

「杭か人か」は、三宅右近・近成の親子共演で、「鬼の継子」は、茂山あきら・逸平。
この2人は伯父甥ではなく、この関係は何というのかしら? 
シテとアドの2人しか出てこない前半2曲に比べ、「鬮罪人」の登場人物は多く、
山本東次郎・則俊のほか、立衆に5人、更に後見も2人と、一家総動員?的な感じ。

登場人物の多寡はあっても、3曲とも長い曲ではなく、あっという間に終わってしまった感じで、
楽しめたものの、少し物足りない気がした。
尤も、上演中は蝋燭の灯りだけで暗いから、長いと客が持たないと思ってなのかしら?
いずれにしても、蝋燭の灯りでの公演は、薪能とは少し違うが、独特の雰囲気が楽しい。

*****
付下げ。 灰みの藤紫色地。 裾暈し。 遠山風景?
袋帯。 黒に近い濃紺・白・灰色。 萩・月等の柄。 (村田・川島睦郎「晩秋の月」)
五嶋紐。 紫色、片方に渋い緑・黄色入り。
縮緬の帯揚げ。 臙脂色〜薄牡丹色〜薄桜色の暈し染。 (五嶋紐「五嶋の彩」)
藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 銀色の台。
長道中着。 薄灰茶色地。 襷格子地紋。 秋草文。

2014.11.26 [水] 美味しい・楽しい食事

先週は珍しく予定なしの週だったのにダウン。(涙) 
行くつもりでいた展覧会にも演劇にも行けないまま、会期が終了してしまった。
幸い?チケットは取って無かったし、無理しても仕方ない。
木曜と土曜の夜は健康づくり講座に出席しているけれど、先週は、それすら休んでしまった。
ダメだな〜と少し凹んだものの、心身ともに疲れが出たのだろうと自分を甘やかす。

昨日から漸く復活。 雨で寒かったが、まずは用事を片づけようと出かけた。
午前中は、母関連の手続きを聞きに区役所に行ったり電話をかけたり。
出向かなければならない手続きもあることが分かり、まとめてすることにして保留。

昼からは、食いしん坊も復活。 みかわ是山居@門仲で天ぷらランチ。
連休3日間は連日昼夜とも満席・入れ替わりの大盛況だったそうで、皆さん少しお疲れ気味?
この日は平日だったし、昼の遅めの時間帯は空いていて、ゆったり気分で美味しくいただいた。
食が細くなったのか追加なしのランチコースだけで、満腹・満足。(笑)
〆はいつものように天丼にしたが、器が替わっていて、それも楽しい。
先月から何処にもわざわざ食べに出かける気にはならなかったから、元気になったと実感。

今日も一日雨だったが、夜は友人からの誘いで友人宅で鍋を囲んだ。
4時過ぎには行ったけれど、皆もう揃っていたので5時前から早々に始まった。
気の置けない友人たちと、おしゃべりしながら楽しく過ごして、気分転換も十分にできてニコリ。
私の代わりに行って貰ったチケットのお礼も兼ねてだそうで、遠慮なく美味しくいただいき、
知人たちから届いたというジャガイモやらプルーンジャムやらをお土産にいただいてニンマリ。
私のために作ってくれた野菜カレーは明日のお昼にでもいただくつもり。
私も箱買いしたラ・フランスのおすそ分け。
まだ固いけれど、食べ頃になるとあっという間に時期が過ぎてしまうから、いい機会だった。

2014.11.17 [月] 11月初旬の観劇・観能メモ

自分の覚えに印象をメモっておく

4日(火): 顔見世大歌舞伎@歌舞伎座の夜の部
 夜の部の注目は、41歳の染五郎が初役で家の芸とも言える弁慶を勤める「勧進帳」。
 満を持しての挑戦で、富樫に父・幸四郎、義経に叔父の中村吉右衛門という豪華版。
 更に長男の金太郎が太刀持ちを勤め、弁慶が高麗屋にとって大切な役であることがよく分かる。
 高麗屋三代の共演と、弁慶役者でもある吉右衛門の義経という意外性も話題?
 ニンにないと思っていた染五郎の弁慶が予想よりずっと良くて、ほう〜っ!と思ったし、
 それこそニンでない(と思う)珍しい吉右衛門の義経も違和感なくて、楽しめた。
 でも、弁慶の助けはいらないと思える強そうな義経でもあるけれど..(笑)
 四天王は、友右衛門、高麗蔵、宗之助、錦吾。
 その前に、菊之助・松緑の白井権八・幡随院長兵衛で「御存 鈴ヶ森」。
 彦三郎、團蔵などの雲助に、権十郎の飛脚。
 夜の部の最後は、菊五郎のいがみの権太で「義経千本桜 すし屋」。
 菊五郎だと普段と印象が違い、嫌みのない憎めない権太で、個人的にはとっても好き。
 江戸前?の権太で、吉野でなく江戸?の感もするけれど、夜の部ではこれが一番楽しめた。
 弥助実は三位中将維盛を時蔵、鮨屋弥左衛門を左團次、その女房おくらを右之助、
 娘お里を梅枝、若葉の内侍を萬次郎、梶原平三景時を幸四郎など。
 幸四郎の梶原は、通常の赤ッ面ではなく白塗りだった。

7日(金): 能楽@国立能楽堂
 今月は《鬼の世界》という企画公演のみで、狂言にもお能にも、いろいろな鬼が出てくる。
 この日の番組は、おはなし、狂言・大蔵流「清水」、能・観世流「葵上」。
 お能に詳しく話し上手な馬場あき子さんのおはなしは、今回も分かり易く楽しい。
 能「葵上」は、小書「古式」つきで、橋掛かりに破れ車の作り物が出され、青女房も登場。
 楽しく観て、来てよかったと思いながらも、知人に会わないうちにと、早々に帰宅した。

8日(土): バレエ「眠れる森の美女」@新国立劇場
 大原永子新監督の2014/2015シーズン開幕バレエは「眠れる森の美女」。
 プティパの原振付を基に、ウエイン・イーグリングが現代的感覚を交えて新たに振り付けたが、
 基本はトラディショナルだそうで、分かり易く、楽しい。
 リラの精と悪の精カラボスの存在感の強さは従来通りだが、カラボスがマイムでなく踊るので、
 印象が変わり、オーロラ姫もこんなに踊った!?と云う感じがする楽しい新振付だった。
 劇場内外がツリー・リースのクリスマスの飾りつけで、バレエのシーズン開幕初日らしい明るさ。
 演目のためもあろうが、子供たちも多く、劇場内は華やか・賑やかだった。

10日(月): 通し狂言「伽羅先代萩」@国立劇場
 「花水橋」、「竹の間」、「御殿(奥殿)」、「床下」、「対決」、「刃傷」の4幕6場の通し上演。
 藤十郎の乳母政岡を観るのを楽しみに出かけた。 藤十郎は御殿だけで、竹の間は扇雀。
 御殿での藤十郎の政岡は、千松を殺された後に、鶴千代を打掛の中に入れて守るのでなく、
 上手の部屋に入れる独特の演じ方で、1人、柱に手を掛けて立ち身で決まる型がきれい。
 前に観た時もそうだったと思い出しながら観ていた。
 飯炊きが無いのは立ち居を考えれば仕方ないが、それでもよく動いていて、それにも感嘆。
 梅玉の、足利頼兼の鷹揚な大名ぶりも、細川勝元の颯爽とした捌き役も、格好よさで目に残る。
 頼兼は30年ぶりで、勝元は18年ぶりだそうだが、これからも観たいと思った。
 橋之助の初役という仁木弾正もよくて、勝元とのやり取りで拍手が沸き起こったのに納得。
 あと、松江の谷蔵、翫雀の八汐、孝太郎の沖の井、亀鶴の松島、秀調の小槇、
 東蔵が初役の栄御前、彌十郎が荒獅子男之助と渡辺外記左衛門など。

2014.11.14 [金] 奮闘連続公演

明治座の11月花形歌舞伎は、10月の新橋演舞場に続く猿之助の奮闘公演の2ヵ月目。
時間が短いだろうからと久しぶりに通し観劇にしたら、昼の部は短いけれど夜は長かった。(苦笑)
でも昼夜の間が2時間近くあったので、劇場に居続けないで、外に出て気分転換。
そのお陰もあるのか、心配した腰痛も出ず、楽しく観られた。
昼の部は「高時」と「女團七」、夜の部は鶴屋南北の顔見世狂言「四天王楓江戸粧」の通し。

幕開きの新歌舞伎十八番の内「高時」は、市川右近の北条高時。
権力者(執権)の傲慢さと烏天狗に翻弄されるおかしさ、烏天狗の動きの楽しさ.. 
他に笑也の愛妾衣笠、猿弥の大佛陸奥守、寿猿の秋田入道、弘太郎の安達三郎など。

「夏姿女團七」は、「夏祭浪花鑑」の主な登場人物を男から女に書き換えたもので、
舞台も大坂から江戸へ移して、柳橋草加屋、両国橋橋詰錨床、浜町河岸の3幕。
猿之助が半世紀ぶりに復活したものだそうで、猿之助の團七縞のお梶は、男勝りの柳橋芸者。
「夏祭」をそっくり移したような場面の連続で、それも含め面白がって観たけれど、
「夏祭」を知らなくても、楽しめそう。 でも「夏祭」の方が見どころが多い。 
他に、竹三郎の義平次婆おとら、門之助の玉島磯之丞、尾上右近の琴浦ことおはつ、
春猿の一寸お辰、猿弥の釣船の三婦など。

夜の部の「四天王楓江戸粧」は、18年前に国立劇場の開場30周年記念公演の開幕狂言として、
3代目猿之助(現猿翁)が200年ぶりに復活上演した2部を通して9時間という大長編を、
今回およそ5時間(今は4時間半に短縮されている)にまとめての再演というが、
前回も観ているのに、体調が酷く悪かった時期とはいえ、覚えていないのが悲しい。

死者の蘇生・2度の宙乗り・早替わり・だんまり・六方・舞踊的な土蜘蛛退治・大立ち廻りと
見せ場の連続を、セリ上げ・屋台崩しなどの大道具も含めた「究極のスペクタクル」で見せると
謳っているように、様々な趣向が盛り込まれ、目まぐるしく舞台が変る。

猿之助は、辰夜叉御前、袴垂れ実は平井保輔、相馬太郎良門、小女郎狐の精の4役を勤め、
辰夜叉御前と小女郎狐で2度の宙乗りを異なる形で見せるなど、正に奮闘公演。
土蜘蛛は楽しいし、「蘭平物狂」風の立ち廻りには花道の七三と逆七三で二本の梯子が出て壮観。

顔見世吉例の「暫」の趣向もあり、盛り沢山だから、気楽に観るには楽しいが、
幕開きの口上で、筋は2の次3の次、考えずに楽しんで欲しいと言う通り、
筋は飛ぶし、何役か勤める役者も多く、分かろうとすると疲れてしまいそう。(笑)

秀太郎、門之助(澤瀉屋の公演の常連)、竹三郎に、亀三郎、尾上右近も出演していて、
それぞれ存在感があるが、市川右近を始めとする澤瀉屋一門が頑張って支えている印象もある。

*****
昼の部と夜の部の間には、浜町の東京洋菓子倶楽部に行って独特のモンブランと紅茶で一休み。
甘酒横丁の柳屋は長い列。 時間はあるのだからと並んで、鯛焼きを持ち帰り分も含め3つ購入。
夜の部の前に席で食べたが、隣席の昼の部と同じ方が召しあがったことがないそうなので、
よい思い出になると嬉しいと1つ進呈。 美味しかったと喜んでくださって、私もニコリ。
夕ご飯は、人形町今半の黒毛和牛のすき焼き弁当と惣菜。

*****
お召し。 黒地。 いろいろな小紋柄の段取り。
名古屋帯。 薄銀鼠色系引箔地。 紅葉に鳥。(都、睦朗・美の世界「紅葉栄樹文」)
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 鶯色の暈し。 「幻雪」

ここで着物を着ておかないと、また億劫になりそうだと、朝から頑張って着物着用。

2014.11.13 [木] 感謝

ご伝言、コメントを読ませていただいているうちに、ジワッとして、涙が出そうになって、
柔になっているのに我ながらビックリ。 でも、もう大丈夫です。
本当に力づけられました。 ありがとうございます。

2014.11.12 [水] 顔見世大歌舞伎・昼の部

芝居見物のワクワク感には程遠かったけれど、そう言っているといつまでも日常に戻れない。
着物だって着なくてはと、母が半世紀近く前に選んで縫ってくれた着物を着ることにして、
まずはそこからスタートだと、前夜のうちに着物と、合いそうな帯を下すことにして準備。
どうにか半月ぶりの着物(喪服は別にして)で、顔見世の昼の部に出かけた。

今年の顔見世は、初世松本白鸚三十三回忌追善と銘打たれ、例年の顔見世とは趣が異なって、
高麗屋が中心で、当代幸四郎の実弟の吉右衛門・播磨屋一門に菊五郎一門も参加の感。
昼の部は「寿式三番叟」に、追善興行らしく白鸚が得意としたという「井伊大老」と「熊谷陣屋」。

幕開けの「寿式三番叟」は、翁に3人の千歳、2人の三番叟で、賑やか。
前半は、我當の翁で、千歳は亀壽、歌昇、米吉。 我當は、ますます足が不自由になった様子で、
動きというより歩行が大変そうで、観ていて辛い気持ちになるのが残念。
続いて、染五郎と松緑の2人の三番叟で、2人の踊り競べの趣き。
派手で賑やかな染五郎の踊りと、動きは抑えられているが身体に芯の通った松緑の踊り。
いつの間に松緑はこんなに踊りが上手くなったのかと驚きながら楽しんだ。

次が新作歌舞伎の北条秀司作「井伊大老」で、井伊大老邸の奥書院より桜田門外まで。
千駄ヶ谷下屋敷の宵節句は割によく観るが、今回は桜田門外の大老の暗殺までの上演。
白鸚の次男の吉右衛門が井伊直弼を勤め、あと、歌六の仙英禅師、芝雀のお静の方、
又五郎の長野主膳、錦之助の水無部六臣、菊之助の昌子の方、歌女之丞の老女雲の井など。
いい芝居だと思いながら楽しく観た。

昼の最後が白鸚の長男で当代の幸四郎の「熊谷陣屋」。
幸四郎の熊谷は分かり易いと言えば分かり易いのだが、妻の相模の反応を探るような様子が..
身替りに一子小次郎を討ったことを知らぬ相模に対する態度にしても、
しつこいというか、やりすぎというか、そう何度も繰り返さなくても..と思ってしまう。
菊五郎の義経、魁春の相模、左団次の弥陀六、高麗蔵の藤の方、松緑の軍次など。

*****
終演後には馴染みの呉服店に寄って店長と暫く雑談。
このところ人と話す気にならなかったのが、漸く話すことが苦にならなくなったとホッ。
もう大丈夫と思えたので、茶の葉にも寄って、お煎茶と和菓子で一休み。
八重洲口の京都館と、日本橋のデパ地下でも買い物。

*****
小紋。 多色。 油絵風?な印象。
染名古屋帯。 塩瀬地。 茶鼠色地。 四角に樹木・尾長鳥・鹿などの柄。 (お初)
伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 草木染(竹染)。 薄い竹色。
生成り他薄色の五嶋紐の鼻緒の草履。 パールパープルの台。
道中着。 薄灰茶色地。 襷格子地紋。 秋草文。

着物はもう暫く着たいから、洗い張りに出して、地味な八掛を選んで仕立て直してもらうつもり。

2014.11.11 [火] 

母のことで、ご伝言、日記へのコメントをいただき、ありがとうございます。
真楽の皆様の優しさに包まれて、心温かい気持ちになって、元気をいただきました。
本当にありがたいことだと感謝しております。

*****
月前半の恒例で今月もいろいろ予定があったため、相変わらずの劇場・能楽堂通い。
家に居たら何もせず(できず)ボンヤリ過ごしてしまいそうで、それが嫌なこともあり、
自身も元気な頃はよく出かけていた母だから、行ってきなさいと言うだろうと思うし、
1日の呉服店での講演会は前日にキャンセルし、葬儀の2日間は友人に行ってもらったけれど、
それ以外の観劇・観能には、予定通りに出かけた。

でも、出かけてはいるものの、何となくボケッとしていて、いつもより更に集中力を欠いて..
我ながら平常心ではないようで、葬儀には改めて誂えてあった喪服一式を着たのに、
その他の外出時には着物も着る気にならず、暫くはこんな調子なのかしら..と思う。

4日は、顔見世大歌舞伎の夜の部で「御存 鈴ヶ森」、「勧進帳」、「義経千本桜 すし屋」。
7日は、国立能楽堂で、おはなし、狂言・大蔵流「清水」、能・観世流「葵上」。
8日は、バレエのシーズン開幕初日で、「眠れる森の美女」@新国立劇場オペラパレス。
10日は、国立劇場で歌舞伎見物。 通し狂言「伽羅先代萩」。

11日は、先月初めにオープンしたフレンチレストラン「ラ ペ」で、ご挨拶がてらランチ。
ご案内いただいたオープニングパーティーも失礼したので、ときわ木の和菓子を手土産。
自分用にも購入して、帰宅後に抹茶でいただいた。

2014.11.8 [土] 旅立ち

11月2日、97歳の誕生日を迎えた5日後に、母が旅立った。
誕生日の前日の10月27日から愈々具合が悪くなって回復することがないままの永眠。
入居していた民間ホームで苦しむことなく穏やかに逝った。

友引があったので葬儀は少し空いて5日、6日。
知人は皆さんご高齢なので殆どご連絡せず、子供・孫、弟、甥・姪など、ほぼ家族だけでの見送り。

年齢的には天寿を全うしたと言えるが、話せなくなってからたったの1週間だから、
娘としては、あっという間の感じで、もう一度話したかったなどと思うし、脱力感もあって... 
27日から告別式の6日まで姉も私もホーム・葬祭ホールに毎日通って見送れたのはよかったし、
大体が、順送りなのだから仕方ないとは思うけれど、どことなく呆然としている。

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14/11/13 ねこもも
今日拝読いたしました ご冥福をお祈りします。むかし桜さん、お疲れが出ませんようにご自愛のほど。
えりりん
私も今拝読しました。ご愁傷様です。ゆっくりと心と体を休ませてご自愛ください。
むかし桜
ねこももさん、えりりんさん、ありがとうございます。
天寿を全うしたのだから悲しむことはないと思いながらも、
やっぱり何とも言えない喪失感があります。
でも、皆様からの優しいお言葉に元気をいただいております。
本当にありがたく、感謝申し上げます。

2014.10.31 [金] 雪景色

夜は古典の日記念〈雪景色〉という文化庁芸術祭主催の企画公演@国立能楽堂に出かけた。
末とは言えまだ10月なのに雪景色!?と思わないでもなかったが..(笑)
番組は、新作小舞「雪づくし」と「雪逍遥」、舞踊・筝曲「鉢の木」、能・金剛流「雪」。

最初の新作小舞2曲は、作詞・作曲・作舞すべてを舞手自身が工夫を凝らしたものだそうで、
「雪づくし」は野村万作、「雪逍遥」は山本東次郎の、2人の競演。
短いと言っても小舞としては通常の長さの「雪づくし」と、小舞にしては長い「雪逍遥」で、
趣きは全く異なるものの、どちらも目も耳も惹きつけられる狂言小舞だった。

次が、舞踊・筝曲「鉢の木」で、能「鉢の木」の内容を縮約し1曲にまとめた山田流筝曲があって、
今回その曲をできるだけそのまま活かしながら初めて舞踊化したものだそう。
山勢松韻さんなどの歌・筝は何度か聞いていて好きだけれど、舞踊には殆ど馴染みがないので、
どんな感じだろうかと漠然と思っていたが、知っている話で内容が分かるためか、
とても楽しく観ることができて、こういう舞踊もいいわね〜と思った。
最明寺入道時頼:西川箕乃助、佐野源左衛門尉常世:花柳寿楽。
歌・筝:山勢松韻・武田祥勢・奥山益勢、歌・三弦:山勢麻衣子に、
笛:福原徹、小鼓:望月左太郎、大鼓:福原百之助 など。

最後が、能「雪」で、現在は金剛流のみで舞われるそうで、小書「雪踏之拍子」つきでの上演。
1場だけの能で1時間弱と短いけれど、キリリとした中に優しい感じもある雪の精が印象的。
足拍子で音を立てないのは、雪を踏みしめ舞う心だそうだが、これも印象的。
シテ/雪の精:金剛永謹、ワキ/旅僧:宝生閑。 地頭:今井清隆。
笛:一噌仙幸、小鼓:大倉源次郎、大鼓:安福建雄。
シテの面は、かつて秀吉が愛蔵した雪月花の小面のひとつの、龍右衛門作の「雪の小面」。

2014.10.28 [火] 至高の芸—狂言

帰宅後少し休んでから、気分転換に、夜は予定通り狂言を観に行った。
東京文化発信プロジェクトの「至高の芸、そして継承者—狂言」@国立劇場で、
3人の人間国宝がそれぞれの継承者と共演する。

和泉流の「三番叟 神楽式」は、野村万作の三番叟で、千歳は萬斎。
笛は一噌隆之、小鼓は大倉源次郎に脇鼓が田邊恭資と飯冨孔明、大鼓は亀井広忠。
地謡は石田幸雄、高野和憲、月崎晴夫、内藤蓮で、後見は深田博治と中村修一。
幕から一歩出た橋掛かりでの後見(多分)による切火で開幕。
三番叟と千歳とのやり取りがあったりして、能の翁での三番叟より時間的にも長く、独特。
じっくり拝見しながら、万作さんの80代とは思えぬ身のこなしには感嘆するばかり。
中盤にぴょんぴょんぴょんと跳ぶところは、軽やかとは言えないが心配することもない動きで、
若い頃からの鍛え方が違うのかと、いつものように驚きながら楽しんだ。

続いて、大蔵流の「木六駄」。
山本東次郎の太郎冠者に、主が凜太郎、茶屋が則重、伯父が泰太郎で、後見は則俊と則秀。
初めて「木六駄」を観たのは万作さんのシテで、それ以来もう一度観たいと思い続けているが、
機会がないままで、今まで観たのは他の方のだけ。
今日は東次郎さんで観られるので、万作さんとの違いも含め楽しみにしていた。
同じ「木六駄」と言っても万作さんだと和泉流で、大蔵流(東次郎家だけ?)だとあれこれ違うが、
1人で何頭もの牛を追うところの見事さ、茶屋との酒盛りのおかしさ・楽しさは同じ。

最後が、和泉流「舟渡聟」で、野村萬の船頭に、聟は万蔵、船頭の妻は万禄で、太一郎が後見。
何度観ても、船頭の酒意地の悪さと舅と聟だと分かってからの面目なさがおかしい。

*****
小紋。 本藍。 熊野染。 暈し経涌。 明るい藍色。 (お初)
名古屋帯。 総絞り染。 赤香色に絞りの白など。 道に木々・花の柄。 (きぬたや)
江戸組紐。 生成りに濃紫色。 龍村・唐花雙鳥長班錦入り。
縮緬の帯揚げ。 光沢のある焦げ茶色に灰緑色の染め分け。
パールパープルの台の草履。 生成り他薄色の五嶋紐の鼻緒。
道行コート。 絵羽。 葵。(小倉淳史)

さっさと直しておけばいいのに、着る予定の大島紬の袖付けのほつれを縫っていたら、
時間がかかって、しかも変なのに気づいて(涙)、急遽、目に付いた着物に変更。
春に着損なっていた着物で、色合いが秋向きとは言えないので、帯で秋を演出。(爆)

出かける時にエレベーターでご一緒になったお顔に覚えのない方にお声を掛けていただいて、
私の着物姿を記憶してくださっている方の多さに改めて驚く。
着たい気持ちはあるけれど、夫々のご事情で着られないでいるらしく、着物姿が気になる様子。
できれば着物をお召しになる方が1人でも増えると嬉しいと思っているのだけれど..

2014.10.28 [火] 

母の誕生日。 昨年までは誕生日のお祝いにホームの外に出かけて姉と3人で食事をしていたが、
今年は残念ながらできなかったけれど、97歳の誕生日を迎えられたことにホッと一息。
せめて花だけでもと小さなアレンジメントを作ってもらっていって、
姉夫婦から届いた大きめのアレンジメントと一緒に小箪笥の上に置いたら、
部屋が明るくなって、花好きの母がきっと喜んでくれるだろうと思いながら眺めた。

昨日は具合が一層悪くなったとの報せで飛んで行ったが、小康状態。
今日は医師の説明を聞き、こちらの希望を入れての今後の対応の相談。
医師との話し合いのため10:30までに来るようにと兄の連れ合いから夕べ電話があったので、
間に合うように出かけた。
姉は手首の3度目の手術について医師との面談のため、こちらでの話し合いには間に合わないが、
終了後に急いで来たので、一緒に暫く母を見守り、反応があると2人してホッとして喜んだ。

私は遠くないのに、軟弱なことに、連日通っていると疲れが溜まって来ている気がするから、
片道1時間半から2時間かかる姉は、さぞ大変だろうと思う。
でも、当分できるだけ来ましょうねぇと2人で話し、まだ居るという姉を残して私は先に帰宅。

2014.10.26 [日] 芸術祭寄席

午後は、文化庁芸術祭主催大衆芸能公演という芸術祭寄席@国立演芸場で落語を聴いてきた。
桂小南治「写真の仇討ち」、北見マキの和妻、仲トリの春風亭小柳枝「抜け雀」、
柳家喜多八「五人廻し」、林家正楽の紙切り、トリの柳家小三治「長短」。

「写真の仇討ち」は初めて聞いたが、中で語られた中国の故事も今まで知らず初耳だったので、
噺そのものより、その故事の方が、真偽は確かめていないが、印象的だった。(笑)
晋(しん)の国で、趙襄子(ちょうじょうし)と、彼に殺され智伯(ちはく) の家来の予譲(よじょう)との、
敵討ち話で、人の執念の見事さ・恐ろしさ。 いずれ、真偽を確認しておきたいけれど..
 *後になって、いや、いや、この話は、お能か何かで聞いたことがあると思い出したけれど.. 
  詳細はやっぱり不明、と言うか思い出せない。

噺そのものは、やっぱり、小柳枝と小三治が聴き応えがある。
特に小三治さんの語り分けは見事としか言いようがないが、今回の「長短」は短縮版で、
いくらなんでも短くな〜い? 聴いた気がしな〜い!と思ったら、当人もそう思ったのか、
サゲの後で幕が下がり始めると、それを制して暫く芸談。
勉強会でも、噺家の身分によって、やっていい噺、まだ分不相応な噺などがあること、
寄席での話の組み方、客を噺に上手く入り込ませる順番による噺家それぞれの役割というか
仕組みなどを自分の失敗談を引き合いにひとしきり話して、 それが楽しく、和やかに終了。。

*****
終演後は「半音」に寄って、珈琲とスコーンで一息。
コーヒーのお替りをしたかったが、次々と入って来る客に長居は申し訳ないと席を立った。
日本橋に寄りたい気もあったものの、このところ疲れ気味なのでまっすぐ帰宅。

*****
染小紋。 大島紬地。 濃淡藍色。 更紗風?の総柄。
袋帯。 ベージュ色系。 唐花模様に花献上。 (山喜「紹巴萬葉」) (お初)
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 鶯色の暈し。 「幻雪」
ラバーソール台の草履。 黒色の天・青色の鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ)
雨コート兼用の対丈コート。 西陣お召し。 吉野格子。 緑・薄茶色。

青い着物だから、少し秋らしさが欲しいと、帯は秋にもよさそうな色の紹巴萬葉を下した。
午後から雨との予報に、降り出さないうちに出かけ、そのまま降られずに済んでよかったものの、
雨対策の着物・草履にコートで拍子抜け。(爆)

2014.10.25 [土] 文楽素浄瑠璃

午後、「文楽素浄瑠璃の会」@国立劇場に出かけた。
まず、豊竹咲甫大夫・鶴澤清介による「楠昔噺 碪拍子の段」、
次が、豊竹咲大夫・鶴澤燕三の「菅原伝授手習鑑 寺子屋の段」、
そして、豊竹嶋大夫・野沢錦糸で「恋女房染分手綱 道中双六より重の井子別れの段」。
途中のツレは豊竹靖大夫・鶴澤寛太郎。

「楠昔噺 碪拍子の段」は、文楽では観たことがないが、楽しく聞いた。
あとの2つは文楽・歌舞伎で頻繁に上演されるが、義太夫と三味線だけでも十分に聴き応えがある。

*****
泥大島紬。 黒地。 様々な模様の地空き。
袋帯。 青灰色地。 黄・白・紫色の菊・桐・垣の柄。 (岡文「菊花良園」)
伊賀組紐。 灰紫色。 片側に紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 草木染(刈安?)。 渋い山吹色。 (Kinami)
薄水色のエナメル加工の台の草履。 紬地の鼻緒。
道中着。 黒地。 青紫色の乱菊模様。

2014.10.24 [金] チューリヒ美術館展 & 志づ香で和食

昨日は、今月初旬に脳梗塞を起こしてから具合のよくない母の体調がひどく悪いとの報せに、
慌てて飛んで行ったが、まあまあの様子でホッと一息。
この前は私のことはよく分かっていたものの場所の認識が無くて、母の記憶のヌケが心配だったが、
その2日後に姉が行った時は認識してもらえずガックリしたとのことだったし、
体調のいい日と、体調が悪く殆ど認識できない日があるようで、昨日は認識できている様子にホッ。
と言っても昨日は自分からの発話は殆どなく、分かるわよ..くらいで会話にならないが、
少なくも私たち(私も、後から来た姉夫婦も)の覚えはあるらしいし、
食事もゆっくりで3分の1か4分の1くらいだったが自分で食べられたので一安心。
でも2度目の脳梗塞で今回は範囲が広いらしいから、今後のことはまるで予測がつかないらしい。
心配しても何もできないし、少しでも長く元気でいて欲しいと願うばかり。

*****
今日は天気がいいので旅行中に着た服などの洗濯をしてから、パスポートを受け取りに行った。
10年以上前に切れたまま、海外旅行ができる体調ではなく、そのままになっていたが、
漸く体調回復してきたので、そろそろ海外旅行もしたいと思っての取得。

ついで国立新美術館にチューリヒ美術館展を観に行った。
同館の日本初の展覧会だそうで、モネ、セザンヌ、ピカソ、ダリ、ジャコメッティなどの作品の展示。
初来日で最大の注目作というモネの大作「睡蓮の池、夕暮れ」は、夕暮れ時の微妙な色合いの池が
横長のキャンバスいっぱいに広がり、よく観るさまざまな睡蓮の絵とは違った印象。
スイスと日本の国交樹立150周年を祝う「日本におけるスイス年」の重要イベントのひとつとかで、
セガンティーニ、ホドラー、ヴァロットン、クレーなど、スイスにゆかりの深い画家たちの作品も
まとめて見られて、目の保養に、気分転換もできた。

*****
展覧会の後は、気軽な割烹「志づ香」@門仲で和食をいただいた。
いつものようにカウンター席で、料理はお任せで一通り。
ほうれん草と菊花のお浸し、お造り(平目、鰤、蝦蛄に、鰹のヅケ)、穴子の白焼き、
鱸の蕎麦くず煮?、牡蠣のネギ味噌焼き(雲丹焼きは次回にした)、海老芋の蟹あんかけ、
あと一品あった気がするけれど..これだけだったかしら.. 思い出せない。
〆の稲庭うどんは生姜味にして、お酒も黒龍を1合だけ飲んで、美味しいひととき。

帰りにお不動様の前の通りのウフレで「深川カステラ」を購入。
他人様に差し上げたことはあるのに、大きいので自分では食べたことがなかった。
いつもは自分の美味しいと思うものを差し上げるので、気になっていたから自分用に買ってみた。
日持ち10日だし、ゆっくり賞味しましょうっと。

2014.10.22 [水] 日中韓 棟梁の技と心

雨の中、24日までの「日中韓 棟梁の技と心」@ギャラリーエークワッドを観て来た。
日中韓の各国を代表する3人の棟梁を通じ、職人の姿、ものづくりの精神を垣間見られる。
紫禁城、景福宮、薬師寺という東アジアを代表する建築ゆかりの最高峰の職人たちで、
中国の李永革、韓国の大木匠の申鷹秀、日本からは宮大工の小川三夫の3氏。

数は少ないが、彼らが手がけた建築模型や大工道具、設計図などが展示されている。
3人の映像作品が上映されていて、それぞれ15〜20分と短いけれど、
仕事とそれを通じた話に触れられ、また共通点を感じたりして、印象的だった。

竹中大工道具館30年記念巡回展で、この後、神戸と名古屋に巡回するらしいが、
東京では無料展示なのに、神戸では多少の入館料が必要。 名古屋は?

*****
夕方は、昨日までの旅の疲れを取るのと、急な寒さに震えあがった身体のメンテに、
近くの中国整体で1時間のマッサージを受けて、ホッと一息。

2014.10.21 [火] 四国めぐり

19日から21日まで2泊3日で、四国4県を巡るツアーに参加。
鳴門、金刀比羅宮、道後温泉、内子、宇和島、四万十川・沈下橋・舟下り、32番札所・禅師峰寺、
桂浜、大歩危峡、祖谷渓・かずら橋・琵琶の滝などを駆け足で回って来た。

尤も、私が行きたかったのは、愛媛県の南西部にある宇和島と内子。
もう半世紀近くも前の学生時代の旅行中に回れなくて、それ以来、行きたいと思っていた土地。
だから別に四国全体を回らなくてもよかったが、そう都合のよいコースは無くて、しかも、
どちらもメジャーな観光地ではないから、このツアーの中ではマイナーな扱いで滞在時間が短い。
それを承知の上で、気に入ればまた個人で行けばいいと思いながらの参加。

往復飛行機で、往きは7:20に羽田発という早朝の出発で、6:30集合。
どうにか始発に近いメトロに乗ったら集合時間の大分前に到着。 もう大勢来ていらしてビックリ。
学生時代の1週間の一人旅と違い、慌ただしかったものの、
盛りだくさんの訪問先も、夫々の滞在時間が短いことを除けば十分に楽しめて、総じて満足な旅。
飛行機代、宿泊料、観光バス代などを考えたら参加費用が安く、文句など言えないけれど..

以前に行った土地も、記憶が薄れ、様子もすっかり変わっていて、初めてのように楽しめた。
金比羅さまの石段を上り参拝もできたし、道後温泉では坊ちゃん湯にも入ったし、
坊ちゃん電車も、走っている様子も夜の止まっている様子も見られたし、
店1軒なかった祖谷渓の観光地化に改めて驚きながら、かずら橋も渡れたし.. 
それに空港への往きのモノレールから日の出も見られたし、
飛行機の窓から富士山を、前(横?)からも上からも見られたのもうれしかった。

とは言え、琴平の金丸座も、内子の内子座も、外からすら見ることができなかったのは残念。
いずれ、これらの芝居小屋で、こんぴら歌舞伎、文楽を観たいとは思うけれど..

2014.10.17 [金] 「吹取」、「松虫」

夜は、定例公演を観に能楽堂通い。
狂言・和泉流「吹取」、能・観世流「松虫」。

狂言「吹取」は、申し妻もので、参籠して神様にお願いし霊夢に従い妻を得る話で、
その点は、「釣針」や、文楽・歌舞伎の「釣女」と同じだが、
「吹取」では、「名月の夜に五条の橋で笛を吹き、その音につれて出た女を妻にするように」と、
お告げに季節感があるのと、アド・何某が舞台上で笛を吹くのが独特。
笛の吹けない男が懇意にしてもらっている人に頼んで吹いてもらったら..という展開もおかしい。
舞台で笛を吹ける狂言師は多少限られるのか、今回も前に観た時と同じ萬斎。
今回も、上手いものだと思って笛の音を聴きながら、3人の遣り取りを楽しく観た。
シテ/男・野村万作、アド・野村萬斎、小アド/乙・月崎晴夫。

能「松虫」は、初見だと思っていたが、観ているうちに前にも観た気もしてきて..どうなのか..
シテ・岡久広、3人のツレ/男、ワキ/市人・高安勝久、アイ/所の者・高野和憲など。
後シテは、黒頭に、筋怪士(すじあやかし)の面。 他はすべて直面(ひためん)。

*****
紬訪問着。 大島紬。 古代染色純泥染。 黒地、箔散らし柄。
袋帯。 臈纈染。 極薄青磁色地。 老竹色の山葡萄柄。
伊賀組紐。 焦げ茶色。 片側に薄茶色・薄黄色入り。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 緑みの灰色。 雪輪に模様入り。
墨色の台にレトロな?花柄の鼻緒の草履。 (金鷲)
前日と同じコート。

お能が「松虫」なので少し秋らしさが欲しいと、色合いで帯を選び、着物は帯に合わせて選んだ。
山葡萄の柄は少し遅いかと思いながらも、柄より色の印象の帯だからと締めたら、
会った顔見知りの方に、秋らしいと言っていただいて、内心ニンマリ。(笑)

2014.10.16 [木] オペラ「ドン・ジョヴァンニ」

夜、モーツァルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」@新国立劇場の初日公演を観に(聴きに)行った。
2日にシーズン開幕したばかりなのに、もう2曲目の上演。 バレエはまだなのに..

「ドン・ジョヴァンニ」は、ここで今までに何度か聴いていて、
音楽に弱い私でも流石に聞き覚えのある音楽・歌だから、楽しんで聴いた。
特に今まで印象の薄かったドンナ・アンナとドン・オッターヴィオが重要な役だと初めて納得できた。
冒頭から、おおっ!とうれしい思いで聴いて、そのまま楽しめたのがうれしい。
休憩時間に友人もよかったと言っていて、私の印象も的外れではなかったらしいとニコリ。(笑)
それから、タイトルロールの歌手の雰囲気が実にドン・ジョヴァンニらしく(爆)、はまり役。
前にも他の役で聴いたらしいが、その時の印象はあまりなくて、この劇場に初出演かと思ったほど。
演出のせいもあったかもしれないが、役に合う合わないは歌舞伎と共通するわねぇと思った。

ただ、初日なのに1階・2階の後方には空席があって、少し寂しい気がした。
オペラは遅れたら次の幕まで入れないから、平日の6時半開幕だと勤め人には厳しいだろうし、
今月2曲目だし新制作でないこともあってかしらねぇ..

指揮: ラルフ・ヴァイケルト、 演出: グリシャ・アサガロフ
ドン・ジョヴァンニ:アドリアン・エレート、 レポレッロ:マルコ・ヴィンコ、
ドンナ・アンナ:カルメラ・レミージョ、 ドン・オッターヴィオ:パオロ・ファナーレ、
ドンナ・エルヴィーラ:アガ・ミコライ、 マゼット:町英和、 ツェルリーナ:鷲尾麻衣、
騎士長:妻屋秀和 など。

*****
紬訪問着。 白山紬。 オフホワイト地。 波文。
本袋帯。 濃紺地錦。 枯れた銀引箔。 鉄柵葡萄唐草文。
伊賀組紐。 草木染(コチニール)。 薄灰色。 薄灰緑色・白入り。 (松山好成「雅趣一敬」)
縮緬の帯揚げ。 緑みの灰色。 雪輪に模様入。
白色の皮シコロ織の鼻緒の草履。 薄いパ−プルシルバーの台。 (長谷川商店)
道行きコート。 瑞鵬織(二重紗)。 黒・赤色の亀甲花紋。

今月は大島紬ばかり着ていたので、いくら好きでも気分を変えたくなって、
塩沢にしようかと出してみたが、重さを実感して、軽い白山紬にした。
着物の軽重の差は結構大きい。 涼しくなったのでコートを着たが、着るとやはり暑い。(苦笑)

2014.10.15 [水] 花形歌舞伎@新橋演舞場

2日空いて、猿之助の奮闘公演の昼の部を見物。
夜は長い通し狂言だったが、昼は「俊寛」と三代猿之助四十八撰の内「金幣猿島郡」。
猿之助の他、澤瀉屋一門がほぼ勢揃いで頑張っている。
三代猿之助(現猿翁)と同座していたことのある歌六、錦之助、門之助などの出演も懐かしい。

まずは、右近の俊寛僧都で「俊寛」。
海女千鳥を笑也、丹波少将成経を笑三郎、平判官康頼を弘太郎、瀬尾を猿弥の、澤瀉屋揃い。
丹左衛門は男女蔵。
右近は上手いけれど華が無いのがねぇと思っていたけれど、いやいや立派なもの。(笑)

そして「金幣猿島郡 きんのざいさるしまだいり」は、大喜利所作事「双面道成寺」がつく。
猿之助が4役(如月尼娘清姫 、右衛門尉藤原忠文、白拍子花子実は清姫の霊、
狂言師升六実は忠文の霊)を勤め、夜同様に早替わりもあるし、宙乗りもあって、
澤瀉屋らしい観客を楽しませようという舞台は3代目譲り。
「双面道成寺」での三つ面の踊りが軽妙。
他は、如月尼実は乳人御厨を歌六、北白川の安珍実は文殊丸頼光を門之助、寂莫法印を猿弥、
およし実は将門腰元桜木を春猿、将門妹七綾姫を米吉、能力の白雲と黒雲を隼人と弘太郎など。
最後に押し戻しつきで、田原藤太秀郷を錦之助が勤めている。

*****
色大島紬。 薄茶色・濃い灰色などで半身替わりのような柄。 (たけがわ「綾の舞(竹千雅)」)
染名古屋帯。 薄い灰色の縮緬地。 青・白・金色の菊花に金の刺繍入り。
伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 灰藤色に、白・灰・肌色入り。 (京姉小路)
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の皮の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソ)
春〜秋用の雨コート。 青色系。 着物衿。

着物は、私は色大島紬と思っているが、端切れに付いているラベルでは白大島紬となっている。
色大島というのはないのかしら?

2014.10.12 [日] 歌舞伎「獨道中五十三驛」

国立劇場の歌舞伎、歌舞伎座の勘三郎追善大歌舞伎の次は、新橋演舞場の花形歌舞伎を見物。
こちらは、猿之助の奮闘公演。
私にしては珍しい連休中の観劇だけど、今月は芸術の秋らしく予定が多くて仕方ない。
休日ではあるけれど、国立は兎も角、歌舞伎座よりも、客の入りがいいのに改めて感心。(笑)

夜の部は、三代猿之助四十八撰の内、通し狂言「獨道中五十三驛 ひとりたびごじゅうさんつぎ」。
「京三條大橋より江戸日本橋まで」東海道五十三次の宿を巡って江戸に上る趣向。
猿之助に、澤瀉屋の右近、笑也、寿猿、猿弥、弘太郎などに笑三郎、春猿も少し顔を出して、
あと、門之助、男女蔵、亀鶴、竹三郎に、錦之助も。
若手の隼人が大きな役で、米吉とともに、若手の育成?(爆)

三代目が復活・作り上げただけあって、これでもかとばかりに主役が出ずっぱりの狂言。(大爆)
善悪入り乱れた複雑な人間関係に、ケレン味たっぷり、化け猫も出て、宙乗り、早替わり、
本水での立ち廻りに、切りの所作事まで、スピーディーに展開し、猿之助の体力・気力が凄い。
18役の早替わり!は、演じる猿之助は無論だが、支える澤瀉屋一門も見事。
三代目に鍛えられたのが財産になっているわねぇ..と思いながら楽しんだ。
切りの、浄瑠璃 お半長吉「写書東驛路 うつしがきあずまのうまやじ」では、早替わりに、
猿之助の踊りも楽しめるのが何より嬉しい。 この年代では抜群に踊りが上手いと再認識。

それにしても、この、芝居も踊りも上手い猿之助を歌舞伎座で観られないのが寂しく残念で、
そろそろ歌舞伎座にも出てくれないかと思っているのだけれど..
何があったやら、出ないわねぇ〜

*****
色大島紬。 五倍子染。 変わり市松。 (東郷)
八寸帯。 黒地。 白・灰色の抽象文様。 (弥栄)
江戸組紐。 黄色。 片側半分に薄緑・肌色・金線入り。 (中村正)
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
白色の天・黒色の巻・灰色の鼻緒・赤い前坪の草履。 (伊と忠)

着物の市松に織られている柄が抽象的だから、帯も抽象柄で合わせ、1人でニンマリ。(笑)

2014.10.11 [土] 「鳴子遣子」、「歌占」

午後は、能楽堂の普及公演を観に行った。
解説・能楽あんない、狂言・大蔵流「鳴子遣子」、能・喜多流「歌占」。

冒頭に、林望氏の「『狂ふ』ということ」という題での解説・能楽あんない。
かつてお能を嗜まれたという林氏の解説は話し上手もあって楽しいことが多いが、
今回も楽しく聞いたものの、いつもより何となくピンとこないというか物足りないような..
別にいつもの着物姿でなく洋服だったせいでもあるまいが..(笑)

狂言「鳴子遣子 なるこやるこ」は、鳥追の仕掛けは「鳴子」か「遣子」かで言い争い、
一腰(刀)を賭け、茶屋の亭主に判定を頼み、双方が賄賂を渡して勝とうとするが、
結局、賭けた双方の刀を亭主に取られる話で、狂言らしい話・展開を楽しく観た。
シテ/茶屋:山本泰太郎、アド/何某:則孝・則秀。

能「歌占 うたうら」は初見だが、「歌占」という和歌による占いが楽しい。
一度死んで蘇生したが白髪になっていた男神子が、歌占によって、生き別れた我が子と再会する。
「歌占」、「地獄の曲舞」、神が人間に取り憑く「憑き物の物狂い」のさまと見どころが多く楽しい。
ただ、「地獄の曲舞」は、先月の「百万」で観たばかりなのに、覚えていないのが悲しい。
囃子も舞も覚えていることができず、その時限りなのが情けないけれど、
お能に限らず、オペラもバレエも、時によっては歌舞伎だって、覚えられないのよね〜
でも何となく覚えていることも少なくないから、まあそのうちに..きっとそのうちに..と思う。
楽観的すぎるかしらねぇ..

シテは、「尉髪」(老人の蔓)か、「白垂」(白髪の蔓)をつけ、
「邯鄲男」、「若男」、「今若」などの気品のある若い男の能面をかけるのが一般的だそうだが、
今回は、直面(素顔)で、真っ白な髪も地毛だそう。

*****
色大島紬(泥染)。 灰青色地。 花火?のような模様の織。
染名古屋帯。 縮緬紬地。 薄鈍色。 燻し金・銀色の薔薇柄。 (幸春)
唐組紐。 白・藤・紺・青に金入り。 (道明「波の緒」)
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)

2014.10.10 [金] 勘三郎追善大歌舞伎・夜の部

中2日で、今日は大歌舞伎の夜の部を見物。
「菅原伝授手習鑑 寺子屋」、「道行初音旅」、「鰯賣戀曳網」。

「寺子屋」は、仁左衛門の松王丸、玉三郎の千代、勘九郎の源蔵、七之助の戸浪。
仁左衛門の松王丸、玉三郎の千代が、言うことなしの素晴らしさ。
2人の追善の気持ちが入っているためか、観ていて私もいつも以上にじ〜んとした。
先輩2人を相手に、勘九郎・七之助の源蔵夫婦も期待以上で、いい追善狂言になったと思う。
追善と言えば、仁左衛門の松王丸の衣裳がいつもの黒でなく銀鼠で少し雰囲気が違うが、
銀鼠を着ていた中村屋への思いを感じて、しみじみとした。
あと、扇雀の園生の前、亀蔵の玄番、国生のよだれくり など。

次の「道行初音旅 吉野山」は、気分一転の華やかさ。
藤十郎の静御前、梅玉の忠信で、早見藤太は橋之助。
藤十郎の、80歳を超すとは思えぬ若さ、美しさには、ただ溜息。
この舞踊で藤十郎を観ると團十郎とのコンビをいつも思い出してしまうが、
今回は、梅玉の端正さが藤十郎によく合っていると思いながら観ていた。 

最後が、勘九郎の鰯賣猿源氏、七之助の蛍火で「鰯賣戀曳網」。
彌十郎の海老名なあみだぶつ、獅童の博労六郎左衛門、家橘の亭主、市蔵の薮熊次郎太に、
傾城は、已之助、新伍、児太郎など。
勘九郎は、声・動きなどが勘三郎にそっくりで、本当に似ているわね〜と、いつも思う。
似ているだけだと2番煎じで、個性の強かった勘三郎に敵う訳がないから、
勘九郎らしさを、どう出すかが、これからの課題。
前から上手くて真面目で、楽しみな勘九郎だから、大いに期待している。

幕間にびわさんがお声を掛けて下さり、華やかで優しい笑顔に、私も優しい気持ちになって、
癒されるのがありがたく、久しぶりに少しお話できたのも、嬉しかった。  ありがとうございます。

*****
色大島紬。 草木染(五倍子・藍)。 みじん格子。 (東郷)
八寸帯。 南風原の手織ロートン花織。 藍・白色の市松に茶の縞。 (知念幸徳「市松間道紋」)
伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に極薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 藍染。 藍色の濃淡。 薄色の方を出して締めた。 (松原)
パールパープルの台に生成りなど薄色の五嶋紐の鼻緒の草履。

2014.10.8 [水] ブレス・オブ・ライフ

夜は、演劇(久しぶり!)を観に新国立劇場へ出かけた。
「二人芝居 —対話する力— 」シリーズの第一弾で、「ブレス・オブ・ライフ〜女の肖像〜」。
ロンドンで興行記録を塗り替えた話題作の日本初演だそうで、蓬莱竜太の演出。
出演は若村真由美と久世星佳で、2人の対話で進んでいく劇で、今日が初日。

随分久しぶりの小劇場で、椅子の上にクッションが置かれていて、腰痛持ちにはうれしい工夫。
劇自体は、どう見せてくれるのか楽しみにしていたのだけれど、残念ながらあまり楽しめなかった。
ストレートプレイ、もろ演劇というのに暫くご無沙汰していたので、
私の理解力・楽しむ力が低下したのかと思って少し凹み気味で帰って来たが、
幅広く観劇される方がやはり楽しめなかったと後で知って、
私のせいだけではないかもしれないと、少しホッとしたり..(苦笑)
3ヵ月連続のシリーズだから、あと2話は楽しめるといいのだけれど.. 期待しましょう。

観劇中、話が佳境に入ったところで、後ろでガサガサ騒ぎがおきて、煩くて仕方がなかった。
真後ろあたりらしく通路を隔ててもいたし、少し振り向いても見えず、何が何だか分からないまま、
いつまでもガサガサ音が続くので、迷惑な音を出して何をしているのかしらと思っていたが、
具合の悪くなった人がいたらしく、お連れが有り得ない!と思う驚くべき対応を試みていたらしい。
紙袋に吐かせようとしていたと、知人が呆れて書いていらして、ビックリした。
車中ではなし、外に出るのが普通の対応でしょうに、ホント、人様の考えることって不思議。
観る気持ち・集中力を殺がれたのも、楽しめなかった一因かしらねぇ..

*****
白大島紬。 有色絣。 雲取唐花。
八寸帯。 黒地。 白・臙脂色などの花・葉・唐草文様。 (弥栄)
江戸組紐。 生成り・濃紫色に、龍村の唐花雙鳥長班錦入り。
草木染の帯揚げ。 紫みの焦げ茶?色、灰茶色の絞り入り。 (堤木象)
薄水色のエナメル加工の台の草履。 紬地の鼻緒。

小劇場だと着物は私だけかもしれないと、洋服の中でもあまり浮かなそうな装いにしたが、
やっぱり他にはいらっしゃらなかったみたいで、少なくも私は気づかなかった。
でも、最近はめげずに着物で出かけることが多い。 成長したものだわね〜(爆)

2014.10.7 [火] 勘三郎追善 大歌舞伎

17世勘三郎の27回忌と18世の3回忌追善の大歌舞伎を観に歌舞伎座に行った。
今日は昼の部で、「新版歌祭文 野崎村」、舞踊「近江のお兼」・「三社祭」、「伊勢音頭恋寝刃」。

18世の2人の息子、勘九郎・七之助が祖父・父の当たり役に挑戦し、頑張っている。
仁左衛門・玉三郎が支え、藤十郎・梅玉なども出演しているが、
三津五郎と福助がいないのが寂しい。 元気になって戻って来て欲しいと願うばかり。

「新版歌祭文 野崎村」は、七之助が初役のお光を勤めているが、
なかなかよくて、上手くなったわね〜と嬉しくなる。
ただ、田舎娘の垢抜けなさ素朴さがなくて、町娘みたいで、そこがちょっと..と思う。
扇雀の久松、児太郎のお染、彌十郎の久作に、秀太郎の油屋後家お常。
珍しく顔を見せる老母を歌女之丞、お染に付いてくる下女は芝喜松。
児太郎のお染が、大きな役を頑張って勤めてはいるものの、う〜ん..と残念な気になる。
お染がよくないと、この芝居全体がイマイチになってしまう。 成長してくれることを願う。
竹本の葵太夫・壽治郎の床のお蔭で、いい舞台になった感じがする。

「伊勢音頭恋寝刃」は「油屋店先」と「同 奥庭」で、勘九郎が福岡貢、七之助がお紺を勤め、
梅玉が今田万次郎、玉三郎が万野、仁左衛門が料理人喜助なのが追善らしい。
あと、橋之助のお鹿、児太郎のお岸で、秀調・桂三の北六・岩次に、小山三が千野で出ている。
玉三郎の万野は切れ過ぎて、上方でなく江戸の雰囲気がするのが.. いつもちょっと..
児太郎のお岸は、「野崎村」のお染に比べるとずっとよくて、ホッとしてニコリ。

間は、長唄舞踊「近江のお兼」を扇雀、清元舞踊「三社祭」は橋之助の悪玉、獅童の善玉。

*****
終演後は、ご案内のあった呉服店の感謝祭に伺ったら、
無い袖は振れないから見せていただくだけのはずが、出会ってしまった。(汗)
玉藍染の松原工房の孝司さんが伝統染織展に出品のために染められた着尺!
いらした松原孝司さんに、1点限りで同じものは染められないと言われるし、
それに驚くような特別価格で、すご〜く無理すれば.. でも、どうなるやら..
行くとこれだから、行かなければいいのだけれど、でも見たいから困るのよねぇ..
小林義一さん、玉虫正直さんもいらして、あれこれ、眼福というか目の毒というか..(笑)

*****
松屋の茶の葉に伺ったら珍しくスンナリ入れて、お勧めいただいた季節限定の栗三昧にした。
栗おこわ少しと栗の菓子にお煎茶。 いただきながら気持ちを落ち着かせた。
日本橋に移動し、高島屋の特別食堂で野田岩のかさね重。 久しぶりの鰻を堪能。
でも、行く度に高くなっている感じなのに、鰻は小さくなって、資源枯渇が心配になる。

*****
泥大島紬。 黒みの茶泥。 細かい総柄。
染名古屋帯。 東京手描友禅。 紬地。 青灰色地。 栗の柄。 (熊崎和人)
京組紐。 茶色に、焦げ茶・白入り。 (渡敬)
縮緬の帯揚げ。 草木染(刈安?)。 渋い山吹色。 (Kinami)
銀鼠色の変り台の草履。 焦げ茶・白色の京くみ紐の鼻緒。 (Run)

2014.10.4 [土] 通し狂言「双蝶々曲輪日記」

国立劇場でも秋からの歌舞伎シーズン到来で、今日が初日。
幸四郎・染五郎を中心に、通し狂言「双蝶々曲輪日記」。

初日でなくても..土日祝日でない方が..と思うけれど、他の予定との関係で土曜の初日観劇。
9月文楽公演の第1部に続いて、今月の歌舞伎公演でも同じ「双蝶々曲輪日記」の上演で、
ダブル観劇キャンペーンという初の試み(多分)があって、
文楽公演の入場者に、この歌舞伎公演のプログラムの無料引換券が配られた。
歌舞伎のプログラムは買ったり買わなかったりだけど、
今月は「特典案内チラシ」を持っていって、うれしく無料入手。
もう1枚のチラシを後の列の若い3人連れのお嬢さん方に差し上げて喜んでもらい、私もニコリ。

今回の「双蝶々曲輪日記」は、序幕「新清水」、2幕目「堀江角力小屋」、3幕目「大宝寺町米屋」・
「難波芝居裏殺し」、4幕目「八幡の里引窓」の各場。
文楽で見たばかりだが、文楽にあった珍しい「橋本」がなく、濡髪長五郎が中心の筋立。

幸四郎が濡髪を勤め、染五郎が南与兵衛後に南方十次兵衛・山崎屋与五郎・放駒長吉の3役。
それに、魁春の長吉姉おせき、芝雀の藤屋都後の与兵衛女房お早、東蔵の母お幸、
高麗蔵の藤屋吾妻。 それに、大谷友右衛門、錦吾、廣太郎、廣松など。
序幕の、山崎屋番頭権九郎に松江、幇間佐渡七に宗之助が、2人とも珍しい役。

上演回数の多い「角力場」と「引窓」が、やはり見ていて楽しいが、
染五郎の早替わり、与兵衛の傘を差してのふわふわ宙乗りも、楽しい趣向。

*****
白大島紬。 経柄。
袋帯。 手織。 草先染。 墨色。 少し紫も。  吉野格子。 (米沢・新田「よしの」) (お初)
伊賀組紐。 青みの紫色、片側は極薄桃色・緑色。 撚り房。 (松山好成)
渋い山吹色の帯揚げ。 草木染(刈安)。 (Kinami)
黒・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 黒色の本漆台。

休憩時間に偶々隣に座ったご婦人に着物をお褒めいただいて、恐縮しながらニコリ。
着物って洋服と違い声を掛け易いようで、言葉を交わす機会が増えて、それも嬉しい。

2014.10.2 [木] シーズン開幕

新国立劇場の2014/2015シーズンが開幕し、今日はオペラ「パルシファル」の初日。
今シーズンから芸術監督に就任した飯守泰次郎が、自身で指揮をする就任第一作。
ワーグナーの最晩年の傑作という「パルシファル」が、ハリー・クプファーの演出で、
開場18年目(もうそんなに経ったのかと感慨深い)の、この劇場に初登場。
歌手もワーグナー歌手として活躍中の今望み得る最高のキャストでの上演との謳い文句。

豚に真珠、猫に小判、私に音楽(笑)だし、全く聴いたことの無いオペラだし、
楽しめるか否か不安もあって、でも、シーズンチケットだから行かないという選択肢はないし(爆)、
6月以来の久しぶりのオペラにワクワク気分もあって、不安と楽しみ両方で出かけた。

2回の長い休憩を挟んで5時間40分。 ワーグナーらしい長いオペラ。
第1幕は、疲れて気力が持たないかと心配したが、2時間近くを疲れることもなく楽しく観られた。
が、第2幕では、これでもかと言わんばかりの迫力ある歌声に途中から疲れてしまって..
ワーグナー歌いはテノールだけでなくソプラノも凄〜い!のだと実感。
ヴェルディの曲なら歌声を楽しめるのに、ワーグナーだと聞く方も気力が必要だと再認識。
これでは最後まで私の気力・体力が続かないかと思ったが、第3幕は一転して、大分楽に聴けた。

それにしても、ワーグナーのオペラって、凄いわねぇ!と思い、好き嫌いが分かれるのに納得。
休憩時間には友人と、観た・聴いたばかりの各幕の話から関連した話まで、次々に話が展開。

ハリー・クプファーが新国立劇場での上演のために新しく演出した舞台は、
LEDを使った斬新でありながら奇抜ではない舞台装置と相俟って、印象的。
テーマが時代を超えた普遍的なものだから、どの時代・場所の設定でもOKだし..
ただ、演出家の解釈らしく、終幕で生き残る人・死ぬ人が違っていて、あれれ..

