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2016.11.1 [火] 0:01 am

まだアクセスできています。 いつまで?

まだ見届けようという方がチラホラ。(笑)
私は1時までで、あとは朝起きてアクセスできない確認になりそうと思っていたのに、
もう2時! まだ書き込める。消えちゃうけれど..
でも、もう寝ます。 おやすみなさい。

▽最近の3件 [全6件を表示]
11/1 むかし桜
りりぃさん、先日は殆どお話しできず残念でしたが、
次の機会を私も楽しみにしています。
チョコごちそうさまでした。
KURA
明日の13時くらいまでロスタイムらしいですよ。
りりぃさん、チョコごちそうさまでした!おいしかったです。
むかし桜
ロスタイム長いのですね! KURAさん、教えてくださってありがとうございます。
では、安心して(?)もう寝ましょう。って、もう2時半過ぎましたね〜(笑)

2016.10.31 [月] 想い

辛夷さんの想いを読ませていただいて、アーカイブには残らなくても、
もしも読んでくださる方がいらっしゃれば、記憶の片隅には残るかもしれないと思い、
私も書かせていただきます。

29日のオフ会での着物は、
 訪問着。 手描友禅。 広がる花文。 黄灰色地。 放射状の花柄。 (林静穂)
 本袋帯。 深い紫グレー地に金引箔。 欧風更紗間道。 (川島織物)

何人かの方には柄に気付いていただいたようですが、
真楽の繋がりが、これからも広がっていって欲しいとの気持ちで選びました。
mixi、FB、MLと、皆さんの工夫・努力で様々に繋がった関係が、発展し続けますよう、
これからもご一緒させていただけますよう、願っています。

2016.10.31 [月] 

見つかった!! ニコニコ。 ありがとうございました。

ーーーーー
かずさんから早速ご伝言いただいて、
ダウンロードできていれば、保存できているとのことに、ホッと一安心。
が、何と、ダウンロード履歴が何処にあるのか分からず、ウロウロ。
保存できていれば急ぐことはないと思うものの、分からないって、困ったものです。
PCは使うものの、仕組みが全く分かっていないって、辛いです〜
後でもう一度トライするつもりだけれど、
どうしても捜しだせなければ、またMLなどでSOSさせていただくことになるかも..

ーーーーー
今日1日限りの、伝言ダウンロードはできたものの、保存の仕方が分からない。
どなたか、教えてくださいませ〜 

*****
一昨日のオフ会、いつも通り、夫々の個性的な着物姿を愛でながら、いろいろお話もでき、
楽しく過ごさせていただきました。
幹事をしてくださった皆様方、ご参加の皆様方、ありがとうございました。

私は23日以降の、連日になってしまった盛りだくさんの予定を無事に終了。(笑)
旅行の疲れ休めのため予定を入れてなかった26日(水)には世田谷美術館まで出かけ、
志村ふくみさんの作品を拝見できました。
毎月下旬は予定が少ないことが多いのに、何故か今月は2週間休みなく予定ギッシリ。
当初は予定の無かったはずの日にも、追加して予定を入れた日も多く、
流石に疲労度が半端でなく、今日は、少し冬支度などしながら、疲れ休みの一日です。(爆) 

mixiもFBもしないので、これで皆さまともお別れかと思っていましたが、
MLのおかげで、これからも連絡を取り合えるのが、うれしいです。
今後とも、よろしくお願いします。

2016.10.23 [日] 感謝

2006年の春に真楽を知り、翌年5月からメンバーになって、10年間お世話になりました。
着物のあれこれを教えていただき、皆さま方の着物への思いに刺激を受けて、
ボケッとしていた私も、少しずつ着物への思いが変化してきました。

また、年代の違う方々ともお知り合いになれ、オフ会などで楽しい時を過ごさせていただきました。
約束事は尊重しながら縛られることなく、個々の思い・好みを尊重しているのも素敵で、
夫々の個性に合った装いの皆さまにお会いするのも楽しみでした。
これからも、ご縁があることを願っています。

KIMONO真楽が終了してしまうのは本当に残念ですが、感謝で一杯です。
これが最後の日記だと思うと感無量です。 長い間、本当にありがとうございました。

2016.10.22 [土] 予定

後々の自分の記録のため、月末までの予定メモを残しておこうと思う。

27日(木): 仮名手本忠臣蔵 第一部 @国立劇場(千穐楽)再見
28日(金): 芸術祭寄席—忠臣蔵の世界— @国立演芸場
          浪曲・京山幸枝若「大石と垣見の出合い」、講談・神田陽子「南部坂雪の別れ」
          落語・柳亭市馬「淀五郎」で、仲入り、
          座敷唄・京都上七軒芸妓連中「仮名手本忠臣蔵 俗曲十二段返し」
          曲芸・鏡味仙三郎社中、上方落語・桂 米團治「七段目」
29日(土): 古典の日記念—安宅関の山伏問答— @国立能楽堂
          講談・神田松鯉「勧進帳」、能・金剛流「安宅」
         KIMONO真楽「さよならは別れの言葉じゃなくて」オフ会・2次会 @学士会館
30日(日): 茂山狂言会特別公演 @国立能楽堂
        襲名披露公演(正邦→14世茂山千五郎、13世千五郎→5世茂山千作)
         「翁」友枝昭世、「三本柱」大蔵彌右衛門、語「那須語」山本東次郎、
         「庵梅」茂山千作、脇語「船中ノ語」宝生欣哉、独吟「業平餅」野村萬、
         「二人袴」善竹富太郎・大二郎、「蝸牛」茂山七五三、小舞「住吉」野村万作、
         小舞「鮒」野村萬斎、「花子」茂山千五郎

できれば26日(水)に、志村ふくみさんの作品を拝見しに世田谷美術館に行きたいものの、
前夜遅く熊野古道ツアーから戻ることを思えば、無理かしら?
でも他だと休日にしか行けないし、会期末の土日祭日の混雑は半端でないだろうし..
遠いからつい先送りにしてしまい、さっさと行かないのが悪いのだけれど..

2016.10.22 [土] 明日から熊野古道へ

明日から2泊3日の熊野古道への旅に出かけるので、これから荷造り。(汗)

23日(日): → 熊野古道・大門坂 → 那智大社・青岸渡寺 → 那智の滝 → 串本温泉泊
24日(月): → 熊野本宮大社 →(志古)→ 熊野古道・中辺路・・・一里塚跡・・・牛馬童子像
       ・・・近露王子 → 熊野古道館・・・滝尻王子 → 紀州みなべ千里浜温泉泊
25日(火): → 潮岬 → 熊野速玉大社 → 七里御浜(熊野古道・浜参道)→ 帰京

石畳の「大門坂」、山に囲まれた「中辺路」、海辺の「浜参道」を歩き、
本宮大社・速玉大社・那智大社の熊野三山すべてに参拝するという、正に熊野古道・詣ツアー。
特に、大門坂と中辺路は語り部と歩くことになっている。

今一番の心配はお天気。 3日目に雨の予報もあり、あまり降られませんようにと願っている。
それに、何と、東京駅7時20分発の新幹線のぞみに乗車するそうで、遅刻厳禁の7時集合。
しかも、往きが早いだけでなく帰りも東京駅22:17着と遅く、3日間を目一杯に使っての旅行。
凄いわね〜と思う。(笑) 朝に弱い私には辛いけれど、前々から行きたかった熊野古道だから、
頑張って起きて、頑張って歩いて、楽しんで来たい。

2016.10.22 [土] 慰労会

学生時代のチームメートたちとの道東旅行から1ヵ月経って、反省会?も兼ねた東京組のランチ会。
主な目的は、今回も昨年の高知に続き運転担当で参加してくださった男性への慰労というか感謝。

私は初めて行った湯島のイタリア料理店。
いつも店の選定・予約をしてくれる友が、近辺で短期間社長業をしていた時に見つけたという店。
平日は美味しくてお手軽なランチがあるそうで、夜と土曜の昼は完全予約制らしい。
前菜2品、パスタ、メイン、デザート、飲み物。 それに、毎日焼いているという自家製パン。
総勢6人で、賑やかに美味しくいただいて、また個人で来てもいいな〜と、ニコリ。

その後、忙しい後輩1人とは別れ、あとの5人は近くの珈琲店でおしゃべりの続き。
焙煎もしている店で、今日のお奨めだったブルマンブレンドを頼んだが、香りも味も申し分なく、
珈琲がどちらかというと苦手という1人もミルクを入れなくても美味しいと言って、皆ニコニコ。

せっかちな人がいて、来年の旅行について、何処に行きたいか、いつ頃がいいか等々の話。(笑)
そして、リフォームが必須になっているのに、一向に手がつかない私を心配して、
体力的に大変だから、早くしないと年々大変になるわよ〜と、皆からの親切なプレッシャー。(爆)
そうよね〜 分かってはいるのだけれど.. そろそろタイムリミット? さっさとしなくちゃ..ねぇ。

東京組では一番年長で、学長を退任した後も現役の財団理事長の先輩だけが、仕事のため欠席。
相変わらずお忙しく働いていらっしゃるご様子に、趣味三昧の私はただただ敬服しているが、
人にはそれぞれのニンがあるし、気力・体力・知力の差もあるし..
自分は無為に遊び暮らしているのにと、恥ずかしく思ったり羨んだりしても仕方ない。
同期でも亡くなった人も病気の人もいるのだから、自分は自分でやって行くしかない。
自己弁護というか、自分への元気づけというか..で、そう思っている。

2016.10.21 [金] 雅楽と能楽

雅楽と能楽の考察ではなく(笑)、雅楽と能楽のはしご。(爆)

午後は、宮内庁楽部の秋季雅楽演奏会に行った。
年に1度、秋に一般人を対象とした雅楽演奏会が宮内庁楽部で開かれている。 
例年そうなのかどうかは不明だが、今年は、午前・午後の1日2回、3日間で6回の演奏会。
今年は何かで知って、申し込んでみたら当選したので、観に(聴きに)行った。
約1時間30分の演奏時間で、入場受付は開演の1時間前。
多人数になった場合は立ち見になるかもしれないと書いてあったので、受付開始時間に行ったら、
既に大勢が並んで待っていてビックリ。 100人は軽く超えていそうに見えたが..
早い方は何時間も前から並んでいたらしいが、私は外で長時間も並ぶ気力も体力もない。
外で立って待つよりは、中で立ち見の方が負担が少ないと思っていたが、どうにか座れて、ホッ。

若い時分、半世紀くらい前になるのか、1度か2度ほど行ったことがある。
どういう経緯で行ったのかは、忘却の彼方。(苦笑)
そのころの楽部は、古い木造の建物だったが、今は建て直されていて、年月の経過を思う。

間に休憩を挟み、管弦と舞楽の両方が演奏された。
管弦は、黄鐘調音取、平蠻楽、鳥 急、そして舞楽は、左方 抜頭、綾切。
国立劇場で聴くのとは、会場も聴きに来ている周りの人々も違い、独特の印象。

*****
夜は、また能楽鑑賞に国立能楽堂に行く予定だが、それまでの時間が中途半端。
オアゾのタント・マリーで、サヴァランと珈琲で一休みというか時間つぶしというか..

能楽の今日の番組は、狂言・和泉流「木六駄」と、能・観世流「葛城」で小書「大和舞」つき。
今月と来月の2ヵ月に亘り、「演出の様々な形」として、同じ演目を異なる演出で上演する。
狂言は流派による違い、お能は小書による違い。

狂言「木六駄」は、シテ/太郎冠者:野村万蔵、アド/主:能村晶人、小アド/茶屋:野村萬、
小アド/伯父:野村万禄。
能「葛城 大和舞」は、シテ/女・葛城明神:浅井文義、ワキ/山伏:森常好、ワキツレ2人、
アイ/所の者:吉住講、主後見:浅見真州、地頭:岡久広など。
囃し方は、一噌隆之、観世新九郎、安福光雄、三島元太郎。
シテの面は、前・女は深井、後・葛城明神は増。

*****
訪問着。 唐織地。 青鼠色の暈し染め。 袖・裾は薄茶鼠・薄灰茶・灰緑色など。
袋帯。 青灰色。 黄・白・紫色の菊・桐・垣の柄。 (岡文「菊花良園」)
五嶋紐。 紫色。 金・藤色入り。
縮緬の帯揚げ。 灰空色と薄桃色の暈し。 金色の小さな刺繍入り。
山岡古都の銀無地の鼻緒の草履。 パールグレイ色の台。 (長谷川)
山岡古都の銀無地の利休バッグ・横長。  サブに麟鳳襷紋バッグ。 (川島)
袖の短い変り長羽織。 黒地。 梟・木の葉の柄入り。

2016.10.20 [木] 展覧会@上野

午後になって、一昨日行き損なった展覧会に、やっぱり観たいと出かけた。
まず、30日で終了の、台湾から里帰り展示という「驚きの明治工藝」展@藝大美術館。
入口正面に吊り下げられた自在龍の大きさ! カマキリやトンボなど自在昆虫ケースにニコニコ。
その他、自在○○という自在置物が楽しく、何処がどう動くのかしらと興味津々になった。
以前にも何処だったかで自在△△を見たことはあるが、これほど多くを観たのは初めて。
蝸牛付竹花入にも、竹の花入れについていた陶製の蝸牛に惹きつけられ、竹に陶をどうやって
付けたのかとじっくり見たけれど、結局、分からなかった。(笑)
小さな根付の細密な細工、ビロード友禅..  あれもこれも楽しく、何度も繰り返し観て回った。
主に輸出用に作られたそうで、外国に渡ったものが多く国内には少ししか残っていないらしい。
それが少し残念ながら、こうして観られたのはうれしいことだと思う。

*****
次にトーハクで「平安の秘仏—滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」を拝見。
十一面観音菩薩坐像の迫力! 薬師如来座像、地蔵菩薩坐像、それに毘沙門天立像だけでなく、
滋賀・櫟野寺の重文の20体の仏像が1室に並ぶ様子は、壮観というか厳かというか..
行き難い甲賀は無理でも、滋賀を訪ねてみたいと思った。

始まったばかりだが会期の短い「禅—心をかたちに—」は今日は時間不足で次回回し。
いつも通り常設展示の仏像を拝見に寄ったら、こちらも殆どが各地・各寺の国宝・重文の仏像で、
いつもながら拝見のし甲斐があるのに、他に殆ど人がいないのが勿体ない気持ちになる。
更に、酒井抱一「夏秋草図屏風」、俵屋宗雪「秋草図屏風」などを、ほぼ独り占めで観て、
棒になった脚を引きずるようにして帰宅。

2016.10.19 [水] 其一 と 薪能

夜に予定があって出かけるので、その前に、30日で終了の展覧会に行くことにした。
「鈴木其一展」@サントリー美術館では、着物割引があって、100円引きだったのが、うれしい。
小さな作品にも目を惹かれたものがいろいろあったが、やっぱり大きな作品の印象が強かった。
「群鶴図屏風」、「夏秋渓流図屏風」、「風神雷神図襖」、「朝顔図屏風」等々、じっくり鑑賞。
覚えのあるような作品も少しあって、多分どこかの美術館で観たことがあるのだろうが、
殆どが初めて観る作品で、やっぱり観に来てよかった!と思いながら観て回った。

*****
その後、飛鳥山特設会場で行われる飛鳥山薪能を観に行った。
此処の薪能を観るのは2回目で、前回は前の方のいい席だったが、今回は少し後ろの席。
舞台の後ろには正に影向の松のような松があり、その後ろの崖?の上には木々があるという
素晴らしい舞台装置?で、この雰囲気の中なら、何処の席でも楽しめるだろうと思いながら観た。

狂言「萩大名」は、大名:野村萬斎、太郎冠者:中村修一、亭主:石田幸雄。
能「安宅」は、シテ/弁慶:山階彌右衛門、ツレ/同山:観世芳伸など、子方/義経:藤波重光、
ワキ/富樫:殿田健吉、アイ/強力:野村万作、アイ/富樫の従者:高野和憲など。

どちらも見応えのあるいい曲だったが、お能が始まって暫くしたら冷気が下りて来て、
あまりの寒さに震えあがってしまったのが、予想外というか判断ミスというか..
出掛ける時に、袖の短い長羽織を羽織ってみたものの、暑くて、必要ないだろうと止めてしまった。
着ないで持って行けばよかったのに、暑いのに不要だと、持って出なかったのが失敗。
念のためにと持って行ったショールを掛けても寒く、首の周りに巻いてホッとしたのも暫くだけで、
今度は肩が寒くて、籠の上に掛けていた風呂敷を肩にかける始末。(苦笑)
それでも寒くて寒くて..  お能が終わる頃には、寒さで頭がジンジンして、風邪を引く寸前。
終わってホッとしたという笑えない話で、速攻帰宅。

台東薪能の時は暑さに着物を止めたのに、いい季節だと着物を着て行った今日は寒さに震えた。
時期が1ヵ月以上違うものの、薪能は、当日の夜の気温に要注意だと、身をもって再認識。

*****
白大島紬。 有色絣。 雲取唐花。
八寸帯。 黒地。 白・灰色の抽象文様。 (弥栄)
京組紐。 茶色に、焦げ茶・白入り。 (渡敬)
丹後ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)

2016.10.18 [火] 幕見で再見

芸術の秋! 上野で展覧会巡りをするつもりだったが、怠くて、残念ながら諦めた。
芸大美術館、トーハク、そしてまだ元気なら、都美にも回ろうと思っていたのに、ちょっと悔しい。
特に、芸大美術館の明治工藝展は30日までだから、キビシイわねぇ。(汗)
日曜から念願の熊野古道に出かけるし..  どうしようかしら? どうにか行けるかな〜??
他の地域の美術館でも観たい展覧会があるし..  欲張り過ぎ?

*****
午後遅くなって、展覧会巡りを諦めてから暫くして、ハッと気づいて、急いで出かけた。
今月の歌舞伎座の夜の部の襲名披露狂言が、珍しい「芝翫型」の「熊谷陣屋」。
新・芝翫が橋之助時代に、松緑の家に残っていた書抜を借り、吉右衛門に相談したところ、
吉右衛門が書抜を見ながら動いて作ってくれたそうで、見慣れた「團十郎型」とは随所で違う。

これからも芝翫は「熊谷陣屋」を芝翫型で演じるだろうが、熊谷直実を得意とする役者が多いから、
次にいつ観られるか分からないので、もう1度観ておこうと、幕見すべく出かけたという次第。
4日に観た時より、しっかり観られて、再見した甲斐があった!と、ニコニコ。

祖父の書抜を気持ちよく貸した松緑、一緒にひも解いてやろうと全面的に助けた吉右衛門、
芝翫型を復活して以来、あちらこちらの舞台で繰り返し練り直してきたであろう新・芝翫。
家を越え、一座を越えて、いい芝居を作ろう、作りたいという歌舞伎役者たちの気持ちを
改めて思い、こうして歌舞伎は続いて来たのだろうし続いて行くだろうと、うれしくなる。

*****
忘れないように、上野地域の展覧会メモ。
「驚きの明治工藝」展@東京藝術大学大学美術館 〜30日(日)10:00 〜17:00 
「禅—心をかたちに—」@東京国立博物館・平成館 〜11月27日(日) 9:30〜17:00 
「平安の秘仏—滋賀・櫟野寺の大観音とみほとけたち」@同・本館特別5室 〜12月11日(日)
「ゴッホとゴーギャン展」@都美 〜12月18日(日)  9:30〜17:30 
「デトロイト美術館展」@上野の森美術館 〜1月21日(土)9:30〜16:30

月曜休館。 上野の森美術館は、原則として休館なしだが、月曜・火曜は避けたい。
(月曜・火曜は、作品の写真撮影可能のため、撮らない私は他の日に行きたい。)

2016.10.17 [月] 食いしん坊続き

暫く伺っていなかったら、ラ・ペのフランス料理を食べたくなって、ランチに入れていただいた。
いつものように、魚か肉を選ぶ少ない方のコースに、フォアグラゴーフレットを追加。 
ウェルカム・シャンパンが、モエ・エ・シャンドンのゴールデンボトルのマグナムでサービスされ、
マグナムの迫力に一瞬ビックリ。(笑) シャンパンは普通サイズでもボトル自体が重いのに、
このサイズでは、客のテーブルでグラスに注ぐのは大変だろうと思ってしまった。(爆)

アミューズは、薄い板状の蕎麦煎餅?のようなクッキー?に挟まれたキノコの.. 何だったかしら? 
箱に入れた乾燥セップ茸の上に乗っていて、この設定が毎回違うのも楽しい。
1品目のオードブルは、小皿くらいのサイズの、薄い生地の小さなピザのようなもの。
薄めのサイコロのようなブーダンノアールと、ブルーチーズなどのチーズが乗せてあった。
次が、戻り鰹のオードブル。 炭入り煎餅?のようなのと葡萄などと一緒に.. ソースは..
とても美味しくいただいたのに、思い出せないわ〜(汗)
追加のフォアグラは、ゴーフルにサンドされているのはいつも通りだが、毎回フォアグラが違い、
今回はデーツを練り込んであるとのこと。 次は何?どんな組み合わせ?と思うのも楽しく、
特にフォアグラが好きという訳でもないのに、つい好奇心を刺激されて頼んでしまう。(苦笑)

昨日は魚をいろいろ食べたから、メインは肉を選んだ。
厚めの豚肉に刻んだナッツを載せキャラメルソース仕立て。 濃厚で、私には少しキツイ?味。
笠にチーズをのせて焼いた椎茸と、甘さのあるカボチャの、付け合わせの優しい味がおいしい。
デザートは、無花果の..にした。 とても美味しかったし、目には浮かぶけれど..

今日のパンは、フォッカッチャ。 焼いてあるのが珍しい?
バターは、いつもの無塩バターと、毎回変わる変わりバター? 今回は焼きバター? スモーク?
料理を味わうのにバターは邪魔だと思ったこともあったが、変わりバターには好奇心が勝てなくて..
サービス・シャンパンの後に、白ワイン(マコン・ヴィラージュ)も飲んだら、しっかり酔い心地。
顔も少し赤くなって.. 何とまあ、弱いわね〜と思う。(苦笑)

*****
美味しいランチを堪能した後は、永楽屋に寄って、一と口椎茸と、松茸こんぶを購入。
永楽屋の東日本唯一の店舗。 小さな店で、置いてある品が限られるのが残念だけど、
京都に行かなくても、お取り寄せしなくても、直ぐ買えるのが、うれしい。

*****
そして、一衣舎さんに木綿の着尺2反のお仕立ての相談・依頼のため、浅草の展示会に伺った。
木綿だから、仕立ては一衣舎さんにお願いするのが一番いいと、買った時から思っていたのに、
何かと億劫で、買ったまま仕舞い込んでいた。
もういい加減に仕立てていただかないと、着損ないかねないと、漸く重い腰を上げて、
雨なので多少躊躇しながらも、重い荷物を下げて、出かけた。
雨が掛かっても平気なように、ビニール?袋に入れビニール手提げに入れたが、重かったわ〜
天気の良い日に..などと言っていると、いつになるか分からないから、思い立ったが吉日。

2反とも藍染・長板中形の木綿だが、生地感も色合いも、当然ながら印象も、随分違う。
松原孝司さんの「稜線」は、お洒落な印象の、両面染め。
玉藍染・長板中形・游縞彩影などと書いた布が縫い付けてあり、木綿のイメージは少ない。
一方、紺定・田中昭夫さんの正藍型染・長板中形は、岡崎神谷織布に染めた、木綿!の感じ。(笑)
魚と水の柄で、少しインパクトがある。

松原孝司さんの着尺は少し透け感があり、孝司さんには総裏を付けるといいと言われていたが、
ご相談の結果、両方とも、洗える絹裏を付けた一衣舎さんオリジナルの総居敷当仕立てで
お願いすることにした。 DM葉書でご紹介され、仕立てあがった見本?も見せていただいても、
本当に独特の仕立て方で、こんな仕立てがあるの? 半ばボーゼンとした状態。(爆)
他所での仕立ての倍以上?の費用が掛かるのが、少し辛いところながら、
木綿着物の裾裁きの悪さも解消され、安心して気持ちよく着られだろうと思うと、何よりうれしい。
出来上がりは来年になるとのことだが、仕立てあがって届くのを楽しみに待っていましょう。

2016.10.16 [日] 天ぷらランチ と

お昼に、馴染みのみかわ是山居に入れていただいて、天ぷらランチ。
今月は行かれる日が少なく、相変わらず満席の日が多いので、
食べ損なうかもしれないと心配していたが、入れてホッ。

私はいつも通り、ランチに季節種の松茸を追加。 松茸がまだあったので、またまたホッ。(笑)
先月に続き、今年2度目の松茸。 松茸の食べ納めができて、ニコニコ。 
魚は、お定まりの、海老2本、頭2つ、鱚、烏賊2つ、めごち、穴子。
野菜も、途中の箸休め?の銀杏も、選択2種をアスパラとサツマイモにしたのも、先月と同じ。
海老真丈のお椀に湯葉が入っていたのも先月同様なら、小柱のかき揚げも、いつも通りの天丼。
こんなに同じで変化なくても、毎月食べたくて、美味しく食べられるのが、うれしい。

隣席のお一人客に話しかけられて、ほぼ、話しながらの食事になったが、
徳島のお医者様で、学会出席のため上京されたのに合わせてのお越しだそうで、
お出でになるようになって5年くらいになるが、滅多にいらっしゃれないとのこと。
私は住まいが近くて、毎月のように通えるのを、いいですね〜と羨ましがられた。
確かに、東京住まいのいいところの1つだと思う。

*****
帰りは、カロリー消化も兼ね、買い物がてら歩いて来た。
途中の大型スーパーで、ショッピングバッグとレインシューズを見つけて、購入。

長年使っている使い勝手のいいショッピングバッグがボロボロになって、いつ使えなくなるか状態で、
前々から替りを探していたが見つからないまま、漸く見つけた大型でまあまあ使い易そうなバッグ。
でも、思っていた倍以上の値段。(汗) たかが近所での日常の買い物用。 もっと安いのでいい。
少し迷ったが、今まで見つからなかったのだし、仕方ないと、妥協。(笑)
大体、思っていたのが安すぎたのだろうし、ショッピング以外でも使えるだろうし..って、使うの??

近くの靴店のコーナーで雨靴を見つけ、雨の日に往生していたから、これも購入。
荷物を下げて、更に1駅歩いて帰宅。

2016.10.14 [金] 劇「フリック」

昨日は網戸にしていて昼間でも寒さに驚いたが、最高気温が18度にならなかったとか..
そりゃあ寒いわよね〜 それに比べれば、今日は20度あるらしくて、少しだけホッとしたが、
1週間前には30度を超えていたのだから、やっぱり急冷は身体に堪えると、ブツブツ。(苦笑)
お天気は自然そのものだから仕方ないとは承知しているけれど..

*****
夜は久しぶりの演劇鑑賞で、昨夜が初日だったアニー・ベイカー作の「フリック」@新国立・小劇場。
今シーズンの演劇オープニング作品で、2014年のピュリッツァー賞受賞作だそうで、
日本では初上演。 マキノノゾミの演出で、翻訳は平川大作。
どうせなら2日目よりは初日の方がよかったが、健康づくり講座があったので、今夜になった。

実は、特にこの芝居が観たかったというわけではなく、この後のヘンリー4世を観たかったので、
先行のセット券の方が席もいいだろうし安くなるしと思ったからで、左程期待していなかった。
それで予備知識なしだったのだけど、面白く観られたのが、うれしい。
正面でなく少し上手寄りだったが1列目。 目の前で展開する時もあって、観応えがあった。

古びた映画館の、ズラリと椅子の並んだ客席と舞台後方上の映写室。
出演者は4人だが、木村了のエイヴリー、ソニンのローズ、菅原永二のサムの3人芝居の感。
エイヴリーとサムの客席の掃除をしながらの会話が中心。
そこに突然のようにローズが入って来て、話が展開したり、3者3様の状況などが、綴られていく。
良心と利己のせめぎ合いが何度かあるが、別に特に大きな事件とか事故とかがある訳でなく、
映画館で働く3人の若者の話の中には、人種、階層の違いが潜んでいて、時にそれが噴出するし、
友情、恋愛、悩みの吐露などもある。 この3人に、チョコチョコっとした2役でもう1人出演。

この頃は演劇を殆ど観ないので、ソニン以外は知らなかった(記憶になかった)が、
黒人のエイヴリー役の木村了は濃い色のドーランと縮れ毛で、存在感のある演技だったし、
3人とも、それぞれの役作りに納得できたが、特に菅原永二の癖のある造形がお見事。
正にサムってこういう人なのかもしれないと思えて、他の役でも見てみたいと思った。

*****
木綿。 本藍染。 手紡。 絣。 (真栄城・琉球美絣)
名古屋帯。 正藍染め。 白地。 笹・蜘蛛の巣風な鳥柄。 (松原)
渋い黄土・白・空色の3段組の帯締め。 (渡敬)
縮緬の帯揚げ。 黄土色に薄緑入り。

着物は、洋服それも気軽な芝居見物の観客の中で浮かないように気を付けて、選んだつもり。
いい選択だったと1人納得。(笑)

2016.10.12 [水] 歌舞伎と栗と新蕎麦と

中村橋之助→八代目中村芝翫と3人の息子たちと、4人の襲名披露の十月大歌舞伎@歌舞伎座。
口上のある夜の部を見てから1週間以上経って、漸く昼の部の見物。

まずは、息子3人での新作祝儀舞踊「初帆上成駒宝船 ほあげていおうたからぶね」。
国生→橋之助、宗生→福之助、宜生→歌之助が、成駒屋所縁の言葉が散りばめられた詞章で
踊る姿は、成駒屋の今後を祝うかのようで、3人の恵まれた境遇と背負う責任を思いながらの見物。

次が芝翫の甥の七之助の巴御前で「女暫」。
又五郎の蒲冠者範頼、権十郎の清水冠者義高、右近の紅梅姫、松也の轟坊震斎、
児太郎の女鯰若菜、男女蔵の成田五郎、亀三郎の猪俣平六、亀寿の江田源三、
歌昇の手塚太郎などに、松緑の舞台番松吉。
歌舞伎十八番の荒事「暫」の女版で、他愛無いが華やかで、祝いの気分が一杯。
幕が下りた花道幕外の七三に座り、七之助がただ1人で祖父七代目芝翫の名跡復活の口上。
七之助は先代の孫なのだと改めて思ったが、昼の部には舞台上での口上がないから、いい趣向。

続いて、お染久松「浮ねのともどり」。
菊之助の女猿回し、児太郎のお染、松也の久松で、舞踊。

そして、襲名披露狂言「極付 幡随長兵衛 公平法問諍」。 つまりは「湯殿の長兵衛」。
橋之助改め芝翫の幡随院長兵衛で、襲名を祝って?菊五郎の水野十郎左衛門。
雀右衛門の女房お時、又五郎の唐犬権兵衛、松緑の出尻清兵衛、芝喜松改め梅花の下女およし、
新・橋之助、福之助、歌之助の息子3人も子分で出演し、襲名の4人が勢揃い。
ほかに東蔵の近藤登之助など。
劇中劇の「公平法問諍 きんぴらほうもんあらそい」は、七之助、亀三郎、児太郎など。

*****
終演後は、また道向こうのいわて銀河プラザで買い物少々に、お決まりのミニソフト。(笑)

茶の葉@松屋では、今日までの時期限定の「栗三昧」を勧められて、美味しくいただいた。
栗の柄の手描友禅帯を締めていたので、独りニンマリ。(爆)
まずは栗おこわ・玄米湯。それから、山の井(栗菓子)にお茶はお薦めの煎茶で、暫しゆったり。
十三夜だんごも勧められ、予約してある食事を控えているのに、購入する食いしん坊。(汗)

そして、レストラン街の明月庵田中屋へ、期間限定・予約制の「新蕎麦会席」を食べに行った。
DMの新蕎麦に惹かれて、歌舞伎見物の後に丁度いいと珍しく予約して、楽しみにしていた。
先付:蕎麦と香味野菜、蒸し鮑、前菜(蕎麦づくし):蕎麦いなり/松茸と蕎麦のきんぴら/
蕎麦の白和え/揚げ蕎麦/粒蕎麦とろろ、お椀替わり:蕎麦がき、箸休め:白身魚のサラダ仕立て、
食事:巻海老の天せいろ、デザート:蕎麦ワッフル/梨の赤ワイン煮/洋ナシのシャーベット。
白和えには柿・梨などの果物も入っていて楽しい食感で、サラダ仕立ての白身魚はヒラメ。
天ぷらは巻海老の他にも野菜が数種あって、どれもニコニコ食べているうちに、お腹一杯。
冷酒(冷やおろし)をグラスで一杯。 これだけで顔が赤くなるのが、どうも..
来月はDM葉書はないらしいが、フグ会席だとか.. 予約するか、どうするか..(笑)

*****
色大島紬。 小紋風?片身替り風で、横に多色の織。 (たけがわ「綾の舞(竹千雅)」 )
染名古屋帯。 東京手描友禅。 紬地。 青灰色地。 栗。 (熊崎和人)
伊賀組紐。 焦げ茶色。 片側に薄茶色・薄黄色入り。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 渋い栗茶色?
桐下駄。 桜皮の台・巻き。 臙脂色系の鼻緒。 (岩佐) (お初)

出掛ける時に入り口ホールでお会いした顔見知りの方に、着物姿を褒められ、
栗の柄の帯を季節にピッタリだと褒められ、愛用の山ぶどうの籠まで褒められ、
うれしいものの、褒められ過ぎで、恥ずかしかった。(苦笑)

10/20 びわ
女暫の七之助の口上、良かったですね。
台詞をその時々に合わせ役者が工夫するので毎回楽しみにしています。

10/21 むかし桜
この口上、ホントによかったですね。 いろいろな趣向が楽しいですよね。

2016.10.11 [火] 寄席・中席

滅多に行かない定席だが、今回は古今亭志ん輔がトリで、仲トリが柳家花緑なので、
聴きに行くことにして、2人が揃って出演する日を確かめて、初日の今日のチケットを取っていた。
聞きたいのは2人だけだし、昨日の疲れが残っているので、無理は止めて、着物も止めて(笑)、
ノンビリ出かけて、前座、二つ目が終わった頃でいいと思った通りに到着。
尤も、ここの定席では前座は開演の前に一席やるので、前座の噺を聞くことは殆どないけれど..

聴いた落語は、桂やまと「目黒のさんま」、桂扇生「看板のピン」、柳家花緑「天狗裁き」、
林家しん平「茗荷宿」、古今亭志ん輔「幾代餅」。
何度も聴いている噺ばかりだったが、総じて楽しく聴けたものの、
TV向けかのように表情の変化の激しい噺家が何人かいて、煩い印象。
かえって客の想像力の邪魔になりそうだと、改めて落語の難しさを思った。

今回は色物が3つと多く、ストレート松浦のジャグリング、ニックスの漫才、柳家紫文の俗曲。
以前は何度か聞いたことがあるが久しぶりだった紫文は、当たり前だけど歳を取っていて、驚いた。
歳を取るのは当たり前で、驚く方がおかしい? 芸はほぼ同じ。 あとの2組は初めて(だと思う)。

*****
終演後は、可否道に行って、珈琲とチーズケーキに、久しぶりにお替りして、アメリカンも飲んだ。
お替り割引が、半額から100円引きに変わっていたみたい。
珈琲の値段は据え置きだが、ケーキセットを値上げした時に、変えたのかしら?
だとすると、お替りするのは本当に久しぶりだと、おかしなところで驚いた。(笑)

行った時には、仲入り直後に聞いたばかりの漫才姉妹が来ていて、もう1人の女の人と話していた。
落語雑誌を出版している会社名の領収書をもらっていたから、取材だったのかもしれない。
後から志ん輔師匠も来て、ここには国立劇場、演芸場の出演者がよく来るわねぇと今更ながら思う。
私が帰る時に、店主が師匠にファンだと紹介したが、ファンと言われると、くすぐったい気がする。
それまでにも噺を聴いたことはあったのに、2年前(多分)の小三治さんがトリの三越落語会で
聴いた時に気になって以来、長めの噺を聴ける時には行くことが多いから、やっぱりファン?(爆)
ご挨拶してから辞去。そこからは何処にも寄らず真っ直ぐ帰宅。

2016.10.10 [月] みさきまぐろきっぷ

次は一緒に行こうかと息子に春から誘われていた三崎行きが実現。
電車&バス乗車券+食事券+レジャー施設利用券の「みさきまぐろきっぷ」というお得切符があり、
息子たちは2回ほど行ったそうで、久しぶりに行くというので私も一緒に行くことにした。

朝早く出るよと言われて、私にしては旅行の時くらいしかない9時の出発。 小旅行だわね〜(笑)
3連休の最後の日で、昨日は天気が悪かったから、昨日から予定変更した人もいたのか、
三崎口駅から三崎港までのバスの混雑が半端でない。
人が多ければ臨時便が出るらしいが、それでも座れそうにはないので、満員バスに乗り込んだ。
暫くは入口ステップに立ったままで、途中で更に乗り込んでくる家族連れや降りる人がいたりして、
どうにかステップでなく中まで進んだが、道路も大渋滞で、立つこと数十分。
三崎港で降りたら、まずは食事。 少し早めだったためか、殆ど待たずにマグロ海鮮丼の昼食。

市場?を覗きながら抜けて、水中観光船に乗りに行った。 10分後の船に乗れて、直に出港。
船上でカモメの餌を売る船員?の手からカモメが餌を取る様子に、餌を買う人も多かった。
あれっ?と思ったらトンビ。 カモメとは大きさ・色の黒さ・迫力が違って、怖いほど。
水中から魚を見られるポイントまで約10分。 それから船内に下り、魚の泳ぐ様を見物。
やはり餌付けされていて、エンジン音を聞くと寄って来るそうで、大中小さまざまな魚を見られた。
餌付けの是非は兎も角、大きさ・色の違う魚の群れが泳ぐ様子を初めて見ると、やっぱり楽しい。
息子たちは前にも見ていて2度目だそうだが、それでも楽しいらしい。

その後、フリーパスのバスに乗って移動し、「小網代の森」に行ったが、ここが素晴らしかった!
70haの「降った雨が川となり、大湿原をつくり干潟から海に流れる『流域』の姿が関東で唯一
ワンセットで見られる自然の森」 だそうだが、勾配の少ない道を辿って緑の中を行くと、
高木から低木へと変化もあり、清々しい気持ちよさで、森林浴の気分満喫の、楽しい散歩道?
息子たち2人も此処を歩くのは初めてだそうで、息子は歩きながら、いいね〜を連発。
干潮でなく干潟は見られなかったが、少し入った湿った道でアカテガニも見つけて、ニコニコ。
もっと近かったら度々歩きたいと思っているうちに、急に森は終わり、小ハイキングは終了。(笑)

三崎まで来たのだから、夕食も三崎で取るため、バスでまた港に戻る。
早めの夕食に、息子たちが前の2回にも行って満足したという店に予約してから、
息子の連れ合いは、来る度の定番らしく、ワカメなどを購入。
観光客用でない漁船の停泊している辺りを散策して、少し雰囲気が違うのも味わって、時間つぶし。

評判がよく息子たちも美味しかったという定番料理を中心に、様々に料理されたマグロを堪能。
野菜もそれなりに頼んで、いろいろ食べた後に追加したカマ焼きの大きなこと! 無論、完食。(爆)
息子夫婦も最初のビールの後は私と一緒に冷酒。 息子は2人に少し飲み過ぎだと言われながら、
結構たくさん飲んだと思うが、呂律が回らなくなることもなく、まあまあ。(苦笑)

夕食後には流石に人は減っていて、帰りのバスも往きの3分の1くらいの時間で三崎口駅に到着。
その後も割にスムースだったが、それでも帰宅は10時で、13時間の小旅行。
美味しいマグロを食べ、小網代の森が気持ちよく、機会があればまた行きたいと大満足。
誘ってくれて、ありがとう。

▽最近の3件 [全9件を表示]
10/15 むかし桜
おおっ、辛夷さんの隠れ家カフェって、小網代の森のお近くなのですか!
素敵な所にお馴染みがあって、いいですねぇ。 多少遠くても通い続けていらっしゃるのも尤もだと思います。 私も、森を歩きながら、清々しさに癒されました。
10/16 さら
みさきまぐろ切符」は息子に勧められましたが、まだ未体験。マグロも食べたい+小網代の森も行きたい! それにしても「息子さんご夫妻とのお出かけ」は最高〜+うらやましいです♪ 是非むかし桜さんに続きたいです♪
むかし桜
「みさきまぐろ切符」は本当にお得切符だと思います。 また、小網代の森は、開場時間が決まっていますが、朝から夕方まで入場料?なしで入れますし、お薦めです。
息子夫婦は近くに住んでいるのに、普段は殆ど行き来がないのですが、このところ珍しく一緒の外出が続きました。 さらさんとご子息の関係が密で、いつも羨ましく読ませていただいています。 我が家に比べれば息子さんはお若いし、これからいいことが目白押しになることでしょう!

2016.10.8 [土] 菊の花・熊坂

朝は、また体調が悪く動くのがきつかったが、頑張って国立能楽堂と歌舞伎座のチケ取り。
発売日が重なっているので大変だが、発売時にはスタンバイしてチケットを取るのが毎月の習慣。
数分で売り切れる公演もあるし、翌月の観劇のためには必須で、最優先事項になっている。(笑)
ネットで取れるので、家から出ずにできるのが助かると、何はともあれ頑張って取っていて、
外せない用事で外出する時でも、用事の合間に必死に電話するのが、我ながら凄い。(爆)

*****
チケ取り後は、5日の公演をパスしてしまったばかりなので、気を入れて出かける準備。
雨にも拘らず着物。 それも、狂言演目に合わせ、帯は菊花という気の入れよう。(大爆)
準備していた時は傘を差している人も差していない人もいたので油断して、玄関を出てビックリ。
随分強く降っていて、カフェ草履では無理だと、慌てて雨草履に履き替え。
下まで降りたら、土砂降り。(涙) ほんのわずかな距離だけれど、メトロの入口までが遠い。
とは言え、待っていたら小止みになるという保証もなく、覚悟を決めて水がたまった通路を歩いた。
能楽堂の最寄り駅を出たら、殆ど降っていなくて、ホッとしたり、気が抜けたり。(笑)

最初の解説・能楽あんないはパスしてもいいと思っていたが、開幕前には着席でき、
解説も最初から聞けたが、普及公演の解説の趣旨が少し変わってきたように思う。
お能のそのものの解説と思わなければ、時代背景などの説明が、それはそれで、結構面白い。
今日は、「盗賊外伝 —『熊坂』と街道の伝承—」。

狂言・和泉流「菊の花」は、シテ/太郎冠者:野村万作、アド/主:高野和憲。
能・喜多流「熊坂」は、シテ:前/僧・後/熊坂長範:長島茂など。
度々集中力が途切れ、居眠り付きだったのが残念ながら、気持ちよくウトウトできたから、
家に居るよりいいかと..(苦笑)

*****
終演後、時々お顔を合わす私より少し年上の方が、能楽堂の前庭で待っていてくださった。
暫くお会いしなかったので、私が元気かどうか気にかけてくださっていたそうで、
顔を見かけたからと、うれしいビックリ。  本当にありがたいことだと感謝するばかり。
駅までお話ししながらご一緒して、そこでお別れ。

私は駅前のレストランで、おやつの時間に昼夜兼用?の食事。
和風ハンバーグ。 食後にミニバームクーヘンと珈琲もいただいて、漸く人心地。
日本橋に出て、デパートの催事の北海道展で買い物し、地下の叶匠寿庵でクリームあんみつ。
やっぱり疲れたわね〜と思いながら帰宅。 出かけるとなると、いろいろ回り過ぎなのよね〜

*****
色大島紬。 泥染。 灰青色地。 花火?糸菊?模様。
染名古屋帯。 薄い灰色地。 青・白色に、金糸で刺繍の入った菊花。
唐組紐。 白・藤・紺・青に金入り。 (道明「波の緒」)
縮緬の帯揚げ。 草木染(刈安)。 渋い山吹色。 (Kinami)
雨コート(春〜秋用)。 着物衿。 青色系。

2016.10.7 [金] 仮名手本忠臣蔵 大序〜四段目 

先月から始まった国立劇場50周年記念公演。
歌舞伎は、義太夫狂言の三大名作の1つ「仮名手本忠臣蔵」全十一段の上演で、
所謂「忠臣蔵もの」の頂点の人気演目を今月から12月まで3ヵ月に亘って全段完全通し上演とか。
国立劇場の20周年記念公演以来30年ぶりとなる全段の通し上演だそうで、うれしい企画。
全段完全通し上演のためか、3ヵ月間は開演がこの劇場での常の歌舞伎公演より1時間早い。
終演は同じか少し遅め。 近年は月に1、2度あった遅い回の上演はない。

今月の「第一部」は、幸四郎の由良之助、梅玉の判官で、大序から四段目まで。 つまり、
物語の発端から由良之助が師直を討ち損じた主の判官の無念を晴らすため敵討ちを誓うまで。
上演が稀な、二段目「桃井館力弥使者」、三段目「足利館門前」の進物後の「文使い」、
刃傷後の「裏門」、四段目「扇ヶ谷塩冶館花献上」があるのもうれしい。
物語の展開の伏線となる場面を見れば、あまり馴染みのない方々にも分かり易いだろうと思う。

「大序」があるため、番外編というか、幕開の前に口上人形が登場するのも楽しい。
口上人形が登場するのは、「仮名手本忠臣蔵」で「大序」を上演する時だけで、
エヘン、エッヘンと咳払いをしながら役人替名(やくにんかえな)という配役紹介をして、漸く開幕。
独特の抑揚のある台詞回しでの紹介や首をクルリと回す人形ならではの動きなど仕草も楽しく、
とーざーいと繰り返される「東西声」も、ゆっくりした「柝」に合わせて、「定式幕」がじれったい
くらいゆっくり開けられるのも、幕が開いても登場人物が人形のように顔を伏せていて、竹本が
役名を語る度に1人ずつ顔を挙げていくのも、「大序」の儀式化されたさまざまな演出が、独特。
四十七士に因んで、柝は47回打たれるそうだが、私は数えたことはなく、そうなのか不明。(笑)

今月の圧巻は、やはり四段目の「判官切腹」で、梅玉の判官が立派。
師直を討ち損じた心残りを胸に、由良之助が国元から到着するのを今か今かと待ちわびながら、
存命中に対面は叶わないのかと諦めて刀を突き立てた直後に到着した由良之助に
思い(敵討ち)を託す言葉にしない(できない)遺言。
静かに端正に、特に何かをするわけではないけれど、しっかり伝わってくる思い。
幸四郎の由良之助は、この対面以降、城明け渡しまでの短い登場。

幸四郎の大星由良助、梅玉の塩冶判官の他、左団次の高師直、錦之助の桃井若狭助、
秀太郎の顔世御前、松江の足利直義、團蔵の加古川本蔵、萬次郎の戸無瀬、隼人の力弥、
米吉の小浪、扇雀の早野勘平、高麗蔵のおかる、左團次の石堂馬之丞、
彦三郎の薬師寺次郎左衛門、友右衛門の原郷右衛門、錦吾の斧九太夫、橘太郎の鷺坂伴内など。

*****
終演後は、メトロで1本の押上に行って、天真庵で暫くゆったり。
いつもの文膳(お酒一合・香のもの・酒肴・ざるそば・珈琲)をいただいたが、
チーズケーキと珈琲のセットを追加し、ペロリ。 食べすぎよね〜と思うけれど..(笑)

*****
久留米絣。 木綿。 手織り。 藍染。 (池田光政「木綿の花」)
八寸帯。 紬地。 薄からし色系。 横段。 (米沢・齋英「蔓小町」)
くすんだ黄緑色の帯締め。 片方が色違いの4本に分かれたもの。
縮緬の帯揚げ。 渋い若緑に、黄色と白の縞。
ラバーソール台の草履。 黒色の天・青色の鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ・カフェ草履)

2016.10.6 [木] 昨日今日

気温が1日で5度も6度も上下して、古稀間近な私には体力的についていけなくなってきた。
ここ暫く、気候のせいか、また疲れが溜まってきたのか、体調がイマイチで気になっている。
尤も、以前から出かけてはダウンしているのだから、要は遊び過ぎで、自業自得?(汗)

それでも、どうにかチケットを無駄にすることなく出かけていたが、
ついに昨日は予定があるのにダウン。(涙) 能楽堂に行き損なってしまった。
お能は兎も角、狂言の「合柿」は観たかったが、仕方ない。

*****
今日もまた昨日より5度高く、30度を超えるという暑さにウンザリ、グッタリ。
洗濯物を干したり植物に水遣りしたりするのにベランダに出たら、日射しが強く..ジリジリ..

夜は先月上旬以来1ヵ月ぶりの健康づくり講座。 土曜の講座の抽選に外れ、週イチになったのに、
旅行に休日で講座無しに他の予定と、3週続けて抜けたから、今日は筋肉痛が心配。
でも行かなければ、体力の衰えがもっと心配。(大汗)  頑張って行きましょうっと..

2016.10.4 [火] 芸術祭十月大歌舞伎・夜の部

一昨日から始まった今月の歌舞伎座の公演は、来月まで2ヵ月続く4人揃っての襲名披露。
無論、亡父の名跡を継いで八代目中村芝翫を襲名する中村橋之助が中心だが、
3人の息子も一緒に襲名するのが話題。 親子一緒の襲名は珍しくないが、4人一緒は凄い。
大体、一緒に襲名できる息子が3人もいることが、珍しくもあり目出度くもある。

まずは、口上のある夜の部からの見物。
口上の前に、松緑の外郎売実は曽我五郎で、歌舞伎十八番の内「外郎売」。
新・芝翫の甥の七之助が大磯の虎、同じく甥の児太郎が化粧坂少将、それに下の息子2人も出演。
あと、歌六、男女蔵、亀三郎、亀寿、右近、吉之丞など。

口上では、初日から菊五郎の挨拶が話題になっているようだが、昨日観た方の情報で、
菊五郎までの、並んだ幹部の様子・雰囲気が分かって、成程と思っていたが、
特に口上だけの出演者の様子・口上を見・聞きながら、改めて世代交代中の大変さを思った。
尤も、口上だけの出演でも、国立劇場の忠臣蔵に塩冶判官で出演中の梅玉は、
あちらで切腹した直後の移動だろうが、流石にしっかりしていて元気。
親戚だし、他の口上だけの藤十郎・我當とは歳が違うし、元気じゃなくちゃねぇ。(笑)

そして、芝翫の襲名披露狂言の「一谷ふたば軍記 熊谷陣屋」。 四世芝翫型での上演。
「熊谷陣屋」は人気があるようで上演頻度が高く、私も何度となく観ているが、
見慣れた團十型とは顔・衣装などの拵えも動きも随所で違うが、記憶にあるように思ったので、
多分、橋之助時代の13年前に新橋演舞場で復活した際に観たのだろうが、そうかどうかは不明。
長男の国生改め橋之助が堤軍次で、福之助と歌之助も出て、襲名の4人揃っての出演。
魁春の相模、菊之助の藤の方、吉右衛門の義経、歌六の白毫弥陀六実は弥平兵衛宗清など。

最後が、玉三郎の藤の精で、舞踊「藤娘」。
華やかな踊りで終わるのは気持ちいい。

女性スタッフが大きな胡蝶蘭のコサージュを付けていると聞いて、見損なわないように見たいと
思っていたが、あんなに大きければ知らなくても目について、見損なうことはなさそう。(笑)
襲名時の法被には気付いていたが、コサージュなど今まで見たことがないと思っていたら、
新歌舞伎座では襲名の時に付けているけれど、ずっと小ぶりの桜だそうで、気付かなかったらしい。
その時には見て気付いても、記憶に残らなかったのかもしれないと思う。

*****
木綿。 さつま絣(綿さつま)。 みじん格子。 極薄青磁鼠色。 (東郷)
八寸帯。 赤城生紬。 つづれ織。 オフホワイト。 極薄桃色入り。 (白龍庵勝山)
五嶋紐。 光沢のある深緑色。 両端・裏は薄灰茶色。
縮緬の帯揚げ。 草木染(竹染)。 薄い竹色。
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の皮の天・鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ・カフェ草履)

昨日とは打って変わって、気温が30度を超えると聞いて、袷着用はキツイだろうと躊躇。
でも、一昨日袷を着たのに今更単衣を着る気にもならず、襲名披露と言っても初日ではないし、
贔屓筋でもないのだからいいだろうと、単衣仕立てが基本の木綿にして、綿さつまを着用。
ただし、着物に合わせて八寸帯ながら、少しだけ華やかな印象のものを締めて、独りニコリ。
自分1人の思いで選んで、1人で満足している自己満足ぶりが、自分でも少しおかしい。(爆)

2016.10.2 [日] オペラシーズン開幕

10月に入り、夏の間オフだったオペラ・バレエのシーズン到来。 また楽しみが多くなった。
午後、新国立劇場の2016/2017シーズンのオープニングの初日公演に出かけた。
ワーグナーの「ニーベルングの指輪」第1日「ワルキューレ」。

シーズン初日が日曜だったためだと思うが、いつもより着物の方が多い印象。
皆さんがお召しの着物はさまざまで、訪問着に金糸の袋帯という正統派盛装の方もいらして、
洋服の方も華やか。 オープニングはこうでなくちゃねぇ〜と、友人と異口同音。

序夜「ラインの黄金」につづく、人気の第1日「ワルキューレ」。
第1幕、第2幕、第3幕、それぞれで主役が交代する感もあり、趣きの違い?というかが楽しい。
どの幕でも、これだけの歌手揃いで聴けたことがうれしいと思いながら、歌手の歌声を堪能。
このオペラは、歌手が揃わないと楽しめないわねぇと思う。
長い2度の休憩も含め5時間半に亘るオペラは、やっぱり長いと思うけれど、
久しぶりのオペラを期待通り楽しめて、満足。 因みに、今日のチケットは売り切れらしかった。

ただ、「ワルキューレ」の音楽で最も印象的な「ワルキューレの騎行」の印象が薄くて、
あれっどうなっているの?感もあり、音楽には何となく物足りなさも..

指揮:飯守泰次郎、 演出:ゲッツ・フリードリヒ、
ジークムント:ステファン・グールド、 ジークリンデ:ジョゼフィーネ・ウェーバー、
ヴォータン:グリア・グリムスレイ、 ブリュンヒルデ:イレーネ・テオリン、
フリッカ:エレナ・ツィトコーワ、 フンディング:アルベルト・ペーゼンドルファー。
なお、ブリュンヒルデ以外の8人のワルキューレたちは日本人歌手。

*****
終演後は、友人と一緒に新宿に出て、食事とおしゃべり。
会うのは久しぶりだし、友人が終演後いつも行くワインと食事の店は日曜定休なので、今日は一緒。
私もワインは好きだけれど、1杯でいいくらいだから、最近はその店には付き合えなくて..
一番軽い(=安い)会席料理に、お勧めの冷おろしを2人で2合。 つまり1人1合で、私は十分。
話は、日常のことやら、今日のオペラの話から始まって歌舞伎・文楽・能楽の話まで、あれこれ。
長い2度の休憩時間にも話していたのに、よくこれだけ話すことがあるものだと、
いつものことながら少し呆れながら、ラストオーダーの時間まで1時間余り話し続け。(笑)

*****
紬訪問着。 白山紬。 オフホワイト地。 波文。
袋帯。 経箔緯駒箔。 青磁レインボー?系。 格天図・流水部分手刺繍。
伊賀組紐。 草木染(コチニール)。 薄灰色。 薄灰緑色・白入り。 (松山好成「雅趣一献」)
縮緬の帯揚げ。 藍染。 藍色の濃淡の薄色を出して。 (松原)
白色の皮シコロ織の鼻緒の草履。 薄いパ−プルシルバーの台。 (長谷川)
利休バッグ。 薄茶色。 疋田と葉柄の市松。 (伊と忠)  サブに、麟鳳襷紋バッグ。(川島)

単衣の着物にしようか少し迷ったものの、シーズン開幕初日だしと、やはり約束通りの袷。
それでも縮緬は止めて、袷でも一番軽そう(=暑くなさそう)な紬にして、紬訪問着。(笑)
それに、久〜しぶりの袋帯の組み合わせ。
このところ、九寸名古屋帯さえ滅多に締めず、殆ど八寸帯で暑さを凌いでいたし、
その前には着物をまた着始めて以来10年で初めて3ヵ月も着なかったから、少し心配したけれど、
冷房の入った劇場内に長時間いたので、暑いどころか丁度よかった。 って、冷房し過ぎよね〜
でも、念のために持って行った薄手の大判ショールは掛けずに済んだから、効き過ぎでもない?

