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2002.11.24 [日] 11:00 pm |
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チェコアニメを観に新宿武蔵野館へ。ここ最近、自宅で綿の着物が多かったので、なんとなく“お出かけ着物”が着たくなり、意味もなく着物。(笑)
板絞りの紬に、グレーの絞りの半襟。真綿紬の帯も絞りの技法で染め分けられている。ひよこ色の帯揚げにも絞りのアクセント....と、あれ?こうして書き出してみて初めて“絞りオンパレード”だった事に気付く。なんとなく「ほっこり」した感じでまとめてみたつもりだったけど、似たようなテイストの裏には、ちゃんと技法の裏付けがあったわけだ。羽織は、櫛やかんざしの刺繍が入った綸子。これは絞りナシ!(笑)足下は、ベージュの色足袋に金茶の草履。夜、寒くなった時の為にグレーのウールのショールも持参。
映画の後、伊勢丹に紫織庵の反物を眺めに行く。復刻柄のあでやかな長襦袢地にうっとりするが、こういった柄を着たいであろう若い世代にはやっぱりチョットお値段が問題なんじゃないかな〜などと思いつつ、その場を後にした。「敷居の高さ」は難しい。 |
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2002.11.13 [水] 7:04 pm |
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取り壊しの決まった同潤会江戸川アパート。ひょんな事から、こちらに居を構えていらした方の部屋を片づけるお手伝いをする事になり、処分するという着物をたくさんいただいた。明治に生まれ、昭和初期には職業婦人として活躍していらっしゃったという故人の着物達は、ウールや綿などの普段着でありながらモダンでハイカラな物が多かった。柔らかものにありがちな花柄の古典模様みたいな着物は一切無く、縞や無地やツイードなどそのままスーツになりそうな生地を好む方だった様だ。メンテナンスも簡単な物が多い。つまり、今の私の毎日の日常着にピッタリではないか。
そんなわけで、今日は早速、いただいた中の一枚である厚手の綿の着物に袖を通してみた。グレー地に白とピンクの点線っぽい感じの織り柄になっている。裄も着丈も短いので、長襦袢は着ないで、ネルの腰巻きにレースの筒袖半襦袢のみ。ネルの腰巻きは裾捌きは最悪だけど、下半身がとても温かいので部屋着には重宝する。一日ほぼ座りっぱなしなので、背中が平べったい「かるた結び」にしてみる。ラクチン!これは大発見だから、別途キーワードにしよう。
今日は一日、自立した女性の大先輩の着物を着てのデスクワークだった。私も頑張るよ>先輩!ってな気分。明日は、来社予定のクライアントを、このいでたちで迎えてみようか。 |
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2002.11.2 [土] 11:00 pm |
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葉山の夕暮れ。
着ている着物は、向いに住む大家さんからいただいた織り柄模様の紬。越してきて着物姿で数回お会いした当初に「着物が好きなら、着ない着物が箪笥にあるから」と、この着物を持ってきてくださった。全体的には、ブルーグレーに見える地味な着物だが、よく見ると様々なモチーフが織り込まれている。品の良い普段着という印象。金沢の良家から嫁いでいらっしゃったという大家さんらしい着物だ。80歳を過ぎて、最近はあまり外に出ていらっしゃらないのでお見かけしないが、お元気だろうか。海に向かって、様々な縁に感謝する。 |
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