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2007.10.13 [土] 須原裕子展

立ち寄ったギャラリーで石川県山中で活動する漆作家、須原裕子さんの作品展をやっていた。
大き目の茶托がどれもかわいらしく、白磁のカップとのとりあわせに和に過ぎないセンスの良さも見えました。
このデザインで帯留があったらいいのになぁと思ったら、数日前に「漆絵のブローチ、帯留め作り」の教室(ケヤキ+拭き漆の台に色と箔で絵付け体験)があったそうです。
=*=*=
ギャラリーひたむき>作家紹介:須原裕子さん
10月29日(金)まで。

2007.10.8 [月] ぶどう染めショール

楽しみにしていた完成品とご対面。
窓辺のハンガーに大きく広げてたらしてみると、薄紫がさらに透きとおり、桜模様もほんのりうかびあがった。折り畳んで置いてみれば、ぶどうの重ね染めを彷彿とさせる、深みのある色合いに。
首にあてると、ふわふわと柔らかな肌触りがとても心地よい。
色を保つには紫外線は対敵なのだけど、あぁ、春の訪れを待ちきれず、くるくるっと巻いて外へでかけたくなりました(でもやっぱりもったいないわ〜)。
*=*=*
写真上(中央下あたり):四隅のひとつに白っぽく見える染め残しを発見。それでも、いやいっそう、自ら一工程に参加できたことが思い出され、愛着がわいてきた。

2007.9.30 [日] 彦八まつり[9/2]

思い出し日記その2。今年で17回を数える彦八まつりへ。今年は実行委員長が都丸さんということもあり、炎天下の2日目にでかけてきた。
生國魂神社の鳥居の手前でいきなり春団治師匠とすれ違う。おおお。
奉納落語会のチケットはすでに完売していたので、噺家さんが切り盛りする出店を眺めながら境内を歩いた。行列のできるテントに近づけば、仁鶴師匠が表札を書いていたり、好きな寄席文字を色紙にしてもらえるブースがあったり。大人気はカキ氷でおでんの前は閑古鳥。とにかく暑い。白と黄緑の環つなぎ柄の協会浴衣を着ているちびっこは、噺家さんのご家族か。
***
写真上:米朝グッズが当たる射的@300円。店番は佐ん吉さん。
写真中:ご本人も在席していた染丸さんテント。暖簾にもなっている兎手ぬぐいはすでに完売だった。
写真下:若手落語家による住吉踊り待機中。首に頭に、豆絞り。

2007.9.30 [日] ぶどう三昧[9/16]

2週間前になりますが、私も「ぶどう染め」体験してきました。
一年前の小袱紗体験、そして春の筍会での工房ツアー以来、3度目の高橋徳さんに到着すると、すでに参加者のみなさんが黙々と作業中だった。
午前中は、前工程が整えられたショール生地に6色の染料で色を挿す作業を行う。袱紗生地よりも格段に生地が薄いので、染料を載せたときの吸収と乾き具合がずいぶんと違う感じがする。先生が見回って時々にドライヤーで乾かしてくださると(これも作業をしやすくするためのご配慮)、各パーツの色が鮮明になり、少しずつイメージがふくらんできた。楽しい〜。
午後からは、いよいよぶどう染め。作業エリアはなんと、工房の方々の製作の足場、まさに同じ場所なのだから緊張も高まる。
=*=*=
写真上■ぶどう液を刷毛にとり、手早く右→左側へ塗り進む。
ショールと枠布との境目も塗り残しがないように。数回染め重ねた後、先生がチェック。
この後、扇風機+色にダメージを与えないよう加減しながらのドライヤー乾燥、鉄媒染、また乾燥、また染める。といった何時間にも及ぶフォロー作業はすべて工房の方が立ち通しやってくださる(あぁ、有難いです)。
=*=*=
写真下■花びらの周囲部分だけ抜染して、模様を出す作業。
片手で握れる小さな電動噴霧器のようなもの(せ、説明できない...)から噴射する無色の抜染液を、型の周囲から炙るように慎重にまわすと、ぼかしたように脱色できる。すごい!そして難しい。
足元のブラシや伸子がこんなに透けるくらい、生地が薄い。
=*=*=
ここまでで、体験終了。

第二部のおもてなしにまたまた感激。目に見える、想像し得る何十倍もの事前準備や事後仕上げをしてくださっているのだろうなぁ。何と貴重な体験だったことかと改めて思う。揺ぎない伝統や技術を垣間見つつ、どこまでも温かいサービス精神にふれることのできた充実感いっぱいの本格体験に、胸いっぱいなりながら、帰路につきました。
**ご縁をくださったフーさんにも、ありがとう〜**

2007.7.28 [土] 桂しん吉京舞台@弓月京店

上七軒の弓月京店を会場に、桂しん吉さんの落語会があるというので、落語・お店の両方を楽しみにでかけてきた。
2階へ上がると、間仕切りが開放され、上は屋根の高さまで広がるゆったりした空間の真ん中に座布団が並んでいる。壁際には帯や着物もディスプレイされ、元お茶屋さんだけに風情も満点。そして、古い天井を残した奥の一室の手前部分に高座が作られていた。
=*=*=
吉の丞:つる
しん吉:親子酒
〜仲入り〜
しん吉:船弁慶
=*=*=