友人は、縮緬の紫色の無地に、単衣の時期にもよさそうな袋帯。
その着物で暑くない?と聞いたら、暑いけれど、帯で選んだら、その着物になった、のだそう。

2016.9.30 [金] ラグビー初観戦

夏の終わりの9月末日、誘われて、夜はラグビー観戦に秩父宮ラグビー場に出かけた。
息子夫婦は2人とも仕事が終わってから来るので、私は1日ノンビリしていたのだからと、
少し早めに家を出て乗換駅で途中下車して、デパ地下でお弁当とおやつを調達。
飲み物は現地調達というか、駅を出てからコンビニで買ったが、レジに並ぶ人の列にビックリ。
きっと、この人たちもラグビーを観に行くのよね〜と、ラグビー場に行く前から観戦気分。(笑)

空も見える広々とした緑の芝のグラウンドでの両チームの動きを見ていると、気持ちも広々。(爆)
息子のグループ会社は、前半は力の差が如実で圧倒されっぱなしだったものの、
後半はそれなりに頑張って、トライ・ゴールもあって、まあまあの試合になった。
勝てないだろうと思っていたから、勝ち負けでなく試合を楽しめたのがよかった気もする。

息子たちは3度目の観戦というか応援だそうだが、今までで一番混んでいたとのこと。
私は学生の頃に何度かTVで見たことがあるくらいで、ラグビー場に行くのは初めて。
ルールも殆ど知らないが、初のラグビー観戦を楽しんで、帰宅。 誘ってくれてありがとう。

10/3 陶子
息子さんご夫婦とラグビー観戦、素敵ですねー。個人的に憧れでもあります!(笑)
ラグビー場は広いのでテレビの方がプレイはよく観られますが、やはり生の迫力は違います。
ルールの勉強(?)はテレビ中継の副音声が良いですよー。
10/4 むかし桜
ありがとうございます。 もう少し先になるでしょうが、陶子さんも、いつかきっと。
ルールは、TVなし生活が長いので勉強の機会がなく、トライとゴールの他はノックオンくらいしか知りませんでしたが、今回少しだけ追加できました。(笑)

2016.9.29 [木] 瑞巌寺展 と 三越落語会

夜は恒例の2ヵ月に1度の落語会で、今回はトリが小三治さんなので久しぶりに出かけた。
小三治さんの落語を聞く機会はあまりないが、この会では3年連続で聴けて、うれしい。

落語の前にお隣感覚で、「松島瑞巌寺と伊達政宗」展@三井記念美術館に寄った。
目的は、五大堂の秘仏五大明王像。
33年に1度だけのご開帳だそうだが、東日本大震災復興祈念ということで、特別公開されている。
10年位前に御開帳され、次の機会に拝見することは叶わないから、私にとって生涯1度の機会。
見事な本堂彫刻欄間の花鳥図などもじっくり拝見。

*****
軽く食事を済ませてから、三越劇場での落語会に行った。
此処の落語会は、色物なしで落語だけ。 それも、所属を超えた5人の噺家による落語会。
落語協会、落語芸術協会だけでなく、圓楽党、立川流の噺家も一緒に出演するのが楽しい。

柳家はん治「鯛」、立川談四楼「三年目」、三遊亭圓橘「庖丁」で、仲入り。
そして、瀧川鯉昇「蒟蒻問答」、トリの柳家小三治「出来心」。
「庖丁」だけは、以前にも聞いたことがあるような無いような感じだが、あとはよく知っている噺。
同じ噺を楽しめるのが、歌舞伎・文楽・能狂言・オペラ・バレエなどと同じく、分野を超えた共通点。

小三治は、いつも通りのボソボソとした口調のまくらで、話があっちに行ったり、忘れたかと思うと、
また戻ったり.. 忘れたと言うのも含め、それを承知の客が楽しめるのも、芸の力?
ただ終演後、歩いている後ろから、面白いけれど、いつもああだと飽きても来るよな〜との
話声が聞こえてきて、頷くところもあった。
噺に惹き込まれて大いに楽しめる時もあれば、何となくスッキリしない時もあって.. 難しい。

*****
木綿。 保多織。 白・灰色。 縞?
八寸帯。 黒地。 白・臙脂などの花・葉・唐草文様。 (弥栄)
薄い灰色に白色の入った帯締め。
灰紫・薄灰紫・灰赤紫・白色の帯揚げ。
ラバーソール台の草履。 黒色の天・青色の鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ・カフェ草履)

出掛ける頃に、蒸し暑さにウンザリして、急に思い出して薄手の保多織の着物にした。
落語だから、いいだろうと思ったが、薄い色だから目立ったかも..
着そびれていて、多分5年ぶりくらい。 久しぶりに着られて、よかった。

仲入り後、暫くしたら、汗がジワッと出て来て、ビックリ。
仲入り休憩が25分もあったので時間つぶしに、そばの雪月花でクリームぜんざいをいただいた際、
温かいお茶を飲んだせいかしらと最初は思っていたが、一向に収まらず、更にジワジワっと..、
で、ハッと気づいた。
休憩後、直にデパートの閉店時間になったから、冷房を切ったか何かしたのだろうと思う。
そう言えば、以前にも同様のことがあったような気がしてきた。
年に1度や2度では中々覚えていられないけれど、暑い時期の夜の公演の際は要注意。

2016.9.28 [水] 朝顔1輪

そろそろ終わりの朝顔が、それでも今週も1輪、2輪と咲くので、葦簀の片付けは先送り。
今朝も、赤い花が1輪。 今夏は赤い花が少なかったのに、ここにきて多いのが、ちょっと楽しい。

*****
昨晩遅く(というよりもう今日)に、何と、ゴキ発見。 一瞬まさかと思ったが、正にゴキ。
真夜中という時間にも拘らず、階下のお宅へのご迷惑も無視して、ドタンバタンと、必死に退治。

どうもベランダにある排水管を通って来るらしく、年に1匹くらいは見つけて慌てて退治するが、
家の中にまで入って来たのは久しぶりのような気がする。
できるだけ開けっ放しにしないように気を付けてはいるのだけれど、更なる注意が必要らしい。
洗濯ものを干す時・取り込む時、植木鉢・プランターに水遣りする時など、特に要注意。
それに、ガラス戸を締めていれば入られることはないだろうが、網戸にしていることが多いので、
ガラス戸より密閉性が弱く、どうも僅かな隙間があるようで、小さな虫だと入れるのかもしれない。

見つけたら必死に退治するのだから、見える所になぞ来ないでよね〜

2016.9.25 [日] 国立名人会

今月の国立名人会は第400回記念で、国立劇場開場50周年記念でもあるためか、
常の名人会と比べても豪華な出演者。 楽しみにしていて、昼からいそいそと聞きに出かけた。

名人会は予めネタ出しで、春風亭一之輔・落語「鈴ヶ森」、青空球児・好児の漫才があって、
仲トリの一龍斎貞水の講談は赤穂義士伝より「二度目の清書」。
仲入り後は、柳亭市馬・落語「三十石」、奇術・アサダ二世、トリの三遊亭金馬・落語「品川心中」。

市馬が噺の中で船頭歌を得意の喉で聞かせてくれて、噺も楽しく聴けたが、
貞水さんは音響・照明を使う怪談の公演では聞き難いと思ったことはないのに、
今日は席が少し後めだったせいか、お声が聞き取り難く残念だった(私の耳が遠くなった?)し、
勉強熱心だという一之輔は、噺に合わせた工夫なのか、以前聞いた「初天神」とは違う趣きで、
小三治風?にぼそぼそ語る(笑)のにイマイチ感があって..
期待して行ったのに期待が高すぎたか、全体に満足感がなく、拍子抜けというかガッカリというか..

*****
終演後は、先日寄れなかった日本伝統工芸展@三越を観に行って、染織中心に観て回った。
ご案内状をいただいた松山好成氏の帯締めもしっかり拝見。
陶芸も少し見たが、全部をじっくり見るには体力不足で..

*****
単衣。 生紬。 灰みの深緑色。 無地。 (しょうざん)
八寸帯。 紹巴織。 灰紫色地。 獅子狩文。 (志まや)
伊賀組紐。 黄緑色、片側に緑・茶色入り。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 渋い草色。 細かい市松風?の菱形の織。
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の皮の天・鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ・カフェ草履)

演芸場で、パーフェクトなコーデだとわざわざ言いに来てくださった方(存じ上げない方)がいて、
過分なお褒めにビックリして恐縮したが、伝統工芸展でもお褒めいただいて、
特別お褒めいただくような着物ではないが、秋の風情がお目に留まったのかと、うれしかった。

2016.9.24 [土] 日本の太鼓

国立劇場開場50周年記念の「日本の太鼓」という2日間の特別企画公演があったので、
雨の午後、1日目を聞きに行って来た。
今日は「鶴の寿」、「八丈太鼓」、「尾張新次郎太鼓」、「石見神楽 大蛇」、「千年の寡黙」、「七星」。

幕開きは新作委嘱作品で、邦楽囃子方の藤舎呂英作調の50周年を寿ぐ「鶴の寿」。
藤舎呂英連中による初演で、太鼓中心だが、笛、小鼓も入っての演奏。
歌舞伎、日本舞踊、邦楽演奏などで聴く囃子方の演奏とは印象が違い、特に太鼓の迫力は見事。
何張もの太鼓の音・リズムが、お腹に頭に直撃。 ドーンと響いてきて、改めて感嘆した。
終盤、とうとうたらり・・と翁の謡の詞章の唄がはいるのが、祝いの曲らしい。

そして、民族芸能の太鼓演奏が3曲。 1つの太鼓の両面を2人で打つ両面打ちの「八丈太鼓」、
神楽笛に合わせての曲太鼓・神楽屋形太鼓と多人数での演奏の「尾張新次郎太鼓」、
「石見神楽」の今回の演目はヤマタノオロチ伝説を主題にした「大蛇 おろち」で、
須佐之男命と大蛇の戦いの神楽。 それぞれ異なるのが楽しい。

林英哲作曲の太鼓演奏は、独演「千年の寡黙」と、英哲と弟子たちによる大太鼓連打「七星」。
冒頭の邦楽囃子方の太鼓とは大きさの全く違う大太鼓のドーーンと響く圧倒的な迫力の音色。

日本の太鼓のさまざまな音色、音色の違いを楽しく聴いた。
中間の民族芸能が異なるけれど、冒頭と休憩後は2日とも同じなので、私は1日だけの鑑賞。

*****
終演後に可否道に寄ろうと歩いていたら、後ろから声がかかってビックリ。
このところ能楽堂でお会いしないと思っていた常連さんで、連れ合って可否道に行って、
珈琲を飲みながら暫くおしゃべり。 彼女は公演前にも寄って、今日2度目だそう。
今日の公演の話、能楽の話、それに私の旅の話など、時間が経つのも忘れたかのように長話。
私は久しぶりに海苔チーズトーストもいただいたが、家で作るより美味しい。
やっぱりプロよね〜と思う。 このトーストに合うパンを拘って探して、買っているようだし..

*****
単衣。 上代お召し。 灰色地に黄土色の経縞。 花織? (木村竜之「花楼漫」)
手織爪掻綴帯。 草木染?  枯緑濃淡霞ぼかし。 (小合友之助) 
伊賀組紐。 焦げ茶色 薄茶色・薄黄色入り。 (松山好成)
縮緬の帯揚げ。 灰鼠色。

2016.9.22 [木] 女性能楽師による

女性がシテと地謡を努める企画公演があり、雨の中、昼から出かけて来た。
番組は、仕舞3曲にお能1曲で、今回は観世流と宝生流の担当らしく、
観世流「笠之段」・宝生流「玉之段」・観世流「歌占 クセ」の仕舞3曲に、能・宝生流「草紙洗」。

仕舞の、「笠之段」は能「芦刈」、「玉之段」は能「海人」、「歌占」は能「歌占」それぞれの一場面で、
「笠之段」と「玉之段」は50代初め、「歌占」と能「草紙洗」は60代後半のシテ。
60代後半のシテお二方は私でもお名前を聞いたことのある方々で、
特に「歌占」(シテ:鵜澤久)は、いいわねぇ〜と思いながら拝見したのに、
お能は私の体調不良で時折意識が遠くなってしまって.. 残念だった。

*****
終演後は、日本伝統工芸展を観たくて東京駅に行ったものの、体調イマイチで三越までが遠い。
昨日から始まったばかりで会期はほぼ2週間あるから、無理をするのは止めて、次回回しにした。

高島屋まで歩き、特別食堂に入って、帝国ホテルのアフタヌーンティー・セットで、早めの夕食。
三越のハロッズやフォートナムメイソンでは何度か食べているが、此処では初めて。
4時頃でも、入ろうと思った店がまだ混んでいて、待つ気力がなく、スンナリ入れた特別食堂にした。
今日は食べたい料理があるわけでもなく、メニューを眺めているうちに見つけて、選んだのだが、
スコーン、サンドイッチ、デザート(ケーキ・フルーツなど)に、紅茶(アールグレイ)にして、
久しぶりに温かいアールグレイを飲んだのが楽しく、量も、重くもなく軽くもなく丁度良かった。 
サンデーも食べたかったが、お腹一杯になったし、ケーキ・デザート付きだったし、これも次回回し。

*****
単衣。 泥大島紬。 茶黒地。 様々な柄の段取り。 (田畑)
組帯。 薄灰緑色。 (ひなや)
伊賀組紐。 白に近い極薄桃色、片側に薄緑色。 (松山好成)
薄地の縮緬の帯揚げ。 草木染(臭木)。 極薄緑色。 (Kinami)
春〜秋用の雨コート。 青色系。 着物衿。
やまぶどう籠。 

雨なので、予定した絽縮緬の着物は止めて、泥大島紬に変更。
大島紬地の訪問着にしようとして、昨日やまぶどう籠に中身を入れ替えたばかりなのに、
また入れ替えるのが面倒で、紬でも訪問着にはマズいでしょと思って着物をまた変更。(苦笑)
能楽堂の最寄り駅を出たら雨足が強くて、着いた時には着物の上前の裾も濡れていてガックリ。
タオルのハンカチに雨を吸わせながら、当初予定の絽縮緬の着物はガード加工してあるのだから、
予定通りにした方がよかったのかしらと思った。
流石に大島紬らしく、幸いシミにならず縮みもせずに済んだようでホッとしたけれど..
帯は、組帯でも少し透け感があって、特にお太鼓・前帯の組みは晩春と初秋向きと思っているもの。

2016.9.21 [水] 美味しい和食で気分転換

午後PCを開いたら、応募していた熊本のふっこう割宿泊券の落選通知が届いていた。(涙)
抽選でも、まさか買えないとは思っていなかったので、ビックリして、ちょっとガッカリ。
で、気分転換に美味しいものを食べに行くことにして(笑)、志づ香@門仲に入れていただいた。

旅行中は毎日1万歩以上は歩いていたようなのに、帰って来てからは殆ど歩かず(動かず)、
多分3日間合わせて2千歩か3千歩くらい?
これはマズイと、往きは歩いて行くことにして、2駅歩いたら涼しくても汗ばんだ。

いつも通りお任せで一通り。
鶏肉がダメなのでトリ味噌を載せたカボチャは食べられず、私は最初が、湯葉のおひたし。
お造りは、シマアジ、ヒラメ、メジマグロのヅケ。 次は定番の穴子の白焼き。
そして、いくらを載せた鮭のきのこあんかけ。  烏賊のおかき揚げ。
帆立は、クルミ味噌焼きの方にしてもらった。 締めの稲庭うどんは、ごま味を選択。
お酒は、秋田のなまはげを1合だけ。

すっかりお腹いっぱいになり、ズボンのウエストがパンパンで苦しい。
このところ体重増が顕著だと気になっていたが、ひどすぎるとビックリ、ガックリ。
どうにか少し痩せなくちゃ..と思うものの、いったん増えた体重を戻すのは大変で..
体重はともかく、お腹周りばかりが太くなるのが困りもの。

後からお隣の席にいらしたのは、日本人ご夫婦?と外国の方お2人。
この店で外国人に会ったのは多分初めて。
僕のオケ..という話声が聞こえて来て、日本人男性は指揮者?なのかもと思っていたら、
店のご亭主に、女性は有名なソプラノ歌手だと話しているのが聞こえて来た。
何となく見覚えのある気がしていたから納得。 でも、お名前は言わなかったし..、誰かしら?。

お腹一杯で少し苦しかったし、店を出たら霧雨が少し降っていたので、帰りはメトロに乗った。
改札を入ったら、高齢?女性がキャリーバッグを重そうに持って、そろそろと階段を下りている。
小さなバッグなのにと心配になって、持って差し上げたら、直ぐに若い男性が来て、
代わりに持ってくれた。 ありがたく替ってもらって、若い人も捨てたもんじゃないと思う。

2016.9.20 [火] 道東旅行

15日〜18日に、学生時代の運動部の元チームメートと先輩たちと、道東旅行を楽しんできた。
往復とも女満別空港を利用して、道内は10人乗りのレンタカーで移動。
私の学年が5人で、1年上と1年下のチームメートに、先輩2人の、5学年に亘る9人の女性陣と、
昨年に続き今回も運転担当で参加してくださった少し年長の男性とで、総勢10人の大人数。
昨年の高知旅行の参加者が今回も全員参加し、今回の旅程を作ってくれた先輩が初参加。

参加女性陣では一番年長の現役の弁護士で、私は初対面だった元代議士が案を作ってくれて、
年イチ旅行を始めた1人で、先輩と同じ札幌在住の私の1年上の元チームメートが、
私たちとの間で調整してくれた旅程は、流石に地元!と思う案。

15日: 空港 → (メルヘンの丘めまんべつ) → 小清水原生花園 → (涛沸湖) →
     (斜里・ウトロ) → 知床五湖めぐり → ウトロ・知床第一ホテル泊
16日: → (知床観光船) → (知床峠) → 羅臼漁港 → (標津町) → 野付半島散策
     → 養老牛温泉・湯宿だいいち泊
17日: → 裏摩周湖 → 神子池 → 硫黄山 → 川湯・大鵬相撲記念館 → 屈斜路湖
     → 和琴半島散策 → アイヌの鎮魂祭見学 → 弟子屈町屈斜路コタン・丸木舟泊
18日: → 屈斜路湖畔散策 → カヌーで釧路川源流川下り → 摩周湖第三展望台 →
     美幌峠 → 空港

知床五湖めぐりは、五湖の受付終了直後の到着で、二湖と一湖だけの二湖巡りになってしまい、
観光船は、波が荒くて、ほんの入り口を見ただけで終わり(欠航扱いらしく全額返金してくれた)、
靄で知床峠から国後島も見えず、楽しみにしていた知床は、残念で心残りだったけれど、
野付半島のトドワラも見られたし、神子池のヒスイ色の水に感嘆したし、
屈斜路湖は水位が高く、和琴半島は少ししか回れなかったが、
その代わり、釧路川源流川下りは素晴らしく、水没していた通常は陸の上も通れて、圧巻。
裏摩周湖は霧で見られなかったが、最終日に第三展望台から摩周湖の展望を楽しめたし..
予定になかった大鵬相撲記念館に寄ったりもして、活躍当時を思い出したり..

知床で見られるだろうと期待していたヒグマは、観光船が直ぐに終了したため見られなかったが、
牛はあちらこちらで放牧されているのが見られたし、馬、タンチョウヅル、キタキツネ、エゾシカ、
シマフクロウなど、動物もいろいろ見られて、北海道!だと、皆ニコニコ大喜び。

台風の余波もあり、天気も殆どの日が曇りだったり小雨だったりで、残念なところもあったが、
北海道でも知る人ぞ知るという秘湯の養老牛温泉の露天風呂も楽しめたし、
雨で少ししか見られなかったが、観光客相手ではないアイヌの歌・踊りも見られたし、
最終日の屈斜路湖からの釧路川源流川下りが圧巻で、終わり良ければ総て良し! で、
北海道在住2人の案内・フォローで道東を満喫した楽しい旅行になった。

今回初参加の先輩が、皆の元気なお喋りに圧倒されたと言いながら、其々に個性豊かで、スカっと
していて、同窓の女たちの居心地の良さを満喫したそうで、また来年も参加したいと言っているし、
他にも、学長の任期が来年終了するので、退職したら参加したいと言っている先輩もいるし、
これ以上の大人数になったら、旅の仕方も変えなくてはならなそうだが、 いずれにしても、
賑やかな年イチ旅行をこれからも続けられるとうれしいと思っている。

2016.9.12 [月] 熊谷陣屋

目覚めたら、背中がバリバリに張っていて板みたいで、腰も重くガチガチ。
暫くは起き出さず様子見。(笑) ゆっくり寝床に居たが、そういつまでも寝ているのもと起き出して、
掃除機をかけたり、ベランダの鉢に水遣りなどをしていたが、一向によくならない。
このままで文楽を観に行ったら身体が持たなそうだと、風呂を追い焚きして朝風呂。(昼風呂?)
随分と楽になったから、冷えたのかしらねぇ?

*****
午後3時過ぎに出かけて、文楽の第二部を鑑賞。
幕開きは、国立劇場開場50周年を祝した「寿式三番叟」。
能舞台と比べ、舞台に太夫と三味線が9人ずつ2段にずらりと並んでいるのが圧巻だった。(笑)

続いて、「一谷ふたば軍記」の三段目で、「弥陀六内」「脇ヶ浜宝引」「熊谷桜」「熊谷陣屋」。
「宝引」は、所謂“チャリ場”で、可笑しみ溢れる登場人物のやり取りを聴かせる・見せる段。
咲大夫は今の話題を取り込んで面白く語ったが、依然として体調不良そうなのが残念で、心配。
三味線は燕三。 最近、燕三も疲れているのかと心配しているが..
「陣屋」は、呂勢太夫・清治 → 英太夫・團七。
文楽三味線は同じ弾き出しだが、清治の三味線の音色に、床の方にもう一度向き直して拝聴。
呂勢の語りが期待以上によかった。 清治の助けも大きいのでしょうね〜と思う。
人形は、熊谷を勘十郎、相模を清十郎、藤の局を勘彌、弥陀六を玉也、など。
歌舞伎に比べ、藤の局の存在感が薄くて、熊谷と相模の夫婦の関係も少し違う印象。

これからの文楽を背負って行くことを期待されている1人の、勘十郎の熊谷が期待に応える出来。
私が文楽を観始めた20余年前の蓑太郎時代は、主遣いを任され始めた頃だったと思うが、
勘十郎を襲名してから任される役も大きくなって、成長も著しく、一層の精進を願う。

2日掛りでも、こうして「一谷ふたば軍記」を通して観ると、改めて「熊谷陣屋」の素晴らしさが分かり、
単独上演されることが多いのに納得。
「宝引」の語りで、「陣屋」で意味が判然としなかった言葉の繋がりが分かったのも収穫。(笑)

*****
単衣。 花織・丹後。 草木染(ラベンダー染)。 灰紅紫色系の無地。
名古屋帯。 夏紬。 藍色。 蔓草柄。
単衣・夏用の京組紐。 薄い梅鼠色。 (渡敬)
変わり紗?の帯揚げ。 草木染(梅染め)。 灰紫?の濃淡、蜻蛉柄織り込み。 (堤木象)

2016.9.10 [土] 伊文字・玉鬘

薪能に行ったので、今週3度目の能楽鑑賞。 昼から国立能楽堂に普及公演を観に行った。
狂言・大蔵流「伊文字 いもじ」と、能・観世流「玉鬘 たまかずら」。
能も狂言も、どちらも曲名はよく知っているのに、観るのは初めて(だと思う)。

解説・能楽あんないは、「『玉鬘』の狂相と悟り」で、お話というより講義を聞いた気分。(笑)
分かり易い説明だったが、ここでの解説としては、どうなのかしら?

狂言・大蔵流「伊文字」は、これぞ狂言の楽しさ!と思いながら観た。
狂言には珍しく、前シテが女、後シテが通りの者(男)。
シテ:茂山逸平、アド/主:茂、アド/太郎冠者:千五郎。
これから千作を襲名なさる千五郎さんの、千五郎さんとしての見納め。

能「玉鬘」は、源氏物語の玉鬘の話。
空調の風が首筋に当たり、身体が冷えて来て、ショールを持ってこなかったことを後悔していたが、
段々に集中できなくなって..  こういう曲を楽しめるのは、まだ先のことらしいと思う。
楽しめる日が来るといいけれど..

*****
終演後は、東京駅に出て、日本橋の高島屋・特別食堂で大和屋三玄の会席料理をいただいた。
先日、鰻を食べに行った時に、お隣の卓の方が土瓶蒸しを食べていらしたのに気付いてから、
我ながらまるで子供ね〜と思うけれど、食べた〜いと思っていて、食べに寄った。(笑)
美味しくいただいたが、汗かきの私らしく、食べているうちに汗グッショリ。
着物を着ている時の食事は要注意なのに、食い気には勝てなくて..(赤面)

*****
単衣。 小紋。 京友禅。 灰白・消炭色。 葡萄文。
八寸帯。 手織櫛織。 オフホワイト。 有栖川文。 (都)
単衣・夏用の五嶋紐。 薄桃色に、薄緑色・薄水色・白入り。
絽の帯揚げ。 薄黄色・白・薄桃色の染め分け。 露芝文など入り。 (お初)

2016.9.9 [金] 重陽の節句に文楽

国立劇場開場50周年だそうで、これから3月まで記念公演が目白押し。
今月の文楽公演は、通し狂言「一谷ふたば軍記」で、第一部・第二部で通し上演。
それに、第二部では国立劇場五十周年の「寿式三番叟」を演る。
初段「堀川御所」「敦盛出陣」、二段目「林住家」、三段目「弥陀六内」は、あまり上演されず、
東京・国立劇場での上演は41年ぶりだとか。
とは言え、個人的には、歌舞伎で観たことがあったり、素浄瑠璃で聴いたことがあったりして、
全く初めてと思われるのは多分「弥陀六内」「脇ヶ浜宝引」くらいだろうが、
観た・聴いたと言っても、短縮版だったりもしているから、今回の通し上演を楽しみにしていた。

通し上演でも、通して観るのは体力的にキツイので2日間に分けて、今日は第一部のみ。
初段と二段目で、初段「堀川御所」・「敦盛出陣」、二段目「陣門」・「須磨浦」・「組討」・「林住家」。
これだけだと、全体の主役の熊谷次郎直実よりも、敦盛・忠度の物語の趣きがある。
特に、無官太夫敦盛は出自の秘密から熊谷次郎直実との戦いまで、焦点が当たる。
先週は歌舞伎、今週は能楽で、文楽は来週にするつもりだったが、チケットを取る段になって、
一昨日のお能「敦盛」の記憶が消えないうちに観たいと、予定変更して文楽第1部は今日にした。

「堀川御所」・「敦盛出陣」は、和生の遣う敦盛が品よく凛としているが、印象的なのは「組討」。
役者で観る歌舞伎より、勘十郎の遣う熊谷の情、心の揺れ・動きがよく見えて、「陣屋」につながる。
錦糸の三味線に助けられて、咲甫太夫の語りもなかなか。
「林住家」の奥は、千歳太夫・宗助。 平忠度の、武将として歌人としての姿が描かれていて、
冒頭の「堀川御所」で、義経から岡部六弥太に託された流しの枝の行方が分かる。
あまり観る機会がないが、時には忠度も観たいと思った。 忠度の人形遣いは、玉男。

この「林住家」では、菊の前を蓑助が遣うが、堀川御所で若手が遣った菊の前とはまるで別物。
歩くときは不安定で少し心配になるが、人形の表情が素晴らしく、もう暫くは観たい。遣って欲しい。

*****
終演後は、また可否道に寄って、珈琲・ケーキをいただきながら、暫く芝居談義。

*****
単衣。 結城縮。 黒地。 地空き。 (龍田屋)
名古屋帯。 遠州本麻。 手描き友禅。 青鼠色地。 柳に色紙に花柄。
単衣・夏用の五嶋紐。 藤色・灰白色。
絽の帯揚げ。 紫色。 細い白線の蔓など入り。
白の絽の台の草履。 焦げ茶色の紬?の鼻緒。

着物が少し地厚のためもあってか、いつもながら汗グッショリ。 脱いだ時にはホッとした。(苦笑)

2016.9.8 [木] 松茸1本揚げ

今年も松茸の季節到来。 楽しみにしながら、みかわ是山居に入れていただいた。
いつも通り、ランチコースに季節種の松茸を追加して、秋の味覚を賞味。
途中の箸休め?の野菜が、先月までの茗荷から銀杏に変わっていて、ここでも秋を感じた。
海老真丈のお椀に湯葉が入っていたのも初めて。 あら〜と驚きながら、美味しくいただいた。
それに烏賊が、今日はランチの人も新イカ(墨烏賊の小イカ)だったので、またニコリ。
アオリイカは美味しいけれど、毎月食べていると、季節限定の小イカが待ち遠しい。(笑)
天ぷらは、季節種を除けば年中同じ種だから、小さなことで変化を感じて、それがうれしい。

選択の野菜2種は、アスパラとサツマイモにし、小柱のかき揚げは、いつも通り天丼。
まだ夏の天つゆなので、今回も塩と天つゆでいただいた。
ここの天ぷらを味わうには塩に限ると思っているけれど、夏の天つゆの楽しさに、つい使ってしまう。
今月でお終いだから、また次回からは塩だけでいただくことになるのが、お名残り惜しい。(笑)

2016.9.7 [水] 口真似聟・敦盛

我が家の辺りは朝から雨。 その後も降ったり止んだりで、蒸し暑くて音を上げた。
午後は、昨夜に続いての能楽鑑賞で、国立能楽堂の定期公演に出かけた。
番組は、狂言・和泉流「口真似聟」と、能・観世流「敦盛」。

狂言「口真似聟」は、聟入り(結婚後に聟が初めて舅を訪問する儀式)の作法を知らず、
知人に教えてもらいに行って、でたらめを教えられ.. という聟入り狂言の1曲だが、
舅の言葉をそのまま真似する聟の様子が、馬鹿馬鹿しいばかりで、観ていて楽しさがなく、
後味がよくない。 国立能楽堂では初演となる稀曲なのも尤もと思った。

能「敦盛」を以前観た時はそれほどでなかったのに、今回はとても楽しく観られて、うれしくなった。
シテ:前/草刈男・後/敦盛:観世喜正、ツレ/草刈男4人、ワキ/蓮生法師:福王茂十郎、
アイ/所の者:野村又三郎、主後見:観世喜之、地頭:梅若玄祥など。
囃し方は、赤井啓三、曽和正博、佃良勝。
後シテの面は、十六中将。 十六とは違うように思え気になっていたら、初めて知った十六中将。

シテは昨夕の「高砂」と同じだわねぇと気付いて、何ということないのに、ちょっと楽しくなった。
お能を楽しめたのは断然今日の方。 でも、薪能で独特の雰囲気を楽しめたのは昨日。
とは言え、昨日は私語も多く、ざわついていて、客の雰囲気は今日の方がやっぱりいい。 
公会堂での蝋燭能だった時は、客も少し落ち着いていたように思うけれど..
まあ、何を観に行くか楽しみに行くかで選択するべきなのでしょうねぇ。

*****
日本橋に出て、「ガレとドーム展 美しき至高のガラスたち」@高島屋。
花器が多かった(当然?)が、いろいろの技法・材質のガラス器が並んでいて、楽しく観て回った。
時々溜息をつきながら(笑)、素敵な品々をゆっくり見て、幸せ気分。

そして、特別食堂で早めの夕食。
野田岩のかさね重+帝国ホテルのホットチョコレートサンデー。 高カロリーの組み合わせ。(汗)
両方とも久しぶりで.. 食べたくて..  久しぶりだから、OK.?(爆)

*****
単衣。 泥大島紬。 茶黒地。 様々な柄の段取り。  (田畑)
八寸帯。 紗紗。 博多。 灰白地。 (黒木「風紗」)
単衣・夏用の五嶋紐。 焦げ茶色、白・茶色。
絽縮緬の帯揚げ。 黒色に、薄茶色の小さな野菜が列になったもの。
黒塗り台の桐下駄。 小千谷縮の茶・薄茶の細かい格子柄の鼻緒。

雨を気にしながらも着物を着て出かけたが、雨に強い大島紬にして、雨コートも持参。
履物は下駄。 行ってから、能楽堂向きではなかったわねぇと思ったけれど、後の祭り。(苦笑)
外出中は幸い雨に降られず、そうなると、持って出た雨コートと和傘が邪魔。って勝手なこと..

2016.9.6 [火] 薪能@浅草寺境内

夜は、浅草寺境内で行われた第37回台東薪能を観に行って来た。
第30回からは薪能ではなく、公会堂で蝋燭能として開催されていたが、
久しぶりに(8年ぶりとか)薪能として浅草寺境内で開催されるので、観に行くことにしたのだが、
本堂の後ろに設けられた仮設の能舞台での薪能を、味わい深い気持ちで観て来た。

演目の解説、鳶頭連中による木遣り・まとい、正副奉行による火入れ式があって、開演。
番組は、能「高砂」、狂言「文山立」、能「鐵輪」。
能は2曲とも観世流、狂言は大蔵流(山本家)。
能「鐵輪」は小書「早鼓之伝」つきで、シテの中入りが常とは変わるということだが、
後場の印象・終わり方も違うように思えたのは..
後シテの面は、生成(なまなり)かしら? でも、前に見たことのある生成と印象が違ったけれど..

段々に風が強くなって、火の粉が飛んで危ないと、休憩時に篝火を消してしまって、
そのまま「鐵輪」は電灯の灯りでのお能になったが、それでも、能楽堂内で観るのとは、印象が違う。
公会堂での蝋燭能も独特の灯りの演出が印象深かったが、無論それとも違う。
折り畳みのパイプ椅子なので、途中から腰・お尻が痛んだのが辛かったが、楽しく観られた。
が、あれだけ風が強いと、能楽師は舞うのも大変だろうと思う。

数日前には雨の予報で、雨天の場合は公会堂での開催になるため気を揉んでいたけれど、
幸い雨の心配はなく、よかったと安堵しながら出かけたが、着物はパス。
夕方になっても気温が30度近くて、暑い戸外で3時間〜3時間半も着物で座っている自信がなく、
無理するのは止めたが、着物の方も散見されて、やっぱり着物にすればよかったかと少し後悔も..
強い風のため、暑さは耐え易かったかもしれないが、洗いに出さないと仕舞えなそうだったし、
私は例によってTシャツ1枚で汗びっしょりになったから、着物を止めて正解と思うことにした。(笑)

2016.9.5 [月] 旅行前

10日後の元チームメートたちとの道東旅行の最終打ち合わせランチ会に銀座まで出かけた。
東京および近隣在住者と今回も運転担当役で同行くださる男性の7人での集まり。
いつものように、ネットに強い友が選んで予約してくれたコスパがよく人気の高いレストラン。
食事を楽しんでから、旅程と札幌在住者がくれたメールでの留意事項にあった持ち物の確認など。
よもやま話も、いろいろ。 後の予定のある2人は少し早く帰って、私たちも暫くして散会。

銀座だったので、私は大分県フラッグショップに寄って、11月の熊本行きの関連情報収集。
3日目の朝、満願寺温泉を出発してからの旅程の可能性を探った。
バス(と電車)移動が前提。 朝のバスで湯布院に行って少しノンビリ散策してから、別府で宿泊し、
翌日、定期観光バスで国東半島めぐりをして、大分空港から帰ってくるコースが有力になってきた。
国東半島の野仏を見たいと思ってから半世紀。 漸くの機会に、この案に決まりそう?

その後は、日本橋に出て、「千家十職の軌跡展」@三越。
茶道をなさるらしい女性グループが何組もケース前であれこれ話しながら鑑賞していらして、
混み具合は左程ではなかったが、私は早々に観るのを諦めて、機会があればまた寄ることにし、
ざっと足早に拝見して移動。 KWでご紹介のあった「はんなり骨董市」@丸善に回った。

そして、お向かいの高島屋の地下で、宇治氷にアイスをトッピングしてもらって涼を取り、帰宅。
昼にデザート付きのランチを食べた(それもアイス盛り合わせを選択した)のに、
またも甘味の取り過ぎながら、甘味は何も購入しなかったからOKと思うことにした。(笑)

*****
実は、熊本旅行の情報収集に、ランチ会の後に熊本館に寄るつもりでいたが、今日は定休日。
昨日の午後遅くなって気付いて、それから慌てて飛んで行って資料を貰い相談したところ、
泊まるなら行けますよと言われて、人吉に行くつもりになっていた。

人吉は地震の被害はなかったのに、風評被害で客が激減して大変だと聞いていたこともあって、
いつかしたいと前から思っていた球磨川下りを楽しみ、人吉を回ろうと考えていた。
人吉からは熊本空港より鹿児島空港の方が近いそうで、鹿児島から帰って来ることにほぼ決めて、
昨夜ゆっくり調べたら、満願寺から人吉までは、殆ど1日がかりの移動になることが分かって、
体力的に、またの機会にした方がいいかと思われて、今日、大分県の情報を聞きに行った次第。 

昨日は熊本館での相談後、松屋まで「星野道夫の旅」という没後20年特別展を観に行った。
アラスカの自然、その中に生きる動物たち..  美しく力強い写真に圧倒されながら回ったが、
他の方々も同じ気持ちなのか、話し声は少なく、見入っている方が多かった。

その記憶があるので、今日の展覧会をゆっくり見る気がしなかったのかもしれないと思う。

2016.9.2 [金] 秀山祭大歌舞伎 夜の部

昨日に続いての秀山祭大歌舞伎見物。 今日は夜の部。
夜の部は、「妹背山女庭訓」の「吉野川」、「らくだ」、それに短い「元禄花見踊」。

「吉野川」は、歌舞伎でも文楽でも何度か観ているが、文楽の舞台の印象が強かった。
が、今日は文句なしに、素晴らしい、いい舞台だと思いながら観た。
吉右衛門の大判事清澄、玉三郎の太宰後室定高、染五郎の久我之助、菊之助の雛鳥。
竹本(葵太夫・慎治と愛太夫・淳一郎)がよかったためもあろうかと思う。
他に腰元に梅枝と萬太郎など。

落語をもとにした新歌舞伎「らくだ」は、染五郎の紙屑買久六、松緑の手斧目半次、
歌六・東蔵の家主夫婦で、駱駝の馬吉は亀寿などで、正に落語。(笑)
以前観た舞台が目に浮かんで、いろいろの思いで観ていた。

締めは、玉三郎と若手(亀三郎・亀寿は若手ではないか? 笑)による「元禄花見踊」。
元禄の女と男の踊る華やかな花見風俗を楽しく観て、気分よく今月の歌舞伎見物は終了。
「吉野川」は幕見したいと思うけれど、中旬に北海道旅行があるし、無理でしょうねぇ。

*****
単衣。 塩沢絣。 藍色地。 黒・鼠縞に黒の飛び柄。
名古屋帯。 夏紬。 生成り。 蛙柄。 (KINAMI)
単衣・夏用の五嶋紐。 灰青色に空色が覗くもの。
絽の帯揚げ。 灰青色と灰藤色の暈し染。 市松に水・桔梗柄の生地。
たたみ表の台の下駄。 濃紺色の紬の鼻緒。

軽くはないけれどサラッとした感触の着物を選び、蛙の柄は6月向きよね〜と思いながら、
「らくだ」に合わせて遊び心で帯を選んだ。 春なら「吉野川」で桜にしたいところだけれど..

2016.9.1 [木] 秀山祭大歌舞伎 昼の部

今日から9月。 今年も3分の2が過ぎ、今年もあと3分の1。 月日の経つ速さを、また思う。
歌舞伎座の大歌舞伎が珍しく1日から始まったので、どうせならと初日に昼の部を見物。
昼の部は、「碁盤忠信」、「太刀盗人」、それに「一條大蔵譚」の「檜垣」と「奥殿」。

「碁盤忠信」は、源義経の家臣佐藤忠信が碁盤を持って戦ったとされる伝説をもとにした歌舞伎。
5年前の暮れに七世松本幸四郎襲名百年と銘打った歌舞伎公演@日生劇場があって、
曾孫の染五郎・松緑・海老蔵の3人が、七世ゆかりの役を演じたことがあったが、
そこで、復活狂言として染五郎が荒事の忠信を演じた。
七世の襲名披露狂言のひとつだったのに、それ以来上演されなかったのを100年経っての復活。
当然ながら観たことが無いので楽しみにしていて、その時は楽しめたのだが、
初めて観るから新鮮だったのかもしれない。 これなら再演もありそうだと思いながら観たのに、
今回観ると、切れ切れの場面の連続で、全くの期待外れ。
それぞれの場面は悪くないものの、芝居としては面白くなくて退屈。
5年近く経っての再演で、それも歌舞伎座でなのに、筋に工夫が欲しかったと思いながら観た。
染五郎の忠信、松緑の横川覚範、菊之助の呉羽の内侍、歌六の浄雲など。

次の「太刀盗人」は、狂言をもとにした松羽目物。
又五郎と錦之助のすっぱの九郎兵衛と田舎者万兵衛で、おかしさ一杯。 他に彌十郎と種之助。
最近ときどき上演されるが、特に又五郎のすっぱが当たり役だと思う。

「一條大蔵譚」の「檜垣・奥殿」は、吉右衛門の一條大蔵卿の作り阿呆ぶりが見事。
以前、やり過ぎでしょと思ったこともあったが、この役は絶対に吉右衛門で観たいと思う。
ほかに、魁春の常盤御前、菊之助の吉岡鬼次郎、梅枝のお京など。

*****
終演後は、いわて銀河プラザで、いつも通り(笑)ミニソフトで涼を取り、買い物。
呉服店に顔を出したものの、店長はいつもの月初めの出張中。 直に失礼した。
茶の葉@松屋に寄って、ほうじ茶のかき氷で涼んでからお煎茶をいただいて、暫しマッタリ。
期間限定コーナーに出ていた京はやしの甘味を土産に購入して帰宅。

*****
単衣。 花織・南風原。 紺色。 単色。
名古屋帯。 美ら型絵染め。 麻。 オフホワイトに、藍染の山文・ススキ・鶴など。 (剣持晃玄)
単衣・夏用の五嶋紐。 青みの紫色、片端は白色に紫の縞。
竪絽の帯揚げ。 青色と空色の染め分け。 一部に豆玉つなぎ入り。
網代織の馬来草の天の草履。 鼻緒・巻は白皮。

また暑さが戻ってきたが、今日から9月だし、暑さという意味では薄物と単衣の差は小さいので、
着物は暦通りに単衣を着用。 無論、選んだのは単衣の中では軽くて涼しいと思う着物。(笑)
でも、帰ってきたら予想通り汗びっしょり。 尤も、真夏の麻の着物でもTシャツでも同じだから..
帯は、9月なのに麻?と迷いながらも、涼しげな色合いと秋の風情の柄で選んだのだけど、
柄から言ったら、鳥は雁がしっくりくるものの、雁よりは鶴みたいなのが、少し不思議な気も..

2016.8.30 [火] 持つべきものは

午後、友人からの電話で私の今日の予定を聞かれて、何事かと思ったら、
いただきものの桃のお裾分けに来てくれるそうで、もうバスに乗るところだとのこと。
もしも留守だったら、玄関先に置いて行くつもりだったと言うので、
あら〜私が貰いに行ったのにと恐縮しながら、ありがたく頂戴した。

我が家の散らかり具合では、上がってもらえる状態でないことを知っている(私が話している)ので、
近くのコーヒーショップに行って、ケーキセットのおやつを食べながら、暫くおしゃべり。
持つべきものは友なり と思う。 現金な私。(笑) ありがとう。

2016.8.29 [月] 納涼BIG対談

夜は、狂言「木六駄」をめぐってという野村萬さんと山本東次郎さんの贅沢な対談を聞きに行った。
10月・11月に国立能楽堂で上演予定の、演出の様々な形という企画公演に合わせての対談。
会員対象の無料の集いで、いそいそと出かけた。

公演は、狂言「木六駄」と能「葛城」を、違う流派で見比べようというもので、能は小書も違う。
チケットが取り難いだろうが両方拝見したいと思っていたので、対談があることを知ってうれしく、
早速申し込んだら幸い当選したので、楽しみにしていた。
夜から台風のため雨になると言う中を聞きに行ったが、高齢者中心にギッシリの聴衆。

狂言「木六駄」を初めて観たのは、野村万作さんのシテで、あまりの素晴らしさに感嘆して、
それ以降、また観たいと思い続けているが、未だに叶わないでいる。
その後、東次郎さんのシテで観た時には、無論楽しく拝見したものの、
筋も人物の登場の仕方・場所も全く違っていて、あまりの違いに驚いたものだった。
萬さんのシテでは拝見したことがないが、和泉流と大蔵流山本家との違いが今回よく分かり、
今まで漠然と思っていたことが裏付けられて、ホッとした気分。(笑)
今企画では、萬さんも東次郎さんもシテではなく茶屋をなさるのが少し残念だけど、
性格の違う茶屋を見比べられるのは楽しみでもある。

*****
着物で出かけたが、夜は雨になるとの予報に、またも先日の雨コーデで帯締めだけ替えた。
たった1枚の宮古だけど、洗うのだし、多少濡れても、もしもハネを上げても、平気だろうと..
対談終了後、予報通り降り出した雨の中を駅まで歩きながら、よかったと思ったものの..

萬さんも東次郎さんも紋付き袴。
当たり前と言えば当たり前だし、車での移動だろうしと思いながらも、
自分の安易な着物選択に内心少し恥ずかしい思いで、拝聴しながら落ち着かない気持ちもあった。

2016.8.27 [土] 上方落語会

久しぶりに機会があったので、午後は何度か聞いたことのある上方落語を聴きに出かけた。
桂文三「ちりとてちん」、月亭遊方「絶叫ドライブ」、笑福亭鶴光「善悪双葉の松」で、仲入り。
林家染二「借家借り」、千田やすしの腹話術を挟んで、桂ざこば「笠碁」。

今までと違い、まくらから賑やかというより騒がしい印象で、聞いていて疲れてしまって、ビックリ。
落語というより、お笑いを聞いている・見ている感じとでもいうか..
嫌気を覚えながら、お笑い芸人でなく噺家でしょと、思う。
楽しみにしていただけにガックリしたが、仲入り後は少し落ち着いて、腹話術で漸くホッ。
そして、ざこばの「笠碁」に、途中で帰ったりしないでよかったと思った。
流石に上手く、聴き応えのあるいい「笠碁」だった。
でも今日の他の落語家の噺は、もう聞かないでいい。 覚えていられれば..だけど。

*****
終演後は、半蔵門線で一直線に押上まで行って、久しぶりに天真庵に伺った。
先客がいらっしゃらず、庵主ご夫妻と少し話しながら、いつもの文膳をいただいて、直に失礼した。
お酒1合で軽く酔いを感じるのが、弱くなったものだと少し寂しい。

*****
宮古上布。 藍染。 七宝柄。
八寸帯。 麻。 生成り。 (KINAMI)
単衣・夏用の五嶋紐。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞。
竹染めの帯揚げ。 総絞り。 薄ベージュ色。 (秦泉寺由子)

雨模様ながら天真庵にお寄りしたいと思い、駅から歩くことを考えて、水に強い着物に変更。
って、宮古上布を雨用の着物にしては着物に失礼とは思うけれど..
それに、キイさんの使い勝手のいい帯。  履物も、降られてもいいように、また桐下駄。

2016.8.25 [木] 素の魅力

昨夜に続き、今夜も能楽鑑賞で、「素の魅力」という国立能楽堂の企画公演。
例年は8月ではなかったが、多分、年に1度くらいある企画で、面・装束なしの舞台。
紋付袴での舞台を初めて観た頃は、普段の公演では如何に面や装束に助けられながら
観ていたのかと驚いたほどで、何処を何を観ればいいのか状態で、鑑賞には程遠く、
良さが分からなかったものだったが、今回はとても楽しく印象深く観られて、
少しは私にも観る力がついたらしいとうれしくなって、自画自賛の気分。(笑)

仕舞・観世流「頼政」、狂言謡・大蔵流「お茶の水」、狂言語・和泉流「文蔵」、袴能・喜多流「天鼓」。
出演者は昨夜と同じ方々が多いが、半能と仕舞、狂言と語り、舞囃子と袴能などの違いもあってか、
印象も違って、昨夜にも増して、観られてよかった! というのが一番の気持ち。

最初が、昨夜は最後に半能を舞われた梅若玄祥さんの仕舞で、「頼政」。
「頼政」は、昨夜も友枝昭世さんの舞囃子を観たばかりだが、今夜は囃し方無しの謡のみでの仕舞。
舞囃子と仕舞の違いか、流派・舞い手の違いか、印象が随分と違うのが面白い。
息を呑む思いで観ていて、拍手し損なってしまったが、
誰も拍手しなかったのが、見所からの最高の賛辞かもしれないと思う。

次の狂言謡「お茶の水」は、山本東次郎・則俊さん兄弟の息の合った謡で、狂言の謡を堪能。
謡だけ聴くと、狂言の中で聴くのとは違って、謡がクローズアップされ凝縮された楽しさ?がある。
2人の謡での掛け合いが素晴らしく、楽しく聴いたが、皆も同じだったようで、拍手の嵐。

そして、野村萬さんの狂言語「文蔵」。 源平盛衰記・石橋山合戦の場を床几に掛けての仕方話。
狂言「文蔵」は観たことがないが、萬さんの語りを引き込まれるように聴いた。
狂言語は話芸を楽しむ感じで、歌舞伎での語りや落語と同じような印象。 素晴らしい日本の話芸。

能の上演形式にいろいろあるのと同じく、狂言でも謡や語という形式があるのが楽しく、
今日は名手による狂言謡、狂言語を聴けたのがうれしい。

最後が、友枝昭世さんのシテで、袴能「天鼓」。
中入りで紋付袴を着替えて、前シテ/王伯と後シテ/天鼓とで見た目が少し変わったのも含め、
袴能は、能面・装束を付けないだけで、能そのもののだと再認識。 作り物も出たし..(笑)
能面・装束を付けないことで能楽師の身体への負担が軽くなるだろうから、
夏の暑い時期には能楽師にはいいだろうと思いながら、興味深く楽しく拝見。
ワキ/勅使:宝生欣哉、アイ/勅使の従者:野村万蔵、後見頭:中村邦生、地頭:香川靖嗣。
囃子方は、藤田六郎兵衛、大倉源次郎、亀井忠雄、前川光長。

*****
明石ちぢみ。 灰白色。 細かい縦縞に、夏蔦柄。
八寸帯。 すくい織。 紺地。 雪持柳文。 (捨松)
単衣・夏用の五嶋紐。 灰みの青色、薄桃色、生成り。
絽の帯揚げ。 薄藤色。 薄暗紅色の出目金柄入り。
履物は前日と同じ。 バッグは、スズ竹の縦長・マチ広の手提げ籠で、今夏はこればかり多用。

着物は、訪問着か付け下げを着たいと思っていたのに、バッグを変えなければと思ったら、
億劫になってしまって(汗)、2週間前に着た着物を、帯を替えて着用。
後で、帯揚げが同じだったと気づいて、自分の選択の偏り、変化のなさに驚いた。
帯も帯締めも違うのに、同じ帯揚げ、ねぇ〜

(書きかけたものの1週間も放置してしまい、自分の記録に、記憶を頼りに覚え書き。 31日)

2016.8.24 [水] 幽玄の花

夜は、能狂言の名人「幽玄の花」を観に国立劇場の大劇場に行って来た。
出羽三山・鳥海山の旅から昨夜帰って来て、まだ筋肉痛が多少残っているものの、
漸くまた着物を着始めたのだからと、多少頑張っての着物着用。(笑)
劇場の前に可否道に寄って、珈琲を飲んでから出かけた。

NHK主催の芸の神髄シリーズというのがあるらしく、今回の第十回が能狂言の名人「幽玄の花」。
今回初めて観るが、人間国宝と各流宗家などの出演で、能楽の神髄を観せるということらしい。
舞囃子「頼政」(喜多流・友枝昭世)、一調一声「三井寺」(観世流・野村四郎/
大倉流・大倉源次郎)、ワキ語り「道成寺」(福王流・福王茂十郎)、狂言「清水」(和泉流・野村萬)、
一管「鷺乱」(一噌流・一噌仙幸)、半能「絵馬」(観世流・梅若玄祥)。

半能「絵馬」は、シテ・天照大神の梅若玄祥だけでなく、他の出演者も揃っていて、
ツレ・手力雄命を観世銕之丞、ツレ・天鈿女命を観世喜正、ワキ・勅使を福王茂十郎、
ワキツレ・従者を福王御曹司2人、後見頭を観世喜之、地頭を浅井文義など。
囃子方は、藤田六郎兵衛、大倉源次郎、亀井忠雄、小寺佐七。

行く前に番組を確認したら、あらら..明日の夜に国立能楽堂で観るのと同じ出演者が多い。
無理して行くこともなかったかと思ったが、行けばやはり、観応え、聴き応えのある舞台だった。
ただ大劇場は能の舞台としては大き過ぎて、しかも安い席だと舞台から半端でなく遠いから、
明日の舞台の方が楽しみだけれど..

*****
絽小紋。 紺・白色。 滝縞。
八寸帯。濃淡青色。京くみひも三軸組織「綾ひと衣」・斜め織。(染色・三田清冶、組織・室門耕一郎)
単衣・夏用の五嶋紐。 緑がかった藍色、淡い緋色等入り。
紋紗の帯揚げ。 薄橙色と薄青緑色の染分け。 変わり麻の葉模様。
アタ編の台の草履。 梅茶色台。 白・黒色の格子の鼻緒。 巻は白革。

2016.8.24 [水] 出羽三山・出羽富士を巡る旅

21日(日)〜23日(火)に、出羽三山・出羽富士を巡る2泊3日のツアーで、山腹を歩いて来た。
月山・羽黒山・湯殿山の出羽三山に、出羽富士と言われる「鳥海山」、それに山形蔵王にも短時間。
往復とも東京・福島駅間は新幹線で、後はバス移動。  酒田市と鶴岡市に1泊ずつ宿泊。

21日: 山形蔵王、湯殿山
 山形蔵王(湧き水の沼「ドッコ沼」)、湯殿山・仙人沢(出羽三山奥の院「本宮」)。
22日: 鳥海山
 山麓の丸池様、鳥海ブルーラインを通って5合目から展望(靄で見えず)、元滝伏流水で滝見物、
 このツアーのハイライトの中島台・獅子ヶ鼻湿原のブナ林は、案内人同行で2時間余を歩いて、
 あがりこ大王、鳥海マリモなど見物。
23日: 羽黒山、月山
 羽黒山(国宝「五重塔」、杉並木、出羽三山神社・三神合祭殿)、月山(8合目の湿原「弥陀ヶ原」)。

台風を心配しながら出かけたが、2日目の夜から翌朝まで大変な雨で、通行止めなどもあって、
回る順番・経路が変わったものの、結局、当初の予定の場所は全部回れた。
2日目の鳥海山5合目からの展望は靄で殆ど見えなかったけれど、
緑の中のドライブが気持ちよかった!
獅子ヶ鼻湿原は雨が降り出さないうちにと急ぎ足で回ったお陰で殆ど濡れずに済んだが、
途中から雨コートを着たので、汗グッショリが辛かった。(笑)
夜の酒田の寿司割烹での特上寿司は美味しかったし、追加してもらった岩ガキも美味。
ただ、寿司割烹だそうだが、量的には十分ながら寿司だけなのが気分的に少し寂しい。(爆)
土産の筋肉痛は余分だが、元気に帰って来られてニコニコ。

2016.8.16 [火] 国立新美術館の企画展2つ

オルセー美術館・オランジェリー美術館所蔵「ルノワール展」@国立新美術館を観に行った。
4か月近い会期の終了1週間前に行くなんて..夏休みの方も多いかもしれないし..と、
多少は躊躇しながらも、通常は休館日の火曜だから、それほどには混んでいないかと期待したが、
いやいや、混んでいた〜 と言っても、最近の展覧会の凄まじい混雑ぶりに比べれば、まあまあ..
観終わって外に出たら入館待ちの列もなかったから、一番混んだ時間に行ったらしい。(涙)
家族連れ、子供連れも多かったが、背の低い子供には混んでいる会場内では見難かっただろうし、
乳母車に乗せられたり抱かれたりの乳幼児の鳴き声も聞こえ、
泣き出す児がいると他でも泣き出して.. 妙なところで、夏休み中なのを実感。(笑)

印象派の最高傑作、初来日と謳っていた「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」だけでなく、
「都会のダンス」と「田舎のダンス」が並べて展示されていて観比べられたし、
「ぶらんこ」も印象的で、肖像画、裸婦像なども観応えがあって、一通り観てから、もう一回り。

2階に上がって、アカデミア美術館所蔵「ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」も観た。
こちらは会期が先まであるためか、拍子抜けするくらい空いていて、ゆっくり鑑賞できた。
ティツィアーノ「受胎告知」を、間近に寄ってじっくり、少し離れてじっくりと、思う存分に観られたし、
信仰と絵画に思いを馳せながら、再度ゆっくり鑑賞しながら入口まで戻って、外に出た。

2016.8.15 [月] 桂歌丸噺家生活六十五周年記念公演

終戦の日。 戦没者追悼式のラジオ放送を聞きながら、正午の時報とともに一緒に黙祷。
暫くして、暑い中、落語を聞きに出かけた。

国立演芸場の8月中席は、毎年恒例で、トリの桂歌丸の怪談噺を聴くのを楽しみにしている。
定席には珍しく、連日、満員御礼が出る人気だが、定席は10日間11回の公演で回数が多いので、
他の日程が決まってからでもそれなりの席が取れていた。 が、今年はまるで別。
例年のつもりで、先月8日に歌舞伎座のチケットを取ってから、こちらを取ろうとしたら、
今日からの3日間の中で一番いい席が残っていた今日でも随分後ろしかなくて、人気にビックリ。
お元気なうちに聞いておきたいと思う人が多いらしく、早々に売り切れたらしい。
うっかりして少し遅くなったら取れなかったと言う方もあるくらい。

私は、歌丸の怪談噺を聴くいつもの定席だと思ってチケットを取ったのだが、
いつの間にか「桂歌丸噺家生活六十五周年記念」公演となっていて、仲入り後に座談もある。
歌丸以外は日替わりが多く、出演者の日程調整に手間がかかったのか、どおりで発表が遅かった。

今日の噺家は、春風亭昇々、桂文治、桂歌春、仲トリが三遊亭小遊三で、それに三遊亭圓楽。
色物は連日同じで、冒頭が歌謡漫談の東京ボーイズ、トリ前がものまねの江戸家まねき猫。
座談は、歌丸を中央に、上手に圓楽と小遊三、下手に歌丸の一番弟子の歌春と司会のまねき猫。

トリの歌丸だけネタ出しで、三遊亭圓朝作「鏡ヶ池操松影」より「江島屋怪談」。
「江島屋騒動」としてお馴染みの噺だが、例年ながら少し長めの50分、楽しく聴かせてもらった。
文治「鈴ヶ森」、小遊三「替り目」、圓楽「行ったり来たり」も、楽しめた。
上方落語らしい「行ったり来たり」は初めて聞いたが、まるで言葉遊びで、おかしい。

*****
終演後は、可否道に伺ったら、立て続けに客が入ったらしく大盛況。
私の後にも客が入り、急な混みように、社長の店主も久しぶりに大忙しの様子。(笑)
先客の皆さんの注文を順番に出してから、漸く私の番。 一口飲んでホッと一息ついた。
久しぶりに着物で伺ったので、店主は、入った途端に、また着物を着たのねと気付いてくれた感じ。
後で、涼しそうでいいわねぇ〜と着物姿を褒めてもらって、ニコリ。
少し落ち着いてから、店主の話も聞きながら諸々おしゃべり。

*****
浴衣。 木綿・名古屋志ぼり。 白・紺色。 総絞り。
八寸帯。 紗博多織。 献上。 白地、青・水色・薄緑色。 (黒木)
単衣・夏用の五嶋紐。 青鼠色と黒のような濃い焦げ茶の縞。
絽の帯揚げ。 くすんだ青色(錆御納戸?)。 細い白線の蔓など入り。
履物は、12日と同じ桐下駄。

9日におろした浴衣を、今日は軽い印象の紗博多・献上帯を締めて着用。
やっぱり、浴衣にはこういう帯の方がしっくりくる。(笑)
浴衣に合うと思うソールが湾曲する畳表の履物にしたら、足袋が滑って脱げそうになってビックリ。
畳表でも他の下駄では経験がない滑り方..  何故? 新しい足袋の底の生地との相性が悪い?
大慌てで家に戻って、下駄に変更してホッとしながら出かけ直し。(苦笑)
スズ竹の縦長・マチ広の手提げ籠を今月いっぱいは相変わらず多用するつもり。

2016.8.14 [日] 早寝早起きなれど

このところ夕方には眠くなって夜まで起きていられず.. 真夜中か遅くも夜明け前の目覚め。
あまり早く起きると、午後には眠気に襲われて..

