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 2006.6.29 [木] 夏仕様 | 
 
 
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  私の髪も、生い茂った夏草の様になってきた。
 
ほんとは伸ばそうかな?なんて考えてたけど、
 
やっぱり無理。
 
多い・太い・黒いという髪質は、
 
なんだか頭に分厚い毛糸の帽子を被っている感じ。
 
放熱しないからボーッとしてくる。
 
.....それは、いつもか。(笑)
 
シャンプーもすすぎの水も椿油もたくさん使うので、
 
環境にも申し訳ないし、シンプルじゃない。
 
 
で、我慢が出来なくなって、刈ってもらった。
 
あー、さっぱり。
 
 
  
※写真は、6月24日の三浦半島の里山。
 
上:木を覆い尽くす勢いの夏の蔓草。私の頭もこんなふう。
 
下:よく見かけるけど、苧麻の一種じゃないかな?  | 
  
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 2006.6.24 [土] 小袱紗 | 
 
 
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  先日、京都で体験してきた「友禅教室」の
 
課題作品である“小袱紗”が届く。
 
 
「熨斗」と「萩」の二枚。
 
 
熨斗は、袷に仕立て桐箱に入れていただく。
 
こちらは母にプレゼントするつもり。
 
萩は、裏はつけずに自分用。
 
 
どちらもとても綺麗に仕上がっている。
 
ホントに自分の作品か疑ってしまうほど。
 
でも細い部分など、
 
ちょっとびくびくしていて、
 
「あ、そうそう。ここは緊張した所。」と、
 
あの時の時間が思い出された。
 
 
体験した事が、
 
形になって残るのは嬉しい。  | 
  
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 2006.6.22 [木] バリスタイル | 
 
 
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  ここんとこ、
 
普段は薄い木綿の着物だったけど、
 
帯まわりに汗疹ができた。
 
さすがにそろそろ一日中の着物は暑い。
 
 
毎年、汗疹が出来ると、
 
サロン(腰布)にタンクトップという
 
バリスタイルに切り替える。
 
葉山の夏には、しっくり馴染む。
 
 
素肌に、一枚布を、
 
するするっと纏う。
 
四角い布を体に添わせる感覚は、
 
とても着物に近い。
 
 
バティックやイカット、
 
布そのものを楽しむ感覚も同じ。
 
巻き方や柄の雰囲気で、
 
カジュアルにもドレッシーにもなる。
 
シンプルだからこそ応用が自在なのだ。
 
 
アジア的な、一枚布の文化が好き。
 
アジア的に、夏を乗り切る。
 
 
  
※写真は、2003年のバリ滞在時。サロンを腰に巻きタンクトップ。
 
後ろは洗濯して干してあるサロン。縫い目が無いので高温多湿でもすぐ乾く。  | 
  
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 2006.6.10 [土] お誂え草履 | 
 
 
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  鼻緒は、蓮糸の布。
 
去年の一衣舎秋展で購入していた。
 
一衣舎プロデュースで楽艸さんが製作。
 
ざっくりした質感が洒落ている。
 
 
「鼻緒握りしめて、浅草まで来てくださいね。」
 
って、言われていたのに、
 
一年近く、そのまま放置プレイ。汗。
 
 
銀座で楽艸さんの展示会があると知り、
 
鼻緒を握りしめて銀座へ。
 
 
アバカ麻の台を選び、すげていただく。
 
やっと完成。
 
蓮糸とアバカ麻。
 
亜細亜な植物同士は、しっくり馴染んだ。
 
 
ラオスの藍&泥染め着物にぴったりだな。
 
普通の紬にも似合いそうだな。
 
鼻緒がざっくりしてるから、
 
秋から初夏まで履けそうな感じ。
 
 
お気に入りが、またひとつ。
 
こんな風に、ゆっくりじっくり、長く愛せる物を、
 
少しずつ揃えていきたい着物まわり。  | 
  
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 2006.6.8 [木] 梅の実 | 
 
 
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  京都から帰ったら、梅の実!って決めていた。
 
六月に入って、どんどんぷっくり育ってきてたし。
 
で、今日は一気に朝から収穫。
 
庭には、豊後梅と白梅が一本ずつある。
 
「ちょうだいね」って頼まれていた友人と二人で、
 
脚立では届かない実も、木登りして手を伸ばす。
 
二人ともまるで猿。
 
午後には、大きな籠にたくさんの梅の実が収穫出来た。
 
 
ひとつずつ洗って、磨くようにキュッキュッと拭く。
 
ぷっくりころりんととても可愛い。
 
 
呑んべな我が家は、全部梅酒に。
 
今年は、黒糖焼酎“まんこい”バージョンと、
 
“澤ノ井の原酒”バージョンを仕込んだ。
 
砂糖は、喜界島のザラメ。
 
 
ゆっくりじっくり、時間が味を作るのだ。
 
 
  
