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仕事の終わった翌日は、長崎の式見という小さな町へ。
昔は長崎県西彼杵郡式見村。今は長崎市式見町。
おばあちゃん出身の町。
ここには曾祖父・曾祖母のお墓がある。今このふたりの子孫はひとりも長崎にいない。早くに両親を亡くし、一人娘だった祖母はやがて別の性になり、この町から離れてしまった。曾孫である私は今日はじめてお墓まいりが叶いました。
海から小高い丘をずっと上がっていって、天辺の少し先にふたりのお墓はあった。
蔦の絡まったお墓の姿はとてもよく、将来自分のお墓があるとしたら、こんなふうに朽ちていっていずれ風化したらいいと思えるものだった。
けれどここはいちおう墓地であるから、やはりすっきりとさせておくべきと思い直し、太さが2センチにもなろうかという蔦の枝を必死でひっこぬき、1時間ほど格闘。少し残念ではあったけど、見違える姿になった。
墓石。海風にさらされ、石の表面がざらざらになり、角のとれたふたりの墓石はこれまたとても美しく思った。今のお墓の石はどうしてあんなにぴかぴかでつるつるなんだろう。
長崎に思いをはせていた祖母の分骨も叶い、これからもここに来ようと母と約束する。ここまで辿りつくのに何人かのひとに助けてもらいました。縁に感謝。
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ふたりの子孫について考える。
1人の娘、4人の孫、7人の曾孫(そのうちの1人が私)、7人の曾曾孫(今のところ)。
ずっと繋がっていく。 |