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2010.8.22 [日] じろう、やまねミュージアムへ |
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それから二日。ヤマネくんはよく眠り、ごはんを食べて、だいぶ元気になりました。気がかりだった体温も温かくなった。
手を差し出すといつものっかってくる。それで指の付け根を何かを探すようにつついてくる。おっぱいを捜しているのかなあ。その場所に小さく切ったスイカやチーズを挟んでおくとよく食べてくれた。手の平から腕を登って、肩やらポッケや服のなかやら、縦横無尽に歩き回る。何度かおしっことうんちをひっかけられた。二度めはわかった。急にじっとして目を細めるのだから。鳴き声もきいた。すごく小さな声で、ピィ、ピィ、という。かわいい...。
しかしヤマネは国の天然記念物。森へ帰らなくちゃいけない。けれどこのまま森に放すのはやはり不安に思われた。やまねミュージアムの人に様子をみてもらおう。
連れていくと、スタッフのひとたちから「ちっちゃい!」と驚かれた。やっぱりまだまだ子どもだったんだ。館長の湊先生が野外研究から戻ってきて、ヤマネくんをみてくれた。
おそらく生後20〜30日で、何らかの理由があって親と離れてしまったのだろう、でも元気そうだと言ってくれた。体重は5.8グラム。冬眠するまでに20グラムくらいまで太らないといけないこと、普通生後40日くらいで巣立つのだが、虫をとったりすることを母親から学んでいるかがちょっと不安だということなどをきく。
今放すと捕食動物につかまってしまう可能性が高いので、森に帰れるようになるまで預かってくれることになりました。名前をつけてほしいと言ってもらい、ミュージアムを見学しつつしばらく考えたすえにピンときて、じろうと名づけた。最初に飼った犬の名前で、そういえば毛の色もちょっと似ているのだった。
よかった、じろう。湊先生&仲間たちはたぶん日本一ヤマネのことを知っていて、預かってもらうにこれ以上安心な人はないというひとたち。淋しさをぐっとこらえて、やまねミュージアムを後にする。じろう、大きくなって森に帰れますように!
ちなみにここに来たらヤマネがいるものだと想像していたけど、夜行性かつ天然記念物のヤマネを“生態展示”することをよしとせず、ビデオやさまざまな展示を通してヤマネのことを知ってもらおうとしている(ただしぐっすり冬眠中のヤマネはみることができるらしい)。
写真は服の上でくつろじろう。それと早速作ってくれたじろうの新しい家。虫を食べる練習をしなくてはと、すぐに網を手にトンボを捕まえに行ってくれていた。すごいなあ。トンボ食べちゃうのか。ガもむしゃむしゃ食べてしまうらしい。あとは花とか木の実とか。 |
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2010.8.20 [金] ヤマネと出会った |
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ある晩親指姫くらいの赤ちゃんが夢にでてきた。次の日、ぴょこぴょこ、よたよたと歩くちいちゃな生き物の姿あり。手を伸ばすとすぐに手に乗ってきた。
大きさは私の親指ほど。リスの子どもだろうかと憶測がとぶ。でも何かちがう。ヤマネではなかろうかという意見が出て、調べてみると、間違いなさそうだった。
けれどヤマネは夜行性で、本当はすごく俊敏で、秒速1.2メートルで走ると書いてある。こんなふうに昼間よたよた歩いているのはたぶんおかしい。子どもにみえるし、親とはぐれてしまったのかも。お母ちゃんを探して森を歩いて、疲れてすごく弱っているのかも。
近くに「やまねミュージアム」があることもわかり、連絡をとってみる。とりあえずこんなふうにするとよいと教えてもらい、ダンボールで小さな家をつくって、スイカをチーズをあげた。ヤマネくん、スイカとチーズに懸命にかぶりついた。夜になり、その家を樹にくくりつけた。天敵のテンやイタチに食べられないよう、樹の上がいいと教えてもらったから。しかしちっちゃなヤマネくんは家から出てよたよたと樹の上を歩く。いかにも弱っている。体温が低いのも気になる。今放したらすぐに死んでしまいそうだ。
やっぱり今晩は保護しよう。そうすることに決めて、冷えている身体を柔かいティッシュで何重にも包くるんであげると、安心したようにそのまま眠った。ヤマネくん、がんばれ! |
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2010.8.15 [日] すいかに囲まれる |
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正午、黙祷。
相方のおじいさんは南方で亡くなっている。義伯母はその遺骨を日本へ帰してあげたいといろいろ働きかけをしていて、地図をみながら昨夜そんな話をきいたばかり。
午後はすいかを買いにいく。
何度か送ってもらったことのある「白州名水すいか」。これがものすごくおいしい。すいかといえば松本のちかくの下原(しもっぱら)産のものがすばらしいとされているらしい。その下原のすいかと同じ育て方をしているときいた。
大きさははんぱない。すいかは大きいほどおいしいとその農家さんはいう。今年は最高記録を更新したとか。買ってかえったのは、今年3番目という16kg。こんなのみたことない。甘い。しゃくしゃく。端っこまでおいしい!