※写真は、
 
磨いた青梅。
 
奥のビンは、2003年仕込みと2004年仕込みの梅酒。
 
美味いんだなこれが。  | 
  
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 2006.6.5 [月] 染色は化学だ! | 
 
 
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  引き続きフーさん取材に便乗して、今日は「手染メ屋」さんで「天然染料無地染め教室」にトライした。
 
 
お店の傍らが工房になっていて、商品は全てこの工房で店主自らが染め上げている。そして、体験教室も店主ご自身が教えてくださる。一緒に体験したのは、フーさんとオモさん。本格派コースなので午前中から夕方まで一日がかりだ。
 
ところで、染めるアイテムは持ち込み可なので、朝一に三浦清商店さんに寄って、帯揚げ用の生地をゲットする。こんなハシゴが出来るのも京都ならでは&真楽情報のおかげ。感謝!
 
さて、まず最初の構想としては、こんな感じ。
 
・フー/帯揚げ(絹)/紫根/みょうばん媒染/紫色に染まる予定
 
・オモ/帯揚げ(絹)/石榴/木酢酸鉄媒染/焦げ茶色に染まる予定
 
・えりりん/晒一反(木綿)/五倍子/木酢酸鉄媒染/葡萄鼠色に染まる予定
 
 
天然染料を煮出して布を染める....という作業は、なんだか料理に似ている。実際、柔らかく煮た紫根は、ほのかに甘くて美味しかった。(笑)先生は、キッチリとスケールで分量を量り、温度も計り、時間も計る。日々の染色データは、ノートにみっちりと記入されていた。そして、染色の仕組みを、分子レベルで科学的に説明してくださる。
 
染色は、化学なのだ!
 
私の作業自体は、熱い鍋の前で、汗をかきつつ根気よく布と格闘する重労働。でも、なんとなく嫌いじゃない作業だと思った。
 
白い布が染まっていく過程は、やっぱりわくわくする。
 
 
さて、染め上がった結果は....?
 
紫根はちょっぴりくすんでしまった。ま、難易度高いしね。
 
石榴は限りなく黒に近い深い色に染まった。予定外だけど渋くていいかも。
 
五倍子はそれらしい葡萄鼠色に染まった。木綿素材も面白かった。
 
 
三人一緒の体験は楽しさ三倍以上だった。
 
そして「基本」が体験出来たので、この先は自分でも色々な植物で続けてみるつもり。葉山は、染色には悪くない環境だと思うしね。
 
 
というわけで、手づくり体験京都の数日。
 
住んでる人は勿論、旅人にもこんな京都オススメです。
 
 
  
※写真は、
 
上:熱い鍋の前で帯揚げと格闘するオモさん。
 
中:屋根瓦に干された柿渋染めの商品イロイロ。工房からの眺め。
 
下:染め上がって一晩干された布。奥から五倍子、紫根、石榴。  | 
  
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 2006.6.4 [日] 手描友禅教室 | 
 
 
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  フーMAP出版に向けたフーさんの取材に便乗して「高橋徳 手描友禅染教室」を受講した。
 
 
こちらの工房では、京友禅の老舗「千總」の着物を製作している。皇室関係の着物も手がける「高橋徳」は、いわば京友禅に関する一流の技術を持つ一流の職人が揃う一流の工房だ。色々な意味で“本物”に触れる事ができるこの工房で、手描友禅染めが習えるのである。
 
 
一緒に受講したのは、フーさん、オモさん、hさん。四人とも初体験なので、まずは、二枚の小袱紗を製作する「小袱紗コース」を選択。あらかじめ全ての下準備が施された状態の布に、決められた色を挿していくだけの作業。単純に“それだけ”なのだけれど、ものすごく多くの事柄を学ぶことが出来た。
 
例えば、糸目糊の線のイキイキとした勢い、指定された配色の案配、作業しやすい様に伸子で張られた布、染料の調合など、長年培われた一流の職人技を目の当たりにする。そこに、職人さんが使うのと同じ様な筆を使って、布に染料を挿していく。色が広がる。乾いて変わっていく色目。途切れそうになる集中力。出来上がっていく過程の喜びと楽しみ。
 
“友禅”という布に絵を描き着物にする工程を通して、日本人の美意識が見えてくる。
 
この教室で教えてくれようとしているのは、私達が失いかけた“日本人の美意識”なのかもしれない。
 
 
教室終了後、友禅着物を纏わせていただく。衣桁に飾られているのとはまったく違う着物の表情に驚きながら感嘆する。絵をまとう感覚。そして、友禅には夢のような魔力がある。みんな、うっとりとメロメロになる。
 