だもので、昨日の午後は眠気覚ましに(笑)、三越がホテルで催すセールに行って来た。
取り敢えず、珈琲。 トラジャーの豆と粉と一袋ずつに、キーコーヒー選り取り3袋セット。
交通費を使って買いに行く程に安いかどうかは兎も角、粉は切れるところだったから丁度よかった。
それに、塩分12%という昔ながらのシソ入りの梅干しと、日持ちする甘味も少し。

オープニングセールのレインコートがまだあったので、旅行用に欲しかったし、安いので購入。
が、家でタグを見たら、防水加工でなく、撥水加工(水をはじきやすい)との記載。
水滴を長く放置しておくと裏生地に浸透してしまうので払い落とすようにと書いてある。
ええっ、そんな〜 レインコートじゃないじゃない!と思ったが後の祭り。(苦笑)
そんなのをレインコートとして売らないでよ!と思うものの、買う前に読まなかったから..

送迎バスで日本橋に戻ったが、お盆休みのためか常の週末より混んでいて、子供も多い。
休憩を兼ねて早めの夕食と思っても、食事処は鰻だけでなく何処も待ち客多数。
もしやと、高島屋の地下の春帆楼のイートインコーナーを覗いてみたら、ピンポ〜ン。
先客がいらしたが、席があったのでホッとして、久しぶりに入れていただいた。
春帆楼だから当然フグ。 刺身と寿司などのセットに、夏だからと、鱧の湯引きを追加。
鱧を食べながら、ああ、夏だわね〜と食べ物で思う能天気。
食後にかき氷を食べたくて叶匠寿庵に行ったが、ここでも大分待ちそう。
諦めてB2のイタリアンレストランのソルベをテイクアウト。 前のベンチで食べてホッ。
文の助茶屋の笹包みわらび餅「祥緑」があったので、笹屋伊織の水羊羹などと一緒に購入。
魚久の時間限定販売の粕・味噌漬も購入して、重い荷物に悲鳴を上げそうになりながら帰宅。

*****
今日も早朝というか深夜から起きているものの、結局、家から出ず、何となくグタグタ。(汗)
懸案の片付けも、やりかけても直に怠くなって、眠くなって、小休止ばかり。 一向に進まない。
全く何でこんなに片づけが苦手というか、する気にならないのか..
友人宅での動きの半分もできれば直に片付くだろうと思うのに、家ではまるでダメ。
普段から片付いているお宅では、少し片付ければスッキリするのに、
我が家では、少しくらい片付けても、目に見えるほどの効果はないからかしらねぇ?  う〜ん..

2016.8.12 [金] 納涼歌舞伎・第三部

夜、今夏の納涼歌舞伎見物の最後に第三部を観に行った。
松羽目物の「土蜘」と、新作落語を元にしたという新作歌舞伎「廓噺山名屋浦里」。

「土蜘」は、能「土蜘蛛」を元にした土蜘退治の舞踊劇。
秋の芝翫襲名を控えた橋之助が、橋之助の名で出演する最後の舞台。
橋之助の智籌実は土蜘の精で、獅童の平井保昌、七之助の源頼光、扇雀の侍女胡蝶、
猿之助・勘九郎それに已之助の番卒、児太郎の巫女榊、四天王は国生・宗生・宜生・鶴松、
團子の太刀持、勘九郎次男の波野哲之の石神実は小姓四郎吾と、
第二部の舞踊同様、一家総出で橋之助の襲名前の記念?の感じ。(笑)
勘九郎次男は初お目見え?ながら、台詞もフリも一応芝居になっていて、ほお〜と思った。
一方、息子勢揃いで頑張っている風の四天王は、頑張っているけれど..
お能でもよく上演される人気曲だから、どうしても無意識に比較してしまうようで、
猿之助・勘九郎の番卒の軽妙さが楽しいが、全体としては、お能の印象には及ばない。

今月の最後は、笑福亭鶴瓶が語った新作落語を題材にしたという新作歌舞伎「廓噺山名屋浦里」。
堅物の田舎侍と吉原一の花魁との友情を描いていて、他愛無いが歌舞伎らしい見どころもある。
遊びも知らない真面目一途な武士が突然1人で廓に行って..という件に、そりゃ〜無理でしょ、
無いでしょと思うものの、歌舞伎のいろいろな場面を彷彿させ、既視感さえあるくらい。
なるほど、落語を聞いた勘九郎が、そのまま歌舞伎になると思ったのも分かると思いながら観た。
勘九郎の酒井宗十郎、七之助の花魁浦里。 廓の主人を扇雀、他の留守居役を彌十郎・亀蔵など。
廓の奉公人に鶴瓶の息子の役者・駿河太郎が出演しているのが、中村屋らしい。(笑)

*****
明石ちぢみ。 灰白色。 薄墨色の細かい縦縞に、夏蔦柄。
八寸帯。 手織り羅。 墨黒色。 (北村武資?)
単衣・夏用の五嶋紐。 薄灰紫色?に、白・薄紫・薄緑入り。
絽の帯揚げ。 薄藤色。 薄暗紅色の出目金柄入り。
桐下駄。 黒塗り台。 小千谷縮の鼻緒。

私にしては長い3ヵ月の中断の後また着物を着始めて、今日で4日連続着用。
3日坊主は嫌だと今日は少し頑張って着用したが、3日坊主にならずによかった!と自画自賛。(爆)

2016.8.11 [木] 狂言 山本会別会

昨夜も帰宅後、直ぐに眠り込んでしまい、日付が変わる前に目覚めたものの、もうひと眠り。
3時半になって、十分に寝たと気持ちよく起床。 ラジオのオリンピック中継を楽しんだ。
朝刊を見て、今日は山の日だと再認識。 今年から休日になったのよね〜と思う。
午後は、山本則直七回忌追善の山本会別会の狂言を観に行った。

番組は、「悪太郎」、「釣狐」、「瓜盗人」、素囃子「盤渉楽」が入って、「御田」。
則直の息子たちと孫が夫々シテを勤め、兄の東次郎もシテ、アド、後見と忙しく、
弟の則俊、甥の則重、則秀が、アドと後見で支え、文字通り一家全体での追善の会。
楽しみな曲のオンパレードだが、どの曲も狂言としては長く、観る方の体力も必要。(笑)
囃子方は、一噌隆之、鵜澤洋太郎、佃良勝、観世元伯。

「悪太郎」は、則直が好んで演じていたという大酒呑みの無頼漢、悪太郎がシテ。
酔って千鳥足で登場する冒頭から楽しく、そんなことで気持ちが変わるのかと、おかしくもある曲。
則直の次男の則孝がシテの悪太郎で、伯父を則孝の実際の伯父の東次郎、出家を則秀。
私は則孝に何となく無頼とは遠い真面目な印象を持っていたので、酔っ払いぶりが楽しかった。

次が大曲、極重習(ごくおもならい)という「釣狐」。
則直の孫の凛太郎が伯蔵主・狐を初演。 猟師は則直の弟・凛太郎の大叔父の則俊。
「釣狐」を披くと、もう2度とやりたくないと思うほどだそうだが、披きを観るのは初めて?の私は、
今まで観た「釣狐」とは異なり、楽しむというより見守る感じで力が入ったのか、少し疲れた。(爆)
大きな役を頑張って勤める凛太郎だけでなく、アドを勤める大叔父も常とは少し違う雰囲気?で、
祖父・東次郎と父・泰太郎の後見2人の常より硬い表情も含め、舞台全体の緊張感が凄い。
ああ、これが「釣狐」を披く!ということなのねと、皆の思いも一緒に鑑賞。

「瓜盗人」は、シテ/男(=瓜盗人)を東次郎、アド/畑主を則重。
文句なしに見応えがあり、楽しい。 狂言の楽しさを十分に味わった。

素囃子「盤渉楽」が入って、最後が「御田」。
則直の長男の泰太郎がシテ/神職で、立衆/早乙女は則孝、則重、則秀に、一門が大勢出演。
農耕性、祭儀性、祝言性といった狂言の持つ根源的要素の詰まった曲だそうで、
私は初めて観るので楽しみにしていたが、途中で何度か意識が遠のいてしまったのが残念。

早朝から起きていたし、「釣狐」を緊張気味に観て力が入ったのか肩が凝るくらい疲れたし、
狂言の会としては特段の長さだし、私のエネルギーが切れた?  体力を付けなくちゃ..と思う。

*****
夏大島紬。 黒地に近い濃淡濃紺地。 華柄。 (越後夏大島物語、白川貞夫)
八寸帯。 手織櫛織。 オフホワイト地。 短冊に、空色の波・灰白色の千鳥など。 (都)
単衣・夏用の五嶋紐。 水色。 変わり組み。
絽の帯揚げ。 浅葱色と薄空色の大きな市松。 蜻蛉柄入り。
馬来草(網代織)の天の草履。 鼻緒と巻は白皮。

2016.8.10 [水] 納涼歌舞伎・第二部

猛暑の暑さ真っ盛りの時間に、昨日に続いての納涼歌舞伎見物。 今日は第二部。
歌舞伎座に行く前に寄りたい所があったが、暑さに怯んで今日は止めて、直行。
でも昨日に続いて着物着用。 ニコリ。
第二部は、「東海道中膝栗毛」の新版と、舞踊「艶紅曙接拙 いろもみじつなぎのふつつか 紅翫」。

「東海道中膝栗毛」は、「奇想天外!お伊勢参りなのにラスベガス?!」と謳っている通り、
染五郎の弥次郎兵衛と猿之助の喜多八が、まともに働きもせず好き勝手な生活を送っていて、
うだつが上がらず困っているところに、伊勢参りすれば何でも願いが叶うと聞いての旅立ち。
途中で、スーパー歌舞伎�Uを思わせる盗賊鬚左衛門や、アラブの石油王夫妻が出てきたり、
ラスベガスに闖入したり、遊ぶだけ遊んだ印象の芝居。(笑) 
弥次喜多の珍道中ものは、いろいろあるが、それにしても確かに奇想天外。
第二部は全席売り切れらしいが、満員の客の反応はいいものの、私としては疑問も多かった。
俳優祭などでなら大いに楽しめるだろうが、歌舞伎公演としては、というより芝居としては..

もう1つ売り物の、弥次郎兵衛・喜多八の宙乗りになる仕掛けは意外性はないが、それなりに楽しく、
歌舞伎座新開場後初めてとなる2人での宙乗りで幕。  猿之助は6月から3ヵ月連続の宙乗り。
染五郎、猿之助のほか、獅童、竹三郎、高麗蔵、亀蔵などに、澤瀉屋所縁の門之助、
右近、笑也、猿弥、笑三郎、春猿などの澤瀉屋、それに若手に、金太郎、團子も出演。

舞踊「紅翫」は、橋之助を中心に、息子たち、甥たち、扇雀、已之助、彌十郎などが出演し、
朝顔売り、団扇売り、虫売り、蝶々売りなど江戸情緒と、橋之助の小間物屋紅屋勘兵衛(紅翫)の
踊り分けを楽しむ趣向で、秋の襲名を前にして、成駒屋と馴染みの役者の記念舞踊?(笑)

*****
終演後は、今日もいわて銀河プラザでミニソフトを食べ(笑)、買い物をしてから、
棗、梅などのドライフルーツ入りの大きなかき氷を食べに茶の葉に行ったが、満席。
でも、今夏も1度は食べたいと、暫く待っているうちに汗が引いて身体が冷えたせいか、
思ったより多くて、冷たくて、少し持て余し気味で、氷でお腹いっぱいになったものの、完食。(爆)

*****
宮古上布。 藍染。 七宝柄。
八寸帯。 手織櫛織。 白に近い生成り。 薄灰色などの太縞模様入り。 (都)
単衣・夏用の五嶋紐。 緑がかった藍色。 淡い緋色等入り。
竹染めの帯揚げ。 総絞り。 薄ベージュ色。 (秦泉寺由子)
籐網代の草履。 印傳セーム皮漆塗の鼻緒。

2016.8.9 [火] 3ヵ月ぶりの着物

2日連続の寝て曜日の結果、また昨夜は眠れないという悪循環。(汗)
夕べから眠れずに起きているので、どうせなら着物再開しようと気力を振り絞り(ってオーバー!)、
5月に頼んだ総絞りの浴衣の仕付け糸を取って、長襦袢に足袋で着物風に着て行った。

明日こそ、来週こそ、着物を着ようと思いながら、延々と着られないまま3ヵ月も経ってしまい、
これ以上着ないと、もう着ないままになりかねないとの危機感もあったが、漸く着物着用。
何が幸いするか分からないものだと、妙なところで感心?(笑)

が、3ヵ月着なかった間に、無意識に着られる状態から意識して着る状態に戻ってしまい、
どうも衿がピチッとしないと思っていたら、衿芯を入れ忘れていた。(涙)
しかも、初めは夏大島を着るつもりで帯を出したところで、久しぶりだから新しいのを下ろそうと、
浴衣に替えたのに、帯はそのままにしてしまい、浴衣にはもっと軽い感じの帯がよかったと反省。
それに、8月の歌舞伎は初日が遅く今日からだったのに、すっかり忘れていて、
行ってから気付いて、初日だったら、浴衣でなくちゃんとした夏着物にすればよかったと、また反省。
久しぶりなのに、木綿の着物に麻の長襦袢だと裾が絡み易くて、着難いし動き難い。
有松鳴海絞りでなく、名古屋しぼり?? 初めて聞いて何だろうと思ったのを急に思い出しながら、
やっぱり初めに思った夏大島か小紋にでもすればよかったと思う。 反省ばかりの再開。(苦笑)
でも、これで着物での外出に戻れるだろうと、1人でホッとして、自分に拍手。 パチパチ。(爆)

*****
浴衣。 木綿・名古屋志ぼり。 白・紺色。 総絞り。 (お初)
八寸帯。 博多 羅、間道・葡萄唐草文。 薄ベージュ、薄緑・薄紫・水色。 (黒木政幸「遊彩」)
夏用の編み込みの帯締め。 白に緑みの鉄紺色入り。 (渡敬)
絽の帯揚げ。 紺色。 細い白線の蔓など入り。
アタ編の台の草履。 梅茶色台。 白・黒色の格子の鼻緒。 巻は白革。
スズ竹の縦長・マチ広の手提げ籠。

8/11 なずな
待ってました!
着物復活、おめでとうございます。 パチパチパチ!!
むかし桜
なずなさん、ありがとうございます。
本当に長〜いご無沙汰でした。(笑) これからは、以前ほどではなくても、ほどほどには着たい、着るつもりです。 次回は着物でお会いできますように。

2016.8.9 [火] 納涼歌舞伎・第一部

昨日は一昨日に続きダウン状態になってしまったので、今日は気合を入れて朝から出かけた。
歌舞伎座で納涼歌舞伎の第一部を見物。 
長崎に原爆が投下されてから71年目だが、投下時刻には芝居が始まったばかりで黙祷もできず、
心の中でだけ、そっと..

第一部は、「嫗山姥 こもちやまんば」と「権三と助十」。
まず、扇雀の荻野屋八重桐で「嫗山姥」。 八重桐の「しゃべり」芸を楽しむ趣向。
ほかに、橋之助の煙草屋源七実は坂田蔵人時行、新悟の沢瀉姫、已之助の太田太郎など。
次の「権三と助十」は、獅童の権三、染五郎の助十、それに七之助の権三女房おかん、
已之助の助八、彌十郎の家主六郎兵衛、亀蔵の左官屋勘太郎、宗之助の猿廻し与助、
壱太郎の小間物屋彦三郎など。
納涼歌舞伎の「権三と助十」だと、勘九郎・八十助時代の勘三郎・三津五郎を思い出す。
帰宅後に調べたら21年前で、年月の移り変わりを思う。

*****
3部制だから終演が早く、暑さ真っ盛り。 お向かいのいわて銀河プラザのミニソフトで暑さを払う。
日本橋へ移動して、特別展「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」@三井記念美術館を観に行った。
美術館相互のタイアップ企画で、サントリー美術館の「エミール・ガレ」の半券提示で
300円割引になるというので持って行ったが、何と、着物割引があって、やっぱり300円引き。
折角久しぶりに着物を着たのだからと、半券割引は止めて着物で割り引いてもらった。(笑)

あまり見ることのない分野だが、アール・ヌーヴォーの様々な磁器を見られて興味深かった。
が、いくら2日連続で睡眠をタップリ取ったと言っても、昨夜起きてからは寝ていないので、
一通り見終わる頃には、眠気が..  並大抵でない眠さに、もう一回りするのは諦めた。

他所に寄るのも無理だと、自重したというより、他の選択肢はなく(苦笑)、帰宅。
着替えた途端、午後4時前に寝落ちというか爆睡。 まるで乳幼児並み。(汗)
で、また夜になって目が覚めてしまった。  う.う.う.
せめてあと3〜4時間起きていられればリズムが戻ったのではないかと残念。

2016.8.7 [日] 週末

6日(土): お茶部参加。
広島に原爆が投下されてから71年目。  お茶部に参加させていただいた。
前回よりは早く、全体像の分かる時間から参加して、お茶部を満喫したいと思っていたのに、
前回より更に遅い時間からの参加になってしまい、ご迷惑をおかけしてしまってスミマセン。
特に、かず部長、今回も会場を提供してくださったKURAさんには、余分なお手数をお掛けし、
お気遣いいただいて、本当に申し訳なかったと思いながらも、
今回も楽しい(おもしろい!)時間を過ごさせていただいた。
美味しく、楽しく、何より面白い.. 何とも不思議な時間。(笑)  ありがとうございました。

お茶部終了後、急がない人はお近くの店でご一緒にまた美味しい夕食。
節気毎に料理が変わるそうで、今回はどんな料理をいただけるか楽しみに伺い、美味しく頂戴した。
その後、またKURAさん宅で、よっちゃんが豆を挽き淹れてくださった珈琲に、
KURAさんお手製のお菓子をいただいて、暫しマッタリ。 ごちそうさまでした。
帰りは同じ方向の方々とお話ししながら途中までご一緒して、帰宅後はそのままバタン・グー。

*****
7日(日): 寝て曜日
昨日のお茶部のお陰か、今朝は早くから気持ちよい目覚め。
昨日と入れ替わったらよかったのにと思いながら、昨日があるから今日があるのだろうと思う。
シャワーを浴びて、昨日開花した朝顔の萎んだ花殻を取り、今朝の開花数を数えて..

もっと暑くなる前にと近くに買い物に出かけたが、途中の遊歩道で上からの水にビックリ。
日傘のお陰であまり濡れずに済んだが、それでも袖と膝辺りに少し水が掛かった。
蝉の鳴き声が煩くて?遊歩道の横のマンションのベランダから水を撒いたのか? 
キレイな水なのか汚れた水なのか、どんな水か分からず、気持ちが悪い。
それにしても、理由は兎も角、どんな水でも、人が歩く道に上から水とは非常識だと呆れた。

日射しが強く、暑さにめげて、最初のスーパーで最小限の買い物をして、早々に家に戻った。
早起きの反動なのか、昼前から眠くて仕方がない。(苦笑)
少し昼寝した方がよさそうだと横になったら、そのまま何時間寝たのか、気付いたらもう夕方。
更に2度寝して起きたのは夜。 漸く疲れは取れたものの.. 寝ているうちに1日が過ぎた感じ。
マズイわねぇ〜と思う。 多分、体力がなくなってきているということだろうと思うけれど..
今後の対策は..あるのかしら?

2016.8.7 [日] バタバタの金曜日

5日(金)は寝不足のまま、朝から1日中バタバタしてしまった。
朝、来月の文楽公演のチケ取りで思わぬ手間取り。
第1部の席を確保したところで、容量を超えたアクセスのためか反応がおかしくなり、大慌て。
追加購入しようとした第2部は途中で一端諦め、確保した第1部のチケットの購入手続きのみ終了。
再度やり直して第2部のチケットもどうにか確保。 ふうっ..
国立劇場・国立能楽堂などを管轄する日本芸術文化振興会のチケット購入では、
不具合が頻度高く起こる。 どうにか有効な対策を切に要望したい。

*****
夕方までに銀座に行く予定があるので、その前に、てんぷらランチ@みかわ是山居。
なかなか電話が繋がらず、漸く話せたら、早い時間帯なら入れるとのこと。
それからでは開店時間に間に合うはずがない。 いくら急いでも15分くらいは遅れると思うものの、
このところ昼も夜も満席ばかりで入れなかったので、行くことにして猛ダッシュ。(笑)

真夏の暑い日差しの中、店に着いた時には当然ながら他の相席の方は既にお食事中。
私はいつものように、ランチに季節種の稚鮎を追加してもらい、皆さんに遅れて食事スタート。
揚げてくれれば、時間を置かず、さくっと食べてしまうから、直に皆に追いついた。
大体、私の食べる速度が分かっているから入れてくれたのだろうし..
夏限定の緑色の天つゆでいただくと、いつもと気分が変わって、楽しい。 今夏初の夏の天つゆ。
揚げ場に近いいつもの席で、店主と時折話しながら、美味しくいただいた。
ただ、烏賊が、お任せコースの方は小烏賊(=墨烏賊)だったが、私を含めランチは煽り烏賊。
煽り烏賊も美味しいが、此処でいつもいただいていて、墨烏賊は夏限定だから、
次は是非とも墨烏賊を食べたい。(爆)
間の野菜は、茗荷。 選択の野菜2種は、いつものアスパラと夏に1度食べるしし唐。

*****
所蔵品倉庫として近くに確保した所を、若い陶芸作家たちのために小さな展示室に設えたそうで、
そこで店主所蔵の伊東若冲展をしているとの案内。
場所は分かるだろうと思ったが、何かの案内用?の印刷物の地図部分を切り取ってくれた上に、
店から行くのに便利な道順を聞いたので、スンナリと行かれた。
店の3階でも展示したことがあって観ているが、当然ながら此処での展示数はもっと多く、
10数点もあって、個人の収集としては随分多いと思いながら、楽しく拝見。
留守番を兼ねて受付にいらした元番頭さんと暫く話してから、銀座へ。

*****
開講に間に合いそうだと、能楽金春祭りの能楽講座(無料)にお寄りした。
本田光洋氏の講演「植物と装束」を拝聴。
昨年は一度も伺えず、今年も初日のご宗家の講演をお聞きしたいと思いながらパス。
7日の路上奉納能は、開演2時間前から配布する整理券をもらうために並ぶ気力はない。
今年の路上能は日曜に当たったから、何時から並べば整理券をもらえるのか..
猛暑の中、路上で立って長時間待つなんて、思うだけで疲れてしまう。(笑)
今年は、先日の「春日若宮おん祭」公演@国立劇場で、観易い席から拝見したし、
路上能は初めから念頭にないが、講座に一度でも行かれてよかったと思う。 

*****
翌日のために予約しておいた最中を受け取りに空也に寄ったが、
この日は予約なしでも自家用の10個入りなら買えたみたい。
その後、茶の葉@松屋でゆったり小休憩。
菓子付きでお煎茶をいただいたが、その前に小さなかき氷。 梅味を選びスッキリ。

それから、モートン病の左足のため、ミュール靴を探して靴売り場回り。
漸く日本橋で、ちょっと違うと思いながらも、暫くの繋ぎになりそうな靴を一足購入。
何だかすっかり疲れたわねぇ〜と思いながら、夏向きの菓子を購入して、帰宅。

2016.8.4 [木] 能・狂言

夜は、「働く貴方に贈る夜7時からの能・狂言」という企画公演を国立能楽堂に観に行った。
殆ど眠れないまま朝から動いていたら、案の定、午後になって暫くしたら眩暈がしてダウン。
少し昼寝するつもりが、目覚めたら3〜4時間も経っていて、大慌て。
いつもの定例公演は6時半開演だが、今日は仕事帰りの人が来られるようにと開演が遅い。
お陰で、まだ十分に間に合うとホッとしながら、大急ぎで出かけた。

今月の国立能楽堂の主催公演は、夏8月の恒例で、夏休み親子で楽しむ能の会、同じく狂言の会、
働く人も行き易い開演時間が遅いこの会があって、一般的な公演は「素の魅力」1回だけ。
で、1回だけでは寂しいと、この回もチケットを取っていた。
番組は、狂言・和泉流「仏師」、装束付け実演解説、能・観世流「通小町」。

狂言「仏師」は、シテ/すっぱ:小笠原匡、アド/田舎者:炭哲夫。
狂言にはすっぱが田舎者を騙す話がいろいろあるが、この「仏師」は「六地蔵」同様に、
田舎者を騙そうとしたものの、田舎者の言葉に対応しようと大慌てで苦労する様子が楽しく、
その末に正体がバレてしまうのが、小気味よくもある。(笑)
アドの炭さんに見覚えがない。 金沢市在住だそうで、初めて拝見したのかもしれない。

装束付け実演解説は、次のお能で地謡を勤める若手(中堅?)による解説付き実演。
初めて能・狂言を見ると云う方もチラホラいらしたから、興味喚起によいと思うが、
私は今までにも何度か装束付けを見ているので、解説の仕方・見せ方に関心を持って見た。

能「通小町」は、成仏を願う小町への百夜通いを果たせず99夜で絶命した深草少将の執心。
今日は、小町が中入りし、装束が中年から若い女に変わる版。
シテ/深草少将:山階彌右衛門、ツレ/小野小町:観世芳伸、ワキ/僧:江崎欽次朗、
地頭:岡久広、後見頭:関根知孝など。
囃子方は、成田寛人、古賀裕己、河村大。
ご兄弟のシテ・ツレは、いつもながら兄君のご宗家同様の端正さを感じ、うれしい。
ワキの江崎さんは、初めてだったが姫路市在住とか。
お若いが、通るいい声と聴き易い謡で、また聴きたいと思う。

2016.8.4 [木] 朝顔だより

急に朝顔の開花数が増えて、連続3日も50輪以上咲いて、数えるのが大変になってきた。
ちゃんと数えたつもりが、萎んだ花殻を取ると、数が合わない日が増えてきた。 多過ぎる。
何処に隠れていたやら..(笑)
私が見落としてしまっても咲いた花はいいけれど、ネットの向こうの葦簀に引っ掛かって、
蕾のまま開けずに萎んでしまった花殻を見つけると、可愛そうなことをしたと思う。
気を付けて見ているつもりだが、それでも見落としがあるらしい。 もっと気を付けてやらねば..

咲く花が増えても、今までは殆どが紫色(青色?)で、この頃になって空色が少し増えたが、
それでもせいぜい2〜3割。 この濃淡2色だけだと変化に乏しく単調。
昨日は60輪も咲いたのに2色だけだったから、今年は他の色はないのかと寂しい気がしていた。
去年は、数は多くなくても桃色が長く何日も咲いたし、赤色も咲いたのにと思っていたが、
今朝、ついに赤色の朝顔が3輪も咲いて、心の中でヤッターとニンマリ。(爆)
左の方に2輪、右に1輪だけだが、彩りに変化が出て、うれしい。 私って単純だわね〜と思う。

2016.8.2 [火] PC音痴

残念ながら自他共に認める音痴だが、機械にも弱く、当然?PCもダメ。
自動更新?の後、スタートアップ表示が変わってしまい、メールが見つからない。
息子の終業時間を待ちわびてSOSしたら、たちどころに解決。
ホッとしながら、自分の知らなさ過ぎを痛感。

2016.8.1 [月] 地元の花火大会

珈琲を淹れていたら音がするので、淹れたばかりの珈琲と団扇をもって、大急ぎで花火見物。
最上階のエレベーター横のエプロン?には、既に先客ありで、その後もいらっしゃる方があり、
時折は話をしながら、1時間弱の花火見物を楽しんだ。
今年は、風が強くなかったので花火の上がる位置が高かったのか、前方の建物の陰にもならず、
適度な風があったお陰で花火の煙に遮られることもなく、高く上がる花火の全形を楽しめた。
スターマインは見られないけれど、往き帰りの混雑を考えれば文句なしの見物場所だと思う。
立ち見になるものの、時間が短いので左程苦にならないし..
でも1度くらいは近くまで行ってスターマインも見てみたいと思うけれど、さあ、いつになるか?

終了後のエレベーターホールでは、大勢の方がいらっしゃるのにビックリ。
廊下などから見ていらしたらしい。 今年もいい花火見物ができたと皆でニコニコ。

2016.7.31 [日] 食の愉しみ

暑さ負けなのか、怠け心のせいなのか、反省はするものの毎日がダラダラと過ぎてしまい、
依然として気付くと夕方。(涙)  食材はあるけれど、調理する気力が出ず、
でも、美味しいものを食べたいと、パッソアパッソ@門仲に入れていただいた。
日曜だから無理だろうと思いながらも、ダメ元で電話してみたら、何とOK!(喜)
夏の間は少しゆったりしたいと、予約で満席にしていないそうで、ラッキーだったとニコニコ。

アミューズは、パプリカのガスパッチョ?で、さいころ型のパプリカとトマトのムース載せ。
次が、セロファンに包んだ鮎と松茸の蒸したもの。 包みを開くと、香りにも食欲をそそられる。
鮎とすっぽんのつみれ?を、皮を焼いた鮎で包み、松茸と一緒に蒸してある。
彩も綺麗で、汁の中に浮いている枝豆の緑色が優しい。 ニコニコといただいた。
そして、茶色の少しドロッとしたスープは、やまめのスープ。
三粒の生山椒のアクセントが効いて、山椒が口に入るとピリッとして味が変わるのも楽しい。
茄子とドライトマトなどでとったという出汁のためか、見た目より軽やかな味。

リゾットは、雲丹と蕪で、イタリアから届いたばかりというサマートリュフ載せ。
リゾットの中の緑色は、何だったっけ? 忘れたけれど(涙)、優しい味で、うれしい。
更に、じゃがいもとリコッタチーズを包んだラビオリで、ロバ肉のラグー載せ。
イタリアからのロバ肉(多分、初めて食べた!)を煮込んだラグーが、しっかりした味ながら、
思いのほか癖もなく、優しいとも言えるような味で、美味しいと思いながらペロリ。

メインは、大和牛。 付け合わせのボルチーニ茸が、ソテーしたのと煮込んだのと、
それぞれの味が楽しい。 ズッキーニ、小茄子、などとの色合いにも食欲を誘われる。
周りは焼色だが中は綺麗な赤色の肉を美味しくいただき、
控えめの量にしてもらわなくてよかったと思ったのが、食いしん坊の私らしい。(笑)

デザートは、丸ごとの桃のコンポート。 スープも、桃に、杏、ハスカップなどを加えたもので、
1つ半くらいの桃をいただいたことになるらしい。
家では生でしか食べないから、料理人の技を加えられた味がうれしい。
飲み物は、此処での最近の私の定番で、生葉のハーブティー。 秀逸だと思いながらお替り。

こういうお店、料理人と馴染みになれた幸運に感謝しながら、幸せ気分で失礼した。

8/2 びわ
むかし桜さんの口福を垣間見て食べた気分を味わいました!
鮎と松茸の組み合わせに料理心が刺激されてます。
美味しく召し上がれば体調も回復されますとも!
むかし桜
びわさん、優しいお励ましをありがとうございます。
要は気力不足が問題だと思っていますので、我ながら焦り気味ではありますが、無理しないで気力が出るのをノンビリ待ちます。

2016.7.30 [土] 春日若宮おん祭−おん祭の神事と芸能

国立劇場の特別企画「春日若宮おん祭−おん祭の神事と芸能−」を観に行った。
おん祭の芸能部分だけでなく、神事も含め観られるというので、期待一杯で出かけた。

春日大社の協力で実現した公演だそうで、神事も斎行されたが、
神社としては神事を実演するのは神に対し恐れ多いことではあるが、
近年続く天災からの復興祈願ということでの公演になった。
舞台奥に、表皮のついた松柱に青松葉で屋根が葺かれた仮設の行宮(仮御殿)を設け、
その前で様々な芸能が奉納されるが、公演なので、行宮(仮御殿)でなく客席を向いての奉納。
春日古楽保存会によるが、神楽式は金春流・狂言大蔵流。

【11時開演】の部は、
遷幸の儀、献饌・奉幣・祝詞奏上、社伝神楽、東遊、田楽、舞楽:振鉾三節、延喜楽、蘭陵王。
【2時30分開演】の部は、
細男、猿楽:神楽式、和舞、舞楽:萬歳楽、落蹲、還幸の儀。

遷幸の儀と還幸の儀は、暗闇で行われ、厳粛な気分になる。
門外不出の社伝神楽に、細男(せいおの)など、初めて拝見する芸能が興味深く、
東遊、田楽、舞楽、和舞なども、楽しく拝見。

神楽式の翁は、常の翁とは随分異なり、シテの翁と狂言方の三番三の装束が白で、面はつけない。
翁は白狩衣に白指貫、三番三は白狩衣に白大口。 千歳は出ず、後見が最初に鈴を宮前に出す。
地謡や囃子方は裃を着用、小鼓は3人でなく1人など、大幅に簡略化されていた。
謡は通常と変わらぬ印象だったが、翁の舞が大幅に短縮され、
「〜喜びの舞なれば、一舞まおう万才楽」と謡いながら、舞わずに終了するので、あれれ..
翁返りの後、三番三だが、揉みの段はなしで鈴の段だけを舞ったが、
見慣れた常の激しさのない動きにも独特感があった。

後見が鈴を片付ける運びに、隣席の方々が後見の佇まい、運びを流石だと話題にしていらした。
春日古楽保存会の芸能もよかったが、神楽式でのプロ(金春流・狂言大蔵流)とは差があり、
同時に観ると、鍛錬していても素人は素人で、気になるところがあってもプロの芸の高さを痛感。

<神楽式>は、
翁:金春憲和、地謡:高橋汎、金春安明、高橋忍、金春康之、金春穂高、佐藤俊之、
三番三:大藏彌右衛門、後見:大藏彌太郎。
囃子方は、杉市和、林吉兵衛、谷口正壽。

以前から観に行きたいと思っていた春日若宮おん祭の全体像が少し分かって興味深く拝見。
普段の公演とは違い、客席も厳かとでもいう雰囲気で、神事を拝見させていただいた印象。
折角の機会なので、1階前方の中央に近い席を取ったため、観易く臨場感もあって、
いい時間を過ごせたと大満足。

ただ、この公演と能楽堂の企画公演の2日目が重なって、そちらを諦めるしかなかったのが残念。
国立劇場と国立能楽堂で会場は違うが、同じ法人なのに、配慮が足りな過ぎる。
同じような客層で、結局、両方とも満席・売り切れにならなかったのが、何よりの証拠。
出演者の予定もあろうが、1日でも1週間でもずらせなかったのかと思うばかり。

2016.7.28 [木] 竹生島と道者

午後は、<能と筝曲>という2日間の企画公演の1日目を国立能楽堂に観に行った。
能を元に作られた箏曲を、原拠となった能の作品とともに鑑賞するという企画で、
今日は、筝曲「竹生島」と、能「竹生島」。 能の間狂言は「道者」。

「竹生島」は、琵琶湖に浮かぶ竹生島に弁財天と龍神が現れ、国土安穏を誓う話。
間狂言の「道者」は、6日に「白鬚」の間狂言(替え間)でも観たばかりだし、
筝曲は大好きな山勢松韻さんを中心にした方々だし、違いも含め、大いに楽しみにしていた。

ただ、この企画公演の2日目は国立劇場の特別企画公演と重なって、残念ながらこちらを諦めた。
それにしても、同じ法人で同じような客層を予想される公演を同じ日に行うのは、大いに疑問。

箏曲「竹生島」は、筝・三絃とも山勢松韻さんの公演でお馴染みのいつもの方々での演奏。
唄・筝:山勢松韻、武田祥勢、奥山益勢、唄・三絃:山勢麻衣子、尺八:徳丸十盟。
楽しく聴いたが、それにしても今月のプログラムに記載された詞章が全く違っていてビックリ。
プログラム売り場で訂正をもらったが、作品解説は兎も角、載っていた詞章は??
一体何だったのか、山田流でなく生田流??  往きの電車内で折角読んで行ったのに..

能・金剛流「竹生島」は、小書「女体」つきで、間狂言・和泉流「道者」。
小書「女体」により、シテが老人=龍神でなく、女=弁財天がシテとなる珍しい演出だそう。
間狂言は和泉流の野村万作家で復興されたものだそうで、妻が夫を肩車して退場する珍しさ。
宇賀神弁財天としての本尊の姿を写す趣向らしい。
賑やかで楽しい間狂言だが、妻も男の狂言師が演じるからできることだと思った。
後場の華やかな弁財天、龍神なども楽しく鑑賞。

前シテ/女・後シテ/弁財天:種田道一、前ツレ/漁翁・後ツレ/廣田幸稔、
ワキ/勅使:高安勝久、ワキツレ/隋臣2人、地頭:今井清隆など。
間狂言は、オモアイ/能力:野村萬斎、アドアイ/道者:石田幸雄・深田博治・高野和憲・中村修一。

*****
終演後は、明日で閉店の半音へご挨拶がてら伺った。
いつものスコーンに珈琲アルガヨル。
もう伺うこともないのかと、本当に残念な思いで失礼した。

2016.7.27 [水] 展覧会へ

午後遅く出かけて、「ポンピドゥー・センター傑作展」@都美を観て来た。
会期はまだ2ヵ月あるからとノンビリしていて、先日、いただいた券を見てビックリ。
展覧会の会期とは別に有効期限があって、明後日まで。 以降は100円割引券になってしまう。
私としては、まるで木の葉に変わってしまう狐のお金に近い印象。(笑)
で、節約家の面目躍如、期限内に行かなくちゃ勿体ないと、慌てて行って来た。(爆)

1906年〜1977年の「1年1作家1作品」の展示。
知っている作家・作品も無論あるが、名前も知らなかった人の作品も多く、
それも、絵画、彫刻などだけでなく写真、映像等々、多岐に亘っていて、興味深かった。

*****
美術館近くの友人に連絡しようかと思いながら億劫で、1人で行って、そのまま帰って来た。
時間帯はズレていても睡眠時間は足りているはずなのに、疲れてしまって眠くて、我ながら呆然。
どうも諸々が億劫で、家では縦の物を横にもしない怠けぶりに目をつぶっているのに、
それでも疲れ易く、どうなっているのかと自分でも呆れるばかり。
要は、気力不足の自分を甘やかしたままなのがいけないのだと、情けなく思う。
もういい加減に、気持ちをシャッキリさせなくちゃ..と、またも強く反省。 反省ばかり。(涙)
家に帰って来てから出直して、来月のツアー料金を振り込んできた。
それまでには、頑張って体調回復を図らなくちゃ..

7/28 ノーリー
病は気からと申しますが、あてはまらないことも。この気候ですし。焦らず、ゆったりと、たまにはお薬の力も借りて体調回復され、また素敵なお着物姿にお会いしたいです。(自分的にはせっかちなんですが...笑)
7/30 むかし桜
ご心配と励ましをいただき、ありがとうございます。
すっかり沈んでしまい回復しないので、このところ少し焦り気味ですが、それでも
趣味の観劇には出かけていますので、まあまあだと自分を慰めています。(笑)
着物、着たいのですけれどねぇ.. 気力が出るまで待つことになりそうです。

2016.7.25 [月] 落語 のち 暑気払い

午後、国立名人会の落語を聞きに国立演芸場に出かけた。
今月のトリは小三治さんなので売り出し直後に売り切れたが、無事に(笑)ゲットしていた。
早めに家を出て銀行2ヵ所に寄る心積もりが、早めどころか遅めになってしまい、
何処にも寄らずに行ったのに、到着は前座の噺の途中で、終わるまでロビーで待って席に着いた。

柳家三三「粗忽の釘」、次の予定の三遊亭萬窓は時間になっても到着しないとかで後に回して、
仲トリの桂文楽「悋気の火の玉」で、早くも仲入り。
仲入り後に、遅れて来た萬窓「たがや」、入船亭扇遊「ねずみ」、林家正楽の紙切り、
そしてトリが柳家小三治「ろくろ首」。

小三治は例によってまくらが長く、なかなか噺に入らず、終了予定時間になってもまくらが続く。(笑)
で、予定を40分超過して終了。 30分は伸びるだろうと思っていたが..
多分、殆どの人が予定時間では終わらないと分かっていて、まくらも楽しみにしていたと思うが、
知らなかったらしい人が驚いた(呆れた?)ように、終了時にお連れと話していた。
私も知らなかった頃、次の予定に間に合うか心配したことがあったのを思い出した。

噺は、小三治だけでなく、みな聴かせてくれて、大いに楽しめた。
此処の名人会は、時にはあら〜ということもあるが、総じて聴き応えがある。

*****
終了後、学生時代の文系部活同期の暑気払いの会に出席のため会場の中華料理店に回った。
10分近くの遅刻。 更に遅い人が1人いて乾杯が終わった直後に到着したので、再度乾杯。(笑)
高齢になって現役が減り、早く始めて早くお開きにしたいとの要望が出たからと、何と5時開始。
でも、飲みたい人が何人かいるためか、昼の会にはならないのが、全くねぇ..とおかしい。(苦笑)
今回は出席者が少なめで15人。 女性は私1人だったのでビックリ。
女性が他に2人出席する話だったのに、土壇場でキャンセルになったらしい。
知らせてくれれば私もキャンセルしたのに.. だから今回はリマインダーがなかったのかと..
家庭ではできないとか言いながら政治の話など、多岐に亘る話で賑やか。

中華料理のコースの品数が多く、お腹一杯ながら、残すのは嫌だと頑張って完食。
大分残した人もいるが、殆どの人が完食していたのに、感心というか驚いた。
ゴルフ組は9月にコンペをするらしいが、次は新年会の予定。

2016.7.22 [金] 大津松本ゆかりの能狂言

夜は定例公演を観に国立能楽堂に出かけた。
昨日もう1駅先まで行ったので、そのせいでもあるまいが、乗り過ごしそうになって少し慌てた。

番組は、狂言・大蔵流「磁石」と能・観世流「自然居士」。
どちらも何度か観ているが楽しく観られたものの、お能の途中で時々意識が飛んだのが悲しい。
でも、今まで何処の話か気にしていなかったが、今月は近江特集で、流石に覚えられた。(笑)

狂言「磁石」は、登場人物3人ともが一癖あって、化かし合い?みたいなのが面白い。
遠江の見附の者が都見物に出掛けた途中、大津坂本ですっぱに目を付けられ、
人買いの宿の亭主に売られそうになるが見事に出し抜くので、観ていて溜飲が下がる思いがする。
それに、刀で斬られそうになって、磁石の精と言い逃れてからがおかしい。
今回は、大蔵流・茂山家で、特に磁石の精と言ってからの動きが覚えているのと違う。
もしかしたら、他流か他家で観たのかしらと思いながら、違いも含め楽しんだ。
シテ/すっぱ:茂山七五三、アド/見附の者:千三郎、アド/宿の亭主:松本薫。

能「自然居士」は、京都東山雲居寺造営のため自然居士が7日間の説法をしていると、
幼い子供が自分の身を売って得た蓑代衣(小袖)に諷誦文を添え両親の追善供養を願うが、
この子を買い取った人商人が来て子供を引き立てて行く。
それを聞いた居士は説法を中断して追いかけて、大津松本辺りで追いつき、小袖を返し、
子供を返せと迫るので、人商人は命を取ろうと脅すものの、脅しにも屈しない居士を持て余し、
子供を返す前に、居士に様々な芸をさせるが、この芸尽しが楽しい。
それなのに時々ぼうっとしたのが悔しい。(涙)
子供は男の子だと思っていたが童女だったので少し驚いた。 流派によって違うらしい。
シテ/自然居士:武田宗和、ワキ/人商人:森常好、ワキツレ/人商人:森常太郎、
アイ/門前の者:茂山一平、後見頭:武田志房、地頭:岡久広など。
シテの面は、喝食。

2016.7.21 [木] 雨の中、ランチ会

朝から雨。 涼しさにホッとしている。
朝顔が、一昨日9輪、昨日8輪と、2日続けて一桁しか咲かなくて、少し寂しく思っていたが、
今朝はまた13輪咲いてくれて、うれしいものの、花数に一喜一憂する感が我ながらおかしい。
小学生時代の夏休みの絵日記じゃあるまいし..(爆)

*****
学生時代の元チームメートとのランチ会で南新宿/代々木のフランス料理店に出かけた。
ネットにも強い人の推薦の店で、東京と近郊在住者7人が集まり、賑やかに食事とおしゃべりの会。
左肩から肘までの痛みが春から取れないと言う人、調子が悪いまま復調しない私、
家族の健康問題で大変な人など、年相応に?健康問題を抱えている人が多いから、
元気な人は悩みを抱えた人の愚痴を聞く会。(爆)
もう数年間、毎年スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路を歩いている人が、
今年も出かけて帰って来ているし、6月に利尻・礼文島に行って花を愛でて来た人もいるので、
楽しい話も聞いて..と、要は気分転換?
ゆっくり食事と話を楽しんで店を出たが、途中で南新宿駅に行く人と別れた後、
代々木駅利用組4人は、更にコーヒーショップで他人に言い難い話も含めた諸々の話の続き。
皆いろいろ問題を抱えているわねぇ〜 その中で如何に自分らしく生きていくかが今後の課題。
次は旅行前の最終打ち合わせ会で会いましょうとそれぞれ帰途についた。

2016.7.19 [火] リヴェンジ 三十三間堂棟由来

午後、初旬に体調不良で行き損なった国立劇場の歌舞伎鑑賞教室に行って来た。
観なくていいかと思いながらも、魁春のお柳が好評なので、やっぱり観ておきたいと行くことにした。

通常は主に中高校生を対象にした教室だが、昨日から親子で楽しむ歌舞伎鑑賞教室になって、
18歳以下の子供と一緒だと、子供料金が安いだけでなく大人の料金も安い。
学校が夏休みに入る21日からは売り切れらしいが、今日明日はまだ席があるようなので、
2等席に大分余裕があった今日の午後の公演でリヴェンジ。
1階席は、やはり親子連れで一杯の様子だったが、騒がしいこともなく、落ち着いて観られた。
この芝居は、歌舞伎鑑賞教室だけでなく文楽鑑賞教室でも何年か毎に上演される印象。
異類婚姻譚の中では、動物でなく植物が主役で、この手の話の常で悲しい別れで終わるが、
初心者向きなのかしらねぇ!?

魁春のお柳は13年ぶり2度目だそうで、彌十郎の平太郎は初役とか。
あと、歌女之丞の母滝乃、それに秀調、松江、橘太郎など。
魁春のお柳は透明感というか人ならぬ雰囲気もあり、評判がいいのも成程と思ったが、
彌十郎の平太郎は序幕の紀州熊野山中鷹狩の場はいいけれど、以降は見慣れた平太郎と違い、
好き好きかもしれないが、少し武張った感というか違和感もあった。

*****
終演後、可否道で珈琲を飲みながら店主とおしゃべり。
気付いたら思いのほか時間が経っていて、天真庵に行く心積もりが滑り込みアウトが心配で断念。

2016.7.18 [月] 半世紀ぶりの野球観戦

世間様の三連休は、私にとっても、いい休養になった上に、気分転換にもなって、ニコニコ。
現役が休みで動く期間は、特別のことがない限り、できるだけ出かけずに家に居ることにしている。
が、今夜は息子夫婦に誘われて、都市対抗野球の応援に東京ドームに行って来た。
まだ10代だった学生時代に、クラスメートと大学野球部の応援に行って以来の、野球観戦・応援。

チーム券をもらうのに並ばなければならないとのことだったが、暑いのでゆっくり出かけたら、
凄い列に驚いた。 行っても行っても列の最後に辿りつかない印象。(苦笑)
内野はもう満員らしく外野席になったが、却ってスムースに入れて待ち時間は少なかったみたい。
内野席に比べると臨場感はイマイチだが、暑い中、延々と待つよりは怪我の功名?(笑)

相手は高知市の四国銀行。遠くから結構沢山の方が応援に来ていらしてビックリと言うか感心した。
でも、息子の勤務先のグループ会社の応援は、何倍かの人数。
地域差が出るのは当たり前よね〜と思う。
試合はグループ会社の終始リードで、気楽に応援を楽しんで、終了の少し前にドームを後にした。
いつもと違うことだから新鮮な感じもあって、楽しかったし、気分転換にもなった。

*****
もう2ヵ月半も着物を着ていないし、珈琲を飲みたくなっても豆を挽かず粉で淹れてしまっているし、
家でのグタグタぶりが我ながら情けないが、それでもまあまあだろうと自分を甘やかしている。(汗)
今日で上手く気分転換できて、復調すればいいのだけれど.. と、
人ごとのように思う自分に、オイオイと思う。

今夏も漸く咲き出した朝顔は、1輪〜3輪を繰り返すこと1週間余で、漸く8輪咲いたら、
その後は10輪、15輪、13輪、10輪と咲いて、水遣りと花殻取りをしながら、癒されている。
でも、去年と比べると花が遅く、花数も増えない。
種を撒くのが少し遅かった上、芽が出た後も放置して、間引きやネットを張るのが遅かったからか..
早く数えるのが大変なくらい沢山咲いて欲しいと願っている。

2016.7.15 [金] 納涼能

昨夜は我が家の辺りは一時凄い雨で、健康講座の帰り道の10分ちょっとの間にグッショリ。
靴も、中に新聞紙を入れ、暫くして取り換えたのに、今日の昼になっても、まだ湿っている。
それに比べれば、少なくも私の行動範囲では今日の雨は大分穏やか? 
JR不通のアナウンスがあったから、今日も場所による違いが大きいらしい。
できればダム周辺に降って、心配されている今夏の水不足が解消されるといいけれど..

*****
雨の中、午後は能楽協会の納涼能を観に宝生能楽堂に出かけた。
冒頭にミニ講座があって、この納涼能は能楽協会の本部でなく東京支部の公演だと改めて認識。
それに、出演者が揃っていると思ったら、シテ方5流の宗家・準ずる方の出演を謳っているらしい。

能・観世流「羽衣」:観世喜之、狂言・大蔵流「鬼瓦」:山本東次郎。 ここで休憩。
仕舞3曲で、喜多流「実盛」:友枝昭世、金春流「蝉丸」:金春安明、宝生流「野守」:宝生和英、
能・金剛流「小鍛冶」:金剛永謹。
能は2曲とも小書つきで、「羽衣」は「和合之舞」、「小鍛冶」は「白頭」。

楽しく鑑賞して帰宅。

2016.7.13 [水] チケ取り のち 展覧会

チケ取りに東京駅八重洲口の大丸に行くので、あそこまで行くならとその後は展覧会巡り。
10時発売開始だが開店が同じ10時だから売り場まで行くのに時間がかかり、急いで行っても
望む席は取れない可能性が高いと、少しノンビリ出かけたが、まあまあの席が取れてホッ。

*****
出光美術館まで歩いて、18日までの開館50周年記念「美の祝典�V 江戸絵画の華やぎ」。
上巻・中巻を観たのだから下巻も観たいと、目的は、もちろん特別展示の「伴大納言絵巻」下巻。
最初の歌麿の「更衣美人図」に思わず見入って、それからも楽しく鑑賞しながらぐるりと一周。
此処では、ロビーで無料のお茶をいただきながら休めるのがありがたいと、いつも思う。
休憩後、もう一度観て回ってから、メトロで移動。

*****
招待券をいただいた「エミール・ガレ」展@サントリー美術館。
生誕170周年のため、オルセー美術館特別協力だそう。
ゆっくり回って、もう1度観たいと思った品もあったものの、脚が重くなったので諦めた。

*****
帰宅後、先日購入したワインを受け取った。
白ばかり計12本。 少しいいのは2本くらいで、あとはお手頃品。
夜、もう飲んでも平気だろうと早速1本開けて飲んだが、自制して少しだけ。(笑)

2016.7.11 [月] 大歌舞伎・夜の部

間が少し空いて、歌舞伎座の大歌舞伎の夜の部見物。
って、1週間は空いていないのだけど、私としては漸く..の気分。(笑)
夜の部は、「江戸絵両国八景 荒川の佐吉」と、歌舞伎十八番の内「鎌髭」・「景清」。

猿之助初役の佐吉で、真山青果の新歌舞伎「荒川の佐吉」。
「最初はみすぼらしくて、最後はぱっと桜の花の咲くような、男の芝居」という十五世羽左衛門の
注文で書いた芝居だそうだが、正にそういう佐吉を見せてもらった。
相模屋政五郎と丸総のお新(佐吉が育てた盲目の卯之吉の実母)を前にしての佐吉の長台詞、
啖呵、泣き笑いに、佐吉の口惜しさ、男の意地が伝わってきて、胸が詰まった。
前半もいいが、この場が秀逸で、隅田堤の引込みもよく、いい佐吉だと思った。
近年は佐吉と言えば仁左衛門を思い出すが、猿之助の佐吉は先代(現猿翁)譲りの沢潟屋流?
松嶋屋より泥臭い感じがするが、私は猿之助のこちらの佐吉の方が好みみたい。(笑)
猿之助の希望という海老蔵の成川郷右衛門(配役発表時には驚いた)も、期待以上によかった。
あと、中車の相模屋政五郎、巳之助の大工辰五郎、猿弥の鍾馗の仁兵衛、門之助の清五郎、
笑也のお新、米吉のお八重など。
全体にいい芝居だったが、米吉のお八重は、親の仁兵衛が斬られた後、零落して仁兵衛と本所の
長屋暮らしまではいいのに、大詰めの隅田川堤では子供っぽくてビックリした。 難しいものねぇ..