すいかと一緒に記念撮影しました。
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西瓜は熟すと割れるんだ。へー。
胡瓜が割れたのはみたことない(もちろんそんなになる前に食べちゃうから)。葉っぱの間に隠れた苦瓜は熟してオレンジ色になってようやく気づくことがある。そこまでいくとすぐに割れてしまう。種のまわりは甘くてけっこうおいしいらしい。ちょっとグロテスクなので試したことはないのだけど。
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高杉晋作@龍馬伝、ほんとにかっこいい。こなれているよなあ。 |
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2010.8.12 [木] 雨にて読書 |
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『神の器』を読み始めた。
その昔(秀吉のころ)日本に連れてこられた陶工を主人公にした歴史小説。韓国の陶芸家が書いたもの。
冒頭に柳宗悦が引用されている。
「それは朝鮮の飯茶碗である。それも貧乏人が普段ざらに使ふ茶碗である。全くの下手物である。典型的な雑器である。一番値の安い並物である」云々。
この通説をこの小説は否定していく。井戸茶碗は飯茶碗ではない。雑器でもない。
読みすすめるのが楽しみ。
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『千道安』も読んでみよう。
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ただいま山梨県。標高1300mの高原は雨つづき。ギボシと萩が同時に咲いている。山あじさいもまだ咲いているし。 |
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2010.8.10 [火] 風呂敷カゴ |
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ひさしぶりの雨。畑はふうとひと呼吸ついているだろうな。よかったよかった。
明日から夏休み。その間のコーヒー豆やお土産を買いにあちこちへ。雨の合間にでかけたつもりだったけど、帰り道はどしゃぶり。うわー。ずぶ濡れ(涙)。荷物はちょっと濡れたけどなんとか無事。
自転車での買い物は、春に発明した“風呂敷カゴ”のおかげでものすごく快適になりました。結び方としては「すいか包み」のこのページでいうところの2番まで結んだところで、ハンドルに設置するだけ。
なかなか目立つようで、すれ違う人が不思議そうに凝視していたりする。知らぬ人に聞かれたことも。友人は「・・・風呂敷!?クール!」と絶賛してくれました。
風呂敷マスター・ちといちさんのおかげです!
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〈リーク情報〉
今年の一衣舍秋展@京都ちおん舎は11/20〜24。晩ご飯会は11/21開催の見通し。 |
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2010.8.7 [土] |
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午前中からきものツアー。友禅計画は御所解文様案が浮上。御所解大好き。目がハート。ときめいてしまう。ただ大層すぎる気も。さりげない御所解、直球すぎない御所解とはありえるだろうか。さらりと着たい。とにかくお盆明けに雛形とかいろいろ資料をみて考えよう。帯のほうも検討中。ついすばらしいものに目がいってしまう。でもほどよい抜け感がないと活用しにくくなってしまうのだから、注意、注意。
夕方からは陶器市へ。蛸と波が描かれた器をひとつ。たのしげな灯りを眺めて、バスで帰宅。
写真は高橋徳さんのお軸。友禅で染められている。もうひとつは松原の橋からの眺め。 |
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2010.8.6 [金] |
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ぎらぎら太陽のもと自転車を走らせる。神楽岡で所用。帰りに銀閣寺アイスでアイスキャンディー1.5本&パインジュース。パインジュース小30円、大50円というこの価格は行くたびに驚いてしまう。ちっちゃいジョッキ一杯が50円ですよ。おいしいしなあ。ありがたすぎる。
西日をうけつつ西へ、李青へ。おひでさんと木偶(李朝の「木偶」展—豊饒な葬いの群像—)をみて、すっかり涼む。その後コーヒ店へハシゴ。さらに涼んで帰宅。
●麦茶
ありがとう>のりんさん