装置:ハンス・シャヴェルノッホ、 衣装:ヤン・タックス、
照明:ユルゲン・ホフマン、 映像:トーマス・ライマー。
歌手は、パルジファル:クリスティアン・フランツ、 グルネマンツ:ジョン・トムリンソン、
クンドリー:エヴェリン・ヘルリツィウス、 アムフォルタス:エギルス・シリンス、
クリングソル:ロバート・ボーク、 ティトレル:長谷川顯 ほか。
フランツ以外の外国人歌手は、この劇場に初登場で、当然ながら私も初めてだったが、
一時疲れを感じはしたものの(笑)、いい歌声を十分に堪能して、楽しく聴けた。

*****
スワトウ刺繍訪問着。 銀鼠色・墨色。 縞大島紬地。 
袋帯。 多色の間道。 螺鈿入り。 (都喜ヱ門「螺鈿大島間道」) (お初)
伊賀組紐。 草木染(コチニール)。 薄灰色。 薄灰緑色・白入り。 (松山好成「雅趣一敬」)
縮緬の帯揚げ。 草木染(臭木)。 極薄緑色。 (Kinami)
白色の皮シコロ織の鼻緒の草履。 薄いパ−プルシルバーの台。 (長谷川商店)
金泥バッグ。 焦げ茶色に金・黒色で木・葉・花柄。

シーズン開幕初日だから、お祝いの意味で、やっぱり訪問着よね〜と訪問着を着た。
でもベタ訪問着でなく、全体がスワトウ刺繍ながら少し紬感覚というかメリハリ感のあるもの。
他の着物を着るつもりだったが、このオペラにはこの着物が合いそうだと、直前に思い出して着用。
2〜3度着て、お手入れに出してから着ていなくて、5年ぶり。

2014.10.1 [水] 芸術の秋

今日から10月。 芸術の秋、読書の秋、実りの秋、食欲の秋、スポーツの秋..
まずは芸術・芸能の秋を堪能。
午後は国立能楽堂の定例公演、夜は「伝統芸能の交流—日本とモンゴルの歌と踊り」@国立劇場。
更に、夜の公演前に、さんまを食べて、食欲の秋も味わえたとニコリ。

能楽公演の番組は、狂言・大蔵流「鎧」と、能・観世流「三輪」。
狂言「鎧」は初見だが、「末広がり」などと同様で、主人に頼まれた買い物に都まで行き、
すっぱ(=詐欺師)に騙されて別物(この曲では鎧についての書付)を買わされて、
主人に得々とすっぱに聞いたことを語る様子がおかしいし、縅と脅しのオチも楽しい。
それに観る度に何と言ってもおかしいのが、狂言のすっぱは、登場すると橋掛かりなどで、
自分から「心の直ぐに無いもの」と名乗ること。 あれは何なんでしょうねぇ。
シテ/太郎冠者・茂山千五郎、アド/果報者・宗彦、アド/売り手(すっぱ)・千三郎。

能「三輪」は何度か観ているが、今回はとても楽しめて、うれしかった。
後シテの三輪明神が何とも言えず素敵に見えて、長く続く笛の音など囃子方も聴き応えあって、
最後の神楽も、前半の御幣を持っての舞も、後半の扇での舞も印象深く楽しく観られた。
シテ・浅井文義、ワキ/玄賓僧都・宝生欣哉、アイ/所の者・茂山茂。
囃子方は、藤田六郎兵衛、飯田清一、亀井忠雄、観世元伯。
面は、前シテ(里の女)が曲見、後シテ(三輪明神)が増だと思うけれど、掲示は逆だった。

*****
文化庁芸術祭オープニングの「伝統芸能の交流—日本とモンゴルの歌と踊り」は、
日本からは、真言声明「唄・散華」(対揚付き)、尺八連管「鹿の遠音」、民俗芸能「落合鹿踊」。
声明は舞台での「云何唄 うんがばい」の後、通路に降りてきて「散華」と「対揚」。
今回も通路脇の角席を取ったので、直ぐ近くで唱えられる声に浸り、
特に、中央の2通路に並んで向き合っての「対揚」では、声の中に包まれる感じで印象深かった。
尺八の音色も楽しめたし、花巻市の鹿踊(ししおどり)の独特な出立・踊りともに楽しかった。
モンゴルからは、踊り、器楽演奏、民謡、民俗舞踊など。
軟体芸には、驚愕的な身体の柔らかさに、ただただビックリ。

*****
能楽の後は、お誘いいただいて、暫くおしゃべり。
お別れして移動したら、半蔵門からの道にある大衆食堂に新さんま定食の貼り紙を見つけ、
ニコニコと今年の初さんまをいただいてから、可否道へ。
能楽堂でもお会いした常連さんお2人が夜のモンゴル公演の前にお寄りになって、暫くおしゃべり。
内お1人は能楽堂の後でも話した方なのに..  今日1日で何日分か話した感じ。(笑)
今日は3人それぞれ別々に、同じ公演をはしごしたのが、何となく楽しい。

*****
白大島紬。 プラチナボーイ。 (田畑安之助「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」)
八寸帯。 紹巴。 灰紫色地。 獅子狩文。 (志まや)
灰みがかった薄緑の帯締め。 辻ヶ花柄入り。 (小倉淳史)
ちりめん紬の帯揚げ。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (京友禅 雪華)
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の皮の天・鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ)
春〜秋用の雨コート。 青色系。 着物衿。

涼しくなったので、暦通りに着物は袷にしたが、雨コートを着るとやはり暑い。
帯は、夜のモンゴルに合わせ獅子狩文。 いろいろの方に褒めていただいてニコニコ。
着付け小物は、夏用は全部仕舞って、袷時用の物に替えた。

2014.9.30 [火] クラスメートの写真展へ

9月末日。 今年も4分の3が過ぎて残りは3ヵ月だけ。 月日の経つのは早いと、また思う。
出かけるなら1度に済ませたいと、今日もあちこちに行ったら、何となく疲れ気味。(苦笑)

母の処に行ってから、銀座に出て、まず陣中見舞い用に予約した最中を受け取りに空也へ。
予約して取りに行くのならと、自分用にも買ってしまうのが、食いしん坊の浅ましさ。(汗)

高校時代のクラスメートは、大人になってからは海外生活の方が長く、海外居住歴35年だそう。
現在はカナダの永住権を取得して、バンクーバー在住。
カナダで写真学校フルタイムプロカメラマン養成科を卒業し、プロカメラマンとして独立して、
自然を対象にしたカメラマンとしてパリやカナダでの受賞歴もあるそうで、
今回もアリゾナ・アンテロープ・キャニオンの写真。
風景写真・記念写真とは全く別の、何とも言えない世界が捉えられている。
予てからの望みでもあったらしいとは聞いていたが、特に親しいという程ではなかったし、
電話で話したことはあっても、会うのは、もしかしたら卒業以来?
お互いに懐かしがっても、彼女・お連れ合いの知人が次々に訪ねてくるので、
落ち着いて話すことができなかったのが残念。 まあ、いずれクラス会で会えるでしょうし..

茶の葉@松屋に寄ったら、幸い直に席が空きそうなので少しだけ待って、冷たい抹茶で一休み。
食いしん坊の私はいつも和菓子つき。 そう言えば最近は聞かれないまま、お菓子つきで供される。
気持ちをノンビリ・ユッタリさせてくれる空間にホッとしながら、お茶のお替りもいただいた。

その後は、いつもの自分メンテ。 そろそろ止めようかと思っていても、DMが来るとつい..
ボディとフェイシャルで、また3時間余。 途中から半分トロトロ。
終わった時には色々の意味で疲れを感じていたので、そのまま帰宅。

2014.9.29 [月] パティスリー後日談

御嶽山の噴火、随分多くの方が心肺停止という報道に胸が痛む。
出かけるとは聞いていなかったが、昨夜は念のため息子が行っていないことを電話で確認した。
今夏は山登りの相棒が仕事と家庭とで超多忙で行かれなかったから、
山には秋に行くと言っていたのを思い出し、急に心配になって.. 家に居たので、ホッと安堵した。

*****
先週から目の具合がよくなくて、今日は眼科に通院。
土曜日に行ったら待合コーナーに人があまりに多くて、戻ってきてしまったが、
以前もらった目薬を差しても一向に治らないので、改めて今朝行ってきた。
年に1度か2度、多分春と秋に、目の具合が悪くなる。
1種のアレルギーらしく、押し入れの整理など季節の変わり目の家事が影響している
かもしれないとのことだったが、それはまだしていなくて、これからするのだけれど..(笑)

*****
先週の金曜日にオープンした(はずの)パティスリーの近くを通ったら、閉まっている。
ビックリして店の前まで行ってみたら、入口もカーテンも締められているが、中に人はいる様子。
3日間のオープン記念セールだけで閉店と云うことではないらしい。(爆)
正式オープンは来月2日からという貼り紙に、ええっ続けて営業しないの?と目をぱちくり。

あれほどの大勢の客が来るとは店でも予想していなかったらしいとの話だったから、
多分3日間は睡眠時間を削ってというか殆ど寝ずにケーキ作りをしたのかもしれない。
定休日の水曜日まで、休養とすっかり売り切れたケーキ作りをするのでしょうかねぇ。
うれしい悲鳴?かもしれないが、それにしても、オープン早々に休むとは.. 

2014.9.28 [日] 再びリフォーム実例見学

まだリフォームするかどうか決めてはいないが、築後4半世紀余も経てば、不具合は多数。
建物自体は管理組合・大規模修繕委員会(だったか?)で修繕計画を立てて実施してくれているが、
専有部分の室内も直さなければならないところが、いろいろと目についている。
が、リフォーム資金が見事なまでに着物関係に化けてしまい、資金が無い。
そうは言っても、入居以来、ガスの熱源機を取り換えただけで、他は入居時のままだから、
熱源機も含め、いつ壊れるかという機器もあり、どうにかしなければならないことは明白。
問題ヵ所だけと言っても、あちらもこちらも問題だらけ..頭が痛い。

今月初旬に住まいの下の階でのスケルトンリフォームの実例見学をしたものの、ピンと来ない。
今日は、近所のスケルトンリフォーム公開のチラシが入っていたので、見学に出かけた。
う〜ん.. こちらもピンと来ない。

でも、分かってはいたけれど、金額の差の大きいことを再認識。
購入時ほどではなくても、大掛かりなリフォーム、ましてスケルトンリフォームとなれば、
我々の買い物の中では群を抜いて高い。 人生最大の買い物とも言える。
できるだけ安いに越したことはないが、安かろう悪かろうになったら、後悔することは明らか。
それに、機器の取り換え以上のことをするなら、今より暮らし易くならなければ、する甲斐がない。
無理やりにも捻出する資金がどれだけになるか、何処までリフォームできるか..頭が痛い。

部屋を片付けてからでなければ進められないのだし、じっくり考えることにしましょ。

2014.9.26 [金] 小三治の噺を聴きに

夜は、気を取り直して、楽しみにしていた桂小三治の落語を聴きに行った。
小三治さんは追っかけがいるくらい人気があって、独演会などに気づいても、
その時にはチケットは売り切れていて、なかなか聴く機会がない。
2ヵ月に1度の三越落語会で、今回のトリは小三治さんだと早めに知ったので、
発売日に頑張ってチケットを取っていた。
発売時間から電話を掛け続けたが、繋がったのは昼近くて、取り損なうかと心配したけれど、
1階席はもうなく2階席だが1列目の角席をどうにか取れたので、楽しみにしていた。 

少し早目に出かけ、2店からご案内いただいた東北展@高島屋で買い物をしてから三越へ移動。
伝統工芸展を見てから軽く食事を済ませ、いよいよ落語会へ。

三越落語会は、色物なしの落語だけらしく、5人で5話。 ネタ出しで予めお題も決まっている。
楽しみなのは、仲トリの三遊亭遊三の「火焔太鼓」と、トリの柳家小三治の「馬の田楽」。
遊三もよかったけれど、何と言っても小三治の上手さは圧巻。
派手さはないし、いつものボソボソとでもいうような話しぶりだが、
それぞれの人物が浮かび上がって、こんな地味な噺を見事に聴かせてくれる噺家はまずいない。
珍しく来月も聴く機会があるから、今から楽しみ。
でも、完売のはずの座席に空きがチラホラあって..勿体ないと思った。

*****
ひなや伊豆蔵明彦創作紬きものセット。
 丁子染・きなり黒縞格子の着物に、草木染・ベージュ濃淡ぼかしの帯。
 着物と同じ生地の帯締め、草木染・ベージュ色の帯揚げ。

単衣仕立てで、今まで6月と9月にしか着たことがないが、少し暑い日には地厚の感がする。
某店で見たざざんざ織(無い袖は振れないから諦めたけれど今も心残り)みたいに、
年中単衣でもよさそうな生地。
少しザックリ感があるから冬は兎も角、春・秋には着たい気もするものの実行には至らない。

食事の時、隣のテーブルの方から着物を褒めていただきニコリ。
モダンだと言われて、そう思ったことがなかったので、そうか〜モダンか〜と、ビックリ。(笑)

2014.9.26 [金] 判断ミス

今朝、我が家のごく近くにケーキ店がオープンした。
昨日買い物に行った時に偶々前を通って気づいて、帰ってから新聞折り込みチラシで確認。
今日から3日間オープン記念セールを開催するという。
我が家の近くにはパティシエが作っているようなケーキ店がなかったので、うれしくなった。

で、10時オープンというので、10時になってから出かけたのが間違い。 長〜い列。
待つことなど頭になく、財布と鍵だけ持って、紙ごみを捨てがてら、ひょいと出かけたので、
うわ〜と驚いた。 普段なら絶対並ばないのに、魔が差したか、並ぶかどうか迷っているうちに、
暑い中を並んでもらってスミマセンと店から小さな飲み物が配られ、帰る機会を逃してしまった。

聞いたら1時間くらいの待ちだという。 待つのは大嫌いのせっかちだし、うんざりしながらも、
飲み物をもらったのに帰るのは申し訳ない気がして逡巡してしまったのが、いけなかった。
結局1時間半くらい待って、買い終えた時は正午近くて、午前中が終わってしまった。(涙)
帰る時には列は大分短くなっていて、どうも一番長く待つときに行ったらしい。
オープン記念のお試しセットやら焼き菓子のプレゼントがあっても、
待ち時間を考えたら少しも安くなんかない。 (自分に怒!)

近いのだから、空いてから出直せばよかったと、後悔しきり。
判断ミスと言うのは大げさかもしれないが、でもさっさと帰らずに待つことにしたのが悪かったと、
帰って出直す判断ができなかった自分に呆れ、少し悲しくなった。

14/9/28 アッシュ
判断ミス、わかりますー。
並びたくないのに並んでしまい、ここまで並んだんだから、みたいな
感じで結局1時間…。あとで何で?ってなるんですよね。
ケーキのお味に触れてませんが(笑)いかがでしたか?
むかし桜
さっさと帰らないと帰り損ねますね〜 ホントに、ここまで並んだんだから..という思いに追い打ちをかけられました。あとの2日が土日だったのもいけなかったです。
でも、自分の心理の動きも分かって、情けないながらも少しおかしかったです。
味は、あれだけ待つと、並大抵では満足できず..厳しくなりますね..(笑)

2014.9.24 [水] 「能楽」特別鑑賞会

日本能楽会の東京公演、国家指定芸能「能楽」特別鑑賞会@観世能楽堂に午後から出かけた。
能楽師の団体には、能楽協会と日本能楽会があるようだが、私が行ったどちらの公演でも
同じ方々が演じているから、最近まで2種類あることに気づかず、違いなど当然分からなかった。
気づいたら気になるから(笑)、ちょっと調べてみたら、
能楽協会は、各専門的役割を職能とする各流の能楽師たちの団体で、一方、日本能楽会は、
重要無形文化財「能楽」の技能保持者として総合認定された能楽師を構成員とする団体だそうで、
つまりは、日本能楽会の方がプロ中のプロ集団ということらしい。 
何はともあれ、今日は日本能楽会の公演で、演者は人間国宝・宗家・重鎮がズラリ。

番組は、一調・金春流「高砂」、仕舞・観世流「白楽天」・「笠之段」、舞囃子・宝生流「砧」、
狂言・和泉流「舟渡聟」、休憩をはさみ、仕舞・喜多流「松風」・「天鼓」、語・大蔵流「那須」、
舞囃子・金剛流「野守」、能・観世流「杜若 恋之舞」。

狂言とお能が1曲ずつで、あとは舞囃子と仕舞に、一調と語り。
中でも楽しみにしていたのは、狂言「舟渡聟」と、語「那須」で、どちらも狂言。
和泉流の「舟渡聟」を、野村万作・萬斎に石田幸雄という最強狂言師チーム(笑)で一度観たいと
思っていたし、山本東次郎さんの「那須」も4月のお能「屋島」の替えアイで聴いてから、
もう一度聴きたいと思っていたのが、両方実現してニコニコ。

実はチケットを取るのを失念してしまったが、この2曲を観る機会を逃したくなくて、
いい席はもう取れなくても仕方ないと覚悟して取ったのだけれど、
前が通路の席にしたのが当たりで、舞台からは遠いものの思ったより見易かった。
ただ、終わり30分くらいから腰とお尻が痛みだし座っているのも辛くて、
観世のご宗家が舞っているのに、何を観たやら..集中力を欠いてしまい、それだけは残念だった。
後ろの席の方々が椅子の苦情を言っていらしたから、椅子のせいもあるかも..

帰りに途中のデパ地下で、お彼岸にはやはりおはぎを食べたいとおはぎを買って帰宅。
自分では作らないから機会を見つけて買うことになるが、お彼岸の間に買えてよかった。

*****
南風原花織(単衣)。 群青色のような紺色(単色)。
組帯。 灰色系薄からし色。 (ひなや)
五嶋紐。 薄緑色に、薄橙色・藤色等入り。
絽ちりめんの帯揚げ。 薄藤色・薄桃色。 杜若の柄入り。
ラバーソール台の草履。 黒色の天、青色の鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ) (お初)
着物衿の雨コート(春〜秋用)。 青色系。

昨日の縮緬の着物に比べ、軽くて涼しくて、着る時も着ていても楽。
帯は、ひなやの組帯でもお太鼓・前帯の柄が涼しげで、単衣の時期くらいしか締められない。
好きな帯を漸く締められて、嬉しくて1人でニコリ。
帯揚げは、今日のお能に合わせ、杜若の柄入り。 見えないけれど自己満足。(爆)

2014.9.23 [火] 能「百万」 のち 日本伝統工芸展

国立能楽堂の、能を再発見するという企画公演の5回目で、今回は、−観阿弥時代の百万−。
眼目は、世阿弥が改作する前の観阿弥(時代)の能「百万」の上演で、
演能の前に、対談があり、更にその前に仕舞で従来のクセを見せる構成。
つまり、仕舞・観世流「百万 クセ」、対談、観阿弥時代の能「百万」となる。

現行の能「百万」と本日上演された観阿弥(時代)の能「百万」の最も大きな違いはクセだそうで、
その現行のクセを、まず仕舞「百万」でみせてくれた。 梅若万三郎さんの舞。

対談は、歌人の馬場あき子さんと、この企画の中心になっているらしい天野文雄氏。
学者(能楽研究者)で教育者だが、失礼ながら説明が上手とは言い難い天野氏に対し、
馬場さんは、疑問を的確に投げかけ、ウムヤムにさせない(笑)鋭い突っ込みで、
話の整合性を確認したり、天野氏をタジタジにさせる感も.. 
この能楽堂の普及公演での馬場さんの案内は、いつも分かり易く興味深い説明だが、面目躍如。

観阿弥時代の能「百万」は、クセが「地獄の曲舞」で、作り物の曲舞車も登場する。
これはこれで.. 対談で話になったように「古式」の小書で演じられるようになるかも..
シテ/百万・梅若玄祥、ワキ/僧・福王茂十郎、アイ/所の者・高澤祐介、など。
囃子方は、杉信太朗、鵜澤洋太郎、安福光雄、林雄一郎。

*****
終演後は、先日寄れなかった日本伝統工芸展@三越へ。
陶芸を少し見てから、染織を見て回ったが、昨日のショックが抜けてないのか気持ちが乗らない。
集中力に欠けボケーとしているので、また観に来ることにして、橋向こうに移動。
集中できないのは昼食後もう数時間も水分を取っていないためもあるかと思いついて、
元気づけも兼ねて、いつものクリームあんみつを食べ、お茶もお替り。(爆)
果山のカウンターでジュースも飲んでお得なケーキセットのサバランも食べたらお腹一杯。(苦笑)
買い物をして帰宅。

*****
色無地。 1つ紋入り。 緑みの藍色。 草木お茶染め・万葉の心。 
爪織本綴れ帯。 白金杢。焦げ茶・金・銀色の波、銀色の水飛沫。(織昌みやび「風韻波涛」)(お初)
五嶋紐。 薄灰藤色に、薄橙色・金色入り。
絽縮緬の帯揚げ。 薄灰茶色。 空色の暈し、多色の大きめの水玉入り。
白〜薄茶色暈しのエナメル台の草履。 螺鈿入り。
塵除け。 道中着衿。 紗お召。 極薄緑色。 葉と水玉模様の織。

博多帯でなく綴れ帯なのに、息をすると帯が鳴るので周りの方に申し訳なくて、変な緊張をした。
綴れ帯も鳴るのかしら? 少なくもこの帯は鳴るのだから要注意。 覚えておかなくちゃ..
着物を紋入りの色無地にしたので塵除けを着て出かけたが、暑くて殆どは脱いで持っていた。
透け感があるということで作った塵除けだが、涼しげではあるけれど、あまり透けず、
暑い気分がする上、実際の天気も涼しくなったと言っても、まだ暑い。 塵除けが難しい。

2014.9.22 [月] ガクゼン ボーゼン

衝撃の事実に愕然となった。 
正確には、事実が衝撃的なのではなく、今頃知った(=今まで知らなかった)ということがショック。
ガックリして、気力が一遍に失せてしまい、何もする気にならない。

家にいても何もできないなら、せめて、ここ2〜3日酷くなった肩凝りをどうにかしたいと、
近所の中国整体に行って、1時間のマッサージを受けた。
前回から1ヵ月しか経っていないからか、身体はすっかり楽になったが..
でも気持ちは上向かない。 軟弱だわねぇ〜と自分でも思う。

3時間ほど遅い昼寝というか夕寝して、夜も早々に寝ることに。

2014.9.21 [日] 夏も終わりに

このところ急に涼しくなってきたので、もう葦簀を片づけたいと思うけれど、
葦簀に咲く朝顔がまだ毎日10数輪。 で、もう暫くはこのまま夏の名残を楽しむことにした。
近年の残暑の厳しさを考えたら、この涼しさは嬉しいものの、風邪気味らしく頭が重くてダルイ。
あ〜あ、私ときたら、片づけられない言い訳ばっかり..(大汗)

最近は夏痩せならぬ夏太りが続いていて、今夏も頭痛の種だったが、
ここにきて俄かに元に戻り始めた気配。 って思うのは希望的観測? 楽観的過ぎる??
アイスクリームやら冷たい和菓子やら、確かに摂取が減ってきたから、そのお蔭か..
このまま戻って欲しいけれど.. さあ、どうなるか..

2014.9.19 [金] 「薩摩守」と「是我意」

夜は定例公演を観に能楽堂へ出かけた。
番組は、大蔵流「薩摩守」と、能・金剛流「是我意 白頭」。

狂言「薩摩守」は、忠度=ただ乗りの秀句を教えてもらっても、忘れてしまう出家の話。
船頭と乗り手の出家との息が合って楽しいけれど、出家と言ってもいろいろいるのが、
いつ見てもおかしい。 狂言の出家って、なんでこういうのが多いのか..
シテ/出家・善竹富太郎、アド/茶屋・忠重、アド/船頭・十郎。

能「是我意 ぜがい」は初めて観ると思うのに、観たことがある気がするのが..何だか不思議。
前場はシテ/是我意坊もツレ/太郎坊も直面で、謡いで進むが、
後シテの天狗の出立と言うか面(悪尉べし見)に髭を付けた様子が印象的で、動きも派手。
今回は小書き「白頭」のため、白頭を付けていて、天狗の霊威が増したことを表すらしい。
シテ・金剛永謹、ツレ・種田道一、ワキ/比叡山の僧・森常好、アイ/能力・大蔵教義、など。
囃子方は、藤田六郎兵衛、大倉源次郎、白坂保行、観世元伯。

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展示室では収蔵資料展が始まっていて、能面が多数と装束と文献などが展示されていた。
特に能面をじっくり拝見したら、文献・絵本などは時間切れで次回回し。
こちらでも、観たことのあるものもあるけれど、
前日の三井記念美術館の展示と比べても、能面の数・種類の充実は遜色ない。
無料で、これだけまとまって見られるのは凄い、ありがたいと思う。

*****
結城紬(単衣)。 薄深川鼠色。 雲取・流水・草花。 (おく玉)
名古屋帯。 型絵染。 紬地。 生成り麻色。 青・墨色で魚の意匠。 (下平清人)
五嶋紐。 灰茶色、端・裏は黒色。
薄地の絽縮緬の帯揚げ。 草木染(楠)。 白色系。 (Kinami)

前日に観た芹沢けい介の型絵染の印象が残っていて、帯は型絵染にした。
芹沢のではなく弟子のだけれど、型絵染って独特の雰囲気があって好きだわ〜と思う。

2014.9.18 [木] 展覧会 & 鮨会

馴染みの蕎麦&珈琲の店@押上で、月に1度の鮨会に参加。
出かけるならと、その前に日本橋で展覧会を見て回った。

展覧会の期日と終了時間から、まずは「能面と能装束 −みる・しる・くらべる」@三井記念美術館。
1階から美術館へ行こうとしたところで、嬉しいことに知らない方から招待券を頂戴した。(喜)
ここで何度か観ている旧金剛宗家伝来の能面だが、何度観ても飽きることがない。
今回は背伸びしたり身をかがめたりしながら、少し上からも下からも観て、印象の違いも確認。
最後の展示室は、歌舞伎衣装の特別展示で、歌舞伎も好きだし歌舞伎衣装も観たいけれど、
でも、能面と能装束をもっと観たい気持ちの方が..

次に、「デザイナー 芹沢けい介の世界展」@高島屋に回った。
生誕120年記念だそうだが、年月を全く感じさせない斬新な意匠を楽しく観て回った。
展覧会土産は滅多に買わないが、今回は珍しく、いろは・・文字の小風呂敷を購入。
バッグの上に掛けても小さめのひざ掛けにしても楽しそう。

同じ階の「−用の美とこころ− 民藝展」を覗いたものの時間切れ。
「日本伝統工芸展」@三越には寄れず、後日に回した。

*****
自分の店を任せて引退したすし職人が、不思議なご縁でツキイチ寿司を握ってくださるという
天真庵の店主が「気骨の鮨会」とか「佐賀のがばいじいちゃんの鮨会」などと呼んでいる鮨会は、
カウンターに座れる人数しか参加できない上、毎月参加する人もいらっしゃるらしく、
すぐ予約で満席になる程の好評と聞いて、私も1度は食べたいと健康講座をサボっての参加。
美味しいお寿司をいただいてニコニコだったけれど、何と酔ってしまい、
一通りいただいたところで、まだ楽しんでいる方々を横目に早々に離脱。

日本酒を1合だけのはずが、お好みの酒を持ち込まれた他の方々からのおすそ分けで、
気づいたら、あらら..マズイ.. 酔いが回っている。 でも2合も飲んでいないはず。
たくさん飲んだわけではないのに.. どういうこと??  サボった罰?でもあるまいに。 

・・・・・
醜態をさらさないうちにと、どうにか帰って来て、バタッと寝てしまったけれど、
翌日になっても、頭が重い。  いずれリベンジしたいけれど.. そうそうサボれないし..

2014.9.17 [水] 三文オペラ

午後は、ブレヒトの「三文オペラ」を観に行った。
題名はよく知っているのに、三文オペラもその元?のベガーズ・オペラも観たことがなかった。
このところ演劇を観に行く余力がなく、興味を惹かれる芝居があってもパスしていたが、
今回は四作品特別割引通し券にも惹かれ(笑)、久しぶりに観ることにして楽しみに出かけた。

登場人物が、乞食、泥棒、娼婦という社会の底辺で蠢く者たちばかり。
社会的地位があるのは警視総監とその娘だけだが、警視総監は大泥棒と親友という可笑しさ。
全員が、欲望丸出しで、したたかで、猥雑でエネルギッシュな芝居。
楽しく観て、元気も貰った。

ヴァイルの名曲がスパイスを効かせるブレヒトの傑作音楽劇 と謳っているが、
開幕早々の独特の音楽から芝居に入り込む感じで、歌をふんだんに聴けるのも楽しい。
ミュージカルじゃなくて音楽劇なのは… 踊りがないこと..だけ? 違い・境界は何なのか? 

唯一の難点は、主役?芯のメッキース役の歌が… 彼が歌うところでガックリくる感じ。(苦笑)
役作りはいいのだけど、歌の度にちょっとねぇ..と思う。 舞台で客に聞かせる歌じゃない。
他の人はミュージカルにも出演している人も多いし、歌の差が大き過ぎるというか..
これで、メッキース役が、もう少し歌えるようになったら、また観てみたい気もするけれど..

翻訳:谷川道子、 演出:宮田慶子、 音楽監督:島 健、
出演は、池内博之、ソニン、石井一孝、大塚千弘、あめくみちこ、島田歌穂、山路和弘 ほか。

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生紬。 無地。 灰みの深緑色。 (しょうざん)
八寸帯。 紋博多。 白地に多色の縞。 (遠藤「恵比寿細工」)
五嶋紐。 生成りの上に渋い緑色。
紋紗の帯揚げ。 濃淡薄緑色。 細かい菱形つなぎなどの織。
やまぶどう籠。

着物は、色合いから春向きでなく秋単衣時期用と思っているが、下手をすると着損なうので、
今月は少し早目に着用することにしたが、演劇の客席には着物の方はほとんど居ないから、
地味な方が浮かないだろうと思った通り、よい選択だったと1人で満足。(爆)
バッグも夏の籠から、濃い茶色の秋向きのやまぶどうに変更。 暫くはこの籠ばかりになる予定。

2014.9.16 [火] 今夏最後の夏つゆ

午前中に母の処に出かけたら、孫娘たちからのアレンジメントが届いていて、部屋が華やか。
大きめなのと、個性的なのと、それに私も大きめのを持って行ったので、花いっぱい。
前からドライフラワーやリザーブドフラワーもあるものの、生きた花は別物らしく、母もニコニコ。
でも、水遣りができなくなっていて、一昨日届いたらしい一鉢は少し萎びた感じ。 う〜ん..
生きた花のアレンジメントには水を遣らなくちゃ、直ぐ枯れちゃうのよと言っても..

本来なら昨日の敬老の日に行く予定が、午後にはダウンしてしまって行けなかったので、
動ける時に行こうと、朝から出かけることにしたが、着いたら、皆で椅子に座っての体操の最中。
体操は当然終わっている筈なのに、あれっ何でこんな時間にと思ったら、
外部から先生が来てくれたので、いつもと時間が違ったらしい。 
少し話しながら脚のマッサージをするうちに、直に昼食時間。
遅めにしてもらっても、そうそう遅くなるとスタッフに悪いと、また来るからと辞去。
どうにか元気でいてくれることに安堵しながら、でも確実に歳を取っていることを実感。(哀)

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その後は、美味しいものを食べて私も元気にならなくちゃと、みかわ是山居で天ぷら。
ランチコースに季節ものの松茸を追加。
間の口休めの野菜が、夏の茗荷から銀杏に変っていて、秋を感じた。
大きめの銀杏で、もう出ているのかと驚いたら銀杏を取るために栽培しているものらしい。
烏賊は、まだ夏の墨烏賊。 小烏賊よりは大きくなっているが、半分に切っても、まだ小さめ。
海老しんじょうのお椀のジュンサイも、そろそろ終わりかしらと思いながら頂いた。
あと、海老(頭も)、鱚、めごち、穴子、選択の野菜はアスパラと秋らしく茄子。
松茸を食べると、椎茸には気が乗らないし、しし唐は先月食べたし..
小柱のかき揚げは、また天丼。
最後のデザートが、いつもの福豆でなくシャインマスカットだったのが、うれしい。
蓼・枝豆などで作る7月からの夏の天つゆも今月で終わり。

帰りにカフェ・ウフレに寄ったが、目当てのパウンドケーキは賞味期間が1週間。
2週間だと思い込んでいたのでガックリ。 宅配便で送ると1日かかるし、1週間では..
で、日持ちのする焼き菓子にして、発送も依頼して帰宅。

2014.9.13 [土] 六時礼讃

午後、浄土宗総本山「知恩院の声明−六時礼讃−」を聴きに出かけた。
声明は雅楽・舞楽などと同様に相変わらず分からないものの、
何となく癒されるとでもいうか、独特の声の響き・動きが不思議に心に入ってくる。
聴きに行かれる公演は限られるので、機会があればできるだけ出かけるようにしていて、
今回も公演があると知って、聴きに行きたいと直ぐにチケットを取った。

六時礼讃は、阿弥陀仏を中心に諸仏、諸菩薩を礼拝し、極楽浄土を願い唱える仏への讃歌で、
正式には「往生礼讃」と言うが、昼夜六時(六回)、日没、初夜、昼夜、後夜、晨朝、日中に、
阿弥陀仏を礼拝し讃歎することから、六時礼讃と言うのだそう。

今回の公演では、時間的制約で「日没礼讃」のみ全文を唱え、他の礼讃は一部分のみだそうだが、
六時礼賛を中心に、偈や聖文、様々な念仏も唱えられ、僧侶たちの声・リズムと礼拝の動きに、
祈りの印象を受け、仏への祈り、極楽往生の願いが声明なのだろうと改めて感じた。
終わり近くの散華は、上から花びらに模した紙が長い間ひらひらと舞い落ちてくるのが印象的で、
僧侶の声明と相俟って、中世の人々なら極楽世界を思うのだろうかと、思いを馳せた。

始まる時の、式衆入堂は、客席の通路を通るのだろうと予想して通路脇の所謂角席を取ったら、
正にその通りで、南無阿弥陀仏と唱えながら私の横を通って舞台に上がる僧侶たちの念仏の声に、
私も最初から独特の雰囲気に入り込んで、2時間半を過ごした。
仏教徒ではない私は、厳かな音楽的な雰囲気の中で、祈りというより癒しの時を過ごした気がする。
鞨鼓、篳篥、鳳笙、龍笛など、雅楽と同じ楽器が舞台後方で奏されて、雅楽との近さ?を思った。

*****
小紋(単衣)。 綾羅。 青・灰色系。 (染工房・連、染織作家・茂美)
名古屋帯。 紗地。 藍染め。 染分引染暈し。 (松原「水月紗帯」) (お初)
五嶋紐。 白茶色?に、白・薄紫・薄緑入り。
竪絽の帯揚げ。 青色と空色の染め分け。 一部に豆玉つなぎ入り。

今月は着物をパスすることも多かったが、今日は着物で行きたいと少し頑張っての着物。(笑)
初夏に出会って仕立ててもらった松原さん家の藍染の帯を今年中に締められてホッ。

2014.9.10 [水] 9月夜能

東京能楽囃子科協議会定式能の9月夜能を観に行った。
先月は1度だけだったし、先週の能楽堂の定期公演をパスしてしまったので、久しぶりの気分。
遅くなってしまったため普段着のままアクセサリーで誤魔化して飛んで行って、辛うじて滑り込み。
舞囃子3曲に一調1曲で短い休憩、そして、狂言・大蔵流「鱸包丁」と能・観世流「逆矛」。

舞囃子3曲は、金剛流「鱗形」に、喜多流「砧」と「熊坂」。
お能の「鱗形」という曲は聞いたことがなかったので、仕舞だけが上演されているのかと思ったが、
金剛流のみで現行曲となっているらしい。 今回はご宗家の舞。
舞金剛の「神楽」だそうだが、独特感があって、お能も観たいと思った。
「砧」のシテが代わり、長島茂さんが地謡から代わって舞われ、代わりの地謡には
次に「熊坂」を舞う大島輝久さんが入られ、お2人とも1曲で舞をもう1曲で謡いを担当。
「熊坂」は、扇でなく長刀を使っての舞で、動きもあるし、舞囃子でもなかなか楽しい。
1調は観世流「籠太鼓」で、大鼓の安福建雄と、山本順之。 このお能も観たことがないけれど..
  
狂言「鱸包丁」は、甥の嘘を見抜いて、話を信じているような顔で家に招じ入れ、からかう話。
買ってくるように頼まれた鯉を買わずに、橋杭につないでおいたら川獺(かわうそ)に食べられたと
呆れた言い訳けをする甥だが、網を上げる様子が楽しい。
嘘を見抜いている伯父は、鱸をご馳走するからと、料理の好みを聞いて、打ち身がよいという甥に、
打ち身の故事を語って聞かせ、更に、鱸料理、名酒、お茶を点てるまでを口先だけで言い、
鯉を川獺が食べてしまったように、鱸も放情(=嘘)が食べてしまったのでないというので、
甥は嘘がバレていることに気付き謝るという次第。
シテの語り・動きが見事で聴き応え・観応えがあって、東次郎さんの芸を今回も大いに楽しんだ。
シテ/伯父・山本東次郎、アド/甥・則重で、実際の伯父・甥なのが、何だか楽しい。

能「逆矛 さかほこ」は、瀧祭明神と龍田姫がイザナギ・イザナミの国創り神話を語り、
宝山に納めたという天の逆矛の故事を再現する能。
前シテ・前ツレの装束が、地味で質素な感じなのに品があって、いいわねぇと思ったが、
後ツレ・龍田姫の装束は華やかで、後シテ・瀧祭明神は派手で、変化が楽しい。
後ツレ・龍田姫の天女之舞と、後シテ・瀧祭明神の勇壮な舞働が観応えがあって、
こういうお能は楽しい。 でも、上演が少ないのか、私は今回が初めて。
観世銕之丞・淳夫の親子共演、ワキ・森常好ほか、アイ・山本凜太郎。
囃子方は、一噌隆之、観世新九郎、柿原崇志、小寺佐七。

2014.9.9 [火] 思い立ったら

昨夜、知人の訃報をお知らせいただいて、健康を話題にお互いに気を付けましょうと話していたら、
今日も夕方、別の方から、同じ方の訃報をお知らせいただいた。
この方とも、ひとしきり健康・病気などの話をした後で、実は..と教えていただいた。
この方は、知人がお亡くなりになったと伺って驚いて、そういうこともあるから、
思い立った時には遠慮せず、お会いしたり電話で話したりした方がいいと思ったとのこと。

そうよね〜 先延ばしにしていて機会を失ったら、後々まで心残りだから..
だんだん、そういう話が増えてくる.. それが年を取ったということだと思う。
夜、スーパームーンだそうで大きな満月を見上げながら、ご冥福を祈った。

2014.9.8 [月] 文楽に浸る

1日おいて、今日は文楽の2部・3部を観て来た。
2部は、「近江源氏先陣館」の「和田兵衛上使」と「盛綱陣屋」の各段と、
「日高川入相花王」の「渡し場の段」。

「近江源氏先陣館」の床は、「和田兵衛上使」が咲甫大夫・宗助、
「盛綱陣屋」が、前を千歳大夫・富助、後を文字久大夫・清介。
人形は、盛綱を玉女、母微妙を文雀、妻早瀬を勘彌、高綱妻篝火を勘壽、和田兵衛秀盛を玉志、
北条時政を玉輝、など。
語りも人形もよかったし、寝不足ながら十分に楽しめた
文楽でも歌舞伎でも頻繁に上演されるが、やっぱり上手くできた話だと思う。

「日高川入相花王」は、三輪大夫、芳穂大夫などに、三味線は團七ほかで、5人ずつズラリ。
人形は、清姫を簑二郎、船頭を玉佳。
清姫の頭ガブの変化もあるし、川に飛び込んで蛇身になったりするし、派手で華やか。

3部は、新作で「不破留寿之太夫 ふあるすのたいふ」。
鶴澤清治の監修・作曲、河合祥一郎の脚本、石井みつるの装置・美術など。
シェイクスピア作「ヘンリー四世」、「ウィンザーの陽気な女房たち」より、ということだが、
思っていた通り「ウィンザー 〜 」の印象だった。
人形を遣い、独特の音楽を使った、語り芝居として、なかなか楽しく、
また上演されれば観るだろうが、文楽としては、どうかしらねぇ..
英大夫、呂瀬大夫、咲甫大夫、靖大夫に、三味線は清治、藤蔵、清志郎、龍爾、清公。
三味線と言っても、三味線を弾いたのは清治と藤蔵だけで、清志郎のは何というのか?、
龍爾は胡弓らしいが、清公のは低くて見えず、と云う次第で、独特の音色・音楽。
人形遣いは、不破留寿之太夫を勘十郎、春若を和生、あと、簑二郎、一輔、紋臣、勘市、玉佳。

2部・3部の両方を観ても、1部と同じくらいの時間で、楽しく観たけれど、
今月の文楽では、やはり1部が観応えがあってよかったと思う。

*****
紬訪問着(単衣)。 大島紬地。 灰色ぼかし。 斜め柄の染め。
袋帯。 紗。 濃墨・紫・からし色地。 松の葉?枝? (大光) (お初)
五嶋紐。 単衣・夏用。 薄桃色に、薄緑色・薄水色・白入り。 (お初)
変り紗の帯揚げ。 薄藤色と薄水色の暈しの染め分け。 (お初)
夏用の草履バッグセット。 西陣織の正絹紗織地。 草履の天は黒・絽織 (紗織)
透かし織り雨コート。 道行衿。 薄紫・薄い黄水仙色。

新作に敬意を表して、訪問着。 でも夜は雨になるとの予報に大島紬地のもの。
終わって外に出たら雨! もう殆ど止んでいるようだったが、慌てて雨コートを着た。
歩く距離が少しあるから、念のために傘と雨コートを持って行ってよかったと思いながら着用。
帯は、前に作ったものの、もう締めることもないかしらと思っていたのをおろした。
帯周りの小物も、合わせて新しいものにした。

2014.9.7 [日] リフォーム実例見学

住まいの下の階でスケルトン・リフォームをなさったお宅の公開があったので見に行ってみた。
一昨日・昨日の2日間、午後に居住者向けに公開するとのチラシが入ったが、私は予定があったし、
今日も一般公開すると書かれていたので、今日行くつもりでいたところ、
友人から連絡があって、不動産会社からの情報で見に来るので会えるかしらとのこと。
もう1人の友人も来るというので、時間を合わせて一緒に見学。

前に会った時に、いよいよリフォームしなくちゃダメかと思っていると私が言ったところ、
同じような時期の購入だから(私より1年後)自分もリフォームを考えなくちゃと言っていたら、
早い早い、もう彼女のマンションを建てた(売った?)不動産会社に連絡を取ったのだそうで、
早速、検討に入るという動きの良さに感嘆。
私もノンビリしていないで、どうにかしたいと思うけれど、
リフォームの前に、片づけないことには前に進めない。

その後、一緒に珈琲・紅茶などを飲みながら暫くお喋り。
リフォームの話や、今夏もスイスに山歩きに行って来た友人の土産話を聞いたり、
お土産のチョコや友人から今朝届いたという果物もおすそ分けに与かり、楽しい時間を過ごした。

折角だから、我が家に寄ってもらえたらよかったのだが、今の我が家の酷い状態では、
恥かしくて赤面・大汗どころか、あまりの恥ずかしさに死んでしまうとマズイ(爆)ので、
我が家へのお出ではナシにしてもらった。

体調が酷くなる前、10数年(20年?)前には何度か我が家で茶話会/飲み会をしたりしたが、
片づけたら、またやりましょうねと話題にはなるけれど、一向に片づかないままで、
今の我が家は、とてもじゃないけれど、来てもらうことができるような状態じゃない。(汗)
で、忘年会か新年会ならできるかしら?との話になって、何となく約束?  できるかな〜??

友人たちは片づけを手伝ってくれると言うけれど、そんな〜 恥ずかしくて見せられない..
手伝ってもらうにしても、家に入ってもらえるくらいまでにするのが..(大恥)
でも、自分でもどうにかしなくちゃと思っているのだから、いい機会?
でもでも、凄いプレッシャー。 ここにも書いて自分で自分に更にプレッシャー。(大爆)

2014.9.6 [土] 文楽「双蝶々曲輪日記」

東京の文楽公演は2月だけは3部制で他は2部制だったが、今年はなんと9月も3部制。
それに各部で観劇料が違うのも初めてで、新作が短いから、工夫? 苦肉の策? (笑)

今日が初日で、第1部の「双蝶々曲輪日記」を観た。
「堀江相撲場」、「大宝寺町米屋」、「難波裏喧嘩」、「橋本」、「八幡里引窓」の各段で、
ほぼ通し上演に近いが、私は1時間遅れで「米屋」の途中からの観劇。
眠れないまま2日連続して朝から動くのは無理だったから仕方ないし、
観たかった場は見られたし、それなりに楽しめて、遅れても諦めずに行ってよかったと思った。
でも、どちらかと言うと観たというより聴いた感じ。(苦笑)

「米屋」の奥は、津駒大夫に、三味線は寛治が休演で孫の寛太郎が代演。
「橋本」は、嶋大夫・錦糸、「八幡里引窓」は、中が呂瀬大夫・清友で、切は咲大夫・燕三。
5月と同じく嶋大夫さんのお年を召された印象にまた驚いたが、語りは流石に見事。
咲大夫さんがお元気そうなのでホッとしたが、住大夫さんに続いて源大夫さんも引退なさった今、
嶋大夫さんにもお元気で語り続けて欲しいと願う。

「米屋」と「難波裏喧嘩」の人形は、濡髪長五郎を玉也、放駒長吉を幸助、姉お関を勘彌、
山崎与五郎を文司、藤屋吾妻を清十郎など。
「橋本」は、与五郎・吾妻は同じく文司・清十郎で、山崎与次兵衛を勘壽、橋本治部右衛門を玉女、
嫁お照を一輔、駕籠かき甚兵衛を勘十郎など。
「八幡里引窓」は、長五郎を玉也、女房おはやを箕助、長五郎母を紋壽、南方十次兵衛を和生など。

終演後は、また半音に寄って、コーヒーとハムチーズトーストで一休み。
動き出せればもう大丈夫だと帰宅後は健康講座に出席。

2014.9.5 [金] 秀山祭歌舞伎・昼の部

中3日で、歌舞伎座に昼の部を観に行った。
一昨日・昨日とダウンしてしまい、一昨日は能楽堂の午後の公演もパスしてしまったので、
続けてのパスは勿体ないし悔しいと頑張って出かけた。(苦笑)
相変わらず眠れないまま3時間くらいウトウトしたかなぁ状態だったが、
朝から着物を着たので私としてはOK気分。(笑)

序幕の「鬼一法眼三略巻 菊畑」は、歌六の吉岡鬼一法眼、染五郎の虎蔵実は源牛若丸、
松緑の智恵内実は御厨鬼三太」。 それに、米吉の皆鶴姫、歌昇の笠原湛海など。
次が「隅田川続俤」で「法界坊」と浄瑠璃「双面水照月」。
「法界坊」は、吉右衛門の法界坊、秀太郎の永楽屋の後家おらく、芝雀の永楽屋の娘おくみ、
錦之助の手代要助、種之助の野分姫、橘三郎の大坂屋源右衛門、由次郎の代官、
隼人の奴五百平、吉之助の番頭長九郎などで、仁左衛門が道具屋甚三で客演?の感じ。
舞踊「双面水照月」は、吉右衛門の法界坊と野分姫の合体霊、芝雀のおくみ、
錦之助の要助実は松若丸、又五郎の渡し守おしづ。
法界坊との合体霊とは言え女形の吉右衛門に、又五郎も女形で、2人そろって珍しいし、
しかも吉右衛門は滅多にない踊りだけど、吉右衛門の女形も踊りもなぁ..と思っているうちに、
睡魔に襲われてしまって、印象も切れ切れ。(汗)

*****
結城縮(単衣)。 黒地。 地空き。 (龍田屋)
名古屋帯。 絹芭蕉布(しゃら・ら)。 オフホワイト色地。 東京染。 芝文・花丸文。
単衣・夏用の京組紐。 薄い梅鼠色。 (渡敬)
絽の帯揚げ。 極薄緑色の暈し。 薄紅・薄桃色の暈し入り。 (渡敬)
梅茶色のアタ編の台の草履。 白黒格子の鼻緒。 巻は白革。

帰りに寄った呉服店で、着物・帯を褒めていただきニコリ。
でも、あちこち回って帰宅したら汗ぐっしょりで、着物の背中が汗で少し縮んだ感じ。(涙)
汗取り肌襦袢を着ていても、動き回ると表まで影響する汗かきぶりが悲しい。

2014.9.2 [火] 蕎麦と珈琲と

美味しい蕎麦と珈琲をいただきたくて、天真庵@押上に出かけた。
10日余り前にお寄りした時は、母の処を出るのが遅くなってしまい、バスも待ちばかりで、
思っていた時間には着けなくて、蕎麦は食べられず、チーズケーキとコーヒー。
チーズケーキも好きだから美味しくいただいたものの、やっぱりお蕎麦が食べたいと、
今日も母の処に行ってからお寄りしようと、時間に余裕をみて出かけた。

朝から胃が重かったので、お酒は飲みたくないと、いつもの文膳は止めて、
この夏から始めたという「メニューにない品」の「梅おろし蕎麦」をいただいた。
ざるそばに、辛み大根おろし、ねりうめ、ねぎ、のり、かつおぶしを載せて出してくださり、
蕎麦汁をかけて食べる。 成程、夏に合う蕎麦だと思いながらいただいた。
器も夏ムード? 今日は涼しかったけれど、暑い日だったらもっと似合いそう。
美味しい食事の〆は、やっぱり珈琲。

先日もお会いした、母と一回り違いの「たまちゃん」こと悠玄亭玉さんが今日もいらしていた。
ご高齢ながら現役の女幇間で、チャキチャキの江戸っ子。
先日は仕事帰りとかで、スッキリした着物を着ていらして、
粋ですね〜とつい言ってしまったが、今日はお洋服。 愛犬連れなのはいつもと同じ。
天真庵に伺うたびにお会いする感じで、すっかり天真庵に馴染んでいらっしゃるご様子で素敵。

2014.9.1 [月] 秀山祭歌舞伎・夜の部

近年始まった秀山祭が、こけら落し公演が終わった歌舞伎座に戻ってきて、今日が初日。
でも、初っ端の昼の部でなく夜の部に行くのが、何となく自分らしい。(笑)
幕間には顔見知りお2人に声をお掛けていただいて、初日だわね〜と思ったけれど、
吉右衛門が芯で、仁左衛門も出るのに、空席が結構多くてビックリ。
夜は、「絵本太功記 尼崎閑居の場」、「連獅子」、「曽我綉侠御所染 御所五郎蔵」。

「絵本太功記」は、吉右衛門の武智光秀、染五郎の武智十次郎、魁春の操、東蔵の皐月、
米吉の初菊に、歌六の真柴久吉、又五郎の佐藤正清など。
舞踊「連獅子」は、仁左衛門が孫の千之助と踊る。 僧2人は、又五郎と錦之介。
「御所五郎蔵」は、染五郎の御所五郎蔵、松緑の星影土右衛門で、芝雀の傾城皐月、
高麗蔵の傾城逢州、あと、秀太郎、錦吾、五郎蔵の子分は松江・亀寿・亀鶴・廣太郎・児太郎。

*****
泥大島紬(単衣)。 茶黒地。 様々な柄を段取りしたもの。
名古屋帯。 夏紬。 生成り。 墨絵。 蛙と蓮の葉の柄。 (Kinami)
五嶋紐。 緑がかった藍色 淡い緋色等入り。
絽の帯揚げ。 渋めの青色。
黒塗り台の桐下駄。 小千谷縮の鼻緒。
アタ織りトートバッグ。 網代編み。 内側は多色の銘仙地。
雨コート(春〜秋用)。 青色系。 着物衿。

先月下旬は少し涼しくなったのに3回続けて着物をパスしてしまったので、
今日は、雨にもめげず久しぶりに着物(単衣)を着て出かけた。
着物は雨に強い大島にして、念のために雨コートも持参。
帰りには本降りになったので、持って出てよかったと、雨コート着用。
雨でもあり7、8月に重宝した大型のスズ竹手提げ籠は色が少し寒そうかと、久しぶりに替えた。
開演前の化粧室で知らない方にお声を掛けていただいて、着物の力を再認識。(爆)

2014.8.31 [日] ダンス CLOUD CROWD

JAPON Dance Projectという、ダンサー/振付師として国際的に活動する5人の日本人を
中心にしたコンテンポラリーダンス公演が昨日・今日と2回行われるので、観に行った。
5人の他、新国立劇場バレエ団のプリンシパル3人と、他に3人が共演。
新国立劇場バレエ団の3人以外は、今まで知らなかったダンサーたち。

新国立劇場(中劇場)での、こういう公演は空席が目立つこともあるが、
今回はほぼ満席に近いのに驚きながら楽しんだ。
ダンスは滅多に観ないので、ダンスの意図はよく分からなかったものの、
ダンサーの強靱でしなやかな身体の動きが楽しい。

2014.8.29 [金] 狂言と落語・講談

夜は今週1回だけの観劇で、
今月の国立能楽堂の公演で私が一番楽しみにして観損ないたくなかった公演に出かけた。
講談「扇の的」、落語「宗論」、休憩を挟んで、素囃子「楽」、狂言・大蔵流「宗論」。

一番の楽しみの狂言「宗論」は、東京の山本東次郎家と京都の茂山家の七五三さんの共演。
東次郎家に七五三さんが客演? 他流試合?
どちらも大蔵流で好きな狂言師だが、芸風が違うし、どうなるか楽しみだった。
でも、公演内容を知った時には、狂言と落語が「宗論」なのに、なんで講談は「扇の的」なのか?
「宗論」を狂言と落語で聴き比べられるのは楽しみだけれど、
講談が那須与一なら、狂言だって那須与一を聴きたいと思ったのが最初の印象。
4月の能「屋島」の替えアイで東次郎さんが「那須」をなさったばかりで、
仕方ないとは思いながら、でも一緒に聴き比べたいと思った。

最初の神田松鯉の講談「扇の的」は、講談では初めて聞く話なので話の展開に興味があって、
講談師には悪いとは思うけれど、面白いとか退屈とかより、次はどうなるの?との思いが強く、
だから飽きることもなく居眠りもせず、最後まで興味を持って聞けた。(笑)

次が、柳亭市馬の落語「宗論(しゅうろん)」。
のっけから市馬さんが自慢の喉を十二分に聞かせてくれたのだけれど、そのマクラが長くて、
いつになったら本題に入るの? 今日は「宗論」をするのでしょ..と、いつまでも続くマクラに、
マクラだけで持ち時間が終わってしまわないかと心配になって、腕時計を何度もチラ見。
今日は寄席のトリじゃないのにと、ちょっとイライラ気味。
やっと始まった落語自体はあっという間に終わってしまっ(た気がし)て、物足りない感じ。
それでも、大幅に予定時間をオーバー。
いい声だし、マクラ自体は楽しかったけれど、いつもの寄席でのように、
噺が終わってから歌ってくれた方が、余計な心配もしないしサービス感もあって、うれしい。 

休憩後の素囃子「楽」で、前の講談・落語と雰囲気が見事に一変。 凄いものだなぁと思う。
で、そのまますんなり狂言の「宗論」を愉しめてよかった。
東次郎家と茂山家の芸風の違いも改めてよく分かった(気がした)し、
どちらも好きな狂言師だから、尚更うれしかった。
2人が逆の宗派の出家を演じたらどうなるか、次は交代しての上演も観たいと思う。
舞踊「連獅子」に出てくる2人の出家には宗派の違いをあまり感じないけれど、
狂言の出家2人は、宗派の違い、個性の違いがはっきりしていて、それも楽しい。

2014.8.27 [水] 突然50輪

急に涼しくなってホッとしているが、この涼しさに朝顔は狂い咲き? 
今までの暑さと一変した涼しさ(寒さ?)に、朝顔が身の危険を感じ(笑)でもしたのか、
今朝は突然50余輪も花をつけた。 驚きながら、これで夏も終わりかと思ったりしている。

今夏も日除けのため、幅1間の葭簀をベランダの柵に結わえ付け、
朝顔とふうせんかずらを生やしているが、どちらも葉が小さくてグリーンカーテンには程遠い。
が、葭簀で十分に日除けの役は果たしているから、植物は葦簀隠しと葉の緑と花を楽しむため。
水遣りと、萎んだ花を取り、新しく咲く花の数を数えるのが日課だったが、
今まで多くても40輪にいくかいかないかで、少ないと20輪くらいの日もあった。
なのに、突然の50輪を超す開花は、咲けるうちに咲いて種を残すためかと、健気に思えてくる。

赤・ピンク・紫・青・空色など色とりどりに、サイズも大きいのから極小さいのまでさまざま。
葭簀にからんだ蔓のあちらにもこちらにも咲いているのを見ながら、夏を感じている。
茶系の葭簀と、緑の蔓と、色とりどりの朝顔の花。
風情、趣さえ感じられる気がして、何だか急に和の気分になるのが我ながら単純。(爆)

*****
私ときたら猛暑に出歩いてばかりいたせいか、ドッと疲れが出てきたような..
今週は、家の用事を片づける(物も含めて)予定が、殆ど進んでいない。
朝顔を愛でながら、自戒しきり。(苦笑)

*****
夜になったら、私も涼しさより寒さを感じている。
急に2ヵ月先の気温になったらしいから、身体がついて行かなくて当たり前。
でも週末には暑さがまた戻って来るとか.. 大きな気温差の繰り返しは、本当にツライ..
いっそこのまま涼しくあってほしいけれど、そうなればなったで、影響を受ける物もあるだろうし..

