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庭に、とても甘い匂いを放つ木がある。
いつも芸術祭でバタバタしている頃、ふわぁ〜っと風に乗って漂ってくる。
メロンのような熟した果実の香りに腰砕けになってしまう。
この木の名前は、オガタマと言うそうだ。
招霊と書いておがたまと読む。
教えてもらったのは矢谷さんのブログだった。
そこにも書かれているけれど、この木は神様とつながりが深い木だそうで、よく神社に植えられていると言う。甘いけれど、品が良く、心が穏やかになる。この匂いがしなければ、名前だってずっと知らないままだったかもしれない。花が咲く時期以外は、とても地味で目立たない木だから。
なぜ、神社でもないこの庭に植えられたんだろう。
まだまだ自分が住む場所の謎は深まるばかり。
この場所に根をおろした植物のように、
私はなるべくここでの時間を過ごしたい...と思ってる。
そう言えば、芸術祭の少し前に、雑木の庭を紹介する本の取材を受けた。
刊行は、来年の2月だそう。
どんな本になるのかな?
今から、楽しみ。 |