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2008.4.12 [土] うちくい展

御苑からうちくい展へ。

コンタクトをシリコンゲルに変えたら
視界がぼやける!!
なので遠目の雰囲気があまりわからなかったのですが。

真楽の方とたくさん遭遇。
西川さんともいろいろお話できたし、
昔から使われてきた素材について、
昔の人の智慧について、
感謝感謝と思いつつ作品を拝見。
おばあとひろひろさんの、濃い緑色のチョマ×芭蕉が
心に残りました。
ストールは長さが惜しかったな・・・ちびっこの私には長くてだめでした。

大麻を使ったものがいくつか出ていて、
いいことだなあと思った。
なかったことにされている大麻。
栃木の大麻農家のお嫁さんが、神事に使われる理由に
「大麻だけは金色になるからと聞いた」と言っていたのが忘れられない。
本当に金色のつやつやな繊維だったなあ。

この日は、春っぽかったので、ピンクの紬。
白系の博多半巾をして、苧環のついた帯締めをヘンな風に結んでいたが、
誰にも何も言われなかった。

2008.4.12 [土] 天は九重

しょうさんにお気遣い頂いて、天気予報を知る。
急遽野点は土曜に変更。

御苑では、総理主催のお花見が開かれた後だったそうで、
どうみても立食パーティをした形跡が。
自衛隊音楽部とかいう札が立っていたテントの裏に陣取って
八重桜を愛でつつ、食べて遊んでお茶飲んだ。


野点をしたかったのは、花見をしたかったわけではなくて、
ひなまつりもどきをやりたかったから。
4/11は上巳。(上旬の巳の日。3月の。)

で。ひなまつりで何がしたかったかというと、
貝覆いというお遊びをしたかったのだ。

貝覆いは貝合わせではない。
貝合わせと言うと、貝の内側に雅な蒔絵を思い浮かべるけれど、実は、

貝合わせ:合わせモノは、モノの優劣を競うことで(Ex.歌合わせ)、どの貝がキレイか、と競ったりする遊び
貝覆い:対になる貝をあてる遊び

でもかなり昔から用語が混同されているらしい。

この貝覆いはカルタの元だとか、花札の元だとか言われてて、
ちょっと調べたら、一番大仰なやりかたは、どうみても儀式。
#神社に奉幣使がとばされるとか。
最初に遊びとしてあったのかもしれないけれど、
符号が合いすぎで、儀式にしかみえなかった。
貞淑の象徴だとか、夫婦和合のとか、そういうのもかなりの後付けなんだろうな。


貝は、360個用意して、2枚貝を分け、片方を地貝(天)、片方を出貝(地)とする(陰陽に分ける)。
地貝を12枚、円状に並べる。
その周りに、12+7枚、円状に並べる。
その周りに、12+7+7枚、円状に並べる。
そうすると、9周したところでちょうど360個になる。

円の一番内側の丸い空白地帯を「口」と言い、
そこに地貝の1つを出して、どれと対になっているかを
探し当てる。
ぴったりくっつけば当たりで、手元に置ける。
多くあてたものの勝ち。


そもそもこの貝覆いに使う貝というのは、
伊勢二見の耳白貝。(大きい白い蛤らしい)
これはほぼ絶滅種らしいのだ。
在来種の貝も、今は熊本あたりでしかとれず、
その一部は、茶褐色のまさに浜栗。
千葉や鹿島でとれるものも、今の伊勢でとれるものも、
朝鮮蛤かシナ蛤なんだそうだ。

伊勢の浜を模して行われたという記載もあって、
伊勢二見の浜って、神宮参拝前の禊をする場所でもあるし、
奉幣使が使わされる神社も、海の住吉、禊の加茂、由緒のある宇佐。
何かの儀式として成り立ってた時期もあったのでしょう。
個人的イメージは、天の徴を人が地と結びつける感じ。
もしくは、地を天と結びつける、地の浄化か。

完成している12という数字に変化の7がプラスされていって
1年になる。などと、マニアックに楽しんでいたのでしたが、
実際やってみたらこれが思っていたより難しくて
ゲームとしてかなり楽しい。

貝は20個もなかったので、地道に360個集めて
リベンジしたいところ。

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