2014.8.23 [土] 上方落語会

午後から上方落語家だけの、しかも色物の無い落語だけの「上方落語会」に出かけた。
上方落語は今まであまり聞いたことが無く、聞いたことがあるのは米團冶さん(小米朝の時にも)と
吉弥さんくらいで、名さえ知らない噺家もいるし、違いも含め楽しみにしていた。

林家笑丸「野ざらし」、桂かい枝「青菜」、桂春蝶「七段目」、笑福亭福笑「憧れの甲子園」、
仲入り後が、桂雀々「さくらんぼ(=あたま山)」、トリの桂福團治「南京屋政談(=唐茄子屋政談)」。

噺が知っているものばかりで、もっと上方落語!と思えるのをやって欲しかったとの思いと、
同じ噺でもやっぱり違うわね〜と分かって面白かったとの思いと両方。
出かけるのが遅くなってしまい、冒頭の笑丸さんは、途中からロビーで、この方の芸風なのか、
それとも上方の芸風なのかと見ていたが、上方は濃い、熱い、人が多いみたい。
「あたま山」が「さくらんぼ」に、「唐茄子屋政談」が「南京屋政談」になるという題名の違いで
上方落語なのよね〜と思ったり。(笑)

あと、上方落語には付き物だと思っていた見台なしで始まって、どうなっているのかしらと
興味津々見ていたが、福笑さんで漸く出てきてホッとした(爆)と思ったら、
トリの福團治さんではまた無くなって、???状態。
それに、人が替わる度に座布団も替って、上方はマイ座布団!?と、それも印象的。
って、何を見に行ったやら..(大爆)

1階の演芸資料展示室の「演芸家の色紙展」が、楽しかった。
趣向も違う色紙が、それぞれ見せる(魅せる)もので、芸のある人のは味がある。

*****
家を出た時には遅刻必須と諦めて余り急がずに行ったが、Tシャツ1枚でもやっぱり汗。
夜は健康づくり講座があるけれど、着物より着替えの時間がかからないから、
終演後は、可否道で、コーヒーに海苔チーズトースト。 お替りにアメリカン。 
9日間に落語を3回聞きに行くとは、考えられなかったほど珍しい初めての経験で、
その度に可否道に寄ったので、その頻度も珍しく多い。 珍しいのが2乗。

2014.8.21 [木] 今月唯一のお能は「雷電」

国立能楽堂の8月の公演は、夏スペシャルという企画公演ばかりの4公演。
うちお能があるのは2回だけで、しかも1回は「夏休み親子で楽しむ能の会」で、親子が対象。
子供と大人で一緒の申し込みの後で、席があれば一般にも発売するが、今年は取れずに諦め。
で、今日は唯一のお能の機会だが、「働く貴方に贈る」という公演だから、
仕事帰りの方向きに開演が30分遅いので、ついゆっくりし過ぎて、また慌ただしく出かけた。(苦笑)

対談と、狂言・大蔵流「盆山」と、能・観世流「雷電」。
対談は毎年う〜ん..という感じで、人選が難しいのだろうと思っているが、
いろいろ試行している様子に、今年こそはとパスしないで出かけたものの、今年も何だかなぁと思う。
今年は、まだ30代のインタビュアーが能楽師に話を聞く趣向だが、インタビュアーの選択に疑問。
何十時間もの長時間インタビューをして本に纏めるのとは違い、これから能楽を観る観客を対象に、
参考になるまたは興味を喚起する話を聞きだすという心構え、視点が足りなかったように思われる。
でも狂言とお能は私も楽しめたし見所の雰囲気も楽しめた感じだったから、総じてまあいいかと..

狂言「盆山 ぼんさん」は、「柿山伏」などと同じく、盗みに入ったものの主に直ぐに見つかり、
動物の鳴きまねをさせられる話で、犬、猿の真似をした後で、鯛だと言われて大困りでタイと言う
馬鹿馬鹿しくておかしい話。

能「雷電」は、道真の怨霊が雷となって宮中を襲う話で、動きがあって、いつ観ても楽しい。
前場と後場で、シテ(前/菅相丞、後/雷神)だけでなく、ワキ/法性坊僧正も装束が変わるし、
後場での荒れ狂う雷神と祈り伏せる僧正の争いに観応えがある。
シテの観世銕之丞さんはまだ50代で動きも軽く、あちらこちらに軽やかに移動。
ワキの則久英志さんは50歳(49歳?)で、今までワキツレでしか観たことがなかったが、
シテの菅相丞・雷神と渡り合って、立派にワキを務められたのが印象深かった。
シテの面は、前シテが十六、後シテが獅子口。

*****
夏大島紬。 手織り。 濃淡の黒色地。 華柄。 (越後夏大島物語、白川貞夫)
八寸帯。 博多。 紋紗。 灰白地。 (黒木「風紗」)
五嶋紐。 藤色・灰白色の単衣・夏用の編み。
竪絽。 染め分け。 空色を出す。
天が馬来草(網代織)の草履。 鼻緒・巻は白皮。

今月は麻と木綿の着物だけしか着ていなかったので、暑いと言っても夜だし今月唯一のお能だしと、
夏大島を着たが、特に暑いということはないものの、いつもの常で汗だらけで帰宅。(涙)

2014.8.20 [水] 展覧会のはしご など

午後から、→渋谷→日本民藝館@駒場東大前→都美術館@上野→日本橋→ と動き回った。

少なくも2つの展覧会に行く予定で、できれば寄りたいと思っていた展覧会が他に2ヵ所。
でも暑さに負けて出かけるのが遅くなったので、結局2ヵ所だけ。
会期終了間際の浜田庄司展@日本民藝館は、招待券の有効期間が会期より1週間短いので、
かちかち山状態(笑)だから、券を無駄にしては勿体ないと、まず最初に行くことにして、
渋谷で乗り換える前に1件用事を済ませてから赴いたが、既にもう暑さに茹るよう。

「生誕120年記念 濱田庄司展」で、濱田庄司と日本民藝館とは縁が深いから、
当然期待が大きかったが、今回も期待に違わず、いい展示で、ゆっくり・じっくり拝見。
濱田の展覧会では同時に展示されることの多いバーナード・リーチと河井寛次郎の作品も楽しい。
3人の作品には前に観たものもあるけれど、それでも楽しめたし、
沖縄の紅型などの他の展示も興味深くしっかり観たが、
建物・展示室自体に趣きがあるから、心が落ち着いて伸びやかになる気がする。
しかも、西館(旧柳宗悦邸)の公開日だったので、西館にも行って、こちらは2度目の拝見。

ついで上野に移動して、「メトロポリタン美術館古代エジプト展 女王と女神」@都美。
メトロポリタン美術館が世界に誇るエジプト・コレクションついに来日 と謳っているだけあって、
こちらの展示も観応えがあった。

トーハクの常設展で見たいものがあったので、上野に行くのだから寄りたかったのだけど、
日本民藝館の西館公開日だったこともあり長居したため、時間的にきつそうで諦めた。
都美で時間いっぱい観て回ったら脚が棒の様。 無理してトーハクに行かなくてよかったと思った。

日本橋に寄って、デパ地下で買い物と今半のイートインのすき焼き鍋で食事。
暑さの中、すき焼き?と思わないでもなかったが、家ではしたくないから冷房の中での選択。(笑)
更に甘味も欲しくて、いつもの叶匠寿庵であんみつ。アイスクリームのトッピングつき。

帰宅して、ベランダの朝顔などに水遣りをし、自分も汗を流してから、
身体の張りと脚の疲れが凄いので、近くの中国整体で1時間マッサージしてもらったら、
首も肩も背中まで嘘のように楽になって、ホッとした。
脚の疲れは消えなかったものの、それでも随分よくなった。
カードを見て4ヵ月ぶりだと半ば呆れられたけれど、
こんなに効果があるのだから、次回は間を空けずに行きたいと思う。
楽になった勢いで、スーパーまで行って日用品の買い物を少し。

2014.8.19 [火] また怪談 のち てんぷら

中3日で、また桂歌丸が語る圓朝作「怪談牡丹燈籠」を聴きに行った。
中席後半の今日は、前半だった前回の続きの「栗橋宿」。
聴いたことがない気でいたら、噺の途中で知っていると思ったが、
知っていても楽しく聴けるのがうれしい。 落語というより話芸の趣き。
最後に殺された妻が、次の噺には化けて出てくるのだろうと思う。
歌丸師匠は15日より痩せた印象で、この暑さでの連日の長い語りは病後の身体に堪えたのかと
心配になる。 どうぞお元気で、来年には続きをまた聴かせてくださいと願う。 

他の出演者は、2回ともパスした前座と、交代出演の冒頭の二つ目以外は、同じ顔ぶれ。
全く同じ出し物の人もいて、特に聞かせるほどの芸でもなし、何だかなぁ〜と思う。
来年は、やっぱり例年通り前半か後半か、どちらか一方にしようかと思う。

*****
4時過ぎの終了予定が延びて、終了したのは4時半。 また、可否道でコーヒー休憩。
夏枯れか私が行った時はどなたもいらっしゃらなかったが、直ぐに演芸場帰りの5人客が来られて、
連れてきてくれたとそっと喜んでくれた店主の一言に、私も単純にうれしくなった。

寄席がはねた直後に公衆電話をかけたら、10円玉が落ちただけで、先方の声が全く聞こえない。
で、可否道で店の電話をお借りして電話のかけ直し。
遅い時間帯は満席で、5時から7時なら席があるというが、その時が既に5時。
直ぐに失礼して飛んで行って、みかわ是山居に着いたのは5時40分を過ぎていた。
夕方になってもまだまだ暑く、湿度も高い中、可否道から駅まで、駅からみかわ是山居まで、
急ぎで歩いたので、汗ぐっしょり。
そんなにまでして行かなくて他の日にすればいいとも思わないでもないけれど..(笑)
相客の皆さんはもう大分先にいっていらしたが、何割増しかのペースで最後には追いついた。
でも、あのペースであの量だと、早く満腹感を覚え、少しキツイ。(爆)

それでも夜の常で、お酒を冷やで1合だけ飲みながら、美味しいものは美味しいとパクパク。
夜だから当然ランチでなくお任せで、好きな夏つゆも楽しみながらニコニコと天ぷらを堪能。
いつもの海老・頭、烏賊、鱚、めごち、穴子に、〆の小柱のかき揚げは天茶にしてもらう。
野菜は、茗荷と、季節ものの松茸に、選択分はアスパラとしし唐。
4月から代わったサービス担当の方に、しし唐とは珍しいと驚かれたが、年に1度だけの夏の選択。
大葉で挟んだ雲丹も、久しぶりにいただくと、贅沢だわね〜と思いながら美味しくムシャムシャ。
間の椀は、海老真薯にジュンサイ・三つ葉で同じ。 最後の甘味も福豆で同じ。
他の相客に合わせたりして出てくる順番がいつもと違うのが面白かった。

また汗をかきながら駅まで歩いてメトロで帰宅。
直ぐに、長襦袢やら汗取り肌襦袢やら何やら、着物以外の洗えるものは洗濯機でジャブジャブ。
汗かきには辛い季節だけれど、充実したいい日だった。

*****
能登上布。 黒紺色に白色の細縞。 (山崎仁一) 
八寸帯。  京くみひも・三軸組織。 濃淡青色。 斜め織。
    (染色・三田清冶、組織・室門耕一郎「綾ひと衣」)
五嶋紐。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞。
絽の帯揚げ。 渋めの青色。

猛暑に、8月に入ってからは麻と木綿(浴衣)ばかり。 この上布も5日に下してからもう3回目。
帯は5日の色違い。 色だけでなく組みも少し違うため、雰囲気が違って面白い。
帯締めと帯揚げも帯に合わせて変えたが、草履と籠は同じ。 籠は今月ずっと同じものばかり。

2014.8.18 [月] セーフ

暑い中、先月受けた区の婦人ガン検診の結果を聞きに行った。
子宮ガンも乳ガンも異常なしで、次は2年後。
受検時の医師の対応で心配はしていなかったが、それでも正式に言われるとホッとする。

午後の診察時間は3時からなので、その前にクリニック近くの「こうかいぼう」でラーメン・餃子。
この先に用事で行くことがなくなったので、年に何度行かれるか? 1度?2度?と思い、
朝はブランチにして、昼の部終了の3時に滑り込んだが、3時でも待つ人が並んでいてビックリ。
夏休みの人が来るのか、このところ連日そうらしい。 繁盛する店は凄いわね〜と思う。

検査結果を聞いて気を良くして、少し遠回りだけど「魚久」の直売店に買い物に行った。
クリニックからは遠くないものの家からは距離があるので多めにあれこれ購入してから気づいたら、
創業百年で感謝をこめて“百寿”という特別セットを来週3日間だけ売り出すそうで予約受付中。
1日10個限定で、初日分は売り切れ、2日目もあと2個だけというから、つい予約。
わざわざ取りに行くのは大変なのに、通常の品が安くなっているのでうれしくなっての予約。
こういうのを貧乏性っていうのでしょうねぇ。

地下鉄もバスも交通の便が悪いので、帰りは暑い中30分歩いて帰宅。 
汗ぐっしょりで、速攻シャワー。

2014.8.17 [日] 深川八幡祭り

富岡八幡宮の例祭で、今年は3年に1度の本祭り。
今日が祭りのハイライトの大神輿の連合渡御。
江戸時代からの三大祭のひとつで、「神輿深川、山車神田、だだっ広いのが山王様」と言われ、
深川祭りでは、大神輿が勢揃いして連合渡御するのが壮観。 今年は55基の大神輿。
それに、「ワッショイ、ワッシヨイ」の伝統的な掛け声と「水掛け祭」と言われる盛大な水掛け。

清洲交差点での差し上げ、舞い上げに、清洲橋を差して渡る神輿を見たいと思いながら、
家からの足の便が悪く、あそこまで行くのは大変で、今回もパス。
混雑が嫌なのと、このところ出歩き過ぎで多少ダウン気味だったから、
体調的にも暑い炎天下での見物には気が進まず、出かけないでいたが、
渡御の順番が早かった我が町や向かいの町内の神輿が戻って来た声が聞こえて来たので、
見物客が帰り始めるころだろうし、やっぱり見ないのは残念だと終わり近くになって漸く出かけた。
戻りの尾は八幡様に3時半到着予定で、30分くらいは見たいと出かけたが、結局1時間余の見物。
門前仲町交差点や八幡様の前での差し上げや盛大な水掛けを見て、私の今回の祭り見物は終了。

昨日は、子供神輿も含め大小あわせて120数基という町神輿が各町内で担がれ、
我が家の町内と向かいの町内からも神輿を担ぐ声が聞こえてきて、少し祭り気分になったものの、
天気予報とは違って涼しく午後は小雨模様だったので、水掛けで寒くないかと心配になったが、
今日は晴天で十分に暑く、水掛けも気持ちよかっただろうと思いながら帰宅。

見物人に浴衣姿が多く、祭り気分になっていいわね〜と思ったけれど、私はTシャツでの見物。
以前ふうままさんが企画してくださったオフに着ただけの浴衣をまた着たいと思っていたが、
やっぱりダメ。 Tシャツでも、行って直ぐに汗だらけ。 戻って直ぐにシャワーで息をついた。

14/8/17 ふうまま
本祭りだったのですね。母の処に行き聞いて知った次第です。
兄夫婦が孫を連れて見に行くので母の世話を仰せつかりました。
宮元の御神輿は渡御していなかったようですね。オフ会は懐かしいですね。
むかし桜さんとまことさんの浴衣はしっかり覚えています。お2人共とてもお似合いでしたもの。
14/8/18 モーリー
清澄の交差点で見てました。お神輿の数だけでもすごーいスケールでびっくり!
その後はベイネットの中継で、後半のほうが盛り上がるんですね。
3年後は八幡の近くで見物したいな〜と思いました。
むかし桜
ふうままさん
宮元のお神輿は渡御しなかったのですか? 行ったのが遅く順番は過ぎていましたし、当然、渡御したものと思っていました。八幡様の境内で、一の宮、二の宮の隣のお神酒所に大・小の神輿がありましたので、終わった後だとばかり思っていましたが..どうしたのでしょうかねぇ? 担ぎ手が集まらなかった??
本祭りになる度に、あのオフ会(=ふうままさん)を思い出しています。 あれが私の深川祭りの見物初めでした。
makotoさんの木綿着物は素晴らしかったですが、私のは本当の浴衣(笑)で、それだけに、好きなのに着る機会がなかなかありません。 他の浴衣は長襦袢・足袋つきで着物風に着ていますが..

モーリーさん
清澄の交差点なら見易かったでしょう!? 見物客はそれほど多くはないでしょうし、まだ早い時間だから暑さも酷くないでしょうし、それに何より担ぎ手がまだ元気(笑)でしょうし.. いいことづくめに思えます。
門仲交差点〜八幡様は見物でごった返していて人混みから見るのは大変ですが、活気が溢れて祭り気分一杯です。一度は門仲でご覧になると楽しいと思います。

2014.8.16 [土] 背守り展

「背守(せまも)り 子どもの魔よけ展」@LIXILギャラリーを見て来た。
12日に歌舞伎座の帰りに京橋を通った際に気づいて、興味深くじっくり拝見した。
翌13日は休館日でその後は17日まで夏休みになってしまったので、急いでもお休みだからと、
ノンビリしてしまったが、私にはとても印象的だったので、お知らせかたがた思い出しメモ。

18日から再開し23日までと残り会期は短く、しかも20日は水曜だから多分休館だと思うが、
10時から18時まで無料で見ることができる。 因みに土曜日が最終日。
別室では、背守りの写真などを撮った「石内都展−幼き衣へ−」も同時開催されている。
6月からの展覧会で、既にどなただったか書いていらっしゃった気がしないでもないけれど、
不確かなので、重なってもいいだろうと、書いておくことにした。

HPの展覧会案内によると、(未だに上手くリンクを貼れない・涙)
大人の着物は背中の縫い目に霊力が宿って背後から忍び寄る「魔」を防ぐが、
身幅が狭く背中に縫い目がない子どもの着物には背後から魔が忍び込むという考え方から、
それを防ぐために背中に縫い目を施すという風習が生まれ、
着物を着ることが日常的だった昭和の初めごろまでは日本各地で広く見られた という。

子育ちの良い家や長寿のお年寄りから端切れをもらい集めて綴った「百徳(ひゃくとく)着物」、
蓑亀(みのかめ)・鶴など縁起物の図柄で、子どもの帯に下げられていた「守り袋」、
童子(わらし)やコウモリなど凝った意匠で白い布が当てられた裏側に住所・氏名・親の名前が
記された「迷子札」なども展示されていて、興味深かった。

広くはない会場だから、展示数は多いとは言えないが、それでも、さまざまな背守りを見られた。
子どもの着物の背に縫い目をつけて魔よけとしたという、最も単純な「糸じるし」。
それもごく短い単純なものから、長くて少し複雑な糸目のものまで、長さも縫い方もさまざま。
端切れを縫い付けたもの、端切れに糸じるしを加えたものもある。
立体アップリケというか羽子板の絵柄のような、手の込んだ布細工の「押絵」など、
簡単なものにも複雑なものにも、それぞれに子を思う母心を感じられた。 

残り会期が短く展示数も多いとは言えないので、わざわざお出かけになるほどかどうかは兎も角、
東京駅、日本橋、銀座などに用事がおありでしたら、是非とも京橋まで足を延ばされて、
ご覧になることをお薦めしたいと思います。 お知らせまで。

14/8/17 ちといち
背守り! ずいぶん前に三瓶清子さんのコレクション展で初めて知って、私も興味をひかれました。百徳着物もその時が初対面。日記に書いたかもと探してみたら、その展覧会KWにしてました。またいつか見たいと思っていたので嬉しいです。情報ありがとうございます。
えりりん
私も以前、背守りのこと、KWにしました。写真もいくつか貼ってあります。実物をご覧になった方がいいと思いますが、ご参考まで。
むかし桜
ちといちさん、えりりんさんが、既にKWにされていたのですね。
背守りを知ったのは確か真楽でだったと思って、KWを探したのですが、どういうわけか(多分、私の入力ミス・涙)見つけられずに、どこでだったのかと不思議に思っていました。 分かってよかったです。
えりりんさんがKWに載せてくださった画像のものも一部ありました。
残っている背守りは限られるだろうし、同じものが展示されることも多いと思います。
それにしても、真楽の情報網は素晴らしいです。 ありがとうございます。

2014.8.15 [金] 圓朝の怪談つづき

終戦の日。
戦争を知らない子供が大人になって..  私だけでなく、そんな大人・子供が多くて..
最近、戦争の悲惨さは語られるようになったけれど、戦争に至った諸々は..

*****
8月は、11日が江戸落語中興の祖と言われる三遊亭圓朝の命日なので、圓朝がらみが多く、
私も昨日に続いて圓朝作の怪談。 でも、今日は歌舞伎ではなく本来の落語。

国立演芸場では8月の中席で桂歌丸が圓朝作の怪談噺をするのが恒例。
今年も「怪談牡丹燈籠」の、前半の今日までは「お札はがし」。
歌丸は病後なので少し心配していたが、トリでたっぷり50分聞かせてもらった。
痩せているのは以前からだが、病後は脚が弱ってしまったそうで、出囃子に乗っての登場でなく、
色物が終わって下りた幕が上がったら高座に座っているのでビックリしたが、
噺は、何度か噛んだものの、やっぱり聞かせてくれて、ホッ。

他の噺は、桂文治「普段の袴」、桂小南治「両泥」など。
雷門助六は、いつも通り落語より寄席の踊りがウリ? 今年も「姐さん」と「奴さん」。
色物は、コントのコントD51、歌謡漫談の東京ボーイズ、俗曲の桧山うめ吉。
うめ吉も、いつものように踊りつきだが、助六の洒脱な踊りとは違って、それも楽しい。

*****
落語の後は、また近くの「可否道」でコーヒータイム。
能楽堂でもよくお会いする常連さんが来ていらして、暫くおしゃべり。
毎年8月15日は千鳥ヶ淵にいらっしゃるそうで、九段下から歩いて来られたと聞いて、
この暑い最中にお元気ね〜と感嘆。

着ていた浴衣を店主とお2人で褒めてくださって、うれしくニコリ。
先日も住まいのエレベーターでお会いした方が涼しそうだと褒めてくださったが、
藍色と白色の浴衣は、この時期には確かに涼しげに見えると私も思う。
もう一度くらい着られるといいけれど..

*****
有松絞りの浴衣。 紺地。 斜めの蜘蛛絞りと、紺地部分に花模様の絞り染め。
八寸帯。 紗博多。 献上。 白地、青・水色・薄緑色。 (黒木)
渋赤・白色の編み込みの帯締め。
絽の帯揚げ。 極薄藤色。 薄暗紅色の出目金柄入り。

2014.8.14 [木] 納涼歌舞伎・第三部

3日連続で通った3部制の納涼歌舞伎見物も今日で〆。 一応だけど..(笑)
第三部は、舞踊「勢獅子」と、「怪談乳房榎」。
「勢獅子」は一座総出演で、賑やかにお祭り気分。
それだけに、出演者を見る感じで、踊りを見た感じはしない。
が、三津五郎の踊りの上手さは群を抜いていて、元気になってくれてうれしいと思いながら観た。

「乳房榎」は、勘九郎の3役(菱川重信・下男正助・うわばみ三次)早替わりと、
終盤の滝壺の場での夏芝居らしさを一杯の本水が売り物。
勘九郎は、最後に三遊亭圓朝としても出るから、それも合わせれば4役。
あと、七之助の重信妻お関、獅童の磯貝浪江など。
訪米歌舞伎凱旋記念だそうで、英語交じりの狂言回しが出るのがご愛嬌。
勘九郎は頑張っているが.. あまりに勘三郎そっくりで、それだけに..
芸の継承は習い真似ることから始まるというけれど、難しいものだと思う。

少なくも私が観た日では、この三部が客に一番受けていたけれど、私は二部がよかった。
二部は、もう一度観たい気分。 多分、無理だろうけれど、一応〆というのは、それで..

*****
綿麻紅梅(綿75%、麻25%)。 小千谷・越後型松煙染。 消炭色。 (紺仁) (お初)
八寸帯。 手織り。  紗。 黒色。 緯縞。 (渡文・野田勝子)
五嶋紐。 灰茶色、端・裏は黒色。
絽の帯揚げ。 灰色。

朝から曇り空だったが、午後からは雨。
少し迷ったものの、今日の出し物なら、やっぱり浴衣でしょと、昨夏に着損なった紅梅をおろした。
綿紅梅でも、まして絹紅梅でもない、綿麻紅梅という珍しい生地で、
麻が入っている分、涼しくシャッキリ感もあって、蒸し暑い日だったけれど気分よく着られた。
でも、中はいつも通りの汗だく。 Tシャツ一枚でも汗だくになる汗かきだから、夏は仕方ない。

2014.8.13 [水] 納涼歌舞伎・第二部

納涼歌舞伎の第二部は、橋之助の輝虎で近松門左衛門作の「信州川中島合戦 輝虎配膳」と、
三津五郎の金兵衛で大佛次郎作の新作歌舞伎「たぬき」。

「輝虎配膳」は、全員が初役とは思えないいい舞台で、思わず力が入って身を乗り出す気分で観た。
橋之助の長尾輝虎だけでなく、萬次郎の越路がとてもよくて、輝虎と越路の対決が見応えあった。
萬次郎が越路を演るの?と思っていたが、「三婆」のうちの1役のこの老女を見事に演じて、
第一部の梅野ともども、今までの萬次郎の印象が少し変わった。 これからも楽しみ。
扇雀のお勝もよく、姑の越路を守ろうとする嫁らしさが十分に感じられた。
あと、彌十郎の直江山城守と、児太郎の唐衣。
1人だけ若く無理はないものの、この中に入ると児太郎だけがまるで..  可哀想なくらい。
まだ若いのだから、いつか化けて驚かせて欲しい。 大化けする日が来ることに期待。
それにしても、福助の回復・復帰が待たれる。

そして、三津五郎の10年ぶり2度目の「たぬき」で、病後初めての芝居らしい芝居。
三津五郎の金兵衛がよくて、次は10年後でなく近いうちに、また三津五郎で観たいと思う。
今月の歌舞伎で一番楽しみにしていたが、笑いながら時にしんみりして、期待通りに楽しんだ。
三津五郎の柏屋金兵衛、扇雀の金兵衛の女房おせき、彌十郎の叔父・備後屋宗右衛門のほかは、
配役が一新し、勘九郎の太鼓持蝶作、七之助の妾お染、獅童の狭山三五郎など。
勘九郎の太鼓持は、なまじ勘三郎に声も芝居も似ているので、
無意識のうちに勘三郎との違いを感じてしまうのが、辛いところでもある。

今日は第二部を大いに楽しめ、いい時間を過ごせたので、単独の見物にしておいてよかったと思う。
二部は一部か三部と合わせて観ればよかったと思ったのを撤回。(爆)

*****
能登上布。 黒紺色に白色の細縞。 (山崎仁一)  (5日と同じ)
八寸帯。 手織櫛織。 白・白茶地。 (都)
五嶋紐。 生成り、片方に浅葱色入り。
渋めの青色の絽の帯揚げ。
籐網代の草履。 印傳セーム皮漆塗の鼻緒。  (1日・5日と同じ)

2014.8.12 [火] 納涼歌舞伎

今日から3日連続で、歌舞伎座の納涼歌舞伎を見物。 毎日1部ずつ順番に観る予定。
何となくボケッとしたままチケットを取ってから、
2部は、1部か3部かのどちらかと合わせればよかったと思ったが、後知恵で間に合わず。(苦笑)
チケットは発売日にスタンバイして取るものの、このところ歌舞伎へのテンションが下がり気味。
3月の公演で歌舞伎熱が復活したのに、また下がってしまって..(涙)

そのせいでもなかろうが、2度寝、3度寝してしまい、着物を着る気力もなければ時間もなく、
ベランダのプランターと鉢に水やりしてから、大慌てで飛び出した。
朝顔が30輪近く咲いて、明日咲く蕾はあるのかと心配になった(笑)が、夏らしさがうれしく、
辛うじて開幕前に席に着けたのも、うれしかった。

*****
第1部は、「恐怖時代」と、舞踊「龍虎」。
「恐怖時代」は観たことが無いと思ったら、歌舞伎での本興行上演は38年ぶりだそう。
谷崎潤一郎作、武智鉄二演出、斉藤雅文演出で、演出が2人になっているのは、
武智演出をもとに、斉藤が新しく演出し直したということなんでしょうねぇ。

谷崎と武智の、退廃的・官能的な血みどろの芝居かと気乗り薄だったが..
ただひたすら人が死んで(殺されて)いく印象で、やがて誰も居なくなった..状態。(笑)
陰惨な印象は薄く、あっけらかんと変に明るくさえあって、官能美とは遠い感じで、
見易くはあったけれど、何となくうっちゃられたような妙な気分にもなった。
扇雀のお銀の方、七之助の伊織之介、橋之助の太守・春藤采女正、萬次郎の梅野、
彌十郎の靭負(ゆきえ)、勘九郎の珍斉、亀蔵の玄沢。

義太夫舞踊「龍虎」は、前に虎を踊った獅童が今回は龍で、虎は已之助。
力の伯仲した龍と虎の戦いで、優劣決しないまま、龍は天に昇り、虎は洞窟へ去るというけれど、
神獣が争う印象ではなく、どこか連獅子ぽかったりもして..
踊りの上手い三津五郎の息子だから已之助の踊りにも期待してしまうのだが..

*****
終演後は、いわて銀河プラザへ行って、知人ご推奨のサバ缶(オリーブオイル漬け)を購入し、
ソフトクリームをペロペロペロリ。 後を考えて、ハーフサイズで我慢。(笑)
その後、茶の葉@松屋で、しばし休憩。 抹茶と期間限定の白玉あずき(ここのはミニサイズ・笑)。

東京駅近くの京都館で少し買い物をしてから、三越へ。
雷雨の予報の日が多く、昨年買った晴雨兼用傘を重宝しているが、折り畳みなのが面倒で、
長傘が欲しかったのだけれど、気に入ったのが見つからず、
新館地下で石焼ビビンバと冷麺のミニセットで早めの夕食。(何だか食べてばかり・爆)
それから高島屋に移動して、どうにか気に入った傘を見つけてニコリ。
軽くて、遮熱・遮光99.99%、UV遮蔽率99 %のサマーシールドというのが、うれしいし、
その上、使い易さと携帯し易さを追求した「プチパラ」とかで、手元が2段階に伸縮する長傘。
更に、ご案内をいただいていた山形のお菓子を購入。
お菓子を食べたり買ったりばっかりで、これじゃぁ太るのも当たり前と自戒するも..

2014.8.11 [月] スッキリ

今日はヘアーカットに行って、また短く整えてもらった。
相変わらずのボブだが、真夏ヴァージョン。
夏用のシャンプーというのが、スッキリというかスースーとでもいうかして、独特の面白さ。
頭だけだから面白がっていられるが、ボディソープだったら刺激があり過ぎて微妙だろうと思う。

先週は顔剃りに行ったし、頭・顔まわりがスッキリして、気分よく夏を乗り切れそう。乗り切りたい。
尤も、理容店での顔剃りは、襟足を剃ってもらうのが目的だけれど..

2014.8.10 [日] 音の会

午後は国立劇場歌舞伎音楽既成者研修発表会の「音の会」に行く予定だが、天気が不安。
西の地域ほどではないらしいが東京も出かける頃には豪雨の予想。
去年作って着ていない浴衣を下すつもりだったが、やっぱり洋服にした方がいいでしょうねぇ。
台風の被害が報じられている中、能天気な悩みに赤面。

*****
今年の「音の会」は、長唄「鶴亀」と、歌舞伎「恋飛脚大和往来」の「新口村の場」。
長唄「鶴亀」では、三味線と唄が、助演を受けて頑張っていた。
歌舞伎「恋飛脚大和往来—新口村」は、竹本と鳴物が演奏したが、
歌舞伎だから当然ながら歌舞伎俳優が出演するので、演奏より歌舞伎役者の方が目立っていた。
この芝居だと、竹本(浄瑠璃と三味線)は床での演奏・語りだが、鳴物は黒御簾での演奏。
公演時間は短く、2時間弱(1時間半強?)だったし、折角の機会なのだから、
鳴物も出囃子で演奏させてあげたかったと思った。

*****
終演後は、また「半音」に寄ったが、相客がなく貸切状態。
すっかり顔馴染みになったショップの方とお話ししながら、ノンビリ・ユッタリ。
珈琲(イスマイル)とスコーンに、お替りの珈琲はマンデリン。
「可否道」が休みの日曜日も、こちらは営業しているのもうれしい。

日本橋に寄り道。 デパ地下の春帆楼のイートインで、鱧の湯引きを食べて、ニンマリ。
先週、家の近くで食べたお任せ海鮮丼に入っていた鱧がイマイチだったので、口直し。
値段を考えれば違っていなければおかしいけれど..
美味しいものを食べると幸せ気分になる自分の単純さが、おかしい。

2014.8.9 [土] 8日は麹町でフレンチ

1年半ぶり!に麹町のオーグードゥジュールでランチ。 
オーグードゥジュールのグループレストランが日本橋にも新丸ビルにもできたら、
麹町は遠くて、それに初代シェフの中村さんが辞められてシェフが福田さんになったこともあり、
つい近くに行ってしまっていたが、オーナーギャルソンの岡部さんにお会いしたかったし、
久しぶりに福田シェフの料理も食べたかったので、重い腰を上げて麹町まで出かけた。

オードブル1品にスープとメインにデザートと飲み物の一番少ない(=安い)コース。(笑)
アミューズ(サービス?)は、黒コショウのクレームブリュレ。
オードブルは、期間限定で作った野菜のテリーヌがあるというので、即それ。
初代シェフのお得意料理で10数種の野菜が入っていたが、
今回のはヴァージョンアップして20種の野菜入りだそう。
橙色と緑色のソースも含めて色合いが楽しく、味もおいしかったので、ニコニコ。
スープはヴィシソワーズ。 夏の定番のようなジャガイモの冷たいスープ。
メインの魚はヒラメで、小粒のムール貝がたくさん入っているサフランのソース。
デザートは3種+アイスクリームの盛り合わせからの選択で、バナナのムース?のスープ仕立てと、
イチジクのコンポートにババ?だったかのケーキやら...の入ったのとで迷って、イチジクにしたら、
バナナの方も小さめの器でサービスしてくださって、どちらもおいしくペロリ。 ありがとう。

こちらには久しぶりだったのにウェルカムドリンクをサービスしていただき、それもうれしかった。
サービスのロゼシャンパンの後は、白ワインをお願いして、飲み物も満喫。

お会いしたかった岡部さんはお休みで残念だったけれど、糸澤さんにお会いできたからいいか..
シェフの料理が今後どう変わっていくのか興味・楽しみに、次回は岡部さんの居る日に行きたい。

2014.8.9 [土] 8月上旬の着物

1日: 宮古上布・八寸帯など、26日と同じ。
    帯締めは、錆納戸(渋い青緑)色の五嶋紐。
    履物は、籐網代の草履。 印傳セーム皮漆塗の鼻緒。
    縦長・マチ広のスズ竹手提げ籠。 (今月は殆どこればかりの予定。)

2日: 有松絞りの浴衣。 濃紺地。 全体に葉・花模様の絞り。
    八寸帯。 羅織。 紺暈し(紺から白)
    白に鉄紺色入りの編み込みの帯締め。 (渡敬)
    濃藍色の絽の帯揚げ。
    履物は、先月25・26日と同じ。

3日: 有松絞りの浴衣と帯揚げは、前日と同じ。 
    八寸帯。 麻。 生成り。 (キイさん)
    白に黒色入りの編み込みの帯締め。 (渡敬)
    黒塗り台の桐下駄。 小千谷縮の鼻緒。

5日: 能登上布。 黒紺色に白色の細縞。 (山崎仁一)  (お初)
    八寸帯。  京くみひも・三軸組織。 辛子色系の変わり斜格子。
    (染色・三田清冶、組織・室門耕一郎「綾ひと衣」)
    五嶋紐。 上下が黒色、間は生成りで、2色3段。
    白地の絽の帯揚げ。 黒色の松葉柄入り。
    履物は1日と同じ。

7日: 有松絞りの浴衣。 紺地。 斜めの蜘蛛絞りと、紺地部分に花模様の絞り染め。 (お初)
    浅葱色と薄空色の大きな市松の絽の帯揚げ。蜻蛉柄入り。
    帯と帯締めは2日と、下駄は3日と同じ。

2014.8.9 [土] 無料講座あれこれ

銀座の能楽金春祭りと、国立劇場の伝統芸能サロンの、無料講座を聞きに行った。
ともに、1時間半の講座。

初旬に、銀座の金春通り会(商店会)と、能のシテ方・金春流との協力による能楽金春祭りがある。
今年も8月7日の路上能と、それに先立つ能楽講座があったので、講座を何回か聞きに行ったが、
無料の催しが広く知られてきたようで、参加者多数で30席が埋まる。
国立劇場の伝統芸能サロンも、ほぼ満席の盛況。 こちらは120席と言うけれど150席ぐらい?

1日(金): 能楽講座・講演「擬人化された能面」 by 本田光洋氏(シテ方金春流)。
2日(土): 国立劇場の伝統芸能サロン「太神楽について—お話と実演—」 by 鏡味仙三郎氏
3日(日): 能楽講座・体験講座〈太鼓〉 by 梶谷英樹氏(太鼓方金春流)。
5日(火): 能楽講座・講演「獅子の舞について」 by 金春安明氏(シテ方金春流宗家)。

7日(木)の路上能は、折角行ったのに座席券を貰えず、猛暑の中、立ち見は辛いと諦めた。(涙)

1日:
 能面だけでなくバリなどの面も出てきて、おおっ!
 4種類の能面をつけて、それぞれの面の代表曲のサワリを舞ってくださって、楽しく拝聴。
 聴講後に、4丁目の交差点で信号待ちしていたら、びわさんにお声を掛けていただき、
 うれしいビックリ。 いつもながら優しい笑顔が素敵!

 イデミスギノ@京橋で、ケーキと私の定番のダブルエスプレッソ。
 更に、時間を調整すれば可能と言われて大喜びで、イタリア料理の夕食@パッソアパッソ。
 カウンターの予備席も含め満席で入れないことが何度も続いて半年ぶりになったが、今回も堪能。
 料理は、1週間経つと思い出すのに苦労するので、今回も省略。(笑)
 ただ、マダムが様子を見ながら出してくれるワインが多過ぎ。(苦笑)
 3杯飲むと飲み過ぎ感のすることが多くなって、この日も軽い酔っ払い気分で、少し辛かった。
 なら、飲まなければいいのだけれど、出されると余程のことでなければ残すのも嫌で..

 その間に、指定された時間までの時間調整に覗いた食器売り場のセールで、
 輪島塗の箱瀬淳一さんの箱瀬工房の器に遭遇。 いい器は見ても触っても、いい!
 多分セールは最初で最後になるはずと云うのに抗えず(笑)、多用椀を購入。
 溜と、外朱内木地呂との2椀。 食器熱は震災以来すっかり収まったから、久しぶりの購入。

2日:
 国立劇場の伝統芸能サロンは、太神楽師の鏡味仙三郎氏のお話が3分の1で、
 あとの1時間は、国立劇場伝統芸能伝承者養成研修の太神楽研修修了生による実演。
 今まで太神楽は寄席の色物として少し見るだけだったから、まとまって見られて、
 しかも、上手な人と、まだまだこれからの人の差も実感しながら、実演を楽しんだ。
 その後、可否道でコーヒー休憩してから、健康講座のため帰宅。

3日:
 太鼓の初体験を楽しんだ後は、松屋のレストラン街の明月庵田中屋で早めの食事。
 料理が少し付いた蕎麦コース。 DM葉書の提示での飲み物サービスがうれしい。
 前後に伺った地下の茶の葉は、前・後ともに満席で待ち人も多数のため、この日も諦めた。
 この日は「ゆかたで銀ぶら」というイベントがあって、
 松屋の店頭でも、浴衣を着ているとレシート提示でシャンパンをサービスしてくれて、ニコリ。

7日:
 路上能は、6時開演の2時間前の4時から座席指定券を配布するので出かけたが、
 1〜2時間前から並んでいたとのことで、4時に配布が始まったら私の大分前で早々に終了。(涙)
 顔剃りに出かけたりして少し遅くなったが、遅いと言っても十分に時間前には行っていたのに、
 もっと早く行かなくてはダメ。 そういえば以前は3時半前から並んだ気もするけれど..
 健康講座のある日だから見送るつもりだったが、5年に1度の「獅子三礼」を観たくて予定変更。
 前回は開始直後の雷雨で殆ど観られなかったから、今回は観たかったのだけれど、
 でも、暑い最中に早くから路上で長時間並ぶのは今となってはとても無理だから仕方ない。
 多少の費用がかかっても観たいと思うけれど、有料にするわけにはいかないのでしょうねぇ。

 ガックリしたところで、葉書と電話で案内のあった呉服店を覗いたのが運のつき。
 欲しくもないのに、結局つきあいで帯を購入するはめになった。 もう行かないはずだったのに..      
 その後、ダメ元で覗いた茶の葉@松屋にスンナリ入れてビックリ。 いい気分転換になった。
 1日・3日・5日と3度諦めたから、4度目の正直?(爆)
 ゆったり気分で、ミニ氷と、お煎茶に竹筒に入った水羊羹をいただいた。
 お茶は、この時期お勧めの宇治の茶にしたら、水羊羹と合って、美味しかった。
 路上能がダメなら健康講座に出席しようと、急いで帰宅。

2014.8.8 [金] 7月末に着たのは

25日: 紬。 手織り。 紅花染。 白地に黄色の細波縞。 (米沢・新田「涛波」)
     八寸帯。 すくい織。 紺地。 赤・茶・緑・金色などで雪持柳文。 (捨松)
     生成りっぽい白色、一部に薄緑入りの帯締め。
     パイナップルの繊維?だったかの生地の帯揚げ。 総絞り。 竹染め。 (秦泉寺由子)
     アタ編の梅茶色の草履。 白黒格子の鼻緒。  巻は白革。

     いつもと違う色合いは、能の「龍田」に合わせた選択。
     帯締めは、半世紀も前に購入したまま使っていなかったものを、漸くの使用。
     房が短く、今の半分くらいの長さなのが、妙に新鮮。(笑) 

26日: 宮古上布。 藍染。 七宝の総絣。
     八寸帯。 手織櫛織。 白に近い生成り。 (都)
     白に鉄紺色入りの編み込みの帯締め。 (渡敬)
     あとは、前日と同じ。

     帯は1度で色移りしたものをほぼ専用で合わせているが、帯揚げにも少し色移り。(涙)

2014.8.8 [金] 7月末のあれこれ

2週間近く書けなかったので、自分の覚えに簡単に遡り。

25日(金): 能楽・定例公演@国立能楽堂
 番組は、狂言・和泉流「磁石」と、能・宝生流「龍田」。
 狂言「磁石」は、野村萬さんと他の人とのギャップというか味わいが違い過ぎて、う〜ん..
 能「龍田」は、季節違いの感はあるものの、楽しく鑑賞。
 能も狂言も、アンサンブルが重要だと改めて感じた。 

26日(土): 雅楽公演@国立小劇場
 「雅楽以前」と銘打った雅楽公演。(笑)
 明治選定譜にある現行曲でなく、選定に漏れた曲ということだそうで、
 廃絶曲や伎楽などの復曲音楽を楽しく聴いた。
 
28日(月)〜30日(水): 信州夏合宿
 友人たちとの近年の夏の恒例行事。 今年も友人の実家を建て直したお宅に遊びに行った。 
 一昨年と昨年は8月後半だったので、私は3年目で初めての7月合宿。
 2日目には、湯の丸高原などで、夏の高原の花を楽しく見ながら山歩き?ハイキング?
 自然の中で鶯の鳴き声を初めて聞いて、ニコニコ。 かわいそうな都会の子だったのよね〜(笑)
 3日目は望月宿を散策。 殆ど宿場らしい建物は残っていないけれど、
 軒下に燕の巣のあるお宅があちらこちらにあって、燕を久しぶりに見られて、うれしくなった。
 この近辺で一番おいしいと評判だというレストランでハンバーグを食べたのも楽しい思い出。

 今夏の合宿の成果:
   高原の花の名を少し覚えたこと、鶯の鳴き声を聞けたこと、燕を見られたこと。
   それに電子レンジの活用。(爆)

2014.7.27 [日] 24日はフレンチランチ

ランチに、オーグードゥジュール・メルヴェイユ@日本橋へ出かけた。
ほんの少しだけだけれど前日に片づけを頑張った自分の慰労(笑)と、
片づけ始めたので荷物が一層散らかってしまって収拾がつかなくなった部屋からの逃避(爆)。
それに、もっと片づけたいから、気持ちを鼓舞するためと言い訳も..(大爆)

この店も、あと1ヵ月半余りでで開店から10年になる。
それを機に開店以来のシェフと支配人が一緒にグループを離れ自分たちの店を持つとのこと。
同じ日本橋で店を開くそうだから今後も松本シェフの料理を食べられるけれど、
もう暫く此処での食事も楽しみたいと思う。

食べたい料理が多く、食材にも惹かれて、品数の多いコースにした。

8月8日追記:
 覚えのために、メニューを書いておくつもりができないまま放置してしまって、諦めた。

2014.7.23 [水] 少しだけ片づけ

前日24日にも片づけをするつもりが、チケットの有効期限切れが近いので開店時間に電話したら、
入れると言われ、そちらを優先して自分メンテに出かけてしまい、片づけはまた先送り。
ボディとフェイシャルと両方で3時間以内と頼んだのに、後のあれこれで、やっぱり3時間半。フ〜..
施術後は、茶の葉@松屋で、いつものように煎茶とお菓子、それにミニ氷をいただいて、ホッ。
帰宅後に片づけるつもりが、またも殆どできず。

*****
で、今日は奮起して(爆)、靴の整理というか廃棄。
直ぐに結果が出れば気分が乗るだろうと、まず下駄箱にギッシリの靴を捨てることにした。
殆ど履いていないのに、靴の内側(のビニール?)が痛んで捨てるしかない靴が何足かあったし、
退職後は履いたことがないままで、ヒールがボロボロで替えなければ履けないハイヒール多数。
上の段から一段ずつ全部出して、順次選別。
直ぐに捨てることにした靴、もったいなくて思い切れない靴、取っておこうと思う靴..
思い切れなかった靴も、靴箱に戻す時には少し冷静に判断できて、多数を捨てる袋行きにした。
結局、半分近い30足余を捨てることにして、ごみ袋2袋にいっぱいになった。

改めて、一体こんなにたくさんの靴が必要だったのかと自問。 必要ないわよね〜
今、着物関係でも同じことをしているわね〜と思いながら、物好きな自分に呆れてもいる。

こんなハイヒールをいつ履くの?本当は捨てたほうがいいんじゃない?などと思いながらも、
大好きで無理して買ったブルーノマリーの靴も何足も捨てたし、今回は十分なくらい捨てたから、
無理に思い切らなくてもいいと、暫く保留にしてしまった靴も多い。(苦笑)

下駄箱の1段を草履用にできて、大分スッキリした結果にニンマリ。
下駄箱の上の物入れに入っていた靴箱・靴も処分して、空いたところに草履の入った箱を収納。
でも、もう1〜2段くらいは草履用にしたいから、年内にもう一度片づけたい(=捨てたい)と思う。

2014.7.21 [月] 稚鮎のてんぷら

先週、和食を食べに行ったら案の定、稚鮎のてんぷらが出て、美味しくいただいたものの、
やっぱり、みかわのご主人が揚げたのを食べたくて、ランチに入れていただいた。
午前中着の宅配便を受け取ってから、急いで連絡したら、1時からの回は満席だけれど、
11時半からの回なら席があるというので、やりかけの用事を放り出して出かけた。(笑)
土日・祭日に入れてもらったのは何年振りか。
ランチコースに、お目当ての稚鮎を追加。
てんつゆが、私の好きな夏季限定のスッキリした蓼・枝豆などの緑色のになっていて、ニコリ。 

美味しくいただいた後は、ウフレに寄ってケーキを買って母の処へ。
このところ食事・おやつが美味しくないと言うことが多くて可哀想だったが、
美味しいと喜んで食べてくれて、甲斐があったとニンマリ。
あとは、いつものようにおしゃべりしながら足のマッサージ。
前回のマッサージ後、昔の酷い突き指で痛めた手が2〜3日も痛んで辛かったので、
今回は少し短く30分余。 パンパン状態を脱したので短めでも効果があって助かる。

2014.7.20 [日] 雷雨

夕方から家の方は凄まじい雷雨。
外出中にこんな雨にあったら堪らないと思いながら下を見たら、慌てて走る方々。
本当にお気の毒。 それにしても夕立という言葉が懐かしくなるほどの雷雨。
もはや東京も亜熱帯みたいだわね〜と思う。

雨が上がったら、随分と涼しくなって、水撒き効果を実感。(笑)
このところ予定が少ないのにダウンが続いていて、先週も出かけた日以外は横になってばかり。
健康づくり講座も、家に居たのに2日とも欠席してしまった。
いい加減にシャッキリしなさいよと自分を叱咤。 叱咤も、もう何度目かしら?

2014.7.18 [金] 納涼能 & 和食@志づ香

午後は、能楽協会主催の納涼能を観に、初めて観世能楽堂に行った。
能楽堂に通いだす随分前に美術館に行く折に気づいて、学生の頃は大曲にあったはずなのに..と
驚きながらも行かないまま何年も経ったら、今秋で閉館し、暫くしたら銀座に移るという。
渋谷は高校生の時から5年も通った駅なのに、すっかり変わってしまった今は、
何となく気分的に遠い町(笑)になって、あまり行くことがないのだけれど、
この能楽堂を1度くらい見ておきたいとの興味もあり、観たい公演だったので行くことにした。

ミニ講座、能・喜多流「高砂」、休憩後に、狂言・大蔵流「棒縛」、仕舞を3曲、能・観世流「土蜘蛛」。

能「高砂」の後シテの住吉明神はやはり若い神で颯爽とした舞だった。
2年余り前に国立能楽堂の企画「老体で見る高砂」で観た老神もよかったと思い出した。
仕舞は3曲とも、今回はお能を担当しない宝生・金剛・金春の3流のご宗家が舞われたが、
大学卒業直後に宗家を継がれた宝生流のまだ20代の若いご宗家の精進ぶりに目を見張った。
能「土蜘蛛」は、小書「入違之伝」つきだったが、違いが分からず。(涙)
でも、シテの観世銕之丞、ツレの山科彌右衛門、ワキの福王和幸などに、囃子方もよかったし、
後シテだけでなく、化生のものの退治に出かけるワキ・ワキツレの派手な装束も、
シテが投げかける沢山の蜘蛛の糸なども含め楽しく鑑賞できたからOK。
後シテのあのインパクトの強い青い面は何かしら? 青顰?

*****
楽しく観られて、お能のヒーリング効果もあって元気が出たら、美味しい料理を食べたくなった。
終演後は途中下車して、幸い席があるという 志づ香@門仲の料理で更に元気づけ。

最近の常で、お酒は1合だけで、料理はお任せ。
枝豆、冷たいとろろ(蕎麦の実と青海苔入り)、お造り(鱸、鯵、蛸、真鰹のづけ)、
穴子の白焼き、レンコンと海老しんじょうのはさみ揚げ・オクラのあんかけ、稚鮎のてんぷら、
そして、丸茄子の海老味噌焼きで、一通り(だったと思う)。 十分に満足・満腹。(笑)
〆の稲庭うどんは生姜味を選択して、おいしくいただいた。

依然として体調に問題がある上、雷雨の天気予報に逡巡していたら、時間切れ。
能楽堂で着物の方々を見かけて、洋服にしてしまったのを残念に思っていたけれど、
食事をして外に出たら、雨!
着物にしなくてよかったと思って、そう思う自分に苦笑い。
傘があってもケーキ店まで歩いたら大分濡れそうなのでデザートは諦めて、
メトロで真っ直ぐ帰宅。

2014.7.16 [水] 能「芭蕉」を堪能

今月は国立能楽堂と相性が悪いのか体調不調で行き損なったり大幅に遅れたりしたので、
気合を入れて(笑)着物を着て早めに出かけ、駅前のレストランでランチを取ってから行った。

能「芭蕉」は初見だったが、開演前のお調べの後半の笛の音に、もうお能が始まった気分。
前にも一度、お調べの笛の音に感じ入った時があったけれど、あの時の曲は何だったか..
何はともあれ、今日は静かな笛の独特の音色に惹きこまれながら、開演を待った。

ワキの山居の僧の長い謡に聞き入り、ついで、囃子方、特に笛の音に聞き入っているうちに、
前シテの里女の登場。 表着(うわぎ)は能装束としては珍しい(と思う)緑色で、とても素敵。
唐織かと思うけれど、独特の色合いで、雰囲気十分。 ああ、芭蕉の精..と思う。
シテの謡も長く、前場の謡は地謡よりワキ・シテの謡の印象が強かった。
間狂言も、小書「薬草喩品 やくそうゆほん」のため、語りをタップリ楽しんだ。
後シテの芭蕉の精も、薄緑色の装束で、長絹の色合いが何とも言えない独特感があった。
後場は、地謡の活躍?とシテの舞を楽しんでいるうちに終演。

シテ・観世清河寿、ワキ・森常好、アイ・山本東次郎。
地謡は梅若玄祥の地頭で、ほかに岡久広、梅若紀彰、浅見重好など。
囃子方は、一噌庸二、大倉源次郎、柿原崇志。
面は、深井。

現在はどちらかというと稀曲に属すが、江戸時代までは盛んに上演された人気曲だったという。
今日は、能楽師・狂言師・囃子方の全部が揃っていたこともあろうが十分に堪能したので、
また上演を重ねて欲しいと思う。

お能の前には、狂言・大蔵流「因幡堂」。
山本則孝のシテ・夫に、泰太郎のアド・妻。

*****
帰りは東京駅に出て、大丸の地下で羽二重団子と水羊羹を買い、
丸善では革製品のセール中だったので、ブックカバー、メガネケースなどを購入。
日本橋高島屋の地下の叶匠寿庵で氷にアイスをトッピングして涼を取って、一息ついて帰宅。

*****
付下げ。 京友禅。 紋紗。 灰紫色地。 桔梗・ススキ・笹などの柄入り。
八寸帯。 博多羅織。 間道・葡萄唐草文。 薄ベージュ、薄緑・薄紫・水色。 (黒木政幸「遊彩」)
五嶋紐。 灰茶色?に、白・薄紫・薄緑入り。
変わり紗?の帯揚げ。 草木染(梅染め)。 灰紫?の濃淡。 蜻蛉柄織り込み。(堤木象)

暑さと雷雨が気になったものの、お能に敬意を表しての着物選択。
おシテの素敵な装束に、私も頑張って着て来た甲斐があったと自己満足。1人でニンマリ。(爆)

2014.7.15 [火] 大歌舞伎・昼の部

夜の部を観てから丸1週間経って、漸く歌舞伎座の大歌舞伎の昼の部を見物。
長唄舞踊の「正札附根元草摺」に、通し狂言「夏祭浪花鑑」。

「正札附根元草摺」は、市川右近の曽我五郎時致に、笑三郎の小林妹舞鶴で、曽我物の短い踊り。
荒事の趣向で、鎧の草摺を2人で引き合うが、踊りの上手い2人で息も合ってはいるのに、
楽しさ・華やかさには欠けるような気がして、踊りって難しい..と思う。

「夏祭」は、住吉鳥居前・三婦内・長町裏だけの上演が多いが、今回は通しで、
前にお鯛茶屋と、後に団七内と同屋根上が付く。 お鯛茶屋を観るのは初めてかもしれない。
海老蔵の団七九郎兵衛、玉三郎のお辰、中車の三河屋義平次、左團次の釣舟三婦、
猿弥の一寸徳兵衛、門之助の玉島磯之丞、尾上右近の琴浦、吉弥のお梶、右之助のおつぎなど。

現代劇俳優・香川照之を知らないものの、新歌舞伎や新作では存在を示した中車だが、
義太夫狂言の「夏祭」で義平次を演るというので、どうなるかと、楽しみ半分、心配半分だった。
「三婦内」で、駕籠で琴浦を迎えに来た時から独特の存在感があったが、
「長町裏」での団七とのやり取りは、意地悪な性悪親爺の婿いじめでなく、男同士の喧嘩の趣きで、
なかなか見事な歌舞伎役者ぶり。 これからも役を選んでいくだろうが、楽しみだと思う。

海老蔵の団七はいい男ぶりが目立つ。 が.. 
尾上右近は、夜の亀姫ともども、成長ぶりを感じてうれしい感じ。

でも、今月の歌舞伎座は、夜の「天守物語」が断然よかったなぁ〜と思う。

*****
終演後は長くお借りしていた本をお返しに天真庵@押上に寄る予定。
でも終演が早かったので、行く前に日本橋三越に寄ってみたら、ピンポ〜ン。
ご案内をいただきながら期間を忘れていたが、「涼を愉しむ夏支度」展の最終日だった。
石塚さんとお話ししながら、墨描きの持っているのと違う蛙柄の扇子を一本選んでいただき、ニコリ。
更に、落水??とか言ったかしら?の扇子にも惹きつけられて、これも追加。
友の会の積み立てから払えるので支払い感が薄くて、欲張って2本も持ち帰り。
接客にお忙しかったキイさんとはご挨拶だけだったのが、少しだけ残念だったけれど..

天真庵では、いつも通りの文膳で、お酒1合と肴と蕎麦と珈琲。
歌舞伎座土産のお菓子を楽しんでくれそうで、それもうれしかった。

*****
有松絞り・嵐絞り。 知多木綿。 藍染、藍色と白の嵐のような斜め柄。 (竹田庄九郎・早川嘉英作)
八寸帯。 紗博多。 献上。 白地、青・水色・薄緑色。 (黒木)
五嶋紐。 緑がかった藍色 淡い緋色等入り。 
絽の帯揚げ。 紺色。

浴衣は今年は梅雨明け以降に着ようかと思っていたが、「夏祭」なので、やっぱり浴衣。(笑)
でも、いつも通りの長襦袢・足袋つきでの着用。
知多木綿に染めた嵐絞りは、浴衣というより木綿着物の趣き。
珍しい知多木綿はしっかりした生地で、真夏には暑そうだから、着る時を選ばないと..

