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長板中形染の松原染織工房さんへ。
http://members2.jcom.home.ne.jp/...
装道さんの見学に混ぜてもらう。
工房の所在地は江戸川区松島、関東大震災後、こちらに
移られたようだ。戦前はたくさんの染め物屋さんが
あったけれど、今は数件とのこと。
型を置いて防染糊を置く作業と藍瓶での染め行程を見せて
いただく。とは言っても装道さんはなんと60名!そこに
一人混ざっての見学はなかなか辛い。これはもう一度真楽で
来なくては(笑)
藍が付着染料で生地の中心には染み込まず裏に抜けない
というのも初めて知った。だから裏表違った柄のものが
あるのね。そうかそうか。言われてみれば納得!
染めは糸を染めるのとは違い、糊のついた反物を染めるので
糊が脱落しない、三回から四回が限度だそうだ。
藍は空気に触れて酸化して初めて色が出る。デモンストレーションの
木綿のハンカチも最初に引き上げたときは青より薄い緑色。それが
しばらく空気に触れさせているとだんだん濃くなっていく。
それを何回か繰り返す。
ジーンズなどを染める化学染料は98%が色素だけれど、自然の
藍は7%色素があれば御の字とのこと。
藍瓶は温度を20度以上にするため、瓶四つ事の真ん中に火を
入れる場所があり、おがくずを燃やしている。瓶の深さは
かなりあって、下の方は茶色。藍色は表面だけなのね。
藍のご飯は「フスマ」だそうだ。昔は簡単に手に入ったものが
だんだん入手が困難になって来ていて、道具周りから難しい
状況になっていると、これはどこでもよく聞く話。
染めの説明をしてくだった松原孝司さんが冗談めかして
いつまでやっていられるんだか、とおっしゃっていた。
戦時中は平和産業とされいったんは廃業に追い込まれた
長板中形。戦後、復元された江戸時代の紺屋の火を消さない
ためにも重要無形文化財「長板中形」保存のためにも
まずはお金をためて、反物を1反手に入れたい(^^)
そうそう5月に展示会があるようです。松原さんの反物を
欲しいと思っている方は、その展示会がチャンスのようです。 |