このあと海老蔵の悪七兵衛景清で、「鎌髭」と「景清」。
2年前の正月に新橋演舞場で見た「壽三升景清」は、歌舞伎十八番の景清物のうち、
「(牢破りの)景清」、「鎌髭」、「関羽」、「解脱」の4つをつなげて1つの通し狂言に作り上げていたが、
今回はその内、「鎌髭」と「景清」の2つを独立させたもの。
筋はないようなもので、荒事らしく他愛ないが、荒事らしさがいっぱい! なのは今回も同じ。
絵面を楽しむには文句なしで、それなりに楽しくもあるし、盛大な拍手もあったが、
「暫」や「阿古屋」の趣向での復活は、変なパロディっぽさが目立ってしまい、
復活狂言の難しさを再認識した。

2016.7.9 [土] 現代邦楽

現代邦楽を聴きに、午後から国立劇場(小劇場)に行った。
朝から重い胃を抱え、食欲もないものの、この歳で二日酔いとは情けないと思いながらも、
午後になったら動けないというほどではなかったので、気分転換も兼ねて出かけることにした。

2年前に聴いた「日本音楽の光彩—現代に息づく響き—」の続編らしく、
「日本音楽の光彩�U—時代を映す作品選—」として、2部に分かれて、60〜70年代の曲と
80〜90年代の曲がそれぞれ演奏されるというので、興味を持ってチケットを取っていた。
夜の健康講座があるので迷いながらも、私にとっては1度だけの機会だろうから、どうせならと
両方聴くことにしたが、講座の抽選に外れたので、こちらを諦らめないでよかった〜と思う。(苦笑)

60〜70年代の曲と80〜90年代の曲がそれぞれ6曲ずつ。
一番短い10分〜15分が6曲、20分〜24分が6曲だった。
演奏に使われた楽器は、尺八、筝、三絃、十七弦が多かったが、
二十弦筝、琵琶、太棹、打楽器に、能管、篠笛、それに龍笛、篳篥、笙などまで和楽器中心。
でも、中の1曲は二十弦筝に洋楽器のクラリネット・ヴァイオリン・チェロでの演奏。
独奏もあれば、指揮者もいる10数人の編成での演奏もあり、それこそ多様。

演奏家の委嘱で作曲された曲はその演奏家による演奏機会が比較的多いようだが、
それ以外は演奏の機会が少ないらしく、ご存命の作曲家が4人も来ていらしたのが、印象的だった。
邦楽どころか音楽が分からない私でも楽しく聴けて、いい機会だったとニコニコ。

【2時開演】60〜70年代
 藤井凡大作曲「絲竹交響 第二番」(1965)
 牧野由多可作曲「十七絃独奏による主題と変容 風」(1965)
 武満徹作曲「エクリプス」(1966)
 野田暉行作曲「尺八・二面の箏・十七絃のための四重奏曲 第1番」(1969)
 杵屋正邦作曲「太棹と打楽器のためのコンポジション」(1970)
 廣瀬量平作曲「夢十夜」(1973)

【6時開演】80〜90年代
 西村朗作曲「時の虹彩 箏群のためのヘテロフォニー」(1987)
 一柳慧作曲「臨界域」(1983)
 石井眞木作曲「虚空」(1987)
 肥後一郎作曲「巫女譜」(1995)
 吉松隆作曲「夢あわせ夢たがえ」(1998)
 猿谷紀郎作曲「臨照」(1997) 日本初演

*****
2時からの部も6時からの部もともに2時間半前後の上演時間で、間が1時間半以上あったので、
半音に行って、スコーンとハーブティー。 スコーンが今日初めての食べ物。
珈琲の刺激は流石に胃にきつそうなので、胃に優しそうなハーブティーを初めて飲んだ。
会計時に、今月末で閉店すると、そっと挨拶されてビックリ。 事情で..とのことで、理由は不明。
残念だけど仕方ないわねぇ..でも、とても残念。

2016.7.8 [金] 真打昇進披露公演

午後、落語芸術協会の真打昇進披露公演@国立演芸場を聴きに行った。
3人一緒の昇進で、順番に各寄席で一緒に披露公演を行ってきて、此処が多分最後。

実は、聴きに行こうと思い立ったのは、真打昇進の誰かの噺を聴きたかったからではなく、
桂歌丸と三遊亭小遊三というこの日出演の落語家の顔ぶれに惹かれたからで、
(同じことを思う人が多いようで、この回は結構早く売り切れたらしい。)
この日のトリの神田鯉栄が講談師で噺家でないのは行ってから知った始末。(汗)
トリが講談師だからか、師匠ともう1人の講談師2人が出演するのが珍しい。

講談・神田蘭、落語・桂米福、漫才・新山ひでや・やすこ、落語・三遊亭小遊三、落語・桂歌丸、
仲入り後、真打昇進披露口上、落語・瀧川鯉昇、講談・神田松鯉、奇術・北見伸&スティファニー、
講談・神田鯉栄。

歌丸・小遊三だけでなく、全体に楽しく聴けて、ニコリ。
ただ、演芸場を出た時には覚えていたのに、今になると何を聴いたか思い出せない。(涙)

*****
終演後、急いで行ったワインフェア—で、勧められるままに試飲をしていたら随分飲んだらしく、
帰り道に既に悪酔い。 休み休みながら、どうにか家に辿り着いたものの、そのままダウン。
で、何を聴いたか、見事に忘却の彼方になってしまった。
試飲って、一杯ずつは少ないから飲んだ気がしないまま、いつの間にか飲み過ぎたらしい。
最近はそれほど飲まない(飲めない)ので久しぶりの悪酔い。 大体が空きっ腹だったし..
丸2日以上経っても(飲んだのは8日の午後5時半頃で今は11日の朝)依然として胃が重い。
歳を考えなさいよね〜と自分を叱っている。

2016.7.6 [水] トーハクの特別展

終演後は、10日まで同時開催中の2つの特別展を観に大急ぎで上野に行った。
この日は8時まで開館しているというので行ったのだが、4時に到着できて一安心。
先に「古代ギリシャ 時空を超えた旅」を、ゆっくり見て回ったら、2時間経っていてビックリ。
思っていた以上に(ってゴメンナサイ)印象深く楽しく観られて、うれしかった。

それから、日韓国交正常化50周年記念「「ほほえみの御仏—二つの半跏思惟像—」。
こちらは会期が短いためか、トーハクに着いた時にはまだ混んでいると言っていたが、
6時になっていたからかスムースに観られた。 と言っても、多数が2仏の周りを取り巻いていた。
何度か拝見している中宮寺の半跏思惟像だが、何度拝見してもうれしいし、
今回は、韓国の国宝半跏思惟像も拝見し、2体の半跏思惟像を見比べられるありがたい機会。
大きなガラスケース?入りで、前から横から後ろから、ぐるりと回って拝見できたのがうれしい。
こういう仏像を作った方々のことも思い浮かべながら、何度も何度も回って拝見した。

次いで、いつもどおり、本館で展示の国宝、重文を含む仏像もゆっくり拝見。
4月に京都の三十三間堂に伺った際、貸し出し中の表示があった千手観音像も拝見できた。
特別公開「新発見!天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」が展示中だったので、
それも観に行ったが、日伊国交樹立150周年を記念しての、世界で初めて公開だそう。
そして、半跏像を法隆寺宝物館に展示中というので、久しぶりに宝物館にも行って拝見していたら、
もう閉館間近。 すっかり疲れて足が棒。

上野に着いた時には、先に「ポンピドゥ・センター傑作展」@都美に寄ろうかと一瞬迷ったが、
まだ会期は先まであるから、欲張らないでよかったと思う。

2016.7.6 [水] 白鬚・道者

午後、国立能楽堂の定例公演を観に行った。
月間特集が、「能のふるさと 近江」で、今月の初回公演が今日。
番組は、能・観世流「白鬚」。 間狂言は、替間で、大蔵流「道者」。
観世流と金春流で現行曲とされているものの上演は多くないらしく、金春流だと「白髭」だそう。
能「白鬚」が初見だから、間狂言だって初見なのは当然で、しかも替間の「道者」に興味津々。(笑)
どんなお能・狂言を観られるかと楽しみに出かけたが、期待通りに楽しく観られて、ニコニコ。

なお、舞台となっている白鬚明神は、琵琶湖の西岸の、比良山の麓近くにあり、
全国の白鬚神社の総本社だそうで、
東京の向島の白鬚神社は千年余の昔にこちらから勧請したと知って、目から鱗。

帝が霊夢を被ったので、勅使が従者を伴って白鬚明神に向かうと、老人と若者の漁師に会う。
老人は勅使に白鬚明神の縁起を語り、自分が白鬚明神だと教えると、
大小前(舞台中央奥)に置かれた一畳台の上に据えられた作り物の社殿の中に消える。(中入)

そして、間狂言「道者」により、琵琶湖を渡る勧進聖と道者、さらに鮒の精も登場する楽しい狂言。
舞台左右に2艘の舟の作り物が置かれて、勧進聖と船頭・道者たちとの舞台となって、賑やか。
白鬚明神に仕える勧進聖が、社の屋根葺き替えのための勧進に船に乗って湖上を行くと、
道者(連れ立って神社仏閣に参詣する旅行者)たちの乗る船が来たので勧進の趣旨を説明するが、
道者たちは荷物を陸路で回してしまい、持ち合わせがないと要請に応えない。
怒った聖が呪文を唱え水神に祈ると、大きな鮒が出現して怒りの様子を見せるので、
驚いた道者たちは、着ていた着物を脱いで勧進すると、鮒は喜んで船の綱を咥えて曳いて行く。
遣り取りが楽しく、鮒の東次郎さんの素晴らしい動きにも驚嘆。

夜になると、悪尉の面に鳥兜を被った老体の容貌魁偉な白鬚明神が現れ、舞楽を奏するうちに、
天女と龍神が天灯・龍灯を持って現れ、それぞれを灯明台に供え、舞を舞って、夜明けとともに
去っていき、白鬚明神も御代を寿ぐ。
 
特に、間狂言と後場は見どころが多く、華やかで楽しかった。
社殿の作り物を置いた一畳台上の左右にある木?草?のような初めて見た形状のものが
何かと思って気になったが、後ツレが灯明を置いたので、杉葉で覆われた灯明台と分かって、納得。
間狂言が長く、休憩なしの2時間20分のお能だったが、楽しく観ているうちに終了。 堪能した。 

シテ(前/漁翁・後/白鬚明神):観世銕之丞、前ツレ/漁夫:観世淳夫、後ツレ/天女:谷本健吾、
後ツレ/龍神:長山桂三、 ワキ/勅使:宝生欣哉、オモアイ/勧進聖:山本泰太郎、
アドアイ/船頭:則重、立衆/道者:則孝など、アドアイ/鮒:東次郎、地頭:片山九郎右衛門など。
囃子方は、藤田六郎兵衛、鵜澤洋太郎、守家由訓、前川光範。

面は、前シテ:笑尉、後シテ:茗荷悪尉、後ツレ/天女:万媚、後ツレ/龍神:黒鬚。

2016.7.5 [火] 七月大歌舞伎・昼の部

昨日は出かける予定が、時間になっても動くのがきつく、遂に歌舞伎鑑賞教室@国立劇場をパス。
体調が悪いと特に午前中に動くのは至難だから、午後2時半からの回にしたのに、ホントにマア..
久しぶりにチケットを無駄にしてしまった。
夜、暑さに音を上げてしまい、これはマズイと、扇風機を出して風に当たったら随分と楽。
昨年までは着物に汗が落ちるのが心配で、扇風機は早々に、時にはエアコンだって使っていたが、
今年は着物を2ヵ月近く着ていないから扇風機すら出さず横着していたのがいけないらしいと反省。

*****
今日は、やはり眠れず寝不足ながら自分に喝を入れて、歌舞伎座に昼の部を観に出かけた。
今月は猿之助と海老蔵の奮闘公演らしく、それに中車も出て、あと澤瀉屋一門などなど。
昼の部は、通し狂言「柳影澤蛍火 柳澤騒動」と「流星」。
どうせなら「流星」を七夕までに観たいと、昼の部を先にしての今日の見物。

「柳澤騒動」を題材にした「柳影澤蛍火」は、宇野信夫作の新作歌舞伎で、初演は46年前だそう。
歌舞伎座では初上演で、本所菊川町浪宅より駒込六義園庭園までの通し上演。
菊川には友人が住んでいるし、六義園は勤め始めた時の事務所近くで、馴染みのある地名。
だから何だと言うこともないが、それでも何となく、おおっと思ったのが、自分でもおかしい。
柳沢吉保は歌舞伎では常に悪役で、この芝居でも出世のためには手段を選ばない悪人に
描かれてはいるものの少しだけ人間っぽい?感じがしたし、結構楽しく観られて、うれしかった。
柳澤吉保を海老蔵、護持院隆光を猿之助、桂昌院を東蔵、徳川綱吉を中車、茶道千阿弥を右近、
許嫁おさめ(後に側室おさめの方)を尾上右近、曽根権太夫を猿弥、お伝の方を笑三郎など。

次が「流星」で、流星を猿之助、牽牛を已之助、織姫を尾上右近。 猿之助の宙乗りもある。
冒頭に牽牛と織姫が登場したけれど、舞台奥の3段くらい上なので、3階の一番安い席からは、
ホントに何も見えず、私は登場したのも拍手で気付いたくらい。 衣装の裾が少し見えるだけ状態が
結構長かったが、あれだけ見えないと諦めるしかないから、中途半端よりはいいのかもしれない
などと思い、分かっていれば1列目を取ったのに..とも思いながら観ていた。
猿之助の流星は、踊りも宙乗りも楽しめて、明るい気持ちで劇場を出られたのは、うれしい。

*****
終演後は、いわて銀河プラザで、お約束の(笑)ミニソフト。 お菓子中心に少し買い物。
呉服店に寄って、店長と少しおしゃべり。 私が行った時にはいらしていて直にお帰りになった
白髪のご婦人は82歳とかで、そのお歳には見えない若々しさを見習いたいと思った。
茶の葉で、7日までの七夕セットがあると聞いて、それを頼んだら、あら〜覚えのある葛のお菓子。
年に1度のお菓子だそうだから、去年も7月初めに食べたのねと、月日の経つ速さを思う。
その後、呉服橋、日本橋に寄ったが、空振りばかりで、少し疲れて帰宅。

2016.7.1 [金] 夕鶴

今日から7月。 文月というと、笹飾りもしなくなって久しいのに直ぐに七夕と思ってしまう。
七夕飾りって、別にお子様専用でもないだろうに.. 子供がいなければしないのが当たり前?

夜は、シーズン最後のオペラ「夕鶴」鑑賞に新国立劇場に出かけた。
木下順二作の戯曲に團伊玖磨が作曲した日本を代表するオペラ(らしい)。
前回と同じ演出だし、よく知った話?だし、日本的な音楽だわねぇと思いながら気楽に楽しんだ。

指揮:大友直人、 演出:栗山民也、 美術:堀尾幸男、 衣装:植田いつ子、
つう:澤畑恵美、 与ひょう:小原啓楼、 運ず:谷友博、 惣ど:峰茂樹

友人は暑さにもめげず着物。 私は依然として体調不良のまま、着物を着る気にならず洋服。
沢山あるのでしょ、着なくちゃ勿体ないと言われて、自分でもそうは思っているけれど、
気力不足は何ともし難く、まあ無理しても仕方ないし..

2016.6.30 [木] 今年も半分が過ぎた

6月末日。 気付いたら今年も半分が終わる。 月日の経つ早さを感ずるばかり。
茅の輪くぐりも含む八幡様の大祓い式に参加するつもりが、体調的にきつくて、今年はパス。(涙)
日曜に初参加できたお茶部で茅の輪を作ったから、まあいいかと思ったものの..
見れば見るほど、私の作った茅の輪の歪で貧弱なこと。 独りで溜息。 でも今の自分らしくもある。
和菓子の水無月も食べ損なって、それも寂しい。

*****
昨夜は、学生時代の文系部活の同期の会。
カナダから帰国中の人が来月末の暑気払いの会には学会出席のため出られないので、
彼を囲んでの少人数の会。 参加者は10人で、うち女性は私を含め2人。
表参道の地中海料理レストランで、予め注文してくれてあった様々な料理を楽しくいただいた。
1階は通常の一般客向けレストランだが、2階は幹事の会社の社員倶楽部になっていて、
1階と同じ料理を特別価格で食べられるとのことで、会費が安く済むのはうれしかったが、
大会社の福利厚生は凄いのねぇ〜が実感。
主役が簡単な挨拶の冒頭で、病気と介護と現役時代の話は御法度だからという件があって、
そう言えば、私は数年前からの参加なので皆の現役時代を知らないなぁと思った。
知らなくていいよと言われたが、役所や一流企業のえらいさん、学者.. 確かに知らなくていい。
いつもながら賑やかな会だったが、個室だったので周りに気兼ねせずに済んだのも、うれしかった。

同じ同期の会でも、運動部の元チームメートとのランチ会は、比べれば穏やかと云うか上品。(笑)
男性と女性の違い?なのか、こちらの出席男性に度を越して(と思うほど)飲む人がいるためか?
男性は互いにくさし合って、それを楽しんでいる風なのが、いつまでも子供っぽいというか..(爆)

2016.6.26 [日] 連日バタバタと

24日(金): 友人宅へ
 前夜、友人からサクランボが届いたから3時頃に来られないかと誘いがあり、出かけた。
 手土産にモンシェールのデニッシュ食パンを買いに行ったので、20分ぐらい過ぎての到着。
 バターと生クリームが効いた定番の2斤のプレーンと、今回は1斤半の桜餡入りがあったので、
 それも購入。 美味しいけれどカロリー高そうよねぇと言いながら、時々は食べたくなる。
 パンのお裾分けに声掛けした友人と2人にあげる予定が、フレーバー入りも買ったので、
 3斤半になり、2人でなく私も含め3等分。(笑)
 私は、用意してくれていたお皿一杯のサクランボを独り占め状態で、ひたすら食べてお腹に収め、
 お土産にも貰って来て、持つべきものは友なりとニコニコ。 我ながら調子よすぎ。(爆)
 友人は今年3回目のサクランボ狩りボランティア作業から月曜に戻ってきたが、
 大粒の高級品を購入して送ってもらったのが届いてのお裾分け。 ありがとう。
 パンのお裾分けがあると声掛けして来てもらった友人も、毎年1回のサクランボ狩りが恒例行事。
 今回は一緒に行って連日働いて来たそうで、年に1度だから楽しくもあるが、疲れるもするらしい。 
 彼女たちの古くからの友人の所なので費用自分持ちのボランティアにも行けるけれどとの話も..
 3人で、おしゃべりしながら、種を取る時間がないまま煮た撥ねだしサクランボの種取りなど。
 撥ねだしで微糖のサクランボジャムを作ったからと持ってきてくれたのも貰って、
 夕ご飯もご馳走になり、楽しく過ごしていたら数時間があっという間に経っていて、慌ててお開き。 

*****
25日(土): 大忙し
 朝9時前に届いた宅配便を受け取り、11時から住まいのフロア会。 今回は半数が参加。
 冒頭に、配られた区の洪水ハザードマップを参照しながら出席の防災委員から説明を受ける。
 鬼怒川の堤防の決壊による常総市の被災で、私の居住の区でもいろいろ検討されたらしい。
 ゼロメートル地帯で、東西に川が流れ、南は海、元は運河だったのも含め川が何本も流れていて、
 地震も怖いけれど、洪水が発生したら、復旧には地震より日数がかかり、問題も多くなる模様。
 その後、日頃気になっていることなどの話し合い。
 予定の正午を過ぎても終わらなかったので、10分過ぎたところで中座。

 前から予定の、一龍斎貞水さんの講談(怪談話)を聴きに国立名人会に出かけた。
 いつもの落語中心の名人会とは違い、今月は講談中心。
 一龍斎貞友の講談「木津の勘助」、林家今丸の紙切り、春風亭流橋の落語「妾馬」で、仲入り。
 仲入り後は、貞水の講談「四谷怪談」を1時間タップリ。
 チラシによると、人間国宝貞水が届ける本物の恐怖、道具入りの演出と圧巻の話芸。
 初めて聞いた時は、別の話だったが、演出に驚きながら正しく怪談!を聞いた気がしたが、
 今回は、怪談の怖さより、歌舞伎の話と随分違うのが私には印象的だった。

 終演後は、可否道で珈琲を飲みながら店主とおしゃべり休憩。
 急いで帰って、健康づくり講座に出席。 来季の抽選に外れたので、残念ながら今回でお終い。
 次の募集に申し込んでねと言われるが、若い人と違い3ヵ月のお休みは長いから、迷っている。

*****
26日(日): 真楽・お茶部(お茶目部?)
 漸く参加でき、とっても楽しかった!  面白かったぁ!というのが一番合っているかも..
 あの面白さは参加しなければ分からないわねぇと、今までイマイチ分からなかったのにも納得。
 お昼のお弁当も夕ご飯も美味しかったし、念願の初参加を果たせて、ニコニコ帰宅。
 前々からの準備も含め、かず部長、会場を提供してくださったKURAさん・よっちゃん、
 お茶担当の百花さん、本当にお世話さまでした。 ご一緒戴いた皆様もありがとうございます。
 次回は、できれば最初から、遅くてももう少し早い時間から参加したいと思う。 が、どうなるか..

2016.6.22 [水] 最近: 能楽・演芸・また能楽

17日(金): 夜、定例公演@国立能楽堂
 今月の前2回の主催公演は他の予定と重なってしまい、月半ば過ぎて今月初の能楽鑑賞。
 番組は、狂言・大蔵流「太刀奪」と能・喜多流「景清」。
 狂言「太刀奪 たちばい」は、初見かと思っていたが、記憶にある場面が..
 見たことがある? それとも、似た展開の他の狂言? どちらか分からず..(苦笑)
 能「景清」は、平家の武将・悪七兵衛景清の話。
 戦いに敗れ、九州の日向に流され、盲目の乞食となって無念の日々を過ごす景清を、
 娘の人丸(ひとまる)が遥々訪ねて来て..
 景清が娘に聞かせる屋島の戦語り、娘に見せる情愛が、印象的。
 ただ、お能で観たことのない肩を抱く情愛表現に、少し戸惑いというか、そこまでするか感も..
 それでも、いい舞台で、楽しく鑑賞。 「景清」を観たくて行った甲斐があった。

*****
19日(日): 夜、花形演芸会スペシャル@国立演芸場
 平成27年度花形演芸大賞の贈賞式と、各賞の受賞者がそれぞれ芸を披露。
 なお、銀賞の古今亭文菊は休演。
 前座の辰のこ「十徳」の後、銀賞の瀧川鯉橋「犬の目」、銀賞の桂吉坊「蔵丁稚」(=四段目)、
 金賞の笑福亭たま「火焔太鼓」(上方風?短縮版)、
 特別賞の神田阿久鯉の講談「天保六花撰 玉子の強請」で仲入り。
 仲入り後に、ゲストの桃月庵白酒の司会で、平成27年度花形演芸大賞の贈賞式。
 贈賞式の後は、白酒「新版三十石」(=石松三十石舟?)、金賞の三遊亭萬橘「看板のピン」、
 そして、トリの大賞の蜃気楼龍玉「夏泥」。
 他に、漫才のロケット団(金賞)とホンキートンク(銀賞)。

 講談は、歌舞伎でもよく上演されるお数寄屋坊主の河内山宗俊の話だったが、
 自分のための強請でなく、身投げを助けたのを機に、元の主人の極悪商人を脅して、
 身投げ人を助ける胸のすく話。 あら珍しい、こんな話もあるのねぇと思いながら、楽しく聴いた。
 贈賞式の茂木理事長の挨拶で、ギャグにビックリ。
 前にも2〜3度受賞者の会を聞きに行ったが、硬い感じだったのに、いつの間に..(笑)
 と書いてから、もしかしたら前回にも驚いた?気がしてきたけれど、どうだったか..
 龍玉のまくらで、入門後20年までが対象で、今年がラストチャンスだったと聞いて、
 ここでは花形は20年までなのね〜と初めて知った。
 今まで聴きに行った時にはなかった特別賞が、結局どういう賞なのか分からなかったのが、
 気にかかったままで、どうもスッキリしない。 知りたいわぁ〜(爆)

 以前は比較的頻繁に聴きに行っていた花形演芸会だが、イマイチ感があって最近はご無沙汰。
 でも、この日は楽しく聴けて、また行こうかしらと思った。

*****
20日(月): 朝、能楽鑑賞教室@国立能楽堂 
 今週は月曜から金曜までの平日5日間に1日2回ずつ計10回の鑑賞教室。
 対象は高校生が中心。私が観た初っ端の回は中学生もいたらしいが、前の方は制服姿がズラリ。
 生徒・学生でほぼ満席の日・回もあるので、生徒の少ない一般が入り易い回に出かけた。
 私の前の列まで、横も1人置いた次からは生徒らしかったが、比較的静かに観ていてホッとした。
 尤も、前の列の男子高校生が狂言で寝ていたかと思えばお能はしっかり見ているのに驚いたり、
 その逆も居たりして、傾向は不明だったが、煩くなかったから私としてはOK.。(笑)
 解説と高校生3名の舞台上での体験、狂言・大蔵流「柿山伏」、能・観世流「小鍛冶」。
 能「小鍛冶」がよかった。
 動きもあるし、こういう舞台を観ると、お能を好きになる生徒も出そうに思えて、ニコリ。

2016.6.15 [水] 美味しい和食で気分転換

急に、美味しい和食を食べたくなって、志づ香@門仲に伺った。 1月末以来で、久しぶり。
いつも通り、お任せで一通り。 言わなくても鶏肉なしにしてくれるのがありがたい。
胡瓜とワカメの酢の物には茗荷が少し入っていて、季節柄スッキリ感が楽しい。
お造りは、スズキとヒラメと、カツオのヅケ。 ヅケに添えられたおろし生姜がうれしい。
次の揚げ里芋はトマトとオクラのあんかけ。 そして、穴子の白焼き。 丸茄子のみそ焼き。
稚鮎の天ぷらは蓼酢添え。 締めの稲庭うどんは、生姜味にしてもらい、暑さ払い。
お酒は、長野の御湖鶴を1合だけ。 初めて飲んだが、美味しかった。

往きは歩いて行くことにして、急がずゆっくり(普通の速度?)歩いたら30分かかった。
帰りも歩こうかと思ったが、大分暗くなったし少し飲んでいるしと、メトロに乗って5分弱。 

ここ1ヵ月余どうもしゃっきりせず、出かける以外はドンヨリ、ぐずぐず過ごしていて、
昨日も買って来た食材を漸く料理したのは、夕食でなく夜食の時間。(涙)
これはいかんなぁ〜と思うものの、懸案の片付けも一向に進まないというより手を付けられない。
で、食事に出かけて気分転換。 さあ、明日からいよいよ.. デトックスしなくちゃねぇ..

2016.6.14 [火] 珍しく忙しい週末

11日(土): アラジン
 午後、バレエ「アラジン」を観に行った。
 新国立劇場の前バレエ監督のビントレーが新国立劇場のために振付けたバレエで、
 前にも観ているのによく覚えていないと思ったら息子の病気中だった。 今回は楽しく鑑賞。
 ただ、アラブ風の中に、中国風、アジア風の踊りもあり、衣装ともども国籍不明の感じを否めない。
 何処の国でもいいし、架空の土地でもいいけれど、中途半端感が少し残念。
 
 カーテンコールにビントレーも登場して、おおっ来ていたのねと懐かしさもありニコリ。
 でも、カーテンコールがまだ続く中、少し一段落したところで、健康講座に出席するため退席。
 当初は諦めるつもりだったが、来季の抽選に外れたので、頑張って帰宅し、大急ぎで滑り込んだ。

*****
12日(日): 墓参り のち フレンチランチ のち 魯山人展
 息子夫婦を誘って墓参り。 草むしりもする心積もりだったが、それ程のこともなく終了。
 墓苑入口の花屋で榊を少し加えてもらった花1対を供えたが、暑い日射しに直に枯れそう。(涙)
 
 その後は大手町まで移動し、直会も兼ねてヌーヴェルエール@新丸ビルで食事。
 今春シェフが替ってから伺うのは初めてで、3代目のシェフの料理に期待と少しの不安と..(笑)
 メニューの種類が、すっかり変わって、予約した後で気付いてビックリ。
 2種類のコースがあるが、どちらもフルコースで、小食の人には適さないかもしれない。
 それに、前以てダメな食材を確認し、あとはシェフにお任せになったらしい。
 何が出て来るか楽しみだけど、選ぶ楽しみはない。

 今日のメニューは、ヴィシソワーズ、今治産の鰤と北海道産のアスパラのサラダ、
 天使の海老と越冬人参、魚料理は八丈島の鯛とビーツ、肉は鹿児島県産の霧島黒豚、
 そしてリュパーブのタルト。 締めの飲み物の選択肢が多くなったのも随分違う印象。
 試験管に入った豆・葉を運んできて、見て香りを確かめて選べる方式になっていた。
 面白いことをするわねぇ〜と思いながら、私はお勧めの珈琲。
 美味しいもののプラス500円の違いを楽しめたかどうかは心許ない。(爆)
 息子夫婦は紅茶とハーブティー。 遠慮なく好きなのを選ぶように言ったのに、
 飲み物にプラス500円は高すぎると、遠慮したわけでもないだろうが追加無しから選んだ。(大爆)

 ランチは安い方にしたが、食材に拘り食材を活かす料理を作るというシェフの料理に満足。
 白ワインをボトルで頼み3人で飲んで、息子は赤ワインも追加。
 息子たちは、料理は気に入ったらしいが、ワインが高いよ〜と、自分たちでは来ないような話。
 ギャルソンと相談しながら私が選んだが、会話から彼らの感覚では高〜いと思ったらしい。
 ワインリストを見ながら、もう少し安いボトルがあるといいと私も思ったが、
 この店のグラスワインの値段を考えれば少しも不思議はないと後で思う。

 八重洲口に移動し2人と別れて、私は「北大路魯山人の美 和食の天才」@三井記念美術館。
 ゆっくり見て回り、足立美術館と京都国立近代美術館の所蔵が多いのは何故かしらと思い、
 個人蔵の掛け軸や鉢・皿などの食器に、ご自分でお使いになる方もいらっしゃるのねぇと思う。

2016.6.9 [木] 魚屋宗五郎

午後、国立劇場の歌舞伎鑑賞教室「新皿屋鋪月雨暈」、通称「魚屋宗五郎」を観に行った。
社会人の〜でなく、通常の鑑賞教室だったので1階は高校生で満席らしく、一般は2階、3階席。
そのせいか2階に着物の方が多くてビックリ。 席数が少ないところに集中しているから、
すご〜く多い印象。(笑) でも私は依然として洋服。(涙)
着物にしようかと思ったものの、雨模様に、こんな日に頑張って着なくても..と止めてしまった。
1ヵ月前までは、雨で着るものを変えることはあっても、止めることは殆どなかったのに..

鑑賞教室だから、まずは解説「歌舞伎のみかた」で、萬太郎が担当。
今月はどんな解説なのかと、解説台本に興味をもって見ているが、極スタンダードだった。
舞台機構の説明、立役と女形、荒事と世話物、歌舞伎音楽、等々で、変わり映えしないが、
初めて観る人には、こういう基本的な説明の方が、分かり易くていいかもしれないと思う。

「魚屋宗五郎」は、橋之助の宗五郎、梅枝の女房おはま、宗生の小奴三吉、橘太郎の父太兵衛、
松江の浦戸十三衛門、萬太郎の磯部主計之介、芝のぶのおなぎ、芝喜松の茶屋女房など。
橋之助の宗五郎は20年ぶりに2度目だそうで、芝翫襲名前の橋之助としての最後の舞台?かも..

宗五郎は、私としては菊五郎で観たい!と思ってしまうので難しい。 三津五郎はもういないし..
橋之助については、何となく強面とは言わないまでも世話物の印象はなかったので、
観なくてもいいかとも思っていたが、魚屋らしくはない(笑)が、悪くないと思った。
宗生は、まだまだで、1人雰囲気が..  年齢的に仕方ないのかしらねぇ..でも演る以上は..

*****
終演後は、また半音に寄って、珈琲アルガヨルとスコーンで一休み。
鑑賞教室の時期は混むことは殆どなく、今日も空いていたので、お替りにイルガチェフェコンガ。

急いで帰って、夜の健康講座に出席。
最近は身体のどこに効果があるか気を付けながら動くので、あとで筋肉痛になるのが辛い。
でも、それだけ効き目があるということだから頑張りたい。

2016.6.8 [水] 花菖蒲

梅雨入り後のドンヨリした天気に気分もドンヨリしてたが、今日は梅雨の晴れ間だそうで、
日が射すと気持ちまで明るくなるのが、我ながら単純で、ちょっとおかしい。

午前中はスタンバイしてチケ取り。 会費振り込み、買い物などに行って、帰ってからは洗濯。
午後になっても、何だか朝からの眠さ、怠さが消えないので、午後遅く昼寝。
1時間のつもりが、それでも怠いので、あと30分寝たら、随分スッキリして、ホッ。

夕方、何故か無性にお団子が食べたくなって、地元の和菓子屋の出店に買いに行った。(笑)
出かけた序でに思いついて、少し先の親水公園の小ぢんまりした菖蒲園まで花菖蒲を見に行った。
コーナーによっては花が終わっているところもあったが、全体的には正に今が盛り。
今春は、桜は少し見たけれど、藤も躑躅も牡丹も、気付いたら花の時期は終わっていたから、
おお、いい時期に見に来たわね〜とうれしくなって、ベンチに座って団子を食べながら、
花も団子も、だわね〜と思ったら少しおかしくなって、何だか元気になって来た。
大体、あそこまで歩いて行こうと思い立ったのが、元気になって来た証だと思うし..

この2日間は、冬のセーターを洗っている。 洗って乾いたら次のを洗う状態で、まだ終わらない。
昨日も2度洗い、今日も、昨夜から干しているのを取り込んで、また洗濯して干した。
さっさとクリーニングに出せばいいのに、怠くてグズグズしていたら、時機を逸してしまい、
今更セーターを出すのは恥ずかしいと、自分で洗う羽目になった。(爆) 無論、洗濯機でだけど..
遅きに失した感もあるが、漸く洗う気になったのも、気力が出てきたということだろうし..

この1ヵ月は出かけてはいるもののグズグズしていて、着物も着られずにいたが、急に、
ああ、疲れが溜まっていたのだ、と思いついて納得。
去年から、家族、親族のことで、あれこれあって、何をするでもないのに、それでも少し疲れて、
趣味の観劇はいつも通りに行きつつ、旅行にも出かけていたのだから、
自分でも気付かないうちに疲れが溜まったらしい。 体力を考えないとダメだな〜と自戒。

2016.6.6 [月] 義経千本桜「碇知盛」

順番が最後になったが、6月大歌舞伎「義経千本桜」の第1部「碇知盛」を観に行った。
千本桜は何度も観ているし、それぞれ完結した話でもあるし、話の順番は有って無いような..(笑)
染五郎の渡海屋銀平実は知盛、猿之助の女房お柳実は典侍の局で、あと、松也の義経、
猿弥の弁慶、それに、右近の相模五郎、亀鶴の入江丹蔵。 歌昇、已之助、種之助、宗之助など。

観ているうちに何故か、今風というか現代風、現代っ子の印象がした。(爆)
最大の見どころの知盛の最期が、上から観ていると青い衣の黒衣(大爆)が目について邪魔。
怪我を心配してだろうが、よく知った場面ではあるものの、ネタバレの感じで興醒め。
もう少し目立たないように補助できないものかと思った。 尤も、安い3階席からだから見えるので、
1階席なら邪魔にならないのかもしれない。 せめて、そうであって欲しい。

つづいて、20余分の短い所作事「時鳥花有里」。
観たことがなく、多分、知盛だけでは短か過ぎるのと昼食休憩を入れるためだろうと思っていたが、
義経千本桜には、無くてもいいというより無い方がいい感じ。(苦笑)
染五郎が三つ面風の趣向で踊るのも、それ自体は悪くはないけれど、何でここで..と思った。
でも、梅玉、魁春、東蔵も観られて、その意味ではうれしくもあった。(笑)
梅玉の義経、東蔵の鷲の尾三郎、染五郎の傀儡子染吉、魁春の白拍子三芳野実は龍田明神に、
笑三郎と春猿が魁春に付き従っての出演。
梅玉の義経が、登場しただけで、義経!の雰囲気。 流石、当代一の義経役者。
知盛での松也の義経との違いが一目瞭然なのは、まあ、仕方ないというか当然というか..

2016.6.5 [日] 身の回り

4日(土): 健康維持に努めるものの、落選
 今でも虫歯予防デー?なのかどうかは知らないが、歯科医に歯間ジェルをもらいに行った。
 虫歯予防ではなく、歯周病予防というか歯周菌の増殖を抑えられるらしい。
 更に、眼科医にも白内障が進まないための目薬をもらいに行って来た。

 夜、健康づくり講座で、この講座の開始時から、つまり私より前から継続参加の方が落選して、
 ガックリしていらしたが、キャンセル待ち3人目だそうだから、復活するわよと元気づけて来た。
 が、戻ってから郵便物を取ってきて確認したら、私も落選。 しかも10人目。
 復活の可能性は、ほぼというか、まず間違いなく、無い。(涙) う.う.う..
 6年余通って、最近増えた若い人と一緒に動くのが少しキツクなってきていたから、いい潮時?
 でも通っているお陰で、身体の動きも軽くなったし筋肉無しの私にも筋肉らしいものがついた。
 この講座に行かなく(行けなく)なったら、木曜の講座だけでは体力・筋力維持ができるか不安。

*****
5日(日): 住まいの総会
 東京も梅雨入りしたらしいが、日が射しても何となくドンヨリした天気で、梅雨入りを実感。
 午後は住まいの管理組合の総会、自治会活動報告会に久しぶりに出席した。
 前にも出席したことがあるものの、30年で2度目か3度目。(汗) 出席者は50人くらい?
 当初から住んでいても、仕事をしていたこともあって、知らない方が多いことを今更ながら認識。

 ここで生まれ育ったお嬢さんで、リオ・オリンピックの女子バスケットボール日本代表候補がいて、
 まず間違いなく代表選手に選ばれるだろうと聞いて、初耳だったのでビックリ。
 ご家族が応援に行く予定らしく、励ましの寄せ書きをして託したいというので待っていたら、
 お顔に覚えのない方に声を掛けられ、話しているまま予定していなかった懇親会にも出席。

 お茶で着物をお召しになるため、私の着物姿を何度か見かけて、顔を覚えて下さったそう。
 入口ホールやエレベーターでも、知らない方に声をかけていただくことも多く、
 知り合いが増えつつあるのも、着物効果?
 1ヵ月近く着ていない着物、そろそろ着なくちゃねぇ〜と思っているが、更に思いを強くした。

2016.6.5 [日] 水無月は古稀の祝いと義経千本桜で始まり

1日(水): 古稀 記念講演会・お祝いの会
 馴染みの店の店主が今月4日に古稀になるので、有志が店主の話を聞く記念講演会を開催。
 ご案内をいただいたので、今までに聞いている話が主だろうが、まとめて聞くのもおもしろそうだし、
 お祝いがてら、講演会とお祝いの会に出席した。 お祝いの会の2次会には不参加。
 講演会は4〜500人くらい入れそうなホールが、ほぼ満席で、ほほーと思う。

 以前よく店でお見掛けしていたご高齢の方が来ていらしたので、ご挨拶がてら暫くお話しした。
 もう米寿とのことで、付き添い?の娘さんがご一緒。 年月の経つ速さを思う。 
 古稀の祝いで米寿の方にお会いして、お目出度いことが重なった気になって、うれしかった。

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2日(木): 義経千本桜「いがみの権太」
 6月大歌舞伎@歌舞伎座は、「義経千本桜」の、知盛、権太、忠信と、人に焦点を当てた3部制。
 この日が初日で、第2部の「いがみの権太」を観た。 「木の実・小金吾討死」、「すし屋」。
 権太を幸四郎、小せんを秀太郎、弥助実は維盛を染五郎、お里を猿之助、鮨屋弥左衛門を錦吾、
 おくらを右之助、若葉の内侍を高麗蔵、主馬小金吾を松也、それに彦三郎、市蔵など。

 1部と3部は染五郎・猿之助に合わせた若い役者中心だが、2部は幸四郎の権太に合わせ、
 秀太郎、彦三郎、右之助、錦吾などが出て、少し年齢が高く落ち着いた感じ。(笑)
 幸四郎の江戸風の権太が少し珍しい?が、上方の秀太郎がそれにあった小せんで違和感がなく、
 ああ、こういうのもありよねぇと思い、好きとは言い難い狂言だけど、いいわねぇ〜と思った。

 染五郎と猿之助が3部全部に出るのね〜と思っていたが、気付いたら、松也も全部に出る。
 松也に、どんどんいい役が付くようになって、これからの活躍に期待感が増す。
 それにしても、ある意味当たり前かもしれないが、小金吾の松也に菊之助そっくり感があって.. 

*****
3日(金): 義経千本桜「狐忠信」
 前日に続いて、第3部の「狐忠信」で、「道行初音旅」と、「川連法眼館」。 「鳥居前」は、なし。
 「道行」は、猿之助の佐藤忠信実は源九郎狐、染五郎の静御前、猿弥の逸見藤太。
 珍しく女役の染五郎が、とっても綺麗!で、猿之助の背が少し低いものの、美男美女の忠信・静。
 2人とも踊りが上手いから動きが綺麗に決まって、観ていて気持ちがいい。
 忠信の花道のひっこみが、澤瀉屋らしい独特の派手さで、狐六方だけでなく狐姿も楽しい。
 猿弥の藤太のおかしみも、いつもながら上手い。

 「川連法眼館」、通称「四の切」は、猿之助の佐藤忠信、忠信実は源九郎狐で、
 澤瀉屋らしい早替わりに、宙乗りつき。 新しい歌舞伎座で初めての宙乗りを猿之助がする。
 そりゃ〜そうよね〜と、ちょっとうれしく、松竹もやるわね〜みたいな気になった。(笑)
 猿之助の軽やかな動き、あちらこちらに消え別の所から現れるのが、分かっていても楽しく、
 宙乗りも猿之助は楽しそうによく動くし、娯楽感たっぷり。 客の反応も上々。
 ここでの静御前は笑也、義経は門之助、それに、駿河次郎を松也、亀井六郎を已之助。

3日間とも、着物で行くつもりにしていたが、やっぱり腰が重いまま洋服。 う〜ん..
あれだけ頻繁に着ていた時は何でもなかったのに、着なくなると億劫なものねぇと呆れながら思う。

2016.5.31 [火] 元気をもらってきた

今月は結局、着物は4回しか着(られ)なかった。
近年に無い少ない着用になったのは、着られない事情は殆どないから、気力不足?(涙)
着用の最大ネックの半衿付けが億劫で、しようと思いながら手を付けられずに..(汗)

近年は観劇・観能に殆ど着物で行っていたので、着物の私の印象が定着した人が多いらしく、
顔見知りになったいろいろな人に驚かれているが、チケットを無駄にしないで出かけているから、
以前の絶不調の頃と比べれば、まあまあで凹むこともないと自分に言い聞かせている。(笑)

*****
今日は、ほぼ1か月ぶりに、お見舞いと手伝いに友人宅に出かけた。
右手を骨折した友人宅に行って、一緒に昼食を取り手伝うことがあれば手を貸すつもりで
友人と2人で訪問を計画したのだけれど、怪我人とは思えぬ元気な行動を聞いて、
気力不足の私は、どうなっているのかと、感嘆というより呆然としてしまい、
手伝うことも大してなく、おしゃべり会になるだろうと軽〜く思っていた。(爆) 

だってねぇ〜 怪我してからまだ1ヵ月余なのに、よく動かせないギブスをした手で、
友人(私の知らない人だけれど)のサクランボ農園の摘果の手伝いに行って来て、
来月もサクランボ狩りに2回行く予定だというから、ただただビックリ。
手が足りないと聞いて、ここ数年、交通費も宿泊費も自分で負担してボランティアに通っていて、
サクランボ狩りツアーなどの体験ではなく、働き手として朝からしっかり働くというのだから、
その気力、元気に私は驚くばかり..

でも、当たり前だけど片手が不自由だとできないことが多いらしいので、一緒に行った友人と、
怪我人が片手ではできないことをすることにして、あれこれ手を貸して来た。 
結局おしゃべり会ではなかったけれど、少し話しながら気楽に動いて気分転換になったし、
怪我をしていても元気そのものの友人から元気をもらってきた感じ。

2016.5.30 [月] 能楽祭

午後、能楽協会主催の能楽祭@宝生能楽堂に行って来た。
協会役員(=各流の重鎮)などを中心にした公演で、年によって違うが、舞囃子、仕舞、独吟、
一調、一管など、いろいろな上演形式で行われ、観応え・聴き応えがある。
今回は、シテ方5流から、観世銕之丞、本田光洋、廣田幸稔、中村邦生、大坪喜美雄..
狂言師は例年通り能楽協会会長の野村萬など、囃し方も小鼓の大倉源次郎、幸正昭など。

それに、感謝祭という位置づけで、終演後にお楽しみ抽選会があるのも楽しい。
抽選会では、運が良ければ、さまざまなプレゼントが当たるが、待たずにお帰りの方もいる。
それでも、残って抽選結果を見守る方が以前より多くなったように思う。
籤運のない私は今回も縁なしだったが、抽選の様子を楽しんだ。
更に、パーティ付チケットもあって、カクテルパーティで出演能楽師と話せるというが、
私は参加したことがなく、準備のできているロビー会場を横目に帰ってきてしまうけれど..

番組は、解説、舞囃子・観世流「葛城 大和舞」、独吟・金春流「嵐山」、仕舞・金剛流「巴」、
一調一声・喜多流「三井寺」、狂言・和泉流「柑子」、そして休憩後に能・宝生流「俊寛」。

紙垂を下げた榊を手にしての舞囃子「葛城」、長刀での戦いを舞う仕舞「巴」も印象深かったし、
独吟も一調一声も楽しく聴いた。 謡の声を楽しめたのが、ちょっとうれしい。
狂言「柑子」は、上演頻度が高く何度も観ていて、万作さんで観た時の印象が残っているので、
つい比べてしまう。 萬さんも無論いいのだけれど、好みの問題だから..
能「俊寛」を観ると、文楽、歌舞伎との違いを強く感じる。
歌舞伎で観るような諸々の劇的要素がないから、却って1人残される俊寛の悲嘆が際立つ。

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雨だったし、今日もまた洋服で出かけた。 結局10回連続で着物をパスしたことになる。
う〜ん.. 着物を着られなくならないうちに、来月は是非とも着たいと思うけれど..

2016.5.28 [土] 管弦 盤渉調と太食調

午後、宮内庁式部職楽部の雅楽公演を国立劇場に聴きに行った。
雅楽の公演は少なく、しかも宮内庁楽部の演奏に一般人が接する機会は一層少なく、
東京でも年に1度か2度くらい?しかない。
楽しみにしていたものの相変わらず体調が悪くて午前中は動けず、パスしようかとも思ったが、
やはり聴き損なうのは悔しい。 休憩を入れても2時間弱と短いので、頑張って行くことにして、
慌てて出かけたが、滑り込みセーフとはいかずアウト。(涙)
最初の1曲は後ろで立って聴く羽目になった。
角席を取っていたから、着席時に周りの方のお邪魔をしないで済んだのだけは、ホッ。

今回は、舞楽はなく器楽演奏「管弦」のみ。 六調子を聴き比べる最終回で盤渉調と太食調。
盤渉調:盤渉調調子(ばんしきちょうのちょうし)、蘇合香 急 (そこうのきゅう)、
     朗詠 花上苑(はなじょうえん)、白柱(はくちゅう)、越殿楽 (えてんらく)
太食調:太食調音取(たいしきちょうのねとり)、武昌楽(ぶしょうらく)、合歓塩(がっかえん)、
     輪鼓褌脱(りんここだつ)

年に1度か2度しか機会がないと言っても、もう何年か聴いているのに、音楽が苦手な私は、
いつまで経っても調子の違いも分からず(聴き分けられず)、猫に小判..状態。(汗)
でも、あの独特の音色に浸るのが好きだから、分からなくても構わないでしょと思っている。(笑)

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食事をしていなかったが食欲もないので、終演後は半音でいつも通りスコーンと珈琲。
何となく、いつもと違う方が気分転換できていいような気がして、珈琲は久しぶりにサンタカタリーナ。

少し元気になったら、出かけてくる時には欠席するつもりだった健康講座にも行かれそうに思え、
急いで帰宅して、飛んで行って、1時間余動いて来た。
この講座は、講師の熱意?のためか、いつも時間を超過するが、今日は10分以上も超過。(笑)
それなりには動けたけれど、段々身体がついて行かなくなって、水飲み休憩も多くなった。
健康づくり講座だから、無理せず疲れたら休んで各人のペースですればOKとのことなので、
休憩しても構わないのだけれど、終了前の短い腹筋運動も私にはきつい。
参加し始めた頃には無かったのに、いつからか始まり、最近はほぼ毎回腹筋運動付き。
つい頑張って皆と一緒にしようとするのがいけないのか、私は毎回のように筋肉痛になる。(涙)
つまりは、効果があるということだろうけれど..
この講座は年配の参加者が減って今は若い人が殆どで、息子より若い人も少なくない。
若い人と一緒に動くのは、そろそろ限度かと思うことが増えた。
来季の申し込みも既にしたけれど、それで終わりにしようかな〜と迷っている。

2016.5.27 [金] アフガニスタン と イタリア

起きたら雨で、イマイチの体調に2度寝。それでもまだ雨で、つい3度寝。(汗)
午後遅くなって、今日は金曜だから遅くまで開いているはずだと、上野の展覧会に行った。

まず、5時閉館の「バーミヤン大仏天井壁画〜流出文化財とともに〜」@芸大美術館陳列館。
トーハクの特別展に合わせて開催された特別企画展で、無料公開。
観終わって募金したら、パンフレットと写真も入った厚い報告書を下さるのでビックリ。
トーハクに移動しようと思ったら、この特別企画展実行委員会会長の説明があるとのことで、
折角の機会だから、展示室に戻って拝聴。

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そして特別展「黄金のアフガニスタン〜守りぬかれたシルクロードの秘宝〜」@トーハク。
戦乱で失われたと思われていた国立博物館の収蔵品が、秘かに大統領府地下の金庫などに移され
守り続けられていたことが知られたのを契機に、アフガニスタンの文化遺産復興を支援するために
企画された国際巡回展で、10年前にフランス・ギメ国立東洋美術館でスタートし、
メトロポリタン美術館、大英博物館など世界10ヵ国を巡回して、漸く日本でも開催された。

アフガニスタン北部に点在する古代遺跡で発掘された文化財の展示。
黄金の品だけではないが、遊牧民の王族の墳墓から出土した黄金の装飾品が中心。
日本で「文化財難民」として保護・保管され、この機にアフガニスタンに返還されることとなった
アフガニスタンからの流出文化財の中からも出品されていた。
芸大でパネル展示されていた品もあり、両方観られてよかったと思いながら拝見。
古代文明、東西文明の融合の産物である展示物を観て、かの地の現況に思いを馳せた。

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次いで、日伊国交樹立150周年記念「カラヴァッジョ展」@西洋美術館。
家を出るのが遅かったので観る時間が足りるかどうかと少し心配したが、1時間半は観られるし、
あと半月で終了なので今日観ておいた方が見損なわないで済むと思って、行ってビックリ。
入館待ちの列。 サミットのための特別警備で荷物検査を今日まで実施中のためだそう。
トーハクでも荷物検査をしていたけれど列などなかったのに..

チラシによると、カラヴァッジョの傑作11点が集結し、出品数は日本で過去最高、世界でも有数の
規模だそうだが、作品の少ない画家らしく、彼の影響を受けた継承者たちによる作品の方が多い。
でも、観て回ると、印象的な絵はカラヴァッジョの作品のことが多く、改めて納得。

2016.5.26 [木] 復曲再演の会

今月の能楽で一番楽しみにしていた企画公演なのに、今日もまた着物でなく洋服で出かけたのが、
我ながら残念で情けないけれど、観に行けたのだからOKと思うことにした。(苦笑)

能狂言には、過去に上演されたものの、さまざまな理由で伝承が途絶えた作品が多くあって、
そのうち、復活上演され、その魅力が再評価されてきている能・狂言を取り上げての再演とのこと。
復曲狂言「連尺」と、復曲能「菅丞相」の上演。

復曲狂言「連尺」は、土地繁盛のため新市を開設するに当たり、一の店(一番に出店の店)には
万雑公事(まんぞうくじ)を免除し、市司(いちのつかさ)にすると告知されたので、
歌賃屋(かちんや=餅屋)の女房と絹布売りの男が先着を争い..
類作「鍋八撥」と同様の展開だが、女と男の争いなので、決着のための勝負が..
シテ/絹布売:野村又三郎、アド/目代:奥津健太郎、アド/歌賃売:野口隆行。

復曲能「菅丞相」は、道真千百年忌に合わせて大阪天満宮の依頼で復曲された曲で、
東京での初演に当たり、音楽、面、装束、型など、演出を全面的に改めての試演とのこと。
菅丞相がシテの能と言えば直ぐに「雷電」が頭に浮かぶが、この「菅丞相」がその原作だそう。

讒言によって太宰府に流され憤死した菅丞相の怨念で帝が病に伏し、祈祷を頼まれた延暦寺の
座主法性坊僧正の前に、かつての弟子の菅丞相の怨霊が現れ、無実の罪を着せられた怒りで
一夜にして白髪に変わった程の苦しみ・無念さを訴え、祈祷の勅命があっても参内しないように
師に頼む。 勅使3度に及ぶなら参内すると言われると、怒って、仏前に供えた柘榴を噛み砕き、
吐き掛けると妻戸が炎上。 その炎の中に消え失せる。
怨霊調伏の勅命が3度下り宮廷に参内する法性坊の前に、火雷神を従えた菅丞相が現れ、
雷鳴と洪水で参内を妨げようとするが、師弟の縁、主君の恩を説く師の説得に心を和らげ、
自ら師の車を曳いて内裏まで送ると、天皇はたちまち平癒し、菅丞相は天満天神と祀られる。

類曲の「雷電」では、雷神となった道真が内裏で師の法性坊僧正を避けて場所を替えながら、
激しく鳴り響くさまが印象的だが、この「菅丞相」では、左遷時に一夜にして白髪に変わった程の
道真の苦しみ、悲痛な想いなどが、法性坊との遣り取りの中に師弟愛が描き出される。

噛み砕いた柘榴を吐き出すと炎になる件や僧正の車の周りに逆巻く波の図などを展覧会で観た
ばかりなので、絵を思い出しながら印象深く観られたし、火雷神の立ち回りも見応えあって、
「雷電」も楽しいけれど、この「菅丞相」もいいわねぇ〜と思う。

ただ今回は、弟子の菅丞相より師の法性坊の方が若い印象なのは如何ともし難い。
年齢差が大きく、声も若いし、直面だから若さが一層際立つので、難しいわねぇ〜と思った。
最近はワキツレよりワキでの出演が多く、いいワキになってきたと頼もしく思っていたが、
20日の「呉羽」で父のご宗家と一緒に出演された時に、差を痛感し、
道はまだ遠いわねぇと思ったばかりだったから、一層気になったのかもしれない。
尤も、今回はご本人の問題というより配役の問題とも言えるだろうが..

シテ/菅丞相の霊:大槻文藏、ツレ/火雷神:大槻裕一・武富康之、ワキ/法性坊僧正:福王和幸、
ワキツレ/従僧:喜多雅人・矢野昌平、アイ/能力:茂山正邦、後見頭:赤松禎友、地頭:上野雄三。
囃子方は、杉信太朗、大倉源次郎、河村大、三島元太郎。
面は、前シテ:錦木男、後シテ:三光飛出? ツレ:顰(しかみ)。

*****
終演後、「川端康成コレクション 伝統とモダニズム」を東京ステーションギャラリーに観に行った。
観終わる頃に顔見知りを見かけ声を掛けたら、ビックリされた。
彼女も能楽堂の帰りで、私が着物でなかったので能楽堂には行かなかったのかと思ったそう。
う〜ん.. もう2週間も、いつもは着物で行くところに洋服で行くものだから..

丸の内口から八重洲口まで回り高島屋まで歩いて、催事の大九州展に寄った。
イートインで食べた皿うどん@蘇州林がとてもおいしくて、店名を覚えておきたいと思う。
同じ会場で見つけた日向夏のソフトクリームもペロリ。 梅ヶ枝餅を家でのおやつに購入。
そのまま帰れればよかったのだが、美術館に忘れて来た日傘を取りに行く時の道の遠さ。(苦笑)
夜の健康づくり講座に間に合うように帰らなければと、大急ぎで歩いたものだから、汗が..
これから日傘を持って出ることが多くなるから気を付けないといけないと自戒。
この頃、自戒が多いわねぇと、改めて反省。

2016.5.25 [水] 自然の生命力

そろそろ朝顔、ふうせんかづらの種を撒く時期になったというか、少し遅いかも..(苦笑)
日に晒すため水も遣らずに放置していたプランターの土を、先日少し手入れして準備しておいたが、
この間の雨の後、土に零れ落ちて眠っていた種が発芽した。
今年も元気に目を出したのがうれしく、観葉植物の鉢に水を遣る時にプランターにも水を遣ったら、
次々に発芽して10本余の双葉が出ている。
これから、水に浸しておいた種を撒く予定だが、それにしても自然の生命力に感嘆するばかり。

2016.5.24 [火] また口福そして眼福

また、みかわ是山居で天ぷらランチ。
私はいつものように、ランチに季節種(今月も稚鮎)を追加。
先月、ぎんぽうが入荷しなかったとかで、やはり稚鮎だったけれど、
どうも残念ながら今年はぎんぽうを食べ損なったらしい。(涙)
蓼酢で食べる稚鮎も好きだが、天ぷらでしか食べられないぎんぽうを食べ損なうのは本当に残念。
最近はツキイチしか伺わないので、期間の短い季節種は、伺う日に入荷しないと
翌年まで食べられないから、頻繁に伺っていた頃より気になるようになった。(笑)
めごちのしっかりした食感を楽しみながら、ぎんぽうなら..と思うところが食いしん坊だと思う。(爆)
途中の野菜はショウガで、季節を感じてニコリ。 最後の野菜はアスパラと久しぶりに茄子。

*****
その後は、出光美術館の開館50周年記念「美の祝典」の「�U水墨の壮美」を観に行った。
初めが中国の玉澗、牧谿などの画で、その後に能阿弥、等伯などの画を観ると、
あら〜と思うほど似通った構図もあって、影響を受けたことが分かり、興味深く見比べたりした。
この3期に分かれた記念展の目玉「伴大納言絵巻」は、今期は中巻の展示。
特に庶民の様子を楽しく観たが、母なら字も読むので時間をかけて観ただろうとフト思って、
私も字を読めたらもっと楽しめただろうと、学ばなかったことを今回も残念に思った。
今からでも遅くない? でも時間と目の状態を考えたら、やっぱり始める気にはなれない。
帰りにミュージアムショップで絵巻のパンフを購入。

収蔵作品展だからか、会期が1ヵ月と短いものの3分の1過ぎたところで一番空く時期だからか、
普段と変わりない混み方というか空き方というか..(笑)
若冲展の狂騒の後だからホッとして、やっぱり展覧会は、こう落ち着いてみたいわよね〜と思う。
是山居でサービス担当の人が、前売り券を買ったものの諦めたと言っていた。
前売り券を買ったのに、あまりの混雑に諦めて、見損なった人が少なくないみたい。
私は観たものの、美術館の予測の悪さに、ホントにね〜とまた憤慨の気持ち。

2016.5.23 [月] ローエングリン

ワーグナーのオペラ「ローエングリン」の初日で、夕方から新国立劇場に行った。
何度か観ているので流石に筋は分かるけれど、見事なまでに何も覚えていないのが悲しい。(涙)
4年前と同じ演出での再演で、タイトルロールも同じ歌手。
各幕の前奏曲の印象が大きく違うのが暗示的。 今まで気づかなかったのは何故?と思う。
第2幕の冒頭のテルラムントとオルトレートに、マクベスを思い起こし、新たな印象を持った。

前回に続いて出演のローエングリン役のクラウス・フロリアン・フォークトが、今回も素敵!
音楽に詳しく、声にも歌にも厳しい耳を持っている友人も、声は好みではないが、
あれくらい歌ってくれれば声の好き嫌いは関係ないというくらい、いいローエングリンだったし、
他の歌手も素晴らしくて、主要な5人の歌手が揃って(全員ドイツ人!)、アリアも重唱も堪能した。
此処で上演頻度が低いのは、長いためもあろうが、歌手をそろえる難しさもあるのかと思った。
エルザ、オルトレート、ハインリヒ国王を歌った3人は新国立劇場初出演だったが、
特にオルトレート役のぺトラ・ラングが、役柄もあろうが驚くべき存在感。

指揮:飯森泰次郎、 演出:マティアス・フォン・シュテークマン
ローエングリン:クラウス・フロリアン・フォークト、 エルザ:マヌエラ・ウール、
テルラムント:ユルゲン・リン、 オルトレート:ぺトラ・ラング、 
ハインリヒ国王:アンドレアス・バウアー、 王の伝令:萩原潤、 他

長いオペラで、歌手を休ませるためだろうが2度の休憩も長く、ほぼ5時間の上演。
夕方5時開幕で10時終演だから11時の帰宅。
その割には、楽しく聴けたお陰かあまり疲れず、いいオペラだったと大満足。

*****
まだ5月なのに真夏日という天気に、友人は流石に袷は着られないと単衣の塩沢。
私は残念ながら、また洋服にしてしまった。
いつになったら、何の時なら、着物を着る気になるのか?と我ながら少し悲しくなるけれど..

2016.5.22 [日] 落語会に

先週の木曜の夜、フト何となくチケット状況を確認したら、まだ席があるのに驚いて、
しかも大分後だけれど角席(通路脇の席)があるので、つい取ってしまい、落語を聞きに行った。
人気の噺家が出る時は、瞬時に売り切れてしまうチケットが残っていたのだから想像できたが、
入口に完売、満席でなく、席があるとの表示が出ていて、横や後ろにはまだ空席があった。
噺は、名人会と謳っている割には、悪いとは言わないまでもイマイチ感があって、
このところ体調がよくないのに行くことはなかったなぁと反省。
でも、上方の桂雀三郎も「帰り俥」も初めてで、それなりに楽しかったし、
病気休演の春風亭小柳枝の代演でトリを勤めた三遊亭遊三は「子別れ」を聞かせてくれた。

*****
終演後は、また半音に寄って、食事抜きだったので、ハムチーズトーストと珈琲アルガヨル。
一息ついた頃には、私の後から入って来た客も落ち着いた感じなので、
珈琲のお替り(イルガチェフェコンガ)とスコーン。 満腹になって気分転換ができて帰宅。

今日こそ着物でと思ったのに、起きたら億劫で、また洋服。
着物を着始めてまだ10年足らずで、自分では洋服の方が長いから違和感がないが、
最近の知り合いは驚くみたいで、店に週末に手伝いに来る人に、着物でないのを驚かれた。
前にも洋服で行ったことがあるので、店主は驚かなかったものの、印象が違うらしい。
そろそろ、着物を着たいとは思うけれど、それには半衿を付けなくちゃ..(汗)

2016.5.21 [土] 狂騒の若冲展

4月22日〜5月24日の若冲展、いよいよあと3日で終了するが、凄い、凄かったわねぇ〜と思う。

私は4月に行って観たけれど、既に朝から混んでいると聞いていたので昼過ぎに家を出て、
都美に寄って待ち時間を確認したら1時間半近かった。 で、予定通り先にトーハクに行って
黒田清輝展を観てから、再度3時過ぎ(3時半頃?)に行ったら、まだ30分待ちで中は大混雑。

前売り券を買ったという友人は先週、夜8時まで開いている金曜の夕方なら少しはマシかと
4時半に行ったところ、文化会館の前に「若冲展入場まで180分待ち」のカードが出ていたそうで、
門の中(階段の上)は幾重にも連なる人、人、人。
3時間待ちなど考えられないと、即やめて、黒田清輝展に行って来たそう。
券を買ってなければ直ぐに諦めるものを、なまじ前売り券を買ったので諦めるのも悔しいと、
開室時間に間に合うように早く行くか前売り券を諦めるか悩んでいるようだったけれど、
昨日の朝、少しは待つこと覚悟で再トライしたものの、開館前で既に210分(=3時間半)待ち。
迷うまでもなく観ないことに決めて、切符売り場に並ぶ人に前売り券を譲って帰って来たとのこと。

今回の騒ぎに、私は行かなかったが、むか〜しのモナリザやミロのヴィーナス展を思い出した。
モナリザやミロのヴィーナスなら、尋常でないとは言え、分からなくもない気がするけれど、
何故、今、若冲で??
3時間は当たり前、運が悪ければ4時間も5時間も.. 並ぶのか、並ぶ気になるのか、不思議??
我慢強い人が多いのに驚いたが、若者より中高年が多いと知って、ただただビックリ。
体力にも待とうという気力にも、逞しさに驚くとともに、暇ねぇ〜と呆れてしまった。
(こんなこと言うと、並んだ人に怒られるかも..)