2014.7.12 [土] 能「佐保山」

午後1時から国立能楽堂の普及公演があったけれど、2週続いて土曜日ダウン。(涙)
お能は金春流にしかない「佐保山 さおやま」だから、観逃したら次の機会があるかどうか..
上演機会つまり観る機会の多い曲ならまだしも、先週の復曲能に続いてのパスはしたくない。
で、解説と狂言は諦めたものの、お能には間に合うように、頑張って行って来た。

2週間先には能「龍田」で秋を、今日は春を司る女神を観られるという企画で、
それも楽しみに行ったものの、体調の悪さもあってか、期待の様には楽しめずガックリ。
ワキも地謡も、謡が合っていなかったりして、あらら..と思って気が殺がれ、
能楽師としてはお若いおシテも、イマイチピンと来ず、折角行ったのに、残念な気分。
帰りの電車でお会いした顔見知りの方も、ちょっと..と言っていらしたから..

*****
午後遅くなれば動けることが多いのだけど、午前中が..
何はともあれ、どうにかして体調回復しなくちゃ..

2014.7.11 [金] 社会人のための歌舞伎鑑賞教室

国立劇場の7月、8月は歌舞伎鑑賞教室で、基本は高校生のためだが、
近年は「社会人のための〜」が月2回あって、今月は今日が1回目なので観に行って来た。
まず、宗之助が実演も入れながら解説「歌舞伎のみかた」。
そして、肝心の歌舞伎は「傾城反魂香」の「土佐将監閑居の場」の一幕。

「吃又」で知られ、上演回数も多い芝居だが、実は今まであまり好きではなかった。
が、初役という梅玉の又平がとってもよくて、納得できる人物像に、すっかりうれしくなった。

今までは誰で観ても、人はいいものの、大津絵を描いているうだつの上がらない絵描きの感じで、
師匠の将監が腕を認めないのも仕方ないと思われ、自害の決意もどこか納得できなかったのだが、
今回の梅玉だと、大津絵を描いて生計を立ててはいるが、
修行中の土佐派の絵師という人物像が浮かび上がって、まるで違った印象がした。
こういう人物なら、弟弟子に先を越された無念さ・自分への情けなさに自害も有り得ると思えた。

初役だし、まだう〜ん..と思うところが無いわけじゃないが、
これからの「吃又」は梅玉で観たいと思った納得の又平に、観に行くことにしてよかったと思う。
女房おとくの魁春もよかったし、東蔵の将監も、全体に大満足の舞台だった。

終演後の拍手も大きく、観客の満足度が高かったのだろうと思う。
近年の鑑賞教室は、中堅・若手の勉強会的な舞台に、何だかな〜と思うことが多かったけれど、
今年は6月も今月もいい芝居が観られて、これなら歌舞伎好き増加も期待できると思った。

*****
越後夏大島紬。 黒地(濃紺?)。 華柄。 (白川貞夫)
八寸帯。 羅織。 白磁・青白橡・岩井茶色、金糸。
五嶋紐。 薄浅葱色に白入り。
絽の帯揚げ。 極薄緑色の濃淡。 丸い薄茶・薄朱色の注し色。 (渡敬)
梅茶色のアタ編の台の草履。 白黒格子の鼻緒。 巻は白革。
網代編みのアタ織りトートバッグ。 内側は多色の銘仙。 (京都の明月) 

駅を出たら、また雨が降り出したところらしく、既視感いっぱい。(苦笑)
帰りは雨が上がっていたのが一昨日と違うところ。 でも帰りも駅まで雨コート着用。
並木の枝から落ちてくる雨粒で濡れることがあるから、用心のため。(笑)

2014.7.9 [水] 新作文楽スペシャル座談会

シェイクスピア劇に登場する「フォルスタッフ」を主人公にした新作文楽「不破留寿之太夫」が、
9月の東京公演で上演されるのについて、その「創作の道のり」という座談会があったので、
チケット完売という座談会に、夕方から出かけて話を聞いてきた。

監修・作曲の鶴澤清治と、主役の人形を遣う桐竹勘十郎に、
脚本の河合祥一郎、美術の石井みつるが、児玉竜一の進行で、
裏話というか創作の過程を語って、新作公演に興味が湧いた。

舞台は観るつもりでも、座談会には行くつもりはなかったのだが、
2〜3日前に偶々覗いたら思いがけない席が残っていたので、急に行くことにしたのだけれど、
楽しく聞くことができて、行ってよかったと思った。

*****
絽小紋。 紺・白色の滝縞。
八寸帯。 手織櫛織。 オフホワイト地に、短冊の中に濃淡空色の千鳥・波文。 (都)
五嶋紐。 空色の変り組み。 (お初)
竪絽の帯揚げ。 空色と群青色の染め分け。 金色の青海波風水紋入りの群青色を出す。

帰るまで降らないで欲しいと念じながら絽小紋を着用したが、念が足りなかったらしく、
半蔵門駅を出たらもう降っていて、慌てて雨コートを着用。 帰りもやっぱり雨。
傘は折り畳みの小型だったけれど、風がなかったので助かったものの、着物の選択は難しい。

2014.7.8 [火] 歌舞伎座・夜の部 

今月の歌舞伎座は、玉三郎を座頭に、海老蔵、それに中車と澤瀉屋一門などの出演。
多数の澤瀉屋の出演に、以前の7月は猿之助(現猿翁)が一門を引き連れての公演だったと、
思い出してしまい、寂しさもある。(それに、出演の澤瀉屋の中に笑也が居ないのも少し寂しい。)

夜は、「悪太郎」、「修禅寺物語」、「天守物語」。
猿翁十種の内「悪太郎」は、右近の悪太郎で、猿弥が智蓮坊、亀鶴の大名、弘太郎の太郎冠者。
この前観たのは不確かながら亀次郎(現猿之助)だったと思いながら、
右近、猿弥の軽やかな動きを、楽しく見物。

岡本綺堂作「修禅寺物語」は、中車が初役で夜叉王。
笑三郎の姉娘桂、春猿の妹娘楓、亀鶴の春彦、月乃助の頼家、寿猿の修善寺の僧など。
中車は、これからも新歌舞伎を演っていくのだろうなぁと思いながら見ていた。

泉鏡花作の「天守物語」は、玉三郎の天守夫人富姫で、海老蔵の図書之助。
尾上右近の亀姫、門之助の下長姥、猿弥の朱の盤坊、吉弥の局薄などに、
図書之助の討手に中車と市川右近、最後に我當が出る。
玉三郎だけでなく、海老蔵、門之助、猿弥、吉弥もよかったし、尾上右近も頑張っていたし、
中車と市川右近、そして我當が最後を締めて、今回も玉三郎ワールドを楽しんだ。
でも、前もカーテンコールをしたかしら?
あったような気もするし無かったような気もして..覚えていないのが..

*****
明石ちぢみ。 灰白色地。 薄墨色の細縞と夏蔦柄。
八寸帯。 手織。 紗。 黒色の緯縞。 (渡文・野田勝子)
五嶋紐。 灰みの青色、薄桃色、生成り。
竪絽の帯揚げ。 青色と空色の染め分け。

漸く今夏初めての薄物。 帯は、これから暫くは殆ど八寸帯ばかりになりそう。

2014.7.8 [火] 2:53 am

眠れないままラジオを聞きながら本を読んだりしていたら、何度も番組を中断して、
沖縄本島・宮古島地方に出た台風による特別警戒警報が伝えられる。
この時期に大型台風とは本当に大変だわね〜と今更ながら思い、被害が少ないことを願う。
 (こゆきさんのお宅も被害がありませんようにと祈っています。)

10年以上前になるが沖縄本島に、昨秋は石垣島など八重山諸島に出かけたので、
地名に親しみを感じて、行ったことのなかった時より強く案じるようになったように思う。
わずかであっても、それが知ること・知ったことによる違いなのだと思うと、
人でも土地でも、知ること・知り合うことの大切さを思わないではいられない。

2014.7.7 [月] 雨の七夕

七夕なのに、朝から雨。
入谷の朝顔市に行ってみようと思っていたけれど、雨で断念。

夜になって雨は止んだけれど、どんよりとした曇空で星は全く見えない。
近くのスーパーなどの七夕飾りに季節を感じて、暫く眺めていた。

今年に限らず、まだ梅雨の最中のこの時期は、天の川は見られない方が多い。
(旧暦の方が、見られる確率はずっと高くなりそうだけれど..)
尤も、我が家を含む都内では、晴れていても星は殆ど見えないので、
天の川や降るような星空を見上げた子供の頃の記憶が懐かしい。

今月下旬の友人たちとの信州合宿で満天の星を見られるといいなぁ〜と思っている。

2014.7.6 [日] 「故宮博物院」展へ

夜、特別展「台北 國立故宮博物院−神品至宝−」@トーハクを観に行って来た。
先週見た待ち時間情報に驚愕して諦めたのに、フッとどうなっているか見てみたら、
閉館間近の遅い時間ならごく短い待ち時間で済みそうなので、行ってみることにした。
明日までは特別に8時まで開館しているので、5時半過ぎに行かれればよかったのだけれど、
到着は6時を大分過ぎてしまったが、その時点でも「翠玉白菜」はまだ30分待ちだそう。

で、まず平成館の展示を見ることにした。
第一会場、第二会場と観て回りながら、さまざまな宝物を慌ただしく(涙)、でもしっかり鑑賞。
第一会場は書が多く、書の分からない私は絵を観るような印象で、それでもそれなりに楽しめた。
書が分かればもっと楽しいだろうなぁと思うにつけ、
母が元気だったら、どんなに楽しめただろうと少し悲しい思いがしたが、
どうにか元気でいてくれるだけよしとしなければとも思う。
第二会場の沢山の刺繍図軸・こく絲図軸に、中国刺繍の伝統を思い、この会場最後の、
白・黒の玉に彫られた「人と熊」の小さなことに驚きながら、その愛らしさに思わずニコリ。

いよいよ究極の神品という「翠玉白菜」を観に行った。
観覧希望者殺到状況だからゆっくりは観られないものの、それなりに見られて、
石を彫って作ったとは思い難いほどの見事さに感嘆し、行ってよかったと思う。
外より会場内の列が長かったものの、観終わって時計を見たら並んでから30分経っていなかった。

友人たちと、台北の故宮博物院に観に行こうという話もあり、それも楽しみだと思いながら帰宅。

*****
打撲なら内出血が酷くてビックリしても、それだけだけど、原因不明なので少し心配していたが、
夜やって来た息子に、その酷い内出血の状態を見せたら、凄いね〜と驚かれたが、
医者に行くまでもないでしょう、様子を見たらと言われて、少しだけ安心した。(笑)

2014.7.5 [土] また

今週はゆったり過ごしたというのに、何故かまたダウンしてしまい、
今月の予定の中で一番楽しみにしていた公演に行き損なってしまった。(涙)
今月の国立能楽堂主催の公演の中では、1度だけの企画公演で、復曲された「敷地物狂」の上演。
幻の名曲を17年前に復曲し、昨年、物語の舞台の加賀市の神社で里帰り上演したというのを、
こちらでも初めて上演するというから楽しみにしていたのだけれど、情けないというか悲しい。

眠れないまま朝を迎えてしまったのだから、そのまま行ければよかったのに.. そこでダウン。
出かける準備をしなくてはならない時間になっても動けず、泣く泣くあきらめた。
企画公演だから、主催公演のチケ代は安いと言っても、その中では一番高い。
何より今月一番観たかったのに.. う〜ん.. 悔しい。 でも仕方ない。

体調回復を実感することも増えたものの、まだまだ本調子ではないのだと悲しくなる。
まあ、元気になってきたのは確かだから、いずれ行き損なうこともなくなるだろうと期待しましょ。
ただ、年齢的に体力が落ちる速度との競争なんでしょうねぇ。(苦笑)

*****
夕方になったら動けるようになって、ホッ。
夏の健康講座が始まったので、できれば初日は休みたくないと出かけて、どうにか動いたが、
整理運動の時に、左足首に内出血を見つけてビックリ。

でも、こんな内出血するような打撲の覚えがない。
帰ってから家でよく見たが、よく分からないまま、冷やしてみたりしたものの、
結構広い範囲に赤い部分と少し暗い部分があって、赤い内出血のひどい部分は結構すさまじい。
講座での少し激しい動きで、血管が切れたりするのかしら? と疑問に思いながら、
若くないとはいえ、こんな内出血をするほど血管が弱くなっているのかと、ガックリ気分。

2014.7.3 [木] ユッタリ週間

今週は月曜から金曜まで観劇予定が無く、久しぶりにノンビリ気分の1週間。
要は、普段が予定を入れ過ぎで慌ただしい気分になりがちだということだけれど..(苦笑)

今週中どこかで、特別展「台北 國立故宮博物院−神品至宝−」を観に行く心づもりでいたが、
待ち時間情報に驚愕して、諦めた。
友人と行った「キトラ展」では、行ってしまったから並んだけれど、あんな経験は1度で十分。
しかも、その比でない混み方らしい。
平成館と、「翠玉白菜」のみ展示(7日まで)の本館特別室に分かれていて、
7日までの「翠玉白菜」の展示期間は、無休で連日夜8時まで開館するそうだが、
それでも、平成館でも時間帯によっては待ち時間があるみたいで、
「翠玉白菜」の方は1作だけを観るための待ち時間が、長い時だと何と 4時間!!
早く行っても、今週は開館前から並んでいて、開館直後でも3時間待ちとか..
最終入館時間までに並んだ人は観覧できるから、その方が待ち時間は少しは短そう。(笑)
私は行かなかったけれど、昔の「モナリザ」や「ミロのヴィーナス」の伝説的長蛇の列を思い出した。
日本人って我慢強いのね〜と、つくづく思う。

*****
月曜は、既に書いた通り3年連続で夏越の大祓神事に参加したが、
一連の神事の中だと、茅の輪くぐりは一部でしかない印象なのが、おもしろい。
火曜は、展覧会を諦めたのだからと、自分メンテに出かけた。(どういう発想やら・ 爆)
ボディとフェイシャルで2時間半〜3時間あれば十分だろうと思っていたのに、何とほぼ4時間。
勧められて、バックトリートメントで背中と脚を、それに頭皮トリートメントなども追加したけれど、
効果はあるにしても、時間と費用の浪費に思えてしまう。(汗)
昨年買ったチケットがもう終わるから、そうしたら足が遠退きそう。
茶の葉で、7日までの期間限定メニューの生葛菓子?でお煎茶をいただいて、しばしマッタリ。
水曜は、ほぼ蟄居状態。 木曜は、健康講座に行っただけ。

明日の金曜は、区の健診で、早々に予約した乳がん検診と子宮がん検診に行く予定。
2駅余り先で、メトロ利用でも少し歩くから、雨がひどくならないといいのだけれど..
帰りに「こうかいぼう」でラーメンを食べたいなぁ〜  気づいたら半年以上も行ってない。

2014.6.30 [月] 夏越の大祓

今年も前半終了。 月日の経つのは早いものだと今更ながらの実感。
午後は、夏越の大祓に参加するため氏神様の八幡宮に行って来た。

茅の輪をくぐり、大祓詞(おおはらえのことば)を唱え、切麻(きりぬさ)を身体に振り掛けて祓い、
その後、本殿で拝礼し、お神酒と大祓お守りなどをいただく、いつもの流れ。

朝から曇り空だったのに、大祓の時刻近くなったら何故か日が差して、暑さを体感。
平日だから、土日だった一昨年・昨年とは違いそれほど多くは来られないかと思っていたら、
開始時間直前になったら急に増えたようで、結構な人数の参加者だった。
半年分の罪穢れを祓えるとなれば参加しようという私同様の方が少なくないらしい。(笑)

*****
お開きになった後は、「さくらんぼ あります!」と昨日メールをくれた友人宅へ出かけた。

友人たちは、もう数年間、山形の知人のさくらんぼ農園に刈り取りのボランティアで行っている。
早朝から目いっぱい働いているようで、結構大変だけれど楽しいという。
私も行ってみたい気持ちはあるものの、朝が苦手なので二の足を踏んでしまっているが、
帰って来るとおすそ分けに与れて、さくらんぼ大好きな私には、友人たちのうれしい行事。(爆)

鉢いっぱいのサクランボを遠慮なくパクパク・ムシャムシャいただいて、
手土産の、区内で一番おいしいケーキ店と思っているウフレのフルーツケーキも一緒に食べて、
2ヵ月ぶりに会った友人とのおしゃべりを楽しんだ。
お土産に、パックいっぱいのさくらんぼと、友人お手製のジャム?もいただいて、ニッコニコで帰宅。

2014.6.29 [日] 文楽若手会

「文楽若手会」という若手による文楽公演があったので、昼から国立小劇場に出かけた。
若手の育成を目的とした文楽既成者研修発表会で、
若手に大役を経験させ、今後の技芸向上につながることを目指しているらしい。
大阪の文楽劇場では回を重ねているようだが、東京では一昨年についで2回目。

住大夫さんが引退なさり、重鎮たちも高齢になってきて、今後に危機感を感じている昨今、
これからは若手に頑張って文楽を担ってもらわなければならないと私も思っているが、
皆の期待が大きいからか、公演が昨日・今日と2回だけと少ないからか、
いつもの公演よりチケ代が安いからか、理由は兎も角、チケットは売り切れという盛況。

「万才」、「菅原伝授手習鑑」の「寺入りの段」と「寺子屋の段」、
それに「卅三間堂棟由来」の「平太郎住家より木遣り音頭の段」。

出来はそれぞれながら、一生懸命演っているのが気持ちよく伝わって来るのがいいし、
観客の拍手も温かい。 でも、この出来でそんなに拍手したら..と思った時もあった。

若手と花形と中堅との境は、どこにあるやら不明なので、配布された無料プログラムで、
この人は若手で、入っていないあの人はもう若手じゃないのねなどと思いながら、
確認した感じ。(笑)

*****
終演時は、直前に降り出したらしい雷雨の真っ最中というか本降り状態。
晴雨兼用の傘を持ってはいても、着物だったら雨コートを着ていても大変だったろうと思い、
着物を着損なった残念さが薄れた。(爆)

駅までの途中にある「半音」に寄って、珈琲とハムチーズトーストで軽く小腹を満たした。
更に別の珈琲をお替り。 今月だけで既に3回目って、行き過ぎの感もあるけれど..
雨が小止みになったところで店を出て、和菓子の「水無月」を買いたいと日本橋に寄った。

1店目のデパ地下の鶴屋吉信で、3個入りの最後の一箱を幸いゲットできてニコリ。
一昨日売り切れで買い損なった店では2種類あって、販売も25日からの6日間とのことだったが、
この店では一種類だけで、販売も京都では6月の1ヵ月なのに、ここでは月末3日間限りだそう。
水無月の種類も販売期間も、店によっていろいろらしいのがおもしろい。

2014.6.28 [土] 記念日

今日は真楽の発足記念日!
おめでとうございます。 & ありがとうございます。

記念日だと気づいてみれば、
折角どんぴしゃりの日にちでお茶部の夏企画・第2弾があったのに、参加できずに残念至極。
それに、記念日お祝いオフが無いと、少し寂しいわね〜と思う。

どなたか企画を温めていらっしゃって、近々アナウンスなどないかしら? と妄想。(笑)
無いなら自分で企画するしかないかしらと、横着者の私らしからぬ発想がまたフツフツと..(爆)

新丸ビルの東京駅を見下ろす展望のいいフランス料理店でのランチを企画したら、
参加なさる方はいらっしゃるかしら?

夏休みのご予定もあるでしょうが、今から1ヵ月先くらいならご都合がつくかしら?  如何かしら?  
記念日からは1ヵ月遅れになるけれど、7月の最後の日曜日(27日)頃にでも、
シェフが交替して、4月半ばから2代目シェフ(女性)になっているレストランで、
新シェフへの応援も兼ねてのオフ会などはどうかしら? などと思ったりするものの.. 

こちらの店は昨年の店より少しだけ高いし、席を確保できないかもしれないし、
でも、今なら多分まだ取れるのでは.. と、ムニャムニャ思っているところ。

2014.6.27 [金] 伝統芸能サロン のち 徒然草展

山本東次郎さんを講師に、伝統芸能サロン「芸をつなぐ—狂言—」という企画が、
国立劇場の伝統芸能情報館であったので、朝から出かけて聞いて来た。

事前申し込みは不要で、定員は先着120名。 11時開演で、1時間前の10時開場。
座れないと嫌だと10時半過ぎには着いたのに、受付でもらった整理券は139番。(驚) 
あそこまで行って入れなかったらツライけれど、どうにか後ろから2列目の椅子に座れてホッとした。 
入場無料とは言え、大変な人気で、立ち見(立ち聞き? 爆)の方もいらっしゃる大盛況。
(能楽堂でもよくお会いする近くの珈琲店の常連さんは、立ち見になってしまったとのこと。)

冒頭の山本東次郎家のお話で時間がかかり、芸談や芸の継承のお話はごく短かったのが、
少し残念ながら、初世から3世までの代々の東次郎の話自体が芸の継承の話とも言えるし、
終盤には泰太郎・凜太郎の謡で、狂言の小舞の実演があり、型についての説明、
型を守る・伝統を守る意味も分かり易かった。
「乱れて盛んになるよりも、むしろ堅く守って滅びよ」という三世東次郎の教えで知られる通り、
武家式楽にふさわしい品格ある剛直な芸風を目指しているというのが垣間見られ、楽しかった。

*****
1時間半余りの講演後は、暫く伝統芸能情報館の展示や放映中だったAVを見てから、
いらしていた顔見知りの方とご一緒に「可否道」に行って、海苔チーズトーストとコーヒーで休憩。
2人で1時間以上も煩いくらい話し続けて、私は1週間分どころか2週間分は話した感じ。(笑)
私はアメリカンをお替りに飲んで更に一息。

それから「徒然草 美術で楽しむ古典文学」@サントリー美術館を観に、六本木に回った。
改めて「徒然草」を読みたくなったのが、我ながら単純。(爆)

そして、地下の「とらや」で「水無月」を買おうとしたら売り切れ。(涙)
美術館に行く前に買っておけばよかったのだけど、その時は思いつかなかったのよね〜
伝統芸能サロン終了時には既に雨になっていたので、途中下車しての食いしん坊は面倒だし、
銀座の松坂屋にあった店を思い出して「肉のスギモト」で早めの食事。
ひつまぶしならぬ「牛まぶし」をいただいて、3種類の食べ方を楽しんだ。
デザートは、抹茶わらびもちが食べたくて、直ぐ近くの「京はやしや」の「特製あんみつ」。
寒天・抹茶ゼリー・粒餡・白玉・抹茶アイスに、抹茶わらびもちが、大きな器に入っていて、
展覧会の半券サービスで飲み物も飲んだので、お腹一杯どころか苦しいほど。(苦笑)
でも、満ち足りた気持ちで帰宅。(大爆)

*****
塩沢紬(絣)。 黒・青鼠色の経縞。 黒の飛び柄。
名古屋帯。 麻地。 琉球紅型。 藍色地に、流水・波と花柄。(いしみね)
五嶋紐。 単衣・夏用。 灰茶色、端・裏は黒色。
薄地の絽縮緬の帯揚げ。 草木染(楠)。 白色系。 (Kinami)
黒塗り台の桐下駄。 小千谷縮の鼻緒。
春〜秋用の青色系の雨コート。

今日も雨の予報だったので、晴雨兼用の傘に、スリーシーズン用の透け感のある雨コートを持参。
このところ持って出ても降られずに済んで邪魔な思いをしていた雨コートだけれど、
降られれば、持ってきてよかった!と現金なもの。
着物は雨に弱い塩沢だが、もしも降られても少しならガード加工しているから大丈夫だろうと着用。
履物も雨になってもいいように下駄にしておいてよかったと自画自賛。(笑)
でもやっぱり、降られない方がいいわね〜(爆)

2014.6.26 [木] 能楽鑑賞教室

今週の国立能楽堂は、年に1度の高校生を対象とした鑑賞教室。
平日5日間の1日2回で計10回の公演。
番組は、解説「能楽のたのしみ」のあと、狂言・和泉流「仏師」と、能・観世流「殺生石」。
毎年、流派は変わって、今年は、お能は観世流、狂言は和泉流で、出演者は回によって替わる。

今日の午後の回は、女子高生でギッシリ。 あと、後方席の付添みたいな一般客(笑)が少し。
脇正面の橋掛かり寄りだった私の席の隣は引率の教師らしく、その隣からもずっと女子高生。 
有名なお嬢様校が多かったようで、概ね行儀よく見ていたので、こちらも気持ちよく見られた。

解説では、2校の生徒4人が舞台に上がって、足の運びなどを体験。
狂言「仏師」は、シテ・野村又三郎、アド・野口隆行。
能「殺生石」は、シテ・観世清河寿、ワキ/玄翁上人・梅村昌功、アイ/能力・奥津健太郎、など。
特に「殺生石」は、ご宗家のシテで、期待通りに楽しめた。
が、作り物の石が出ないので、あらっと思っていたら、前シテの女が幕内に中入りして、
後シテの野干が、石が割れて中から出るのでなく、幕から出てきたのが少し拍子抜け。(爆)

でも、狂言の分かり易いおかしさに笑いが起こっていたし、お能もよかったし、
これなら高校生も能楽好きになるかも..と思った。
それに、初心者が多かったらしい一般客にもよかったかと思う。

*****
大島紬。 泥染。 緯・絹、経・綿。 黒に白灰の横絣。 「霞」
名古屋帯。 遠州本麻。 手描き友禅。 青鼠色地。 柳に色紙に花柄。
五嶋紐。 単衣・夏用。 藤色・灰白色の組み?編み? (お初)
絽の帯揚げ。 薄藤色の暈し。 雪輪柄入り。 (お初)
麻の台の草履。  鼻緒・巻は、薄茶色に臙脂色入りの革。 (沙織)

暑がりなので、夏用の九寸名古屋帯も真夏を避けて、今のうちにと締めているのだけれど、
ボケッと選んで締めてから、真夏か9月初旬ならいいけれど6月に締める帯かしら?と思った。
替える時間は無く、そのまま出かけたものの、柄にもっと気を付けなくちゃダメだと反省。
反省することが多いのよね〜(涙)

2014.6.25 [水] 食いしん坊週間

今月はど真ん中にツアーが入ったものだから、いつもの観劇とでバタバタしてしまい、
気づいたら美味しい料理を食べに行っていな〜いと、欲求不安気味。(笑)
で、続けて美味しいランチをいただいた。 金曜日の夜にも出かけたいけれど、どうなるか..

24日(火): 天ぷらランチ@みかわ是山居
 天ぷらは、多少の季節感はあるものの、基本的な魚などは年中同じ食材だから、
 変わり映えがしないと言えばその通り。
 なのに、私の食いしん坊の原点で、やっぱりツキイチは食べに行かないではいられないでいる。
 この日は珍しく空いていて、揚げてくださるご主人と話しながらパクパク。
 季節ものは稚鮎だったろうと思うけれど、ケロッと忘れて追加しないまま、
 ランチだけで十分満足して、辞去。
 
 デザートに、是山居でいただいたお福豆だけでなく、ケーキを食べたくなって、
 季節ダネを追加しなかったからいいだろう(爆)と、ヌフレ(旧ペリニヨン)に寄った。
 フルーツの..とコーヒーをいただいてから母の処に。

25日(水): フランス料理のランチ@オーグードゥジュール ヌーヴェルエール
 新しいシェフになって2ヵ月余経ったし、応援も兼ねてヌーヴェルエール@新丸ビルに出かけた。
 開店以来スーシェフで頑張っていらしたパティシエ出身の女性が新しいシェフ。

 品数の多い方のコースを召しあがっている女性2人組の食欲を羨ましく思いながら、
 2日連続の食いしん坊だから、私は軽めのコース。
 でも、アミューズ、オードブル2品、メイン(魚を選択)、デザート、飲み物で、十分だった。
 
 アミューズの3点盛りは、オレンジとベーコンの入ったシフォンケーキ風、
 生ハムを巻いたそば粉のクレープ、 豚肉の?だったかを挟んだ黒胡椒のガレットで、
 添えられたクリームは燻製の香りが高く..と、前回と同じような印象。
 オードブル2品は、それぞれ2種類からの選択。 鮭と、萩の魚(何だったか?)とにした。
 どちらの皿も、添えられた野菜とで、軽やかな華やかさがあって、見た目も楽しい。
 メルヴェイユの松本シェフの料理に近いかもしれないと思いながら、ペロリ。
 (昨夏のミニオフの時は、いつもより随分落ち着いた料理だったわね〜などと、思い出した。)
 メインも魚にして、今日は魚デー。(大爆) 
 やはり萩の魚で、先週の旅行を思い出しながら食べたのに、名前を思い出せない。(汗)
 こちらも野菜を使って軽やかな印象の一皿で、美味しくいただいた。
 ただ、野菜を使っての皿の感じが、どこかオードブルと同じような印象なのは、
 魚の調理法は違っても、インパクト不足かも..
 プティ・デセールは、綺麗な色合いがうれしかった。
 選択のグラン・デセールはチョコレートとマンゴーの.. おいしくいただいた。
 目には浮かぶのに、名前やら細かいことは覚えていないものだわね〜(哀)

 その後、八重洲口に回って京都館で老松の2種類の葛流しを買い、無料のメトロリンクバスで
 三越へ行って、匠の技展を見て回った。 着物関係は、好みの品を見つけても、我慢我慢。
 洗顔用ブラシなどというのやら化粧ブラシを買って、またメトロリンクバスで高島屋へ。
 果山のジュースバーで、一息ついてから帰宅。

14/6/26 ふうまま
三越でエコクラフトの展示がありましたですか?
知り合いの方が作品を出しているとか言っていましたけど
行けなくて泣いちゃいそうです。
14/6/27 むかし桜
匠の技展に出ていたのですか?   残念ながら気が付きませんでした。
此処だけで他の階には行かなかった上、忘れ物をして(幸い届いていて手元に戻りました。)途中から慌てたりしたので..

2014.6.23 [月] 富士山噴火?

昨日は、住まいのフロア会。 半数強の参加。

住まいの防災協議会・災害協力隊の隊員(ボランティア)が出席して、1時間ほど防災計画の説明。
先週の管理組合の総会前に配布された冊子を参考に、
火災と震災の発生に備えての事前対策、発生後の基本対応など。
今のところ水害は考慮されていないらしい。

その後の懇談中に、富士五湖のうち複数の湖で水温が上がっているとの話が出て、
地震より先に、富士山の噴火の方が心配なのかと..

心配はキリがないけれど、できる備えをしておきたい。

2014.6.23 [月] 先週の着物の覚え

今月は着物を着損なった日が多かったが、先週後半は連日着物で出かけられて、うれしかった。
暑い日が続いたが、どれも単衣。

18日:結城紬。 縮織り。 黒地。 地空き。 (龍田屋)
    名古屋帯。 夏紬。 生成り。 蛙柄。 (Kinami)

19日:南風原 花織。 紺色(単色)。 (大城
    八寸帯。 赤城生紬。 つづれ織。 オフホワイト 極薄桃色入り。 (白龍庵勝山) (お初)

20日:色無地 1つ紋。 緑みの藍色。 草木お茶染め・万葉の心。
    組帯。(単衣向きの、袷には合わなそうな組み)  灰色系薄からし色。 (ひなや)

21日:丹後 花織。 草木染(ラベンダー染)。 パープルグレー系(単色)。
    名古屋帯。 夏紬。 藍色。 蔓草?柄。

2014.6.23 [月] 落語にオペラに能楽に現代邦楽

ツアーは、部屋数が少しだけの1人部屋を希望して、キャンセル待ちになっていたが、
無理だろうと諦めていたので、前後は予定をギッシリ入れていた。
急に行かれることになって少し慌てたけれど、どうにか参加でき、
戻ってからも連夜の公演にも出かけられ、体調の回復具合に自分でも驚いた。(笑)

18日(水)は、落語で「花形演芸会スペシャル —受賞者の会—」@国立演芸場。
 花形演芸会は、時によって差があるけれど、昨年度の受賞者の会だから流石に聴かせてくれる。
 4月末に名人会に行き損なってしまい、6月半ば過ぎての今年初めての落語を楽しんだ。

19日(木)は、オペラ「鹿鳴館 」を楽しく鑑賞。 
 4年前に新国立劇場の委嘱作品として初演された池辺晋一郎作曲のオペラ「鹿鳴館 」の再演。
 三島由紀夫の原作で、演出は初演時と同じ鵜山仁(上演台本も)。 今回の指揮は、飯森範親。
 休憩時間に友人と友人の知り合い(先輩?)の鵜山夫人と話していたら、
 後で鵜山氏(この方も友人の先輩)もお出でになって、友人の演出批評も含め、暫く談笑。
 この日の主演歌手の、影山伯爵の黒田博と同夫人朝子の大倉由紀枝は、初演時と同じ。
 あと、大徳寺侯爵夫人季子:手嶋眞佐子、その娘顕子:高橋薫子、清原永之輔:星野淳、
 その息子久雄:鈴木淳(経種廉彦の病気で急遽変更)、女中頭草乃:山下牧子 など。

20日(金)は、能楽で、狂言「右近左近」と能「采女」。
 狂言「右近左近」は観たことがあるが、能「采女」は初見。
 能・観世流「采女」は、小書「美奈保之伝」つきだから通常とは違うようだが、
 初見だから違いは分からないものの、確かに采女の入水悲劇に焦点がある印象。
 シテ:梅若万三郎、ワキ:森常好、アイ:宮本昇 など。
 囃子方は、藤田次郎、幸清次郎、亀井広忠。

21日(土)は、現代邦楽「日本音楽の光彩—現代に息づく響き—」@国立小劇場。
 邦楽を聴きに行くことは殆どなく、この公演もチケットを取らずにいたけれど、
 今月になってチラシを見て、多様な作曲家の作品を聴けるいい機会だと思った。
 旅行から帰っても元気だったら聴きに行こうと思っていたら、幸い席が取れたので追加した。

 今回は1960年代以降の作品で、洋楽器や復元楽器が入った曲は割愛しての選曲らしい。
 2時からの公演終了時には、夜の健康講座に出席するのは時間的にきつそうだし、
 もしかしたら私にとっては一生に一度の機会になるかもしれない(爆)から、それならと、
 6時からの公演も更に追加して、ドップリと現代邦楽に浸ってきた。

 箏群をバックにした藤原道山の尺八に、ジャズプレイヤーとジャムセッションできると思い、
 六世福原百之助作曲「嵯峨野秋霖」では、曲名を知らないまま、
 福原徹(と福原百貴)の笛の音に、風・雨を感じ、
 三木稔作曲の、ソプラノが入った曲では、声も楽器の音色のひとつという印象が楽しかった。
 湯浅譲二作曲の「舞働 —デルフィのための儀式より—」では、舞こそなかったものの、
 三橋貴風の尺八、吉原すみれの打楽器の音色に、不思議なイメージが湧き、
 本條秀太郎の三弦による「誦−三弦独奏のための−」には、誦(しょう)とはとなえることを体感し、
 同氏の委嘱による作曲(沢井忠夫)と知って納得.. 等々、
 どういうわけか珍しく聴きたいと思った邦楽を、驚くほど楽しめて、
 音色は正に邦楽だけれど洋楽との垣根はないのかも..などと思いながら、いい時間を過ごせた。
 事前知識なしで聴くだけだったが、買ってきたプログラムを後で読んで、
 音楽は分からないながら、私の感性も捨てたものじゃないと一人でニコニコ。(大爆)

2014.6.23 [月] 山口・広島へ

15日(日)〜17日(火)は、萩・津和野・青海島・秋芳洞・宮島・尾道へのツアーに参加。
学生時代に行き損なって以来、長年行きたいと思っていた津和野と尾道が入っていて、
1人部屋、往復飛行機、2泊の割には、安い料金が魅力のツアー。
オプションも多く、食事はコースのウリのひとつの海鮮料理も含めイマイチだったが、
料金を考えたら全体的に文句なし。  広島でのお好み焼き体験が楽しかった。

萩・秋芳洞・宮島には旅が趣味だった学生時代に行ったし、宮島には引率でも行ったりしたが、
今回、交通の便が悪く個人旅行では行き難い津和野に漸く行くことができたのがうれしいし、
天気次第の青海島への観光船にも乗れたし、秋芳洞の見物箇所が広くなっているのを実感もした。
宮島では、厳島神社の本殿のほか千畳閣にも上がり五重塔も近くから観て、
神社の出口前の厳島弁財天を祀っている大願寺では、年に一度の大祭に当たり、
中を拝見しただけでなく、氏子の方々のご接待にも預かった。
尾道では、文学のこみちを歩き、千光寺にお参りし、遠くに見えるしまなみ海道も眺められた。

折角行くなら津和野でも萩でも仙崎でも尾道でも観たい所が他にもいろいろあったし、
見物した所も少し慌ただしく、もう少し見物時間が欲しいとは思ったものの、
これだけ回るのだから贅沢言っても仕方ない。
3日目は朝からあいにくの雨だったが、総じて楽しい旅行だった。

このところすっかり旅心ついてしまって、私にしては頻繁に旅行しているが、
退職後も長らく旅ができる体調でなく、都内で蠢いているだけだったのが、
漸く旅行もできるように回復してきたから、体力・気力のある今のうちに旅も楽しみたいと思う。

2014.6.23 [月] 14日は、能「皇帝」

またまた遊び呆けて日記を書けずにいたのを、自分の備忘録に遡り。
14日(土)の午後は、初見の能「皇帝」を観に行った。 観世流による上演。

原因不明の病に冒された楊貴妃を見舞う玄宗皇帝のもとに現れた怪しい人影は、鍾馗の幽霊。
唐の初代・高祖の時代に、科挙に落第したことを恥じて宮中で自害した鍾馗を憐んで、
手厚く葬ってくれた恩に報ぜんと現れて、病魔の鬼神を退治すると、楊貴妃はたちどころに全快し、
鍾馗は皇帝の守護神となることを誓うという筋。
明王鏡(みょうおうけい)という作り物も面白いし、鬼神と鍾馗の霊との闘いも楽しかった。
シテ・梅若紀彰、ツレ/楊貴妃・山中が晶、ツレ/鬼神・角当直隆、ワキ/玄宗皇帝・高安勝久、
アイ/官人・山本則秀、地頭・観世喜正 など。
囃子方は、一噌幸弘、曽和尚靖、柿原光博、小寺真佐人。

体調がよくなく、解説・案内と狂言には間に合わず、お能もパスしようかと思ったものの、
変化のあるお能を楽しく見られて、行ってよかったと思った。
東次郎さんがシテをなさった狂言「止動方角」を観られなかったのは残念ながら、
「止動方角」は別の方だが何度か観ているし.. まあ仕方ない。

*****
動き出せれば後は大丈夫で、真っ直ぐ帰宅後は健康講座にも出席。
出席者の多い中、私も頑張って1時間動いて汗びっしょり。
これならドタキャンしないで行けるわねとホッとして、翌日からの旅行の支度。

2014.6.13 [金] 歌舞伎「ぢいさんばあさん」

今月の国立劇場は歌舞伎鑑賞教室で、夜の社会人のための教室に行って来た。
基本は高校生のための教室だが、学校によって鑑賞態度に差が大きい。
で、近年は社会人のための教室が2回あるので、できるだけ、そちらに行くようにしている。
それに、社会人のための教室だと上演台本も貰えるし.. いずれ読むつもりで積読だけど..

今月は、森鴎外の短編を原作に、宇野信夫が歌舞伎化した「ぢいさんばあさん」。
歌舞伎座でも上演される新歌舞伎だが、鑑賞教室としては歌舞伎らしさが少ないかも..
橋之助と扇雀が、美濃部伊織・るん夫婦。 敵役の下嶋甚右衛門を亀三郎。

全体としては悪くはなかったが、ただ、甥夫婦の妻きくが..(溜息)
大名跡の御曹司だからいい役を勤めるることが多いものの、どうも..
それなりにできている時もないわけじゃないし.. 成長してくれることを期待しているけれど..

2014.6.12 [木] バレエ「パゴダの王子」

新国立劇場バレエ団の2013/2014シーズン最後のバレエ、
つまり今季で任期が終わるデヴィッド・ベントレー芸術監督シーズン最終公演で、
ブリテンの音楽にベントレーがこのバレエ団のために振り付けた「パゴダの王子」の再演。

3年近く前に観た時も印象的だったのに、何〜にも覚えていないって、どういうこと?(涙)
でもこれで、筋も場面も覚えていられそう。(多分 ・笑)
指揮も前回と同じポール・マーフィーで、初日の今日の主なダンサーも前回とほぼ同じ。

終演後に、何とベントレーのミニアフタートークがあって、ビックリしたが、
終演が遅いためもあってか帰った人もいたものの、結構多くの人が残って、感謝の拍手。

さくら姫:小野絢子、 王子:福岡雄大、 皇后エビーヌ:湯川麻美子、 道化:福田圭吾、
皇帝:山本隆之、 北の王:八幡顕光、 東の王:古川和則、 西の王:マイレン・トレウバエフ、
南の王:貝川鐵夫、等々

*****
紬訪問着(単衣)。 大島紬。 灰色ぼかし。  斜め柄。
組帯。 薄灰緑色。 (ひなや)
五嶋紐。 単衣・夏用。 薄緑色、銀糸・一部に薄橙・紫入り。
絽縮緬の帯揚げ。 薄灰茶色。 空色の暈し、多色の大きめの水玉入り。
白〜薄茶色暈しの台の草履。 四角の螺鈿入り。

2014.6.11 [水] 六月夜能

雨の中、東京囃子科協議会定式能の六月夜能に行って来た。
年4回の公演の内、6月と9月は夜能で夕方の開演だからと、ノンビリしていて少し慌てた。
着物で行くつもりでいたが、昼の弱い雨と違い、夜は強い雨で雷雨もあるらしい。
先日の上野で濡れたのに懲りて(洋服だったけれど)、梅雨のしとしと雨ならいいけれど、
雷雨は嫌だわぁ..などと、天気を眺め予報を頼りにグズグズ迷っているうちに時間切れ。(笑)

番組は、舞囃子3曲、狂言・和泉流「簸屑」、能・宝生流「通盛」。
一調も一菅も無いのが少し寂しいためか、見所も脇正面と中正面には空席が多くて寂しかった。

舞囃子は、観世流「自然居士」、宝生流「藤」、観世流「弦上」で、
シテは、角当直隆、金井雄資、川口晃平。
謡も運びもいいとは思いながら、猫に小判で、仕舞の良さが分かるのはまだ先のことみたい。

狂言「簸屑」は、前にも観たことがあると思うのだけれど、狂言師も場所も時も覚えていない。
でも今日は、太郎冠者の、簸(茶)を挽く様子も、挽いているうちに居眠りするのも、
ついには眠ってしまうのも、水鏡を覗き込んで鬼になった自分に驚き何度も見直すのも..
どれも堪能した。 主との間合いも、次郎冠者の小舞も楽しかったし、いい狂言だったとニコリ。
太郎冠者:野村万作、主:石田幸雄、次郎冠者:高野和憲。

能「通盛」は、穏やかな前場と、平通盛と小宰相局の死して後も修羅道の苦しみの後場。
篝火をつけた船の作り物、後シテの通盛の亡霊の出立.. 印象的だった。
シテ/老人・通盛の亡霊:朝倉俊樹、ツレ/小宰相局の亡霊:高橋憲正、ワキ/旅僧:殿田謙吉、
地頭・大坪喜美雄など。  囃子方は、中谷明、大倉源次郎、亀井忠雄、三島元太郎。

2014.6.9 [月] 歌舞伎・夜の部

六月大歌舞伎@歌舞伎座の夜の部では、三代目尾上左近(←藤間大河)が初舞台。
初お目見え以降、大河としては舞台に出ていたのに、初舞台というのが何とも面白い。(笑)
幼児時代を抜けて、いよいよ子役時代に入るわけで、これも歌舞伎の約束事のひとつ。
出し物は、子役のしどころの多い「蘭平物狂」で、主役の蘭平を父親の松緑が勤める。

「倭仮名在原系図」の四段目で、この「蘭平物狂」だけが、比較的頻繁に上演されているが、
蘭平は見せ場が多く、立ち回りの動きは身体もきついから、勤める役者は限られている。
前にも松緑で観ているけれど、今回は息子の初舞台でもあり、どんなに大変だろうかと、
余計な心配をしながら観てしまった(爆)が、前よりずっと楽しめた。
ありえないと思ってしまう芝居を、動きや見得、立ち回りのアンサンブルなどに注目しながら、
これも歌舞伎だわね〜と昔より楽しめるようになった自分に気づいて、それも楽しかった。(大爆)
松緑の蘭平に、新・左近の繁蔵。
菊五郎が行平、時蔵がおりく、菊之助が水無瀬御前、団蔵が与茂作で、菊五郎劇団そろい踏み。
全員揃っての幕切れに、菊五郎の引き合わせの劇中の口上が温かい。

次は、松羽目物の舞踊劇で、「素襖落」。
幸四郎の太郎冠者、左團次の大名某、彌十郎の太刀持鈍太郎、高麗蔵の姫御寮に、亀寿、錦吾。
姫御寮の前での太郎冠者の那須与一語りに、お能「屋島」の東次郎さんのアイを思い出していた。
幕切れの幸四郎、左團次、彌十郎の3人の素襖を巡っての踊りで、
大男トリオだわ〜と改めて3人の背の高さを再認識。(笑)

最後が、吉右衛門の縮屋新助で、「名月八幡祭」。
芝雀の美代吉、錦之助の三次、歌六の魚惣、又五郎の藤岡に、歌女之丞、京蔵、京妙など。
後先を考えないその場限りの美代吉の言葉を、そんな真に受けちゃダメよと言いたくなる
田舎者の新助と、それぞれが異なる江戸っ子気質を持った他の人間との対比..

*****
結城紬(単衣)。  薄深川鼠色。  雲取・流水・草花。 (おく玉)
型絵染名古屋帯。紬地。生成り麻色、垂れ先は薄青鼠色。青・墨色で魚の意匠。(下平清人)(お初)
五嶋紐。 単衣・夏用。 灰みの青色に、薄桃色と生成り入り。
絽縮緬の帯揚げ。 薄藤色・薄桃色。 杜若の柄入り(柄は見えない・笑)

2014.6.7 [土] 伝統芸能の魅力

国立劇場らしい「伝統芸能の魅力」という新シリーズが始まった。
その1回目が、今月の土曜日2回に亘って行われ、2日間で4種類の芸能に触れられる。
「・・・を楽しむ」という2時間前後の短い公演が1日に2種類続けてあって、
興味のある人へのきっかけづくりの趣きで、入門案内的な位置づけらしい。

その1回目の1日目。 昼を挟んでの「雅楽」と、午後の「声明」を続けて聴いて・観てきた。
「雅楽」も「声明」も何度も聴いていても、知識がないまま独特の音・声を楽しむだけだったが、
この日の公演は、「・・・を知ろう」という解説と、鑑賞に分かれていて、解説も楽しみにしていた。
公演時間が短くて少し物足りないものの、きっかけづくりにはよさそうだと思う。

「雅楽を楽しむ」の解説で、調子を変えて「越殿楽(越天楽とも)」を奏してくれたのに、
調子による違いは分からず、自分の音楽力の無さ・要は音痴であることを痛感。(涙)
特に笙・篳篥・龍笛の独特の音色に、いつものように不思議な懐かしさ・癒し?を感じただけ。

一方の「声明を楽しむ」の解説では、天台宗・真言宗・浄土宗による声の出し方・ユリの違いに、
改めて驚きながらも、十分に楽しめたので、声の違いは認識できるらしい。(笑)

*****
2公演の間に、いつものと言っても久しぶりに「可否道」に行って、コーヒー休憩、
午後の公演終了後には割に最近開店した「半音」で、またコーヒーと手作りスコーン。

少しゆっくりして遅くなったが、雨のためもあり気が乗らずに着物ではなく洋服で出かけたので、
夜の健康講座にも楽々出かけられた。
着物を着るのは苦にもならなくなったが、着替えるには少し時間がかかる。
というか、脱いだ着物などをハンガーに掛けて.. に、時間を少しだけ余分に取られる。
大したことではないが、それでも、これも着物着用のネックかもしれないわね〜と思う。

2014.6.6 [金] 雨にめげながらも、法隆寺展へ

夕べの予報で雨は朝のうちで昼前には上がると思っていたら、一日中雨に予報が変っていた。
が、あれこれやっていて気づいたら小止みになったので、これなら大丈夫だろうと、
先月から行きたいと思っていた「法隆寺 —祈りとかたち」展@藝大美術館へ出かけた。

メトロを降りて地上に出たら、ちっとも大丈夫じゃなくて、土砂降り。(涙)
雨宿りしながら小止みになるのを待とうかと思ったけれど、閉館時間が気になって、
覚悟を決めて歩き出したが、空から降ってくる雨だけでなく、地面を覆う水また水。
できるだけ水の少ないところを歩いたが、駅から離れているから雨の中を歩くと結構な距離で、
着いた時には靴を透った水で靴下まで濡れ、ジーパンの裾もぐっしょりどころか、
濡れた裾から水分が膝まで上がって来て、布の浸水力?を実体験。(苦笑)
いくら拭いても、膝から下はぐっしょり状態。 雨にもめげず ではなく、めげてしまった。

そんな思いをしても、展覧会自体は、行ってよかった!と思えたからOK。
混んでいない展覧会場をゆっくり回って、また仏像中心に閉館時間までじっくり拝見した。

帰りには雨も少し弱くなっていてホッとしたが、駅に着いた時には、やっぱり大分濡れていた。
冷えたせいだろうが古傷の足首が痛み出していたので、無理は禁物と真っ直ぐ帰宅。
これ以上痛まないでくれたらと、温めているところ。
こんな日に出かけた自分が悪いとは分かっているけれど..  レインブーツが必要だわ。

2014.6.4 [水] 能「班女」

午後の定例公演を観に国立能楽堂に出かけた。
歌舞伎で人気の「身替座禅」の基の狂言「花子」の、更に元の能「班女」を観たいと思っていて、
漸く今回機会があったので、楽しみにしていた。
番組は、狂言・和泉流「縄綯 なわない」と、能・金剛流「班女 はんじょ」。

狂言「縄綯」は、博打のカタに何某に譲られた(って酷い話だけど)太郎冠者の抵抗物語。
何某の所では言い訳ばかり、文句ばかりで働かず、一時的と知らずに戻った元の主のところでは、
言いつけられた仕事をせっせとして、縄を綯いながら言いたい放題..
独り芝居に近い太郎冠者が楽しくて、ええっ!こんなにいい狂言師だった!?と嬉しくなった。
万蔵さんが上手になったと言うか、私がよさを分かるようになったと言うか..(笑)
シテ/太郎冠者:野村万蔵、アド/主:萬、小アド/何某:万禄。

能「班女」は、遊女の班女が東に下る旅の途中の吉田少将と恋仲になり扇を交換したが、
なかなか戻らない少将を慕って扇を眺めるばかりで、他の客の席に出ないもので、
怒った宿の長に追い出されてしまい、女物狂いになって彷徨うが都で再会し..という展開で、
狂言や歌舞伎とは随分違うのが、まず印象的。
カケリも中ノ舞もあって動きもあるのに、このお能のよさがあまり分からない自分にガックリ。
シテ/花子:今井清隆、ワキ/吉田少将:高井松男、アイ/宿の長:小笠原匡、など。
囃子方は、松田弘之、曽和正博、白坂信行。
シテの面が、あれでもないこれでもないと思っていたら、私が頭の中で却下した孫次郎。(爆)

*****
終演後にお茶のお誘いをいただいて、能楽堂に行く前にランチを取った駅前のユーハイムへ。
店が限られるから仕方なかったのだけど、能がないと言うか変わり映えしなくて、ちょっと..

*****
付下げ(単衣)。 洒落暈し染。 小豆がかった藤色地。
袋帯。 博多織。 紹巴。 黒地、つゆ芝に蛍。 (若林弘恵)
五嶋紐。 微かに金の入った極薄桃色。 片側に極薄緑色いり。
薄地の縮緬の帯揚げ。 草木染(臭木)。 極薄緑色。 (Kinami)
塵除け。 道中着衿。 紗お召し。 極薄緑色。 葉と水玉。

蛍の帯を今月半ばまでに締めたくて、蛍だから夜がいいのだけれど、
夜の公演まで待って暑くなったら締める気が失せそうだと、昼間に着用。(笑)
帯に合う着物を選んで、他も帯中心の組み合わせ。
紬なら帯出しが気持ちいい季節だけれど、この着物だと塵除けがいるかと塵除けも着用。
車内・館内は冷房が入っているし、歩く距離も長くないけれど、やっぱり暑い。 難しい..

2014.6.3 [火] 仁左衛門が歌舞伎に復帰

歌舞伎の昼の部を観に歌舞伎座に行って来た。
1日が初日で、既に入っている予定もなかったから、初日に行こうかと思わないでもなかったが、
肩の手術で昨秋から休演していた仁左衛門が復帰するのが話題だったので、
日曜だったこともあり、待ちかねた贔屓連が殺到して凄いだろうと、遠慮。(笑)

まずは、踊りで「春霞歌舞伎草紙」。 時蔵の阿国に、菊之助の山三(の幻)。
時蔵の出雲阿国が、若〜い役者たちの若衆・女歌舞伎を大勢連れて登場して、歌舞伎踊り。
なかなか菊之助の山三が出ないと思っているうちに、亡霊らしくスッポンからの出。
山三からみは亡霊っぽく少し暗い?扱いだが、全体としては華やかというよりは賑やか。

次が、菊五郎の斎藤実盛で、「源平布引滝 実盛物語」。
菊五郎の実盛はきりっとしながら、何とも言えない優しさがある。
だもので、終わる前の子役がらみを、孫との共演だったら、どんなだろうと思ってみていた。(爆)
あと、左團次の瀬尾十郎、菊之助の小万、梅枝の葵御前、家橘・右之助で九郎助・小よし夫婦。

食事休憩後は、幸四郎の大石内蔵助で、真山青果の新歌舞伎「元禄忠臣蔵 大石最後の一日」。
これは、幸四郎か吉右衛門かどちらかでばかり観ている印象だが、どうなのかしら..
彌十郎の堀内伝右衛門、錦之介の磯貝十郎左衛門、孝太郎のおみの、我當の荒木十左衛門、
隼人の細川内記など。

そして切りが、仁左衛門復帰の「お祭り」で、以前の大病後の復帰と同じ。
芸者衆は出ず、仁左衛門の鳶頭に若い者がからみ、千之助が出るのも以前と同じだが、
千之助が大きくなっていて、この間の年月を感じる。
仁左衛門のほろ酔い機嫌の鳶頭は相変わらず格好いいし、元気な復帰がうれしいけれど、
千之助と一緒の踊りや所作事だと、孫と一緒がうれしいおじいちゃま風が強くて..(大爆)
早く芝居で観たいものだと思う。

*****
終演が3時半と早いので、久しぶりの銀座巡り。
3軒ばかり呉服店を回り、松屋の呉服のくのやのコーナーで、
以前に比べ品数が限られるのが寂しいと思いながら、朝顔柄の手拭い・手拭きセットを購入。

地下の茶の葉で、新茶の生葉を飲み放題。 って、そんなに飲めるものじゃないけれど..
お菓子の水無月が優しい味。
更に、京橋のイデミスギノで、ケーキと珍しく(初めて?)ハーブティー。 焼き菓子を持ち帰り。
どちらも満席・空き待ち多数で諦めることも多いのに、入れるときは入れるのよね〜

*****
紬訪問着(単衣)。 丁子染。 きなり黒縞格子。 (ひなや伊豆蔵明彦創作紬きもの)
袋帯。 草木染。 ベージュ濃淡ぼかし。 (ひなや)
帯と同じ生地の丁子染の帯締め。 (ひなや)
草木染の帯揚げ。 (ひなや)
甘茶色?のひなやの鼻緒の草履。 藍色の台。

6月になったので私も衣替えして今日から単衣。
尤も先週の木綿の着物も単衣仕立てだけど。(笑)
例年ならこの時期にピッタリのお気に入りのひなやの紬セットが、夏日には暑い。(苦笑)
とは言え、少しザックリした織の単衣仕立てだから、やっぱりこの時期の着物。
随分と広幅の機で織ったらしく、背縫いも脇縫いもない、楽しい着物。
観劇後に寄った呉服店のどちらでも店員さんの興味を惹いて、褒めていただいて、ニッコニコ。
好きなお気に入りを着る楽しさと、もう少し気温が高くなければいいのにと異常気候に不満と。(爆)

2014.6.2 [月] 大車輪

一昨日は5月に夏日〜 っと思ったが、6月に入った途端の昨日・今日の暑さには音を上げる。
とは言え、季節替わりにしなくてはならない家事が山積み。
日頃サボっているツケが一度に襲いかかってきた感じ。(苦笑)

なのに、昨日は漸く片付け始めたら急いで返さなくてはならない本を見つけてしまった。(汗)
図書館から借りてきて返却期間を過ぎている本が2冊もあって、大慌て。
片づけは中断して、本に目を通した。

で、今日は朝から、片づける冬布団などを干し、これから使う夏掛け布団などを干し、
シーツなどの大物を洗濯し.. 時々サボりながらも大車輪。
昼前には真夏かと思われた陽射しも、3時過ぎたら漸く和らいできて、少しの風に涼しささえ感じる。
これから、荷物置き場と化している部屋の片づけ。
まずテーブル上の荷物を片づけて、使えるスペースを少し広げなくちゃ..

2014.5.31 [土] 能楽・演出の様々な形 2日目

一昨日と同じ番組で、流派・小書(=特殊演出)の違いを鑑賞に、国立能楽堂に出かけた。

昼前に気温が30度を超えて、まだ5月なのに夏日って何なんでしょうと思いながら、
それでも着物を着たが、まだエアコンも入れず扇風機さえ回さずに着られたので、ホッ。
暑がりの寒がりで、しかも大変な汗かきで辛い思いをしているのに、
もしかしたら暑さを感じる私の体内センサーが鈍っているのかしらと、少し心配にも..(笑)

今日も番組は、仕舞「砧」、狂言「舟渡聟」、能「邯鄲」。
仕舞と能は観世流でなく宝生流で、能「邯鄲」の小書は「傘之出」、狂言も大蔵流でなく和泉流。
冒頭の「おはなし」は一昨日と殆ど同じで、知っていれば、そこはパスしたのに..

