| | 高橋徳さんのギャラリーYDSで、初代高橋徳次郎氏の友禅染掛軸三十幅余の展示という、たいへん興味深い展示会が始まっています。
いただいたご案内によると、掛軸の制作は大正期にも数点あるそうですが、主に第二次世界大戦の前頃から戦後の二十数年ごろまで、全く着物の注文のない十年程の間に出来ているそうです。初代高橋徳次郎氏は10歳のときにに美濃より来京して型友禅染業の伊藤家に奉公し、24歳のときに手描友禅染業として独立。感謝報恩のため、後世何か参考にもと思慮し、名画の図柄を選び、友禅染掛軸として染め上げたそうです。
それらの掛軸は、江戸時代の代表的な画家、伊藤若冲や円山応挙などの多様な図柄を選び、技法の参考となるよう染められているそうです。友禅染の大きな特徴である糊置防染方による米糊糸目、堰出し糊の筒引方を用い、挿友禅の道具として大刷毛、小刷毛、そして片羽刷毛等の刷毛暈しを駆使して日本画のような写実的な文様染めを表現しているとのこと。
企画展開催記念として日曜日に行われた着物供養と食事会の場で、円山応挙の松鶴図屏風部分を染め上げた掛軸を拝見しましたが、それはそれは見事な出来栄えでした。作品の素晴らしさと共に、苦難のときにこそ未来に繋がるものをと考えた初代の心意気に感服しました。
初代徳次郎氏生誕140年、高橋徳さん創業115周年を迎えられた年に開催されている掛軸展。ぜひこの目で実際に拝見しようと思っています。皆様もぜひお運びください。
■ 場所:ギャラリーYDS (入場無料)
■ 会期:4月19日〜4月27日 午前11時〜午後18時
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| | | 京都市中京区新町通二条上る二条新町717
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2014/4/21更新 2014/4/21 登録 921クリック/ 1回更新 |
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