| | エフスタイルは、新潟で10年ほど前にふたりの女性がはじめた「伝統産業の作り手と使い手、そして次世代へと繋ぐ仕事」。
まじめに作られてきた、まっとうなモノ。だけど今の時代に取り残されつつあるかもしれないモノを、作り手と話し合いながら、今の生活に合うモノを考えて、ひとつひとつ形にしていく。そして直接あるいは雑貨店などを通して使い手へと届ける——そんなことをしているひとたち。
作り手、モノと向き合ってきた過程は『エフスタイルの仕事』(五十嵐恵美著/アノニマスタジオ刊/2008年)という本に詳しい。
デザインが地場産業を救う、といったコンセプトは珍しくないと思うのだけど、都会のデザイナーが地方へ赴き手助けするといった図式が多く、できあがったモノはパッケージばっかりかっこよかったり、どうもデザインが上滑りしている、と感じることが少なくない。そういったものとエフスタイルが違うのは、彼女たちは本当に作り手と同じところに立って、だけど違う視点をもちながら、作り手と一緒に一歩一歩、着実にあゆんでいる感じがします。
この秋、京都ではじめての「エフスタイルの仕事展」があります。10年間の仕事の成果と、生まれたての新作がずらり揃うようです。たとえばこんなもの:
▼シナの縄のバッグ/新潟県村上市山北町
山北町(さんぽくちょう)は科布(しなふ)の産地。科布といえば着物好き的には盛夏の帯として憧れの存在ですね。繊維を取り出すのに大変な手間と時間のかかるシナ。民芸館や郷土資料館で観る過去のものではなく、ある意味特殊な着物の世界でもなく、本来そうであったように、まさに生活品として日々使うことができるモノになっているのが、すごくうれしい。
▼亀田縞の風呂敷/新潟市亀田町
農作業衣料の生地として織られていた木綿「亀田縞」。戦後いちどは消滅したものを、残された縞帳などをたよりに半世紀ぶりに復活。風呂敷、手ぬぐい、洋服などになっています。さすがにしっかりしていて、風合いやわらかく、とてもよいです。
●エフスタイルの仕事展
2011/10/5(水)〜10(祝・月)
11:30〜18:00
第一会場:しかまファインアーツ
京都市中京区姉小路通富小路東入ル
マットシリーズ、シナ布バッグ、銅製品、わっぱ製品、など生活道具を中心に
第二会場:好日居
京都市左京区岡崎円勝寺町91
亀田縞の風呂敷、手ぬぐい、ホールガーメントのニット、ゴムが入っていない靴下などの日用品を中心に
※通常の喫茶営業はお休み http://www.fstyle-web.net/...
| | | エフスタイル しかまファインアーツ 好日居 2011/10/5(水)〜10(祝・月) 11:30〜18:00
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2011/9/27更新 2011/9/27 登録 2041クリック/ 1回更新 |
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