仕舞「砧」のシテは、先日の観世流の人間国宝の方より更にご高齢で80代半ばの宝生流の重鎮。
今日もハラハラ・ドキドキしたものの、一昨日より落ち着いて舞を拝見できた。(爆) 

狂言は、和泉流なので「舟渡聟」。 大蔵流の「船渡聟」とはアドの人数も顔ぶれも違う。
シテが婿入りに出かけ、船上で船頭に脅されて進上物の酒を飲ます羽目になるのは同じだけれど、
それからは全く異なる展開で、大蔵流だと聟も一緒に飲んで酒宴になってしまって、
その様子が楽しく、空樽を持って行った聟の面目なさ。 舅の鷹揚な思い遣りにほのぼのする。
一方、和泉流の「舟渡聟」は、船頭に散々飲まれて残り少なくなった酒樽を持って行ったら、
その船頭が舅で、舅の方が面目なく顔を合わせられないと言うのに妻に髭を剃られ..という展開。
こちらは、舅が聟に対しての立場を失ってしまっただろうと、おかしいやら気の毒やら..
以前は吃驚したものの、今は「船」と「舟」の違いかと我ながらおかしな理解。(大爆)
シテ/聟:三宅右矩、アド/舅:三宅右近、アド/妻:河路雅義。

能「邯鄲」は、宝生流で小書「傘之出」つきのため、シテは長柄の傘を差しての登場。
一昨日とは、シテの頭も装束も全く違って、出の場面は別のお能のような印象。 
今回も、夢の中の舞を楽しく鑑賞。 夢醒めてからも印象的。
子方の舞童が、前回の観世流より少し大きくて、3歳違うと背丈が違うと変な納得。
シテ/盧生:金井雄資、ワキ/勅使:福王和幸、ワキツレ/大臣:喜多雅人ほか、
アイ/宿の女主人:三宅近成、地頭:三川淳雄、など。
囃子方は、藤田次郎、久田舜一郎、河村大、金春國和。

*****
絣。 木綿。 本藍染・手紡。 濃淡藍色と白。 真栄城さんの琉球美絣?
袋帯。 組紐の創作帯「綾斜楽」。 白色に多色。 
伊賀組紐。 青色、水・薄水色入り。 (松山好成)
藍染の帯揚げ。 藍色の濃淡。 濃い色の方を出す。 (松原)
濃い茶色の畳表の台の桐下駄。 薄白茶色に七宝文の鼻緒。

木綿の着物だったので、タッタカ歩くと裾が上がって来て、長襦袢が下から覗く。(涙)
しなやかな綿さつまだと問題ないけれど、しっかりした少し厚めの木綿の着物だと要注意で、
長襦袢の丈を短めにしなければならないことが多いのを忘れていて慌てた。 覚えておかねば..

2014.5.30 [金] 花ショウブの見頃は

今日こそは法隆寺展を観に行きたいと思っていたのだが、朝からシャッキリしない。
昨日の昼から出かけて、夜も健康講座で頑張って動き過ぎたみたいで、身体が重い。
で、何となく、グッタリ・ダラダラしてしまった。
家に居ると早く決めれば、すること、しなくちゃいけないことも、やれたのに..
って、できないくせに思うばかりなのが..(汗)

夕方、買い物に行く時にスーパーの時計屋で電池の交換をしてもらおうとしたら、
一昨日で閉店したとか..
ええっ、これから何処で替えてもらえばいいのかしら? デパートだと面倒だし高いし..

元気を出して、少し先の親水公園の菖蒲園まで足を延ばした。
丁度盛りの花が咲いている一角もあれば、もう花は終わって萎んでしまったものばかりのところも、
まだ固い蕾の多いところも、葉も短く花が咲くのは先のことらしい一角もあった。
同じ花ショウブでも色々の種類のものを植えているのだろうが、一番の見ごろはいつなのかしら?

2014.5.29 [木] 能楽・演出の様々な形

今月の国立能楽堂の企画公演「演出の様々な形」で、今日と明後日の2日間、
同じ曲での流派・小書(=特別演出)による違いを観比べられる。

今回の曲はどれも観たことがあるが、違いに注目してというのが新鮮な気分。
歌舞伎だって出演者によって大分違う解釈で演じられたりもするが、
今回の狂言は、流派で全く違う曲になっていて、初めて観た時には驚いたものだった。
お能は、印象の強かった1ヵ所以外はあまり違いを感じなかったので、楽しみにしていた。

今日は、仕舞・観世流「砧」、狂言・大蔵流「船渡聟」、能・観世流「邯鄲 夢中酔舞」。

仕舞「砧」は、高齢のおシテに、ハラハラ・ドキドキしているうちに終わって、
この方の素晴らしさ、「砧」の舞のよさを味わうことができず。
まだまだ初心者の域を出ないらしいと思ってしまう。
狂言「船渡聟」は、大蔵流なので、ほのぼのバージョン。
茂山家の息の合った遣り取りを楽しく鑑賞。
シテ/聟:茂山逸平、アド/舅:七五三、アド/太郎冠者:茂山童司、アド/船頭:あきら。
能「邯鄲」は、観世流で小書「夢中酔舞」つき。
夢の中の様々な展開、舞も楽しいけれど、今回は夢醒めてからが、とても印象深く、楽しめた。
シテ/盧生:片山九郎右衛門、ワキ/勅使:森常好、ワキツレ/大臣:森常太郎ほか、
アイ/宿の女主人:茂山茂、後見頭:味方玄、地頭:観世銕之丞、など。
囃子方は、杉市和、幸正昭、柿原弘和、観世元伯。

*****
終演が早く夜の健康講座まで少し時間があったので、日本橋のデパートの催事・九州展に寄り、
まず鯛茶漬けを食べ、今年の初氷だと思いながら、九州で人気という白クマ氷を食べた。
更に、実演販売の大宰府の梅ヶ枝餅を買って帰ったが、温かくておいしくてニコリ。
催事に行っても、食べ物ばかり食べたり買ったりしているのが..(汗)

*****
薩摩絣紬。 木綿。 極薄青磁鼠色。 みじん格子。 (東郷・本さつま)
袋帯。 纐纈染。 黄緑・緑・黄朽葉色などで、葉模様のような凹凸地。 (渡文「芽吹きの彩」)
伊賀組紐。 白に、濃淡緑色で変り柄組。 (松山好成)
ちりめん紬帯揚げ。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶色。 (雪華)
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の本革の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソ)
やまぶどう籠。
大判の紬ショール。 赤紫・青・緑・黄緑色などのグラデーション織。

やまぶどう籠を今年初めて使用。
バッグの中身をなかなか入れ替えられなくて今頃になってしまったが、これから暫くは愛用の予定。

着物・帯・小物を緑色系で合わせたが、能楽堂で知人に色合いを褒めてもらい、
帰りに寄ったデパートでは、偶々2ヵ所で続けて隣席になった方にもお褒めいただいて、ニコリ。
祖母さまお母様とも着物がお好きだったので幼少から着物に親しんでいらっしゃるそうで、
特に締めていた帯の織と染が独特だと興味をお持ちになったとのこと。
詳しくはご説明できず、申し訳なかったけれど、思いがけなく会話が弾んで、楽しいご縁だった。

2014.5.28 [水] 門前市

氏神様の縁日の15日と28日には雨が降らなければ門前市が出る。
骨董市みたいな店もフリマみたいな店も出るが(笑)、
私の目当ては自然農園の出店。 それに大島紬などの帽子の店。
午後まだ陽射しの強い中を自転車で、久しぶりというか今年初めて出かけたが、空振り。
2店とも出店していな〜い。 もしかしたら帽子屋さんは帰った後かもしれないが、
自然農園の方は、ご主人が病気になられて今後もいらっしゃれるかどうか と教えていただいた。
ご病気も心配だが、ここのお米や野菜を楽しみに出かけたりしていたので、それもガッカリ。

改めて、手水で手を洗い口を漱いでお参り。
自然農園のことを教えていただいた方とお話して、そろそろ帰ろうとしたら、声を掛けられてビックリ。
いろいろの思いがあって辞めてしまったが、昨年度まで所属していた朗読サークルの方だった。
お話しているうちに、またおひとり、さらにまたと、久しぶりにお会いして長めの立ち話。
お会いできたのは、八幡様のお導きかしら?

その後、お不動様の前の通りに行って、こちらも久しぶりの近為で、3点盛りで食事。
漬物もいろいろ買えて、ニンマリ。
ペリニョンにも寄ってケーキを買う。 支払い時に店名が変ったことに気づいて驚いた。
25年経ったので今月から名前を変えたのだそうで、新しい店名は、oeurlaitウフレ。
人も、会社も、店名(とペリニョンという名だったケーキ)以外は何も変わりなしだそう。
何となく、今浦島の気分。(笑)

2014.5.27 [火] フレンチランチ

先週の美味しい和食の記憶が残っていて、また美味しい料理が食べたくなって、
ランチにメルヴェイユ@日本橋に入れていただいた。
ウェルカムシャンパンを飲みながら期待を膨らませ、メニューを見ながら説明を聞いたら、
食べたいものが、あれもこれも.. 選べな〜い。(笑)
で、軽めに済ませるつもりだったのに、やっぱり品数の多いコースになった。(汗)

アミューズは、定番の、豚肉のパテの一口シューと、黒胡椒のクッキー。
オードブルの1品目は、サラダ菜で包んだズワイガニとスモークサーモンにした。
フルーツトマト、モッツァレッラチーズなどの付け合せに、赤ピーマンのソースで、軽やかな印象。
2品目は、特に好物というわけでもないのに何故か時々食べたくなるフォアグラのソテー。
特別メニューにあったので、それにしたが、美味しくて、追加費用が必要でも文句なしだった。

魚は、あいなめ。 表面にカダイフを付けてポワレしたもので、付け合せは??のピクルスなど。
下にジャガイモを敷いて、トマト、マッシュルームに、エシャロット?だったかのソース。
肉は、苦手のトリが2種類に、先月食べた銘柄豚。で、こちらも特別メニューの牛肉にしてもらう。
牛肉を塊のままソテーして、軽く揚げた細長く切った筍・ひの菜に、スナップいんげん、そらまめ
などを添えて、ソースは、肉汁の茶色のソースと、サラダ菜の緑色のソースで、2色。
肉の赤い切口と、茶色と緑色のソース、薄茶色と緑色の野菜.. うれしい彩り。

デザートは、トロピカルパフェを選んだ。
バナナとオレンジのジャムの上に、小さく切ったパッションフルーツ・マンゴーなどを載せ、
更に、ジャスミンの柔らかめのムースが載っていて、色合いも味も、夫々が美味しい。
その前の小さなデザートは、いつもの韃靼そば茶の に塩アイス、オリーブオイル掛け。
飲み物は、エスプレッソをタップリもらい、シャンパンと白ワインの酔い醒まし?

*****
食後は三越に行って「モンゴメリと花子の 赤毛のアン展」を観たが、平日なのに大勢の人。
それでも少し空いて来たというのだから、人気のほどが分かる。
地下で丹後のジェラートを食べながら一休み。
定期券売り場で、メトロ&ぐるっとパスを買って帰宅。

2014.5.26 [月] 閉店直前の古書店などへ

体調回復したら、参加予定だったツアー日程がポカッと空いて、気が抜けた感じ。(笑)
で、怠けっぱなしのメンテをしてもらうことにして数日前に予約しておいた。

メンテの前に、最終日の「お江戸日本橋 EDOstyle展」@日本橋三越に滑り込み。
あれこれ楽しく見て回ったものの買い物はせず、イートインで遅い昼食。
駒形どぜうの柳川定食よりは少し軽めのどんぶり、デザートにミカドのモカゼリー。
「モンゴメリと花子の 赤毛のアン展」は時間が足りなそうなので今日は寄れずに銀座に移動。

今月で閉店のため半額セール中の古書店・奥村書店に行って、じっくり見て4冊購入。
1冊は持っているように思いながら、安い(250円)からダブってもいいかと買ったのだけど、
やっぱり持っていた。 ロクに読んでいないってことなんでしょうねぇ..(苦笑)
古書店に行ったのは何十年ぶりかも.. ちょっと楽しかったので、また通いだしそうな..

その後は、ボディとフェイシャルのトリートメントをタップリしてもらったら、
2時間半で済むだろうと思っていたのに3時間近く掛かって、あらら..
でも肌につやが戻って少し若返った気がして、それだけで何だか元気になる。(笑)

昼・夜2食も外食はマズイと思うけれど、家に帰って食事を作るには遅いので、
松屋のレストラン街の明月庵・田中屋に行って食事。
冷たい蕎麦に、くずきり。
 
家に着いたと駅を出たら、予報通りに、雨。
傘も差さずに急いで走り込んだけれど、着物じゃないと気楽。

2014.5.25 [日] 今年も伺えず

日本の夏じたく展@三溪園は今日で終了なのに、伺えず。(涙)
元々は今日からツアー参加予定で諦めていたのだが、幸か不幸か、
体調不調でツアーをキャンセルして、今は体調も回復したので伺えると楽しみにしていたものの、
疲れが溜まってしまって、無理は禁物と見送り。 
出かけるには気持ちのいい5月は趣味の予定が多くて、三溪園は遠いし..
来年は伺えるかしら? と、気の早い話。(笑)

2014.5.25 [日] 東をどり

24日(土)の午後は、東をどり@新橋演舞場を初鑑賞。
新橋芸者の踊りの会があるとは知っていても、今まで観たいと思わなかったのだけれど、
この春の京都見物で、偶々ながら、北野をどり、都をどりを観る機会があったので、
東京で観たことがないのにな〜と思って、この機会に東をどりを観に行くことにした。

京都の歌舞練場での会と違い、劇場での公演らしくセリなども十分に使っての踊り・舞踊劇。
祇園の芸妓・舞妓さんの踊りも華やかだったけれど、新橋芸者は芝居心がある感じ。
休憩時間には、どうせならこの機会に東京でもと、芸者さんのお点前も拝見したが、
京都でと同様、芸者さんが点てたお茶をいただけるのはおひとりだけで、
他は皆さん運び出しでのお茶だから、どなたがどのように点ててくださったかは..
お茶会の水屋のようなものでしょうねぇ。

終演後は、DMでのご案内に電話も頂いていた呉服店の決算市に寄ったら、
入口で東をどりを観て来たと言う方にお会いして、同じ流れと楽しくなった。
色々拝見して眼福。
健康講座に出席のため、急いで失礼して帰宅。

着物は22日と同じ紗袷。
紗袷が一般に広まったのは、戦後、新橋の芸者衆が東おどりで一斉に着たのがきっかだと
読んだことがあるので、それに因んでの着用。

14/5/27 びわ
確か今年は90回目だとかで、銀座百点5月号にも特集されていましたね。
来年、真楽で東をどりオフ会などどうかしら?
むかし桜
銀座百点は最近読んでいないのですが、90回目だと宣伝していましたね。
オフ会向きかどうかは.. ちょっと微妙かもしれませんね〜
14/5/28 びわ
微妙かも、なんですね〜>オフ会
でも1度は見ておかなくては・・・

2014.5.25 [日] 和食を愉しむ

23日(金)は、午後ゆっくり母の処に出かけて、おしゃべりしながら専ら脚のマッサージ。
ベッドに座ってもらって、まず脚を小一時間のマッサージ。
楽になったと喜んでくれるので、マッサージのし甲斐がある。
足首を上下に動かすのも辛かったのに楽に動くと、ニコニコ動かしているのを見ると私もうれしい。
横になってもらって肩・背中から腰までも揉んだら、脚と違って痛みがないので気持ちがいいとか。
脚は揉むと痛い所もあるらしいが、この日は痛いと言わなかったけれど、
後で楽になるのが経験で分かっているから我慢したらしい。
夕食が始まったので、食堂まで送って、サヨナラ。

*****
このところ気候のせいか、若い頃の部活で酷い突き指を繰り返した親指(の付け根)が痛む。
親指をあまり使わないようにしながら母の脚のマッサージをしたけれど、
そのせいで、親指の痛みだけでなく、腕の肘下が凝ってしまった。

で、自分を甘やかすことにして、門仲の志づ香に入れていただいて、和食の夕食。
いつも通り、日本酒を冷やで1合だけに、料理はお任せ。
いんげんの胡麻和え、蛍いかとトマトのサラダ、お造り(鯵、まこがれい、しゃこ、カツオのヅケ)、
穴子の白焼き、鱒のみぞれ煮、白アスパラの卵とじ、丸茄子の海老みそ焼きで、コースは終了。
〆の稲庭うどんは生姜味を選択。

酔い覚め・カロリー消化に歩いて帰りたいと思っていたが、それどころか、
帰りに寄ってケーキを食べたいと思っていたペリニョンに寄る気も出ず、
IDカードでメトロの改札口を通ってから、回数券を使わなかったことに思い当たって、
ああ酔っているのね〜と思う。 最近の常で、たった1合で酔うのが、寂しい。

2014.5.25 [日] オペラ「アラベッラ」

22日(木)の夜は、オペラ「アラベッラ」の初日公演を観(聴き)に行った。
天気予報と違い昼前にも雨が降ったし、午後は一時止んだものの、
夜はまた雨の心配がある中を、夕方から今月2度目のオペラ鑑賞に出かけた。

ウィーンの没落貴族と、その美貌の娘をめぐる話で、この演出でも再演。
音楽も歌も覚えていないのは悲しいけれど、いつものことで、声を楽しみながらの演劇鑑賞の趣き。
とは言え、覚えている場面も多かったけれど、あれっと思う場面もあって..
いい舞台を観て(聴いて)来た友人は、演出にも歌手にも注文があるようだけれど、
私としては、声は概ね楽しめたからOKかしらね〜

指揮:ベルトラン・ド・ビリー、 演出・美術・照明:フィリップ・アルロー、 衣裳:森英恵
アラベッラ:アンナ・ガブラー、 ズデンカ:アニヤ=ニーナ・バーマン、
マンドリカ:ヴォルフガング・コッホ、 マッテオ:マルテシン・ニーヴァル、
ヴァルトナー伯爵:妻屋秀和、 アデライデ(伯爵夫人):竹本節子、 など。

*****
紗袷。 下は葉模様で、上は灰みの紫色の紗を重ねた、小紋調。 (お初)
袋帯。 極細の汕頭刺繍。 玉紬地。 渋い深緑色。 (玉椿堀江) (お初)
五嶋紐。 微かに金の入った極薄桃色。 片側に極薄緑色いり。
薄地の縮緬の帯揚げ。 草木染(臭木)。 極薄緑色。 (Kinami)
エナメル加工の薄水色の台の草履。 紬地の鼻緒。
塵除け。 紗お召。 道中着仕立て。 極薄緑色。 葉と水滴。 (お初)

雨模様が気になったものの、殆ど外を歩かないので、着る機会を逸していた紗袷の着物をおろした。
帯も、やっぱり締め損なっていたのを、着物に合わせておろした。
雨も気温も気になるものの、紗袷をおろすならと、去年作ったままだった塵除けもお初で着用。
暑さが気になるので、長襦袢も呉服店で薦められて作った洗える正絹をおろした。
サラッとした生地感が独特だが、袖無双仕立てだから、今の時期用なのでしょうねぇ。
休憩時間にも雷雨で、心配したけれど帰りには止んでいて、往復とも降られずに済んでホッ。

友人は、この時期にピッタリで雨にも強い大島紬。 私も好きな藍大島だった。
私の紗袷に直ぐに気付いて、好きそうな色合いねと、暫く着物談議。
友人は私より大分前に紗袷の訪問後を作ったのに、今になってもまだ着ていないとのこと。
着る期間が短いから、なかなか着用し難くて、私も何年越しかになったが、
彼女の話を聞いた後に、訪問着でなく小紋調のに出会って、誂えることにしたのよね〜

2014.5.25 [日] 「無布施経」 と 「浮舟」

21日(水)の午後は、また能楽鑑賞@国立能楽堂。
月曜に宝生能楽堂に行ったばかりなので、改めて国立能楽堂の広さを感じた。
番組は、狂言・和泉流「無布施経」、能・観世流「浮舟」。

狂言「無布施経 ふせないきょう」は、いろいろな狂言師で何度も観ているが、
それだけに、楽しめるかどうかはシテにかかっているし、狂言師2人の間合いも大きいと思う。
シテ/住持が檀家のところへ行って毎月の供養のお経をあげて帰るが、途中で、
この日に限ってお布施をもらわなかったのに気づき催促に戻ったものの、あからさまには言えず、
すっかり忘れてしまっている施主に、それとなく思い出してもらおうと苦労する様子がおかしく、
いざ思い出してもらったら、催促に戻った気まずさ..
シテ/住持:萬斎、アド/施主:万作。  息の合った親子共演を楽しんで見物。
達者な萬斎さんのシテを、万作さんが受けて支えている趣き。

源氏物語を基にした能「浮舟」は上演が多くないらしく私は初見なので当然楽しみにしていた。
動きの少ない前場も飽きることなく、後場は華やかな装束と動きを楽しんだ。
シテ:山階彌右衛門、ワキ/旅僧:宝生欣哉、アイ/所の者:深田博治、
後見頭:野村四郎、地頭:武田宗和。  囃子方は、寺井義明、観世新九郎、佃義勝。
シテの面が独特で、どちらもいい面だけれど何かと思っていたら、
前シテ/里の女:棹さし、後シテ/浮舟:増髪。
「棹さし」という女面があるのを初めて知った。

*****
能楽堂の前に、駅前のレストランで、ハンバーグにパン(バイキング)と珈琲。
帰りは日本橋のデパ地下の春帆楼でフグの刺身にフグ寿司で夕食。
はもの湯引きがあったので、どちらにしようか少し迷ったためか、1切れ特別サービス。(喜)
うれしい驚きで、心中ニッコニコ。 ありがとうございます。
果山のジューススタンドで、でこぽんのジュース。 程よい甘さにニコリ。

*****
色大島紬。 草木染(五倍子・藍)。 みじん格子。 (東郷)
袋帯。 漢方染手織。 薄緑・白緑・鶯茶色。 (じゅらく) 
五嶋紐。 落ち着いた水色、片側に薄桃色など入り。
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)

往きには風に煽られて雨コートの裾が反ってしまい、着物の裾の色が変わるほど濡れてドッキリ。
必死に手拭いに水気を吸わせ手を当てて体温で乾かした甲斐があって、
どうやらシミにならずに済んでホッと安堵した。 よかった、よかったと、雨に強い大島紬を再認識。

2014.5.22 [木] 花形歌舞伎・昼の部

20日(火)は、朝から染五郎の独り芝居の趣きの明治座の花形歌舞伎の昼の部に出かけた。
途中、甘酒横丁の関山で、万葉包みという茶巾寿司の入ったお弁当をお昼用に調達。
少し多めかと思いながら選んだお弁当は、やっぱり多かったけれど、それでもペロリ。(笑)

「義経千本桜 鳥居前」、「釣女」、そして「邯鄲枕物語 臚清の夢」。
「鳥居前」には染五郎は出ず、歌昇の狐忠信、隼人の義経、米吉の静御前、種之助の弁慶など。
歌昇の狐忠信は、期待していなかった(ゴメン)のに、悪くない。 あら〜と少しうれしくなった。
背がもう少し高ければ見栄えがするのに残念と思うけれど、こればかりは致し方ない。
他はまだまだ若手の勉強会的。(笑)
次の「釣女」は、染五郎の太郎冠者、高麗蔵の大名、亀鶴の醜女、壱太郎の上臈で、
前の「鳥居前」に比べれば、ずっと安定感があるが、亀鶴の醜女の顔は作り過ぎ。
あんな顔にしなくても、亀鶴はいい役者なのだから、芝居で十分に笑わせられるはず。

最後の「邯鄲枕物語」は初見で、能の「邯鄲」のパロディ。
染五郎の艪屋清吉・壱太郎の女房おちょうが、借金のため夜逃げ同然に池之端の借家に引っ越し。
夫婦は、義理ある主人の難儀を救おうと、紛失した御家の一軸の在り処を突き止めたものの、
請け出す金子がなく苦心していたが、窮状を知った歌六の家主の勧めで美人局を仕掛けるが失敗。
美人局を仕組んだ相手の亀鶴の侍・横島伴蔵の忘れて行った箱を枕にひと眠りすると、
たちまち話は大坂へ飛んで、茶番劇。
「忠臣蔵五段目」の山崎街道と「吉田屋」の新町の廓に巻き込まれ、
夢が覚めたら元の池之端という他愛無い展開で、夢中劇を楽しむ話。
夢の中ではすべてがアベコベで、金に困った清吉が逆に金を持たされて困るというギャグ。
大阪では、鴻池ならぬ鶴の池善右衛門を2役で勤める歌六の奇妙奇天烈な病がおかしく、
山崎街道では、亀鶴のやはり2役の定九郎ならぬ盗賊唯九郎が楽しい。
吉田屋では、染五郎の清吉が伊左衛門、壱太郎が夕霧ならぬ梅ヶ枝。

*****
終演が早いので、また柳屋に並んで、自分用とおすそ分け用の鯛焼きを購入。
水天宮駅から半蔵門線で一直線に押上まで行って、天真庵でいつもの文膳。
お酒一合・香のもの・酒肴・ざるそば・珈琲。
酒肴を食べながらの昼酒が効いて、たった1合でほろ酔い気分。 ほんにまあ、弱くって..

武智鉄二還暦記念私家本の「芸十夜」、坂東三津五郎と武智鉄二の対談集を見せていただいて、
チラ読みしたものの、読み出したら止まらなくなるのは必至だから、早々に諦め。
そのうちに、元浅草芸者というたまちゃん(悠玄亭玉さん)が浅草での仕事を終え、
舞台衣装のまま蕎麦を食べに来られて、楽しげにお話しなさるのを、こちらも楽しく拝聴。
はじめてお目にかかったが、明るいお人柄で、85歳にして現役というのが素晴らしい。
帰る時になって、店主の野村さんが「芸十夜」を暫く貸してくださると言う。
長くなるからとお断りしようとしたが、長くお借りしてもOKというので遠慮なく拝借。
もち麦パンも購入でき、何より本が重くて.. でもニコニコと雨に降られぬうちにと辞去。

*****
久留米絣(木綿)。 藍染。 番傘・花菖蒲の柄。 (森山寅雄)
八寸帯。 紬地。 薄からし色系。  横段。 (米沢・齋英「蔓小町」)
くすんだ黄緑の帯締め。 片方が色違いの4本に分かれたもの。
渋めの濃くない緑色地の帯揚げ。 黄土・白色の変わり縞。 
歩く予定があったので、前日と同じ歩き易い草履。

袷は暑くなってきたので、単衣仕立ての木綿の着物を重宝する時期だと、木綿の着物を着た。
でも、この日の暑さには、しっかりした生地の久留米絣は単衣でも涼しくはなかった。 う〜ん..

2014.5.21 [水] 能楽祭

19日(月)の午後は、能楽協会の感謝祭「能楽祭」を観に宝生能楽堂へ出かけた。
舞囃子・喜多流「高砂」、独吟・金剛流「内外詣」、小舞・大蔵流「通円」、一調一管・宝生流「葛城」、
狂言・和泉流「舟ふな」、能・観世流「仲光 悠傷之舞」。

「通円」の東次郎さんの小舞、「葛城」の一噌仙幸さんの笛が素晴らしかった。
初めてだと思う能「仲光」に既視感があって、観たことがあるのかもしれないと思ったが、
似た展開の他の曲のためかもしれない。 いずれにせよ、これも楽しく鑑賞。
シテ/藤原仲光・武田宗和、ツレ/多田満仲・浅井文義、ワキ/恵心僧都・福王茂十郎、
アイ/仲光の下人・善竹十郎、それに子方2人 など。
囃子方は、藤田六郎兵衛、成田達志、亀井忠雄。

*****
白大島紬。  経柄。
袋帯。 和紙箔。 黒緑地。 色露草。 (吉翔「異国彩露草」) 
五嶋紐。 生成り 片方に深緑入り。
紬地の帯揚。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶色。  (雪華) 
ラバーソール台の草履。  濃深緑色の天・鼻緒。  (菱屋のカレンブロッソ)

*****
開演時間がゆっくりめだったので、能楽堂の前に日本橋で用事を済ませた。
案内の来ていたデパートの催事の最終日で能楽終了後だと間に合わないので、
先に寄って荷物にはなるけれどお菓子を購入し、昼食を取り、さらに野暮用も済ませた。
そのため大分歩いたが、この草履は足に負担感が無く楽なのが、うれしい。

2014.5.21 [水] 團菊祭歌舞伎・昼の部

まだ終わらない遡り日記。(苦笑)

17日(土)は、團菊祭歌舞伎の昼の部のチケットを入手できたので、いそいそ出かけた。
昼の部は連日ほぼ売り切れ状態で、たとえ席があっても既に予定の入っている日が多いから、
初日に行き損なってしまった時点で、観られないものと諦めていただけに、幸運がうれしかった。

まず、左團次が久しぶりに粂寺弾正を勤める「毛抜」。
悪くはないのだけれど、團十郎の愛嬌のある弾正を懐かしく思い出してしまう。
つぎが、海老蔵・菊之助が弁慶・富樫を勤める「勧進帳」。 義経は芝雀。
まだまだ差があるわね〜と思うものの、今の時点での勧進帳を観ておけたのはよかった。
最後が、菊五郎の宗五郎で「魚屋宗五郎」。 やっぱりこの芝居は菊五郎が絶対いい。
時蔵の女房おはま、団蔵の父太兵衛、梅枝のおなぎ、錦之助の磯部主計之助、
左団次の浦戸十左衛門など。

*****
茶の葉@銀座もイデミ・スギノ@京橋も満席で、待っている方も何組もいらしたので、
残念ながら諦めたが、叶匠寿庵@日本橋デパ地下には運よく入れて、パフェをペロリ。
ツキイチしか入荷しない あがり羊羹@鎌倉松花堂 なども購入できて、ニッコニコ。
何年か前の鎌倉散歩ミニオフを懐かしく思い出し、また行きたいな〜と思う。
でも、食べ比べたくて、ごぼうせん@歌舞伎座と牛蒡はん@京都館 なども購入したのだから、
やっぱりお菓子の買い過ぎでしょうね〜  お腹まわりが成長するのも無理もない。(涙)

*****
白大島紬。 有色絣。 雲取唐花。
名古屋帯。 手描き友禅。 縮緬地。 白地に青楓。 (秀美)
五嶋紐。 渋い緑色と極薄灰茶色に臙脂入り。
緑・薄青・薄緑・生成りの染分けの帯揚げ。 (和想庵) 薄緑・生成り色を出した。
灰色の鼻緒・赤い前坪に、白色の天・黒色の巻の草履。

*****
帰宅後は慌ただしく健康講座に出かけて、いつも通り講座の前に自主ストレッチをしていたら、
何と、右太腿の筋を痛めたらしく、動くと痛いどころか動かなくても痛い。(涙)
片足だけだったから様子を見ながら最後まで参加したが、年齢を再認識させられた。

2014.5.19 [月] ミラノ展 & 能「俊寛」

16日(金)の夜は国立能楽堂の定例公演で、能「俊寛」があって、楽しみにしていた。
同じ曲目・主題でも、能・文楽・歌舞伎での違いに驚いたり楽しかったりするので、今回も楽しみ。

納涼能のチケットを受け取りに観世能楽堂に行く用事もあり、
Bunkamuraザ・ミュージアムの展覧会「ミラノ・・」も観たいと、その前に渋谷に出かけた。
ミラノ展では、華麗なる貴族コレクション! を実感。

早めに出かけたので、ゆっくり見ても能楽堂公演まで時間の余裕があったため、
隣のデパ地下のダロワイヨのイートインで食事。
海鮮ドリアをいただいたが、前菜サラダ、パン、ケーキ、珈琲つき。
ケーキはシューキュービックだったが、これも食べ応えあって、お腹一杯。
で、展覧会の半券サービスの焼き菓子は持ち帰り。(笑)

展覧会を観ていた時か食事中なのか、一時雨が降ったというのでビックリ。
雨の心配はないから洗濯物も出したままでOKと予報で言っていたのに、何故〜?と思いながら、
日傘さえ持っていなかったから、外を歩いているときに降られなかった幸運に感謝。

*****
定例公演は、狂言・和泉流「茶壺」と、能・金春流「俊寛」。
狂言「茶壺」は前に観た時と印象は概ね同じながら、アド/使いの者の存在感が強く、
シテ/すっぱ(詐欺師)と比べながら、シテとアドはどう決めるのかなどと思うのも面白い。

期待していた能「俊寛」は、見慣れた歌舞伎とも文楽とさえも違って、地味というか..
でも不思議な存在感と、哀れさを強く感じた。
俊寛、成経、康頼、更には赦免使などの、装束の違いも印象深かった。
シテ/俊寛・本田光洋、ツレ/丹波少将成経・山井綱雄、ツレ/平判官康頼・山中一馬、
ワキ/赦免使・福王茂十郎、アイ/赦免使の従者・野村又三郎、地頭・高橋汎 など。
囃子方は、藤田朝太郎、幸清次郎、亀井実。
シテの面は、専用面の俊寛。

*****
染小紋。 大島紬。 濃淡藍色。 更紗風。
染名古屋帯。 縮緬紬。 薄鈍色地。 燻し金・銀色の薔薇柄。 (幸春)
五嶋紐。 水色。 房は桃色。
上下は灰色で、中央は白に金色の線・点入りの帯揚げ。
金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 薄金色台。

2014.5.19 [月] 伝統工芸藍形染展

遡り日記の続き。

15日(木)は、母の処に行くのと合わせ、伝統工芸藍形染展に行った。
昨年と同様、副題に 松原染織工房とそこで学んだ作家たち とあって、会場の雰囲気も同じ。
拝見するだけのつもりでも、藍染め大好きな私には本当に魅力的。

着尺は兎も角も帯ならどうにか..と少しその気になって(笑)見て回ったら、当然ながら.....
紗の帯に目を惹きつけられて、汗かきだから夏帯は八寸しか要らないと思っても、
帯の雰囲気もお値段もあまりに魅力的で..  困ったものだわね〜
浴衣地も、夏着物として着用できると心迷うものの、もう要らないでしょと私の中の常識が言うし、
夢に見たらと言われても、夢に出てきたとしても無理は無理、無い袖は振れないから..

松原孝司さん・忠さんと浴衣地を見ながら話し込んでいるうちに気づいたら長時間になっていて、
大慌てで失礼して母の処に行った。
母の日プレゼントの花がいくつもあるので、部屋が華やかな雰囲気。
花好きの母が喜んでいるのを私もうれしく思いながら水遣りして、脚のマッサージなどしていたら、
あっという間に夕食時間。 次回はもっと早く行ってゆっくりしたいと思うのだけれど..

2014.5.18 [日] オペラ2本立て

14日の夜は、オペラ「カヴァレリア・ルティスカーナ」と「道化師」を観に行った。
新演出による新制作で、期待して行ったが、舞台装置には納得と疑問も。
音楽と歌手の声を楽しんだからOK。
同時代の作品で、どちらも短いからセットでの上演が一般的だが、
両方とも死で終わるので、一方だけでもハッピーエンドだといいのにとも思う。(笑)

指揮:レナート・パルンボ、 演出:ジルベール・デフロ
カヴァレリア・ルティスカーナ
 サントゥッツァ:ルクレシア・ガルシア、 トゥリッドゥ:ヴァルテル・フラッカーロ、
 ルチア:森山京子、 ローラ:谷口睦美、 アルフィオ:成田博之 など。
道化師
 カニオ:グスターヴォ・ポルタ、 ネッダ:ラケーレ・スターニシ、
 トニオ:ヴィットリオ・ヴィッテッリ、 ペッペ:吉田浩之、 シルヴィオ:与那城敬 など。

*****
久米島紬。 黒色。 無地。
本袋帯。 引箔。 枯金茶地。 よろけ献上。 (勝山)
伊賀組紐。 青色に水色・薄水色入り。 (松山好成)
草木染(竹染)の帯揚げ。 薄い竹色。
黒・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 黒色の本漆台。

大島紬を着る予定が、着物を出す時に見かけた久米島紬に変更してしまい、
いざ着物を着る段になって自分の迂闊さに気づいたが、この時期に着る着物じゃぁない。(涙)
遅れたら入れないので、着物を替えるのも洋服にするのも時間的に難しいかと諦めて、
そのまま着用したけれど、暑いし、結城紬に似た風合いも、まるで季節違い。
劇場で会った友人に暑くない?と驚かれて、暑いわよ〜と呆れた返答。

2014.5.18 [日] 住大夫引退公演

13日(火)は、文楽の義太夫語りの第一人者、住大夫さんの引退狂言を聴きに行った。
第一部は、「増補忠臣蔵」、「恋女房染分手綱」、「卅三間堂棟由来」で、
住大夫さんは「恋女房染分手綱」の「沓掛村の段」の切を語る。

「増補忠臣蔵」の「本蔵下屋敷の段」は、多分初めて観たのだと思うが、既視感があって..
加古川本蔵が山科の由良之助を訪ねるまでの背景を描いた段で、歌舞伎でも観たいと思った。
前を千歳大夫・團七、奥を津駒大夫・寛治で琴を清公。 

「恋女房染分手綱」は、「沓掛村の段」の切を住大夫・錦糸で、前を文字久大夫・藤蔵。
「坂の下の段」は、清友の三味線で文字久大夫・咲甫大夫・始大夫の掛け合い。
住太夫さんの引退狂言に、人形遣いは、蓑助、文雀、和生、玉女、勘十郎など全員出演の感。
住太夫さんの語り分けは相変わらず見事だけれど、お声が出ないのが寂しく、痛々しい感もあって、
あれだけ迫力のあるお声だった方だから引退をお決めになったのも分かる。
長い間ご苦労様でした、ありがとうございました、と思うばかり。
「沓掛村」・「坂の下」も初めてだと思うが、楽しく聴いた・観たものの、
「重の井子別れ」が無いのが、何となく中途半端な感じで、どうせなら続けて上演して欲しかった。 

「卅三間堂棟由来」は平太郎住家より木遣り音頭の段。
中を睦大夫・清志郎、切を嶋大夫・富助。

*****
終演後は、また可否道でコーヒー休憩。 久しぶりのお替りは、やっぱりアメリカン。
その後、田島比呂子氏のビデオを見に日本伝統工芸染織展@三越に行き、
更に高島屋に行って、特別食堂で野田岩のかさね重で食事をしてから帰宅。

*****
訪問着。 青灰色地。 白色の胡蝶蘭の刺繍。 (山口美術織物・錦繍御衣「胡蝶蘭」) (お初)
袋帯。 唐織。 黒地に金糸レース。 白色などで胡蝶蘭。(山口・御御帯「レース地胡蝶蘭」)(お初)
五嶋紐(銘つぼたれ)。 江戸本高麗。 春光箔。 白地に薄緑色・薄橙色の方。 (お初)
中央が極薄浅黄色・両端が薄桃色の帯揚げ。 中央に金糸の桜花の刺繍。
白色の皮シコロ織の鼻緒の草履。 薄いパ−プルシルバーの台。 (長谷川商店)
五嶋紐のバッグ。(お初)  サブにお召し中型トートバッグ。
透かし織り雨コート。 薄紫・薄い黄水仙色。

雨の予報に逡巡したものの、出かけるまでには上がりそうだと、訪問着を用意していたが、
前夜の予報では早朝には止むはずだった雨がまだ降っていて、普通なら着物を替えるところでも、
住大夫さんの引退発表があった時から引退公演で着ようと思っていた着物だから、強行着用。(笑)
作ってから数年、着る機会を逸していた訪問着を漸く着ることができた。
帯に出会ったのは引退を聞いてからで、この着物に合わせようと無い袖を振ったのだから、
これもお初で、帯締めなどもお初という、引退は寂しいけれど、お祝い?モード。

往復には雨下駄を履き、草履を持っていくという初めての経験つき。(爆)

2014.5.18 [日] 口福 & 眼福

12日(月)は、文楽の第二部を観に行く前に、天ぷらランチ@みかわ是山居。
天ぷらでしか食べたことの無い、天ぷらを食べに行くようになるまで知らなかった「ぎんぽう」。
1ヵ月限定となれば、食べ損なったら1年待たなくてはならない。
2年続けて食べ損なったことがあって、それ以来、気を付けているのに、
去年も危ういところだったので、今年は早めに食べておこう(笑)と入れていただいた。
ランチコースに、入荷しているのを確認した(爆)ぎんぽうを追加。

魚は、海老、海老の頭、鱚、煽り烏賊、ぎんぽう、めごち、穴子。
先付もお椀も先月と概ね同じだったが、途中の箸休めの野菜は新生姜で季節を感じる。
山菜だと思い込んで何が出るかと楽しみにしていたので拍子抜けではあったけれど..(大爆)
選択の野菜は、アスパラに椎茸。 最後の小柱のかき揚げはいつも通りに天丼。
デザートは、いつもの福豆でなく、季節限定のゴールデンオレンジ。 うれしくてニンマリ。

文楽の開演までに時間の余裕があったので、可否道に寄ってコーヒーで一休み。

*****
今月の文楽は住大夫さんの引退公演と謳っているためか、多分全日満員御礼。
住大夫さんご出演の第一部はあっという間に売り切れ、第二部もその余波か直にほぼ売り切れ。
この日は、第二部の「女殺油地獄」と「鳴響安宅新関」を鑑賞。
「女殺油地獄」は歌舞伎でもよく上演されるが、筋というか主人公が好きになれないから、
何となく気乗り薄で、ランチをたっぷり食べたせいもあってか、気づいたら居眠り付。(苦笑)
「鳴響安宅新関」は初見(多分)。 歌舞伎の「勧進帳」より、お能の「安宅」に近い印象。

*****
色大島紬。 五倍子染。 変わり市松。 (東郷)
名古屋帯。 正藍染め。 灰みの白地。 笹・蜘蛛の巣風の雁柄。 (松原)
伊賀組紐。 青色、水・薄水色入り。 (松山好成)
藍染の帯揚げ。 藍色の濃淡の濃色の方を出す。 (松原)
黒・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 黒色の本漆台。
大判ショール。 草木染。 灰色暈し。 (富田五郎)

塵除けを着ると流石に暑く、ついに大判ショールの出番。

2014.5.18 [日] 山本会別会

11日(日)の午後もまた能楽堂に出かけて、山本東次郎家の狂言の会で狂言を楽しんだ。
番組は、「膏薬練」、「比丘貞」、「八尾」、「仁王」で、 間に素囃子つき。
「狂言三老曲」中、最も難曲という「比丘貞」は生涯一度だけしか演じない方が多いのだそうだが、
今年喜寿を迎える東次郎さんが26年ぶりに再演なさると知って、是非とも観たいと出かけた。

「膏薬練」は泰太郎・凜太郎、「比丘貞」は東次郎・則孝に子方、「八尾」は則重・則秀、
「仁王」は、則俊・遠藤博義に、則孝・泰太郎・則秀・修三郎・水木武郎・若松隆。

どれも観たことはあるが、「比丘貞」は前回は気づかなかったことにも気づいて、
あら〜、くすり..と楽しく、印象的。
面も印象的で、「比丘貞」のシテ・お寮が「ふくれ」、
「八尾」のシテ・閻魔王が「小豆武悪」、ワキ・罪人が「又五郎」。

*****
終演後は日本橋に寄って、日本伝統工芸染織展を見て回った。
友禅の田島比呂子氏の制作過程などのビデオを映していたので途中から拝見。
見られなかった前半も観たいので、明後日の最終日までにもう一度来たいと思うけれど..

*****
白大島紬。 プラチナボーイ。 (田畑安之助「グヅメ三色墨ネズ五釜格子」)
名古屋帯。 貝紫染糸織り込みの白山紬。 白地。 薄紫・薄紅色等。 (お初)
五嶋紐。 白に、青などで菱形の変わり組み。
藍染の帯揚げ。 藍色の濃淡の薄色の方を出す。 (松原)

2014.5.18 [日] 逆髪は坂神か

連日の観劇で忙しく、日記は1週間も書けないままだったが、自分の覚えに順次遡り。

10日(土)の午後は、国立能楽堂の普及公演を観に出かけた。
普及公演だから解説・あんないがあって、狂言・大蔵流「鐘の音」と、能・喜多流「蝉丸」。

馬場あき子さんの解説・能楽あんない「逆髪は坂神か」が興味深く、楽しかった。
解説のお陰もあってか、能「蝉丸」を楽しめたのが今回の収穫。
曲名の蝉丸はワキでシテでなく、シテは姉の逆髪なのが、ちょっと楽しい気になる。
シテ/逆髪:香川靖嗣、ワキ/蝉丸:塩津哲生、ワキ/藤原清貫:宝生閑、
ワキツレ/輿舁:則久英志・大日方寛、アイ/博雅三位:善竹十郎、地頭:友枝昭世、など。
囃子方は、森田保美、曽和正博、安福建雄。
面は、シテ/逆髪は増髪、ワキ/蝉丸は専用面の蝉丸。

*****
泥大島紬。 黒地。 様々な模様の地空き。
袋帯。 白緑から深い緑色。 雪輪。 (井上、ねねの竹染「雪輪霞」)
伊賀組紐。 白に濃淡緑色入り。 (松山好成)
緑・薄青・薄緑・生成りの染分けの帯揚げ。 薄緑・生成り色を出す。 (和想庵)
道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (赤塚次男)

2014.5.9 [金] ほぼ復活

一昨日くらいから漸く体調回復して、昨夜は健康づくり講座にも出席できた。
久しぶりに2週間も沈没してしまったが、元気になってホッとしている。
歌舞伎の初日に行かれなかったので、これでは無理は禁物と月末の旅行をキャンセルしたが、
キャンセルしなければよかったかと、元気になると現金なもの。(苦笑)

今日は、友人宅での出張鍼灸院に行って、その後に上野で展覧会回りの予定。
大変な人気で長い待ち時間必至と聞いて気がそがれたトーハクの展覧会も、
この時期の金曜日は遅くまで開館しているから、夕方なら多分入り易いだろうと期待している。
さあ、どうなるか..

*****
今日は他の予定がある人が多く、治療を受ける人が少なかったので、丁寧な全身チェックになった。
いつもより時間をかけてのチェックに鍼とお灸とで、身体が随分軽くなって、
これなら治まってきた眩暈もいよいよ退散してくれそうだと、うれしくなった。
その前に一緒に昼食で、今日は中華ランチ。 私はまた初めての店。
メインを組み合わせよく選んでシェアしたので、中華料理を食べた〜気分で、満足。(笑)

治療後は美術展回りの予定が、天気予報通りの激しい雷雨に暫し足止め。
出張治療に部屋を提供してくれている友人も一緒に展覧会に行くというので、
この日の治療終了を待って部屋に鍵をかけて、トーハクに出かけた。
で、法隆寺展@芸大美術館は後日回し。

4時半過ぎにトーハクに着いたが、「キトラ古墳壁画」展に並ぶ長蛇の列に、改めてビックリ。
先に「栄西と建仁寺」展@平成館に行って、こちらはこちらで楽しく観た。
ここでの俵屋宗達の風神雷神図屏風や海北友松の屏風絵に合わせ、
本館で展示されている尾形光琳の風神雷神図屏風や友松の画などに、
他の展示室での仏像や彫刻などを観終わったのが6時半頃。

それから「キトラ」展に並んだが、列は少しも短くなっておらず、むしろ少し長くなっている感じ。
友人と2人して、1人だったら並ばないのだけれど、と言いながら覚悟を決めて待った。
外で延々と待ち、展示室内でも長い列で、壁画自体を観る時間はほんの少し。
展示室を出たら8時10分頃で、まるで大病院での待ち時間と診察時間みたい。(爆)
こんな長時間をかけて観るほどのことがあったかどうかは..
「栄西と建仁寺」を観ておいてよかったわね〜と2人で同意。

一緒に夕食を取って、湯島駅で別れてそれぞれ帰宅。

2014.5.7 [水] 「伊達の十役」

今月は明治座でも歌舞伎公演があって花形歌舞伎と銘打っているが、要は染五郎の奮闘公演。
昼夜ともに染五郎が大車輪で勤めていて、まるで染五郎の会!みたい。(笑)
そこに壱太郎、歌昇、種太郎、米吉、隼人たちの若手陣が参加し、高麗屋の番頭?の錦吾と、
高麗蔵、亀鶴などが加わって、更に秀太郎と歌六が上置きで入っているという一座。

今日は夜の部で、三代猿之助四十八撰の内「伊達の十役」の通し。
仁木弾正、絹川与右衛門、赤松満祐、足利頼兼、土手の道哲、高尾太夫、腰元累、乳母政岡、
荒獅子男之助、細川勝元という十役を早替わりで演じ分ける。 弾正の宙乗りもつく。(爆)
口上での十役の紹介・案内が、歌舞伎をあまり観ていない人には助けになりそう。
この口上を入れると、10役でなく11役になって、早替わりも楽しい。

歌舞伎座建て替え中の新橋演舞場で海老蔵が演ったばかりだが、今度は染五郎。
ともに猿翁(三代猿之助)に薦められての上演とのことだが、猿翁の人選基準は何なのか?
折角、自分が復活というか作り上げた芝居がまた埋もれないように、
継承してくれそうな若手に片っ端から声掛けしているのか?(大爆)

秀太郎が栄御前、歌六が八汐を勤める足利家奥殿の場は、踏まえてとかパロディとかでなく、
「伽羅先代萩」そのもの的な上演なのも面白いというか、ここは他の演じ方が難しいというか..
染五郎は、ここでの政岡をやることを目標に女方の役をやってきたというだけあって、
政岡だけでなく女形3役とも悪くはないが、(海老蔵の女形には??だったけれど)
十役のうち、頼兼の殿様らしさと、勝元の捌き役ぶりに、いいわね〜と思う。

甘酒横丁の柳屋で鯛焼きを、関山で万葉包み(茶巾寿司)等を買って、食べ物の楽しみつき。
一つずつ型で焼く柳屋の鯛焼きは、土産にたくさん買う人も多く、並んで待たねばならないが、
それでもここに来ると、やっぱり食べたくなる。

*****
泥大島紬。 黒みの茶色。 細かい総柄。
袋帯。 パールみの灰色地。 牡丹の意匠入り。
五嶋紐。 肌色に近い桃色、裏は空色。
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
エナメル加工の薄水色の台の草履。 紬地の鼻緒。
道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (赤塚次男)

時期的には少し遅いかと思いながらも、締め損なっていた牡丹の意匠入りの帯を締めた。

2014.5.2 [金] 帰ってきた團菊祭

5月の歌舞伎座は、團十郎・菊五郎を中心とした「團菊祭」が長く恒例だったのに、
建て替え中は東京ではやらずに関西での実施になって寂しい思いをしていたが、
團十郎が亡くなってしまい、「團菊祭」自体が暫く無いのかと思っていたら、
十二世市川團十郎一年祭として新しい歌舞伎座で復活。
名目は何であれ、團菊祭が歌舞伎座に戻ってきてくれて、うれしい!
一年祭だからか成田屋所縁の演目が多い感じ。

6年ぶりに戻ってくるとなれば初日に観たいと、1日の昼の部のチケットを取っていたが、
眩暈が酷くて残念ながら諦めた。(涙)
左團次が久しぶりに粂寺弾正を勤める「毛抜」は兎も角、海老蔵・菊之助など若手の「勧進帳」も、
菊五郎で観たいと思っている「魚屋宗五郎」も、楽しみにしていたが、動けないものは仕方ない。
昼の部は殆ど売り切れ状態みたいで、早朝から幕見に並ぶのは体調的に無理そうだし、
立って観ることなど、この体調では無理も無理、できる訳もないから、今回は観損ない必至。
観たかったけれど、無理は禁物、仕方ないと自分に言い聞かせる。

体調も少しよかったので連続パスは何としても悔しいと、頑張って2日目の夜の部を観て来た。
松緑が曽我五郎時致を勤める「矢の根」は、筋らしい筋も無い感じだから、
初めて観た時には、何だ、これ? 状態だったので、それに比べれば、
それぞれの動きを歌舞伎らしいと楽しめるようになった気がして、そういう自分の変化も楽しい。
「極付 幡随長兵衛」は、やっぱり菊五郎の水野十郎左衛門がいいわね〜と思う。
長兵衛が團十郎でないのが寂しいものの、海老蔵が少し大人になった(笑)気がして、感慨深い。
若いから「湯殿」での立ち回りの動きも軽快で、それも合わせて、じ〜んとした。
「長兵衛内」では時蔵の女房お時に心の揺れが見えて流石。 他に松緑の唐犬権兵衛など。
菊之助の「春興鏡獅子」は丁寧な印象。 今は基本に忠実に丁寧に踊るのがいいとは思うけれど、
感動することもなくて、残念というか少し寂しかった。
まあ、今は誰が何を演っても、どこか無意識に 前に観た いい舞台と比べているのでしょうねぇ。
 
*****
体調的に着物でなく洋服で出かけたので、気楽に着物ウォッチング。(笑)
お1人だけ単衣をお召しの方をお見かけしたが、袷の着物の方々の中では着物の軽さが目立ち、
少しペラペラ感(だから単衣だと気づいた)があって、この時期の着物の選択は難しいと改めて思う。
単衣を着るなら、柔らかものより紬の方が違和感が少ないように思える。

2014.4.30 [水] 4月末日

4月末。 今年も3分の1が終わり、あと残り3分の2。 8ヵ月だけ。
そう思うと、日の経つ速さを今更のように認識する。

今年は体調も大分よく、珍しく遠出したりしていたら、ここにきて俄かに不調。
久しぶりに眩暈で動けない日が続いてしまった。 動き過ぎで疲れが溜まったのかしら?

22日〜24日を眩暈で何もできないまま過ごしてしまったけれど、25日は鍼治療に出かけ、
26日(土)は頑張って昼からの能楽堂特別公演に出かけ夜の健康講座にも出席できたから、
これで復活!と思ったのに、一旦狂った体調はなかなかスンナリとは戻らないらしい。
27日(日)はまだ1日まるまるダウンで、今年初の落語をパス。
出演者もいいし、落語3話も浪曲も講談も期待していた寄席を諦める羽目になった。
その後もダウン状態のまま。(涙)
29日(火)は自分を叱咤して(苦笑)どうにか母の処に行き、亀戸天神の藤も見てきたが、
あとは殆ど何もできずに、動けない自分に家でただただウンザリするばかり..

明日からの5月は、GW後半だけは特に予定なしにしたものの、他の日はほぼ連日の観劇予定。
最後の週には、また小旅行の予定があるし..
どうにか体調を回復して、出かけたいと思っているけれど.. 体調に不安を抱えたまま。
6月は予定を減らすから、頑張りなさいよ〜 と自分を叱咤激励中。(爆)

2014.4.26 [土] 松尾芭蕉の見た風景

国立能楽堂の今月の特別公演は、芭蕉が親しんだ能2曲の上演だそうで、
開演がいつもより1時間早い12時正午だから、食事に悩んで控えめのブランチを取って出かけた。
終演が1時間遅くなっても5時前だし、いつもの1時開演の方がありがたいのだけど、
出演者のご都合なのでしょうかねぇ。

番組は、能・観世流「遊行柳」、狂言・和泉流「歌争」、能・宝生流「鵜飼」で、狂言を挟んでお能2曲。

期待の「遊行柳」は、初めて観るのだし、シテが梅若玄祥さんだし、否応なく期待が高まり、
昼食を下手に取ると居眠りが心配だと気を付けたのに、見事に居眠り付きになってしまった。(涙)
悔しいやらお腹も空くやらで、休憩時間に食堂でワッフル・珈琲セットを食べたけれど、
あとの狂言もお能もしっかり観られたから、何だったのか? 
いらしていた知り合いも1人ならず、やはり期待の「遊行柳」で居眠りしてしまったようで、
暖かい見所に身体が慣れるまでが問題なのかもしれないと思ったり..

狂言の「歌争」は大蔵流の「土筆 つくづくし」だと知って、そのつもりで観ていたら、
冒頭から違ってビックリ。
前に見たのは、大蔵流でもどちらの家だったか記憶がないが、でも、お互い様という感じで、
もっと和やかな印象だったから、流によって(多分家によっても)違うものなのねぇ〜と思った。

今までは眠くなりがちだった「鵜飼」が、しっかり覚醒して観られたので、
観損なったりしていた箇所も分かって楽しめて、「遊行柳」よりこちらの方が印象的だった。

面は、「遊行柳」の前シテ/老人が三光尉、後シテ/柳の精が皺尉で、
「鵜飼」の前シテ/鵜使の老人は朝倉尉、後シテ/閻魔大王が小べし見。
尉面が3面だったが、尉面の違いが分かり難くて、あれもこれも思ったのと違っていた。

「遊行柳」で居眠りしてしまったのは前の席の居眠りに誘われた感もある。
隣席の友人?と話していらした背の高めの年輩男性が、始まった途端に居眠りを始めて、
頭を前後に振り続けるもので、視界に入りっぱなしの動く頭を押さえたいと思ったほど。(苦笑)
邪魔な動きにウンザリして目をつむったのが悪かったのか、それからは気づくと目をつむっていて、
自分が悪いとはいえ、前の席の方に不満たらたら。
それに隣席の男の方の大きく広げた足も邪魔で、席の位置だけでなく、
回りの方による運不運もあるわね〜と思った日だった。 

*****
江戸小紋・お召十。 白山紬。 茄子紺色。 (小林義一染・六谷泰英型)
袋帯。 灰色地。 水辺の柳に鳥。 (津村、川島睦郎・美の世界〜四季を謳う〜「流水柳鳥文」)
五嶋紐。 光沢のある茶色(朱色?)の暈し。
緑・薄青・薄緑・生成りの染分けの帯揚げ。 (和想庵)
薄水色のエナメル加工の台の草履。 紬地の鼻緒。
道中着。 奄美泥染。 黄緑色・緑色など多色のグラデーション。 (赤塚次男)

能「遊行柳」に因んで柳の柄の帯を締めたら、お会いした方にお洒落〜と褒めていただきニコリ。

2014.4.25 [金] 鍼治療 のち つつじ見物

火曜の朝、起きた時から軽い眩暈がしたものの、近くに買い物に行ったのが悪かったらしく、
帰って来て動くのは辛いけれど横になるのは躊躇して椅子に座ったら、もう動けないままに、
気づいたら何時間か何もせずに経ってしまっていた。(涙) 結局3日間も沈没状態。
母の処にも行けず、当然ながら他の心づもりの外出もダメで、木曜の健康講座も欠席。

でも少しよくなったので、約束していた友人宅での出張鍼灸治療院に出かけた。
またもドジで、隣の駅で降りてしまい、地上に出てから、あらっ出口を間違えたと早合点。
別の出口まで行ってから漸く駅が違ったことに気づいて、慌ててまた一駅だけ電車に乗る。
時間があれば一駅ぐらい歩くのだけど、一緒に昼食を取ることになっているのに遅刻は必至だから、
待たせるのは少しでも短くしなければ申し訳ない。
携帯電話を持たない私のために友人1人が駅の地上出口で待っていてくれたお蔭で、
無事に皆と合流。 手数をかけてしまったが、ありがたいことと感謝。
偶然?前回と同じ顔ぶれで、今回はイタリア料理店。 私たちは一番安いパスタランチ。(笑)
サラダにケーキと飲み物がついて、消費税を入れると千円ちょっとという信じられない値段。
時間によっては混んで入れなかったりはしても、選択肢の多い所はいいわね〜と思う。

めまいと肩凝りと、どちらが先かは分からないけれど、気づいたら酷い肩凝りだったが、
鍼治療のお陰か肩凝りは大分軽くなったのでホッとして、その後は、お茶を飲みながら暫くお喋り。

それから治療中の人や部屋の主をおいて、友人と2人で根津神社のつつじを見に行った。
花は少し盛りを過ぎた頃かという様子だが、まだまだ十分に見頃。
いろいろな色合いの、花の形もさまざまなつつじに、品種改良に感心しながら(爆)見て回った。
混んでいる昼間と違い閉苑近い夕方は見物人も少なくなって、見易くてうれしかった。

亀戸天神の藤も盛りみたいだけれど、見頃の間に行けるかしら?

