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2009.9.29 [火] 

先生のご都合でお休みが長く、6月以来のお稽古。自習・復習をサボりきった私は、愚行を連発して赤面。先生と先輩方の温かな眼差しに救われて、ひたすら感謝の数時間でありました(汗)。
…………
たとう紙には「結城」との手書きがあったけれど、「塩沢?」「古い縮ですね」など、複数の呉服屋さんでも特定できなかったK子さん縮。昨日、某所で結城縮とのお墨付きをいただいてすっきり。着こんだ結城縮は着易さ抜群で、ついつい袖をとおしてしまう。
二枚いただいたうちの「妹」は大きな花柄がいかにも泥臭く手持ちの帯では制御不可能状態。素材自体の味わいが渋いしな布の帯などを合わせてみる? あるいはクラシックな染帯で「昭和」を全面に押し出す…? 来季への課題。

2009.9.28 [月] 

日本橋〜銀座〜新宿と移動の一日。

まずは日本橋三越の伝統工芸展へ。きものを着ていたら「いつもお着物ですか?」と声をかけられ、重複したからと「森口華弘・邦彦展」のチケットをいただく。友禅訪問着「晩秋」が入選なさった稲木久氏のお姉さまとのことで、作品の前まで連れて行ってくださった。きものを着ていたからこその出会いに心がほんわかとした。
新里玲子作上布きもの「花絣」、段上郁子作花織着尺「夢模様」などが印象的だった。
「森口華弘・邦彦展」は、自分の生まれ年に作られたきものを前に歴史(!)を感じて感慨にふけり、細かな技法を説明したビデオを見て、その手のかかり具合と技の見事さに震える。

次は銀座で仕立てあがった帯とご対面。「美しい」の一言! 大島にも地味紬にも、絣にも合わせたい♪
来年に備えて単衣にふさわしい着尺を見せていただく。小千谷紬、石下紬などこなれたお値段で魅力的なものがあってうれしい。単衣が手薄なため酷使した年代物の結城縮は洗い張りしてあげよう。
最後は新宿へ。
京王百貨店のぜん屋さんで、鼻緒の調整とかかと交換をしていただく。足にぴたっとしたところで、高島屋で開催中の山村御流の生け花展へ。
「花は野にあるように」その一言に尽きる美しさ。
盛りだくさんで歩きまわって疲れたけれど、いろいろと満足の一日だった。
明日からは仕事モードに切り替えなくては!

覚書
結城縮
インド更紗名古屋帯(幾何学的な花模様の面)
立しぼ半襟
薄いライムグリーンの帯上げ
オフホワイトの冠組
象牙の結び文の帯かざり

2009.9.25 [金] 

前回の錦糸町とはガラリと趣の異なる恵比寿で4人が集まってランチ。

龍天門で三人が選んだのはウィークデイランチ「ホタテ貝の炒め、野菜添え」。
http://www.westin-tokyo.co.jp/...
美味でした。がしかし、肉厚の立派なホタテがなんと一人に8個以上も! あまりのボリュームに「一年分のホタテ食べた気分!」と苦笑する。二人で一皿でも十分の迫力。お肉系のランチの盛りはごくごく普通に見えたので、あの豪快な量はホタテだけなのかしらん!? 取り分けてもこの迫力を画像で確認。

ランチの後はMさんと二人で東京都写真美術館へ。稲越功一氏の「心の眼」と北島敬三氏の「コザ/東京/ニューヨーク/東欧/ソ連 1975-1991」を観賞する。
Mさんはカメラ通なので、ピントや光線、路上で被写体を撮るテクニックやアングルなどをさりげなく説明してくれてた。おかげで観賞の幅が広がってうれしい!

