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フーの空間
ない藤 お店 お店



京都一、てことは日本一かも?の履物やさん。

鶴見和子さんの『きもの自在』に影響を受けた母とともに、三年ほど前はじめて訪ねました。といっても五条坂の陶器街を見て歩いた後、祇園を通って四条に向かう途中に偶然みつけたのでした。
ない藤の装履のことを鶴見さんは「足にすいつく草履」と表現していました。その「ない藤」がこんなに小さな、こじんまりした店だったのかと少し驚き、京都に引っ越して気付きつつあった「ほんまもんの店は地味である」の法則にわたしは確信を持ちました。

落ち着いてよく見ると古くきれいな町家です。二階部分についた紋と虫籠窓が印象的。
何よりショーウィンドに飾られた装履の美しいこと!
装履がこんなにお洒落なものだったなんて。目から鱗が落ちました。

そして文化人や女優、そうそうたる面々が訪れるお店ながら、女将は客を選ばず、誰も特別扱いせず(と、思う)きっちり対応してくれます。

小ネタとしては、後継ぎの息子さんはめっちゃマックユーザー。たまたま行ったとき、白iBookの発売直後だったのに早速使ってはった。ちょっと笑いました。
それとお店には愛想のよい猫さんがいらっしゃいます。いたずら好きだけど装履だけはきちんと避けて歩くのだそうです。みんなが大事にしてるし、装履が飯のタネだってことわかってるのかしらねえ、と。

一昨年、母は装履を、私は下駄を作ってもらいました。
下駄はゆかたのために作ったのだけど「着物でも十分いけます」とのこと。

ない藤は、祇園の繁華街から少し離れた、縄手通り(=大和大路)を南に下がったところあります。
縄手通りは東海道五十三次の始点である三条大橋から奈良へと続く旧街道だそうです。現在では、狭いながらも車がよく通る。そして十日ゑびすの時は大賑わいの通りです。その時はない藤も既製品を安く売り出します。

▼追記(03/7/28):下駄のこと
ない藤ではゴムを貼らない。当然、みるみるうちにすり減ってゆく。アスファルトは「おろし金の上歩いてるようなもんですからねえ」、と。その通りだ。「私の経験によると、毎日犬の散歩をして8ヶ月でギリギリのところまで擦り減った」とのこと。そうきくとけっこう持つような気もするが、しかしやはり消耗品だ。
柔らかい台に対し、花緒は皮だからとてもしっかりしている。台が擦り減ったら、花緒を別の台に移してくれるそう。だいたい花緒は3つの台までいけます、と。ふむふむ。

▼追記(03/10/30):前つぼのこと
ない藤の花緒はなぜ美しいのか。
そのひみつの一つは、前つぼ(前緒)の通し方にある。
つまり、前つぼを後緒にまきつけるのではなく、前つぼが後緒を貫いているところ。
(言葉で説明しにくいので、写真http://foohome.com/...をみてください)
だから、前つぼが直角にピンと立ち、花緒が崩れない(ふつうは前つぼが足のほうに向かって斜めに倒れますよね)。
だから、指がすうっと入って締め付けられることもなく、歩きやすい。
だから、正面からみたとき、紅の前つぼが目立ちすぎることなく、奥ゆかしいのです。

●ない藤の装履:http://foohome.com/...
●ない藤の下駄:http://foohome.com/...

▼追記(08/12/5):店舗改装&ウェブサイト完成
つい先日店舗が改装、そして満を持して、ない藤さんのウェブサイトができました。
うつくしい装履の写真にうっとり。
装履と一緒に入っている、呪文のような、詩のような、お店の栞や装履の栞は、さらにパワーアップしてウェブサイトにも掲載されています。

http://gion-naitou.com/

【ないとう】

京都市東山区祇園縄手四条下る2丁目建仁寺町

075-541-7110
10:00〜19:30 無休

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2008/12/5更新
2003/3/11 登録
58269クリック/ 11回更新
感想
03/3/11 陶子  あ、こんなところにあるんですね、「ない藤」さん。私なんぞ、まだまだ行けない…と思っていましたが、ウィンドー覗きに行ってみようかな。下駄うらやましい〜。あ、そうそう十日ゑびすっていつですか?(毎月10日?なんも知らん私)
フー  1月8〜12日デス。ひとことで言うと“商売繁盛を祈願する伝統行事”、商売人がいっぱい集まります。詳しくはこちらhttp://www.kyoto-ebisu.jp/...

