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えりりんの空間
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2003.7.29 [火] 森戸の花火

先日、狩集さんに描いてもらった帯をして、森戸海岸の花火大会へ出かける。
そう言えば、これを描いてもらってた時、海の彼方の江ノ島とお隣の逗子で花火大会だった。森戸の浜からは、少し遠いけど、二つ同時に花火が楽しめた。この帯は花火づいてる帯なんだな。
森戸の花火は、その適度なマイナーさ加減と水中花火と浜に寝っころがって眺めるユル〜イ感じがとてもいい。まぁ、どこの地方にも地元の花火ってのがちゃんとあって、そののんびりさ加減が風情があっていいもんだと思う。...と、究極の土浦花火を知ってる身としては、余裕の発言も出来るのさ。ふふふ。
さて、締めていった狩集帯は好評だった。ただ、このあいだかなりいい加減にセンター決めをしたせいか、浴衣の上から着付けてみると手が短くて、結ぶのに難儀した。また、ウール素材は意外とクテクテと柔らかく、形が定まらず、赤い冠の帯締めで補助して位置と形を固定した。まぁ、こうゆう遊びな帯だから結び方も含め自由に色々と試してみようと思う。

ところで、8月のお盆あけにロケで八重山へ行く事が決まった。が、大所帯の撮影隊は単独行動が出来ない。以前も小浜島のロケの時、既に八重山の布関係に興味深々だったのに、ちーっともそうした所には立ち寄れず悔しい思いをしたんだった。やっぱり今度もそうかなぁ。「絣の郷」くらいは覗いてみたいなぁ。

2003.7.25 [金] ライブでアートな曼荼羅帯!

5月にあった葉山芸術祭で、狩集広洋さんの奉納ライブペインティングを見た時から「この曼荼羅ペイントを帯にしたらカッチョエーなぁ」と企んでおりました。で、根回ししたり、描いてもらう帯を調達したり....の準備が整い、帯の素材感を見てもらおうと、海の家オアシスに持参してみたところ、ソッコーその場で「よっしゃ!描こう!」ってな事になり、いきなりライブペインティングが始まってしまいました。キャー、嬉しい。まず「どこがどう出るの?」という事で、その場で巻いて見せ、前板のセンターを決めました。そこに緻密な龍っぽい柄を描き始め、その後、そこをセンターに両側へ曼荼羅模様がシンメトリーに繋がるようにどんどん描いていきます。いやぁ〜、ユニーク!あれよあれよと筆は進み、1時間もかからずに曼荼羅帯の出来上がり。うふふふふ、正当派からは大きく逸脱する作品だけど、私にとっちゃ宝物だわ。「洗っても大丈夫かな?」と尋ねた所「大丈夫だよ、薄くなるかもしれないけど。ま、薄くなったらまた描くし....」と、メンテナンスのお約束までいただいて、にまにまほくほく。なんか、こゆのってスゴク楽しい嬉しいらんららん!
帯の素材は、浅草のミドリ屋さんで買ったウール素材の黄色い無地。ペイントは、狩集さんご用達の布用マジックの黒。それはそれでキッチュでチープな感じが軽くていいと思うのです。
伝統は伝統としてきっちり大切にしたうえで、今を生きるアーティストとも「着物」で繋がれるのは、とても楽しくて刺激的です。
この帯は、29日の森戸の花火大会でデビューさせます。あ〜、楽しみっ!

■狩集さん
http://funky802.com/...
■葉山芸術祭
http://www.hayama-artfes.net/
※上の写真は芸術祭の時の狩集さんと作品の末端。下の写真は描くのを見入っている私。

