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母のおさがりの色無地が、不祝儀用っぽいのしかなかったので、思い切って発作的に自分用のを一枚仕立てた。
西陣織の、淡いグラデーションがあるもので、色無地だったら洒落着にもなるし、と思って選んだのだけども、その後すぐ、長い付き合いの友人から婚約のお知らせがきて、来年初めにも結婚式だという。
虫の知らせっていうのか。
購入時には、この「どこに着ていっても失礼のない」色無地、着る機会があるのかどうかと思っていたけど、さっそくの着る機会がありそうで、それが親しい友人のお祝いの席であり、とても嬉しい一枚になった。
結婚式に列席するような際の礼装は、結婚するふたりの幸せを祈って着飾るものだという話を知識としては知っていて、そういうものかと漠然と上っ面に思っていたけど、いざ実際に自分が幸せを願う人が結婚するとなると、やはり花嫁となる友人の列席者として恥ずかしくない、晴れがましい装いで行きたいものだと実感した。 |