http://www.foohome.com/...
をご参照のほど!
フー  買わなくても観にいくべし、と私は母に言われてます。見せてもらって目を肥やして、少しお話して(←ここ重要)、またいつか、って言って帰ってきたらいいですよ。だって高いものなんだし、そうポンポン買えるわけないってお店の人もわかっているはずだから。
お志津  みなこさんがご親族に下駄を譲ってもらって、浅草で鼻緒をすげかえてもらったら、職人さんが「いい下駄だね〜」と言うんだとか。で、裏を見たらない藤の刻印があったそうです!
しょう  昔からここのは「あこがれ」です。その内きっと。
えお  前を何度か通ったことがあります。私もそのうちきっと。
陶子  1月ですね、ありがとう。実家帰ったときにチャンスあるかな。>フーさん。
みなこ  あ,バレちゃった(笑).でも祖父の下駄だったので残念ながら私のではなく,今は旦那のモノなのです.
えお  ば、ばらしちゃった(笑)
みなこ  今度実家に帰ったらおばあちゃんの履き物の裏も見てみようと思います.(笑)
えお  みなこさんの旦那さまの下駄は味のある素敵な下駄でした。旦那様が下駄を履いたあかつきには是非、画像をupしてください!
みなこ  そのあかつきには足アップで!(笑)
03/3/12 お志津  すんません。あまりにもいい話過ぎて、ばらししてしまいました(笑)
フー  ややっ。すてきなエピソードありがとうございます。私の下駄はこんなのです!http://www.kanshin.jp/...
お志津  やーん!カワイイですー。いいお姿ですねい!
えりりん  フーさんの下駄、素敵ぃ〜!下駄なのに品があるのね。私もいつかは「ない藤」を履いてみたい。
フー  わーい! これね、側面は塗りがされてないんですけど、全部黒塗りより、格式としてはこちらがよりフォーマルなのだそうです(確か。実はちょっとうろ覚え・・・)。
はな(萩の月)  一度はここで履き物を買ってみたいのですが、お値段は清水の舞台から飛び降りたい気分になります。
けこ  うーん、フォルムが美しい...>フーさんの下駄 ちょい細長めは脱いでも様になりますね。
えお  本当だ。側面は塗っていないんですね。素敵。
03/3/31 しょう  明日(4/1)まで池袋東武の催事に出展していますね、ない藤さん。跡継ぎの息子さんがMacユーザでますます気になる老舗です(笑)
03/7/28 えお  素敵なお店でした。良い木の下駄だと滑らないので、裏にゴムを貼らないでも平気だというお話も驚きでした。
アキコ  私もこちらのお草履に魅せられて、お願いするようになりました。宝物になるお草履です。
フー  やっぱり足にすいつく感じですか??<お草履
アキコ  履き心地は文句のつけようがありませんー。おろした日でも足が痛くなったりせず、長時間履いても平気です。履いても脱いでもうつくしいお草履だと思います。
フー  うーむ。すばらしいですねえ!
03/7/31 フー  アキコさんのアドバイスによりKW文中の言葉を、ない藤さんの呼び方、草履→装履・鼻緒→花緒に変更しました。ありがとう>アキコさん
アキコ  アドバイスだなんて恐縮ですー。私も間違ってましたし(汗)。
03/9/18 中ざくら  昨日届きました。昨日1日中履いていましたが、履いているのを忘れるくらいでした。今も眺めていましたが、本当に惚れ惚れします。清水の舞台から、飛びこんで良かったです。
03/10/30 中ざくら  >前つぼが後緒を貫いているところ。
男物に多い前坪の遣り方ですね。
女物には少ないと思います。
03/11/4 フー  そっか〜男物にはけっこうあるんですね。ところで私もついにお草履をお願いしてしまいました。もうそろそろ出来あがってきそうです...どきどき。
中ざくら  オフ会でアキコさんとあっこさんのお装履を拝見できて、それぞれの個性を見られて良かったです。
03/11/26 中ざくら  今、他の草履の花緒の前坪を比べて見たら、他のは柔らかくて、ヘラベッタイ(上から見ると横長)ない籐のは硬くて、縦長でした。
アキコ  拝見しました、可愛いお装履!フーさんも細身のになさったんですね〜。いいな。やっぱり素敵ですね。
中ざくら  今日お電話することがあって、お箱の事を聞いてみました。お箱の帯の色は何十色も在るそうです。私はオレンジ色でした。
