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2007.8.26 [日] お水取り |
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森山神社例大祭二日目、世計り神事に使う霊水を滝の坂にある吾妻神社へ汲みに行く“お水取り”がある。金棒、旗持ち、水を運ぶ漆塗りの籠と担ぎ手、木遣隊、お囃子の山車、子供神輿、車載された大人神輿....等々と、長い長い行列が一色地区の町中を進む。炎天下、汗だくになりながら、行列は滝の坂を目指す。
宮司が待つ吾妻神社では、井戸に結界が張られていた。ここから二つの水桶に霊水を満たし、神事が執り行われる。水桶は籠に安置され、森山神社まで運ばれる。この間、籠は地面に降ろしてはいけないそうだ。
森山神社に戻ってきた籠は、神殿の奥へ運ばれ、それから何が行われるのかは、ある意味謎だった。が、今年は神殿内の立ち入りと撮影もさせていただける事になり、宮司の手元や細かな手順の様子を記録する事が出来た。使われる道具や手順などとても興味深かったが、本来は宮司が一人で行う作業の様で、それを“記録”してしまっていいものかどうか一抹の不安を感じる。
翌年の自然現象を“発酵”という変化で占う「世計り神事」の事は、いつかきちんとレポートとしてまとめたい。でも、ライフワークだから、急がずに機を見計らってゆっくりと掘り下げてみようと思っている。
<後日談:8月28日記入>
不安が的中。朝、記録した画像を吸い上げたHDがエラーしてファイルが消失。リカバリーソフトで復旧を試み、なんとか8割方は救済出来そうな現在の状況だが、壊れた画像も多い。
画像は消えたがっているのだろうか....。
※写真は、
上:滝の坂を目指すお水取りの行列。
中:四方に東西南北が記された木箱。中に霊水と麹を入れた甕が安置され、十二支の方位が刻まれた木蓋をかぶせるところ。
中:八乙女奉納。8人の少女たちは初々しくて美しい。 |
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2007.8.25 [土] 森山神社例大祭 |
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毎年八月の最終週末は、森山神社の例大祭だ。
櫛稲田姫を奉る1200年もの歴史がある森山神社は、越してくる前から気になる神社だった。そして、地元の贔屓目かもしれないけれど、ここのお神輿はとても美しくて魅力的だと思う。きっと何か魅かれる理由があって、今ここにこうして居るのかもしれない。
午後、世計り神事の発表があった。
平成二十年 世計 五合六勺 / 天候温暖 風雨 穏やかな日多し
この神事は、越してきた最初のお祭りで知り、ものすごく魅かれ「ライフワークにしよう!」と勝手に決めて追いかけてきた。1200年もの間、毎年続けられてきた“来年の為の世計り”が、今もきちんと氏子達に伝承されているという事実。守ってきてくれた地元の先人達を尊敬し感謝する。明日の朝は、次の世計りの為の霊水を汲みに行く。
ところで、音羽楼跡地の開発に関わる森山神社参道の件は、その後700名以上の署名が集まり、署名運動は継続中だ。今回の例大祭でも「参道を守ろう!」という主旨で、神殿脇に署名のコーナーを設置させていただいた。簡単な森山神社の歴史と共にパネル展示をしてみたところ、氏子会の皆様も含め、とても好意的に受けとめてくださった。ありがとうございました。
いろんな事や別々だった動きが、みんなぐるんと繋がってきた気がする。
神話など、もっとちゃんと勉強したら、きっと更なる発見があるんだろうな。
※写真は、
上:来年の世計りを宮司が自ら板に筆書きする。
中:金の帷子が揺れる女性的な森山神社のお神輿。
下:お囃子の山車の飾り提灯と十三夜の月。 |
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2007.8.19 [日] 早朝野点と真夏の茶会 |
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一夜明けて、いや明ける前から集合して小磯で野点。
ここは御用邸から海に向かった磯場で、よく皇室の皆様も散歩されるとても気持ちいい場所だ。前々から「葉山で野点するならここでしょう!」とイチオシしてた。念願叶ってとても嬉しい。目の前に海、背中に朝日を浴びながらいただく一服。至福。ごちそうさま。
一旦解散後、場所をしおさい公園内の一景庵に移動して、真夏のお茶会。
しおさい公園は御用邸付属邸跡地で、大正天皇が崩御され、昭和天皇が皇位継承された、いわば“昭和”の発祥地。公園入口の前に石碑がある。
そんなロイヤルな茶室を占拠して、おちゃめ部的なお茶会がマイペースで展開していく。その内容をここで紹介するのはとても無理。(笑)聞いた事もない言葉を勉強して、年中行事を紐解いていく過程は興味深い。とても濃い時間だった。
外は記録的な暑さで、庭園を散歩する人も少ない。
そんな一日、茶室に籠り、夏を解く。
夕方、浜へ出て、諸々の後片づけと花火。
何の繋がりも無さそうな一連の行動にも、どうやらそれぞれ意味があるらしい。
そんな謎めいたところもおちゃめ部の魅力なのかな?