こんな狂騒、主催者側は読めなかったものか、疑問。
代表作品集結! 31日間限定公開。 とか、 ひと月限りの、この世の楽園 などと
チラシで謳っているし、TVでも大々的に宣伝していたようだし、甘かったと思わざるを得ない。
主催側には大いに反省してもらいたい。
中高齢者が多いとなると、待っている間に体調を崩す人がいても不思議ではない。どうだったのか?
本人の注意、判断が一番とは言え、こんな状況は知らずに観に行った人も少なくないのでは..

2016.5.20 [金] 美しい衣装

夜は、国立能楽堂の定例公演に行くので、その前に明後日で会期終了の展覧会に寄った。
「PARIS オートクチュール 世界に一つだけの服」@三菱一号館美術館。
此処にも入れる東京駅周辺美術館共通券を買ってあったので、夕方になって慌てて出かけた。
うっかりして気付いたら終了寸前で、それなりに混んではいたが、酷いというほどではなく、
ゆっくり見て回って、オートクチュールの世界の桁外れの凄さを垣間見た。
庶民には到底着られない、着て行く場所のない別世界のドレスもあるが、
これなら着たい、着られるわねぇ〜というのもあり、両方を楽しく見て回った。
一生懸命にメモを取る方もいらしたが、ファッションを勉強中なのかしらという若い方もいれば、
どういう方なのかと少し興味を惹かれた中年の男性もいたのが、楽しかった。

*****
定例公演は、狂言・大蔵流「昆布売」、能・観世流「呉羽」。

狂言「昆布売」は、太刀を持たせる伴の者がいない大名が自分で持って出かけ、
通りかかった者に持たそうと待ち構えるところに、若狭の小浜の昆布売りが通りかかったので、
脅して持たせたものの、持たされた方が持たされた太刀で逆に脅し..と、「二人大名」同様の展開。
この曲では、平家節、小歌節、踊り節で昆布を売らせ..
逆転のおかしさと狂言師の達者ぶりを楽しく観た。
シテ/昆布売:山本則俊、アド/大名:泰太郎。

能・観世流「呉羽 くれは」は、前に観た時に居眠り付きになってしまい、次の機会を待っていた曲。
鑑賞の手引きによると、織姫渡来始祖説話を中心に脚色され、能の分類では脇能に位置し、
脇能の典雅で荘重な気分と三番目物の女性の優美さをもった作品だというが、
中入り後の、シテ・ツレ2人の装束、シテの天冠の優美さに納得。
シテ/呉織(くれはとり):梅若玄祥、ツレ/漢織(あやはとり):梅若紀彰、
ワキ/臣下:福王茂十郎、ワキツレ/隋臣2人、アイ/里人:山本則秀、など。
囃子方は、一噌隆之、観世新九郎、柿原弘和、観世元伯。

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今日で洋服での観劇5日。 能楽堂でお会いした方に、着物を着ないのは勿体ないと言われた。
でも、その方は、着物を着たいと言いながら、もう何年も着ることもなく過ぎている。(笑)
袷の時期が終わる時に着損なって、今季着られない着物を考えると残念だけど仕方ない。
次回は着物で行きたいけれど、さあ、どうなるか..

2016.5.19 [木] 在庫処分

ワインブームは去った?落ち着いた?様子だが、ブームになる前から暫くの間ワインを飲んでいた。
好みは白ワインなのに、赤も少しは買っていたら、飲まないものだから溜まる一方。
しかも最近は10数年も、白とスパークリングは少し飲むものの、基本的に家では飲まない。
だから、昔の赤ワインが不良在庫化?  90年代の赤がゴロゴロ。

セラーを持たず、冷蔵庫の切り替え室をワイン用にして一部保存している以外は、
木箱に入れて北側の部屋に放置状態。 夏は室温に気を付けてはいても、
クーラー無しだから、高温になるのは当たり前で、当然ながら劣化してないかが心配。
しかも、いよいよ部屋をリフォームするしかなくなってきたので、諸々考えると、
その前に飲むしかないだろうと、先月末から集中的に処分し始めた=飲んでいる。(笑)

昨年は劣化していたワインで牛肉のワイン煮を作ったりしたが、このところ開けたのは、
少し味が落ちたな〜?程度が1本だけで、幸いそれ以外は大丈夫だった。
でもワインに合った料理を作るわけでもなく(作れないし)、ワインに失礼かしらと思いながら、
美味しいワインを堪能すればいいでしょうと勝手に決めて、適当すぎる簡単料理で、ゴクゴク..
主食はワイン?状態。

でも、ブルネッロ、バルバレスコ、バローロなどだと、流石にワインに申し訳ないし..
白のムルソー、コルトン・シャルルマーニュ、マルゴ—の..
飲んでしまったら、このクラスはもう買わない(買えない)と思うと.. どう飲もうか思案中。

2016.5.17 [火] パーマ屋スミレ

夜は、3月から3ヵ月連続上演の鄭義信3部作の3作目「パーマ屋スミレ」の初日公演に行った。
強烈な印象に圧倒される思いで観ていて、休憩時間も他人と話す気にならないくらい。
随所に笑いがあって楽しめるけれど、いろいろ考えることが多くて..
今まで2作観てきた後だから驚きはなかったものの、重いわねぇ〜というのがこの芝居の印象。  
重いけれど、面白い。 鄭義信って凄い! が実感。  芝居もいいわね〜と今回も思った。

今回も中央1列目だったので、2作続けて雨はないだろうと思ったものの、着物は自粛。(笑)
まあ、自粛するまでもなく、このところ着ていないのだけれど..
雨降りはなかったが井戸の水をはね飛ばす演出があって、左横の列にはビニールが配られたから、
やはり小劇場には着物じゃない方がよさそう。 と言っても歌舞伎にだって、あるけれど..(爆)

2016.5.16 [月] 文楽鑑賞教室

夜は、社会人のための文楽鑑賞教室に出かけた。
鑑賞教室は元々は高校生を対象に、若い世代の観客増につなげたいという趣旨だったと思うが、
近年は社会人もターゲットにし始めたらしいと思っていたら、歌舞伎同様に外国人向けもできた。
今月の文楽は通常の教室以外に、社会人向け3回に外国人向け1回。 様変わりを実感。

文楽の鑑賞教室はAプロとBプロがあって、出演者が異なるので、両方観たこともあるし、
今回も観たかったものの、いろいろな意味で体力不足だから、床で選んでBプロになった。
「曽根崎心中」の生玉社前、天満屋、天神森の各段。

「文楽の魅力」という解説は、義太夫、三味線、人形遣いの三業と「曽根崎心中」の説明。
初めての人向けの解説としてはいいけれど、魅力が伝わったかどうか心もとなく思った。

「曽根崎心中」は、悪くはなかったが、先代の玉男と蓑助で何度も観ていて、
文楽では多分1度きりの、カーテンコール付きの回にも偶々行っていたし、
無意識に比べてしまって基準が高いのかもしれないなぁ〜と思う。
売り出しと同時に取ったものの、観易い席はもうなくて、文楽公演同様に取れたからOK状態。
1列目の中央あたりで観たが、やはり足元が見えないのが欠点。
床は、生玉社前が靖太夫・喜一朗、天満屋が聴きたかった千歳太夫・富助で、天神森は掛け合い。
人形遣いは、手代徳兵衛を玉男、天満屋お初を清十郎、油谷九平次を玉輝など。

*****
今日も着物でなく洋服。 着物って着なくなると面倒になる感もあり、マズイと思ってはいるが..

2016.5.16 [月] PC故障

昨夜、PCがシャットダウンしなくなり、かと言って画面は立ち上がらないし、
コンセントを抜いても内蔵バッテリーでオフにならず、このままではバッテリー切れまで続きそう。
PCは入力などだけで、機械的なことは全く分からないので慌ててしまった。
真夜中で息子に電話して聞くにも遅すぎ、PC本体の故障なら聞いても分からないだろうと思い、
購入時の取説を捜し、今朝サポート案内にあった修理相談のPC工房に電話して持って行った。

スリープ状態になっているそうだが、何と、工房で相談に乗ってくれた方が少し触ったら、
画面が出て復旧。 ホッとしたものの、狐につままれた感じ。
今年になってWindows10に変更したが、7対応型のPCだから、それが悪かった可能性も..

同じようなことが起こったら、まず電話すればいいと言われた。
分からなくて説明もできないけれど、こちらが分からなくても向こうからの質問に答えれば、
思い当たる対応を教えてくれるそうで、それでダメなら、それから持って行けばいいとのこと。

修理ではないからと費用は掛からず、またまたホッ。
最近はバックアップを全く取っていなかったので、大慌てしたけれど、また故障した時の用心に、
必要データはUSBメモリーに入れておかなくちゃダメだと冷や汗をかいた。
USBへの入れ方も忘れてしまったので、息子にSOSして教えてもらわなくちゃ..

*****
ホッとしたので、外出ついでに展覧会を見て行こうと三越前で下車。
昼食時間でお腹も空いたし、三重テラスで週替わりランチと少なめのランチドルチェで一息ついた。
さてと通りを渡って美術館に行ってガックリ。月曜だから休館。急に思い立ったので考えなかった。

でも、貸し切りだったり予約で満席だったりで今まで入れなかった三重テラスで食事ができたのだし、
夜に観劇予定があるのでメトロの1日券を買ったから交通費もあまりかからなかった(笑)しと、
気を取り直して帰宅。

*****
そうそう、メトロ1日券が、日単位でなく24時間券になっていて、うれしいビックリ。
とは言え、2日続けて出かけなければ利点はないから、いつか上手に使ってみたい。(爆)

2016.5.14 [土] 今週2度目の能楽鑑賞

今日は普及公演で、狂言・大蔵流「樋の酒」と、能・金春流「鉄輪」。 解説つき。
解説・能楽あんないは、京都から読み解く「鉄輪」の世界。
お能に関連した京都観光案内みたいなのがおかしかったが、先月回ったところもあり楽しく聞いた。

狂言「樋の酒」は、「棒縛」や「附子」などの類曲で、狂言で馴染みの話。
留守に太郎冠者が酒を盗み飲むのを苦々しく思っている主が、太郎冠者を軽物蔵(絹布の蔵)に
閉じ込め、下戸と思って次郎冠者を酒蔵に閉じ込めて出かけたが、実は次郎冠者も酒好きで、
さっそく酒を飲み始め、隣の蔵の太郎冠者の求めに応じ軒の樋で酒を送り、2人で酒盛り。
主が家に帰ってきて..
雨樋を使って酒を送るおかしさ、別の蔵に居ながら2人で謡い舞う楽しさ.. 観ていて楽しい。
シテ/太郎冠者:茂山あきら、アド/次郎冠者:千三郎、アド/主:宗彦。

能「鉄輪」は、分かり易い筋で動きもあり、多分、鑑賞教室でも演じられたことがあると思う。
丑刻参りをしている都の女に告げるようにとの霊夢を見た貴船神社の社人が登場し、女を待って、
「鉄輪の3つの足に火を灯し、頭に戴き、顔に丹を塗り、赤い衣を纏い、怒る心を持てば、
思う望みを叶える」という神託を告げると、急に女の顔色が変って走り去る。
この女を離別し後妻を迎えた下京の男は悪い夢見が続くので、陰陽師・安倍清明を訪ねると、
女の恨みで今夜にも命が尽きると言われ、清明に助けて欲しいと願い、祈祷してもらう。
清明が祈祷を始めると、女の生霊が現れて恨みを晴らそうとするが、守護の神々に追われ、
神通力を失い、時節を待つと言いながら退散する。
前シテ/女・後シテ/女の生霊:本田光洋、ワキ/安倍清明:大日方寛、ワキツレ/男:御厨誠吾、
アイ/社人:松本薫、後見頭:横山紳一、地頭:高橋忍など。
囃子方は、森田保美、荒木建作、佃良勝、大川典良。
面は、前シテが泥眼、後シテが橋姫。

前シテの面が泥眼とは違う印象で、何かしらと思いながら観ていたが、泥眼だったとは、
同じ名前の能面でも、いろいろあるわねぇ〜と今回も思った。
それに、先月、貴船神社も清明神社も訪ねたので、いつもより身近に感じられて楽しく鑑賞。
知っている、知ることにより、受け取り方が違ってくるのだから、知ることは大事だと今更ながら思う。

*****
今日もまた着物でなく洋服で行ったら、顔見知りの会う方会う方に驚かれた。
私としては別に珍しいことではないけれど、能楽堂には滅多に洋服で行かないから..

2016.5.13 [金] 文楽公演「絵本太功記」

午後、文楽公演を観に行った。
「絵本太功記」で、「本能寺」、「妙心寺」、「夕顔棚」、「尼ヶ崎」の各段。
「本能寺」は、口が咲寿太夫・清公、奥が咲甫太夫・宗助。
「妙心寺」は、口が芳穂太夫・清丈、奥が呂勢太夫・錦糸。  「夕顔棚」は、睦太夫・清友。
「尼ヶ崎」は、前が文字久太夫・藤蔵、後が津駒太夫・清介。
人形は、尾田春長を幸助、阿野の局を文昇、腰元しのぶを紋臣、森の蘭丸を玉勢、宗祇坊を亀次、
武智光秀を玉志、武智十次郎を勘彌、妻操を箕二郎、母さつきを玉也、嫁初菊を一輔、など。
10日に歌舞伎の「時今也桔梗旗揚」の本能寺馬盥と愛宕山連歌の場を観たばかりだが、
印象の違いは兎も角、歌舞伎では光秀の妻の名の皐月が文楽では母の名で、紛らわしい。(笑)

東京では文楽人気が戻ってきたのか、文楽公演も文楽鑑賞教室も早々に完売(かそれに近い)。
重鎮は出ないので、どうなるかと思った通り、初っ端の本能寺で、おやおや..
まだ若い太夫で、1人語りを任されたのかと驚いたが、頑張ってはいるけれど..
まだ、ねぇ..と思いながら聞いていて、奥になってホッとした。  総じて床はまあよかった。
今後を担うことを期待される文字久、咲甫、呂勢が悪くては心配になるし、当たり前?  
人形は、動いているときはまだしも、動いていないときに気が抜けた?感じの遣い手がいて、
少し悲しかった。 出遣いは人形だけでなく自身の顔も晒している認識が必要。
それは当然、人形にも反映するし..

それなりに頑張ってはいるとは思うものの、最近はいい舞台を観たという満足感がないのが寂しい。
それで文楽熱が大分冷えてしまった。 とはいえ、やっぱり好きで、まだ観には行くのだけれど..

*****
終演後は、可否道に寄って珈琲を飲みながら店主と暫く文楽談義など。
その後、日本伝統工芸染織展@日本橋三越に回った。
お腹が鳴った(苦笑)ので、まず同時開催中の江戸東京 味・技めぐりのイートインで、
たいめいけんの五目味噌つけ麺とミカド珈琲店のモカゼリーを食べて一息。
その後、ゆっくり染織展を回って堪能。 ご案内いただいた松山好成氏の帯締めもしっかり拝見。 
閉店時間近くに、ご案内いただいた松山さんの呉服売り場での販売会にも寄ったけれど、
もう遅すぎて主は居ず、先日もお会いできず、散在しないで済んだのでOKかも。(笑)

*****
ここにきて、どうも疲れが出てきたらしく、着物を着るというより、
選んだり箪笥から出したりする気力が出ず、洋服になったのが少し寂しい。
でも無理してまで着ることもないと思うし..

2016.5.12 [木] ブッラータ

学生時代の元チームメート達とのランチ会。
昨春、私にとっては何十年ぶりかの再会だった思い出の、見晴らしの良い天空レストラン。
オードブル、魚料理、肉料理、デザートの、ほぼフルコースの、コスパ抜群のフランス料理。
別料金のスープは追加しなかったし、一皿ずつが多くはないので、私だけでなく全員が完食。(笑)

ほぼお任せ状態の秋の旅行の話は殆どなしで、食事しながら、おしゃべりを楽しんだ。
空白が長く私は知らないことだらけだが、それも含め、楽しい時間を過ごせて嬉しかった。
昔の仲間って、余計な遠慮や気遣いをしないで話せて、うれしいなぁと会う度に思う。
初めは少し心配したものの、長く会っていなくても暫くすれば昔に戻る感じとでも言うか..
最近の知り合いもいいけれど、昔の友人や古くからの友人の気軽さはまた格別。

*****
ランチ会のレストランが渋谷だったので、予約していたチーズを受け取りに店まで歩いた。
一番の目的は、先月の京の筍の会で知ったブッラータ。
調べてみたら、イタリアでは人気だが、よりフレッシュさを求められ賞味期限が短いため、
なかなか輸入出来なかったらしいが、ホエーと一緒に冷凍して輸入している店があり、
通販でも購入できるらしい。
が、それより、東京でも作っている店「チーズスタンド」があることを知ってビックリ・ニンマリ。
新鮮な出来立てチーズを食べてもらいたいと店内の工房でフレッシュチーズを作って販売している。
通販でも購入できるが、渋谷と代々木公園の間にあるというので、ランチ会の後で寄ろうと予約。
出来立てモッツアレラと、出来立てリコッタ、そしてお目当ての東京ブッラータを持ち帰り。

夜の健康づくり講座から帰って、シャワーで汗を流してから、早速いただいた。
保たないから一番に食べてほしいと言われたモッツアレラの美味しいこと!
お目当てだったブッラータが最後になる見込みだが、食べるまでワクワクが続く。

2016.5.11 [水] 能楽

国立劇場の定例公演を観に昼から出かけた。 通常は第1週の水曜だがGWによる変則か第2週。
狂言・和泉流「塗師平六」、能・観世流「小袖曽我」

狂言「塗師平六」は初見で、最初に誰で観るかによって曲の印象が大きく違うので、
この顔ぶれで見られるのはうれしいと、楽しみにして出かけた。
京住まいの塗師の師匠は仕事が減って生活が苦しく、越前・一乗に住む弟子は仕事が多いので、
仕事を分けようと言われていたのを頼りに、一乗まで下り弟子の平六の家を訪ねるが、留守。
妻は夫の腕が大したことはないことを知っていて、腕のいい師匠が留まれば師匠に注文がいって、
夫の仕事が減ってしまうと心配し、夫は死んだと嘘をつくが、そこに夫・平六が帰宅。
妻は、夫が師匠に対面しては面目がないから離縁するというので、師匠に会いたい平六は、
妻の提案で幽霊になって師匠の前に現れ..
戦乱で京都が荒廃し、一乗には京から逃れた人々が集まって賑わったという時代を感じながら、
師匠と妻のセリフで遣り取りする前半と、平六が幽霊姿で現れ、地謡・囃子が加わって、
謡と舞を中心に展開する後半との違いも楽しく、観られてよかったと思った。
シテ/平六:野村萬斎、アド/師匠:野村万作、小アド/平六の妻:深田博治。 地頭:石田幸雄。

能「小袖曽我」は、仕舞や舞囃子でも観ているし、左程楽しみにしていたわけではなかったが、
十郎と五郎の相舞も見応えがあって、楽しく鑑賞。
直面のシテの醸し出す雰囲気がとても気に入って、この方のお能をもっと観たいと思った。
ツレの五郎を舞われた弟さんは東京在住で、後見・地謡でもお顔をよく見知っているので、
おシテを今まで観た記憶がないのは、関西在住で東京にはあまり来られないのかもしれない。
シテ/曽我十郎:上田拓司、ツレ/五郎:上田公威、ツレ/母:角幸二郎、ツレ/鬼王と団三郎:
アイ/春日の局:高野和憲、後見頭:大槻文蔵、地頭:上田貴弘。
囃子方は、藤田次郎、曽和鼓堂、國川純。

*****
終演後は、駅前のレストランで遅い昼食を取って空腹を満たしてから移動。
六本木に寄って「広重ビビッド 原安三郎コレクション」展@サントリー美術館。
「名所江戸百景」と「六十余州名所図絵」を中心とした展示。
初摺の中でも特に早い時期の貴重なものだそう。 同時展示の北斎の「千絵の海」もゆっくり鑑賞。

その後は、茅の舎で ハーフサイズの豚汁におにぎり1つのセット。
お腹はまだ空いていないので、おにぎりは持ち帰り。
六本木狸だんご本舗に寄って、食後のおやつに少し日持ちする狸饅頭を購入。

*****
着物は小物まで含め、昨日と全部同じ。
違うものを着るつもりが、何となく怠くて、着物の出し入れが面倒。
空気を通すために吊るしてあった着物をそのまま着用。  着たからいいと思うことにした。

2016.5.10 [火] 初御目見得@團菊祭・夜の部

間3日で、今日は、菊之助の2歳の長男の初御目見得のある團菊祭・夜の部を見物。
「勢獅子音羽花籠」、「三人吉三巴白波」、「時今也桔梗旗揚」、「男女道成寺」。

夜は何といっても最初の、初御目見得の「勢獅子」。 
祖父菊五郎、外祖父吉右衛門に、菊五郎劇団総出演のみならず、梅玉ほか多数出演。
殆ど踊ることのない吉右衛門が菊五郎と相舞いするのが珍しく、ご祝儀気分。
曽我物語を菊五郎・吉右衛門、ぼうふら踊りを松緑・海老蔵、獅子舞を巳之助・松也。
魁春、時蔵、雀右衛門、梅枝の芸者たちに、鳶の者など多数。

主役の和史くんは、初日に花道に出て直に転んでしまって、余程ショックだったのか起きられず、
舞台まで菊之助に抱かれて行って、その後は連日、抱かれての登場だそう。
9日目でも依然として抱かれたままで、まだ舞台で1人で座ったり名前を言ったりできないが、
最後に手を振る様子が可愛い。 2歳児には初めのショックが大きかったのでしょうねぇ。
千穐楽までに自分で歩き、挨拶できるようになるかしら?  できるようになるといいけれど..

次が「三人吉三」で、大川端庚申塚だけだから短い。
菊之助のお嬢吉三、海老蔵のお坊吉三、松緑の和尚吉三に、右近の夜鷹おとせ。
そして、松緑の光秀で「馬盥」。 本能寺馬盥と愛宕山連歌の2場。
團蔵の小田春永、時蔵の皐月、梅枝の桔梗、萬太郎の森蘭丸、巳之助の森力丸、
亀寿の四王天但馬守、笑也の園生の局、松江の安田作兵衛、橘太郎の連歌師丈巴など。
最後が菊之助・海老蔵の「男女道成寺」。  白拍子姿の2人が並ぶと本当に綺麗。

びわさんにもお会いでき、お話もできて、ニコニコ。 びわさんのスーツ姿も、素敵でした〜

*****
小紋。 本藍・熊野染。 暈し経涌。 藍色。
名古屋帯。 縮緬地。 手描き友禅。 白地。 青楓。 (十日町・秀美)
伊賀組紐。 黄緑色、片側に灰深緑・茶色入り。 (松山好成)
鶯色・暈し入りの帯揚げ。 「幻雪」
ラバーソール台の草履。 黒色の天・青色の鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ・カフェ草履)

着物は、ほぼ一目惚れだったのに、見た目の涼しさとは違い、暖かいというか暑い。
透け感がある?感じで、胴裏は白でなく青を合わせているくらいなのに、何故か涼しくない。
見た目と着心地の合う時期が短くて、あまり着ていないと思ったら、何と1度だけで今回で2度目。
帯も4月下旬に締めたいと思いながら昨年は締め損なったので、今年も締めないのは悔しい。(笑)
花ではないから競う感じはしないので新緑の季節でもいいだろうと着用。

2016.5.9 [月] フレンチランチ

先日、連れがあるので1ヵ月以上先だが予約しておこうと電話したら、何と既に満席でダメ。
なら1人でと、この日を予約しておいたラ・ペ@日本橋で、3ヵ月ぶりにフランス料理のランチ。
月に2〜3度は何処かの店に伺っていたこともあるのに、3ヵ月もご無沙汰していたとは、
自分でもビックリした。 珍しく3月・4月と続けて旅行したりしたからかしら?
1人なら特に決まった日でなくていいから予定を組む時に後回しにして、
そのうちに何となく忘れたり億劫になったり.. 気力・体力のバロメーターかもしれない。

平日限定の少なめのコースに、日本橋ゴーフレットに挟んだフォアグラを追加。
自分の覚えに、食べた料理を書こうとしたが.. まだらにしか思い出せない。(涙)
前日に私にしては随分と飲んだせいか、ウェルカムシャンパンの他、白ワイン(シャルドネ)を
飲んだら、途中で酔いを感じて、昼間からマズイと思った。 ホントに弱くなったわね〜
そのせいで思い出せないわけではない(多分)だろうが、ちょっと悔しいというか情けない。

雨が降り出した中、久しぶりにときわ木まで歩いて和菓子を購入。
帰って一休みしてから、お薄を点てて早速2つぺろり。 やはり美味しい。
少し日持ちしそうなあと1つは、明日のおやつに取り置き。(爆)

2016.5.8 [日] 週末

7日(土): 五月場所前日に築地で触れ太鼓を聞く会
 待ってました!とニコニコ参加させていただいた。 楽しかった〜 お世話になりました。
 築地は場外を覗いたことがあるだけで、築地自体が初体験だったが、魚河岸を歩き回って堪能。
 見て歩くだけでもいいと、特に買い物をする予定はなかったのに、やはりそんなはずはなく(笑)
 車エビ・蛍烏賊・蜆で、小型の保冷バッグがパンパンになった。 山葵も1本。
 買い物はしないかもと思いながら、保冷バッグを持参したのが我ながらおかしい。(爆)

 お聞きしていた通り、触れ太鼓を間近で見て聞けて、ニコリ。
 ご案内いただいた築地の海鮮丼ならぬカレーも、楽しい珈琲店も含め、濃い築地体験。
 びわさんご夫妻の常連ぶりを拝見できたのも、その恩恵に与れたのも、
 ご参加のねこももさんといろいろお話できたのも、うれしく、ニコニコ。
 東京では朝早く?は行動しないのが通常ながら、次回も参加したいと思った楽しさ。

 皆さんにお別れしてからは、東銀座まで歩き、いわて銀河プラザで前日の雨のリヴェンジ。
 銀座のデパ地下で、久しぶりに鯛茶漬けをいただけて、またニコニコ。
 日本橋まで歩いてデパートに寄って、ゆっくり帰宅。

8日(日): 母の日
 夜は近くに住む息子夫婦の家におよばれ。
 鉄板焼きの予定と聞いていたので、手土産はお菓子のほか前日の築地土産の車エビなど。
 私のしていたのと色違いの京都の絞りの大判長スカーフを息子の連れ合いにプレゼント。
 息子夫婦が最近行った新潟と静岡の地酒を飲みながら食べて、話して.. 長時間の滞在。
 母の日だからと花束もいただいた上、夜は人通りがなく寂しいからと2人で送ってくれて、
 楽しい母の日を初体験。 ありがとう。

5/17 さら
わぁ〜適度な距離を置きつつも心はしっかり繋がって素敵な親子関係ですね! ご子息とお連れ合いの優しさ+さりげない気配りに、私までホロリとしてしまいました。最高の母の日でしたね♪
むかし桜
さらさん、ありがとうございます。
普段の我が家は連絡も少なく疎な感じですので、さらさんのお母様へのお心遣い、ご子息の優しさなど、いつも素敵ね〜と思って読ませていただいています。そのさらさんのお言葉に、今更ながらにうれしくなりました。本当にありがとうございます。

2016.5.6 [金] 團菊祭・昼の部

菊之助の長男つまり菊五郎・吉右衛門の孫の初お目見えが話題の今年の團菊祭。
初日に行かれなかったので、急ぐことはないと初お目見えの夜の部は後に回して、昼の部の見物。
「鵺退治」、「菅原伝授手習鑑 寺子屋」、「花街模様薊色縫 十六夜清心」、「楼門五三桐」。

「鵺退治」は観たことがないと思ったら、福地桜痴作の新歌舞伎で54年ぶりの上演だそう。
でも、お能「鵺」で馴染みのある頼政の鵺退治の話だから、初見とは思えぬ感じ。(笑)
ただ恐ろしいはずの鵺が、何ともボッテリした着ぐるみで、全然怖くない! ちょっとね〜と思う。
頭は猿、躰は狸、尾は蛇、手足は虎に似た怪物のはずが、あれは、なーに?状態。
梅玉の源頼政、魁春の菖蒲の前、又五郎の猪の草太、錦之助の九条関白。
「寺子屋」は、一転して花形による上演。
海老蔵の松王丸、松緑の武部源蔵、菊之助の千代、梅枝の戸浪。
思った以上に見応えがあって、花形役者が力を付けてきたとうれしかった。
久しぶりだという團十郎型って覚えていなくて、観慣れた動きと違って、おおっ!と思ったのが、
きっと團十郎型なのだろうと思いながら観た。(笑)
「十六夜清心」は、時蔵の十六夜に、菊之助初役の清心。 あと、左團次、松也など。
短い「楼門五三桐」は、菊五郎の真柴久吉に、吉右衛門の石川五右衛門で、ご祝儀演目。(笑)

*****
終演時には、もう雨が降り出していてガックリ。
こんな早く降り出すとは思わず雨コートを持って出なかったので、雨中を歩きたくない。
予定変更して地下道で銀座に出て、茶の葉で雨宿りを兼ねて休憩。
雨が止まないので予定は後日に回して帰ろうかとしたら、更なる想定外の事態に遭遇。
線路亀裂とかで、メトロ運転見合わせ。 タクシーに乗る以外、帰れない。
この頃、事故が多くて困ったものだと思っていたところで、また〜と思うものの、仕方ない。

また予定変更して、大島紬だから少しなら濡れても大事にはならないだろうと、当初の予定に戻し、
折り畳み傘を差し着物の裾に気を付けながら歩いて、キイさんの作品展@日々に伺った。
ヨモギで染めたという薄い空色の絽縮緬の帯揚げにニコリ。 
お会いできたのも帯揚げもうれしく、ニコニコ。
でも、運転再開したメトロは大混雑。 家に戻った時には、疲れて、汗びっしょりで、グッタリ。

*****
色大島紬。 小紋風?の印象の、横に多色の片身替り風。 (たけがわ「綾の舞(竹千雅)」 )
刺繍名古屋帯。 灰色の市松地。 四角い刺繍の組み合せ。 (竹内功)
五嶋紐。 白色に空色・こげ茶色の入ったもの。
青灰色の濃淡暈しの紬地?の帯揚げ。 細かい四角など織り込まれたもの。
焦げ茶・白色の京くみ紐の鼻緒の草履。 銀鼠色の台。 (Run)

2016.5.3 [火] ドン・キホーテ

今日は憲法記念日。
私が子供の頃は祝日には授業はないものの登校して、先生のお話を聞き紅白菓子をもらって帰宅。
国旗を掲揚する家も多く、旗日がピンと来る光景だった。
徐々に旗を揚げる家が減り、それでも実家は長く旗を出していたが、いつからか止めてしまった。
旗は兎も角、お話を聞くことで、その日がどういう日か認識できたのだと思う。
私の子供世代は既にそういう経験もなく、祭日・祝日の意味合いを考える習慣がないのは残念。

*****
昼から出かけて、プティパ/ゴルスキー振付のバレエ「ドン・キホーテ」を楽しんできた。
何度か観ているが、今日は動きもじっくり楽しく観られて、ニコリ。
主役2人のパートナーぶりが特に大事なバレエだなぁと改めて思いながら観ていた。

指揮:マーティン・イェーツ
キトリ(ドゥルシネア):米沢唯、 バジル:井澤駿、 ドン・キホーテ:貝川鐡夫、
サンチョ・パンサ:高橋一輝、 他に、マイレン・トレウバエフ、長田佳世、本島美和、など。

*****
何と、チケットを忘れるポカをして、メトロを乗り換えようとした時に気付いて、ギョギョギョ。
早めに家を出たお陰で時間的に間に合いそうだと、家に取りに戻って行き直した。
でも30分近いロスで、経路は交通費が高い最短ルートに変更。
チケットは珍しく昨夜のうちに持っていくつもりだったバッグに入れておく準備よさだったが、
それが却って仇になったようで、安心してチケットのことが頭からすっかり抜けてしまい、
別のバッグに変えた時に全く思い出さなかったためのドジ。 
折角忘れないように準備したのに.. 何ということ.. 段々こういう悲しい失敗が増える。(涙)
思い込みをしない、注意に注意を重ねること、自戒ばかり。

*****
訪問着。 扇面の地紋の白い綸子地。 銀糸と紫色の濃淡に白色の入った吊花?の刺繍。
袋帯。 手織り棯金綴錦。 パールシルバー色の濃淡の段織り。松葉菱。(桝屋高尾「松葉菱文」)
五嶋紐。 江戸本高麗。 白地に春光箔。 薄青色・薄桃色の方。 (銘つぼたれ)
極薄い青磁色の帯揚げ。 金糸の七宝柄など入り。
白色の皮シコロ織の鼻緒の草履。 薄いパ−プルシルバーの台。 (長谷川)
利休バッグ。 薄茶色。 疋田と葉柄の市松。 (伊と忠)  麟鳳襷紋のサブバッグ。 (川島)
塵除け。 道中着衿。 紗お召地。 極薄緑色。 葉と水玉柄。

着物は20代半ば過ぎに一目惚れして、初めて自分で選んで仕立ててもらった着物。
着ないまま箪笥で眠らせていたのを、また着始めた時に袖丈だけ短くしたが、
白地で訪問着然としていて目立つから、なかなか着る機会がなく、そのまままた仕舞い込んでいた。
漸くエイッと続けて着たものの、その後はまた暫く着ていないで、気になっていた。
色合いから藤の季節の気分がすると思って久しぶりの着用。 6年ぶりらしい。
大好きだけれど、殆ど着ていないうちに、もうそろそろ年齢制限にかかりそうなのが残念。(笑)

2016.5.2 [月] 昨日も今日もバタバタと

昨日は、ああ今日は日曜メーデーだわねぇ〜と思いながら、竹橋へ展覧会を観に出かけた。
今日行く予定だったが、別の予定ができて、日曜でも此処はそんなに混まないだろうと予定変更。

会期末の近い「芹沢けい介のいろは — 金子量重コレクション」@東京国立近代美術館工芸館。
今やっている展覧会で、若冲と並んで是非とも観たかった芹沢けい介の作品展。
着物・部屋着、屏風・暖簾、染紙・染布、本、装幀、何年分ものカレンダー等々、
多岐に亘るデザインに、素晴らしい才能を再認識。  才能だけではないのだろうが..

まだ十分に時間があったので、本館MOMATの「安田靫彦展」にも寄った。
代表作何点かはあちこちで観たことがあるけれど、それ以外のイメージがなかったので、
100点以上の作品を見られるそうだから、いい機会だと観てきた。 
「黄瀬川陣」、「飛鳥の春の額田王」などは無論いいけれど、何とも独特な「風神雷神図」も好き。
やっぱり何度か観た代表作の印象が強いが、歴史上の人物、テーマを描く画家として認識できた。

*****
今日は、右手首を骨折した友人の家に、別の友と一緒にお見舞いと手伝いに出かけた。
元気印の友人は、怪我をしていても、不自由な手で、できることは何でもしているものの、
見舞客は、料理の下ごしらえなど頼まれるままに立ち働くことになる。(笑)
単純骨折で、不自由なことを除けば(それが大変なのだけど)、当人は元気で心配はない感じ。

お昼を食べに近くの蕎麦屋に出かけたら、狭い道にぞろぞろ歩く沢山の人の列。
日本人が多かったが外国人にも何組も出会った。
土曜日に電話で話した時に聞いてはいたものの、谷根千めぐりらしい観光客の多さにビックリ。
聞いていても、ええっと思うほど、店にも道にも、あちらにもこちらにもグループが大勢。
私も京都を歩き回って来たばかりだが、ここは観光地ではないのにと思ったけれど、
谷根千は観光地なのかしら?

お茶を飲み、おしゃべりしながら手を動かして、我が家でもこれくらい動けば直に片付くのに、
それができないのよね〜と皆で笑っているうちに、夕方。
友の、怪我をしようがメゲナイ元気さ、どんどん何でもする気力を見習いたいと思いながら、
作った惣菜のお裾分けにも与って、ラッシュの中を帰宅。

2016.4.29 [金] また眼福・口福

午後は、楽しみにしていた国立能楽堂の特集・寺社と能(春日大社)という企画公演を楽しんだ。
能・金春流「翁」、狂言・大蔵流「末広がり」、能・金剛流「春日龍神」。

是非とも観たかったのは、金春流の「翁」。
「十二月往来」と「父尉延命冠者」という2つの小書付きで、通常の翁とは異なり、
「式三番」の原型という翁(白式尉)、三番三(黒式尉)に父尉を加えた「父尉延命冠者」の形式。
興福寺薪猿楽で上演される「十二月往来」も替の型として挿入されるそうで、楽しみにしていた。

翁が1人でなく3人で、通常の装束と違い白い狩衣・指貫姿なのが、まず目を惹く。
翁が3人だから、露払い(笑)のように面箱をもって先導する千歳の他に2名が面箱をもって続く。
翁に続く、三番三、囃子方、後見、地謡が、素襖裃に侍烏帽子姿というのは通常通り。
翁による祝歌の後、千歳の舞、そして3人の翁が正月から12月までの往来を目出度く謡ってから、
主の翁が祝の舞(天地人の舞)を舞い、次いで面を白式尉から父尉に替え、祝祷の謡を謡う。
ともに舞台上で面を掛けるのは通常の翁と同じ。 延命冠者は千歳が面を着けて演じた。
翁が退場すると、三番三が、直面で揉ノ段、黒式尉の面を掛けて鈴の段を踏むのは、通常通り。
観る機会が稀有なこの特別な翁を観られたのが、うれしかった。
翁・父尉:金春安明、翁:高橋忍・金春憲和、千歳・延命冠者:茂山茂、三番三:大蔵彌太郎など。
囃子方は、藤田次郎、大倉源次郎他2名、大倉慶乃助。

狂言「末広がり」は、末広がりが扇の別名だと知らない太郎冠者が都ですっぱ(詐欺師)に騙され、
主の果報者に追い出されたものの、すっぱに教わった囃し物を謡い囃すと..という狂言に多い話。
明治座の花形歌舞伎で勘九郎が太郎冠者を勤めた舞台を思い出しながら、違いも含め楽しんだ。
能「春日龍神」は「龍神揃」の小書付き。
割に最近も観ているが、龍女が後ツレの2人、龍神も後シテの他後ツレが6人で、
見事なばかりの龍神揃のスペクタクルが楽しい。 

通常の此処の公演より長い上演を楽しく鑑賞して、気持ちよく能楽堂を後にした。

*****
夜は、イタリア料理@パッソアパッソを堪能。
先日電話した時には満席で入れず、今日なら入れるということで予約していた。
途中、日本橋で買い物をして時間をつぶしてから伺った。

最初が、筍のピクルスに、山葵の少しピリッとしたソースを載せたモッツアレラチーズ。
そしてアンティパスタ?は、魚と肉の料理の盛り合わせの見た目も楽しい一皿。
鮑を載せた鰤は山葵載せ、ヤマメも含めた何種類かの魚で作ったパテ風?に、
やはり魚を合わせた煮凝り風? それに豚肉の赤ワイン煮。
ゼリー・寒天を使わない煮凝り風?のトマトとベビーリーフが添えられている。
それぞれの味も味の違いも楽しめて、ニコリ。
次の茶色のドロッとしたさくら鱒のスープが、シェフが時々作る独特の魚のスープ。
魚の味が顕著で、食べていると楽しくなるものの、好き嫌いが分かれそうだと思う。
パスタは、蛤入りの手打ちの平たいコルツェッティで、山葵の効いたソース。
同じような大きさに切った薄い大根と蕪とで、楽しい美味しさ。
次のホタルイカの入った焼きリゾットに載っていたのは、何だったか、もう記憶の彼方。
私のメインは馬肉で、シェフが田植えの後で掘ってきた筍添え。 もうお腹一杯ながらペロリ。(爆)
デザートは、苺と、苺に無花果?だったかが入ったソルベが添えられた何だったかしら?
最後の飲み物は、いつものようにハーブティー。
白ワイン2杯で酔い加減になったものの、楽しく美味しくいただいて辞去。
でも、4日経って遡って書いていると、忘れてしまったこと思い出せないことの多さに愕然。(涙)
食べたことは忘れないから、まあいいかと..(大爆)

*****
江戸小紋・極々毛万筋。 黒×白色。 (中條隆一) (お初)
袋帯。 手織すくい。 経真綿。 灰色系。 経ぼかし。 葉柄。 一部刺繍入り。
唐組紐。 白・藤・紺・青色に金入り。 (道明「波の緒」)
緑・薄青・薄緑・生成りの染分けの帯揚げ。 (和想庵)
灰色の鼻緒、赤い前坪、白色の天、黒色の巻の草履。 (伊と忠)

2016.4.27 [水] 展覧会@上野

昨日で展覧会回りに弾みがついて(笑)、今日も展覧会に出かけた。
観たい展覧会が多過ぎて、いつ何処に行くのがいいか、会期を確認しながら迷ったものの、
取り敢えず、一番観たい「若冲展」を観に、上野行きに決めた。
開室前から並んでいる方が多く開室時には既に長い待ち時間が発生し、そのまま空くことがなく、
一日中混雑状態だとの情報通り、昼過ぎに出かけて着いた時にも待ち時間は1時間半近い。
予想していたから、ああ、やっぱりと思い、若冲は後回しにして、先にトーハクに行った。

「生誕150年 黒田清輝 日本近代絵画の巨匠」@トーハク平成館。
黒田清輝の作品はトーハク所蔵のものが多く、本館に常設コーナーがあるし、
此処でも他の美術館でも何度も観ているが、まとめて観る機会は滅多にないので行くことにした。
記憶にある絵も多い一方、黒田清輝と言えば人物画を思い出すけれど、
風景画もこんなに描いていたのかと認識を新たにしたり.. 興味深く観て回った。
やはり、「湖畔」、『読書」、「厨房」、初めて観た「菊花と西洋婦人」など人物画の印象が強い。
が、今回一番目を惹かれたのは、オルセー美術館から特別出品のミレーの「羊飼いの少女」。
黒田画伯ゴメンナサイ。

表慶館の特別展「黄金のアフガニスタン」も観るつもりだったが、家を出たのが遅かったので、
「黒田清輝展」をゆっくり観ているうちに予定より遅くなってしまい、
疲れてしまって若冲を観られなくては悔しいしと、会期は始まったばかりだから、これは次回に回し。

*****
いよいよ「生誕300年記念 若冲展」@東京都美術館。
伊藤若冲の生誕300年を記念して、初期から晩年までの代表作が展示されている。
東京で一堂に会すのは初めてという若冲が京都・相国寺に寄進した「釈迦三尊像」3幅と、
「動植綵絵」30幅(こちらは宮内庁三の丸尚蔵館所蔵)も含め、
前にも拝見したことのある襖絵・屏風など、いろいろな絵を興味深く楽しく観て回った。
鶏・鳳凰など独特の強い印象の絵が印象的だが、一見穏やか?な襖絵・屏風も見応えがある。

ただ混雑状態は半端じゃない。 聞いてはいたけれど、都美にしたら、ものすごい混雑。 
会期が短いためか、TVでの宣伝のせいか、初日から連日、終日混んでいるらしく、
待ち時間も長いし、当然ながら中に入っても、人ヒト人で、見難い。
少しは混雑状態が緩和されるかと思って遅めに行ったが、それでも、入室まで30分待ち。
展示作品の前に大勢の人が群がり、人数以上の観難さ。 作品に近づけ過ぎる距離感のせい?
上の方3分の1くらいしか見えなかったりしたので、私は無理に観るのは止めて、
一回りざっと観て回って、4時半頃に入口に戻ったら、もう入り口付近は空いていた。
で、予定通り、それから少し落ち着いて、もう一回り。
でも中に行くほど混雑状態で、5時半の閉室まで混んだまま。  ふう〜

*****
上野の山下まで新緑の桜の下を歩き、展覧会後の約束の如く(笑)、みはしで一休み。
疲れた身体に甘いものが美味しい。
広小路まで歩き、夕食用の買い物をして、帰宅。

2016.4.26 [火] 舌も目も喜ばせ

先週は京都で筍会席料理に舌鼓を打ったものの、今月は他に美味しい料理を食べていない。
欲求不満を解消すべく(笑)、みかわ是山居に伺って、また天ぷらランチをいただいた。
同席の皆さんは全員お任せだったが、私は昼時の常でランチコースに季節種の稚鮎を追加。
近年は4月に此処で稚鮎を食べたことがない(多分)ので、もう稚鮎?と思ったが、
ぎんぽうが入荷せず稚鮎になったらしい。 蓼酢で美味しくいただいた。
向付3点盛りに今日も季節を感じてニコリ。 途中の箸休め?の野菜はタラの芽。
海老真丈のお椀の青物が三つ葉でなくジュンサイだったのも、季節感いっぱいで、うれしい。
最後の野菜をアスパラとタラの芽にしてもらう。 タラの芽は選択肢に入ってなかったのかも..
此処に来ると、いつも天ぷらを食べるというより美味しい料理を食べたという満足感がある。
でも、昔より減ったとはいえ、今でもツキイチ来るのは多過ぎ感はあるけれど..

*****
舌を楽しませた後は目を楽しませるべく、久しぶりに展覧会に回った。
今年は海外旅行と京都旅行のためもあって、展覧会には殆ど行けず、見損なったものもあれこれ。

で、昼食後なので回れる時間と展覧会の会期を考えて、まずは「美の祝典�T」@出光美術館。
今回は、3回シリーズの1回目で、「やまと絵の四季」。
開館50周年記念で、国宝・重要文化財を中心に所蔵絵画作品が一挙に展示される。
所蔵作品だから今まで観ている作品もあるが、滅多に展示されない作品もあり、楽しみにしていた。
特別展示の「伴大納言絵巻」を上・中・下巻に分けて3回で全部見られるのが、うれしい。
今回は上巻で、応天門の火事での消失と、火事について十分な調査を行うよう帝への進言まで。
上巻は10年ぶりの展示だそうで、私は初めて拝見した。 中巻・下巻を観るのが楽しみ。

時間があれば近くの美術館にも寄りたいと思っていたが、慌ただしいのは嫌だと、
今日は此処だけにして、ゆっくり回り、小休憩後もう1度観て回った。

*****
丸の内仲通りの緑の木々の下を気持ちよく歩き、三菱1号館の前を抜け、東京駅へ。
日本橋まで行って、用事を2件済ませ、デパ地下の叶匠寿庵のクリームあんみつで一休み。
半額になっていたカットフルーツなどを購入して、帰宅。 果物は前に買ったのが家にあるのに..

2016.4.22 [金] 狂言の会

一昨日遅く、京都から帰宅。 綿と絹で色移り具合が違うらしいのが面白いとも思いながら、
藍染の服から色移りしたズボンと肌着をざっと洗い、それぞれ漂白剤を入れ洗剤に浸けておいた。
筋肉痛が酷いのに、お湯を入れる時間を惜しんで風呂でなくシャワーで済ませ、直にダウン。

昨日は、旅行で着た服や肌着の洗濯。 食材の買い物に出かけたが筋肉痛で歩くのが辛い。
今回の筋肉痛は、ふくらはぎ。 一昨年の足が上がらなくなった時は、太ももの前側。 
山・坂でも、歩きと自転車乗りで、筋肉痛になる部署が違うのを自分の身体で体験。(笑)
京都では動き回り過ぎて、東京では起こさないような筋肉痛になるのが、自分でも少しおかしい。

怠さもあって、洗濯以外は殆ど何もしないで、ほぼ1日疲れ休め。 でも、夜の健康講座には出席。
サボリ心が起きたものの、講座のために前日帰って来たのだからと、頑張って出かけ動いて来た。

*****
今日は、漸く足の痛みも殆ど気にならなくなり、日常に戻って、夜は能楽堂の狂言の会。
「家・世代を越えて」と副題のついた狂言の会@国立能楽堂。
3人の人間国宝に、他家の中堅・若手狂言師が共演というか胸を借りるというか..

和泉流「二人大名」は、野村万作の通りの者に、三宅右矩・近成の大名。
大蔵流「鱸包丁」は、山本東次郎の伯父に、茂山良暢の甥。
和泉流「武悪」は、野村萬の主に、野村又三郎の武悪、井上松次郎の太郎冠者(斬り手)。

3曲とも前にも楽しく観たことがあるが、今回も大いに楽しんだ。
野村万作、山本東次郎、野村萬の3人それぞれの、役どころに合った造形が楽しい。
若手も、頑張って演じ、いい舞台になった。
中でも、又三郎の武悪がよかった。 もう若手とはいいがたい中堅だから当たり前かも..
鬼や閻魔などでよく見る狂言面の武悪が、狂言の「武悪」では使われず直面なのがおもしろい。
伯父の1人語りの趣の「鱸包丁」では、居所を変えての語り分けなど、東次郎さんを見ながら
那須語りを思い出し、お歳を考えれば驚異的な身の軽さ・動きの良さまで堪能。

*****
色大島紬。 泥染。 灰青色地。 花火?のような柄模様。
名古屋帯。 グレーアイボリー。 (織楽浅野「花装飾」)
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
草木染(竹染)の帯揚げ。 薄い竹色。
薄色の紬地の鼻緒の草履。 薄水色のエナメル加工の台。

他の帯を締めるつもりが、この帯を暫く締めていなかったので、予定変更。
確認したら、なんと丸3年締めていず、4年ぶりだったので驚いた。 もっと締めたいと思う。

2016.4.20 [水] 京都最終日

→ イノダコーヒ →六角堂→ 東福寺→泉涌寺→三十三間堂 →永楽屋→錦小路・牡蠣屋 →

鞍馬・貴船ハイキングが堪えたらしく、目が覚めても全身がダルイ。 無理せずノンビリ起床。
前日は珈琲を飲み損なったので、まずは珈琲でスタートと、またイノダコーヒ本店に行った。
通されたのが初めて行った時と同じメモリアルルーム。
懐かしくなって、あの時と同じ組み合わせにして、ローストビーフサンドと珈琲を注文。(笑) 
ローストビーフサンドは期間限定で、この日から始まったばかりだそう。
時間的にブランチの感覚。 美味しくいただいて、目も覚めた感じ。
六角堂に寄って、あれこれ眺めまわして(爆)から、ホテルに戻り、小休憩後チェックアウト。

荷物を預け、いよいよ、この日の観光に出発。 電車を乗り継いで、東福寺を半世紀ぶりに訪ねた。
通天橋・開山堂、方丈庭園(八相の庭など)を拝観。
それぞれ拝観料がかかるのが.. 通し券があればいいのにと思うのは、貧乏根性?
三門、本堂、東司、禅堂なども外からじっくり見て、橋も通天橋からの眺めを楽しんだだけでなく、
臥雲橋、偃月橋も見物。 偃月橋は独特の雰囲気のある橋で、両橋からの眺めも、夫々素敵。
紅葉が有名だが、期待した通り、新緑もいいわねぇと思う。
方丈の北のお庭から東に向かう途中で、上手な鶯の囀りが何度か聞こえて来て、思わずニコリ。
前日、他所で稽古中のような囀りを聞いたばかりだったので、うれしく、暫く足を止めて聞き入った。

次いで、ここも半世紀ぶりの泉涌寺まで歩いて行くうちに、足が重いのに気付いた。
舎利殿・仏殿を拝観し、別途拝観料がかかると言われた御座所にも入って庭園も拝見。
楊貴妃観音も拝見して、泉涌寺を後にする頃には、脚は明らかな筋肉痛の兆候。

三十三間堂に行くのに、歩くのが嫌で僅かの距離をバス利用。(汗)
本堂内中央の十一面千手観音座像、居並ぶ千手観音立像だけでなく、風神・雷神像や、
二十八部衆像などもゆっくり拝見し、裏庭の通し矢の行われる外縁や築地塀を見ているうちに、
脚の疲れは酷くなるばかり。 ふくらはぎが痛んで前日の山歩きの如実な後遺症。

で、後の観光予定は、無理しても仕方ないと諦めた。
博物館は無論、行けば少しゆっくりできる河井寛二郎記念館まで歩く気力も出ない。 ふう〜
鍵善で葛切を食べたかったが、四条河原町から歩くのが辛いと、次回にして、
また交差点近くの永楽屋で足休め。 今月で終了の冬季限定「ほっと白玉 抹茶」をいただいた。

少し元気になったし、まだ帰りの新幹線まで時間があり過ぎるので、錦小路を初?体験。
錦小路をゆっくり、ぶらぶらして、牡蠣屋だいやすに吸い込まれるように入店。(爆)
ほんの少し芋焼酎をロックで飲みながら牡蠣三昧。 おばんざい三点盛り以外は、牡蠣ばかり。
生牡蠣、焼牡蠣、オーブン焼き、フライと、食べすぎでしょうと思いながら、10数個をペロリ。
こんなに沢山の牡蠣を1度に食べたのは、わが人生2度目。 自分でも少し呆れた。(大爆)
折角、京都に来たのに、東京でも食べられる牡蠣でお腹一杯なんて..(苦笑)
一昨年行って気に入った割烹に昨年・今年と2年続いて行き損なった。
とは言え、目的の筍を堪能したのだから文句は言えないけれど..

ホテルに戻り、預けていた荷物を受け取って駅に向かったが、時間がまだ早い。
駅で時間つぶしを兼ねて珈琲を飲もうと入ったのが、都ホテル系列の店。
珈琲だけのつもりが、ホットケーキが美味しそうで、お腹は空いていないのに、それもペロリ。(苦笑)
ホットケーキを食べにスマートカフェに寄らず次の機会にしたのに、ここで食べたのは何かの縁?

脚の筋肉痛は増すばかり。 新幹線では居眠りの合間にふくらはぎのマッサージの連続。
筋肉痛は堪えたけれど、今年も京都を満喫して深夜に帰宅。

4/25 びわ
旅日記で観光気分を満喫しました。
それにしてもパワフルですごいです!
元気の源は食にありと確信!笑
4/26 むかし桜
自分の覚えに長々と書いてしまいましたが、楽しく読んでくださったようで、ありがとうございます。
京都に行くと、何故か自分でも不思議なくらい動き回るのですよね〜 動けるだけ動くもので、体力を使い切るらしく(苦笑)、帰宅してからほぼダウン状態になるのが悲しいですが.. 今回は割に早く回復したのも、よく食べたからかしら..(笑)

2016.4.19 [火] 鞍馬・貴船、そして大原へ

3日目は、 → 白龍園→鞍馬→貴船 → 寂光院→三千院 → 伊右衛門サロン →

この日は天気が良ければ鞍馬から貴船に抜ける予定で、スニーカー持参。
鞍馬に行く前に、筍の会で教えていただいた白龍園@二ノ瀬に寄った。
市原・二ノ瀬間の新緑が見事。 もみじのトンネルが人気らしいが、新緑のトンネルも素敵。

鞍馬の僧正ガ谷の立て札に、今月5日にお能「鞍馬天狗」を観たばかりだったので思わずニンマリ。
鞍馬から貴船は、若い頃にも歩きたいと思ったものの、当時は平日には歩く人が少なく、
女1人では止めた方がいいと言われて諦めたいきさつがあって、心に掛かっていた。
昨今は歩く人も増えたので多分平気だろうとの情報に、歩いてみようと楽しみにしていた。
いや〜、新緑の中を歩くのは楽しい。 けど疲れた。 でも歩いてよかった〜

貴船神社奥宮から戻ってくるところで、素敵な洋装のおひでさん・タムタムさんに遭遇。
お宿も素敵だったとのお話に、私もいつか泊まりたいなぁ〜泊まれるといいけれど..と思いつつ..

貴船駅で優しい運転手さんのお陰で電車に飛び乗れて、出町柳に思っていたより早く到着。
大原行のバスが直に来るので、翌日の予定を急遽変更して、大原にも出かけることにした。
三千院でゆっくりしたくて、先に寂光院に伺ってから、三千院へ。
他にも伺いたいお寺はあったが、慌ただしいのは嫌だと、次に回して、三千院でノンビリ。

帰りは国際会館駅ゆきのバスに丁度乗れたので、烏丸線で烏丸御池まで戻った。
夕食前に休憩したくて伊右衛門サロンに寄ったら、松花堂おやつに目を惹かれてしまった。
9種類のおやつの松花堂がタップリした量で、これを食べたらキチンとした夕食は無理そう。
お店の方にも言われ、尤もだと、おやつは後にして、その前に抹茶パスタの夕食。
和洋のおやつを堪能し、かぶせ茶も美味しくいただいて、ニンマリ
次回は、是非とも2階の千總ギャラリーのオープン時間内に来て、両方楽しみたい。

疲れたけれど、いい日だったとニコニコとホテルに帰ってビックリ。
藍染のオフタートルの色が、薄色のズボンにも肌着にも移ってしまって..ギョギョギョ。
買ったものの着ていないままで、何故か色落ちなど思いつかなかった不覚。 落ちるかしら?

