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自由ヶ丘の駅で両親と待ち合わせて、一緒にランチ。
“仁松庵”という和食のお店は、ひっそり目立たずな店構え。
お料理もおいしく、ゆっくりたっぷり話もはずんだ。
父も母も、食欲旺盛で相変わらず元気だった。
ヨカッタヨカッタ、とにかく健康がなんてったって一番だ。
父と別れて、母と二人で「一衣舎/春展」へ。
玄関で、いきなり森さんの帯に再会し、ぐっとくる。
この布は去年の「夏じたく展」で初めて拝見した。
その時も、なんだかとても森さんぽいな....と思って印象に残っていた。
私はあまりたくさん森さんの事を知っているわけじゃない。
でもなんというか、おっきくて強い人。
ガハハと笑って、沖縄の台風みたいで、たくさんの人に慕われている。
そんな森さんが急に逝ってしまって、もぅ半年。
布を見ていたら、ぐるぐるいろんな事が頭を駆け巡る。
布には、人柄が現れる。
昨日、感じたことがまたデジャブ。
いろんな色の糸が、
ランダムに好き勝手に織り込まれている。
おおらかで自由で、めちゃめちゃだけど、
しっかりと受けとめてくれる優しさもある。
森さん、素のままの布。
私も、森さんみたいにおっきくて強い人になりたいなぁ。
布を前にうだうだ考えていたら、
「気になるなら買いなさい。」と母が横でピシリと言う。
この歳で、母に帯を買ってもらった。
だいぶダメダメな状況だ。
森さんみたいには、とうぶんなれない。
でも、あのでっかい感じを身にまとってあやかりたい。
これからは、この布に学びます。
※写真は、森さんの帯
八重山グンボウ(交布)/八寸名古屋帯/森伸子
縦糸:木綿
緯糸:アロー(ネパール手紡糸)
染料:木藍・くうる・ヤマモモ・フクギ・八重山の植物 |