ご一緒いただいた皆様、濃密な二日間をどうもありがとうございました。
また一緒に遊んでください。
※茶室で着ていた着物は、
・長着は、青土さんの苧麻(沖縄の素材展で購入、その後、砧打ち処理)を一衣舎さんで洗える仕立てに。生成のまま。
・帯は、麻地に釣り人の墨絵が描かれた名古屋帯。
・帯揚げは、なでしこ模様の青の絽。
・帯締めは、八木オリジナルの道明。
・シャリ感のある絹地クリーム色の半襟をかけた白地の夏シルックの長襦袢。
・下着は、麻の湯文字と晒。
・麻の白足袋に畳表の草履。 |
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2007.8.18 [土] おちゃめ部夏合宿 in 葉山/前夜祭 |
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KIMONO真楽には、いつ何が最初だったかも忘れてしまったけれど、自然発生的に立ち上がった“部活動”がいくつか存在する。
その中のひとつ「おちゃめ部」が、葉山で夏合宿するというので参加してみた。
「おちゃめ部」は、“お茶”を愉しむ部活動なのだけれど、いわゆる“正当派茶道”の類いとはものすごくかけ離れたユニークな試みで、日本的な年中行事を絡めながら、古株メンバーであるかずさんを部長に、毎回不思議なお茶会を繰り広げている。
....と、説明してみたけど、参加してみないことには謎ばかりだね。(笑)
今回のキーワードは「解夏」。
初日は、関根不動尊の霊水を汲みに行く。
夕方、御用邸横の馬場だった公園で野点。
波の音を聞きながら、さっき汲んできた水でいただく一服。
「はぁ〜、おいしい。。。」と思わず声が出てしまう。
お茶の事は分からないけれど、
おちゃめ部には、
お茶の本質がどっかり腰を据えている気がして頼もしい。
美味しいお茶を、ご馳走さま。
ありがとう。
※着ていたのは、
・麻の葉柄の麻の長着。
・古い男物の久米島紬を仕立て直した半幅帯/ギャラリー啓
・下着は、麻の湯文字と胸に晒のみ。
・足下は“ギョサン”。 |
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2007.8.17 [金] 灯籠流し |
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帰ってきていたご先祖様とも一緒に踊った盆踊り。
その同じ森戸の浜で、昨日は「灯籠流し」があった。
自分の縁者の戒名などを灯籠に書いて流す個人的な供養の他に、葉山らしい供養もあった。
海岸水難事故で亡くなった人の霊と共に、私達が日々の食事でいただいている魚貝類の霊も一緒に供養するのだ。
特設の盆棚の後ろに卒塔婆のような木札が立っていて、そこにも“魚貝類”という文字が書かれていた。また、僧侶があげたお経の中にもちゃんと出てきた。
こうゆう素朴な感謝の気持ちを忘れずに暮らしたい。
帰ってきていたご先祖様の霊も、波間に揺られて戻っていった。
お盆。
自分のルーツである東北のお盆を、もっときちんと勉強してみたくなってきた。 |
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2007.8.16 [木] 盆踊り@森戸の浜 |
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2007年8月14日。
今年の“森戸の浜の盆踊り”も無事に終了。
この夢のような二時間の為に頑張ってきた。
たった二時間しか無いからこそ、
思い切り楽しむ為に準備してきた。
ターゲットを決めて、
それぞれがそれぞれのポジションで、
出来る限りの力を提供して、
昇りつめていく。
チームワークで、
ひとつの事柄を成し遂げるのはキモチイイ。
今年は、
夏なのに富士山がクッキリと現れ、
ペルセウス座流星群の流れ星まで流れ、
宇宙規模で大いなる自然が、
浜の盆踊りを応援してくれた。感謝。
そして、
砂浜に足を取られながら、
生音に身をゆだね、
浴衣の袂に海風を孕ませて、
踊る、踊る、踊る。
葉山音頭、東京音頭、炭坑節に花笠音頭、
とにかくみんな一緒に輪になって、
踊る、踊る、踊る。
そして、燃え尽きる。
:::::
日本の夏は、盆踊り。
浴衣をまとって盆踊り。
踊って楽しい盆踊り。
それぞれの地域で、その土地の盆踊りが見直されますように....。
日本らしい夏の行事が、次の世代へも伝わっていきますように....。
これからも平和に盆踊りを踊っていられる未来でありますように....。
※写真は、
上:ちょうちんワークショップで絵を描いた私のちょうちん。
下:富士山とやぐら。携帯のカメラだけどキレイだねぇ。 |
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2007.8.9 [木] 藍の生葉染め |