2014.4.21 [月] 困った癖

午後、8ヵ月ぶりに歯医者で検診してもらい、少しあった歯石も取ってもらった。
歯磨きは綺麗にできていて問題ないが、歯周病が進んでいて進行を止めるのは至難らしい。
歯茎の内側は噛み締めでできる凸凹でいっぱいとか.. う〜ん..

目下のところ噛み締める癖が一番の問題らしく、しないように気を付けられ」ないか、
また、歯磨きは現行の朝食後と就寝前だけでなくて毎食後にできないか、とのこと。
着物での外出が多いから、着物を汚すと後の手入れが面倒だと思うし、
狭い化粧室で洗面台を占領して歯磨きをしている方に、感心しながら傍迷惑な思いもあって、
外出先での歯磨きは実行できないでいる。

このままでは奥の歯はそのうちに入れ歯かブリッジにしなければならなくなるらしい。(涙)
丈夫な歯の人は歯周病になり易いと新聞記事にあったけれど、私もその口らしい。

*****
気が重いまま、トリートメントをしてもらいに銀座に出た。
メンバーカードやチケットなどは一括してバッグに入れた筈が..無い。
連日のドジだわね〜と、ますます気が滅入った。 これが年取った証拠なのかしらね〜
つもりでなく、無意識にするのではなく、1つずつ確認していかないとダメな歳になったらしい。

それに、先週の月曜日に中国整体に行って1時間のマッサージを受けて身体が楽になったのに、
1週間後の今日は、またガチガチ。 なんでこんなに身体が固いのやら..
トリートメントはボディとファイシャルとで2時間半余。
それなりにスッキリしたものの、気の重さまでは軽くしてはくれない。

*****
その前に、「トーベ・ヤンソン生誕100周年記念 MOOMIN! ムーミン展」@松屋。
知らないキャラクターも居て、知っているようで知らないことに気づきながら、楽しく見て回った。
観客は女性・子供が多かったが、カップルの他、男性お一人の方もいらした。

トリートメント後は、また松屋に戻り、レストラン街の田中屋の旬の田中屋膳で夕食。
カツオのお造り、筍の若竹煮、春野菜の天ぷらなど、季節感があって楽しいし、
〆の蕎麦まで美味しくいただけて、DMはがきでワンドリンクサービスなのもうれしかった。
少し気分がよくなって、帰宅。

2014.4.20 [日] 組踊「大川敵討 おおかわてぃちうち」

国立劇場おきなわ開場十周年記念で組踊「大川敵討」の通し上演があったので午後から観て来た。
昨日と今日の2回だけの公演のためもあるのか、今日の国立劇場(小劇場)の客席はほぼ満席。
人間国宝らの監修・指導による中堅・若手を中心とした上演だそう。
男役・女役・若者役により、台詞回し・動きが違うので、あれっどういうこと?と最初は思ったが、
そのうちに役によっての違いらしいと分かって来て、興味深く観ていた。
漢字だけでなくカナ書きにも仮名が振ってあるのに、耳に聞こえてくるのはルビとは異なる音。
こゆきさんの沖縄便り?というか日記で垣間見る沖縄の独特さを言葉の面でも改めて実感。

この組踊は、以前観た踊りの要素の強い組踊より舞踊劇の印象が強くて、
一口に組踊と言っても、いろいろなのがあるのかしら?と思った。

組踊の前に、祝儀舞踊という琉球舞踊があって、前回にも観た筈だけれど覚えていないし、
人間国宝・重鎮の宮城能鳳・嘉手刈林一の両氏が踊られるので、これも楽しみにしていたのに、
不運が重なって、って要は私の不注意やら何やらで、観損なう羽目になった。(涙)

まず開演時間を間違えていたこと、
そのために時間が十分には無いのだから、用意していたものをそのまま着ればいいのに、
着る段になって、沖縄の組踊だから南風原の花織の帯を締めたいと慌てて捜しまわったこと、
結局見つけられず(涙)、何をやっているのやらと自分に呆れていたら、まだまだドジは続いて、
雨が心配で雨コート兼用の塵除けを着たら、裾から着物が覗く。 
初期に作ったコートは短めの着丈に合わせたが、最近は何故か着丈が長くなったもので、
大慌てで、着物の丈を短く調整する羽目になって..と次々にドジの連続。
更に、エレベーター・電車も間が悪く待ち時間ばかりで、遅くなってしまった上に、
少し遅れて劇場に到着して座ろうとしたら、私の席に間違って座っている方がいらして..
数分の短い舞踊だから、座れた時には、両氏が踊り終えて退場なさるところだった。
こんな日もあるのね〜と思うものの、こんな不運が一体どれだけ続くのかと思った悲しさ。

*****
帰りに日本橋に寄って、東日本伝統工芸展@三越を見て回った。
関東・甲信越・東北・北海道在住の作家による作品で、あぁいいわねぇ〜と思うものが
あちらこちらにあって、眼福なひとときを過ごし、帰りには1階正面入り口近くで、
新しいバッグ・包装紙の柄にもなった森口邦彦氏の着物を再度拝見。

京都展@高島屋も覗き、少し買い物をし、催事場のイートインで夕食を済ませ、
イイダのイートインもあったので珈琲とケーキ・ラムロック。

*****
小紋。 墨流し染。 灰藤色に薄墨・薄茶色等。
染名古屋帯。 塩瀬。 茶紫色地。 円の中に多少意匠化した藤文。 (染の北川)
伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
紋意匠ちりめんの帯揚げ。 友禅ぼかし。 灰緑色〜灰茶系。 蔓ぼかし柄入り。 (美苑)
藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 銀色の台。
雨コート兼用塵除け。 西陣お召し。 緑・薄茶色の吉野格子。

2014.4.19 [土] モダンバレエに魅入る

夜、芸術監督デヴィッド・ビントレー振付のモダンバレエ2曲を観に新国立劇場へ出かけた。
初めの「ファスター」は、ビントレー振付のバレエのためにマシュー・ハインドソンが曲を作り、
指揮者のポール・マーフィーとの3人で、ロンドン五輪開催を祝して作り上げたのだそうだが、
さまざまな競技を思わせる振りの連続で、知らずに観ていても力強さを感じた。
元々は五輪のモットー「ファスター、ハイアー、ストロンガー」に因んでいると後で知って、
ああ、やっぱり..と納得。 会報くらい読んで行けばいいのにと少し反省も..(苦笑)

次の「カルミナ・ブラーナ」は、カール・オルフ作曲の音楽に振付けたもの。
合唱・ソロなど圧倒的な声に乗せてのバレエ。
前回の印象が残っている部分と忘れていた部分とがあったが、今回も強烈な印象。
終了後の拍手もすごく、長いカーテンコールが続いた。

昨日に続いて、満足感一杯で、満腹とでも云うような満ち足りた気分。
いい舞台を観られた幸福感を味わった。

*****
違う着物・帯を着用のつもりだったのに、気力不足で草履とコート以外は昨日と同じ。(汗)
草履は、訪問着用の白色の皮シコロ織の鼻緒に薄いパ−プルシルバーの台の草履。
コートは、透かし織の単衣コート。 薄緑色・薄黄緑色。

メトロの乗換駅で見知らぬ方から突然、素敵なお召し物ですねとお声を掛けていただき、ビックリ。
本当に、着物ならではの経験だと、お声を掛けていただく度に思う。
できれば、これをきっかけに着物を着てみようという気持ちになっていただけたらと願うけれど..

2014.4.18 [金] 能「海士」に魅入る

夜は、国立能楽堂の定例公演を観に出かけた。
番組は、狂言・和泉流「酢薑 すはじかみ」と、能・観世流「海士 あま」。

何度か観ている「酢薑」の他愛無い秀句争いを、笑いながら気軽に楽しむ。
要は駄洒落・語呂合わせの類で、互いに言いあって共に笑い合う言葉遊びの趣きだから、
観ていて楽しめるかどうかは狂言師の技にかかっていそう。
シテ/酢売り:三宅右近、アド/薑売り:石田幸雄。

能「海士」は、小書「懐中之舞」つき。
前場が長いが、龍神に奪われた宝玉を龍宮から取り戻してくる[玉ノ段]が観応え・聴き応えがあり、
後場は小書「懐中之舞」により、龍女の[早舞]もあって、飽きない。
終わった時にはいいお能を観た喜びと、息を凝らして観ていたので疲れた〜気分も..(笑)
子方の謡が多いが、6歳か7歳でしっかり謡うのに、お能の家の子の素晴らしさにまたも感心。
シテ:浅見真州、子方/房前大臣:谷本悠太朗、ワキ/房前の従者:福王茂十郎、
アイ/浦人:高澤祐介、後見:清水寛二ほか、地頭:浅井文義、など。
囃子方は、松田弘之、観世新九郎、河村大、観世元伯。
面は、前シテ/海士が深井、後シテ/龍女が泥眼。

帰りにお会いした方と、いいお能だったわね〜 堪能したわね〜 でも疲れたわね〜と異口同音。
おひとりが、堪能したから明日は静かに余韻に浸っていましょうと言っていらして、
同感の気分ではあるものの、私は明日も予定があるから.. 

*****
紬訪問着。 白山紬。 オフホワイト地。 波文。
袋帯。 経箔緯駒箔。 青磁レインボー系。 格天図・流水部分手刺繍入り。 (お初)
五嶋紐。 薄緑色に金色の変わり菱形つなぎ。
紋意匠ちりめんの帯揚げ。 友禅ぼかし。 灰緑〜灰茶色。 蔓ぼかし柄入り。 (美苑)
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の皮の天・鼻緒。 (菱屋のカレンブロッソの カフェ草履)
雨コート兼用の塵除け。 大島紬。 黒色。

雨になりそうな予報だったが、雨に強そうな白山紬だから平気だろうと着用。
お能に合わせ、波文の着物に、龍宮ならば能楽堂でもキラキラした帯でもいいかと下したが、
後シテ/龍女の袴が色合いは違うけれどキラキラしていて、ちょっとうれしくなった。

2014.4.18 [金] 名残のしらうお

夜は予定があるが真っ直ぐ帰ってくれば間に合うだろうと、てんぷらランチ@みかわ是山居。
今月は満席で入れない日が続いて、今春最後のしらうおを食べ損なうかと少し焦っていたが、
漸く今日は入れてホッ。(笑) 昼のお決まりランチに当然しらうおを追加。(爆)

で、魚は、海老、海老の頭、鱚、煽り烏賊、しらうお、めごち、穴子。
最初の向付の一品が糸のように細いもずくで、おおっ!と思って聞いたら、新潟産だそう。
この時期にだけ出るので、私にとっては季節を感じるもずくだが、こんなに細いのは初めて。
生もずくがある時だけで、例年の宮崎や天草など九州産が入らず新潟産が入ったのだとか..
お椀は、今月も蕪蒸し。 途中の箸休めの野菜はタラの芽で、これも季節感一杯。
野菜はアスパラに椎茸を選択。 
最後のかき揚げはいつも通りの天丼にしたが、いつも通りでなかったのがかき揚げ。
いつもの小柱でなく、私のは才巻海老。 滅多に食べられない海老のかき揚げ天丼が少しうれしい。

2014.4.17 [木] 見巧者

午後、渡辺保氏が講師を務める演劇講座「六世中村歌右衛門を語る」を聞きに行った。
早大演劇博物館で行われている「中村歌右衛門展」にあわせての無料講座。
講座の前にまず演劇博物館に行って、歌右衛門展と他の展示も合わせて見た。
歌右衛門展自体は1部屋だけでの展示だし、3年前に行った時にも見たと思う筥迫があったり..
家族写真を含めた写真が多い感じだった。 ざっと見てから会場の小講堂へ行ったら超満員。
どうにか席を見つけて座れたが、その後も観客が増えて、多数の補助席が後ろに前に出された。
立たせておくのは申し訳ないと、博物館側・講師の心遣いが優しい。

聞き手の児玉竜一氏の質問・問いかけに答える渡辺氏の話は、話し上手もあり楽しかった。
芸風も違いライバル視された歌右衛門と梅幸は、戦後の歌舞伎それも特に女形苦難の時代を
共に過ごした戦友だったというのが、印象的。
何より心に残ったのが、芝居・歌舞伎のためには役者は当然だが観客も大事で、
綺麗というだけで喜んだり、よくない舞台に満足するようではダメで、
氏は見巧者という言葉は使わなかったけれど、要は観客が見巧者にならないといけないのに、
今ここが危機的状況にあるという件で、観客の一人として、耳が痛くもあり、納得もした。
でも見巧者になるのは難しい。 
以前、謡・仕舞・三味線・長唄..等々の習い事をする方が多かった頃は、自然に目も耳も肥えて、
芸に厳しい客も多かっただろうけれど、今は..  感性の問題だけではないし..

*****
紬。 紅花染。 薄青・薄桃色。 (新田秀次)
袋帯。 金彩摺り友禅。 引箔。 渋い灰銀色。 摺り金彩格子。 
伊賀組紐。 白色、片側は黒色。 (松山好成)
濃淡青色の染め分けの帯揚げ。 (薄色の方を出す。)
レトロ?な花柄の鼻緒の草履。 墨色の台。 (金鷲)
友禅大型バッグ。 灰紫色。 葡萄唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
単衣の道中着。 透かし織。 薄緑色・薄黄緑色。

殆ど履いていない草履の底が、痛んでいるというか劣化した感じで、いつまで履けるやら..
黒地に赤い桜柄の鼻緒の桜の時期専用にしている草履ほどではないが、
ともに着始めた頃に求めて、でもあまり履かずに置いていたから、悪かったのだろうと思うけれど..

2014.4.15 [火] 真央ちゃんの軌跡展

「感動をありがとう!! Smile 浅田真央23年の軌跡展」@高島屋。
先週、混んでいたので先に食事したら少しは空くだろうと思ったのが失敗で、
お腹一杯になったらケロッと忘れて地下に降りてから気づいたものの、気力不足で先送り。
で、見てきましたよ〜  でも午後も夕方も混雑は変わらない感じ。(笑) 
夕方からも仕事帰りに寄る人が多いようで、終日混んでいるらしい。

写真パネルに合わせ、衣装とメダルが展示してあって、様々に変化のある衣装も素晴らしい。
真央ちゃんの等身大パネルの横で撮影できるので、コーナーは順番待ちの人が多数。
女性が多かったけれど、若い男性だけでなく年配のおじさんも..
TVなし生活が続いているため、ソチでのフリーの演技を会場のビデオで初めて見て感動。
「自分を信じて 悔いの無いように」と送り出すコーチに、「行ってきます」と応えて
リンクに出る真央ちゃん。 ここでもうジ〜ン。 終わった時には拍手なさる方も何人かいらした。
お薦めですよ〜 無料だし..と誰にともなく.. って、本当は伝言の気分。(爆)

*****
今日のもう1つの用件は、コンタクトレンズの購入。
先月、片方のレンズをウッカリ流してしまって、古いレンズで代用していたのを、
とっくに替え時は過ぎているからと両方のレンズを買ったが、スンナリ受け取れてうれしくなった。
今まで、度が強いので在庫がないと言われて再度取りに行くことが多かったのが、一度で済んだ。
今回は初めての店だったけれど、これからはこの店に行くことにしようと思う。

*****
近為で夕食。 このところ門仲の店に行かれなかったので、大丸のレストランまで食べに行った。
帰りにもう1度「真央展」を見て、叶匠寿庵のあんみつをデザートにペロリ。

帰宅後、ふっと体重計に乗って愕然。 一時戻りつつあった体重がまた増加している。
食事と、特に甘味・お菓子の食べ過ぎだと、強く反省。

2014.4.13 [日] 京都旅行の備忘録 その2

3日目: 哲学の道 → 法然院 春の特別公開 → 銀閣 春の特別公開 → 詩仙堂 →
     曼殊院 → 修学院離宮 参観 → 高瀬川沿いの桜 三条から四条まで →
     祇園白川宵桜ライトアップ → 青蓮院 夜の特別拝観 → 二条城ライトアップ

 年に春と秋の各1週間しか公開されない法然院を初めて拝観。 銀閣の東求堂にも入れ、
 詩仙堂では暫く相客が居ず、独り占め状態でゆったりできて、うれしい驚き!つき。(笑)
 曼殊院でも今回が最後の公開という不動や阿弥陀如来坐像などもゆっくりじっくり拝見できたし、
 修学院を参観できた幸せもあって、充実した一日になった。

 帰りの混雑したバスで私より大分ご高齢の方に席をお譲りして途中下車した結果、
 木屋町通の高瀬川沿いを見頃の桜を愛でながら歩くことができて、まるで褒美をもらった気分。

 そんなこんなで、この日は、哲学の道、法然院→銀閣、詩仙堂→曼殊院→修学院 を歩き、
 修学院の参観では高低差のある庭園を歩き、さらに夜は桜を愛でて、一日中歩いて回った。
 哲学の道は桜が満開で観光客が多かったが、法然院近くになると人が少なくなって落ち着いたし、
 夕方から夜までは存分に夜桜、それも多くの所で満開の見ごろの桜!を楽しめた。
 庭園・建物・宝物に桜までも満喫できて、うれしい日になったのは、心がけがよかった?(爆)
 ホテル近くの和食の店その3は居酒屋風だった。

4日目: 京都御所 参観 → 京都府庁旧本館 旧知事室、中庭の桜 等 → 
     野村美術館 大田垣蓮月尼展 → 都をどり@祇園甲部歌舞練場 → 円山公園

 御所の参観は修学院より少し短めの約1時間で、興味深く拝見した後、京都府庁旧本館に行く。
 外観・旧知事室等の室内を拝見し、枝垂桜が多くて桜の庭!の趣きの中庭で暫し憩う。

 府庁旧本館に向かう頃から、急に脚が重く痛くなってきて自分でも驚いたが、
 薦められた野村美術館で見ているうちに脚を動かすのも辛くなったので、以降の予定は変更。
 2日目に自転車で走り回った疲れが遅まきながら出て来たらしい。 それにしても急に..

 都をどりを見ることにしたが、舞妓・芸妓の人数が多くて華やかさ一杯。 花街の大きさを実感。
 北野をどりだけでなく、両方見てよかったと思う。

 遅い昼食は尾張屋の蕎麦。 少し早いけれどおやつにと蕎麦饅頭のサービスつき。 うれしい。
 鍵善のくずきりを食べに行ったら、待っている人がたくさん並んでいてビックリ。
 春休みだし、桜と都をどりのため混んでいるとか.. でも待ち時間は短いというので私も待った。
 建て直したという店は明るくバリアフリーらしいが、昔の2階が少し懐かしい。

伏見や醍醐には行かれず、他にも行きたかったのに行けなかった所もいろいろあって、
心残りが無いわけじゃないけれど、十二分に充実した京都旅行を堪能して、深夜に帰宅。

2014.4.13 [日] 京都旅行の備忘録 その1

2日に帰って来てから慌ただしく過ごしているうちに10日も経ってしまったが、
自分の覚えに、京都旅行を遡り。

この時期なら数日まとまって出かけられそうだと早くからホテルだけ予約しておいたので、
元々は観桜の旅ではなかったのだけれど、京都にいる4日の間に日に日に桜が開き、
あっという間に何処に行っても満開の桜を愛でるという幸せな旅になった。

具体的な予定は立てていなかったので、毎晩ホテルで翌日の予定を決めることになったが、
いろいろな特別拝観もできて、京都の桜も見られたし、学生時代の京都熱が再燃しそう。

1日目: 京都御苑北西の桜 → 北野天満宮 → 上七軒・・北野をどり@上七軒歌舞練場 

 雨の降る中、正午を過ぎた頃に京都に到着し、荷物をホテルに預けてから、観光に出発。
 満開という京都御所の北西の桜を見に行ったが、桜より足元が気になった感じなので、
 宮内庁事務所に申込みに行った2日目と御所を参観した4日目にも晴れ空の下で見物。
 雨に裾がすっかり濡れてしまったのにめげて、この日は歩いての見物は止める。

 北野をどり@上七軒歌舞練場を見ることにし、その近くの北野天満宮と、上七軒のそぞろ歩き。
 踊りが終わってもまだ明るいし、雨は止んでいるし、ホテルまで歩いて帰る。
 途中で果物を買ったりしてノンビリ歩いたら1時間ほどかかった。
 夕食は、ホテルで教えてもらった付近の和食の店その1。 悪くはないが、一人向きではない感じ。

2日目: 相国寺 春の特別拝観(法堂・方丈・浴室) → 下鴨神社・糺の森 → 上賀茂神社
     → 龍安寺 → 天龍寺 庭園・法堂の雲龍図 ・・ 弘源寺・宝厳院 春の特別拝観

 ホテルで自転車を借りて1日走り回った。
 相国寺では、法堂の天井絵の下で手を叩いて、鳴き龍を実感。 浴室も興味深かった。
 今回の旅で前以て行くことに決めていた下鴨神社と上賀茂神社にも行けたが、糺の森だけでなく、
 川沿いの道など自転車進入禁止が多く、地図では道があるのに行っては戻りの繰り返し。

 朝の申し込みで修学院離宮の参観も取れたので、前夜に決めた詩仙堂・曼殊院の予定を変更。
 代わりに嵐山に行くことにしたが、距離はともかく、勾配があることに思い至らず、失敗だった。 
 自転車には変速ギアが無かったので、坂が続くと大した勾配でなくても押して歩くはめになって、
 グッタリと疲労困憊。 でも、あちらこちらで満開の桜を見られたうれしいおまけつき。
 相国寺と天龍寺で、法堂の龍の天井絵を観比べる結果になったのも、楽しかった。

 夕食に行った和食の店その2「京料理かじ」はカウンターもあって、当たり!(笑)
 次の旅の食事処が1ヵ所決まった。(爆)

2014.4.12 [土] 「隠狸」と「高砂」

普及公演を観に、中2日でまた能楽堂へ出かけた。
解説付きで、あと、狂言・和泉流「隠狸」と、能・金剛流「高砂」。

また寝そびれてしまい、3時間くらいしか眠れなかったので、少し心配していたら、
案の定、解説の途中から眠気に襲われ、居眠りつきの鑑賞。(涙)
狂言もお能もよかったので、しっかり観ようと思ったものの、いつしか謡が遠くなって、
目をつぶったらもうダメ、気づくと場面が飛んでいるテイタラク。
でも、それなりには楽しめたから、まあよしとしましょ。

狂言「隠狸」は、いつ観ても楽しいが、演者次第でもありそう。
シテ/太郎冠者:野村萬、 アド/主:野村万蔵。
能「高砂」は、後シテの神舞がビックリするほど勢いがあって常とは印象が少し違った。
金剛流はいつもこうなのかしら?
シテ:宇高通成、ツレ:宇高徳成、ワキ/神主友成:福王和幸、アイ/所の者:野村万禄など。
囃子方は、一噌幸弘、後藤嘉津幸、大倉正之助、前川光範。
面は、前シテ/老人が小尉、後シテ/住吉明神が神體、ツレ/姥はそのまんま姥。

*****
小紋。 飛び柄。 渋い黄色(鶸色?)地。
本袋帯。 薄青緑色地。 緑・青他で草木・鶴などの柄。 中国の庭園風景?のような。 (川島織物)
伊賀組紐。 渋い空色、片側に白・薄桃色入り。 (松山好成)
藍染の帯揚げ。 濃淡藍色の薄色を出す。 (松原)
生成り他薄色の五嶋紐の鼻緒の草履。 パールパープル色の台。

お能に合わせて唄絵本散しに能面「翁? 高砂?」の帯を締めるつもりが直前に変更。
春のうらうらした気分に合わせ、色合いも柄も柔らかな面白い印象の帯にして、
帯締めも帯の地色に似た色合いのもの。

2014.4.11 [金] 鳳凰祭歌舞伎・昼の部

歌舞伎座に昼の部を観に行った。
病気休演していた三津五郎が復帰し、藤十郎が一世一代でお初を勤めるのが話題の昼の部。
2人とも昼の部だけの出演のためか、夜に比べて空席はずうっと少なく、何となくホッとした。(笑)

まず「壽春鳳凰祭 いわうはるこびきのにぎわい」という20分の新作舞踊。
背景が初めは松と竹、次に桜満開の春景色で、衣装も華やかだし、平安絵巻風。
時蔵、扇雀、橋之助、錦之介、梅枝、新悟、万太郎、隼人に、我当と進之介。
今月の時蔵は昼夜ともに踊りなのね〜と思いながらの見物。
次が、「鎌倉三代記 絹川村閑居」。
幸四郎の安達藤三郎/佐々木高綱、梅玉の三浦之助、魁春の時姫。
まず京妙と芝喜松の局が出て、桂三の富田六郎が出て、そこへ歌女之丞のおくるが出る。
あれっこんなだった?いつもと違う? と思いながら観たけれど..  あと、歌江の長門。

そして、「壽 靭猿 ことぶき うつぼざる」。 寿は三津五郎復帰を祝ってのことでしょうねぇ。
待ちかねた頃に三津五郎が登場したら劇場中が拍手の嵐。 もちろん私も大拍手。
三津五郎の猿曳に、又五郎の女大名(女大名でなく代参の..?)、已之助の奴。
三津五郎の踊りは文句なしだし、又五郎もいいし、已之助の印象がこんなに大人だった?で、
あと小猿がかわいくて、とっても楽しくうれしい踊りだった。

最後が「曽根崎心中」で、藤十郎の「一世一代」の天満屋お初。
可愛いらしくって80代とは見えないし、動きだって、最初に徳兵衛に駆け寄る時も、
徳兵衛の手をとって花道を走り去る時も、ビックリするくらいで、いや〜若い!と思った。
好きな話ではないけれど、藤十郎のお初が見納めとは、とても残念。 まだまだ演れそう。
翫雀の徳兵衛も初めて観た時とは雲泥の差というか..  2人の道行も飽きさせない。
あと、橋之助の油屋九平次、左団次の平野屋久右衛門、東蔵の天満屋惣兵衛など。

*****
移転したぶどうの樹に漸く寄れた。 やっぱり閉店時間が大分早くなっている。
フォンダンショコラ(紅茶とチョコレートのアイスつき)と珈琲を美味しくいただいた。
ただ、場所のためもあるのか、すっかり高級店になってしまって、懐に厳しいのが玉に傷。
更に茶の葉に寄って、煎茶をいただきながら暫くゆったり。 お菓子は草餅。

*****
色大島紬。 泥染。 灰青色地。 花火?のような模様。
袋帯。 極薄灰色地。 竹・筍・雀の柄。 (弥栄 川島睦郎・美の世界「竹となりゆく」)
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
コートは、初夏用のにした。 道中着。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (赤塚次男)

劇場で知らない方から、帰りに寄った呉服店で店長、スタッフから、帯を褒めていただいてニコッ。
季節柄は、締めても見ても楽しいと思う。
2店目の呉服屋で、好みの青色の、染めなのにお召のような独特の生地感の着物に出会った。

2014.4.9 [水] 泣尼と屋島

このところ毎月恒例になった国立能楽堂通いで、昼から定例公演を観て来た。
狂言・大蔵流「泣尼」と能・観世流「屋島」。
狂言「泣尼」は以前観た時と同じような印象で、少し長めの話も楽しく笑っているうちに終了。
シテ/住持:山本則重、アド/施主:泰太郎、アド/尼:則俊。

能「屋島」は、屋島での義経の勝ち戦の勝修羅で、「弓流」と「那須」の小書つき。
替間「那須」のため、狂言方が与一・義経・後藤兵衛実基・語り手を語り分けるが、
東次郎さんが素早く居場所を替えては語る様子に、語りにも身のこなしにも感嘆するばかり。
小書「弓流」も含めてシテの動きにも集中して楽しく拝見。
前シテ/漁翁・後シテ/義経の霊:武田宗和、ツレ/漁夫:武田文志、ワキ/旅僧:殿田謙吉、
アイ/所の者:山本東次郎、後見頭:武田志房、地頭:岡久広 など。
囃子方は、寺井宏明、鵜澤洋太郎、安福光雄。
シテの面は、前シテが朝倉尉、後シテが白平太。

帰りに駅までご一緒した顔見知りの方といい公演だったわね〜とニコニコ異口同音。

*****
沢山の野菜が入ったソーセージグリルにパンと珈琲のランチで食べ過ぎ感があったのに、
帰りに展示を見たいと寄った日本橋のデパートでもまたも食べ過ぎ。(苦笑)

「感動をありがとう!! Smile 浅田真央23年の軌跡展」を見るつもりが、混んでいたので、
特別食堂が新館から本館8階に移ったのに驚きながら、食事を先に済ますことにした。(笑)
帝国ホテルと大和屋三玄と野田岩の3店コラボの特別コースがあったので、それにしたが、
夫々の皿は少なめとは言え、やっぱり多くて満腹になった。
お腹一杯になったら、食後にもう一度寄ってみるつもりだった展覧会のことを忘れてしまった。
下まで降りてから思い出したものの、まだ始まったばかりなのでまたの機会に見ることにして帰宅。

*****
江戸小紋・毛万筋。 薄茶色? (寺山存男) (お初)
袋帯。 黄・緑みの渋い金地。 抽象的な鳥の柄。 (高島・紗夢織・陶眩「鳥からの伝言」) (お初)
五嶋紐。 金色入りの薄桜色。 片方は薄青磁色。
紋意匠ちりめんの帯揚げ。 友禅ぼかし。 蔓ぼかし柄。 灰緑に灰茶色。 (美苑)
黒・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 黒色の本漆台。 
利休バッグ。 薄茶色、疋田と葉柄の市松。 (伊と忠) サブにお召し中型トートバッグ。
道行コート・被布衿。 結城玉紬地。 染暈し(裾・錆緑〜肩・紫) (結織苑)

着物は色が好みと少し違うものの、一柄の江戸小紋はともに濃い色なので、
少し違う柔らかい色のが欲しかったのと、遠目には灰茶色にも見えるので、あつらえた着物。
着てみると、やっぱり少し柔らかみがあって、これはこれで気に入ってホッ。
帯は、お能の勝修羅の気分から選んだもの。

2014.4.8 [火] 超!久しぶりの和食と、深川の桜

食いしん坊づいて、和食も食べたいと、本当に久しぶりに志づ香@門仲に入れていただいた。
深川に行くなら、深川さくらまつり中の大横川沿いの桜も見たいと早めに行って、暫く散策。
今年の桜も終わりね〜と思いながら、散り始めている川沿いの遊歩道を往復。
でも道路沿いより川沿いの方が温度が少し低いのか、まだ葉桜は少なく、それなりに楽しめた。

志づ香には開店直後に一番乗りで伺って、いつも通りにお任せ。
お酒は冷やを1合。 初めての羽根屋という純米吟醸。
美味しくても1合だけで十分なのが少し寂しい。 それにしても飲めなくなったものだわね〜 
はなわさびのお浸し、蛍烏賊・しらうおの酢味噌和え、お造り、穴子の白焼き、鱸の若竹蒸し、
しらうおのてんぷら、帆立の蕗味噌焼き、〆の稲庭うどんは胡麻にしてもらう。

たくさん飲む方ならいざ知らず、私のようにほとんど飲めない者には、
CPが素晴らしくよくて嬉しくなるし、ここにもせめて季節毎には来たいと思う。
ほんのり桜色の頬を気にしながら、ほろ酔い気分で帰宅。

2014.4.7 [月] 鳳凰祭四月大歌舞伎

歌舞伎は先月に続いての鳳凰祭大歌舞伎だが、先月よりは出演者に特別感はない。(笑)
それに空席が結構あって、それも満席だった先月との大きな違い。(爆)
夜の部は、「一條大蔵譚」と」、「女伊達」、「髪結新三」。

「一條大蔵譚」は、吉右衛門の大蔵卿で、「檜垣」と「奥殿」。
吉右衛門の演ずる大蔵卿の阿呆ぶりが前回より節度があって、(笑)
作り阿呆ぶりと本性の演じ分けも十分だし、これくらいの方がいいと思いながら観た。
衣裳が見慣れた感じのものと違うのは、播磨屋風?なのか新歌舞伎座風?なのか? 
梅玉・芝雀の吉岡鬼次郎・お京夫婦は、見慣れた感もあり、安心して観ていられる。(爆)
魁春の常盤御前。 あと、勘解由・鳴瀬を由次郎・歌女之丞が演っていて、歳月の流れを感じた。
夜の部では、これが一番楽しく観られた。

「女伊達」は、時蔵の女伊達に、松江・萬太郎の男伊達などが絡む短い長唄舞踊。
助六もどきの女伊達は時蔵のご贔屓には楽しいだろうが、
「一條大蔵譚」と「髪結新三」の間の、楽しい気分転換風。(大爆)

「髪結新三」で知られる黙阿弥の世話物「梅雨小袖昔八丈」は、幸四郎の新三。
時鳥・初鰹売りなど季節感たっぷりに、新三の小悪党ながら江戸前の粋な男ぶり..の筈が、
幸四郎はどうにも庶民の中の小悪党には思えないところが.. いつになっても違和感がある。
橋之助の手代の忠七は、芝翫を思わせるところがあって、あぁっ親子だわねぇと思ったけれど、
橋之助は、やすやすと新三に騙され叩きのめされる世間知らずの弱い男には見えないのが..
錦之助の勝奴は悪くはないけれど、忠七は錦之介の方が合っていそう。
秀太郎の白子屋の後家お常は相変わらずうまいものの、雰囲気が江戸の材木商の後家とは違う。
歌六の弥太五郎源七、彌十郎・萬次郎の大家夫婦は、それらしく楽しい。 児太郎が娘お熊。

*****
色大島紬。 片身替りの小紋風?の印象。 (たけがわ織物「綾の舞(竹千雅)」)
本袋帯。 濃紺地錦。 枯れた銀(金?)引箔で鉄柵葡萄唐草文。 (お初)
伊賀組紐。 白に近い極薄桃色、片側に薄緑色。 (松山好成)
薄桃色・肌色の帯揚げ。 絞りなど入り。

あとは例によって桜の時期限定のコート・バッグ・草履など。
帯締めも桜の時期以外は殆ど締めない、云わば桜の季節用。(大爆)

2014.4.7 [月] フランス料理でランチ

今月は出かけたためもあって歌舞伎見物が遅くなってしまい、漸くの見物。
夜の部を見に行く前に、美味しい食事をしたいと、メルヴェイユでフランス料理をいただいた。
ここにも昨年の9月以来だから半年以上のご無沙汰とは我ながらビックリ。(笑)

で、各皿の量を少し控えめにしてもらって品数の多いコースにしたが、
サービスのウェルカムシャンパンの他は白ワインを少しだけしか飲まなかったおかげか楽勝。(爆)
何年振りかという超久しぶりだった先月末のヌーヴェルエールの料理を書けないままになったので、
今回は忘れないうちに、思い出せる範囲で書いておきたい。(大爆)

アミューズは黒胡椒の小さなクッキー?と豚肉のパテの一口サイズのシュー。
パセリとパン粉で作った緑色の芝を敷いた箱庭のような白い四角い皿に載っていて、楽しい。
オードブルの1品目は、赤いパプリカとジャガイモのヴィシソワーズ風。
やり烏賊・しま海老などが入っていて、なんだったかの(汗)緑の泡とで、彩りも綺麗。
もう1品は、珍しいと思って、豚足のクロケットにした。 
白いソースを敷いた上に茶色のクロケットと、白と黄色の半切りのゆで卵に緑色のセリ。
豚足を煮込んでからコロッケに仕上げたそうで、周りはサクサクで中はトロトロの差が楽しい。
ソースはラビゴットソースというタルタルソースに似たソース。
魚はさくら鱒で、カダイフを載せて焼いて.. あとは忘れた。(苦笑)
肉は、銘柄豚の「ルイビ豚(とん)」で、付け合せの筍と葉玉葱?が薄く長く、見た目も楽しい。
バルサミコのソースに.. 他はやっぱり忘却..
デザートは、パイにバナナのムース・胡桃のアイスなどを載せたものを選んだ。
やっぱり、どれも美味しい!と思う。 せめて季節毎には食べたいと再認識。

*****
八重洲口からの日本橋さくら通りも、銀座のさくら通りも、桜は散り出していて、
一部にまだ花の沢山ついている木もあるものの、花は殆ど散ってしまった木や葉桜が多く、
今年の桜はもう終わりだわね〜と思う。
同じさくら通りでも、日当たりの違いか銀座の桜の方が毎年咲くのも散るのも早い気がする。

キイさんの展示会には時間が足りなくて伺えず、またの機会にと諦め。

2014.4.6 [日] 東京の桜を愛でる

元々8日に友人たちと予定していた花見だが、桜の開き具合が早いので4日に変更したのに、
なんと、残念なことに雷雨で花見をしたとは言えないうちに中止。
で、今日は、東京の桜も見なくちゃ..と、買い物ついでに近くの緑道公園の桜並木まで行ってきた。
もう大分散りだしていたり、一部は葉桜になってきたりしてはいたが、まだ十分に楽しめた。
桜並木までの途中、花海棠、花蘇芳なども沢山咲いていて、濃淡さまざまな色合いに楽しい散歩。

午後、母の処に行った帰りに急に思いついて、小松川千本桜に行ってみた。
駅付近は、千本桜に限らず桜が沢山あって、マンション?団地?にも桜の木が多く、
すぐそばの大きな公園の広い芝生の周りも桜の木。
調べていないが、もしかしたら桜が区花なのかしらと思ったほど。
ただ千本桜自体は、延々ずうっと桜並木が続いていて、それなりに見事ではあるものの、
まだ桜の木が若いようで、そこそこ大きな木にはなっていても太い幹の桜は無く、
そのためか、桜並木が続くだけに、却って単調で飽きてくる印象。(笑)
もっと桜の木が大きくなったら、また見に行きたいとは思うけれど、暫くはもういいかと..

更に猿江恩賜公園にも寄ったら、こちらの方が桜の印象は強かった。
やっぱり年数を経た桜は枝ぶりも見事で、強い印象になるらしいと納得。

近くの洋菓子店に寄ってみたが、ツキイチのダチョウの卵のプリンは私の前の方で終了してしまい、
一体いつになったら食べられるやらと思いながら、サバランとタルトタタンを購入。

2014.4.5 [土] また20世紀オペラ

ベルク作のオペラ「ヴォツェック」の再演。
覚えている場面と忘れているところがあるが、演出のためもあるのかオペラというより音楽劇。
音楽に弱くて相変わらず音楽・歌を全く覚えていないので、音楽も聴きながら演劇を楽しむ感覚。

*****
無地調の小紋。 変わり織。 銀鼠色。 (千總)
袋帯。 白銀引箔。 蘇州平刺繍。 唐子人形?
伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。 (松山好成)
紋意匠ちりめんの帯揚げ。 友禅ぼかし。 蔓ぼかし柄。 灰緑に灰茶色。 (美苑)
パール味の青磁色台の草履。 黒地に真紅の小桜柄の鼻緒。 巻にも鼻緒と同じ柄入り。 (金鷲)
利休バッグ。 コートの残布で作った春色の。  サブにお召し中型トートバッグ。
道行コート。 薄桃色・薄茶色の市松・疋田。

コートとバッグは自分で桜ヴァージョンと思っているもので、草履も桜。
長襦袢も相変わらず桜の時期に重宝している桜の柄。 半衿も白地に桃色ビーズ。
桜の盛りだけど気分的に桜の帯はもう遅いかと止めて、
でも名残惜しく女の子の着物が桜の柄の帯を締める。(笑)

劇場で正に桜柄の着物の方をお見かけし、春に着損ないたくない思いに心を馳せる。
時期は少し遅いかと思っても1年待つのはと季節柄の帯を締めることの少なくない自分と重なる。

*****
大急ぎで帰宅して今季初の健康づくり講座に参加。
久しぶりの大人数で、欠席者を見込んでか定員の1割増し。
少人数ながら落選者もいたとのこと。 年度初め、4月なのね〜と思い新た。

2014.4.4 [金] 歌を聞いて、花見の予定が

歌を習っている友人の歌の会があったので、午後ゆっくり出かけた。
上手な組、緊張気味のまだちょっと..な組、いろいろあって、それも楽しい。

終了後、出演した友人と聞きに行った友人たちと皆で揃って花見の予定が、直に雷雨。
花見をしたとも言えないうちに中止。 天気予報通りとは言え、こんな時に当たらなくても..

既に皆それぞれに花見をしていたので、あまり残念がらずに(笑)、
一緒に食事し、店を変えて珈琲を飲んで、お開き。

2014.4.2 [水] 花盛りの京都を巡って帰宅

3月30日から4月2日まで3泊4日で京都旅行。
京都では日に日に桜が開花し花盛りになったので桜も大いに楽しみながら、
修学院、京都御所に、春の特別拝観の寺社などを回り、北野をどり、都をどりも見て来た。

初日30日こそ雨だったものの、その後は天気にも恵まれ、早起きも続いていたので(笑)、
31日は自転車で走り回り、他の日も歩いて、目いっぱい動き回っていたら、
2日の昼前には脚を動かすのも辛いくらいになってしまった。 特に自転車が堪えたらしい。
改めて考えれば若者でも疲れて当たり前、普通ならしない!と思うほどの移動距離。
自分の体力を過信したかな〜と思い、それより何より事前確認不足だったと、多少反省。(爆)
翌日でなく翌々日に痛みが酷くなるのは、若くないってことよね〜 当たり前?(大爆)

でも疲れも脚の痛みも何のその、本当に久しぶりの京都一人旅を楽しんで幸せ気分で帰宅。
これから少しずつ思い出して自分の覚えに書いておきたいと思う。

2014.3.28 [金] 久しぶりのフランス料理を堪能

ランチは、気づいたら半年!も食べていなかったフランス料理。
しかもレストランは1年どころか2〜3年ぶり? の、ヌーヴェルエール@新丸ビル。

何年か前からオーグードゥジュール・グループの中でも席が取れない筆頭になって、
近年は諦め気味だったところに、昨春の東京駅改修工事終了から一層難しくなっていた。
10日余り前に久しぶりに電話してみたら、この日なら席を準備できるとのことで予約した。
1人での食事に、そんなに前からの予約って..と思っても、そう言っていたらいつまでも入れない。

ランチは2コースで、1コースは夜のコースと同じ?のオードブル3品に魚と肉それにデザート。
いくら何でも昼から1人でそんなに食べられないと、軽い方のコース。
オードブル2品に、魚か肉、それにデザート。

料理も書いておこうと思ったのに、グズグズしているうちに忘却の彼方。(涙)
アミューズについていた燻製のクリームが印象的だったのは忘れ難いけれど..

開店以来のシェフが4月半ばで退職なさる由。
最後に食べられてよかったと思う。

2014.3.27 [木] 展覧会へ

「ザ・ビューティフル」@三菱一号館美術館、そして「富士と桜と春の花」@山種美術館。
展覧会は、それぞれ楽しく観たが、
午前中指定で送ったという荷物を受け取ってから出かけたので遅くなってしまい、
昼食を取ろうと思っていた三菱一号館のカフェは、展覧会の前も後も満席どころかお待ちの方多数。
で、どこでもいい、食べられれば文句は言わない的な食事になったのが少し寂しかった。

2014.3.26 [水] 定式能

今月最後の観劇は、東京能楽囃子科協議会の定式能の3月公演。
今朝は、コンタクトを入れる時に落として流してしまうという大ドジ(涙)でスタートした。
敷いたレンズ流出防止マットが、あれっ浮き気味と思う間もなく、マットの下に回ってしまった。
そんな絶妙?なタイミング、何故なのよ〜と思っても流れてしまったレンズは戻るわけもない。
度が少し違うものの以前のレンズがあっただけ不幸中の幸い。
新しいレンズと言っても、旅行前には間に合わないだろうと思うとガックリ。
寝ぼけ眼だったとは思わないのに、何なんでしょうねぇ〜 要は呆け?

お能の前に昼食を取ろうと駅前のレストランに寄ったら、ひどく混んでいて待つ人多数。
今日は運の悪い日かと凹んだものの、他に替るようないい店もない。
常より開演が30分遅いからと覚悟を決めて待ったら、ほぼ30分待ち。
あまり余裕がない時間になってしまい、指定席にしておいてよかったと思う。

*****
能楽堂の見所に入って、空いているのにまたビックリ。
この定式能は、満席近く混む公演と今日みたいに空いている公演との差が大きいとまたまた実感。

最初が、舞囃子3曲。  宝生流「志賀」、宝生流「桜川」、観世流「善界」。
続いて、一調2曲。  喜多流・謡で金春流・太鼓「杜若」、観世流・謡で幸清流・小鼓「蝉丸」。
この公演での一調の囃子方は各流の宗家・家元や重鎮で、鼓っていい、太鼓って素敵と思う。
太鼓は、ご宗家の金春惣右衛門さんが亡くなられたので、三島元太郎さんが代演。
小鼓は、家元の幸清次郎さん。

短い休憩後は、狂言・和泉流「八句連歌」と能・観世流「吉野静」。
狂言「八句連歌」は、野村萬・万蔵の親子共演。
何処ということでもないのにシテの万蔵さんの雰囲気がいつもと何となく違う。
いつもよりずっと印象的で、あらっ!と嬉しい驚き。 いいわね〜と思いながら観ていた。
萬さんはいつも通りの雰囲気で、そのお元気さは本当に羨ましい。 見習いたい。

能「吉野静」は、義経が匿われていた吉野山から落ち延びる時に、
防ぎ矢を仰せつかった佐藤忠信の機転で、静が舞を舞って時間稼ぎをして義経を逃す場面。
華やかな印象で、舞を奉納することによる奇瑞。
シテ/静・観世恭秀、ワキ/忠信・福王和幸、アイ/衆徒・野村太一郎と河野佑紀、など。

*****・
紬。 白地。 黒グラデーション格子。 (市三郎 雅生紬 煌)
袋帯。 墨色。 破れ丸に桜の花びら柄。 (織楽浅野)
五嶋紐。 桜色、金・銀入り。

能が「吉野静」だし、桜の帯を締めたいと、桜の帯でも遅めの時期に締めている花びら柄の帯。
帯の色が暗いから、着物は薄い色地の着物を着るつもりでいたが、雨の予報で変更。
縮緬の着物を止めてガード加工つきの、でも白地の紬にした。
午後からは雨になるとの予報が家を出る前には夜からに変っていたが、結局帰るまで降られず。
いいような、でも拍子抜け。

帰宅途中に、寄りたいところがあったものの、激しい眠気でまっすぐ帰宅。
何と6時前には寝てしまった。 まるで幼児並みだわね〜

2014.3.25 [火] 内から外から自分メンテ そして花見も

そろそろ桜の便りも聞こえる中、また春のしらうおを楽しみに、みかわ是山居で天ぷらランチ。
平日だけど早い時間帯は満席。 でも遅い時間帯で1人ならOKとのことで1時前に伺った。
早い組の方々がまだ食事中で、3階の待合で待つこと暫し。
既に一組お待ちだったが、その後続々増えて、成程ご繁盛ねぇと納得。
この前に入った時とは変わった展示を見たりしているうちに、用意ができたと声がかかった。

私は今日も、お得なランチで、いつも通り季節種のしらうおを追加。
突出しの3点盛りのちょっとした変化に、何となくうれしくなるのが自分でも楽しい。
車海老(頭も)2尾、きす、あおりいか2つ、めごち、しらうお、穴子。
間のお椀は先月に続いての蕪蒸し。 銀杏と海老を入れて蒸していて、彩りも綺麗でうれしい。
野菜は、途中でまた銀杏が出たし、選択分はアスパラとサツマイモにした。
締めの小柱のかき揚げは、いつも通りの天丼。
いろいろ盛り合わせの香の物もうれしいが、今日は何より味噌椀の蜆が大きくて、思わずニコリ。
あさりかと思いそうな大きさの蜆に、春だわね〜と思う。 大きいのと小さいのとの差も楽しい。
最後の甘味は、いつも通りの福豆がおいしい。 尤も私は水菓子の方がうれしいけれど..

*****
食後は、永代橋際の桜を見に暫しの散歩。
例年、此処の桜は他に比べて抜群に早い開花で、気づいた時には散っていたりするから、
満開を見られたのは久しぶりで、単純にうれしい。(笑)
まずは東詰め北側の交番脇の桜。 この1本は色が濃くて紅色に近い。 
ここでは通りを渡れないので、橋を渡り永代通りを横断し、西詰め南側の桜を愛でる。
また橋を渡って東詰めに行き、東詰め南側の桜を見る。 ちょうど見ごろの満開状態。
西詰めの桜だけは少し散りだしていたが、それでも今が盛りで、いい時に来られたとニコニコ。

満開の桜を楽しんだ後は、そのまま日本橋まで歩いて、和菓子を買いにときわ木に寄った。
私らしく、花より団子でなく、花も団子も。(爆)
目当ての桜餅と草団子は今晩のため。 多少の無理は承知で明日用に、練りきりと求肥も。
多過ぎとは思いながら、つい買ってしまい、食いしん坊だわね〜と少し恥ずかしい気分も。(大爆)

*****
内からの後は、外からの自分メンテ(をしてもらい)に銀座まで。
ボディをしてもらってからカプセルに入って汗をかく。 毛穴が開いたところで、フェイシャル。
ほぼ3時間かかりで、ガサガサだった手も少し柔らかになり、顔も少しは透明感が出て、ニコリ。

寄り道するには遅くなったし、歩いたためもあってか少し疲れを感じたので、そのまま帰宅。

2014.3.24 [月] 空ヲ刻ム者

夜は、4代目市川猿之助のスーパー歌舞伎�U(セカンド)の第1作目を観に行った。
前川知大の作・演出の、歌舞伎俳優と現代劇俳優のコラボ「空ヲ刻ム者 —若き仏師の物語—」。
初歌舞伎の現代劇俳優もそれなりになっている頃だろうと、終盤に観に行くことにした。

主役は無論4代目猿之助が演ずる仏師の十和(とわ)。
佐々木蔵之介が演ずる十和の幼馴染みで村の領主の息子の一馬(かずま)も主役級な役で、
2人主役の感がする時もあった。 宙乗りも2人でするし..
佐々木蔵之介のほかにも、浅野和之と福士誠治の現代劇俳優が大きい役を勤めている。
それがスーパー歌舞伎�Uとして成立するのは、市川門之助や、澤瀉屋一門の右近、笑也、
猿弥、笑三郎、春猿、寿猿、弘太郎など、先代が作ったスーパー歌舞伎作品に出演してきた
歌舞伎俳優が周りを固めているからだと言える。
佐々木蔵之介の台詞回しは海老蔵を思わせるところもあって、(海老蔵の台詞回しって、
独特だから..) 面白い印象がして、成程これも歌舞伎よねと思いながら聞いていた。
それにしても、笑也の生き生きとしていること、スーパー歌舞伎だわね〜と思うし、(笑)
右近の上手さ・存在感も相変わらず目立つ。
そして何より、スーパーヒーローでない悩める若者が当代の猿之助に合って、
確かに新しいスーパー歌舞伎�Uが始まったのだと思われた。

*****
洒落訪問着。 消炭色?藍色? 型染め。 道長取り・ 割付け文。 (築山政春)
綴帯。 白銀つづれ。 鶴。 (小寺) (お初)
伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成)
薄桃色・肌色の道長取りの帯揚げ。 絞りなど入り。
黒地に真紅の小桜柄の鼻緒の草履。 パール味の青磁色の台。 重ね芯(鼻緒と同柄入り)(金鷲) 
道行コート。 薄桃色・薄茶色の市松・疋田。
コートの残布で作った利休バッグ。  サブに、お召し中型トートバッグ。

スーパー歌舞伎�Uの第1作だから飛翔する感じが欲しいけれど大げさでないのがいいと思って、
締めないまま仕舞い込んでいた鶴の柄の帯を下した。
水辺に立つ鶴で飛んでいない(飛翔していない)けれど、(笑)
群鶴なのもこの新作に合うように思って1人満足。(爆)
桜の時期用のコート・バッグ・草履にしたが、3月になっても寒い日も多く、今年は今日が初めて。
着物は、江戸小紋と京小紋の融合柄と云う感じで、さまざまな柄が道長取りに意匠されたもの。
細かい牡丹唐草・桜・枝垂れ桜・梅鉢・立涌などで、季節を問わない柄だが、
この時期だと桜・枝垂れ桜が目に付くと自分でも思っていたら、何と、隣席の30代?の男の方にも
桜が目についたようで、しかもいろいろの柄が入っていて..などと、声をおかけいただいた。
以前にも私を見かけられたそうで、いろいろな色の入った暈しの道行コートを着ていたそうだが、
さてどれを着ていたやら.. (苦笑)
でも、若い男性にも着物への関心をもってもらえたなら、それはそれでうれしい。

2014.3.23 [日] グタグタ のち クルクル

また20日からグッタリ、グタグタ..
でも20日は夕方に予約してあったヘアーカットに行き、
その勢いで夜の健康づくり講座にも出席したから、まあOK。
21日、22日は行きたいところがいろいろあったのに、家から出ることもなく、
家に居るなら居るですることが山積みなのに、ただただ時間が過ぎてしまった。
22日は健康講座も欠席。(涙)
出かけるとなると、あれもこれもと欲張るからいけないのか、
でも出かけられるときに行かないと行き損なうから..

今日1日しっかり使いたいけれど.. こんな真夜中に蠢いていて.. 私ったら本当にまあ..

*****
今日23日は、昼前に出かけて日本橋→銀座→日本橋と回り用事を済ませた。 ホッ!

3連休の3日目だから入れるかと、みかわ是山居にダメ元で電話してみたが、やっぱり満席でダメ。
相変わらず土日祝日は予約でいっぱいのようで、まだ当分は平日に入れてもらうしかないみたい。

で、頼んでいた品が入荷したと連絡を受けたままだったデパートへ行って、品物を受け取ってから、
催事の大いわて展で冷麺とミニビビンパのセットで早い昼ご飯を済ませ、
山田の牡蠣くんを見つけてニンマリ・ホクホクと購入し、他にもちょこっと..

銀座に移動し、茶の葉@松屋で久しぶりにお茶休憩。 店内を圧倒するかの桜の枝が見事。
季節限定の桜セットを勧められたので、季節ものに弱い私は1も2もなくそれをお願いして、
桜おこわ、道明寺、煎り立てのほうじ茶で、しばしホッコリ・マッタリ。
道明寺は、せいろに入って出てきて、温かく柔らかいので、うれしいビックリ。
ほうじ茶の香ばしさも久しぶりだわね〜と思いながら、美味しくいただいた。
そして歩行者天国を更に進んで、少し前に連絡を受けていた品を受け取りに行った。

日本橋に戻る途中で、京橋のイデミスギノに寄ったが、席が空くのを待っている客が多数。
ああ、ここもやっぱり..と諦めよく諦めて(笑)、次へ進む。  ちょっと双六の気分。(爆)
八重洲南口前の京都館に寄って、お薦め観光情報を収集したが、親切な応対がうれしい。
東京駅にも寄ってから、無料のメトロリンクバスで日本橋に戻り、もう1件用事を済ませ、
お彼岸のうちに食べたいと、おはぎ(ぼた餅?)を買って帰宅。

あ、京橋でブルーノ・タウトの工芸展@LIXILギャラリーも覗いたっけ。
クルクルよく動いた(動けた)日だった、ここ2〜3日の借りを返した、と自己満足。(大爆)

2014.3.19 [水] 眼福つづき

夜は出かける予定があるので、その前に寄って、その足で夜の能楽堂公演に赴こうと、
午後ゆっくり、都美術館の日本美術院再興100年特別展「世紀の日本画」へ出かけた。
前期と後期で全部の作品が展示替えになるので、前期を観た時から後期も観たいと思っていた。
入った途端、横山大観「無我」、狩野芳崖「悲母観音」、大観「屈原」、橋本雅邦「龍虎図屏風」と
続いていて、声も出ないくらい、もうそれだけで十分な気分になる。
でも後もしっかり観たけれど..(笑)
平櫛田中の彫刻「禾山笑」も、前期の「酔吟行」同様に、心を鷲掴みされ見入るばかり。
最後までじっくり観て回り、再び気になった作品を観て、更に閉館時間まで前述の作品を観た。
閉館間際になると人が少なく、独り占め状態で思う存分に観ることができて、幸せ気分いっぱい。 

*****
そして、国立能楽堂へ定例公演を観に回った。
番組は、狂言・和泉流「鈍太郎」と、能・観世流「昭君」。 どちらも初見。

狂言「鈍太郎」は、鈍太郎を(どんたろう)でなく(どんだろう)と言うのでビックリして、
プログラムとチラシで確認してしまった。(笑)  能狂言での読み方は独特だと再認識。
音沙汰なしで3年も留守にしていた男・鈍太郎が、妻子が懐かしくなって帰宅したが、
本妻にも別宅でも相手にされなかったら、出家して隔夜詣に入ろうと決意する唐突さも、
言い過ぎを後悔して探しに来た女たちに、2人の手車で囃して欲しいと調子に乗るのもおかしい。
三宅右近・右矩・近成。 親兄弟で息の合った楽しさだった。

能「昭君 しょうくん」は、唐土から胡国へ遷されてしまった王昭君を巡る話で、
悲しむ老夫婦が娘の昭君を思い鏡を見ると、昭君の幽魂が登場するが、
後シテでなく子方が演じて、後シテは昭君の夫になった呼韓邪単于の幽霊。
華やかな王昭君が登場しないで、恐ろしい鬼の姿をした呼韓邪単于なのが、虚を突かれる印象。
鏡に映った自らの鬼神の姿を恥じて面目なしと立ち帰るのが、なんとも愛らしい。(爆)
シテ・観世恭秀、ツレ・坂井音晴、ワキ/里人・福王和幸、アイ/所の者・高澤祐介など。
囃子方は、森田保美、幸正昭、國川純、観世元伯。
面は、前シテ/白桃が阿古父尉、後シテ/呼韓邪単于が黒べし見、ツレ/王母が姥。

*****
色留袖・訪問着仕立・1つ紋入り。 手描友禅。 薄鼠色地。 (油谷嘉之「竹林七賢人」) (お初)
袋帯。 龍村平蔵「地紅堆黒仙遊図文錦」復刻。 (龍村晋「伝匠名錦」・「列仙遊楽錦」)  (お初)
伊賀組紐。 草木染(コチニール)。 薄灰色。 薄灰緑色・白入り。 (松山好成)
紋意匠ちりめんの帯揚げ。 灰緑〜灰茶色系。 友禅ぼかし。 蔓ぼかし柄。 (美苑) (お初)
山岡古都の銀無地の鼻緒の草履。 パールグレイ色の台。 (長谷川商店)
銀無地の横長利休バッグ。  サブに、お召し中型トートバッグ。
長い道行コート。 山岡古都の銀無地。 薬墨染。  黒地ショール(岡重)

お能が中国の話なので、一目ぼれした七賢人の着物を下した。
新しい訪問着はもういらないと思いながらも、出会ってしまったので、エイヤッと..(汗)
帯は、着物を仕立ててもらっている間に出会い、この着物に合わせたいと思って、
また飛び降りてしまったもの。(大汗)
それだけに、能楽堂でお会いした方々に、私の雰囲気に合ってよく似合うとお褒めいただき、
うれしくなった。  お揃いのコートとバッグも、いいわね〜と言っていただいて、ニッコニコ。
コートとバッグは、移動中の電車内で知らない方からも、お揃いなのね、お洒落ね〜と言われたが、
自分でも気に入っているものを褒めていただくと、うれしくなる単純さが我ながらおかしい。

洋服だといくらお洒落していても声を掛けられることなどないのに、
着物だと知らない方からお声がかかることがあり、これが着物の不思議さ・素晴らしさだと思う。
願わくば、着物をお召しになる方がもう少し増えますように..