03/11/27 フー  何十種類も!すごいなあ。もしかして、お客さんごとに色が重ならないように出されてるかもしれないですね。箱の帯の色で見分けられるようになっていたら便利だもの... 真偽のほどは、たくさんお持ちの方にしか分からないですね(笑)。
アキコ  二足だけ持っていますので、ご参考になるかどうか分かりませんが、私の細身の皮のお装履の箱の帯はピンク、小判型の麻のお装履の箱の帯はグリーンでした。確かに探しやすいです。
フー  私もひとつめの下駄はピンク、ふたつめが緑です。そいうい順番になってるのかなー。そしたら最後は銀とか金になるのかなあ!
04/2/21 さくらこ  ない藤さんの素晴らしいトコロは、作りのよさもさることながら、バリエーションの豊富さにもあると思いませんか?。フーさん。鼻緒だけとっても、名物裂れあり紬あり、更紗もあればグログランのリボン地まで!京の老舗と呼ばれるお店でも、あれだけのものを常時揃えていらっしゃるところは多分ないと思うのです。お草履、大好きなので、いろいろ見せてもらうんですけど、「この台で、鼻緒はもう少しこんなもの。先坪はこんな色を。」とお願いして探してもらっても、結局気に入るのが見つからず、「まぁ、これでいっかー。」ぐらいのレベルの持ち込み生地でのお誂えになってしまったりしますー。(>_<)
さくらこ  でもでもお値段的に、そうそうない藤さんでばかりも買えへんしー。ビミョーな乙女ゴコロです。
フー  そうですね。台も花緒もほんっとたくさんあって、それらが全部すばらしい。…もっとも私はまだまだそんな境地ではなくって超オーソドックスなものを履かせていただいている感じですー。
04/11/8 さくらこ  先日の結婚式で、ぼたんさんが履かれていらっしゃったのもすごく素敵でしたー。フーさん見はった?
アキコ  そうそう、そーです。すんごく素敵だったー、ぼたんさんのお装履。思わず真似したくなっちゃいました。
しょう  私もぼたんさんのお草履を拝見して、「私も欲しい!」と思ってしまいました。今まではちょっと私には違うかもと思っていたんだけど... 危ないなぁ(笑)
フー  ぼたんさんのお装履、見損ねたあ!もっと入念に観察すべきだったなあ(笑)。ちなみに私も白無垢に母のない藤の真っ白のお装履を履いていました。写真はここにあります→http://foohome.com/...
しょう  しまった!フーさんのお顔にばかり見とれていて、足下のお草履まで観察しなかった!!
アキコ  えへへ、見てました。フーさんのお装履。お姉さまのも。
さくらこ  あっ!うちも見てた、お母様&お姉さまのお草履♪着物関係だとやはり、共有できるものが多いトコロがヨイですね(^-^)
陶子  ウインドーに張り付いて来た!(笑)でもまだ、時期じゃないのね>私には。いつか、きっと。そんな気持ちになりますね。フーさんの、好みです。
04/11/15 ぼたん  遅ればせながらぼたんです。フーさんのもお姉様のもお母様のも見てないです、残念!!(私の、、日記、、)
さくらこ  ぼたんさんのお草履。真似したい病にかかってマス。かまへん?ウケの水色、ええ色やったよね〜。ウットリ♪まったく同じってのもぼたんさんに悪いから、うちは「額」やのうて、「覗き仕立て」にしてもらおっかな♪
04/11/16 フー  うわあ。ぼたんさんの、かっこいい!うーん実物も見たかった。また履いて京都きてください!履き心地はほかと比べてどないでした?
陶子  ぼたんさんの見ました。やっぱり「きりっとしてても女っぽい」わん>ない籐さんの!いいわあ♪やっぱり憧れ。
しょう  ぼたんさんの素敵だよぉ。それまでない籐さんはマイテイストじゃないと思っていたけどいきなり欲しくなったもの(笑)帯締めと鼻緒の色を合わせて、履く人のセンスも光ってたけどねっ。
ぼたん  履き心地は、、、う〜ん、まだよくわからないんです。今まで履き心地が悪い草履には出会ってなくて。今回2日間履いていて疲れなかったことは確かです!
04/12/9 中ざくら  関東方面の出店は1月26日〜2月1日迄浦和の伊勢丹とお手紙を頂きました。
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