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2008.4.26 [土] 筍と京友禅の日 |
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去年、一昨年、一昨々年に続き、恒例の筍づくしの日。京友禅にうっとりする日。
着物はくだんの色無地。いい色です...。色としては薄い色なのに、色に強い存在感がある。四度染め重ねてくださったのだそうです。地紋もすばらしい。モチーフは葡萄唐草のようにもみえるけど、そうとも限らないような。マットな風合いで、凹凸は豊かに。
あまりに着物が綺麗だから、ちかごろやつれ気味なこのカオではマズイと、エメラルド美容室にゆきました。帯はひつじ草の唐織。帯揚は飛び絞り。帯締は白鼠色。この帯締はとってもよく、いい感じにまとめてくれるように思い、最近ひっぱりだこ。
それから紋絵師さんの精密さにはホントに驚いた!
木製コンパスに、筆。筆でなぜあれほどに細い線が描けるのか。技が洗練され尽くしている。すごい...。 |
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2008.4.18 [金] #e8d3d1 |
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いま色無地を高橋さんちに染めてもらっていて、今日仕立にまわしてくれたとの報せ。
身巾の前巾・後巾のバランスについて迷っており(特にお茶関係で着ることも多くなるだろうから)、電話口で仕立て屋さんとあれこれ相談する。ひととおり話が終わり、いやあそれにしてもええ色です、とムッシュ社長。何度染め重ねたのかなあ、というような色です、と絶賛。ひゃ〜。これが「ぶ厚い染め」ということなのですね。地入れのチカラ。海草ふのりの威力。
というわけで、むっふっふ、なのであります。むっふっふっふ。
色については見本をみながら話をしていたけれど、名前でいうならきっと「薄灰桜」あたり。HTMLカラーでいうなら#e8d3d1。でもこ〜んな薄っぺたなもんじゃないはずだ。
対面がますます楽しみ。筍のときに初おろしの予定です。 |
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2008.4.18 [金] 嵐のあと |
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雨が続いてなにやら梅雨が早くきたみたいだ。
今日は午後から雨があがり、夕方ようやく「かどばき(門掃き)」。満開をほこっていたキクモモも半分くらい落ちてしまっただろうか。地面がまっピンク。大きなちりとりに花びらだけで山盛りです。せっせと掃いていたら何人かのご近所さんに話かけられ、そのうちのひとりはおじいちゃん。いつも綺麗やなあと思ってみているんですよと。いいよねえ、桜はやっぱり、と最後に。いやおじいちゃんどうみても桜と違うし...。キクモモというんです、桃のくせに遅いんです、と訂正すべきだった。おじいちゃんだからって流してしまった自分を後悔する。ちゃんと伝えていたら今日の夕餉の話題になったことだろう(よくおばあちゃんと二人で歩いているから)。
それにしても通りかかる人たちの多くが少し足をとめて見上げていくのです。きれいだなあ、と顔が言っている。花をみるとき、みんないい顔をします。この花はなんだろうと不思議そうな顔をしている人も。と私は窓辺の仕事机から人々を観察しているのです。
そんな窓辺のようすも含めて淡交社刊「キョースマ」よりおうちの取材を受け、先月末に発売されました。いい写真、いい文章にまとめてくれて嬉しい。よかったらみてみてください。
町の桜はすっかり散り、うすい緑がまぶしい季節。
白ライラック、白山吹が開花しました。苔もじわじわと増殖中。
山紫陽花は1センチにも満たない花芽を育成中。 |
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2008.4.13 [日] やすらい祭 |
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今宮神社のやすらい祭へ6年ぶりに。
散る桜とともに飛散すると信じられていた疫神を退散させるための祭り。桜の花を稲の花にたとえ、桜が早く散れば米も凶作となる兆しとして嫌い、桜よ散り急ぐな、とも祈る。古く平安時代に起源をもつ。
祭り見学の前後、近くに住む友人宅でごはんとお酒のもてなしを頂戴する。
以下今度真似してみようと思った料理メモ。おいしいです〜。
●おからサラダ
おからを豆乳で炊く。さつま芋と菜の花をゆがく。両方を合わせて、塩・こしょう・マヨネーズ等々で味付け。
(豆乳のおかげでおからのパサパサ感がなくなり(本末転倒な気もするけれど・笑)なめらか。白ワインに合いそうな一品。おいしい!)
