|
キーワードにもした先日の平川鐵雄展でひょいひょいと話が進み、昨日は、守谷にある平川さんの工房へ器を作りに行った。もうずいぶん前から「茶碗でも作りにおいで」とおっしゃってくださっていたのだけれど、なかなかスケジュールも合わず実現しなかった。でもそんな事を言っていたらいつになっても叶わない。思い立ったが吉日、いけいけどんどん!
というわけで、相棒としょうちゃんの三人で、巨匠に手ほどきを受ける秋の一日。
平川さんは、いつもハッとする事をぽろりとおっしゃる。見えないナニカを形に表現していくのが仕事だからか、おっしゃる事はシンプルで鋭い。昨日もいっぱい発見があった。
実は“書”に関しても、平川さんは心の師匠なのだ。昔、平川さんの書く文字が好きで、「私もこんな風に書きたいけど、どうすればいいのかな?」と聞いた時、「そんなものお習字じゃないんだから、好きに書けばいいさ。」と言われ、「あぁなるほど。」と、シンプルな気持ちで筆が持てるようになった。
師とは、教えてくれるのではなく、気付かせてくれる人なんじゃないかな?
そういう意味で、平川さんは私の師匠なのだ。片思いかもしれないけど、とにかく勝手にそう思ってる。
器作りは、葉山での陶芸教室通いが役に立ち、扱い難い特殊な土でも、なんとか思い描いた形を作る事が出来た。私は、きっとこの日の為に、陶芸教室で土に親しんできたのかもしれないなぁ。総菜鉢と片口とぐい呑みを作った。
焼き上がりがものすごぉ〜く楽しみだ。
※写真は、
上:工房の内部。のどかで落ち着く空間。
中:片口の肝心な部分、口の先のかえしを作って見せてくださる平川さん。
下:ずらりと並んだ土と薬の見本。土や灰は、日本中を掘りに行ったり集めたり。平川さんの器は、ナニ焼きと分類されないどこまでいっても平川さんの器なのだ。 |