| | 「日本伝統絞りの技」
榊原あさ子著 紫紅社(1999刊、7,500円+税)
有松・鳴海に伝わる絞りの技法約50種類を紹介した本です。
この本、とても親切で、誰でも挑戦できるように、糸を切り、針へ通し、玉止めを作るところから始まって、道具、縫い方、布の扱い方などが丁寧に説明されています。
オールカラーで、写真も多く、とてもわかりやすい。出来上がり・染め上がりの写真も美しく、眺めていると嬉しくなってきます。
また、作者の手による絞りの着物や、正倉院御物中の絞りを復元したものの美しい写真も載っています。
かつて有松・鳴海には300種類もの絞りの技法がありました。
関わる人たちは競い合い、日々新しいものを生み出していました。
しかし現在では技も80種類ほどに減少し、しかも海外に多くを依存するようになってしまいました。
著者の榊原あさ子さん(有松・鳴海絞りの綜合伝統工芸士)は、その状況を心配し、技法を伝えるため、教室を開き、この本を書いたそうです。
「一般の方々にも絞りを楽しんでいただき、技法を習得していただけば、絞りは後世に残るのでは……と思い、教室をはじめました。」
「この本でより多くの方々が絞りをご理解くださり、私の技が人から人へと伝わっていけば大変嬉しく思う次第です。」(「はじめに」より)
榊原あさ子さんについては、こちらにも紹介がありました。
http://www.asahi.com/...
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