●鶏・豆腐・ブロッコリーの炒め煮
鶏を焼き炒める。豆腐を入れさらに炒め。ゆがいたブロッコリーを入れ、ごま油・ごまペースト・みりん・酒・塩で味付け。三つ葉など散らすもよし。
●黒豆と梅干の炊き込みごはん
一晩つけた黒豆を入れ、ごはんを炊く。梅干を入れて蒸らす。
(簡単・そして意外な組み合わせが大変美味しい) |
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2008.4.12 [土] 仙洞御所 |
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2度目の仙洞御所、昨日に続いて両親と。
前に訪れたのは真夏の暑い日だったことを思い出す。
そのときはわりと「ふーむ」という感じだったのだが、この日ときたら、とってもすばらしかった。紅葉の新緑がふわあ〜っとやわらかく、シアワセな気持ち。苔の状態も最高。
「すはま」のあたりは桜がたくさん。が、数日前の嵐がすっかりもっていってしまっていました。桜がないからこそ他に眼がいくからいいのよ、とは母の談。その解釈はいかにも自分に都合がよい。でも、そう考えよう。何でもポジティブに。
でもって今日の特筆すべきことは、案内をしてくれる係員の方のお話が最高にブラヴォーだったこと! 離宮ずきの私は、桂離宮、とかく修学院離宮には何度も通っているのですが、これがもう人によって千差万別。そりゃあないよ、ということもある。
今日の方からはたくさんのことを教えてもらいました。そしてたくさんのユーモアも。最後には拝観者たちからの拍手。こんなことってほとんどないのです。
池にかかる橋の藤棚には成長中の藤のつぼみ。GW中がいちばんきれいとのこと。再訪を忘れぬよう胸にきざんであとにする。 |
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2008.4.11 [金] 思いがけぬ夜桜 |
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上賀茂の中華料理店へゆくはずが、なぜか車は岩倉方面へ向かってしまった。いやいや道がぜんぜん違うよ、でもこっちからだっていけなくもないかも、なんてうろうろしていたら、左手に幻想的な光が。桜色が...。
きっと昔はまわりに何もなかっただろう。今では住宅に囲まれている大きなお寺には誰も居ないのに、美しい桜の木が静かにほんのりとライトアップされていました。
夜桜をめがけて出かけることは殆どない。こんなふうに偶然出会った夜桜は一層美しく感じました。
まわり道に福あり。 |
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2008.4.11 [金] 修学院離宮 |
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またも修学院。
ほわっとほんの少し新緑がひらきつつある時分。
雨上がりだから緑が特にうつくしい。
山々に山桜をみつけて指をさしてよろこぶ。いい風情だ。
そう、修学院離宮のなかにもそうたくさんではないものの桜の樹がある。けれどしだれ桜はほとんど見つけることができなかった。特に華やかな紅枝垂など一本もみかけない。意図的に避けているのでしょうか。
いっぽう大きな山桜が何本か。山桜はちょっと前までは目がいかなかったけれど、今はいいなあとしみじみ感じる。これも大人になったとういことかも、とも思う。 |
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2008.4.9 [水] 植物園の桜と疎水分流の桜 |
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母と大阪の伯父と伯母が遊びにきてくれて、植物園でお花見です。曇り空に桜色がきれいに映える。青空のもとでは白く感じる桜の色が、こんなにきれいに。
植物園の桜の木は存分に思い切り枝を広げている。何も障害物がないもんね。そして多くの種類。時季もぴったり。圧巻でした。
夕暮れ時に通った疎水分流は散り始め。 |
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2008.4.4 [金] 桜のいろんな表情 |
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薄暮のころの桜は特別に魅惑的と思う。今日もまた。淡い空色から青、そして夕やみが濃くなっていく中で、昼間とはまったく違う表情を見せてくれる。今ならば六時半から七時くらいの間。
今日は珍しい桜を見ました。紀保桜という名の枝垂れ桜。ふと気づいたら5枚の花びらの中に、細くて小さな花びらがあるのです。これを旗弁というのだという。枝垂れ桜は紅の八重にもうっとりするけれど、花びらが5枚の可憐な軽やかな枝垂れ桜のほうが好き。紀保桜はそれにすこうし華やかさが加わった感じ。嵯峨野の佐野園にて。
それから、無数の宴が催されている平野神社の境内へも。ああこんなベタでいて風流な宴をやってみたい。来年かな。
染井吉野は今ほぼ満開です。
それでもまだまだ、京の桜の季節は続く。 |
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2008.4.3 [木] 不思議ペア |
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川村成くんの織と近ちゃんの帽子、という一風変わった展覧会が岡崎のギャラリー唯にて6日まで。この二人はまさしく宮崎アニメの登場人物的雰囲気をもっている。主人公にちょっかいをかける悪戯好きの妖精ペアという感じでしょうか。ああいいペアだ。
そんなことはさておき、成くんの春鳥という名のきものは最高に素敵でした。素晴らしいのです。ああ私にもっと甲斐性があれば...。くぅ、と下唇を噛む。
道すがら眺めた御所の近衛の桜は紅白の枝垂が最高潮。近衛家といえばすっかり小朝さんが連想されるようになってしまいました。ここに篤姫も滞在していたんだよなー。
篤姫、着物も含めて毎週楽しみに観てます。姫になってからは重厚な織のお召しものばかり。そして調度品も何もかもが、赤・赤・赤。姫さまはすごいな。 |
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2008.4.1 [火] 四月スタート |
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今年度初きもの。初稽古。
お点前の順番がまわってくるのをどきどき待っていたら、最初は客の稽古から始まるのだから点前などまだまだ、人の手前をみることが稽古、というのが方針と途中で知り、ほっと胸をなでおろす。そして驚く。硬派だ...。そこがいい。
大学生の時に通ったお稽古場では初日から確か盆点前をはじめたことを思い出しました。
今日着ていったのは久米島紬と桜の染め帯。
気になっていた皺は今回はほとんどなく、正座した時間が先日より短かったこと、あまり汗をかかなかったことを差し引いても、差は歴然。これは手織りのパワーなのでしょうか。 |
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