2003.7.20 [日] 島唄の夜

昼過ぎに、東京から友達が泊まりがけで遊びに来た。ちょうど陽が出てきたので浜へ出て生ビール!サロンの下には水着を着てきたし、暑くなってきたし、で、今年初めて海で泳ぐ。気持ちいい!沖で、仰向けになってぷかりぷかぷか。地球って素敵な星だよなぁ...なんて思いながら、太陽に晒されてみる。八重山上布は海晒しされて白くなるけど、私の顔は黒くなる。ま、なんくるないさー。
一旦、家に戻ってシャワーを浴び、白地の麻の着物に着替えた。この着物は少し汚れていたし男物だったせいか、配布会で貰われ手が無く、のれんにでもしようかな?と貰ってきた物。洗ったら見違えるほどキレイになったので、そのまま着る事にした。下着は湯文字と胸に晒を巻いただけ。素肌に羽織った麻が心地いい。帯は半幅ミンサーを文庫に結ぶ。夜は浜で島唄ライブがあるからね。
友達を連れて葉山を案内し、食べる物が美味しい海の家「松」で晩ご飯を食べ、ブルームーンに移動。既に大島保克さんの島唄ライブは始まっていた。三杯目の泡盛ロックを飲んでいるうちに気持ち良くなって、波打ち際でゆらゆら踊る。あぁ〜幸せだぁ〜!そのまま、浜にゴロンとねっ転ぶ。波の音と三線の響きにココロは遠い八重山へ飛んでった。そして、私はそのまま壊れた。(笑)どうやらビーサンを無くした模様。ついでに後半の記憶も無い。
翌朝、気付くと家中のあちこちが砂だらけだった。袂にたくさん砂を入れたまま家に上がり込んだらしい。海より深く反省し、朝から掃除。
浜での泡盛は、一杯だけ!とココロに誓った。(笑

2003.7.16 [水] 喪

すぐご近所でご不幸があり、顔見知りのお嫁さんから着付けを助けてもらえないかと相談された。近所には美容院も無く、よくふらふらと着物で出歩いている私を思い出した様だ。とは言え私の方は、身内以外の着付けは経験無いし、ましてや着付け教室にも通った事すらないので「私で大丈夫だろうか」と言うのが正直な気持ち。でも昔はきっと、近所でイロイロ助け合って暮らしていたわけだし、これからもこうした近所の助け合いはとても必要だと思うので、頑張ってみることにした。亡くなったのは彼女のお姑さんで、着付けるのは、お嫁さんの立場である彼女と、そのお姉様....、つまり故人の娘さんの二名。お姉様は、故人が生前に着ていた喪服をお召しになった。少し小さかったが、なんだかそれもひとつの供養の様で、柔らかい布を扱いながら、じぃんとなる。喪服は、喪という追悼の意を表す衣服だ。乱暴な意見だとは承知の上で言わせてもらえば、日本人が装う場合は、同じ黒でもフォーマルドレスではどうしても軽い印象になると思う。喪服を着た女性の佇まいは、凛としていて美しい。また、人の一生を越えて、受け継がれて着用される“着物”という衣服は、気持ちも一緒に受け継いでいくのだと思う。越してきたばかりの私は、残念ながら故人には直接お目にかかれなかったが、彼女の着物を通して、良いご縁をたくさんいただいた。ご冥福をお祈りします。
さて、自分が参列する時に着て行く物には少々悩んだ。母に相談したら「洋服の方が無難でしょ」と言う。うーん、着物を普通に普段に着たいんだよぉ〜という気持ちで暮らしているのに、無難クンには負けたくないなぁ。ガチガチなルールで決めるのもなんだか違う様な気がするし、前例も無いし。....で、自分に正直に、追悼の気持ちを表した無理のない感覚で決める事にした。
15日のお通夜は、その日に着ていた絣が入った黒地の上布に、それまで締めていた半幅の裏が濃紺だったので、裏返してカルタ結びにした。生成りの麻の半襟をかけた筒袖半襦袢もそのまま。白足袋を履き、喪服用の布製の黒草履を履いた。
16日の告別式は、昨日と同じ黒地の上布。お二人の着付けをした後、半幅を喪服用の夏帯に締め直した。帯締めと帯揚げも喪服用の黒。白足袋と草履も昨日と同様。帯をお太鼓にするだけで、かなり改まった印象になるのだな....と思った。ちなみに、告別式でも喪服の方は、お二人以外に身内の方でお一人だけだった。現代社会では、着物と実生活が乖離しているのが現状だと思う。それだけに、フォーマルなシーンでの着物の装いもある意味難しくなってきている。マニュアルに頼らず、自分で考える力も身に付けたい....と思う。