うつろな眼差しから、突き刺すような視線まで、強烈な印象を残す被写体たち。都市に生きる人々の生きざまをジグソーパズルの欠片のように提示するスナップショットには静かな迫力があった。

独特の酸っぱい匂いがたちこめる自宅の「にわか暗室」で、父が現像する姿をワクワクしながら見つめていた幼い頃を思い出す。

 

2009.9.23 [水] 

秋分の日。

今日は小学校時代からの友人のご新居へお邪魔した。
ご自宅の地下室での「バイオリン&ピアノコンサート」は、ピアニストの彼女ならではのおもてなし!
気ごころの知れた方々と、プロの生演奏を楽しむという極上のひと時を堪能する。

モーツアルト:ピアノとバイオリンのためのソナタ
エルガ—:愛の挨拶
ドヴォルザーク(クライスラー編曲):スラブ幻想曲
マスネ:タイスの瞑想曲

コンサートの後は、テラスへ移動してみんなで楽しくおしゃべり。まるで映画のワンシーンのよう! 
心身ともに開放される気持のよい午後でした。
Sちゃん、御新居完成おめでとう&素敵なお誘いありがとう!!

2009.9.20 [日] 

台風を心配していたのがウソのような快晴。

今日のお楽しみは、建長寺で開催される「楽天世界遺産劇場同時開催プログラム:神奈川県伝統的工芸作品展 日本の美<伝統的工芸品・いけばな・茶の競演>」。それにしても長いタイトル(笑)

鎌倉彫、小田原漆器、箱根寄木細工の作品を用いたお茶席へ。繊細な麻の葉模様の風炉先、鹿を描いた鎌倉彫の香合、お茶席には珍しいという朱の小田原漆器の棗+表千家のコラボ。水差し、お釜とのバランスも私には美しく感じられて楽しめた。
(紬に八寸帯という??の装いですが、「どなたでもお気軽にどうぞ!」なのでお許しあれ。9割の方が洋装。 御亭主も「これはいわゆる『お茶席』ではありませんのでリラックスなさってください」と、場を和やかにされていました)

ランチの後、鎌倉駅まで歩いてゆくと小町通りはラッシュのよう。前に進めないほどの人出にびっくり!
さらに驚いたのは、江ノ電の乗車規制。友人夫妻と順番待ちの列に並んで無事帰宅。
思わぬところで体力を消耗したけれど、美しいものに囲まれて満足の一日。

K子さんの結城縮
チャコールグレーのすくい袋名古屋帯(初おろし)
臙脂とチャコールの丸組帯締め
白地の絽縮緬に臙脂の飛び絞り帯上げ
寄木細工の簪
鎌倉彫の下駄
インド更紗のバッグ

2009.9.19 [土] 

午後から「デザインの価値観プロジェクト」へ。
美大生たちの作品やOB、寄木細工の作家たちの作品が約70点。晴れやかな振袖、モダンな寄木細工のアクセサリー、独創的な棚やベンチなど、印象に残るものがたくさんあった。
会場のヨコハマ・クリエイティブシティ・センターは素敵な空間で、このような機会に恵まれた彼らは幸せ!
90分の講義にも参加した後は、元町のチャーミングセールへ。ベーシックなシャツときものにも合いそうなストールなどを買う。
桜木町〜馬車道〜元町。今日はたくさん歩きました!

2009.9.18 [金] 

某所で納得のいかないことあり。
言い訳は山ほどできるのに、すみませんの一言が出ないなんて…

ストレス解消にお気に入りのパンとワインを調達する。明日からの楽しい予定のみを考えよう!

2009.9.17 [木] 

母作の和菓子二種。
小さな雁が可愛い♪
うさぎさんは草履みたい(笑)

2009.9.17 [木] 

昨夜、ふらりと息子が来て一泊していった。
会話のキーワードは配属、再会、ライバルなどなど。

…………

「愛の嵐」に反応してくださってうれしいな♪
私もシャーロット・ランプリングはずっと目が離せない存在です。若き日の「ジョージ—・ガール」の彼女もクールです。声も魅力的。

シャーロット・ランプリング、ドミニック・サンダ、モニカ・ヴィッティ、そして夭逝したフランソワーズ・ドルレアックは、10代の頃のあこがれのヨーロッパ女性たち。友人がはまっていた当時のアイドル新御三家にはまったく関心がなく、Grand Funk やBad Companyなどのロックファンとも距離があったあの頃…(遠い目)。 ずいぶんと枯れた女子高生でした(笑)