4/22 おひで
あの後に大原行かれましたか!す、す、すごいーっ!
わたし、まだふくらはぎが超筋肉痛で階段おりるの大変ですが
むかし桜さんは大丈夫ですか?
むかし桜
おひでさんも筋肉痛になりましたか〜
私は翌日の筋肉痛が酷くて、途中で行き先を減らしましたが、それでも帰りの新幹線内でふくらはぎを揉みまくりました。(苦笑) 昨日も痛んで参りましたが、2日経った今日になって漸く収まりました。 ふう〜

2016.4.18 [月] 京都2日目

→ 朝食@イノダコーヒ → 原谷苑→(北野神社)→北野天満宮 → 昼食@とようけ茶屋→
千本釈迦堂→清明神社→(観光案内所@京都駅)→東寺 →永楽屋本店→スマートカフェ →

この日の予定の第一は、桜の園という原谷苑。
東京八重洲口前の京都館で薦められ、前に偶々ご一緒した方に聞いていたので、行くことにした。

まずはイノダコーヒ本店で腹ごしらえ。 前日沢山食べたので、軽く珈琲だけと思っていたものの、
昨年は量が多すぎるかとパスして心残りだった京の朝食に果敢に挑戦。 ペロリと完食。(笑)

原谷苑は変動制の入苑料が楽しく、最盛期には1500円と聞いていたが、この日は800円。
入苑料からも盛りは過ぎたのを認識しながら入ったが、まだ十分に花見を楽しめた。
ここの桜は種類が多いので、まだ枝垂れ桜が見られるだろうと聞いた通りだった。
最盛期の素晴らしさを思いながら、大混雑だろうから、私にはこれでも十分と思った。

ついで、わら天神までバスで行って、北野天満宮などを通って、とようけ茶屋でゆっくり昼食。
2年越しの楽しみだったので、京野菜と生湯葉膳にふくだわらを追加。
一昨年は行列に驚いて、昼時しか開いていないのを知らず、少し空いてからにしようと、
天神さまと上七軒を回ってから行ったら、終わっていてガックリしたものだった。
ふくだわらを追加するのは多過ぎかしらと思ったけれど、京野菜と生湯葉はお腹にも優しく、
湯葉それぞれの違いも楽しめて、ニコニコリ。

そして、今まで伺ったことのなかった千本釈迦堂まで歩いて、じっくりお堂と持仏などを拝見。
清明神社に寄ってから堀川沿いを少し散歩。 水の流れを見ながら歩いて、リフレッシュ。
京都駅まで行き、観光案内所で鞍馬・貴船情報収集。 大原行のバス時刻表もいただいた。
まだ時間があるので、やはり行ったことのない(多分)東寺へ行って、ゆっくり拝見。
金堂、講堂、中に安置されている仏像、五重塔などを見ているうちに、前にも観たかしらと思う。

四条河原町まで移動して、永楽屋本店で、季節限定の「楽・桜かおるパフェ」をいただいて小休止。
夕食用のおはぎと土産用の一と口椎茸を購入。
ホテルに帰る途中、スマートカフェの近くを通ったので、珈琲とフレンチトーストをいただいてから、
おはぎを思い出して、食べられるのかしら?マズイわねぇと思ったものの、後の祭り。(爆)
途中でスーパーに寄って、牛乳と苺と、翌日の山歩き用の水を購入。

2016.4.17 [日] 筍の会

昨年、再開された京の筍の会に参加させていただいて、筍料理を堪能し、味を締めた(笑)私は、
今年も幸いに参加可能な日に決まったので、飛びついて参加。
でも、筍だけで京都まで新幹線での往復は勿体ないと、貧乏性を発揮。(爆)
昨年と違い、こんぴら歌舞伎@琴平に行くのは止めたが、あと3日の京見物を組み合わせた。 

初日は、朝の新幹線で京都まで行って、集合地には余裕をもって到着。 ふう〜と一安心。(大爆)
朝から着物を着る気力不足と、歩く予定があったので大荷物になるのを厭い、洋服で参加。

まず、筍を堪能。 昨年で分かっているものの、それでもやはり美味しく、うれしくてニコニコ。
無論エグミもなく食べ易い優しい印象の筍料理の数々。 私だけでなく、ほぼ皆さんが完食。

次いで、善峯寺(よしみねでら)に行くという方々にご一緒させていただいて、善峯寺詣で。
タクシーから降りた途端、空気が違う! 涼やかな空気を感じ、ああ! いいわねぇ〜と思う。
京都のこちら方面の知識がなく、初めて知ったお寺だったけれど、楽しく拝観というか見物。
桜の名所らしいが、もう時期が遅すぎるとの話もあったものの、まだ桜も楽しめて、ニコリ。

そして2次会。 京のおばんざい料理とワインなどに皆さんとの話も楽しんで散会。
ホテルまで歩いて、チェックイン。

2016.4.16 [土] 

今日は一日中、ラジオから熊本地震の様子が流れて、心が痛む。
今朝未明の地震は、一昨日の地震の余震でなく、前のが前震で今度のが本震だそう。
その後一日中余震が続いている。
5年前を思い出しながら、どんなに大変だろうかと思う。心を寄せることしかできないけれど..

2016.4.15 [金] 落語と能楽のはしご

午後は国立演芸場に落語を聞きに行って、その後、夜の国立能楽堂の定例公演に行った。
能楽のチケットは発売と同時に取ったのに、落語は気付くのが遅く、危ういところだった。

今月の中席(11日〜20日)のトリは桂歌丸で、圓朝の「塩原太助」の後半「出世噺」を語る。
昨年は、前半の「青の別れ」をやるというのでチケットを取ったのに体調不良で行き損なって、
今年こそと思っていたが、うっかりしてチケ取りが遅くなってしまったので、
体力的に不安はあったものの、まあまあの席のあった今日、はしごすることにした。
それに、当初予定した13日にすると、月曜から金曜まで平日は連日観劇・観能になってしまい、
それも体力的にキツイし.. まあ、結果オーライとした。(笑)

まずは落語の定席(中席)。 お目当ては歌丸さんだし、体力を考えゆっくり出かけて、30分遅れ。
冒頭の落語とコントはパス。  コント山口君と竹田君は聞いてみたい気もあったけれど..
歌丸さんの前は、三遊亭遊雀「動物園」、雷門助六「凝り相撲」と踊り「操りかっぽれ」、
桂竹丸「鹿児島金明竹」で、あと、Wモアモアの漫才、桧山うめ吉の俗曲と踊り「夜桜」。
何度も聞いているようなまくらをまた聞いて、変わり映えのなさに、ちょっと..と思う。
助六は噺より踊りの印象が強く寄席芸としては洒脱だが、染五郎の操り三番叟を観たばかり。
なので、上手くても、上手さが違うわねぇと、当たり前のことを思ってしまう。
でも、歌丸さんの「塩原太助一代記」の「出世噺」を楽しく聞いたから、OK。

*****
また半音で、珈琲(アルガヨル)とスコーンをいただいて休憩。
夜の能楽まで時間があるので、久しぶりに珈琲のお替りでイルガチェフェコンガ。

*****
今晩の能楽の番組は、狂言・和泉流「悪坊」と、能・観世流「朝長 三世十方之出」。
狂言「悪坊」は初見で、何度か観ている類曲の「悪太郎」との違いも楽しみにしていた。
「悪太郎」に比べると「悪坊」は大分穏やか(笑)。 でも、やっぱり楽しい。
シテ/悪坊:三宅右近、アド/出家:野村萬斎、小アド/茶屋:石田幸雄。

能「朝長」は小書「三世十方之出」つき。
端正な印象の舞台を堪能。
いいお能だったと満足していたら、駅までご一緒した知人も概ね同じ印象だった様子。
シテ:観世清和、ワキ/旅僧:福王茂十郎、アイ/長者の下人:高澤祐介、
それに、ツレ/侍女、トモ/従者、ワキツレ/従僧2人など。
囃し方は、松田弘之、観世新九郎、亀井忠雄、小寺佐七。
面は、前シテ/青墓の長者:深井、後シテ/源朝長:今若、ツレ:小面。

*****
小紋。 墨流し染。 灰藤に薄墨・薄茶色等。
染名古屋帯。 塩瀬。 紫色地。 円の中に藤文。 (染の北川)
伊賀組紐。 黄緑色、片側に灰深緑・茶色入り。 (松山好成)
若草色の帯揚げ。 桜・藤・水・垣などポイント刺繍入り。 (源氏物語「紫の上」)
生成りほか薄色の五嶋紐の鼻緒の草履。 パールパープルの台。

2016.4.14 [木] アンドレア・シェニエ

今月2度目のオペラ公演で、ジョルダーノ作曲の「アンドレア・シェニエ」を観に(聴きに)行った。
歌手が揃っていて、それぞれのアリアも聴き応えがあって、ニコリ。 
可動壁?と回り舞台を使った演出・美術も、象徴的で分かり易くて好き。 
新国立劇場で3回目の上演だが、評判がいいらしく(多分)、当初から同じ演出。
他のオペラで、いいと思う演出だったのに、何故か新制作になって、新しい演出がいいと思えず
ガッカリしたこともあるけれど.. 新制作するなら前のよりよくないとねぇ〜
回り舞台での場面転換なので、舞台に動きがある割には歌手は動かなくてよく、
歌以外の余計な労力を使わないで歌えるように思えるから、歌手にも評判がいいのかも。(笑)

指揮:ヤデル・ビニャミーニ、 演出・美術・照明:フィリップ・アルロー
アンドレア・シェニエ:カルロ・ヴェントレ、 マッダレーナ:マリア・ホセ・シーリ、
ジェラール:ヴィットリオ・ヴィテッリ、 ルーシェ:上江隼人、 密偵:松浦健、
ほかに、森山京子、清水華澄、竹本節子、大久保眞、などなど

*****
終盤に地震。 少し揺れたので、東北で地震かと思ったら九州だったので驚いた。
東日本大震災後は地震の度に客席がざわついたりしたが、今回は皆さん落ち着いていて、
それが不思議に印象的だった。(笑)
地震被害がこれ以上酷くならないように願う。
とともに、東京圏も安心できないだろうから、私も対策強化すべきかと思うけれど..

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洒落訪問着。 消炭色。 型染め・道長取り。 牡丹唐草・桜・梅鉢・立涌など。 (築山政春)
袋帯。 灰色地。 水辺の柳に鳥(カワセミ)。 (津村・川島睦郎「流水柳鳥文」)
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)
白色の皮シコロ織の鼻緒の草履。 薄いパ−プルシルバーの台。 (長谷川)
塵除け。 道中着衿。 奄美泥染。 黄緑色など多色グラデーション。 (赤塚次男)

2016.4.12 [火] 花形歌舞伎

菊之助、勘九郎、七之助の3人を中心とした花形歌舞伎を明治座に観に行った。
ここの歌舞伎公演は時間が短いことが多いし、日程的な問題もあり、久しぶりの昼夜通し見物。

昼の部は、「芦屋道満大内鑑 葛の葉」、「末広がり」、「女殺油地獄」。
「葛の葉」は、七之助の葛の葉(女房・姫とも)、梅枝の安倍保名。
信田庄司夫婦は、亀蔵・歌女之丞。
「末広がり」は、勘九郎の太郎冠者で、あと亀蔵、国生、鶴松。
「女殺油地獄」は、菊之助の河内屋与兵衛に、勘九郎の豊嶋屋七左衛門、七之助のお吉。
他に、権十郎、吉弥、橘三郎、梅枝、新悟、萬太郎など。

「葛の葉」と「女殺油地獄」で女房を勤めた七之助が、頑張って演じていて、それなり。
でもね〜 綺麗で若い女としてはいいけれど、女房に見えなくて、ちょっと..
「葛の葉」での曲書きが予想以上の出来。 期待値が低すぎたとも言えるけれど..
菊之助も健康的ないい男過ぎて、道楽者の与兵衛には少し説得力に欠ける。
よさそうな男なのに悪いというのなら合いそうに思うけれど、そんな役あったかしら?
梅枝の保名は、期待以上。 このところの成長ぶりが、うれしい。

*****
昼の部の終了がこの劇場にしては遅かったためか、それとも出演者の都合でもあるのか、
出ずっぱりの疲労回復に時間がかかるのか(笑)、夜の部の開始は歌舞伎とは思われぬ5時。
そのためかどうかは兎も角、夜の部は、「浮かれ心中」、「二人椀久」だけで、随分と短め。(爆)

「浮かれ心中」は、勘九郎の若旦那栄次郎、菊之助のおすず、亀三郎の太助、梅枝の帚木、
あと、彦三郎、亀蔵、歌女之丞、橘太郎、新悟、萬太郎など。
ばかばかしくて、つい笑ってしまうおかしさは、勘三郎が演じた時と同じ。
ただ、勘九郎が声だけでなく所作もあまりに勘三郎に似ていて、それで楽しめなくもなる。
持ち味が違うから、勘三郎では笑えたところが勘九郎では笑えなかったり.. 難しい。
あの世代の役者の中では、踊りもうまいし芝居もいいのに、残念な気にもなる。
持ち味・ニンを生かす狂言を選び、勘九郎らしさを追求して欲しいと願うのは、まだ無理なのか?

「二人椀久」は、菊之助の椀屋久兵衛と七之助の松山太夫。
美男美女?の綺麗な踊り。 でも、それだけの感もある。 若いから仕方ないかと、今後に期待。
それに、菊之助は恋しさから狂うには健康的過ぎるし、七之助も男を狂わすようには見えなくて..

総じて、3人が大奮闘。 梅枝の成長も素晴らしいし、花形・若手の芝居を楽しめた。
と同時に、これからへの課題も山積と思うのは、期待し過ぎ? そんなことないわよね〜

*****
昼の部と夜の部の間は外に出て、東京洋菓子倶楽部のケーキと珈琲で一休み。
縫月堂で、夜のおやつを調達。 1つは家で食べるつもりで、桜餅と道明寺を1つずつ。
今半で、劇場の休憩時間に食べる夕食用のすき焼き弁当を購入。
昼のお弁当は、関山で求めた茶巾寿司などだったから、いい組み合わせだと自己満足。(笑)
柳屋の行列があまり長くなかったので、並んで、鯛焼きを1つ買って、夜の部の前のおやつ。
お菓子の食べ過ぎだと我ながら呆れつつ、つい買って食べてしまう自分に反省も。(汗)

*****
江戸小紋・よろけ縞。 小豆色。
袋帯。 銀灰色? 菱形の中に牡丹・牡丹唐草などの意匠。
伊賀組紐。 灰紫色。 紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
薄桃色と肌色の道長取りの帯揚げ。 絞り・刺繍のような織入り。
黒のエナメルの台の草履。 鼻緒・巻は黒と紫色。

着物は伊勢型紙写しの江戸小紋で、ここ数年で1度しか着ていず、これからも着そうにない。
洗いに出して、しまっておこうと、最後のつもりで着用したら、見ている時より着た時の方が好み。
この着物から私の江戸小紋好きが始まったのだと思い出し、もう少し着ようと思い直した。(笑)

2016.4.11 [月] 歌舞伎座・昼の部

週末を挟んで、また歌舞伎座の大歌舞伎。 朝から昼の部を観に行った。
染五郎の「松寿操り三番叟」が軽妙。 軽すぎかも..(笑) 後見役は松也。

そして幸四郎が描く悪の華「不知火検校」で、浜町河岸より横山町の往来まで。
親の因果が子に報い?生まれた時から目の見えない富之助が悪行を繰り返しながら大人になり、
按摩の富の市になり、師匠を殺して2代目検校まで上り詰め.. 破滅するまでの悪の数々。
悪の魅力というけれど、私はこの手の話にはウンザリ感があって、あまり楽しめない。
なのに観に行くのは、私の業かしら?(苦笑)
悪の片棒を担ぐ仲間・手下に染五郎、彌十郎、松也、悪人に翻弄される側は、魁春、友右衛門、
錦之助、孝太郎、児太郎、桂三、秀調など。 それに、左團次、秀太郎なども出演する大一番。

最後は松羽目物で、仁左衛門の山蔭右京、左團次の奥方玉の井で「身替座禅」。
あと、又五郎の太郎冠者、米吉と児太郎の千枝・小枝。
決して悪くはない、いい芝居だけれど、右京は菊五郎で観たいと思ってしまうのが..

*****
終演後は、いわて銀河プラザで、終演後のお約束的ミニソフト(笑)に、お菓子など購入。
また松屋の茶の葉に寄って、一休み。 グリーンピースのおこわサービスがあり、お菓子は草餅。
八重洲口前の京都館で、来週の京都旅行の情報収集。
銀座から京橋、日本橋と寄っているうちに思いがけなく時間が経っていて、急いで帰宅。

*****
江戸小紋・お召十。 白山紬地。 茄子紺色。 (小林義一・染/六谷泰英・型)
名古屋帯。 貝紫染め。 伊那紬地。 白地。 薄紫・薄紅色など。
五嶋紐。 白に焦げ茶・空色などで変わった編み。
藍染の帯揚げ。 藍色の濃淡。 薄色の方を出して。 (松原)
藤・金・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 銀色の台。

他の季節なら印象が違うのに、この時期だと桜のイメージがする帯を総動員した感もあり。(笑)
若い頃は桜をあまり意識しなかったのに、最近は歳のせいか桜への気持ちが昔よりずっと強い。
こんなところでも、歳を自覚するようになったのが、何ともいやはや..

2016.4.10 [日] 名残の葉桜

お江戸深川さくらまつりも今日でほぼ終わり。
混雑している桜の名所に出かける気にはならないが、昼頃から日が射してきたので、
和船の上で奏される新内流しを聞くのもいいかと、葉桜承知で門仲まで出かけた。
運が良ければ、桜吹雪か花筏を見られるかもしれないと思っていたが、風が弱くてどちらもなし。
でも、土・日の午後1時間しかやらない新内流しの風情を初めて見られてニコリ。
前に和船に乗った時は随分長く待ったけれど、今日は待っている方が少なく殆ど待たずに乗れた。
乗船申し込みの際、逆3分咲きと言うので笑ってしまったが、葉桜も多かったけれど、
まだ満開の木も2〜3本あって、それなりの花見船。
それに、乗船できた時には、まだ新内流しの船も動いていて、ちょっと風情を楽しめた感じ。
待っている時に、以前入っていた朗読サークルの方にお会いし、お話しできたのもうれしかった。

遅いお昼というか3時のおやつの時間近くだったのに、近為は満席で空くのを待つ人も10人近い。
で、此処はまたの機会にして、三河で麦とろと田楽をいただいた。
自転車で往復したら、少し疲れて、体力がなくなってきているのを感じる。

2016.4.9 [土] 南部の女曲舞舞い

普及公演を観に、今週2度目の国立能楽堂通い。
駅そばの建て直し中の津田塾大学の敷地の桜が、まだ葉桜にはならず咲いていて、うれしい。
でも、塀側=道路側の枝はそのままだが、内側の枝は随分バッサリ切られていた。
工事の都合なのか、前からなのに私が偶々今になって気付いただけなのか..

今日の番組は、解説・能楽あんないのあと、狂言・大蔵流「横座」と、能・宝生流「百万」。
解説・能楽あんないが「南部の女曲舞舞い」だったのに、表示をちゃんと見ないで、
解説でなく曲舞を見られるのかと思い込んでしまって、ぬか喜び。(苦笑)
でも、お能に出る曲舞や物狂いの話が分かり易く、楽しく拝聴。

狂言「横座」に出る牛が、着ぐるみ、角つきの黒頭に面を着た狂言師なのが、いつ見ても楽しい。
でも、あれを演じるのは大変そう。 さぞ疲れるだろうと思う。

能「百万」は、人気曲らしく上演頻度も高いのに、私は未だに楽しさというかよさが分からない。
いつになったら分かるようになるのやら、まだまだダメだわね〜と思う。

*****
紬訪問着。 大島紬。 古代染色純泥染。 黒地。 箔散らし柄。
袋帯。 紗刺。 枯金紗。 ペルシア鳥獣文。 (中野) (お初)
伊賀組紐。 白・黒色。 (松山好成)
渋い草色の帯揚げ。 細かい市松風?の菱形の織。

着物を着ながら、昨日と着物を逆にすべきだったと思ったものの、そのまま着用。
帯は、他の帯を捜しているうちに見つけ、漸くの出番。
好き嫌いに係わりなく、着用していないものは長く着用しないままになってしまっている。
着ていないと記憶から遠くなってしまうからかしら?

*****
終演後は、夜の健康づくり講座に出席のため、直ぐに帰宅。
今季は申し込み多数で抽選になったが、今季から参加の方々が驚くほど多い模様。
そのためもあるのか、出席率が今までになく高くて、会場がギッシリ状態。
私は元気に動いているうちに疲れてしまい、終盤は時々動きを省略したり..

2016.4.8 [金] 幻想神空海

今月の歌舞伎座の夜の部は、「彦山権現誓助劔」と、新作歌舞伎「幻想神空海」。
「彦山権現誓助劔」は、「杉坂墓所」と「毛谷村」で、仁左衛門の六助に、孝太郎のお園。
あと、東蔵のお幸、歌六の微塵弾正実は京極内匠、彌十郎の杣斧右衛門など。
初めて観る仁左衛門の六助は、丁寧で、上手くて、それらしく(笑)、観ていて楽しい。
孝太郎も頑張っていたし、悪くはなかったものの..
折角の仁左衛門の六助だから、お園は時蔵で観たかったと思う。

高野山開創1200年記念という新作「幻想神空海 沙門空海唐の国にて鬼と宴す」は、
新開場こけら落しで話題になった新作「陰陽師」同様、夢枕獏原作で、染五郎を中心とした上演。
私は結構楽しく見たが、歌舞伎らしいかどうかも含め、是非が分かれそう。
能楽堂でよくお会いする方は、あまりいいとは思われなかったご様子だが、
こういう新作のうち、繰り返し上演され手を加えられながら残っていく作品が出るとうれしいし、
私としては「陰陽師」もこの「空海」も、再演を期待したい。
染五郎の空海、松也の橘逸勢、歌六の丹翁、又五郎の白龍、歌昇の白楽天、米吉の玉蓮、
児太郎の春琴、それに、雀右衛門の楊貴妃に、幸四郎、彌十郎、宗之助、種之助、廣太郎など。

*****
江戸小紋・百選柄。 黒地。 (六谷紀久男・型/井関義治・染)
袋帯。 極薄灰色。 竹・筍・雀。 (弥栄 川島睦郎・美の世界「竹となりゆく」)
伊賀組紐。 白に濃淡緑色入り。 (松山好成)
鶯色の暈し入りの帯揚げ。 「幻雪」
黒・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 黒色の本漆台。
泥大島紬の大型トートバッグ。

着物は、また着物を着始めて初期の頃に作ったものだが、最近は毎季1度か2度しか着ていない。
着た途端、これ好きだったのよね〜 いい着物よね〜と思い、もっと着たいと思った。
暖かくなったので泥大島紬のバッグにしたが、バッグの中身を入れ替えたら思ったほど入らない。
大型トートだと思っていたが、これまで多用していた友禅染めのバッグの方が入ったかも..

2016.4.7 [木] 健康づくり

今季の講座にも幸い当選。 週2回それぞれの講座を継続できることになって、私は今日が初日。
今日の講座は前から出席率が高いが、新年度のためか単に初日だからか、今日も出席者多数。

3月までの冬講座は、24回中欠席は旅行のためなどの3回だけで、出席率87.5%。
久しぶりに目標の8割を突破でき、ちょっと気分がいい。(笑)
この調子で今期も頑張りたいが、今日の動きもきつく、筋肉痛が心配。
でも、通い出してから動きがよくなった自覚があるし、何と筋肉もついてきたという驚きの効果。
皆と一緒に動けるうちは、頑張ってもう暫く通うつもり。

2016.4.6 [水] たとえば野に咲く花のように

明日は天気が崩れ花散らしの雨になるらしく、好天の今日が最後の花見日和だそう。
朝から天気予報だけでなくニュースでも言っているし、私も近場に出かけるつもりだったが、
疲れが溜まってしまって出かけるのが億劫。 夜には観劇予定があるし、無理はよそうと自重。

*****
夜、先月からの鄭義信3部作の2つ目「たとえば野に咲く花のように」の初日公演を観に行った。
3部作全てで戦後の在日朝鮮人コミュニティが描かれているようだが、時代設定はそれぞれ違い、
先月の「焼肉ドラゴン」は70年代の大阪万博の頃で、今月はそれ以前の50年代の朝鮮戦争時。

先月は人身事故による利用交通機関の運転中止で大慌てしたけれど、今回はスムースに行けて、
(って当たり前よね〜 いくら昨今事故が多いと言っても、そんなに当たったら怖いわよね〜)
早めに席に着いて、舞台装置を眺め流れて来る音楽を聞きながら観劇気分になったところで開演。
ともさかりえ、山口馬木也、村川絵梨、石田卓也の4人が演ずる四角関係が描かれているが、
脇の池谷のぶえの迫力に、焼肉ドラゴンのオモニを思い浮かべた。 山口馬木也が上手い。

先月に続いて、芝居っていいわねぇ〜と思った。
このところ演劇にはご無沙汰気味だが、もう少し観たいなぁと改めて思いながら帰宅。
そう言っても他を減らさないと体力的・経済的に難しいけれど..

席が1列目中央の角で、目の前の舞台端が斜めに切られ、ダンスホールの外の部分が真ん前。
終幕近く、暗い中で雨音がし始めた時にはドキッとし、明るくなって、ああ、やっぱり..(笑)
洋服の中で浮かないように着物を選んだつもりだったが、雨は想定外。(爆)
でもガード加工してあったし、歌舞伎の花道横よりは心配しなかったものの、
それより、役者がやり難かったのではないかと反省。
小劇場の時は席を確認して1列目だったら着物は自粛した方がいいかとも.. さて、どうするか..

*****
訪問着。(絵羽小紋風?) 総仙頭刺繍。 たたき加工。 本藍染。 Japan Blue「藍燦々」。
袋帯。 摺り銀箔 エジプト古代鏡裏文。 枯れたパープル系の色。
唐組紐。 白・藤・紺・青色に金入り。 (道明「波の緒」)
薄桜色と薄生成り?の染め分けの帯揚げ。 金糸の桜の花びらなど入り。 (昨日と同じ)
生成り他薄色の五嶋紐の鼻緒の草履。 パールパープルの台。

出かける時間帯が夕方のラッシュアワーにぶつかるので、暖かい日だったがコート着用。
コートとバッグは、昨日と同じ桜時期ヴァージョン。 今季の名残り。(笑)

2016.4.5 [火] 鞍馬天狗

今年度初めての能楽鑑賞は、定例公演@国立能楽堂で、昼から出かけた。
番組は、狂言・大蔵流「盆山」と能・観世流「鞍馬天狗 白頭」。

狂言「盆山」は、狂言によくある話で、盗人を見つけた持ち主が、からかってやろうとして、
猿・犬・鳥などの動物だろうと言うので、バレていると知らない盗人はその度に真似をする。
茂山家の重鎮?の丸石やすし・松本薫が軽妙に演じて、おかしく楽しい。

能「鞍馬天狗」は、この能楽堂では平成5年以来、久々の上演だそうで、私は初見。
なので、小書「白頭 はくとう」つきだが、通常との違いは不明。
子方の稚児で、お能の家の子供たちが大勢出るので、こんなに居るのねぇと思う。
年齢の差もあるし初舞台の子もいるのだろうが、少しキョロキョロする子も居て、それも楽しい。
子方でも牛若丸を演じた子は、流石にしっかりしていて、見事。
シテ:観世恭秀、ワキ:工藤和哉、アイ/能力:網谷正美、アイ/木葉天狗:茂山正邦・宗彦・逸平。
囃し方は、寺井宏明、幸清次郎、柿原弘和、観世元伯。
シテの面は、前シテ/山伏:直面、後シテ/天狗:悪尉べし目。

*****
終演後は東京駅に行くまでJRの車窓から花見ができて、うれしく満開の桜を目で追った。
尤も、私以外は無関心。 毎日のように往き帰りに見ていれば、関心なくても不思議はない。
まず旅行コーナーで、頼んでいた京都旅行の新幹線切符とホテルの宿泊予約案内を受け取る。
これで17日の京の筍の会は、新幹線が時間通りに運行され、私が乗り遅れなければOK。(笑)
大丸の地下の羽二重団子で今夜のおやつを買って、外堀通りに出たら見える桜がどれも満開。
更に、八重洲さくら通りの桜を愛でながら歩いて、高島屋で友の会の継続手続き。
銀座まで無料のメトロリンクバスと自分の足を使って(笑)移動。
銀座の桜通りにはもう葉桜になった木もあった。 今日は、序でながら、花見もできてニコニコ。
和光ホールで「工芸・Kogeiの創造 —人間国宝展—」をゆっくり拝見。
混んでいないし、ご覧の方が皆さんゆっくり見て回られるので、気持ちよい空間になっている。

ちょっと疲れてきたので、松屋に寄って、茶の葉で草団子にお煎茶をいただいて、まったり。
そして、明月庵田中屋で旬の料理がいろいろついた田中屋膳で食事。 冷酒も少し。
春キャベツと筍・しめじのおひたしの先付に、前菜盛り合わせ(白和え、筍の土佐煮/もずく、
バイ貝旨煮、菜の花昆布押し、海老松風)、ヒラメのお造り、新じゃがの牛そぼろあん掛け、
山菜の天ぷら。 それぞれ少しずつだが、春の味覚の数々にニンマリ。
〆の蕎麦は、せいろ。 甘味は桜アイスを選択。
お酒は少しでいいと、1合でなく小さなカップにしたのに、顔が赤くなって少し焦った。
地下で、四季彩菓のわらび餅を見つけたが、お勧めのくず餅が美味しくて、こちらを購入。
期待通りに美味しかったけれど、いつものことながら甘味の取り過ぎだと少し反省。(爆)

*****
江戸小紋・毛万筋。 薄茶色。 (寺山存男)
袋帯。 帝王紫。 輪奈織・モール入り。 薄青紫色・薄黄色など。 (じゅらく)
伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
薄桜色と薄生成り?の染め分けの帯揚げ。 金糸の桜の花びらなど入り。
道行コート。 京友禅。 薄桃色・薄茶色の疋田の市松。
コートの残布で作った利休バッグ。 お召し中型トートバッグ。

お能の冒頭に花見が出て来るので桜のイメージで帯を選んだつもりが、何処が桜?(苦笑)
コートとバッグは、桜の時期用に作ったのに今季はあまり使っていないので、もう一度くらいと着用。
乗り物で隣席になった方からお褒めいただいて、うれしくニコリ。

2016.4.3 [日] ウェルテル

ゲーテの「若きウェルテルの悩み」を原作にしたマスネ作曲のオペラ「ウェルテル」を観てきた。
新国立劇場では今まで1度しか上演されていず、14年ぶりに、前とは違う新演出での上演。
指揮者とタイトルロールの歌手が、どちらも当初予定の人が怪我で交代。

以前の公演も観に行って、しかも前回はいい席で観たのに、殆ど記憶になかったが、
少なくも今回は、それぞれの歌手の声を楽しめ、期待以上に印象深く楽しめた。
尤も、友人は今回のタイトルロールの歌手の声が好みではなかったようだけれど、
音楽に弱い私は幸か不幸か声や歌い方の違いが分からず気にならなかった。(笑)

指揮:エマニュエル・プラッソン、 演出:ニコラ・ジョエル、
ウェルテル:ディミトリー・コルチャック、 シャルロット:エレーナ・マクシモア、
アルベール:アドリアン・エレート、 ソフィー:砂川涼子、 大法官:久保田真澄 など。

*****
紬。 花織・総絵羽。 本藍染・藍色の濃淡。 (秋山眞和「綾の手紬」、佐藤昭人・藍)
八寸帯。 赤城生紬。 つづれ織。 オフホワイト。 極薄桃色入り。 (白龍庵勝山)
五嶋紐。 空色。 房は薄桃色。
藍染の帯揚げ。 藍色の濃淡。 薄色の方を出して締めた。 (松原)
ラバーソール台の草履。 黒色の天・青色の鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ・カフェ草履)
雨コート。 紫色、糸巻の地紋・細乱れ縞入り。 (和田織物)

雨模様で、予定変更ながらも、着物着用。
帯はまだ八寸帯の季節ではないと思いながら、桜を感じる色が入った帯を締めたくなっての選択。
私の帯締めと友人の羽織紐の色の組み合わせが逆なのが楽しく、2人で思わずニコリ。

2016.4.1 [金] エイプリルフールは花見デー

勤務時代の友人たちと近場で、7〜8分咲き? ほぼ満開の感のする桜を愛でながらの花見。
面倒見のいい1人がタクシーと電車で車椅子の友の送迎をしてくれて、5人での花見になった。
もう1人の家からも我が家からも近く、車椅子の友の家からの交通の便もいい、穴場の恩賜公園で、
お弁当を食べながらの花見は、賑やかなおしゃべり付き。
近くの友が洗って持ってきてくれた苺と、我が家の近所の和菓子店で買った桜餅のデザートも。

殆どの友が夏合宿以来で、このところ合宿不参加だった1人には3年ぶり?くらい。
昼前から日が射して暖かかったのに、1時半をまわったころから曇って来て、風も出て寒くなった。
近くの珈琲館で、お勧めの今日の日替わり珈琲キリマンジェロを飲みながら話の続き。
車椅子の友人宅にヘルパーさんが来る時間が迫って来たというので、早めに散会。

*****
集合地までバスで行くのに1日券を買ったので、ふと思い立って私は1人で花見の続き。
途中、バスの車窓から錦糸公園の桜を見ながら、押上の天真庵に行って、チーズケーキと珈琲。
昨日の昼頃にはまだ3分〜5分咲きだった門仲あたりの桜も満開に近く、一気に開いた感じ。
日本橋八重洲のさくら通りも花盛りで桜のトンネルが見事。
桜の下、車両進入禁止になった通りに敷物を敷き、寒さにめげず宴会の方々多数。
私は寒さに震えあがって、三越の地下の韓美膳の石焼ビビンバセットで温まって、帰宅。

2016.3.31 [木] 天ぷらランチ & お花見

3月末。 明日から4月だと思うと、退職後何年も経ったのに、未だにどこか気持ちが違う。
昨日は完全休養日になって家から殆ど出なかったので、今日は花見も少しはしたいと思いつつ、
まずは、美味しい料理で腹ごしらえと、みかわ是山居で天ぷらランチ。

私以外、相席の方が全員中国の方らしく、慣れてはいても少し驚いた。
今はWebで予約できるそうで、海外からの予約が早くから入るらしくて、その結果、
そんな前から予約しない日本人は入り難くなった模様。
でも2席空いていると思ったら、ノーショーだそう。
ドタキャンだけでなくノーショーもあるらしく、お店としては、満席で断っているのに、困るわよね〜

私以外の皆さん全員がお任せで、私だけ少し品数が少なく安めのランチ。 季節種の白魚を追加。
3点盛りの付け出しが、少し春めいた印象。
途中のお凌ぎの菊花風の海老真丈のお椀の三つ葉を見ながら、
ジュンサイが入るのはいつからかしらと思う。
魚は、いつも通り、海老、鱚、烏賊、めごち、穴子。 それに、しらうお。
途中の箸休め?の野菜は、タラの芽。 タラの芽を食べながら季節を感じて喜んでいたら、
最後の選択の野菜にフキノトウがあってニンマリ。苦みに春を感じて心が弾む。 あと、アスパラ。
天丼のご飯は少なめにしてもらい、蜆碗と香の物と、〆の甘味のお福豆まで、完食。

*****
食後は、暖かい日射しの中、桜を見に大横川に出た。
黒船橋付近から動力船のお花見クルーズ船が出るというので聞いてみたら、今日は満席だそう。
他の日なら乗れると言われても、わざわざ予約して此処までまた来る気にはならずにパス。
大横川沿いの遊歩道を、桜を見ながらゆっくり歩いた。 桜の木の下を歩くのも楽しい。
まだ3分〜5分咲きくらいの木が多かったが、一部は7分咲きもあり、今日で一気に開きそう。
桜の咲いていそうな神社や公園に寄り道しながら、ゆっくり歩いて帰ったら1時間かかった。
明日は友人たちとのお花見&おしゃべり会。 満開の桜の元で楽しめそう。

2016.3.30 [水] アンコール遺跡ツアーの覚書

[日程]
1日目: 朝シェムリアップ着。 午前中、アンコール国立博物館見学。 クメール料理の昼食。
     ホテルにチェックイン、夕方まで休憩。 夕食は再びクメール料理。
2日目: 早朝、アンコールワット西参道から眺める朝日鑑賞。 ホテルに戻り朝食。
     午前中、日本国政府遺跡修復チーム(JASA)のバイヨンセンターで説明を聞き、
     修復チームメンバー同行・説明で、修復現場見学と、アンコールトム観光。
     昼食後ホテルに戻り暑さを避けて休憩。 午後遅くからアンコールワット観光。
3日目: タイとの国境にある山岳寺院プレアヴィヒア遺跡に出発。 途中でクメール料理の昼食。
     プレアヴィヒア遺跡の麓でバンに乗り換え、遺跡まで急斜面を上った。
     真昼の暑さの中、プレアヴィヒア寺院観光。 シェムリアップに戻り、タイスキの夕食。
     (遺跡まで片道4時間近くかかり、移動時間の方が観光時間よりはるかに長く、
     暑いのと歩くのとで疲れ気味。 でも此処に行きたくて、このツアー参加した方が多かった。
     帰途は暗い中、街灯のない道を走るドライバーに感嘆。)
4日目: コーケー遺跡観光。 ホテルからの移動時間2時間半余り。
     コーケー観光後、コーケーとホテルの中間くらいに位置するベンメリア遺跡観光。
     助六風のお弁当で昼食後、ホテルに戻り休憩。 夕食は5つ星ホテルでクメール料理。
     夜はホテルのスパで、疲れを取ろうと1時間のアロママッサージ。
5日目: 午前中、バンテアイスレイ遺跡観光とタ・プロム寺院観光。 クメール料理の昼食。
     遅めのチェックアウトまでホテルで休憩。 (シャワーを浴び着替えられてホッ。)
     オールドマーケットに寄って、空港へ。 ホーチミンで乗り継いで羽田空港に翌朝帰国。

[遺跡の創建時期(見た順)]
 アンコールトム(大きな町): 11世紀〜12世紀。 中心のバイヨン寺院は12世紀末の創建。 
 アンコールワット(寺院の町): 12世紀初頭の創建。 
 プレアヴィヒア: 9世紀末の創建。
 コーケー: 10世紀初頭創建。 10世紀前半のわずか10数年だけ都だった土地の遺跡群。
 ベンメリア: 11世紀末〜12世紀初頭。
 バンテアイスレイ: 967年創建。 
 タ・プロム: 1186年創建。 国王が母のために作った仏教僧院、後ヒンドゥー教寺院に改造。

*****
アンコール遺跡とは、9〜15世紀、アンコール王朝時代に建てられた宗教建築だそうで、
現在見学できる遺跡の多くは、都城のあったシェムリアップ周辺に点在しているらしい。
年代順には多分、プレアヴィヒア、コーケー、バンテアイスレイ、ベンメリア、アンコールワット、
アンコールトム、タ・プロムと、9〜12世紀の遺跡を見たことになるようだ。

できるだけ多くのアンコール遺跡を見たいと思って探した結果、このツアーを選んで、
オプショナルツアーにも参加したが、シェムリアップにもまだまだ多くの遺跡があり、
観光した遺跡でも見られなかった所も多く、もっとゆっくり見たかったとも思いはするけれど、
ツアーの制約と、自分の体力を考えれば、それなりに楽しく回れたと思う。

昼食・夕食は、和食、中華、助六のような弁当が各1回ずつで、他はクメール料理。
一口にクメール料理と言っても、種類も味付けも色々あることが分かって、それも楽しめた。
白身魚をココナッツとスパイスで蒸し煮した少し甘酸っぱいアモックという料理も、
名前は覚えられなかったが、コーケーへの道路脇で売っていた米・ココナッツジュース・小豆を
竹筒に詰めて筒ごと焼いたのも食べられたし、トウック・ドーンというココナッツジュースも飲めた。
鉈のようなナイフで切ったココナッツにストローを挿してくれて果汁を飲んだのが面白かった。

私を含め18名の参加者で、私より年上の方も多く、最高齢者は85歳。
80歳の方もいらしたし、お一人で参加の79歳の男性をはじめ70代の方も多数。
皆さんの好奇心と静かなパワーには圧倒されそうだった。(笑)
殆どが旅慣れた方ばかりで、カンボジアは2度目という方々もいらして、気持ちいいツアーだった。
お元気な高齢の参加者たちに私も元気づけられ、
気力・体力のあるうちにもっと出かけたい気持ちが膨らんだ。

4/1 のりん
うわ〜、アンコール遺跡群網羅、という感じ。私は一部だけしか行きませんでしたが、数日かけてみると本当に見ごたえありそうですね。
オールドマーケットは、コットン100%、シルク100%と言いながらそうではなさそうな手触りなものが殆どで、それがかえって面白かったです。
4/2 むかし桜
は〜い、たくさん見てきました。 アンコール遺跡を見に行くという目的は果たせたものの、連日あちらこちらを回った結果、あれは何処の遺跡だったかしら?と思うこともあり、記憶の整理が必要でした。(笑)
カンボジア2度目というご夫妻は、私がオプショナルツアーに参加して遺跡を見に行ったフリータイムに、IKTTクメール伝統織物研究所の伝統の森に行かれたそうで、お話を伺いながら、多分のりんさんとおひでさんが行かれた処らしいと思っていました。 私はオールドマーケット近くのシルクショップと工房にも行けず、それが少し心残りでした。

2016.3.29 [火] お見送り

叔母(母の妹)の告別式。 朝から成田近くの佐倉まで行って来た。
叔母は昨夏の叔父(お連れ合い)の葬儀の際は、車椅子ながら、まだお元気だと思っていたのに、
肺炎を起こして、たった4日での旅立ちとのこと。
享年94歳だから天寿を全うしたと言えるし、悲しむことはないと言っても、やっぱり寂しい。

一昨年の11月に母が亡くなってから、昨年・今年と4人の叔父・叔母を見送ったことになる。
姉の連れ合いのお母様も昨年お亡くなりになったし、こう短期間に続くと、
心がざわついて、長寿を喜んでばかりはいられない気持ちにさえなる。
存命の叔父(母の末弟)夫婦に、お元気でいてくださいねと皆が異口同音。

2016.3.28 [月] ランチ会@うかい竹亭

秋の旅行の相談も兼ねた元チームメイトたちとのランチ会が高尾山口近くのうかい竹亭であり、
言い出しっぺから着物着用指令(笑)があったので、私は朝から着物を着て、はるばる出かけた。
あ、指令?は着物を着ることを知られている私にだけで、他の人は全員洋服。

点在する建物のうち、私たちが案内されたのは移築された永平寺宿坊。
2Fで懐石料理をいただいたが、私たちがいただいたのは断然お得感のある平日限定の昼膳。
それに、別に追加の和牛朴葉焼3つと天ぷら盛り合わせ2つを皆でシェア。

旅行計画案が北海道在住の先輩から届いたので、旅程確認も含め、美味しく楽しい会になった。
老犬が心配で旅行には不参加という後輩もランチ会ならと参加し、私は半世紀ぶりの再会。
雨を心配していたが、出かけた間は降らず、心がけがいいからと皆で自画自賛。(爆)
花好きが見つけてくれたカタクリの群生に、初めて実物を見られたし、いい日だったと帰宅。

*****
雅生紬。 白地。 黒色のグラデーション格子。 (市三郎・煌)
袋帯。 墨色。 破れ丸に桜の花びら柄。 (織楽浅野)
帯締めと帯揚げは今日も同じ。  って、このところ、こればっかり。(苦笑)
ラバーソール台の草履。 濃深緑色の皮の天・鼻緒。 (菱屋カレンブロッソ・カフェ草履)
雨コート。 紫色、糸巻の地紋・細乱れ縞入り。 (和田織物)  薄桜色の薄カシミアマフラー。

2016.3.26 [土] 芝居噺

午後、国立演芸場の「新・旧芝居噺の会」に、落語を聞きに行った。
冒頭の出演者3人での話のやり取りが、落語家らしくて、おかしい。
柳家喬太郎「与話情浮名夕鶴」、林家正雀「双蝶々雪の子別れ」、三遊亭白鳥「ラーメン千本桜」。
「与話情浮名夕鶴」と「ラーメン千本桜」は新作らしく初耳。
「双蝶々雪の子別れ」も知っている話とは随所で違っていたが、それなりに楽しんで聞いた。
喬太郎や白鳥の噺に慣れている客が多い様子で、客席の反応もいつもと少し変わっていて独特。

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このチケット、久しぶりに取り損なって、発売日から連日のようにチケット有無をチェックし、
国立劇場・能楽堂に行く度に発売所に聞きに行っても、出てこないまま、旅行に出発。
昨日の帰宅後に早速チェックしたし、午後も見たけれど、相変わらず空席なし。
疲れているから休みなさいということだと自分に言い聞かせて、能楽堂に出かけた。
寝る前に念のために再度見たら出ていて、期待していなかったのでビックリしながら、即ゲットした。
これだけしつこく諦めずにチェックすれば、思いは通ずるということかと今更ながら納得。(笑)

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終演後は、また半音に寄って、いつものスコーンと珈琲で一休み。
今日は珈琲を変えて、時々飲むエチオピアのイルガチェフェ・コンガ。
急いで帰って、健康講座に出席。

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伊那紬。 白地 青縞、茶格子。 草木染(藍、りんご、他)。
名古屋帯。 黄土色・金色。 入り子菱の刺繍。 (竹内功)
帯締めと帯揚げは、前日と同じ。
道中着。 生紬。 無地。 象牙色。 (しょうざん)

2016.3.25 [金] 名取ノ老女

一休みして、夜、国立能楽堂特別企画公演《復興と文化 特別篇 —老女の祈り—》を観に行った。
東日本大震災から5年目を迎え、東北・名取を舞台にした廃絶曲「名取ノ老女」を復活しての上演。
名取ノ老女と護法善神の能楽師が替っての今日・明日の2回公演。
今日が梅若玄祥・宝生和英、明日が大槻文蔵・金剛龍謹で、玄祥さんの謡いと舞が好きなのと、
大槻さんは今後も観る機会が多そうだし、明日は他に行きたい公演があったのとで、今日を選択。
毛越寺の延年「老女」、おはなし、国立能楽堂制作・初演 復曲能「名取ノ老女」。

冒頭の、毛越寺の延年の舞の「老女」が、独特で、興味深かった。
毛越寺に半世紀前に行った時には、まだ庭園と言える状態ではなく、若かったこともあり、
侘しさを感じたものだったが、新しくなったお庭を見たいと思いながら今まで果たせないままでいる。
是非とも行きたいなぁ〜と思うけれど、行けるかしら?

監修・台本作成のお2人での「おはなし」の後、復曲能「名取ノ老女」。
近年、玄祥さんの膝?脚?腰?が悪いようで、地頭でも仲入りで中座されるので気になっていたが、
「おはなし」の中で、数日来の体調不良のため、詞章を一部省略し、葛桶を使っての出演とのこと。
玄祥さんが体調不良の中、出演なさったのは微妙。

老女だから葛桶を使っても他の役より違和感は少ないものの、あれだけ使うと、ちょっと..と思い、
お声も細くて、大槻さんに2日とも任せた方がよかったのではないかとも思った。
復曲能の初演を他の方に任せるわけにはいかなかったのか?
それに、一時的な体調不良であることを願っているけれど、どうなのかしら?

宝生和英さんの護法善神が、若さ一杯で勢いがあり、颯爽として格好いい。(笑)
他に、熊野山伏を殿田健吉、老女の孫娘を松山絢美、地頭を観世喜正など。
囃し方は、竹市学、鵜澤洋太郎、國川純、小寺真佐人。
名取ノ老女の面は、老女(今回の上演に際し復元されたとか)、護法善神は鷹。

2回の公演で、装束・面が異なるようだし、大槻文蔵・金剛龍謹さんでも見たかったと思う。
帰りにお会いして途中までご一緒した方は羨ましいことに明日もご覧になるとのこと。
後で印象を教えてくださいとお願いしながら、羨望しきり。(笑)

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結城紬。 無地。 灰藤色。 (奥順はたおり娘)
袋帯。 白銀引箔。 蘇州平刺繍。 唐子人形。 姉の着物は桜柄、弟の着物は青葉。
伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成)
薄桃色の帯揚げ。 むじな菊模様。
レトロな印象の花柄の鼻緒の草履。 墨色の台。 (金鷲)
カシミア防寒コート(マロン色)。  薄桜色の薄カシミアマフラー。

着物は江戸小紋を着るつもりだったのに、あまりの寒さに結城にしてしまったが、着てから
この引箔の帯に紬はなかったかしらと思ったものの、ポイント柄だし、まあいいか..と。(笑)
それに、もういくら何でもと思わないでもなかったが、風邪を引くよりいいと防寒コート着用。
草履の鼻緒の色落ちに、もう廃棄することに..

2016.3.25 [金] アンコール遺跡めぐり

ツアーに入って、アンコール遺跡群を観に行って来た。
19日(土)の真夜中に羽田空港集合で、日付の変わった翌朝深夜のJAL便で出発。
途中ホーチミンでカンボジア航空に乗り継いで、朝シェムリアップ着で、シェムリアップに4連泊。
丸5日間アンコール遺跡だけを観て、25日(金)の朝、羽田空港着で帰国の7日間コース。

ツアー参加を決めた時には体調も良かったのが、先月後半から体調に問題があって、
旅行中ちゃんと起きられるか、皆と一緒に動けるか、多少の心配つきだった。
しかも、帰国したら夜にも予定があったし..
まあ今更心配しても仕方ないし、ケセラセラ、なるようになるでしょうと思いながらも、
出発日の健康づくり講座は大事を取って欠席。 集合時間が遅く出席しても間に合いそうだったが、
体調の心配と、このところ最後の筋トレで筋肉痛が半端じゃない日が多かったから..

外の暑さとバスなどの冷房との温度差が大きく、しかも毎日の移動距離・歩く距離も長くて、
体力を使うし、暑いのと歩くのとで疲れたものの、ツアーの制約で大満足とはいかないけれど、
それなりに楽しめ、どうにか元気?に帰って来られた。

*****
出発前に桜の開花が発表されたので、満開の桜の中に戻ってくるものと思っていたのに、
桜は寒さでまだ蕾だったり咲始めだったり。 私も東京の寒さに震えている。(笑)

2016.3.18 [金] 「附子」と「小塩」

夜、国立能楽堂の定例公演を観に行った。
狂言・大蔵流「附子」と、能・金春流「小塩」。

狂言「附子 ぶす」は何度も見ているが、上手な狂言師で観ると文句なしに楽しい。
それに、狂言だと、外出前の主に猛毒だから傍に寄るなと言われた附子=黒砂糖を食べてしまい、
その弁明に、主の大切な品を壊してしまったため死のうとしたということにして、
掛け軸や台天目を壊す様子も、物がなく動きだけなので気楽に見ていられるのもいい。(笑)
シテ/太郎冠者:山本則俊、アド/次郎冠者:東次郎、アド/主:泰太郎。

能「小塩 おしお」は、初見。
桜の名所で満開の桜を背景に、業平の二条の后への恋を偲ぶ舞..
シテ:金春安明、ワキ:森常好、ワキツレ2名、アイ:山本則重、など。
囃し方は、一噌庸二、幸信吾、安福光雄、三島元太郎。
後シテの面が独特で、何かしら?と思ったけれど、あれも中将らしい。

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訪問着。 黒地。 白・灰色の花びらの斜め散らし。 (川村久太郎)
袋帯。 紅染め。 霞地紋。 紅のぼかし。 (本郷大田子)
伊賀組紐。 白・薄桜・薄灰・薄黄色の変り編み。 (松山好成)
桜色と極薄桜色?の染め分けの帯揚げ。 極薄桜色をだして。

2016.3.16 [水] 久〜しぶりの新派

昔、国立劇場に歌舞伎を観に行くようになった頃には、毎年4月は新派の公演だったが、
気付いたら新派公演がなくなっていた。
今年15年ぶりに国立劇場での公演があるというので、久しぶりに観に行った。
元々新派は殆ど見ないので、他の劇場での公演はあっても、この間1、2度見たかどうか..

花柳十種の内「遊女夕霧」は、波野久里子の夕霧に市川月乃助の番頭与之助。
八重子十種の内「寺田屋のお登勢」は、当代・水谷八重子のお登勢、中村獅童の龍馬。
英太郎が龍馬の姉・乙女。
月乃助は、段治郎から改名しても、今でも段治郎の方がしっくりくると思っているうちに、
歌舞伎から新派に移り、新派での活躍を期待されて今秋には二代目喜多村緑郎を襲名するらしい。
遠慮もあるのかもしれないが、久里子と組むと少し弱い。 新派を背負っていくようになれるか.. 
獅童の龍馬は、破天荒さが小気味よい。 龍馬の姉の名の乙女は、お留だと長く思っていたっけ..

*****
終演後は、半音に寄って、いつものように、珈琲(アルガヨル)とスコーンで小休憩。
日本橋に出て、三越と高島屋をはしごして、買い物を少し。
高島屋では「京に生きる琳派の美 現代作家200人による日本画・工芸展」を観て、
「京のみやび 伝統の味と技展」の福寿園のイートインで、また休憩。
通日のランチは、真鯛のソテーに抹茶ソース、宇治茶を練り込んだパン..
ほうじ茶のプリンも楽しく、美味しかった。

*****
江戸小紋・ごく細かい梨の切り口 。 蘇芳色。 (小宮康孝)
染名古屋帯。 手織すくひ。 生紬。経真綿。 枯茶〜枯黄土色。 つくしんぼ。(宮階・宮繍苑里葉)
五嶋紐。 渋い緑色と極薄灰茶色に臙脂入り。
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華)
黒地に真紅の小桜柄の鼻緒の草履。 パール味の青磁色の台。 鼻緒と同じ布の重ね芯。(金鷲)
道行コート。 京友禅。 薄桃色・薄茶色の疋田の市松。  薄桜色の薄カシミアマフラー。
コートの残布で作った利休バッグ。 お召し中型トートバッグ。

桜に気を取られて忘れないうちにと、土筆柄の帯を締めた。
コートとバッグは、桜のこの時期専用に作ったものを着用。 来月初めまで愛用する予定。

2016.3.15 [火] 春の日射し

今日は久しぶりに春めいた日射しが暖かいのに元気づけられて、
2駅先の八幡様の縁日に自転車で行ったら、風はまだ寒かった。
そのためか、3時前なのに、もう店仕舞い中の店が多くて、早っ!と思う。
でも、お目当ての帽子屋さんは仕舞ったケースを開けてくれて、
擦り切れてきたお気に入りの代わりを買えてニコリ。 ありがとうございます。
諦めて、また今度! にした店もあったが、他でもちょこっと買い物。

お不動様の前の近為に行って、粕漬の鮭と鰆の定食をいただいた。
縁日だと店が混むから甘味はしないので、葛切りを食べられなかったのが残念。
漬物は日持ちする味シメジだけ購入。

*****
元チームメイトから9月の北海道旅行の情報メールが来ていたので、添付のHPを見たが、
改めて、素敵な計画案だと再認識。
宿も、知床・屈斜路湖丸木舟遊覧・アイヌ鎮魂祭・川下り等の観光予定も、魅力的。
具体案をこれから決めるのは知床で何処を回るか見るか、サロマ湖に行けるか、くらい。
いい旅行になりそうで、ワクワクしてくる。
屈斜路湖の宿は、1月に漸く最後の4室を押さえてくれたというのが分かる気がした。
大船に乗って、正におんぶにだっこのお任せムードに浸って、明日にでも行きたい気分。(笑)

今日は暖かい日射しに寒い風の日だったが、明日からはもっと暖かくなるそうで、嬉しい。

2016.3.14 [月] 真冬並みの寒さ

真冬に逆戻りしたような寒い雨の日。 午後一番にガスの熱源機の交換工事。
予定が決まった時には、こんな天気になるとは思わなかったが、仕事とは言え頭が下がる。
雨は吹き込まない場所でも、こんなに寒い日の外での2時間の作業に、申し訳ない気持ちになる。
終わった時には、せめてものお礼にと、豆を挽き珈琲を淹れて飲んでもらった。
外交辞令にしても、温かくてうれしいと喜んでいただいてホッ。

その後、明日からは暖かくなるという予報に、こんな日は混まないだろうと、ヘアカットに行った。
何故か髪の伸びるのが速く、1ヵ月少しで随分長くなったので、短く切ってもらって、スッキリ。
今晩は風邪などひかぬよう気を付けないと..

2016.3.12 [土] 勝修羅

昼から今週2度目の能楽堂通い。 前回が異例で、今日は通常通りの第2土曜日の普及公演。
このところ朝から昼過ぎても体調が悪く、夕方になって漸く息を吹き返す感じなので、
迷ったけれど、お能「田村」をしっかり観ておきたくて、頑張って出かけた。
普及公演だと高校生や学生の若い方が多い月もあるが、今月は外国人がいつもより多い?

解説・能楽あんない、狂言・大蔵流「空腕 そらうで」、能・喜多流「田村」。
解説は、『春の「勝修羅」—「田村」と清水寺縁起』という題がついていて、
お能の解説としてもお話としても興味深く、時々ぼう〜っとしながらも面白く聞いた。

狂言「空腕」は、太郎冠者に買い物を言いつけたら、道中が物騒だと文句を言うので、
重代の太刀を持たせたものの、日頃から腕自慢をしているが太郎冠者が実際は臆病なのを
知っている主は心配になって後を付け..
臆病ぶりも空自慢ぶりも、前にも観ているのに、それでもやっぱりおかしく楽しい。
前半は居眠りで半分くらい観られたかどうか、後半の言い訳はしっかり観たから、まあまあ..

能「田村」は、修羅能でも、勝修羅と言われる珍しい勝ち戦ものがたり。
後シテの坂上田村麿(の霊)が鬼神征伐を謡い舞う。
お能になってからは終始居眠り付きというか集中が途切れて、気付くと随分先に進んでいて..(涙)
「田村」とは相性が悪いのか、この曲は一度もしっかり観られないでいる。 う〜ん..