2003.7.13 [日] 一周年記念パーティー

案の定、挨拶はアガってしまって話そうと思っていた事の半分も言葉が出てきませんでした。情けないけど、しょうがない....と、改めてココに書かせていただきます。
あっという間の一年でした。あっという間の100人でした。
KIMONO真楽は、100人がそれぞれ主役で、100人100様の着こなしと着物に対する思いがあります。そして、100人分の知恵と知識とアイディアがあり、それらが繋がって刺激しあって、こんなに素敵な「場」となって、更に進化しています。心から素晴らしいサイトだと思います。それは「関心空間」というコミュニケーションの為のエンジンがとても優れていたからに他なりません。この「場」を提供してくれているユニークアイディの前田さんを始め、スタッフの皆さま、ありがとう!また、関心空間を作ってくれたプログラマのバスケさん&デザイナーのこうへいさん、ありがとう!そして、ここに集ってくれたメンバーの皆さまありがとう!
着物をキッカケに、和の心地良さに目覚めるDNAが、きっとたくさんの日本人にモトモトあるんだと思います。曖昧さを受け入れる亜細亜的な心の広さが世界中に広がれば、地球はもう少し幸せになれると思います。
やっぱりね、考えてたってなんか恥ずかしくて口には出せませんよね。....と、アガっちゃった言い訳ですけど。

みなこさんの南京玉すだれ、はづきさんの電報、思い掛けない花束、感激でした。
あぁ、着物が好きで良かった....!
鮮烈に心に焼き付く素敵な一日を、ありがとうございました。
感謝でいっぱいいっぱいです。

2003.7.1 [火] 海開き

今日から葉山は海開き。いよいよ夏だぁ〜!という気分にしてくれなきゃならないのに、雨は降り出すし肌寒いし。いやん。とは言え、夕方から森戸海岸にある海の家「OASIS」のオープニングパーティーに出かける。こんな天気だし平日だし、人出はそんなに多くないかな?....と思っていたのに、ものすごい賑わいぶり。OASISごはんは相変わらず旨いし、ライブは盛り上がるし、酒は豊富だし、なんかTVカメラやら取材がいっぱい来てるし、みんなハイだし、スゴイスゴイ。雨なんかそっちのけで浮かれまくった。(笑)
http://www.kanshin.com/...
そんなわけで、今日の着物はラスタに着崩す。寒いので6月に着倒した単衣の黒地に蚊絣の男物(綿&絹)をベースにした。天気(雨)と場所(砂浜)を考慮して、かなり短く着付ける。木綿の帯を平べったいカルタ結びにして、その上からネパール製のレインボーなヒップバッグをアクセントに。去年石垣島で買った帽子が同じニュアンスだから、それもかぶる。足下はげんべえのビーサン。なかなかジャマイカンぢゃ〜ん。エヘン!と悦に入るお出かけ前のショット。(笑)
+++ちなみに着物で踊るのは袂が揺れて気持ちいいです。私はよく家で音楽に合わせて踊り出してる事があるんですが(笑)、少し重めのちりめんなんか揺れるシルエットも美しく最高です。+++
ところで、雨と砂と、更に酔っぱらって焼き鳥のタレとタコスのサルサソースをボタボタこぼした着物は、ダメモトで水洗いしてみたトコロ、すっかりキレイになった。前回は悉皆屋さんで「絹が入っているから自分で洗うのは無理ですよ、丸洗いしましょう」とアドバイスをもらってそうしたが、風合いは悪くなるものの綿も入っているお陰で型くずれも縮みも無く大丈夫そうだ。普段にガシガシ着る物はやっぱり自分で洗いたい。で、この単衣は、夏が終わって海の家も閉まる秋までお休み。さぁ、いよいよ夏本番!楽しむぞぉ〜!

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