2009.9.14 [月] イチロー選手

祝 9年連続200安打!
「ぼくはナンバーワンになりたい人。この世界で生きているからには、オンリーワンでいいなんて甘いことをいうやつが大嫌い」

打って当然という重圧を力にかえて、繊細な心をクールな言動で覆って、イチローは大記録に甘んずることなくさらに上を目指しているのでしょう。

「200本の前には199本を積み重ねてこなければならない」。重みのある言葉です。今日の偉業達成を心から嬉しく思う!
……………

そして今夜は『愛の嵐』@自宅。
1957年のウィーンを舞台に、収容所でのおぞましい日々が「過去」にはなりえない現実をえぐりだした問題作。
リリアナ・カバーニ監督は、収容所のシーンと戦後12年を経た日常の断面を交錯させながら、人の世の愚かしさと哀しさを冷徹に描いている。

過激な描写に話題が集中したが、監督は理性と激情のせめぎあいの狭間に陥り、過去から逃れられずに立ちすくむ二人の現実を細やかに描く。そして「過去」を消すことのできない二人の終焉は、狂気の犠牲となった人々へのレクイエムともとれる。
初めて見たときのショックは今でも忘れられず、月日を経ても、心が乱れ脱力感に襲われる作品。

2009.9.13 [日] 

ヒッチコック監督の『マーニ−』@cinefil。

1964年作というと東京オリンピックの開催年。なるほどいかにも合成チックなシーンもあったけれど、古臭さはなく楽しめた。ヒッチコックの登場シーンもチェックできたし♪

ヒッチ監督は既にモナコ王妃だったグレース・ケリーを渇望したが叶わず。グレースの華麗さ、美貌の中の冷酷さやスケールの大きさには及ばないが、小柄で壊れそうなティッピ・ヘドレンも悪くないと思う。華奢な彼女の娘がメラニー・グリフィスと知ったときは仰天した(笑)。

『ラストタンゴ・イン・パリ』はドミニック・サンダの妊娠で180度イメージの違うマリア・シュナイダーが抜擢された。これはドミニック・サンダで見たかった。今でもそう思う。
秋の夜長、自宅で映画を楽しめる幸せ。ビデオ録画もできない時代に映画ファンとなった私にとって、これは大きな歓びなのです♪

2009.9.10 [木] 

きもの好きの友人と待ち合わせ@表参道。
彼女のバイト先のお店に立ち寄る。
その前に銀座で美しいものたちに癒される。

今日の予想最高気温は28度だったけれど、うそつき+5日と同じIさんのお召で快適。10日になったので、帯は黒地のものに変えて、少ない持ち駒の中から秋を意識してみた。
街で見かけたきもの姿にも、秋らしい色合いが多く、洋服では味わえない微妙な季節感がうれしい。

メモ:
Iさんの抽象的な草花柄のお召
変わり麻地に刺繍と漆でアザミ帯を描いたK子さんの名古屋帯
二分紐に瑪瑙の帯留
竹籠バッグ
鱗模様の鼻緒の小判型草履(初おろし)

2009.9.8 [火] 

捻挫がよくなったと思ったら、今後は調理中に火傷した我が母@70代後半。
いわゆるせっかちで、若い頃から怪我の多い母だった。高齢になっても、ゆったりとは縁がなくて怪我が絶えない。 一昨年はきものでお稽古に行くときに、バスに飛び乗ろうと走って転んでバスを止めたというエピソードの持ち主。膝をすりむいて流血したのにきものは無傷というのも驚きだった。そこで母曰く「人間の身体もきものも丈夫なのよ」。返す言葉もございませんでした!

その反動か、娘の私は怪我とは無縁。タイムカード管理の通勤時代以外は、電車に飛び乗るとか改札口や階段に最短距離の車両(当然混む)に乗るなんてことはしないから。(あ、これらはモチロン母の得意技です)

脚立でバランスを崩して転倒→骨折、シルバー卓球クラブで転倒→骨折、植物愛好会の山歩で転倒→捻挫などなど、母の怪我歴はなかなかすごく、軽傷をあげたらきりがない。
それでも本人はケロッとしているので救われるが、
今回は予想以上に痛々しい患部にこちらがへこむ。

良くも悪くも自立心が旺盛なので、子どもたちにも助けを求めることが苦手。妙なところで遠慮したり、強がったり。
プライドを傷つけないように手を貸してきたが、そのさじ加減が難しい。母娘といえど、なかなかうまくいかないものだ。
しばらくは毎日通院となった。何があってもめげずに前向きなのは助かるが、もう少し慎重・ゆったり・丁寧に暮らしてほしいものです!!