*****
小紋。 飛び柄。 渋い黄色(鶸色?)地。
袋帯。 唐織。 墨紺色地。 流れに桜柄。 (山口弘躬「王朝の庭」)
五嶋紐。 桜色?
桜色と薄生成り?の染め分けの帯揚げ。

急に寒さが戻ってきたので、またカシミアの防寒コートを着たが、それでも寒かった。
寒いだけでなく雨の心配もあったが、前回に続いて桜柄の帯を締めたくて、
この帯には紬の着物ではマズかろうと、ガード加工してある小紋。
雨がちらつく感もあったが、どうにかもってくれてホッ。

2016.3.11 [金] イタリアン・ジビエ

あれから5年、早いような遅い遅すぎるような..
度々被災地を訪れている元チームメートの話からも考えさせられることが多い。

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夜は、久しぶりにパッソ・ア・パッソ門仲@に伺って、有馬さんの料理を堪能した。
何度か電話したが、いつも満席で入れず、このままではジビエを食べ損なうことになりそうだと、
先月末に電話した際に、伺える日で席のある日を聞いて、先になるが今晩伺うことにした。
その時点では、3月11日という自覚はなく、後で気付いて少し驚いたが、そのまま。
ジビエの季節は、伺いたいと思っても、その日に入れていただくのは、ほぼ無理みたい。(涙)
私も漸く学んで、食べたい日に電話したら、その日がダメなら他の日を予約することにしようと思う。
もっと早く学んでいれば、もっと早く伺えたのに..(苦笑)

まずは魚のタルタル。 1口で食べるのは無理だけど、でも一口サイズ?風。
ヒラメ、メバル、トラフグなどをそれぞれ調理してからタルタルにして、
小アスパラの穂先を半分に切って載せている。 もっと食べたい気持ちを抑えながら次を待つ。
で、出てきたのがジビエの盛り合わせ。 正にジビエ・オンパレード。
ツキノワグマ、ヒグマ、エゾシカ、イノシシ、ハクビシン、アナグマなどが、
ハム、テリーヌ、ペーストなどに調理されていて、一度にいろいろな味・食感を楽しめる。
奥のこぼれんばかりのベビーリーフが彩を添え、舌休めにもなっている。

次が、魚のクエの澄んだ茶色のスープで、中央には汁を吸いこんだ赤く丸いトマト。
スープの中のグリーンピースとともに、茶・赤・緑で、食欲を増すいい色合い。
そして、米に麦・雑穀も入れたリゾットの上にソテーしたトラフグの白子、更に黒トリュフを載せ、
白子とトリュフの間に熊のラード?のような薄い半透明のものを挟んでいる。
美味しくて、ペロリと食べてしまい、シェフにもマダムにも私の食欲に感心された。(笑)

メインは、鹿肉。 まだ若い鹿の腿肉だそうで、とても柔らかく、癖もなく、食べ易い。
日によってはメインあたりでお腹いっぱいで苦しくなることもあるのに、今日はこれもペロリ。(爆)
更に、ウサギのラグー入りミートソースの手打ちのパスタ(多分パッパルデッレ)も出て、
これもまたペロリ。 一体どれだけ食べられるのかと自分でも驚く食欲。(大爆)
デザートは、プリン、苺のソルベ、苺の盛り合わせ。
飲み物は、いつものようにハーブティーをいただいた。

白ワインも3杯いただいて、最近はあまり量を食べられなくなったと思っていたが、
何の何の、食べて飲んで、久しぶりの有馬さんの料理を、いつものカウンター席で楽しんだ。
ジビエは、ほぼ2月までだが、それでもそれなりに食べられてニコリ。
でも来季には、シーズン真っ盛りの頃に伺って堪能したい。 って、食いしん坊よねぇ〜

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後ろのテーブルから聞こえてくる会話が歌舞伎の話。
あら〜と思ったら、案の定、渡辺保氏ご一行。 そういえば前にもお会いしたかも..

2016.3.9 [水] 雨の日も着物でお出かけ

今月初めての能楽堂で、狂言・和泉流「柿山伏」と、能・観世流「誓願寺」。
狂言「柿山伏」は、先月にも大蔵流・山本家の東次郎さん・則俊さんで観たばかりなので、
期待していなかったが(ゴメンナサイ)、流派による違いも含め、楽しく見られた。
能「誓願寺」は、後シテの歌舞の菩薩になった和泉式部の霊が綺麗。
シテの面は、節木増。

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紬。 絵羽。 青色系の横段。 灰色も混ざった濃淡青色・青紫色など。 (猪原恭子「花を見るなら」)
染名古屋帯。 青灰色地。 桜柄。
伊賀組紐。 薄桃色、中央は臙脂・青鼠色。 4本房。 (松山好成)
灰空色と薄桃色の暈しの帯揚げ。 金色の小さな刺繍入り。
雨コート兼用の対丈コート(西陣織能衣装・籠目模様)に、薄桜色の薄手のカシミアマフラー。

往きに出会った顔見知りの方に、マフラーの色合いが春らしいとお褒めいただき、ニコリ。
能楽堂のロッカーでお隣になった方に、雨なのに着物で行ったのを感心されたが、
今日は、それなりに着物の方が多かった気がしたのが、面白い。

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まっすぐ帰って、夜は息子と食事。 雨なので近所のイタリアン。
息子の連れ合いの帰りが遅くなるとかで誘われて、久しぶりにあれこれ話しながら一緒に食事。
それなりにいろいろあるらしい。(笑)  でも、元気に仲よくやっているらしいので安心している。

2016.3.8 [火] 襲名披露公演・夜の部

夜の部は、「双蝶々曲輪日記 角力場」、「口上」、「祇園祭礼信仰記 金閣寺」、「関三奴」。

「角力場」の前半は、菊之助の与五郎、高麗蔵の吾妻。 それに、松江、亀寿など。
後半は、橋之助の濡髪長五郎、菊之助2役の放駒長吉。
関取に勝ったと喜んでいる素人力士長吉が、与五郎と吾妻のためにわざと負けたと言われて、
望まぬ八百長に怒る様子、その長吉の様子に怒り出す長五郎.. 2人の喧嘩を面白く見た。

次の「口上」は、新・雀右衛門を紹介する藤十郎が紙を取り出して読み上げたのには、
やっぱりと思いながら、ガックリ。 菊五郎の病気休演といい、口上だけ出演の我當の姿といい、
新旧交代の時期というか、時代が変わって行くのを目の当りに見る感がして、胸が詰まった。

次が、襲名披露狂言。 雀右衛門の雪姫で「金閣寺」。
雀右衛門の他は、幸四郎の松永大膳、仁左衛門の此下東吉、藤十郎の慶寿院尼、
梅玉の狩野直信、歌六の十河軍平実は加藤正清、錦之助の鬼藤太に、歌昇など若手の四天王。
それに、爪先鼠の竹本には葵太夫。
葵太夫の声がかすれがち。 声帯の手術で2か月休み、先月から復帰したばかりなので、
声帯の具合が気になったが、9日から休演らしい。 心配。
とは言え、総じていい「金閣寺」だと、うれしい気持ちで楽しく観た。

最後の「関三奴」は、鴈治郎、松緑、勘九郎の3人の奴。 三者三様で、楽しい。

昼の部は少し残念な気持ちで観ていたが、夜の部で歌舞伎の楽しさを味わえてホッと満足。(笑)

*****
泥大島紬。 黒みの茶泥。 細かい総柄。
染名古屋帯。 京友禅。桑 染。 木蓮。 (山之内)
五嶋紐。 渋い緑色と極薄灰茶色に臙脂入り。
暈し入りの鶯色の帯揚げ。  「幻雪」
焦げ茶・白色の京くみ紐の鼻緒の草履。 銀鼠色の台。 (Run)
道中着。 まほら紬。 紺地、臙脂・灰色等の格子柄。

急な暑さに、縮緬の着物は止めて、軽い大島紬を着た。
帯は、もう咲き始めてしまったけれど1度は締めておきたいと、木蓮の柄の帯を強行着用。(爆)

2016.3.7 [月] 焼肉ドラゴン

雨模様の中、昨日に続いて新国立劇場に出かけた。 今日はオペラハウスでなく小劇場での演劇。
在日の鄭義信の三部作が3ヵ月かけて一挙再演され、その1作目「焼肉ドラゴン」の初日。

演劇を観に行くのは久しぶりで、しかもこの劇は前回も観に行けず、今回は期待して早く出かけた。
が、改札口がごった返していると思ったら、日本橋駅で人身事故があり、全線が止まっているとか。
事故発生直後だったらしく、運転再開まで1時間くらいかかるそうで、待っていたら間に合わない。
とは言え、メトロが動いていれば便利な所だが、止まってしまったら代替交通機関がバスしかない。
長蛇の列の停留所でバスを待ったり、代わりの交通経路・手段をあれこれ考えたり..
途中駅までバスで行って都営で大回りして行くことにしたが、都営駅に入ったらメトロ再開の放送。
ならメトロの方が速いと乗り直して、開幕直前に劇場に飛び込んだ。
結局、運転再開を待っていた方がよかったのだが、動き出すまで分からないので仕方なかったし、
結果論でしかないし、辛うじて間に合ったので、不幸中の幸い。
前から2列目の中ほどの席に大慌てで着席し、扇子で扇ぎ、ハンカチで汗を拭き..
わさわさ煩くて周りの方には申し訳なかった。

でも芝居が始まったら、どんどん引き込まれて、いや〜、期待に違わぬいい芝居。
キャストは替っているが、初演時にいろいろな演劇賞をもらったのが納得できた。
話の流れに考えさせられる点もいろいろあるけれど、それはそれ、楽しく見られるのがいい。
日程的に無理ながら、もう一度見たいと思ったほどで、いい芝居を見た満足感に浸った。
母親役の韓国人俳優の激しく楽しい存在感に感嘆。 夫の焼肉店主の静かな激しさも..
日本人と韓国人の俳優が混ざり合って在日家族を演じていて、楽しみながら考えさせられる芝居。

休憩時間に隣席の方にお声をかけていただきビックリ。
今年も何度か同じ劇場に行っていたのにお会いできなかった知人で、今年初めてがお隣とは..
終演後も途中の乗換駅までご一緒に話しながら帰れて、いい芝居を見た気分のよさで帰宅できた。

*****
久米島紬。 黒色。 無地。
本袋帯。 瑠璃錦。 漆箔。 濃ワイン色。 古代文。 (渡文)
五嶋紐。 黒色。 片側は黒・白色の長市松。
草木染の帯揚げ。 紫みの焦げ茶?色。 灰茶色の絞り入り。 (堤木象)
ウレタン底の草履。 灰緑×黒色のオストリッチの天・鼻緒。 (絹揺履)
コートは、昨日と同じ雨コート兼用の対丈コート。

2016.3.6 [日] オペラ「サロメ」

午後は、リヒャルト・シュトラウス作曲のオペラ「サロメ」を聴きに(観に)新国立劇場に行った。
どういう訳なのか公演時期に偏りがあって、2週続けてオペラ公演の初日。
今日のオペラは短く、一幕物。 遅れると入れず見損なうから、心して早めに出かけた。
聴き応えがあって、自分でも意外なほど楽しんで聴けた。
演出は前回と同じだが、前回だけでなく今まで観た「サロメ」の中で一番気に入った。
多分歌手が揃っていたためだろうと思う。 声の響きを楽しみながらの1時間40分。

指揮:ダン・エッティンガー、 演出:アウグスト・エファーディング、
サロメ:カミッラ・ニールント、 ヘロデ:クリスティアン・フランツ、
ヘロディアス:ハンナ・シュヴァルツ、 ヨハナーン:グリア・グリムスレイ、 など。

*****
終演後は、まだ早いから一緒にお茶でも飲もうと友人と一緒に新宿に出たが、
何処に行こうか話しているうちに、結局、先週に続いて食事をとることになった。
ベトナム料理をいただいたら、何と、フォーの汁を飛ばしてしまった。
膝にも胸にも布をかけ気を付けていたつもりが、布が少し下に下がってしまったのに気付かず、
左衿から胸元にかけて染みができてしまった。(涙) できるだけ早く、染み抜きに出さなくちゃ..
それにしても粗忽なこと。 不注意は高くつくわぁ〜

*****
付下げ。 灰みの藤紫地。 裾暈し。 遠山風景。
本袋帯。 紋手織。 黒地。 金色・朱色・緑色・青色などで、花瓶に花模様。 「伊太利華文」
五嶋紐。 薄桃色。 臙脂・金色入り。
臙脂色〜薄牡丹色〜薄桜色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」)

「サロメ」なので、派手派手のこの帯と決めて(笑)、着物を合わせた。
他人様がどう思うかは兎も角、この帯を締めるには私自身には理由が必要。(爆)
もう無理かしらと思うこともあるが、処分する気にはなれず、まだ締めたいと思っている。(大爆)

雨模様なので、雨コート兼用の対丈コート(西陣織能衣装・籠目模様)を着て行ったら、
友人もやはり能衣装柄のコートを着ていて、、色合いは違うが2人してあらぁ〜同じねぇとニコリ。

2016.3.4 [金] 新・雀右衛門

また1週間書けず、漸くの遡り。(9日記)

歌舞伎座の三月大歌舞伎は雀右衛門(←芝雀)の襲名披露で、昨日が初日だったが、
私は夜に用事があるし、混むだろう初日を避けて、2日目に昼の部からの見物。
襲名披露狂言は、昼の部が「鎌倉三代記」の時姫で、夜の部が「金閣寺」の雪姫。
先代の雀右衛門が何度も勤めた云わゆる三姫のうちの2姫を新・雀右衛門が今回昼夜で勤める。
平日とは言え2日目なのに空席が結構あるのが寂しい。
いい役者でも地味な印象だから仕方ないかもしれないが、これを機に飛躍して欲しい。

昼の部は、「寿曽我対面」、「女戻駕」・「俄獅子」、「鎌倉三代記 絹川村閑居」、「団子売」。
最初の「対面」は、花形・若手総出演の趣きで、橋之助の工藤、松緑の五郎、勘九郎の十郎、
扇雀の大磯の虎、梅枝の少将、児太郎の亀鶴、鴈治郎の朝比奈、錦吾と橘太郎の梶原親子。
新・雀右衛門の兄の友右衛門が鬼王、甥の廣太郎が近江小藤太、同じく廣松が八幡三郎。  

次は舞踊二景。 極めて珍しい「女戻駕」と、割に珍しい「俄獅子」。(笑)
「女戻駕」は、時蔵の吾妻屋おとき、錦之助の奴萬平、菊之助の浪花屋おきく。
「俄獅子」は、梅玉の鳶頭に、魁春と孝太郎の芸者。
「女戻駕」は吉原大門前、「俄獅子」が吉原仲之町で、吉原を舞台にした踊り。
舞台が同じ吉原なだけでなく、ともに兄弟2人の共演に花形が加わるのも、ちょっと面白い。

そして、雀右衛門襲名披露の「鎌倉三代記」。  
新雀右衛門初役の時姫。 三浦之助は体調不良で初日から休演の菊五郎に代わり菊之助が初役。
吉右衛門の30余年ぶりの(安達藤三郎実は)佐々木高綱、秀太郎初役の母・長門、
又五郎の富田六郎も初役、東蔵のおくる。 讃岐の局、阿波の局は先代の高弟の京妙、京蔵。
久しぶりの役でも、吉右衛門が前半の安達藤三郎と後半の佐々木高綱でガラッと変わるのが見事。
代役の菊之助の三浦之介は若々しく動きはいいものの、動きが悪くても菊五郎で観たかったと思う。
雀右衛門をはじめ初役が多かったためか、私の体調もあったのか、集中が時々途切れてしまった。
でも、集中力を必要とする芝居見物って、やっぱり変よね〜
最後がまた踊りで、仁左衛門・孝太郎親子の「団子売」。

*****
終演後は、いわて銀河プラザに寄って、ミニソフトを食べ少し買い物をしてから、
呉服店に久しぶりに顔を出して店長と暫くおしゃべり。
話の様子から私より年上と思っていた店長が、私より若いことが分かって、あらら..
次いで、桃の枝いっぱいの茶の葉@松屋で、塩桜を練り込んだお餅と煎茶をいただいて休憩。
京橋のイデミ・スギノのケーキは売り切れだったので焼き菓子を購入。
更に日本橋まで歩いて、野田岩のかさね重@高島屋で夕食。 久しぶりの鰻が美味しい。
(書いていて、食べてばっかり、食べ物ばっかり..と今更ながら思う。)

*****
付下げ。 総絞り。 縫い締め絞り。 くすんだ紫色。 (桐屋)
袋帯。 蘇州明綴。 手織爪掻。 淡い白茶系。 ペルシア段華文。
五嶋紐。 江戸本高麗。 白地に薄青色・薄桃色の春光箔。(銘つぼたれ)
草木染?(コチニール)の帯揚げ。 紫色。
道中着。 生紬。 無地、象牙色。 (しょうざん)

初日ではないけれど、襲名披露公演なので紬でなく柔らか物を着た。
着物に桜の印象がしたらしく、イデミ・スギノのマダムに、季節ですねぇとお褒めいただいた。
自分で思ったことはなかったけれど、言われてみれば、そんな感じがしなくもないと思う。(笑)

2016.3.3 [木] 桃の節句

今年も雛人形を出さないまま節句になってしまい、雛祭りの感がないのが寂しい。
我が家の散らかり状態がまた酷いことになっていて、掃き溜めに鶴ならぬ桃の花もないだろうと、
花も飾らず、ダメダメ状態。 早くこういう情けない状態から脱出したいものだけれど..
今週は月曜から今日までノンビリしたのに、ノンビリしただけで片付けは..(汗)

でも今日は暖かいのが嬉しく、せめて春の気分になりたくて、
桜餅と道明寺と草餅を買ってきた食いしん坊。(笑)
お薄を点てて、桜餅と草餅は既に3時のおやつにいただいた。 道明寺は夜のおやつ。
今週は今まで日本橋に出る用事がなくて、町の餅菓子屋の出店みたいな近所の店の和菓子。
お洒落感は全くないものの、味はまあまあ、手作り感一杯なのが楽しかった。
他店の桜餅とは別物だと思う長命寺の桜餅も食べたいなぁ。 日本橋のときわ木のも楽しみ。

2016.3.2 [水] 春よ来い 早く来い

春、弥生。 3月も、もう2日。 天気予報がくるくる変わって、当初期待した暖かさには遠い。
このところ少し雨が降ったり、どことなく雨模様だったり、ドンヨリした曇りの日が多く、
日が射しても、寒い風が吹いたりして、思ったより暖かさを感じない。
昼間は暖かくてホッとしても、夕方から夜になると寒い風に震えてしまう。

北海道や山形の友人は、週末は雪・吹雪で大変だった様子。
2月末(3月初め)になっても最高気温が氷点下って、思っただけで首がすくむ。
今週末までには、北国も寒さが少し和らぐといいけれど..

敷地北側の早咲きの桜2本のうち、1本はまだ満開だが、もう1本は葉が大分出てきた。
いよいよ春がそこまで来ている感じ。 暖かい春までもう一息。
風邪を引かないように気を付けて、頑張ろう。

*****
今、天気予報で、明日3日は3月末、今週末は4〜5月の暖かさになるとか言っていた。
うれしい。 当たってね、予報。

2016.2.28 [日] オペラ「イェヌーファ」

今月の〆は、ヤナーチェクのオペラ「イェヌーファ」@新国立劇場で、昼から出かけた。
今シーズンの演目が発表されるまで「イェヌーファ」というオペラがあることを知らなかったし、
作曲家ヤナーチェクの名さえ、聞いたことくらいあるような初耳なようなという心もとなさ。
シーズンチケットを取っているから選択の余地なく観に行ったが、そうでなければ行ったかどうか?
新制作というので、期待していったかもしれないが..
でも往きの電車内でチラシを見て改めて知って驚いたが、新制作と言っても、オリジナルではなく、
ベルリン・ドイツ・オペラで上演されたものを、主要キャストをほぼ同じくしての上演だそう。
今シーズンは、ニーベルングの指輪も他劇場で上演されたものだったし、またなの?という気分。
新国立劇場は折角の国立オペラハウスなのだから、主としてオリジナルの演出で上演してほしい。

オペラ自体は、現代的な重いテーマだとの予備知識だけだったが、幕が開いて、これは?? と
思っていると漸く音楽が始まって、その明るいとでもいう音色が心地よく、意外な気分。
最後にイェヌーファのアリアがあって、イェヌーファがタイトルロールだと改めて認識したが、
それまでは継母(養母)のコステルニチカが圧倒的な存在感。
全体的にオペラというより音楽劇の印象だが、テーマの重さよりは、耳に心地よく聴けた。

指揮:トーマシュ・ハヌス、 演出;クリストフ・ロイ、
イェヌーファ:ミヒャエラ・カウネ、 コステルニチカ:ジェニファー・ラーモア、
ラツァ:ヴィル・ハルトマン、 シュテヴァ:ジャンルカ・ザンピエーリ、など。

*****
終演後は、友人と新宿で久しぶりに一緒に食事。
和食の店で、本当に久〜しぶりなので少しだけ贅沢な懐石料理に、冷酒も。
あれこれ話しながら、飲みながら、ゆっくり食事。
友人はお酒に強いから4合瓶にしたので、私は少しでいいと言ったものの、
いつよりたくさん飲んだらしく、途中から眠くなってしまい、目を開けているのがきつくなったので、
お開きにしたが、何と3時間半以上もしかしたら4時間近く経っていてビックリ。
電車で寝過ごさないようにと言い合って別れたのに、私は乗換駅を通り越してしまい、
慌てて戻る羽目になった。一駅で済んだので助かったけれど、あぶない、あぶない。

*****
紬訪問着。 郡上紬? 藍染。 裾・袖に多色横縞入り。 (甲木恵都子)
袋帯。 錦紗織。 金よろけ。 撚り金の紗織二重経。 唐織仕上げ。  鳳凰唐花文。 (鷹匠)
伊賀組紐 撚り房。 紺色。 片方に緑色入り。 (松山好成)
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 灰薄緑色と灰茶色の染分け、中央は白茶。 (雪華)

3/1 みにひつじ
ヤナーチェク、村上春樹の小説でモチーフとして出てきます。音楽聞いたあとにIQ84も、ぜひ。ってS社のまわし者ではありませんが(笑)あれだけ売れたから、図書館で!(笑)
むかし桜
みにさん、インフォありがとうございます。 でもね〜 長〜いのですよね、確かあの本。 根気と時間が足りそうもありません。(汗)

2016.2.27 [土] 春の鶯囀る舞

国立劇場の今回の宮内庁式部職楽部による雅楽は、舞楽で、舞がある時の常で大劇場での上演。
「振鉾 えんぶ」、「長保楽 ちょうぼうらく」、「春鶯囀 一具 しゅうのうでんいちぐ」。
今回の中心は、源氏物語に「春の鶯囀るという舞」、枕草子に「鶯の囀りという調べ」と、
記されている大曲「春鶯囀」の「一具」(全楽章の云わば通し)での上演。
「春鶯囀」を「一具」で上演するのは、国立劇場では約50年ぶりの2回目だとか。

「振鉾」の一節・二節、「長保楽」の破・急、 休憩後に、 大曲「春鶯囀 一具」で、
遊声(ゆうせい)・序(じょ)・颯踏(さっとう)・入破(じゅは)・鳥声(てっしょう)・急声(さっしょう)。

音楽が分かれば、音を聞き分けられればと思うものの、ないものねだりをしても仕方ない。
休憩時間を入れても2時間に満たない上演時間は少し物足りなくて、もう少し観たいと思いつつ、
何とも言い難い音色に身を委ねながら、それぞれの舞を見た。

*****
終演後は、半音に飛んで行って(飛んで行かないと直ぐに満席になってしまうから)、
スコーンと珈琲(アルガヨル)をいただいて、気分転換。
また飛んで帰って、健康づくり講座に出席。
午後はバタバタ忙しかったけれど、これで少し健康維持できたかしら?(笑)

*****
江戸小紋。 浅い臙脂色? 裂取模様。 (砂川健一「五街道」) (お初)
袋帯。 唐織。 白茶色地。 鴛鴦唐花文様。
五嶋紐。 渋い薄青色。 桃・白色に金色入り。
縮緬の帯揚げ。 中央は白に金色の線・点入り。 上下は灰色。

作ったものの、色が浅い?渋い?と言っても臙脂色で、少し派手かしら?と思っていて、
仕付け糸を取りながらも色が気になって、これからも着る?と迷ってしまった。
でも、いつもの着物とは色合いが違って、明るいところが気に入って作った着物だから、
やっぱり着ましょうと決めて着用。
出会った知人に、明るくていいわよ〜と言ってもらって、ホッとしてニコリ。(笑)

2016.2.26 [金] デパート展巡り@日本橋

日本橋のデパート2店の展覧会と催事を見たくて、午後から動き回った。

まず、三越のいしかわ百万石物語展のイートインで能登丼「ズワイガニ・香箱ガニ丼」。
蟹も独特のダイズリという海藻も、つみれ汁も、香の物も、美味しくて、ニコリ。
能登の珠洲の「レストラン浜中」だそうだが、機会があればまた食べたいと思った。

腹ごしらえが済んだので、「—世界を驚かせた焼物—吉兆庵美術館蒐集 真葛香山展」へ。
この展覧会のチラシを見るまで真葛焼という焼き物があったことも知らなかったのだが、
技巧を凝らした焼き物を感嘆しながら観て回った。 見ながら故宮博物院の白菜などを思い出した。

また、いしかわ展に戻り、和カフェ「つぼみ」で「日本料理 杉の井」の名物葛きりで休憩。
「吉はし」の和菓子「舞の段」と「若菜」も購入。

藍染を見つけ、石川でも染めているのね〜と思いながら見ているうちに、つい1枚。
家の荷物、服やら何やらを減らそうとしているのに、困ったことだわねぇ..
でも洋服を買うのは珍しいから、まあいいかと自分に言い訳。(苦笑)

そして、無料の日本橋メトロリンクバスで移動して、高島屋へ。
「ルートヴィヒ・コレクション ピカソ展」を観て回ったが、途中から疲れを感じてしまった。
三井記念美術館のおひなさまの展示は次回に回したのに、このところ疲れ易くて..

地下の「春帆楼」のフグで早めの夕食。 刺身と雑炊のセット。 小鉢は今回も煮凝りだった。
デザートは「叶匠寿庵」で、冷たいものが食べたいと「抹茶パフェ」。
地下で少し買い物をして帰宅。

食べて、観て、食べて、観て、食べて..
観に行ったの?食べに行ったの?と我ながら少し呆れている。(笑)

家で、一保堂の明昔でお薄を点てて、生菓子とお薄をいただいて、ニコニコしていたら、
何と..思い出した。 かぶらずし! 買って帰るつもりだったのに、忘れた〜(涙)

2016.2.24 [水] 「吟三郎聟」と「楊貴妃」

夜は、今月の国立能楽堂の月間特集《近代絵画と能》の最終回で、特別公演。
冒頭は対談の予定が、関根祥六さんご病気療養のため聞き手(のはず)だった方おひとりの話。
予定よりグッと短く済んでしまい、そのせいか次の狂言がなかなか始まらなかった。(笑)
復曲狂言「吟三郎聟」と、能・観世流「楊貴妃 臺留」。

「吟三郎聟」は聟もの狂言。 見慣れた聟入りものかと観ていたら、最後が妙におかしく、キツイ。
聟の失言で舅が思い違いをし、聟を助けようと手土産の酒を持って同道した何某が..
最後は、シテの聟が「むこ、あまっとります、いりません?」と言いながら幕入りする。
茂山家の狂言にはよくあるシュールさらしいが、私はイマイチ慣れていなかったので、
おおっそうくるかとビックリ。(爆)
シテ/聟:茂山千三郎、アド/舅:千五郎、アド/太郎冠者:島田洋海、アド/何某:丸石やすし。

「楊貴妃」は小書「臺留 うてなどめ」つきで、蓮の台に留まって(作り物の中で座って)終わる。
楊貴妃は、多分前にも観たことがあるだろうと思うものの印象に残っていない。(汗)
今回も、作り物・装束は華やかで見応えがあるのに、見どころのはずの序の舞とイロエで
飽きて?しまい、居眠りせずにしっかり見るために少し頑張りが必要だった。(爆)
ここ10年ほどお能を観るようになった割には、理解力・鑑賞力がイマイチなのが哀しい。
ワキの方士をなさった福王茂十郎さん、いつものように、いいわねぇ〜と思う。
シテ/楊貴妃:関根知孝、ワキ/方士:福王茂十郎、アイ/常世国の者:松本薫。
囃し方は、一噌幸弘、大倉源次郎、亀井忠雄。

*****
江戸小紋訪問着。 秘蔵錐彫型千柄集・切嵌め。 甘茶色。 (黒岩秀硯)
本袋帯。 薄緑地。 緑・青色などで細かい草木・鶴などの柄。 中国の庭園風景? (川島織物)
五嶋紐。 紫色。 金・藤色入り。
草木染(刈安)の帯揚げ。 渋い山吹色。 (Kinami)

お能が「楊貴妃」なので、中国の庭園風景?と思っている帯を締めて、1人満足。(笑)

2016.2.23 [火] 美人画もいいものだと

ビザの受領に行くので、その前に改札口を出たところのトラヤカフェでランチ。
受領時間が1:30〜3:30だから、ランチの混む時間帯を避けようと早く行っても、
受領開始までの時間をつぶせないだろうと思って、遅めにして1時頃に行ったら、
人気店らしく、ランチメニューのうち、季節のベジプレートは既に売り切れ。
ドリンク付きランチセットの、れんこんときのこのチーズトーストと珈琲に、ミニデザートを追加。
野菜とチーズをのせて焼いたボリューム感たっぷりのトーストで、野菜の付け合わせもうれしく、
ニンマリ・パクパク。 食後用のミニデザートも2種類あって、選べるのもうれしい。
虎屋なら甘味も食べたいと思っても、トーストでお腹いっぱい感があり、ミニにしたけれど、
普通のメニューのを食べたかったと、少し後悔も..(笑)
次回に期待したいと思うけれど、序でがあるところではないし..

*****
ビザを受け取りに大使館まで往復。 今日も坂で少し息切れというか息があがる。
階段や斜面だと息が切れることが多いのは、運動不足?
健康づくり講座だけでなく、もう少し日常的に動かなくてはダメかしら?と反省すれど..

*****
日比谷に出て、「勝川春章と肉筆美人画 —〈みやび〉の女性像—」@出光美術館を観た。
招待券をいただいたので、勉強不足・教養不足のまま、勝川春章って誰?状態で出かけたのだが、
会期初めで人の少ない中をゆっくり見て回って、期待以上に楽しく鑑賞できて、ニコリ。
春章だけでなく、菱川師宣や師の宮川長春の美人図、更に歌麿・北斎の美人図も見られ、
今まで好きとは言えなかった美人画も、少なくも肉筆美人画はいいわねぇ〜と思えたのが大収穫。

*****
銀座まで歩いて、茶の葉@松屋で一休み。
柑橘ゼリー?が美味しく、栗の甘皮煮もいただき、お煎茶も何杯もお替りして、ニンマリ・ホッコリ。
やっているかと思った催事場での展覧会はなし。
で、日本橋まで歩いたが、着くころには疲れが出て、展覧会は観ずに夕食だけ調達して帰宅。

2016.2.22 [月] 猫の日・忍者の日

222と並んだわねぇ〜と思っていたら、ラジオのニュースで、
にゃんにゃんにゃんの語呂合わせで、猫の日だと、何度も言っている。

で、友人宅の猫〜ズを思い出した。 野良猫が居ついて、数匹もが飼い猫になって、
老齢化して健康状態にいろいろ問題が出てきて、最近は手術するかどうか様子見だという。
他の友人宅のワンちゃんも、具合が悪くなって手術したけれど、元気がなくて水しか飲まないので、
どうにか食べさせるべく飼い主が必死で努力したり..
人も猫も犬も、介護は大変。
ともども生活に支障がない程度にまでは元気になってくれるよう願う。 ことしかできないけれど..

222は、猫の日だけでなく、にんにんにんで、忍者の日でもあるらしい。
それにしても、語呂合わせが素晴らしいというか凄まじいというか..(笑)

*****
今、ラジオで、フーフーフーで、おでんの日というのもあると言っていた。(爆)
でも何故おでん? 湯豆腐じゃないの??(大爆)

2016.2.21 [日] 式能・第二部

能楽協会主催の式能は、第一部と第二部を通して観ると、「翁」つきで「神・男・女・狂・鬼」の
「五番立」で能を観られる少なくも私の知る限り唯一の機会。
だから、観るなら当然通しで観たいと思っているが、今年は早い開演時間までに行く気力がなく、
金剛流ご宗家の「翁」は観たいと思いながらも.. 第二部だけという変則になった。
通しでないなら今年は観に行くのを止めようかと思ったが、第二部の狂言のシテが、
大好きな万作さんと東次郎さんなので、やっぱり観に行くことにしたのだが、
大いに楽しめてニコニコ。

能・金春流「西行桜」、狂言・和泉流「柑子」、 休憩があって、
能・宝生流「籠太鼓」、狂言・大蔵流「柿山伏」、能・喜多流「殺生石 白頭」。

*****
訪問着。 総絞り。 灰色。
袋帯。 平・相良・汕頭・レース刺繍。 黒地金箔。 更紗華文。
伊賀組紐。 灰・白・金色の変わり組み。 (松山好成)
草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)

朝早い第一部は観に行かないものの、お能の前に予定ができて昼前に出かけたので、
暖かったものだから、つい油断して、雨コート兼用の対丈コートにショールにしたら、
帰りには冷たい風に震えあがった。 この時期は本当に着るものに迷う。
寒いよりは暑いくらいの方がマシと思って、もう暫く防寒コートを着ようかしら?

2016.2.19 [金] 蝋燭の灯りによる

外出して一度帰宅したら億劫になってしまったが、気を取り直して、夜は蝋燭能を観に行った。
毎年1度か2度は観ている蝋燭能だが、今までで一番印象的で、出かけてよかった!と思った。

狂言・和泉流「梟山伏」と、能・金剛流「砧」。
蝋燭だけの薄明りだと感覚が鋭くなるのか、お能の一噌仙幸さんの笛の音が心にしみ入る感じ。
冴えわたるというのとは違う、心に浸み込むというかスッと入り込んでくるような音色。
鼓・太鼓も含め囃子に引き込まれながら観たお能は、やはり独特としか言いようのない印象。
何度か観ている「砧」が別物に思えて、ああ来てよかった、観られてよかったと思う。

おシテもよかったが、小柄で、薄暗がりでも背が丸くてご高齢の印象が強く、それが残念。
ワキがご逝去なさった宝生閑さんからご長男の欣也さんに代わって若いためもあって、不釣り合い。
この曲と合わない。 この曲は、若い夫と高齢の妻..じゃないでしょと思う。
閑さんだったら違った印象だったかもしれないが、難しいと思った。
とは言え、いい蝋燭能だったと思いながら帰宅。

*****
訪問着? お召し。 無地暈し。 紫色。 (織道楽 塩野屋)
袋帯。 黒っぽい地色。白・薄茶色の翼を広げた梟。垂れ先は林。(浅山・施美庵コレクション「梟」)
伊賀組紐。 濃淡紫色の菱形に薄緑色入り。 蛸足房。 (松山好成)
灰紫色の帯揚げ。 梅花模様入り。
道中着。 輪奈ビロード。 黒色。 斜め模様。  黒地に灰色柄のショール。(岡重)

狂言に因んで、梟柄の帯を締めた。 好きな帯なのに、インパクトが強くて、漸く2度目の着用。
前に梟山伏を観た時には思いつかなかったけれど、ドンピシャリだと自画自賛。(笑)
これからこの曲を観に行く時は、この帯を締めて行こうかと思う。
暖かいので防寒コートは止めたものの、夜は冷えるというので暖かいビロード地のコート。
暖かかったり寒かったり.. 着るものに迷うこと多し。

2016.2.19 [金] 午前中は

夜は出かける予定があるが、他の用事を済ませてからその足で回るには時間があり過ぎる。
で、途中で一度家に戻ることにして、午前中の用事と夜の用事を分けて2度出かけることにした。

今日10時発売のチケットがあって、電話で繋がるのを待っていたら希望の安い席は売り切れそう。
で、近日中に出かける予定の他の午前中限定の用事と組み合わせることにして、朝から出かけた。
10時発売なのにチケット売り場が入っているデパートの開店が10時。
売り場に着いた時には欲しい席はもうないだろうが、電話よりはマシだろうと思った通り、
随分後ろの列だけれど安い席の通路わきの席が取れてホッ。
去年は買いに行くのが少し遅くなったら、安い席は既に売り切れで、少し高い?席になったのよね〜
最近はチケ取りに行くこともなくなって、10時にデパートに行ったのは何年振りかしら?

*****
それから、ビザ申請用にインスタント写真を撮って、大使館へ出向いた。
鳩が豆鉄砲を食らったような写真に一瞬ひるんで、撮り直そうかと思ったが、今更..と妥協。(笑)
申請書類に記入し写真を貼って、窓口で旅券と一緒に提出し、料金を払い、申請終了。
受領は午後だが申請当日は受領できないそうで、また足を運ばなければならないのが面倒ながら、
旅行社に依頼して安くない手数料を払うよりは、しまり屋らしく自分で申請することを選んだ。(爆)

*****
時間的に昼近くになるだろうからと、ネットで調べて行った大使館近くの店、みんみんで昼食。
餃子が有名らしいので、焼き餃子と五目チャーハンを頼んで、ザーサイを食べながら待った。
ザーサイは、塩気が少し強く、油も多くて.. 美味しいものの..
焼き餃子の量にビックリ。 6つだったが、大きくて、お皿からはみ出しそう。
お店の人が小皿にお酢を入れ胡椒をいっぱい入れて用意してくれたので、それにつけて食べた。
なるほど、餃子の油がお酢で洗い流される?感じで、スッキリする。
チャーハンが出てきて、またビックリ。 大盛なんて頼んでいない!と言いたいくらいの量。
残すのは嫌だと頑張って食べたら、夜になってもお腹が空かない。(大爆) う〜ん、凄すぎ。

店に行ったのは開店前だったので外で少し待ったが、開店の11時半過ぎにはほぼ満席。
その後は続々と客が来て、大分待っている人がいたが、回転が速いから勤め人にもよさそう。

2016.2.16 [火] 春を食べる

みかわ是山居で天ぷらランチをいただいた。
カウンターに相席の方は全員がお任せだったが、私は昼時の常で、ランチに季節種を追加。
季節種は、しらうお。  しらうおか、まだフグの白子か、どちらだろうかと楽しみにしていたが、
今年はやはり暖冬なのか、もう、しらうおだった。 例年同様、他所では見たこのない大きさ。
1尾ずつ揚げるので、10尾も食べると春を食べた〜感じがして、うれしい。
毎年、初めて此処でしらうおを食べると、春だわねぇと思う。

魚は、海老(頭も)2、鱚、墨烏賊2、めごち、しらうお、穴子で、野菜はアスパラと椎茸にした。
途中の箸休め?の野菜は、銀杏3粒。 冬の常だけど、それにしても大きな銀杏だといつも思う。
お碗は、いつも通り菊花風の海老しんじょ。 最初の小鉢の3点盛りが少し変わって、楽しい。
〆の小柱のかき揚げは、そろそろ天茶が食べたいと思いながら、いつも通りに天丼。
ご飯を減らしてもらって、蜆のお味噌汁・香の物と一緒に、最後のお福豆まで、美味しくいただいた。

ただ最近の難点は、時間制の入れ替わりで、昼時はランチもあるものの、お任せだけで、
一斉に同じものを供されるのが..  私は秘かに給食形式(苦笑)と思っていて、とても不満。
決して安いわけではなく、私には十分に高いのに.. 給食にしては高すぎるわよねぇ〜
できるだけ客を断らないためには仕方ないことだと思うし、私は慣れた馴染みの店だから気楽だし、
味に惹かれて通い続けてはいるけれど..
 
*****
夜は、確定申告の書類を作成。 明日か明後日にでも申告に行くつもり。
例年3月の期限ギリギリになって慌てるのに、今年は我ながら早〜いと感心。(爆)

2016.2.14 [日] 新年会

今年も新年会に参加でき、楽しい時を過ごさせていただいて、ニコニコ帰宅。
往きは結構遠かった印象が、帰りはご一緒になった方々とお話ししていたらあっという間。(笑)

私が会員になった時から、東京で開催した昨年を別にすれば、新年会はいつものお馴染みの店。
もう何度目になるのかしら? 今回は椅子席を設えてくださったので、痺れも膝の痛みもなく、
お席近くの方々とお話ししながらの食事が美味しくて、ペロリとお腹に収まった。
立春朝搾りの日本酒もグラスに一杯だけ。 それだけで顔が赤くなってしまい、
赤ら顔を隠したくて何度も粉を叩くことになったのだけが問題。(苦笑)

今年は小唄も楽しく聴かせていただけて、カルタ取りの迫力もいつもながら見事だし、
着物の装いが、皆さんそれぞれ自分流なのも、真楽らしくて素敵だなぁと思えて、それもうれしい。
口福、耳福、眼福の3拍子。 ありがとうございました。

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紬?小紋。 藍の型染。 向鶴菱文様。 青系。 柄にベンガラと墨。 (浦野理一)
袋帯。 綴れ。 段霞文。 茶系、金糸とレンガ色糸。 (川島)
伊賀組紐。 紺色。 片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
柿色〜肌色〜薄クリーム色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」)
雨コート兼用の対丈コート。 西陣織能衣装・籠目模様。  黒地ショール。(岡重)

2016.2.13 [土] 素の魅力

今月の国立能楽堂の企画公演2回目は「素の魅力」で、舞囃子と狂言の語と袴能。
どれも装束を付けず、面もつけない直面で、素のままでの舞台。

初めに、今月の月間特集・近代絵画と能に関するおはなしがあって、
舞囃子・観世流「東方朔」、狂言語・和泉流「継信語」、袴能・観世流「弱法師」。

私としては「継信語 つぐのぶがたり」が、この日一番の期待。
「那須」は、お能の「八島(屋島)」の替間(かえあい)としても単独でも聴いたことがあるけれど、
「継信語」はあることさえ知らなくて、しかも語るのが萬斎だったので楽しみにしていた。
仕方話の「那須与一語」とは違って、座ったまま声だけで語り分けるのが印象的。
継信が強弓の能登守教経に狙われた義経の身代わりになって命を落とすのは、
「那須与一語」でも、今週観た文楽の道行きでも、歌舞伎でも、知っているけれど、
継信の弟の忠信に射られた菊王丸はホント憐れで、あら〜そうだったの!?と思った。

私はお能の「東方朔」を観たことがない(多分)ので、これも楽しめたし、
袴能の「菊慈童」は装束がないと印象が違って、それも面白かった。

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紬。 紅花染。 薄青・薄桃色。 (新田秀次)
染名古屋帯。 琉球紅型。小千谷紬地。 薄灰茶色地。 魚柄の抱瓶に露草?(知念初子)(お初)
五嶋紐。 灰藤色。 房は薄水色。
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 灰藤色、白・灰・肌色入り。 (京姉小路)
道行コート・被布衿。 結城玉紬地。 染暈し(裾・錆緑〜肩・紫)。 (結織苑)

2016.2.11 [木] 声明

建国記念日。 午後は、声明を聞きに国立劇場へ出かけた。
今回は「日蓮宗の声明」で、副題?が「僧と尼僧の声が響き合う空間」。

終了後、半音に寄ったら満席らしく待っている方もいらしたので迷ったが、昨日も入れなかったし、
お帰りになる方がいるようなので、私も待たせてもらった。 直に席があいて、ホッ。
でも、お気に入りのスコーンは売り切れで、ケーキも売り切れたのもあって1種類しかないとか..
で、チーズトーストとコーヒー(イルガチェフェ・コンガ)をいただいた。
ご繁盛はいいことだけど、最近は満席で入れないことが多くなって、残念な思いを度々している。
今日は入れただけよしとしましょう。

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小紋。 鹿の子総絞り。 灰紺色。 (竹田庄九郎)
袋帯。 素描き友禅染め。 白金地、白鷺・濃淡墨色の葦? (三浦逸鬼 「白鷺」)
伊賀組紐。 白・黒色。 (松山好成)
草木染(たんから染)の帯揚げ。 極薄橙色? (松原)

2016.2.10 [水] 文楽に着て行ったのは

8日: 第二部
 色留袖・訪問着仕立て。 本加賀友禅。 抹茶色。 花一輪挿し。 (由水煌人)
 袋帯。 黒地金箔。 切金散文。 (お初)
 五嶋紐。 江戸本高麗。 白地に春光箔(薄緑色・薄橙色の方) (銘つぼたれ)。 
 草木染(ブナ染)の帯揚げ。 薄黄色の暈し。 (冨田五郎)

9日: 第一部
 伊那紬。 草木染(藍、りんご、他)。 白地に、太い青色の横縞、細かい茶格子。 
 染名古屋帯。 濡れ描。 青灰色地。 水辺に浜千鳥。 (染のに志山)
 江戸組紐。 変わり組。 生成り・濃紫色。 龍村・唐花雙鳥長班錦入り。
 渋い栗茶色?の帯揚げ。

10日: 第三部
 結城紬。 地空き。 灰色。 雪輪。(藤貫)
 袋帯。 黒金色系 経よろけ二重織。 樹下双鳥文。 (宮本貞男)
 伊賀組紐。 灰紫色、片側に薄黄緑・白色入り。 撚り房。 (松山好成)
 茶鼠色〜薄い鼠色〜灰白色の暈し染の帯揚げ。 

2016.2.10 [水] 文楽

また1週間ぶりの遡り日記。(汗)
観に行くと、楽しんでも、それなりに疲れて、帰ってから日記を書く余裕・気力がなくて..
でも、書かないと直ぐに忘れてしまうから、思い出せるところだけでも書いておきたい。(15日に記)

毎年2月の文楽公演は3部制で、例年なら2部を1部か3部と組み合わせて2日間で観るのだが、
今回の2部は嶋大夫さんの引退公演だったので何となく別にして、3日連続での文楽鑑賞になった。

8日(月): まず嶋大夫さんの引退披露狂言のある第二部。
「桜鍔恨鮫鞘(さくらつばうらみのさめざや)」の「鰻谷の段」と、
嶋大夫引退披露狂言の「関取千両幟」の「猪名川内より相撲場の段」。
「桜鍔恨鮫鞘」は東京では約45年ぶりの上演だそうで、当然ながら私は初見。
八郎兵衛は元の主人のための金の工面と屋敷から盗まれた刀の捜索で家から遠のきがち。
女房お妻にも金の工面を頼んでいる。 女房とその母が頼まれた金の工面に、
持参金付きで入り婿をもらおうとするところに、八郎兵衛が帰ってきたので縁切りを言い渡す。
怒りながら一端は去ったものの、事情が分からないで合点がいかず戻ってきて..
姑と女房を斬り捨てて、それでも気が収まらず、娘の目の前で女房を更に斬って..
後で、文字の書けないお妻が書置き代わりに娘に覚えさせた伝言を聞き、真相を知って..
成程、東京では人気なさそうな展開だわねぇ〜と長らく上演されなかったのが分かる気分。(苦笑)
床は、中:松香大夫・喜一朗 → 前:呂勢大夫・清治 → 切:咲大夫・燕三。
人形は、古手屋八郎兵衛:和生、女房お妻:勘十郎、お妻の母:蓑一郎、香具屋弥兵衛:勘市、
娘お半:玉誉など。

そして、嶋大夫引退披露狂言の「関取千両幟」は、盆が回って、床に嶋大夫・寛治。
呂勢大夫の口上で始まり、いよいよ嶋大夫の語り納め・聴き納め。
女房おとわ:嶋大夫、猪名川:英大夫、鉄ヶ嶽:津國大夫などで掛け合い。 弟子も総出演?
呂勢大夫が前の「桜鍔恨鮫鞘」で語り、ここで口上もし、更にまた語ったのが秘蔵弟子らしい。
三味線は、「猪名川内」が寛治、「相撲場」が宗助。
若旦那のためにお金を工面しようとする猪名川。 今日中に身請け金を持参できなければ
鉄ヶ嶽に身請けされてしまうと聞いて、鉄ヶ嶽に身請けを止めるよう頼むと、今日の取り組みで
八百長をするようほのめかされ.. 大事な相撲を金のために負けねばならないのかと嘆き、
真剣勝負か八百長か思い悩む猪名川に、女房おとわは金の工面に身を売って..
猪名川:玉男、女房おとわ:簑助、鉄ヶ嶽:文司、など。
「相撲場」に変わる時には、寛太郎が技巧を凝らした三味線の曲弾きをタップリ見せ・聞かせる。

*****
9日(火): 第一部の「靱猿」と「信州川中島合戦」の「輝虎配膳」と「直江屋敷」の段。
「直江屋敷」は20年ぶりの上演だそう。
申年に因んでの「靭猿」だろうが、猿が子猿じゃなくて大きいのにビックリ。(笑)
先日の狂言のかわいらしい子猿の印象が残っているので、かわいくないわねぇ〜と思ってしまった。

「輝虎配膳」は、口:希大夫・清馗 → 奥:咲穂大夫・清介、琴:清公。
「直江屋敷」は、文字久大夫・藤蔵で、1時間ほどを1人で語るのに、寝不足で居眠り付き。(涙)
二部以外は席があるから、もう1度聴きに行きたいけれど、体力と相談だわねぇ〜

天気も良かったし、終演後は前庭の満開の梅を見て回ったが、春を感じてうれしかった。

*****
10日(水): 第三部の「義経千本桜」の「渡海屋・大物浦」と、「道行初音旅」。
「渡海屋・大物浦」は、口:靖大夫・宗助 → 中:睦太夫・錦糸 → 奥:千歳大夫・富助。
生き延びて平家再興を目指す知盛が、「幽霊」と自称するのがおかしい。
結局敗れてしまい自害するが、仇をなしたのは生き残った自分でなく怨霊の仕業だとして、
義経に帝の供奉を願うのに哀れを感じてしまう。

千歳大夫が久しぶりに長く語って、一部の文字久ともども、これからの文楽(の大夫)を背負うのは、
この2人だということだろうと、今更ながらに思う。 でも、道は長く遠いわねぇ〜

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切場語りが咲大夫さんだけになって、その咲大夫さんもお身体に問題を抱えているようで心配。
やはり嶋大夫さんが引退撤回するのがいいだろうと、知人の間で話しになったとか..
もう暫く語れるだろうと同感はするものの、見始めた20余年前に比べ近年は息が短くなったようで、
ご本人が引退時と思われたのも仕方ない気もするし.. もうじき84歳だから無理も言えないし..

2016.2.6 [土] バレエ「ラ・シルフィード」

午後、バレエ「ラ・シルフィード」を観に新国立劇場へ出かけた。
「ラ・シルフィード」の前に、男性だけ9人での短いバレエ「Men Y Men」。
Yは、スペイン語のandでもあるが、ここでは男性染色体を意味してるとか。
外国人ダンサーに比べると肉体的な強さが足りないという方もあるが、
まあ、もっと楽しめないのも観ているから期待値が高くないかもしれないものの、私は楽しく観た。
が、おおっ、そこで堪えて、止まって! と思ったりも..(笑)

「ラ・シルフィード」はキャストによって印象が違うように思う。って私はこの1回しか観ないが..
農夫ジェームと恋人エフィの結婚式の日に、空気の精のシルフィードが現れ..
シルフィードとジェームを死に導く占い師?マッジの行動の理由は何だろうと思いながら観ていた。
「眠れる森の美女」の、祝いに自分だけ呼ばれなかった恨みと違って、
入った家でジェームスに冷たくあしらわれたからというくらいじゃ動機が弱いわよね!?
妖精シルフィードへの恨みでもあるのか..
ともあれ、シルフィードを踊る米沢唯の軽やかさが素敵。 群舞も楽しめてニコニコ。

*****
訪問着。 裂取。 手絞り辻が花模様。 灰藤色地。 (桐屋・翠山)
本袋帯。 深い紫グレー地。 金引箔。 欧風更紗間道。 (川島)
伊賀組紐。 灰・白・金色。 (松山好成)
極薄い青磁色の帯揚げ。 金糸の七宝柄など入り。

着物は、訪問着然としているので、好きなのに着ていない。 10年で今回漸く3度目らしい。
帯も、持っている中で5指に入るほど大好きなのに、やはり3度目だと思う。
好きなのに着用できないのは悔しい。 でも、何処にでもという装いじゃないし.. 課題だわ〜

(1週間分を遡って書くのは私の忘却力との闘い。(笑)
 でも書いておかないと忘れるから..どうにか書けてホッ。)

2016.2.5 [金] 歌舞伎「新書太閤記」

大歌舞伎の昼の部は、吉川英治原作の新作で、通し狂言「新書太閤記」。
木下藤吉郎後に羽柴秀吉を演じる菊五郎が大活躍。
当たり前と言えば当たり前だけど、菊五郎が本当にほぼ出ずっぱり。
場が違うから出てくる度に衣装も変わるし、本能寺まで出番の多い信長の梅玉と2人、
お元気だわ〜と思う。 特に、秀吉の菊五郎は、走るし、馬に乗るし、歳を考えると驚異的。
先月の国立は今月のためにセーブしたのかしらと、ふと頭に浮かんだほど。(笑)
明るく愉快な役を楽しんで演っているからもっているのかしらねぇ..

楽しく見たが、場面が次々に変わって忙しなく、演る方は大変だろうが、見る方も大変。(爆)
菊五郎は1回きりではなく再演を考えているようだが、もう少し整理して忙しなさを減らして欲しい。

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本結城紬。 黒・藍色の総絣。 (奥順)
本袋帯。 平織紹巴。 献上コプト更紗。 濃紺地。 赤色などで孔雀文様。
伊賀組紐。 紺色、片方に緑色入り。 撚り房。 (松山好成)
鶯色の帯揚げ。 暈し入り。 「幻雪」

2016.2.3 [水] 復曲再演

今日は節分、明日は立春..と思いながら、企画公演を観に国立能楽堂に出かけた。
今月は、定例公演2回と普及公演1回のあるいつもの月とは様変わり、
《冬スペシャル 月間特集・近代絵画と能》として、企画公演3回に特別公演1回。
今日が最初で、復曲狂言「若菜」と、復曲能「菊慈童 てっ縣山」。
狂言「若菜」と能「菊慈童」が復曲?  観ているわよねぇと驚いた。

狂言「若菜」は大蔵流では番外演目で、例外的にレパートリーにあった山本家でも断絶していたが、
28年余前にシテ・山本東次郎で改作・復興されて以来、上演が重ねられているのだとか。
そうなると、私が以前観たのは和泉流か東次郎さんのお家かということになるけれど..
今回、東次郎さんは後見だったが、山本家総出演の感じでの上演。

観世流以外では「枕慈童」と称されるお能が、観世流では「菊慈童」というのは知っていたが、
観世流にも「枕慈童」というお能があって、これは観世流独自の江戸時代の新作なのだそう。
へ〜え..とビックリ。 発端に男色があるのは承知していたが「枕侍童」が本来とは更にビックリ。
明治時代に他流の「枕慈童」を観世流に導入したが、観世流には同名の新作「枕慈童」があるので、
「菊慈童」と名付けられ、以降は「菊慈童」の人気の裏で「枕慈童」は忘れられていったとか。
プログラムの鑑賞の手引きを読みながら、流行り廃り、いろいろあるのねぇ〜と思った。

前場なしの半能での上演が普通だが、今回は前場を復興し後場も旧に復した11年余前の型で、
間狂言の菊花の精の立ちシャベリを追加作成しての上演だそう。
慈童が深山に遺棄される前場があると分かり易いものの、後場だけで十分にも思えた。

*****
節分の追儺式=豆まきのある歌舞伎公演と違い、能楽堂では特に何ということもない。(笑)
少し寂しい気になりながら、六本木の「水−神秘のかたち」@サントリー美術館へ。 
会期は今日を含めあと5日なのに混んでいなかった。ゆっくり見て回って、食事して帰宅。

*****
色無地。 寿光織。 本茶四度染。 薄灰緑(薄青磁色?)。
袋帯。 紹巴。 正倉院鳳凰華文。 青灰色地。 (となみ「国宝の旅」)
五嶋紐。 水色、片側に金・白色入り。
灰空色と薄桃色の暈しの帯揚げ。 金色の小さな刺繍入り。

2016.2.2 [火] 二月大歌舞伎@歌舞伎座

初日の歌舞伎を見物。 でも初っ端の昼の部でなく、夜の部からなのが、へそ曲がり風?(笑)
夜は見取りで、「ひらかな盛衰記」の「源太勘當」、「籠釣瓶花街酔醒」、舞踊「浜松風恋歌」。

源平の合戦を描いた「ひらかな盛衰記」の中では、人気の「逆艪」の上演頻度が高いが、
「源太勘當」は比べるとあまり上演されず、やや珍しい。
梶原源太景季を勤める中村梅玉がいい! 父親の受けた恩を思い、先陣争いを譲って、
切腹の覚悟と耐え忍ぶ姿が、紅梅白梅の被り物も含め、ホントにいい男ぶり。
鎌倉一の風流男と後世まで美男の代名詞として語り継がれたというのが、ご尤もと思われた。
そして秀太郎の母延寿!! 心の動きが分かるようで素晴らしく、いい延寿だわぁ!と堪能。
あと、弟の平次景高を錦之助、腰元千鳥を孝太郎など。

「籠釣瓶花街酔醒」は、商売一筋の田舎者の絹商人で痘痕面の佐野次郎左衛門が、
吉原で花魁に見惚れ、通い詰めて身請け話が進むうち..  満座の中で愛想尽かしされて.. 
吉右衛門の佐野次郎左衛門、私はやっぱり苦手。
あの化粧で出てきたところで、やりすぎでしょ!?って思ってしまう。
でも、菊之助の八ツ橋が綺麗で、梅枝の九重・新悟の七越・米吉の初菊と若手の花魁もよかったし、
菊五郎の栄之丞も花魁に惚れられる間夫らしく格好いいし、歌六の立花屋長兵衛もいい旦那だし、
彌十郎の釣鐘権八の憎たらしいまでの自分勝手な調子よさ..  予想以上に楽しめた。
立花屋2階の、次郎左衛門の八ツ橋を斬る段取りが、見慣れたものと違って、
あれっ、播磨屋の型はこうだったかしら?と思う。
前に観た時は、吉右衛門の顔づくりのショックが強くて、覚えていないみたい。(苦笑)

最後が舞踊「浜松風恋歌」で、在原行平に恋する姉妹の恋心を描く「松風村雨物」。
時蔵の小ふじと松緑の此兵衛で、松風の霊が海女小ふじに乗り移る趣向。
「籠釣瓶花街酔醒」の後の口直し? 踊りで気分が変わって、気持ちよく帰れていい。

幕間にびわさんにお声をかけていただき、うれしいビックリ。
暫く立話もできて、優しい笑みに私もニコニコ。

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結城紬。 無地。 灰藤色。 (奥順はたおり娘)
染名古屋帯。 灰白色。 雪の結晶柄。
伊賀組紐。 灰紫 紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 灰藤色、白・灰・肌色入り。 (京姉小路)

2016.2.1 [月] 如月は忙しく始まって

美味しい洋物を食べたい(笑)と、ラ・ペ@日本橋に入れていただいてフランス料理でランチ。
メインは魚を、デザートは苺でなく柑橘の季節感を、それぞれ選んで、
飲み物は、サービスシャンパンに、白ワイン(アルザスのリースリング)を追加。
でも、1週間経ったら、印象だけはいろいろあるものの、細かいところは見事に思い出せない。
うわぁ〜歳だわぁ..と歳のせいにして.. でも食べたことは、まだ忘れないから..(爆)

大満足でお腹もいっぱいなのに、ときわ木に寄って夜のおやつを調達。
大好きな此処の和菓子を2つ。 少し日持ちする「福ハ内」という干菓子も購入。
干菓子は3色のお多福が2つずつ6つと鬼が1つに黒大豆が少し。 ちょっと楽しい。 
途中の小さな公園のボケの花が満開。 春だわねぇ〜もう如月だものねと思う。
帰宅途中ちょっと寄り道をしたら、お菓子を忘れて.. 大慌てで取りに行く始末。
ホント歳だわぁ..(大爆)

年末の健康診断と先月後半の大腸ガン検診の結果を聞きに医院にも寄った。
健康診断は要注意項目があるものの、このまま経過見。
問題は、また引っかかった大腸ガン検診。 また予約して内視鏡検査をしなくちゃ.. う〜ん..