そっかやっぱり贅沢なものだったのですね。麦茶の麦はたしかによく売っているやつはわりと粒が大きい。上州屋&一保堂はどちらも細め。おもゆのような麦茶というのもあるのかあ。栄養は気になる。気化熱によるクールダウンはホントに効果的なのでぜひお試しを。水に浸けるより早いのは確かだと思うけど、どのくらい違うのかな。我が家のポットでは小一時間でだいたい冷えます。 |
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2010.8.5 [木] おすすめ本 |
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KWになっている新刊『自分でできる きもののお手入れ&お直し』が手作りアイディア満載でとても楽しい。世界文化社刊。『きもののお手入れ&お直し 決定版』と同じスタッフが作った本。
一番やってみたいなあと思っているのは、草木や化学染料“ダイロン”を使った染め替え。半襟とか帯揚げとか風呂敷とかを、好きな色に染めちゃう。簡単そうだし、たとえば黄ばんだものなどが見事生き返りそう。もちろん三浦清さんとかで仕入れてもいいよね。
そうだ絽ちりめんのきれいな色の風呂敷がほしいのだった。どんな色がいいかなあ。しかし湯のしはどうすれば? 本のなかではちりめんの帯揚げを半乾き状態でアイロンをかけてしまってる。そっかこんなふうにできるのか。ワクワク。
そのほか洋服地で帯をつくったり、裾よけをつくったり。ローライズステテコや割烹着も。アート市でおなじみの“ブヒブヒ”も我らが奈良のSさんが達人として作り方を教授してくれてます。写真のブツは私の草履&ブヒブヒ。可愛く撮ってもらいました。どれもちゃんと型紙がついてます。
肝心の寸法直しのほうは、なんちゃって簡易版裄直しは挑戦したことがあるけど、ちゃんとしたお直しは数年前に途中で挫折してしまった経験が精神的ネック。だけどこの本の丁寧な解説をみれば、できそうな気がしてきた。かも! |
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2010.8.4 [水] 山々が... |
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京都盆地を囲む山々がひどいことになってる。赤茶に枯れた木が、日に日に、目に見えて増えていっている。
これは「ナラ枯れ」といって、何年も前から全国的に問題になっているようで、京都でも対策はとられているようなのだけど、たぶん今年の夏は最大の被害だろうと思う。だってあんな山は見たことないもの。10日ほど前までは山すそのあたりまでだった。今では大文字のまわりも赤茶色の枯れた木がたくさん。
松くい虫でアカマツが枯れ、今度は落葉樹のナラが枯れ、ますます常緑樹のシイが増えていくのかもしれない。山々を見ていると、とにかく心がいたみます。
<ナラ枯れ>夏なのに紅葉? 東山襲う@毎日新聞http://mainichi.jp/...
ナラ枯れが京都の東山一帯で拡大中@JANJAN
http://www.janjanblog.com/...
京都・環境ウォッチ
http://blog.goo.ne.jp/...
連日35℃超え。この暑さが被害を大きくしているのだろうか。神戸新聞や中日新聞でも取り上げられてます。
写真はナラ枯れとは関係なくて、オクラの花、きゅうり・ゴーヤ・三尺ささげが互いに侵食し合う畑のネットでした。 |
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2010.8.3 [火] 麦茶もろもろ |
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お土産に麦茶を渡そうと思っていたら、逆に麦茶をいただいた。いただいた麦茶は上州屋設楽彦吉商店謹製。渡そうと思っていたのは一保堂のもの。
それゆえ今は麦茶が家に二種類あって、とても嬉しい。まず麦の感じがなんだか違う。焙煎は上州屋はエスプレッソロースト、一保堂はシナモンローストというところ。オオヤコーヒ的にいうと深ヤキ、浅ヤキ。上州屋はさすがハンドピックもしてますね。コーヒーみたい。
上州屋と一保堂、麦茶界的には180度タイプが違うような。どちらもおいしくて甲乙つけがたい。日替わりで淹れよっと。
ところで麦茶についてはかねてより疑問があった。穀物(大麦)なのに、炭水化物として食べずにお茶として飲んじゃうだけなんて、すごくもったいなくない?
麦茶の麦はたとえば規格外のものとかなんだろうか。お茶のなかに栄養分は溶けだしているのかな。いつわって子ども電話相談室に質問したいくらい。教えてのりんさん!
●なるほど麦茶メモ 〜麦茶を冷ますには気化熱をつかう
麦から淹れると冷ますのが面倒というアナタ。あつあつの麦茶を入れたポットを濡れた布巾で覆っておくと、布巾が乾いていこうとする気化熱でぐんぐん麦茶が冷えていきます。その際、布巾は常に濡れているほうがよいので、布巾の一端を水に浸しておく。
これが最も効率的な冷まし方のようです。 |
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