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2009.2.27 [金] イチさんの切り干し大根

寒かったですね。
それでも葉山は雨でしたけど。
寒いねぇと、縁側の囲炉裏に炭を熾しました。
仕事場には手あぶり。
春だ春だと早々に仕舞わなくて良かったです。(笑)

さて、去年の日記に「人生の先輩」として紹介したおばあちゃんが、一月ほど前に他界されていました。我が家にひょっこり野菜を売りに訪ねてくれる大正7年生まれのおばあちゃん。その日の朝まで、切り干し大根を庭に並べて干し、働いていたそうです。
イチさんとおっしゃいます。

昨日、ご家族の方から連絡があり、イチさんの大根で作った切り干し大根を届けに来てくださいました。インタビューのDVDをみんなで観ることができました....と。数年前、ビデオでインタビューを記録させてもらっていました。昔の葉山の聞き取り調査が目的でしたが、それは自ずとイチさんの90年の人生とも重なりました。イチさんの人生。そのほんのカケラかもしれませんが、素敵なエピソードを記録することができてよかったです。あの笑顔を映像に残すことができてよかったです。ずっと、私はイチさんのファンでした。

昨日改めてDVDを見直して、じぃ〜んとしてしまいました。人生のほとんどをこの三浦半島の土の上で、淡々と野菜を作って、売って、子供を育てて、楽しい思い出と言えば神社のお祭りなどで。イチさんが語ってくれたエピソードは、どれも心に深くしみ込んできます。

葉山で暮らすようになって、記録するのは、野暮だなぁと感じていました。
自分の五感で感じて、記憶にだけ留めればいいじゃないか....と。
野暮だよなぁと思いながら、記録していました。

でも、もしかしたら、そうじゃないかも?と思えるようになりました。
イチさんが、教えてくれました。
今はもう居ないけれど、イチさんはこれからもずっと人生の先輩です。

イチさんの切り干し大根、いい匂いがしています。

2009.2.23 [月] 葉やまから草

真楽ちくちく部も毎年参加している「葉山芸術祭」
今年は、4月25日(土)〜5月17日(日)に開催されます。期間中は、町のあちこちで葉山在住アーティストや住民が、自宅やアトリエを開放したり、お店とコラボレーションしたりして、思い思いの形で自由にのびのびアートします。「芸術とはなんだ?」とか難しいことは置いておいて(笑)、とにかくアートを楽しんじゃおうという参加型のお祭りなのです。このゆるさが葉山っぽくて、越してくる前から好きでした。今年で17回目になるそうです。

そんな「葉山芸術祭」に、今年はついに手ぬぐいで参加することになりました!
●葉山生まれの手ぬぐい展 @ engawa
2009.5.11mon - 5.16.sat / 15:00-17:00

昨年末、初めて個展を開催したカフェレストランengawaさんとのコラボレーションです。手ぬぐい展に合わせて、特別メニューも考えてもらいます。

「参加する!」となったら、創作意欲がむくむくしてきて、新作が作りたくなってきました。
ここ一週間ぎゅぎゅぎゅーっと作業して、新柄のデザイン完成。自由に何にも縛られずに創りたいイメージを形にする時間。好きだー。楽しいー。今回は、あまり時間も無いので、型紙彫りから職人さんにお願いする事にしました。先程、発注完了。ほっ。

新柄の名前は、「葉やまから草」。
初夏の葉山を感じさせる爽やかな唐草模様です。
葉山芸術祭_2009で、デヴューします。



※写真は、2004年3月28日に裏山で撮影した新緑。

自然界では、枯れ草の下や小枝の先に、新しい小さな芽がうずうずしてます。芸術祭の頃には、柔らかな新緑に育っているでしょう。海では、天然わかめが収穫シーズン。
いつも自然からは、もらいっぱなしです。ありがとうございます。

2009.2.20 [金] 博多はたおと

昨日の夜、録画してあった「博多はたおと」を観ました。
とてもいいドラマでした。
きのぴーさんがKWにしてくれなかったら、見落としてしまったかもしれません。感謝!
22日に、再々放送されます。見逃した方は是非!