いろいろ序でに、ヘアカットもしてもらった。
いつものボブで変わり映えはないが、襟足を短く切ってもらってスッキリ。
でも、昼からバタバタ動き回って、ちょっと疲れた。(苦笑)

2016.1.31 [日] 鱗形、舟船、唐船

相変わらず趣味の観劇に忙しく、日記は放置してしまった。 で、またまた遡り。(2月7日記。)

1月の観劇の〆は、国立能楽堂の特別公演。 末日の観劇って珍しいと思いながら出かけた。
此処の公演の基本は狂言とお能が1曲ずつだが、この日は、狂言を挟んでお能が2曲。
能・金剛流「鱗形」、狂言・大蔵流「舟船 ふねふな」、能・観世流「唐船 とうせん」。

能「鱗形」は、初見というか曲名も今回初めて知った。
元々はシテ方五流の上演曲ではなかったが、喜多流・金剛流で上演されるようになったらしい。
北条時宗が旗印の紋所を定めるため弁財天に日参して、弁財天から旗と剣を授けられる話。
後シテの弁財天は天女らしく天冠を被り綺麗。 でも私ときたら、トロトロ..(汗)

狂言「舟船」は、舟(船)は「ふね」か「ふな」かという主と太郎冠者の論争。
何度観ても、主の教養のなさをつく太郎冠者の屁理屈に、そんなに言わなくても..と思う。(笑)
狂言の冠者の主との関係は、主思いだったり主を馬鹿にしたり、さまざまで、
この曲は、日ごろ主に隷属する冠者の腹いせというか、両者はそういう関係なんだろうけれど..

能「唐船」は、前にも1度(もしかしたら2度?)観ているが、
今回は「盤渉 ばんしき」と「手掛之応答 てがかりのあしらい」の2つの小書つき。
でも小書による違いは分からない。 もっとしっかり見なくちゃ勿体ないと思うものの..
九州・箱崎の某のもとに長く抑留されている唐人を迎えに来た唐子2人と、
日本でもうけた幼子2人。 両方かわいいのに某が..
2組の子方が出るので、揃えるのが難しく、人気があっても上演が少ないのだそう。
本当に子方の印象が強い。

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色留袖・訪問着仕立。 1つ紋。 手描友禅。 薄鼠色地。 竹林七賢人。 (油谷無聲)
袋帯。 地紅堆黒仙遊図文錦。 (龍村晋 平蔵復刻・伝承名錦)
伊賀組紐。 灰・白・金色。 (松山好成)
灰空色と薄桃色の暈しの帯揚げ。 金色の小さな刺繍入り。
白色の皮シコロ織の鼻緒の草履。 薄いパ−プルシルバーの台。 (長谷川商店)
カシミア防寒コートはマロン色の方。 黒地に多色カシミール刺繍のショール。

着物を、唐人がシテの能「唐船」に因んで選んだら、会った知人に喜ばれて、ニコリ。(笑)

2016.1.29 [金] 同期の新年会

水・木曜の暖かさとは一変し、寒い雨模様の日。 夜は、学生時代の文系の部活同期の新年会。
横着な幹事(笑)のため、昨年の新年会と同じ東京駅八重洲地下街の魚介料理・海鮮料理の店。
金持ちのドラ息子?で某一流企業のえらいさんにまでなった幹事は気に入っているらしいが、
勤め人がほんの少しだけ気張って行くくらいの店で、
特に美味しいわけではなく、雰囲気がいいわけでもなく、安いわけでもなく..
幹事の選択に疑問を感じても、幹事に任せたのだからと文句は控えて.. 皆、大人。(爆)

1ヵ月前どころか12月早々に日にちと場所の連絡と出欠確認があったけれど、
時間も会費も連絡なし。 そのうちに連絡が来るだろうと思ったが、来るのは出欠状況のみ。
で、3日前になって時間を問い合わせたが、会費を聞くのを忘れたら、案の定、時間連絡だけで、
会費については無しのつぶて。 ほんにまあ..
会場の店で、カナダにオーロラを見に行って..と言い訳にならない言い訳。(爆)

魚の入った野菜サラダ、刺身、薄い鰤の切り身の煮つけ.. 蟹・海老・帆立などが入った海鮮鍋。
〆の雑炊、それに小さな和風菓子まで、あれこれ話しながら、皆お見事な食べっぷり。
大酒飲みの幹事が飲み放題にするが、そんなに飲むのは幹事とあと何人かで、
元は取れそうにない。 皆そう言いながらも、幹事の集金の手間を考えて、了解。

16〜7人?の出席。 うち女性は私を含め4人で、現役の医師と法律家と.. さまざま。
2年間のうち1年に満たない在部の私は出席し始めてまだ数年だが、お互いに違和感なし。
1〜2歳上の人もいるが殆ど同年齢で、若い頃に一緒に時間を過ごした仲間は、
年に1度か2度会うかどうかでも、気遣いなしの気楽さがうれしいと異口同音。

次回から幹事交代。 皆、何となくホッとして..(大爆)
次ぎの幹事は自分でも料理を楽しむ人で、いい店をいろいろ知っているようだし、
彼自身から、楽しみにしていてと言われて、今年の暑気払いから会場も楽しみになって、うれしい。

2016.1.29 [金] 遡り2

24日(日): オペラ「魔笛」
前夜から変調をきたして、絶不調。
夜中に具合が悪くなった時には胸が痛んで、胸からお腹まで痛くて痛くて、撫で擦って3時間余。
痛みが胸から始まったので心臓だとばかり思って心配して、何度か、救急車..と思ったほど。
後になって、夜の健康講座の最後の腹筋(初めての動きだった)のせいだと思い当たった。
30代、40代と同じことはできないのに、その時はきつくても動けるから動いてしまった結果。(苦笑)
昼近くなったら少し良くなったので、諦めるのは悔しいとオペラを観に行った。(笑)

珍しく日本人だけのキャストでの、モーツァルトのオペラ「魔笛」@新国立劇場。
演出は前回と同じで、メルヘンチックな舞台が楽しい。
フリーメイソンなど、意味合いを深く考えなければ..だが、
今の時代に観るのだからと、私はその辺は無視している。(爆)
昔はパパゲーノの印象が強くて、初めて見た時にタミーノが主役だったのに驚いたものだった。

私が着物でなく洋服なので友人に驚かれた。 友人は着物だったものの体調が悪かったそうで、
2人して..と苦笑。 ミニ新年会もできず、また今度ね〜とお別れ。

*****
25日(月): 姉・義妹と食事・相談
依然として絶不調だけど、どうにかなるだろうとキャンセルせず出かけてよかった。
急な話だったので馴染みの店が満席で予約できず、デパートの甘味処で食事。 後で甘味も。
多分お店の方に呆れられつつ、満席になることはなかったからお許しいただくことにして、
長々といろいろの話・相談事。 2日ぶりの食事もできたし、気分転換もできて、ホッと帰宅。

*****
27日(水): 千穐楽 & 和食
昼から、歌舞伎「小春穏沖津白浪」、通称「子狐礼三」@国立劇場を再見。 この日が千穐楽。
3階の安〜い席だしパスしようかと思ったが、夜の約束の前に動いた方がいいと出かけた。
着いたら幕が上がるところ。 ロッカーにコートなどを入れたり何だりしていて冒頭は見損なった。

半月前は久しぶりに1階で、でも脇寄りだったが、今回は舞台は遠くても真正面の席。
全体が見えるから、前回見えなかった部分もよく分かって、それも楽しめて、ニコリ。
エンターテイメントとしてはなかなか楽しかったが、歌舞伎としてはどうかしら..などと、
前回と同じことを思いながら観ていた。 菊五郎の出番が少ないのがやっぱり少し寂しい。
菊之助の動きの良さ.. ファンには堪らないでしょうねぇ〜と思ったのも同じ。

最後は正月恒例の撒き手拭。 前回は少し期待したが、今回は飛んでくるはずもなく、気楽。(笑)
どこに飛んでいくか皆の撒き方・投げ方を楽しんだ。

夜は息子夫婦を誘って馴染みの割烹志づ香@門仲で食事。
蟹の京だいこん巻きにきゅうりを付け合わせた酢の物、お造り(カンパチ、ヒラメ、しゃこ、
赤魚の漬け)、鰤の照り焼きのみぞれ煮? そしてユリ根饅頭。
次の牡蠣は、雲丹焼きの方にして、〆の稲庭は胡麻だれを選択。
お酒は長野の羽根屋。 純米大吟醸。
ユリ根饅頭は、鶏肉が入っているので食べたことがなくて、今回が初めて。
食べたいと思いながら諦めていたが、普段は前以ての予約はしないのに、
今回は連れがいるので予約したため、行くのが分かっているから、特別に準備してくれたらしい。
鶏肉なしのユリ根饅頭! に、ニコニコ舌鼓。 ありがとうございます。
牡蠣は味噌焼きを選ぶことが多いけれど、味噌の強い濃厚な味なので、この日は雲丹焼きにした。

息子は若い頃に連れて行ったことがあるが随分前のことで、義娘は無論初めて。
2人とも美味しい料理・お酒を喜んでくれて、私もご馳走のし甲斐があったと、3人でニコニコ。
私はお酒は控え気味にしていても、今週はあまり食べていないからやはり胃が重くなって少し辛い。
明後日の金曜は新年会。 それまでには、もう少しよくなることを期待している。

2016.1.23 [土] 松囃子

ほぼ1週間放置してしまったが、自分の覚えに順次遡り。(29日に記)

午後、松囃子—祝祷芸の様々—という国立能楽堂の企画公演を観に行った。
「松囃子」って何かしら?状態だったが、チラシによれば、
松を囃しながら家々を清めに回った正月の祝祷芸。
中世以来の習俗で、後に禁裏や幕府などでも流行し、また時を経て江戸城中などでの
「謡初(うたいぞめ」も「松囃子」と称され、新春嘉例の行事として大切にされたのだそう。
今回は新年を寿ぐ企画公演ということだった。
今月の前2回の主催公演もよかったけれど、正月らしさは、確かにこの日が一番。(笑)
もしかしたら菊池から来てもらうのに松の内は難しかったのかしら..

熊本県菊池市の御松囃子御能保存会「松囃子」、舞囃子・宝生流「高砂」、狂言・和泉流「松囃子」、
そして狂言・大蔵流「靱猿」。
「松囃子」は菊池の松囃子も狂言も初めてだったが、どちらも楽しくて、ニコニコ観られた。

「菊池の松囃子」は、広義では冒頭の「勢利婦」に続いて能・狂言が上演される神事全体を指すが、
狭義では「勢利婦(せりふ)」のみを指すそうで、今回はこの冒頭「勢利婦」のみの上演。
始まる前に飾られる「蓬莱三方」が独特。 三方に白米を盛り、炭で岩山に見立て、
唐辛子のくちばしをつけた茗荷の鶴、椎茸の亀。 地方に残る神事の面影を見る思いがした。
「勢利婦」は、舞人1人、太鼓1人、大鼓2人に、地方8人、後見1人で行われ、
独特の節で、立烏帽子に直垂姿で長い笹を持った舞人の舞も独特で、面白かった。
驚いたのは太鼓。 激しく打ち下ろす音に驚いて暫く叩き方を見つめてしまった。(爆)

舞囃子「高砂」は、今回は紋付袴でなく、シテも地謡も囃し方も侍烏帽子に素襖裃。
江戸時代の正月の「謡初め」を彷彿させる舞台を見せるという趣向らしい。
あの長い裾の装束で舞うのは舞い難いだろうと、余計なことを考えてしまったけれど..
シテ:宝生和英。 囃し方は松田弘之、大倉源次郎、大倉慶乃助、大川典良。

狂言「松囃子」も菊池の松囃子と同じく初めてで、所作、詞章など、同じ部分に思わずニコリ。
「無布施経 ふせないきょう」と類似の曲で、毎年暮れにもらえる米が届かず思案する万歳太郎..
鞨鼓を付けた太郎の祝いの松囃子が目出度く楽しい。
シテの万歳太郎は野村又三郎。

狂言「靱猿」は、茂山七五三さんに2人の息子・孫の3代での上演。
「靱猿」は何度か観ているし、申年に因んでの曲だと思って、子猿のかわいらしさと
大名の横暴なくせに悪げはないある意味無邪気さを楽しく観ていたが、
途中で、あら〜もしかしたらと気付いた。
ぬいぐるみをすっぽり被った子猿は一生懸命の演技がかわいらしいが、大人3人の様子、
何より猿引きの逸平さんの様子が通常と違う。 緊張感が強く、謡いも朗々と気合を感じる。
茂山狂言会でなく、こういう機会だから披きではないだろうが、大阪ではしていても東京では..と
思ったが、やっぱり東京では初めてだったらしい。 いい機会に観られてうれしい。
子猿が逸平さん長男の慶和くん、シテの大名が祖父の七五三さん、太郎冠者が伯父の宗彦さん、
そして猿引はお約束で父の逸平さん。

詳しい方に、茂山さんだと初舞台はだいたい以呂波だと教えていただいた。 で、
靱猿がどうというのは(公式には)ないらしいが、この配役だと披きのような感じらしいとか..

*****
紬。 紅花草木染。 黒色・灰色の縞。 (新田英行「新田間道」)
染名古屋。 寒牡丹、前帯は梅(に小鳥)。 薄灰色地、垂れは白。 (染谷洋)
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
草木染(蘇芳染)の帯揚げ。 赤色(蘇芳色)。 (冨田五郎)

季節感のある柄に惹かれるようになって、この日も寒牡丹の帯を締めたら、
能楽堂で、見知らぬ方に、そして知人にも、褒めていただき、一緒にニコリ。

2016.1.20 [水] ボッティチェリ展

日伊国交樹立150周年記念「ボッティチェリ展」@東京都美術館に出かけた。
ボッティチェリの作品の多くが板に描かれたテンペラ画で、きわめて繊細であるため、
まとまった数の来日はこれまでなかったが、国交樹立150周年記念として実現したという。
フィレンツェをはじめ世界各地から20点以上のボッティチェリ作品を集め、
その画業を一望する大回顧展で、今後何十年と日本では見られない規模の展覧会だとか。

それでもボッティチェリ作品は半数に満たず、他はボッライオーロやリッピ親子などの作品。
ボッライオーロの「竜と戦う大天使ミカエル」でキリスト教美術では竜は悪の化身だと知った。
今まで意識したことがなかったけれど、そう言われてみれば..

今日は月1度のシルバーデーで、私も含め高齢者は無料で入場できるから、毎回大変な混雑。
しかも今回はボッティチェリ展だから混まないはずはないけれど、始まったばかりで会期が長く、
シルバーデーが3回あるので大丈夫かと思いながら、大混雑は済んだと思われる時間に行ったら、
拍子抜けするくらいの普通の混み方。(笑) 人気の展覧会としては、混んでいるとは言えない程度。
大混雑の時間帯は過ぎたのか、一部に雪が残る寒い日に出かけるのを自重したのか..
友人は混雑が嫌で前売り券を買ったそうで、私もそうしようかと思いもしたが、
こんなにスムースなら無料の方が無論ありがたい。(爆)

ボッティチェリの絵画は「プリマヴェーラ」も「ヴィーナス(ウェヌス)の誕生」も来ていないが、
「聖母子(書物の聖母)」、「ラーマ家の東方三博士の礼拝」、などなど、眼福眼福。
「美しきシモネッタの肖像」は日本にあるのねぇ、遠くないうちにまた観たいわぁと思う。
印象的な額縁も多く、「バラ園の聖母」など額縁と一緒に観ていると、
絵だけの写真とは違った印象を受けて、額縁の力を再認識。
紋ビロードの布地・布の断片、ブロケード織のビロードに金糸で刺繍されたミサ聖祭用上衣など、
数は少ないけれど、布も見応えある。
閉館時間までの1時間半じっくり観て、また来月も来ようかしらと思いながら退出。

2016.1.18 [月] 実質的には初雪

夜明け前に外を覗いてみたら、雪が降っていて、道にも積もっていた。
初雪は既に降ったそうだが、私が見た時は雪でなく雨だったから、今日のが今年初めて見る雪。
と書いてから、前の時は植え込みの土の上に少し残った雪を見た気がすると思い出したけれど..
寒いはずだわ〜と思いながら、暖かい布団にもぐり込んだ。

*****
昼過ぎに室温を確かめたら、北側は14度くらいで、南の居間でも17〜8度。
風邪を引いては大変と、今季初めて暖房を入れた。 温風にホッとしている。
近所に買い物に出かけたいのだけど、転ばないまでも足元も寒さも心配で、様子見。

*****
結局、今日は外出せず、家にあるものを食べて、不良在庫整理の趣。(苦笑)
明日は昼間になれば道が凍っていることもないだろうし、買い物は明日の昼間に行くことにした。
日が射してきて、室温が高くなったので暖房を切ったが、夜になったらまた冷えてきた。
でも辛うじて20度近くあって、まだ暖房するほどではない。

2016.1.17 [日] 三曲の会

阪神淡路大震災から21年目。 黙祷。
その後も自然災害が続いて、自然の脅威を肝に銘じておきたいとの思いを新たにしている。

*****
午後は、邦楽鑑賞会の三曲の会に行った。
いつになっても音楽は分からないので迷ったものの、流派を超え、各界随一という演奏家の
筝、三絃、尺八などによる伝統音楽を聴ける機会だし、山勢松韻さんの出演に背中を押された。
舞台で拝見する山勢松韻さんは、凛とした優しさを感じる方で、お声も好き。
筝を弾きながらの唄をお聴きする度に、気持ちがしゃっきりする。

今日は、松韻さんを含め3人での筝と三絃・笛による「長恨歌曲」。
他にも、萩岡松韻氏を含め3人での筝と三絃・尺八による「松風」、
富山清琴氏と子息の「竹生島」なども、気持ちよく聴いた。
人間国宝、家元など、重鎮が多いのだから、いい演奏で当たり前なのでしょうねぇ。
良さをもう少し分かるようになれば、うれしいのだけれど..

三絃の方が皆さん後ろに替えの三味線を置いていらっしゃるらしいのに気付いて、
出番はなかったけれど、糸が切れた時の備えだろうと思って、1人で納得。
暮れの文楽で、糸が切れて床で大急ぎで糸を交換していたのを見ていたので、気が付いた。
あの時は、結局、代わりに入れられた三味線を弾かれたのだけど、入るのが遅かったのよね〜

演奏者の衣装は、男性が紋付き袴、女性が黒留袖に袋帯。
黒留袖の柄はさまざまで、印象的な柄もあったが、楽器に隠れてよく分からない方もいた。
袋帯の色は、一緒の演奏の方々で揃えているらしく、「千代の鶯」を演奏された米川さんは金色、
山勢派は緑色だったが、「松風」の萩岡さんたちは残念ながら何色だったのか気付かなかった。

観客は、筝、三絃、尺八などを嗜むというか教えたり習ったりしている方が多い様子。
若い方もいらしたが、高齢率が高いのには驚くほど。 能楽堂より更に、高齢者が多そう。

*****
訪問着。 京加賀友禅。 鶸色地、裾は灰色。 水辺に鳥模様。 (松本健一)
袋帯。 本佐賀錦。 緑に金色。 波柄。 (博多・黒木)
伊賀組紐。 白・灰色の濃淡に金色入り。 (松山好成)
灰空色と薄桃色の暈しの帯揚げ。 金色の小さな刺繍入り。

夜は雨から雪になるとの予報にも拘らず、訪問着で出かけたので、
天気を気にかけながら日本橋に寄り道したが、帰るまで降られずニコリ。

2016.1.16 [土] ランチ会

新年会ならぬ、昨秋の高知旅行で運転を担当してくださった方をお礼にご招待してのランチ会で、
せっかちな人がもう今年の旅行計画に動き出していて、旅行の打ち合わせも兼ねた会。
私が旅行に参加できるかどうかは、これから発表される動かせない予定次第だが、
9月中旬の北海道旅行に決まったようで、多分参加できるだろうと楽天的に考えている。

昨年9月の打ち合わせと同じレストランなので油断をして、思い込みで歩いたのが悪く、
広い道路に面していても甲州街道でなく一本裏だったのに、何故か甲州街道だと思ってしまい、
延々と全く予期しない散歩をしてしまった。(汗)
携帯もスマホも持たないのに公衆電話も見つからず、焦っても連絡できないまま、
皆に心配をかけしてしまって申し訳なかったけれど、大幅に遅れたものの何とか無事に着けた。
まあ、終わり良ければ総て良しということにしてもらう。(笑)
私だけ遅れたので、着くなり飲み物とメインの選択を聞かれ、料理が次々に運ばれてくる。
せっせと食べてメインまでにはどうにか皆に追いついた。(爆)

今回も、和気藹々ながら、談論風発というか、ワイワイ賑やかに話しながらの食事。
旅の話のほか、皆が夫々に政治などの懸念事項を話して、どんどん話題が広がるのも楽しかった。
1人は最近TVっ子だそうで、ワイドニュース、芸能人ニュースに詳しいと聞いて、ビックリ。
ビックリ・ポンがTV番組の主人公の口癖だと教えてもらって、初めて分かった。
そう言えば、ジェジェジェ〜を知ったのも随分遅かったのよね〜(笑)
講演を聞きに行く3人が先に出た後、残った4人はコーヒーをお替りしながら、更に暫くおしゃべり。

私が散歩で遅れた(大爆)間に、高知に続いて今秋の北海道旅行にも運転担当として、
ご参加くださることに決まったとか.. 私たちより少し年上の方で黒1点でのご参加。
チームメート(と先輩)の賑やかながら和やかな旅を気に入ってくださったのか、ありがたいこと。

2016.1.15 [金] 岡大夫 と 蟻通

夜は、定例公演@国立能楽堂を観に行ってきた。
狂言・和泉流「岡大夫 おかだゆう」と、能・宝生流「蟻通 ありどおし」。

能「蟻通」を観るのは何度目かだが、狂言「岡大夫」は初見で、狂言にいろいろある聟入りの話。
聟入りの作法が分からず知人に尋ねたらデタラメな変な作法を教えられ..というのがあるが、
これは、聟の物覚えの悪さから派生した話で、出された蕨餅が美味しいと全部食べてしまう。
しかも、そんなに気に入ったのに、何度聞いても蕨餅という名も替えの名の岡太夫も覚えられず、
舅にも太郎冠者にも呆れられるが、観ているこちらも呆れてしまう。(笑)
舅に娘が作り方を知っているし名を忘れたら娘の好きな朗詠の詩に出てくると教えられ、
家に帰った途端に妻に作ってもらおうとし.. 妻が朗詠の詩を次々とあげて..

まず、初対面の舅の家で、聟が出された蕨餅を食べ尽すのに呆れるが、
シテ/聟の野村萬斎が無邪気な馬鹿さ加減?を演じて、おかしく、狂言らしい。
「岡大夫」とは人の名前かと思っていたら、蕨餅を気に入った醍醐天皇が官位を与えたので、
蕨餅の別名を岡太夫いうという言い伝えがあるらしい。 食べ物に官位.. あらあら..と思う。

*****
劇場・能楽堂に通っていて、会場によって正月飾り・鏡餅などの片付け時期が異なるのに気付いた。
家では正月飾りは松の内だけで7日に片付け、鏡餅は鏡開きの11日に片付けた(=食べた)が、
鏡開きの後の12日にも国立劇場には立派な鏡餅が飾られていてビックリ。
単なる正月の飾り物のつもりなのか.. それにしても国立劇場が..と、驚くというより呆れた。
玄関飾りは確認し損なったけれど..  いつまで飾るのか、千穐楽にも行くので確認するつもり。
13日の新橋演舞場では、玄関飾り・鏡餅は片付けられていて、何となくホッとした。(笑)
演目に因んだ白波5人男の大羽子板が飾られていて、これなら安心して正月気分を楽しめる。(爆)

此処では、9日に鏡餅があるのは当たり前だが、玄関飾りはどうだったか見るのを忘れてしまい、
今日になって気を付けて見てみたら、玄関飾りも鏡餅も片付けられていた。
能舞台・橋掛かりにはしめ縄と御幣がまだあったので、いつまであるのか気になっている。
正月でなくても曲によって張られているけれど、下旬にも行くので、忘れずにチェックしたい。(笑)

*****
結城紬。 灰色地。 地空き。 雪輪。 (藤貫)
染名古屋帯。 手描き京友禅。 筒描。 肉桂色地。 梅文。 (牧田立宰)
伊賀組紐。 薄い灰色、片側に紫と小豆色入り。 蛸足房。 (松山好成)
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
灰色のエクセーヌの台。 灰紫の組紐の鼻緒。 (伊と忠)
カシミア防寒コート(マロン色)に、黒地のカシミアショール(全面に緑色の刺繍)。

今日も寒さが厳しく、夜の公演だから、真冬用に重宝している暖かい草履を今季初使用。
コートもショールも真冬仕様。 これから2月いっぱいは、殆ど同じような感じで出かけるつもり。

2016.1.14 [木] 食いしん坊初め

1月も半ばになって、急に寒さが厳しくなったものだから、身体に堪える。 ふ〜
おいしいものを食べて元気をつけたいと、みかわ是山居に入れていただいて、天ぷらランチ。

ランチコースに季節種のフグの白子を追加。
向付の3点盛りは、薄味のタラコの煮つけ、煮凝り、それに青菜。
冬らしく、それぞれの味の違いも含め、おいしい。
魚は、海老2尾、頭2つ、烏賊2つ、鱚、めごち、穴子、小柱のかき揚げに、季節種のフグの白子。
間の野菜は銀杏、最後の野菜はアスパラとサツマイモにし、〆はいつもどおり天丼と蜆碗。
浅漬けの香の物に、口がすっきりして、うれしい。 デザートは定番のお福豆。
途中の碗はいつも通りの海老真丈。 菊花風で軽く葛が入っているらしい熱さ。(笑)

年賀代わりに、常連客用のメロンをいただいて、寒さの中をまたメトロに乗っての帰宅。

*****
夜は、また健康づくり講座に出席予定。
こう寒いと、ついさぼりたくなるけれど、先週の土曜は既に予定があって欠席したから、
今日は頑張って行くつもり。 でも、寒い〜

2016.1.13 [水] 初春花形歌舞伎

昨日に続き、夜はまた歌舞伎見物で、海老蔵が座頭の初春花形歌舞伎@新橋演舞場。
獅童と市川右近もいるが、何と言っても海老蔵の奮闘公演。

最初は、「菅原伝授手習鑑 車引」で、海老蔵が出ないのはこれだけ。
獅童の松王丸、右近の梅王丸、春猿の桜丸で、あと、藤原時平に市蔵、杉王丸に廣松。
獅童の松王丸に、上手くなったと思ったが、右近の梅王丸の台詞が聞き取り難くて..

次が「弁天娘女男白浪 白浪五人男」で、昨日に続き駄右衛門を首領とする盗賊の話。
海老蔵の弁天小僧、獅童の南郷力丸、右近の日本駄右衛門。
「雪の下浜松屋」では、海老蔵と獅童の弁天小僧・南郷力丸が、息も合っていて、楽しめた。
あと、右近、右之助の浜松屋幸兵衛、友右衛門の鳶頭、鷹之資の浜松屋の倅・宗之助など。
鷹之資が、大きくなっていて、子役でなく役者らしくなっているのに驚いた。
この前に見た時にも驚いたような気がするけれど..(笑)
番頭に、先日亡くなった鶴蔵を思い出して、秀逸な番頭だったわよね〜と偲んだ。 
「稲瀬川の勢揃い」は、右近、海老蔵、獅童に、市蔵の忠信利平、笑三郎の赤星十三郎の5人。
夫々の衣装での名乗りが華やかで、見ていて楽しい一幕。

大詰は、「極楽寺屋根立腹」、「同 山門」、「滑川土橋」。
海老蔵大奮闘の大屋根は、立ち廻り、立腹に、屋根のガンドウ返しもあって、観応えあり。 
昨日の菊之助に続き、元気な立ち廻りを楽しみ、世代交代を実感。
立ち廻りは、主役が大事だが、絡みの役者次第とも言えると、絡みの重要性を昨日も今日も思う。
「山門」、「滑川土橋」は右近の駄右衛門に、海老蔵2役の青砥藤綱。
海老蔵が青砥藤綱を勤めるの?と思ったが、なかなかいい藤綱で、うれしいビックリ。
昨日につづき胡蝶の香炉が出てくるが、昨日は月本家の家宝だったが今日は小山家の家宝。
黙阿弥作の駄右衛門を首領とする盗賊の話なのは同じでも、家名などは気にしないのか..(爆)

最後が、歌舞伎十八番の内「七つ面」。
2代目市川團十郎が初演したといわれ、並べてある箱に入ったお面を次々と取り出しては被り、
早替りで見せたらしいが、当時の台本は残っていないということで、
7年前に海老蔵が復活上演して、今回は内容を一新した台本での上演。
常陸大掾(家橘)が来ている吉田少将(友右衛門)・御台所の班女御前(笑三郎)の館で、
余興に面打師の元興寺赤右衛門(海老蔵)の七つの面の踊りを見せる。
その余興が終わって幕が閉ったところへ、客席から盗賊が乱入して二つ面の面を奪おうとするのを
海老蔵と舞台番(右近)が出ておさめ、最後に海老蔵が吉例のにらみを見るという趣向。
最後のドタバタは不要に思えるが、海老蔵のにらみがうれしい。 風邪を引かないで済むかしら?

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結城紬。 無地。 灰藤色。(奥順はたおり娘)
染名古屋帯。 塩瀬。 手描友禅。 うぐいす色地。 光琳梅模様。
伊賀組紐。 灰紫色。 片側に紫・小豆色入り。 撚り房。 (松山好成)
茶鼠色〜薄い鼠色〜灰白色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」)

帯は、地色と模様で、梅に鶯という洒落。
ギャグ好きの私のツボにハマって、毎春1度は締め、締める度に1人でニンマリしている。(笑)

2016.1.12 [火] 初春歌舞伎

正月休み明けの2週目になって漸く、菊五郎劇団の初春歌舞伎@国立劇場を見物。
通し狂言「小春穏沖津白浪 こはるなぎおきつしらなみ」、通称「子狐礼三 こぎつねれいざ」。
初演以来138年ぶりの通し狂言として復活上演されて以来、丁度14年ぶりの再演。
前回は国立劇場開場35周年記念で、今回は河竹黙阿弥生誕200年という、共に節目での上演。
もしかしたら偶々かもしれないが、初演から150年以上経ったことと合わせ、ちょっと気になった。

弁天小僧の「白浪五人男」で知られる「青砥稿花紅彩画」の首領の日本駄右衛門が登場し、
日本駄右衛門・小狐礼三・船玉お才の3人の盗賊を主人公とした白浪物。
再演と言っても14年ぶりだから、少しは覚えているような、殆ど覚えていないような..(笑)
前回の復活台本を元に練り直したそうで、分かり易く、娯楽性もいっぱい。
3人の盗賊が主人公だが、中でも狐の妖術を遣う小狐礼三が大活躍する芝居だから、
その小狐礼三を菊五郎から菊之助にバトンタッチして、動きがキビキビと違うためもある。
稲荷での立ち廻りなど菊之助が大奮闘で、前回と同じ役の時蔵も存在感があるが、
菊五郎の出番が少なくて、少し寂しい。
そして、前回は駄右衛門を勤めた富十郎をもう見られないのに、改めて寂しい思いがする。

菊五郎の日本駄右衛門、時蔵の船玉お才、菊之助の小狐礼三。
あと、梅枝の月本数馬之助、尾上右近の傾城花月、亀蔵の三上一学、権十郎の猟師牙蔵、
亀三郎の奴弓平、萬次郎の傾城深雪に、彦三郎、團蔵、亀寿、萬太郎、橘太郎など。

*****
訪問着。 金彩。 たたき染め。 落ち着いたレンガ色のような地色。 梅に童子。
袋帯。 濃グレー地に金砂子。 流水・梅花に鶴、菊花など。 (吉織「琳派古調鶴」)
五嶋紐。 錆朱色、片方に渋い緑・黄色入り。
柿色〜肌色〜薄クリーム色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」)

着物は派手かと思いながら、年に1度だけ1月か2月に着るようになって今年で3年目。
珈琲店の私より10歳年上の店主に、まだまだ当分着られるわよと言ってもらって、ホッ。(爆)

雨コート(紫色、細乱れ縞・糸巻柄入り)にカシミア防寒コート(黒色)で、初体験のコートの重ね着。
成り行きで偶々重ね着になったのだが、カシミール刺繍のショールも掛けたら、いや〜暖かくて..
こういうコートの重ね着もありかと思った。

2016.1.10 [日] 初場所初日の見物

真楽恒例の大相撲見物は、今年は初日の見物でスタート。
3時頃には行きたいと思っていたが、疲れが溜まっていて無理は止めて予定よりゆっくり出かけた。
でも、中入り前には入って、久しぶりに幕内土俵入りも横綱土俵入りも見られたし、
初日にしかない優勝額除幕式も見られて、幕内の取り組みも全部見られたし、満足満足。
満足ついでに、次回は十両から見たいと思う。(笑)

おひでさんとのりんさんにカンボジアのアンコール遺跡観光情報もお聞きできたし、
仕立てをお願いしたモーリーさんに帯も見ていただけたし..
2次会も楽しく美味しく、いい日だったわ〜とニコニコ帰宅。

ちといちさん、2次会幹事のモーリーさん、ご一緒に楽しい時を過ごさせていただいた皆様方、
ありがとうございました。

*****
結城紬(石下)。 松煙染。 灰みの茶色。 総柄の変り亀甲模様。
名古屋帯。 秩父太織(石塚賢一)。正藍型染。草木模様に松皮菱・南天。(紺定・田中昭夫)(お初)
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
焦げ茶・白色の京くみ紐の鼻緒の草履。 銀鼠色の変り台。 (Run)

コートは、国技館での置く場所と昨日の帰りの暑さを考えて、
防寒コートから輪奈ビロードの道中着に戻したら、少し寒かった。 難しいわ〜

2016.1.9 [土] 今年初のダブルヘッダー

夜は1年前から決まっていた通り、ニューイヤーバレエを観に行くが、
時間的にはしごが可能だったので、昼からは6日に続き能楽を鑑賞。 国立能楽堂の普及公演。

普及公演の解説・能楽あんないは、林望「忠義と人情」。
そして、狂言・大蔵流「麻生」と、能・観世流「仲光 なかみつ」で、ともに上演の少ない曲。
林望氏は、狂言の解説をさっとした後、「仲光」について先行の幸若舞と比較しながら詳しく解説。
シテ、シテの主であるツレ、謡などがキチンとできる同じような年齢の子方2人が揃って、
漸く上演できることなどを含め丁寧な解説で、初めての人にも分かり易かったと思う。

狂言「麻生」は、正月らしいめでたい曲。
訴訟のため長く在京していたが、漸く解決して勝ったのを喜び、翌日の正月には出仕しようとして、
装束がないと心配したら、召使の2人が主人に言われないうちに準備してあるというので喜ぶ。
烏帽子はまだ烏帽子屋にあるが今日にはできているというので取りにやらせ、
その間に烏帽子を被るための烏帽子髪を、これも習い覚えておいたという召使に結わせる。
舞台上で髪型を変える(結い直す)のが珍しく、また正月の注連飾りのため宿が分からなくなって、
召使が囃子物で訪ね歩くのも、それが聞こえてきて陽気に囃す主人も、賑やかで楽しい。
召使2人が、太郎冠者・次郎冠者でなく、藤六・下六と名があるのも、珍しい。
シテ/麻生何某:山本東次郎、アド/藤六:則重、アド/下六:則秀、アド/烏帽子屋:則俊。

能「仲光」は、小書「愁傷之舞」つき。
寺に預けた子の美女丸が学問に身を入れず武芸ばかりに精を出しているのを怒った多田満仲が、
手討ちにしようとするのを臣下の藤原仲光に止められ、それなら自分の代りに討てと言いつける。
言いつけられた仲光は美女丸を何処かに落とそうと思うものの、主からの督促に、
身替りになるという自分の子の幸寿丸を泣く思いで討って..という展開。
でもね〜、主君親子2人の再会・和解を喜んでも、我が子を身替りにしたのに、
祝いに舞を舞えと言われて舞う気持ちは如何ばかりかと思う。
時代を考えると当たり前なのかもしれないが、ワキの恵心僧都は僧侶のくせに、そんな〜と..
小書「愁傷之舞」のため、終盤の男舞の間に橋掛かりに行って、膝をついてのシオリで、
主君への忠誠のため主君の子の代りに自分の子を失った悲しみを見せるのが、哀しい。
なお、他の流では同じ曲を「満仲 まんじゅう」といい、「仲光」というのは観世流だけ。
シテ/藤原仲光:大槻文蔵、ツレ/多田満仲:観世銕之丞、子方/美女丸と幸寿丸の2人、
ワキ/恵心僧都:宝生欣哉(宝生閑の代演)、アイ/満仲の従者:山本則孝、など。
囃子方は、一噌庸二、大倉源次郎、白坂信行。
面は全員が直面の現在能。

*****
ニューイヤーバレエ@新国立劇場で、今年のバレエ初め。
冒頭のセレナーデ(チャイコフスキーの音楽で、バランシンの振付)は初めは楽しんでいたものの、
長くて途中から疲れてしまったが、公演後半のパドドゥからは楽しめた。

でも、外国のバレエ団などのバレエを観たい!気持ちが、このところフツフツと..
公演の度に大量の宣伝パンフが入口で配られているが、
日数的に更に出かけるのは体力的に(肉体的にも経済的にも)大変で、貰わないことにしているが、
次回からは受け取ろうかと思っているところ。

*****
帰宅して着物を脱いで気づいたら10時半近い。 帰りの乗換駅で疲労感を覚えたのも無理もない。
一時より元気になったと言っても、段々と無理が効かなくなる年齢になってきたことを自覚。(汗)

*****
付下げ。 灰みの藤紫地。 裾暈し。 遠山風景。
袋帯。 両面錦。  波紋に群鶴・和歌。 (安達良夫・琳派三人衆 宗達「鶴図」)
五嶋紐。 江戸本高麗。 白地に春光箔。 薄青色・薄桃色の方。 (銘つぼたれ)
極薄い青磁色の帯揚げ。 金糸の七宝柄など入り。
龍村の白地に金色の唐草柄の鼻緒の草履。 金色の台。
横長の利休バッグ。 山岡古都の銀無地。  サブに、麟鳳襷紋バッグ。(川島)
カシミア防寒コート。 黒色。  臙脂色のショール。

別の着物・帯を着るつもりで、帯を出そうとして、この帯を見つけて、
今月締めないと来年まで仕舞い込むことになると、帯を急遽変更したもので、着物も2転3転。
早目に着物と帯を合わせておかないとダメだわねぇ〜と思うものの..なかなかできないでいる。
バッグの中身を入れ替える時間が無く、用意してあったまま出かけた。

寒さが厳しくなってきたと今季初めて防寒コートを着用したら、帰りの電車内の暑さにゲンナリ。

2016.1.7 [木] 落語の聴き初め

毎年1月2日から7日まで6日間8回(2日と3日は2回)の新春国立名人会@国立演芸場があり、
いつも7日は桂小三治がトリで、あっと言う間にチケットが売り切れる人気。
売り出し前からスタンバイして首尾よく入手できたので、昼から聞きに行った。
5日のトリは歌丸だが、昨年末に聴き納めたばかりだから欲張らず(笑)に、今月はこれだけ。

冒頭の太神楽曲芸協会の獅子舞が、流石に本職らしく見応えがあって、短くても目出度さ一杯。
色物が多く、噺家と色物が交互に出演するいつもと違う趣向に、正月らしさを感じる。
新春名人会は、他の月に1回開催される国立名人会より出演者が多く、顔見せ的な趣だが、
それでも他の寄席よりは持ち時間があって、常ならトリを取るような噺家ばかりだから、
サワリを聴けるだけでもうれしい気分で、笑い初めを楽しんだ。
上手くなってきたと聞いていた正蔵にも、なる程ホントにねと納得。(爆)
聴いていて疲れる力演(大爆)に敬遠していたが、これならまた聴きに行ってもいいと思える出来。

落語は、古今亭菊之丞「元犬」、林家正蔵「新聞記事」、桂文楽の「千早振る」、
柳家小さん「家見舞い」、柳家小三治「小言念仏」。

小三治は、舞台上手に飾られた鏡餅を見ながら、正月飾りの話を始めて、あちこちに話が続く。
楽しく聴いていたが、持ち時間が過ぎそうになり、これだけで今日は終わりかと思う頃、
少し話しましょうかと落語が始まって、少しだが「小言念仏」を聴けたのがうれしかった。
トリだからできることだが、20〜30分も時間超過。 聞けたこちらはニコニコ大満足。

*****
終演後は、新年のご挨拶も兼ねて、可否道に寄ってコーヒー休憩。 久しぶりにチーズケーキ付き。
夜の健康づくり講座は今日が初回で、ゆっくりしていては間に合わないので、早々に失礼した。

*****
洒落訪問着。型染め。消炭色地の道長取り割付け文。牡丹唐草・桜・・梅鉢・立涌など。(築山政春)
名古屋帯。 黒谷和紙使用。 灰白色地。 松葉色・ゴールド。 若松文。 (浅山) (お初)
五嶋紐。 光沢のある深緑色、両端・裏は薄灰茶色。
草木染(たんから染)の帯揚げ。 極薄橙色? (松原)
黒・白・金・銀色の組紐の鼻緒の草履。 濃い墨色のZULEN台。 (紗織・ブリヂストンのコラボ)

落語だけど、まだ松の内だから、日頃よりは少しあらたまった?着物にして、帯もお初の若松文。

*****
3週間ぶりの健康講座で1時間動くと、やっぱりキツイ。 10分くらいで直にフーフーし始め、
筋肉痛必至だわねぇ〜と思っていたら、私より大分若い方もツライと言っていらしたから、仕方ない。
暮れからの腰・腕の筋肉痛が漸く和らいできたのに、今度は脚まで痛んで..
本当に身体は直ぐに衰えるから、できるだけ通いたいと思う。

帰宅して汗を流してから、七草粥を作って、食事が済んだのは、もう夜中近く。
でも、これで今年も1年元気に過ごせそうに思えるのが、単純だけど、うれしい。

2016.1.6 [水] 今年の初観能

今年の初めての能楽鑑賞は、いつもの国立能楽堂で、昼から定例公演を観に出かけた。
番組は、能・金春流「金札」と、狂言・和泉流「鴈雁金」。
通常は、まず狂言があって次にお能を観るのに、順番が逆なのを不思議に思ったが、観て納得。
年の初めを祝言能でめでたく始めようと言うことらしい。  「翁」の代り?のような..

能「金札 きんさつ」は、天皇の命による神社造営の際、神が現れて寿ぐおめでたいお能。
前場で、天から金札(金色の札)が降って来て、この伏見の地の由来などを説くが、
私は初見で、曲名からお金が降ってくるのかと思っていた自分の俗人ぶりが恥ずかしい。(汗)
後シテの弓矢を持った出立が独特で、悪魔を降伏させるのに実際に弓を射つ所作も珍しい。
シテ:櫻間右陣、ワキ/勅使:殿田謙吉、ワキツレ/随身2人、アイ/末社の神:深田博治。
囃子方は、杉信太朗、幸正昭、内田輝幸、吉谷潔。
面は、前シテ/老翁:小尉、後シテ/天津太玉の神:天神。

狂言「鴈雁金 がんかりがね」は、呼び方違いの曲の1つ。
和泉の国の百姓と津の国の百姓が、途中から同道して一緒に年貢を納めにきたが、
同じ鳥を納めるのに、一方は鴈と言い、他方は雁金と言い..
双方の百姓が、呼び方を詩歌で語り、それを褒められ、2人で相舞する。
息が合っていて、こちらも一緒に楽しく観られ、新年らしいめでたさがうれしい。
シテ/和泉の国の百姓:石田幸雄、アド/津の国の百姓:野村萬斎、小アド/奏者:野村万作。

*****
訪問着。 風通お召し。 1つ紋入り。 氷割文様地。 浅紫に鼠がかった葡萄色地の吊り暈し。 
袋帯。 引箔。 金・銀色地。 草・花に寿の字。 (とみや「寿草繁栄文」)
五嶋紐。 江戸本高麗。 白地に春光箔。 薄青色・薄桃色の方。 (銘つぼたれ)
中央は極薄浅黄色、両端は薄桃色の帯揚げ。 中央に金糸の桜花の刺繍。
龍村の白地に金色の唐草柄の鼻緒の草履。 金色の台。

1/9 さら
私も母と能楽堂に居りました! お正月らしい公演も初日だった展示も楽しみました。お会いできたらもっと楽しかったのに… 残念でした〜
1/11 むかし桜
おお、それはそれは.. お会いできず残念でした。
お母様とご一緒に楽しまれたのは素敵ですね〜 付添は何かと気を使って大変でしょうが、お母様に出かけようとのお気持ちがあるうちに、ご一緒にお出かけ下さいね。
お母様の元気の源にも、さらさんにとっても思い出作りにもなるでしょうし..

2016.1.5 [火] 壽初春大歌舞伎・夜の部

昨日に続いて、壽初春大歌舞伎@歌舞伎座で、今日は夜の部。
夜も見取りで、「猩々」、「二条城の清正」、「廓文章 吉田屋」、「雪暮夜入谷畦道 直侍」。

「猩々」は、梅玉と橋之助の2人猩々で、松緑が酒売り。
短い舞踊だが、梅玉の品があり大きさを感じる踊りが素晴らしいと思いながら観ていた。

次は、秀山十種の内「二条城の清正」で、「二条城大広間」と「淀川御座船」の場。
幸四郎の清正のためか、歌舞伎より現代劇(歴史劇)の感じが強かった。
金太郎の秀頼には子役からの成長ぶりに目を見張った。 これからが楽しみ。
左団次の徳川家康、魁春の大政所、彌十郎の本多佐渡守。 あと、高麗蔵、松江、錦吾など。

玩辞楼十二曲の内「吉田屋」は、鴈治郎の伊左衛門に、玉三郎の夕霧。
この手の上方和事のジャラジャラしたところが性に合わず、見ていてウンザリするのが難。(苦笑)
伊左衛門がねぇ〜 藤十郎でも上手いと思っても好きにはなれないのだから鴈治郎じゃダメ。
でも、玉三郎の夕霧は、綺麗で、出から目を惹かれる。
あと、歌六が初役で吉田屋喜左衛門、吉弥のおきさ。

最後が「直侍」で、染五郎の直次郎に、芝雀の三千歳。
染五郎の直次郎は、蕎麦屋ではいいと思ったのに、大口の寮で芝雀の三千歳と並ぶと..
芝雀がいいだけに差が大きすぎるというか.. 傾城と間夫には見えず、姉弟?みたいな..(笑)
菊五郎で観たいと思ってしまったが、菊五郎も歳だし.. 染五郎の次回に期待。
東蔵の丈賀に、田之助の丈賀を思い出した。

*****
本結城紬。 濃紺色。 地空き、花器に花模様。 (奥順)
染名古屋帯。 京友禅。 肌色? 意匠化された松竹梅に打出の小槌など祝い柄。 「祝辞」
五嶋紐。 光沢のある朱色/茶色の暈し。
ちりめん紬の帯揚げ。 京友禅。 薄灰茶色・薄灰赤茶色などの染分け。 (洛舟)
生成り他薄色の五嶋紐の鼻緒の草履。 パールパープルの台。

2016.1.4 [月] 初芝居

3が日が過ぎ、いよいよ今年も趣味の観劇三昧生活に突入。(笑)
3年ほど国立劇場の歌舞伎で幕開けだったので、今年は歌舞伎座の壽初春大歌舞伎にしてみた。
まずは昼の部で、「廓三番叟」、「義経千本桜 鳥居前」、「梶原平三誉石切 鶴ケ岡八幡社頭」、
そして新古典演劇十種の内「茨木」の見取り上演。

久しぶりの「廓三番叟」は、孝太郎、染五郎、種之助。
「義経千本桜 鳥居前」は、橋之助初役の忠信で、あと彌十郎、門之助、児太郎、松江など。

「石切梶原」は、吉右衛門、歌六、芝雀、又五郎、歌昇など。
上演頻度の高い狂言で、吉右衛門の梶原、歌六の六郎太夫、芝雀の梢は何度か観ているが、
又五郎の大庭と歌昇の俣野は多分初めて。 皆がよく、アンサンブルもよくて、ニコリ。
年頭のためか吉右衛門が丁寧。(爆) 心の動きがよく分かる。
でも、いつもあんなに笑みを含んでいたかしら? と思ったけれど..
が、頼まれて刀の目利きをし、惚れ込んだ名刀に、二つ胴の試し斬りの話がおきたのをいいことに、
(と言ってしまっては、情というか斬られようとする六郎太夫への思いやりがないみたいだけれど)
自ら試し斬りを買って出て見事に囚人一人だけを斬って六郎太夫を助け、
そんな鈍はいらないという大庭を尻目に、名刀を手に入れることができて喜ぶのがねぇ..(大爆)
無論、死罪の囚人が一人しかいないなら刀を売りたい六郎太夫を殺すことになっても、
二つ胴の試し斬りをしたがり、名刀を鈍だと思って罵って行ってしまう大庭が愚かなのだけれど..

「茨木」は、玉三郎、松緑。 それに歌昇、左近。 間狂言の士卒は鴈治郎と門之助。
玉三郎が前回初めて勤めた時は、私はまだ体調が悪くて結局チケットを無駄にしてしまった。
思い出しながら、玉三郎の綱の伯母真柴(実は茨木童子)の老婆の化粧に半ば驚き、
茨木童子の隈取りにも、少なからず、あらぁ〜こんな隈取り?と思いながら、印象深く観た。
渡辺源次綱を勤める松緑にも、いろいろと感慨深かった。

*****
終演後は、暫くご無沙汰していた呉服店に新年の挨拶に行って、店長と少し長話。(笑)
次いで、茶の葉@松屋で、お正月セットで、ゆったりした時を過ごす。
大きな黒豆と梅干と昆布の入ったお茶を飲みながら、お赤飯を少し。 そして、花びら餅でお茶。
呉服店でお煎茶をいただいたので、此処では抹茶にしてもらい、さくら湯もいただいて、辞去。

そして、催事場の展示「日本のおしゃれ展」をじっくり見て回った。
追悼 池田重子コレクション ということだからか、インタビュー映像も流していた。
大正・昭和の着物は、やはりレトロ感いっぱいながら素敵。 
今は遠くなった時代を思い、こういう着物の似合う空間が無くなったことを寂しく思う。
きっと私が知らないだけで、ぴったりする空間もあるのだろうが、日常では..
帯留、刺繍半衿にも時代を思う。 帯留には溜息が出るものが多かった。

*****
紬小紋。 藍の型染。 青系。 柄にベンガラと墨で着色。 向鶴菱文様。 (浦野理一)
八寸帯。 生皮苧(きびそ)。 生成りのような白色。 (吉田美保子「ナチュラルアース」) (お初)
伊賀組紐。 臙脂に白入り。 撚り房。 (松山好成)
臙脂色〜薄牡丹色〜薄桜色の暈し染の帯揚げ。 (五嶋紐「五嶋の彩」)
黒・白色の五嶋紐の鼻緒の草履。 黒色の本漆台。
友禅大型バッグ。 小豆色。 唐草模様。 (岡重 OKAJIMA)
道中着。 輪奈ビロード。 黒色。 斜め模様。  臙脂色のショール。

一目ぼれした着物だけれど、着物の存在感のため合わせる帯が難しく、着用の度に迷っている。
今回は昨年の展示会でご縁があった吉田美保子さんの帯を合わせてみた。
今までで一番しっくりする感じでニンマリ。 ただ、少し寂しい感じもするのが..
小物で色を挿してみたが、本当に、組み合わせが難しい。

2016.1.3 [日] 片づけ初め

お正月に忙しくすると1年中忙しく立ち働くことになるからと、
母は、元日には掃除をせず(少なくも、はたきも箒も使わず)、お風呂も沸かさず、
他の家事も3が日は最小限にしていたことを思い出す。
が、日頃怠惰な私は少しくらい働き者になった方がいい(笑)から、正月から動くのもいいはず。

*****
2日は、片づけ開始(継続)の予定が、結局のところ休養日になってしまった。
病気以来放置していた片づけを本格的に進めるはずが、ここ2〜3日の成果の全身筋肉痛(爆)で、
とてもじゃないが.. 無理。 起きても身体が痛くて怠くて、動きたくない。
おせちの残りなどで簡単に食事し、洗濯し、身体の痛みを取ろうと風呂にゆっくり浸かり..
漸く片付けに着手できたのは夕方。 でも、筋肉痛が酷くて..
正月から無理しなくてもといいだろうと、諦めよく翌日回し。(大爆)

*****
3日も、2日に続き箱根駅伝の中継をラジオで聞きながら、昼過ぎてもノンビリ。
居間の片づけのため動かした荷物で塞がった部屋をどうにかしなくては、
4日から再開の趣味生活に着て行く着物も出せない。
駅伝終了後いよいよ片づけに本腰のはずが.. またノンビリしてしまい慌てているところ。(苦笑)

暮れにも元朝の寝る前にも随分捨てたのに、押し込んでいた開かずの間から昨日出した紙袋が、
片づいたはずの居間にズラリ。
今日中に中身をチェックしながら選別して不用品は捨てなければ..

明日からは芝居見物が始まり、1月前半は予定が一杯。
片づけは無理やり一段落させて(笑)、続きは、いくらか予定が減る後半にすることにしても、
折角のいい機会だし、着物を着るためにも、兎も角、頑張らなくちゃ..

2016.1.2 [土] お正月

元日は、息子夫婦に誘われて2年参りに氏神様の八幡宮へ。
新年早々のお参りなので、お風呂で身を清めてからと思っていたが、片づけが終わらないため、
シャワーを湯冷めしないようにと少し早目に浴びて待っていたが、息子たちの動きが遅くて..
出かけたのは年があらたまってからで、これじゃあ2年参りじゃないわぁと思う。(苦笑)
時間的に大混雑時は過ぎていて、無論それなりに混んではいたが、
比較的スムースにお参りできたので、これもまあ、あり.. かと..(笑)
でもやっぱり、こんな中途半端でなく、2年参りに行くなら年が変る時には神社に居たい。
これなら、日が昇ってからの初詣の方が、改まった気持ちになって、ずうっといいと思う。
来年(今年?)も誘われたら、そう言うつもり。 って、今から..(爆)

*****
お参りから戻ってから、また大車輪で片づけの続き。
寝てしまって起きてからにしようかと迷ったが、間に合わないのが心配で、兎も角も片づけ。
多少なりともスッキリしたのは、玄関、居間、トイレと、その間に通る所などだけ。
要するに息子の連れ合いの目に触れる所だけで時間切れ。 他は開かずの間にさせてもらう。(汗)
どうにか片づいた時は、もう朝で、短い睡眠の後、大急ぎで新年の準備。

*****
会席盆や器の準備をし、大晦日に炒り煮を作っておいたのだけは良かったとホッとしながら、
お重におせちを詰め.. 炒り煮に飾る?きぬさやを茹で、お雑煮のために卵も茹でて、
豚肉も念のために味噌に漬けて.. 更に、つまみも準備し.. スタンバイ。
千葉から頂いた焼き蛤に、かまぼこだけでなく、黒豆も栗きんとんも昆布(ニシン巻・紅鮭巻)も、
作らず買ったものだけれど、3段のお重が並ぶと新年のお祝い気分一杯。
こういうお正月が、やっぱりいいわねぇ〜と、近年の怠けぶりを反省。

玄関飾りと玄関・室内・トイレの花は28日に、室内の輪飾りも30日に飾ってあり、
完全にスッキリとはいかないものの、普段とは段違いに荷物の片づいた居間に座っていると、
いつもこうありたいものだと新年にあらためて思う。
が、いつまで保てるかとの不安もあり(大汗)、頑張りましょうねと自分に..

飲み物は、息子が結婚して初めての正月で、新しい娘を我が家に初めて迎えるので、
まずは乾杯と、シャンパンではないがフランス・アルザスのスパークリング、ロゼ・ブリュット。
それから、正月らしく日本酒。 いつもの飛良泉の山廃純米吟醸酒。
2本を空にしても息子は未だ飲みたいらしいので、コニャック、カミュ・XOスーペリオール。 
コニャックは少しだけだったが、それにしても息子だけでなく、私たちもよく飲んだわねぇ。

驚くほど飲んで食べる息子(と連れ合い)に、鮑煮貝もスライスし、更に豚肉の味噌漬けも焼き、
前以ての希望で、大晦日に煮ておいた大納言でお汁粉も作り(私は既に満腹で食べられず)、
2日にも出かける予定があるという2人を日の変わらぬうちに送り出して、
今年の元旦は無事に楽しくお開き。

2016.1.1 [金] 

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

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