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五月の青空アート市で、七五三さんからいただいた藍の種。
すぐに庭の片隅に地植えした。
その後は、一度間引きした程度で、雑草並にほったらかしな育て方。
肥料も特に与えなかった上、台風でなぎ倒されたり、虫に食われたりしたものの、元気にすくすく30センチ〜40センチ位まで大きくなった。もっと大きくなるのかなぁ?と、しばらく観察していたけれど、8月に入り、このままだと“生葉染め”のタイミングを逸するかもしれないと思い、先日やっとチャレンジしてみた。
70gの白絹地を、茎も含め500g位の藍で染めてみた。
藍は、葉をちぎり、ミキサーで藍ジュースにする....と、文献にある。
でも私は、ミキサーを持ってない。
すりばちでもいいらしいので、ゴリゴリしてみた。
道のりは遠い気がした。(笑)
しょうがないので、菜切包丁でざく切りにしていく。
台所中が、藍の匂い。
ザクザク切って、洗濯ネットに入れて、水で揉んでやっと藍ジュースが完成。
そこから先は、適当に“生葉染めの方法”で、染めてみた。
お風呂くらいの水温が染まりやすい....という事なので、鍋で火にかけながら藍の色を布にうつしとっていく。この暑い最中、火の前でナニヤッテンダロ?(笑)
でも、真っ白だった布は、なんとも言えない爽やかな藍の色に染まり上がった。
美しいなぁ....。
こんなにちゃんと美しい色に染まるんだ。
昔の人も、こんな風にして染色していたんだろうか。
草木染めの中でも、藍はやっぱり特別な気がする。
中でも特に、刈り取ったばかりの生葉で染めた色は、言葉にできない。
その時の、土と水と太陽....、そのまま色。
ありがとう。
※写真は、
上:庭で育っていた時の藍
中:鍋の中で染色中
下:染め上がった布 |
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2007.8.7 [火] 森戸の浜の盆踊り_2007 |
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去年、11年ぶりに復活した森戸の浜の盆踊り。
今年もあと一週間後に迫ってきました。
今年は、
2007年8月14日(火)午後7時〜9時、
葉山、森戸の浜で行われます。
プロのミュージシャン達が、
この盆踊りの為に特別に結成した“盆バンド”。
ヤヨブーの伸びやかな唄声は、
浜に集まった全ての人々を、
踊り出さずにはいられない気持ちにさせちゃうのです。
そしていつしか、
みんな一緒に輪になって踊り出しているのです。
これは体感した人にしかわからないけど、
素晴らしい体験ができる葉山ならではの盆踊りです。
浴衣にビーサン、
葉山スタイルで一緒に浜辺で踊りませんか?
詳細は、この辺で....。
http://www.kanshin.jp/...
http://bonfes.exblog.jp/ |
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2007.8.6 [月] 百年の愚行 |
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毎年、8月6日は気分が重い。
朝、黙祷。
今日も、
強烈な夏の陽射しと蝉の鳴き声。
落ちる影がくっきりと黒い。
「百年の愚行」という写真集の
96ページ目から始まる“WAR”は、
きのこ雲の写真だ。
勝者だの敗者だの、
加害者だの被害者だの、
善悪も正義も、
今日は、
なんもかんも不条理に思える。
百年の愚行は、
私達がこれらの大きな問題の山を
反省して解決していかないと、
この星で生き延びる事は出来ない。
....と、警告している様な気がする。
どう楽観的に想像したって、
この星の未来は明るくない。
こんな日くらい、
ゆっくりちゃんと考えよう。 |
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2007.8.1 [水] 八重山蛭木 |
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--- ヤエヤマヒルギ ---
今月のトップは、八重山蛭木の花。
西表島のクイラ川支流のマングローブ林で、
2003年8月に撮影。
タンニンを含んだ樹皮は、染料の材料になる。
細長い実は、樹上で発根し、やがてストンと落下。
水底の泥に突き刺さって育ち始めるそうだ。
一枚の着物の奥には、
地球の自然の多くが関わる。
色から染料、その材料の育った環境、
イマジネーションを膨らませて、
その布をまとえる事に感謝したい。
さて、八月。
夏の真っ盛り。
八重山の布がしっくりくる季節。 |
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