以前、東京友禅の染色工房稲木を見学させてもらった時にも感じた事だけれど、友禅は、作り手と着手が直結するお誂え品であるべきだ。万人向けの趣味に合わせて作られた着物を百貨店で“選ぶ”のは、やっぱり変だ。友禅は友禅なのだから、いつか自分が纏いたい絵を着物にしてもらって、思いきり非日常なハレの気分を満喫したい。
 
とは言え、その前に貯金と、注文する為の感性を磨かなくちゃ....。
 
道のりは果てしなく遠い。
 
 
今日の体験は、“見る”だけでは感じ取れない事にたくさん気づかせてもらった。
 
作業した布は、水元や蒸しなどの後処理をされ、“小袱紗”に仕立てられ、送ってくださる。
 
絹の風合いが戻り、繊維に定着した色が輝きを放ち、糸目のラインが美しく伸びる様を、今からわくわくと勝手に想像している。
 
出来上がりがすごく楽しみ。
 
 
  
※写真は、
 
上:私の正面で黙々と作業するフーさん。
 
中:配色の見本(手前)と、作業中の布(奥)。
 
下:灰色と青とぼかしの白が大胆な社長夫人私物の訪問着(奥)。インスパイアされたのは、なんと和菓子屋さんの包装紙(手前)なんですって。笑。自由に発想していいんだね。  | 
  
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 2006.6.3 [土] 友禅の絵付けと草木染め | 
 
 
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  今日は、どくだみを摘んでどくだみ化粧水を仕込んだ。
 
たくさん庭に生えてくるので作ってみることにしたのだ。
 
このまま来年まで待って使ってみようと思う。
 
 
そして明日から三日間、京都。
 
友禅の絵付けと、草木染めを体験しに行くのだ。
 
草木染め用の晒は、豆乳を馴染ませ下準備完了。
 
そんな準備は済んでいるのに、旅の準備はこれから。
 
私のプライオリティは、どこか変だ。(笑)  | 
  
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 2006.6.2 [金] オアシスの地鎮祭 | 
 
 
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  六月に入り、葉山の各海岸では海の家の建設が始まった。
 
いよいよ、葉山の夏がやってくる。わくわく。
 
 
さて今日は、森戸海岸にオープンする「海の家オアシス」の地鎮祭だった。
 
たった二ヶ月間の“家”だけど、たくさんの人がここに集い、楽しい時間を過ごす為に、ちゃんと神様にお伺いをたてて敷地を清めるのだ。ちなみに他の海の家で、地鎮祭までしている所はない様に思う。
 
今や、まともに家を建てる時だって、「地鎮祭?なにそれ?」って感じなのに、毎年こっそりこんな事してる海の家ってのも珍しい。
 
オアシスのこうゆうトコロ、大好き!
 
 
そして、そこに揃っているのはオアシスの建設スタッフ。
 
ラスタヘアにピアスなレゲエボーイや、手ぬぐいを頭に巻いた短パン兄ちゃん、私だってヘロヘロサロンにビーサンだ。そんなむちゃくちゃ“地鎮祭”には似つかわしくない格好の人々が、玉串を捧げ、柏手を打ち、祈る。
 
うん。人間、見た目じゃないよ、心だよ。
 
今年も、いい夏になるといいね。
 
 
KIMONO真楽四周年は、この場所でお祝いします。
 
滞りなく地鎮祭を終え、
 
「海の家オアシス」の建設が始まります。
 
 
  
※写真は、
 
上:地鎮祭の準備をするオアシススタッフと宮司さん。
 
下:まもなく。宮司さんはすぐ横の森戸神社から。  | 
  
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 2006.6.1 [木] 衣替え | 
 
 
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  今日は、どくだみ化粧水を作るつもりだったけど、
 
天気が良くカラリと空気が乾燥しているので、
 
衣替えをすることにした。
 
 
今年一度も袖を通さなかった着物がずいぶんある。
 
順番に広げて着物ハンガーに吊るす。
 
窓から爽やかな風が部屋を渡る。
 
着物がふうわりとその風を孕む。
 
なんとなく繊維が喜んでいる様な気がする。
 
汚れの手入れと仕分けをしつつ、
 
またきちんと丁寧に着物を畳む。
 
こんな時間が、とても好き。しあわせ。
 
 
そして、衣替えの度に思う。
 
もぅ充分。
 
これ以上は増やさないぞ。
 
固く心に誓うのに、やっぱり増える。
 
着物マジック。
 
 
袖を通さなかった着物達に、「ごめん」と言って、
 
箪笥に仕舞った。
 
 
  
※写真は、
 
上:風を孕む着物たち。
 
中:とても可憐などくだみの花。薬用としては今が旬。
 
下:へびいちごは、見た目は可愛いけど味はいまいち。  | 
  
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