2009.9.6 [日] 

今日も快晴。
裾除けも足袋も気持よく乾いてうれしい。
…………
怖い映画といえば…
「恐怖の報酬」と「サイコ」かな。
「テレーズラカン」の陰湿な展開も怖かった!
…………
夕方からは怖くない映画@自宅。
友人たちと保護者抜きで初めて映画館で見た懐かしの『小さな恋のメロディ』。

多民族の生徒たち、ユダヤ教徒は退室する宗教教育、「良き母」が食卓でピルや中絶を話題にする皮肉、パブに入り浸る男たちetc. 
オトナと子どもの間の壁だけでなく、英国社会全体をさりげなくシニカルに提示していたのね…

メロディの友人たちが墓地でミック・ジャガーのポスターにキスしたり、ダニエルたちが繁華街で『パットン大戦車軍団』のポスター前でおどけたり、女の子のスカートが超ミニだったりと、いかにも「70年代」の空気が溢れているのに古さを感じない。再見してこれほど印象が変わった映画は珍しく、なんだか得をした気分。

やわらかなフォルムの赤バスが懐かしくて、思わず109,159のルートを検索してしまった! Lambeth Rd. Rupert St.もAtoZで確認(笑)。

2009.9.5 [土] 

怪我やらなにやらで、しばらく外出ができなかった母を誘って銀座へ。

朝夕はひんやりするけれど、快晴のお出かけ日和で日中の予想は28度以上とか。初秋だけど、気温は晩夏。
何を着るか迷った末に、さらりとした単衣のお召しに三風魯の定番帯を合わせてみた。うそつきを着たので、汗もかかずに帰宅。同行した母は、麻の襦袢でも汗まみれに…

銀座界隈には、浴衣?!と思われる夏仕様の若い女性から、すっかり秋仕様の単衣に帯の方まで様々な着姿が。
その昔、真冬のロンドンで薄い綿素材のスカート+タイツ+エスパドリュ+革ジャンの女の子と、ロングの毛皮コートで完全防備した女の子が並んで歩いていたシーンを思い出した。

今日の目的は帯。
お気に入りの「渋〜い真綿紬」や紬織絣の着物を、これまでよりやわらかい印象で着たくなり、それにふさわしい一筋を探しに。
素敵な出会いがあって、生紬の和更紗の帯をいただくことに。仕立て上がりがものすご〜く楽しみです!
母も気分転換ができてよかった♪

2009.9.2 [水] 

もろもろの不具合を調整・改善したい…
気を引き締めて、焦らず、追い込まず。

朝日の連載小説『麗しき花実』は、奥深い物語の展開と挿絵の両方がとても楽しみ。
故郷へ戻ることを決意した理野さんは、
「松江はそんなにいいところかい、鱸が美味いんだってな」と問われてこう答える。
「白魚や公魚もおいしいし、鯔や鯉や鰻も獲れます、それに鯊や蝦や蜆もたくさん」

生まれ育った土地のことを問われたら、自分は何と答えるだろうか…
自然の恵みが「故郷」を代弁し、豊かな背景が目にうかぶやりとりを感慨深く読んだ今朝でした。

2009.9.1 [火] 

今日から9月。

子どもの頃、祖母が「お一日(オツイタチ)は心を引き締めて迎えるもの」と言っていたことを思い出す。

中・高を過ごした学園の会報が届く。母校愛は薄い方なのに(笑)、校舎や行事の写真を見ると懐かしさに胸がキュンとなる。
これも年齢を重ねた証拠かな。

昨夜から爆弾を抱えたような展開で疲れました…
Desperadoがテーマ曲って辛い。

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