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zuccheroの空間
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2011年 9月 | 8月 | 7月


2011.9.2 [金] 0:18 pm

いつも覘くリサイクルきものやさんで出会ってしまった。

濃い紫地に追っかけ縞の袷のお召。
半身変わりにも見える織り方、仕立て方。
白地にグレーとブルーの鶏頭紋の本袋帯。

いそいそとお持ち帰り。(^_^;)

鶏頭は夏の花?紋になっているので季節は関係ないのかな。
本袋は端に縫い代がないので、しなやかで締めやすそう。
春に仕立てた海老茶色の江戸小紋にも合いそうだ。

涼しくなるのが待ち遠しい。

2011.8.25 [木] 0:53 pm

「一〇〇年前の女の子」講談社刊 船曳 由美
http://www.amazon.co.jp/...

小説ではなく、著者の母である「100年前に生まれた女の子、テイちゃん」の来し方の記である。

祖父母たちがきっとこんな風に暮らし、育ったであろう、大正、昭和初期のころの農村の貴重な記録である。

テイちゃんは大きな農家に生まれ、幼いころに一時、里子に出される苦労を味わうが、かわいがってくれる祖母のいる実家に戻り、聞き分けのよい、素直な娘に育つ。

手を休める暇もない日々の暮らしのなかに、年中行事の晴れやかさや、美しいものへのときめきがちりばめられる。

年に何回か村にやってくる小間物屋さんは、きれいな髪飾りも売っていて、女たちは縁側に持ち出した鏡で、皆で品定めをする。

足利の女学校に通うテイちゃんは、制服である袴を毎晩寝押しし、
長い休みには二枚の袴を自分で洗い張りしてまた仕立て直す。
十三歳やそこらの女の子がそんなことができたのだ。

女学校は頭のリボンは禁止されていたが、土地の名産である銘仙の着用は許されていた。
農家の子供であるテイちゃんは、祖母が織ってくれた地味な着物で通す。
それでも式があるなど特別な日には一張羅の着物にそでを通す。

フィクションではないから、ストーリーに大げさな仕掛けがしてあるわけではない。
娘である著者によって淡々と「記録」されていく暮らしのエピソードには、
失われかけている、失われてしまった美徳が見え隠れする。

老いたテイちゃんの目に映るのは、実母を失った寂しさを抱える自分を健やかに育んでくれた村の風景。

2011.8.21 [日] 3:03 pm

月に一度の仕覆教室、綿入れに悪戦苦闘。

底に仕込むため、真綿につばをつけて撚る工程があるのだが、結城紬の糸も同様にして糸を撚る。
しかしここで、どうしても、どうしてもつばをつけられず、ペットボトルの水分を利用した。

染色や織りあがり時に水通しする糸と違って、洗うことのない仕覆に仕込む真綿、
特別神経質なわけではなく、四角いものを丸く拭く自分だが、
こんなところに譲れぬ一線があったとは。

近頃はそういう人が多いのだろう、助手さんも見本でも唾はつけず、ペットボトルの水分を指にぬすくりつける私を見逃してくれた。
なんだか恥ずかしかった。

次回はつがり、それから次の六角形の器の裏地も選ばなければ。
なかなかよい裏地用の生地に出会わない。

2011.8.7 [日] 2:41 pm

家族の習い事の発表会に、麻着物でお出かけ。
昨日も着たあしべ、麻のうそつきと裾避けは、一晩で乾いた。
出番は後半なので、少しデパートを冷かしていたら、
西のほうの友人から「こっちは土砂降り」とのメール、
こちらも雲行きが怪しくなってきた。
ちょうど駅を降りたところでぽつぽつと降り出したかと思ったら
あっという間にゲリラ豪雨になってしまった。
会場まであと30メートルのところで雨宿り、
15分ほど経つと少し雨足が弱まってきたので、走って出た。

15年以上がんばって続けている能の稽古、若手のプロに混じり、
ちいさな舞台で演奏するオットくんは、
ゆでダコのように真っ赤な顔をして奮闘していた。

さて、帰路は雨も小降りであったが、この日の足元は畳表の草履であった。
水が沁みてしまったので、鋭意乾燥中である。

2011.8.6 [土] 2:11 pm

もてなす悦び展へ、麻着物でお出かけ。
西欧でジャポニズムがもてはやされた時代の、日本趣味の陶磁器やガラス製品、
カトラリー、インテリアにいたるまでの品々の展覧会。
「米国在住の美術蒐集家ミヨコ&ジョン・デイヴィー夫妻から譲り受けたコレクション」が中心。

西欧の茶道具やカトラリーのなかで和の文様、日本の風俗が
危ういバランスを取りながら踊っている。
そんな展示品のなかで目を奪われたのは、飯田高島屋、椎野正兵衛商店-S.SHOBEYといった
ブランドの、日本製の海外輸出用シルクティーガウン(室内着)であった。

当時欧米で流行したバッスルスタイルや、赤毛のアンがあこがれた提灯そでのティーガウンは
羽二重に綿を抱かせ、花鳥風月の刺繍を施したたいへんに贅沢なものだ。
着物の襟と袖をデザインに残した、打掛のようなスタイルのものもあり、
このガウンは背中いっぱいに桜の枝に止まる孔雀が刺繍されている。

生地を織り、染め、刺繍を施し、西欧風に立体的に仕立てたティードレス、
どんな職人さんが関わったのだろう。
武家や裕福な商人の奥方様の着物の誂えを担っていた職人たちが、
新しい時代の空気を吸いながら、腕を振るって制作したのだろうか。

こういったティードレスは、ロンドンのリバティー商会といったデパートの
ショーウィンドウを飾ったりしたそうだ。
注文から3年待ちということもあったそうだ。
もちろん身に着けた人々は富裕層の貴婦人であっただろう。

夢のように美しい展示品を堪能し、同ビルの天井の高いティーサロンで余韻に浸った。

 
三菱一号館美術館
「もてなす悦び—ジャポニスムのうつわで愉しむお茶会」展
8月21日まで
http://mimt.jp/...

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