:::

じつは小さい頃、博多に住んでいました。あまり記憶に無いのですが、ドラマの街並みや方言などなんだかじんわりと懐かしかったです。ドラマの舞台になった近辺に住んでいました。母がその頃に購入した博多帯が何本もあり、数本受け継いでいます。祖母、母、私。物に込められた思い。たくさん記憶の琴線に触れてしまいました。
物が溢れ、猛スピードで膨大な情報が行き交う中で生きる現代人には、なかなか伝わり難いであろうテーマが、丁寧にドラマ化されていました。

私が受け継いだ博多帯もとても締め心地の良い帯です。
これからも大切にしようと思いました。



※写真は、博多に住んでいた頃の私。
裏に昭和37年8月とメモ。東中州西大橋....かな?
りんご柄の浴衣は、今でもなんとなく記憶にあります。

2009.2.19 [木] 未来のために

あかねさんの日記に赤ちゃん誕生のご報告。
おめでとう〜!よかったね。
こんな新しい命のニュースを聞く度に、
この星の未来を考え、
ハチドリのクリキンディを思い出します。

ハチドリのひとしずく

今、葉山で着物暮らしをしている根っこは、
ハチドリのクリキンディの様に、
毎日少しずつポトリポトリ落とす暮らしを選んだからです。

そう言えば、ハチドリ計画というのもありました。

みんなで育てるハチドリの森
ここでは、ハチドリ宣言もしたんでした。
8本目の木を育てた中に、私がいます。
真楽メンバーも誰かどこかの木で宣言してますか?
良かったらハチドリになってみませんか?



※画像は、作業の素材として庭から摘んだ葉っぱたち。
けっこういろんな形をしているのだなぁ。かわいいなぁ。

2009.2.16 [月] 包帯

なんと、桃が咲き始めちゃった。
昨日までは蕾だった裏庭の豊後梅も、
今朝はついに三輪ぽわっと咲いていた。
いつもより早いよ、どんどん春。

:::
ところで、これはナイス!と発見したこと。
包帯って使える。

じつは....、
肌襦袢の化繊素材の衿が、いつも最初にほつれてくるんです。
いつも衿だけ部分洗いしているのに、それでも汚れてくるんです。
和装の下着って、Tシャツみたいに安くないし、困ってるんです。
なんて、なにやら人生相談みたいです。(笑)

で、いつだったか、薬箱をあさっていた時、目に付いちゃった。
包帯って、両端が耳だし、伸縮性のある木綿素材だし、
これはもしかしたらイケルかも?
と、ザクザク衿の周りに縫い付けてみた。
ピンポーン!ばっちりでした。

この冬は、二枚の肌襦袢を包帯仕様で暮らしてみました。
化繊素材より、肌に優しいし汚れも落ちます。
汚れたら包帯だけを取り替えればいいのです。

包帯....、細い巾の布。
頭をひねれば他にも何か使えるかもしれません。

:::
あ、写真の奥に手あぶりが写っていますね。
手あぶり....、小さな一人用の火鉢です。
この冬も仕事場などで重宝しました。
ひょいひょいと一緒に移動しながら使います。
小さな暖。エコですよね。
と、少し前まで、セントラルヒーティングでクローゼットの中まで空調してた奴が、偉そうに言う事でもありませんけど。季節感のない暮らしをしていた奴が今更ですけど。

....春ですね。(笑)
手あぶり、そろそろ仕舞っても大丈夫、かな?

2009.2.15 [日] ぽかぽかはるるん

この週末はぽかぽかだった。
2月の暖かさでは観測史上だったとか。

すかさず、のがさず、風呂掃除。
...の、ついでに着物も洗う。
真冬に着ていた厚手の木綿の久留米絣。
金たらいにたっぷりの水でザブザブザブ。
寒い日だったらとても無理。
この間に、さっぱり、洗える木綿。
他にもいろいろ水仕事。

今日は、小磯の先までてくてく散歩。
緑の藻で岩場がすっかり覆われていた。
かじめとわかめがテンコモリで打ち上がってた。
変な感じ、磯くさい、妙な世界。
自然の仕業は予想がつかず、面白い。

海と陸の境目で春。
のほほんぼよよんぽかぽかはるるん。



※写真は、
上:海の森。藻が草原で海藻は大木。
下:ふさふさの藻。下駄で岩場もガシガシ歩く。(笑)

2009.2.13 [金] 春の味

ぼやぼやしてたら食べ逃す。
あっという間に旬が終わる春の味。

ごくごく近所の秘密の空き地。
陽当たりのいい場所一面に蕗の薹。
育ち過ぎてた、やばいやばい。

家の裏庭は陽当たりが悪いせいか
育ちが遅い。まだまだだもの。

開いてないのをいくつか摘んで、
手ぬぐいに包んで持ち帰る。
今晩のおかず。
ふき味噌と天ぷらにしようね。

ついでに、庭からあしたばの新芽も。
これも天ぷらにしようね。

すぐそこで採れた春の味。
今日もありがたくいただきまぁ〜す!