2014.3.18 [火] バレエ「シンフォニー・イン・3ムーヴメンツ」

「身体が響き合う 音が響き合う 時が響き合う  踊り、音楽、時代の交響曲」という
モダンバレエ3本立てを観に夕方から新国立劇場に出かけた。

最初が、世界初演作品というジェシカ・ラング振付の「暗闇から解き放たれて」、
次は、ベートーヴェンの音楽でハンス・ファン・マーネン振付の「大フーガ」、そして最後が、
ストラヴィンスキーの音楽でバランシン振付の「シンフォニー・イン・スリー・ムーヴメンツ」。
それぞれが独特で、ダンサーの動き・身体能力に感嘆しながら楽しんだ。
私には「大フーガ」が一番楽しめたというか、感嘆符が多かった。

それぞれ25分・30分・25分の短いバレエだが、間にそれぞれ25分の休憩があって、
7時開演で終演は9時10分。 休憩を取らなければ踊れないわね〜と納得。
モダンバレエは、ただ自分の感性任せで楽しむだけだが、でも凄い!

着物で行く予定が、体調的に諦めたのだけが、少し残念。
以前から着物の方の少ない中劇場でのバレエ公演だが、お見かけした着物姿はお1人だけだった。

2014.3.17 [月] 春いっぱいのイタリア料理を堪能

美味しいものを食べたいと思っても、この半年というもの、行く日を取れず気力も足りず、
行かないと忘れ物をしたような落ち着かない気分になる みかわ是山居にだけは行っていたが、
他はすっかりご無沙汰してしまって、自分でもどうなっているんだろうという感じでいた。
1月にこちらパッソアパッソでジビエ・イタリアンを堪能してから、俄に食いしん坊気分が復活。
あちらにもこちらにもと伺いたいと、ムズムズしてきた。
で、まずはこちらでまた食べた〜いと、再度イタリア料理を食べに入れていただいた。

アミューズは一口サイズのフキノトウのフリット。 アンチョビとモッツァレッラチーズ入り。
パクッと一口でなくなってしまうのが、残念で勿体ない気分。
オードブルは、いろいろに調理されたフグに、鰤のカルパッチョ? などで、
緑のミニリーフとの色合いもよく春らしい一皿で、これだけで満足感いっぱい。
次は、山鳥のスープ。 カップの中央にスープをたっぷり含ませたトマトがどんとあって、
周りを菜の花が囲んで、これもまた赤と緑とスープの茶色と、彩も食欲をそそる。
まずはスープを一口、そして野菜とスープを一緒に、更にモッツァレッラチーズを入れて飲み干す。
パスタは、リングイネ。 海藻入りの少し平たいパスタでオマールエビいっぱいのソース。
上にはフェンネルが散らしてあって、これまた春〜!という雰囲気で、ニコニコいただいた。
メインは、豚のひれ肉のソテー、これも文句なし。青森の長谷川自然牧場の「長谷川自然豚」だそう。

まだ食べられるならリゾットでも作りますよとシェフに言われて、お腹一杯だったけれど、
少しならまだ食べられそうで、もう少し食べたいとお願いして少量作っていただいた。(笑)
イカ墨のリゾットで刻んだ菜の花が入っていて、上にはスライスした黒トリュフがタップリ。
我ながら食いしん坊ぶり大食漢ぶりに呆れながら、ホクホクいただいて、お願いしてよかった!
デザートは、生チーズのケーキに苺のアイス。
苺・ラズベリー・ブルーベリーなどなど周りを囲む小型の果物もうれしく、
何より生チーズケーキが、正にチーズそのもの風ながら甘さがあって、確かにケーキだわと納得。
此処での定番になりつつあるハーブティーで締め。
ワインを少しにすれば、まだまだ十分に食べられることが分かった。(爆)

今冬のジビエもいよいよ終わりのようだが、前回伺った時と似通った料理になるので、
私のはジビエというより春らしい料理を組んでくださったので、春いっぱいの気分。
どの皿も春〜!と嬉しく思いながら美味しくいただいたら、食いしん坊にエンジンがかかったみたい。
美味しい料理を食べたい気持ちがモリモリ..
これからまた、美味しい料理を求めての外出が増えそうだわぁ〜

2014.3.14 [金] 地唄舞

知人が地唄舞の発表会にご出演になるので、夜は国立劇場(小劇場)に出かけた。
名取になられた時だったかにも拝見したけれど、今回は私も地唄舞に少し慣れて(笑)、
華やかな印象の日舞と比べ、お座敷舞のしっとりした印象がまた素敵と思いながらの拝見。
今回は前回より長い曲をお一人で舞われて、いい女!ぶりに溜息。 いいわねぇ〜と思う。

発表会と言っても、家元も舞われるし友情出演もあって、夫々の違いも興味深く、
ご出演が早かった知人の舞が終わっても、最後まで地唄舞を楽しく拝見した。
覚えが悪くなったと自覚している今となっては、振りを覚えるのが大変だろうと思うので、
今から習おうとは思わないものの、踊れたらいいでしょうねぇと思った。

*****
紬。 紅花染。 薄青・薄桃色など。 (新田秀次)
染名古屋帯。 青灰色地。 桜柄。
伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
臙脂色〜薄牡丹色〜薄桜色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」)

14/3/20 りこ
いらしていたんですね♪ お会いできず残念でした。


14/3/21 むかし桜
来ていらっしゃるでしょうからお会いできるかしらと楽しみにして、
休憩時間にはロビーを見渡せる椅子に座って珈琲を片手に探したのですが..
気合が足りなかったのか、残念ながら分からず、お会いできませんでした。
大勢見に来ていらっしゃいましたから、難しかったかもしれませんね。
次の機会には是非お会いしたいです。

2014.3.13 [木] 鍼灸治療 のち 能楽鑑賞

昼は千駄木の友人宅での出張鍼灸治療を受けに行った。
昼食を皆と一緒に取りたいと昼の時間に合わせて出かけたが、
夜は雨という予報だったのに昼前にはもう雨が降り出していて、また寒さが戻ってきた感じ。
午前中の治療が終わったところで、皆で近くのフランス料理店に行ってランチ。
蕎麦屋に行こうと出かけたら、この日は休みで急遽フランス料理に変更。
あの辺りは店が多くて選択肢はいくらでもあるし、ランチはとてもリーズナブルでうれしくなる。
友人宅に戻って食後の珈琲を飲みながら暫くおしゃべり。

私は夜に用事があるので、午後イチで鍼灸治療をしてもらった。
先月は古傷が痛む足首・膝の治療をしてもらったら、痛みが出なくなってホクホク気分。
今回は足は少しだけで、言われるままに動いていたら、あれれっと思っているうちに、
全身チェックになって、ビックリ。(笑) 結局、全身診断・治療になった。
ひどかった肩凝りが軽くなった気がするので、これも効果があったのでしょうねぇ。
今回も友人からお土産!をもらって早々に失礼したが、話し足りない気分。(爆)

*****
夜は能楽堂の企画公演・復興と文化で、玄侑宗久氏の講演「文化の力 たとえば〜〜」と、
狂言・大蔵流「福部の神」と、能・喜多流「花月」で、ともに私は初見。

玄侑宗久氏が、着物の上に黒地のまるで丈の長い道行コートのようなものをお召しになって
能舞台に登場されたので、思わず凝視してしまった。
まさかコート着用で舞台には立たれないと思うので、あれは僧衣なのかしらと、
作家であり住職でもある同氏の姿が気にかかった。

狂言「福部の神」は「勤入」の小書つき。
初めに登場する鉢叩は、茶筅を差した笹を肩に、瓢箪と撥を腰に下げていて、
その後の大勢の鉢叩も、やはり茶筅を差した笹を肩に登場して、出立だけでも楽しい。
福部の神に参詣し、勤めを行おうと繰り広げられる踊念仏も楽しい。
笛・小鼓・大鼓・太鼓の囃子方に、地謡も出て、賑やかでめでたさも一杯。
シテ:茂山七五三、アド:あきら、立衆:茂・逸平など多数、地謡:千五郎ほか。
お怪我で暫く休演されていた千五郎さんが地頭で出演されたのもうれしかった。
まだ完治してはないようで、予定されたシテはなされず、七五三さんと交替してのご出演。

能「花月」は、天狗にさらわれた子供と、行方不明の子を探す父親の再会。
作られた当時の流行ものの様々な芸能を見せる趣向で、見せるのが親でなく子供なのが独特。
シテ/花月・香川靖嗣、ワキ/旅僧・宝生閑、アイ/清水寺門前の者・茂山千三郎、
後見・塩津哲生など、地頭・友枝昭世。
囃子方は、一噌幸弘、住駒幸英、柿原崇志。 (太鼓・桜井均は狂言「福部の神」にのみ登場)

*****
訪問着。 黒地。 灰色・薄茶色の花びら?斜め散らし。 (川村久太郎)
袋帯。 唐織。 墨紺地。 流れに桜柄。 (山口弘躬「王朝の庭」)
五嶋紐。 薄藤色の暈し、金色入り。
灰みの空色と肌色の染分けの帯揚げ。 地模様入。
雨コート兼用の対丈の道中着。 西陣織能衣装・籠目模様。

夜は雨が強くなるとの予報に少し迷いながらも、結局めげずに着物で出かけた。
しかも私にしては珍しく、雨なのに縮緬の着物。
風があるとマズイと思いながらも、ガード加工してあるから大丈夫だろうと、予定通りの着用。 
肩裏だけの雨コートに比べ暖かいので、冬の雨コートとしても重宝している対丈コートで防御。
このコートのお陰で冬の雨もあまり気にならなくなったけれど、
風があると裾が反ってしまうのが問題。 内紐をもう1本つけたいと思いながら、手つかずのまま。

2014.3.12 [水] 20世紀のオペラ「死の都」

夜はオペラを観に行く予定だが、その前に全身トリートメントをしてもらいに銀座まで出かけた。
顏と身体と両方で2時間半あれば済むかと思っていたが、結局3時間近く掛かってしまったけれど、
肌にハリが出て、風邪のせいもあり日頃より一層ガチガチだった身体が随分楽になった。
クスリより健康にいい、云わば一種の健康薬だと、1人でニンマリ。

夜の外出まであまり時間がないので慌ただしく買い物をして急いで家に戻ったら、
入口で同じ階の方が着物で外出なさるのにお会いして、うれしいビックリ。
着物姿の私と出会う度に、ご自分も着たいとおっしゃりながら早や数年。
いよいよ着物を着ることになさったようで、着物をお召しの時に初めてお会いした。
帯が心配とのことだったけれど、コートで帯は見えないものの素敵なコート姿に思わずニッコリして、
よくお似合いだわ、これからもお召しくださいね、と称賛の言葉を連ねてしまった。

*****
夜は、エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト作曲のオペラ「死の都」を観に行った。
オペラだけは観に行くものの音楽に疎い私はこのオペラの題名も作曲家名も初耳で、
シーズンチケットを取っていなければ多分聴きに行くことはなかっただろうと思う。
カスパー・ホルテン演出のフィンランド国立劇場制作作品をレンタル上演とのことだが、
独特の演出も邪魔にならず却って寓話性を高める感もあり、面白く観ることができて、
予想外の好印象だったのは、音楽によるものなのか演出によるものなのか.. 両方かしらね〜
それにしても20代前半での作曲作品とは、本当に素晴らしい才能だと思う。

指揮:ヤロスラフ・キズリンク、 演出:カスパー・ホルテン、 美術:エス・デブリン、
パウル:トルステン・ケール、 マリエッタ/マリーの声:ミーガン・ミラー、
フランク/フリッツ:アントン・ケレミチェフ、 ブリギッタ:山下牧子、 ほか

*****
江戸小紋・百選柄。 黒地。 (六谷紀久男型・井関義治染)
袋帯。 献上更紗。 生なり薄クリーム地。 (岡文)
伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成)
紋意匠ちりめんの帯揚げ。 灰紫〜灰青色系。 友禅ぼかし。 蔓ぼかし柄。 (美苑)
山岡古都の銀無地の鼻緒の草履。 パールグレイ色の台。 (長谷川商店)
長い道行コート。 山岡古都の銀無地。 薬墨染。

暖かい日だったので、お洒落コートを着用。
1〜2月の防寒コートから今月は準防寒コート扱いの輪奈ビロードのコートに替っていたが、
お洒落コートはやっぱり楽しい。 草履もコートに合わせた。

2014.3.11 [火] 確定申告終了

どうせしなくてはいけない確定申告なのだから、さっさと済ませればいいのに、
例年通りついつい後回しにしてしまい、背中に火がついた感じで漸く作成して提出。
2月中に済ませてしまおうと毎年思うのに、思うだけで..困ったもの。
必要書類を提出すれば総務がしてくれた勤務時代が懐かしい。

その後、母の処に回って、またいつも通りにマッサージとおしゃべり。
ラジオに合わせ黙祷をしてから出かけたため遅くなったので、いつもより短い訪問になった。
日によって差があるが、トンチンカンぶりに拍車がかかった感じの日で、疲労感が増してしまう。
でもそれだけに、会話が成り立つうちにできるだけ通おうとまた同じことを思う。

2014.3.10 [月] 能(青翔会)

今年度から青翔会と銘打たれた能楽研修発表会の第3回公演に行って来た。
去年の6月の第1回公演に行ったものの、かっちりしすぎの舞台に疲れを感じて2回目はパス。
でも、今回は能楽研修修了発表会というので、もう1度行ってみることにした。

番組は、能・観世流「小鍛冶」、狂言・和泉流「水汲」、舞囃子・金春流「舟弁慶」(前)、
舞囃子・宝生流「岩船」、半能・観世流「石橋−大獅子」。
能のワキ、狂言のシテ、半能の小鼓が修了生で、研修の講師陣や先輩などが助演。
舞囃子は修了生は出ないものの若手が舞った。

能も狂言も動きがある曲だから前回よりは楽しめるだろうと思っていたが、
全体にテンポが速くて、あれよあれよという間にどんどん進んで行って、早い終了に驚いた。
終演後に顔見知りの方が疲れたわねぇ〜と言っていらした通り、今回も..
頑張りはいいのだけれど、余裕がなさすぎというか、間が取れないと言うか..
こういう経験を経ながら成長するのだから仕方ないとは思いながら、もう当分いいかな〜の気分。

*****
訪問着。 松煙染め。 銀古都、段取り。 (古都染人)
袋帯。 平・相良・汕頭・レース刺繍。 黒地金箔。 更紗華文。
伊賀組紐。 銀鼠色、片側に白・薄桃色入り。 (松山好成)
紋意匠ちりめんの帯揚げ。 友禅ぼかし。 蔓ぼかし柄。 灰紫〜灰青色系。 (美苑) (お初)
山岡古都の銀無地の鼻緒の草履。 パールグレイ色の台。 (長谷川商店)

終演後に能楽堂の出入り口の階段を下りかけた時に後ろから急に声を掛けられビックリ。
知らない方にコートの中の着物についていろいろ聞かれてまたビックリ。
私の着ていたのは訪問着だけど、同じような銀無地なら珍しくないとお話したら、
何処に行けばあるか、銀座で扱っている店があれば教えてほしい、などなど。
着物でなく洋服の方だったけれど、着物ファンを1人増やせたかしら?

2014.3.8 [土] 能・普及公演

今週2度目の能楽堂通いだが、今回は狂言・能のどちらも観たことのある曲で、
狂言・大蔵流「鎌腹」と、能・宝生流「葛城」。
解説・能楽あんないは、説明者が大学教授のためもあってか少し学術的?で、
夜来る女神−「葛城」と苦しむ神の説話 というのだった。
能「葛城」は、後シテの葛城の神(女神)が、いつもながら華やかで綺麗。

*****
江戸小紋・極極角通し。 墨色? 1つ紋入り。 (砂川健一)
刺繍名古屋帯。 銀灰色の市松地。 四角い刺繍の組み合せ。 (竹内功)
伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成)
灰みの空色と肌色の染分けの帯揚げ。 地に模様入。
藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 銀色の台。

*****
風邪気味なので健康講座は欠席することにして、終演後は日本橋に寄り道。

水曜の夜に寒気がしたと思ったら、木曜に目が覚めた時から明らかに風邪の兆候。
金曜には時折激しいクシャミが出て、はずみでギックリ腰になりかねないと心配になったので、
中国整体に行って1時間あまりマッサージで硬い身体をほぐしてもらった。
帰りには今冬初めてのカキフライを食べて元気付け。
家で揚げ物をすると油の後始末に困るので、もう何年も揚げていなくて、
たかがカキフライではあるけれど、冬のうちに1度は食べたいと思っていたから大満足。
美味しくいただいてホッコリ。 でも風邪はそう簡単にはよくならないみたい。

2014.3.5 [水] 「法師ヶ母」と「船橋」

今月の能楽堂の最初の定例公演は狂言・能とも初見の曲が重なったので楽しみに出かけたが、
まず最寄駅前のレストランで少しタップリした昼食を取ってから行ったら、何ということ、
食後1時間半から2時間くらいの時間帯に睡魔に襲われてしまい、お能は居眠り付き。(涙)
必死に起きていようとするのに、気づくと瞼がくっついてしまっていて、暫く眠気との闘い。
どうにか話についていけたし、見どころは多分観られたとは思うものの、
昼食の取り方は要注意だと痛感し、食いしん坊な自分を叱る。(大汗)

狂言・大蔵流「法師ヶ母」は、酔って帰って酒の勢いで妻に離縁を言い渡し追い出した夫が、
酔いが醒めてから後悔して、物狂いになって妻を探し回る話で、男の物狂いが珍しい。
法師ヶ母とはどういう人かと思ったら、法師(=子供)の母つまり妻のことだった。
酔って千鳥足での登場から自分勝手な酔っ払いぶり、後悔しての物狂いと、見どころ沢山。
夫が笹を持って登場する後半は、能仕立てだそうで物狂能の雰囲気。
妻と出会って前言を取消して一緒に帰るので、楽しく笑いながらホッとした気分。
囃子方・地謡もついて、賑やかに楽しく終わるし、もう少し上演されてもいいと思う。
シテ・山本東次郎、アド・泰太郎、地謡・則俊など。 囃子方(笛・大鼓・小鼓)は能と同じ。

能・観世流「船橋」は、川を隔てて住む恋仲の男女が、仲を双方の親に許されないままに、
船橋で逢瀬を重ねていたが、親が橋板を外してしまったのを知らずに男が橋から落ちて死ぬ。
それを悲しんだ女も橋から落ちて死んでしまい、両方の親は悲嘆にくれる。
死んだ男は恋の妄執で地獄に落ち責苦を受けていたが、山伏たちの法味功力で成仏するという話。
後シテの男の霊の面が独特と思ったら、淡男という面だそう。
能面にもいろいろあると思うばかり。

*****
紬訪問着。 大島紬地。 染色純泥染。 黒地。 箔散らし柄。
袋帯。 白銀引箔。 蘇州平刺繍の唐子人形。
伊賀組紐。 灰紫 紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
丹後ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 灰藤色、白・灰・肌色入り。 (京姉小路作)
雨コート兼用の対丈コート。 西陣織能衣装・籠目模様。 深緑色のショール。

一日中雨らしいので少し迷ったものの、こういう時の大島紬だと大島紬地の訪問着を着た。
帰りに日本橋で甘味を食べた時に、若いお運びの方に帯を褒められて予期せぬことに少しビックリ。
着物に関心を以ってくだされば、いずれ着てくださることもあろうかと期待。

2014.3.4 [火] 鳳凰祭三月大歌舞伎

前日に続いての歌舞伎見物で、この日は歌舞伎座の鳳凰祭三月大歌舞伎を昼・夜通しで見物。
通し狂言でなく昼夜とも見取りなのに、ドジが重なって想定外の通し見物。(涙)
元々は福助の歌右衛門襲名披露公演の筈だったから、豪華な出演者に祝祭気分溢れる出し物。
そのためか、それなあに?の気分のした鳳凰祭という新しい冠を付けての興行。(笑)
昼の部は、「壽曽我対面」、「身替座禅」、「封印切」、「二人藤娘」で、
夜の部が、「加賀鳶」、「勧進帳」、「日本振袖始」。
見ながら、どれが披露公演の出し物なのか延期による変更はどれなのかなどと思ってしまう。(爆)

昼夜ともに気持ちよく歌舞伎を堪能したからか、11時から夜9時過ぎまで、
心配した腰痛も出ずに楽しく見物できて、歌舞伎の楽しさを再認識。
こういう舞台ばかりなら文句なしだわねぇ〜と、このところ少し落ち気味だった歌舞伎熱が上がった。
終演後によかったですね〜と知らない方から声をかけられるという久しぶりの体験つき。
久しぶりと言えば、玉三郎が久しぶりの歌舞伎座出演。 相変わらず綺麗で凄い。
 と書いたものの、12月にお軽で観たわぁと思い出す。 呆けが始まった?(汗)

まず「壽曽我対面」と「身替座禅」で、まるで正月公演みたいに賀の気分一杯になった。
でも「壽曽我対面」のさかづき事のあたりから少し退屈気味になってしまったのが..
梅玉の工藤祐経、橋之助・孝太郎の五郎・十郎に、魁春の舞鶴、芝雀の大磯の虎など。
児太郎が化粧坂少将なのは、児太郎→福助の披露の予定だったのでしょうかね〜
あと、歌六、松江、歌昇、梅丸など。
「身替座禅」は、菊五郎の右京に吉右衛門の奥方玉の井で、又五郎が太郎冠者。
あと、侍女小枝・千枝は尾上右近と壱太郎。
菊五郎の右京は好きだし、吉右衛門も釣女のような化粧でなかったのがうれしかった。
「封印切」は藤十郎の忠兵衛に扇雀の梅川。
それに、翫雀の八右衛門、我當の治右衛門に秀太郎のおえんなど。
玉三郎と七之助の「二人藤娘」は、いつもと少し違う書割が落ち着いた華やかさで、
2人の息も合って(無論、七之助が玉三郎に合わせているのだろうが)藤の精の雰囲気一杯。
短めの踊りだが、幻想的な華やかさが楽しい。

夜の始めは「盲長屋梅加賀鳶」の本郷木戸前勢揃いより赤門捕物まで。
幸四郎が天神町梅吉と道玄の2役で、格好いい鳶頭を勤めた直後に、悪役の按摩道玄を勤める。
勢揃いの後あっという間にお茶の水になって、幸四郎が白塗りの鳶頭から汚い坊主に早替わり。
幸四郎の按摩って..と今まで思っていたが、あれっ、いいかも..と思った。
梅玉の日蔭町松蔵、秀太郎の女按摩お兼で、鳶に役者も勢揃い。

「勧進帳」は吉右衛門の弁慶に菊五郎の富樫で、昼の部と同じ松羽目ものでの共演。
尤も、昼は狂言、夜はお能の歌舞伎化だから、同じと言っても少し違うかも..
藤十郎の義経に、東蔵・歌六・又五郎・扇雀の四天王。
弁慶は好みとしては仁左衛門の方が好きだが、吉右衛門の弁慶も無論文句なし。
いい「勧進帳」だと思いながら見物。 上を仰ぐ菊五郎の泣きが軽めなのもよかった。

「日本振袖始」は「大蛇退治」だけで、玉三郎の岩長姫実は八岐大蛇。
玉三郎好みらしいすっきりした舞台美術で、玉三郎を楽しんだ。
あと、勘九郎の素戔嗚尊に、米吉の稲田姫。

*****
結城紬。 無地。 灰藤色。 (奥順はたおり娘)
染名古屋帯。 京友禅。 桑染。 木蓮。 (山之内)
伊賀組紐。 黄緑色に、緑・茶色入り。 (松山好成)
丹後ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華作)
生成り他の薄色の五嶋紐の鼻緒の草履。 パールパープルの台。

2014.3.3 [月] 桃の節句に歌舞伎見物

桃の節句、雛祭り。  雛人形を飾りたいと毎年思いながら、久しく飾れないままでいる。
人形をしまった大きな箱の上げ下ろしが大変になってしまって、飾るのも1人では難しくなった。
このまま飾れないままになるのは悲しいから、何とかしたいと毎年同じことを思うものの..
だからというわけではないが、昼からの歌舞伎公演を見物に国立劇場へ出かけた。 今日が初日。
先週の暖かさはないが、前庭の梅の花が見頃で、春を感じながら劇場に入った。

「菅原伝授手習鑑」の「車引」と、通称「切られお富」の「處女翫浮名横櫛」。
「車引」で、紅白梅の下がった吉田社頭に、春気分が増す。
萬太郎と隼人の若手の従兄弟同士で梅王丸と桜丸が若々しさ一杯。
叔父(親)の錦之介が松王丸、人の良い印象の秀調の時平はおどろおどろしさが薄い。(笑)

時蔵が初役で「切られお富」を勤める「處女翫浮名横櫛 むすめごのみうきなのよこぐし」は、
「切られ与三」で有名な「与話情浮名横櫛」を踏まえた黙阿弥の作。
数年前の旧歌舞伎座で福助のお富で上演されていて、記憶にある場面もいろいろあったが、
「切られ与三」では与三郎もお富も印象的だが、この「切られお富」では与三郎は影が薄い感じで、
お富1人が目立つのと、与三郎より蝙蝠の安蔵の方が印象に残りそう。
時蔵のお富のほかは、与三郎を錦之介、蝙蝠安を彌十郎、など。

家で雛祭らしいことはしないので、せめてお昼は劇場の売店で求めたちらし寿司。(笑)

*****
江戸小紋・梨の切口。 蘇芳色。 (小宮康孝)
袋帯。 素描き友禅染め。 白金地。 白鷺・濃淡墨色の葦。 (三浦逸鬼 「白鷺」)
五嶋紐。 薄い青磁色。 片方に臙脂入り。
草木染(刈安?)の帯揚げ。 渋い薄山吹色。 (Kinami)
金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 薄金色の台。
道中着。 輪奈ビロード地。 黒色。 斜め模様。 白地・濃淡赤茶色のカシミール刺繍ショール。

3月に入ったし、少し暖かい日だったので、春らしく少し軽めのコートを今年初めて着用。
でも帯は、冬の雰囲気のもの。(笑)  自分でも、チグハグねぇ〜と思う。

2014.2.28 [金] 月末も能楽鑑賞

今月の国立能楽堂は企画公演だけで、今日は「働く貴方に贈る」という夜遅めに開演の公演。
狂言・和泉流「膏薬練」、実演解説「能の装束付け」、能・金春流「葵上」。
どれも見たことがあるものの能舞台での装束付けをどうやるのか関心があったが、
その後の能に出演するツレに装束を付けるのは、正に楽屋を垣間見る感じで楽しかった。

狂言もお能も楽しんでニコニコ帰る段になって、突然の大声にビックリ。
何があったのか、足でも踏まれたのか荷物でもぶつけられたのか..
どんどんエスカレートする怒鳴り声。 切れ易い中年男に呆れかえる。
折角の楽しい鑑賞なのに嫌な思いをしたわねぇと出会った顔見知りと苦笑い。

*****
その前に、昼過ぎに出かけて、のりんさんがご出演なさる小唄の公演に伺った。
以前に聞かせていただいた時より、落ち着いた印象がして、
努力を重ねられているご様子を垣間見る気になりながら、楽しく聞かせていただいた。
新しいことに挑戦し、研鑽を積んでいくって、素晴らしいことですよね〜
ご出演が終わってから劇場内で他のご出演の方々を見て・聞いていらっしゃるご様子も、
楽しみながらもキリリとした感じで、とっても素敵だったので、私は暫く横顔に見とれていました。

*****
付下げ。 灰みの藤紫色地。 裾暈し。 遠山風景?
袋帯。 黒地に加賀本金箔。 手描友禅の手刺繍。 松に鷹。 (紫峯) (お初)
伊賀組紐。 濃淡灰色・銀色・金色の変わり組み。 (松山好成)
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)
白地に金色の唐草柄の龍村の鼻緒の草履。 薄銀鼠色の台。
道行コート。 絵羽。 葵の柄。 (小倉淳史)

他の着物を着るつもりが、4月中旬の気温になるとの予報に、気分が変って急な変更。
帯も変えて、お能のシテが六条御息所だからと鷹の帯。 何故そう思ったかは不明。(笑)
曲名の葵上に合わせ、葵の柄のコートを久しぶりに着用。
好みより随分短い丈で膝までしかないから着用が少ないので、こういう時に着ないと機会がない。
能楽堂で帰り支度にコートを着ている時にお会いした顔見知りにお褒めいただいてニコリ。

2014.2.26 [水] 会期末の展覧会に

25日は、 → 上野 → 両国 → 押上 → 
 昼過ぎに出かけ、まず上野の「モネ」展@国立西洋美術館。
 国立西洋美術館×ポーラ美術館「モネ、風景をみる眼」と銘打たれていて、
 流石に日本人好みと言われるだけあって入場券売り場は列になっていたが10分くらいの待ち。
 企画展会場にはスムーズに入場できたが、会場内は当然の混雑状況。
 観たことのある作品が少なくなかったが、こういう作品も描いていたのかと思うものもあった。
 2つの美術館だけでこれだけの作品を所蔵しているのかと感嘆。
 他の風景画家の作品を含め、混雑にめげずに2往復して鑑賞。 

 次は両国に回って甘味処で一休みしてから、今日の目当ての「大浮世絵展」@東京江戸博物館。
 入口に会場内は混雑しているとの表示が出ていたが、モネ展と同じくらいに思えた。
 観ているうちにだんだん空いてきたので、ここでもやっぱり閉館時間まで2往復してしまう。

 そして、押上の天真庵に寄った。
 酒肴つきの、いつもの文膳。 蕎麦は2人前。(笑)  〆の珈琲も美味しい。
 父の書いた文についての記事があると店主の野村さんが見せてくださった煎茶の本で、
 そんなところでも書いていたのかと思いながら、30余年前に亡くなった父を偲んだ。
 偶々こちらで父の話が出て、多少のご縁があることが分かって以来、
 野村さんは父の名前を見つけると気にして読んでくださると言うし、私も知らぬ父を知ったりして、
 縁とは不思議なものと思う。
 京都に暮らしていらしたことのある野村さんに3月末の京都行の話をしてお薦めどころを伺ったら、
 野村美術館で大田垣蓮月尼の展覧会があるとのこと。 行く場所が1つ決まった。

26日は、 「ラファエル前派展」@森アーツセンターギャラリー
 会期はまだ先まであると思っていたら頂いた招待券は今月末までの期間限定で慌てて出かけた。
 券をいただくまで知らなかったラファエル前派というグループの作品を観て来た。

 その前に母の処に寄ったら入浴後なのに脚はやっぱりパンパン状態。
 旅行土産の小さな菓子を一緒に食べ、話しをしながら、脚のマッサージを中心に1時間半余。
 昨日の予定だったマッサージ師が交通機関の問題でいらっしゃれなかったというので、
 脹脛・土踏まずなど下肢だけでなく背中のマッサージもしたが、うつぶせになれないのに驚いた。
 上半身は下向きになれても脚腰を動かすのは大変らしい。 無理しても仕方ない。
 その姿勢で揉んだら入浴後のためもあってか小さな寝息。 思わずニコリ。
 このところ頻繁に通っているのに、行く度に驚くことがあって、
 それだけに、できるだけ行くようにしようと改めて思う。

2014.2.24 [月] 雪の信濃地に

寒いのは苦手だから、この時期に長野に行く気はなかったのだけれど、
某旅行社の「温泉でぽっかぽか&充実の観光も! 特選ミステリーツアー」に参加したら、
ミステリーだった行き先が長野で、20代、30代のスキー旅行以来の冬の長野。

都内で蠢いてばかりでなく何処かに出かけたいと思っていた時に、新聞の折り込みチラシで見つけ、
滅多にない早寝早起きの時期だったから、いつもなら躊躇する集合・出発時間も何のその、
温泉でノンビリするのもいいわね〜と申し込んでいたので、23日に出かけ今日24日に帰ってきた。

埼玉北部の雪の残る景色に、今月の予想外の降雪を改めて実感。
高速道路脇の雪の重みで折れたらしい木の枝、畑の中の壊れたハウス.. 大変さを思う。
北に行くほど雪が残っているのは当然だろうと思うが、対策をしているはずの雪国でも
潰れたハウスがあちこちにあって、想定外の大雪だったのだろうと今更ながら驚く。
長野では高速道路にも雪が残っていて1車線のみの通行箇所も多かった。

ミステリーツアーでも出発時には旅程を知らされるのだと思い込んでいたら、
何処に行くかは1ヵ所ずつ明らかにされるという具合で、ミステリーぶりに驚いた。
謳われていた沢山の充実のポイントのうち、・・ふるまい、・・賞味などは、これが??と
思ったほどの拍子抜け具合で、要は無料試飲試食つきの買い物ツアーの感じ。(笑)
群馬では、こんにゃく製造ラインを廊下を通りながらガラス越しに見たものの、あとは試食と買い物。
長野では、ワイン、日本酒、味噌、蕎麦など、ただ試飲試食とそこでの買い物。(爆)
とは言え、たまたま欲しい・好きなものだったので、旅行中の買い物は滅多にしないのに、
自分でも呆れながらあちこちで買い込んでしまい、ワインは送ってもらった。(大爆)

1人部屋を頼んだホテルの部屋は期待以上だったものの、楽しみにしていた温泉が期待外れ。
大浴場は温泉でなく、露天風呂だけが温泉で、それも知らされないままだったから、
温泉に入ろうと部屋のバスでなくわざわざ浴場に行ったのに、夜の入浴時には気づかなかった。
なんとなく温泉感が無かったので、私は2日目の朝に露天風呂に入ったからよかったけれど、
知らずに温泉に入り損ねたという方もいらした。
それに露天風呂と言っても、大浴場の外にある粗末とでもいうような期待外れの風呂。 う〜ん..
ちょっとね〜、うたい文句と違うでしょと思う。

観光は、海野宿と小布施の小散策と案内人つきの善光寺で、初めてだったから楽しめたし、
それなりに楽しんだツアーだったものの、ミステリーツアーは今回限りで十分だと思う。
でも旅心づいて、3月末から4月初めの京都のホテルだけは確保してあるのに、
その次は何処に行こうかと、もう今から考えている。

2014.2.22 [土] 舞楽

午後、国立劇場の雅楽公演で今回は宮内庁式部職楽部による舞楽の上演があるので観に行った。
左舞「甘州」、右舞「還城楽」、左舞「胡飲酒」、右舞「陪臚」の4曲。
「甘州」と「陪臚」はここでの初上演、「還城楽」と「胡飲酒」はおよそ40年ぶりの上演だそう。

曲ごとの装束も独特で、それぞれの舞を楽しんだ。
独特の音色と舞の繰り返しが、快くもあり眠気を誘われがちでもあって、
私も記憶が飛んだところがあったが、居眠りしている方があちこちにいらした。
休憩を含んで1時間45分、正味1時間半弱の公演で、あっという間に終了してしまうので、
ちょっと物足りなさというか、もっと観たい気持ち。

*****
着物で行くつもりで用意してあったが、昼頃までは体調がイマイチで着物は止めて洋服にしたので、
休憩時間にバッタリ出会った可否道の常連さんに驚かれてしまった。
終演後は可否道でまたお会いして、賑やかに暫しのお喋り。
気づいたら30分以上2人で話し続け、3人寄らなくても姦しいと自分でもおかしくなった。

コーヒーとお喋りで気分転換してから、夜の健康講座のため急いで帰宅して跳んで行った。
まだダルさが残っていたものの、これ以上休みたくないと出席したが、どうにか動けてホッ。
休みがちな時もあるが、4年近く通っていると、3週間ぶりでも動けるのがうれしい。
とは言え、久しぶりだと間違いなく筋肉痛がついてくるのよね〜

2014.2.21 [金] 

まだ庭にも道端等々にも氷化した雪が残っていて、相変わらず寒い!
なのに、今日は昨日より大分暖かかったとニュースで言っていて、本当?と驚いた。

昨日は買い物に行ったスーパーの棚に大分品物が増えていて、
一時のガランドウではなくなっていたので、物流が動き出したかとホッとした。
夜は久しぶりに健康講座に行く筈が、寒さのせいか足が攣ってしまい、
左足は脹脛・土踏まず・足の甲と少し動くと攣るところが変わって波状攻撃的な痛み。
で、講座に行くのは諦めて自宅で過ごしたが、
それに比べれば、やっぱり今日の方が寒さは緩いのかしら?

2014.2.19 [水] 日本美術の祭典 のち 文楽

夜は文楽の第三部を観に行くので、その前に会期末近い展覧会にも行きたいと昼過ぎに出かけた。
「日本美術の祭典」と謳っているトーハクとトビカンのコラボ、日本美術の三重奏という3展覧会。

まずは、日本伝統工芸展60回記念の「人間国宝展」@トーハクをゆっくり回った。
じっくり拝見し過ぎたせいか途中で疲れたので、一部はざっと通りぬけてしまったが、
いや〜 見応えのある展示で、満腹気味。(笑) 
少し休憩してから、向かいの第1・2室の「クリーブランド美術館展」を回った。

そして、都美術館の日本美術院再興100年特別展「世紀の日本画」展。
観たことのある作品も含め、こちらも見応えあって、疲れも忘れて観て回った。
特に平櫛田中の「酔吟行」には鷲掴みにされたというかショックなほど強い印象を受けた。
前期・後期で全作品が入れ替えられるそうだから後期にも行きたいけれど、行けるかしら?

*****
途中で用事を1つ済ませ、珈琲&スコーンで休憩してから、いよいよ文楽鑑賞。
第三部は、「御所桜堀川夜討」の「弁慶上使」と、「本朝廿四孝」の「十種香」と「奥庭狐火」。

「弁慶上使」は、上演回数も多い人気作というが、歌舞伎だと役者のニン?愛嬌で観られるけれど、
文楽だと、あんな弁慶って、アリ? という思いが大きくなってしまうのがキツイと思っている。
それを除けば悪くなかったから、要はこちらの感じ方の問題なのでしょうねぇ。

「本朝廿四孝」の「十種香」では、蓑助の遣う八重垣姫が素晴らしい。
あと、腰元濡衣を文雀、花作り蓑作実は武田勝頼を玉女で、いい舞台だと思いながら鑑賞。
足が弱ってしまった文雀にはこういう動き回らない役がいいと思った。
「奥庭」では、勘十郎が蓑助に替って八重垣姫を遣い、狐の動きともども楽しんだ。

やっぱり文楽はいいわね〜 好きだわ〜と思う。
偶然出会った可否道の従業員氏と異口同音。

*****
小紋。 多色の総柄。 
袋帯。 うるし箔。 渋い緑色・黒色。 抽象鶴柄。 (お初)
伊賀組紐。 青みの紫色、片側は極薄桃色・緑色。 撚り房。 (松山好成)
濃淡薄桃色の染め分けの帯揚げ。 (極薄色の方を出して)

着物は、20代初めに母が仕立ててくれたもの。 勝手に油絵小紋と呼んでいる。(笑)
八掛けが当然若向きだから、いずれ洗い張り・仕立て直しに出すつもりではいるものの、
母が仕立ててくれた着物だから存命中に解いてしまうのには躊躇もあって、
そのまま年に1〜2度は着用している。
八掛を変えても、そろそろ年齢的に無理になってきたかとも思うし、  どうしたものやら..

2014.2.18 [火] 文楽「お染久松」 のち 舌鼓

午後は文楽の第2部のお染と久松の「染模様妹背門松」を観に行った。
お染・久松でも、歌舞伎でも頻繁に観るお光が出てくる「野崎村」のある「新版歌祭文」とは違い、
「染模様妹背門松」の方で、「油店」、「生玉」、「質店」、「蔵前」の各段。
悪役の出ない「野崎村」では、健気なお光が哀れを誘う一方で救いでもある展開だが、
この「染模様妹背門松」の方は、観た後のやりきれなさが強い気がしている。
主役のお染・久松より、悪役だが滑稽みの強い番頭善六の方が印象に残る上に、
今回の「油店」のチャリ場では切を語る咲大夫が流行語を頻発して、客に受けていた。
ただ、私も初めは楽しんでいたけれど、頻発し過ぎ感もあって少ししつこい感じがしたから難しい。
人形遣いは、お染を清十郎、丁稚久松を勘彌で、番頭善六は勘十郎。

*****
終演後は、みかわ是山居に入れていただいて、天ぷらディナー。
夜に伺うのは久しぶりで、当然ランチはないから、おまかせメニュー。
夜だからお酒も1合だけいただいて、期待の季節もののしらうおを堪能したし、
先月から秋のハゼから戻っためごちもうれしかったし、おまかせに出る雲丹の大葉挟みも楽しいし、
椀物も蕪椀になっていて.. と美味しく楽しくいただいた。
締めの小柱のかき揚げは飲んだ時の常で天茶。 偶にいただく天茶も美味しいとニコリ。

*****
伊那紬。 草木染(藍、りんご、矢車玉) 白地。 青色の段、茶格子など。
袋帯。 撚金からみつづれ。グレー系経シケ引き。薄灰色地に、紫・青・錆朱・黄土色など。(田畔)
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
濃淡青色の染め分けの帯揚げ。

2014.2.16 [日] 式能 五番立能

能楽協会主催の式能は、私が知る限りでは、年に1度だけの五番立でお能を観る機会。
楽しみにしていたので、雪の残る中を観に行って来た。
第一部と第二部に分かれているが、通して観ると、
「翁」に始まり「神・男・女・狂・鬼」の五番立のお能を、狂言を挟んで観ることができる。
だから、行くなら絶対に通しだと思っていて、2010年、2012年、そして今年で3回目。

今年は、第1部が、能(金春流)「翁」、能(金春流)「岩舟」、狂言(和泉流)「三本柱」、
能(金剛流)「清経」、狂言(大蔵流)「神鳴」、第2部が、能(喜多流)「羽衣」、狂言(和泉流)「文荷」、
能(観世流)「放下僧」、狂言(大蔵流)「長光」、能(宝生流)「黒塚」で、翁つき五番立。

五番立の能に先だって演じられる「翁」は、囃子方・地謡・後見が素袍上下に侍烏帽子を着用し、
囃子方のうち小鼓は3人で地謡も後座に座るというこの曲だけの特徴に、初見では驚いたが、
元々は神事というか神への奉納だったのだろうと感じさせられる厳かさ・緊張感が素晴らしい。
翁の正先での礼拝、笛に続く小鼓の演奏、翁の謡、千歳ノ舞、翁が白式尉の面をかけて翁ノ舞、
面を取っての翁帰りの後、三番叟が直面で揉みノ段、黒式尉の面をかけての鈴ノ段..
翁・金春安明に三番叟・野村萬斎で、千歳は竹山悠樹。

他のシテも「岩舟」が金春穂高、「三本柱」が野村万作、「清経」が種田道一、
「神鳴」が山本則俊(アド・東次郎で当主兄弟コンビ)、「羽衣」が香川靖嗣、「文荷」が野村萬、
「放下僧」が関根知孝(ツレ・浅見重好)、「長光」が大藏彌太郎、「黒塚」が金井雄資。
ワキは、「岩舟」が福王和幸、「清経」が飯冨雄介、「羽衣」が宝生欣哉、「放下僧」が福王茂十郎、
「黒塚」が殿田謙吉。 アイは、石田幸雄、小笠原匡、大蔵教義。
囃子方も充実。 曲数が多いからか日頃は東京でのご出演が少なそうな方もいらした。

「翁」が演じられている1時間余りの間は見所への出入りができないから、遅刻厳禁。
開演が10時と早く、終了は午後7時15分の予定だから、朝に弱い私としてはあと1時間遅らせて、
他の一般的な公演並みの11時開演にしてくれるとありがたいと思うものの、頑張って行くしかない。
お気の毒な遅刻組らしく「翁」が終わり「岩舟」が始まる前に何人も見所に入って席に着かれた。

休憩時間が短く次々に演じられるお能に、疲れて息切れ状態で途中意識が飛ぶところもあったが、
華やか・楽しい曲が多く、見応えがあって、全体に楽しく観ることができた。
頑張って行って、観られてよかった!が感想。

*****
私は、雪が道のあちこちに残る中を着物を着て早めに出かけたが、向こうの駅を出てビックリ。
9時半前の交差点付近は、溶け出した雪と水が溜まって、グシャグシャ・ビショビショ。
道が濡れていることも想定して草履を選んだので、どうにか通れたけれど、想定外の凄さだった。
雪水に少し入った気がしたが、後で見たらおろし立ての足袋の両親指の底が黒くなっていた。
終演後の夕方7時半頃には、太陽のお蔭かどなたかが片づけてくださったのか、
交差点付近のあれだけたくさんの雪・水がスッキリ無くなっていて、朝との差にまたまたビックリ。

夕食を済ませて帰ったら、住まいの庭に雪の山が2つできていた。
多分、除雪隊の皆さんの活躍の結果だろうと、感謝。

*****
紬。  絵羽。 青・紫色系の横段。 (猪原恭子「花を見るなら」)
名古屋帯。 草木染。 吉野間道。 焦げ茶色地。 (藤山千春)
伊賀組紐。 灰紫色、紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
紫色の細かい菱型の織に帽子絞り入りの帯揚げ。 (和想庵)

天候から、私は予定していた柔らか物は止めて紬の着物にしてしまったが、
朝早くから(私にしては・笑)頑張って着物を着ただけでOKと思うものの、
この横段の着物は少し強い印象で能楽堂向きとは言えず、他の着物にすればよかったとも思った。
着物姿の方は常より少なめだったものの、小紋・色無地だけでなく訪問着まで
柔らか物をお召しの方も大分いらして、この足元の悪い中をと、感嘆した。

2014.2.15 [土] バレエ「白鳥の湖」鑑賞

昨日からの雪が夜中まで降り続いて、今朝までには随分積もっていた。
2週連続の週末の降雪・積雪って、何なのでしょうねぇ.. 温暖化の不思議な影響?

先週は、管理人さん(か、住民有志か?)が随分早く雪かきをしてくれて、ありがたかったが、
その大変さのためか、昨日は緊急募集で除雪要員を募集との張り紙があって、頭を下げる思い。
が、募集の効果がなかったのか、今回は午後になっても先週より雪が残っていた。
表は、店舗の方も随分頑張って雪かきをしておられて、先週より更に雪が片づけられ、
歩く所の雪は見事なくらいまで無くなって、歩き易い状態。
でも、裏というか庭から北側に抜ける道は、雪かきを放棄してしまったかのような残り具合。
大変さを思えば文句を言う筋合いはなく、暫く裏は通らないように自衛するのがよさそう。
雪質の違いもあるかもしれないが、雪疲れなのか、今回は雪だるまは1つもなし。(笑)

*****
雪が残る中を出かけて、午後はバレエ「白鳥の湖」を鑑賞。
久しぶりの「白鳥の湖」で、クラシックバレエを堪能。
プリンシパルやソリストたちの踊りは無論いいけれど、それより今回は群舞の見事さを実感。
大満足!して、これぞグランドバレエと思う。 

*****
終了後に跳んで帰っても夜の健康講座に間に合うかどうかで、
少しだけど坂もある雪が残っているだろう道を急いでいくのは不安で、
帰りには凍っているかもしれないと思うと、無理は止めた方がいいだろうと、諦め。
健康講座を2週間続けて週2回とも欠席することになってしまった。 来週が怖い。

2014.2.14 [金] 鍼灸治療

朝から雪が舞っている中、友人宅で行われる出張鍼灸治療院へ出かけた。
鍼はしたくないと言っていたのだが、新年会での膝の痛みにそうも言っていられなくなり、
どれだけ古傷に効果があるかは不明だけれど、膝と足首に初めての鍼とお灸を体験。
でも、ガチガチの私の身体に、肩凝りの方が気になると言われてしまった。(苦笑)

昨秋から会場が千駄木の別の友人宅に変って、近所に食事処がいろいろあるからと、
昼食は皆で一緒に食べに出かけて、おしゃべりしながら美味しくいただいた。
雪のためキャンセルの人が多かったそうで、治療院は早仕舞い。 私たちも早い帰宅。

2014.2.13 [木] 蝋燭能

夜は、能楽堂へ蝋燭の灯りによるお能を観に行った。
京都在住の観世流能楽師の井上裕久さんの「謡講」の説明を挟みながら、
謡講形式での、独吟「九重」、替謡「酒鉢木」、素謡「通小町」。
かつては京の町家には謡の声が流れていて、折々の「謡講」を楽しんでいたとのこと。

休憩後は、能・観世流「二人静」。
舞装束をつけた菜摘女と、色違い?の装束の静の亡霊が、2人で舞う相舞も割によく合っていて、
蝋燭の灯りで幻想的な気分もする。
蝋燭能を観る機会は少ないが、蝋燭の灯りの中で観るお能は独特の雰囲気があって、好き。
前シテ/女・後シテ/静御前:観世芳伸、ツレ/菜摘女:藤波重彦、ワキ/神主:殿田謙吉、
アイ/下人:茂山良暢、後見:山階彌右衛門・上田公威、地頭:岡久広など。
囃子方は、杉市和、鵜澤洋太郎、佃良勝。

*****
総絞り訪問着。 灰色。
袋帯。 平・相良・汕頭・レース刺繍。 黒地金箔。 更紗華文。 (お初)
伊賀組紐。 濃淡灰色・銀色・金色の変わり組み。 (松山好成)
中央は白に金色の線・点入りで、上下は灰色の帯揚げ。
白地に金色の唐草柄(龍村)の鼻緒の草履。 薄銀鼠色の台。

寒さが続くので、3日連続して総絞りの着物になったが、やっぱり暖かくてホッコリする。
華やかな印象のあるお能だから、帯は少し華やかな感じのものにした。

2014.2.12 [水] 文楽のち工芸館

朝から着物を着て、文楽見物に出かけた。
寒さが続くので、今日も暖かさがうれしい絞りの着物。

例年通り2月の文楽は3部制で、今日は後の予定を考えて第一部だけの見物。
「七福神宝の入舩」と、「近頃河原の達引」の「四条河原」と「堀川猿廻し」の段。
「近頃河原の達引」で住大夫さんの語りをまた聴けるということしか念頭になかったが、
七福神が順番に得意の芸を見せる趣向の「七福神宝の入舩」も、なかなか楽しかった。
いつもの如く、文楽って好きだわ〜と思いながらの見物。

見かけたからと、休憩時間にイタリアンのシェフご夫婦が話に来てくださり、嬉しいビックリ。
毎回のお2人での文楽見物はまだ続いているとのこと。

*****
終演後は、いつものように可否道の珈琲で一休み。
能楽堂でもよくお会いする常連さんがいらしていたのでお話ししながら、気分転換。

そして次の予定の日本伝統工芸展60回記念の展覧会「工芸からKOGEIへ」。
染織の展示を溜息をつきながら拝見してから、陶芸・漆芸・木工等々の他の作品展示室へ。
もう1度染織に戻って、じっくり拝見しながら、前期の展示も観たかったと思う。
工芸館を出て、近代美術館の本館の常設展にも寄った。
何度か観ている作品が多いが、こちらも見応えあって、流石に集中力が切れたので一通りで退出。
寄り道せずにまっすぐ帰宅。

*****
総疋田絞り小紋。 千草鼠色。
染名古屋帯。 雪中の寒牡丹、前帯は梅に小鳥の柄。 薄灰色地、垂れは白。 (染谷洋)
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
草木染(蘇芳染)の帯揚げ。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎)

2014.2.11 [火] 新年会

新年会に出席。ご出席の皆さんの着物姿もおしゃべりも無論食事も楽しんで、ニコニコ。
雪の余波で予定の9日の会を中止し、延期して開催された真楽の新年会。
急な変更だったのに、思いのほか多くの方の出席で、楽しいひとときを過ごせた。
お世話くださった方々に感謝し、楽しい再会を喜び.. 本当にうれしいことだった。

皆が着物で集うのに、訪問着がズラッと並ぶいわゆる新年会の着物姿でなく、
それぞれが個性に合わせた装いなのも真楽らしくていいと思っている。
私は寒さ対策に、絞りの着物に相良刺繍の帯。
1日の「道成寺」を観に行った時と帯締めだけ替えて、後は同じ組み合わせ。

2014.2.8 [土] 女流能楽師による能

朝から雪が舞う中を、年に1度の女流能楽師による能を観に、今週2度目の国立能楽堂通い。
利用の交通機関は動いているし、道を選べば雪道を歩く距離は少なくできるし、
夕方になる前には帰れるから大丈夫だろうと出かけたが、見所には空席も結構あった。

番組は、仕舞・観世流「花筐 クルイ」、仕舞・宝生流「清経 クセ」、能・観世流「巻絹」。
3曲ともシテは女性で、地謡も女性だけだから、仕舞2曲は舞台上には女性だけ。
お能のツレ、ワキ、アイと後見は男性で、囃子方も4人の内2人は男性で2人が女性。
シテは、「花筐」が山階弥次、「清経」は影山三池子、「巻絹」は鵜澤久。

女声でも鍛えられた声は違和感がないと、気持ちよく聴きながら、仕舞2曲を拝見。
休憩後のお能にもスンナリと入れて、男性優位の能楽界でも女性の活躍を今更ながら実感。
能「巻絹」は2つの小書「出端之伝」と「惣神楽」つき。
御幣?らしい布をかけた梅の枝を持ったシテの装束も神楽舞も華やかで、楽しめた。
シテ/巫女・鵜澤久、ツレ/男・長山桂三、ワキ/勅使・宝生欣哉、アイ/従者・山本則重、
主後見・観世銕之丞、地頭・山階弥次など。
笛・八反田智子、小鼓・久田陽春子、大鼓・柿原崇志、太鼓・大川典良。

*****
能楽堂で出会った顔見知りに、流石に今日は着物じゃないのねと言われた。
雨の日仕様の着物で出かけてもよかったのだけど、正絹と違って寒いから厳寒期向きではないと、
私は早々に着物は止めてしまったが、着物の方もお2人見かけて、あらあら..と感心。
お若い方は、踵の高いブーツを履いていらしたが、着物用のらしく、足袋のように爪先が分かれ、
ファスナーの替りにコハゼ止めになっていると聞いて、そんなものもあるのかと驚いていたら、
知り合いに、京都ではいろいろ新しいものができているようよと教えてもらって、ふ〜んと感心。

*****
雪がどんどん激しくなるので、寄り道などせずまっすぐ帰宅。
4時前なのに雪がもう随分積もっていて、住まいの中庭には雪だるまが既に1つできていた。
家族で賑やかに楽しそうに雪だるまを作っている方々もいらした。

首都圏でも西の方が雪の降り方が激しいとのニュースだったが、
横浜の西端に住んでいる姉の家ではベランダに積もった雪で小さいけれど雪だるまが作れたそう。
電車も止まっていて、更に降り続けているそうで、どれだけ降るかという話だったので、
翌日の新年会のことを心配していたら、中止・延期の連絡。
変更は大変だけれど、無理をしない方がいいわよね〜と納得・安堵。

夜は健康講座の日なので、やるのかどうかと電話してみたら、何と実施の予定だそう。
少し迷ったが、強くなる雪に、夜の雪道それも坂もあるから、
転んで怪我したりしたら、健康づくりどころじゃないと自粛。

2014.2.7 [金] メンテに

寒さのせいか、いつも固い身体が一層ガチガチ。 で、メンテしてもらいに銀座まで出かけた。
ボディ全身とファイシャルに頭皮マッサージもつけてタップリしてもらったら3時間かかった。
でも、肌の弾力が少し復活し、ぎっくり腰にもならずに済みそうだと、ホッとした。

終了後は美味しいケーキが食べたくて、イデミスギノ@京橋まで歩いたが、私の前で売り切れ。(涙)
仕方ないと気を取り直し、更に日本橋まで歩いて、食事&甘味。
これじゃあ、太め安定からの脱出は難しいと、自戒するも..
でも、突き刺すような寒さにもめげずに歩いたから、少しはいいかしら?

