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2004.8.31 [火] おわら 風の盆

28日から30日にかけて、富山県の八尾町で行われている「おわら風の盆」を取材した。
http://www.town.yatsuo.toyama.jp/...

外人クルーを引き連れ、放送用カメラ二台etc.の機材を担ぎながらのロケの為、本来の意味での祭りを楽しむわけにはいかなかったけれど、おわらはとても日本的な情緒が残る奥の深い祭りだと思った。稲の収穫時期である二百十日ごろに吹き荒れる大風をおさめる為に行われる「風の盆」。今回のロケは、台風16号のコースや動きを見るにつけ、この祭りの威力を垣間見たような気がした。昨日までは前夜祭で、31日の今日は休み、9月1日から3日が祭りの本番。台風は、祭りが休みの今日、日本海を通り抜けていくようだ。私もおわらの不思議なナニカに魅せられてしまった気がする。

着物的な視点からも、おわらはとても興味深い。八尾の人は小さい頃からこの祭りに参加するので、自然と着物も自分で着られるようになるらしい。おわらには、笠と着物のシルエットがかかせないし、内に込めた日本的な女性の動きが艶っぽくて美しい。女性は目の詰まった木綿の浴衣。男性の法被は、本来は農作業を表す振り付けだから木綿のはずなのだけれど、おわらで踊る時は美しいシルエットを考慮して羽二重が使われる。町ごとの柄など、とにかく随所にこだわりがあって奥深い。

話が戻るけれど、この取材の許可をお願いするため、24・25日と八尾を訪ねた。急なお願いだったし、八尾とおわらに敬意を表する為に、着物で出向いた。ヨレヨレの作業服ではあまりに失礼かと思った次第。なんとかお許しをいただき、その後は町中を歩いてロケハン。山の上まで石段を登ったり、アングルを探す為に野原へ分け入ったり、白い草履が真っ黒になっていた。一応持参したひっぱりともんぺは、小雨に降られた時や夜の撮影時に重宝した。その後の流れ的には、この時の着物は好印象であった模様。
観光で来る人も浴衣や夏着物を着た人が大変多かった。和装の男性も多かった。八尾の町並みに、着物はとてもよく似合う。

そういえば、このロケの最中、フーさんと超ニアミスをしていた。バッタリ会えたら面白かったのに残念だなぁ。でも、おわらは仕事じゃなくて再訪したいし、いつかまた....だね。

2004.8.20 [金] コピ・ルワ

今、生まれて初めて“コピ・ルワ”を味わった。
なるほど、まだ口の中に豊かな余韻が残ってる。

先日、相棒がインドネシアのバリ島へ10日間ほどロケに行っていた。
これは、唯一のお土産。

ロケ先で、茶色い塊の中からコーヒー豆を選別している所に出くわし、前からソレの話を噂で聞いていた彼は、「もしかして、コピ・ルワ?」と尋ねてみたらしい。豆を選別している人は、にやりと笑って「Ya.」と。
相棒は、無理を言って100gを生豆で分けてもらってきてくれた。勿論、対価はお支払いして。

“コピ・ルワ”は、知る人ゾ知るとても希少なコーヒー。
インドネシアに棲むジャコウネコが、美味しく熟したコーヒー豆を選別して食べ、消化器官を経由して排出された後のコーヒー豆こそが、噂のソレ。そ、ウンコまみれの豆。(笑)
随分前から、一度は飲んでみたいよね....と話していたのだけれど、バリでもなかなか入手が難しくお目にかかった事すら無かった。
生豆の状態は、割と普通のコーヒー豆。
焙煎して、挽いて、ドリップで。

香りはさほど強くなく、口に含んだ瞬間はバリコピの様なちょっと泥臭い感じがあり、ん〜〜〜?と思うも、色々な味が物凄くマイルドでバランスがいい。ふーんと飲み終って感想を述べ合い、少し経った頃に、ずっと舌に残る甘い後味の良さに気がつく。なるほどなぁ。こんな余韻は初めてだ。味わえて良かった。

以上、ぜんぜん着物とは関係ない話だけど、この素敵な余韻を残したくてココに記す。

2004.8.18 [水] なで肩

ここ数週間、左肩が凝ってツラクて眉間にシワを寄せて仕事をしていた。今日は、痛さで集中力も無くなってきたので、近所の中医学専門の治療室でマッサージと針治療を受けてきた。ココは、私達と同じ頃に葉山に移り住んだ夫婦が最近開業した治療室で、とにかく腕は確か。みっちり治療してもらった帰りがけに、「あ、えりりんさん、なで肩だ。」と言われる。なぜそんな事を言うのか聞いてみたら、なで肩の人は両腕の重みが首すじから肩にかけての筋肉に負担がかかり、肩が凝りやすい体質になるらしい。肩の上げ下げ運動で、肩甲骨を動かし筋肉を鍛えられると言う。やってみたら、「これって髭ダンス?」という動き。(笑)
着物を着るのに、なで肩はありがたいけど、肩凝りは辛い。
私が髭ダンスを踊っているのを見かけても、それは治療の一環ですので笑わないでくだしゃんせ。

※写真は、究極のなで肩の着物姿みたいに見える蝉。

●頼りになる天空洞治療室
http://www.sukoyaka.jp/...

2004.8.12 [木] ようこそ

絵織ちゃんとこうめさんが葉山に遊びに来た。
夏の葉山を案内し、美術館で二回目の「柳宗悦」を鑑賞し、一色海岸を散歩。
葉山には源流から海へ流れる川が二本も在る。山があり、海がある。
ビオトープの様にある意味完結してる土地。
たった三万人しか住んでいない小さな町なのにね。
絵織ちゃんに「葉山の春夏秋冬のいつが好き?」と聞かれて、ふと困った。
それぞれに全部一年中好きだ。選べないよ。

着ていたのは、
・花柄が縞のように繋がる麻の着物。
・黒の紗の半襟をかけた麻地の半襦袢。
・木綿の半幅をカルタ結び。
・素足に似二枚歯の下駄。

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