|
2003.1.26 [日] 唐桟再び |
|
|
引越準備の一環で、ヨドバシ&OZONEに用事があって新宿へ。じゃんじゃん着る約束をしたので唐桟を着て行く。真綿紬の紺地のこの名古屋帯は、いろんな着物と相性が良くてよく締める。所有する物はなるべく少なくありたいと思うので、着物も着回しの利く自分らしい物を厳選したい。とは思いつつも、大胆な意匠に惚れて買って一度も締めずに眠っている帯も随分ある。反省。そういう意味でもこの帯は優等生だ。帯締めは山吹色と黒の縞が粋で先日衝動買いした物。キリリと唐桟と相性がいい。嬉しいなぁ。
そうそう。昼に末広町の桂花で太肉麺をガフガフとすすっていたら、左斜め向いのおじさんとやたら目が合う。気にせずスープも残さず平らげる。いくら着物を着てたって、ラーメンをお上品には食べられないのよ。ごめんなすって。(笑) |
|
2003.1.25 [土] 裏山へ登る |
|
|
引越先の北の裏山にあたる“三ケ岡山”へ登ってみた。三つの峰が連なる山へは三つのルートから登る事が出来て、休憩を含めて約二時間のコース。もんぺ式の作務衣の下は、青茶色の男物のウールを着ている。対丈でサクっと着られるので最近このウールは普段着としてお気に入り。最初は下駄で大丈夫かなぁ?なんて甘い事を考えていたが、一応ジャングルモックを履いてきて大正解!結構な山道だった。この山は最近こうしたハイキングコースとして公開されたが、トイレも自販機も何も無い自然をそのままに残した県立公園である。登り切った後、なだらかに続く尾根道は木々の向こうに葉山の海や街が覗いて、とても心地いい。引っ越したら、毎月一回は“お山の日”を設けてお山の季節の移ろいを観察しよう。桜や紅葉が楽しみだなぁ。途中、富士山が大きく海の向こうに見えていたので写真を撮ろうと構えてみたら揺れている。え?と思ったら、なんとひざがフルフルと笑っていた。運動不足を痛感する。(笑)
その後、引越先の家を大掃除。しばらく人気の無かった空き家っぽい雰囲気が、掃除をする事によって少しづつ家らしくなっていく気がする。掃除を終えて作務衣を脱いで、帰路につく。体を使った一日だった。 |
|
2003.1.21 [火] 着物から長襦袢 |
|
|
むかし着物展の長襦袢を見ながら母が言った「コレってモトは着物よ、きっと」の一言にひらめき、私も着物から長襦袢への仕立て替えをやってみる事にした。ちょうどその足で立ち寄った“ながもち屋”で、紅緋と猩猩緋の中間位のオレンジ色の色無地があった。梅と楓の地紋入りで、抜き紋が入っているところをみると白生地から染めたものらしい。前々からオレンジ系の長襦袢が欲しかったし、とても生地が上質なので、15,000円はお買い得だったと思う。「試着しなくていいんですか?」という店員さんに「長襦袢にするので」と言うと、店員さん始め周りのお客さん達に「あらまぁ、それは素敵なアイディア」としきりに褒められ、いい気分になる。(笑)
それを悉皆でよくお世話になる近所の呉服屋へ持ち込み、仕立て直しを頼んできた。表生地・胴裏・八掛のとき代と洗い張り代、仕立て代、三河芯代に税でしめて25,000円チョイであった。ちょうどセール中だったのも幸いして随分とリーズナブルにあがってしまった。袖だけ無双にして単衣にしたので、胴裏と八掛が余るが、これを利用して裾除けを自作しちゃおうかな?と企み中。
出来上がってきたら、茶系の紬や大島に合わせるつもり。ふりから覗くオレンジ色、ぐふふ、楽しみ。 |
|
2003.1.12 [日] 新しい年に |
|
|
お正月に新しい着物をおろすのはとても気持ちのいいものです。子供の頃は、着物を新調しなかった年も下着だけでも新しいものをおろして着せられた記憶があります。こうした節目が、日常と非日常を区切り、暮らしに彩りを与えていたんだと思います。
さて、そんなわけで新しい年を迎え、館山唐桟をおろしました。12月10日の日記に書いた着物です。今日は、KIMONO真楽の新年会です。昼前に銀座に寄りたかったので、この日は朝から一日着ていましたが、いやいやなんとも着やすい!おろしたてなのに、ずっと昔から着ていた様な、柔らかでしっとりした感触です。体の動きにとても自然についてきてくれます。今回着てみて初めて分かった綿素材の心地よさでした。裏が絹(航空絹布)なのも着心地の良さに繋がっていると思います。箪笥に仕舞っておくのではなく、日々、大切に長く着ていきたい一枚です。ふふふ、だって一応洗える仕立てですし。
帯は、沖縄の読谷花織(ゆいたんざはなゆい)を合わせてみました。昔から気になっているのですが、この沖縄の織物も、似た様な布を東南アジアで見かけます。きっと何か繋がりがあるに違いありません。今日の唐桟も江戸初期に渡ってきた古渡りを復刻した柄ですから、なんとなく“渡ってきた布”としてしっくり合うのかもしれません。
さぁて、今年も奥が深い着物の世界にどっぷり浸って、いい一年を過ごしたいと思います。KIMONO真楽でも仲間が増えて、ウキウキ嬉しい年明けです。 |
|