2009.2.10 [火] 林檎と窓

さくまりさんの日記「可哀想なMac」に反応して。
私も、メインマシンはずっとMacですが、
経理事務所指定の経理ソフトがWin対応のみだったりで、
しかたがないから両刀遣いです。
以前は私もマシンごと使い分けてました。

でも今は、このソフトを使って
MacにWinを仮想化して、両方一緒に使っています。
つまり、林檎の中に窓。
リスタートすることなく、
画面をSpacesで使い分けて、いったりきたり。
今のところ問題なく使えてます。

更なる利点は、キーボード。
Macでずっと英語版なので、
Winマシンの日本語版を使う時はストレスでした。
でも今は、使い分けなくていい。
楽ちんです。

普段着きものを身にまとい
葉山で無理なく仕事が出来るのは、
こうしたIT技術のおかげです。
インターネットのおかげです。

古いモノ、新しいモノ。
おかげさまです。ありがとう。



※写真は、話とは関係無く、前の日記をひきずって。(笑)
琉球かすり会館にあったトイグヮー柄の反物。上は木綿、下は絹。

2009.2.10 [火] トイグヮーは外

こゆきさんの日記、トイグヮー(鳥)は外
すごく面白い地元ネタ。

私も気になって、
持っている琉球絣を調べてみたら....
トイグヮーは飛んでなかったよ。
なぁ〜んだ、勘違い。(笑)

多くの人が、外へも内へもと報告してますが、
本来は片方だったのに、
最近「どっちでも大丈夫」になったのなら、
それはそれで興味深い傾向ですね。

この琉球絣も、両方に向いてます。
昔の反物を調べてみたい。



※写真は、トイグヮーは飛んでいない夏物の琉球絣

2009.2.7 [土] 愛子さまの梅

葉山では、
梅があちこちで見頃です。

家紋が梅鉢紋のせいもあり、
梅は昔から大好きです。

写真は、
森山神社の愛子さまの梅。
ご生誕記念に植えられました。

今年は、
家の庭の白梅と同じ頃に
咲き始めました。
まあるい蕾と小さな花が
かわいいの。
今、ひっそりと境内で咲いてます。

さて、その森山神社で行われる
葉山芸術祭のアート市。
我らが真楽ちくちく部
またまたみんなで出店します。
今年は5月16日。
よかったら遊びに来てくださいね。

2009.2.3 [火] 上質な時間

今回の新年会、幹事として意識したのは、上質な時間。

ずっと仕事で、
「時間軸に支配された映像」を扱っていました。
時間、分、秒、フレーム、フィールド...
細切れになった時間のカケラたち。
それは、輝いている一瞬、印象深い一瞬、
固まって止まってしまったような時間。

そのせいか、ずっと、
時間って何だろう?と、思っていました。

ミヒャエル・エンデの「モモ」は、
時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語。
読んだこと、ありますか?
大人になって今また読むと、
「これは予言書?」って思います。

一瞬たりとも時間どろぼうにぬすませないぞ。
そのための上質な時間。

新年会で過ごしたそれぞれの時間は、
時を経て、歳を重ねた未来に、
「あぁ、あの日、あの時」と思い出してもらえる一瞬があってほしい...。

それは、
障子越しの光に浮かぶ着物の地紋の陰影だったり、
唇にあたった漆椀の感触だったり、
友達の締めていた帯のふっくらした糸味だったり、
すぐ近くの海を泳いでいた金目鯛の味だったり、
端切れカルタで競り合った楽しさだったり、
遠くの札を目指してダイブした時の畳の滑り具合だったり。
本物に囲まれた、昔ながらの日本らしい和やかな祝宴の時間。
ずっと心に残る印象深い一日。

新年会に集ってくれた皆さんが、
そんな時間を過ごしてもらえたら嬉しいなぁ
と、思います。


えりりん@管理人&新年会幹事


photo by ぬほりん

2009.2.1 [日] ふきのとう

今月のサイトトップは、蕗の薹。

写真は、去年の3月4日、家の庭。
撮った時期が遅かったので、
食材としては、開き過ぎ。
でも、
見た目はこのくらいのが、
かわいくて好き。
雄花と雌花があるんだそう。
これはどっち?

今年は、まだまだ。
いくつ顔を出すだろう。
もうすぐ、もうすぐ。

さて、今日は真楽新年会
サイトトップの写真を差し替え、
蕗の薹のような色の色無地をまとい、
バスに乗って会場へ。

今日は、
とびきり富士山がきれい。

日影茶屋の大広間に、
着物人が集まってきた。
今年も楽しい新年会ができました。

九州や北海道など
日本中から葉山を目指して来てくださる。
嬉しいなぁ、ありがたいなぁ。
どうもありがとうございます。



※下の写真は、日影茶屋の大広間に集まり始めた宴の前。

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