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辛夷(こぶし)の空間
大川わたり 本・雑誌 本・雑誌

山本一力さんという作家をご存じでしょうか?
02年の直木賞受賞作家で、時代小説をお書きなのですが、その中で呉服屋の仕事について描いたくだりがたくさんある本をご紹介します。

2001年に出た『大川わたり』祥伝社 590円(税別)。大川というのは隅田川のこと。この川一本で東西様々な商売が別れてました。

ちなみに地名もその商売を表したものが多かったんだけどな…今、多く残しているのは都内では新宿区くらい。
区でなく町名ではいくつかあります。代表は銀座がそうですね。金座・銀座・銅座のうち、銀座だけが残りました。ちなみに金座が今の日銀場所。

銀座の福屋という本屋に行くと、たまに江戸時代の地図複製フェアをやっております。これがなかなか楽しいです。

余談はこれくらいで、本の内容です。
大工の銀次が博打で大負けして、大川の西側(今の都心)に追いやられて二十両をつくらなければならなくなるが、なぜか日本橋呉服屋の手代にまでなる…というお話。
何が楽しいか、というと呉服屋でのお見立て、お勧めトークが、まるでその時代にワープする感じです。

全国各地、これからお祭りシーズン。もちろんお江戸もね。そんな中、こんな小説もオツです。



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2009/5/6更新
2008/6/20 登録
2437クリック/ 2回更新
感想
08/6/21 ふうまま  一力さんは、門仲にあった“料亭一力”の御曹司です。30年以上前にお店は貸しビルになっています。
09/5/6 辛夷(こぶし)  反省しきりです。真楽メンバーではない方に以下のご指摘をいただきました。

<山本一力の「大川わたり」について書かれた中で、木挽町の名の由来について----
新橋演舞場の木挽町もそうですね。材木を海から挽いていた場所、ということで。
とありました。
これを言うなら、歌舞伎座が宜しいのではないでしょうか。
木挽町へ行くということは、歌舞伎座へ芝居を見に行くと言う意味があったそう
です。
そして、木挽きとは引いてくると言う意味ではなく、丸太から人力で大鋸(オ
ガ)という
巨大な鋸で、製材する行為、又はそれをする職人のことを言います。
葛飾北斎の「遠江山中」の中に見られることはよく知られています。

(確かにすぐそばにあった昔の木場(今のではなく)から、木は引いてきたこと
はあった
かも知れませんが、それはあまりないでしょう!木挽きが木場へ出かけて、製材して
から運ぶというのが妥当なんではないでしょうか。丸太を引いてくるには、材は
重過ぎます)。

木挽町の名の由来は、江戸城の造成などで、多くの木材が必要であった頃にこの
町に多くの木挽きと言われる職人たちが大勢住んでいたのでこの名がついたと、
承知しているんですが。>

大変失礼いたしました。以後、気をつけて記述いたします。
辛夷(こぶし)  よって問題箇所は削除させていただきました。
本当に失礼いたしました。
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