吉の丞さんの「つる」はひたすら元気がよい。しん吉さんは2席目の方がずいぶんリラックスされていた様子。「親子酒」はこの間雀三郎さんのを見たばかりで、酔いっぷりの味の違いを感じつつも、大いに笑った。
屋形船の情景がとても夏らしい「船弁慶」、最後に夫婦が能の場面を演じるところなど臨場感いっぱいで、サゲでは本日一番の拍手が鳴りわたった。楽しかった〜
終演後は店内をささっと拝見。御召生地の団扇は上品な格子や現代的な水玉柄など、とても心ひかれる。夏の履物もいつか揃えてみたいなぁ。
***
下:市松にススキが描かれた着物。
「御召で愛でる秋の七草」と題した展示は、8月12日(日)までだそうです。

2007.7.19 [木] pm

ここ数年続けて浴衣ででかけていた祇園祭も、今年は宵山の夕方に立ち寄っただけ。
北観音山の衣装は、シンボルである柳や六角をあしらったもの。浴衣の細く縦に揺れる柳は涼しげで、六角に染め抜かれた法被をまとう姿も颯爽としていた。
上:雨避けのビニールに覆われた飾りの上からは、心地よいお囃子の音色。
***
河合先生がお亡くなりになりました。
明日香村での謝罪から何日か後に重篤状態とになり、その後意識を取り戻されたというニュースを聞かないまま、本日夕方職場で訃報を知りました。
思い出すのは、朗らかな語り口で、人を笑わせる姿ばかりです。


心からご冥福をお祈り申し上げます。

2007.7.13 [金] 浴衣&着物で映画

京都みなみ会館でお得な情報が。毎年やってましたっけ?
*=*=*
7月14日(土)−8月31日(火)の期間中、
浴衣・着物の方はオールナイト上映を除く全作品1,000円均一
*=*=*
◇街のあかり:8/18(土)〜
◇スクリーミング・マスターピース:8月下旬

2007.6.28 [木] 大正シック

友人から着物のハガキが届いた。まるでミロのような、点・丸・線・三角・四角が、くっついては、散らばって、着物いっぱいに広がっている。
これが、「シック」?だなんて、面白い!
大正の世に、いったいどんな人がこの着物をまとっていたのかなぁー。
***
袷/象形文様
大正シック展 ホノルル美術館所蔵品より

---
「真楽」、5年をかけてみなさんが育ててきた姿にぴったりな、素敵な造語だと思っていました。
ともに、という意味があったとは、なるほど、なるほど。5周年のお祝いも盛大なことでしょうねー。

2007.6.14 [木] 有松

有松に行かれたみなさんの写真(byフーさん)を拝見。友人が言ってた新聞記事とはこれだったに違いない!ご家族&仲間同士が着物でお祭り風景にとけこむ姿、素敵ですね〜。
***
6/3午後有松到着。スタートはここからと決めていた絞会館へ向かうと、その類の施設とは思えない勢いで人が吸い込まれていく。中に入るやそこは期間限定大即売会場のような混雑。展示室ならばと階段を上がると踊り場にも商品のワゴンが置かれ、普段展示されているであろう道具類は扉の向こうに押しやられていた。こんなはずじゃ...とやや残念にも感じつつ、浴衣売り場と化した展示室の壁面ににじり寄り、ようやく絞りにも種々ある様子や、伝来の古い着物を少しだけ眺めて外に出た。
絞り問屋が軒を並べるメイン通りはそれは賑やか。露店のみならず、家屋の内へとお客さんを向かえるお店も。販売促進として確立した趣が色濃いのはどこか瀬戸物まつり的でもあり、想像とは少し違っていたけれど、なるほど帽子にシャツ、スカートと絞り装い率の高いお客さんからも、普段着で絞りを楽しむ人々の活気そのものが祭りの賑わいとなっているのも有松らしいのかな、と思う。
そして、遅まきながら豆絞りてぬぐいをSOUSOUで購入。江戸時代の風情残る町並みを歩くと、その昔、街道を往来した人足たちもこうやって買い求めたに違いないなどとつい想像してしまった。
***
上:絞り〒。

2007.6.3 [日] 8:20 am

土曜の新聞に有松まつり・SOUSOUの記事が出てたよ、と名古屋の友人より。
数日前に行けることになったので、いそいそと周辺情報を見ていると中京競馬場も近い模様。「競馬場へ行こう! 中京競馬場の巻」には町の名産である有松しぼりの紹介も。・・・馬券が当たった方は奥様、お嬢様へのお土産にぜひとあるのがおかしい。
***
約一ヶ月ぶりの着物で、行ってきます。

2007.6.2 [土] ビフォア・アフター

母の箪笥から発掘した着物の中でもカビによる茶変が2番目くらいに酷かった小紋。胴裏の惨状にとどまらず、薄い色目の表地にまで無数に点在する染みを眺めては、これをとるのに一体いくらかかるのか?いやそれ以前にこんなん元に戻りませんとあっさり却下されるのではと寝かせること数年。
意を決して3月半ばにお手入れ相談に出かけた。最初ぎょっとされ(たように見えた...)ながらも、解き洗いをして、表地の染みは染色補正でやってみましょうと引き受けてもらった。待つこと2ヶ月半で昨日無事帰還。
おおお。想像以上にきれいになっていて驚く。くるくる巻いて返された元の胴裏でさえ、こざっぱり。目を凝らすと足元にぽつ、ぽつと茶色の点が残っていたが、それもまた古着のあかしのよう。よみがえた着物には、まだ樟脳の匂いが残っていて、懐かしい気持ちになりました。
***
下:ビフォア写真は撮ってなかったので、元の胴裏を(お目汚しスミマセン。少し加工済)

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