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心配だったお天気もなんとか持ちこたえてくれて、浜ちりめんの白生地工場ツアーは無事終了。午前午後合わせて30名弱の方々を案内してきました。
「白生地工場なんて面白いんだろうか」と運営側は心配していたけれど、へえー、ほおー、うわー、とみんな楽しんでくれていた様子。ある方は、宇宙に行ったみたいに面白かった、なんていう面白感想。
浜ちりめんは、機械織とはいえ、糸の準備に3週間、一反を織るのに織機で半日。しなやかな生地を作るためにたくさんの努力と工夫がなされています。
きものを選ぶときは、まず色や柄が気になってしまうけど、いい生地が持つ美しさはまったく侮れない。そして染め直したり、仕立て直して長く着まわすのは、元がしっかりとした白生地でなければできないのだ。
生地の良さをわかる眼を養いたい。参加してくれた方々には、今回のツアーがそのひとつの契機となっていたらいいなあ。
(当日のレジュメをここに置いています。興味のある方はどうぞー。)
ツアーの前に蚕糸・絹業提携支援センターのシルクレポートというものを読みました。繭から精錬まですべて国産の絹製品に「日本の絹・純国産」というマークを制定していること(=普通の「日本の絹」マークは海外製の糸はもちろん精練だけ日本、なんてものもまぜこぜになっている)、そのマークを取得したメーカーのリスト、養蚕農家の数、丹後や長浜の生産量などなど、興味深いレポートです。
例えば養蚕農家、1993年は27,180軒で2007年は1,169軒(わずか14年で96%減)。長浜の白生地生産量は2002年が229,227反で2007年が97,204反(わずか5年で58%減)。おそるべき数字が並んでいます...。
写真はオープニングイベント中の会場、それから司会の小川順子さん。白生地ツアーにも来てくれました。アンティークのきものに、帽子&ブーツがすごく素敵。静御前の銅像と一緒にパチリ。 |