2014.2.6 [木] 見直し企画・能「藤戸」

時代に適応しての変遷もあって、当初とは変わっている現行曲を、
当初の上演を踏まえて、再発見してみようという企画が国立能楽堂で何年か続いていて、
今回は、通常は舞台から退出してしまう前シテ(老母)を残し、供養の場に残る老母。
まず鼎談(馬場あき子・福王茂十郎・天野文雄)があって、それから能「藤戸」の上演。

供養の場に前シテの老母が残る今回の上演は、全く違和感がないどころか、
この方が実際の場としては納得できる。 でも、確かにシテの見せ場としては別。
1人のシテで印象付けようと、現行のようになったというのも分かる。 変遷がおもしろい。

漁師の母(前シテ)・山本順之、漁師の霊(後シテ)・浅見真州、漁師の子(子方)・馬野訓聡、
佐々木盛綱(ワキ)・福王茂十郎、従者(ワキツレ)・福王知登&喜多雅人、下人(アイ)・小笠原匡、
後見頭・観世銕之丞、地頭・梅若玄祥。
囃子方は、一噌庸二、曽和正博、安福建雄、小寺佐七。

*****
訪問着。 京加賀友禅。 鶸色、水辺に鳥模様。 (松本健一)
袋帯。 黒地錦。 疋田文様、金糸で波。 (洛陽) (お初)
五嶋紐。 金色入り薄桜色、片方は薄青磁色。

お能の曲目に合わせて、訪問着を選択し、帯も決めておいたのに、帯を締める直前になって、
こんな銀糸の目立つキラキラした帯は能楽堂には如何なものかと思って、俄に変更。
選び直した帯を締めたら、落ち着く感じで、替えてよかったと自画自賛。(笑)
ただ、訪問着には合わないと承知しながら、バッグを替えずに大きめのボストン型バッグのまま。
ちょっとね〜と自分でも思うものの.. 灰緑色のヌバックだからいいかと誤魔化し気分。(汗)

2014.2.5 [水] 花形歌舞伎・昼の部「心謎解色糸」

一昨日に続いて、花形歌舞伎@歌舞伎座の昼の部を見物。
通し狂言「心謎解色糸」は、41年前の国立劇場以来で、歌舞伎座では初上演だそうで、私も初見。
小糸・左七の件だけは観たことがあるように思っていたが、
それはこの作を踏まえて書かれた別の「江戸育御祭佐七」か何かだったらしい。

入り組んだ筋で、善悪2役に早替わりも含め、うっかりすると訳が分からなくなりそう。
観たことの無いこの狂言のため、一昨日の夜の部の見物時に筋書きを買って、
読んでおいたので舞台に集中できて十分に楽しんだが、あまり遠くない再演を今から期待。

染五郎がお祭左七と半時九郎兵衛の2役、松緑が本庄綱五郎、菊之助が芸者小糸、
七之助が糸屋の娘お房と九郎兵衛女房お時の2役。
安野屋十兵衛を歌六、女房おらいを秀太郎、山住左五郎を松也、松本女房お蔦を高麗蔵など。

*****
新歌舞伎座になってから癖になってしまった菓子をあれこれ購入。
いろとりどりの味を楽しみたくて白鷺宝と、一昨日も買ったごぼうせんをまた..
終演後は、馴染みの呉服店に顔を出してから、松崎煎餅の喫茶室で桜餅をお供にお抹茶。

*****
本結城紬。 黒・藍色の総絣。 (奥順)
染名古屋帯。 濡れ描。 青灰色地。 「浜千鳥」 (染のに志山)
伊賀組紐。 臙脂色に白入り。 撚り房。 (松山好成)
茶色の帯揚げ。 白色の露芝入り。

昨日からの寒さが続いているので、防寒対策はレベル1に戻して、完全防御したつもりだったが、
それでも外を歩くと寒〜い。 思わず縮こまりそう。
マフラーで防御した首回りより、真冬のコートを通して腕に寒さが突き刺すようで痛いくらい。

2014.2.4 [火] 雪の立春

朝からどんよりとした空模様で、真冬の寒さという天気予報。
昼前から雨になったけれど、予報通り夕方か夜には雪になるのかしら?

立春以降にその冬一番の寒さが来る年が4割くらいあるらしいから、まあ順当なのかと思うものの、
昨日の暖かさと打って変った寒さに、堪えるなぁ〜と思いながら、ダラダラ..
観たい展覧会があるので、上野に行って、できれば両国にも回る予定だったが、繰り延べてしまう。
終了まで上野のは20日弱だから、行ける日があるかしら?(汗)

−−−−−
冷えてきたわねぇ〜と思って夕方5時少し前に外を見たら、ちらほら雪が舞っている。
少しずつ降りが強くなっているけれど、雨の後だから積もらないでしょうねぇ。

それにしても、雪の立春!
ガラス越しに見る雪は風情があるし、雪見酒という言葉が頭にちらちら.. でも、寒〜い!  

2014.2.3 [月] 節分に花形の白浪五人男

節分なのに豆撒きもせずに、夕方から歌舞伎見物に出かけてしまった。
今月は新・歌舞伎座開場以来11ヵ月にして3度目の花形歌舞伎で、昼夜とも通し狂言。
前の歌舞伎座では考えられなかった花形の花盛り(笑)。
歌舞伎座の建て替え中に、高齢の重鎮だけでなく歌舞伎を背負って立つ世代の死去が相継いで、
それにこのところの病気・怪我による休演者続きの状態のためもあるだろうが、
この間に花形世代が力をつけてきたことも大きいと思う。 とは言うものの、寂しさもしきり..

夜の部は、「白浪五人男」で知られる河竹黙阿弥の「青砥稿花紅彩画」。
序幕の「初瀬寺花見」、「神輿ヶ嶽」、「稲瀬川谷間」、二幕目の「雪の下浜松屋」、「同蔵前」、
「稲瀬川勢揃」、大詰の「極楽寺屋根立腹」、「同山門」、「滑川土橋」までの通し上演。

盗賊五人男は、弁天小僧菊之助を菊之助(青砥左衛門との2役)、南郷力丸を松緑、
赤星十三郎を七之助、忠信利平を亀三郎、そして頭の日本駄右衛門を染五郎。
今の花形としてはベストとまでは言えなくても、役者がそろった、いい舞台だと楽しんで観た。
他に、浜松屋幸兵衛を團蔵、倅宗之助を尾上右近、千寿姫を梅枝、局柵を右之助、
鳶頭清次を亀寿、薩島典蔵を権十郎などに、丁稚長松を大河が勤める。

冒頭は記憶になかったが、観たら知っている場面ばかり。(笑)
帰ってから筋書きの上演記録を見たら、平成になってからの歌舞伎座でも通し上演が何度もあり、
菊五郎と勘三郎(勘九郎時代にも)の弁天で演っているから、覚えがあって当然。

菊之助が、綺麗! 浜松屋での台詞回しだけを取れば私はやっぱり菊五郎で聴きたいけれど、
見た目や極楽寺屋根での立ち回りの身の動きは菊之助に軍配。
この役(弁天小僧)は、もう菊五郎でなく菊之助のもの!と思う。
特に贔屓というわけではないが、亀亀兄弟が揃っていいお役だったのには少しうれしくなったし、
染五郎の駄右衛門は顔が小さく声質的にも難しさを感じたが、
序幕から大詰めまで、歌舞伎らしい華やかな舞台を楽しんだ。
居眠りも無しにしっかり観たのに(笑)、もう一度観たいように思ったくらい。

*****
結城紬(石下)。 松煙染。 灰みの茶色。 総柄の亀甲模様。
染名古屋帯。 手描き京友禅。 肉桂色地。 梅文。 (牧田立宰)
五嶋紐。 渋い錆朱?と薄灰色の変り組。
丹後ちりめん紬帯揚。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
道中着。 輪奈ビロード。 黒色。 斜め模様。 黒地に濃淡茶色のカシミール刺繍のショール。

暖かかったので、コートは防寒レベル1からレベル2に落として、
今年初めてカシミアでなくビロード地の道中着にして、帰りはショールもかけなかったのに、
それでも帰りの電車内では大分汗ばんでしまった。
下車駅の手前で空調に切り替えたと放送があって、もう少し早くしてくれればいいのにと思ったが、
まだ暫くは着るものの加減が難しそう。

2014.2.1 [土] お能「道成寺」再び

午後の若手能@国立能楽堂に出かけた。
第23回 能楽若手研究会 東京公演 が、正式名らしいが、通称の「若手能」の方が通りがいい。
今回は、国立能楽堂開場30周年を記念して、若手能に「道成寺」が初登場とのことで、
番組は、狂言・大蔵流「石神」と、能・観世流「道成寺」。
狂言「石神」のシテ、笛、小鼓と、能「道成寺」のワキ方、笛、小鼓、太鼓を
能楽堂養成研修修了生が勤めるということだったが、普段の公演にも出演している方も多い。

狂言「石神」は、40分ほどの長めの狂言だけど、今回も楽しく笑いながらの鑑賞。
12月に観た時にも思ったように、シテよりアドの妻の神楽の方が見どころが多い感じもする。
その神楽に浮かれて一緒に踊り出す石神に化けたシテの夫でおかしさ倍増だから、
やっぱりシテは夫でいいのでしょうねぇ〜
シテ・若松隆、アド/仲人・山本東次郎、アド/妻・山本泰太郎。
笛・八反田智子、小鼓・森貴史。

そして、期待の能「道成寺」。 2時間を息詰まるような緊張感で、でも楽しく鑑賞。
能楽を観始めて数年間は縁のなかった「道成寺」なのに、ご縁ができたら不思議なもので、
昨11月に初めて観てから、今回でもう3回目。
金剛流ご宗家、金春流重鎮、そして観世流ご宗家の次弟と、流派もシテの立場・年齢もさまざま。
結果的に観比べられて、よい「道成寺」鑑賞になった。
狂言方は3回とも東次郎家だったが、東京では人数的にも他では難しいのかもしれない。

観世流では鐘は他の作り物同様の扱いらしく、囃子方・地謡が着座したらワキ方・アイの登場前に、
狂言方の鐘後見が運び出して吊ってしまうので、金剛流・金春流との違いをまず認識。
「乱拍子」も、前2回と大分違い、シテが舞台を正先・正中と動くのが印象的。
シテと小鼓の醸し出す緊迫感・迫力は、初めて観た時ほどの圧倒感は感じなかったが、
違いも含め、じっくり、楽しんで、鑑賞した。
シテは山階彌右衛門、ワキが則久英志、ワキツレが大日方寛・御厨誠吾、オモアイが山本則重、
アドアイが山本凜太郎で、主後見が観世清河寿(清和からの表記変更?)、地頭は浅見重好、
鐘後見は上田公威ほかで、狂言鐘後見は山本則俊など。
囃子方は、笛・栗林祐輔、小鼓・田邊恭資、大鼓・亀井忠雄、太鼓・大川典良。
囃子方の後見に、小鼓がご宗家の大倉源次郎さん、大鼓がご子息の亀井広忠さんなど。

*****
縫い締め総絞りの付下げ。 くすんだ紫色。 (桐屋) (お初)
袋帯。 相良刺繍。 紫梨地錦。 吉祥間道。 (お初)
五嶋紐。 光沢のある濃紫色、両端は生成り色。
柿色〜肌色〜薄クリーム色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」) (お初)

2014.1.31 [金] 旧正月に新年会

夜は学生時代の部活同期の新年会に出席。 奇しくも旧正月の新年会になって、めでたいこと。
大学構内にできたという椿山荘カメリアでフランス料理のフルコース。
駅を降りたら、見当もつかない辺りの変化に、今浦島の気分。
思い込みで歩き出して、直にあれれっ.. 新しい出口だったらしく、やっぱり方向違い。
戻って、交差点に見覚えのある店や知っている店名を見つけ、ホッとして歩いて行った。

一緒に過ごした期間は短くても、10代終わりの友人たちは気が置けなくて、おしゃべりに花咲いた。
卒業30年(だったかしら?)記念の温泉旅行以来という人(女性)も1人出席。
退官しても、大学での講義・講演で忙しく、今度は弁護士事務所に加わるとのこと。
今日も講演で2時間話したため声が出ないと言う通り、かすれ声になっていた。
引退して悠々自適の人、まだ何かと仕事をしている人、現役の仕事人.. さまざま。

今回の参加者19人中、女性が7人で、女性の率が上がっているし、
いずれ女性の会になるだろうとの男性の発言に、皆で寿命を考える一幕もあったが、
オードブル、スープ、魚料理、ステーキ、デザート、珈琲のフルコースを殆どの人が残さず食べて、
飲み物も、乾杯のスパークリング、白ワイン、赤ワイン..などを人によっては飲み過ぎなくらいで、
まだ元気な人が多いのを喜びながら、早々に発表になった暑気払いの会での再会を約して散会。
(今もNYに行っている人が例年8月もNYなので、次回は彼女も参加できるようにと、
 早いけれど7月の暑気払いの会をもう決めたとのこと。)

私はこの友人たちとの新年会には初参加で、着物での参加も初めて。
もう1人の着物での参加者は、黒地に新年会らしい祝い柄の総柄小紋が素敵だった。

私は、お祝い気分もあって洋服の中で違和感がないような着物でと、
浦野理一さんの向鶴菱文様の藍の型染の紬小紋で出かけた。
辛うじて帯揚げだけは違うものの、今月半ばの歌舞伎座と同じ帯で帯締めも同じになってしまった。
この着物に別の帯でと思っていたが、始動が遅くて合う帯を見つけ出せず..
いつか改めて、この着物に合う帯を探しておかなくちゃ..

2014.1.30 [木] お能 のち オペラ

夜は1年近く前から決まっていたオペラがあるので一瞬迷ったものの、
国立能楽堂の企画公演は、短い仕舞と連吟だけど復曲もの2曲に、観たいと思っていた「西行桜」。
時間が違い両方行かれるのだから行かないってことはないでしょうと、お能にも行くことにした。

まずは、企画公演@国立能楽堂。
おはなし、仕舞・復曲「玉水」、連吟・復曲「実方」、もう1度おはなし、能・観世流「西行桜」。
珍しく2度に分かれた話は、初めが復曲の2曲について、2度目が「西行桜」についてだった。

仕舞「玉水」のシテは観世銕之丞、連吟「実方」のシテ(地頭も)は梅若玄祥で、
銕之丞さんの舞、玄祥さんの謡、どちらもよくて、見応え・聴き応えがあって楽しんだ。
特に玄祥さんの謡というか声というか、つくづく いいわねぇ〜と思いながら聴いていた。

能「西行桜」は、初見で楽しみにしていたのだが、地味な印象。 小書「杖之舞」つき。
途中までは登場人物も多く賑やかで、華やかな舞台を期待していたが、
桜とは違う印象というか禅問答のようなというか、華やかさが無くてイメージ違いだった。
プログラムの写真で分かっていてもよかったのだが、予期してなかったので、あれれ..な気分。
動きがあるか華やかなお能の方が楽しめるのは、未だに初心者の域を出ないということらしい。
ゆっくりした「杖之舞」もしっかり観られたから問題なしではあるものの、
シテの老桜の精の登場あたりでほんの一時だったが記憶が飛んで..
寝不足ではなかったのに、食後2時間くらいした頃が一番アブナイみたい。(苦笑)
シテ/老桜の精・大槻文蔵、ワキ/西行法師・森常好、ワキツレ/花見客・殿田謙吉ほか多数、
アイ/能力・野村万作。 主後見・赤松禎英、地頭・観世銕之丞。
囃子方は、藤田六郎兵衛、大倉源次郎、亀井忠雄、三島元太郎。
シテの面は石王尉。

*****
予報通り降り出した雨の中を、次の予定のオペラ「蝶々夫人」を観に回ったら、
なんと、タイトルロールの蝶々夫人役の歌手が体調不良で初日公演をパス。
カヴァーによる公演という驚きが待っていた。
急なことで、開演前に担当スタッフのお詫びの挨拶つき。
でも、その代役が頑張って、カーテンコールでは大きな拍手。

指揮:ケリー・ウィルソン、
蝶々夫人:石上朋美、 ピンカートン:ミハイル・アガフォノフ、 シャープレス:甲斐栄次郎、
スズキ:大林智子、ゴロー:内山信吾、など。

蝶々さんの女中のスズキが白足袋を履いているのが気になるのは、着物を着るからでしょうねぇ。
他にも蝶々さんの婚礼衣装やら何やら気になることが多い、歌舞伎でも見て勉強してほしいとの
友人の批評に、日本人の演出なんだから、ご尤もと思う。

充実した日だったが、お能の前に最寄駅近くで昼食を取ろうと、雨の予報にもめげず着物を着て、
昼前の11時頃には家を出たので、 夜11時頃の帰宅(それも2日連続)に疲れを覚えて、
遊んで来たのにダメでしょと自分を叱咤。(苦笑)

*****
綾の手紬。 本藍染。 藍色の濃淡。 花織。 (秋山眞和・作、佐藤昭人・藍)
袋帯。 虹染め。 霞地紋。 紅色のぼかし。 (本郷大田子) (お初)
伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
コートは雨コート兼用の対丈。 西陣織能衣装・籠目模様。
黒地に多色のカシミール刺繍の入った大判ショール。
ウレタン底の草履。 灰緑×黒色のオストリッチの天・鼻緒。 (絹揺履)

お能「西行桜」に因んで、でも桜の柄は早過ぎるから、色合いが桜色(桃色?)の帯を締めて、
藍色の着物に紅色の帯という少し派手な印象の組み合わせ。(笑)
オペラで会った友人が、地味な色合いの着物だからそのくらいの帯で丁度いい的なことを
言ってくれたので、ホッ。

オペラ劇場のボックスオフィスに用があって待っていた時に、まだコートを着用していたが、
知らない方が素敵な着物ですねとわざわざ褒めに来てくださって、うれしいビックリだった。
洋服だと自分ながらにお洒落している(と思う)時でも声を掛けられることはないのに、
着物だとお褒めいただいたり声を掛けていただいたりすることが珍しくないのが不思議。
着物って日本人にも魅力があるのでしょうねぇ。 もっと着物人口が増えるといいのに.. 

2014.1.29 [水] 漸く今年の初オペラ

夜はオペラ「カルメン」を聴きに出かけた。
19日が初日だったのだが、弟の1年祭を行うというので、慌ててイクスチェンジサービスを利用。
やはり「カルメン」は人気があって、問い合わせた時は変更できる席がないとのことで、ガッカリ。
無駄にしては勿体ないから、替りに行ってくれそうな人の顔をあれこれ思い浮かべたりしていたが、
幸いに変更できる席が出て(このクラスでは一番悪い席だが)、今年初めてのオペラ。

私の耳にも聴き慣れた音楽の連続だから、席のせいで舞台が遠〜いと云う印象もなんのその、
気楽に観て聴いて楽しんできた。  珍しく、観たというより聴いたという印象。(笑)

指揮:アイナルス・ルビキス
カルメン:ケテワン・ケモクリーゼ、 ドン・ホセ:ガストン・リベロ、
エスカミーリョ:ドミトリーウリアノフ、 ミカエラ:浜田理恵、など。

*****
色無地。 薄灰緑色(薄青磁色?)。 寿光織。 本茶四度染。
袋帯。 正倉院鳳凰華文。 青灰色地。 紹巴。 「国宝の旅」 (となみ)
唐組紐。  白・藤・紺・青に金入り。 (道明「波の緒」)
草木染(刈安?)の帯揚げ。 渋い山吹色。
金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 薄金色台。

2014.1.27 [月] ジビエ・イタリアン

久しぶりのパッソアパッソは、冬の間はジビエ専門店と化する。
ミニトマトなどとともに吉田牧場のモッツァレラチーズをいただいて、いよいよスタート。
アミューズは、1度も冷凍されていない正に生のナガスクジラが入ったとのことで、それ。
クジラとは思えぬ癖のない優しいが、しっかり味。
次はジビエの盛り合わせ。 添えられた野菜ともどもいろいろな色彩が食欲をそそる。 
各種のテリーヌは、熊、雉、アライグマ&イノシシで、アライグマのソテーに、
ジビエのテリーヌのカツ、熊(だった?)のレバーのパテだったか?など。
スープは雪人参と雉で、まず人参の味が口の中に広がり、それからじわっと..
次のリゾットは、フグの白子、熊?の..、黒トリュフのスライスがのって、イカ墨のソース。
パスタは、ビーゴリー。 もっちり感のある太麺で、ヒグマのミートソース。
メインは、小鹿のソテーで、硬いイメージの鹿肉とは思えぬ、頼りない感がするほどの柔らさ。
デザートは、洋梨のコンポートで、苺・ラズベリー・ブルーベリーと、キウイのシャーベット添え。
飲み物は、ここでの常になりつつあるハーブティー。 焼き菓子をいただきながらの〆。

ワインを多めに飲むと食べられなくなるので、少しにしてもらったが、
山梨のワイナリー「BEAU PAYSAGE」のワインが、香りも味も独特。
日本でもこんなワインができるのかと、少し感動してしまった。

ブドウ栽培から醸造まで、機械を使わず“手づくり”でワインを造るワイナリーだそうで、
ブドウ栽培からワイン作りの全ての工程を、オーナー1人で作っていられるのだそう。
私はいつものカウンターに入れていただいたのだが、後ろのテーブルに来ていらしたご様子。
シェフのお誕生日だったそうで、プレゼントのワインを持っていらしての、食事会らしかった。

「使える 牛肉レシピ」という昨秋出版の共著にサインを入れていただいて、土産に持ち帰り。
見るだけでも美味しそうだけど、作れるかしら?

2014.1.27 [月] ふたたび「三千両初春駒曳」

今年の正月も復活通し狂言を上演している歌舞伎公演の千穐楽を観に国立劇場に出かけた。
復活狂言なので、初めの方と終わりで、どう変化するかしないのか観たくての再見。
復活狂言は難しい! というのが、6日の印象だったが、
その割に、何が変わったということもないのに、千穐楽は随分良くなった気がした。
役者の慣れで流れがよくなったのか、観る方の私の慣れもあるのか(爆)、
それなりに楽しめて、少し驚いた。 無論、いい芝居だというのとは違うけれど..

*****
結城紬。 灰色。 地空き、雪輪柄。 (藤貫)
染名古屋帯。 塩瀬地。 手描友禅。 うぐいす色地に光琳梅模様で、梅に鶯。(笑)
渋い黄土・白・空色の3段組の帯締め。 (渡敬)
紬の帯揚。 京友禅。 灰藤色地に、白・灰・肌色入り。 (京姉小路)
灰色台のエクセーヌの草履。 灰紫色の組紐の鼻緒。 (伊と忠)
カシミアコートの上に、白地に濃淡赤色刺繍のカシミール刺繍のショール。

気温が低く寒さが厳しい日だったので、着物は予定を変更して、寒い日に頼りの結城紬に変更。
カシミアコートに大きなショールで、寒さ対策。

*****
終演後は、また可否道で珈琲休憩。
そして、本当に久しぶりのパッソアパッソ@門仲に伺ってイタリアンというかジビエ料理を堪能。

2014.1.26 [日] ご挨拶 & 自分メンテ

結局、片づけはそこそこに、自分メンテとご挨拶に出かけてしまった。(汗)
電話したら4時から1時間余りなら可能というので、短いけれど取り敢えずメンテの予約。

出かけるならその前にと、1月の内には伺いたいと思っていた天真庵@押上に出向いた。
後の予定を考えると飲むのも沢山食べるのも躊躇して、いつもの文膳は止めて、
前から気になっていた蕎麦をいただいた。
鹿児島の黒豚の原種「六白」の三枚肉を、かえしで長時間煮込んでつくったという肉入りの
温かい「とんさま」という蕎麦に珈琲をつけた「とんさまセット」。
ここのネーミングは楽しいものが多いけれど、これもそのひとつ。
戸を開けて一瞬ひるんだくらいの先客数で、私の後にも何人もお出でになる盛況ぶりだったので、
落ち着いてご挨拶もできないまま、珈琲を飲んだら直ぐに、またゆっくり来ますと辞去。

銀座に移動してのメンテは、12月に勧められてチケットを購入した期間限定の1時間の特別セット。
お腹と脚・足以外のほぼ全部が入ったもので、背中、首から胸、腕・手、顔の手入れをしてもらった。
それぞれは短いものの、これも短い頭皮マッサージも追加でき、快さが全身に広がってホッコリした。

そして、茶の葉@松屋。
ここでも期間限定の栗ぜんざいつきセットをお願いし、京都のまろやかな煎茶でユッタリ。
期間限定と言われると、直ぐその気になる単純さが自分でもおかしいけれど..

帰宅したら息子が来ていたが、食事は済んでいるというので、
いつものように2種類のキウイを入れてヨーグルト、果物を更に林檎に苺、デメルのケーキも一切れ。
眠気を我慢して一緒に食べたが、もう眠くて眠くて起きていられない。
で、早々に息子にはお帰りいただいて(笑)、私はまた早寝。

2014.1.26 [日] 早寝早起き

昨日の午後は、排水管洗浄の割当日だった。
階と部屋別にブロック分けされて、日にちと午前・午後が順番に割り当てられ、我が家は最終組。
家の中に業者が入るのだから、暮れにできなかった片づけ・掃除をしようと思ったものの、
今年は台所のみで洗面所・浴室・洗濯機下などはやらないので、何となく誤魔化して終わり。(汗)

夕方からは健康づくり講座に出席。
木曜は4週連続で日時を動かせない観劇予定とかち合ってしまい、趣味を優先させたから、
今週から暫く欠席するので、土曜の講座を休むのはマズイとダルさを振り切って出かけたが、
帰って来て汗を流し落としてスッキリしたら眠気に勝てず、9時には床に入った。

*****
子供並の就寝時間だから当たり前かもしれないが、今朝も早くというか深夜に目覚め、
寒い最中に起きたくはないと寝床にしがみついていたが(笑)、5時になったので起き出した。
日頃の私の生活からは考えられない、もう3日も続いての健康的な生活。(爆)

朝はあまり食べられない私でも、昨夜は食い気より眠気で夕食抜きで寝てしまったので、今朝は別。
早朝から昨日の予定のすき焼きもどきで、しっかりと食事したら、満腹で動くのが億劫。(大爆)
(夜の健康講座の唯一の欠点は夕食が取り難いこと。
 講座の1時間以上前では早過ぎるので後にするのが常態だが、遅くて夜食みたいになる。)

排水管洗浄は今日が予備日で、さっきは洗浄中らしい音が聞こえてきた。
10時過ぎたら陽射しも明るくなってきて少し暖かそう。
さあ、今日はこれから何をしようかしら?  懸案の片づけかしらね〜 それとも..

2014.1.24 [金] 「九段目」を再見

文句なしにいい舞台だと思いながら先日は居眠りつきになってしまった「九段目」を幕見してきた。
「仮名手本忠臣蔵」の九段目「山科閑居」。
藤十郎の戸無瀬、魁春のお石、扇雀の小浪、梅玉の力弥、幸四郎の本蔵、吉右衛門の由良助で、
こんな充実した「九段目」を次に観られるのはいつになるかと思うと、
しっかり観たい、観なくちゃ、と出かけて、集中して見物。
再見してよかった!と満足した。

なのに、先日よりは少なかったけれど今日も安い三階席にも少し空席があって、勿体ない気分。
浅草は補助席まで出ているのに..

*****
大満足して、日本橋まで歩いて、デパ地下の春帆楼のイートインコーナーのふぐで夕食。
満足ついでに、年イチくらい贅沢してもいいだろうと、冬限定の天然ものの刺身と寿司。
天然ものと養殖ものの違いが分かるのかと、自分の味覚に不安も感じながら頼んだが、
モチモチ感というかプリプリ感というか、違いを実感。 う〜ん、幸せ。(爆)

母の処に行ってから回ったので、洋服。

2014.1.23 [木] 能「呉服(くれは)」

今月4回目の国立能楽堂通いは、企画公演で、ご宗家による新しい演出での能・観世流「呉服」。
呉服と書いて「くれは」と読むのは、シテの呉織(くれはとり)から来るのだそう。

今月の月間特集の世阿弥生誕650年により、お能の前に、「世阿弥の花と禅」という講演があった。
顔見知りの方が、このお話も個人的にはよかったと言っていらしたので、人さまざまだと思うけれど、
京都の某有名寺院管長の講演は、講話のようなお話で、寝ていらした方が多くて、
私の前の席の方、左隣の方、その後ろの方など、時々音(=鼾・寝息)付きだった。(苦笑) 
最近ここでのお話に、場所が違うのでは..という印象を持つことが結構あるが、今回も??気分。
どうせなら狂言をしてくれた方がうれしかったのにと思う。(笑)

世阿弥が新将軍足利義教を祝福するために書き下ろした祝典曲というお能「呉服」は、
前場もよかったが、特に後場が、後シテの装束も舞も優美・優雅で楽しめた。
舞は通常の[中ノ舞]でなく、ご宗家工夫の新しい[天女ノ舞]だそうだが、
装束ともども、素敵だわね〜 と思いながら楽しんだ。
シテを舞われたご宗家の新しい演出のためか、ツレに末弟、地謡に次弟もご出演。
シテ/呉織:観世清和、ツレ/漢織(あやはとり):観世芳伸、ワキ/臣下:福王茂十郎、
アイ/里人:山本東次郎、後見頭:武田宗和、地頭:岡久広など。
囃子方は、一噌隆之、観世新九郎、柿原弘和、観世元伯。
面は、シテが増、ツレが小面だそうだが、特にシテが掛けた面は増にしても独特の印象だった。

****:
訪問着。 金彩・たたき染めのレンガ色系地色。 梅に童子。
袋帯。 濃グレー地に。 金砂子。 琳派古調鶴。 流水・梅花に鶴。 (吉織)
五嶋紐。 水色、片側に極薄水色・銀色入り。
極薄い青磁色の帯揚げ。 金糸の七宝柄など入り。
白地に金色の唐草柄の鼻緒(龍村)の草履。 薄金色の台。
利休バッグ。薄茶色、疋田と葉柄の市松。(伊と忠) サブに名物裂・連珠鴛鴦紋バッグ。(あらいそ)

訪問着は、何とヤフオク!で見つけたもの。
普段なら選ばない地色なのに柄が気に入って、これも出会いと思って入札したら見事に落札。
でも届いたら、心配した通り好みより派手めの地色にムムムっ。(苦笑)
とは言っても、これから地味になることはなく年々ますます派手になるのだから、(笑)
着るのを諦めるか、エイヤッと着るかで、思い切って着てみたけれど、やっぱり派手派手〜(爆)
でも、能楽堂でお会いした顔見知りに、まだ平気よ〜着られるわよ〜 と言われて勇気百倍。(大爆)
まだ少なくも2〜3年は、1〜2月に着たいと思う。

2014.1.21 [火] 新春浅草歌舞伎

愈々今月4座目の歌舞伎見物で、浅草公会堂まで新春浅草歌舞伎を観に行った。
上演時間が短いし、家から一番遠い会場なので、1部2部を通しで見物。
猿之助と愛之助を芯に、最近の常連の男女蔵と亀鶴、それに若手の出演。

第1部の幕開きは、愛之助の義賢で、「源平布引滝」の「義賢最期」。
愛之助がよく、花道でバッタリ倒れた後の、戸板倒しも仏倒れもしっかりで、本当に観応えがある。
ただ、1人奮闘の感があるほど、若手との差が大きいと思った。
亀鶴の下部折平実は多田蔵人、壱太郎の九郎助娘小万、吉弥の葵御前、橘三郎の百姓九郎助、
梅丸の待宵姫など。 壱太郎と特に梅丸はまだまだ.. 

次が、猿之助の正太郎で、「上州土産百両首」。
巳之助の牙次郎、男女蔵の金的の与一、亀鶴のみぐるみ三次、寿猿の亭主宇平衛、
梅丸の宇平衛娘おそで、そして門之助が隼の勘次、吉弥が勘次女房おせきなど。
猿之助は相変わらず上手く、三次を演る亀鶴の悪党ぶりが見事。 これで正太郎の悲劇が際立つ。
巳之助の牙次郎は、馬鹿呼ばわりされていても、あんな阿呆ぶりでない方がいいように思うが..

第2部は、まず猿之助の「博奕十王」。  猿翁作の舞踊劇。
猿之助の博奕打、男女蔵の閻魔大王で、猿之助の軽やかな動きが見事。
次が、愛之助・壱太郎の忠兵衛・梅川で「新口村」。
他に、橘三郎の孫右衛門、吉弥の忠三郎女房。 
浅黄幕が落ちた時の2人の絵面が綺麗。 あとは疲れ?なのか、私の気力が続かず。
最後が舞踊で、壱太郎、梅丸、米吉の「屋敷娘」と、歌昇、種之助、隼人の「石橋」。
それなりに綺麗で若さはあるが..

期待以上によかったと聞いていたので、つい期待してしまったため、少し拍子抜けだったが、
猿之助と愛之助の上手さを実感したし、正月の浅草歌舞伎としては、それなりに楽しめたからOK。
それに亀鶴も相変わらず達者で、この人にもう少し活躍の場を上げたいと今回も思った。

*****
1部と2部の間が短く、去年のような浅草寺への初詣は無理で、公会堂内で過ごした。
終演後に外に出たら少し降り出していて、それでも折りたたみ傘を差してお詣りしたが、
やっぱり時間が遅過ぎて、お線香もなし.. もっと早い時間に行かなきゃダメよね〜 と思っても、
開演前のお参りは朝が苦手な私には無理だから..

*****
結城紬。 無地。 灰藤色。(奥順はたおり娘)
本袋帯。 平織紹巴。 献上コプト更紗。 濃紺地。 赤色などで孔雀文様。
五嶋紐。 光沢のある濃紫色、両端は生成り色。
ちりめん紬帯揚。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟作)
ウレタン底の草履。 灰緑×黒色のオストリッチの天・鼻緒。 (絹揺履)

2014.1.19 [日] 日の経つ速さ

24日が命日の 弟の1年祭及び納骨祭があり、朝から出かけた。
心配した雪の影響もなく、去年の雪の告別式を思い出しながら、月日の経つ速さを実感。
公園内の市民墓地が幸い当たり、義妹が考えた墓石も立派で、今後の居場所ができてよかったが、
納骨に当たり、寂しがり屋の弟が急いで家族を呼ぶことなく、(笑)
しっかり家族を見守ってくれるよう頼んでおいた。

その後の直会で、相変わらずの母の食欲に安心するやら半ば呆れるやら..(爆)
ホームの味の薄い料理と違い、しっかりした味の、贅沢な中華料理がお気に召した模様。
それだけ食べられれば、まだまだ元気でいられるわ と、いつもと同じ感想で、母を励ました。

いつものように母を送迎してくれた義兄に感謝しながら、帰りは私も同乗させてもらい、
母の処に寄って、母が落ち着いてから帰宅。
帰路は私の家の前を通ってくれるので、楽々の帰宅。 ありがとうございました。

2014.1.17 [金] 井筒

夜は、また国立能楽堂に、梅若玄祥がシテを舞う「井筒」を観に行った。
シテが梅若玄祥なだけでなく、ワキが宝生閑、アイが山本東次郎、地頭が片山幽雪で、囃子方も、
笛が藤田六郎兵衛、小鼓が大蔵源次郎という豪華な布陣だったから、(あと大鼓は山本哲也)
今月の能楽堂の公演では、最初にこの公演のチケットを取った甲斐あって観易い席が取れたし、
大いに楽しく観ることができた。
私は「井筒」と波長が合うらしく、毎回、見事に眠りに誘われてしまうが、(笑)
今回はワキ・シテ・アイそれぞれの登場場面はしっかり観たし、後場にはほぼ完全覚醒して、
後シテが井戸を覗き込む一瞬もキチンと観られたので、自分にもハナマル。(爆)

「井筒」の前の狂言は「雁礫」で、東次郎家の山本泰太郎、則秀、則俊。
この曲は、馬鹿大名ぶりがおかしくて楽しいのに、何の違いか楽しめる時と嫌気が差す時とあるが、
今日は楽しめたのがうれしかった。
お能だけでなく狂言も、流派というより家によっての違いがあって、それも楽しい。 

*****
お知り合いと席が隣になって、うれしいビックリ。
帰りは駅までご一緒して、能楽師のことやら何やらアレコレ話ができて楽しかった。
交通機関が違うので駅前でお別れしたら、別の顔見知りがお声をかけてくださって、
その方の下車駅までお話できて、休憩時間にも別の方とお話ししたし、
今日は昼間のランチ時といい、日頃と違って、いろいろな方と話ができたので、
脳の活性化ができたかも..(爆)

*****
能楽堂主催公演のチケ取りでは、どの順番で取るか頭を悩ませることが多い。
しかも歌舞伎座のチケット発売日が来月分からは能楽堂と重なってしまったので、本当に大変。
今までは1日ズレていたのに..どうにかならないかしら?

*****
小紋。 鹿の子総絞り。 灰紺。 (有松・竹田庄九郎)
袋帯。 本銀箔。 白銀。 松におぼろ月。 (村田)
伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に極薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)

このところ寒い日続きなので、暖かい絞りの着物にしたが、やっぱり正解だったと1人でニコリ。

2014.1.17 [金] 食いしん坊初め

今年も美味しい物を食べたくて、みかわ是山居で、てんぷらランチ。
ランチコースに、いよいよ始まったフグの白子の季節種を追加。
ハゼが終わって、めごちの再登場もうれしく、ニコニコ、ニンマリといただいた。

このところ美味しい外食もせいぜいツキイチで、食いしん坊ではないとも思うけれど(笑)、
そろそろ、ご無沙汰しているあちらこちらにも伺いたいと思っている。

2014.1.15 [水] 今日も歌舞伎座に

昨日に続いての壽初春大歌舞伎見物で、今日は夜の部。
寒さが一段と厳しく、昼過ぎに外に少し出ただけで震え上がった。
最高気温が4度じゃ当たり前。 風邪を引かないよう暖かい着物を着て出かけた。

夜の部はまず「仮名手本忠臣蔵」の九段目「山科閑居」。
藤十郎の戸無瀬、魁春のお石、扇雀の小浪、梅玉の力弥、幸四郎の本蔵、吉右衛門の由良助で、
去年11月の顔見世に「九段目」は出なくて、時間的に仕方ないのでしょうねと思っていたら、
早速、顔見世の続きかと思うような顔ぶれでの上演で、文句なしにいい舞台。
なのに、身体が温まってきたら時々ウトウトしてしまった。(涙)
居眠りつきなんて勿体なさ過ぎ。 幕見して、もう1度しっかり観たいけれど、行ける日があるかしら?

次が舞踊「乗合船恵方萬歳」。
梅玉の万歳、又五郎の才造、橋之助の大工、翫雀の通人、扇雀の女船頭、孝太郎の白酒売、
弥十郎の田舎侍、1人だけ若い児太郎の芸者で、正月らしいご祝儀舞踊。

最後が新作の「東慶寺花だより」。 井上ひさし原作、今井豊茂脚本、大場正昭演出。
染五郎が医者見習いで戯作者志望の中村信次郎。
他に、秀太郎、東蔵、翫雀、彌十郎、孝太郎、笑也、虎之介に、芝喜松、芝のぶなども出演。
1時間半の舞台は、新作としては短く、話がアレコレ展開するうちに終幕なのが少し残念。

*****
本結城紬。 黒・藍色の総絣。 (奥順)
染名古屋帯。 灰白色地。 雪の結晶柄。
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
草木染(蘇芳染)の帯揚げ。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎)

2014.1.14 [火] 今年の初歌舞伎座

朝から着物を着て、壽初春大歌舞伎の昼の部を観に行った。
今月は4ヵ所で歌舞伎公演があって、今日で3ヵ所目。 漸くの歌舞伎座。(笑)
新しい歌舞伎座のこけら落興行で初めての正月なのに、何故か真っ先に行かなかったのは..
こけら落興行疲れ? 少し落ち着いてから観たかった? それとも...
我當の「時平の七笑」、幸四郎の「石切梶原」、吉右衛門の「松浦の太鼓」、舞踊「鴛鴦」。

今年の幕開けは、「天満宮菜種御供」の「時平の七笑」。
曽我物でなく、正月らしい華やかなまたは厳かな舞踊でもなく、以前の正月興行とは気分が違った。
この左大臣・藤原時平は、何故か長らく我當だけが演じている。
どんでん返しの幕切れの七笑が印象的だが..
我當の時平のほか、右大臣・菅原道真を歌六、頭の定岡を松江、など。

次が通称「石切梶原」で、「梶原平三誉石切」の「鶴ヶ岡八幡社頭の場」。
上演頻度が高く、梶原役者によって雰囲気に違いがあるが.. 少し見飽きた感もある。(苦笑)
錦之助の俣野がよくて、こういう赤面の敵役もいいのね〜と再認識。
幸四郎の梶原、橋之助の大庭、錦之助の俣野、東蔵の六郎太夫、高麗蔵の梢、秀調の呑助など。

「松浦の太鼓」は、吉右衛門の松浦鎮信、梅玉の大高源吾、歌六の其角で、お縫は米吉。
いつもながら吉右衛門の松浦の殿様ぶりが楽しく、梅玉の大高源吾、歌六の其角もいい。

最後は舞踊「鴛鴦襖恋睦 おしどり」は、「相撲の場」と「鴛鴦の場」。
魁春が遊女喜瀬川と雌鴛鴦の精、染五郎が河津三郎と雄鴛鴦の精で、橋之助の俣野五郎。
曽我兄弟の父の河津三郎がでてきて、正月恒例の曽我物の替り? みたいな気分でふ〜ん..

やっぱり歌舞伎はいいわね〜と思うものの、いつもの正月歌舞伎の気分でないのが、
私自身のせいなのか、演目・役者のせいなのか.. 少し寂しい。

*****
終演後は、呉服屋2店に新年の挨拶も兼ねて顔出し。
1軒目で店長がコートの下から見えている着物に強く関心を示し、
珍しく見せてと言うのでコートを脱いでご披露。 それから暫く着物談議。

茶の葉@松屋で、ゆったり・のんびりし、明月庵田中屋の田中屋膳で夕食を済ませて帰宅。
前は旬のお膳みたいな名だったと思うけれど、いつから田中屋膳というネーミングになったやら..
ほんの少しの冷酒で何となくほろ酔い加減。 寝不足とは言え、弱くなったものね〜

*****
紬小紋。 藍の型染。 向鶴菱文様。 青系。 (浦野理一)
袋帯。 錦紗織。金よろけ。撚り金の紗織二重経。唐織仕上げ。 鳳凰唐花文。 (鷹匠?) (お初)
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
臙脂色〜薄牡丹色〜薄桜色のぼかし染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」) (お初)

一目惚れした着物だが、帯が意外に難しい。
帯は、紬にも合いそうと思って購入したものの、錦でキラキラしていて上手く使えなかったのを、
今日は正月だからいいだろうと思い出して合わせてみた。
呉服屋の店長にも褒められ、安堵したりニンマリしたり。(笑)

2014.1.13 [月] サボり初め

昨日からまたダウンしてしまい、昨日は完全アウト。
午後、住まいの集会室で行われる毎年恒例の落語会を楽しみにしていたのに聴きに行けず。
お弟子さんたちの噺は兎も角、師匠の噺は聴きたかったのだけど..

今日の午後は所属サークルの今年初めての練習があって、参加する予定だったのに、
朝の洗濯で干しているうちに調子が悪くなって、動くのが辛くなり、そのままダウン.. で、欠席。
昨秋の発表会の前に集中して練習したので、3月まではツキイチしかない練習日。
サボっちゃダメでしょと思うけれど.. 仕方ない。

明日は歌舞伎座に出かける予定。 今日は夕方遅くには回復したけれど..心配。
頑張ってね!と自分を叱咤激励中。(笑)

2014.1.11 [土] また能楽堂に

今週2度目つまり早くも今年2度目の国立能楽堂通い。 今年も此処に一番多く行きそう。
普及公演で、解説・能楽あんないに、狂言・和泉流「鬼継子」と、能・金剛流「野守」。

解説は、月間特集・世阿弥生誕650年のため、「世阿弥における『主題』の発見」というお話。
解説者によって、話し上手・下手というか、分かり易い・難いに分かれると、いつも思う。
特に学者(に必ずしも限らないけれど)は、一般人向けとは言い難いことも..

狂言「鬼継子」は何度か観ているが、狂言によくある人の好い鬼?に、これも狂言らしい強い女。
今日も楽しんで観て、解説から気分転換。(笑)
シテ/鬼:佐藤融、アド/女:井上松次郎。

能「野守」は、観たことがあるような気もするが、はっきりしないで初見の気分だった。
シテとワキとアイの3人しか出ないし、小書「留之伝」つきのため作り物の鬼の塚が出ないから、
舞台が広い感じで、スッキリしたお能。(爆)
後シテの鬼神の[舞働]は迫力があって、他にワキしかいない広い舞台を所狭しと舞うのが楽しい。
小書のため、後シテの鬼神の頭が赤頭でなく黒頭だった。
シテ:豊嶋三千春、ワキ/山伏:殿田謙吉、アイ/所の者:佐藤友彦。
囃子方は、松田弘之、曽和正博、安福建雄、観世元伯。
面は、前シテ/野守の翁が三光尉、後シテ/鬼神が小べし見。

*****
終了後、日本橋に出てデパートの長崎展の皿うどんで早い(遅い?)食事。
少し多かったものの、何度か食べた能楽堂の食堂の皿うどんとは違って、おいしかった。
お腹一杯になっても、今日は鏡開きだからお汁粉を食べたいと、移動して叶匠寿庵へ。(笑)
買ってあった大納言を水に浸けておかなかったので、外で食べることにしたが、
これで鏡開きになるかどうかは兎も角、美味しくいただいた。(爆) 

夜の健康づくり講座まで時間が無いと、大慌てで帰宅。
慌ただしく着替えて跳んで行ったら、滑り込みセーフ。 でも、事前ストレッチの時間は無し。
一昨日の筋肉痛が残っているところに、また1時間動いて、筋肉痛追加。(涙)
違う講座だから当然使う筋肉が違うので、身体中あちらこちらが痛い。 あらら..

*****
江戸小紋訪問着。 秘蔵錐彫型千柄集。 切嵌め。 甘茶色。 (黒岩秀硯)
袋帯。 墨色地。銀霞。 南天などの木・花に鳥。 (橋本清・「壱千八百織」「加賀浪漫 南天に鳥」)
五嶋紐。 鮮やかな藤色の暈し・薄銀鼠色。 (お初)
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)

随分前に買ったまま締めていなかった帯締めを漸く使用。
どれにでも合いそうというのは、どれにもイマイチに思われることも多く、
これも、好きな色なのに仕舞い込んでいたのを、今回漸くエイヤッと締めてみた。(笑)

2014.1.10 [金] 今年の初銀座は十八番

夜は、「歌舞伎十八番」の「景清物」を復活上演する初春花形歌舞伎を観に行く。
今年初めての銀座。
どうということもないのに、ちょっと遊び気分で浮き立つのが、自分でもおかしい。(笑)
歌舞伎の前に、年初なのに師走のような慌ただしさで、2ヵ所を回った。(爆)

まずは、映画「春興鏡獅子」。
松竹は、このところ、いやに勘三郎出演の歌舞伎映像の上映を行っているが、
もう舞台で観ることの無い今、これだけはもう1度観ておきたいと、最終日に飛び込んだ。
旧歌舞伎座のさよなら公演での勘三郎の「春興鏡獅子」の映像。
う〜ん、やっぱりいい! 堪能。

それから、「草乃しずかの世界展 一針に祈りをこめて40年」@松屋。
自分の世界を持つ人の静かな迫力に感嘆。

*****
そして愈々、海老蔵が座頭の「壽三升景清 ことほいでみますかげきよ」@新橋演舞場。
歌舞伎十八番の景清物、「(牢破りの)景清」、「鎌髭」、「関羽」、「解脱」の4つを、
今回つなげて、1つの通し狂言に作り上げた。
復活と言っても、新作というか創作もの。
筋がどう繋がっているというのでもなく、荒事らしく他愛ないとも言えるが、
荒事らしさがいっぱい! で、江戸の正月らしくて、嬉しい! 今は東京だけど..(大爆)
荒事そのものという感じで筋で見せる芝居ではないから、比較するのも何だけれど、
同じ復活狂言でも、国立の「三千両初春駒曳」より、こちらの方がはるかに楽しかった。
一部練り直して欲しいところもあるが、再演が期待できそう。
海老蔵の他、左團次、芝雀、友右衛門、獅童など。

*****
本結城紬。 濃紺色。 地空き、花器に花模様。 (奥順)
染名古屋帯。 京友禅。 肌色?地。 松竹梅に祝い道具。 「祝辞」。
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
草木染(蘇芳染)の帯揚げ。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎)

2014.1.9 [木] 健康づくり初め

昨日今日とダウン状態で、出かけるつもりだったところには行けず。
野菜も正月用がいろいろ残っているので近所へ買い物にも行かず、
我ながらホントにまあ..と思いながら、家から出ないまま。

でも、夜は気を取り直して、健康づくり講座に出席。
夕方からは寒さが厳しくなってきたけれど、講座初日のためか出席率が高く、
部屋いっぱいの参加者が、それぞれ懸命に動く様は、ちょっとした見もの。
私も、常より体が動かないことに呆れながら、それでもどうにかついていったものの、
2週間休みだったので、3週ぶりに身体を動かすと、あちらもこちらも悲鳴気味。(苦笑)
帰宅してからお風呂でマッサージもしたけれど、明日が怖い。(爆)

2014.1.7 [火] お能初め

昨日の歌舞伎に続いて今日はお能初めで、昼から国立能楽堂に出かけた。
番組は、素謡・金春流「翁」、狂言・大蔵流「寝音曲」、能・金春流「当麻」。

「翁」は素謡で、翁と千歳(金春流ご宗家とご子息)に地謡だけで、三番叟は出ないし、
あっという間に終わるけれど、年の初めに「翁」を聴くと、おめでたいお祝い気分になって嬉しい。

狂言「寝音曲」は、何度も見ている好きな曲で、今日もとても楽しかった。
茂山七五三・宗彦の親子コンビ。 (次男の逸平さんはお能のアイに出演。)
七五三さんの太郎冠者が秀逸。
最近の七五三さんは、狂言師!そのものという雰囲気いっぱいの飄々とした感じがする。

能「当麻 たえま」は、初見なのに前場で少しウトウトしてしまったけれど、それでも全体に楽しめた。
シテは、前場は化女(けにょ・観音の化身)を連れた化尼(けに・阿弥陀の化身)で杖をついた老女、
後場は白蓮をつけた天冠を被った中将姫で[早舞]を舞う姿が華やか。
シテ:本田光洋、ツレ/化女:辻井八郎、ワキ/旅僧:宝生欣哉、アイ/門前の者:茂山逸平、
地頭:高橋汎、後見頭:櫻間金記 など。
囃子方は、一噌庸二、幸清次郎、柿原崇志、金春國和。

*****
公演終了後に、みんなで謡おう!という参加型イベントがあって「高砂」を謡うというので、初参加。
既に昨年も2度はあったものの、音の取れない私は不参加だったけれど、
多少おかしくても音が狂っても構わないだろうと、今回は初めて参加して声を出して謡ってきた。
指導は、当麻でツレをなさった辻井さんで、前場だけのご出演だったとはいえご苦労様。
翁を聴き、高砂を謡い、正月らしく目出度く能楽鑑賞・体験を終了。

実は、2日から今日まで国立演芸場では出演者日替わりで新春国立名人会をしていて、
最終日の今日のトリは柳家小三治。 で、小三治さんの噺で落語の聞き初めにしようか迷ったが、
翁があるし七五三さんの寝音曲もあるしと、こちらにした。 気持ちよく観られて、正解気分。

展示室では、狂言面・装束の展示。 休憩時間では見足りなかったので、また次回も見るつもり。
いらしていた知り合い・顔なじみに何人もお会いできて、新年のご挨拶ができたのもうれしかった。

*****
終演後は、日本橋に出て、デパートの展覧会をはしご。
『心の美「富士山」を描く名画展』で、大観、玉堂、土牛、片岡球子、平松礼二、などの日本画と、
林武などの洋画、版画、写真。 富士山のオンパレード。
「日本画の伝統と未来へ 星星會展」で、下田義寛、竹内浩一、田淵俊夫、牧進の4人の日本画。

早めの夕食に特別食堂に行ったら、七草粥があったので、即それに決まり。
野菜の煮物、鰤の照り焼き、海老等の天ぷら、じゃこに切り塩昆布、漬物少しなどがついていて、
タップリあって多過ぎるかとも思ったお粥もペロリと完食。
お腹一杯なのに、久しぶりにホットチョコレートサンデーが食べたくて、デザートつき。(笑)

*****
訪問着。 風通お召し。 浅紫に鼠がかった葡萄色地の吊り暈し。 氷割文様地。
袋帯。 両面錦。 金地に海松鼠色・丁子・銀色など。 波紋を背景に群鶴の図に和歌。
 (安達良夫・琳派三人衆 宗達「鶴図」)
五嶋紐。 薄桃色で、片側は薄緑色の暈し。 全体に金糸入り。
極薄い青磁色の帯揚げ。 金糸の七宝柄など入ったもの。
白地に金色の唐草柄の龍村の鼻緒の草履。 薄銀鼠色の台。

着物は、昨日に続いてお召訪問着。 でも、今日のは、お召というより柔らか物気分。
尤も、どちらも訪問着ということで購入したけれど、暈しだけだから無地みたい。
帯は昨日に続いて、祝い事でないと締めにくい帯を、年に1度は締めたいと着用。
昨日からコートなどは防寒セットになっているが、今日の草履は訪問着用のものにした。

2014.1.6 [月] 今年の初芝居

今年も昨年同様に、私の初芝居は国立劇場の歌舞伎で、正月恒例の復活狂言。
休み明けで久しぶりの観劇だから、開演が1時間遅いこの劇場が気分的に出かけ易そうだし、
復活狂言だから見慣れた芝居よりどんな芝居になるのか興味があるし.. で、
菊五郎劇団による通し狂言「三千両初春駒曳」で、いよいよ今年の観劇スタート。

「馬切り」の立ち廻りなど午年に因んだ出し物になったようだが、期待ほどの立ち廻りでなく、
期待していただけに少し拍子抜けで、華やかな踊りもないし、筋もイマイチまとまりに欠けるし、
このところ恒例の正月の復活狂言だが、復活ものって難しいわねぇ〜 が一番の印象。
千穐楽に再見する予定なので、それまでにもう少し変化していることを期待。(笑)
菊五郎、時蔵、松緑、菊之助を中心に、田之助、彦三郎、萬次郎、権十郎、團蔵などや、
若手の亀三郎、亀寿、松也、梅枝、竹松、右近、それに大分大きくなった大河などが出演。

復活狂言も、いずれ、どれかが練り直されて再演されるようになるといいと思うけれど..
その点では長い間繰り返し演じられてきたものは、好き嫌いは別にして、よくできているな〜と思う。

*****
終演後は、新年の挨拶がてら可否道に行って、珈琲を飲みながら店主と長話。
チーズケーキもいただいたので、久しぶりにお替りにアメリカンも。

*****
お召し訪問着。 紫色の暈し。 (織道楽 塩野屋 服部喜右衛門)
袋帯。 引箔地。 金・銀色。 寿の文字に草花文。 (とみや「寿草繁栄文」)
五嶋紐。 江戸本高麗。 白地に春光箔。(銘つぼたれ)。 
濃藤色と薄黄色の帯揚げ。 花模様が描かれたもの。 (お初)
灰色のエクセーヌの台の草履。 灰紫色の組紐の鼻緒。(伊と忠)
ボストン型バッグ。 ヌバッグ。 灰緑色。 (ロエベ)
カシミアコート(黒)。   黒地ショール(岡重) (お初)

帯は寿の文字入りで、祝い事でないと締められないので、昨年に続き新年の冒頭に締めた。
コート、草履などは、真冬の防寒セット。(笑) 

2014.1.5 [日] お正月はノンビリと 

正月三が日と続いての週末も過ぎようという時間で、また明日からは観劇中心の趣味生活が始まる。
連日の息子と一緒の夕食で少しだけ母親業も、母の処にも出かけてほんの少し娘業もして、
ほかはノンビリいつも通りの寝正月(?)で、明日から愈々日常が戻ってくる感じ。

大晦日は、片づけが進まないまま、年越しそばで、2013年を締めた。
元旦は、例年通りの年賀状書き。 数十年続く正月一番の私の習慣。
今は仕事を辞めて時間が無いわけじゃないし、そろそろ元旦に書くのではなく、
元旦に届くように書こうかと思いながら、この暮れも気づいたら25日を過ぎてしまって..
元旦には届かないらしいとなると、やはり習慣通りに年が改まってからの初仕事。(笑)

おせちは作らず、盛り付けるだけ。 頂き物の黒豆と千葉からの焼き蛤に、あとは買い求めたもの。
お餅は今年も近くの米屋で搗いた切り餅。
まだ柔らかい弾力のある餅を買って直ぐに冷凍。 翌日食べる分+αだけ冷蔵庫内解凍。
雑煮は、焼き餅で醤油味のすまし汁風。 元旦と2日で具を少し変えるのも例年通り。
どちらにも共通の大根・人参・筍に、元旦は、かまぼこ・ゆで卵・三つ葉。
2日は、大根・人参・筍に、里芋と小松菜で、野菜だけだから精進料理?みたい。
おせちの盛り合わせの他、野菜の炒り煮。 炒り煮が元旦には登場しないのも例年通り。(苦笑)
3日は、お赤飯に、味噌漬けしておいた豚肉を焼いて、おせちも。
でも私はお腹一杯になってしまって、炒り煮は食べられず。 珍しい。
4日は、しゃぶしゃぶ鍋。 牛肉を少しだけ贅沢して..
偶には、すき焼きにしたいと思っても、今年も息子の要望通りにしゃぶしゃぶ。

5日は、午後遅くなってから、氏神様に初詣。 流石にもうあまり混んでいなかった。
八幡さまに続いて、お不動様にもお参りし、丁度行われていた今日最後の護摩祈祷も初めて拝見。
祈祷申し込みは終わっていたので、護摩札は次の機会に。
お不動様の前の仲見世にある永代寺にも例年通りお参りして、3箇所セットの初詣。(爆)
ペリニヨンで、ケーキ・コーヒーで一休みしてから、寒さにもめげず歩いて帰宅。
夜は1人でノンビリと、おせち料理の残りで食事。
大晦日から5日間も息子と一緒の夕食だったので、今日は独りでユッタリ気分。(大爆)

2014.1.1 [水] 2014年元旦

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

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